JP7352408B2 - 物体上の距離を測定するための方法、システム、およびプログラム - Google Patents

物体上の距離を測定するための方法、システム、およびプログラム Download PDF

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本発明は、物体上の距離を測定するための方法、システム、およびプログラムに関する。
従来、衣服の検寸作業では、作業員がメジャー等を用いて衣服の各種寸法を測定し、測定された寸法を手動でコンピュータシステムに入力していた。
本発明は、衣服等の物体検寸作業の効率化や検寸ミスの防止が可能な、物体上の距離を測定するための方法、システム、およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
物体上の距離を測定するための方法であって、
画像捕捉手段が、前記物体と、複数の基準用マーカーと、第1のランドマーク用マーカーと、第2のランドマーク用マーカーとの画像を捕捉することであって、前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーは、前記複数の基準用マーカーと異なり、前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーは各々、物体上に配置されている、ことと、
算出手段が、前記捕捉された画像に基づいて、前記第1のランドマーク用マーカーと前記第2のランドマーク用マーカーとの間の距離を算出することと
を含む方法。
(項目2)
前記捕捉された画像内の前記複数の基準用マーカーに基づいて、前記画像捕捉手段の前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーに対する位置および姿勢を決定することをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記複数の基準用マーカーは各々一意である、項目1または項目2に記載の方法。
(項目4)
前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーは、
前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーを指に取り付けた状態で、前記指を前記物体上の距離を測定すべき部分に配置すること
によって配置される、項目1~3のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーは、
前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーを前記物体上の距離を測定すべき部分に取り付けること
によって配置される、項目1~3のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記物体に関連付けられた読取コードを読み取ることと、
前記読取コードに埋め込まれた情報を表示することと
をさらに含み、前記情報は、前記物体の寸法を測定すべき部分の指示を含む、項目1~5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記情報は、前記測定すべき部分の許容寸法をさらに含む、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記算出された距離を記録することをさらに含む、項目1~7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記捕捉された画像を記録することをさらに含む、項目1~8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記物体は、衣服である、項目1~9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
物体上の距離を測定するためのシステムであって、
複数の基準用マーカーと、
前記複数の基準用マーカーと異なる第1のランドマーク用マーカーおよび第2のランドマーク用マーカーと、
前記物体と、複数の基準用マーカーと、第1のランドマーク用マーカーと、第2のランドマーク用マーカーとの画像を捕捉する画像捕捉手段と、
前記捕捉された画像に基づいて、前記第1のランドマーク用マーカーと前記第2のランドマーク用マーカーとの間の距離を算出する算出手段と
を備えるシステム。
(項目12)
物体上の距離を測定するためのプログラムであって、前記プログラムは、プロセッサを備えるコンピュータシステムにおいて実行され、前記プログラムは、
前記物体と、複数の基準用マーカーと、第1のランドマーク用マーカーと、第2のランドマーク用マーカーとの画像を取得することであって、前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーは、前記複数の基準用マーカーと異なり、前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーは各々、物体上に配置されている、ことと、
前記取得された画像に基づいて、前記第1のランドマーク用マーカーと前記第2のランドマーク用マーカーとの間の距離を算出することと
を含む処理を前記プロセッサに行わせる、プログラム。
本発明によれば、衣服等の物体検寸作業の効率化や検寸ミスの防止が可能な、物体上の距離を測定するための方法、システム、およびプログラムを提供することができ、これにより、従来の手作業での衣服等の物体の検寸作業を改善することができる。
物体上の距離を測定するためのシステム100の構成の一例を示す概略的に示す図。 寸法記録データベース部に記憶されるデータのデータ構成の一例を示す図。 マーカーデータベース部に記憶されるデータのデータ構成の一例を示す図。 情報処理装置140の構成の一例を示す図。 物体上の距離を測定するためのシステム100を用いて、物体上の距離を測定するための方法の一例を示す図。 物体上の距離を測定するためのシステム100を用いて、物体上の距離を測定するための方法の一例を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
1.物体上の距離を測定するためのシステム
本発明の発明者は、従来の手作業での衣服の検寸作業を改善すべく、衣服の検寸作業の一部を自動化(すなわち、半自動化)することが可能な、物体上の距離を測定するためのシステムを開発した。なお、以下の実施形態においては衣服の検寸作業について説明するが、本発明は、手作業で検寸作業を行い得る任意の物体(例えば、アクセサリー、靴等の身体に身に着ける物品、魚、野菜等の食品を含むが、これらに限定されない)の検寸に適用可能である点に留意されたい。
図1は、物体上の距離を測定するためのシステム100の構成の一例を示す概略的に示す。
物体上の距離を測定するためのシステム100は、物体の寸法を測定すべき部分の両端にランドマーク用マーカーを配置した際の画像を捕捉し、捕捉された画像に基づいて、2つのランドマーク用マーカー間の距離を算出することにより、その部分の寸法を決定することができる。これにより、従来メジャー等を用いて行われていた寸法の測定作業が自動化され得る。
物体上の距離を測定するためのシステム100は、複数の基準用マーカー101と、複数の基準用マーカー101が配置されたマーカーシート102と、第1のランドマーク用マーカー110と、第2のランドマーク用マーカー120と、画像捕捉手段130と、情報処理装置140とを備える。
複数の基準用マーカー101は、物体上の距離を算出する際の基準として用いられるマーカーである。複数の基準用マーカー101は、マーカーシート102上に配置され得る。マーカーシート102は、任意のサイズを有することができ、マーカーシート102上の複数の基準用マーカー101は、任意の配列で配置されることができる。例えば、一実施例において、マーカーシート102は、約1500mm×約900mmのサイズを有し、マーカーシート102上に432個の基準用マーカー101が等間隔(例えば、約45mm間隔)に配置され得る。マーカーシート102は、任意の材料から作製される。マーカーシート102は、例えば、布、紙、プラスチック板(例えば、アクリル板)、金属板等から作製される。
複数の基準用マーカー101は、その形状、サイズ、表面の模様、色彩、素材等は特定のものに限定されず、様々なものが適用される。
複数の基準用マーカー101の形状、サイズ、表面の模様、色彩および素材等を複数の基準用マーカー101間で異ならせることにより、各基準用マーカー101の識別に用いることができる。このような複数の基準用マーカー101の個々を識別するための各要素を以下、「識別要素」という。複数の基準用マーカー101は各々、個々に異なる識別要素を有しており、これにより、複数の基準用マーカー101は各々、マーカーシート102内で一意となる。
識別要素は、画像処理において認識され得る限り、任意のものであり得る。識別要素は、例えば、各基準用マーカー中にユニークなパターンで配置された複数のドットであってもよいし、各基準用マーカー中に配された色(例えば、基準用マーカーの全面にわたって配色されている場合、基準用マーカー中の領域ごとに複数の色が配されており、全体としてユニークなマーカーを形成している場合等を含む)であってもよい。本発明において好ましい識別要素は、各基準用マーカー中にユニークなパターンで配置された複数のドットであり得る。基準用マーカー内のドットは、例えば、基準用マーカーの最大寸法の約5%~15%の最大寸法を有し得る。例えば、複数の基準用マーカー101が、約20mmの直径を有する円形である場合には、ドットは、約1mm~約3mmの直径を有する円形であり得る。ドットの数および位置を変動させることによってドットのユニークなパターンを無限に拡張することができるため、マーカーシート102上の複数の基準用マーカー101の個数を増減させることが容易である。これにより、マーカーシート102を容易に拡張または縮小することができる。
第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120は、物体の寸法を測定すべき部分を示すために用いられるマーカーである。物体の寸法を測定すべき部分は、線分として表される。第1のランドマーク用マーカー110が物体の寸法を測定すべき部分の一方の端部に配置され、第2のランドマーク用マーカー120が物体の寸法を測定すべき部分の他方の端部に配置されることにより、第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離が、物体の寸法を測定すべき部分の寸法となる。
第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120は、例えば、作業員の指に装着可能な指カバーに取り付けられ得る。これにより、例えば、作業員は、第1のランドマーク用マーカー110が取り付けられた指カバーを右手の指(例えば、親指)に装着し、第2のランドマーク用マーカー120が取り付けられた指カバーを左手の指(例えば、親指)に装着して、両手の指で物体上の距離を測定すべき部分をつまむことにより、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の物体上の距離を測定すべき部分の両端に配置することができる。
例えば、物体がジーンズであり、距離を測定すべき部分がウエストである場合には、作業員は、ジーンズをマーカーシート102上に載置し、第1のランドマーク用マーカー110が取り付けられた指カバーを右手の親指に装着し、第2のランドマーク用マーカー120が取り付けられた指カバーを左手の親指に装着して、両手の指でウエストをつまむことにより、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120をジーンズのウエストの両端に配置することができる。
第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120は、例えば、物体に取り外し可能に固定可能な取付部材に取り付けられ得る。取付部材は、例えば、面ファスナ、粘着テープ等の固定手段を備えている。これにより、例えば、作業員は、第1のランドマーク用マーカー110が取り付けられた取付部材を物体上の距離を測定すべき部分の一方の端部に取り付け、第2のランドマーク用マーカー120が取り付けられた取付部材を物体上の距離を測定すべき部分の他方の端部に取り付けることにより、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の物体上の距離を測定すべき部分の両端に配置することができる。
第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120は、複数の基準用マーカー101とは異なるマーカーである。例えば、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120は、複数の基準用マーカー101とは異なる識別要素を有することにより、複数の基準用マーカー101とは異なるマーカーであることができる。例えば、複数の基準用マーカー101が、識別要素として複数のドットを有する一方で、第1のランドマーク用マーカーおよび第2のランドマーク用マーカーが、識別要素として配色を有してもよい。例えば、複数の基準用マーカー101が、識別要素として第1の複数のパターンでの複数のドットを有する一方で、第1のランドマーク用マーカーおよび第2のランドマーク用マーカーが、識別要素として第1の複数のパターンとは異なる第2のパターンでの複数のドットを有してもよい。第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120は、互いに同じ識別要素を有していてもいし、互いに異なる識別要素を有していてもよい。第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120が互いに異なる識別要素を有している場合には、複数の基準用マーカー101と、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120とは各々一意となる。
画像捕捉手段130は、画像を捕捉するように構成されている。画像捕捉手段130は、代表的には、カメラであり、より具体的には、CMOSカメラであり得る。画像捕捉手段130は、例えば、静止画を捕捉するように構成されてもよいし、動画を捕捉するように構成されてもよい。画像捕捉手段130は、基準用マーカー101、第1のランドマーク用マーカーおよび第2のランドマーク用マーカーの識別要素を識別可能である限り、任意の解像度を有することができる。画像捕捉手段130は、情報処理装置140に接続されている。例えば、一実施例において、画像捕捉手段130は、マーカーシート102の上方に支持されることができ、これにより、画像捕捉手段130は、マーカーシート102を上方から撮影することができる。例えば、一実施例において、画像捕捉手段130は、画像捕捉手段130を操作するためのフットペダルを備えることができ、作業員がフットペダルを踏むことにより、画像捕捉手段130が作動し、画像が捕捉される。これにより、作業員は、手を使ってマーカーシート102上で作業をしながら、足を使って画像捕捉手段130を操作することができるため、作業が効率化される。
情報処理装置140は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等の任意のタイプの情報処理装置であり得る。情報処理装置140は、画像捕捉手段130によって捕捉された画像を取得し、その画像に基づいて、第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離を算出するための算出手段としての機能を有している。情報処理装置140は、例えば、捕捉された画像内で認識された第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120の平面座標を三角測量の原理を用いて算出し、これにより、第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離を算出することができる。
物体上の距離を測定するためのシステム100は、上述した構成に加えて、物体に関連付けられる読取コードと、リーダとをさらに備えることができる。
読取コードは、物体に関連付けられた情報を保持するコードである。読取コードは、例えば、バーコード等の一次元コード、QRコード(登録商標)等の二次元コードであり得る。物体が衣服である場合、読取コードは、例えば、ケアラベルに印字されることができる。読取コードが保持する情報は、例えば、物体のID、物体の寸法を測定すべき部分の指示、寸法を測定すべき部分の寸法の測定方法(例えば、ランドマーク用マーカーをどこに配置すべきか等)、寸法を測定すべき部分の寸法の規定値、寸法を測定すべき部分の許容寸法(例えば、寸法の上限および/または下限)等を含むが、これらに限定されない。ここで、物体のIDは、個々の物体を識別するためのID(例えば、シリアルナンバー)であり、例えば、物体が製品である場合、同種の製品であっても個々の製品で異なるIDが付与され得る。これにより、個々の物体を個別に管理することができる。
リーダは、読取コードを読み取ることが可能なように構成されている。例えば、読取コードがバーコード等の一次元コードである場合、リーダは、バーコードリーダ等の一次元コードリーダであり得、読取コードがQRコード(登録商標)等の二次元コードである場合、リーダは、QRコードリーダ等の二次元コードリーダであり得る。リーダは、情報処理装置140に接続されており、読取コードから読み取られた情報は、情報処理装置140に送信され得る。
情報処理装置140は、記憶手段としての機能も有することができる。情報処理装置140によって算出された第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離は、物体の寸法を測定すべき部分の寸法として、記憶手段に記録され得る。情報処理装置140が、取得した画像から自動的に距離を測定し、測定された距離を寸法として自動的に記録することができるため、従来メジャー等を用いて行われていた寸法の測定作業、および、手動での記録作業が自動化され得る。
情報処理装置140は、例えば、記憶手段としての機能のために、寸法記録データベース部に接続されることができる。寸法記録データベース部は、情報処理装置140によって測定された距離を、測定対象の物体の寸法として、測定対象の物体と関連付けて記憶することができる。
図2は、寸法記録データベース部に記憶されるデータのデータ構成の一例を示す。
寸法記録データベース部は、例えば、第1の寸法記録データベース部201および第2の寸法記録データベース部202を備える。例えば、第1の寸法記録データベース部201には、或るパンツの製品についてのデータが記憶され、第2の寸法記録データベース202には、或るシャツの製品についてのデータが記憶される。このように、寸法記録データベース部には、同じ種類の製品毎に(例えば、同じ品番の製品毎に)分けてデータが記憶され得る。
第1の寸法記録データベース201には、或るパンツの製品について、個々の製品のIDと寸法測定結果とが関連付けられて記憶され得る。寸法測定結果は、例えば、ウエスト、ヒップ、股上、股下、わたり等の寸法測定結果を含み得る。
第2の寸法記録データベース202には、或るシャツの製品について、個々の製品のIDと寸法測定結果とが関連付けられて記憶され得る。寸法測定結果は、例えば、着丈、肩幅、身幅、袖丈、裄丈等の測定結果を含み得る。
寸法記録データベース部は、測定対象の物体の寸法に加えて、寸法の測定に用いられた画像も記憶することができる。寸法の測定に用いられた画像は、寸法が正確に測定されたことの証拠となり得、これにより、測定された寸法の信頼性を高めることができる。従来の手動での測定および記録では、測定された寸法の改ざんが容易であったが、本発明では、寸法の測定および記録を自動化することにより、改ざんを困難なものとし、さらに、捕捉された画像の記録を、改ざんがないことの証拠として用いることができるため、検寸作業の効率だけでなく、信頼性も向上し得る。
情報処理装置140は、例えば、各種マーカーの識別のために、マーカーデータベース部に接続されることができる。マーカーデータベース部は、複数の基準用マーカー101、第1のランドマーク用マーカー110、および第2のランドマーク用マーカーを識別することが可能なように、複数の基準用マーカー101、第1のランドマーク用マーカー110、および第2のランドマーク用マーカーそれぞれの識別要素を、マーカー毎に記憶することができる。
図3は、マーカーデータベース部に記憶されるデータのデータ構成の一例を示す。
マーカーデータベース部は、例えば、基準用マーカーデータベース部301およびランドマーク用マーカーデータベース部302を備える。
基準用マーカーデータベース部301には、複数の基準用マーカー101の各々について、そのマーカーのマーカーIDと、バイナリコード、マーカーシート102上でのX座標、およびマーカーシート102上でのY座標とが関連付けられて記憶され得る。ここで、バイナリコードは、識別要素と1対1の関係を有するコードである。例えば、識別要素が複数のドットである場合、特定の位置のドットの有無に基づいてバイナリコードを作成することができる。例えば、10桁のバイナリコードは、ドットが存在し得る10個の位置がある場合に、10個の位置のそれぞれについて、その位置にドットがある場合に1、ドットがない場合に0とすることによって作成され得る。
ランドマーク用マーカーデータベース部302には、第1のランドマーク用マーカー110のマーカーIDと、バイナリコードとが関連付けて記憶され得、第2のランドマーク用マーカー120のマーカーIDと、バイナリコードとが関連付けて記憶され得る。複数の基準用マーカー101と、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120とは異なるため、第1のランドマーク用マーカー110のバイナリコードおよび第2のランドマーク用マーカー120のバイナリコードは、基準用マーカーデータベース部301に記憶されるバイナリコードのいずれとも同じではない。例えば、第1のランドマーク用マーカー110の識別要素と第2のランドマーク用マーカー120の識別要素とが同じ場合には、第1のランドマーク用マーカー110のバイナリコードおよび第2のランドマーク用マーカー120のバイナリコードは同じになるため、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120を区別して記憶しなくてもよい。
寸法記録データベース部およびマーカーデータベース部は、情報処理装置140の内部に設けられてもよいし、情報処理装置140の外部に設けられてもよい。寸法記録データベース部およびマーカーデータベース部のうちの少なくとも一方が情報処理装置140の内部に設けられる場合、そのデータベース部は、情報処理装置のメモリ部143を実装する記憶手段と同一の記憶手段によって実装されてもよいし、メモリ部143を実装する記憶手段とは別の記憶手段によって実装されてもよい。いずれにせよ、そのデータベース部は、情報処理装置140のための格納部として構成され得る。寸法記録データベース部およびマーカーデータベース部のうちの少なくとも一方が情報処理装置140の外部に設けられる場合、そのデータベース部は、ネットワークを介して情報処理装置140と接続され得る。ここで、ネットワークの種類は問わない。ネットワークは、有線であってもよいし、無線であってもよい。ネットワークは、例えば、インターネットであってもよいし、LANであってもよい。このように、寸法記録データベース部およびマーカーデータベース部の構成は、特定のハードウェア構成に限定されない。例えば、寸法記録データベース部およびマーカーデータベース部は同一のデータベース部として構築されてもよい。寸法記録データベース部およびマーカーデータベース部は各々、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。例えば、寸法記録データベース部およびマーカーデータベース部は、情報処理装置140の外付けハードディスク装置として構成されてもよいし、ネットワークを介して接続されるクラウド上のストレージとして構成されてもよい。
図4は、情報処理装置140の構成の一例を示す。
情報処理装置140は、インターフェース部141と、表示部142と、メモリ部143と、プロセッサ部144とを備え得る。
インターフェース部141は、情報処理装置140の外部と情報のやり取りを行う。情報処理装置140のプロセッサ部144は、インターフェース部141を介して、情報処理装置140の外部から情報を受信することが可能であり、情報処理装置140の外部に情報を送信することが可能である。インターフェース部141は、任意の形式で情報のやり取りを行うことができる。
情報処理装置140は、例えば、インターフェース部141を介して、情報処理装置140に接続された画像捕捉手段130と通信することができる。これにより、情報処理装置140は、画像捕捉手段130によって捕捉された画像を画像捕捉手段130から受信することができる。また、情報処理装置140は、画像捕捉手段130に制御信号を送信し、画像捕捉手段130に画像を捕捉するよう指示することもできる。
情報処理装置140は、例えば、インターフェース部141を介して、情報処理装置140に接続されたリーダと通信することができる。これにより、情報処理装置140は、リーダによって読み取られた情報をリーダから受信することができる。また、情報処理装置140は、リーダに制御信号を送信し、リーダに読取機能を起動するよう指示することもできる。
情報処理装置140は、例えば、インターフェース部141を介して、情報処理装置140にネットワークで接続された外部の装置と通信することができる。これにより、情報処理装置140は、外部のシステム(例えば、生産管理システムまたはデータベース部)に情報を送信することができる。情報処理装置140は、例えば、記録のために、測定された距離を物体の寸法として生産管理システムまたはデータベース部に送信することができる。情報処理装置140は、例えば、記録のために、画像捕捉手段130によって捕捉された画像を生産管理システムまたはデータベース部に送信することができる。
表示部142は、情報を表示するための任意のディスプレイであり得る。表示部142は、例えば、物体の寸法を測定すべき部分の指示、寸法を測定すべき部分の寸法の測定方法、寸法を測定すべき部分の寸法の規定値、寸法を測定すべき部分の寸法の許容値、測定結果等を表示することができる。
メモリ部143には、情報処理装置140における処理を実行するためのプログラムやそのプログラムの実行に必要とされるデータ等が格納されている。メモリ部143には、例えば、物体上の距離を測定するためのプログラム(例えば、後述する図6に示される処理を実現するプログラム)の一部または全部が格納されている。メモリ部143には、任意の機能を実装するアプリケーションが格納されていてもよい。ここで、プログラムをどのようにしてメモリ部143に格納するかは問わない。例えば、プログラムは、メモリ部143にプリインストールされていてもよい。あるいは、プログラムは、ネットワークを経由してダウンロードされることによってメモリ部143にインストールされるようにしてもよい。メモリ部143は、任意の記憶手段によって実装され得る。
プロセッサ部144は、情報処理装置140全体の動作を制御する。プロセッサ部1440は、メモリ部143に格納されているプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。これにより、情報処理装置140を所望のステップを実行する装置として機能させることが可能である。プロセッサ部144は、単一のプロセッサによって実装されてもよいし、複数のプロセッサによって実装されてもよい。
プロセッサ部144は、画像捕捉手段130から受信された画像に基づいて、第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離を算出するための算出手段としての機能を有する。プロセッサ部144は、例えば、画像捕捉手段130によって捕捉された画像を取得し、取得された画像内で複数の基準用マーカー101、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120を認識する。次いで、プロセッサ部144は、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120と複数の基準用マーカー101との位置関係から、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の平面座標を三角測量の原理を用いて算出し、算出された平面座標に基づいて、第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離を算出することができる。
プロセッサ部144は、例えば、画像捕捉手段130の位置および姿勢のキャリブレーションのための機能も有し得る。プロセッサ部144は、画像捕捉手段130の位置および姿勢のキャリブレーションのために、画像捕捉手段130から受信された画像に基づいて、画像捕捉手段130の複数の基準用マーカー101に対する位置および姿勢、および/または、画像捕捉手段130の第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120に対する位置および姿勢を決定し得る。プロセッサ部144は、例えば、捕捉された画像内で認識された複数の基準用マーカー101の既知の大きさおよび既知の平面座標を利用し、三角測量の原理を用いて、画像捕捉手段130の複数の基準用マーカー101に対する位置を決定することができる。例えば、捕捉された画像内で複数の基準用マーカー101の一部が傾いている場合には、その傾きから画像捕捉手段130の複数の基準用マーカー101に対する姿勢を決定することができる。さらに、プロセッサ部144は、捕捉された画像内で認識された第1のランドマーク用マーカー10および第2のランドマーク用マーカーの複数の基準用マーカー101に対する相対位置を利用して、画像捕捉手段130の第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120に対する位置および姿勢を決定することができる。これにより、プロセッサ部144は、画像捕捉手段130の位置および姿勢を考慮したうえで、第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離を算出することができるようになり、より正確な距離を算出することができる。
画像捕捉手段130の位置および姿勢のキャリブレーションは、例えば、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の画像を捕捉する前の初期設定として行われることができる。これは、例えば、画像捕捉手段130によって複数の基準用マーカー101の画像を捕捉し、捕捉された画像内で認識された複数の基準用マーカー101の既知の大きさおよび既知の平面座標を利用し、三角測量の原理を用いて、画像捕捉手段130の複数の基準用マーカー101に対する位置および姿勢を決定することによって行われ得る。
好ましくは、画像捕捉手段130の位置および姿勢のキャリブレーションは、第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離を算出する際に行われ得る。第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離を算出する毎に画像捕捉手段130の位置および姿勢のキャリブレーションを行うことで、より正確な距離を算出することができる。これは、例えば、画像捕捉手段130によって複数の基準用マーカー101ならびに第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の画像を捕捉し、捕捉された画像内で認識された第1のランドマーク用マーカー10および第2のランドマーク用マーカーの複数の基準用マーカー101に対する相対位置を利用して、画像捕捉手段130の第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120に対する位置および姿勢を決定することによって行われ得る。
プロセッサ部144は、例えば、捕捉された画像内で複数の基準用マーカー101、第1のランドマーク用マーカー110、第2のランドマーク用マーカー120を認識する際に、捕捉された画像に対して歪み補正を行うことができる。プロセッサ部144は、例えば、複数の基準用マーカー101を認識する際に、複数の基準用マーカー101がマーカーシート102上での正常な形式(例えば、上述した例では、約20mmの直径を有する円形、および/または、約45mmの間隔等)となるように、捕捉された画像に対して歪み補正を行うことができる。このとき、プロセッサ部144は、複数の基準用マーカー101の識別要素を認識することができる程度に、複数の基準用マーカー101がマーカーシート102上での正常な形式に近づくまで、捕捉された画像に対して歪み補正を繰り返すようにしてもよい。プロセッサ部144は、例えば、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120を認識する際に、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の正常な形式(例えば、約20mmの直径を有する円形等)となるように、捕捉された画像に対して歪み補正を行うことができる。このとき、プロセッサ部144は、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の識別要素を認識することができる程度に、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の正常な形式に近づくまで、捕捉された画像に対して歪み補正を繰り返すようにしてもよい。これにより、捕捉された画像内で複数の基準用マーカー101、第1のランドマーク用マーカー110、第2のランドマーク用マーカー120の写りが悪かったとしても、複数の基準用マーカー101、第1のランドマーク用マーカー、第2のランドマーク用マーカー内の識別要素を確実に認識することができるようになる。
プロセッサ部144は、例えば、捕捉された画像内で複数の基準用マーカー101、第1のランドマーク用マーカー、第2のランドマーク用マーカーを認識する際に、捕捉された画像に対して露出補正を行うことができる。プロセッサ部144は、例えば、複数の基準用マーカー101、第1のランドマーク用マーカー、第2のランドマーク用マーカー内の識別要素を認識することができる程度に、捕捉された画像に対して露出補正を行うことができる。好ましくは、プロセッサ部144は、複数の基準用マーカー101、第1のランドマーク用マーカー、第2のランドマーク用マーカー内の識別要素を最もよく識別できるまで、捕捉された画像に対して露出補正を繰り返し行うことができる。これにより、撮影環境が変化した場合であっても、複数の基準用マーカー101、第1のランドマーク用マーカー、第2のランドマーク用マーカー内の識別要素を確実に認識することができるようになる。
上述した例では、物体の寸法を測定するためのシステム100が、マーカーシート102を備えることを説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、物体の寸法を測定するためのシステム100は、マーカーシート102を必ずしも備える必要はない。例えば、物体の寸法を測定するためのシステム100は、マーカーシート102の代わりに、複数の基準用マーカー101が配置された他の任意の部材を備えるようにしてもよい。他の任意の部材は、例えば、複数の基準用マーカー101が固定して配置されるものである限り任意の物であり得、例えば、作業台、床、壁等であり得る。しかしながら、好ましい実施形態では、物体の寸法を測定するためのシステム100は、マーカーシート102を備え、複数の基準用マーカー101がマーカーシート102上に配置される。マーカーシート102は、軽量で扱いが容易であり、物体の寸法を測定するためのシステム100の設置が簡単になるからである。
上述した例では、物体の寸法を測定するためのシステム100が、第1のランドマーク用マーカーおよび第2のランドマーク用マーカーという2つのランドマーク用マーカーを備える例を説明したが、本発明はこれに限定されない。物体の寸法を測定するためのシステム100は、2よりも多いランドマーク用マーカーを備えることもできる。このとき、物体の寸法を測定するためのシステム100は、2よりも多いランドマーク用マーカーのうちの2つの間の距離をそれぞれ算出することができる。例えば、物体の寸法を測定するためのシステム100が、第3のランドマーク用マーカーを含む3つのランドマーク用マーカーを備える場合、物体の寸法を測定するためのシステム100は、第1のランドマーク用マーカーと第2のランドマーク用マーカーとの間の距離を算出し、第2のランドマーク用マーカーと第3のランドマーク用マーカーとの間の距離を算出し、第3のランドマーク用マーカーとの間の距離を算出し、第3のランドマーク用マーカーと第1のランドマーク用マーカーとの間の距離を算出することができる。
2.物体上の距離を測定するためのシステムを用いる方法
図5は、物体上の距離を測定するためのシステム100を用いて、物体上の距離を測定するための方法の一例を示す。図5の示される方法は、物体上の距離を測定する準備段階の手順を示し、この手順は、作業員によって行われ得る。
ステップS501では、作業員が、複数の基準用マーカー101を配置する。例えば、作業員が、複数の基準用マーカー101が配置されたマーカーシート102を設置することによって、複数の基準用マーカー101を配置することができる。例えば、複数の基準用マーカー101が配置されたマーカーシート102が既設されている場合には、ステップS501は省略される。
ステップS502では、作業員が、複数の基準用マーカー101の近傍に物体を配置する。ここで、複数の基準用マーカー101の近傍とは、画像捕捉手段130によって、複数の基準用マーカー101と物体との画像を捕捉することができる程度に近いことを言う。例えば、マーカーシート102上に物体を載置することによって、複数の基準用マーカー101の近傍に物体を配置することができる。
ステップS503では、作業員が、物体上に第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120を配置する。第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120は、物体の寸法を測定すべき部分上に配置される。例えば、作業員は、物体の寸法を測定すべき部分の一方の端部に第1のランドマーク用マーカー110を配置し、他方の端部に第2のランドマーク用マーカー120を配置する。例えば、作業員は、第1のランドマーク用マーカー110が取り付けられた指カバーを右手の親指に装着し、第2のランドマーク用マーカー120が取り付けられた指カバーを左手の親指に装着して、両手の指で物体上の距離を測定すべき部分をつまむことにより、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の物体上の距離を測定すべき部分の両端に配置することができる。例えば、作業員は、第1のランドマーク用マーカー110が取り付けられた第1の取付部材を物体上の距離を測定すべき部分の一方の端部に取り付け、第2のランドマーク用マーカー120が取り付けられた第2の取付部材を物体上の距離を測定すべき部分の他方の端部に取り付けることにより、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の物体上の距離を測定すべき部分の両端に配置することができる。取付部材は、例えば、面ファスナ、粘着テープ等の固定手段を備え、これにより、物体上に取り外し可能に固定されることができる。
作業員によって物体上に第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120が配置されると、システム100の画像捕捉手段130および情報処理装置140によって自動的に物体上の距離が測定される。
図6は、物体上の距離を測定するためのシステム100を用いて、物体上の距離を測定するための方法の一例を示す。図6の示される方法は、物体上の距離を自動的に測定する段階の手順を示し、この手順は、物体上の距離を測定するためのシステム100の画像捕捉手段130または情報処理装置140のプロセッサ部144によって行われ得る。
ステップS601では、画像捕捉手段130が、物体と、複数の基準用マーカー101と、第1のランドマーク用マーカー110と、第2のランドマーク用マーカー120との画像を捕捉する。画像捕捉手段130は、作業員によってマーカーシート102上に配置された物体上に第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120が配置された状態の画像を捕捉する。情報処理装置140のプロセッサ部144は、ステップS601で捕捉された画像を、インターフェース部141を介して取得する。
ステップS602では、情報処理装置140のプロセッサ部144が、ステップS601で捕捉された画像に基づいて、第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離を算出する。プロセッサ部144は、例えば、ステップS601で捕捉された画像内で複数の基準用マーカー101、第1のランドマーク用マーカー110、および第2のランドマーク用マーカー120を認識し、次いで、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120と複数の基準用マーカー101との位置関係から、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の平面座標を三角測量の原理を用いて算出し、算出された平面座標に基づいて、第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離を算出することができる。
例えば、ステップS602では、画像捕捉手段130の位置および姿勢のキャリブレーションを行ったうえで、第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離を算出することができる。例えば、プロセッサ部144は、画像捕捉手段130から受信された画像に基づいて、画像捕捉手段130の複数の基準用マーカー101に対する位置および姿勢、および/または、画像捕捉手段130の第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120に対する位置および姿勢を決定し得る。プロセッサ部144は、例えば、捕捉された画像内で認識された複数の基準用マーカー101の既知の大きさおよび既知の平面座標を利用し、三角測量の原理を用いて、画像捕捉手段130の複数の基準用マーカー101に対する位置を決定することができる。例えば、捕捉された画像内で複数の基準用マーカー101の一部が傾いている場合には、その傾きから画像捕捉手段130の複数の基準用マーカー101に対する姿勢を決定することができる。さらに、プロセッサ部144は、捕捉された画像内で認識された第1のランドマーク用マーカー10および第2のランドマーク用マーカーの複数の基準用マーカー101に対する相対位置を利用して、画像捕捉手段130の第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120に対する位置および姿勢を決定することができる。これにより、プロセッサ部144は、画像捕捉手段130の位置および姿勢を考慮したうえで、第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離を算出することができるようになり、より正確な距離を算出することができる。
画像捕捉手段130の位置および姿勢のキャリブレーションは、例えば、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の画像を捕捉する前の初期設定として行われることができる。これは、例えば、上述したステップS501で複数の基準用マーカー101が配置された後に行われることができる。
好ましくは、画像捕捉手段130の位置および姿勢のキャリブレーションは、ステップS602で、第1のランドマーク用マーカー110と第2のランドマーク用マーカー120との間の距離を算出する毎に行われ得る。これにより、より正確な距離を算出することができる。
ステップS602の後、追加のステップS603として、情報処理装置140のプロセッサ部144は、算出された距離を寸法記録データベース部に記録することができる。あるいは、算出された距離を寸法記録データベース部に記録することに代えて、または、算出された距離を寸法記録データベース部に記録することに加えて、プロセッサ部144は、捕捉された画像を寸法記録データベース部に記録することができる。捕捉された画像は、寸法が正確に測定されたことの証拠となり得、これにより、測定された寸法の信頼性を高めることができる。例えば、手動での測定および記録では、測定された寸法の改ざんが容易であったが、本発明では、寸法の測定および記録を自動化することにより、改ざんを困難なものとし、さらに、捕捉された画像の記録を、改ざんがないことの証拠として用いることができる。
上述したステップS502~ステップS602は、測定すべき部位毎に行われ得る。このとき、例えば、リーダによって、物体に関連付けられた読取コードを読み取り、読取コードに埋め込まれた物体の寸法を測定すべき部分の指示を表示部142に表示することによって、作業員に寸法測定の手順を示すようにしてもよい。これにより、作業員は、第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120の配置をスムーズに行うことができる。
例えば、リーダによって、物体に関連付けられた読取コードを読み取った際、情報処理装置140は、読取コードに埋め込まれた物体の寸法を測定すべき部分の許容寸法を表示部142に表示することができる。例えば、情報処理装置140は、測定された寸法が許容寸法外である場合に、アラートを発することにより、作業員に測定された寸法が許容寸法外であることを通知することができる。これにより、作業員は、測定された寸法が許容寸法であるか否かを即座に確認することができる。例えば、情報処理装置140は、測定された寸法が許容寸法内である場合に、検寸合格である旨を記録し、測定された寸法が許容寸法外である場合に、検寸不合格である旨を記録することができる。これにより、作業員は、検寸の合格不合格を手動で入力する必要がなくなる。また、情報処理装置140が自動的に記録するため、作業員による改ざんが困難となる。
上述したステップS601~ステップS603によって、寸法の測定作業および記録作業が自動化されるため、例えば、作業員は、複数の基準用マーカー101の近傍に物体を配置し、物体上に第1のランドマーク用マーカー110および第2のランドマーク用マーカー120を配置して画像捕捉手段130を操作するだけで、衣服の検寸作業を完了することができる。このようにして、物体上の距離を測定するためのシステム100によって、衣服の検寸作業が半自動化されることとなる。
物体上の距離を測定するためのシステム100によって距離を測定される物体は、任意の物体であり得る。好ましくは、物体は、製品であり得る。製品は、規定された寸法に製造する必要があるからである。さらに好ましくは、物体は、衣服であり得る。衣服の寸法は、見た目のみならず着心地にも影響する重要なファクターであり、規定された寸法に正確に製造する必要があるからである。
図6を参照して上述した例では、図6に示される処理は、プロセッサ部144とメモリ部143に格納されたプログラムとによって実現することができることが説明されたが、本発明はこれに限定されない。図6に示される処理のステップの少なくとも1つは、制御回路などのハードウェア構成によって実現されてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。
本発明は、衣服等の物体検寸作業の効率化や検寸ミスの防止が可能な、物体上の距離を測定するための方法、システム、およびプログラムを提供するものとして有用である。
100 物体上の距離を測定するためのシステム
101 基準用マーカー
102 マーカーシート
110 第1のランドマーク用マーカー
120 第2のランドマーク用マーカー
130 画像捕捉手段
140 情報処理装置

Claims (11)

  1. 物体上の距離を測定するための方法であって、
    画像捕捉手段が、前記物体と、複数の基準用識別部分と、第1のランドマーク用マーカーと、第2のランドマーク用マーカーとの画像を捕捉することであって、前記複数の基準用識別部分の各々は、ユニークなパターンで配置された複数のドットを有し、前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーは、前記複数の基準用識別部分と異なり、前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーは各々、物体上に配置されている、ことと、
    算出手段が、前記捕捉された画像に基づいて、前記第1のランドマーク用マーカーと前記第2のランドマーク用マーカーとの間の距離を算出することと
    を含む方法。
  2. 前記捕捉された画像内の前記複数の基準用識別部分に基づいて、前記画像捕捉手段の前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーに対する位置および姿勢を決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーは、
    前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーを指に取り付けた状態で、前記指を前記物体上の距離を測定すべき部分に配置すること
    によって配置される、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
  4. 前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーは、
    前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーを前記物体上の距離を測定すべき部分に取り付けること
    によって配置される、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記物体に関連付けられた読取コードを読み取ることと、
    前記読取コードに埋め込まれた情報を表示することと
    をさらに含み、前記情報は、前記物体の寸法を測定すべき部分の指示を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記情報は、前記測定すべき部分の許容寸法をさらに含む、請求項に記載の方法。
  7. 前記算出された距離を記録することをさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記捕捉された画像を記録することをさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記物体は、衣服である、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
  10. 物体上の距離を測定するためのシステムであって、
    複数の基準用識別部分であって、前記複数の基準用識別部分の各々は、ユニークなパターンで配置された複数のドットを有する、複数の基準用識別部分と、
    前記複数の基準用識別部分と異なる第1のランドマーク用マーカーおよび第2のランドマーク用マーカーと、
    前記物体と、前記複数の基準用識別部分と、前記第1のランドマーク用マーカーと、前記第2のランドマーク用マーカーとの画像を捕捉する画像捕捉手段と、
    前記捕捉された画像に基づいて、前記第1のランドマーク用マーカーと前記第2のランドマーク用マーカーとの間の距離を算出する算出手段と
    を備えるシステム。
  11. 物体上の距離を測定するためのプログラムであって、前記プログラムは、プロセッサを備えるコンピュータシステムにおいて実行され、前記プログラムは、
    前記物体と、複数の基準用識別部分と、第1のランドマーク用マーカーと、第2のランドマーク用マーカーとの画像を取得することであって、前記複数の基準用識別部分の各々は、ユニークなパターンで配置された複数のドットを有し、前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーは、前記複数の基準用識別部分と異なり、前記第1のランドマーク用マーカーおよび前記第2のランドマーク用マーカーは各々、物体上に配置されている、ことと、
    前記取得された画像に基づいて、前記第1のランドマーク用マーカーと前記第2のランドマーク用マーカーとの間の距離を算出することと
    を含む処理を前記プロセッサに行わせる、プログラム。
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