JP7356655B2 - 管継手 - Google Patents

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Description

本発明は、管継手に関する。
図5は、特許文献1に記載された管継手101を示す。管継手101においては、配管102との間の水密を確保するために、第1シールリング109及び第2シールリング111が用いられている。第1シールリング109及び第2シールリング111は、継手本体104内に設けられたシール部108に収容されている。シール部108において第1シールリング109と第2シールリング111との間には、互いの当接を避けるためのスペーサリング110が配置されている。
なお、継手本体104は合成樹脂製であり、金型の都合上、第1シールリング109及び第2シールリング111を単独で収容するシール部を別個に形成すること(特に第1シールリング109を収容する奥側のシール部を溝状に形成すること)は困難であるため、スペーサリング110を用いた前述の構造が採用されている。
特願2017-67595号
ところが、配管102を管継手101へ挿入する際に、当該挿入力を受けたスペーサリング110によって、第1シールリング109が奥側へと押されてシール部108からはみ出す問題があった。
本発明の目的は、配管を挿入する際に第1シールリングがシール部からはみ出し難い管継手を提供すること。
前記目的を達成するために請求項1の発明は、配管が挿入される樹脂製の継手本体の内周面に形成されたシール部には、当該シール部の軸線方向において前記配管の挿入側とは反対側から順に第1シールリング及び第2シールリングが配置されているとともに、前記シール部には前記第1シールリングと前記第2シールリングとの間にスペーサリングが配置された管継手であって、前記シール部には周方向に間隔をおいて複数のリブが設けられており、当該複数のリブの内側に前記スペーサリングが圧入されている管継手である。
請求項2の発明は請求項1において、前記複数のリブは、前記継手本体の射出成型時のパーティングラインに対応した位置を避けて設けられている。
本発明によれば、スペーサリングをシール部に対して圧入することで、シール部におけるスペーサリングの配置姿勢が安定し、スペーサリングは外力に強く抗することができる。従って、例えば管継手に対して配管(図1参照)が斜めに挿入され、当該挿入力がスペーサリングに対して強くまた偏って作用した場合であっても、スペーサリングがシール部の軸線Lに対して傾くことを防止でき、ひいては第1シールリングの水密性の低下を防止できる。
第1実施形態の管継手全体を示す縦断面図。 図1の要部拡大図。 第2実施形態の管継手を示す縦断面図であり要部を拡大して示す図。 継手本体を示す図でありシール部の横断面図。なお、係止段差における大径部分と小径部分との径差、及びリブの径方向への高さは、それぞれ誇張して描いてある。 従来の管継手全体を示す縦断面図。
以下、本発明を具体化した第1実施形態及び第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態においては、第1実施形態との相違点についてのみ説明する。
[第1実施形態]
図1に示す管継手1は、湯水等の流体を流す配管2同士を繋ぐためのものであって、筒状に形成された合成樹脂製の継手本体4を備えている。上流側(図1の右側)の配管2は、継手本体4の軸線L方向における一方の端部(図1の右端部)から継手本体4内に挿入されている。下流側(図1の左側)の配管2は、継手本体4の軸線L方向における他方の端部(図2の左端部)から継手本体4内に挿入されている。なお、管継手1における上流側と下流側とは同一の構造となっているため、以下では上流側のみ詳しく説明し、下流側については上流側と同一の符号を付して説明を省略する。
継手本体4の内周面において、継手本体4の軸線L方向の中央部には環状突起5が形成されている。継手本体4の内周面において、環状突起5に隣接する継手本体4の端部寄りの部分には、配管2の端部を収容する収容部6が設けられている。配管2の端部には、筒状のインコア7が挿入されている。このインコア7が配管2内に没入することは、インコア7の端部に形成されたフランジ7aによって抑制されている。このようにインコア7を挿入した配管2の端部が、継手本体4の端部から挿入されて収容部6内に収容されている。
継手本体4の内周面において、収容部6と継手本体4の対応する端部との間の部分には、収容部6よりも大径となるシール部8が設けられている。シール部8内には、収容部6側から継手本体4の対応する端部側に向けて、第1シールリング9、スペーサリング10、第2シールリング11及び保持リング12が、同順に配置されている。第1シールリング9と第2シールリング11とは、同じもの(材質、形状及び寸法等が全て同じ)であるため、管継手1の組立時における相互の識別の面倒がない。
配管2の端部が継手本体4の収容部6内に挿入されたときには、配管2が第1シールリング9、スペーサリング10、第2シールリング11及び保持リング12を貫通する。このとき、シール部8内の第1シールリング9及び第2シールリング11が配管2の外周面に接触した状態となり、それによって継手本体4内を流れる流体が配管2の外周面と継手本体4の内周面との間から管継手1の外に漏れることが抑制される。
管継手1は、配管2を継手本体4に保持するための保持部材13と、保持部材13を継手本体4に取り付けるためのキャップ14とを備えている。保持部材13には、嵌込リング15と割リング16との間に位置する円環状のロックリング17が設けられている。保持部材13は、継手本体4のシール部8に配置された保持リング12に隣接して位置している。キャップ14は、円筒状に形成されている。キャップ14は、その開口端(継手本体4側の端部)に継手本体4における端部(挿入端)が挿入された状態となることにより、保持部材13を継手本体4(保持リング12)との間に挟んでいる。
キャップ14は、その開口端を継手本体4の挿入端と径方向に重なる部分において、当該挿入端に対し係合させることにより、継手本体4に取り付けられている。継手本体4に対しキャップ14を取り付けることにより、継手本体4とキャップ14との間に挟まれた保持部材13が継手本体4に取り付けられるようになる。保持部材13がキャップ14によって継手本体4に取り付けられた状態で、配管2の端部が保持部材13及びキャップ14を貫通して継手本体4の挿入端から収容部6内に挿入されると、保持部材13のロックリング17が配管2の外周面を押圧し、それによって配管2の継手本体4からの抜け出しが防止される。
次に、キャップ14と継手本体4との係合態様について詳しく説明する。
図2に示すように、キャップ14の開口端と継手本体4の挿入端との径方向(図2の上下方向)に重なる部分のうち、キャップ14における開口端の内周面には、大径内向き爪部19a及び小径内向き爪部19bが形成されている。大径内向き爪部19aは、キャップ14における開口端の開口寄りに位置している。小径内向き爪部19bは、大径内向き爪部19aよりも前記開口端の開口から離れて位置しているとともに、大径内向き爪部19aよりも小さい内径を有している。
キャップ14の開口端と継手本体4の挿入端との径方向に重なる部分のうち、継手本体4における挿入端の外周面には、小径外向き爪部18a及び大径外向き爪部18bが形成されている。小径外向き爪部18aは、継手本体4における挿入端の開口寄りに位置している。大径外向き爪部18bは、小径外向き爪部18aよりも前記挿入端の開口から離れて位置しているとともに、小径外向き爪部18aよりも大きい外径を有している。継手本体4の小径外向き爪部18aはキャップ14の小径内向き爪部19bと係合するとともに、継手本体4の大径外向き爪部18bはキャップ14の大径内向き爪部19aと係合する。
前述したように、キャップ14における開口端の内周面に大径内向き爪部19a及び小径内向き爪部19bを形成するとともに、継手本体4における挿入端の外周面に小径外向き爪部18a及び大径外向き爪部18bを形成することにより、前記開口端と前記挿入端との径方向に重なる部分の厚さを、以下の(A)及び(B)のようにできる。
(A)継手本体4における挿入端の大径外向き爪部18bを形成している部分の径方向の厚さTH2を、キャップ14における開口端の大径内向き爪部19aを形成している部分の径方向の厚さTH1よりも厚くする。
(B)キャップ14における開口端の小径内向き爪部19bを形成している部分の径方向の厚さTH4を、継手本体4における挿入端の小径外向き爪部18aを形成している部分の径方向の厚さTH3よりも厚くする。
継手本体4の小径外向き爪部18aは、斜面21a及び垂直面21bを有している。小径外向き爪部18aにおいて、垂直面21bは継手本体4の軸線Lと直交する方向に延びている一方、斜面21aは垂直面21b側から継手本体4における挿入端の開口に向うほど軸線Lに近づくよう傾斜している。継手本体4の大径外向き爪部18bは、斜面23a及び垂直面23bを有している。大径外向き爪部18bにおいて、垂直面23bは継手本体4の軸線Lと直交する方向に延びている一方、斜面23aは垂直面23b側から継手本体4における挿入端の開口に向うほど軸線Lに近づくよう傾斜している。
キャップ14の大径内向き爪部19aは、平行面24a及び垂直面24bを有している。大径内向き爪部19aにおいて、垂直面24bはキャップ14の軸線Lと直交する方向に延びている一方、平行面24aは垂直面24b側からキャップ14における開口端の開口に向って軸線Lと平行に延びている。キャップ14の小径内向き爪部19bは、斜面22a及び垂直面22bを有している。小径内向き爪部19bにおいて、垂直面22bはキャップ14の軸線Lと直交する方向に延びている一方、斜面22aは垂直面22b側からキャップ14における開口端の開口に向うほど軸線Lから離れるよう傾斜している。
継手本体4から取り外された状態のキャップ14を、継手本体4に取り付ける際には、キャップ14と継手本体4とを同一の軸線L上に配置し、キャップ14における大径内向き爪部19a側を継手本体4の小径外向き爪部18a側に向けた状態で、キャップ14を継手本体4側に移動させる。これにより、キャップ14の大径内向き爪部19aが継手本体4の小径外向き爪部18a及び大径外向き爪部18bを乗り越えるとともに、キャップ14の小径内向き爪部19bが継手本体4の小径外向き爪部18aを乗り越える。その結果、継手本体4の挿入端がキャップ14の開口端に挿入された状態となる。
継手本体4の挿入端がキャップ14の開口端に挿入された状態では、継手本体4の小径外向き爪部18aとキャップ14の小径内向き爪部19bとが係合するとともに、継手本体4の大径外向き爪部18bとキャップ14の大径内向き爪部19aとが係合する。詳しくは、小径外向き爪部18aの垂直面21bと小径内向き爪部19bとの垂直面22bとが継手本体4及びキャップ14の軸線L方向において対向して位置するとともに、大径外向き爪部18bの垂直面23bと大径内向き爪部19aの垂直面24bとが軸線L方向において対向して位置する。この状態のもとでは、キャップ14が継手本体4から離れようとすると、互いに対向している垂直面21bと垂直面22bとが接触するとともに、同じく互いに対向している垂直面23bと垂直面24bとが接触する。これらにより、キャップ14が継手本体4から抜けることは抑制される。
キャップ14の開口端と継手本体4の挿入端との径方向に重なる部分においては、前記(A)及び前記(B)のように、図2に示す厚さTH2は厚さTH1に対し厚くなるとともに厚さTH4は厚さTH3に対し厚くなる。厚さTH2,TH4が厚くなることにより、キャップ14の開口端と継手本体4の挿入端との径方向に重なる部分(管継手1における外径の最も大きくなる部分)が小さく抑えられるとしても、厚さTH2,TH4をそれぞれ必要とされる強度を確保が可能な値に設定できる。従って、キャップ14の開口端に対する継手本体4の挿入端の挿入時に、大径内向き爪部19aが小径外向き爪部18a及び大径外向き爪部18bを乗り越えるとともに、小径内向き爪部19bが小径外向き爪部18aを乗り越える際、前記部分に対し径方向に大きな力が作用するとしても、前記部分が破損することを抑制できる。
次に、シール部8及びスペーサリング10について詳しく説明する。
シール部8には、配管2の挿入側に、第2シールリング11及び保持リング12のそれぞれに対応する大径部分8aが形成されている。シール部8には、大径部分8aに対して配管2の挿入側とは反対側に、第1シールリング9に対応する小径部分8bが形成されている。大径部分8aと小径部分8bとの境界には、係止段差8cがシール部8の軸線Lの周りにおいて円環状に形成されている。係止段差8cは、配管2の挿入時において、スペーサリング10がそれ以上に第1シールリング9側へ移動することを当接規制する。従って、配管2の挿入時において、第1シールリング9がスペーサリング10によって過度に押されることがなく、第1シールリング9がシール部8からはみ出すことを防止できる。
なお、前述したように、第1シールリング9と第2シールリング11とは同じものであるため、配管2との間における水密性等を考慮すると、シール部8における大径部分8aと小径部分8bとの径差は極力小さいほうがよい。しかし、スペーサリング10の係止性を考慮すると、当該径差は大きいほうがよい。これらを高次元で両立させるには、例えば呼び径が「13A」又は「16A」である配管2に対応した構成の場合には、大径部分8aの直径を小径部分8bの直径の1.001~1.029倍とすること、さらには1.005~1.025倍とすることが望ましいと見出した。
スペーサリング10は、円環状をなすとともに断面四角形状をなしている。スペーサリング10は、銅合金等の金属材料よりなる棒材からの切削加工品である。従って、スペーサリング10は、例えば合成樹脂製のものと比較して真円度を高くでき、また形状保持性も高いため、シール部8の係止段差8cにおける係止性が向上し、前述したように大径部分8aと小径部分8bとの径差が非常に小さい場合においても好適に対応できる。
スペーサリング10は、前記切削加工の後にバレル処理を施したものである。バレル処理としては、バレル研磨やバレルメッキ(がらメッキ)等が挙げられる。バレル処理が施されたスペーサリング10は、断面の角が適度に面取りされる。従って、配管2の挿入時おいて、シール部8の大径部分8aに対するスペーサリング10の当たりが和らいで、大径部分8aに傷がつくことを防止でき、当該傷に起因した第2シールリング11の水密性の低下を防止できる。つまり、硬質な金属製のスペーサリング10であっても、軟質な合成樹脂製の継手本体4(シール部8)に対して、好適に摺動対応できる。
ここで、スペーサリング10の断面の角を、前記切削加工時において同時に面取りすれば、後工程の前記バレル処理を省略することも可能である。ところが、切削加工では小さな面取りが困難であり、面取りが大きくなりがちとなって、係止段差8cにおけるスペーサリング10の係止性が低下する。しかし、バレル処理ではスペーサリング10の面取りを小さくできるため、係止段差8cにおけるスペーサリング10の係止性が向上する。
[第2実施形態]
図3及び図4に示すように、シール部8の大径部分8aにおいて、スペーサリング10に対応する領域には、周方向に間隔をおいて複数(本実施形態においては6個)のリブ31が設けられている。リブ31は、継手本体4に一体形成されている。図3に示すように、各リブ31は、係止段差8cから第2シールリング11側へと、シール部8の軸線L方向に延在されている。
図4に示すように、シール部8の軸線Lを中心とし各リブ31の径方向の先端を通過する仮想円Cの径は、スペーサリング10の外径よりも小さい。従って、シール部8においてスペーサリング10は、複数のリブ31の内側に圧入され、継手本体4に対して締付固定されている。
このように、スペーサリング10をシール部8に対して圧入することで、シール部8におけるスペーサリング10の配置姿勢が安定し、スペーサリング10は外力に強く抗することができる。従って、例えば管継手1に対して配管2(図1参照)が斜めに挿入され、当該挿入力がスペーサリング10に対して強くまた偏って作用した場合であっても、スペーサリング10がシール部8の軸線Lに対して傾くことを防止でき、ひいては第1シールリング9の水密性の低下を防止できる。
つまり、前述したように、シール部8において、大径部分8aの直径と小径部分8bの直径との差は微小である。従って、例えば配管2を斜めに挿入した際の挿入力にスペーサリング10が抗しきれないと、スペーサリング10がシール部8の軸線Lに対して大きく傾いて、スペーサリング10の一部が係止段差8cを容易に乗り越えてしまう。スペーサリング10の一部が係止段差8cを乗り越えることは、スペーサリング10が第1シールリング9に対して、過剰でかつ周方向の一部において偏って干渉することにつながり、ひいては第1シールリング9の水密性の低下をまねく。
図4に示すように、6個のリブ31のうち3個のリブ31は、シール部8の軸線Lの周りにおいて、継手本体4の射出成型時のパーティングラインPLを境界とした一方側の領域に配置されている。当該3個のリブ31は、パーティングラインPLに対してシール部8の軸線Lの周りに45°ずれた位置から45°の等間隔で配置されている。6個のリブ31のうち残り3個のリブ31は、パーティングラインPLを境界とした他方側の領域において、前記一方側の領域に配置された3個のリブ31と同様にして配置されている。
つまり、継手本体4においてリブ31は、シール部8の軸線Lの周りにおけるパーティングラインPLに対応した位置を避けて設けられている。継手本体4において、パーティングラインPLの近傍は歪が生じやすい。当該歪が大きいと、例えばパーティングラインPLに対応した位置に設けたリブ31とパーティングラインPLに対応した位置を避けて設けたリブ31との相互間で、スペーサリング10に対する圧接力が大きく異なってしまう。複数のリブ31の相互間におけるスペーサリング10に対する圧接力のばらつきは、シール部8におけるスペーサリング10の配置姿勢の不安定化につながる。
図3に示すように、各リブ31において第2シールリング11側の端部には、傾斜面31aが形成されている。各リブ31の傾斜面31aは、スペーサリング10をリブ8の群の内側へと案内する作用を奏するため、スペーサリング10をシール部8に対して圧入する作業が容易となる。
各リブ31においてシール部8の軸線L方向への長さは、スペーサリング10の軸線L方向への長さよりも短い。従って、スペーサリング10が係止段差8cに当接した状態では、各リブ31がスペーサリング10から第2シールリング11側へはみ出さないため、当該はみ出し部分が第2シールリング11に対して干渉することを防止できる。
なお、リブ31の数は、本実施形態で開示した6個に限定されるものではなく、2個、3個、4個、5個、7個、8個、9個、10個や11個以上であってもよい。また、複数のリブ31を周方向に不等間隔で配置してもよいし、複数のリブ31を相互にシール部8の軸線L方向へずらして配置してもよいし、複数のリブ31の少なくとも一部をパーティングラインPLに対応した位置に配置してもよい。
さらに、リブ31を用いずに、大径部分8aの径をスペーサリング10の外径よりも小さくして、大径部分8aに対してスペーサリング10を直接圧入してもよい。あるいは、リブ31を用いずに、スペーサリング10を途切れの無い円環状からCリング状に変更する等、スペーサリング10に径方向への弾性を持たせて、自身の弾性力によって大径部分8aに対して直接圧入してもよい。
[付記]
前記実施形態から把握できる技術的思想について記載する。
(1)第1筒(継手本体4)及び第2筒(キャップ14)を備えており、前記第1筒と前記第2筒とのうちの一方に形成されている挿入端が、前記第1筒と前記第2筒とのうちの他方に形成されている開口端に挿入されており、前記開口端から前記挿入端が抜けないよう、前記開口端の内周面に形成されている内向き爪部と前記挿入端の外周面に形成されている外向き爪部とが係合される管継手において、前記内向き爪部は、前記開口端の開口寄りに位置する大径内向き爪部、及び、その大径内向き爪部よりも前記開口端の開口から離れて位置するとともに前記大径内向き爪部よりも小さい内径を有する小径内向き爪部であり、前記外向き爪部は、前記挿入端の開口寄りに位置する小径外向き爪部、及び、その小径外向き爪部よりも前記挿入端の開口から離れて位置するとともに小径外向き爪部よりも大きい外径を有する大径外向き爪部であり、前記開口端の前記小径内向き爪部と前記挿入端の前記小径外向き爪部とが係合するとともに、前記開口端の前記大径内向き爪部と前記挿入端の大径外向き爪部とが係合する管継手。
(2)配管が挿入される樹脂製の継手本体の内周面に形成されたシール部には、当該シール部の軸線方向において前記配管の挿入側とは反対側から順に第1シールリング及び第2シールリングが配置されているとともに、前記シール部には前記第1シールリングと前記第2シールリングとの間にスペーサリングが配置された管継手であって、前記シール部には、前記挿入側が当該挿入側とは反対側よりも大径となる径差を生じさせる係止段差が、当該シール部の軸線の周りにおいて環状に形成されており、当該係止段差は、前記スペーサリングがそれ以上に前記第1シールリング側へ移動することを当接規制する管継手。
(3)前記スペーサリングは前記シール部に圧入されている(2)に記載の管継手。
(4)前記シール部には周方向に間隔をおいて複数のリブが設けられており、当該複数のリブの内側に前記スペーサリングが圧入されている(3)に記載の管継手。
(5)前記複数のリブは、前記継手本体の射出成型時のパーティングラインに対応した位置を避けて設けられている(4)に記載の管継手。
(6)前記スペーサリングは金属材料よりなる切削加工品であり、当該スペーサリングは当該切削加工の後にバレル処理を施したものである(2)~(5)のいずれか一項に記載の管継手。
(7)前記係止段差の大径部分の直径を前記係止段差の小径部分の直径の1.001~1.029倍とした(6)に記載の管継手。
1…管継手、2…配管、4…継手本体、8…シール部、8c…係止段差、9…第1シールリング、10…スペーサリング、11…第2シールリング。

Claims (2)

  1. 配管が挿入される樹脂製の継手本体の内周面に形成されたシール部には、当該シール部の軸線方向において前記配管の挿入側とは反対側から順に第1シールリング及び第2シールリングが配置されているとともに、前記シール部には前記第1シールリングと前記第2シールリングとの間にスペーサリングが配置された管継手であって、前記シール部には周方向に間隔をおいて複数のリブが設けられており、当該複数のリブの内側に前記スペーサリングが圧入されている管継手。
  2. 前記複数のリブは、前記継手本体の射出成型時のパーティングラインに対応した位置を避けて設けられている請求項1に記載の管継手。
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