JP7348712B2 - 繊維製品包装用フィルム、その製造方法、繊維製品包装用袋、及び繊維製品包装体 - Google Patents
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[1]ポリビニルアルコールを主成分とする基材フィルムと、上記基材フィルムの少なくとも片面に積層され、揮発性防黴剤を含有する防黴剤層とを有し、上記揮発性防黴剤の含有量が、上記防黴剤層が積層されている面の単位面積あたり、0.2g/m2以上10.0g/m2以下である繊維製品包装用フィルム。
[2]上記揮発性防黴剤が、シメン系化合物及びカルバミン酸系化合物を混合した防黴剤を含む[1]の繊維製品包装用フィルム。
[3]上記防黴剤層が、バインダー樹脂を含有する[1]又は[2]の繊維製品包装用フィルム。
[4]上記防黴剤層を被覆する被覆層をさらに有する[1]、[2]又は[3]の繊維製品包装用フィルム。
[5]上記防黴剤層が積層された側の最表層が、スリップ剤を含有する[1]から[4]のいずれかの繊維製品包装用フィルム。
[6]上記防黴剤層が、上記基材フィルムの片面にのみ積層されている[1]から[5]のいずれかの繊維製品包装用フィルム。
[7][1]から[6]のいずれかの繊維製品包装用フィルムから形成された繊維製品包装用袋であって、上記防黴剤層が少なくとも内側に存在する繊維製品包装用袋。
[8][7]の繊維製品包装用袋と、上記繊維製品包装用袋に包装された繊維製品とを備える繊維製品包装体。
[9]ポリビニルアルコールを主成分とする基材フィルムの少なくとも片面に、揮発性防黴剤を含有する塗工液を塗工する工程を備え、上記塗工液中の揮発性防黴剤の塗工量が、0.2g/m2以上10.0g/m2以下である繊維製品包装用フィルムの製造方法。
図1の繊維製品包装用フィルム10は、基材フィルム11と防黴剤層12とを有する。繊維製品包装用フィルム10は、基材フィルム11と防黴剤層12とが積層された二層構造体である。
基材フィルム11は、PVAを主成分とするフィルムである。ここで、主成分とは、質量基準で最も含有量が多い成分をいう。
図1の繊維製品包装用フィルム10において、防黴剤層12は、基材フィルム11の片面(図1における上側の面)に積層されている。なお、防黴剤層12は、基材フィルム11の表面に直接積層されていてもよいし、他の層を介して積層されていてもよい。但し、防黴剤層12中の防黴剤の付着性、製造効率などの観点からは、防黴剤層12は、基材フィルム11の表面に直接積層されていることが好ましい。
当該繊維製品包装用フィルム10の形状に特に制限は無く、実質的に基材フィルム11の形状と同じである。当該繊維製品包装用フィルム10は、複数のフィルム又は一枚のフィルムを折り曲げて積層し、その一部を接着して袋状又は筒状にしたものなどであってもよい。また、当該繊維製品包装用フィルム10は、保管、輸送等が容易になることから、長尺の帯状形状がロール状に巻かれた形状であることが好ましい。長尺の帯状形状である場合の当該繊維製品包装用フィルム10のサイズとしては、上述した基材フィルム11のサイズと同様とすることができる。
繊維製品包装用フィルム10は、例えば、
基材フィルム11を作製する工程(工程A)、
基材フィルム11の片面に、揮発性防黴剤を含有する塗工液を塗工する工程(工程B)、及び
上記塗工液の塗膜を乾燥させる工程(工程C)
を経ることにより得ることができる。
工程Aは、PVAを主成分とする基材フィルム11を作製する工程である。基材フィルム11の作製方法は特に限定されない。例えば、上記したPVA、及び必要に応じてさらに可塑剤、界面活性剤等の成分が溶媒中に溶解した原液や、PVA、溶媒及び必要に応じて可塑剤、界面活性剤等の成分を含みPVAが溶融した原液を用いて製造することができる。
工程Bは、基材フィルム11の片面に、揮発性防黴剤を含有する塗工液(防黴剤層用の塗工液)を塗工する工程である。上記塗工液としては、揮発性防黴剤を水や有機溶媒などの溶媒に均一に溶解させた溶液や、水や有機溶媒などの分散媒に乳化分散させたエマルジョンなどを使用することができる。使用する溶媒や分散媒に必ずしも制限はないが、塗工液を塗布した後の乾燥における揮発性防黴剤の揮発損失を少なくするために、低温での蒸発速度が速い有機溶媒を用いることが好ましい。このような有機溶媒としては、例えば沸点が100℃以下の有機溶媒が例示され、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン等を挙げることができる。なお、防黴剤層12にPVA等のバインダー樹脂を含有させる場合、PVA等の溶解性を高めるために、水を含む溶媒を用いることが好ましい。
工程Cは、塗工液の塗膜を乾燥させる工程である。塗膜の乾燥により、防黴剤層12が形成される。この乾燥方法は特に限定されず、自然乾燥、熱風乾燥等の公知の方法により行うことができる。熱風乾燥を行う際の熱風の温度としては、例えば50℃以上90℃以下とすることができる。上記温度範囲の乾燥により、揮発性防黴剤の揮発を抑制しつつ、効率的な乾燥を行うことができる。
図2の繊維製品包装用フィルム20は、基材フィルム11と防黴剤層12と被覆層13とを有する。繊維製品包装用フィルム20は、基材フィルム11と防黴剤層12と被覆層13とがこの順に積層された三層構造体である。
被覆層13は、防黴剤層12を被覆する層である。被覆層13は、防黴剤層12の基材フィルム11とは反対側の面上に積層されている。当該繊維製品包装用フィルム20においては、このような被覆層13により、防黴剤層12の繊維製品等との接触による脱落を抑制できると共に、表面への揮発性防黴剤のブリードアウトなどを抑制できる。
繊維製品包装用フィルム20は、例えば、
基材フィルム11を作製する工程(工程A)、
基材フィルム11の片面に、揮発性防黴剤を含有する塗工液を塗工する工程(工程B)、
上記塗工液の塗膜を乾燥させる工程(工程C)
上記工程Cを経て形成された防黴剤層12の表面に、被覆層用の塗工液を塗工する工程(工程D)、及び
上記被覆層用の塗工液の塗膜を乾燥させる工程(工程E)
を経ることにより得ることができる。
工程Dは、防黴剤層12の表面に、被覆層用の塗工液を塗工する工程である。上記被覆層用の塗工液としては、樹脂を水や有機溶媒などの溶媒に均一に溶解させた溶液や、水や有機溶媒などの分散媒に乳化分散させたエマルジョンなどを使用することができる。使用する溶媒や分散媒に必ずしも制限はないが、防黴剤層用の塗工液と同様に、低温での蒸発速度が速い有機溶媒を用いることが好ましい。このような有機溶媒としては、例えば沸点が100℃以下の有機溶媒が例示され、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン等を挙げることができる。また、PVA等の樹脂の溶解性を高めるためには、水を含む溶媒を用いることが好ましい。
工程Eは、被覆層用の塗工液の塗膜を乾燥させる工程である。この塗膜の乾燥により、被覆層13が形成される。この乾燥方法は特に限定されず、自然乾燥、熱風乾燥等の公知の方法により行うことができる。熱風乾燥を行う際の熱風の温度としては、例えば50℃以上90℃以下とすることができる。上記温度範囲の乾燥により、揮発性防黴剤の揮発を抑制しつつ、効率的な乾燥を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る繊維製品包装用袋は、本発明の一実施形態に係る繊維製品包装用フィルムから形成された繊維製品包装用袋である。当該繊維製品包装用袋においては、基材フィルムを基準に、防黴剤層が少なくとも内側に存在する。すなわち、当該繊維製品包装においては、少なくとも1つの防黴剤層が、基材フィルムよりも内側に位置する。この場合、この内側に位置する防黴剤層のさらに内側に被覆層等が存在していてもよい。例えば、図1の繊維製品包装用フィルム10を用いた場合は、防黴剤層12が最内層となる。また、図2の繊維製品包装用フィルム20を用いた場合は、防黴剤層12を被覆する被覆層13が最内層となる。このように、当該繊維製品包装用袋は、防黴剤層側が内側に位置するため、高温多湿な環境下に保管された際に繊維製品に発生する黴を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る繊維製品包装体は、当該繊維製品包装用袋と、当該繊維製品包装用袋に包装された繊維製品とを備える。すなわち、当該繊維製品包装体は、繊維製品が、当該繊維製品包装用フィルムで包装されたものである。当該繊維製品包装体においては、防黴剤層側が内側、すなわち繊維製品と接触するように繊維製品が包装されていることとなる。このため、当該繊維製品包装体は、高温多湿な環境下に保管されていても、繊維製品に発生する黴を抑制することができる。
本発明の繊維製品包装用フィルム、その製造方法、繊維製品包装用袋、及び繊維製品包装体は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、繊維製品包装用フィルムにおいて、防黴剤層は、基材フィルムの両面に積層されていてもよい。このような繊維製品包装用フィルムは、両面が繊維製品に接触するような包装材などとして好適に用いることができる。なお、基材フィルムの両面に積層された防黴剤層を有する繊維製品包装用フィルムは、基材フィルムの両面に、揮発性防黴剤を含有する塗工液を塗工することなどにより製造することができる。
ワイシャツに使用されるポリエステル100%の布を概略15cm×15cmに切り出し、120℃の熱風乾燥機中で24時間滅菌処理した。滅菌処理した布にカワキコウジカビの胞子を2.5g/L、グルコースを約53g/L含有する溶液を約2mL塗布した。次いで、評価する繊維製品包装用フィルム(以下、単にフィルムともいう)を22cm×25cmに2枚切り出し、その2枚を重ねて3方を端から1cmの部分をヒートシールし、袋を作成した。その際、防黴剤層等の塗工層を有するフィルムの場合は、この塗工層が内側になるようにした(以下、防黴剤層及び被覆層を区別することなく塗工層と称する。)。この袋の中に、上記の溶液を塗布した布を折り曲げないで入れ、残る一方をヒートシールして、袋面積が概略20cm×を20cmのパウチを作成した。4方のヒートシール部の幅は全て約5mmであった。作成したパウチを30℃-90%RHの暗室に60日間放置した後、布を袋から取り出して、以下の基準により目視観察を行った。
A:布を横から注視しても、黴の菌糸は全く認められない。
B:布を横から注視すると、数本の黴の菌糸が認められる。
C:布を横から注視すると、10本以上の黴の菌糸が認められる。
D:布を上から観察するだけで、点状の黴のコロニーが認められる。
E:布を上から観察するだけで、面状の黴のコロニーが認められる。
フィルムの透明性は日本電色工業株式会社製の「PG-1M」を用いて、5枚重ねたフィルムを透過する光の照度を測定した。照度が115lx(ルクス)以下だと、透明性が不良と判断される。
フィルムを概略A4サイズに切り出して机の上に置き、蛍光灯で光を当てて、その反射光を目視で観察し、以下の基準で官能評価した。
A:蛍光灯の像が明瞭に観察され、面荒れなどの外観異常は観察されない。
B:蛍光灯の像に、面荒れによるわずかなにじみが観察される。
C:面荒れにより、蛍光灯の像が不明瞭である。
フィルムを用いて、塗工層を内側にした袋を作成した。その袋にポリエステル100%の黒色のシャツを入れ、それを段ボール箱に入れた。シャツを入れた袋の入った段ボール箱を、トラックにて長距離輸送した。輸送距離はおよそ2000kmであった。長距離輸送後に、シャツを袋から取り出して目視にて観察し、以下の基準で評価した。
A:シャツに脱落した塗工層は全く認められない。
B:シャツの上に、白い粉状の脱落した塗工層が認められる。
フィルムを切り出して23℃-50%RHの条件で3カ月間放置した。その後、フィルムの塗工層を有する面を素手で触れた時の感触で、防黴剤のブリードアウトを以下の基準により官能評価した。
A:フィルムの表面に粘着感はない。
B:フィルムの表面に若干の粘着感が感じられる。
C:フィルムの表面に明らかな粘着感が感じられる。
フィルムを22cm×25cmに2枚切り出し、その2枚を重ねて3方を端から1cmの部分をヒートシールし、袋を作成した。その袋を100枚重ねた後、上から均一に50kgの重量がかかるように重りを乗せ、50℃-65%RHの環境下で168時間放置した。その後、袋を手で開けた時の開けやすさを、以下の基準により官能評価した。
A:フィルム同士が密着することなく、容易に開口できる。
B:フィルム同士に若干の密着感はあるが、片手で開口可能である。
C:フィルム同士に密着感があり、開口のためには両手を使う必要がある。
重合度2400、けん化度99.9モル%のPVA(酢酸ビニルの単独重合体のけん化物)100質量部と可塑剤としてのグリセリン12質量部とを含む、PVA濃度10質量%の水溶液(製膜原液)を調製した。この水溶液を表面温度60℃の金属ロール上に流涎し、その後乾燥して、平均厚み50μmのPVAフィルムを得た。このPVAフィルムを金属ロールから剥離した後、100℃で2分間熱処理したフィルムをPVAフィルムPF1とした。
金属ロール上に流涎するPVA水溶液中に、大阪化成株式会社のマルカサイドH-4(シメン系化合物及びカルバミン酸系化合物を混合した防黴剤と界面活性剤とを含む乳剤:X1)を添加した以外は、作成例1と同様にして、平均厚み50μmのPVAフィルムPF2を得た。得られたPVAフィルムPF2中の防黴剤の含有量は、1.4g/m2であった。
金属ロール上に流涎するPVA水溶液中に添加するマルカサイドH-4の量を増やした以外は、作成例2と同様にして、平均厚み50μmのPVAフィルムPF3を得た。得られたPVAフィルムPF3中の防黴剤の含有量は、8.0g/m2であった。
イソプロピルアルコールを94.0質量%、マルカサイドH-4(X1)を6.0質量%含む防黴剤層用の塗工液を調製した。この塗工液をPVAフィルムPF1の片面にグラビアコーターにて塗工した。その後、70℃の熱風にて乾燥し、防黴剤層を形成させた。
次いで、イソプロピルアルコールを50.0質量%、水を48.7質量%、PVA(重合度2400、けん化度99.9モル%、酢酸ビニルの単独重合体のけん化物)を1.0質量%、及びスリップ剤としての平均粒径50nmのスチレン系ポリマーの微粒子を0.3質量%含む被覆層用の塗工液を調製した。この塗工液を防黴剤層の表面にグラビアコーターにて塗工した。その後、70℃の熱風にて乾燥し、被覆層を形成させ、実施例1の繊維製品包装用フィルムを得た。塗工後の塗工層(防黴剤層及び被覆層)の平均厚みは約0.1μmであった。防黴剤層の平均厚みは約0.02μm、被覆層の平均厚みは約0.08μmであった。また、得られた繊維製品包装用フィルム中の防黴剤の含有量は、1.4g/m2であった。
得られた繊維製品包装用フィルムを用いて、防黴性、透明性、外観、塗工層の脱落、防黴剤のブリードアウト、及び開口性の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、マルカサイドH-4(X1)を大阪化成株式会社製のマルカサイドBX-0(シメン系化合物及びカルバミン酸系化合物を混合した防黴剤を含む油剤:X2)、高砂香料工業株式会社製のヒノキチオール(X3)、又は大阪化成株式会社製のイソプロピルメチルフェノール(X4)に変更した以外は実施例1と同様にして、繊維製品包装用フィルムを得た。なお、いずれの防黴剤X1~X4も、揮発性防黴剤である。得られた繊維製品包装用フィルムを用いて、防黴性、透明性、外観、塗工層の脱落、防黴剤のブリードアウト、及び開口性の評価を行った。結果を表1に示す。
イソプロピルアルコールを44.0質量%、マルカサイドH-4(X1)を6.0質量%、水を48.7質量%、PVA(重合度2400、けん化度99.9モル%、酢酸ビニルの単独重合体のけん化物)を1.0質量%、及びスリップ剤としての平均粒径50nmのスチレン系ポリマーの微粒子を0.3質量%含む防黴剤層用の塗工液を調製した。この塗工液PVAフィルムPF1の片面にグラビアコーターにて塗工した。その後、70℃の熱風にて乾燥し、繊維製品包装用フィルムを得た。得られた塗工層(防黴剤層)の平均厚みは約0.1μmであった。また、得られた繊維製品包装用フィルム中の防黴剤の含有量は、1.4g/m2であった。
得られた繊維製品包装用フィルムを用いて、防黴性、透明性、外観、塗工層の脱落、防黴剤のブリードアウト、及び開口性の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例5における防黴剤層用の塗工液について、イソプロピルアルコールの含有量を44.0質量%から20.0質量%に、マルカサイドH-4(X1)の含有量を6.0質量%から30.0質量%に変更した以外は、実施例5と同様にして、繊維製品包装用フィルムを得た。得られた繊維製品包装用フィルム中の防黴剤の含有量は、8.0g/m2であった。
得られた繊維製品包装用フィルムを用いて、防黴性、透明性、外観、塗工層の脱落、防黴剤のブリードアウト、及び開口性の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例5における防黴剤層用の塗工液について、水の含有量を48.7質量%から49.7質量%、PVAの含有量を1.0質量%から0質量%(添加せず)に変更した以外は、実施例5と同様にして、繊維製品包装用フィルムを得た。
得られた繊維製品包装用フィルムを用いて、防黴性、透明性、外観、塗工層の脱落、防黴剤のブリードアウト、及び開口性の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1における被覆層用の塗工液について、水の含有量を48.7質量%から49.0質量%、スリップ剤の含有量を0.3質量%から0質量%(添加せず)に変更した以外は、実施例1と同様にして、繊維製品包装用フィルムを得た。
得られた繊維製品包装用フィルムを用いて、防黴性、透明性、外観、塗工層の脱落、防黴剤のブリードアウト、及び開口性の評価を行った。結果を表1に示す。
PVAフィルムPF1に何も塗工することなく、防黴性、透明性、外観、防黴剤のブリードアウト、及び開口性の評価を行った。結果を表1に示す。
PVAフィルムPF2に何も塗工することなく、防黴性、透明性、外観、防黴剤のブリードアウト、及び開口性の評価を行った。結果を表1に示す。
PVAフィルムPF3に何も塗工することなく、防黴性、透明性、外観、防黴剤のブリードアウト、及び開口性の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1における防黴剤層用の塗工液について、マルカサイドH-4(X1)を株式会社シナネンゼオミック製ゼオミックAV10D(銀ゼオライト、不揮発性防黴剤X5)に変更した以外は実施例1と同様にして、繊維製品包装用フィルムを得た。
得られた繊維製品包装用フィルムを用いて、防黴性、透明性、外観、塗工層の脱落、防黴剤のブリードアウト、及び開口性の評価を行った。結果を表1に示す。
11:基材フィルム
12:防黴剤層
13:被覆層
Claims (8)
- ポリビニルアルコールを主成分とする基材フィルムと、
上記基材フィルムの少なくとも片面に積層され、揮発性防黴剤を含有する防黴剤層とを有し、
上記揮発性防黴剤の含有量が、上記防黴剤層が積層されている面の単位面積あたり、0.2g/m2以上10.0g/m2以下であり、
上記防黴剤層がバインダー樹脂を含有し、上記バインダー樹脂が、けん化度が80モル%以上のポリビニルアルコールであり、
上記基材フィルムにおける上記ポリビニルアルコールと、任意成分である可塑剤と、任意成分である界面活性剤との合計含有量が99質量%以上である繊維製品包装用フィルム。 - 上記揮発性防黴剤が、シメン系化合物及びカルバミン酸系化合物を混合した防黴剤を含む請求項1に記載の繊維製品包装用フィルム。
- 上記防黴剤層を被覆する被覆層をさらに有する請求項1又は請求項2に記載の繊維製品包装用フィルム。
- 上記防黴剤層が積層された側の最表層が、スリップ剤を含有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の繊維製品包装用フィルム。
- 上記防黴剤層が、上記基材フィルムの片面にのみ積層されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の繊維製品包装用フィルム。
- 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の繊維製品包装用フィルムから形成された繊維製品包装用袋であって、
上記防黴剤層が少なくとも内側に存在する繊維製品包装用袋。 - 請求項6に記載の繊維製品包装用袋と、
上記繊維製品包装用袋に包装された繊維製品と
を備える繊維製品包装体。 - ポリビニルアルコールを主成分とする基材フィルムの少なくとも片面に、揮発性防黴剤及びバインダー樹脂である、けん化度が80モル%以上のポリビニルアルコールを含有する塗工液を塗工する工程を備え、
上記塗工液中の揮発性防黴剤の塗工量が、0.2g/m2以上10.0g/m2以下であり、
上記基材フィルムにおける上記ポリビニルアルコールと、任意成分である可塑剤と、任意成分である界面活性剤との合計含有量が99質量%以上である繊維製品包装用フィルムの製造方法。
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