JP7353779B2 - スチレン系樹脂フレーク状発泡体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スチレン系樹脂フレーク状発泡体およびその製造方法に関する。
従来、住宅および建築物等の構造物には、様々な種類の発泡体が断熱材として使用されている。近年、省エネルギー化の観点から、より断熱性に優れる材料が求められている。さらに、建築現場では人材不足が大きな問題となっており、容易に施工可能な断熱材が求められるようになっている。
従来、断熱材に使用されるスチレン系樹脂発泡体としては、スチレン系樹脂押出発泡板が知られている(例えば、特許文献1)。また、板状以外の形状としては、スチレン系樹脂の発泡粒子を成形機の金型に充填し、加熱して、発泡粒子同士を融着させてスチレン系樹脂発泡体を製造するための、ビーズ状の発泡樹脂粒子も開発されている(例えば、特許文献2)。
特開2014-129449号公報 特開2018-90707号公報
しかしながら、上述のような従来技術は、施工性の観点から改善の余地があった。本発明の一態様は、施工性に優れたスチレン系樹脂発泡体を実現することを目的とする。
前記の課題を解決するために、本発明者が鋭意研究を行った結果、スチレン系樹脂発泡体を特定のフレーク状の形状に加工することにより、施工性を改善できることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は以下の態様を含む。
<1>スチレン系樹脂を含むフレーク状発泡体であって、真密度が40kg/m以上150kg/m以下であり、厚みDが0.01mm以上2.0mm以下であり、厚み方向に垂直な短辺長さDおよび長辺長さDが0.5mm以上50.0mm以下であり、短辺長さDと厚みDとの関係がD≧Dであり、且つ、短辺長さDおよび長辺長さDの平均値である平均長さDと厚みDとの比D/Dが、5以上500以下である、スチレン系樹脂フレーク状発泡体。
<2>嵩密度が5kg/m以上25kg/m以下である、<1>に記載のスチレン系樹脂フレーク状発泡体。
<3>平均気泡径が0.01mm以上5.0mm以下である、<1>または<2>に記載のスチレン系樹脂フレーク状発泡体。
<4>前記スチレン系樹脂がスチレン-アクリロニトリル共重合体を含む、<1>から<3>のいずれか1つに記載のスチレン系樹脂フレーク状発泡体。
<5>スチレン系樹脂を含むフレーク状発泡体の製造方法であって、スチレン系樹脂および発泡剤を含むスチレン系樹脂組成物を押出発泡して得られたスチレン系樹脂押出発泡体の表面を、厚み方向に0.05mm以上10mm以下研削する工程を含む、スチレン系樹脂フレーク状発泡体の製造方法。
<6>前記スチレン系樹脂押出発泡体の厚みが10mm以上50mm以下である、<5>に記載のスチレン系樹脂フレーク状発泡体の製造方法。
本発明の一態様によれば、施工性に優れたスチレン系樹脂発泡体を提供することができる。
本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態や実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態や実施例についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考文献として援用される。また、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上B以下」を意図する。
〔1.スチレン系樹脂フレーク状発泡体〕
本発明の一実施形態に係るスチレン系樹脂フレーク状発泡体は、スチレン系樹脂を含むフレーク状発泡体であって、真密度が40kg/m以上150kg/m以下であり、厚みDが0.01mm以上2.0mm以下であり、厚み方向に垂直な短辺長さDおよび長辺長さDが0.5mm以上50.0mm以下であり、短辺長さDと厚みDとの関係がD≧Dであり、且つ、短辺長さDおよび長辺長さDの平均値である平均長さDと厚みDとの比D/Dが、5~500である。以下では、本発明の一実施形態に係るスチレン系樹脂フレーク状発泡体を単に「フレーク状発泡体」とも称する。
従来、断熱材として使用されるスチレン系樹脂発泡体は、ビーズ状または板状の形状である。これらの形状のスチレン系樹脂発泡体は、断熱性、切削加工性および施工性に優れているものの、いずれも製品としての定型がある。それらを実際に使用する現場での形状変更の自由度には制限がある。また、それらを切削加工して形状を調整するにも多大な手間と労力とが必要であった。それらを現場での使用形状に合わせて予めプレカットする等の方法もあるが、精密な設計と多大なコストとが必要であった。
本発明者は、特定の形状を有するフレーク状のスチレン系樹脂発泡体を用いることにより、これらの問題点を解消できることを見出した。本明細書において「フレーク状」とは、ビーズ状および板状とは異なり、薄片状であることを意図する。本発明の一実施形態に係るフレーク状発泡体であれば、パッケージへの充填または壁への吹き付け等により、自由な形状を作ることができる。ビーズ状発泡体を充填または吹き付け等に適用する場合、形状が崩れやすい。一方、フレーク状発泡体であれば、充填または吹き付け等に適用した場合に形状を保ちやすい。それゆえ、フレーク状発泡体は、施工性に優れる。フレーク状発泡体の具体的な形状については後述する。また、当該フレーク状発泡体は、スチレン系樹脂を含む発泡体であるため、高度な断熱性も兼ね備える。すなわち、当該フレーク状発泡体は、特定の形状を有し、且つ、発泡体であるがゆえに優れた効果を奏する。
<1-1.形状および物性>
以下に、本発明の一実施形態に係るフレーク状発泡体の形状および物性等を説明する。これらの形状および物性等に関する値は、特に説明しない限り、後述の実施例に記載の測定方法によって測定される値を意図する。
フレーク状発泡体は、真密度が40kg/m以上150kg/m以下である。フレーク状発泡体の真密度が当該範囲であることは、フレーク状発泡体が未発泡の樹脂フィルムまたは樹脂片等とは異なるものであることを表す。また、真密度が当該範囲であれば、断熱性および軽量性の観点からも好ましい。真密度は50kg/m以上140kg/m以下であることが好ましく、60kg/m以上130kg/m以下であることがよりに好ましい。
フレーク状発泡体は、厚みDが0.01mm以上2.0mm以下である。また、フレーク状発泡体は、厚みに垂直な短辺長さDおよび長辺長さDが0.5mm以上50.0mm以下である。本明細書において、厚みDは、フレーク状発泡体における目視で最も短い一辺の長さを意図する。上述のようにフレーク状発泡体は薄片状であるため、この最も短い一辺を目視で決定することができる。また、フレーク状発泡体の厚みに垂直な平面において最も長い線分を長辺、長辺の中央で垂直に交わる線分を短辺と称する。厚み、短辺、長辺の具体的な測定方法は、実施例において詳説する。短辺長さDと厚みDとの関係はD≧Dである。厚みD、短辺長さDおよび長辺長さDが当該範囲であれば、フレーク状発泡体を取り扱いやすく、施工性の観点から好ましい。
厚みDは、0.05mm以上1.5mm以下であることが好ましく、0.10mm以上1.0mm以下であることがより好ましい。短辺長さDおよび長辺長さDは、1.0mm以上40.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以上30.0mm以下であることがより好ましい。
さらに、フレーク状発泡体は、短辺長さDおよび長辺長さDの平均値である平均長さDと厚みDとの比D/Dが、5~500である。D/Dが、5以上であれば、フレーク状発泡体は、ビーズ状発泡体と異なり、充填または吹き付け等した場合に崩れ難い。また、D/Dが、500以下であれば、密に充填または吹き付けることができる。平均長さDは、0.5mm以上50.0mm以下であることが好ましく、1.0mm以上40.0mm以下であることがより好ましく、1.5mm以上30.0mm以下であることがさらに好ましい。D/Dは、10以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましく、30以上であることがさらに好ましい。また、D/Dは、400以下であることが好ましく、300以下であることがより好ましく、200以下であることがさらに好ましく、100以下であることが特に好ましい。
また、フレーク状発泡体は、短辺長さDと長辺長さDとの比D/Dが、1~10であることが好ましく、2~9であることがより好ましい。例えば、短辺長さDは、0.5mm以上10.0mm以下であることが好ましく、1.0mm以上9.0mm以下であることがより好ましく、1.5mm以上8.0mm以下であることがさらに好ましい。長辺長さDは、8.0mm以上50.0mm以下であることが好ましく、9.0mm以上40.0mm以下であることがより好ましく、10.0mm以上30.0mm以下であることがさらに好ましい。
フレーク状発泡体は、嵩密度が5kg/m以上25kg/m以下であることが好ましく、7kg/m以上23kg/m以下であることがより好ましく、10kg/m以上20kg/m以下であることがさらに好ましい。嵩密度が当該範囲であれば、取り扱いやすく、施工性に優れる。
フレーク状発泡体は、平均気泡径が0.01mm以上5.0mm以下であることが好ましく、0.02mm以上4.0mm以下であることがより好ましく、0.03mm以上3.0mm以下であることがさらに好ましい。平均気泡径が当該範囲であれば、断熱性の観点から好ましい。
フレーク状発泡体の施工性は、例えば安息角によって評価することができる。安息角は、41度以上であることが好ましく、50度以上であることがより好ましく、60度以上であることがさらに好ましい。安息角が41度以上であれば、フレーク状発泡体を充填または吹き付け等によって使用する場合に崩れ難く、形状を保持できる。
<1-2.スチレン系樹脂>
本発明の一実施形態に係るフレーク状発泡体は、スチレン系樹脂を含む。スチレン系樹脂としては、スチレン系単量体の単独重合体(ポリスチレン);2種以上のスチレン系単量体の共重合体;スチレン系単量体と他の単量体との共重合体等が挙げられる。
スチレン系単量体としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン等が挙げられる。他の単量体としては、ジビニルベンゼン等の多官能性ビニル化合物;アクリル酸、メタクリル酸;アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル化合物;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物;ブタジエン等のジエン系化合物;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸無水物;N-メチルマレイミド、N-ブチルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド、N-フェニルマレイミド、N-(2)-クロロフェニルマレイミド、N-(4)-ブロモフェニルマレイミド、N-(1)-ナフチルマレイミド等のN-アルキル置換マレイミド化合物等があげられる。これらを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、スチレン系樹脂は、前記スチレン系単量体を含む単独重合体または共重合体と、前記他の単量体の単独重合体または共重合体とのブレンド物であってもよい。例えば、スチレン系樹脂には、ジエン系ゴム強化ポリスチレン、アクリル系ゴム強化ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル系樹脂等をブレンドしてもよい。
スチレン系樹脂としては、比較的安価で、特殊な方法を用いずに低圧の水蒸気等で発泡成形ができ、断熱性、難燃性、緩衝性のバランスに優れることから、ポリスチレン、スチレン-アクリロニトリル共重合体、またはスチレン-アクリル酸ブチル共重合体が好ましい。特に断熱性の観点からは、スチレン系樹脂がスチレン-アクリロニトリル共重合体を含むことが好ましい。また、スチレン-アクリロニトリル共重合体を含むスチレン系樹脂を用いた場合、上述の形状のフレーク状発泡体が得られやすい。
前記スチレン系樹脂は、アクリロニトリル成分を5重量%以上45重量%以下含むことが好ましく、10重量%以上40重量%以下含むことがより好ましく、15重量%以上35重量%以下含むことがさらに好ましい。スチレン系樹脂中のアクリロニトリル成分の含有量が5重量%以上であれば、十分な断熱性を得られる。また、スチレン系樹脂中のアクリロニトリル成分の含有量が45重量%以下であれば、スチレン成分が多いため、発泡時の溶融流動性を確保することができ、それゆえ十分に発泡させることができる。
前記スチレン系樹脂は、前記スチレン-アクリロニトリル共重合体を10重量%以上100重量%以下含むことが好ましく、20重量%以上99重量%以下含むことがより好ましく、30重量%以上98重量%以下含むことがさらに好ましい。スチレン系樹脂中のスチレン-アクリロニトリル共重合体の含有量が10重量%以上であれば、断熱性を得る観点および上述の形状のフレーク状発泡体を得る観点から好ましい。
前記スチレン系樹脂は、ポリスチレンを0重量%以上90重量%以下、前記スチレン-アクリロニトリル共重合体を10重量%以上100重量%以下含んでもよく、ポリスチレンを1重量%以上85重量%以下、前記スチレン-アクリロニトリル共重合体を15重量%以上99重量%以下含んでもよく、ポリスチレンを2重量%以上80重量%以下、前記スチレン-アクリロニトリル共重合体を20重量%以上98重量%以下含んでもよい。
また、前記スチレン-アクリロニトリル共重合体が、アクリロニトリル成分を10重量%以上45重量%以下含むことが好ましく、15重量%以上40重量%以下含むことがより好ましく、20重量%以上35重量%以下含むことがさらに好ましい。スチレン-アクリロニトリル共重合体中のアクリロニトリル成分が10重量%以上であれば、十分な断熱性を得られる。また、スチレン-アクリロニトリル共重合体中のアクリロニトリル成分が45重量%以下であれば、スチレン成分が多いため、発泡時の溶融流動性を確保することができ、それゆえ十分に発泡させることができる。
さらに、スチレン系樹脂は、メルトフローレート、成形加工時の溶融粘度、溶融張力などを調整する目的で、分岐構造を有するスチレン系樹脂であってもよい。以下、メルトフローレートをMFRと称する。また、共重合成分、分子量、分子量分布、分岐構造および/またはMFRなどの異なるスチレン系樹脂を2種以上混合して使用してもよい。
スチレン系樹脂のMFRは、1.0~15.0g/10分であることが好ましく、2.0~10.0g/10分であることがより好ましい。MFRが当該範囲であれば、フレーク状発泡体の断熱性、発泡性、物性等を所望の範囲に調整しやすい。本明細書において、MFRは、JIS K7210-1(2014)のA法に基づいて測定される値である。
<1-3.熱線輻射抑制剤>
フレーク状発泡体は、断熱性向上のため、熱線輻射抑制剤を含んでいてもよい。本明細書において、熱線輻射抑制剤とは、近赤外または赤外領域の光を反射、散乱または吸収する特性を有する物質をいう。熱線輻射抑制剤としては、例えば、グラファイト、グラフェン、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、活性炭、膨張黒鉛等の炭素;酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化アンチモン等の白色系粒子が挙げられる。これらを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、コストに対する熱線輻射抑制効果の高さから、グラファイトが好ましい。グラファイトとしては、例えば、鱗片状黒鉛、土状黒鉛、球状黒鉛、又は人造黒鉛等が挙げられ、これらのうち、鱗片状黒鉛が、高い熱線輻射抑制効果を発揮することから好ましい。なお、本明細書において、「鱗片状」という用語は、鱗状、薄片状または板状を包含する。グラファイトは、固定炭素分が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。固定炭素分を上記範囲とすることで高い断熱性を有するフレーク状発泡体が得られる。
グラファイトの平均粒子径は15μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましい。粒径を上記範囲とすることで、グラファイトの比表面積が大きくなり、熱線輻射との衝突確率が高くなるため、熱線輻射抑制効果が高くなる。
尚、前記平均粒径は、ISO13320:2009,JIS Z8825:2013に準拠したMie理論に基づくレーザー回折散乱法により粒度分布を測定・解析し、全粒子の体積に対する累積体積が50%になる時の粒径(レーザー回折散乱法による体積平均粒径)を意味する。
グラファイトの含有量は、スチレン系樹脂100重量部に対して0.5重量部以上10.0重量部以下が好ましく、1.0重量部以上5.0重量部以下がより好ましく、1.5重量部以上3.0重量部以下がさらに好ましい。グラファイトの含有量が0.5重量部以上であれば、十分な熱線輻射抑制効果が得られる。グラファイトの含有量が10.0重量部以下であれば、含有量相応の熱線輻射抑制効果が得られるため、コストメリットがある。
<1-4.難燃剤>
フレーク状発泡体は、難燃剤を含んでいてもよい。難燃剤の含有量は、スチレン系樹脂100重量部に対して0.5重量部以上8.0重量部以下であることが好ましく、1.0重量部以上5.0重量部以下がより好ましく、1.5重量部以上5.0重量部以下がさらに好ましい。難燃剤の含有量が0.5重量部以上であれば、難燃性等の発泡体としての良好な諸特性が得られる。また、難燃剤の含有量が8.0重量部以下であれば、発泡体製造時の安定性等を損なわずに十分な難燃性を付与できる。
難燃剤としては、臭素系難燃剤が好ましく用いられる。臭素系難燃剤の具体的な例としては、テトラブロモビスフェノールA-ビス(2,3-ジブロモ-2-メチルプロピル)エーテル、テトラブロモビスフェノールA-ビス(2,3-ジブロモプロピル)エーテル等の臭素化ビスフェノール系化合物;臭素化スチレン-ブタジエンブロック共重合体、臭素化スチレン-ブタジエンランダム共重合体、臭素化スチレン-ブタジエングラフト共重合体等の脂肪族臭素含有ポリマー;テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、トリス(2,3-ジブロモプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのうち、テトラブロモビスフェノールA-ビス(2,3-ジブロモ-2-メチルプロピル)エーテルとテトラブロモビスフェノールA-ビス(2,3-ジブロモプロピル)エーテルとの混合臭素系難燃剤、臭素化スチレン-ブタジエンブロック共重合体、またはヘキサブロモシクロドデカンが、押出運転が良好であり、発泡体の耐熱性に悪影響を及ぼさない等の理由から、望ましく用いられる。これらの物質はそれ単体で用いても、または混合物として用いてもよい。
さらに、難燃助剤として、熱安定性を損なわない範囲で、リン酸エステルおよびホスフィンオキシド等のリン系難燃剤を併用することができる。リン酸エステルとしては、トリフェニルホスフェート、トリス(トリブチルブロモネオペンチル)ホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシリレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、2-エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、トリス(ブトキシエチル)ホスフェートおよび縮合リン酸エステル等が挙げられる。特にトリフェニルホスフェートおよびトリス(トリブチルブロモネオペンチル)ホスフェートが好ましい。ホスフィンオキシドとしては、トリフェニルホスフィンオキシドが好ましい。これらは単独または2種以上併用してもよい。リン系難燃剤の好ましい添加量は、スチレン系樹脂100重量部に対して0.1~2重量部であり、より好ましくは0.5~1.5重量部である。
<1-5.安定剤>
フレーク状発泡体は、難燃剤の分解および/または樹脂の劣化を抑制するために、安定剤を含んでいてもよい。安定剤の具体的な例としては、エポキシ化合物、多価アルコールエステル混合物、フェノール系安定剤、ホスファイト系安定剤等が挙げられる。これらの安定剤は、発泡体の難燃性を低下させることなく、かつ、発泡体の熱安定性を向上させることから、好適に用いられる。
エポキシ化合物としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。多価アルコールエステル混合物としては、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール等の多価アルコールと、酢酸、プロピオン酸等の一価のカルボン酸、またはアジピン酸、グルタミン酸等の二価のカルボン酸との反応物である多価アルコールエステルであって、その分子中に一個以上の水酸基を持つ多価アルコールエステルの混合物が挙げられる。多価アルコールエステル混合物は、原料の多価アルコールを少量含有していてもよい。フェノール系安定剤としては、トリエチレングリコール-ビス-3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート、ペンタエリトリトールテトラキス[3-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオナート等が挙げられる。ホスファイト系安定剤としては、3,9-ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェノキシ)-2,4,8,10-テトラオキサ-3,9-ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9-ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノキシ)-2,4,8,10-テトラオキサ-3,9-ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチル-5-メチルフェニル)-4,4’-ビフェニレンジホスホナイト等が挙げられる。これらを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
<1-6.成形性改善剤>
フレーク状発泡体は、成形性改善剤を含んでいてもよい。例えば、成形性改善剤として多価アルコール脂肪酸エステルを用いれば、発泡剤として後述のハイドロフルオロオレフィンを使用した場合であっても押出発泡体に十分な厚みを出すことが可能となる。
多価アルコール脂肪酸エステルの含有量は、スチレン系樹脂100重量部に対して0.05重量部以上5.0重量部以下であることが好ましく、0.1重量部以上3.0重量部以下であることがより好ましく、0.5重量部以上2.0重量部未満であることがさらに好ましい。多価アルコール脂肪酸エステルの含有量が0.05重量部以上であれば、押出発泡体の厚み出し効果を十分に得られる。また、多価アルコール脂肪酸エステルの含有量が5.0重量部以下であれば、製造時の押出性、発泡性および成形安定性を損ねたり、発泡体の耐熱性等の諸特性を悪化させたりするおそれがない。
多価アルコール脂肪酸エステルとしては、例えば、炭素数10~24の高級脂肪酸と、エチレングリコール、グリセリン、1,2,4-ブタントリオール、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、エリスリトール、ヘキサントリオール等の多価アルコールとのエステルが挙げられる。これらの多価アルコール脂肪酸エステルは、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、炭素数10~24の高級脂肪酸とグリセリンとのエステル、言い換えれば、グリセリン脂肪酸エステルが好ましい。グリセリンのモノ脂肪酸エステル、ジ脂肪酸エステル、トリ脂肪酸エステルまたはテトラ脂肪酸エステルが、入手の容易性、価格等の点から特に好ましい。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸モノグリセリド、ラウリン酸ジグリセリド、ラウリン酸トリグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、パルミチン酸ジグリセリド、パルミチン酸トリグリセリド、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸テトラグリセリドが挙げられる。
<1-7.その他の添加剤>
フレーク状発泡体は、必要に応じて、タルク等の気泡径調整剤;ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、エチレンビスステアリン酸アミド、流動パラフィン、オレフィン系ワックス、ステアリルアミド系化合物等の滑剤;フェノール系抗酸化剤、リン系安定剤、窒素系安定剤、イオウ系安定剤、ベンゾトリアゾール類、ヒンダードアミン類等の耐光性安定剤;シリカ、ケイ酸カルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイカ、炭酸カルシウム等の無機化合物:顔料等の着色剤;防蟻剤等の防虫剤;可塑剤、防炎剤、帯電防止剤、結着剤、湿度調整剤、抗菌剤等を含んでいてもよい。また、後述の押出発泡体を得る際に添加した発泡剤がフレーク状発泡体中に残存している場合もある。
また、発泡剤として水および/またはアルコール類を用いる場合には、安定して押出発泡成形を行うために、吸水媒体を添加することが好ましい。吸水媒体の具体例としては、ポリアクリル酸塩系重合体、澱粉-アクリル酸グラフト共重合体、ポリビニルアルコール系重合体、ビニルアルコール-アクリル酸塩系共重合体、エチレン-ビニルアルコール系共重合体、アクリロニトリル-メタクリル酸メチル-ブタジエン系共重合体、ポリエチレンオキサイド系共重合体およびこれらの誘導体等の吸水性高分子;表面にシラノール基を有する無水シリカ(酸化ケイ素)[例えば、日本アエロジル(株)製AEROSILなどが市販されている]等の、表面に水酸基を有する粒子径1000nm以下の微粉末;スメクタイト、膨潤性フッ素雲母等の吸水性あるいは水膨潤性の層状珪酸塩、並びにこれらの有機化処理品;ゼオライト、活性炭、アルミナ、シリカゲル、多孔質ガラス、活性白土、珪藻土、ベントナイト等の多孔性物質があげられる。吸水媒体の添加量は、水および/またはアルコール類の添加量などによって、適宜調整されるが、スチレン系樹脂100重量部に対して、0.01~5重量部が好ましく、0.1~3重量部がより好ましい。
〔2.スチレン系樹脂フレーク状発泡体の製造方法〕
本発明の一実施形態に係るスチレン系樹脂フレーク状発泡体の製造方法は、スチレン系樹脂を含むフレーク状発泡体の製造方法であって、スチレン系樹脂および発泡剤を含むスチレン系樹脂組成物を押出発泡して得られたスチレン系樹脂押出発泡体の表面を、厚み方向に0.05mm以上10mm以下研削する工程を含む。これにより、スチレン系樹脂押出発泡体から、上述のような特定の形状を有するフレーク状発泡体を得ることができる。〔1.スチレン系樹脂フレーク状発泡体〕にて既に説明した構成については、ここではその説明を省略する。
<2-1.スチレン系樹脂押出発泡体>
フレーク状発泡体は、スチレン系樹脂押出発泡体から得ることができる。スチレン系樹脂押出発泡体は、スチレン系樹脂および発泡剤を含むスチレン系樹脂組成物を押出発泡することにより、得ることができる。つまり、本発明の一実施形態に係るスチレン系樹脂フレーク状発泡体の製造方法は、スチレン系樹脂および発泡剤を含むスチレン系樹脂組成物を押出発泡することにより、スチレン系樹脂押出発泡体を得る工程を含んでいてもよい。なお、本明細書では、スチレン系樹脂押出発泡体を単に「押出発泡体」とも称し、スチレン系樹脂組成物を単に「樹脂組成物」とも称する。
押出発泡体の製造方法としては、以下の方法が挙げられる。まず、スチレン系樹脂と、必要に応じて上述の各種添加剤とを押出機等の加熱溶融部に供給する。このとき、任意の段階で高圧条件下にて発泡剤をスチレン系樹脂に添加することができる。そして、スチレン系樹脂および発泡剤、並びに必要に応じて上述の各種添加剤を含むスチレン系樹脂組成物を流動ゲルとなし、押出発泡に適する温度に冷却した後、ダイを通して該流動ゲルを低圧領域に押出発泡することにより、押出発泡体を形成する。
スチレン系樹脂に各種添加剤を配合する方法としては、例えば、スチレン系樹脂に対して各種添加剤を添加してドライブレンドにより混合する方法;押出機の途中に設けた供給部より溶融したスチレン系樹脂に各種添加剤を添加する方法;あらかじめ押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールなどを用いてスチレン系樹脂へ高濃度の各種添加剤を含有させたマスターバッチを作製し、当該マスターバッチとスチレン系樹脂とをドライブレンドにより混合する方法;スチレン系樹脂とは別の供給設備により各種添加剤を押出機に供給する方法等が挙げられる。
前記加熱溶融部における加熱温度は、使用されるスチレン系樹脂が溶融する温度以上である。加熱温度は、添加剤等の影響による樹脂の分子劣化ができる限り抑制される温度、例えば150℃~260℃程度が好ましい。加熱溶融部における溶融混練時間は、単位時間当たりのスチレン系樹脂の押出量、および/または、加熱溶融部として用い、且つ、溶融混練部として用いられる押出機の種類により異なるので一義的に規定することはできず、スチレン系樹脂と発泡剤および添加剤とが均一に分散混合されるに要する時間として適宜設定される。
溶融混練部としては、通常の押出発泡に用いられる機構を特に制限されずに用いることができ、例えばスクリュー型の押出機等が挙げられる。
発泡剤を添加または注入する際の圧力は、特に制限されず、押出機などの内圧力よりも高い圧力であればよい。
押出発泡する方法としては、例えば、押出成形用に使用される開口部が直線のスリット形状を有するスリットダイを通じて、上述の流動ゲルを高圧領域から低圧領域へ開放する方法が挙げられる。このようにして押出発泡体が得られる。
押出発泡における発泡圧力は、1.5MPa以上3.0MPa未満であることが好ましく、1.8MPa以上2.7MPa以下であることがより好ましい。発泡圧力が当該範囲であれば、押出発泡体の表面を研削したものがフレーク状となり易くなる。
また、押出発泡体は、板状発泡体、即ち押出発泡板として成形されてもよい。例えば、上述のように得られた押出発泡体をスリットダイと密着または接して設置された成形金型、および、該成形金型の下流側に隣接して設置された成形ロール等を用いて、断面積の大きい板状発泡体を成形することができる。成形金型の流動面形状調整および金型温度調整によって、所望の発泡体の断面形状、発泡体の表面性、発泡体品質が得られる。
押出発泡体の厚みは、10mm以上50mm以下であることが好ましく、20mm以上40mm以下であることがより好ましい。押出発泡体の厚みが当該範囲であれば、後述の研削工程においてフレーク状発泡体を容易、且つ効率的に得ることができる。
<2-2.発泡剤>
発泡剤としては、ハイドロフルオロオレフィン、炭素数3~5の飽和炭化水素、他の発泡剤が挙げられる。押出発泡体の断熱性を向上させる観点からは、発泡剤としてハイドロフルオロオレフィンを使用することが好ましい。これらの発泡剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。例えば、炭素数3~5の飽和炭化水素とハイドロフルオロオレフィンとを併用してもよい。
ハイドロフルオロオレフィンとしては、例えば、テトラフルオロプロペンが、気体の熱伝導率が低いことおよび安全性の観点から好ましい。具体的にはトランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(トランス-HFO-1234ze)、シス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(シス-HFO-1234ze)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(トランス-HFO-1234yf)等が挙げられる。これらのハイドロフルオロオレフィンは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、ハイドロフルオロオレフィンとして、塩素化されたハイドロフルオロオレフィン、即ち、ハイドロクロロフルオロオレフィンを用いてもよい。
ハイドロフルオロオレフィンの添加量は、スチレン系樹脂100重量部に対して2.0重量部以上14.0重量部以下が好ましく、3.0重量部以上13.0重量部以下がより好ましく、4.0重量部以上12.0重量部以下がさらに好ましい。ハイドロフルオロオレフィンの添加量が2.0重量部以上であれば、断熱性の向上効果が期待できる。また、ハイドロフルオロオレフィンの添加量が14.0重量部以下であれば、押出発泡時にハイドロフルオロオレフィンが樹脂溶融物から分離して、押出発泡体の表面にスポット孔が発生すること、および、独立気泡率が低下して断熱性を損なうことを避けられる。尚、スポット孔とは、ハイドロフルオロオレフィンの局所的塊が、押出発泡体表面を突き破って外気へ放出された痕を意図する。
ハイドロフルオロオレフィンは、オゾン層破壊係数がゼロか極めて小さいものであり、地球温暖化係数が非常に小さく、環境に優しい発泡剤である。しかも、ハイドロフルオロオレフィンは、気体状態の熱伝導率が低く、且つ難燃性であることから、押出発泡体の発泡剤として用いることにより、押出発泡体に優れた断熱性および難燃性を付与することができる。
尚、テトラフルオロプロペンのようにスチレン系樹脂に対する溶解性が低いハイドロフルオロオレフィンを使用した場合には、添加量の増量に伴ってハイドロフルオロオレフィンが樹脂溶融物から分離および/または気化することにより、ハイドロフルオロオレフィンが造核点となり得る。このことは、発泡体の気泡が微細化すること;樹脂に残存している発泡剤が減少することにより、樹脂溶融物に対する可塑化効果が低下すること;発泡剤の気化潜熱による樹脂溶融物の冷却および固化が生じること、を招き得る。その結果、押出発泡体の厚みを出すことが難しくなる傾向にある。この場合、上述のように成形性改善剤を併用することが好ましい。
また、炭素数3~5の飽和炭化水素としては、例えば、プロパン、n-ブタン、i-ブタン、n-ペンタン、i-ペンタン、ネオペンタン等が挙げられる。これらの炭素数3~5の飽和炭化水素のなかでは、発泡性の観点から、プロパン、n-ブタン、i-ブタン、あるいは、これらの混合物が好ましい。また、発泡体の断熱性の観点から、n-ブタン、i-ブタン、あるいは、これらの混合物が好ましく、特に好ましくはi-ブタンである。i-ブタンは、以下、「イソブタン」とも称する。
目的とする発泡倍率、難燃性等の発泡体の諸特性によっては、ハイドロフルオロオレフィンおよび/または炭素数3~5の飽和炭化水素の添加量等が制限される場合がある。該添加量が所望の範囲外の場合には、押出発泡成形性等が充分でない場合がある。この場合、さらに、他の発泡剤を用いることにより、発泡体製造時の可塑化効果および/または助発泡効果が得られる。これにより、押出圧力を低減することができるため、安定的に発泡体の製造が可能となる。
他の発泡剤としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、イソプロピルエーテル、n-ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、フラン、フルフラール、2-メチルフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル類;ジメチルケトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチル-n-プロピルケトン、メチル-n-ブチルケトン、メチル-i-ブチルケトン、メチル-n-アミルケトン、メチル-n-ヘキシルケトン、エチル-n-プロピルケトン、エチル-n-ブチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノール、プロピルアルコール、i-プロピルアルコール、ブチルアルコール、i-ブチルアルコール、t-ブチルアルコール等の炭素数1~4の飽和アルコール類;蟻酸メチルエステル、蟻酸エチルエステル、蟻酸プロピルエステル、蟻酸ブチルエステル、蟻酸アミルエステル、プロピオン酸メチルエステル、プロピオン酸エチルエステル等のカルボン酸エステル類;塩化メチル、塩化エチル等のハロゲン化アルキル等の有機発泡剤が挙げられる。また、水、二酸化炭素等の無機発泡剤、アゾ化合物、テトラゾール等の化学発泡剤等も用いることができる。これら他の発泡剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
他の発泡剤の中では、発泡性および発泡体成形性等の観点からは、炭素数1~4の飽和アルコール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、塩化メチル、塩化エチル等が好ましい。また、発泡剤の燃焼性、発泡体の難燃性あるいは断熱性等の観点からは、水、二酸化炭素が好ましい。これらの中では、可塑化効果の観点からはジメチルエーテルが特に好ましい。コストおよび気泡径の制御による断熱性向上効果の観点からは、水が特に好ましい。
以上のことから、発泡剤は、炭素数3~5の飽和炭化水素、ハイドロフルオロオレフィンおよびハイドロクロロフルオロオレフィンからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。また、発泡剤が、さらに塩化エチル、塩化メチルおよびジメチルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。
発泡剤全体の添加量は、スチレン系樹脂100重量部に対して、2~20重量部が好ましく、2~15重量部がより好ましい。発泡剤の添加量が2重量部以上であれば、発泡倍率を十分に高めることができるため、樹脂発泡体としての軽量性および断熱性等の特性が発揮されやすい。発泡剤の添加量が20重量部以下であれば、発泡体中においてボイド等の不良の発生を防ぐことができる。
<2-3.研削工程>
研削工程は、上述の押出発泡体の表面を、厚み方向に0.05mm以上10mm以下研削する工程である。これにより、上述の特定の形状を有するフレーク状発泡体を得ることができる。研削は、例えば、カッター、はさみ、チップソー、かんな等により行うことができる。研削は、押出発泡体の厚み方向に0.1mm以上8mm以下行われることが好ましく、0.5mm以上5mm以下行われることがより好ましい。
〔3.用途〕
フレーク状発泡体は、例えば、断熱材;吸音材;真空断熱材の芯材;緩衝材;クッション、枕、防寒着等の充填材として好適に用いることができる。尚、フレーク状発泡体を、対象となる空間に吹き込むこともでき、壁等に吹き付けることもできる。あるいは、フレーク状発泡体を再度、塊化して用いることもできる。また、フレーク状発泡体をパッケージング、例えば伸縮素材で構成された袋に詰めて用いることもできる。上述のように、フレーク状発泡体は崩れ難いため、施工性に優れ、それゆえに様々な用途に適用できる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔原料〕
実施例および比較例において使用した原料は、次の通りである。
○基材樹脂
・スチレン系樹脂A [スチレン-アクリロニトリル共重合体:デンカ(株)製、デンカAS GR-AT-5S、アクリロニトリル成分量25重量%、MFR8.0g/10分]
・スチレン系樹脂B [スチレン-アクリロニトリル共重合体:デンカ(株)製、デンカAS AS-EXS、アクリロニトリル成分量25重量%、MFR2.1g/10分]
・スチレン系樹脂C [スチレン-アクリロニトリル共重合体:デンカ(株)製、デンカAS AS-XGS、アクリロニトリル成分量28重量%、MFR2.1g/10分]
・スチレン系樹脂D [ポリスチレン:PSジャパン(株)製、G9401、MFR2.2g/10分]
○熱線輻射抑制剤
・グラファイト [(株)丸豊鋳材製作所製、M-885:鱗片状黒鉛、一次粒径5.5μm、固定炭素分89%]
○難燃剤
・テトラブロモビスフェノールA-ビス(2,3-ジブロモ-2-メチルプロピル)エーテルとテトラブロモビスフェノールA-ビス(2,3-ジブロモプロピル)エーテルとの混合臭素系難燃剤 [第一工業製薬(株)製、GR-125P]
○難燃助剤
・トリフェニルホスフィンオキシド [住友商事ケミカル]
○安定剤
・ビスフェノール-A-グリシジルエーテル [(株)ADEKA製、EP-13]
・ジペンタエリスリトール-アジピン酸反応混合物 [味の素ファインテクノ(株)製、プレンライザーST210]
・トリエチレングリコール-ビス-3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート [Songwon Japan(株)製、ソンノックス2450FF]
○その他添加剤
・タルク [林化成(株)製、タルカンパウダーPK-Z]
・ステアリン酸カルシウム [堺化学工業(株)製、SC-P]
・ベントナイト [(株)ホージュン製、ベンゲルブライト11K]
・シリカ [エボニックデグサジャパン(株)製、カープレックスBS-304F]
・エチレンビスステアリン酸アミド [日油(株)製、アルフローH-50S]
・ステアリン酸モノグリセリド [理研ビタミン(株)製、リケマールS-100P]
○発泡剤
・HFO-1234ze [ハネウェルジャパン(株)製]
・ジメチルエーテル [岩谷産業(株)製]
・イソブタン [三井化学(株)製]
・塩化エチル [日本特殊化学工業(株)製]
・水 [大阪府摂津市水道水]
〔測定方法〕
実施例および比較例に係るフレーク状発泡体等について、以下の手法に従って、スチレン系樹脂中のアクリロニトリル含有量、真密度、嵩密度、厚み、長辺長さと短辺長さ、平均気泡径、安息角の測定を実施した。尚、比較例に係る粉状研削屑、ビーズ状発泡体、フィルム片についても、測定可能な項目を測定した。
(1)スチレン系樹脂中のアクリロニトリル含有量[重量%]
得られたフレーク状発泡体をIRにより以下の条件で分析した。
・装置:FT-IR [Perkin Elmer社製、spectrometer model Spectrum One]
・測定範囲:4000~400cm-1
・検出器:DTGS
・積算回数:4回
・分解能:4.00cm-1
得られた分析結果において、2240cm-1付近に現れるアクリロニトリル由来のピークおよび1600cm-1付近に現れるスチレン由来のピーク各々の吸光度からアクリロニトリル含有量を求めた。
(2)真密度[kg/m
得られたフレーク状発泡体を、JIS K 7100に規定された標準温度状態3級(23℃±5℃)および標準湿度状態3級(50+20、-10%R.H.)の条件下に24時間静置した後、重量[g]を測定した。次いで、重量を測定したフレーク状発泡体を、メスシリンダーに適量測り採ったエタノール中に沈めた。フレーク状発泡体を沈める前後でのエタノールの液面変化から、フレーク状発泡体の体積[cm]を測定した。
下記式(I)より、フレーク状発泡体の真密度を求めた。
真密度[g/cm]=重量[g]/体積[cm]・・・(I)
尚、得られた真密度の単位をkg/mに換算した。
(3)嵩密度[kg/m
得られたフレーク状発泡体を、JIS K 7100に規定された標準温度状態3級(23℃±5℃)および標準湿度状態3級(50+20、-10%R.H.)の条件下に24時間静置した後、容積が2000cmとなるようにメスシリンダーに入れ、重量を測定した。
下記式(II)より、フレーク状発泡体の嵩密度を求めた。
嵩密度[g/cm]=重量[g]/2000[cm]・・・(II)
尚、得られた嵩密度の単位をkg/mに換算した。
(4)厚みD[mm]
ランダムに抽出した計10点のフレーク状発泡体の厚みを、マイクロメータ[(株)ミツトヨ製、デジマチックマイクロメータ MDC-25SX]を用いて測定した。測定結果は、各測定した10点の値の平均値とした。尚、厚みDとは、フレーク状発泡体における目視で最も短い一辺の長さを指す。
(5)長辺長さDと短辺長さD[mm]
(4)にて厚みを測定した計10点のフレーク状発泡体の厚みに垂直な平面において最も長い線分を長辺、長辺の中央で垂直に交わる線分を短辺とし、それらの長さをノギス[(株)ミツトヨ製、M型標準ノギス 530-101 N15]を用いて測定した。測定結果は、長辺および短辺の各々において測定した10点の値の平均値とした。
(6)平均気泡径[mm]
ランダムに抽出した計10点のフレーク状発泡体を、マイクロスコープ[(株)KEYENCE製、DIGITAL MICROSCOPE VHX-900]を用いて、次に記載の通り評価した。
得られたフレーク状発泡体の厚みに垂直な平面をマイクロスコープにて観察し、150倍の拡大写真を撮影した。前記拡大写真の長辺方向と短辺方向夫々に任意に2mmの直線を3本ずつ引き、その直線に接する気泡の個数aを測定した。測定した気泡の個数aから、次式(III)により気泡径を求めた。
気泡径(mm)=2(mm)×6/気泡の個数a・・・(III)
反対側の平面においても同様に気泡径を測定した。このように測定した計10点×2平面のスチレン系樹脂フレーク状発泡体の気泡径の平均値を、フレーク状発泡体の平均気泡径とした。
(7)安息角[度]
200mmの高さからΦ40mmの孔より、Φ100mmの円形の台座に向けて、フレーク状発泡体を1000cm落下させた。台座上に山状に堆積したフレーク状発泡体の斜面の角度を測定し、安息角として評価した。
また、安息角を以下のように評価した。
1点:安息角0~20度
2点:安息角21~40度
3点:安息角41~60度
4点:安息角61~80度
5点:安息角81~90度
なお、評価点が4点以上であれば崩れず、3点は崩れ難く、2点以下は全て崩れる。また、上記安息角の値は、小数点第一位を四捨五入した値である。
〔実施例および比較例〕
実施例および比較例について、グラファイトは、以下の手法に従って作製したマスターバッチにより添加した。
<製造例1:グラファイトマスターバッチAの作製>
バンバリーミキサーに、基材樹脂であるスチレン系樹脂A[スチレン-アクリロニトリル共重合体:デンカ(株)製、デンカAS GR-AT-5S]100重量部、並びに、スチレン系樹脂A100重量部に対して、グラファイト[(株)丸豊鋳材製作所製、M-885]102重量部およびエチレンビスステアリン酸アミド[日油(株)製、アルフローH-50S]2.0重量部を投入して、5kgf/cmの荷重をかけた状態で加熱冷却を行わずに20分間溶融混練した。この際、樹脂温度を測定したところ185℃であった。得られた樹脂混合物をルーダーに供給して、ルーダーの先端に取り付けられた小穴を有するダイスを通して吐出量250kg/hrで押し出した。押し出されたストランド状の樹脂混合物を30℃の水槽で冷却固化させた後、切断してグラファイトマスターバッチAを得た。
<製造例2:グラファイトマスターバッチBの作製>
製造例1において、スチレン系樹脂Aの代わりにスチレン系樹脂B[スチレン-アクリロニトリル共重合体:デンカ(株)製、デンカAS AS-EXS]を使用したこと以外は製造例1と同様にして、グラファイトマスターバッチBを得た。
<製造例3:グラファイトマスターバッチCの作製>
製造例1において、スチレン系樹脂Aの代わりにスチレン系樹脂C[スチレン-アクリロ二トリル共重合体:デンカ(株)製、デンカAS AS-XGS]を使用したこと以外は製造例1と同様にして、グラファイトマスターバッチCを得た。
<製造例4:グラファイトマスターバッチDの作製>
製造例1において、スチレン系樹脂Aの代わりにスチレン系樹脂D[ポリスチレン:PSジャパン(株)製、G9401]を使用したこと以外は製造例1と同様にして、グラファイトマスターバッチDを得た。
<実施例1>
[樹脂組成物の作製]
基材樹脂であるスチレン系樹脂A[スチレン-アクリロニトリル共重合体:デンカ(株)製、デンカAS GR-AT-5S]96.6重量部、並びに、輻射抑制剤マスターバッチとしてグラファイトマスターバッチA5.0重量部、難燃剤としてテトラブロモビスフェノールA-ビス(2、3-ジブロモ-2-メチルプロピル)エーテルとテトラブロモビスフェノールA-ビス(2、3-ジブロモプロピル)エーテルとの混合臭素系難燃剤[第一工業製薬(株)製、GR-125P]3.0重量部、難燃助剤としてトリフェニルホスフィンオキシド[住友商事ケミカル]1.0重量部、気泡径調整剤としてタルク[林化成(株)製、タルカンパウダーPK-Z]3.0重量部、安定剤としてビスフェノール-A-グリシジルエーテル[(株)ADEKA製、EP-13]0.20重量部、トリエチレングリコール-ビス-3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート[Songwon Japan(株)製、ソンノックス2450FF]0.20重量部、ジペンタエリスリトール-アジピン酸反応混合物[味の素ファインテクノ製、プレンライザーST210]0.10重量部、滑剤としてステアリン酸カルシウム[堺化学工業(株)製、SC-P]0.20重量部、および、成形性改善剤としてステアリン酸モノグリセリド[理研ビタミン(株)製、リケマールS-100P]0.50重量部をドライブレンドした。
[フレーク状発泡体の作製]
得られた樹脂組成物を、口径65mmの単軸押出機(第一押出機)と、口径90mmの単軸押出機(第二押出機)と、冷却機とを直列に連結した押出機へ、50kg/hrで供給した。第一押出機に供給した樹脂組成物を、樹脂温度250℃に加熱することにより溶融または可塑化するとともに、混練し、次いで発泡剤(基材樹脂100重量部に対してイソブタン3.0重量部および塩化エチル6.0重量部)を第一押出機の先端付近で樹脂組成物中に圧入した。
その後、第一押出機に連結された第二押出機および冷却機中にて、樹脂温度を110℃に冷却した。冷却機先端に設けた幅50mmの長方形断面の口金(スリットダイ)より、樹脂組成物を大気中へ押出発泡させた。尚、発泡圧力2.5MPaになるよう口金の厚みを調整した。そして、口金に密着させて設置した成形金型とその下流側に設置した成形ロールにより、厚み30mm×幅150mmである断面形状の押出発泡板を得た。
得られた押出発泡板を常温で1日養生した。その後、押出発泡板の上下平面を、チップソーを用いて各平面につき厚み方向に5mm研削することにより、フレーク状発泡体を得た。尚、研削時のチップソーは、刃の方向を押出発泡板の平面と垂直にし、押出発泡板の押出方向に沿って先に押し出された側から後に押し出された側へと刃を回転させながら移動させた。得られたフレーク状発泡体の評価結果を表1に示す。
<実施例2~11>
表1、2に示すように、各種配合の種類、添加量および/または製造条件を変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により、フレーク状発泡体を得た。
<比較例1>
XPS[スチレン系樹脂押出発泡体:(株)カネカ製、カネライトフォーム(登録商標)スーパーE-BK(厚さ50mm)]を、実施例1と同様に研削した結果、粉状の研削屑を得た。この研削屑について実施例1と同様に評価した。
<比較例2>
表3に示すように、各種配合の種類、添加量および/または製造条件を変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により、押出発泡板を得た。得られた押出発泡板を常温で1日養生した。その後、押出発泡体の上下面を各平面につき厚み方向に5mmまでの範囲内でカッターおよびはさみを用いて所望のサイズに切り分けることにより、表3に示す形状の発泡体片を得た。当該発泡体片について、実施例1と同様に評価した。
<比較例3>
EPS[スチレン系樹脂予備発泡粒子:(株)カネカ製、カネパール(登録商標)DF(30倍発泡品)]について、実施例1と同様に評価した。
<比較例4>
スチレン系樹脂A[スチレン-アクリロニトリル共重合体:デンカ(株)製、デンカAS GR-AT-5S]を200℃、50kgf/cmで5分間加熱加圧プレスすることにより樹脂フィルムを得た。当該樹脂フィルムをカッターおよびはさみを用いて所望のサイズに切り分けることにより、表3に示す形状のフィルム片を得た。当該フィルム片について、実施例1と同様に評価した。
〔測定結果〕
実施例1~11および比較例1~4で得られたフレーク状発泡体等の物性を表1~3に示す。尚、グラファイトは、前記したようにあらかじめスチレン系樹脂のマスターバッチの形態として、樹脂組成物の作製時に投入した。マスターバッチを使用した場合、基材樹脂はマスターバッチ中に含まれる基材樹脂と合計して100重量部とした。
Figure 0007353779000001
Figure 0007353779000002
Figure 0007353779000003
実施例1~11の特定の形状を有するフレーク状発泡体は、安息角が50度以上であり、安息角評価点は3点以上であった。すなわち、これらのフレーク状発泡体は、崩れ難く、施工性に優れることがわかった。一方、比較例1の粉状研削屑、比較例2の厚みDが2.0mmを超え、D/Dが5未満である発泡体片、比較例3のビーズ状発泡体は、安息角が40度未満または30度未満であった。また、比較例4のフィルム片は未発泡であるため、真密度が大きく、このフィルム片もまた安息角が30度未満であった。すなわち、比較例1~4のサンプルは、施工性に劣ることがわかった。
本発明の一態様に係るフレーク状発泡体は、施工性に優れるため、例えば、断熱材、吸音材、真空断熱材の芯材、緩衝材、充填材に利用することができる。

Claims (5)

  1. スチレン系樹脂を含むフレーク状発泡体であって、
    真密度が40kg/m以上150kg/m以下であり、
    厚みDが0.01mm以上2.0mm以下であり、
    厚み方向に垂直な短辺長さD が1.5mm以上8.0mm以下であり、
    厚み方向に垂直な長辺長さD が8.0mm以上50.0mm以下であり、
    短辺長さDと厚みDとの関係がD≧Dであり、且つ、短辺長さDおよび長辺長さDの平均値である平均長さDと厚みDとの比D/Dが、5以上500以下であり、
    嵩密度が5kg/m 以上25kg/m 以下である、スチレン系樹脂フレーク状発泡体。
  2. 平均気泡径が0.01mm以上5.0mm以下である、請求項に記載のスチレン系樹脂フレーク状発泡体。
  3. 前記スチレン系樹脂がスチレン-アクリロニトリル共重合体を含む、請求項1または2に記載のスチレン系樹脂フレーク状発泡体。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のスチレン系樹脂フレーク状発泡体の製造方法であって、
    スチレン系樹脂および発泡剤を含むスチレン系樹脂組成物を押出発泡して得られたスチレン系樹脂押出発泡体の表面を、厚み方向に0.05mm以上10mm以下研削する工程を含む、スチレン系樹脂フレーク状発泡体の製造方法。
  5. 前記スチレン系樹脂押出発泡体の厚みが10mm以上50mm以下である、請求項に記載のスチレン系樹脂フレーク状発泡体の製造方法。
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