JP7347878B1 - 美術品売買仲介支援システム - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、美術品は、制作者、制作時期、保存状態、取引履歴などの様々な要素を考慮した上で鑑定を行って査定価格を決定すること、世の中にそれしかない一品制作物であることから、不特定物である中古車と異なり、査定価格を容易に決定することができない。また、査定価格が必ずしも買い手のニーズ(相場)と合致するとも限らないので、中古車に比して、売り手に支払金額を保証したいがリスクが大きい。しかし一方で、美術品ごとにそのリスクは異なるので、リスクを一律に見積もることも妥当でない。
〔発明2〕 さらに、発明2の美術品売買仲介支援システムは、発明1の美術品売買仲介支援システムにおいて、前記美術品に関する美術品情報を入力する美術品情報入力手段と、オークションを介した美術品の取引履歴情報を、当該美術品に関する美術品情報と対応づけて記憶する取引履歴情報記憶手段から、前記美術品情報入力手段で入力した美術品情報に係る美術品と同一の又は所定関係を有する美術品に係る前記取引履歴情報を取得する取引履歴情報取得手段とを備え、前記安全金額は、前記取引履歴情報取得手段で取得した取引履歴情報に基づいて設定される。
ここで、取引履歴情報記憶手段は、取引履歴情報をあらゆる手段で且つあらゆる時期に記憶するものであり、取引履歴情報を予め記憶してあるものであってもよいし、取引履歴情報を予め記憶することなく、本システムの動作時に外部からの入力等によって取引履歴情報を記憶するようになっていてもよい。
このような構成であれば、成約率算出手段により、取引履歴情報取得手段で取得した取引履歴情報に基づいて、オークションにおける前記美術品の成約率が算出されると、前記成約率算出手段で算出した成約率に基づいて安全金額が設定される。
このような構成であれば、落札価格算出手段により、取引履歴情報取得手段で取得した取引履歴情報に基づいて、オークションにおける前記美術品の最低落札価格又は平均落札価格が算出されると、落札価格算出手段で算出した最低落札金額又は平均落札価格に基づいて安全金額が設定される。
さらに、発明2の美術品売買仲介支援システムによれば、売り手が売却を希望する美術品に係るオークションを介した美術品の取引履歴情報に基づいて安全金額を設定するようにした。これにより、取引履歴情報に基づいて、例えば、売り手の美術品の売却し易さや落札価格の状況等に応じた安全金額を設定することができるので、仲介業者の金銭的リスクの発生をより低減することができる。
さらに、発明4の美術品売買仲介支援システムによれば、売り手が売却を希望する美術品に係る美術品の過去のオークションでの最低落札価格又は平均落札価格に基づいて安全金額を設定するようにしたので、例えば、売り手の美術品の落札価格が査定価格を下回るような場合等の美術品の落札価格による仲介業者の金銭的リスクの発生を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1乃至図7は、本実施の形態を示す図である。
まず、本実施の形態の構成を説明する。
図1は、美術品売買仲介支援装置100のハードウェア構成を示す図である。
美術品売買仲介支援装置100は、図1に示すように、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)30と、所定領域に予めCPU30の制御プログラム等を格納しているROM(Read Only Memory)32と、ROM32等から読み出したデータやCPU30の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM(Random Access Memory)34と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F(InterFace)38とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス39で相互に且つデータ授受可能に接続されている。
美術品売買仲介支援装置100は、売り手の美術品のオークションを介した売買を仲介する仲介会社の店舗又は仲介業者ごとに設置される装置である。仲介業者は、売り手から預かった美術品を、自社の開催するオークション又は他社が開催するオークションに出品して買い手に販売するようになっている。その際に、オークションの実施前に査定価格から安全金額を控除した金額を第1支払金額として売り手に支払うようになっている。また、オークションの終了後に美術品が査定価格より高い落札価格で落札された場合は、落札価格から諸経費を差し引いた残りの金額からさらに査定価格又は第1支払金額を差し引いた金額を第2支払金額として売り手に支払うようになっている。なお、諸経費としては、例えば、オークションを介した売買に係る手数料(例えば、落札価格の33%~38.5%)、美術品の鑑定費用、美術品の運搬費用及び保管費用、カタログ掲載費用等がある。
次に、記憶装置42のデータ構造を説明する。
図2(a)~(e)は、売り手管理テーブル400、美術品管理テーブル410、オークション情報テーブル420、オークション履歴情報テーブル430及び買い手管理テーブル440のデータ構造を示す図である。
記憶装置42には、図2(a)~(e)に示すように、仲介業者に美術品の売却を依頼した売り手の情報を登録する売り手管理テーブル400と、売り手から預かった美術品の情報を登録する美術品管理テーブル410と、オークションの情報を登録するオークション情報テーブル420と、オークションの取引履歴情報を登録するオークション履歴情報テーブル430と、美術品を落札した買い手の情報を登録する買い手管理テーブル440とが記憶されている。
ここで、売り手IDは、美術品の売り手を識別するための情報であり、例えば、売り手ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。なお、固有の番号については、以下の他のID情報についても同様となる。
また、第1支払金額は、売り手の美術品をオークションにかける前に売り手へと先行して支払う金額であり、査定価格から安全金額を控除した金額である。すなわち、売り手から依頼のあった美術品が査定価格以上の落札価格で落札されるとは限らないため金銭的リスクを考慮した金額となる。例えば、査定価格の所定割合(例えば、50%~80%)の金額とする。また、第2支払金額は、オークションの実施後に落札価格から諸経費を差し引いた金額が査定価格よりも高い場合に売り手へと支払う金額である。なお、落札価格から諸経費を差し引いた金額が査定価格よりも低い場合でも第1支払金額の払い戻し(返金)はないようになっている。すなわち、第1支払金額は、売り手に対する最低保証金額となる。
ここで、オークションIDは、オークション主催者によって開催されるオークションを識別するための情報である。また、オークション形態は、例えば、ネット上で行われるネットオークション、オークション会場にて行われるライブオークションなどのオークションの形態を示す情報である。また、オークション形式は、競り上げ形式、競り下げ形式、封印形式等のオークションの形式を示す情報である。
出品美術品情報は、オークションに出品された美術品の情報であり、例えば、各美術品の種別、各美術品名、各美術品の制作者等の美術品管理テーブル410の美術品に関する情報と同等の情報が含まれる。また、落札美術品情報は、オークションで落札された(取引が成約した)美術品の情報であり、例えば、各落札美術品の種別、各落札美術品名、各落札美術品の落札価格などの情報が含まれる。また、売れ残り美術品情報は、オークションで落札されなかった美術品の情報であり、例えば、各不落札美術品の種別、各不落札美術品名、各不落札美術品の開始価格などの情報が含まれる。
買い手IDは、美術品の買い手を識別するための情報である。また、購入美術品種別IDは、買い手が購入した美術品の美術品種別IDであり、購入美術品IDは、買い手が購入した美術品の美術品IDである。また、参加オークションIDは、買い手が参加したオークションのオークションIDであり、オークション履歴情報は、買い手が参加したことのあるオークションの取引履歴情報であり、参加したオークションの情報、落札した美術品の情報、落札価格の情報などを含む。また、収集情報は、例えば、絵画、陶磁器などの買い手の収集している美術品の情報であり、希望美術品情報は、買い手が現在求めている美術品(購入希望の美術品)の情報である。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
〔第1支払金額算出処理〕
次に、売り手から預かった美術品の査定(鑑定)後で且つオークションの実施前に売り手へと支払う第1支払金額を算出する場合の美術品売買仲介支援装置100の動作について説明する。
ここで、第1支払金額は、即金でお金を得たい売り手のことを考慮した支払金額であり、仲介業者の都合で後から金額を下げたり、落札価格が低かったからといって売り手に対して返金を要求したりすることがない金額である。すなわち、売り手に対する最低保証金額となる。
図3は、第1支払金額算出処理を示すフローチャートである。また、図4は、第1支払金額計算画面500の一例を示す図である。
第1支払金額算出処理は、CPU30において実行されると、図3に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、表示装置44に、図4に示す第1支払金額計算画面500を表示して、ステップS102に移行する。
ステップS102では、入力装置40を介して第1支払金額計算画面500の売り手情報の入力欄に売り手番号(売り手ID)が入力されると、ステップS104に移行する。
ステップS104では、入力装置40を介したドロップダウンボタンの押下によって美術品情報の入力が要求されると、美術品の選択候補のドロップダウンリストが第1支払金額計算画面500内に表示される(図示略)。そして、入力装置40を介して表示された選択候補から第1支払金額の算出対象の美術品情報が選択されると、選択された美術品情報が入力される。その後、ステップS106に移行する。これにより、美術品情報の入力欄には、選択された美術品の情報が表示される。図4の例では、「○○焼の特大皿」が表示される。
ステップS110では、ステップS102~S108の入力情報に基づいて、割合情報生成処理が実行され、ステップS112に移行する。これにより、割合情報が生成される。ここで、割合情報は、安全金額を決定するための情報であるとともに、査定価格の所定割合を第1支払金額として算出するための情報である。例えば、「80%」、「0.8」、「4/5」等の数値情報などが該当する。この場合は、査定価格の「20%」が安全金額として決定される。
例えば、割合情報が80%の場合は、査定価格に0.8を乗算した金額が第1支払金額として算出される。この場合、査定価格の20%の金額が安全金額となり、査定価格から安全金額を控除した査定価格の80%の金額が第1支払金額となる。
ステップS114では、ステップS112で算出した第1支払金額を第1支払金額計算画面500の第1支払金額の表示欄に表示して、ステップS116に移行する。図4の例では、割合情報が「70%」である例を示しており、「¥864,196」が表示される。
〔割合情報生成処理〕
次に、図5に基づいて、上記ステップS110の割合情報生成処理の処理手順を説明する。図5は、割合情報生成処理を示すフローチャートである。
割合情報生成処理は、ステップS110において実行されると、図5に示すように、まず、ステップS200に移行する。
具体的に、オークション履歴情報テーブル430から、入力されたオークション情報に対応するオークションの、入力された美術品情報の美術品と一致又はこの美術品と所定関係を有する美術品の取引に関する取引履歴情報を取得する。ここで、所定関係を有する美術品とは、例えば、入力された美術品情報の美術品の美術品種別、制作者、製作場所等と一致する美術品種別、制作者、製作場所等の美術品が該当する。
例えば、入力された美術品情報の美術品と同一の美術品の取引履歴が複数存在する場合は、この美術品の落札数(成約数)及び不落札数(不成約数)等から取引の成約率を算出し、また落札価格から平均落札価格又は最低落札価格を算出する。また、入力された美術品情報の美術品について、取引履歴が複数存在しない場合は、この美術品と同じ美術品種別、同じ制作者、同じ製造場所等の所定関係を有する美術品の落札数及び不落札数等から美術品種別、制作者、製造場所等ごとの取引成約率を算出し、また落札価格から美術品種別、制作者、製造場所等ごとの平均落札価格又は最低落札価格を算出する。なお、例えば、エディション番号の異なる同じ原版の複数の作品がある版画などの複数の同じ作品がある美術品の場合でも、この美術品と同じ美術品種別、同じ制作者、同じ製造場所等の美術品の取引履歴情報を取得し、それぞれの統計情報を算出してもよい。また、例えば、他に同一の美術品が無い一品もので出品歴が少ない美術品の場合などは、統計値の信頼性が低くなるためこの美術品と所定関係を有する美術品の取引履歴情報を追加で又は代わりに用いてもよい。
ここで、割合設定用情報は、例えば、ステップS202で算出した統計情報から算出した評価値の情報などが該当する。例えば、取引成約率が60%以下の場合は「1」、61%~70%の範囲の場合は「2」、71%~80%の範囲の場合は「3」、81%~90%の範囲の場合は「4」、91%~100%の範囲の場合は「5」といったように、各統計値に対してスコアを設定する。また、統計値そのものだけでなく、例えば、平均落札価格又は最低落札価格から査定価格を減算した金額が、5千円未満の場合は「1」、5千円以上1万円未満の場合は「2」、1万円以上2万円未満の場合は「3」、2万円以上5万円未満の場合は「4」、5万円以上の場合は「5」といったスコアを設定する。なお、この価格範囲は、美術品の種別等に応じて変更してもよい。そして、これらスコアの合計値を評価値として算出する。
例えば、評価値の最大値が「10」の場合に、査定価格の80%を第1支払金額の最大金額として、評価値が「10」なら80%、「9」なら78%、「8」なら75%、「7」なら70%、「6」なら65%、「5」なら60%を割合情報として設定する。なお、評価値「4」以下は、さらに割合を下げてもよいし、リスクが高いので例えば売り手との取引を不成立としてもよい。
また、出品可能な全てのオークションのオークションごとの各統計情報、各統計情報のスコア、割合設定用情報及び割合情報を算出して、これらの情報を一覧表として表示できるようにしてもよい。その際に、全オークションの各統計情報の平均値、各統計情報のスコアの平均値、割合設定用情報(評価値)の平均値及び割合情報の平均値を算出し、その算出結果も表示するようにしてもよい。この一覧表を売り手に見せながら第1支払金額の算出理由について数値的に説明することで売り手の理解を得られやすくすることができる。すなわち、売り手側が納得する第1支払金額を設定しやすくすることができる。
次に、オークションの実施後に売り手に支払う第2支払金額を算出する場合の美術品売買仲介支援装置100の動作について説明する。
図6は、第2支払金額算出処理を示すフローチャートである。また、図7は、第2支払金額計算画面600の一例を示す図である。
CPU30は、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図6のフローチャートに示す第2支払金額算出処理を実行する。
ステップS300では、表示装置44に、図7に示す第2支払金額計算画面600を表示して、ステップS302に移行する。
ステップS302では、入力装置40を介して第2支払金額計算画面600の売り手情報の入力欄に売り手番号(売り手ID)が入力されると、ステップS304に移行する。
これにより、第1支払金額計算画面500のときと同様に、売り手番号に対応する売り手の氏名が第2支払金額計算画面600の氏名の欄に表示される。同様に、第2支払金額計算画面600の美術品情報の入力欄の右端にドロップダウンボタンが表示される。
これにより、美術品情報の入力欄には、選択された美術品の情報が表示される。加えて、入力された美術品情報の美術品を出品したオークションの情報が美術品管理テーブル410から読み出されオークション情報の入力欄に自動で表示される。図7の例では、「○○焼の特大皿」及び「オークションA(自社主催)」がそれぞれ表示されている。
ステップS308では、入力装置40を介して第2支払金額計算画面600の諸経費の入力欄に諸経費が入力されると、ステップS310に移行する。これにより、諸経費の入力欄には、入力された諸経費が表示される。図7の例では、諸経費として、落札価格の38.5%と、その他の費用2万円とを加算した額である「¥693,750」が表示されている。なお、売り手及び美術品の組合せごとの諸経費の情報を登録するテーブルを記憶装置42に記憶するとともに、このテーブルに事前に諸経費の情報を登録しておき、美術品情報の入力に応じて、このテーブルから諸経費の情報を読み出して、諸経費の入力欄に自動で入力する構成としてもよい。
ステップS312では、ステップS306で入力された落札価格、ステップS308で入力された諸経費及びステップS310で取得した査定価格に基づいて、第2支払金額を算出して、ステップS314に移行する。
具体的に、落札価格から諸経費を減算し、この減算結果から査定価格を減算して第2支払金額を算出する。この算出結果がマイナスとなる場合は、第2支払金額を「¥0」とする。なお、ステップS310にて、査定価格に代えて第1支払金額を取得し、落札価格から諸経費を減算し、この減算結果から第1支払金額を減算して第2支払金額を算出する構成としてもよい。
ステップS316では、落札価格、第2支払金額の情報を含む各種情報を、美術品管理テーブル410に登録して、一連の処理を終了し元の処理に復帰する。
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、第1支払金額計算画面500を介して、売り手が売却を希望する美術品の情報を入力し、この美術品を出品するオークションの情報を入力し、この美術品の鑑定結果に基づき算定された美術品の査定価格を入力することで、これらの情報に基づいて、オークション実施前に売り手に支払う第1支払金額として、美術品の査定価格からこの美術品に応じた安全金額を控除した金額を算出するようにした。加えて、第2支払金額計算画面600を介して、売り手が売却を希望する美術品の情報を入力し、オークションで落札された美術品の落札価格を入力し、諸経費の情報を入力することで、査定価格又は第1支払金額、落札価格及び諸経費に基づいて、オークション実施後に売り手に支払う第2支払金額を算出するようにした。
さらに、本実施の形態では、記憶装置42に、オークションを介した美術品の取引履歴情報を、この美術品に関する美術品情報と対応づけて登録したオークション履歴情報テーブル430を記憶し、オークション履歴情報テーブル430から入力された美術品の情報に係る美術品と同一の又は所定関係を有する美術品に係る取引履歴情報を取得し、取得した取引履歴情報に基づいて割合情報を設定し、この割合情報に基づいて安全金額を設定するようにした。
さらに、本実施の形態では、上記取得した取引履歴情報に基づいて、オークションにおける美術品の取引成約率を算出し、算出した取引成約率に基づいて割合情報を設定し、この割合情報に基づいて安全金額を設定するようにした。
このような構成であれば、例えば、売り手の美術品の売れ残り等による仲介業者の金銭的リスクの発生を低減することができる。
このような構成であれば、例えば、売り手の美術品の落札価格が査定価格を下回るような場合等の美術品の落札価格による仲介業者の金銭的リスクの発生を低減することができる。
本実施の形態において、ステップS104及びS304は、発明3乃至5の美術品情報入力手段に対応し、ステップS108は、発明1乃至3の査定情報入力手段に対応し、ステップS110~S112は、発明1乃至の第1支払情報算出手段に対応し、記憶装置42は、発明3の取引履歴情報記憶手段に対応している。
ている。
また、本実施の形態において、ステップS306は、発明2の落札情報入力手段に対応し、ステップS308は、発明2の諸経費情報入力手段に対応し、ステップS312は、発明2の第2支払情報算出手段に対応している。
なお、上記実施の形態においては、第1支払金額計算画面500のオークション情報の入力欄に、選択候補リストのなかから出品するオークションの情報を選択入力し、このオークションについて取引履歴情報を取得し、取得した取引履歴情報に基づいて割合情報を算出し、算出した割合情報に基づいて第1支払金額を算出する構成とした。この構成に限らず、例えば、出品可能な全てのオークションのオークションごとの各統計情報、各統計情報のスコア、割合設定用情報(評価値)及び割合情報を算出し、出品可能な複数のオークションの中から評価値の最も高いオークションを自動で選択し、選択したオークションに対応する割合情報に基づいて第1支払金額を算出する構成としてもよい。
すなわち、査定価格の○○%を第1支払金額として算出するが、第1支払金額が落札価格を上回ると、運営者に損が発生する。一方だからといって%を小さくすると、売り手のメリットが少なくなる。そこで、リスクを抑えつつ過去の取引履歴に基づいて%が最も高くなるように調整する。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、単一の装置である美術品売買仲介支援装置100として実現したが、これに限らず、ネットワークシステムとして実現することもできる。インターネット等のネットワークには、支払金額算出サーバと、複数のユーザ端末とが接続されている。支払金額算出サーバは、美術品売買仲介支援装置100と同等の機能を有して構成されている。異なるのは、入力装置40による入力に代えてユーザ端末から情報を受信する点と、表示装置44による表示に代えてユーザ端末に情報を送信する点である。
また、上記実施の形態及びその変形例において、図4及び図6のフローチャートに示す処理を実行するにあたってはいずれも、ROMに予め格納されているプログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAMに読み込んで実行するようにしてもよい。
また、本発明は、上記実施の形態及びその変形例に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他の場合にも適用可能である。例えば、美術品に限らず、楽器、着物、古書、切手、古銭、玩具、スポーツ用品などの美術品以外のジャンルにおいて、オークションを介した売買を仲介することを支援する場合について本発明を適用することができる。
Claims (5)
- オークションを介して美術品の売買の仲介を支援する美術品売買仲介支援システムであ って、
売り手が売却を希望する前記美術品の鑑定結果に基づき算定された当該美術品の査定価 格に関する査定価格情報を入力する査定価格情報入力手段と、
前記査定価格情報入力手段で入力した査定価格情報に基づいて、オークション実施前に 前記売り手に支払う第1支払金額として、前記美術品の査定価格から当該美術品に応じた 安全金額を控除した金額を算出する第1支払金額算出手段と、
オークションで落札された前記美術品の落札価格に関する落札価格情報を入力する落札 価格情報入力手段と、
前記査定価格情報入力手段で入力した査定価格情報又は前記第1支払金額算出手段で算 出した第1支払金額、及び前記落札価格情報入力手段で入力した落札価格情報に基づいて 、オークション実施後に前記売り手に支払う第2支払金額を算出する第2支払金額算出手 段とを備えることを特徴とする美術品売買仲介支援システム。 - オークションを介して美術品の売買の仲介を支援する美術品売買仲介支援システムであって、
売り手が売却を希望する前記美術品の鑑定結果に基づき算定された当該美術品の査定価格に関する査定価格情報を入力する査定価格情報入力手段と、
前記査定価格情報入力手段で入力した査定価格情報及び前記美術品に応じた割合情報に基づいて、オークション実施前に前記売り手に支払う第1支払金額として、当該美術品の査定価格から当該美術品に応じた安全金額を控除した金額を算出する第1支払金額算出手段と、
オークションで落札された前記美術品の落札価格に関する落札価格情報を入力する落札価格情報入力手段と、
前記査定価格情報入力手段で入力した査定価格情報又は前記第1支払金額算出手段で算出した第1支払金額、及び前記落札価格情報入力手段で入力した落札価格情報に基づいて、オークション実施後に前記売り手に支払う第2支払金額を算出する第2支払金額算出手段とを備えることを特徴とする美術品売買仲介支援システム。 - オークションを介して美術品の売買の仲介を支援する美術品売買仲介支援システムであ って、
売り手が売却を希望する前記美術品の鑑定結果に基づき算定された当該美術品の査定価 格に関する査定価格情報を入力する査定価格情報入力手段と、
前記査定価格情報入力手段で入力した査定価格情報に基づいて、オークション実施前に 前記売り手に支払う第1支払金額として、前記美術品の査定価格から当該美術品に応じた 安全金額を控除した金額を算出する第1支払金額算出手段と、
オークションで落札された前記美術品の落札価格に関する落札価格情報を入力する落札 価格情報入力手段と、
前記査定価格情報入力手段で入力した査定価格情報又は前記第1支払金額算出手段で算 出した第1支払金額、及び前記落札価格情報入力手段で入力した落札価格情報に基づいて 、オークション実施後に前記売り手に支払う第2支払金額を算出する第2支払金額算出手 段と、
前記美術品に関する美術品情報を入力する美術品情報入力手段と、
オークションを介した美術品の取引履歴情報を、当該美術品に関する美術品情報と対応づけて記憶する取引履歴情報記憶手段から、前記美術品情報入力手段で入力した美術品情報に係る美術品と同一の又は所定関係を有する美術品に係る前記取引履歴情報を取得する取引履歴情報取得手段とを備え、
前記安全金額は、前記取引履歴情報取得手段で取得した取引履歴情報に基づいて設定されることを特徴とする美術品売買仲介支援システム。 - 請求項3において、
前記取引履歴情報取得手段で取得した取引履歴情報に基づいて、オークションにおける前記美術品の成約率を算出する成約率算出手段を備え、
前記安全金額は、前記成約率算出手段で算出した成約率に基づいて設定されることを特徴とする美術品売買仲介支援システム。 - 請求項3において、
前記取引履歴情報取得手段で取得した取引履歴情報に基づいて、オークションにおける前記美術品の最低落札価格又は平均落札価格を算出する落札価格算出手段を備え、
前記安全金額は、前記落札価格算出手段で算出した最低落札金額又は平均落札価格に基づいて設定されることを特徴とする美術品売買仲介支援システム。
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