JP7358244B2 - 布帛用の樹脂凹版印刷版の製造方法および布帛印刷物の製造方法 - Google Patents

布帛用の樹脂凹版印刷版の製造方法および布帛印刷物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は布帛に視覚情報を印刷するための樹脂凹版印刷版の製造方法および布帛印刷物の製造方法に関する。
繊維製品である布帛には製造元、サイズ、素材、製品名、取り扱い上の注意情報など多様な視覚情報が表示されている。情報表示方法としては、情報が記載されたタグを縫い付ける方法が一般的ではあるが、タグが直接肌に触れるインナーウェアなどでは、着用者を刺激する恐れがあるため、着心地を重視し、タグを用いず布帛上に直接情報表示する方法が提案されている。このような布帛上に直接情報表示する方法としては、特許文献1に示すパッド印刷による方法が提案されている。
パッド印刷は以下の工程で行われる。凹版印刷版の版面上にインクをのせ、金属製のドクター刃で掻き取ること、もしくは、ドクター刃の役割をするリング状のセラミックス製または特殊金属製エッジ付きインクカップの中にインクを入れて版面上をインクカップで掻き取ることによって、凹版印刷版の画像部の凹部にインクを充填する。そのインクをシリコーンゴムなどの柔軟な転写材のパッド面に転写させ、該転写材のインク付着面を被印刷体に圧着することによって印刷するオフセット印刷の一種である。
通常、パッド印刷は、凹部の深度、形状が印刷物の外観に大きく影響を与える。凹部の深度調節は、感光性樹脂印刷版原版上にポジティブの原画フィルムを密着させ、紫外線照射させた後、さらに網点スクリーンフィルムを密着させ、紫外線照射することによって、凹部の内側に凸型の網点を形成して凹部の深さが適切になるように調整するのが一般的である(例えば、特許文献2)。
米国特許第7,498,277号明細書 特開平5-165200号公報
ところで、特許文献1は凹版印刷版の深度調節をエッチング法で行っているため、特許文献1記載の凹部を形成すると、細かい文字や数字は潰れてしまい、結果として印刷物で文字や数字を視認できない問題があった。また特許文献2では凹部を形成するために、フィルムを2回貼り合わせる必要があるため、特に細かい文字や数字が多い画像においては密着不良による文字潰れが発生しやすく、場合によっては再製版が必要となり工程時間増加の問題があった。
そこで本発明は、製版不良を低減しつつ、布帛に細かい視覚情報を再現可能に印刷するための樹脂凹版印刷版を製造する方法、および布帛印刷物の製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、以下の構成からなる。
感光性樹脂印刷版原版に露光工程および現像によって画像部を形成する現像工程をこの順に行う布帛用の樹脂凹版印刷版の製造方法であって、前記感光性樹脂印刷版原版が、少なくともバインダーポリマー、エチレン性二重結合を有する化合物、および光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を有し、前記露光工程が、原画部と該原画部の内側に網点とを有する原画フィルムを用いて紫外線で露光する工程を含み、前記原画部内の網点の面積割合が3%以上20%以下であり、かつ前記原画部を構成する視覚情報のサイズが600μm以上、4000μm以下である布帛用の樹脂凹版印刷版の製造方法。
そして、得られた樹脂凹版印刷版を用いた印刷物の製造方法として以下の構成がある。
本発明の方法で樹脂凹版印刷版を製造する工程、得られた樹脂凹版印刷版を用いて布帛に印刷する工程を有する布帛印刷物の製造方法。
上で示した方法で樹脂凹版印刷版を製造する工程と、前記樹脂凹版印刷版が有する画像部にインクを充填する充填工程と、前記画像部に充填されたインクを転写体に転写する第1転写工程と、前記転写体に転写された記録材を布帛に転写し印刷物を形成する第2転写工程とをこの順に有する布帛印刷物を製造する方法。
上で示した方法で形成した画像部を有する樹脂凹版印刷版を用いて、前記画像部にインクを充填する充填工程と、前記画像部に充填されたインクを転写体に転写する第1転写工程と、前記転写体に転写された記録材を布帛に転写し印刷物を形成する第2転写工程とをこの順に有する布帛印刷物を製造する方法。
本発明に係る布帛印刷用の樹脂凹版印刷版の製造方法によれば、製版不良を低減しつつ、細かい視覚情報が再現された布帛印刷物を製造することが可能となる。
本発明における視覚情報のサイズの定義を示すものである。 実施例で使用した原画フィルムにおける原画部の形状である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、目的や用途に応じて種々に変更して実施することができる。
本発明において、画像部とは、樹脂凹版印刷版に形成された凹部を指し、原画部とは、画像部の形状を与える原画フィルム上の領域である。また画像部および原画部は視覚情報を含む。
<視覚情報>
本発明に係る布帛印刷物は、視覚情報を含む。ここで、視覚情報とは、文字、記号、コード、数字、図形、模様など、視覚に訴える情報をいう。また、視覚に訴えるとは、意匠性の有無に関わらず、視覚を通じて認識できるものをいう。好ましくは、物質で反射された光、または物質から発せられる光を通じて認識することができるものである。もちろん色と組み合わせることもできる。以下の目的のものが例示される。
商品名、トレードマーク、サービスマーク、ハウスマーク、団体表示、屋号。
キャラクター、画像(絵)、ポイントマークなど。これらは見る者に美観、喜び、感動などを与えるものにもなる。
品質表示、取扱方法、製造日、使用期限、製造ロット番号、“QRコード”(登録商標)として知られるマトリックス型二次元コードなど。これらは生産者、流通業者または消費者にとって重要な情報となる。
本発明の印刷物が有効に利用できる視覚情報は、品質表示マーク、取扱法表示マーク、製造ロット番号、およびマトリックス型二次元コードのうち少なくとも一つを含むものであることが好ましい。
本発明の露光では原画フィルムを用いる。原画フィルムはポジティブ画像を有し、かつ、原画部内に網点を有することが必要となる。ここで、網点は少なくとも原画部の内側に含まれていればよい。また網点の形状は円形、楕円、および四角形が好ましく、複数の形状のものが混在していてもよい。原画部内に網点スクリーンを有することで、露光時のフィルム貼り付けを2回から1回に減らすことが可能となり、ゴミ付きや密着不良などの製版不良を減らすことができる。特に文字、数字、記号またはコードなどの細かい画像部を有する樹脂凹版印刷版を製版する際に、密着不良による画像潰れを防止できる。
本発明に係る原画部内に存在する網点のトータルの面積割合が原画部に対して3%以上、20%以下であることが必要である。その面積割合は原画部面積に対する白抜きの網点のトータルの面積の割合で表される。網点の面積割合は、ポジフィルムの原画部上でオルソクロマチックフィルターを用いてマクベス透過濃度計「TR-927」(コルモルゲンインスツルメンツ(Kollmorgen Instruments Corp.)社製)を用いて測定できる。本発明において、原画フィルムの原画部上で無作為に選択した10点について、測定結果の平均値を算出したものを網点の面積割合とする。網点の面積割合は、布帛用樹脂凹版印刷版の表面に存在する余分なインキをドクター刃などで掻き取る際に、ドクター刃の凹部への落ち込みによる過剰なインキ掻き取りをなくす観点から、好ましくは3%以上であり、より好ましくは5%以上である。樹脂凹版印刷版の凹部の深度を深くし印刷時のインキ量を調整する観点から、好ましくは20%以下であり、より好ましくは15%以下である。
原画部内に存在する網点の直径は、ドクター刃の凹部への落ち込みによるインキの掻き取りムラをなくす観点から、好ましくは10μm以上であり、より好ましくは15μm以上である。樹脂凹版印刷版の深度を深くし印刷時のインキ量を調整する観点から、網点の直径は、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは40μm以下である。ここで網点直径とは、円形であればその直径、楕円であれば長軸長さ、四角形であればその対角線のうち長い方を指す。
本発明に係る原画部を構成する視覚情報のサイズは、600μm以上、4000μm以下である必要がある。視覚情報のサイズとは、図1に示すように、視覚情報1を囲む長方形の長辺3の長さで規定する。ここで、視覚情報を囲む長方形の各辺は、視覚情報の接線である。視覚情報の接線とは、少なくとも一点以上、視覚情報と接点を有するものである。図1では、長方形の各辺が、視覚情報とP~Pで表す接点を1つずつ有する。
また視覚情報を囲む長方形を複数規定できる場合は、短辺2の長さが最小になる四角形を採用する。
原画部を構成する視覚情報のサイズは、印刷物で視認する観点から、600μm以上が好ましく、より好ましくは1400μm以上である。また印刷物内により多くの視覚情報を印刷する観点から4000μm以下が好ましく、より好ましくは3500μm以下、さらに好ましくは3000μm以下である。
次に本発明に係る布帛用樹脂凹版印刷版の製造方法の例について説明する。以下、その製造方法の一例を説明するが、本発明に係る布帛用樹脂凹版印刷版の製造方法はこれに限られるものではない。
本発明に係る布帛用樹脂凹版印刷版は、感光性樹脂印刷版原版に、露光工程および現像工程をこの順に行うことにより得られる。そして、露光工程が、原画部と該原画部の内側に網点とを有する原画フィルムを用いて露光する工程を含む。
まず、原画部全体に網点スクリーンを形成し、原画部・網点スクリーン一体型原画フィルムを作成する。原画フィルムの作製方法としてはレーザーアブレーション、イメージセッタ、インクジェット印刷などを挙げることができる。高精細な網点の再現性からレーザーアブレーションまたはイメージセッタで作製する方法が好ましい。
その後、感光性樹脂印刷版原版がカバーフィルムを具備する場合はこれを剥離する。感光性樹脂層上に前記原画フィルムを密着させ、露光することによって、画像部を形成しつつ、凹部に網点を形成することで凹部の深度を調整する。
露光は紫外線で行うことができ、通常300~400nmの波長を照射できる高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノン灯、カーボンアーク灯、ケミカル灯などを用いて行うことができる。
次に、感光性樹脂印刷版原版を現像液に浸漬し、露光されず未硬化となっている部分を除去する。例えばブラシを有するブラシ式現像装置により未硬化となっている部分を擦りだして、レリーフ像を形成する。また、ブラシ式現像装置の他にスプレー式現像装置を使用することも可能である。現像液は低級アルコールを含む溶液を用いることができ、さらに界面活性剤を含むものを用いることもできる。
現像時の液温は15~40℃が好ましい。レリーフ像形成後、50~70℃において10分間程度乾燥し、必要に応じて後露光工程として大気中ないし真空中で活性光線処理を行い、樹脂凹版印刷版を得ることができる。
感光性樹脂印刷版原版には、原画に対して、凹部の線巾の精度が高く、再現性の高い視認性の良好な印刷物を与えることができるものがある。このような感光性樹脂印刷版原版に用いられる感光性樹脂層は、公知の感光性樹脂版を使用することができるが、少なくともバインダーポリマー、エチレン性二重結合を有する化合物、および光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物から形成されることが好ましい。このような感光性樹脂層を有する印刷版材としては、感光性樹脂印刷版原版“PU52LR”(東レ(株)製)などが知られている。
次に本発明の布帛印刷物の製造方法について説明する。
本発明の方法で樹脂凹版印刷版を製造する工程、得られた樹脂凹版印刷版を用いて布帛に印刷する工程で布帛印刷物を製造する。好ましくは、本発明の方法で樹脂凹版印刷版を製造する工程と、前記樹脂凹版印刷版が有する画像部にインクを充填する充填工程と、前記画像部に充填されたインクを転写体に転写する第1転写工程と、前記転写体に転写されたインクを布帛に転写し印刷物を形成する第2転写工程とをこの順に行い布帛印刷物を製造する。
本発明では、布帛上に文字、数字、記号もしくはコードといった視覚情報を印刷した布帛を製造する。印刷方法としては、スクリーン印刷、インクジェット印刷、パッド印刷することによって形成可能だが、細かい視覚情報を印刷する観点からパッド印刷が好ましい。
ここで、パッド印刷の例を説明する。
パッド印刷では、まず凹版印刷版に記録材としてのインクが塗布される。その後、ドクター刃で凹版印刷版の表面をスキージすることで、凹版印刷版上の余剰インクを排除しつつ、画像部である凹部にインクが充填される。
次に、転写体としてのシリコーンゴムなどの柔軟なパッドを凹版印刷版の画像部に押し付け、画像部に充填されたインクをパッドの表面に転写する。続いて、該パッドのインク付着面を被印刷体に圧着することによって、凹版印刷版の画像部と同形状の印刷要素が被印刷物の表面に形成される。
本発明において、印刷される布帛は、常法に従って布帛を製造することによって得られ、織物、編物もしくは不織布のいずれであってもよく、例えば、織り・編みこんだ交編織編地の布帛であってもよい。
織物の組織は、平織、斜文織、朱子織などの三原組織、変化平織、変化斜文織、変化朱子織などの変化組織、蜂の巣織、模紗織、梨地織などの特別組織、たて二重織、よこ二重織などの片二重組織、風通織、袋織、二重ビロード、タオル、シール、ベロアなどのたてパイル織、別珍、よこビロード、ベルベット、コール天などのよこパイル織、絽、紗、紋紗などのからみ組織などが好ましい。また、製織は有杼織機(フライシャットル織機など)または無杼織機(レピア織機、グリッパー織機、ウォータージェット織機、エアージェット織機など)などによって行われるのが好ましい。
編物の種類は、緯編物であってもよく、また、経編物などであってもよい。編物の組織は、緯編は、平編、ゴム編、両面編、パール編、タック編、浮き編、片畦編、レース編、添毛などが好ましく、経編は、シングルデンビー編、シングルアトラス編、ダブルコード編、ハーフトリコット編、裏毛編、ジャカード編などが好ましい。また、織物は単層でもよいし、2層以上の多層でもよい。また、製編は、丸編機、横編機、コットン式編機のような平型編機、トリコット編機、ラッシェル編機、ミラニーズ編機などによって行われるのが好ましい。
本発明において、布帛は、織物または編物が好ましく、編物がさらに好ましい。
また、本発明において、布帛は、布帛を構成する繊維が複数色の繊維を含む布帛であってもよい。具体的な例としては、木目のように濃い色と薄い色が混ざり合った生地が好ましく、例えば、白色繊維と黒色繊維を含む布帛で、杢布帛が知られている。繊維には、マルチフィラメント糸、モノフィラメント糸を用いることができ、このような繊維を含む布帛としては、杢布帛がある。
本発明において、印刷される布帛は、ポリエステル系繊維を用いることができる。ポリエステル系繊維にはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどいずれを使用しても良いが、ポリエチレンテレフタレート系繊維は良好な風合い、光沢を有し、またしわになりにくいなどのイージーケア性があり、伸縮性を有する布帛を構成する繊維素材として好適である。また、ポリエチレンテレフタレート系繊維は、ポリウレタンウレア弾性繊維との組合せで用いる場合に好適であって、良好なストレッチ布帛とすることが可能である。ポリエステル繊維は一般に分散染料を用いて染められるが、分散染料は色移りなど堅牢度不良を発生させることがある。そのためカチオン染料で良好に染色することの出来るカチオン可染ポリエステル系繊維を用いることが好ましい。また布帛の厚みは、風合いとストレッチ性の観点から1000μm以下であることが好ましい。
本発明において、布帛は衣類として用いられることが好ましい。例えば製造元、サイズ、素材、製品名、取り扱い上の注意情報など多様な視覚情報を直接、衣類に印刷する方式への適用があげられる。本発明を用いることで、細かい視覚情報を視認可能な印刷物を提供することができる。
以下、本発明を実施例で詳細に説明する。
1.実施例1~5および比較例1~3
1.1 原画フィルムの作製
ブラックカーボンフィルムTK100((株)タカノ機械製作所製)を、赤外線に発光領域を有するファイバーレーザーを備えた外面ドラム型プレートセッター“CDI SPARK”(エスコ・グラフィックス(株)製)に、基材側がドラムに接するように装着した。レーザー出力9kW、ドラム回転数400rpmの条件で、図2に示す形状の原画部およびその中に白抜きの網点が存在する日本語文字が10個並んだテストパターンを描画し、ポジティブな原画フィルム1~8を作製した。表1にこれらの原画フィルムの作成方法、視覚情報のサイズ、1インチあたりの網点線数(表では「LPI」と記載)、原画部の網点の面積割合および網点直径を記載した。これらの原画フィルムは表2に示すとおり実施例1~5および比較例1~3それぞれに利用される。例えば原画フィルム1は実施例1に利用される。原画フィルム1は図2で示した日本語文字が10個ならんでおり、それぞれの文字は本発明で定義した視覚情報のサイズが2500μmであり、また、網点の面積割合が10%、平均網点直径が円形で36μmであった。
1.2 網点の直径の測定
次に、それぞれの原画フィルムについて、原画部の網点を無作為に10点選び、デジタルマイクロスコープ“VHX-2000”((株)キーエンス製)を用い、レンズZ250、倍率250倍で観察し、網点の直径を計測した。10点の網点の直径の平均を網点の直径とした。
1.3 原画部内の網点の面積割合の測定
それぞれの原画フィルムについて原画部内の網点10点を無作為に選んだ。選んだ点をマクベス透過濃度計「TR-927」(コルモルゲンインスツルメンツ(KollmorgenInstruments Corp.)社製)を用いて、dot area“+”オルソクロマチックフィルター“K”を通じて、透過率を求め、その透過率から網点の面積割合を求めた。網点10点の測定結果の平均値を原画部内の網点の面積割合とした。
1.4 樹脂凹版印刷版の作製
7cm×14cmの感光性樹脂印刷版原版PU52LR(東レ(株)製)を準備した。印刷版原版からポリエステルフィルムからなるカバーフィルムのみを剥離した。なお、剥離後の感光性樹脂印刷版原版の表面には、剥離を補助するために厚み1μmの層が存在している。表2に示した実施例1~5、比較例1~3の原画フィルム毎に7cm×14cmの感光性樹脂印刷版原版の感光性樹脂層側に真空密着させ、ケミカル灯FL20SBL-360 20ワット(三菱電機オスラム(株)製)でグレースケール感度13±1段となる条件で露光した。これを以下「主露光」という。)その後、液温25℃のエタノール水溶液(エタノール/水=80/20(質量比))でブラシ式現像装置により1分間現像し、60℃で10分間乾燥した。さらにケミカル灯FL20SBL-360 20ワット(三菱電機オスラム(株)製)で主露光と同条件で後露光し、実施例1~5、比較例1~3に対応する樹脂凹版印刷版を得た。
1.5 製版不良率の評価
得られた樹脂凹版印刷版の画像部上に存在し、原画フィルムの網点の直径を測定した箇所の10点に対応する網点を選択した。選択した樹脂凹版印刷版の網点の直径をデジタルマイクロスコープ“VHX-2000”((株)キーエンス製)を用い、レンズZ250、倍率250倍で測定し、平均値を平均網点直径とした。原画フィルムの平均の網点の直径に対して、樹脂凹版印刷版の網点の直径の平均が30%以上大きい場合は、製版不良と判断した。なお、100枚製版したときの、製版不良の割合が5%以上は不良と言える。
1.6 視覚情報の視認性
実施例1~5、比較例1~3の樹脂凹版印刷版を、それぞれhermetic6-12 universal(TAMPOPRINT社製、パッド印刷機)に装着し、URETHANE2502 EO BLACK(EPTA社製)20gに硬化剤HARDENER N.2(EPTA社製)3gを添加したインクを用いて、1回スキージ後、パッドに転写し、布帛である“PEACE FIT”(登録商標)黒(イオントップバリュ製)に印刷した。布帛に印刷された視覚情報の視認性は、5人の判定者が目視で確認した。判定者は矯正視力を含む両眼の測定の視力0.7以上で、サンプルと目との距離は50cmとした。各判定者は、布帛に印刷された10個の文字を読み、すべて読めた場合を視認できたとした。判定の基準は以下の通りである。
A: 視認できた人数が5人
B: 視認できた人数が3~4人
C: 視認できた人数が0~2人。
1.7 評価結果
上記方法により、原画フィルム、樹脂凹版印刷版および布帛印刷物を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
2.比較例4
ブラックカーボンフィルムTK100((株)タカノ機械製作所製)を赤外線に発光領域を有するファイバーレーザーを備えた外面ドラム型プレートセッター“CDI SPARK”(エスコ・グラフィックス(株)製)に、基材側がドラムに接するように装着した。レーザー出力9kW、ドラム回転数400rpmの条件で、表1に示す原画部に網点を有しないテストパターンを描画し、原画フィルム9を作製した。
7cm×14cmの感光性樹脂印刷版原版PU52LRからカバーフィルムのポリエステルフィルムを剥離し、原画フィルムを真空密着させ、ケミカル灯FL20SBL-360 20ワット(三菱電機オスラム(株)製)でグレースケール感度11±1段となる条件で露光(第一露光)した。次に、原画フィルムを剥離し、250LPI10%の網点スクリーン(黒地に白抜き面積割合が10%)を真空密着し、主露光と同じ条件で露光した(第二露光)。その後、真空密着した網点スクリーンを剥離した後に、液温25℃のエタノール水溶液(エタノール/水=80/20(質量比))でブラシ式現像装置により1分間現像し、60℃で10分間乾燥した。さらにケミカル灯FL20SBL-360 20ワット(三菱電機オスラム(株)製)で主露光と同じ条件で後露光し、樹脂凹版印刷版を得た。この方法で100回、製版した。 上記1.5に記載した方法で評価したところ、製版不良率は5%だった。また、1.6に記載した方法で視覚情報の視認性を評価した。それらの結果を表2に示す。
3.比較例5
MJF-Aフィルム((株)ミノグループ製)をインクジェットプリンター“Pojijet BK610”((株)ミノグループ製)にセットし、表1に示す視覚情報のサイズおよび網点の配置、大きさを目的としてパターンを印刷し、原画フィルム10を作製したが、網点を形成することができなかった。
Figure 0007358244000001
Figure 0007358244000002
1 視覚情報
2 四角形の短辺
3 四角形の長辺
、P、P、P 視覚情報と四角形の接点

Claims (11)

  1. 感光性樹脂印刷版原版に露光工程および現像によって画像部を形成する現像工程をこの順に行う布帛用の樹脂凹版印刷版の製造方法であって、前記感光性樹脂印刷版原版が、少なくともバインダーポリマー、エチレン性二重結合を有する化合物、および光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を有し、前記露光工程が、原画部と該原画部の内側に網点とを有する原画フィルムを用いて紫外線で露光する工程を含み、前記原画部内の網点の面積割合が3%以上20%以下であり、かつ前記原画部を構成する視覚情報のサイズが600μm以上、4000μm以下である布帛用の樹脂凹版印刷版の製造方法。
  2. 前記原画フィルムの網点の直径が、10μm以上、50μm以下である請求項1に記載の樹脂凹版印刷版の製造方法。
  3. 前記原画フィルムがレーザーアブレーションまたはイメージセッタのいずれかで製造されている請求項1または2に記載の樹脂凹版印刷版の製造方法。
  4. 前記布帛が編物、織物、および不織布の中から選ばれる請求項1~3のいずれかに記載の樹脂凹版印刷版の製造方法。
  5. 前記布帛がポリエステル系繊維を含む請求項1~4のいずれかに記載の樹脂凹版印刷版の製造方法。
  6. 前記布帛がカチオン可染ポリエステル系繊維を含む請求項1~5のいずれかに記載の樹脂凹版印刷版の製造方法。
  7. 前記布帛が衣類である請求項1~6のいずれかに記載の樹脂凹版印刷版の製造方法。
  8. 請求項1~7のいずれかに記載の方法で樹脂凹版印刷版を製造する工程、得られた樹脂凹版印刷版を用いて布帛に印刷する工程を有する布帛印刷物の製造方法。
  9. 前記布帛がポリエステル系繊維を含む請求項8に記載の布帛印刷物の製造方法
  10. 請求項1~3のいずれかに記載の方法で形成した画像部を有する樹脂凹版印刷版を用いて、前記画像部にインクを充填する充填工程と、前記画像部に充填されたインクを転写体に転写する第1転写工程と、前記転写体に転写された記録材を布帛に転写し印刷物を形成する第2転写工程とをこの順に有する布帛印刷物を製造する方法。
  11. 請求項1~3のいずれかに記載の方法で樹脂凹版印刷版を製造する工程と、前記樹脂凹版印刷版が有する画像部にインクを充填する充填工程と、前記画像部に充填された記録材を転写体に転写する第1転写工程と、前記転写体に転写されたインクを布帛に転写し印刷物を形成する第2転写工程とをこの順に有する布帛印刷物を製造する方法。
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