JP7351436B1 - 狭開先ガスシールドアーク溶接方法および狭開先ガスシールドアーク溶接用溶接装置 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]開先角度θを25°以下とし、底部開先ギャップGを7~18mmの範囲とし、板厚tが22mm以上である厚鋼板を、狭開先の多層溶接により接合する狭開先ガスシールドアーク溶接方法であって、
前記多層溶接を3電極以上の多電極溶接とし、
前記多電極のうち、第1電極と第2電極とを予め定めた平行な溶接線に沿う位置に配置するとともに、
前記第1電極および前記第2電極のうちの一方を正極性とし他方を逆極性とし、
さらに、前記第1電極および前記第2電極のそれぞれの溶接トーチ先端に配設する給電チップから供給する溶接ワイヤ先端間の距離aを5~16mmの範囲とし、前記第1電極および前記第2電極のそれぞれの溶接ワイヤ先端間を結ぶ直線と前記溶接線に直交する方向とのなす角度αを60°以下の範囲とし、
さらに、前記多電極の全ての電極で使用する前記溶接ワイヤの直径を1.0~1.6mmの範囲とし、
前記多電極のうち第2電極以降の電極間の距離を10~100mmの範囲とし、
さらに、任意選択的に、前記第1電極および前記第2電極の給電チップから底部開先へ供給するそれぞれの溶接ワイヤの供給角度φを底部開先の垂線に対し0~15°の範囲とし、
さらに、任意選択的に、前記第1電極および前記第2電極から供給する溶接ワイヤ先端の側端部と前記厚鋼板の開先面との距離dをそれぞれ0.5~3.0mmの範囲として、
全ての電極を合計した単位時間あたりの溶着金属量を200g/min以上とし、かつ、前記厚鋼板の底部における溶接線に直交する方向の溶融深さpを1.5mm以上とする、狭開先ガスシールドアーク溶接方法。
[2]第3電極以降の電極を前記第1電極および前記第2電極の後方の開先中央に配置する、[1]に記載の狭開先ガスシールドアーク溶接方法。
[3]曲率半径が150~300mmの範囲で湾曲させた溶接ワイヤを前記第1電極および前記第2電極の給電チップに送給する、[1]または[2]に記載の狭開先ガスシールドアーク溶接方法。
[4]CO2ガスを60体積%以上含有する混合ガスを前記多層溶接に用いるシールドガスとする、[1]または[2]に記載の狭開先ガスシールドアーク溶接方法。
[5]板厚tが22mm以上である厚鋼板を、開先角度θが25°以下でありかつ底部開先ギャップGが7~18mmの範囲である狭開先の多層溶接を行う厚鋼板の狭開先ガスシールドアーク溶接用溶接装置であって、
3電極以上の複数の電極と、該複数の電極に溶接電力を供給する複数の溶接電源と、前記複数の電極の溶接トーチ先端に配設された給電チップと、前記複数の電極にそれぞれ溶接ワイヤを送給する複数の溶接ワイヤ供給手段と、さらに、シールドガスを供給するシールドガス供給手段と、溶接台または溶接台車と、を有し、さらに、
前記複数の電極のうち、前記第1電極および前記第2電極のうちの一方を正極性とし他方を逆極性となるように接続されてなり、
前記給電チップは1.0~1.6mmの範囲の溶接ワイヤを供給するように構成され、
前記第1電極と前記第2電極とは予め定めた平行な溶接線に沿う位置に配置され、かつ、前記第1電極と前記第2電極との距離がそれぞれの電極の溶接トーチ先端に配設された給電チップから供給された溶接ワイヤ先端間の距離aで5~16mmの範囲内となり、さらに、前記第1電極および前記第2電極の溶接トーチ先端に配設された給電チップから供給されるそれぞれの溶接ワイヤ先端間を結ぶ直線と前記溶接線の直交方向とのなす角度αが60°以下となるように配置されてなり、さらに
前記第2電極以降の電極間の距離がそれぞれ隣接する先行電極との距離で10~100mmの範囲となるように第3電極以降の電極を配設してなり、
任意選択的に、前記第1電極および前記第2電極の溶接トーチ先端に配設された前記給電チップがその先端で垂線に対し0~15°の範囲の傾きを有する、狭開先ガスシールドアーク溶接用溶接装置。
[6]前記第3電極以降の電極が、前記第1電極および前記第2電極の後方の開先中央に配置されている、[5]に記載の狭開先ガスシールドアーク溶接用溶接装置。
[7]前記溶接ワイヤ供給手段は、曲率半径が150~300mmの範囲で湾曲した溶接ワイヤを送給できるように構成されている、[5]または[6]に記載の狭開先ガスシールドアーク溶接用溶接装置。
[8]前記シールドガス供給手段は、60体積%以上のCO2ガスを含有した混合ガスをシールドガスとして供給するように構成されている、[5]または[6]に記載の狭開先ガスシールドアーク溶接用溶接装置。
まず、本発明の一実施形態にかかる狭開先ガスシールドアーク溶接方法に適した開先形状について、図1を参照しながら説明する。図中、符号1が厚鋼板、2が厚鋼板の開先面、記号θで開先角度を、Gで底部開先ギャップを、tで板厚を示す。本実施形態で使用する開先は、V形開先(θ>0°)またはI形開先(θ=0°)とする。V形開先では、板厚方向でギャップのより小さい方の面側を底部とする。
厚鋼板1の板厚tは22mm以上とする。厚鋼板1の板厚が22mm未満であれば、従来のレ形開先において、開先角度を大きくし開先ギャップを小さくすることで、本発明で対象とする開先よりも開先断面積が小さくなるからである。そのため、従来のレ形開先の方が溶接金属量の少ない高能率な溶接となる場合がある。
本実施形態で使用する開先は、I形開先またはV形開先である。
底部開先ギャップGが7mm未満では、溶接欠陥の発生抑止の観点から3電極以上の多電極溶接での施工が困難となる。一方、底部開先ギャップGが18mm超えでは、従来の溶接施工方法が適用できる。したがって、本実施形態では、底部開先ギャップGを7~18mmの範囲とする。この範囲であれば、従来の溶接施工方法では溶接施工が困難であり、かつ、本実施形態の適用により、溶接施工のより一層の高能率化が見込まれる。
以下、図2および図3も参照しながら本実施形態にかかる狭開先ガスシールドアーク溶接方法について説明する。図2は本実施形態にかかる3電極を用いた溶接施工の要領を示す説明図である。図2(a)は正面図であり、図2(b)は上面図である。図3は、3電極による多層溶接を施した溶接継手の断面の一例を示す説明図である。本実施形態では、上記した形状の狭開先を用いて、初層溶接21および第2層溶接22以降の各層の溶接をいずれも、3電極以上の多電極溶接により多層溶接を施す。そして、高い溶接施工能率のもとで、融合不良などの欠陥や、高温割れ、特に溶接金属中央の高温割れの発生を抑制した溶接継手が得られるように溶接する。
以下、この溶接条件について詳しく説明する。
本実施形態では、耐高温割れ性向上の観点、特に溶接金属中の高温割れを抑制する観点から、多層溶接は3電極以上の多電極溶接とする。なお、好ましくは、溶接施工能率向上の観点から、4電極以下とする。
第1電極3および第2電極4を同極性(たとえば、第1電極3および第2電極4ともワイヤプラス)とすると、引き合いの電磁力によって、互いのアークが内向きとなり、熱が開先中央に集中することになる。このため、開先面2において十分な溶融が得られなくなる。一方、第1電極3および第2電極4のうち、一方をワイヤマイナス(正極性)とし、他方をワイヤプラス(逆極性)とし、第1電極3と第2電極4の配置を適正に制御すると、互いの溶接電流による磁場が強い外向きの電磁力を生じ、アークが互いに反発することとなる。その結果、開先面において十分な溶融深さpを得ることが可能となる。
第1電極3と第2電極4の各溶接トーチ先端の給電チップ3a、4aから供給する溶接ワイヤ3b、4b先端間の距離a(以下、単に「第1-2電極間距離」ともいう、図2(b)参照)は、5~16mmの範囲に調整する。なお、ここでいう「溶接ワイヤ先端間の距離」とは、各電極における溶接ワイヤ先端の中心間の距離を指すものとする。
本実施形態では、アークの反発を利用して開先面2の溶融を確保している。第1電極および第2電極のそれぞれの溶接ワイヤ先端間を結ぶ直線と溶接線に直交する方向とのなす角度α( 以下、単に「第1-2電極配置角度」ともいう、図2(b)参照)が60°を超えると、十分なアークの反発力が得られない。そのため、開先面2において十分な溶融を得ることができなくなる。したがって、第1-2電極配置角度αは60°以下に範囲に限定するものとする。より好ましくは45°以下である。なお、第1-2電極配置角度αは0 °であってもよい。
ガスシールドアーク溶接用の溶接ワイヤは、一般的に、直径が0.6~2.0mmの範囲で製造されている。同じ溶接電流で溶接する場合にはワイヤ径Dが細いほどジュール熱によって高い溶着速度が得られる。このため、高能率な溶接施工を実現するためには比較的細いワイヤ径Dを選択することが好ましい。一方、ワイヤ径Dが細すぎるとジュール熱によって溶接ワイヤが軟化し、溶接が不安定となる。これらを勘案し、溶接ワイヤの直径Dは1.0~1.6mmの範囲とした。なお、好ましくは、溶接ワイヤの直径Dが1.2~1.4mmの範囲である。本実施形態では、多電極のすべての電極で使用する溶接ワイヤは同一の種類とする。
高能率な溶接施工を行うためには、1層あたりの溶着金属量を増加させることが有効である。本実施形態では、従来法に比較して高能率な溶接施工を行うために、上記した溶接ワイヤを用いて、全ての電極を合計した単位時間あたりの溶着金属量で200g/min以上となるように溶接する。なお、単位時間当たりの溶着金属量が200g/min未満では、溶接施工時間が長時間となる。一般的な単電極のガスシールドアーク溶接ではワイヤ径Dや溶接電流による差異はあるものの、単位時間当たりの溶着金属量がおよそ60~160g/minである。本実施形態にかかる溶着速度は、従来の単電極溶接に比して約2倍の溶着速度が得られる。
第3電極5以降の電極から発生するアーク熱源を適切な範囲に制御することが、高温割れの発生を防止するために重要となる。第2電極4以降の電極間の距離が小さすぎると、溶接金属の中央部に入熱が集中し、凝固の際に高温割れが発生するおそれが高くなる。一方、第2電極4以降の電極間の距離が大きすぎると、電極間の相互作用が小さくなりすぎ、溶融池20の形状が縦長になりすぎ、または分離してしまい、凝固の際に高温割れが発生しやすくなる。このようなことから、高温割れを防止するために、本実施形態では、第2電極以降の電極間の距離(極間距離)を10~100mmの範囲に限定する。なお、好ましくは、20~80mmの範囲である。
アークには指向性があり、電極(溶接ワイヤ)先端が指す方向に向きやすい性質がある。このアークの指向性を開先面の溶融に有効に活かすためには、電極先端が指す方向を開先面2に向けることが有利であり、この電極先端が指す方向は溶接トーチ先端の給電チップから供給する溶接ワイヤの供給角度により大きく変化する。ここで、第1電極3および第2電極4の給電チップ3a、4aから底部開先へ供給するそれぞれの溶接ワイヤ3b、4bの供給角度φは、外側に開く方向、つまり開先面2に近づく方向を正とし、内側に狭める方向を負とする。溶接トーチ先端の給電チップ3a、4aから供給する溶接ワイヤ3b、4bの底部開先に対する供給角度φが垂線に対して0°未満、つまり、第1電極3および第2電極4の溶接ワイヤ3b、4bの先端が近づく状態では、電流がより抵抗の小さい経路に流れてしまう。その結果、アークが電極であるワイヤを這い上がり(アークの這い上がり)、狙いとする開先面2、特に底部での溶融を維持することが困難となる。一方、溶接トーチ先端の給電チップから供給する溶接ワイヤの底部開先に対する供給角度φが垂線に対して15°を超えると、アークが開先面2に向き過ぎるために溶接ビード形状が凸となり、初層21以降の溶接におけるアークでの溶融が不十分となって溶接欠陥を生じ易くなる。このため、第1電極3および第2電極4の溶接ワイヤ3b、4bの各底部開先に対する供給角度φは、垂線に対して0~15°の範囲とすることが好ましい。より好ましくは5~12°の範囲である。なお、第1電極3および第2電極4の溶接ワイヤ3b、4bの各底部開先に対する供給角度φは、給電チップ3a、4a、特に給電チップ先端の傾きと同じになるため、この給電チップ先端の傾きによりこの溶接ワイヤの供給角度を制御することができる。
底部開先における溶接ワイヤ3b、4bの先端の側端部と厚鋼板1の開先面2との距離が0.5mm未満では、アークがワイヤ上部と開先面2との間で発生し、厚鋼板底部の開先面2を効率良く溶融できない。一方、3.0mmを超えるとアークが開先面2から離れてしまい、開先面2を効率良く溶融できなくなる。このため、溶接ワイヤ3b、4b先端の側端部と厚鋼板1の開先面2との距離dは、0.5~3.0mmの範囲とすることが好ましい。より好ましくは0.5~2.0mmの範囲、さらに好ましくは0.5~1.0mmの範囲である。ここでいう「溶接ワイヤの先端の側端部」とは、各電極3、4で溶融させようとする厚鋼板1の開先面2に近い側の側端部を指すものとする。
本実施形態では、第1電極3および第2電極4の溶接トーチ先端の給電チップ3a、4aから供給する溶接ワイヤ3b、4bの供給角度φを制御するため、先端を曲げた給電チップ3a、4aを使用する。このとき、溶接ワイヤ3b、4bが先端を曲げた給電チップ3a、4aを通ることになるので、よりスムーズに通過させるために、いわゆる3点ローラー等を用いて溶接ワイヤ3b、4bを予め湾曲させておくことが好ましい。
溶接盛り高さHが底部開先ギャップGを超える、つまり、H/Gが1超えになると、高温割れのリスクが高くなる。これを回避するには、第3電極5以降の電極を、溶接方向WDに対し、第1電極3および第2電極4の後方の開先中央に配置することが有効である。また、これにより積層数の低減が更に可能となり、多層溶接における積層欠陥のリスクを大きく低減できる。なお、第3電極5以降の極性は特に限定されず、ワイヤマイナス(正極性)、ワイヤプラス(逆極性)のいずれであってもよい。なお、「開先中央」とは、上面視で開先の中心線81から開先ギャップGの10%両側の範囲を許容する。
溶接金属中の酸素量が、シールドガス組成に大きく影響を受けることから、本実施形態では、ガスシールドアーク溶接で使用するシールドガスとして、CO2ガスを60体積% 以上含有し、残りをAr等の不活性ガスとして含有する混合ガスを使用することが好ましい。なお、より好ましくはCO2ガスが100体積%である。なお、本実施形態では、溶接金属の湯流れを支配する溶接金属中の酸素濃度を高くして、溶接金属の強制対流を中央から外向きにして、開先内の厚鋼板底部における溶融深さpを安定して深くすることが好ましい。
つぎに、本実施形態で使用して好適な溶接装置(以下、本装置という。)について、説明する。
2 開先面
3 第1電極
3a、4a、5a、6a 給電チップ
3b、4b、5b、6b 溶接ワイヤ
4 第2電極
5 第3電極
6 第4電極
7 裏当材
8 溶接線
9、10、11、12 溶接電源
20 溶融池
21 初層(溶接)
22 2層(溶接)
81 開先の中心線
a (第1-2電極間)距離
b (第2-3電極間)距離
c (第3-4電極間)距離
d (ワイヤ-開先面間)距離
G (底部)開先ギャップ
W (底部)溶融幅
WD 溶接方向
θ 開先角度
Claims (8)
- 開先角度θを25°以下とし、底部開先ギャップGを7~18mmの範囲とし、板厚tが22mm以上である厚鋼板を、狭開先の多層溶接により接合する狭開先ガスシールドアーク溶接方法であって、
前記多層溶接を3電極以上の多電極溶接とし、
前記多電極のうち、第1電極と第2電極とを予め定めた平行な溶接線に沿う位置に配置するとともに、
前記第1電極および前記第2電極のうちの一方を正極性とし他方を逆極性とし、
さらに、前記第1電極および前記第2電極のそれぞれの溶接トーチ先端に配設する給電チップから供給する溶接ワイヤ先端間の距離aを5~16mmの範囲とし、前記第1電極および前記第2電極のそれぞれの溶接ワイヤ先端間を結ぶ直線と前記溶接線に直交する方向とのなす角度αを60°以下の範囲とし、
さらに、前記多電極の全ての電極で使用する前記溶接ワイヤの直径を1.0~1.6mmの範囲とし、
前記多電極のうち第2電極以降の電極間の距離を10~100mmの範囲とし、
さらに、任意選択的に、前記第1電極および前記第2電極の給電チップから底部開先へ供給するそれぞれの溶接ワイヤの供給角度φを底部開先の垂線に対し0~15°の範囲とし、
さらに、任意選択的に、前記第1電極および前記第2電極から供給する溶接ワイヤ先端の側端部と前記厚鋼板の開先面との距離dをそれぞれ0.5~3.0mmの範囲として、
全ての電極を合計した単位時間あたりの溶着金属量を200g/min以上とし、かつ、前記厚鋼板の底部における溶接線に直交する方向の溶融深さpを1.5mm以上とする、狭開先ガスシールドアーク溶接方法。 - 第3電極以降の電極を前記第1電極および前記第2電極の後方の開先中央に配置する、請求項1に記載の狭開先ガスシールドアーク溶接方法。
- 曲率半径が150~300mmの範囲で湾曲させた溶接ワイヤを前記第1電極および前記第2電極の給電チップに送給する、請求項1または2に記載の狭開先ガスシールドアーク溶接方法。
- CO2ガスを60体積%以上含有する混合ガスを前記多層溶接に用いるシールドガスとする、請求項1または2に記載の狭開先ガスシールドアーク溶接方法。
- 板厚tが22mm以上である厚鋼板を、開先角度θが25°以下でありかつ底部開先ギャップGが7~18mmの範囲である狭開先の多層溶接を行う厚鋼板の狭開先ガスシールドアーク溶接用溶接装置であって、
3電極以上の複数の電極と、該複数の電極に溶接電力を供給する複数の溶接電源と、前記複数の電極の溶接トーチ先端に配設された給電チップと、前記複数の電極にそれぞれ溶接ワイヤを送給する複数の溶接ワイヤ供給手段と、さらに、シールドガスを供給するシールドガス供給手段と、溶接台または溶接台車と、を有し、さらに、
前記複数の電極のうち、前記第1電極および前記第2電極のうちの一方を正極性とし他方を逆極性となるように接続されてなり、
前記給電チップは1.0~1.6mmの範囲の溶接ワイヤを供給するように構成され、
前記第1電極と前記第2電極とは予め定めた平行な溶接線に沿う位置に配置され、かつ、前記第1電極と前記第2電極との距離がそれぞれの電極の溶接トーチ先端に配設された給電チップから供給された溶接ワイヤ先端間の距離aで5~16mmの範囲内となり、さらに、前記第1電極および前記第2電極の溶接トーチ先端に配設された給電チップから供給されるそれぞれの溶接ワイヤ先端間を結ぶ直線と前記溶接線の直交方向とのなす角度αが60°以下となるように配置されてなり、さらに
前記第2電極以降の電極間の距離がそれぞれ隣接する先行電極との距離で10~100mmの範囲となるように第3電極以降の電極を配設されてなり、
任意選択的に、前記第1電極および前記第2電極の溶接トーチ先端に配設された前記給電チップがその先端で垂線に対し0~15°の範囲の傾きを有する、狭開先ガスシールドアーク溶接用溶接装置。 - 前記第3電極以降の電極が、前記第1電極および前記第2電極の後方の開先中央に配置されている、請求項5に記載の狭開先ガスシールドアーク溶接用溶接装置。
- 前記溶接ワイヤ供給手段は、曲率半径が150~300mmの範囲で湾曲した溶接ワイヤを送給できるように構成されている、請求項5または6に記載の狭開先ガスシールドアーク溶接用溶接装置。
- 前記シールドガス供給手段は、60体積%以上のCO2ガスを含有した混合ガスをシールドガスとして供給するように構成されている、請求項5または6に記載の狭開先ガスシールドアーク溶接用溶接装置。
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JP2023530646A Active JP7351436B1 (ja) | 2022-03-31 | 2023-02-22 | 狭開先ガスシールドアーク溶接方法および狭開先ガスシールドアーク溶接用溶接装置 |
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Citations (5)
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JPS5123461B1 (ja) * | 1965-10-20 | 1976-07-16 | ||
JPS51106658A (en) * | 1975-03-17 | 1976-09-21 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Tadenkyoku mig jidoyosetsuho |
JP5123461B2 (ja) | 2004-07-14 | 2013-01-23 | 東ソー株式会社 | 貯蔵安定性に優れる脂肪族−芳香族共重合石油樹脂組成物及びその製造方法 |
DE102012217669A1 (de) * | 2012-09-27 | 2014-03-27 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren zum Metallschutzgas-Engspaltschweißen und Engspaltschweißsystem |
WO2019182081A1 (ja) * | 2018-03-22 | 2019-09-26 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板のガスシールドアーク溶接方法 |
-
2023
- 2023-02-22 JP JP2023530646A patent/JP7351436B1/ja active Active
Patent Citations (5)
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JPS5123461B1 (ja) * | 1965-10-20 | 1976-07-16 | ||
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DE102012217669A1 (de) * | 2012-09-27 | 2014-03-27 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren zum Metallschutzgas-Engspaltschweißen und Engspaltschweißsystem |
WO2019182081A1 (ja) * | 2018-03-22 | 2019-09-26 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板のガスシールドアーク溶接方法 |
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