JP7351554B1 - 安全機構及び安全機構が組み込まれた収容ケース - Google Patents

安全機構及び安全機構が組み込まれた収容ケース Download PDF

Info

Publication number
JP7351554B1
JP7351554B1 JP2022047779A JP2022047779A JP7351554B1 JP 7351554 B1 JP7351554 B1 JP 7351554B1 JP 2022047779 A JP2022047779 A JP 2022047779A JP 2022047779 A JP2022047779 A JP 2022047779A JP 7351554 B1 JP7351554 B1 JP 7351554B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engaging
engaged state
closed position
safety mechanism
storage case
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022047779A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023141449A (ja
Inventor
泰史 山田
憲二 伊藤
達 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KINSOKU CO.,LTD
Original Assignee
KINSOKU CO.,LTD
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KINSOKU CO.,LTD filed Critical KINSOKU CO.,LTD
Priority to JP2022047779A priority Critical patent/JP7351554B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7351554B1 publication Critical patent/JP7351554B1/ja
Publication of JP2023141449A publication Critical patent/JP2023141449A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)
  • Purses, Travelling Bags, Baskets, Or Suitcases (AREA)

Abstract

【課題】既存の収容ケースに容易に組み込むことができる安全機構及び安全機構が組み込まれた収容ケースを提供する。【解決手段】第1の収容部と第2の収容部の何れかに把持部が設けられ、前記第1の収容部と前記第2の収容部の開口端縁同士が接する閉じ姿勢と、前記開口端縁同士が離隔する開き姿勢と、の間で開閉可能にヒンジ機構を介して連結され、ロック機構により前記閉じ姿勢を維持して前記開き姿勢への姿勢変更を阻止するように構成された収容ケースに組み込まれる安全機構であって、前記開口端縁の対向位置に固定する一対の固定部材と、各固定部材に支持され、前記閉じ姿勢で係合状態に移行するとともに、前記係合状態で開き幅が所定幅に達するまで前記開き姿勢への姿勢変更を許容し、前記所定幅を超える前記開き姿勢への姿勢変更を阻止する係合部材と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、安全機構及び安全機構が組み込まれた収容ケースに関する。
トータルステーションなどの測量機器は、運搬時に破損しないように、防振性の収容ケースに収容されている。
このような収容ケースは、第1の収容部と第2の収容部とがヒンジ機構を介して接合され、第1の収容部と第2の収容部には、測量機器の構成部品を収容する複数の凹部が形成された発泡樹脂などの防振部材が収容されている。
第1の収容部と第2の収容部の開口部同士が当接する閉じ姿勢でロック機構を作動操作すると、移動のために把持部を把持して収容ケースを持ち上げても、第1の収容部と第2の収容部とが開き姿勢となることがない。
しかし、ロック機構の作動操作を怠ることがあると、把持部を把持して収容ケースを持ち上げる際に、自重で第1の収容部と第2の収容部とが離隔して開き姿勢となり、収容された構成部品が凹部から離脱して落下し、高価な測量機器が破損する虞があった。
特許文献1には、ケースの止め具をロックし忘れた状態でケースを持ち上げたり、或いは、止め具のロックが搬送途中で解除されたりした場合、本体ケースに対して蓋体が大きく横開きして、本体ケースから楽器が落下してしまう、との課題を解決する楽器収容ケースが開示されている。
当該楽器収容ケースは、一方向に長い楽器を収容する楽器収容ケースであって、幅広の上下面と、幅狭の両側面とで囲まれ、両端面が閉塞されて、全体として筒状をなし、上面及び両側面の長手方向途中部分から一方の端面近傍に至る部分が切り欠かれて開部をなす本体ケースと、前記本体ケースの開口部に適合する形状をなし、前記本体ケースの上面の開口部の、前記端面から離れた方の縁部に、ヒンジを介して回動可能に取付けられた蓋体とを備えている。
当該楽器収容ケースによれば、蓋体を閉じて止め具を掛け忘れた状態でケースを持ち上げたり、止め具が搬送途中で外れたりしても、両端面が閉塞されていて全体として筒状をなす本体ケースに収容されているので、楽器が開口部から飛び出しにくく、楽器の落下を抑制することができる。
特開2011-191527号公報
しかし、特許文献1に開示された楽器の収容ケースは、楽器の落下を回避する特別の構成を採用した専用品であり、既存の収容ケースにそのような特別の構成を組込むことは不可能である。
上述した測量機器の収容ケースも同様で、新たに専用の収容ケースを製造するのではなく、既存の収容ケースでロック機構の作動操作を怠った場合でも、収容物の落下を回避できる安全装置が望まれていた。
本発明の目的は、上述した課題に鑑み、既存の収容ケースに容易に組み込むことができる安全機構及び安全機構が組み込まれた収容ケースを提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による安全機構の第一の特徴構成は、第1の収容部と第2の収容部の何れかに把持部が設けられ、前記第1の収容部と前記第2の収容部の開口端縁同士が接する閉じ姿勢と、前記開口端縁同士が離隔する開き姿勢と、の間で開閉可能にヒンジ機構を介して連結され、ロック機構により前記閉じ姿勢を維持して前記開き姿勢への姿勢変更を阻止するように構成された収容ケースに前記ロック機構とは別に組み込まれる安全機構であって、前記開口端縁の対向位置に固定する一対の固定部材と、各固定部材に支持され、前記閉じ姿勢への姿勢変更時に自発的に仮係合状態に移行するとともに、前記係合状態で開き幅が所定幅に達するまで前記開き姿勢への姿勢変更を許容し、前記所定幅を超える前記開き姿勢への姿勢変更を阻止する係合状態となる係合部材と、を備えている点にある。
第1の収容部と第2の収容部の開口端縁同士が対向する位置に固定部材が配される。固定部材には其々に係合部材が支持され、閉じ姿勢で係合部材が自発的に仮係合状態に移行する。ロック機構が非作動状態のときに把持部が把持されて収容ケースが持ち上げられると、開口端縁同士が離隔する開き姿勢に姿勢が変化する。しかし、係合部材が係合状態であれば、開き幅が所定幅に達するまで開き姿勢への姿勢変更を許容されるものの、所定幅を超える開き姿勢への姿勢変更が阻止されるので、被収容物が収容部から離脱して落下するようなことが回避できる。しかも、開口端縁同士の開き幅が所定幅に達することで、把持部の把持者はロック機構が非作動状態であることを認識できるようになり、速やかにロック機構を作動状態となるように操作することができる。
同第二の特徴構成は、上述した第一の特徴構成に加えて、前記係合部材は、一方の固定部材に支持される係合突起と、他方の固定部材に支持される係合爪を備え、前記閉じ姿勢または前記閉じ姿勢への移行時に前記係合爪が前記係合突起を乗り越えて前記係合状態に移行し、前記係合状態で前記閉じ姿勢から前記開き姿勢への移行時に、前記開き幅が前記所定幅に達すると前記係合爪が前記係合突起と接当する前記係合状態に移行するように構成されている点にある。
第1の収容部と第2の収容部の開口端縁の一方に係合爪が配され、他方に係合突起が配される。開口端縁同士が接する閉じ姿勢または閉じ姿勢への移行時に、係合爪が係合突起を乗り越えて係合状態に移行すると、閉じ姿勢から開き姿勢への移行時に開き幅が所定幅に達した時点で係合爪が係合突起と接当する係合状態となり、それ以上の開き姿勢への姿勢変化が阻止される。
同第三の特徴構成は、上述した第二の特徴構成に加えて、前記係合状態または前記係合状態で前記係合爪を前記係合突起から離脱させる離脱機構を備えている点にある。
意図的に離脱機構を操作しない限り、係合爪を係合突起から容易に離脱させることができなくなるので、姿勢変化が阻止された状態から不用意に開き姿勢に移行するようなことが回避できる。
同第四の特徴構成は、上述した第二または第三の特徴構成に加えて、前記係合爪は、前記閉じ姿勢で前記所定幅に相当する長さだけ前記係合突起側に突出するように形成されている点にある。
係合状態から開き姿勢に姿勢が変化する際に開き幅が所定幅に達すると、係合爪が係合突起に接当して、それ以上の開き姿勢への姿勢変化が阻止される。
同第五の特徴構成は、上述した第二または第三の特徴構成に加えて、前記係合爪または前記係合突起の少なくとも何れか一方は、前記仮係合状態で前記閉じ姿勢から前記開き姿勢への移行時に、前記所定幅だけ相対移動可能に前記固定部材に支持されている点にある。
係合状態から開き姿勢に姿勢が変化する際に、固定部材に支持された係合爪または係合突起の少なくとも何れか一方が、固定部材に対して相対移動し、相対移動は所定幅に達すると、係合爪が係合突起に接当して、それ以上の開き姿勢への姿勢変化が阻止される。
同第六の特徴構成は、上述した第一の特徴構成に加えて、前記係合部材は、一方の固定部材に支持され、上端に抜け止め用のフランジ部が形成された係合ピンと、他方の固定部材に揺動可能に支持され、先端側が基端側より幅狭に形成された係合環を備え、前記閉じ姿勢または前記閉じ姿勢への移行時に自発的に前記係合環の前記基端側が前記係合ピンに嵌入して前記係合状態に移行し、前記仮係合状態で前記閉じ姿勢から前記開き姿勢への移行時に、前記開き幅が前記所定幅に達すると前記係合環の先端側が前記係合ピンの前記フランジ部と接当する前記係合状態に移行するように構成されている点にある。
第1の収容部と第2の収容部の開口端縁の一方に係合ピンが配され、他方に係合環が配される。開口端縁同士が接する閉じ姿勢または閉じ姿勢への移行時に、自発的に係合環が係合ピンに嵌入して係合状態に移行すると、閉じ姿勢から開き姿勢への移行時に開き幅が所定幅に達した時点で幅狭に形成された係合環の先端側が係合ピンに備えたフランジ部と接当する係合状態となり、それ以上の開き姿勢への姿勢変化が阻止される。
同第七の特徴構成は、上述した第一から第六の何れかの特徴構成に加えて、前記固定部材は、前記第1または前記第2の収容部の開口端縁に挿入可能に断面がコの字の板状体で形成され、前記板状体の内側面に抜け止め突起が突出形成されている点にある。
第1または第2の収容部の開口端縁にコの字の板状体でなる固定部材を挿入することで、固定部材に支持された係合部材が位置決め配置される。板状体の内側面に突出形成された抜け止め突起により、開口端縁からの固定部材の離脱が回避される。
本発明による収容ケースの特徴構成は、第1の収容部と第2の収容部の何れかに把持部が設けられ、前記第1の収容部と前記第2の収容部の開口端縁同士が接する閉じ姿勢と、前記開口端縁同士が離隔する開き姿勢と、の間で開閉可能にヒンジ機構を介して連結され、ロック機構により前記閉じ姿勢を維持して前記開き姿勢への姿勢変更を阻止するように構成された収容ケースであって、前記開口端縁の対向位置に、前記ロック機構とは別に上述した第一から第七の何れかの特徴構成を備えた安全機構が組み込まれている点にある。
収容ケースのロック機構が非ロック状態であっても、把持部を把持して持ち上げた収容ケースが大きく開くことが無く、収容物が離脱して落下することの無い状態で、把持者に非ロック状態であることを認識させることができる収容ケースを提供することができる。
以上説明した通り、本発明によれば、既存の収容ケースに容易に組み込むことができる安全機構及び安全機構が組み込まれた収容ケースを提供することができるようになった。
(a)は開き姿勢にある収容ケースの説明図、(b)は閉じ姿勢にある収容ケースの説明図、(c)は閉じ姿勢にある収容ケースの要部を拡大した説明図 (a)は第1の実施形態を示す固定部材と係合爪の斜視図、(b)は同固定部材と係合突起の斜視図 (a)から(d)は第1の態様を示す安全機構の動作説明図 (a)は離脱機構を示す要部断面の説明図、(b)は離脱機構を示す要部側面の説明図 (a)は第2の態様を示す固定部材と係合爪の斜視図、(b)は同固定部材と係合突起の斜視図 (a)から(c)は第2の態様を示す安全機構の動作説明図 (a)から(c)はその他の態様を示す安全機構の説明図
以下に、本発明による安全機構及び安全機構が組み込まれた収容ケースを図面に基づいて説明する。
[収容ケースの構成]
図1(a)には、測量機器の一例であるトータルステーションの収容ケース1が示されている。当該収容ケース1は、略直方体形状の壁面を備えた第1の収容部2と第2の収容部3がヒンジ機構4を介して連結されている。
収容ケース1は、ヒンジ機構4の回転軸周りに揺動することで各収容部2,3の開口部が開閉可能に構成されている。即ち、第1の収容部2と第2の収容部3の開口端縁2E,3E同士が接する閉じ姿勢と開口端縁2E,3E同士が離隔する開き姿勢との間で開閉可能に構成されている。
第1の収容部2と第2の収容部3の其々に、防振部材で構成される複数の収容凹部2B,3Bが設けられ、各収容凹部2B,3Bに形状の合致したトータルステーションの構成部材が其々収容可能に構成されている。
第1の収容部2を構成する壁面のうち、ヒンジ機構4の取付位置と反対側の立上り部2Aには、移動のために収容ケース1を持ち上げ可能な把持部5が設けられ、立上り部2Aと閉じ姿勢で立上り部2Aと隣接する第2の収容部3の立上り部3Aの其々に、第1の収容部2と第2の収容部3を閉じ姿勢で固定するロック機構6が把持部5を挟む位置に設けられている。
ロック機構6の具体的な構造は特に制限されることはなく、公知のロック機構を適宜採用することができる。例えば閉じ姿勢で立ち上り部2Aに揺動可能に取り付けられた係合片を揺動操作することで、立上り部3Aに備えた係止片との間で係合するような係合部材で構成することができる。
[安全機構の第1の態様]
ロック機構6が非作動状態であるときに、不用意に把持部5を把持して収容ケース1が持ち上げられると、ヒンジ機構4の軸心周りに第2の収容部3が揺動して開き姿勢に姿勢変化して、収容部2,3に収容された構成部材が離脱して下方に落下して破損する虞がある。そこで、収容ケース1には、安全機構10が組み込まれている。
図1(b),(c)及び図2(a),(b)に示すように、安全機構10は、収容部2,3の開口端縁2E,3Eの対向位置に固定する一対の固定部材20,30と、各固定部材20,30に支持された係合部材40,50と、を備えている。
固定部材20,30は、第1または第2の収容部2,3の開口端縁2E,3Eに挿入可能に断面が略コの字の板状体21,31で形成され、板状体21,31の内側面に複数の抜け止め突起22,32が突出形成されている。板状体21の連結部24は中央部が凹状に形成され、板状体31の連結部34は中央部が凸状に形成され、両者が接する閉じ姿勢で密接するように形成されている。
固定部材20,30の開放端を収容ケース1の立ち上り部2A,3Aに挿入することにより、立ち上り部2A,3Aの内側面に抜け止め突起22,32が接当し、抜け止め支持される。立ち上り部2A,3Aであれば、固定部材20,30の挿入位置は特に制限されることはないが、ヒンジ機構4の取付位置と対向する反対側の立上り部2A,2Bであることが好ましい。
断面が略コの字の板状体21,31のうち、抜け止め突起22,32が形成された面の対向面には係合部材40,50の基部41,51が重畳配置され、当該対向面の両側部に延出形成された固定爪23,33を折り曲げて、当該対向面と固定爪23,33との間で基部41,51が挟持固定されている。
係合部材40の基部41のうち、板状体21の連結部24側に位置する端部には、基部41から垂直に立ち上がるように係合突起42が折り曲げ形成されている。
係合部材50の基部51には、係合部材40に備えた係合突起42と係合する係合爪52が、押圧操作部53を介して揺動操作可能に取り付けられている。詳述すると、基部51の端縁が、板状体31の開放端側で、断面コの字状に折り曲げられた折り曲げ部54が形成され、折り曲げ部54に係合爪52を揺動可能に支持する揺動支持部60が設けられている。
図4に示すように、揺動支持部60は、折り曲げ部54の一端部側方から垂下するように折り曲げられた一対の側壁55に形成された開孔に支軸58が掛け渡され、支軸58にトーションバネ56が装着されている。トーションバネ56の一端は押圧操作部53の下面に接当し、トーションバネ56の他端は折り曲げ部54に形成された開孔から上方に突出するように配置され、係合爪52が下方に、つまり基部51に向けて付勢されている。
図3(a)に示すように、収容ケース1を閉じ姿勢に姿勢変更するべく、固定部材30に支持された係合爪52が固定部材20に支持された係合突起42と接当する。図3(b),(c)に示すように、さらに立ち上り部2Aと立上り部3Aとを接近させて閉じ姿勢になると、係合爪52が係合突起42を乗り越えて、仮係合状態に移行する。
図3(d)に示すように、その後、ロック機構6が非作動状態で把持部5(図1参照。)が把持されて収容ケース1が持ち上げられると、収容部2,3の自重で、ヒンジ機構4の軸心周りにトルクが作用して、開口端縁2E,3E同士が離隔する開き姿勢に移行する。このとき、開口端縁2E,3Eの開き幅Wが所定幅に達するまで開き姿勢への姿勢変更が許容され、開き幅Wが所定幅に達すると、係合爪52が係合突起42に引っ掛かり係合状態となって、所定幅を超える開き姿勢への姿勢変更が阻止される。
収容ケース1の把持者は、この状態への変化により、ロック機構6が非作動状態であることに気付き、収容ケース1を床面などに載置して、改めてロック機構6を作動状態に操作することで、不注意による収容物の落下を回避することができる。
なお、係合爪52と係合突起42とが仮係合状態または係合状態にあるときに、係合部材50の先端側に形成された係合爪52とは反対側の押圧操作部53を、トーションバネ56の付勢力に抗して押圧操作すれば、係合状態を解消することができる。つまり、上述した揺動支持部60が、係合状態で係合爪52を係合突起42から離脱させる離脱機構として機能し、離脱機構を操作しない限り、係合爪52を係合突起42から容易に離脱させることができなくなるので、姿勢変化が阻止された状態から不用意に開き姿勢に移行するようなことが回避できる。
この例では、開き幅Wを制限する所定幅が、係合部材50の先端に形成された係合爪52の開口端縁3Eからの突出長さで調整されている。つまり、係合爪52は、閉じ姿勢で所定幅Wに相当する長さだけ係合突起42側に突出するように形成されている。所定幅の値は特に限定されるものではなく、ロック機構6が非作動状態であることに把持者が気付き、また収容物が落下しない適度の値に設定されていればよい。
[安全機構の第2の態様]
図5(a),(b)には、安全機構の第2の態様が示されている。
基本的な構造は、図2(a),(b)と同様である。しかし、図2(a),(b)では、開き幅Wを制限する所定幅が、係合部材50の先端に形成された係合爪52の開口端縁3Eからの突出長さで調整されているが、図5(a),(b)では、係合部材40の基部41により開き幅Wを制限する所定幅が設定されている点が異なる。
つまり、基部41の一端側に形成された係合突起42が固定爪23と接当する第1位置と、基部41の他端側に形成された停止突起43が固定爪23と接当する第2位置との間で、基部41が、断面がコの字の板状体21に形成された固定爪23に摺動移動可能に支持されている。
そのため、図5(a),(b)に示す係合部材50の形状は、図2(a),(b)よりも開き幅Wだけ短くなるように構成されている。
図6(a)に示すように、収容ケース1を閉じ姿勢に姿勢変更するべく、固定部材30に支持された係合爪52が固定部材20に支持された係合突起42と接当する。図6(b)に示すように、さらに立ち上り部2Aと立上り部3Aとを接近させて閉じ姿勢になると、係合爪52が係合突起42を乗り越えて、仮係合状態に移行する。
図6(c)に示すように、その後、ロック機構6が非作動状態で把持部5(図1参照。)が把持されて収容ケース1が持ち上げられると、収容部2,3の自重で、ヒンジ機構4の軸心周りにトルクが作用して、開口端縁2E,3E同士が離隔する開き姿勢に移行する。このとき、係合爪52と係合状態にある係合突起42の基部41が係合爪52側に摺動して、開口端縁2E,3Eの開き幅Wが所定幅に達するまで開き姿勢への姿勢変更が許容され、開き幅Wが所定幅に達すると、係合爪52が係合突起42に引っ掛かり係合状態となり、所定幅を超える開き姿勢への姿勢変更が阻止される。
収容ケース1の把持者は、この状態への変化により、ロック機構6が非作動状態であることに気付き、収容ケース1を床面などに載置して、改めてロック機構6を作動状態に操作することで、不注意による収容物の落下を回避することができる。なお、係合爪52と係合突起42とが仮係合状態または係合状態にあるときに、係合部材50の先端側に形成された係合爪52とは反対側の押圧操作部53を、トーションバネ56の付勢力に抗して押圧操作すれば、係合状態を解消することができる。
[安全機構の第3の態様]
第2の態様では、基部41の一端側に形成された係合突起42が固定爪23と接当する第1位置と、基部41の他端側に形成された停止突起43が固定爪23と接当する第2位置との間で、基部41が、断面がコの字の板状体21に形成された固定爪23に摺動移動可能に支持された構成を示したが、このような構成に代えて、以下の構成を採用してもよい。
基部41に形成した停止突起43と同様に、基部51の両端に其々停止突起を形成して、係合爪52と係合突起42が係合状態にあるときに、一端側の停止突起が固定爪33と接当する第1位置と、他端側の停止突起が固定爪33と接当する第2位置との間で、基部51が、断面がコの字の板状体31に形成された固定爪33に摺動移動可能に支持されていてもよい。
つまり、係合爪52または係合突起42の少なくとも何れか一方が、仮係合状態で閉じ姿勢から開き姿勢への移行時に、所定幅だけ相対移動可能に固定部材に支持されていればよく、係合状態から開き姿勢に姿勢が変化する際に、固定部材に支持された係合爪または係合突起の少なくとも何れか一方が、固定部材に対して相対移動し、相対移動は所定幅に達すると、係合爪が係合突起に接当して、それ以上の開き姿勢への姿勢変化が阻止される。
[安全機構の第4の態様]
図7(a)に示すように、上述した係合部材40,50に代えて、一方の固定部材20に支持され、上端に抜け止め用のフランジ部71が形成された係合ピン70と、他方の固定部材30に揺動軸芯35周りに揺動可能に支持され、先端側81が基端側82より幅狭に形成され、先端側で僅かに屈曲形成された係合環80とで、異なる態様の係合部材を構成してもよい。
図7(b)に示すように、閉じ姿勢または閉じ姿勢への移行時に係合環80の基端側82が係合ピン70に嵌入して仮係合状態に移行し、図7(c)に示すように、仮係合状態で閉じ姿勢から開き姿勢への移行時に、開き幅Wが所定幅に達すると係合環80の先端側81の屈曲部位が係合ピン70のフランジ部71と接当して、それ以上の開き姿勢への姿勢変化が阻止される。
図7には詳述されていないが、固定部材20,30の構成は、図2,5で説明したものと基本的には同一の構造を採用することができる。
以下に別実施形態を説明する。
図2の例では、固定部材20,30は、第1または第2の収容部2,3の開口端縁2E,3Eに挿入可能に断面が略コの字の板状体21,31で形成され、板状体21,31の内側面に複数の抜け止め突起22,32が突出形成された例を説明したが、抜け止め突起22,32に代えて、固定部材20,30を、収容ケース1の立上り部2A,3Aにねじ止め固定するように構成してもよい。
また、固定部材20,30を断面が略コの字の板状体21,31で構成することなく、収容ケース1の立上り部2A,3Aの表面に沿う平坦の板状体で構成し、立上り部2A,3Aにねじ止め固定するように構成してもよい。
上述した実施形態は何れも本発明の一態様に過ぎず、該記載により本発明の技術的範囲が限定されるものではなく、本発明の作用効果を奏する範囲で各部の具体的な構成は適宜変更設計することができることはいうまでもない。
1:収容ケース
2:第1の収容部
3:第2の収容部
2E,3E:開口端縁
2B,3B:収容凹部
4:ヒンジ機構
5:把持部
6:ロック機構
10:安全機構
20,30:固定部材
21,31:板状体
22,32:抜け止め突起
23,33:固定爪
40,50:係合部材
41,51:基部
42:係合突起
52:係合爪
53:押圧操作部
60:離脱機構(揺動支持)
70:係合ピン
80:係合環

Claims (8)

  1. 第1の収容部と第2の収容部の何れかに把持部が設けられ、前記第1の収容部と前記第2の収容部の開口端縁同士が接する閉じ姿勢と、前記開口端縁同士が離隔する開き姿勢と、の間で開閉可能にヒンジ機構を介して連結され、ロック機構により前記閉じ姿勢を維持して前記開き姿勢への姿勢変更を阻止するように構成された収容ケースに前記ロック機構とは別に組み込まれる安全機構であって、
    前記開口端縁の対向位置に固定する一対の固定部材と、各固定部材に支持され、前記閉じ姿勢への姿勢変更時に自発的に仮係合状態に移行するとともに、前記係合状態で開き幅が所定幅に達するまで前記開き姿勢への姿勢変更を許容し、前記所定幅を超える前記開き姿勢への姿勢変更を阻止する係合状態となる係合部材と、を備えている安全機構。
  2. 前記係合部材は、一方の固定部材に支持される係合突起と、他方の固定部材に支持される係合爪を備え、前記閉じ姿勢または前記閉じ姿勢への移行時に前記係合爪が前記係合突起を乗り越えて前記係合状態に移行し、前記係合状態で前記閉じ姿勢から前記開き姿勢への移行時に、前記開き幅が前記所定幅に達すると前記係合爪が前記係合突起と接当する前記係合状態に移行するように構成されている請求項1記載の安全機構。
  3. 前記係合状態または前記係合状態で前記係合爪を前記係合突起から離脱させる離脱機構を備えている請求項2記載の安全機構。
  4. 前記係合爪は、前記閉じ姿勢で前記所定幅に相当する長さだけ前記係合突起側に突出するように形成されている請求項2または3記載の安全機構。
  5. 前記係合爪または前記係合突起の少なくとも何れか一方は、前記仮係合状態で前記閉じ姿勢から前記開き姿勢への移行時に、前記所定幅だけ相対移動可能に前記固定部材に支持されている請求項2または3記載の安全機構。
  6. 前記係合部材は、一方の固定部材に支持され、上端に抜け止め用のフランジ部が形成された係合ピンと、他方の固定部材に揺動可能に支持され、先端側が基端側より幅狭に形成された係合環を備え、前記閉じ姿勢または前記閉じ姿勢への移行時に自発的に前記係合環の前記基端側が前記係合ピンに嵌入して前記係合状態に移行し、前記仮係合状態で前記閉じ姿勢から前記開き姿勢への移行時に、前記開き幅が前記所定幅に達すると前記係合環の先端側が前記係合ピンの前記フランジ部と接当する前記係合状態に移行するように構成されている請求項1記載の安全機構。
  7. 前記固定部材は、前記第1または前記第2の収容部の開口端縁に挿入可能に断面がコの字の板状体で形成され、前記板状体の内側面に抜け止め突起が突出形成されている請求項1から6の何れかに記載の安全機構。
  8. 第1の収容部と第2の収容部の何れかに把持部が設けられ、前記第1の収容部と前記第2の収容部の開口端縁同士が接する閉じ姿勢と、前記開口端縁同士が離隔する開き姿勢と、の間で開閉可能にヒンジ機構を介して連結され、ロック機構により前記閉じ姿勢を維持して前記開き姿勢への姿勢変更を阻止するように構成された収容ケースであって、
    前記開口端縁の対向位置に、前記ロック機構とは別に請求項1から7の何れかに記載の安全機構が組み込まれている収容ケース。
JP2022047779A 2022-03-24 2022-03-24 安全機構及び安全機構が組み込まれた収容ケース Active JP7351554B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022047779A JP7351554B1 (ja) 2022-03-24 2022-03-24 安全機構及び安全機構が組み込まれた収容ケース

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022047779A JP7351554B1 (ja) 2022-03-24 2022-03-24 安全機構及び安全機構が組み込まれた収容ケース

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7351554B1 true JP7351554B1 (ja) 2023-09-27
JP2023141449A JP2023141449A (ja) 2023-10-05

Family

ID=88099252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022047779A Active JP7351554B1 (ja) 2022-03-24 2022-03-24 安全機構及び安全機構が組み込まれた収容ケース

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7351554B1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016185588A1 (ja) 2015-05-20 2016-11-24 エース株式会社

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016185588A1 (ja) 2015-05-20 2016-11-24 エース株式会社

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023141449A (ja) 2023-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7988014B2 (en) Lid lock mechanism
JP2004262461A (ja) 蓋付き容器
JP2000159279A (ja) 物品取出装置
US20220315293A1 (en) Storage Box for Storing an Article
JP7351554B1 (ja) 安全機構及び安全機構が組み込まれた収容ケース
JPS59131017A (ja) ラツチ係止装置
JP5078105B2 (ja) 蓋付き容器
WO2003023783A1 (en) A case for holding a disc-shaped article
JP4751728B2 (ja) ロック装置
US5001834A (en) Utility sheathing system
KR100756962B1 (ko) 차량용 암레스트 콘솔 개폐구조
JP4393894B2 (ja) 把手兼用ロック体
JP6012978B2 (ja) 止め具およびランドセル
KR200337212Y1 (ko) 수납박스
JP4348623B2 (ja) ボックス
CN110817106A (zh) 包装件
JP2003232164A (ja) 引戸用の引手
JP2566431Y2 (ja) 分電函の蓋体係合構造
KR100562825B1 (ko) 수납박스
JP4840985B2 (ja) コンセントカバー
CA3168124A1 (en) Storage box for storing an article
KR100471067B1 (ko) 부착물의 잠금장치
JPH0592687A (ja) バインダー綴具のロツク装置
JP5723323B2 (ja) 掛止装置
JP2878191B2 (ja) 電池カバー外れ防止構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230907

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7351554

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150