JP7357737B1 - 扉構造およびブース - Google Patents

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Abstract

Figure 0007357737000001
【課題】操作性の良い扉構造およびそれを備えるブースを提供する。
【解決手段】ブース1は、第2側壁部4と扉構造10とを備える。扉構造10は、第2側壁部4に対して開閉可能な扉部12と、扉部12に揺動可能に取り付けられるハンドル部14と、ハンドル部14を第2側壁部4に固定して施錠するための鍵部16とを備える。ハンドル部14は、その先端にハンドル部14の揺動時に扉部12の端部からはみ出し可能な把持部14cを含む。鍵部16は、ハンドル部14の一方主面においてハンドル部14の取付箇所と把持部14cとの間に設けられる第1鍵部材16aと、第1鍵部材16aと着脱可能に第2側壁部4の一方主面に設けられる第2鍵部材16bとを含む。
【選択図】図7

Description

特許法第30条第2項適用 令和4年6月9日および10日にインテックス大阪にて行われた「防犯防災総合展2022」に出展
特許法第30条第2項適用 令和4年6月9日に朝日放送テレビの「newsおかえり」にて放送
特許法第30条第2項適用 令和4年6月26日に動画サイト(YouTube)(https://www.youtube.com/watch?v=ZBEbgibslBA)に掲載
特許法第30条第2項適用 令和4年7月17日にSNS(Twitter)(https://mobile.twitter.com/o_room_official/status/1548562724359061504)に掲載
特許法第30条第2項適用 令和4年9月9日にWebショップ(AXEL)(https://axel.as-1.co.jp/asone/d/65-5779-89/)と動画サイト(YouTube)(https://www.youtube.com/watch?v=59ZYd-o48rU)に掲載
この発明は扉構造およびブースに関し、より特定的には、折り畳み式ブースなどに用いられる扉構造およびそれを備えるブースに関する。
近年、自然災害時における避難所での生活の不便を緩和するためや、新型コロナウイルスの感染抑止のためのテレワーク推進などにより、仮設の個室ブースの需要が高まっている。
この種の従来技術の一例として、特許文献1において組立式紙製ブースが提案されている。このブースは、紙製天井トレイと、紙製額縁型底トレイと、天井トレイと底トレイとの間に配置される一側面のみが開放された紙製側壁部材と、側壁部材の開放部側に該開放部を開け閉めできるように取付けられる紙製片開式ドア部材とからなり、天井トレイと底トレイと側壁部材及びドア部材のそれぞれを接続配置して箱形状に組み立てられる。そして、ドア部材の非取付側長辺の一部に、上下一対のスリットを設けて切り起しによりブースの内方及び外方に折り曲げ可能な取手用舌片が形成され、その取手用舌片の先端部と該取手用舌片の先端部が当接する側壁部材の対応位置に、それぞれ面ファスナーからなるドアロック手段が設けられる。
より具体的には、特許文献1の段落0015および0016の記載、図2、図5、図6および図11を参照して、取手用舌片の中央部には指を掛ける小穴が形成され、取手用舌片の表裏両面には小穴より先端側に面ファスナーが設けられる。それに対応して、側壁部材の連結片の表裏両面に面ファスナーが設けられる。そして、側壁部材の開放部側に取り付けられた片開式ドア部材を閉じるとき、取手用舌片を揺動させて取手用舌片の表側の面ファスナーを連結片の裏側の面ファスナーに接合させることによって、ドアロックできる。
特開2001-214627号公報
このような特許文献1のブースでは、取手用舌片の面ファスナーを連結片の面ファスナーに接合した状態から引きがしドアロックを解除するとき、取手用舌片の小穴に指を掛けて取手用舌片を連結片から引き離すように揺動させる。このとき、取手用舌片の小穴は面ファスナーより折曲線側に位置するので、取手用舌片を掴みにくく、また、面ファスナーによる接合力の作用点よりも力点の方が支点側に位置することになるので、梃の原理を有効に利用することができず、使用者は大きな力を必要とし、操作性が良くない。
それゆえにこの発明の主たる目的は、操作性の良い扉構造およびそれを備えるブースを提供することである。
上述の目的を達成するために、壁部に対して開閉可能な扉部と、扉部に揺動可能に取り付けられるハンドル部と、ハンドル部を壁部に固定して施錠するための鍵部とを備え、ハンドル部は、その先端にハンドル部の揺動時に扉部の端部からはみ出し可能な把持部を含み、鍵部は、ハンドル部の一方主面においてハンドル部の取付箇所と把持部との間に設けられる第1鍵部材と、第1鍵部材と着脱可能に壁部の一方主面に設けられる第2鍵部材とを含む、扉構造が提供される。
この発明では、壁部に対して扉部が閉じているが施錠されていない状態から扉部を開けるとき、ハンドル部の把持部を掴んで手前に引くことで、壁部に対して扉部が揺動され、扉部が開く。ここで、把持部は、扉部の端部からはみ出しているので掴み易く、扉部を容易に開けることができる。一方、第1鍵部材と第2鍵部材とが接合してハンドル部が壁部に固定される施錠状態から解錠するとき、把持部を掴んでハンドル部を壁部から引き離すように揺動させて、第1鍵部材を第2鍵部材から引き離す。ここで、把持部は、第1鍵部材と第2鍵部材との接合箇所よりハンドル部の先端側に位置しハンドル部の取付箇所から離れている、すなわち、鍵部による接合力の作用点よりも力点の方が支点から離れているので、ハンドル部の揺動時に梃の原理を有効に利用でき、第1鍵部材を第2鍵部材から容易に引き離すことができる。このように使用者は大きな力を必要とせず、容易に解錠できる。
好ましくは、当該扉構造は、無施錠時にハンドル部を壁部に仮止めするための仮止め部をさらに含み、仮止め部は、ハンドル部の他方主面においてハンドル部の取付箇所と把持部との間に設けられる第1仮止め部材と、第1仮止め部材と着脱可能に壁部の他方主面に設けられる第2仮止め部材とを含む。この場合、無施錠時に仮止め部によってハンドル部を壁部に容易に仮止めでき、壁部に対して扉部を閉じた状態を容易に維持できる。また、把持部は、第1仮止め部材と第2仮止め部材との接合箇所よりハンドル部の先端側に位置しハンドル部の取付箇所から離れている、すなわち、仮止め部による接合力の作用点よりも力点の方が支点から離れているので、ハンドル部の揺動時に梃の原理を有効に利用でき、第1仮止め部材を第2仮止め部材から容易に引き離すことができる。したがって、使用者は大きな力を必要とせず、仮止め状態の扉部を容易に開けることができる。
また好ましくは、扉部は、壁部に対して閉じたとき壁部と重なる部分を有し、施錠時にハンドル部と壁部とが対向する箇所において壁部がハンドル部と扉部とによって挟まれるように、ハンドル部が扉部に設けられる。この場合、施錠時にハンドル部と壁部とが対向する箇所において、壁部がハンドル部と扉部とによって挟まれる。すなわち、施錠時に扉構造と正対する方向に、扉部、壁部およびハンドル部が重なる。したがって、壁部を表裏両側から扉部とハンドル部とによってしっかりと挟み込めるので、扉部を引き開けることも押し開けることもできず、施錠状態を強固にできる。
さらに好ましくは、当該扉構造は、壁部において扉部と重なる箇所に設けられる目印と、壁部に対して扉部を閉じかつ施錠時に目印を視認できるように扉部において目印と重なる箇所に設けられる開口部とをさらに含む。この場合、壁部に対して扉部を閉じかつ施錠時に目印を視認できるので、たとえば当該扉構造をブースに使用した場合、目印を視認できるか否かによって、ブースを使用中か否かを容易に判断できる。
また、壁部と、上述の扉構造とを備える、ブースが提供される。当該扉構造は、ブースに好適に用いることができ、たとえばブースの出入り口に設置される。この場合、扉構造が施錠状態でないときには、室外側に出ているハンドル部を掴んで扉部を引き開け、ブースに入室できる。ブースに入室した後に、室内側から扉部を閉じる際に室内側にハンドル部を引き込み、その後、ハンドル部に設けられた第1鍵部材を、壁部に設けられた第2鍵部材に接合させ、施錠することができる。扉構造が施錠状態のときには、ハンドル部が室外側にないため、室外側から扉部を開けることはできない。このように、扉部を室外側から開けることができないように室内側から施錠できる、いわゆる内鍵のような機能を扉構造に持たせることができる。
この発明によれば、操作性の良い扉構造およびそれを備えるブースが得られる。
この発明の一実施形態に係る扉構造を用いたブースを示す斜視図である。 (a)は扉部およびハンドル部を外側から見た図であり、(b)は扉部およびハンドル部を内側から見た図であり、(c)はハンドル部を揺動させた状態の扉部を内側から見た図である。 (a)は第2側壁部を外側から見た図であり、(b)は第2側壁部を内側から見た図である。 無施錠状態から施錠するときの手順を示す図解図である。 図4の続きの手順を示す図解図である。 (a)は無施錠時の扉構造等を内側から見た図であり、(b)はA-A線断面図解図である。 (a)は施錠時の扉構造等を内側から見た図であり、(b)はB-B線断面図解図である。 図1のブースを折り畳んだ状態を示す斜視図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。
ここでは、扉構造10を、ブース1に適用した場合について説明する。
図1を参照して、この発明の一実施形態に係るブース1は、折り畳み式ブースであり、前壁部2と、第1側壁部3と、第2側壁部4と、後壁部5と、机部6と、連結棒7とを含む。この実施形態では、前壁部2、第1側壁部3、第2側壁部4、後壁部5および机部6は、強化ダンボールからなり、折り畳み/組み立て可能に一体的に形成される。
前壁部2は、縦長の長方形状に形成される。第1側壁部3は、前壁部2より幅広でありかつ縦長の長方形状に形成され、前壁部2の一方側部(この実施形態では、右側部)に接続される。第2側壁部4は、前壁部2より幅狭でありかつ縦長の長方形状に形成され、前壁部2の他方側部(この実施形態では、左側部)に接続される。後壁部5は、前壁部2と略同寸法でありかつ縦長の長方形状に形成され、第1側壁部3の後端部に接続される。
前壁部2の内面の上下方向略中央部には、机部6が上下方向に折り畳み可能に一体的に設けられる。机部6は、組み立て時には、前壁部2に対して略90度の角度を有するように開かれ、折り畳み時には、たとえば面ファスナ等で前壁部2に固定される。第2側壁部4と後壁部5とは、連結棒7を介して連結される。
ブース1は、さらに扉構造10を含む。
図2(a)~(c)をも参照して、扉構造10は、第2側壁部4に対して開閉可能な長方形状の扉部12を含む。扉部12は、外開タイプであり、後壁部5と第2側壁部4との間を開閉するために後壁部5における第1側壁部3とは反対側の側部に揺動可能に一体的に設けられる。扉部12は、第2側壁部4に対して閉じたとき第2側壁部4と重なる部分12aを有する。扉部12の高さ寸法は、後壁部5の高さ寸法より小さく、扉部12の上端部は、後壁部5の上端部より低く、扉部12の下端部は、後壁部5の下端部より高い。
扉部12における第2側壁部4との対向面(この実施形態では、内面)に、揺動可能にハンドル部14が取り付けられる。ハンドル部14は、扉部12より小さい長方形状に形成され、取付部14aと、ハンドル本体14bと、把持部14cとを含む。図6(a)および図7(a)をも参照して、取付部14aは、ハンドル部14における扉部12への取付箇所であり、肉厚に形成され、扉部12に取り付けられる。ハンドル本体14bは、角板状に形成され、取付部14aに対して揺動可能に設けられる。把持部14cは、ハンドル部14の先端に位置し、ハンドル本体14bに対して揺動可能に設けられる。把持部14cは、ハンドル部14の揺動時に扉部12の端部からはみ出し可能である。すなわち、ハンドル部14を扉部12に対して畳んだときに、把持部14cが扉部12の端部から第2側壁部4側にはみ出すように、扉部12に対してハンドル部14が設けられる。把持部14cには、指を通すことができる縦長の貫通孔14dが形成される。
ハンドル本体14bの一方主面(この実施形態では、外面)に、第1鍵部材16aが設けられ、ハンドル本体14bの他方主面(この実施形態では、内面)に、第1仮止め部材18aが設けられる。すなわち、ハンドル部14の一方主面(この実施形態では、外面)において、ハンドル部14の取付箇所と把持部14c(貫通孔14d)との間に第1鍵部材16aが設けられ、ハンドル部14の他方主面(この実施形態では、内面)において、ハンドル部14の取付箇所と把持部14c(貫通孔14d)との間に第1仮止め部材18aが設けられる。第2側壁部4に対して扉部12を閉じかつ施錠時に目印22(後述)を視認できるように、扉部12において目印22と重なる箇所には、円形状の開口部20が設けられる。開口部20は、把持部14cが扉部12の端部からはみ出すように扉部12に対してハンドル部14を畳んだとき、ハンドル部14(ハンドル本体14b)と重なる部分に設けられる。
図3(b)を参照して、第2側壁部4の一方主面(この実施形態では、内面)には、第2鍵部材16bが設けられる。図3(a)を参照して、第2側壁部4の他方主面(この実施形態では、外面)において扉部12と重なる箇所、すなわち戸当たり部4aには、第2仮止め部材18bおよび目印22が設けられる。目印22は、第2仮止め部材18bの上方に位置する。図2(b)および図3(b)に示すように、ハンドル部14bおよび第2側壁部4にはそれぞれ、施錠時のハンドル部14の位置合わせ用の矢印X1,X2が示されている。
第1鍵部材16aと第2鍵部材16bとを含んで、ハンドル部14を第2側壁部4に固定して施錠するための鍵部16が形成され、また、第1仮止め部材18aと第2仮止め部材18bとを含んで、無施錠時にハンドル部14を第2側壁部4に仮止めするための仮止め部18が形成される(図6および図7参照)。第1鍵部材16aと第2鍵部材16bとは相互に着脱可能であり、第1仮止め部材18aと第2仮止め部材18bとは相互に着脱可能である。この実施形態では、第1鍵部材16a、第2鍵部材16b、第1仮止め部材18aおよび第2仮止め部材18bとして、面ファスナが用いられる。扉部12およびハンドル部14として、強化ダンボールが用いられる。
図4および図5を参照して、このような扉構造10の無施錠状態から施錠するときの手順について説明する。
図4(a)に、施錠されていないが、第2側壁部4に対して扉部12が閉じられかつ第2側壁部4の外面にハンドル部12が仮止めされている状態を示す。このとき、図6(a),(b)を参照して、第1鍵部材16aと第2鍵部材16bとは接合されていないが、第1仮止め部材18aと第2仮止め部材18bとは接合されている。また、ハンドル部14は、第2側壁部4と扉部12とによって挟まれ、開口部20と目印22との間に位置するので、外部から目印22を視認できない。なお、図6(a)では、理解を容易にするために、各部材の厚みを実際より大きく図示している。また、第1鍵部材16aおよび第1仮止め部材18aはハンドル部14に、第2鍵部材16bおよび第2仮止め部材18bは第2側壁部4に、それぞれ埋め込まれるように図示されているが、実際には、埋め込まれることなく表面に形成されている。図7(a)についても同様である。
この状態の扉構造10において、扉部12を室外側から開けるとき、まず、室外側に出ているハンドル部14の貫通孔14dに指を通し把持部14cを掴んで矢印P1で示すように略90度折り曲げ、第2側壁部4から引き起こす(図4(b)参照)。その状態で把持部14cを手前に引くことで、第2仮止め部材18bから第1仮止め部材18aが引き離されて、矢印P2で示すように第2側壁部4に対して扉部12が揺動され、扉構造10が開けられる(図4(c)参照)。これにより、ブース1に入室できる。
つぎに、室内側から扉構造10を施錠するときは、まず、把持部14cを掴んで矢印P3で示すようにハンドル部14を揺動させ、室内側に引き込む(図5(a)参照)。そして、矢印P4で示すように、第2側壁部4に対して扉部12を閉じた(図5(b)参照)後に、矢印P5で示すようにハンドル部14を先程とは逆方向に揺動させ、矢印X1とX2とが合うようにハンドル部14を第2側壁部4の内面に押し当てる(図5(c)参照)。このとき、図7(a)および(b)を参照して、第1仮止め部材18aと第2仮止め部材18bとは接合されていないが、第1鍵部材16aと第2鍵部材16bとは接合され、施錠状態となる。また、ハンドル部14と第2側壁部4とが対向する箇所において、第2側壁部4がハンドル部14と扉部12とによって挟まれている。また、ハンドル部14は開口部20と目印22との間に位置せず、扉部12に設けられた開口部20を通して目印22を外部から視認でき、扉構造10が施錠されブース1が使用中であることを知ることができる。さらに、この施錠状態では、室外側からハンドル部14を触ることができず、第2側壁部4に対して扉部12を開けることはできない。たとえば、室外から扉部12を押して開けようとしても、扉部12が第2側壁部4の戸当たり部4aに当たるため、扉部12を押し開けることができない。また、第2側壁部4と扉部12の間に指をいれて、無理に引き開けようとしても、施錠されている故、扉部12に取り付けられたハンドル部14が第2側壁部4から離れず第2側壁部4に引っかかるので、引き開けることができない。
一方、扉構造10を室内から解錠し、その後第2側壁部4に対して扉部12を仮止めする場合には、上述の逆の動作を行えばよい。
まず、鍵部16によって第2側壁部4に固定されているハンドル部14の把持部14cを掴み、ハンドル部14を引き起こし、第2鍵部材16bから第1鍵部材16aを引き離す。これにより、解錠できる。つぎに、把持部14cを掴んだ状態でハンドル部14を押すと、第2側壁部4に対して扉部12を開けることができる。そして、室外に出た後に、ハンドル部14を室外側に引き出すように揺動させる。その後、ハンドル部14を先程とは逆方向に揺動させ、ハンドル部14を第2側壁部4の外面に押し当て、第2側壁部4に対して扉部12を閉じる。このとき、第1仮止め部材18aと第2仮止め部材18bとが接合し、第2側壁部4に対して扉部12を閉じた状態が維持される。
このような扉構造10を含むブース1は、たとえば次のようにして組み立て完成状態から折り畳むことができる。
図1を参照して、まず、連結棒7を取り外して、連結部7による第2側壁部4と後壁部5との連結を解除し、ハンドル部14を第2側壁部4から引き離し、前壁部2に対して机部6を上方に折り畳む。その後、前壁部2との間で机部6を挟むように第2側壁部4を前壁部2の内面に向けて折り畳む。ついで、第1側壁部3との間で第2側壁部4を挟むように前壁部2を第1壁部3に向けて折り畳む。つぎに、ハンドル部14を扉部12の内面に向けて折り畳んだ状態で、扉部12を後壁部5の内面に向けて折り畳む。さらに、第1側壁部3との間で前壁部2および第2側壁部4を挟むように後壁部5を前壁部2の外面に向けて折り畳む。このようにして、後壁部5、前壁部2、第2側壁部4、第1側壁部3の順に重なるように、ブース1をコンパクトに折り畳むことができる(図8参照)。なお、折り畳み時には、扉部12の内面は、たとえば面ファスナ等で後壁部5の内面に固定され、扉部12の外面は、たとえば面ファスナ等で前壁部2の外面に固定されてもよい。一方、折り畳み状態から組み立てるとき、上述とは逆の手順によりブース1を組み立てることができる。
この実施形態では、第2側壁部4が壁部に対応する。
このような扉構造10を含むブース1によれば、第2側壁部4に対して扉部12が閉じているが施錠されていない状態から扉部12を開けるとき、ハンドル部14の把持部14cを掴んで手前に引くことで、第2側壁部4に対して扉部12が揺動され、扉部12が開く。ここで、把持部14cは、扉部12の端部からはみ出しているので掴み易く、扉部12を容易に開けることができる。一方、第1鍵部材16aと第2鍵部材16bとが接合してハンドル部14が第2側壁部4に固定される施錠状態から解錠するとき、把持部14cを掴んでハンドル部14を第2側壁部4から引き離すように揺動させて、第1鍵部材16aを第2鍵部材16bから引き離す。ここで、把持部14cは、第1鍵部材16aと第2鍵部材16bとの接合箇所よりハンドル部14の先端側に位置しハンドル部14の取付箇所から離れている、すなわち、鍵部16による接合力の作用点よりも力点の方が支点から離れているので、ハンドル部14の揺動時に梃の原理を有効に利用でき、第1鍵部材16aを第2鍵部材16bから容易に引き離すことができる。このように使用者は大きな力を必要とせず、容易に解錠できる。
無施錠時に仮止め部18によってハンドル部14を第2側壁部4に容易に仮止めでき、第2側壁部4に対して扉部12を閉じた状態を容易に維持できる。また、把持部14cは、第1仮止め部材18aと第2仮止め部材18bとの接合箇所よりハンドル部14の先端側に位置しハンドル部14の取付箇所から離れている、すなわち、仮止め部18による接合力の作用点よりも力点の方が支点から離れているので、ハンドル部14の揺動時に梃の原理を有効に利用でき、第1仮止め部材18aを第2仮止め部材18bから容易に引き離すことができる。したがって、使用者は大きな力を必要とせず、仮止め状態の扉部12を容易に開けることができる。
施錠時にハンドル部14と第2側壁部4とが対向する箇所において、第2側壁部4がハンドル部14と扉部12とによって挟まれる。すなわち、施錠時に扉構造10と正対する方向に、扉部12、第2側壁部4およびハンドル部14が重なる。したがって、第2側壁部4を表裏両側から扉部12とハンドル部14とによってしっかりと挟み込めるので、扉部12を引き開けることも押し開けることもできず、施錠状態を強固にできる。
第2側壁部4に対して扉部12を閉じかつ施錠時に目印22を視認できるので、扉構造10をブース1に使用した場合、目印22を視認できるか否かによって、ブース1を使用中か否かを容易に判断できる。
扉構造10は、ブース1に好適に用いることができ、ブース1の出入り口に設置される。この場合、扉構造10が施錠状態でないときには、室外側に出ているハンドル部14を掴んで扉部12を引き開け、ブース1に入室できる。ブース1に入室した後に、室内側から扉部12を閉じる際に室内側にハンドル部14を引き込み、その後、ハンドル部14に設けられた第1鍵部材16aを、第2側壁部4に設けられた第2鍵部材16bに接合させ、施錠することができる。扉構造10が施錠状態のときには、ハンドル部14が室外側にないため、室外側から扉部12を開けることはできない。このように、扉部12を室外側から開けることができないように室内側から施錠できる、いわゆる内鍵のような機能を扉構造10に持たせることができる。
上述の実施形態では、扉構造10を含むブース1は、主として強化ダンボールからなる場合について説明したが、これに限定されない。この発明に係る扉構造10を含むブース1には、プラスチック等の他の材料が用いられてもよい。
上述の実施形態では、扉構造10の鍵部16および仮止め部18として、面ファスナが用いられたが、これに限定されない。扉構造10の鍵部および仮止め部として、たとえば磁石と磁性体との組み合わせなど、着脱可能な別の接合手段が用いられてもよい。
この発明に係るブースは、テレワーク用だけではなく、更衣室や休憩室などの多目的個室スペースとして用いることができる。
上述の実施形態では、施錠時にブース1の室内側にハンドル部14が位置する内鍵タイプの例について説明したが、これに限定されない。この発明は、扉構造10の室外側と室内側とを逆にして、施錠時にブースの室外側にハンドル部が位置する外鍵タイプであってもよい。この場合、施錠時に扉部材は、室外側からは開けられるが、室内側から開けられないので、たとえば脱走防止機構付きの飼育ペットブースとして用いることができる。
この発明に係る扉構造は、仮設の個室ブースだけではなく、常設の建物、部屋の扉などに適用できる。
1 ブース
4 第2側壁部
10 扉構造
12 扉部
12a 扉部において第2側壁部と重なる部分
14 ハンドル部
14a 取付部
14b ハンドル本体
14c 把持部
16 鍵部
16a 第1鍵部材
16b 第2鍵部材
18 仮止め部
18a 第1仮止め部材
18b 第2仮止め部材
20 開口部
22 目印

Claims (5)

  1. 壁部に対して開閉可能な扉部と、
    前記扉部に揺動可能に取り付けられるハンドル部と、
    前記ハンドル部を前記壁部に固定して施錠するための鍵部とを備え、
    前記ハンドル部は、その先端に前記ハンドル部の揺動時に前記扉部の端部からはみ出し可能な把持部を含み、
    前記鍵部は、前記ハンドル部の一方主面において前記ハンドル部の取付箇所と前記把持部との間に設けられる第1鍵部材と、前記第1鍵部材と着脱可能に前記壁部の一方主面に設けられる第2鍵部材とを含む、扉構造。
  2. 無施錠時に前記ハンドル部を前記壁部に仮止めするための仮止め部をさらに含み、
    前記仮止め部は、前記ハンドル部の他方主面において前記ハンドル部の取付箇所と前記把持部との間に設けられる第1仮止め部材と、前記第1仮止め部材と着脱可能に前記壁部の他方主面に設けられる第2仮止め部材とを含む、請求項1に記載の扉構造。
  3. 前記扉部は、前記壁部に対して閉じたとき前記壁部と重なる部分を有し、
    施錠時に前記ハンドル部と前記壁部とが対向する箇所において前記壁部が前記ハンドル部と前記扉部とによって挟まれるように、前記ハンドル部が前記扉部に設けられる、請求項1に記載の扉構造。
  4. 前記壁部において前記扉部と重なる箇所に設けられる目印と、
    前記壁部に対して前記扉部を閉じかつ施錠時に前記目印を視認できるように前記扉部において前記目印と重なる箇所に設けられる開口部とをさらに含む、請求3に記載の扉構造。
  5. 前記壁部と、
    請求項1から4のいずれかに記載の扉構造とを備える、ブース。
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