JP6676322B2 - 負担評価装置、負担評価方法 - Google Patents
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Description
特許文献2には、立位姿勢作業における腰部、足部の疲労度合を定量化し、疲労が最も少なくなる作業形態を作成できる技術が開示されている。
さらに各工程においては、実際の作業に直接関連しない動作(非作業動作)もある。例えば或る作業毎に作業者に接近してくる台車(部品を積載した台車)から身体を避ける動作、作業過程の一部をロボットが担当する場合にそのロボットの移動を回避する動作、作業に移動を伴う場合に、床の障害物や段差を跨ぐ動作、頭上の障害物を避けるようにかがむ動作、などである。
特にこれらのような非作業動作については、改善の余地が大きいが、実際にその非作業動作の度合いや、それによる負担を客観的な値で評価することはなされていなかった。
そこで本発明は、非作業動作についての評価を的確に行い、ライン管理や安全性向上に役立てることができるシステムを提供することを目的とする。
即ち作業者の身体状態を簡易モデルにより検出し、各身体部位、例えば関節部などについての検出点や線の位置や変化(移動ベクトル)により、工程作業過程の姿勢や動作を検出する。そして作業者の姿勢又は動作に基づいて負担値を算出する。この場合に、特に工程内における非作業動作を抽出して、その非作業動作についての負担値を算出し、負担評価情報を生成して提示する。
作業者を撮像して撮像画像を解析すれば、その作業者の検出点の三次元位置を特定することができる。
即ち工程の全体の負担の中で、非作業動作についての負担が示す値や割合を提示するようにする。
これにより情報処理装置を用いて負担評価装置を実現できる。
以下、負担評価装置の実施の形態を説明する。なお図1に示す演算部1が、本発明の負担評価装置の実施の形態となる。図1は演算部1を含む負担評価システムの例を示している。
これら1又は複数の撮像部10は、動画として撮像した各フレームの撮像画像データを演算部1に供給する。
なお、撮像部10はステレオ撮像を行うものとされ、ステレオ撮像された撮像画像信号は、画像解析において三角測量の原理を用いて奥行き方向の情報も得ることができる。
駆動部11は、撮像部10の撮像方向を変位させる装置で、例えばパン・チルト機構及びその駆動モータを有する。
各センサ20の検出信号は、有線又は無線で受信部21に供給され、受信部で受信した検出信号は、検出値生成部22で検出値にデコードされて演算部1に供給される。
なお演算部1としての情報処理装置は、1つのコンピュータ装置で実現されてもよいし、複数のコンピュータ装置が連携して実現されてもよい。
この演算部1は、本システムのための処理機能として、画像解析部1a、カメラ制御部1b、検出情報取得部1c、動作判定部1d、負担算出部1e、出力制御部1fが設けられる。これらの各部はソフトウエアにより実行される処理機能を仮想的にブロック化して示したものである。
本例の場合、作業者を主に関節等の検出点と、検出点を結ぶ線の情報で簡易化した簡易モデルとして検出する。
図2に簡易モデルの例を示す。人体の各所について検出点Pを設定する。図では検出点P0〜P20を一例として示している。例えば腰部、頭部、首、手足の関節部分など、主に姿勢に応じて変位する箇所を検出点Pとする。
各検出点Pは、それぞれ特定の他の検出点Pと線で結ばれる。
例えば検出点P1は検出点P2,P3,P6とそれぞれ線で結ばれている。
検出点P2は検出点P1とのみ線で結ばれている。
検出点P3は検出点P1、P4と線で結ばれている。
これらのように、各検出点P1〜P20は、それぞれ線で結ばれている検出点が規定されていることで、点と線により人体を表現する簡易モデルが形成される。
なお、撮像画像データから作業者の身体を的確に検出するために作業服(ユニフォーム)や帽子の色を予め登録しておき、工場設備や製品の色と明確に区別できるようにすることが好適である。
或いはパターンマッチングにより、人体構成部分における各検出点Pを判定することも考えられる。
さらに作業者がセンサ20を手首、足首等に装着して、それらの位置情報が検出できるようにした場合、撮像画像データから抽出した検出点Pの三次元位置情報を、センサ20による位置情報で補正するようなことも考えられる。
具体的には画像解析部1aによって認識された作業者の位置の移動(各フレームでの作業者位置の変化)に応じて、駆動部11を駆動させる。
例えば画像解析部1aが、撮像画像データの所定のフレーム間隔となるサンプルタイミングt(t0、t1、t2・・・)で各検出点P0〜P(n)(図2の例ではn=20)の三次元位置情報を検出するとする。検出情報取得部1cは、サンプルタイミングt毎に、検出点P0〜P(n)の三次元座標値を取得し、これを記憶する。この図4Aのような情報は、例えば1つの工程毎、作業者毎に取得し、記憶管理していく。
いま、工程Aが図4Bのように5つの作業a1〜a5があるとすると、担当する作業者WM1は、ライン上の車体に対して、この工程A(作業a1〜a5)を繰り返し行うことになる。
図4Aのような各検出点P0〜P20の三次元位置情報は、サンプルタイミングt毎に取得・記憶していくことで、繰り返し行われる工程における検出点P0〜P20の三次元位置情報が時系列上で収集されていくことになる。
なお、図4Bではサンプルタイミングt0〜t99、t100〜t199で、それぞれ工程Aの1回が完了するものとして示しているが、これは説明上の一例に過ぎない。例えば同じ工程を同じ作業者が行う場合であっても、毎回同じ時間で完了するとは限らないためである。工程A内の各作業a1〜a5としての情報が、どのサンプルタイミングtの情報であるかは、各三次元座標値によって判定される姿勢や姿勢の変化、動きの変化等により判定できる。
特に負担算出部1eは、動作判定部1dで判定した作業者の姿勢又は動作に基づいて、工程内の動作のうちで作業に直接関わっていない非作業動作についての負担値を算出する。
また負担算出部1eは、測定対象の工程の全体、或いは工程内の作業毎の負担値の算出も行う。
これら姿勢や動作、さらにはその時間に応じた負担値は、予め人間工学に沿って算出し、体系化してデータベース部2に登録しておく。
そして負担算出部1eは、動作判定部1dで判定した工程や各作業における作業者の一連の動作、姿勢や、その継続時間に基づいて、工程或いは工程内の各作業についての負担値を算出する。例えば検出点Pまたは線の移動量から判定された動作や姿勢やその継続時間等についての負担値を求め、これらを加算、或いは重み付け加算等を行い、作業や工程における一連の動作(姿勢)としての負担値を算出する。具体的には、判定された作業中の姿勢、腕等の関節の角度、移動量等について個々に負担値をあてはめ、これらを用いて1つの作業や工程の負担値を算出する。
また例えば作業終了時まで通して負担値を算出し、疲労のピークや、作業延長時の影響度(疲労予測)を求めることもできる。
非作業動作として、回避動作を例に挙げる。回避動作とは、例えば部品を積載した台車等から身体を避ける動作、ロボットの移動を回避する動作、床の障害物や段差を跨ぐ動作、頭上の障害物を避けるようにかがむ動作などとする。工程内に発生するこれらの回避動作については、予め動作パターンを測定して登録しておく。
例えば工程Aにおいて、図4Bに示すように3つの回避動作KH1,KH2,KH3が存在しているとする。例えば作業a1の開始時点で作業者は台車からの待避動作(KH1)が必要とされ、作業a4の途中で跨いで移動する動作(KH2)が必要とされ、作業a5の終了の際にかがむ動作(KH3)が必要となるなどである。
このような回避動作KH1,KH2,KH3は、それぞれある程度パターン化された動作であるため、予め動作パターンを登録しておくことで、各作業内の一部の動作として抽出することができる。即ち図4Aのような情報のうちで、回避動作KH1,KH2,KH3に該当する部分を抽出することができる。
従って、その抽出した部分の姿勢や動作から、負担値を求めることができる。
さらに予め登録していない動作、例えば突発的な危険回避の動作についても判別することができる。即ち各作業及び回避動作の動作パターンを登録していた場合に、登録した動作とは異なる動作が観測された場合、それは突発的な危険への対応のための動作等と推定できる。そのような突発的回避動作についても負担値を求めることもできる。なお後述するが、突発的な動作が観測される場合には、それらの抽出提示や警報等の処理を行うことも可能である。
なお算出値は、多様に想定される。例えば工程Aについての算出値MA1は、工程Aにおける作業負荷の総合負担値、MA2は工程A内の回避動作の負担値、MA3は作業者の肩に対する負担値、図示しないMA3は脚部に対する負担値、などとしてもよい。
また各作業に対しての算出値(例えば作業a1についての算出値Ma1−1、Ma2−2・・・)も、総合負担値、回避動作の負担値、各部の負担値などとしてもよい。
工程、作業、回避動作についての負担値(作業負荷)の計算例を示す。
Disは(数2)で求められる。
Posは例えば(数3)で求められる。
なお、以上の負担値(作業負荷)の計算例は一例に過ぎない。
記憶部3は、図4Aのような検出情報や、図5のような算出値の情報が記憶される。また演算部1が上記各機能を実行するためのプログラムが記憶される。
表示部4は、演算部1に接続された表示デバイスとされ、各種のユーザインターフェース画像や、負担評価情報を示す画像の表示を行う。
通信部5は、有線、無線で外部機器との通信を行ったり、LAN(Local Area Network)等の通信経路を介した通信を行う。演算部1は通信部5により例えば負担評価情報を他の情報処理装置等に提供できる。
印刷部6は、演算部1に接続されたプリンター等であり、演算部1の指示に応じて印刷動作を行う。
図6を参照しながら演算部1の処理手順を説明する。演算部1は図1に示した各機能(1a〜1f)により、以下の処理を実行する。
なお図6では、一人の作業者、工程を対象として作業負荷の測定を行う処理を示している。演算部1は、このような処理を各工程に対応して行う。もちろん複数のコンピュータ装置がそれぞれ並行して当該処理を行うものでもよい。
ステップS103で演算部1は、作業者認識を行う。即ち取り込みを開始した撮像画像データの画像解析により、作業者を認識する。例えば特定の色の作業服を着た人物を作業者として認識し、その作業者の身体位置を把握する。
ステップS104で演算部1は、作業者追尾を開始する。即ち画像上で認識した作業者がフレームアウトしないように駆動部11を制御する追尾制御を開始する。
測定開始トリガに応じて演算部1はステップS106に進む。
ステップS107で演算部1は、姿勢データモデル化を行う。つまり動作判定部1dの機能により、ステップS106で取得した各検出点Pの三次元座標値によって表現される作業者の簡易モデルから、作業者の姿勢、動作を判定する。
ステップS108で演算部1は、作業負荷数値化を行う。即ち演算部1は付加算出部1eの機能により、各種作業負荷の計算を行い、その計算値を記憶する。
以上のステップS106〜S108の処理を、ステップS109で測定終了と判断されるまで繰り返す。
この間、ステップS108での計算値は、それぞれ各時点における図5のようなデータとして保存してもよいし、毎サンプルタイミングtの計算値の積算値として図5のようなデータを更新していくようにしてもよい。
例えば製造ラインの各工程について、1日のスパンで以上のような測定を行う場合、1日の作業者の負担に関する負担評価情報が生成され、表示されることになる。
なお、ステップS111の段階で、負担評価情報を記憶部3に記憶したり、印刷部6で印刷出力したり、通信部5で外部機器に送信してもよい。
ステップS201で演算部1は工程単位で提示する負担値の算出又は取得を行う。例えばステップS108で数値化し、図5のように記憶した算出値における工程の負担値をそのまま取得して表示用のデータとしたり、或いはそれらの負担値の正規化、係数乗算、平均値化、その他の演算を行って表示用のデータを得る。
1つの工程については、ステップS106で例えば図4Aのように各サンプルタイミングtでの作業者の身体状況が取得でき、さらにステップS107,S108の処理で単位期間毎に負担値が算出される。この負担値が測定終了まで積算されて保持されるようにすれば、各工程において図5のように保持した算出値(例えばMA1)は、測定開始から終了までの工程の負担値となる。例えば1日の勤務における工程の負担値となる。従って、そのように得た積算値、或いはそれを加工した値を工程単位の負担値とすることができる。
工程内の各作業については、予め各作業による動作パターン等を登録しておけば、画像解析により、各サンプルタイミングtの期間の動作が、それぞれどの作業の実行中であるかが判別できる。従ってステップS108での負担値の算出を、各作業単位で分けて実行することが可能で、その各作業についての算出値を積算していけば、保持した算出値は測定開始から終了までの工程の負担値となる。例えば図5の算出値Ma1−1、Ma2−1・・・Ma5−1)は、測定開始から終了までの工程Aにおける各作業a1〜a5の負担値となる。例えば1日の勤務における各作業の負担値となる。従って、そのように得た積算値、或いはそれを加工した値を作業単位の負担値とすることができる。
回避動作が存在しなければステップS208に進み、工程単位、作業単位での負担評価情報を生成する。
全ての回避動作について負担値を算出したら、ステップS208に進み、工程単位、作業単位、及び回避動作についての負担評価情報を生成する。
なお、以上の図7の処理は、必ずしも図6のステップS110として行わなくてもよい。例えばステップS203〜S208としての回避動作について負担値の算出及び表示のための負担評価情報の生成は、オペレータの操作等に基づく任意の時点で行われるようにしてもよい。図4Aのような情報が取得されていれば、いつでも算出が可能なためである。
上記ステップS110で作成され、ステップS111(もしくは任意の時点)で表示される負担評価情報の具体例を示す。
身体の各部に係る負担値自体は、例えば姿勢や動きを判定することで例えばデータベース部2から取得するような処理が可能である。例えばステップS107で或る姿勢を判定したときに、その姿勢における右手の負担値、左手の負担値、腰の負担値、右足の負担値、左足の負担値などをデータベース部2から取得する。ステップS108では、各部の負担値を測定開始から終了までの期間中に積算していけばよい。回避動作に関しても同様である。このようにして求めた身体各部の負担値を用いて負担評価情報とすることで、図8Cのような表示を行うことができる。
このような情報により管理者やライン技術者等は、当該工程又は作業、或いは回避動作により、作業者のどこに負荷がかかるかをより詳細に知ることができる。
図4Aのような検出情報を作業者コードに紐づけておくことで、例えば1つの工程について、作業者毎に負担値や工程所要時間を求めることができる。所要時間は、各サンプルタイミングtにおいて判定される姿勢・動作により計測できる。例えば姿勢や動作により、各作業の開始・終了、工程の開始・終了タイミングが判別できるため、その間のサンプルタイミング数で判定できる。
さらに回避動作の負担値も作業者毎に求めることができる。同じ回避動作であっても、人によって負担値が異なることも予想される。
そこで同一の工程や作業、或いは回避動作について作業者毎の負担値を比較できるような負担評価情報を生成し、図示のように表示させる。またその作業者にとっての、工程負担値内での回避動作の負担値の割合を示す。
これによって管理者は、各工程や作業について、作業者毎の習熟度や向き/不向きを判断することができる。
図10Aでは或る工程に関して、総負担値(工程単位の負担値)、回避負担値及び割合を示している。回避負担値は、例えば工程Aの場合、回避動作KH1,KH2,KH3の負担値の加算値である。割合は、回避負担値の総負担値に占める割合である。このような情報提示により、当該工程においてどの程度の回避動作負担が存在するかを定量的に知ることができる。
また、この図10Aの例では、当該工程(工程A)に存在する回避動作KH1,KH2,KH3について、当該回避動作を含む作業、回避動作の負担値、作業内での割合、回避動作全体での割合などを示している。このような情報提示により、各作業においてどの程度の回避動作負担が存在するかを定量的に知ることができる。
例えば一連の工程(工程A,B,C・・・)において存在する回避動作KH1,KH2,KH3・・・について、該当する工程、該当する作業、工程内での回避動作負担の割合、作業内での回避動作負担の割合、全ての回避動作の中での割合、負担値などを示すようにしている。
このような情報提示により、各回避動作を比較することができる。
以上の実施の形態の負担評価装置となる演算部1は、各サンプルタイミングtで、測定対象の工程を実行する作業者の複数の身体部位に対応する検出点Pと該検出点Pを結ぶ線により簡易モデル化した状態で、作業者の身体状態の情報を取得する検出情報取得部1cと、検出点P又は線の変化により作業者の姿勢又は動作を判定する動作判定部1dと、判定した作業者の姿勢又は動作に基づいて、工程内の動作のうちで作業に直接関わっていない非作業動作(回避動作)についての負担値を算出する負担算出部1eと、その算出結果に基づいて測定対象の工程における非作業動作についての負担評価情報を提示する制御を行う出力制御部1fとを備えている。
即ち作業者の身体状態を簡易モデルにより検出し、各身体部位、例えば関節部などについての検出点や線の位置や変化(移動ベクトル)により、工程作業過程の姿勢や動作を検出する。そして作業者の姿勢又は動作に基づいて負担値を算出する。この場合に、特に工程内における非作業動作を抽出して、その非作業動作についての負担値を算出し、負担評価情報を生成して提示する。
従って、工程内において回避動作についての負担が客観的な値として提示される。製造ラインの設計技術者、ライン管理者等にとっては、非効率が生じている工程、改善すべき工程、或いは改善すべき設備配置などを容易に確認でき、ライン設計やライン改善、安全性向上のための非常に有用な情報を得ることができる。
例えば回避動作の実態、作業者への負担を確認して、作業者への衝突等を回避できるようなライン変更を行ったり、それによって安全性とともに作業効率、作業者の負担の低下等をはかることができる。特に、図8A、図8B、図10A、図10Bのような提示により、ライン改善、ロボット導入などの優先順序も明確に把握できることになる。
また図8C、図9Aのような提示を行うことで、作業者の身体部位に対する回避動作の負担を把握でき、これもライン改善、安全性向上のための指針とすることができる。
図9Bのような提示によれば、各作業者の回避動作に関する負担がわかるため、人員の配置に役立てることができる。
この場合、作業者はセンサ等を身体に装着する必要をなくすことができ、センサ装着による違和感や作業性悪化を生じさせないようにすることができる。
即ち工程の全体の負担の中で、非作業動作についての負担が示す値や割合を提示するようにすることで、工程内での回避動作の負担割合が明確になり、工程改善に有用である。同様に図8Bのように作業内での回避動作の割合を示すことも、作業内容改善に有用である。
また工程全体の負担や各作業の負担を客観的な数値により提示することで、管理者等が工程における作業者の負担を正確に認識できる。主観的情報ではないため、公平な判断も可能となり、製造ラインの設計、メンテナンス、人員配置等のマネジメント、ライン改善などに、非常に有意な情報を得ることができる。
また人の動きを検出する場合、身体全体を検出・認識すると情報量が大きく、誤作動もあり、演算部1の処理負担が増大する。これに対して本実施の形態では、検出点Pと線を用いて単純化し、角度、移動量で負担を計算するようにしているため、処理の容易化、比較的小規模の演算システムでの実現容易性を得ることができる。
非作業動作としては、回避動作に限らない。例えば特に障害物等からの回避でないが単純な移動などとして直接作業に関連しない動作、部品取り出しのためだけに必要な動作など、作業に直接関連しない動作を選定して処理対象とすればよい。
特には、改善によって省略できるであろう動作を非作業動作として処理対象とするとよい。
また日々の稼働ラインの改善にも有益な情報となる。例えば日々、当該負担評価情報を確認して、次の日から工程における作業の改善や人員の合理的配置などに役立てることができる。
また1つの工程について、作業者毎の負担値又は工程所要時間を表示する制御を行うようにすることで(図9B参照)、作業者毎の習熟度や適応度、向き不向きを判断できる客観的情報を提示できる。
また、台車、ロボット、その他の設備等の動作として、作業者に通常と異なる動作を行わせることを発見した場合、画面表示上で、警報出力等を行うようにしてもよい。さらにリアルタイムで作業者に対して危険回避のためお警報を出力するようなことも想定される。
さらには、混流生産や品質状況に応じて作業の負担値が大きくなるとき等にも対応可能となる。例えば、一日の中で生産車種が切り替わったり、その日の状況や環境により品質が変わり一部手直しが入る等して、作業負担が変わるケースもあり、そのような場合に対応可能となるものである。
Claims (8)
- 各時点で、測定対象の工程を実行する作業者の複数の身体部位に対応する検出点と該検出点を結ぶ線により簡易モデル化した状態で、作業者の身体状態の情報を取得する検出情報取得部と、
前記検出情報取得部で得た情報における前記検出点又は線の変化により作業者の姿勢又は動作及びその姿勢や動作の継続時間を判定する動作判定部と、
前記動作判定部で判定した作業者の姿勢又は動作及びその姿勢や動作の継続時間に基づいて、工程内の動作のうちで作業に直接関わっていない非作業動作についての負担値を算出する負担算出部と、
前記負担算出部の算出結果に基づいて、測定対象の工程における非作業動作についての負担評価情報を提示する制御を行う出力制御部と、を備え、
前記非作業動作は、作業者の障害物に対する予め動作パターンを測定して登録しておいた回避動作である
負担評価装置。 - 予め登録した前記回避動作とは異なる動作が観測された場合は、警報の処理を行う
請求項1に記載の負担評価装置。 - 前記検出情報取得部は、作業者を撮像した画像データの解析結果から、複数の前記検出点の三次元位置を取得する
請求項1に記載の負担評価装置。 - 前記負担算出部は、測定対象の工程の全体についての負担値を算出し、
前記出力制御部は、工程における非作業動作についての負担と工程全体の負担を示す負担評価情報を提示する制御を行う
請求項1に記載の負担評価装置。 - 前記非作業動作は、台車から身体を避ける動作、ロボットの移動を回避する動作、床の障害物や段差を跨ぐ動作、頭上の障害物を避ける動作である
請求項1に記載の負担評価装置。 - 情報処理装置が実行する負担評価方法として、
各時点で、測定対象の工程を実行する作業者の複数の身体部位に対応する検出点と該検出点を結ぶ線により簡易モデル化した状態で、作業者の身体状態の情報を取得し、
取得した情報における前記検出点又は線の変化により作業者の姿勢又は動作及びその姿勢や動作の継続時間を判定し、
判定した作業者の姿勢又は動作及びその姿勢や動作の継続時間に基づいて、工程内の動作のうちで作業に直接関わっていない作業者の障害物に対する予め動作パターンを測定して登録しておいた回避動作である非作業動作についての負担値を算出し、
前記負担値の算出結果に基づいて、測定対象の工程における非作業動作についての負担評価情報を提示する制御を行う
負担評価方法。 - 予め登録した前記回避動作とは異なる動作が観測された場合は、警報の処理を行う
請求項6に記載の負担評価方法。 - 前記非作業動作は、台車から身体を避ける動作、ロボットの移動を回避する動作、床の障害物や段差を跨ぐ動作、頭上の障害物を避ける動作である
請求項6に記載の負担評価方法。
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