JP7348341B2 - 微生物培養用の寒天培地 - Google Patents
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Description
(1)少なくとも(a)および(b)を固化成分として含有することを特徴とする、微生物の培養に用いる固体培地。
(a)重量平均分子量が30万~45万である寒天、
(b)重量平均分子量が15万以下である低分子量寒天。
(2)前記低分子量寒天の重量平均分子量が2万~15万であることを特徴とする(1)に記載の固体培地。
(3)前記重量平均分子量が30万~45万である寒天の含有量(A)に対する前記低分子量寒天の含有量(B)の比が0.05以上0.5以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の固体培地。
(4)微生物の培養に用いる固体培地の製造方法であって、固化成分として(a)および(b)を使用することを特徴とする固体培地の製造方法。
(a)重量平均分子量が30万~45万である寒天、
(b)重量平均分子量が15万以下である低分子量寒天。
(5)前記低分子量寒天の重量平均分子量が2万~15万であることを特徴とする(4)に記載の固体培地の製造方法。
(6)前記重量平均分子量が30万~45万である寒天の含有量(A)に対する前記低分子量寒天の含有量(B)の比が0.05以上0.5以下であることを特徴とする(4)または(5)に記載の固体培地の製造方法。
実際に微生物を培養する際には、従来の微生物培養用の寒天を含有する基礎培地の成分に加えて重量平均分子量が15万以下、特に2万~15万である低分子量寒天を添加したものを本発明の培地として用いることができる。なお、寒天の重量平均分子量の測定方法は特に限定されないが、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC法)により測定することができる。具体的には、国際公開第2016/167373号公報に記載されているように、寒天を0.15%濃度となるよう精製水に懸濁し、95℃~97℃で加温溶解後、50℃に冷却し、カラム(TOSOH TSK-GEL for HPLC,TSK-GEL GMPWXL等)を使用し、分子量既知のプルランを標準物質として測定することができる。
なお、本発明で使用できる市販の低分子量寒天としては、例えば、ウルトラ寒天AX-30(伊那食品工業株式会社、ゼリー強度:30~60g/cm2)、ウルトラ寒天AX-100(伊那食品工業株式会社製、ゼリー強度:100~150g/cm2)、ウルトラ寒天BX-30(伊那食品工業株式会社製、ゼリー強度:30~60g/cm2)、ウルトラ寒天BX-100(伊那食品工業株式会社製、ゼリー強度:100~150g/cm2)、ウルトラ寒天UX-30(伊那食品工業株式会社製、ゼリー強度:30~60g/cm2)、ウルトラ寒天UX-100(伊那食品工業株式会社、ゼリー強度:100~150g/cm2)などが挙げられる。
そのため、本発明の固体培地で使用する低分子量寒天の添加量は、凝水量およびゼリー強度の両面において培地表面をコロニー形成に適切な状態に保ち、コロニーの微小化を抑えつつ凝水を抑制できる範囲とすることが好ましい。当業者であれば本発明の実施例を参考にして低分子量寒天の添加量を設定することができる。例えば、培地1L当たりの低分子量寒天の添加量を0.8g以上とすることが好ましく、1g以上とすることがより好ましく、2g以上とすることがさらに好ましく、2.5g以上とすることがよりさらに好ましい。また、培地1L当たりの低分子量寒天の添加量を7.5g以下とすることが好ましく、6g以下とすることがより好ましく、5g以下とすることがさらに好ましいが、低分子量寒天の添加によるゼリー強度の上昇に起因するコロニーの微小化の状況に応じて、適宜、低分子量寒天の添加量を4g以下、3.5g以下などとすることができる。
羊血液寒天培地を基礎培地とし、低分子量寒天SW(SSKセールス株式会社製、重量平均分子量:約10万、ゼリー強度:140~150g/cm2)を添加して凝水抑制効果を調べた。
以下の表1に示した培地成分1を秤量し、以下の(2)で羊血液を添加した後の培地量が2Lとなるように精製水に懸濁後、121℃で15分間高圧滅菌した。従来の微生物培養用の寒天と低分子量寒天を区別するため、表1において、従来の微生物培養用の寒天を寒天A、低分子量寒天SWを寒天Bと記載する。
高圧滅菌後、培地を50℃に冷却した後、予め無菌的に採取した羊脱繊維血液を、培地1L当たり50mLとなるように添加した。その後、培地を18mLずつシャーレに分注して固化した。
(1)、(2)で調製した培地入りシャーレを4℃、倒置にて20時間保存した後、25℃、倒置にてシャーレを30分間放置し、その後、培地入りシャーレの重量を電子天秤にて測定した。続いてシャーレを縦置きにして30分間放置して培地表面に滲み出た水を濾紙によって拭き取った後、再び培地入りシャーレの重量を測定し、(滲み出た水の拭き取り前のシャーレの重量)-(滲み出た水を拭き取った後のシャーレの重量)を凝水量として算出した。
なお、低分子量寒天SWの各添加量につき10枚のシャーレを凝水試験対象とし、重量の測定はシャーレ1枚毎に行った。
(1)、(2)で調製した培地を上記(3)の凝水量測定用のものとは別に用意し、20℃の恒温槽にて20時間保存した後、レオメーター(FUDOH RHEO METER RTC-3002D)(株式会社レイテック製)の測定部が培地に1mm侵入する強度をゼリー強度として測定した。なお、低分子量寒天SWの各添加量につきシャーレ1枚をゼリー強度測定の対象とし、1枚のシャーレの3箇所を測定して平均値をゼリー強度として算出した。
培地の凝水量およびゼリー強度の測定結果を表2に示す。凝水量の測定結果は、低分子量寒天SWの各添加量における平均凝水量を、低分子量寒天SWを添加していない培地(No.1)の平均凝水量と比較した凝水削減量および凝水削減率とともに表示し、また、ゼリー強度は、低分子量寒天SWを添加していない培地(No.1)のゼリー強度からの上昇値とともに表示している。
羊血液寒天培地を基礎培地として低分子量寒天SW(SSKセールス株式会社製、重量平均分子量:約10万、ゼリー強度:140~150g/cm2)を添加した培地にStreptococcus pyogenes、Streptococcus agalactiae、Streptococcus intermedius、Streptococcus pneumoniae、Streptococcus Group G、Enterobacter cloacae、Moraxella catarrhalis、Staphylococcus aureusを接種し、菌の発育状況を調べた。
以下の表3に示した培地成分2を秤量し、以下の(2)で羊血液を添加した後の培地量が3Lとなるように精製水に懸濁後、121℃で15分間高圧滅菌した。表3において、従来の微生物培養用の寒天を寒天A、低分子量寒天SWを寒天Bと記載する。
高圧滅菌後、培地を50℃に冷却した後、予め無菌的に採取した羊脱繊維血液を、培地1L当たり50mLとなるように添加した。その後、培地を18mLずつシャーレに分注して固化した。
前培養した各菌株を滅菌生理食塩水に懸濁し、McFarland No. 1の菌液を作製した。その後、前記菌液を(1)、(2)で調製した培地に画線し、35℃で18時間、5%炭酸ガス環境下での培養または好気培養を行い、発育した細菌のコロニーサイズを測定した。なお、シャーレ1枚につき1菌株を接種して培養試験を行い、優勢に発育した1コロニーを代表としてサイズの測定を行った。
5%炭酸ガス環境下での培養により発育したコロニーのサイズを表4に、また、好気培養により発育したコロニーのサイズを表5に示す。
低分子量寒天SW(SSKセールス株式会社製、重量平均分子量:約10万)の3種類のロットについて、ゼリー強度を調べた。
各ロットの低分子量寒天SWを1.5%濃度となるように精製水に懸濁し、pHを7.0に調整した。寒天懸濁液を100℃で40分間加温溶解した。50℃に冷却した後、18mLずつシャーレに分注して固化した。
(1)で調製した寒天ゲルを20℃の恒温槽にて20時間保存した後、レオメーター(FUDOH RHEO METER RTC-3002D)(株式会社レイテック製)の測定部が培地に1mm侵入する強度をゼリー強度として測定した。なお、低分子量寒天SWの各添加量につきシャーレ1枚をゼリー強度測定の対象とし、1枚のシャーレの3箇所を測定して平均値をゼリー強度として算出した。
寒天ゲルのゼリー強度の測定結果を溶液のpH実測値とともに表6に示す。
羊血液寒天培地を基礎培地とし、低分子量寒天SW(SSKセールス株式会社製、重量平均分子量:約10万、ゼリー強度:140~150g/cm2)を添加して調製後、10℃、倒置にて3.5ヶ月保存した培地における凝水試験を行った。
以下の表7に示した培地成分3を秤量し、以下の(2)で羊血液を添加した後の培地量が1Lとなるように精製水に懸濁後、121℃で15分間高圧滅菌した。従来の微生物培養用の寒天と低分子量寒天を区別するため、表7において、従来の微生物培養用の寒天を寒天A、低分子量寒天SWを寒天Bと記載する。
高圧滅菌後、培地を50℃に冷却した後、予め無菌的に採取した羊脱繊維血液を、培地1L当たり50mLとなるように添加した。その後、培地を18mLずつシャーレに分注して固化した。
(1)、(2)で調製した培地入りシャーレを10℃、倒置にて3.5ヶ月保存した(培地調製日、保存開始日とも2016年12月8日)。その後、4℃、倒置にて20時間保存した後、25℃、倒置にてシャーレを30分間放置し、その後、培地入りシャーレの重量を電子天秤にて測定した。続いてシャーレを縦置きにして30分間放置して培地表面に滲み出た水を濾紙によって拭き取った後、再び培地入りシャーレの重量を測定し、(滲み出た水の拭き取り前のシャーレの重量)-(滲み出た水を拭き取った後のシャーレの重量)を凝水量として算出した(凝水量測定日は2017年3月22日)。
なお、低分子量寒天SWの各添加量につき9枚のシャーレを凝水試験対象とし、重量の測定はシャーレ1枚毎に行った。
培地の凝水量の測定結果を表8に示す。
ドリガルスキー改良培地(BTB乳糖寒天培地)を基礎培地とし、低分子量寒天SW(SSKセールス株式会社製、重量平均分子量:約10万、ゼリー強度:140~150g/cm2)を添加して凝水抑制効果を調べた。
以下の表9に示した培地成分4を秤量し、精製水に懸濁後、121℃で15分間高圧滅菌した。滅菌後、50℃に冷却した後、培地を18mLずつシャーレに分注して固化した。なお、従来の微生物培養用の寒天と低分子量寒天を区別するため、表9において、従来の微生物培養用の寒天を寒天A、低分子量寒天SWを寒天Bと記載する。
(1)で調製した培地入りシャーレを4℃、倒置にて20時間保存した後、25℃、倒置にてシャーレを30分間放置し、その後、培地入りシャーレの重量を電子天秤にて測定した。続いてシャーレを縦置きにして30分間放置して培地表面に滲み出た水を濾紙によって拭き取った後、再び培地入りシャーレの重量を測定し、(滲み出た水の拭き取り前のシャーレの重量)-(滲み出た水を拭き取った後のシャーレの重量)を凝水量として算出した。
なお、低分子量寒天SWの各添加量につき10枚のシャーレを凝水試験対象とし、重量の測定はシャーレ1枚毎に行った。
低分子量寒天SWを添加した培地の平均凝水量を、低分子量寒天SWを添加していない培地の平均凝水量と比較した凝水削減量および凝水削減率とともに表10に示す。
カンジダ鑑別用寒天培地を基礎培地とし、低分子量寒天SW(SSKセールス株式会社製、重量平均分子量:約10万、ゼリー強度:140~150g/cm2)を添加して凝水抑制効果を調べた。
以下の表11に示した培地成分5を秤量し、精製水に懸濁後、100℃で40分間加温溶解した。50℃に冷却した後、培地を18mLずつシャーレに分注して固化した。なお、従来の微生物培養用の寒天と低分子量寒天を区別するため、表11において、従来の微生物培養用の寒天を寒天A、低分子量寒天SWを寒天Bと記載する。
(1)で調製した培地入りシャーレを4℃、倒置にて20時間保存した後、25℃、倒置にてシャーレを30分間放置し、その後、培地入りシャーレの重量を電子天秤にて測定した。続いてシャーレを縦置きにして30分間放置して培地表面に滲み出た水を濾紙によって拭き取った後、再び培地入りシャーレの重量を測定し、(滲み出た水の拭き取り前のシャーレの重量)-(滲み出た水を拭き取った後のシャーレの重量)を凝水量として算出した。
なお、低分子量寒天SWの各添加量につき10枚のシャーレを凝水試験対象とし、重量の測定はシャーレ1枚毎に行った。
低分子量寒天SWを添加した培地の平均凝水量を、低分子量寒天SWを添加していない培地の平均凝水量と比較した凝水削減量および凝水削減率とともに表12に示す。
羊血液寒天培地を基礎培地とし、低分子量寒天であるSW(SSKセールス株式会社製、重量平均分子量:約10万、ゼリー強度:140~150g/cm2)またはウルトラ寒天BX-30(伊那食品工業株式会社製、重量平均分子量:2万~5万程度、ゼリー強度:30~60g/cm2)を添加して凝水抑制効果を調べた。
以下の表13に示した培地成分6を秤量し、以下の(2)で羊血液を添加した後の培地量が1Lとなるように精製水に懸濁後、121℃で15分間高圧滅菌した。従来の微生物培養用の寒天と低分子量寒天を区別するため、表13において、従来の微生物培養用の寒天を寒天A、低分子量寒天SWまたはウルトラ寒天BX-30を寒天Bと記載する。
高圧滅菌後、培地を50℃に冷却した後、予め無菌的に採取した羊脱繊維血液を、培地1L当たり50mLとなるように添加した。その後、培地を18mLずつシャーレに分注して固化した。
(1)、(2)で調製した培地入りシャーレを4℃、倒置にて20時間保存した後、25℃、倒置にてシャーレを30分間放置し、その後、培地入りシャーレの重量を電子天秤にて測定した。続いてシャーレを縦置きにして30分間放置して培地表面に滲み出た水を濾紙によって拭き取った後、再び培地入りシャーレの重量を測定し、(滲み出た水の拭き取り前のシャーレの重量)-(滲み出た水を拭き取った後のシャーレの重量)を凝水量として算出した。
なお、低分子量寒天の各添加量につき9枚のシャーレを凝水試験対象とし、重量の測定はシャーレ1枚毎に行った。
(1)、(2)で調製した培地を上記(3)の凝水量測定用のものとは別に用意し、20℃の恒温槽にて20時間保存した後、レオメーター(FUDOH RHEO METER RTC-3002D)(株式会社レイテック製)の測定部が培地に1mm侵入する強度をゼリー強度として測定した。なお、低分子量寒天の各添加量につきシャーレ1枚をゼリー強度測定の対象とし、1枚のシャーレの3箇所を測定して平均値をゼリー強度として算出した。
培地の凝水量およびゼリー強度の測定結果を表14に示す。凝水量の測定結果は、寒天B(低分子量寒天SWまたはウルトラ寒天BX-30)の各添加量における平均凝水量を、寒天Bを添加していない培地の平均凝水量と比較した凝水削減量および凝水削減率とともに表示し、また、ゼリー強度は、寒天Bを添加していない培地のゼリー強度からの上昇値とともに表示している。
羊血液寒天培地を基礎培地とし、低分子量寒天であるSW(SSKセールス株式会社製、重量平均分子量:約10万、ゼリー強度:140~150g/cm2)、ウルトラ寒天BX-30(伊那食品工業株式会社製、重量平均分子量:2万~5万程度、ゼリー強度:30~60g/cm2)またはウルトラ寒天BX-100(伊那食品工業株式会社製、重量平均分子量:7万~10万程度、ゼリー強度:100~150g/cm2)を添加して凝水抑制効果を調べた。
以下の表15に示した培地成分7を秤量し、以下の(2)で羊血液を添加した後の培地量が2Lとなるように精製水に懸濁後、121℃で15分間高圧滅菌した。従来の微生物培養用の寒天と低分子量寒天を区別するため、表15において、従来の微生物培養用の寒天を寒天A、低分子量寒天SW、ウルトラ寒天BX-30またはウルトラ寒天BX-100を寒天Bと記載する。
高圧滅菌後、培地を50℃に冷却した後、予め無菌的に採取した羊脱繊維血液を、培地1L当たり50mLとなるように添加した。その後、培地を18mLずつシャーレに分注して固化した。
(1)、(2)で調製した培地入りシャーレを4℃、倒置にて20時間保存した後、25℃、倒置にてシャーレを30分間放置し、その後、培地入りシャーレの重量を電子天秤にて測定した。続いてシャーレを縦置きにして30分間放置して培地表面に滲み出た水を濾紙によって拭き取った後、再び培地入りシャーレの重量を測定し、(滲み出た水の拭き取り前のシャーレの重量)-(滲み出た水を拭き取った後のシャーレの重量)を凝水量として算出した。
なお、低分子量寒天の各添加量につき10枚のシャーレを凝水試験対象とし、重量の測定はシャーレ1枚毎に行った。
(1)、(2)で調製した培地を上記(3)の凝水量測定用のものとは別に用意し、20℃の恒温槽にて20時間保存した後、レオメーター(FUDOH RHEO METER RTC-3002D)(株式会社レイテック製)の測定部が培地に1mm侵入する強度をゼリー強度として測定した。なお、低分子量寒天の各添加量につきシャーレ1枚をゼリー強度測定の対象とし、1枚のシャーレの3箇所を測定して平均値をゼリー強度として算出した。
培地の凝水量およびゼリー強度の測定結果を表16に示す。凝水量の測定結果は、寒天B(低分子量寒天SW、ウルトラ寒天BX-30またはウルトラ寒天BX-100)の各添加量における平均凝水量を、寒天Bを添加していない培地の平均凝水量と比較した凝水削減量および凝水削減率とともに表示し、また、ゼリー強度は、寒天Bを添加していない培地のゼリー強度からの上昇値とともに表示している。
羊血液寒天培地を基礎培地とし、低分子量寒天SW(SSKセールス株式会社製、重量平均分子量:約10万、ゼリー強度:140~150g/cm2)を添加して調製後、10℃、倒置にて3.5ヶ月保存した培地における凝水試験を行った。
以下の表17に示した培地成分8を秤量し、以下の(2)で羊血液を添加した後の培地量が1Lとなるように精製水に懸濁後、121℃で15分間高圧滅菌した。従来の微生物培養用の寒天と低分子量寒天を区別するため、表17において、従来の微生物培養用の寒天を寒天A、低分子量寒天SWを寒天Bと記載する。
高圧滅菌後、培地を50℃に冷却した後、予め無菌的に採取した羊脱繊維血液を、培地1L当たり50mLとなるように添加した。その後、培地を18mLずつシャーレに分注して固化した。
(1)、(2)で調製した培地入りシャーレを10℃、倒置にて3.5ヶ月保存した(培地調製日、保存開始日とも2017年6月13日)。その後、4℃、倒置にて20時間保存した後、25℃、倒置にてシャーレを30分間放置し、その後、培地入りシャーレの重量を電子天秤にて測定した。続いてシャーレを縦置きにして30分間放置して培地表面に滲み出た水を濾紙によって拭き取った後、再び培地入りシャーレの重量を測定し、(滲み出た水の拭き取り前のシャーレの重量)-(滲み出た水を拭き取った後のシャーレの重量)を凝水量として算出した(凝水量測定日は2017年9月27日)。
なお、低分子量寒天SWの各添加量につき9枚のシャーレを凝水試験対象とし、重量の測定はシャーレ1枚毎に行った。
培地の凝水量の測定結果を表18に示す。
Claims (6)
- 少なくとも以下の(a)および(b)を固化成分として含有すること、並びに、
基礎培地が普通寒天培地、標準寒天培地、トリプトソイ寒天培地(SCD寒天培地)、血液寒天培地、チョコレート寒天培地、マンニット食塩培地、エッグヨーク食塩寒天培地、スタフィロコッカスNo.110培地、マッコンキー寒天培地、CT-SMAC寒天培地、ドリガルスキー寒天培地(DRIG培地)、ドリガルスキー改良培地(BTB乳糖寒天培地)、デスオキシコーレイト寒天培地、DHL寒天培地、ハートインフュジョン寒天培地、ブレインハートインフュジョン寒天培地、SSB寒天培地、サルモネラ・シゲラ寒天培地(SS寒天培地)、TCBS寒天培地、ビブリオ寒天培地、TSI寒天培地、クリグラー寒天培地、アルギニン・グリセロール・塩類寒天培地(AGS寒天培地)、ベアードパーカー寒天培地、NAC寒天培地、スキロー培地、NGKG寒天培地、ミュラーヒントン寒天培地、サブロー寒天培地、ポテトデキストロース寒天培地およびカンジダ鑑別用寒天培地からなる群より選択されることを特徴とする、微生物の培養に用いる固体培地。
(a)重量平均分子量が30万~45万である寒天、
(b)重量平均分子量が15万以下である低分子量寒天。 - 基礎培地が普通寒天培地、血液寒天培地、チョコレート寒天培地、ドリガルスキー改良培地(BTB乳糖寒天培地)、ハートインフュジョン寒天培地、サブロー寒天培地およびカンジダ鑑別用寒天培地からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載の固体培地。
- 微生物の培養に用いる固体培地の製造方法であって、固化成分として以下の(a)および(b)を使用すること、並びに、
基礎培地が普通寒天培地、標準寒天培地、トリプトソイ寒天培地(SCD寒天培地)、血液寒天培地、チョコレート寒天培地、マンニット食塩培地、エッグヨーク食塩寒天培地、スタフィロコッカスNo.110培地、マッコンキー寒天培地、CT-SMAC寒天培地、ドリガルスキー寒天培地(DRIG培地)、ドリガルスキー改良培地(BTB乳糖寒天培地)、デスオキシコーレイト寒天培地、DHL寒天培地、ハートインフュジョン寒天培地、ブレインハートインフュジョン寒天培地、SSB寒天培地、サルモネラ・シゲラ寒天培地(SS寒天培地)、TCBS寒天培地、ビブリオ寒天培地、TSI寒天培地、クリグラー寒天培地、アルギニン・グリセロール・塩類寒天培地(AGS寒天培地)、ベアードパーカー寒天培地、NAC寒天培地、スキロー培地、NGKG寒天培地、ミュラーヒントン寒天培地、サブロー寒天培地、ポテトデキストロース寒天培地およびカンジダ鑑別用寒天培地からなる群より選択されることを特徴とする固体培地の製造方法。
(a)重量平均分子量が30万~45万である寒天、
(b)重量平均分子量が15万以下である低分子量寒天。 - 基礎培地が普通寒天培地、血液寒天培地、チョコレート寒天培地、ドリガルスキー改良培地(BTB乳糖寒天培地)、ハートインフュジョン寒天培地、サブロー寒天培地およびカンジダ鑑別用寒天培地からなる群より選択されることを特徴とする、請求項3に記載の固体培地の製造方法。
- 請求項1または2に記載の固体培地を4℃~25℃で保存する工程を含む、微生物の培養に用いる固体培地の保存方法。
- 微生物の培養に用いる培地を請求項1または2に記載の固体培地とすることを特徴とする、培地の凝水を抑制するための方法。
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