JP7354005B2 - 反射型マスクブランク、反射型マスク、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

反射型マスクブランク、反射型マスク、及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造などに使用される転写用マスクを製造するための原版である反射型マスクブランク、反射型マスク及びその製造方法、並びに半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置製造における露光装置の光源は、波長を徐々に短くしながら進化してきており、より微細なパターン転写を実現するため、波長が13.5nm近傍の極端紫外線(EUV:Extreme Ultra Violet。以下、この極端紫外線をEUV光という。)を用いたEUVリソグラフィーが開発されている。EUVリソグラフィーでは、EUV光に対して透明な材料が少ないことから、反射型のマスクが用いられる。
このようなEUVリソグラフィー用の反射型マスクおよびこれを作製するためのマスクブランクに関連する技術が特許文献1および2に記載されている。
特開2004-039884号公報 国際公開第2019/009211号公報
EUVリソグラフィーでは、多数の反射鏡からなる投影光学系が用いられている。そして、反射型マスクに対してEUV光を斜めから入射させて、これらの複数の反射鏡が投影光(露光光)を遮らないようにしている。入射角度は、現在、反射マスクの基板表面から垂直な面に対して6°とすることが主流である。投影光学系の開口数(NA)の向上とともに8°程度のより斜入射となる角度にする方向で検討が進められている。
EUVリソグラフィーでは、露光光が斜めから入射されるため、シャドーイング効果と呼ばれる固有の問題がある。シャドーイング効果とは、立体構造を持つ吸収体パターンへ露光光が斜めから入射されることにより影ができ、転写形成されるパターンの寸法及び/又は位置が変わる現象のことである。吸収体パターンの立体構造が壁となって日陰側に影ができ、転写形成されるパターンの寸法及び/又は位置が変わる。例えば、配置される吸収体パターンの向きが斜入射光の方向と平行となる場合と垂直となる場合とで、両者の転写パターンの寸法と位置に差が生じ、転写精度を低下させる。
パターンを微細にするほど、及びパターン寸法及び/又はパターン位置の精度を高めるほど半導体装置の電気特性及び性能が上がり、また、集積度向上やチップサイズを低減できる。EUVリソグラフィーには従来よりも一段高い高精度な微細寸法パターン転写性能が求められている。現在では、hp16nm(half pitch 16nm)世代対応の超微細かつ高精度なパターンの形成が要求されている。このような要求に対し、シャドーイング効果を小さくするために、吸収体膜の更なる薄膜化が求められている。特に、EUV露光の場合において、吸収体膜の膜厚を50nm以下、好ましくは40nm以下とすることが要求されている。
一方、反射型マスクには、EUV光が照射されたとき、吸収体パターンからの反射光と多層反射膜からの反射光との間での十分に高いコントラストが得られることが要求されている。この要求を満たすためには、吸収体膜のEUV光に対する反射率を1%以下とすることが望まれる。
特許文献1に開示されているように、従来、反射型マスクブランクの吸収体膜にはタンタルを主成分とする材料(タンタル系材料)が適用されている。しかし、EUV光におけるタンタル系材料の消衰係数kはそれほど大きくない。このため、吸収体膜に要求される反射率を満たしつつ、タンタル系材料の吸収体膜の膜厚を50nm以下とすることは難しい。一方、特許文献2に開示されているような酸化錫(SnO)で形成された光吸収層(吸収体膜)は、EUV光における消衰係数が高く、吸収体膜に要求される反射率を満たしつつ、50nm以下の膜厚とすることが可能である。しかし、SnO吸収体膜は、耐薬性が比較的低いという問題があった。特に、反射型マスクブランクから反射型マスクを製造するプロセスで用いられるSPM洗浄(硫酸、過酸化水素および水の混合液を用いた洗浄。)に対する耐性が低く、問題となっていた。
上記の点に鑑み、本発明は、シャドーイング効果がより低減された反射型マスクを製造するための反射型マスクブランクであるだけでなく、耐薬性がより向上した吸収体膜を備える反射型マスクブランクを提供することを目的とする。本発明は、シャドーイング効果がより低減された反射型マスクであるだけでなく、耐薬性がより向上した吸収体パターンを備える反射型マスクを提供することを目的とする。本発明は、上記反射型マスクを用いることにより、微細で且つ高精度の転写パターンを有する半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)
基板の主表面上に、多層反射膜およびパターン形成用の薄膜をこの順に備える反射型マスクブランクであって、
前記薄膜は、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素を含有し、
前記薄膜の酸素欠損率は、0.15以上0.28以下である
ことを特徴とする反射型マスクブランク。
(構成2)
前記薄膜の含有量が最も多い金属元素は、スズであることを特徴とする構成1記載の反射型マスクブランク。
(構成3)
前記薄膜中の含有量が最も多い元素は、酸素であることを特徴とする構成1または2に記載の反射型マスクブランク。
(構成4)
前記薄膜は、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素の合計含有量が95原子%以上であることを特徴とする構成1から3のいずれかに記載の反射型マスクブランク。
(構成5)
前記薄膜は、酸素の合計含有量が50原子%以上であることを特徴とする構成1から4のいずれかに記載の反射型マスクブランク。
(構成6)
波長13.5nmの光に対する前記薄膜の消衰係数kは、0.05以上であることを特徴とする構成1から5のいずれかに記載の反射型マスクブランク。
(構成7)
前記薄膜の厚さは、50nm以下であることを特徴とする構成1から6のいずれかに記載の反射型マスクブランク。
(構成8)
前記多層反射膜と前記薄膜の間に保護膜を備えることを特徴とする構成1から7のいずれかに記載の反射型マスクブランク。
(構成9)
基板の主表面上に、多層反射膜および転写パターンが形成された薄膜をこの順に備える反射型マスクであって、
前記薄膜は、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素を含有し、
前記薄膜の酸素欠損率は、0.15以上0.28以下である
ことを特徴とする反射型マスク。
(構成10)
前記薄膜の含有量が最も多い金属元素は、スズであることを特徴とする構成9記載の反射型マスク。
(構成11)
前記薄膜中の含有量が最も多い元素は、酸素であることを特徴とする構成9または10に記載の反射型マスク。
(構成12)
前記薄膜は、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素の合計含有量が95原子%以上であることを特徴とする構成9から11のいずれかに記載の反射型マスク。
(構成13)
前記薄膜は、酸素の合計含有量が50原子%以上であることを特徴とする構成9から12のいずれかに記載の反射型マスク。
(構成14)
波長13.5nmの光に対する前記薄膜の消衰係数kは、0.05以上であることを特徴とする構成9から13のいずれかに記載の反射型マスク。
(構成15)
前記薄膜の厚さは、50nm以下であることを特徴とする構成9から14のいずれかに記載の反射型マスク。
(構成16)
前記多層反射膜と前記薄膜の間に保護膜を備えることを特徴とする構成9から15のいずれかに記載の反射型マスク。
(構成17)
構成9から16のいずれかに記載の反射型マスクを用い、半導体基板上のレジスト膜に転写パターンを露光転写する工程を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
本発明によれば、シャドーイング効果がより低減された反射型マスクを製造するための反射型マスクブランクであるだけでなく、耐薬性がより向上した吸収体膜を備える反射型マスクブランクを提供することができる。本発明によれば、シャドーイング効果がより低減された反射型マスクであるだけでなく、耐薬性がより向上した吸収体パターンを備える反射型マスクを提供することができる。本発明によれば、上記反射型マスクを用いることにより、微細で且つ高精度の転写パターンを有する半導体装置の製造方法を提供することができる。
本発明に係る反射型マスクブランクの概略構成を説明するための断面模式図である。 反射型マスクブランクから反射型マスクを作製する工程を示す断面模式図である。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、まず本発明に至った経緯について説明する。本発明者は、スズ(Sn)と酸素(O)を含有する材料、すなわちSnO系材料の吸収体膜(パターン形成用の薄膜)に関し、EUV光に対する消衰係数kの低下を抑えつつ、SPM洗浄等に対する耐性(耐薬性)を高める手段について鋭意検討を行った。その結果、SnOにタンタル(Ta)とニオブ(Nb)を含有させた材料(すなわち、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素を含有する材料。以下、SnTaNbO系材料という場合がある。)で吸収体膜を形成することで、SnO系材料の吸収体膜に比べて耐薬性が向上することが分かった。それと同時に、吸収体膜に用いるSnTaNbO系材料の構成によっては、耐薬性がほとんど向上しない場合があることも分かった。
一方、SnO系材料やSnTaNbO系材料で形成された吸収体膜にパターンを形成するときに行われるドライエッチングのエッチングガスには塩素系ガスが用いられることが多い。しかし、吸収体膜に用いるSnTaNbO系材料の構成によっては、この塩素系ガスによるドライエッチングを行ったときのエッチングレートが大きく低下する場合があることが分かった。
そこで、これらの問題を解決すべく更なる研究を行った。その結果、吸収体膜を形成するSnTaNbO系材料の酸素欠損率の違いによって、これらの問題が発生することを突き止めた。なお、ここでいう酸素欠損率とは、そのSnTaNbO系材料の実測の酸素含有量[原子%]を、そのSnTaNbO系材料が化学量論的に安定な酸化状態(すなわち、材料中のSn、NbおよびTaが全てSnO、NbおよびTaで存在している状態。完全酸化の状態ともいう。)になっていると仮定した場合の理論上の酸素含有量[原子%]で除した比率のことをいう。なお、この酸素欠損率は、SnTaNbO系材料の吸収体膜(パターン形成用の薄膜)中の酸素含有量をOR、その吸収体膜中に存在する全てのSn、TaおよびNbが化学量論的に安定な酸化物の状態にある理想状態の酸素含有量をOIとしたとき、[OI-OR]/OIで算出される。
SnTaNbO系材料の吸収体膜は、SnO系材料の吸収体膜に比べ、塩素系ガスによるドライエッチングのエッチングレートが遅くなる傾向がある。また、SnTaNbO系材料の吸収体膜は、SnO系材料の吸収体膜に比べ、EUV光に対する消衰係数kが小さくなる傾向がある。SnTaNbO系材料の吸収体膜の酸素欠損比率が小さくなるにつれて、そのエッチングレートは、SnO系材料の吸収体膜のエッチングレートに近づく。また、SnTaNbO系材料の吸収体膜の酸素欠損比率が小さくなるにつれて、EUV光に対する消衰係数kは、SnO系材料のEUV光に対する消衰係数kの数値に近づく。しかし、SnTaNbO系材料の吸収体膜の酸素欠損比率が0.15よりも小さい場合、耐薬性が大きく低下し、TaとNbを含有させる意義が失われることが新たに判明した。
一方、SnTaNbO系材料の吸収体膜の酸素欠損比率が0.28よりも大きい場合も、耐薬性が大きく低下することが新たに判明した。また、吸収体膜の塩素系ガスによるドライエッチングのエッチングレートも遅すぎて、吸収体膜に微細なパターンを形成することが難しくなることも判明した。さらに、吸収体膜のEUV光に対する消衰係数kが小さくなりすぎて、所定の反射率を満たすための膜厚が大きくなりすぎることも判明した。
上記の現象が生じるのは、以下のメカニズムによるものと推測される。なお、以下の考察は、出願時点における本発明者らの推測に基づくものであり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
従来、吸収体膜のようなパターン形成用の薄膜は、スパッタリング法によって形成されるのが一般的である。ターゲットから飛翔したSn粒子、Ta粒子およびNb粒子は、それぞれ途上で成膜室内中の酸素を取り込みつつ、基板の多層反射膜上(あるいは保護膜上)に堆積していくことで薄膜が形成されていく。Ta粒子とNb粒子はSn粒子に比べて酸化しやすい傾向があり、Ta粒子とNb粒子がSn粒子よりも先に高酸化されてTa粒子とNb粒子が形成される。これは、Sn粒子が酸化する機会が失われやすく、高酸化状態のSnO粒子を形成しにくくなることを意味する。これらの事情から、吸収体膜を形成するSnTaNbO系材料は、Snは酸化度が低い状態のものの存在比率がSnO系材料よりも高くなっているものと思われる。
SnO系材料は、酸化度が低くなるにつれて(酸素欠損比率が高くなるにつれて)塩素系ガスによるドライエッチングのエッチングレートが遅くなる傾向がある。また、TaO系材料やNbO系材料は、塩素系ガスによるドライエッチングのエッチングレートが遅くなる傾向がある。一方、SnO系材料は、酸化度が低くなるにつれて耐薬性が低下する傾向がある。これらのことから、酸素欠損率が高いSnTaNbO系材料の吸収体膜は、塩素系ガスによるドライエッチングのエッチングレートが遅く、耐薬性が低くなっているものと推測される。
以上の鋭意研究の結果、上記の技術的課題を解決するために、本発明のマスクブランクは、基板の主表面上に、多層反射膜およびパターン形成用の薄膜をこの順に備える反射型マスクブランクであって、薄膜は、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素を含有し、薄膜の酸素欠損率は、0.15以上0.28以下であることを特徴としている。次に、以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するものではない。なお、図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省略することがある。
<反射型マスクブランクの構成及びその製造方法>
図1は、本発明の実施形態に係る反射型マスクブランク100の構成を説明するための要部断面模式図である。同図に示されるように、反射型マスクブランク100は、基板1と、第1主表面(表面)側に形成された露光光であるEUV光を反射する多層反射膜2と、当該多層反射膜2を保護するために設けられ、後述する吸収体膜4をパターニングする際に使用するエッチャントや、洗浄液に対して耐性を有する材料で形成される保護膜3と、EUV光を吸収する吸収体膜4とを有し、これらがこの順で積層されるものである。また、基板1の第2主表面(裏面)側には、静電チャック用の導電膜5が形成される。
本明細書において、例えば、「基板1の主表面の上に形成された多層反射膜2」との記載は、多層反射膜2が、基板1の表面に接して配置されることを意味する場合の他、基板1と、多層反射膜2との間に他の膜を有することを意味する場合も含む。他の膜についても同様である。また、本明細書において、例えば「膜Aが膜Bの上に接して配置される」とは、膜Aと膜Bとの間に他の膜を介さずに、膜Aと膜Bとが直接、接するように配置されていることを意味する。
以下、反射型マスクブランク100の各構成について具体的に説明をする。
<<基板>>
基板1は、EUV光による露光時の熱による吸収体パターンの歪みを防止するため、0±5ppb/℃の範囲内の低熱膨張係数を有するものが好ましく用いられる。この範囲の低熱膨張係数を有する素材としては、例えば、SiO-TiO系ガラス、多成分系ガラスセラミックス等を用いることができる。
基板1の転写パターン(後述の吸収体パターン4aがこれを構成する)が形成される側の第1主表面は、少なくともパターン転写精度、位置精度を得る観点から高平坦度となるように表面加工されている。基板1の転写パターンが形成される側の第1主表面の132mm×132mmまたは142mm×142mmの領域において、平坦度が0.1μm以下であることが好ましく、更に好ましくは0.05μm以下、特に好ましくは0.03μm以下である。また、吸収体膜4が形成される側と反対側の第2主表面は、露光装置にセットするときに静電チャックされる面である。第2主表面の132mm×132mm又は142mm×142mmの領域において、平坦度が0.1μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.05μm以下、特に好ましくは0.03μm以下である。
また、基板1の表面平滑度の高さも極めて重要な項目である。吸収体パターン4aが形成される基板1の第1主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.1nm以下であることが好ましい。なお、表面平滑度は、原子間力顕微鏡で測定することができる。
さらに、基板1は、その上に形成される膜(多層反射膜2など)の膜応力による変形を防止するために、高い剛性を有しているものが好ましい。特に、基板1は、65GPa以上の高いヤング率を有していることが好ましい。
<<多層反射膜>>
多層反射膜2は、図2(d)の反射型マスク200において、EUV光を反射する機能を付与するものであり、屈折率の異なる元素を主成分とする各層が周期的に積層された多層膜の構成となっている。
一般的には、高屈折率材料である軽元素又はその化合物の薄膜(高屈折率層)と、低屈折率材料である重元素又はその化合物の薄膜(低屈折率層)とが交互に40から60周期程度積層された多層膜が、多層反射膜2として用いられる。多層膜は、基板1側から高屈折率層と低屈折率層をこの順に積層した高屈折率層/低屈折率層の積層構造を1周期として複数周期積層してもよいし、基板1側から低屈折率層と高屈折率層をこの順に積層した低屈折率層/高屈折率層の積層構造を1周期として複数周期積層してもよい。なお、多層反射膜2の最表面の層、即ち多層反射膜2の基板1と反対側の表面層は、高屈折率層とすることが好ましい。上述の多層膜において、基板1から高屈折率層と低屈折率層をこの順に積層した高屈折率層/低屈折率層の積層構造を1周期として複数周期積層する場合は最上層が低屈折率層となるが、この場合、低屈折率層が多層反射膜2の最表面を構成すると容易に酸化されてしまい反射型マスク200の反射率が減少する。そのため、最上層の低屈折率層上に高屈折率層を更に形成して多層反射膜2とすることが好ましい。一方、上述の多層膜において、基板1側から低屈折率層と高屈折率層をこの順に積層した低屈折率層/高屈折率層の積層構造を1周期として複数周期積層する場合は、最上層が高屈折率層となるので、そのままでよい。
本実施形態において、高屈折率層としては、ケイ素(Si)を含む層が採用される。Siを含む材料としては、Si単体の他に、Siに、ボロン(B)、炭素(C)、窒素(N)、及び酸素(O)を含むSi化合物でもよい。Siを含む層を高屈折率層として使用することによって、EUV光の反射率に優れた反射型マスク200が得られる。また、本実施形態において基板1としてはガラス基板が好ましく用いられる。Siはガラス基板との密着性においても優れている。また、低屈折率層としては、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、及び白金(Pt)から選ばれる金属単体、又はこれらの合金が用いられる。例えば波長13nmから14nmのEUV光に対する多層反射膜2としては、好ましくはMo膜とSi膜を交互に40から60周期程度積層したMo/Si周期積層膜が用いられる。なお、多層反射膜2の最上層である高屈折率層をケイ素(Si)で形成し、当該最上層(Si)とRu系保護膜3との間に、ケイ素と酸素とを含むケイ素酸化物層を形成するようにしてもよい。これにより、マスク洗浄耐性を向上させることができる。
このような多層反射膜2の単独での反射率は通常65%以上であり、上限は通常73%である。なお、多層反射膜2の各構成層の厚み、周期は、露光波長により適宜選択すればよく、ブラッグ反射の法則を満たすように選択される。多層反射膜2において高屈折率層及び低屈折率層はそれぞれ複数存在するが、高屈折率層同士、そして低屈折率層同士の厚みが同じでなくてもよい。また、多層反射膜2の最表面のSi層の膜厚は、反射率を低下させない範囲で調整することができる。最表面のSi(高屈折率層)の膜厚は、3nmから10nmとすることができる。
多層反射膜2の形成方法は当該技術分野において公知であるが、例えばイオンビームスパッタリング法により、多層反射膜2の各層を成膜することで形成できる。上述したMo/Si周期多層膜の場合、例えばイオンビームスパッタリング法により、先ずSiターゲットを用いて厚さ4nm程度のSi膜を基板1上に成膜し、その後Moターゲットを用いて厚さ3nm程度のMo膜を成膜し、これを1周期として、40から60周期積層して、多層反射膜2を形成する(最表面の層はSi層とする)。また、多層反射膜2の成膜の際に、イオン源からクリプトン(Kr)イオン粒子を供給して、イオンビームスパッタリングを行うことにより多層反射膜2を形成することが好ましい。
<<保護膜>>
本発明の実施形態の反射型マスクブランク100は、多層反射膜2と吸収体膜4との間に、保護膜3を有することが好ましい。
保護膜3は、後述する反射型マスク200の製造工程におけるドライエッチング及び洗浄から多層反射膜2を保護するために、多層反射膜2の上に形成される。また、電子線(EB)を用いた吸収体パターン4aの黒欠陥修正の際の多層反射膜2の保護も兼ね備える。保護膜3は、ルテニウムを主成分として含む材料により形成することができる。すなわち、保護膜3の材料は、Ru金属単体でもよいし、Ruにチタン(Ti)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)、ホウ素(B)、ランタン(La)、コバルト(Co)、及びレニウム(Re)などから選択される少なくとも1種の金属を含有したRu合金であってよく、窒素を含んでいても構わない。ここで、図1では保護膜3が1層の場合を示しているが、2層以上の積層構造とすることもできる。例えば、保護膜3を3層の積層構造とした場合、保護膜3の最下層と最上層を、上記Ruを含有する物質からなる層とし、最下層と最上層との間に、Ru以外の金属、若しくは合金を介在させた中間層を有する構造としても構わない。このような保護膜3は、塩素系ガスのドライエッチングで吸収体膜4をパターニングする場合に有効である。保護膜3は、塩素系ガスを用いたドライエッチングにおける保護膜3に対する吸収体膜4のエッチング選択比(吸収体膜4のエッチングレート/保護膜3のエッチングレート)が1.5以上、好ましくは3以上となる材料で形成されることが好ましい。
このRu合金のRu含有量は50原子%以上100原子%未満、好ましくは80原子%以上100原子%未満、更に好ましくは95原子%以上100原子%未満である。特に、Ru合金のRu含有量が95原子%以上100原子%未満の場合は、保護膜3への多層反射膜2の構成元素(ケイ素)の拡散を抑えつつ、EUV光の反射率を十分確保しながら、マスク洗浄耐性、吸収体膜4をエッチング加工したときのエッチングストッパー機能、及び多層反射膜2の経時変化防止の保護膜3としての機能を兼ね備えることが可能となる。
EUVリソグラフィーでは、EUV光に対して透明な物質が少ないので、マスクパターン面への異物付着を防止するEUVペリクルが技術的に容易ではない。このことから、ペリクルを用いないペリクルレスでの運用が主流となっている。また、EUVリソグラフィーでは、EUV光によってマスクにカーボン膜が堆積したり、酸化膜が成長したりするといった露光コンタミネーションが起こる。そのため、反射型マスク200を半導体装置の製造に使用している段階で、度々洗浄を行ってマスク上の異物やコンタミネーションを除去する必要がある。このため、反射型マスク200では、光リソグラフィー用の透過型マスクに比べて桁違いのマスク洗浄耐性が要求されている。Tiを含有したRu系保護膜3を用いると、硫酸、硫酸過水(SPM)、アンモニア、アンモニア過水(APM)、OHラジカル洗浄水、又は濃度が10ppm以下のオゾン水などの洗浄液に対する洗浄耐性が特に高く、マスク洗浄耐性の要求を満たすことが可能となる。
このようなRu又はその合金などにより構成される保護膜3の厚みは、その保護膜3としての機能を果たすことができる限り特に制限されない。EUV光の反射率の観点から、保護膜3の厚みは、好ましくは、1.0nmから8.0nm、より好ましくは、1.5nmから6.0nmである。
保護膜3の形成方法としては、公知の膜形成方法と同様のものを特に制限なく採用することができる。具体例としては、DCスパッタリング法、RFスパッタリング法及びイオンビームスパッタリング法が挙げられる。
<<吸収体膜(パターン形成用の薄膜)>>
本実施形態の吸収体膜(パターン形成用の薄膜)4は、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素を含有し、0.15以上0.28以下の酸素欠損率である材料で形成されている。吸収体膜4をこのような構成とすることによって、SnO系材料の吸収体膜に比べて特にSPM洗浄に対する耐薬性を向上させつつ、SnO系材料の吸収体膜の塩素系ガスによるドライエッチングのエッチングレートに対する低下を抑制することができる。吸収体膜4にタンタルとニオブを含有させないと、酸素欠損率を上記の範囲にしても洗浄液に対する耐薬性は向上しない。
吸収体膜4は、酸素欠損率が0.15以上であることが求められ、0.152以上であることが好ましく、0.154以上であるとより好ましい。吸収体膜4の消衰係数kを大きくしつつ、洗浄液に対する耐薬性を高めるためである。一方、吸収体膜4は、酸素欠損率が0.28以下であることが求められ、0.25以下であることが好ましく、0.22以下であるとより好ましい。吸収体膜4の塩素系ガスによるドライエッチングのエッチングレートの低下を抑制しつつ、洗浄液に対する耐薬性を高めるためである。
吸収体膜4中で最も含有量が多い金属元素は、スズであることが好ましい。スズを主要な金属元素とする吸収体膜4とすることで、タンタルを主要な金属元素とする吸収体膜4に比べて消衰係数kを大きくすることができる。吸収体膜4中のスズの含有量は、30原子%以上であることが好ましく、33原子%以上であるとより好ましく、35原子%以下であるとさらに好ましい。吸収体膜4の消衰係数kを大きくためである。一方、吸収体膜4中のスズの含有量は、39原子%以上であることが好ましく、38原子%以上であるとより好ましく、37原子%以下であるとさらに好ましい。吸収体膜4には、タンタルとスズを含有させる必要があり、さらに酸素欠損率が大きくなりすぎないように酸素を多く含有させる必要があるためである。
上記の各効果を有するには、吸収体膜4は、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素を主要構成元素とすることが望まれる。吸収体膜4は、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素の合計含有量が95原子%以上であることが好ましく、97原子%以上であるとより好ましく、98原子%以上であるとさらに好ましい。なお、吸収体膜4は、合計含有量が5原子%未満の範囲内であれば、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素以外の元素を含有させてもよい。
吸収体膜4中のタンタルとニオブの合計含有量は、3原子%以上であることが好ましく、5原子%以上であるとより好ましく、6原子%以上であるとさらに好ましい。吸収体膜4の洗浄液に対する耐薬性を高めるためである。一方、吸収体膜4中のタンタルとニオブの合計含有量は、20原子%以下であることが好ましく、15原子%以下であるとより好ましく、12原子%以下であるとさらに好ましい。吸収体膜4の塩素系ガスによるドライエッチングのエッチングレートの低下を抑制するためである。
吸収体膜4中のタンタルの含有量は、3原子%以上であることが好ましく、4原子%以上であるとより好ましく、5原子%以上であるとさらに好ましい。吸収体膜4の洗浄液に対する耐薬性を高めるためである。一方、吸収体膜4中のタンタルの含有量は、14原子%以下であることが好ましく、12原子%以下であるとより好ましく、10原子%以下であるとさらに好ましい。吸収体膜4の塩素系ガスによるドライエッチングのエッチングレートの低下を抑制するためである。
吸収体膜4中のニオブの含有量は、0.1原子%よりも大きいことが好ましく、0.2原子%以上であるとより好ましい。吸収体膜4の洗浄液に対する耐薬性を高めるためである。一方、吸収体膜4中のニオブの含有量は、5原子%以下であることが好ましく、4原子%以下であるとより好ましく、3原子%以下であるとさらに好ましい。吸収体膜4の塩素系ガスによるドライエッチングのエッチングレートの低下を抑制するためである。
吸収体膜4中の酸素の含有量は、50原子%以上であることが好ましく、51原子%以上であるとより好ましく、52原子%以上であるとさらに好ましい。吸収体膜4の消衰係数kを大きくしつつ、洗浄液に対する耐薬性を高めるためである。一方、吸収体膜4中の酸素の含有量は、57.2原子%よりも小さいことが好ましく、57.1原子%以下であるとより好ましい。吸収体膜4の塩素系ガスによるドライエッチングのエッチングレートの低下を抑制しつつ、洗浄液に対する耐薬性を高めるためである。
吸収体膜4の波長13.5nmの光に対する消衰係数kは、0.05以上であることが好ましく、0.051以上であることがより好ましい。これにより、吸収体膜4の膜厚を薄くしつつ、EUV光に対する反射率を所定値以下にすることができる。吸収体膜4の波長13.5nmの光に対する屈折率nは、0.95以下であることが好ましい。また、吸収体膜4の波長13.5nmの光に対する屈折率nは、0.93以上であることがより好ましい。なお、ここでの屈折率nと消衰係数kは、吸収体膜4全体の平均値である。
吸収体膜4の厚さは、50nm以下であることが好ましく、45nm以下であるとより好ましく、40nm以下であるとさらに好ましい。吸収体膜4に対するEUV光の反射率を1%以下としつつ、シャドーイング効果を抑制するためである。
吸収体膜4は単層の膜であっても良いし、2層以上の複数の膜からなる多層膜であっても良い。ただし、多層膜の吸収体膜4の場合においても、全ての層が、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素を含有し、0.15以上0.28以下の酸素欠損率であるという条件を満たす必要がある。吸収体膜4は、膜厚方向で組成が傾斜した構造としてもよい。この組成が傾斜した吸収体膜4の場合においても、吸収体膜4の全ての領域が、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素を含有し、0.15以上0.28以下の酸素欠損率であるという条件を満たす必要がある。
吸収体膜4は、DCスパッタリング法、RFスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法などの公知の方法で形成することができる。例えば、SnO、TaおよびNbが混合したターゲットを用いるスパッタリングで吸収体膜4を形成してもよい。あるいは、SnOターゲット、TaターゲットおよびNbターゲットを同時放電させるスパッタリングで吸収体膜4を形成してもよい。あるいは、Sn、TaおよびNbが混合したターゲットを用い、酸素含有ガスを含むスパッタリングガス中での反応性スパッタリングで吸収体膜4を形成してもよい。あるいは、Snターゲット、TaターゲットおよびNbターゲットが混合したターゲットを同時放電させ、酸素含有ガスを含むスパッタリングガス中での反応性スパッタリングで吸収体膜4を形成してもよい。
一方、本実施形態の反射型マスクブランク100は、吸収体膜4の上に、反射防止膜を備える構成としてもよい。この反射防止膜は、DUV光(特に波長193nmの光)が照射されたときの反射防止膜の反射率と、多層反射膜2が露出した状態での多層反射膜2の反射率(多層反射膜2の上に保護膜3が設けられている場合は、保護膜3が露出した状態での保護膜3の反射率)との間で十分なコントラストが得られる機能を備えることが好ましい。このような反射防止膜を備えた反射型マスクブランク100から製造された反射型マスク200は、DUV光を検査光に用いたマスク欠陥検査を行ったときに高精度で欠陥を検出することができる。
吸収体膜4をドライエッチングするときに用いるエッチングガスは、塩素系ガスであることが好ましい。この塩素系ガスとしては、Cl、SiCl、CHCl、CCl、及びBCl等のガス、あるいはこれらのガスから選択された2種類以上の混合ガス、1以上の上記ガスとHeとを所定の割合で含む混合ガス、1以上の上記ガスとArとを所定の割合で含む混合ガスを用いることができる。
一方、本実施形態の反射型マスクブランク100は、吸収体膜4の上(上述の反射防止膜を備える場合は、その反射防止膜の上)に、エッチングマスク膜を備える構成としてもよい。また、その場合、エッチングマスク膜は、クロム(Cr)を含む材料又はケイ素(Si)を含む材料からなることが好ましい。
エッチングマスク膜を有することにより、吸収体パターン4aの形成の際に、レジスト膜11の膜厚を薄くすることができ、転写パターンを精度よく吸収体膜4に形成することができる。エッチングマスク膜の材料としては、エッチングマスク膜に対する吸収体膜4のエッチング選択比が高い材料を用いる。
吸収体膜4との間でエッチング選択比が高いエッチングマスク膜の材料としては、クロムやクロム化合物の材料が挙げられる。クロム化合物としては、クロム(Cr)と、窒素(N)、酸素(O)、炭素(C)、ホウ素(B)及び水素(H)から選ばれる少なくとも一つの元素とを含む材料が挙げられる。塩素系ガスでのエッチング選択比を上げるためには、実質的に酸素を含まない材料でエッチングマスク膜を形成することが好ましい。エッチングマスク膜のクロム化合物のCr含有量は、50原子%以上100原子%未満であることが好ましく、80原子%以上100原子%未満であることがより好ましい。また、「実質的に酸素を含まない」とは、クロム化合物における酸素の含有量が10原子%以下、好ましくは5原子%以下であるものが該当する。なお、前記材料は、本発明の実施形態の効果が得られる範囲で、クロム以外の金属を含有することができる。
また、エッチングマスク膜として、ケイ素又はケイ素化合物の材料を使用することができる。ケイ素化合物としては、ケイ素(Si)と、窒素(N)、酸素(O)、炭素(C)及び水素(H)から選ばれる少なくとも一つの元素とを含む材料、並びに、ケイ素又はケイ素化合物に金属を含む金属ケイ素(金属シリサイド)及び金属ケイ素化合物(金属シリサイド化合物)などの材料が挙げられる。
エッチングマスク膜の厚さは、転写パターンを精度よく吸収体膜4に形成するエッチングマスクとしての機能を得る観点から、2nm以上であることが望ましい。また、エッチングマスク膜の厚さは、レジスト膜11の厚さを薄くする観点から、15nm以下であることが望ましく、10nm以下がより好ましい。
<<導電膜>>
基板1の第2主表面(裏面)側(多層反射膜2形成面の反対側)には、一般的に、静電チャック用の導電膜5が形成される。導電膜5に求められる電気的特性(シート抵抗)は通常100Ω/□(Ω/Square)以下である。導電膜5の形成方法は、例えばスパッタリング法により、クロム、及びタンタル等の金属又は合金のターゲットを使用して形成することができる。
導電膜5のクロム(Cr)を含む材料は、Crにホウ素、窒素、酸素、及び炭素から選択した少なくとも一つを含有したCr化合物であることが好ましい。Cr化合物としては、例えば、CrN、CrON、CrCN、CrCON、CrBN、CrBON、CrBCN及びCrBOCNなどを挙げることができる。
導電膜5のタンタル(Ta)を含む材料としては、Ta(タンタル)、Taを含有する合金、又はこれらの何れかにホウ素、窒素、酸素及び炭素の少なくとも一つを含有したTa化合物を用いることが好ましい。Ta化合物としては、例えば、TaB、TaN、TaO、TaON、TaCON、TaBN、TaBO、TaBON、TaBCON、TaHf、TaHfO、TaHfN、TaHfON、TaHfCON、TaSi、TaSiO、TaSiN、TaSiON、及びTaSiCONなどを挙げることができる。
タンタル(Ta)又はクロム(Cr)を含む材料としては、その表層に存在する窒素(N)が少ないことが好ましい。具体的には、タンタル(Ta)又はクロム(Cr)を含む材料の導電膜5の表層の窒素の含有量は、5原子%未満であることが好ましく、実質的に表層に窒素を含有しないことがより好ましい。タンタル(Ta)又はクロム(Cr)を含む材料の導電膜5において、表層の窒素の含有量が少ない方が、耐摩耗性が高くなるためである。
導電膜5は、タンタル及びホウ素を含む材料からなることが好ましい。導電膜5が、タンタル及びホウ素を含む材料からなることにより、耐摩耗性及び薬液耐性を有する導電膜23を得ることができる。導電膜5が、タンタル(Ta)及びホウ素(B)を含む場合、ホウ素の含有量は5~30原子%であることが好ましい。導電膜5の成膜に用いるスパッタリングターゲット中のTa及びBの比率(Ta:B)は95:5~70:30であることが好ましい。
導電膜5の厚さは、静電チャック用としての機能を満足する限り特に限定されないが、通常10nmから200nmである。また、この導電膜5はマスクブランク100の第2主表面側の応力調整も兼ね備えている。そのため、導電膜5の膜厚は、第1主表面側に形成された各種膜からの応力とバランスをとって、平坦な反射型マスクブランク100が得られるように調整されている。
本実施形態の反射型マスクブランク100(これによって作製される反射型マスク200)によれば、吸収体膜4の膜厚を薄くすることで、シャドーイング効果を抑制でき、かつ微細で高精度な吸収体パターン4aを、側壁ラフネスの少ない安定した断面形状で形成できる。吸収体膜4(吸収体パターン4a)の洗浄耐性を改善することができる。したがって、この構造の反射型マスクブランク100を用いて製造された反射型マスク200は、マスク上に形成される吸収体パターン4a自体を微細で高精度に形成できるとともに、シャドーイングによる転写時の精度低下を防止できる。また、この反射型マスク200を用いてEUVリソグラフィーを行うことにより、微細で高精度な半導体装置の製造方法を提供することが可能になる。
<反射型マスク及びその製造方法>
図2(d)に示される本実施形態の反射型マスク200は、基板1の主表面上に、多層反射膜2および転写パターンが形成された薄膜(吸収体パターン)4aをこの順に備え、その薄膜4aは、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素を含有し、その薄膜4aの酸素欠損率は、0.15以上0.28以下であることを特徴とするものである。反射型マスク200の各構成については、反射型マスクブランク100の場合と同様である。以下、図1に示す反射型マスクブランク100を用いて、反射型マスク200を製造する場合の製造方法ついて図2を用いて説明する。
本実施形態の反射型マスク200の製造方法では、反射型マスクブランク100を準備して、その第1主面の吸収体膜4の上に、レジスト膜11を形成する(図2(a))。ただし、反射型マスクブランク100としてレジスト膜11を備えている場合は、この工程は不要である。このレジスト膜11に所望のパターンを描画(露光)し、更に現像、リンスすることによって所定のレジストパターン11aを形成する(図2(b))。
本実施形態の製造方法では、このレジストパターン11aをマスクとして吸収体膜4をエッチングして吸収体パターン4aを形成する(図2(c))。レジストパターン11aをアッシングまたは熱硫酸などのウェット処理などで除去することにより、吸収体パターン4aが形成される(図2(d))。最後に、酸性やアルカリ性の水溶液を用いたウェット洗浄を行う。
ここで、吸収体膜4のエッチングガスは、吸収体膜4の材料に応じて、上述の塩素系ガスが用いられる。吸収体膜4のエッチングにおいて、エッチングガスに実質的に酸素が含まれていないことが好ましい。エッチングガスに実質的に酸素が含まれていない場合には、Ru系保護膜3に表面荒れが生じることがないためである。この酸素を実質的に含まれていないガスとしては、ガス中の酸素の含有量が5原子%以下であるものが該当する。
以上の工程により、シャドーイング効果が少なく、薬液(特にSPM洗浄)による洗浄耐性が高い反射型マスク200が得られる。
<半導体装置の製造方法>
本発明の実施形態の半導体装置の製造方法は、EUV光を露光光源とする露光装置に、上述の反射型マスク200をセットし、被転写基板上に形成されているレジスト膜に転写パターンを転写する工程を有する。
上記本実施形態の反射型マスク200を使用してEUV露光を行うことにより、半導体基板上に反射型マスク200上の吸収体パターン4aに基づく所望の転写パターンを、シャドーイング効果による転写寸法精度の低下を抑えて形成することができる。また、吸収体パターン4aが、側壁ラフネスの少ない微細で高精度なパターンであるため、高い寸法精度で所望のパターンを半導体基板上に形成できる。このリソグラフィー工程に加え、被加工膜のエッチング、絶縁膜及び導電膜の形成、ドーパントの導入、並びにアニールなど種々の工程を経ることで、所望の電子回路が形成された半導体装置を製造することができる。
より詳しく説明すると、EUV露光装置は、EUV光を発生するレーザープラズマ光源、照明光学系、マスクステージ系、縮小投影光学系、ウエハステージ系、及び真空設備等から構成される。光源にはデブリトラップ機能と露光光以外の長波長の光をカットするカットフィルタ及び真空差動排気用の設備等が備えられている。照明光学系と縮小投影光学系は反射型ミラーから構成される。反射型マスク200は、その第2主面に形成された導電膜により静電吸着されてマスクステージに載置される。
EUV光は、照明光学系を介して反射型マスク200垂直面に対して6°から8°傾けた角度で反射型マスク200に照射される。この入射光に対する反射型マスク200からの反射光は、入射とは逆方向にかつ入射角度と同じ角度で反射(正反射)し、通常1/4の縮小比を持つ反射型投影光学系に導かれ、ウエハステージ上に載置されたウエハ(半導体基板)上のレジストへの露光が行われる。この間、少なくともEUV光が通る場所は真空排気される。また、この露光にあたっては、マスクステージとウエハステージを縮小投影光学系の縮小比に応じた速度で同期させてスキャンし、スリットを介して露光を行うスキャン露光が主流となっている。そして、この露光済レジスト膜を現像することによって、半導体基板上にレジストパターンを形成することができる。本発明の実施形態では、シャドーイング効果の小さな薄膜で、しかも側壁ラフネスの少ない高精度な吸収体パターン4aを持つマスクが用いられている。このため、半導体基板上に形成されたレジストパターンは高い寸法精度を持つ所望のものとなる。そして、このレジストパターンをマスクとして使用してエッチング等を実施することにより、例えば半導体基板上に所定の配線パターンを形成することができる。このような露光工程や被加工膜加工工程、絶縁膜や導電膜の形成工程、ドーパント導入工程、あるいはアニール工程等その他の必要な工程を経ることで、半導体装置が製造される。
以下、実施例について図面を参照しつつ説明する。本実施形態はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、各実施例において同様の構成要素については同一の符号を使用し、説明を簡略化若しくは省略する。
[実施例1]
実施例1として、図1に示す構造の反射型マスクブランク100を製造した。反射型マスクブランク100は、導電膜5と、基板1と、多層反射膜2と、保護膜3と、吸収体膜4とを有する。第1主表面及び第2主表面の両主表面が研磨された6025サイズ(約152mm×152mm×6.35mm)の低熱膨張ガラス基板であるSiO-TiO系ガラス基板を準備し基板1とした。平坦で平滑な主表面となるように、粗研磨加工工程、精密研磨加工工程、局所加工工程、及びタッチ研磨加工工程よりなる研磨を行った。
SiO-TiO系ガラス基板1の第2主面(裏面)に、CrN膜からなる導電膜5を20nmの厚さで形成した。具体的には、Crターゲットを用い、ArとNの混合ガス(Ar:90%、N:10%)中でのDCマグネトロンスパッタリング(反応性スパッタリング)によって導電膜5を形成した。
次に、導電膜5が形成された側と反対側の基板1の主表面(第1主面)上に、多層反射膜2を形成した。基板1上に形成される多層反射膜2は、波長13.5nmのEUV光に適した多層反射膜2とするために、MoとSiからなる周期多層反射膜とした。多層反射膜2は、MoターゲットとSiターゲットを使用し、Arガス雰囲気中でイオンビームスパッタリング法により基板1上にMo層及びSi層を交互に積層して形成した。先ず、Si膜を4.2nmの厚みで成膜し、続いて、Mo膜を2.8nmの厚みで成膜した。これを1周期とし、同様にして40周期積層し、最後にSi膜を4.0nmの厚みで成膜し、多層反射膜2を形成した。ここでは40周期としたが、これに限るものではなく、例えば60周期でも良い。60周期とした場合、40周期よりも工程数は増えるが、EUV光に対する反射率を高めることができる。
次に、Arガス雰囲気中で、Ruターゲットを使用したイオンビームスパッタリング法によりRu膜からなる保護膜3を2.5nmの厚みで成膜した。
次に、保護膜3上に、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素からなる吸収体膜(SnTaNbO膜)4を36.2nmの厚さで形成した。具体的には、SnOとTaとNbの混合ターゲットを用い、キセノン(Xe)ガス中でのDCマグネトロンスパッタリングによって吸収体膜4を形成した。
次に、別の基板上に同様の手順で実施例1のSnTaNbO膜を形成した。この実施例1のSnTaNbO膜に対し、各測定および算出を行った。以下にそれらの結果を示す。
(1)波長13.5nmにおける屈折率nと消衰係数k
屈折率n=0.9325、消衰係数k=0.0589
(2)波長13.5nmにおける反射率
=1%以下
(3)X線光電子分光法による分析によって測定した組成(原子%)
Sn:Ta:Nb:O=36.1:6.6:0.2:57.1
(4)X線光電子分光法による分析によって測定した酸素含有量OR
=57.1[原子%]
(5)化学量論的に安定な酸化物の状態にある理想状態の酸素含有量OI
=67.5[原子%]
(6)酸素欠損率[OI-OR]/OI
=0.154
(7)塩素ガスをエッチングガスに用いたドライエッチングのエッチングレート
=0.330[nm/sec]
(8)SPM洗浄を行ったときの減膜速度
=0.007[nm/min]
SPM洗浄の条件は、洗浄液の混合比 硫酸:過酸化水素水=2:1(体積比)、
温度80~100℃、浸漬時間30分。
上記の結果から、実施例1の吸収体膜4は、塩素系ガスのエッチングガスに対するエッチングレートが十分に速く、SPM洗浄に対する洗浄耐性も十分に高いことがわかった。
次に、上記実施例1の反射型マスクブランク100を用いて、実施例1の反射型マスク200を製造した。
前述のように、反射型マスクブランク100の吸収体膜4の上に、レジスト膜11を100nmの厚さで形成した(図2(a))。そして、このレジスト膜11に所望のパターンを描画(露光)し、更に現像、リンスすることによって所定のレジストパターン11aを形成した(図2(b))。次に、レジストパターン11aをマスクにして、吸収体膜4のドライエッチングを、Clガスを用いて行うことで、吸収体パターン4aを形成した(図2(c))。その後、レジストパターン11aをアッシングやレジスト剥離液などで除去した。最後に純水(DIW)を用いたウェット洗浄を行って、反射型マスク200を製造した(図2(d))。
製造した反射型マスク200に対し、側長SEM(CD-SEM:Critical Dimension Scanning Electron Microscope)によるパターン形状の観察を行ったところ、吸収体パターン4aの断面形状は良好であることが確認できた。また、実施例1の反射型マスク200に対し、SPM洗浄を行ったところ、吸収体パターン4aの膜減りは微小であり、十分な洗浄耐性があることが確認できた。
次に、EUV光を露光光とする露光装置に、SPM洗浄後の実施例1の反射型マスク200をセットし、半導体基板上に被加工膜とレジスト膜が形成されたウエハに対して露光転写を行った。この露光後のレジスト膜を現像することによって、被加工膜が形成された半導体基板上にレジストパターンを形成したところ、微細なパターンが精度よく転写されていることが確認された。実施例1の反射型マスク200は、吸収体パターン4aの膜厚が従来のTa系材料で形成された吸収体膜4よりも大幅に薄く、シャドーイング効果を低減することができていた。
このレジストパターンをエッチングにより被加工膜に転写し、また、絶縁膜及び導電膜の形成、ドーパントの導入、並びにアニールなど種々の工程を経ることで、所望の特性を有する半導体装置を製造することができた。
[実施例2]
実施例2の反射型マスクブランク100は、吸収体膜4の構成を変更した以外、実施例1と同様の構造と方法で製造した。
この実施例2の吸収体膜4(SnTaNbO膜)は、保護膜3上に43.3nmの厚さで形成した。また、実施例1とはSnOとTaとNbの混合比率が異なるターゲットを用い、キセノン(Xe)ガス中でのDCマグネトロンスパッタリングによって吸収体膜4を形成した。
実施例1と同様に、別の基板上に同様の手順で実施例2のSnTaNbO膜を形成した。この実施例2のSnTaNbO膜に対し、各測定および算出を行った。以下にそれらの結果を示す。
(1)波長13.5nmにおける屈折率nと消衰係数k
屈折率n=0.9333、消衰係数k=0.0576
(2)波長13.5nmにおける反射率
=1%以下
(3)X線光電子分光法による分析によって測定した組成(原子%)
Sn:Ta:Nb:O=35.5:7.3:0.6:56.6
(4)X線光電子分光法による分析によって測定した酸素含有量OR
=56.6[原子%]
(5)化学量論的に安定な酸化物の状態にある理想状態の酸素含有量OI
=67.6[原子%]
(6)酸素欠損率[OI-OR]/OI
=0.163
(7)塩素ガスをエッチングガスに用いたドライエッチングのエッチングレート
=0.280[nm/sec]
(8)SPM洗浄を行ったときの減膜速度(洗浄条件は実施例1と同じ。)
=0.008[nm/min]
上記の結果から、実施例2の吸収体膜4は、塩素系ガスのエッチングガスに対するエッチングレートが十分に速く、SPM洗浄に対する洗浄耐性も十分に高いことがわかった。
実施例1と同様に、実施例2の反射型マスク200を製造し、側長SEMによるパターン形状の観察を行ったところ、吸収体パターン4aの断面形状は良好であることが確認できた。また、実施例2の反射型マスク200に対し、SPM洗浄を行ったところ、吸収体パターン4aの膜減りは微小であり、十分な洗浄耐性があることが確認できた。
実施例1と同様に、EUV光を露光光とする露光装置に、SPM洗浄後の実施例2の反射型マスク200をセットし、半導体基板上に被加工膜とレジスト膜が形成されたウエハに対して露光転写を行った。レジストパターンを形成したところ、微細なパターンが精度よく転写されていることが確認された。実施例2の反射型マスク200は、吸収体パターン4aの膜厚が従来のTa系材料で形成された吸収体膜4よりも大幅に薄く、シャドーイング効果を低減することができていた。
このレジストパターンをエッチングにより被加工膜に転写し、また、絶縁膜及び導電膜の形成、ドーパントの導入、並びにアニールなど種々の工程を経ることで、所望の特性を有する半導体装置を製造することができた。
[実施例3]
実施例3の反射型マスクブランク100は、吸収体膜4の構成を変更した以外、実施例1と同様の構造と方法で製造した。
この実施例3の吸収体膜(SnTaNbO膜)4は、保護膜3上に44.3nmの厚さで形成した。また、実施例1とはSnOとTaとNbの混合比率が異なるターゲットを用い、キセノン(Xe)ガス中でのDCマグネトロンスパッタリングによって吸収体膜4を形成した。
実施例1と同様に、別の基板上に同様の手順で実施例3のSnTaNbO膜を形成した。この実施例3のSnTaNbO膜に対し、各測定および算出を行った。以下にそれらの結果を示す。
(1)波長13.5nmにおける屈折率nと消衰係数k
屈折率n=0.9454、消衰係数k=0.0515
(2)波長13.5nmにおける反射率
=1%以下
(3)X線光電子分光法による分析によって測定した組成(原子%)
Sn:Ta:Nb:O=35.2:8.6:2.5:53.7
(4)X線光電子分光法による分析によって測定した酸素含有量OR
=53.7[原子%]
(5)化学量論的に安定な酸化物の状態にある理想状態の酸素含有量OI
=67.9[原子%]
(6)酸素欠損率[OI-OR]/OI
=0.210
(7)塩素ガスをエッチングガスに用いたドライエッチングのエッチングレート
=0.200[nm/sec]
(8)SPM洗浄を行ったときの減膜速度(洗浄条件は実施例1と同じ。)
=0.015[nm/min]
上記の結果から、実施例3の吸収体膜4は、塩素系ガスのエッチングガスに対するエッチングレートが十分に速く、SPM洗浄に対する洗浄耐性も十分に高いことがわかった。
実施例1と同様に、実施例3の反射型マスク200を製造し、側長SEMによるパターン形状の観察を行ったところ、吸収体パターン4aの断面形状は良好であることが確認できた。また、実施例3の反射型マスク200に対し、SPM洗浄を行ったところ、吸収体パターン4aの膜減りは微小であり、十分な洗浄耐性があることが確認できた。
実施例1と同様に、EUV光を露光光とする露光装置に、SPM洗浄後の実施例3の反射型マスク200をセットし、半導体基板上に被加工膜とレジスト膜が形成されたウエハに対して露光転写を行った。レジストパターンを形成したところ、微細なパターンが精度よく転写されていることが確認された。実施例3の反射型マスク200は、吸収体パターン4aの膜厚が従来のTa系材料で形成された吸収体膜4よりも大幅に薄く、シャドーイング効果を低減することができていた。
このレジストパターンをエッチングにより被加工膜に転写し、また、絶縁膜及び導電膜の形成、ドーパントの導入、並びにアニールなど種々の工程を経ることで、所望の特性を有する半導体装置を製造することができた。
[比較例1]
比較例1の反射型マスクブランクは、吸収体膜の構成を変更した以外、実施例1と同様の構造と方法で製造した。
この比較例1の吸収体膜(SnTaNbO膜)は、保護膜上に39.6nmの厚さで形成した。また、実施例1とはSnOとTaとNbの混合比率が異なるターゲットを用い、キセノン(Xe)ガス中でのDCマグネトロンスパッタリングによって吸収体膜を形成した。
実施例1と同様に、別の基板上に同様の手順で比較例1のSnTaNbO膜を形成した。この比較例1のSnTaNbO膜に対し、各測定および算出を行った。以下にそれらの結果を示す。
(1)波長13.5nmにおける屈折率nと消衰係数k
屈折率n=0.9394、消衰係数k=0.0606
(2)波長13.5nmにおける反射率
=1%以下
(3)X線光電子分光法による分析によって測定した組成(原子%)
Sn:Ta:Nb:O=39.9:2.8:0.1:57.2
(4)X線光電子分光法による分析によって測定した酸素含有量OR
=57.2[原子%]
(5)化学量論的に安定な酸化物の状態にある理想状態の酸素含有量OI
=67.0[原子%]
(6)酸素欠損率[OI-OR]/OI
=0.146
(7)塩素ガスをエッチングガスに用いたドライエッチングのエッチングレート
=0.360[nm/sec]
(8)SPM洗浄を行ったときの減膜速度(洗浄条件は実施例1と同じ。)
=0.045[nm/min]
上記の結果から、比較例1の吸収体膜4は、塩素系ガスのエッチングガスに対するエッチングレートが十分に速いが、SPM洗浄に対する洗浄耐性が低いことがわかった。
実施例1と同様に、比較例1の反射型マスクを製造し、側長SEMによるパターン形状の観察を行ったところ、吸収体パターンの断面形状は良好であることが確認できた。しかし、比較例1の反射型マスクに対し、SPM洗浄を行ったところ、洗浄耐性が不十分であることに起因する吸収体パターンの細りが発生し、微細パターンの一部が消失していた。このような比較例1の反射型マスクでは、EUV光を露光光とする露光装置を用いた露光転写を行っても、半導体基板上のレジスト膜に精度よく転写することはできない。
[比較例2]
比較例2の反射型マスクブランクは、吸収体膜の構成を変更した以外、実施例1と同様の構造と方法で製造した。
この比較例2の吸収体膜(SnTaNbO膜)は、保護膜上に44.4nmの厚さで形成した。また、実施例1とはSnOとTaとNbの混合比率が異なるターゲットを用い、キセノン(Xe)ガス中でのDCマグネトロンスパッタリングによって吸収体膜を形成した。
実施例1と同様に、別の基板上に同様の手順で比較例2のSnTaNbO膜を形成した。この比較例2のSnTaNbO膜に対し、各測定および算出を行った。以下にそれらの結果を示す。
(1)波長13.5nmにおける屈折率nと消衰係数k
屈折率n=0.9402、消衰係数k=0.0500
(2)波長13.5nmにおける反射率
=1%以下
(3)X線光電子分光法による分析によって測定した組成(原子%)
Sn:Ta:Nb:O=29.9:14.9:5.9:49.3
(4)X線光電子分光法による分析によって測定した酸素含有量OR
=49.3[原子%]
(5)化学量論的に安定な酸化物の状態にある理想状態の酸素含有量OI
=68.8[原子%]
(6)酸素欠損率[OI-OR]/OI
=0.283
(7)塩素ガスをエッチングガスに用いたドライエッチングのエッチングレート
=0.120[nm/sec]
(8)SPM洗浄を行ったときの減膜速度(洗浄条件は実施例1と同じ。)
=0.038[nm/min]
上記の結果から、比較例2の吸収体膜は、塩素系ガスのエッチングガスに対するエッチングレートが遅く、SPM洗浄に対する洗浄耐性が比較的低いことがわかった。
実施例1と同様に、比較例2の反射型マスク200を製造し、側長SEMによるパターン形状の観察を行ったところ、吸収体パターンが形成できていない(エッチングで除去されるべき吸収体膜が除去しきれていない)箇所があることが確認できた。しかし、比較例2の反射型マスクに対し、SPM洗浄を行ったところ、洗浄耐性が不十分であることに起因する吸収体パターンの細りが発生し、微細パターンの一部が消失していた。このような比較例2の反射型マスク200では、EUV光を露光光とする露光装置を用いた露光転写を行っても、半導体基板上のレジスト膜に精度よく転写することはできない。
[比較例3]
比較例3の反射型マスクブランクは、吸収体膜の構成を変更した以外、実施例1と同様の構造と方法で製造した。
この比較例3の吸収体膜は、スズと酸素とからなる材料で形成しており、タンタルとニオブは含有していない。すなわち、保護膜上に、スズおよび酸素からなる吸収体膜(SnO膜)を36.4nmの厚さで形成した。具体的には、Snターゲットを用い、キセノン(Xe)と酸素(O)の混合ガス中でのDCマグネトロンスパッタリングによって吸収体膜を形成した。
実施例1と同様に、別の基板上に同様の手順で比較例3のSnO膜を形成した。この比較例3のSnO膜に対し、各測定および算出を行った。以下にそれらの結果を示す。
(1)波長13.5nmにおける屈折率nと消衰係数k
屈折率n=0.9263、消衰係数k=0.0689
(2)波長13.5nmにおける反射率
=1%以下
(3)X線光電子分光法による分析によって測定した組成(原子%)
Sn:O=42.7:57.3
(4)X線光電子分光法による分析によって測定した酸素含有量OR
=57.3[原子%]
(5)化学量論的に安定な酸化物の状態にある理想状態の酸素含有量OI
=66.7[原子%]
(6)酸素欠損率[OI-OR]/OI
=0.141
(7)塩素ガスをエッチングガスに用いたドライエッチングのエッチングレート
=0.410[nm/sec]
(8)SPM洗浄を行ったときの減膜速度(洗浄条件は実施例1と同じ。)
=0.052[nm/min]
上記の結果から、比較例3の吸収体膜4は、塩素系ガスのエッチングガスに対するエッチングレートが十分に速いが、SPM洗浄に対する洗浄耐性が低いことがわかった。
実施例1と同様に、比較例3の反射型マスクを製造し、側長SEMによるパターン形状の観察を行ったところ、吸収体パターンの断面形状は良好であることが確認できた。しかし、比較例3の反射型マスクに対し、SPM洗浄を行ったところ、洗浄耐性が不十分であることに起因する吸収体パターンの細りが発生し、微細パターンの一部が消失していた。このような比較例3の反射型マスクでは、EUV光を露光光とする露光装置を用いた露光転写を行っても、半導体基板上のレジスト膜に精度よく転写することはできない。
[比較例4]
比較例4の反射型マスクブランクは、吸収体膜の構成を変更した以外、実施例1と同様の構造と方法で製造した。
この比較例4の吸収体膜は、スズと酸素とからなる材料で形成しており、タンタルとニオブは含有していない。すなわち、保護膜上に、スズおよび酸素からなる吸収体膜(SnO膜)を36.0nmの厚さで形成した。具体的には、Snターゲットを用い、キセノン(Xe)と酸素(O)の混合ガス中でのDCマグネトロンスパッタリングによって吸収体膜を形成した。
実施例1と同様に、別の基板上に同様の手順で比較例4のSnO膜を形成した。この比較例4のSnO膜に対し、各測定および算出を行った。以下にそれらの結果を示す。
(1)波長13.5nmにおける屈折率nと消衰係数k
屈折率n=0.9268、消衰係数k=0.0690
(2)波長13.5nmにおける反射率
=1%以下
(3)X線光電子分光法による分析によって測定した組成(原子%)
Sn:O=44.1:55.9
(4)X線光電子分光法による分析によって測定した酸素含有量OR
=55.9[原子%]
(5)化学量論的に安定な酸化物の状態にある理想状態の酸素含有量OI
=66.7[原子%]
(6)酸素欠損率[OI-OR]/OI
=0.162
(7)塩素ガスをエッチングガスに用いたドライエッチングのエッチングレート
=0.240[nm/sec]
(8)SPM洗浄を行ったときの減膜速度(洗浄条件は実施例1と同じ。)
=0.055[nm/min]
上記の結果から、比較例4の吸収体膜4は、塩素系ガスのエッチングガスに対するエッチングレートが十分に速いが、SPM洗浄に対する洗浄耐性が低いことがわかった。
実施例1と同様に、比較例4の反射型マスクを製造し、側長SEMによるパターン形状の観察を行ったところ、吸収体パターンの断面形状は良好であることが確認できた。しかし、比較例4の反射型マスクに対し、SPM洗浄を行ったところ、洗浄耐性が不十分であることに起因する吸収体パターンの細りが発生し、微細パターンの一部が消失していた。このような比較例4の反射型マスクでは、EUV光を露光光とする露光装置を用いた露光転写を行っても、半導体基板上のレジスト膜に精度よく転写することはできない。
1 基板
2 多層反射膜
3 保護膜
4 吸収体膜(薄膜)
4a 吸収体パターン(転写パターン)
5 導電膜
11 レジスト膜
11a レジストパターン
100 反射型マスクブランク
200 反射型マスク

Claims (17)

  1. 基板の主表面上に、多層反射膜およびパターン形成用の薄膜をこの順に備える反射型マスクブランクであって、
    前記薄膜は、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素を含有し、
    前記薄膜の酸素欠損率は、0.15以上0.28以下である
    ことを特徴とする反射型マスクブランク。
  2. 前記薄膜の含有量が最も多い金属元素は、スズであることを特徴とする請求項1記載の反射型マスクブランク。
  3. 前記薄膜中の含有量が最も多い元素は、酸素であることを特徴とする請求項1または2に記載の反射型マスクブランク。
  4. 前記薄膜は、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素の合計含有量が95原子%以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の反射型マスクブランク。
  5. 前記薄膜は、酸素の合計含有量が50原子%以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の反射型マスクブランク。
  6. 波長13.5nmの光に対する前記薄膜の消衰係数kは、0.05以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の反射型マスクブランク。
  7. 前記薄膜の厚さは、50nm以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の反射型マスクブランク。
  8. 前記多層反射膜と前記薄膜の間に保護膜を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の反射型マスクブランク。
  9. 基板の主表面上に、多層反射膜および転写パターンが形成された薄膜をこの順に備える反射型マスクであって、
    前記薄膜は、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素を含有し、
    前記薄膜の酸素欠損率は、0.15以上0.28以下である
    ことを特徴とする反射型マスク。
  10. 前記薄膜の含有量が最も多い金属元素は、スズであることを特徴とする請求項9記載の反射型マスク。
  11. 前記薄膜中の含有量が最も多い元素は、酸素であることを特徴とする請求項9または10に記載の反射型マスク。
  12. 前記薄膜は、スズ、タンタル、ニオブおよび酸素の合計含有量が95原子%以上であることを特徴とする請求項9から11のいずれかに記載の反射型マスク。
  13. 前記薄膜は、酸素の合計含有量が50原子%以上であることを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載の反射型マスク。
  14. 波長13.5nmの光に対する前記薄膜の消衰係数kは、0.05以上であることを特徴とする請求項9から13のいずれかに記載の反射型マスク。
  15. 前記薄膜の厚さは、50nm以下であることを特徴とする請求項9から14のいずれかに記載の反射型マスク。
  16. 前記多層反射膜と前記薄膜の間に保護膜を備えることを特徴とする請求項9から15のいずれかに記載の反射型マスク。
  17. 請求項9から16のいずれかに記載の反射型マスクを用い、半導体基板上のレジスト膜に転写パターンを露光転写する工程を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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