JP7351435B2 - 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 - Google Patents
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Description
両端のアミノ基が結合するベンゼン環上の任意の水素原子は、1価の基で置き換えられてもよい。)
なお、本発明において、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。Bocは、tert-ブトキシカルボニル基を表す。
本発明の液晶配向剤は、上記のように、下記式(DA)で表されるジアミン(0)(本発明では、特定ジアミンともいう。)を含むジアミン成分を用いて得られるポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体(P)を含有することを特徴とする。
また、両端のアミノ基が結合するベンゼン環上の任意の水素原子は、1価の基で置き換えられてもよく、該1価の基の具体例として、上記式(DA)におけるArで例示した1価の基を挙げることができ、好ましい態様として同様のものを挙げることができる。
本発明の液晶配向剤に含有される重合体(P)は、上記ジアミン(0)を含有するジアミン成分を用いて得られるポリイミド前駆体、又は該ポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミドである。ここにおいて、ポリイミド前駆体は、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステルなどのイミド化することによりポリイミドを得ることができる重合体である。重合体(P)は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記重合体(P)は、下記式(1)で表される繰り返し単位(p1)及び該繰り返し単位(p1)のイミド化構造単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を有する重合体であってもよい。
上記式(1)におけるR、及びZにおける1価の有機基としては、炭素数1~6の1価の炭化水素基、当該炭化水素基のメチレン基を-O-、-S-、-CO-、-COO-、-COS-、-NR3-、-CO-NR3-、-Si(R3)2-(ただし、R3は、水素原子又は炭素数1~6の1価の炭化水素基である。)、-SO2-等で置き換えてなる1価の基A、上記1価の炭化水素基又は上記1価の基Aの炭素原子に結合する水素原子の少なくとも1個をハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、メルカプト基、ニトロソ基、アルキルシリル基、アルコキシシリル基、シラノール基、スルフィノ基、ホスフィノ基、カルボキシ基、シアノ基、スルホ基、アシル基等で置換してなる1価の基、複素環を有する1価の基が挙げられる。
上記式(1)におけるR、及びZにおける1価の有機基としては、中でも、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、又はtert-ブトキシカルボニル基が好ましく、炭素数1~3のアルキル基が更に好ましく、メチル基がより一層好ましい。
R及びZは、本発明の効果を好適に得る観点から、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基が好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましい。
上記式(1)におけるX1としては、例えば、後述するテトラカルボン酸二無水物又はその誘導体に由来する4価の有機基が挙げられる。上記X1におけるテトラカルボン酸二無水物又はその誘導体の好ましい態様として、後述の重合体(P)の合成に用いることが出来るテトラカルボン酸二無水物又はその誘導体の好ましい態様を挙げることが出来る。
上記重合体(P)のポリイミド前駆体であるポリアミック酸(P’)は、上記ジアミン(0)を含有するジアミン成分とテトラカルボン酸成分との重合反応により得ることができる。上記ジアミン(0)は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ジアミン(0)の使用量は、全ジアミン成分に対して、5モル%以上が好ましく、10モル%以上がより好ましく、20モル%以上がさらに好ましい。
上記ポリアミック酸(P’)を製造する場合、ジアミン成分と反応させるテトラカルボン酸成分は、テトラカルボン酸二無水物だけでなく、テトラカルボン酸、テトラカルボン酸ジハライド、テトラカルボン酸ジアルキルエステル、又はテトラカルボン酸ジアルキルエステルジハライドなどのテトラカルボン酸二無水物の誘導体を用いることもできる。
上記テトラカルボン酸二無水物又はその誘導体は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、非環式脂肪族テトラカルボン酸二無水物は、鎖状炭化水素構造に結合する4つのカルボキシ基が分子内脱水することにより得られる酸二無水物である。但し、鎖状炭化水素構造のみで構成されている必要はなく、その一部に脂環式構造や芳香環構造を有していてもよい。
脂環式テトラカルボン酸二無水物は、脂環式構造に結合する少なくとも1つのカルボキシ基を含めて4つのカルボキシ基が分子内脱水することにより得られる酸二無水物である。但し、これら4つのカルボキシ基はいずれも芳香環には結合していない。また、脂環式構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状炭化水素構造や芳香環構造を有していてもよい。
芳香族テトラカルボン酸二無水物は、芳香環に結合する少なくとも1つのカルボキシ基を含めて4つのカルボキシ基が分子内脱水することにより得られる酸二無水物である。但し、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状炭化水素構造や脂環式構造を有していてもよい。
1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸二無水物等の非環式脂肪族テトラカルボン酸二無水物;1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3-ジクロロ-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-テトラメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3-ジフルオロ-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3-ビス(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、2,3,5-トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、4-(2,5-ジオキソテトラヒドロフラン-3-イル)テトラヒドロナフタレン-1,2-ジカルボン酸無水物、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフラン-3-イル)-3a,4,5,9b-テトラヒドロナフト[1,2-c]フラン-1,3-ジオン、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフラン-3-イル)-8-メチル-3a,4,5,9b-テトラヒドロナフト[1,2-c]フラン-1,3-ジオン、ビシクロ[2.2.2]オクタ-7-エン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、2,4,6,8-テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン-2:4,6:8-二無水物等の脂環式テトラカルボン酸二無水物;ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)-2,2-ジフェニルプロパン二無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物、4,4’-カルボニルジフタル酸無水物、4,4’-(1,4-フェニレンジオキシ)ビス(フタル酸無水物)、又は4,4’-メチレンジ(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フタル酸無水物)等の芳香族テトラカルボン酸二無水物;そのほか、特開2010-97188号公報に記載のテトラカルボン酸二無水物等。
本発明の液晶配向剤は、重合体(P)、及び必要に応じて使用されるその他の成分が、好ましくは適当な溶媒中に分散又は溶解してなる液状の組成物である。
本発明の液晶配向剤に含まれる重合体成分の合計含有量は、形成させようとする塗膜の厚みの設定によっても適宜変更できるが、均一で欠陥のない塗膜を形成させるという点から、液晶配向剤の全質量に対して1質量%以上が好ましく、溶液の保存安定性の点からは10質量%以下が好ましい。
本発明に用いられる重合体(P)の含有量は、液晶配向剤中に含まれる重合体の合計100質量部に対して、1~100質量部が好ましく、10~100質量部がより好ましく、20~100質量部が特に好ましい。
なかでも、残留DC由来の残像を少なくする点から、重合体(B)がより好ましい。
上記その他の重合体は、一種を単独で使用してもよく、また二種以上を組み合わせて使用してもよい。その他の重合体の含有割合は、液晶配向剤中に含まれる重合体の合計100質量部に対して、90質量部以下が好ましく、10~90質量部がより好ましく、20~80質量部が更に好ましい。
上記重合体(P)の含有量は、液晶配向剤中に含まれる重合体の合計100質量部に対して、90質量部以下でもよく、80質量部以下でもよい。
上記重合体(B)の製造に用いられるテトラカルボン酸成分の具体例は、好ましい具体例を含めて、重合体(P)で例示した化合物と同様の化合物が挙げられる。重合体(B)の製造に用いられるテトラカルボン酸成分は、より好ましくは、ベンゼン環、シクロブタン環、シクロペンタン環及びシクロヘキサン環よりなる群から選ばれる少なくとも一種の部分構造を有するテトラカルボン酸二無水物又はこれらの誘導体を含むことがより好ましく、上記特定のテトラカルボン酸誘導体がさらに好ましく、上記特定のテトラカルボン酸誘導体のより好ましい具体例を用いることが最も好ましい。
また、上記特定のテトラカルボン酸誘導体の使用量は、重合体(B)の製造に使用される全テトラカルボン酸成分に対して、10モル%以上が好ましく、20モル%以上がより好ましく、50モル%以上がさらに好ましい。
上記特定ジアミン(b)を用いる場合、その使用量は、重合体(B)の製造に用いられる全ジアミン成分の10モル%以上が好ましく、20モル%以上がより好ましい。特定ジアミン(b)以外のジアミンを用いる場合、その使用量は、重合体(B)の製造に用いられる全ジアミン成分の90モル%以下が好ましく、80モル%以下がより好ましい。
ポリアミック酸の製造は、ジアミン成分とテトラカルボン酸成分とを有機溶媒中で反応させることにより行われる。ポリアミック酸の製造反応に供されるテトラカルボン酸成分とジアミン成分との使用割合は、ジアミン成分のアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸成分の酸無水物基が0.5~2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.8~1.2当量である。通常の重縮合反応と同様に、このテトラカルボン酸成分の酸無水物基の当量が1当量に近いほど、生成するポリアミック酸の分子量は大きくなる。
ポリアミック酸の製造における反応温度は-20~150℃が好ましく、0~100℃がより好ましい。また、反応時間は0.1~24時間が好ましく、0.5~12時間がより好ましい。ポリアミック酸の製造は任意の濃度で行うことができる。ポリアミック酸の濃度は、好ましくは1~50質量%、より好ましくは5~30質量%である。反応初期は高濃度で行い、その後、溶媒を追加することもできる。
ポリアミック酸エステルは、例えば、[I]上記の方法で得られたポリアミック酸とエステル化剤とを反応させる方法、[II]テトラカルボン酸ジエステルとジアミンとを反応させる方法、[III]テトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物とジアミンとを反応させる方法、などの既知の方法によって得ることができる。
ポリイミドは、上記ポリアミック酸又はポリアミック酸エステルなどのポリイミド前駆体を閉環(イミド化)させることによりポリイミドを得ることができる。なお、本明細書でいうイミド化率とは、テトラカルボン酸二無水物又はその誘導体由来のイミド基とカルボキシ基(又はその誘導体)との合計量に占めるイミド基の割合のことである。イミド化率は、必ずしも100%である必要はなく、用途や目的に応じて任意に調整できる。
ポリイミド前駆体を溶液中で熱イミド化させる場合の温度は、好ましくは100~400℃であり、より好ましくは120~250℃であり、イミド化反応により生成する水を系外に除きながら行う方が好ましい。
本発明におけるポリイミド前駆体やポリイミドの末端の例としては、アミノ基、カルボキシ基、酸無水物基又は後述する末端封止剤に由来する基が挙げられる。アミノ基、カルボキシ基、酸無水物基は通常の縮合反応により得るか、又は以下の末端封止剤を用いて末端を封止することにより得ることができる。
末端封止剤の使用割合は、使用するジアミン成分の合計100モル部に対して、0.01~20モル部とすることが好ましく、0.01~10モル部とすることがより好ましい。
本発明の液晶配向剤は、上記重合体(P)、上記その他の重合体、及び上記有機溶媒に加えて、それ以外の成分(以下、添加剤成分ともいう。)を含有してもよい。かかる添加剤成分としては、例えば、オキシラニル基、オキセタニル基、ブロックイソシアネート基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、ヒドロキシ基及びアルコキシ基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有する架橋性化合物、並びに重合性不飽和基を有する架橋性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の架橋性化合物、官能性シラン化合物、金属キレート化合物、硬化促進剤、界面活性剤、酸化防止剤、増感剤、防腐剤、得られる液晶配向膜の誘電率や電気抵抗を調整するための化合物などが挙げられる。
上記架橋性化合物の含有量は液晶配向剤に含まれる重合体成分100質量部に対して0.1~30質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1~20質量部である。
特に好ましい固形分濃度の範囲は、基板に液晶配向剤を塗布する際に用いる方法によって異なる。例えばスピンコート法を用いる場合には、固形分濃度が1.5~4.5質量%であることが特に好ましい。印刷法による場合には、固形分濃度を3~9質量%とし、それにより溶液粘度を12~50mPa・sとすることが特に好ましい。インクジェット法による場合には、固形分濃度を1~5質量%とし、それにより、溶液粘度を3~15mPa・sとすることが特に好ましい。液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは10~50℃であり、より好ましくは20~30℃である。
本発明に係る液晶表示素子は、上記液晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜を具備する。液晶表示素子の動作モードは特に限定せず、例えば、TN方式、STN方式、垂直配向方式(VA-MVA方式、VA-PVA方式などを含む。)、面内スイッチング方式(IPS方式、FFS方式)、光学補償ベンド方式(OCB方式)など種々の動作モードに適用することができる。
工程(1)は、液晶配向剤を基板上に塗布する工程である。工程(1)の具体例は以下のとおりである。
パターニングされた透明導電膜が設けられている基板の一面に、液晶配向剤を、例えばロールコーター法、スピンコート法、印刷法、インクジェット法、又はスプレー法などの適宜の塗布方法により塗布する。ここで基板の材質としては、透明性の高い基板であれば特に限定されず、ガラス、窒化珪素とともに、アクリル、ポリカーボネート等のプラスチック等を用いることもできる。また、反射型の液晶表示素子では、片側の基板のみにならば、シリコンウエハー等の不透明な物でも使用でき、この場合の電極にはアルミニウム等の光を反射する材料も使用できる。また、IPS方式又はFFS方式の液晶表示素子を製造する場合には、櫛歯型にパターニングされた透明導電膜又は金属膜からなる電極が設けられている基板と、電極が設けられていない対向基板とを用いる。
IPS方式の液晶表示素子において使用される櫛歯電極基板であるIPS基板は、例えば、基材と、基材上に形成され、櫛歯状に配置された複数の線状電極と、基材上に線状電極を覆うように形成された液晶配向膜とを有する。
なお、FFS方式の液晶表示素子において使用される櫛歯電極基板であるFFS基板は、例えば、基材と、基材上に形成された面電極と、面電極上に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に形成され、櫛歯状に配置された複数の線状電極と、絶縁膜上に線状電極を覆うように形成された液晶配向膜とを有する。
工程(2)は、基板上に塗布した液晶配向剤を焼成し、膜を形成する工程である。工程(2)の具体例は以下のとおりである。
工程(1)において液晶配向剤を基板上に塗布した後は、ホットプレート、熱循環型オーブン又はIR(赤外線)型オーブンなどの加熱手段により、溶媒を蒸発させたり、ポリアミック酸に代表されるポリイミド前駆体の熱イミド化を行ったりすることができる。液晶配向剤を塗布した後の乾燥、焼成工程は、任意の温度と時間を選択することができ、複数回行ってもよい。液晶配向剤を焼成する温度としては、例えば40~180℃で行うことができる。プロセスを短縮する観点で、40~150℃で行ってもよい。焼成時間としては特に限定されないが、1~10分又は、1~5分が挙げられる。ポリアミック酸に代表されるポリイミド前駆体の熱イミド化を行う場合には、上記工程の後、例えば150~300℃、又は150~250℃で焼成する工程を追加してもよい。焼成時間としては特に限定されないが、例えば5~40分であり、好ましくは5~30分の焼成時間が挙げられる。
焼成後の膜状物の膜厚は、薄すぎると液晶表示素子の信頼性が低下する場合があるので、5~300nmが好ましく、10~200nmがより好ましい。
工程(3)は、場合により、工程(2)で得られた膜に配向処理する工程である。即ち、IPS方式又はFFS方式等の水平配向方式の液晶表示素子では該塗膜に対し配向能付与処理を行う。一方、VA方式又はPSA(Polymer Sustained Alignment)方式等の垂直配向方式の液晶表示素子では、形成した塗膜をそのまま液晶配向膜として使用することができるが、該塗膜に対し配向能付与処理を施してもよい。液晶配向膜の配向処理方法としては、ラビング配向処理法、光配向処理法が挙げられる。光配向処理法としては、上記膜状物の表面に、一定方向に偏光された放射線を照射し、場合により、加熱処理を行い、液晶配向性(液晶配向能ともいう)を付与する方法が挙げられる。放射線としては、100~800nmの波長を有する紫外線又は可視光線を用いることができる。なかでも、好ましくは100~400nm、より好ましくは、200~400nmの波長を有する紫外線である。
また、放射線を照射する場合、液晶配向性を改善するために、上記膜状物を有する基板を、50~250℃で加熱しながら照射してもよい。このようにして作製した上記液晶配向膜は、液晶分子を一定の方向に安定して配向させることができる。
上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚準備し、対向配置した2枚の基板間に液晶を配置する。具体的には以下の2つの方法が挙げられる。
第一の方法は、先ず、それぞれの液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して2枚の基板を対向配置する。次いで、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶組成物を注入充填して膜面に接触した後、注入孔を封止する。
上記液晶組成物としては、特に制限はなく、少なくとも一種の液晶化合物(液晶分子)を含む組成物であって、誘電率異方性が正または負の各種の液晶組成物を用いることができる。なお、以下では、誘電率異方性が正の液晶組成物を、ポジ型液晶ともいい、誘電率異方性が負の液晶組成物を、ネガ型液晶ともいう。
上記液晶組成物は、フッ素原子、ヒドロキシ基、アミノ基、フッ素原子含有基(例:トリフルオロメチル基)、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、イソチオシアネート基、複素環、シクロアルカン、シクロアルケン、ステロイド骨格、ベンゼン環、又はナフタレン環を有する液晶化合物を含んでもよく、分子内に液晶性を発現する剛直な部位(メソゲン骨格)を2つ以上有する化合物(例えば、剛直な二つのビフェニル構造、又はターフェニル構造がアルキル基で連結されたバイメソゲン化合物など)を含んでもよい。液晶組成物は、ネマチック相を呈する液晶組成物、スメクチック相を呈する液晶組成物、又はコレステリック相を呈する液晶組成物であってもよい。
また、上記液晶組成物は、液晶配向性を向上させる観点から、添加物をさらに添加してもよい。このような添加物は、重合性基(メタ(ア)クリロイル基、等)を有する化合物などの光重合性モノマー;光学活性な化合物(例:メルク(株)社製のS-811など);酸化防止剤;紫外線吸収剤;色素;消泡剤;重合開始剤;又は重合禁止剤などが挙げられる。
ポジ型液晶としては、メルク社製のZLI-2293、ZLI-4792、MLC-2003、MLC-2041、MLC-3019又はMLC-7081などが挙げられる。
ネガ型液晶としては、例えばメルク社製のMLC-6608、MLC-6609、MLC-6610、MLC-6882、MLC-6886、MLC-7026、MLC-7026-000、MLC-7026-100、又はMLC-7029などが挙げられる。
また、PSAモードでは、重合性基を有する化合物を含有する液晶として、メルク社製のMLC-3023が挙げられる。
なお、塗膜に対してラビング配向処理を行った場合には、2枚の基板は、各塗膜におけるラビング方向が互いに所定の角度、例えば直交又は逆平行となるように対向配置される。
シール剤としては、例えば硬化剤及びスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂等を用いることができる。液晶としては、ネマチック液晶及びスメクチック液晶を挙げることができ、そのなかでもネマチック液晶が好ましい。
また、本発明の液晶配向剤は、電極を備えた一対の基板の間に液晶層を有してなり、上記一対の基板の間に活性エネルギー線及び熱の少なくとも一方により重合する重合性基を含む液晶配向膜を配置し、電極間に電圧を印加する工程を経て製造される液晶表示素子(SC-PVA方式の液晶表示素子)にも好ましく用いられる。
重合性化合物を含有する液晶組成物を注入又は滴下する点以外は上記(4)と同様に実施される。重合性化合物としては、例えばアクリレート基やメタクリレート基などの重合性不飽和基を分子内に1個以上有する重合性化合物を挙げることができる。
上記(4)と同様にした後、後述する紫外線を照射する工程を経て液晶表示素子を製造する方法を採用してもよい。この方法によれば、上記PSA方式の液晶表示素子を製造する場合と同様に、少ない光照射量で応答速度に優れた液晶表示素子を得ることができる。重合性基を有する化合物は、上記重合性不飽和基を分子内に1個以上有する化合物であってもよく、その含有量は、全ての重合体成分100質量部に対して0.1~30質量部であることが好ましく、より好ましくは1~20質量部である。また、上記重合性基は液晶配向剤に用いる重合体が有していてもよく、このような重合体としては、例えば上記光重合性基を末端に有するジアミンを含むジアミン成分を反応に用いて得られる重合体が挙げられる。
上記(4-2)又は(4-3)で得られた一対の基板の有する導電膜間に電圧を印加した状態で液晶セルに光照射する。ここで印加する電圧は、例えば5~50Vの直流又は交流とすることができる。また、照射する光としては、例えば150~800nmの波長の光を含む紫外線及び可視光線を用いることができるが、300~400nmの波長の光を含む紫外線が好ましい。照射光の光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマレーザーなどを使用することができる。光の照射量は、好ましくは1,000~200,000J/m2であり、より好ましくは1,000~100,000J/m2である。
NMP:N-メチル-2-ピロリドン
BCS:エチレングリコールモノブチルエーテル
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
DMAc:N,N-ジメチルアセトアミド
THF:テトラヒドロフラン
IPA:2-プロパノール
DA-1~DA-7:それぞれ、下記式(DA-1)~(DA-7)で表される化合物。本発明の特定ジアミンの範囲に含まれるジアミンは、下記式(DA-1)、(DA-2)及び(DA-7)で表される化合物である。
下記の常温GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)装置によって測定し、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド換算値としてMn及びMwを算出した。
GPC装置:GPC-101(昭和電工社製)、カラム:GPC KD-803、GPC KD-805(昭和電工社製)の直列、カラム温度:50℃、溶離液:N,N-ジメチルホルムアミド(添加剤として、臭化リチウム一水和物(LiBr・H2O)が30mmol/L、リン酸・無水結晶(o-リン酸)が30mmol/L、テトラヒドロフラン(THF)が10mL/L)、流速:1.0mL/分
検量線作成用標準サンプル:TSK 標準ポリエチレンオキサイド(分子量;約900,000、150,000、100,000及び30,000)(東ソー社製)及びポリエチレングリコール(分子量;約12,000、4,000及び1,000)(ポリマーラボラトリー社製)。
DA-1は、市販品(Chemieliva Pharmaceutical社製)を購入して使用した。
DA-2は、Journal of Molecular Structure (2018),1169,46-58に記載の合成法にて合成した。
DA-6及びDA-7は文献等未公開の新規化合物であり、以下に合成法を詳述する。
下記に示す経路に従って、DA-7を合成した。
1H-NMR(500MHz) in DMSO-d6:δ(ppm)=8.06(d、2H)、7.50(s、4H)、7.15(d、2H),7.06(s、2H)、5.25(s、4H)、2.55(s、6H).
1H-NMR(500MHz) in DMSO-d6:δ(ppm)=7.39(4H,s)、6.66-6.51(6H,m)、4.93(4H,s)、4.38(4H,s)、2.02(6H,s).
<合成例1>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA-3(0.541g、5.00mmol)、DA-1(1.60g、5.00mmol)及びNMP(15.7g)を加えて、窒素を送りながら室温で撹拌して溶解させた。その後、CA-1(2.15g、9.60mmol)及びNMP(15.8g)を加えて、40℃で24時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸(PAA-1)の溶液を得た。このポリアミック酸のMnは13,500、Mwは39,800であった。
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA-3(0.541g、5.00mmol)、DA-2(1.98g、5.00mmol)及びNMP(18.5g)を加えて、窒素を送りながら室温で撹拌して溶解させた。その後、CA-1(2.15g、9.60mmol)及びNMP(15.8g)を加えて、40℃で24時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸(PAA-2)の溶液を得た。このポリアミック酸のMnは14,600、Mwは45,600であった。
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA-3(0.541g、5.00mmol)、DA-4(1.46g、5.00mmol)及びNMP(14.7g)を加えて、窒素を送りながら室温で撹拌して溶解させた。その後、CA-1(2.15g、9.60mmol)及びNMP(15.8g)を加えて、40℃で24時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸(PAA-3)の溶液を得た。このポリアミック酸のMnは10,900、Mwは29,700であった。
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA-3(0.541g、5.00mmol)、DA-5(1.22g、5.00mmol)及びNMP(12.9g)を加えて、窒素を送りながら室温で撹拌して溶解させた。その後、CA-1(2.12g、9.45mmol)及びNMP(15.5g)を加えて、40℃で24時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸(PAA-4)の溶液を得た。このポリアミック酸のMnは11,200、Mwは28,500であった。
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA-3(0.541g、5.00mmol)、DA-6(2.29g、5.00mmol)及びNMP(20.8g)を加えて、窒素を送りながら室温で撹拌して溶解させた。その後、CA-1(2.15g、9.60mmol)及びNMP(15.8g)を加えて、40℃で24時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸(PAA-5)の溶液を得た。このポリアミック酸のMnは18,400、Mwは139,800であった。
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA-3(0.541g、5.00mmol)、DA-7(1.74g、5.00mmol)及びNMP(16.7g)を加えて、窒素を送りながら室温で撹拌して溶解させた。その後、CA-1(2.13g、9.49mmol)及びNMP(15.6g)を加えて、40℃で24時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸(PAA-6)の溶液を得た。このポリアミック酸のMnは11,900、Mwは30,400であった。
<実施例1>
上記合成例1で得られたポリアミック酸(PAA-1)の溶液(10.0g)にNMP(14.0g)及びBCS(6.00g)を加えて、室温で30分間撹拌することで、液晶配向剤(AL-1)を得た。
<実施例2~3、比較例1~3>
使用するポリアミック酸の溶液を(PAA-1)から(PAA-2)~(PAA-6)に置き換えた点以外は実施例1と同様に実施することで、液晶配向剤(AL-2)~(AL-6)を得た。
上記で得られた液晶配向剤を用いて下記に示すような手順で液晶セルの作製を行った。液晶配向剤をそれぞれ孔径1.0μmのフィルターで濾過した後、ITO電極付きガラス基板(縦40mm×横30mm×厚み0.7mm)にスピンコート法により塗布し、80℃のホットプレート上で60秒間乾燥した後、230℃の赤外線加熱炉で20分間焼成を行い、膜厚100nmの液晶配向膜を形成した。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を400mJ/cm2又は600mJ/cm2又は800mJ/cm2のいずれかを照射して配向処理を施し、更に230℃の赤外線加熱炉で30分間焼成して液晶配向膜付き基板(第1のガラス基板)を得た。配向方向が第1のガラス基板と直交するように配向処理することを除いては上記と同様にして、液晶配向膜付き基板(第2のガラス基板)を得た。上記2枚の基板を一組とし、その1枚の液晶配向膜上に直径4μmのビーズスペーサー(日揮触媒化成社製、真絲球、SW-D1)を塗布し、液晶注入口を残して周囲にシール剤(三井化学社製、XN-1500T)を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合う配向方向が0°になるようにして貼り合わせた。その後、150℃で60分間の加熱処理を行い、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC-3019(メルク社製)を注入し、注入口を封止して、液晶セルを得た。その後、得られた液晶セルを120℃で1時間加熱してから評価に使用した。
AXOMETRICS社製AxoStepを用いて液晶セルのツイスト角のばらつきの評価を行った。上記で作製した液晶セルを測定ステージに設置し、電圧無印加の状態で、画素面内のCircular Retardanceの分布を測定して標準偏差σの3倍である3σを算出した。面内均一性は、この3σの値が小さいほど良好であると言える。評価基準として、上記3σ値が、それぞれ、3.00以下の場合を「○」、3.00より大きく5.00以下の場合を「△」、5.00より大きい場合を「×」とした。結果を表3に示す。
上記で得られた液晶配向剤をそれぞれ孔径1.0μmのフィルターで濾過した後、ITO電極付きガラス基板(縦40mm×横30mm×厚み1.1mm)にスピンコート法により塗布し、80℃のホットプレート上で60秒間乾燥した後、230℃の赤外線加熱炉で20分間焼成を行い、膜厚100nmの液晶配向膜を形成した。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を500mJ/cm2を照射し、更に230℃の赤外線加熱炉で30分間焼成して液晶配向膜付き基板を得た。この基板について、水の接触角を全自動接触角計(協和界面科学社製、DM-701)により測定した。評価基準として、水接触角が50°より大きい場合を「○」、50°以下の場合を「×」とした。結果を表3に示す。
Claims (14)
- 下記式(DA)で表されるジアミン(0)を含むジアミン成分を用いて得られるポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体(P)を含有することを特徴とする液晶配向剤。
両端のアミノ基が結合するベンゼン環上の任意の水素原子は、1価の基で置き換えられてもよい。) - 前記Arが、1,4-フェニレン、1,3-フェニレン、2-メチル-1,4-フェニレン、2-エチル-1,4-フェニレン、2-プロピル-1,4-フェニレン、2-イソプロピル-1,4-フェニレン、2-メトキシ-1,4-フェニレン、2-エトキシ-1,4-フェニレン、2-プロポキシ-1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、2,3-ジメチル-1,4-フェニレン、4-メチル-1,3-フェニレン、5-メチル-1,3-フェニレン、4-フルオロ-1,3-フェニレン、2,3,5,6-テトラメチル-1,4-フェニレン、ビフェニル-4,4’-ジイル、2-メチルビフェニル-4,4’-ジイル、2-エチルビフェニル-4,4’-ジイル、2-プロピルビフェニル-4,4’-ジイル、2-メトキシビフェニル-4,4’-ジイル、2-エトキシビフェニル-4,4’-ジイル、2-フルオロビフェニル-4,4’-ジイル、3-メチルビフェニル-4,4’-ジイル、3-エチルビフェニル-4,4’-ジイル、3-プロピルビフェニル-4,4’-ジイル、3-メトキシビフェニル-4,4’-ジイル、3-エトキシビフェニル-4,4’-ジイル、3-フルオロビフェニル-4,4’-ジイル、2,2’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイル、3,3’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイル、ビフェニル-3,3’-ジイル、5-メチルビフェニル-3,3’-ジイル、5,5’-ジメチルビフェニル-3,3’-ジイル、1,5-ナフチレン、2,6-ナフチレン、又は1-メチル-2,6-ナフチレンから選ばれる、請求項1に記載の液晶配向剤。
- 前記両端のアミノ基が結合するベンゼン環上の少なくとも1つの水素原子が、ハロゲン原子、炭素数1~3のアルキル基、炭素数1~3のアルコキシ基、炭素数1~3のフルオロアルキル基、又は炭素数1~3のフルオロアルコキシ基で置換されている、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
- 前記重合体(P)が、前記ジアミン成分と、非環式脂肪族テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸二無水物、又はこれらの誘導体を含有するテトラカルボン酸成分と、の重縮合反応により得られる、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
- 前記重合体(P)が、前記ジアミン成分と、1,2-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-テトラメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3-ジフルオロ-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3-ビス(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、又はこれらの誘導体を含有するテトラカルボン酸成分と、の重合反応により得られる、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
- 前記ジアミン成分が、さらにp-フェニレンジアミン、2,3,5,6-テトラメチル-p-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、2,4-ジメチル-m-フェニレンジアミン、2,5-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメトキシ-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジヒドロキシ-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジフルオロ-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジフルオロ-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、3,4’-ジアミノビフェニル、4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジアミノビフェニル、2,3’-ジアミノビフェニル、下記式(dAL-1)~(dAL-10)で表されるジアミン、1,7-ビス(4-アミノフェノキシ)ヘプタン、1,7-ビス(3-アミノフェノキシ)ヘプタン、1,8-ビス(4-アミノフェノキシ)オクタン、1,8-ビス(3-アミノフェノキシ)オクタン、1,9-ビス(4-アミノフェノキシ)ノナン、1,9-ビス(3-アミノフェノキシ)ノナン、1,10-ビス(4-アミノフェノキシ)デカン、1,10-ビス(3-アミノフェノキシ)デカン、1,11-ビス(4-アミノフェノキシ)ウンデカン、1,11-ビス(3-アミノフェノキシ)ウンデカン、1,12-ビス(4-アミノフェノキシ)ドデカン、1,12-ビス(3-アミノフェノキシ)ドデカン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、1,4-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェノキシ]ベンゼン、1,2-ビス(6-アミノ-2-ナフチルオキシ)エタン、1,2-ビス(6-アミノ-2-ナフチル)エタン、6-[2-(4-アミノフェノキシ)エトキシ]-2-ナフチルアミン、1,4-フェニレンビス(4-アミノベンゾエート)、1,4-フェニレンビス(3-アミノベンゾエート)、1,3-フェニレンビス(4-アミノベンゾエート)、1,3-フェニレンビス(3-アミノベンゾエート)、ビス(4-アミノフェニル)テレフタレート、ビス(3-アミノフェニル)テレフタレート、ビス(4-アミノフェニル)イソフタレート、ビス(3-アミノフェニル)イソフタレートから選ばれるジアミンを含む、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
- 前記ジアミン(0)の使用量が、前記ジアミン成分に対して、5モル%以上である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
- さらに、前記ジアミン(0)を含有しないジアミン成分を用いて得られるポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体(B)を含有する、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
- 請求項1又は2に記載の液晶配向剤から得られる液晶配向膜。
- 請求項11に記載の液晶配向膜を具備する液晶表示素子。
- 下記の工程(1)~(3)を含む、液晶表示素子の製造方法。
工程(1):請求項1又は2に記載の液晶配向剤を基板上に塗布する工程
工程(2):塗布した前記液晶配向剤を焼成し、膜を得る工程
工程(3):工程(2)で得られた前記膜に配向処理する工程 - 前記配向処理が、光配向処理である、請求項13に記載の液晶表示素子の製造方法。
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