JP7352496B2 - 容器の測定システム及び測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば飲料の容器や食料の容器等の各種容器を測定する技術に関する。より詳細には、容器の開口部に存在する微小な突起(所謂「縦バリ」や「横バリ」)、凸部(所謂「盛り上がり」)を検出するための測定技術に関する。
例えば飲料の容器(ポリスチレン製容器:PS容器)の成形に際しては、射出成形でパリソン或いはプリフォームと呼ばれる中間体を成形し、中間体を吹込み成形することで容器を成形する場合がある。係る中間体の成形に対しては、複数の金型を組み込んで中間体(パリソン)成形の型を構成し、当該型に対して樹脂等の材料を供給して射出成形を行う。
ここで、複数の金型を組み込む作業に起因して、容器の開口部に相当する箇所は複数の金型を組み込む際に境界部が形成されるため、金型が摩耗し或いは欠損してしまう場合がある。その様な金型の摩耗、欠損が生じると、摩耗箇所或いは欠損箇所に材料が流入し、その結果、容器の開口部に微小な突起(微小な突起はその発生箇所に応じて、「縦バリ」と「横バリ」に区別される)、凸部(所謂、金型の欠け(欠損)による「盛り上がり」)が形成されてしまう。
成形された容器には、例えば飲料が充填されて、合成樹脂や金属(例えば、ポリスチレンやアルミニウム)製の蓋材(所謂「キャップ」)で密閉される。上述した様な微小な突起や凸部が形成されてしまうと、当該突起や凸部が形成された部分にピンホールや密閉不良(所謂シール不良)が発生して、内容物である飲料が漏れ出してしまう恐れがある。
飲料製造ラインでは、係る不都合を防止するためにチェック工程を設け、シール不良の場合には「不合格品」として製造ラインから除去される様になっている。
ここで、微小な突起や凸部は、上述した通り、金型の摩耗、欠損に起因するので、一度形成されると、それ以降、全ての容器で微小な突起や凸部は形成されるため、シール不良による「不合格品」が発生し続けてしまう。係る不都合を防止するため、容器成形の段階で、微小な突起や凸部の有無をチェックしなければならない。
しかし、容器成形の段階で、微小な突起や凸部の有無を正確に且つ多大な労力を費やすことなくチェックすることが出来る技術は、未だに提案はされていない。
先に出願人は、自動測定が困難な芯ズレ量を自動計測する装置及び方法を提供している(特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術は、上述した微小な突起や凸部を検出することは意図してはいない。
特開2015-172520号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、容器の開口部に存在する微小な突起や凸部を検出する容器の測定システム及び測定方法の提供を目的としている。
本発明の容器の測定システムは、レーザー変位計(50)と、その出力を分析するコントロールユニット(60)を備え、
前記コントロールユニット(60)は、レーザー変位計(50)の出力波形の所定領域から金型(20、25、30)の摩耗及び/又は欠損(欠け)に起因して容器開口部のフランジ部(10f)に形成される微小な突起や凸部を検出する機能を有していることを特徴としている。
また本発明の容器の測定方法は、レーザー変位計(50)の出力波形に基づき、当該出力波形の所定領域を特定する工程(S2)と、
前記所定領域から金型の摩耗及び/又は欠損(欠け)に起因して容器開口部のフランジ部(10f)に形成される微小な突起や凸部を検出する工程(S4~S6、S9、S13~S16、S19、S24~S26、S29)を有していることを特徴としている。
本発明の容器の測定システムにおいて、容器(10)の開口部に存在する微小な突起が、容器開口部の上縁(容器最上部の面:フランジ部10f)で垂直方向上方に延在する(余分な)容器成形材料(所謂「縦バリ」12)であり、
フランジ部(10f)にアールが付いている(湾曲している)場合には、前記コントロールユニット(60)は、
出力波形における所定の領域(エリアA:「縦バリ」12が発生しうる領域)及び当該領域と隣接する領域(エリアB)を決定する機能と、
前記エリアAの最大値(Amax)を決定する機能と、
前記エリアBの最小値(Bmin)を決定する機能と、
前記最大値(Amax)と前記最小値(Bmin)の差異を決定する機能と、
当該差異から「縦バリ」12の有無を決定する機能を有しているのが好ましい。
本発明の容器の測定方法において、容器(10)の開口部に存在する微小な突起が、容器開口部の上縁(容器最上部の面:フランジ部10f)で垂直方向上方に延在する(余分な)容器成形材料(所謂「縦バリ」12)であり、
フランジ部(10f)にアールが付いている(湾曲している)場合には、
出力波形における所定の領域(エリアA:「縦バリ」12が発生しうる領域)及び当該領域と隣接する領域(エリアB)を決定する工程(S2)と、
前記エリアAの最大値(Amax)を決定する工程(S4)と、
前記エリアBの最小値(Bmin)を決定する工程(S4)と、
前記最大値(Amax)と前記最小値(Bmin)の差異を決定する工程(S5)と、
当該差異から「縦バリ」(12)の有無を決定する工程(S5、S6、S9)を有しているのが好ましい。
本発明の容器の測定システムにおいて、容器(10)の開口部に存在する微小な突起が、容器開口部の上縁(容器最上部の面:フランジ部10f)で垂直方向上方に延在する(余分な)容器成形材料(所謂「縦バリ」12)であり、
フランジ部(10f)が平坦な(フラットな)場合には、前記コントロールユニット(60A)は、
出力波形における所定の領域(エリアA:「縦バリ」12が発生しうる領域)及び当該領域とは別の領域(エリアB)を決定する機能と、
前記エリアAの最大値(Amax)を決定する機能と、
前記エリアBの形状の近似線(BLn)を決定する機能と、
前記最大値(Amax)と前記近似線(BLn)の差異を決定する機能と、
当該差異から前記「縦バリ」(12)の有無を決定する機能を有しているのが好ましい。
本発明の容器の測定方法において、容器の開口部に存在する微小な突起が、容器開口部の上縁(容器最上部の面:フランジ部10f)で垂直方向上方に延在する(余分な)容器成形材料(所謂「縦バリ」12)であり、
フランジ部(10f)が平坦な(フラットな)場合には、
出力波形における所定の領域(エリアA:「縦バリ」12が発生しうる領域)及び当該領域とは別の領域(エリアB)を決定する工程(S12)と、
前記エリアAの最大値を決定する工程(S14)と、
前記エリアBの形状の近似線(BLn)を決定する工程(S14)と、
前記最大値と前記近似線(BLn)の差異を決定する工程(S15)と、
当該差異から前記「縦バリ」(12)の有無を決定する工程(S16、S19)を有しているのが好ましい。
本発明の容器の測定システムにおいて、容器(10)の開口部に存在する凸部が金型の欠損(欠け)に起因して、容器開口部の上縁に広範囲に亘って盛り上がった容器成形材料(所謂「盛り上がり」16)である場合には、前記コントロールユニット(60B)は、
出力波形における盛り上がった領域(「盛り上がり」16が発生しうる領域)を決定する機能と、
前記盛り上がった領域における近似円REを決定する機能と、
当該近似円(RE)の曲率半径(re)を前記盛り上がった領域(盛り上がり16)がない場合の近似円(RC)の曲率半径(rc):所謂「しきい値」と比較する機能と、
前記近似円の曲率半径の比較結果から、前記盛り上がった領域(盛り上がり16)の有無を決定する機能を有しているのが好ましい。
本発明の容器の測定方法において、容器(10)の開口部に存在する凸部が金型の欠損(欠け)に起因して、容器開口部の上縁に広範囲に亘って盛り上がった容器成形材料(所謂「盛り上がり」16)である場合には、
出力波形における盛り上がった領域(「盛り上がり」16が発生しうる領域)を決定する工程(S22)と、
前記盛り上がった領域における近似円(RE)を決定する工程(S24)と、
当該近似円(RE)の曲率半径(re)を前記盛り上がった領域(盛り上がり16)がない場合の近似円(RC)の曲率半径(rc:所謂「しきい値」)と比較する工程(S25)と、
前記比較する工程(S24)の結果から、前記盛り上がった領域(盛り上がり16)の有無を決定する工程(S26、S29)を有しているのが好ましい。
本発明の容器の測定システムにおいて、容器(10)の開口部に存在する微小な突起が、金型(20、25)間の隙間を経由して半径方向外方(図1では矢印X方向の端部側)に漏出した状態で固化した容器成形材料(所謂「横バリ」14)である場合には、前記コントロールユニット(60C)は、
容器成形の中間体(パリソン)の側面(図19における「パリソンの垂直フラット面」10fo)の位置(X軸座標)を決定する機能と、
半径方向外方(図1では矢印X方向の端部側)に漏出した状態で固化した容器成形材料の位置(はみ出した樹脂の最右端のX軸座標:図20の符号10fvのX軸座標:「樹脂ハミ出し位置」X軸座標)を決定する機能と、
前記容器成形の中間体(パリソン)の側面(図19における「パリソンの垂直フラット面」10fo)の位置(X軸座標)と、前記半径方向外方(図1では矢印X方向の端部側)に漏出した状態で固化した容器成形材料の位置(はみ出した樹脂の最右端:図20の符号10fv:「樹脂ハミ出し位置」)の位置(X軸座標)の差異を決定する機能と、
前記差異から金型間の隙間を経由して半径方向外方(図1では矢印X方向の端部側)に漏出した状態で固化した容器成型材料(所謂「横バリ」:14)の大きさを決定する機能、或いは、前記差異から前記微小な突起の有無を決定する機能を有しているのが好ましい。
本発明の容器の測定方法において、容器(10)の開口部に存在する微小な突起が、金型(20、25)間の隙間を経由して半径方向外方(図1では矢印X方向の端部側)に漏出した状態で固化した容器成形材料(所謂「横バリ」14)である場合には、
容器成形の中間体(パリソン)の側面(図19における「パリソンの垂直フラット面」10fo)の位置(X軸座標)を決定する工程(S32)と、
半径方向外方(図1では矢印X方向の端部側)に漏出した状態で固化した容器成形材料の位置(はみ出した樹脂の最右端のX軸座標:図20の符号10fvのX軸座標:「樹脂ハミ出し位置」X軸座標)を決定する工程(S33)と、
前記容器成形の中間体(パリソン)の側面(図19における「パリソンの垂直フラット面」10fo)の位置(X軸座標)と、前記半径方向外方(図1では矢印X方向の端部側)に漏出した状態で固化した容器成形材料の位置(はみ出した樹脂の最右端:図20の符号10fv:「樹脂ハミ出し位置」)の位置(X軸座標)の差異を決定する工程(S34)と、
前記差異から金型間の隙間を経由して半径方向外方(図1では矢印X方向の端部側)に漏出した状態で固化した容器成型材料(所謂「横バリ」:14)の大きさを決定する工程(S35、S38)、或いは、前記差異から前記微小な突起の有無を決定する工程(S35、S38)を有しているのが好ましい。
上述の構成を具備する本発明によれば、前記「縦バリ」(12)、「盛り上がり」(16)、「横バリ」(14)が形成されたか否かを正確に判断することが出来る。
なお、「縦バリ」(12)、「横バリ」(14)については、形成されたか否かだけでなく、それぞれの大きさも計測することができる。
そして容器10の開口部において、「縦バリ」(12)、「盛り上がり」(16)、「横バリ」(14)の何れかが形成された場合には、容器成形で用いられる金型(20、25、30)が摩耗或いは欠損しているので、容器成形を中止して、摩耗或いは欠損した金型を交換することにより、最終製品のシール不良による内容物の漏洩を事前に防止することが出来る。
容器(10)の開口部に存在する微小な突起が所謂「縦バリ」(12)である場合であって、容器のフランジ部(10f)にアールが付いている(湾曲している)場合には、フランジ部(10f)における「縦バリ」(12)が無い部分のZ軸座標が一定ではなく、フランジ部(10f)における任意の一点のZ軸座標と、エリアA(「縦バリ」12を含む領域)のZ軸座標の最大値(Amax)(「縦バリ」12がある場合には、「縦バリ」12の頂点)とを比較しても、「縦バリ」(12)の存在の有無は正確に判定することが出来ない。
しかし、「縦バリ」(12)を含む領域であるエリアAに隣接するエリアBにおけるZ軸座標の最小値(Bmin)と、エリアAのZ軸座標の最大値(Amax)(「縦バリ」12がある場合には、「縦バリ」12の頂点)とを比較すれば、「縦バリ」(12)が形成された場合には、全ての容器において明確に差異が現れる。これにより、「縦バリ」(12)が形成されたか否かを正確に判定することが出来る。ここで、「縦バリ」(12)が形成されていなければ、エリアBにおけるZ軸座標の最小値(Bmin)とエリアAのZ軸座標の最大値(Amax)は、概略、同一の数値となる。
また、容器(10)のフランジ部(10f)が平坦な場合には、エリアBにおける(フランジの計測結果の)形状と適合する近似線を演算して、演算された近似線と、エリアAの最大値(「縦バリ」12の頂点のZ軸座標)と比較することにより、「縦バリ」(12)が形成されたか否かを正確に判定することが出来る。
なお、容器(10)のフランジ部(10f)が平坦な場合には、エリアBはエリアAに隣接しなくても「縦バリ」(12)が形成されたか否かを判定することが出来る。
容器開口部のフランジ部(10f)に存在する微小な凸部が、「盛り上がり」(16)である場合において、当該「盛り上がり」(16)は、「縦バリ」(12)に比較してX方向における範囲が広いため、特定の領域の最大値のZ軸座標から別の領域の最小値のZ軸座標或いは近似線におけるZ軸座標を減算して判定することは出来ない。
ここで、当該「盛り上がり」(16)が生じる箇所における近似円の曲率半径を演算すれば、金型(コア座25)が欠損しておらず前記「盛り上がり」(16)が形成されていない場合には、近似円を決定するべき領域は、単一種類の円弧で近似され、その曲率半径がフランジ部(10f)全周に亘って同様の数値となる。
一方、金型(コア座25)が欠損して前記「盛り上がり」(16)が形成されている場合には、前記「盛り上がり」(16)を包含する場合は、「盛り上がり」(16)が形成されていない場合と比較すると、曲率半径が大きく異なる。そのため、「盛り上がり」(16)を包含する場合の近似円(RE)の曲率半径(re)と「盛り上がり」(16)が形成されていない場合における近似円(RC)の曲率半径(rc)を比較すれば、「盛り上がり」(16)の有無を正確に判断することが出来る。
なお、「盛り上がり」(16)が形成されていない場合における近似円(RC)の曲率半径(rc)については、事前に所定値(しきい値)として、入力している必要がある。
さらに、容器開口部のフランジ部(10f)に存在する微小な突起が、所謂「横バリ」(14)である場合、「横バリ」(14)が形成されたとしても金型(コア座25)の形状は変形していないので、パリソンの側面(図19における「パリソンの垂直フラット面」10fo)は一定の位置となる(すなわち、図20における「フランジ外周端面10fo」のX軸座標は一定となる)。
そして、前記パリソンの側面の水平方向位置(X軸座標)と、はみ出した樹脂の最右端(図20の符号10fv:「樹脂ハミ出し位置」)の水平方向位置(X軸座標)とを比較すれば、「横バリ」14の大きさが求まるので、「横バリ」形成の有無が正確に判断することが出来る。
容器開口部における「縦バリ」、「横バリ」、「盛り上がり」を示す説明斜視図である。 本発明の実施形態の概要を示すブロック図である。 容器を射出成型する際に用いられる金型を中心線から右側の領域のみを示す断面図である。 「縦バリ」発生のメカニズムを示す部分拡大説明図である。 レーザー変位計の出力の一例を示す説明図である。 第1実施形態において、レーザー変位計の出力波形におけるエリアAとエリアBを決定した状態を示す説明図である。 「縦バリ」が存在する状態におけるレーザー変位計の出力の一例を示す説明図である。 第1実施形態のブロック図である。 第1実施形態における計測の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態におけるレーザー変位計の出力の一例を示す説明図である。 第2実施形態のブロック図である。 第2実施形態のフローチャートである。 「盛り上がり」発生のメカニズムを示す部分拡大説明図である。 第3実施形態で、レーザー変位計の出力波形において、近似円決定エリアを決定した状態を示す説明図である。 盛り上がりが存在する状態におけるレーザー変位計の出力の一例を示す説明図である。 図14および図15の出力波形における近似円を示す説明図である。 第3実施形態のブロック図である。 第3実施形態のフローチャートである。 「横バリ」発生のメカニズムを示す部分拡大説明図である。 「横バリ」が存在する状態におけるレーザー変位計の出力の一例を示す説明図である。 第4実施形態のブロック図である。 第4実施形態のフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図示の実施形態では、ポリスチレン製の飲料容器(PS容器、以下、「容器」と記載する)を例示して説明している。
最初に、図1を参照して、容器10の開口部における微小な突起(所謂「縦バリ」や「横バリ」)や凸部(所謂、型の欠け(欠損)による「盛り上がり」)について説明する。なお、本明細書では、型の欠け(欠損)による「盛り上がり」を、単に「盛り上がり」と記載する場合がある。
所謂「縦バリ」は、図1において、容器10の開口部の上縁10f(容器最上部の面:以下、「フランジ部10f」と記載)において、垂直方向上方に延在する突起であり、容器10の成形の際に形成された余分な成形物(バリ)である。係る突起すなわち「縦バリ」は、符号12が付されている。
また図1で示す様に、容器10のフランジ部10fに垂直方向上方に延在する凸部(所謂、「盛り上がり」)が形成されることがある。係る「盛り上がり」は後述する様に、容器成形用の金型(コア座:図3参照)25が欠損する(欠ける)ことにより形成される。型の欠損による「盛り上がり」には、符号16が付されている。
さらに、容器成形用の金型(キャビティ20又はコア座25:図3参照)の磨耗により、金型間に隙間が発生し、金型間の隙間を経由して容器成形材料が半径方向外方(図1では矢印X方向の端部側)に漏出して固化し、余分な成形物である「バリ」が形成される場合がある。係る「バリ」が、所謂「横バリ」であり、符号14で示されている。
図1における符号10oはフランジ部10fの最外縁を示す。
図示の実施形態では、「縦バリ」12、「盛り上がり」16、「横バリ」14を検出するために、容器10のフランジ部10f近傍を測定している。
図2において、図示の実施形態に係る測定システムは符号100で示されており、レーザー変位計50と、制御装置であるコントロールユニット60と、ディスプレイ70と、警報装置80を備えている。ディスプレイ70は、測定に関わる総ての計測結果や、計測後の諸々の解析結果を表示する。警報装置80は、測定した容器10について、「縦バリ」12、「盛り上がり」16、「横バリ」14の何れかを検知した際に警報を発する。
図2では、レーザー変位計50は、その先端近傍から測定領域LBに対してレーザー光線を照射している。測定領域LBにおいて、領域Wはレーザー光線がフランジ部10fを照射している領域である。
ここで、レーザー変位計としては、市販の製品(例えば株式会社キーエンス製の商品名「LJ-V7020」)を用いることができる。
次に、図3~図9を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。
第1実施形態では、容器10のフランジ部10fにおける「縦バリ」12の有無を検出する。
第1実施形態において、測定される容器10は、フランジ部10fが湾曲している(フランジ部10fにはアールが付いている)。
図3、図4を参照して、「縦バリ」12について説明する。なお、図3において円Cで囲われた領域近傍は、図4で詳細に示されている。
図3において、容器10を形成するに際しては、射出成形により中間体であるパリソン(或いは、プリフォーム)10Pを成形し、パリソン10Pを吹込み成形して最終的な容器10が成形される。
図3で示す様に、射出成形でパリソン10Pを成形する際には、4種類の金型を組み合わせて成形する。本明細書においては、係る4種類の金型を、それぞれ、キャビティ20、コア座25、コアリング30、コアピン40と表記する。そして容器10のフランジ部10f(図4)は、図3、図4で示す様に、キャビティ20、コア座25、コアリング30で挟まれた領域である。
パリソン10Pを射出成形で成形する際には、図3で示す様に4つの金型、すなわちキャビティ20、コア座25、コアリング30、コアピン40を組み込み、大きな力(ton(トン)単位の力)で締め付ける。そのため、そのような組み込み作業(工程)を繰り返すと、金型が摩耗することがある。
コアリング30とコア座25の境界が摩耗すると、図4で示す様に隙間が形成されてしまい、当該隙間に樹脂が入り込んで、垂直方向上方(図3、図4の上方)に延在するバリが形成されてしまう。これにより、「縦バリ」12が生じる。
ここで、図示の実施形態で用いられる容器10が飲料容器である場合には、内容物である飲料を充填した後、キャップで密閉される。上述した「縦バリ」12が形成されてしまうと、「縦バリ」12がキャップを貫通して、キャップにピンホールが形成されてしまう。そして、ピンホールが形成されてしまうと、内容物である飲料が漏れ出してしまう恐れがある。
飲料製造ラインでは、係る不都合を防止するためにピンホールチェック工程を設け、キャップにピンホールが形成された場合には、「不合格品」として製造ラインから除去される様になっている。
上述した通り、金型「コア座」25と金型「コアリング」30の摩耗により、「縦バリ」12が形成される。一度「縦バリ」12が形成されてしまうと、それ以降、大部分の商品におけるキャップにピンホールが生じることになり、大部分の商品が「不合格品」となってしまう。係る不都合を防止するため、容器成形の段階で、「縦バリ」12の有無をチェックしなければならない。
なお図4において、符号10oは、パリソン10Pにおけるフランジ部10fの最外縁を示し、符号10frは、フランジ面10fにおける上に凸のアール形状を示す。図4の符号10rtについては後述する。
次に、図5、図6、図7を参照して、「縦バリ」12の有無検出の態様を説明する。
図2で示すレーザー変位計50により容器10のフランジ部10fを計測した結果、すなわちレーザー変位計50の出力波形が、図5で示されている。図5の出力波形は、例えばディスプレイ70に表示される。
図5、図6、図7で示すレーザー変位計50の計測結果(出力波形)は、容器10のフランジ部10fの全周に対して、例えば0.36°毎に1000点測定し、その内の円周上の1箇所(1点)における測定結果を表示したものである。
図5において、矢印Xは、容器10の半径方向を示し、矢印Zは容器10の高さ方向を示している。なお、図5の線図は、実際の容器10よりも、Z軸方向が誇張して示されている。
図5、図6、図7に示されている符号は図1と共通しており、符号10iは容器10の内壁を示し、符号10fは容器のフランジ部を示し、符号10oは容器10のフランジ部10fの最外縁を示している。
図5で示す計測結果に対して(図5の出力波形に基づいて)、図6で示す様に、エリアA(符号EAで示す領域)、エリアB(符号EBで示す領域)を設定する。
ここで、コア座25とコアリング30の相対位置は変化せず、「縦バリ」12が生じる位置は、コア座25とコアリング30の境界部であり、事前にX軸方向の位置を把握することが出来る。
したがって、フランジ部10fの設計値から「縦バリ」12が生じる位置(矢印X方向位置:コア座25とコアリング30の境界位置)を包含する領域をエリアA(領域EA)として設定し、エリアA(符号EA)に隣接する領域であって容器外周側(図5、図6、図7では右側)をエリアB(符号EB)として設定できる。
なお、フランジ部10fが大きく変形し、例えば容器外周側に向かって高さが低くなる場合や、フランジ部10fから内壁10iに向かってかけている場合などは、容器成形異常として、本装置での測定対象外となる。
図6は「縦バリ」12が生じていない場合の計測結果(レーザー変位計50の出力波形)を示している。
「縦バリ」12が生じていない場合には、エリアA(領域EA)における最大値Amax(「縦バリ」の頂点におけるZ軸座標)と、エリアBにおける最小値Bmin(Z軸座標)は、同一位置になる可能性が高い(図6の状態)。
「縦バリ」12が存在する場合が図7で示されており、図7において、エリアA(領域EA)の最大値AmaxとエリアB(領域EB)の最小値Bminを求める。そして、[Amax-Bmin]を「縦バリ」12の高さとして算出する。
上述した様に、容器10のフランジ部10fはアールが付いている(湾曲している)。そのため、フランジ部10fにおける「縦バリ」12が無い部分のZ軸座標が一定ではなく、フランジ部10fにおける任意の一点のZ軸座標と、エリアA(領域EA:「縦バリ」を含む領域)のZ軸座標の最大値(Amax:「縦バリ」12がある場合は「縦バリ」12の頂点)とを比較しても、「縦バリ」12の存在の有無は正確に判定することが出来ない。
第1実施形態において、全ての容器10について、エリアA(領域EA)は「縦バリ」12が形成された場合に「縦バリ」12を含む領域であり、エリアA(領域EA)に隣接するエリアB(領域EB)におけるZ軸座標の最小値Bminと、エリアAのZ軸座標の最大値(Amax:「縦バリ」がある場合は「縦バリ」の頂点)とを比較すれば、「縦バリ」12が形成された場合にはZ軸座標の数値に明確な差異が生じる。
一方、「縦バリ」12が形成されていなければ、エリアB(領域EB)におけるZ軸座標の最小値BminとエリアA(領域EA)のZ軸座標の最大値Amaxは、概略、同一の数値となる。
フランジ部10fが湾曲している場合は(所謂「アール」)、フランジ部10fの頂面は平面にならず、基準面となり得ない。
そのため、エリアB(領域EB)の最小値Bminを基準点として設定している。
レーザー変位計50により容器10を計測するに際しては、「横方向(X軸方向)の位置補正」及び「高さ方向(Z軸方向)の位置補正」の基準を決定する必要がある。
垂直フラット面(図4の符号10o:容器の最外縁)と「縦バリ」12のX軸方向位置との相対的な差は一定である。そのため、「X軸方向の位置補正」の際に、垂直フラット面10oを基準としている。容器10の内壁10iのX軸方向の位置は吹込み成形により変動するので、「X軸方向の位置補正」の基準としては用いることが出来ない。
Z軸方向の位置補正は、パリソン10Pのアール(図4の符号10r:キャビティ20とコア座25の間の部分の樹脂の頂部の湾曲)の頂点10rtを基準としている。第2実施形態で後述する様に、パリソン10Pにアールがなく平坦に形成されている場合には、Z軸方向の位置補正は、容器のフランジ部の頂面において基準点を適宜設定することができる。
図8の機能ブロック図を参照して、第1実施形態におけるコントロールユニット60を説明する。
図2で述べた通り、第1実施形態の測定システム100は、レーザー変位計50、コントロールユニット60、ディスプレイ70、警報装置80を備えている。そしてレーザー変位計50は出力ブロック51を内蔵している。
コントロールユニット60は、Z軸補正ブロック61、X軸補正ブロック62、エリアA決定ブロック63A、エリアB決定ブロック63B、エリアAの最大値Amax決定ブロック64A、エリアBの最小値Bmin決定ブロック64B、「Amax-Bmin」演算ブロック65、判定ブロック66を備えている。
レーザー変位計50の出力ブロック51は、ラインL65を介して、コントロールユニット60のZ軸補正ブロック61と接続されている。そして、Z軸補正ブロック61は、ラインL12を介してX軸補正ブロック62と接続されている。
X軸補正ブロック62は、ラインL23Aを介してエリアA決定ブロック63Aと接続され、ラインL23Bを介してエリアB決定ブロック63Bと接続されている。
エリアA決定ブロック63Aは、ラインL34Aを介してエリアA最大値Amax決定ブロック64Aと接続されており、エリアA最大値Amax決定ブロック64Aは、ラインL4A5を介して「Amax-Bmin」演算ブロック65と接続されている。
エリアB決定ブロック63Bは、ラインL34Bを介してエリアB最小値Bmin決定ブロック64Bと接続され、エリアB最小値Bmin決定ブロック64Bは、ラインL4B5を介して「Amax-Bmin」演算ブロック65と接続されている。
そして、「Amax-Bmin」演算ブロック65は、ラインL56を介して判定ブロック66と接続されている。また、判定ブロック66は、ラインL67を介してディスプレイ70と接続され、ラインL68を介して警報装置80と接続されている。
測定に先立ち、容器10は容器の中心が回転中心となるように測定器に付帯するターンテーブル(図示せず)にセットされる。ただし、ターンテーブル以外の部材により、容器10を全周に亘ってレーザー変位計50で計測することも可能である。
なお、レーザー変位計50におけるレーザー照射範囲は、フランジ部10fをすべてカバーする仕様とする(例えば、本システムを構築するレーザー変位計においては、7mmである)。
図8では明示されていないが、レーザー変位計50のレーザー照射部は出力ブロック51と接続され、計測結果が出力ブロック51からラインL65を経由してZ軸補正ブロック61に伝送され、Z軸補正ブロック61からラインL12を経由してX軸補正ブロック62に伝送される。
ここで、レーザー変位計50に対して、前記ターンテーブルに載置させた容器10のフランジ10fの位置は、周方向に測定位置を変更する度毎に微妙に変化する。そのため、Z軸補正ブロック61及びX軸補正ブロック62を用いて、Z軸方向及びX軸方向について位置補正を行うように構成されている。
図7も参照して述べた通り、「縦バリ」12の発生領域(範囲)は、容器10の開口部の内壁10iとフランジ部10fの境界近傍となる。この領域がエリアA(領域EA)であり、エリアA(領域EA)の半径方向外方(図7の右側)に隣接する領域がエリアB(領域EB)となる。
エリアA決定ブロック63Aは、図5~図7で示す出力波形に基づいてエリアA(領域EA)を決定する機能を有し、エリアB決定ブロック63Bは図5~図7で示す出力波形に基づいてエリアB(領域EB)を決定する機能を有している。
Amax決定ブロック64Aは、図6、7のエリアA(領域EA)におけるZ軸座標の最大値Amaxを決定する機能を有し、Bmin決定ブロック64Bは、図6、7のエリアB(領域EB)におけるZ軸座標の最小値Bminを決定する機能を有している。
決定した最大値Amax及び最小値Bminは、「Amax-Bmin」演算ブロック65に伝送され、「Amax-Bmin」演算ブロック65は「Amax-Bmin」を演算する機能を有している。
判定ブロック66は、「Amax-Bmin」演算ブロック65で演算した値が所定値(しきい値)未満であるか否かを判定するように構成されている。そして、演算値が所定値(しきい値)未満である場合は、「縦バリ」12は形成されておらず、合格品であると判定し、演算値が所定値(しきい値)以上である場合は、「縦バリ」12が形成されており、不合格品であると判定する機能を有している。
図示の例では、容器のフランジ部の全周に亘って、例えば0.36°毎に1000点の計測ポイントでレーザー光線を照射し、1つの計測ポイントごとに出力波形を解析して、「縦バリ」12の有無を判定している。
また、前記所定値(しきい値)については、容器の各種寸法、キャップの材質、厚さ、その他の条件により、ケース・バイ・ケースに決定される。
「縦バリ」12が形成されており、不合格品と判断された場合は、その情報は警報装置80に伝送され、警報装置80によって形成用の金型を交換すべく警報が発せられる。また、当該情報はディスプレイ70にも伝送される。
一方、「縦バリ」12が形成されておらず、合格品と判定されれば、警報装置80が警報を発することはない。また、その情報はディスプレイ70に伝送される。
次に、主として図9を参照して、「縦バリ」12を検出する制御の手順を説明する。
図9において、ステップS1では、容器10をターンテーブル(図示せず)に載置して、レーザー変位計50に対して所定の相対位置となる様にセットする。ステップS2に進み、図5~図7で示す様なレーザー変位計50の出力波形を求め(特定し)、Z軸補正ブロック61により高さ方向の位置補正をすると共に、X軸補正ブロック62によって横方向位置の補正を行った後、その出力波形に基づいて、制御装置60のエリアA決定ブロック63AにおいてエリアA(領域EA)を決定し、エリアB決定ブロック63BにおいてエリアB(領域EB)を決定する。
次のステップS3では、コントロールユニット60はレーザー変位計50の出力ブロック51を操作して計測を行い、フランジ部10fにおける周方向の全周に亘る計測ポイント(例えば1000箇所)で行う。
次のステップS4では、エリアA(領域EA)の最大値Amax及びエリアBの最小値Bminを決定する。そしてステップ5に進み、コントロールユニット60の「Amax-Bmin」演算ブロック65により、Amax-Bminの値を演算し、その結果を判定ブロック66に伝送する。
判定ブロック66は、すべての断面において「Amax-Bmin」の値がしきい値未満か否かを判定する。「Amax-Bmin」の値がしきい値未満であれば(ステップS5がYES)ステップS6に進み、判定ブロック66は、「縦バリ」12は形成されておらず、合格品であると判定し、ステップS7に進む。
一方、「Amax-Bmin」の値がしきい値以上であれば(ステップS5がNO)ステップS9に進み、判定ブロック66は「縦バリ」12が形成されており、不合格品であると判定し、警報装置80に不合格品発生の情報を伝送する。そしてステップS10において、警報装置80は「縦バリ」12が形成された旨の警報を発生する。当該警報により、作業者は容器成形を中止し、金型交換等の必要な処理を行う。
ステップS7(「縦バリ」12が形成されていない場合)では、コントロールユニット60は、測定を終了するか否かを判断する。測定を終了するのであれば(ステップS7がYES)、全ての制御を終了する。
測定を続行するのであれば(ステップS7がNO)、ステップS8に進み、次に測定するべき容器10について測定を移行するべく、ステップS1に戻る。
次に、図10~図12を参照して、第2実施形態を説明する。第2実施形態では、容器10のフランジ部10fが平坦な場合に「縦バリ」12の有無を検出する。
図3~図9の第1実施形態では、容器10のフランジ部10fにはアールが形成されている(上方に向かって湾曲している)。それに対して、図10(10-1)で示す様に、容器10のフランジ部10fが平坦な場合も存在する。
そして図10(10-2)で示す様に、平坦なフランジ部10fに「縦バリ」12が形成されてしまう場合も存在する。第1実施形態に関連して上述したのと同様に、「縦バリ」12が形成されるとキャップにシール不良が形成され、飲料が漏れ出してしまう恐れがある。そして、一度「縦バリ」が形成されると、それ以降、大部分の商品が「不合格品」となってしまう。
そのため、図10~図12の第2実施形態では、フランジ部10fが平坦な場合において、「縦バリ」12の有無を検出する。
容器10のフランジ部10fがフラットな場合を対象とする図10~図12の第2実施形態では、図10において、エリアEB(「縦バリ」12が形成される領域以外の領域)における形状と適合する近似線(図10-2における直線BLn:X軸と平行な直線におけるZ軸座標)を演算して、演算された近似線と、エリアEA(第1実施形態と同様に、「縦バリ」12が形成される領域:縦バリ12に相当する突出箇所Amaxを包含するエリア)の最大値(「縦バリ」の頂点のZ軸座標:AmaxのZ軸座標)と比較する。
ここで、エリアEBはフラットな頂面全域において、エリアEA以外の領域を適宜設定することが出来る。そしてエリアEBの形状と適合する近似線BLnを演算するに際しては、市販のレーザー変位計に内蔵されているソフトウェア(例えば、株式会社キーエンス製の商品名「LJ-V7000」に内蔵されているソフトウェア)を用いることができる。
第2実施形態に係る測定システム100Aについて、図11の機能ブロック図を参照して説明する。図11を参照した説明では、図8の第1実施形態のコントロールユニット100との相違点を主に説明する。
図11において、図8のコントロールユニット100における「Bmin決定ブロック」64Bは存在せず、「近似線BLn決定ブロック」67が組み込まれている。そして、図8のコントロールユニット100における「Amax-Bmin演算ブロック」65は存在せず、「Amax-BLn演算ブロック」68が組み込まれている。
「近似線BLn決定ブロック」67は、エリアBの形状と適合する線の近似線を演算する機能を有している。
そして、「Amax-BLn」演算ブロック68は、エリアEAにおける高さの最高値Amaxから近似線BLnによって求まるエリアEBの近似線のZ軸座標を減算する機能を有している。
「判定ブロック」66では、「Amax-BLn」演算ブロック68で上記「Amax-BLn」の値が所定値(しきい値)未満か否かを判定する機能を有している。
上記以外については、図11の測定システム100Aは図8で示す測定システム100と同様である。
次に、主として図12を参照して、容器10のフランジ部10fがフラットな場合に、「縦バリ」12を検出する制御の手順を説明する。
図12において、第1実施形態の制御手順を示す図9と同様の工程(ステップ)に関しては説明を省略する。
図12において、ステップS11~S13は、図9のステップS1~S3と同様である。
図12のステップS14では、コントロールユニット60AのAmax決定ブロック64AがエリアEAの最大値Amaxを求め(決定し)、BLn決定ブロック67がエリアBの形状の近似線BLnを決定する。次のステップS15では「Amax-BLn」演算ブロック68が、「Amax-BLn(エリアEAにおけるZ軸座標の最大値からエリアEBの近似線のZ軸座標を減算した値)」を演算し、当該演算結果の数値がしきい値未満であるか否かを判断する。
「Amax-BLn」がしきい値未満であれば(ステップS15がYES)、ステップS16に進む。一方、「Amax-BLn」(演算値)がしきい値以上であればステップS19に進む。
ステップS16は図9のステップS6と同様であり、ステップS19は図9のステップS9と同様である。
次に、図13~図18を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。
第3実施形態では、所謂「盛り上がり」の有無を検出する。
パリソン成形に際して、上述した様に金型を組み込む作業を行うが、金型「コア座」25に対して金型「コアリング」30を嵌合するのは所謂「締り嵌め」であり、「tоn(トン)」単位の大きな力で行われるので、金型「コア座」25に金型「コアリング」30を嵌合する作業を繰り返すと、図13で示す様に、金型「コア座」25を欠損(符号K)してしまう場合がある。
金型「コア座」25を欠損すると、当該欠損部分Kにパリソン成形材料である樹脂が入り込み、図1及び図13で示す様に、フランジ部10fに「盛り上がり」16、すなわちフランジ部10fに垂直方向上方に延在する凸部が生じる。
係る「盛り上がり」16もシール不良が発生する要因となり、内容物の漏出を惹起するので、容器成形の段階でチェックする必要がある。
図13~図18の第3実施形態では、係る「盛り上がり」16の有無を検出する。
ここで、「盛り上がり」16は、「縦バリ」12に比較してX方向における範囲が広いため、第1実施形態の様に、エリアAの最大値のZ軸座標から隣接する領域(エリアB)の最小値のZ軸座標を減算して判定することは出来ない。
第3実施形態では、「盛り上がり」16が形成されうる箇所における近似円の曲率半径を演算して、同部における「盛り上がり」16が存在しない場合の近似円の曲率半径と比較することにより、凸部の有無を判断している。
近似円および近似円の曲率半径については、レーザー変位計に内蔵されているソフトを用いて、演算或いは決定する(表示する)ことが出来、市販品に内蔵されているソフトウェア(例えば、株式会社キーエンス製の商品名「LJ-V7000」に内蔵されているソフトウェア)を用いることができる。
近似円を演算するに際しては、先ず図14で示す様に、レーザー変位計50の計測結果或いは出力波形において、近似円を演算するべき範囲ERを決定する。
上述した様に、「盛り上がり」16は金型「コア座」25の欠損により発生し、金型「コア座」25が欠損する箇所については高い精度で予測できるので、フランジ10fに前記「盛り上がり」16が形成されてしまう箇所についても高精度で予測することが可能である。そのため、金型「コア座」25が欠損する箇所を高精度で予測することにより、近似円を演算するべき範囲ERも事前に設定することが出来る。
フランジ部10fに前記「盛り上がり」16が形成された際には、レーザー変位計50の出力波形は図15で示す様になる。図15において、「盛り上がり」16下方の点線は、金型が欠損する以前におけるフランジ面を示している。図15で示す計測結果(出力波形)から、図16-1で示す様に、近似円決定エリアER内で近似円Reの曲率半径reを演算する。
ここで、近似円Reの曲率半径reが「盛り上がり」16が存在しない状態(図16-2)の近似円RCの曲率半径rc(所謂しきい値)と同様であれば、前記「盛り上がり」16は存在せず、金型「コア座」25は欠損していないと判断することが出来る。
なお、「盛り上がり」16が存在しない場合における近似円Rの曲率半径は、図16-2に示す様にフランジ部10fのアールの設計値と近似し、容器ごとの差異は小さく、事前に測定しておくことでしきい値として設定できる。
図16-1で示す様に、「盛り上がり」16が形成された場合には、「盛り上がり」16を包含する領域の近似円Reの曲率半径は、図16-2で示す様に「盛り上がり」16が存在しない状態の近似円Rの曲率半径に比較して、曲率半径が大きく異なる。従って、係る曲率半径(近似円Re)としきい値とを比較すれば、「盛り上がり」16の有無を判断できる。
第3実施形態に係る計測システム100Bについて、図17の機能ブロック図を参照して説明する。
図17において、計測システム100Bは、レーザー変位計50、コントロールユニット60B、ディスプレイ70及び警報装置80で構成されている。
レーザー変位計50は第1実施形態と同様であり、コントロールユニット60Bは、X軸補正ブロック62、近似円エリア決定ブロック63D、近似円決定ブロック64D、判定ブロック66(第1実施形態のコントロールユニット60と同様)を備えている。
図17で示すX軸補正ブロック62は、第1実施形態のコントロールユニット60が具備するブロックと同様である。
なお、「盛り上がり」については、その大きさを特定しないため、第1実施形態、第2実施形態と異なり、Z軸補正ブロックは必要としない。
次に、主として図18を参照して、「盛り上がり」16を検出する手順を説明する。
図18において、スタートした後、先ずステップS21で、容器10とレーザー変位計50をセットする。ステップS21は図9のステップS1と同様である。
そしてステップS22に進み、X軸補正決定ブロック62と近似円エリア決定ブロック63Dによって近似円を決定するべき領域(エリア)を決定する。
そしてステップS23に進み、計測を開始する。
ステップS24に進み、近似円決定ブロック64Dは近似円および近似円の曲率半径 を決定し、ステップS25に進む。ステップS25では、「盛り上がり」16が存在しない状態の近似円の曲率半径と(所謂しきい値)と比較する。
近似円の曲率半径がしきい値の範囲内であれば(ステップS25がYES)ステップS26に進み、判定ブロック66は、「盛り上がり16は存在しない」と判断し、「合格品」であると判定する。そして、ステップS27に進む。
一方、ステップS24で決定された近似円の曲率半径がしきい値の範囲外であれば (ステップS25がNO)、ステップS29に進み、判定ブロック66は「盛り上がり16が存在する」と判定して、警報装置80に対して不合格品発生の情報を伝送する。そしてステップS30に進み、警報装置80が警報を発して不合格品の発生を知らしめ、係る警報により作業者は容器成形を中止し、金型交換等の必要な作業を行う。
ステップS27(盛り上がり16が存在しない場合)では、コントロールユニット60Bは、計測を終了するか否かを判断する。ステップS27が「YES」であれば、終了する。
一方、まだ計測を続行するのであれば(ステップS27がNO)、ステップS28に進み、計測対象となる容器(被測定容器)を変更して、次の容器を測定するべくステップS21に戻る。
次に、図19~図22を参照して、本発明の第4実施形態を説明する。
図19~図22の第4実施形態では、係る「横バリ」14を検出する。
図19において、摩耗により金型「コア座」25と金型「キャビティ」20の境界に隙間が発生すると、パリソン10Pの射出成形の際に樹脂が当該隙間を介して半径方向外方(図19では右側)にはみ出てしまう。当該はみ出した樹脂により、水平方向に延在する突起、所謂「横バリ」14が形成される。
そのため図19~図22の第4実施形態では、「横バリ」14を検出する。
「横バリ」14が形成されたとしても、金型「コア座」25は、金型「キャビティ」20の境界が摩耗した以外には変形していない。そのため、図19において、パリソン10Pの垂直フラット面10fo(フランジ外周端面)の位置や形状も一定であり、図20におけるパリソン10Pの垂直フラット面10foのX軸座標も一定である。
図20において、はみ出した樹脂の最右端を「樹脂ハミ出し位置」とすれば(図20における符号10fvで示す)、「樹脂ハミ出し位置」と「パリソン10Pの垂直フラット面」(図20の符号10fo)のX軸座標の差を求めれば、「横バリ」14の大きさが求まる。
図21の機能ブロック図を参照して、第4実施形態の容器の測定システム100Cを説明する。
図21において、測定システム100Cは、レーザー変位計50、コントロールユニット60C、ディスプレイ70、警報装置80で構成されている。
レーザー変位計50は図8の計測システム100と同様である。
コントロールユニット60Cは、10fo決定ブロック63ADと、10fv決定ブロック63BDと、「10fv-10fo」演算ブロックと、判定ブロック66を備えている。
10fo決定ブロック63ADでは、パリソン10Pの垂直フラット面(X軸の基準点10fo)のX軸座標を決定する機能を有している。そして、10fv決定ブロック63BDでは、樹脂ハミ出し位置10fvのX軸座標を決定する機能を有している。
10fv-10fo演算ブロックでは、樹脂ハミ出し位置10fvのX軸座標からパリソン10Pの垂直フラット面10foのX軸座標を減算する機能を有している。そして、判定ブロック66では、上記減算した値がしきい値未満か否かを判定する機能を有している。
次に、主として図22を参照して、第4実施形態における「横バリ」判定の手順を説明する。
図22において、スタートした後、先ずステップS31では、被測定容器をターンテーブルにセットし、レーザー変位計を所定の位置にセットする。ステップS31は、図9のステップS1と同様である。
次にステップS32では、10fo決定ブロック63ADによって、フランジ外周端面10foのX軸座標を決定する。そしてステップS33では、10fv決定ブロック63BDによって、樹脂ハミ出し位置10fvのX軸座標を決定する。
ステップS34に進み、「10fv-10fo」演算ブロックにより、樹脂ハミ出し位置10fvのX軸座標からフランジ外終端面10foのX軸座標を減算する。そして判定ブロック66により、樹脂ハミ出し位置10fvのX軸座標からフランジ外終端面10foのX軸座標を減算した数値(減算値)がしきい値以下であるか否かを判断する。ここで「しきい値」は、容器の材料、寸法、その他の仕様や、金型の仕様、その他のパラメータに基づいて、ケース・バイ・ケースで予め決定されている。
減算値がしきい値以下であれば(ステップS34がYES)ステップS35に進み、「横バリ14が存在しない」と判断し、当該容器は「合格品」と判定して、ステップS36に進む。
一方、減算値がしきい値を越えていれば(ステップS34がNO)ステップS38に進み、「横バリ14が存在する」と判定して、当該容器は「不合格」と判定する。そして、警報装置80に不合格品発生の情報を伝送し、ステップS39に進む。ステップS39では、警報装置80は警報を発生し、不合格品の発生を報知し、警報により作業員は容器成形を中止し、金型交換等の必要な措置を行う。
ステップS36、ステップS37は、第1実施形態~第3実施形態と同様である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
例えば、図示の実施形態ではコントロールユニットは例えば情報処理機器を用いており、自動制御を行う様になっているが、コントロールユニット或いは各種ブロックによる機能は作業者が実行することも可能である。
10・・・容器(PS容器)
12・・・「縦バリ」
14・・・「横バリ」
16・・・「盛り上がり」
20・・・金型「キャビティ」
25・・・金型「コア座」
30・・・金型「コアリング」
40・・・金型「コアピン」
50・・・レーザー変位計
51・・・出力ブロック
60・・・コントロールユニット
70・・・ディスプレイ
80・・・警報装置

Claims (8)

  1. レーザー変位計(50)と、その出力を分析するコントロールユニット(60)を備え、前記コントロールユニット(60)は、レーザー変位計(50)の出力波形の所定領域から金型(20、25、30)の摩耗に起因して容器開口部に存在する微小な突起(12)を検出する機能を有しており、
    容器(10)の開口部に存在する微小な突起(12)が、容器開口部の上縁で垂直方向上方に延在する容器成形材料であり、容器(10)のフランジ部(10f)にアールが付いており、
    前記コントロールユニット(60)は、
    前記微小な突起(12)を含む領域(A)及び当該領域と隣接する領域(B)を決定する機能と、
    前記微小な突起(12)を含む領域(A)の最大値(Amax)を決定する機能と、
    前記微小な突起(12)を含む領域(A)と隣接する領域(B)の最小値(Bmin)を決定する機能と、
    前記最大値(Amax)と前記最小値(Bmin)の差異を決定する機能と、
    当該差異から前記微小な突起(12)の有無を決定する機能を有していることを特徴とする容器の測定システム。
  2. レーザー変位計(50)と、その出力を分析するコントロールユニット(60A)を備え、
    前記コントロールユニット(60A)は、レーザー変位計(50)の出力波形の所定領域から金型(20、25、30)の摩耗に起因して容器開口部に存在する微小な突起(12)を検出する機能を有しており、
    容器の開口部に存在する微小な突起(12)が、容器口部の上縁で垂直方向上方に延在する容器成形材料であり、
    前記容器(10)は4種類の金型であるキャビティ(20)、コア座(25)、コアリング(30)、コアピン(40)を組み合わせて成形され、キャビティ(20)、コア座(25)、コアリング(30)で挟まれた領域にフランジ部(10f)が形成され、当該フランジ部(10f)は平坦であり、
    前記微小な突起(12)はコアリング(30)とコア座(25)の境界が摩耗して形成された隙間に容器成形材料が入り込み、当該容器成形材料が垂直方向上方に延在して形成され
    前記コントロールユニット(60A)は、
    コア座(25)とコアリング(30)の相対位置は変化せず、微小な突起(12)が生じる位置はコア座(25)とコアリング(30)の境界部であることにより微小な突起(12)が生じる位置を把握して、前記微小な突起(12)を含む領域(A)及び当該領域(A)とは別の領域(B)を決定する機能と、
    前記微小な突起(12)を含む領域(A)の最大値(Amax)を決定する機能と、
    前記微小な突起(12)を含む領域(A)とは別の領域(B)の形状に近似する単一の勾配を有する単一の近似線(BLn)を決定する機能と、
    前記最大値(Amax)前記別の領域(B)の形状に近似する単一の勾配を有する単一の近似線(BLn)の差異を決定する機能と、
    当該差異から前記微小な突起(12)の有無を決定する機能を有していることを特徴とする容器の測定システム。
  3. レーザー変位計(50)と、その出力を分析するコントロールユニット(60B)を備え、
    前記コントロールユニット(60B)は、レーザー変位計(50)の出力波形の所定領域から金型(20、25、30)の欠損に起因して容器開口部に存在する凸部(16)を検出する機能を有しており、
    容器の開口部に存在する凸部(16)が、金型(25)の欠損に起因して容器開口部の上縁に広範囲にわたり盛り上がった容器成形材料であり、前記コントロールユニット(60B)は、
    出力波形における盛り上がった領域を決定する機能と、
    前記盛り上がった領域における近似円(RE)を決定する機能と、
    当該近似円(RE)の曲率半径(re)を前記盛り上がった領域がない場合の近似円(RC)の曲率半径(rc)と比較する機能と、
    前記近似円の曲率半径の比較結果から、前記盛り上がった領域の有無を決定する機能を有していることを特徴とする容器の測定システム。
  4. レーザー光線を垂直方向下方へ照射するレーザー変位計(50)と、その出力を分析するコントロールユニット(60C)を備え、
    前記コントロールユニット(60C)は、レーザー変位計(50)の出力波形の所定領域から金型(20、25、30)の摩耗に起因して容器開口部に存在する微小な突起(14)を検出する機能を有しており、
    前記容器(10)は4種類の金型であるキャビティ(20)、コア座(25)、コアリング(30)、コアピン(40)を組み合わせて成形され、キャビティ(20)、コア座(25)、コアリング(30)で挟まれた領域にフランジ部(10f)が形成され、
    前記微小な突起(14)は、摩耗によりコア座(25)とキャビティ(20)の境界に発生した隙間に容器成形材料が入り込み、当該容器成形材料が半径方向外方に漏出した状態で固化して形成され、
    前記コントロールユニット(60C)は、
    コア座(25)はキャビティ(20)の境界が摩耗した以外には変形しておらず、容器開口部の側面(10fo)の位置も一定であることによって当該容器開口部の側面(10fo)の位置を決定する機能と、
    前記レーザー変位計(50)から垂直方向下方に照射されるレーザー光線により、半径方向外方に漏出した状態で固化した容器成形材料の半径方向外方端の位置(10fv)を決定する機能と、
    前記容器開口部の側面の位置(10fo)と、前記半径方向外方に漏出した状態で固化した容器成形材料の半径方向外方端の位置(10fv)の差異を決定する機能と、
    当該差異から前記微小な突起の有無を決定する機能を有していることを特徴とする容器の測定システム。
  5. レーザー変位計(50)の出力波形に基づき、当該出力波形の所定領域を特定する工程と、
    前記所定領域から金型(20、25、30)の摩耗に起因して容器開口部に存在する微小な突起(12)を検出する工程を有しており、
    容器(10)の開口部に存在する微小な突起(12)が、容器開口部の上縁で垂直方向上方に延在する容器成形材料であり、容器(10)のフランジ部(10f)にアールが付いており、
    前記微小な突起(12)を含む領域(A)及び当該領域(A)と隣接する領域(B)を決定する工程(S2)と、
    前記微小な突起(12)を含む領域(A)の最大値(Amax)を決定する工程(S4)と、
    前記微小な突起(12)を含む領域(A)と隣接する領域(B)の最小値(Bmin)を決定する工程(S4)と、
    前記最大値(Amax)と前記最小値(Bmin)の差異を決定する工程(S5)と、
    当該差異から前記微小な突起(12)の有無を決定する工程(S5、S6、S9)を有していることを特徴とする容器の測定方法。
  6. レーザー変位計(50)の出力波形に基づき、当該出力波形の所定領域を特定する工程と、
    前記所定領域から金型(20、25、30)の摩耗に起因して容器開口部に存在する微小な突起(12)を検出する工程を有しており、
    容器の開口部に存在する微小な突起(12)が、容器口部の上縁で垂直方向上方に延在する容器成形材料であり、
    前記容器(10)は4種類の金型であるキャビティ(20)、コア座(25)、コアリング(30)、コアピン(40)を組み合わせて成形され、キャビティ(20)、コア座(25)、コアリング(30)で挟まれた領域にフランジ部(10f)が形成され、当該フランジ部(10f)は平坦であり、
    前記微小な突起(12)はコアリング(30)とコア座(25)の境界が摩耗して形成された隙間に容器成形材料が入り込み、当該容器成形材料が垂直方向上方に延在して形成され、
    コア座(25)とコアリング(30)の相対位置は変化せず、微小な突起(12)が生じる位置はコア座(25)とコアリング(30)の境界部であることにより微小な突起(12)が生じる位置を把握して、前記微小な突起(12)を含む領域(A)及び当該領域(A)とは別の領域(B)を決定する工程(S12)と、
    前記微小な突起(12)を含む領域(A)の最大値(Amax)を決定する工程(S14)と、
    前記微小な突起(12)を含む領域(A)とは別の領域(B)の形状に近似する単一の勾配を有する単一の近似線(BLn)を決定する工程(S14)と、
    前記最大値(Amax)前記別の領域(B)の形状に近似する単一の勾配を有する単一の近似線(BLn)の差異を決定する工程(S15)と、
    当該差異から前記微小な突起(12)の有無を決定する工程(S16、S19)を有していることを特徴とする容器の測定方法。
  7. レーザー変位計(50)の出力波形に基づき、当該出力波形の所定領域を特定する工程と、
    前記所定領域から金型(20、25、30)の欠損に起因して容器開口部に存在する凸部(16)を検出する工程を有しており、
    容器(10)の開口部に存在する凸部(16)が、金型(25)の欠損に起因して容器開口部の上縁に広範囲にわたり盛り上がった容器成形材料であり、
    出力波形における盛り上がった領域を決定する工程(S22)と、
    前記盛り上がった領域における近似円(RE)を決定する工程(S24)と、
    当該近似円(RE)の曲率半径(re)を前記盛り上がった領域がない場合の近似円(RC)の曲率半径(rc)と比較する工程(S25)と、
    前記比較する工程(S24)の結果から、前記盛り上がった領域の有無を決定する工程(S26、S29)を有していることを特徴とする容器の測定方法。
  8. レーザー光線を垂直方向下方へ照射するレーザー変位計(50)の出力波形に基づき、当該出力波形の所定領域を特定する工程と、
    前記所定領域から金型(20、25、30)の摩耗に起因して容器開口部に存在する微小な突起(14)を検出する工程を有しており、
    前記容器(10)は4種類の金型であるキャビティ(20)、コア座(25)、コアリング(30)、コアピン(40)を組み合わせて成形され、キャビティ(20)、コア座(25)、コアリング(30)で挟まれた領域にフランジ部(10f)が形成され、
    前記微小な突起(14)は、摩耗によりコア座(25)とキャビティ(20)の境界に発生した隙間に容器成形材料が入り込み、当該容器成形材料が半径方向外方に漏出した状態で固化して形成され、
    コア座(25)はキャビティ(20)の境界が摩耗した以外には変形しておらず、容器開口部の側面(10fo)の位置も一定であることによって当該容器開口部の側面(10fo)の位置を決定する工程(S32)と、
    前記レーザー変位計(50)から垂直方向下方に照射されるレーザー光線により、半径方向外方に漏出した状態で固化した容器成形材料の半径方向外方端の位置(10fv)を決定する工程(S33)と、
    前記容器開口部の側面の位置(10fo)と、前記半径方向外方に漏出した状態で固化した容器成形材料の位置(10fv)の差異を決定する工程(S34)と、
    前記差異から金型間の隙間を経由して半径方向外方に漏出した状態で固化した容器成形材料の有無を決定する工程(S35、S38)を有していることを特徴とする容器の測定方法。


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