JP7356212B2 - 電力変換装置の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に関する。
産業機械、産業車両、工場、電気自動車、発電システムなどに、インバータやコンバータをはじめとする電力変換装置が使用される。図1は、電力変換装置の一例であるインバータ装置を示す回路図である。
インバータ装置100Rは、上アーム110、下アーム120、ハイサイドドライバ130、ローサイドドライバ140および制御装置200Rを備える。上アーム110および下アーム120は、一対のDCリンク102、104の間に設けられる。上アーム110は、並列に接続されるハイサイドスイッチ112と還流(フライホイル)ダイオード114を含む。下アーム120もローサイドスイッチ122、還流ダイオード124を含み同様に構成される。
制御装置200Rには、出力電圧Uの目標値を指示する制御指令Uが与えられており、制御指令Uにもとづいて、上アーム110、下アーム120それぞれのゲート信号UP,UNを生成する。制御指令Uは、出力電圧Uのキャリアサイクル当たりの平均値の目標値に相当する。ハイサイドドライバ130は、ゲート信号UPにもとづいてハイサイドスイッチ112をスイッチングし、ローサイドドライバ140はゲート信号UNにもとづいてローサイドスイッチ122をスイッチングする。
ハイサイドスイッチ112とローサイドスイッチ122が同時にオンとなると、貫通電流が流れてしまうことから、貫通電流を防止するためにデッドタイムTdが導入される。図2は、デッドタイムTdを説明する図である。
図2の最上段には、制御指令Uにより規定される出力電圧Uの目標波形U(t)が示される。目標波形U(t)がハイレベルとなるオン時間Tonは、Tc×Dで与えられる。Dは、制御指令Uに対応する変調率(デューティ比)であり、D=U/Vdcの関係が成り立つ。
この例において、目標波形U(t)のネガエッジは、ハイサイドスイッチ112のターンオフ(すなわちハイサイドパルスUPのネガエッジ)に対応し、そのポジエッジは、ローサイドスイッチ122のターンオフ(すなわちローサイドパルスUNのネガエッジ)に対応する。
ローサイドパルスUNは、ハイサイドパルスUPのネガエッジ(ハイサイドスイッチ112のターンオフ)からデッドタイムTdの経過後にオンレベルに遷移する。またハイサイドパルスUPは、ローサイドパルスUNのネガエッジ(ローサイドスイッチ122のターンオフ)からデッドタイムTdの経過後にオンレベルに遷移する。
上アーム110がオン、下アーム120がオフである期間、実際の出力電圧U(t)はハイレベル(Vdc)となり、反対に、上アーム110がオフ、下アーム120がオンである期間、出力電圧U(t)はローレベル(0V)となる。
一方、デッドタイムTdの間、出力ノードOUTに発生する出力電圧U(t)は、電流Iの向きに応じて定まる。図1において、電流Iの符号を、紙面右向きに流れる向きを正にとる。I>0であるとき、デッドタイムTdの間、電流Iは下アーム120と並列に接続される還流ダイオード(フライホイルダイオード)108に流れ、したがってデッドタイムTdの間、U(t)=-Vf≒0Vとなる。Vfはダイオードの順電圧である。そのため実際の出力電圧U(t)のオン時間Ton(I>0)は、TonよりもTdだけ短くなる。このとき、出力電圧U(t)の平均値U(I>0)は、式(1)で表される。
(I>0)=Vdc×(Ton-Td)/Tc
=Vdc×(D-Td/Tc) …(1)
I<0であるとき、デッドタイムTdの間、電流Iは上アーム110と並列に接続される還流ダイオード106に流れ、したがってU(t)=Vdc+Vf≒Vdcとなる。実際の出力電圧U(t)のオン時間Ton(I<0)は、TonよりもTdだけ長くなり、サイクル平均値U(I<0)は、式(2)で表される。
(I<0)=Vdc×(Ton+Td)/Tc
=Vdc×(D+Td/Tc) …(2)
デッドタイムに起因する誤差電圧Udを、式(3)で定義する。
Ud=Vdc×Td/Tc …(3)
このとき、式(1)、(2)は、式(4)、(5)に書き換えられる。
(I>0)=U-Ud …(4)
(I<0)=U+Ud …(5)
つまり、正の電流Iが流れる間、実際の出力電圧Uは、その目標値Uよりも小さくなり、負の電流Iが流れる間、実際の出力電圧Uは、その目標値Uよりも大きくなる。
誤差電圧Udの影響を除去するために、デッドタイム補償が導入される。具体的には、電流Iの向きを検出し、I>0である場合には、目標電圧Uを、誤差電圧Udに相当する補正量ΔUだけ高く補正して、これによりハイサイドスイッチ112のオン時間を、Tdに相当する時間だけ延長する。反対に、I<0である場合には、目標電圧Uを、誤差電圧Udに相当する補正量ΔUだけ低くして、それによりハイサイドスイッチ112のオン時間を、Tdに相当する時間だけ短縮する。変調率(デューティ比)に換算すると、補正後の変調率DCMP は、I>0のときDCMP =D+Dd、I<0のときDCMP =D-Ddとなる。ただしDd=Td/Tcである。
特許第5338160号公報 特許第5805262号公報
本発明者は、デッドタイム補償について検討した結果、以下の課題を認識するに至った。
図3は、電圧Uと電流Iの波形図である。電圧Uは、キャリア周波数でハイローを繰り返すPWM信号である波形U(t)を平滑化したものである。上述のように、デッドタイムTd中の出力電圧U(t)は、電流Iの極性に応じて、ハイレベルまたはローレベルとなる。ところが、電流Iがゼロ近傍をとるとき、出力電圧U(t)は不定となる。そのため従来のデッドタイム補償では、電流Iがゼロを横切るゼロクロス付近において、歪みが発生し、出力電圧Uの誤差が大きくなる。
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、出力電圧の誤差を低減可能な制御装置の提供にある。
本発明のある態様は、上アームと下アームを有する電力変換装置に使用される制御装置に関する。制御装置は、上アームを制御するハイサイドパルスと下アームを制御するローサイドパルスを生成する。制御装置は、(i)出力電圧を指示する制御指令と電流の向きにもとづいて変調率を生成し、(ii)変調率に応じたパルス幅を有し、デッドタイムを挟んで相補的にオンレベルとなるハイサイドパルスとローサイドパルスを生成するコントローラを含む。コントローラは、デッドタイムTdにおける出力電圧を監視し、監視結果を変調率に反映する。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、出力電圧の誤差を低減できる。
電力変換装置の一例であるインバータ装置を示す回路図である。 デッドタイムTdを説明する図である。 電圧Uと電流Iの波形図である。 実施の形態に係るインバータ装置のブロック図である。 インバータ装置の例示的な動作波形図である。 デッドタイムTdにおける出力電圧U(t)の波形を示す図である。 図7(a)~(d)は、出力電圧U(t)の波形と、誤差電圧を説明する図である。 コントローラの機能ブロック図である。 三相モータを駆動するモータ駆動装置のブロック図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
単相インバータを例として、実施の形態に係る電力変換装置を説明する。図4は、実施の形態に係るインバータ装置100のブロック図である。
インバータ装置100は、上アーム110、下アーム120、ハイサイドドライバ130、ローサイドドライバ140および制御装置200を備える。上アーム110および下アーム120は、2本のDCリンク(上側電源ライン、下側電源ライン)102,104の間に直列に設けられる。上アーム110は、ハイサイドスイッチ112および還流ダイオード114を含み、下アーム120は、ローサイドスイッチ122および環流ダイオード124を含む。2本のDCリンク102、104の電圧をそれぞれ、Vp,Vnと表記し、それらの電位差をDCリンク電圧Vdcと称する。本実施の形態では、Vp=Vdc/2、Vn=-Vdc/2として説明する。もちろんVp=Vdc,Vn=0Vであってもよい。
上アーム110と下アーム120の接続ノードを、出力ノードOUTと称し、出力ノードOUTに発生する電圧のキャリア周期の平均をU、瞬時値あるいは波形をU(t)と表記する。
制御装置200には、出力電圧U(t)の目標値を指示する制御指令Uが与えられ、上アーム110のハイサイドスイッチ112、下アーム120のローサイドスイッチ122それぞれのオン、オフを規定するハイサイドパルスUP,ローサイドパルスUNを生成する。ハイサイドドライバ130はハイサイドパルスUPにもとづいてハイサイドスイッチ112を駆動し、ローサイドドライバ140はローサイドパルスUNにもとづいてローサイドスイッチ122を駆動する。
制御装置200は、電流監視部202、電圧監視部204、コントローラ210を含む。電流監視部202は出力端子OUTに流れる電流Iを監視する。電圧監視部204は出力端子OUTの電圧U(t)を監視する。
コントローラ210は、制御指令Uと電流Iの向きにもとづいて変調率Dを生成する。本明細書において、U=Vpとなる状態をD=1、U=Vnとなる状態をD=0とする。変調率Dは、デッドタイムを考慮しないときの出力電圧U(t)のデューティ比に対応付けてもよい。またPWMのキャリア周期Tcは一定であるから、変調率Dは、オン時間Tonと等価である。
コントローラ210は、ハードウェアとしては、CPUやメモリの組み合わせで構成され、ソフトウェアプログラムとの組み合わせで、以下で説明する機能を実現することができる。あるいは、制御装置200は、ソフトウェアでなく、ハードウェアのみで機能を実現してもよく、たとえばひとつあるいは複数のASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成することも可能である。
コントローラ210は、変調率Dに応じたパルス幅を有し、デッドタイムTdを挟んで相補的にオンレベルとなるハイサイドパルスUPとローサイドパルスUNを生成する。
コントローラ210は電圧監視部204の出力を受け、デッドタイムTdにおける出力電圧U(t)を、変調率Dに監視結果を反映させる。
以上が制御装置200の基本構成である。続いてその動作を説明する。図5は、インバータ装置100の例示的な動作波形図である。ここでは三相インバータを例としている。Uu*、Uv*,Uw*は、各相の電圧指令を表す。Uu(t),Uv(t),Uw(t)は各相の実際の出力電圧波形を表す。またIu(t),Iv(t),Iw(t)は、各相の電流波形を表している。
W相に着目する。W相には正の電流Iw(t)が流れている。電圧指令Uw*がローの間、実際の出力電圧Uw(t)はロー(0V)である。デッドタイムTdの間、正の電流Iw(t)が下アームの還流ダイオードに流れ、実際の出力電圧Uw(t)はロー(0V)を維持する。デッドタイムTdが経過し、W相のハイサイドスイッチがオンになると、出力電圧Uw(t)は速やかにハイに遷移する。なお、電流波形に見られるピークは、スイッチや還流ダイオードが切り替わるときの過渡電流である。
V相に着目する。V相には負の電流Iv(t)が流れている。電圧指令Uv*がローの間、出力電圧Uv(t)はローである。デッドタイムTdに入ると、負の電流Iv(t)はV相の上アームの還流ダイオードに流れ、出力電圧Uv(t)は瞬時にハイに遷移する。デッドタイムTdが経過し、V相のハイサイドスイッチがオンした後も、出力電圧Uv(t)はハイを維持する。
U相に着目する。電流Iu(t)は、ゼロを維持している。U相の電圧指令U*がローの間、出力電圧Uu(t)はローである。デッドタイムTdに入ると、出力電圧Uu(t)は不定であり、非常に遅い速度で変化する。デッドタイムTdの終了後、ハイサイドスイッチがオンとなると、出力電圧Uu(t)はハイレベルに確定する。このように、デッドタイムTdの間の、各相の出力電圧U#(t)の波形は、対応する相の電流I#(t)の状態に応じてさまざまである。
そこで、実施の形態に係る制御装置200では、デッドタイムTdにおける出力電圧を監視することした。これにより、実際の出力電圧Uが、目標値Uとどの程度乖離しているか(すなわち誤差Ve)を取得することができる。この誤差を用いて変調率Dを補正することで、出力電圧の誤差を低減できる。
本発明は、図4のブロック図や回路図として把握され、あるいは上述の説明から導かれるさまざまな装置、方法に及ぶものであり、特定の構成に限定されるものではない。以下、本発明の範囲を狭めるためではなく、発明の本質や動作の理解を助け、またそれらを明確化するために、より具体的な構成例や実施例を説明する。
最も簡易には、デッドタイムTdにおける出力電圧U(t)は直線的に変化するとの仮定のもと、誤差Veを推定し、変調率Dを補正するとよい。これにより、デッドタイムTdの間の傾きを取得することで、誤差Veを見積もることができる。
たとえば、出力電圧U(t)が所定電圧幅ΔV変化するのに要する遷移時間tを測定してもよい。遷移時間tの測定は、図4の電圧監視部204によって行ってもよく、この場合、電圧監視部204の出力は時間を表す。
図6は、デッドタイムTdにおける出力電圧U(t)の波形を示す図である。出力電圧U(t)が一定の傾きで変化すると仮定したとき、その波形は、大きく2つに分類できる。ひとつは、デッドタイムTdが経過するより前に、遷移が完了する場合であり、図6において実線(i)で示される。この場合、遷移完了後は、出力電圧U(t)はハイレベルを維持する。
もうひとつはデッドタイムTdの経過時に、遷移が完了していない場合であり、図6に実線(ii)で示される。この場合、デッドタイムTdの完了後に、上アームがターンオンすることで、出力電圧U(t)がハイレベルに遷移する。
波形(i)、(ii)に加えてさらに一点鎖線で示す波形(iii)、(iv)を仮定してもよい。波形(iii)は、デッドタイムTdに入った直後に、瞬時に出力電圧U(t)がハイレベルに遷移するケースである。波形(iv)は、デッドタイムTdの期間中、出力電圧U(t)がローレベルを維持し続けるケースである。
コントローラ210によって、デッドタイムTdの間の電圧U(t)を監視することにより、いずれの波形(i)~(iv)に該当するかを判定してもよい。
たとえばコントローラ210は、出力電圧U(t)が所定電圧幅ΔV変化するのに要する遷移時間tを測定することとする。この場合、遷移時間tが、第1しきい値Tより短いとき、波形(i)もしくは(iii)と判定でき、第1しきい値Tより長いとき、波形(ii)または(iv)と判定できる。第1しきい値Tは、以下の式で表され、これは、出力電圧U(t)がデッドタイムTdの間に丁度、Vdc変化する波形(v)が、ΔVと交差する時間に相当する。
=Td×ΔV/Vdc
また、Tより短い第2しきい値Tを規定し、遷移時間tが第2しきい値Tより短いときに、波形(iii)と判定することができる。
反対に、Tより長い第3しきい値Tを規定し、遷移時間tが第3しきい値Tより長いときに、波形(iv)と判定することができる。
図7(a)~(d)は、出力電圧U(t)の波形と、誤差電圧を説明する図である。この例では、目標波形はU(t)として示されており、デッドタイムTdに入ると同時に、ハイレベルに遷移する。
図7(a)は、図6の波形(iii)に対応する。この波形は、目標波形U(t)と一致するから、誤差電圧Ve(=U-U)はゼロとすることができる。
図7(b)は、図6の波形(i)に対応する。ハッチングを付した部分が誤差となる。誤差電圧Veは、ハッチングを付した面積を、キャリア周期Tcで除した値と等価である。ハッチングを付した面積は、t×Vdc/ΔV×Vdc/2であるから、誤差Veは、以下の計算式から求めることができる。
Ve=1/2×t/Tc×Vdc/ΔV
図7(c)は、図6の波形(ii)に対応する。ハッチングを付した部分が誤差となる。ハッチングを付した面積は、1/2×(Vdc+Vdc-ΔV・Td/t)×Tdであるから、誤差Veは、以下の計算式から求めることができる。
Ve=1/2×(2Vdc-ΔV・Td/t)×Td/Tc
図7(d)は、図6の波形(iv)に対応する。ハッチングを付した部分が誤差となる。ハッチングを付した面積は、Vdc×Tdであるから、誤差Veは、以下の計算式から求めることができる。
Ve=Vdc×Td/Tc
ここではローレベルからハイレベルへの遷移を説明したが、ハイレベルからローレベルへの遷移も同様に誤差電圧を計算できる。
図8は、コントローラ210の機能ブロック図である。コントローラ210は、第1補償部212、第2補償部214、電圧/変調率変換部216、パルス幅変調器218を含む。
第1補償部212は、電流監視部202が検出した電流iの向き(極性)に応じた補償量ΔUを生成する。たとえばi>0のとき、ΔU=+(Vdc×Td/Tc)、i<0のときΔU=-(Vdc×Td/Tc)が選択される。そして補償量ΔUを制御指令Uに加算(あるいは減算)する。ここでの加算/減算は、デッドタイムの誤差が正しく補償されるように決めればよい。第1補償部212については公知技術を用いればよい。
第2補償部214は、デッドタイムTdにおける出力電圧U(t)の監視結果にもとづいて、誤差Veを計算し、誤差Veを制御指令Uにさらに重畳する。第1補償部212と第2補償部214の順序はいれかえてもよい。上述のように、電圧監視部204によって遷移時間tを測定する場合、誤差電圧計算部215は、測定時間tにもとづいて誤差電圧Veを計算することができる。
電圧/変調率変換部216は、第1補償部212、第2補償部214によって修正された制御指令(電圧目標値)Uをインバータの変調率Dに変換する。変調率Dは、U*/Vdcとして表される。パルス幅変調器218は、それぞれが変調率Dに応じたパルス幅を有し、デッドタイムTdを挟んで相補的にオンレベルをとるハイサイドパルスUPおよびローサイドパルスUNを生成する。パルス幅変調器218も公知技術を用いればよく、たとえば、変調率Dを、三角波のキャリア信号と比較し、比較結果にもとづいて2つのパルスUP,UNを生成することができる。
以上が制御装置200の構成例である。これまでの説明では、単相のインバータを例としたが、この技術は三相インバータにも適用可能である。図9は、三相モータ302を駆動するモータ駆動装置300のブロック図である。モータ駆動装置300は、3相のレグを有する三相インバータ310と、三相のハイサイドドライバ312、三相のローサイドドライバ314および各相の制御装置200U~200Wを備える。
制御装置200は、インバータに限定されず、リアクトルを有するDC/DCコンバータや、AC/DCコンバータなど、上アームと下アームをPWM制御するさまざまな電力変換装置に用いることができる。
(変形例)
デッドタイムTdにおける出力電圧U(t)を監視する方法にはさまざまな変形例が考えられる。たとえば、電圧監視部204によって、所定の遷移時間Δtの間に発生する出力電圧U(t)の変化幅ΔVを測定してもよい。コントローラ210は、測定された変化幅ΔVにもとづいて、誤差電圧Veを見積もることができる。
あるいは、デッドタイムTdにおいて、2つの時刻t,tにおける出力電圧U(t)、U(t)を取得し、その2点から誤差電圧Veを見積もってもよい。実施の形態で説明した例は、デッドタイムTdに入った時刻をtとして、U(t)が既知であるものとして、誤差電圧Veを計算したものと理解できる。あるいは3つ以上の時刻t,t,t…における出力電圧U(t),U(t),U(t)…を測定してもよい。
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
100 インバータ装置
102,104 DCリンク
110 上アーム
112 ハイサイドスイッチ
114 還流ダイオード
120 下アーム
122 ローサイドスイッチ
124 還流ダイオード
130 ハイサイドドライバ
140 ローサイドドライバ
200 制御装置
202 電流監視部
204 電圧監視部
210 コントローラ
212 第1補償部
214 第2補償部
216 電圧/変調率変換部
218 パルス幅変調器
300 モータ駆動装置

Claims (6)

  1. 上アームと下アームを有する電力変換装置に使用され、前記上アームを制御するハイサイドパルスと前記下アームを制御するローサイドパルスを生成する制御装置であって、
    前記電力変換装置の出力電圧のキャリアサイクルあたりの平均の目標値U 指示する第1制御指令と、前記電力変換装置の出力電流の情報を受け、キャリア周期がTcであるパルス幅変調により前記ハイサイドパルスと前記ローサイドパルスを生成するコントローラを備え、
    前記コントローラは、
    (処理a)前記第1制御指令が指示する前記目標値U に、前記出力電流の向きに応じた補償量ΔUと、実際の前記出力電圧のキャリアサイクルあたりの平均値U前記目標値 との誤差Ve=U -Uと、を重畳した値U +ΔU+Veを有する第2制御指令を生成し、
    (処理b)前記上アームが接続される上側電源ラインと前記下アームが接続される下側電源ラインの電位差であるDCリンク電圧をVdcとして、前記処理aにより得られた前記第2制御指令の値U +ΔU+Veに応じた変調率D=(U +ΔU+Ve)/Vdcを生成し、
    (処理c)デッドタイムの長さTdとするとき、前記パルス幅変調によって、前記変調率に応じたパルス幅Tc×D-Tdを有し、前記デッドタイムを挟んで相補的にオンレベルとなる前記ハイサイドパルスと前記ローサイドパルスを生成し、
    前記処理aは、
    前記デッドタイムにおける実際の前記出力電圧の波形U(t)は、U(t)<Vdcの範囲において直線的に変化するとの仮定のもと、前記デッドタイムにおける前記出力電圧の波形U(t)の傾きを算出する処理a1、
    前記デッドタイムに入ると同時に遷移し、かつ変調率がD =U /Vdcである波形を、前記出力電圧の目標波形U (t)とするとき、前記処理a1において算出した傾きを有する直線と仮定された前記出力電圧の波形U(t)と、前記デッドタイムにおける前記出力電圧の目標波形 (t)と差分に対応する部分の面積を算出する処理a2、
    前記処理a2において算出された面積を、前記キャリア周期Tcで割ることにより、前記誤差Veを算出する処理a3、
    を含むことを特徴とする制御装置。
  2. 前記コントローラは、前記処理a1において、前記デッドタイムに遷移してから、前記出力電圧の波形U(t)が所定電圧幅ΔV変化するのに要する遷移時間tを測定し、ΔVとtにもとづいて前記傾きを算出することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 記コントローラは、前記処理a2および前記処理a3において、前記遷移時間tが第1しきい値T=Td×ΔV/Vdcより短いときに、前記誤差Veを、
    Ve=1/2×Vdc/ΔV×t/Tc
    とすることを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記コントローラは、前記処理a2および前記処理a3において、前記遷移時間tが前記第1しきい値Tより長いときに、前記誤差Veを、
    Ve=1/2×(2Vdc-ΔV・Td/t)×Td/Tc
    とすることを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
  5. 第1しきい値T =Td×ΔV/Vdcおよび前記第1しきい値より短い第2しきい値T 規定され
    記コントローラは、
    前記処理a2および前記処理a3において、前記遷移時間tが前記第1しきい値T り短く、前記第2しきい値Tより長いときに、前記誤差Veを、
    Ve=1/2×Vdc/ΔV×t/Tc
    とし、
    前記処理a2および前記処理a3において、前記遷移時間tが前記第2しきい値Tより短いときに、前記誤差Veをゼロとすることを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  6. 前記第1しきい値Tより長い第3しきい値Tがさらに規定され、
    前記コントローラは、
    前記処理a2および前記処理a3において、前記遷移時間tが前記第1しきい値Tより長く、前記第3しきい値Tより短いときに、前記誤差Veを、
    Ve=1/2×(2Vdc-ΔV・Td/t)×Td/Tc
    とし、
    前記処理a2および前記処理a3において、前記遷移時間tが第3しきい値Tより長いときに、前記誤差Veを、Ve=Vdc×Td/Tcとすることを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
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