JP7347383B2 - エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
このエアバッグ装置として、リテーナ及びエアバッグドアを備えるものが知られている。リテーナは、上下方向へ延びる筒状をなし、かつエアバッグが収容される筒状壁部を備えている。筒状壁部は、エアバッグが展開及び膨張する際に通過するエアバッグ開口部を上端部に有している。
上記脆弱部は、クッション層のうち、両ドア部の並設方向に対し直交する方向(直交方向)におけるエアバッグ開口部の両側であって、同エアバッグ開口部に隣接する領域に形成されている。従って、エアバッグドアが両ドア部によって押されてテアラインに沿って上記直交方向へ破断された後、クッション層の脆弱部が引き続き破断される。この破断に伴い、ファブリック層が基材から離間する際の抵抗力が小さくなる。上記領域では、ファブリック層が上記直交方向に沿って破断されて、上記並設方向に2つの分断部に分断される。基材から両分断部が、上記並設方向であって互いに反対方向へ離間されると、ファブリック層の両分断部間に開口部が形成される。その結果、ファブリック層は、エアバッグ開口部だけでなく、上記直交方向におけるエアバッグ開口部の両側でも開口する。ファブリック層は、エアバッグ開口部よりも上記直交方向に大きなフィッシュマウス形状に開口する。
ここで、針刺し痕は、クッション層に針を刺して抜き出した後にクッション層に残る痕である。
なお、以下の説明では、自動車の前進方向を前方と記載し、それを基準に前、後、上、下、左、右を規定している。左右方向は、自動車の幅方向(車幅方向)と合致している。
エアバッグドア13は、インストルメントパネル11の一部によって構成されている。図3及び図4に示すように、エアバッグドア13は、基材14と、基材14上に積層されたクッション層18と、クッション層18上に積層されたファブリック層19とを備えている。
クッション層18は、エアバッグドア13の触感向上のために用いられており、エアバッグドア13に必要なクッション性(弾力性)を付与している。クッション層18は、基材14に対し接着されている。クッション層18は、PP、ポリウレタン、ポリエチレン(PE)等の発泡材によって形成されている。これらの発泡材には、気泡が連通していて柔らかく、復元性を有するという特徴がある。
図3に示すように、エアバッグモジュールABMは、エアバッグドア13の下方に配置されている。エアバッグモジュールABMは、リテーナ21、エアバッグ35及びインフレータ36を備えている。
筒状壁部22は、上下方向へ延びる四角筒状をなしている。筒状壁部22は、前後方向に対向する前壁部23及び後壁部24と、左右方向に対向する一対(図3では一方のみ図示)の側壁部25とを備えている。筒状壁部22の上下両端部は開放されている。両側壁部25の間隔は、前壁部23及び後壁部24の間隔よりも大きく設定されている。
テアライン15は、エアバッグドア13が破断される際の破断の起点となる。テアライン15は、エアバッグドア13の上方から見えにくくするために、同エアバッグドア13の構成部材のうちファブリック層19よりも下方の部材に設けられている。本実施形態では、テアライン15は、基材14のみに設けられている。
次に、本実施形態の特徴部分について説明する。
<脆弱部41の形成について>
クッション層18に脆弱部41を形成する場合には、図6に示す針刺し具44が用いられる。この針刺し具44は、昇降可能に設けられた基台45と、複数本の針46とを備えている。これらの針46は、等間隔に配置されることが好ましいが、非等間隔で配置されてもよい。複数の針46はそれぞれ上下方向に延びており、上端部において基台45に固定されている。各針46は、下端部に針先を有している。
図1~図4に示すように、自動車10に対し前方から衝撃が加わらないときには、エアバッグ装置12では、膨張用ガスがインフレータ36から噴出されず、エアバッグ35に供給されない。そのため、エアバッグ35は膨張せず、折り畳まれた状態に保持される。エアバッグ開口部26は、前ドア部27及び後ドア部31によって塞がれ続ける。
これに対し、前面衝突等により自動車10に対し前方からの衝撃が加わった場合には、インフレータ36から膨張用ガスが噴出され、これがエアバッグ35に供給される。この供給により、エアバッグ35は、折り状態の解消(展開)を伴いながら膨張を開始する。
エアバッグ35は、開放されたエアバッグ開口部26と、エアバッグドア13の破断された箇所とを通過した後に、インストルメントパネル11と助手席の乗員との間で引き続き展開及び膨張し、同乗員に前方から加わる衝撃を緩和する。
・各脆弱部41が三角形状の領域Z1と同一形状に形成されている。そのため、基材14からファブリック層19を三角形状に離間させるのに必要な箇所にのみ針刺し痕42を形成することができる。ファブリック層19の離間に関与しない針刺し痕42を少なくすることができる。
・図4において二点鎖線で示すように、基材14のテアライン15に加え、クッション層18においてテアライン15の上方に対応する箇所にテアライン50が形成されてもよい。
<クッション層18について>
・クッション層18は、クッション性(弾力性)を有する材料であることを条件に非発泡材によって形成されてもよい。
・上記実施形態とは異なり、図3に示す前ドア部27及び後ドア部31が、それらの間の間隙G1に設けられた連結部によって分離可能に連結されてもよい。この場合、連結部にテアラインが形成されてもよい。
・図5中のファブリック層19における針刺し痕43が省略されてもよい。この場合、針刺し痕42は、クッション層18の厚み方向である上下方向に延びるように形成される。針刺し痕42は、クッション層18を貫通していて、上下方向における両面で開口されてもよい。また、針刺し痕42は、クッション層18の上下方向に貫通せず、同方向における一方の面においてのみ開口してもよい。
・複数の針刺し痕42は、一部がクッション層18を貫通するものによって構成され、残部が、貫通せず、クッション層18の厚み方向における一方の面においてのみ開口するものによって構成されてもよい。
・上記実施形態では、針刺し痕42により脆弱部41を形成しているが、各脆弱部41に形成されている細孔の形成方法としては針刺しだけに限らず、射出成形等でクッション層18を形成する際には金型に細孔形状を構成する凸部を予め準備しておき、材料の注入とともに細孔を形成するようにしてもよい。
<その他>
・上記エアバッグ装置は、助手席用のエアバッグ装置とは異なるエアバッグ装置にも適用可能である。
・上記エアバッグ装置は、リテーナにおける一対のドア部が前後方向とは異なる方向、例えば左右方向(車幅方向)に並設されたエアバッグ装置にも適用可能である。
11…インストルメントパネル
12…エアバッグ装置
13…エアバッグドア
14…基材
15…テアライン
18…クッション層
19…ファブリック層
21…リテーナ
22…筒状壁部
26…エアバッグ開口部
27…前ドア部(ドア部)
28…前ヒンジ部
31…後ドア部(ドア部)
32…後ヒンジ部
35…エアバッグ
41…脆弱部
42…針刺し痕(細孔)
43…針刺し痕
Z1…領域
Claims (3)
- エアバッグを収容し、かつ前記エアバッグが展開及び膨張する際に通過するエアバッグ開口部を一端部に有する筒状壁部が設けられたリテーナと、前記エアバッグの展開方向前方において前記筒状壁部に隣接して配置されたエアバッグドアとを備え、
前記筒状壁部の前記エアバッグドア側の端部には、前記エアバッグにより押されて傾動して前記エアバッグ開口部を開放する一対のドア部が並設され、
前記エアバッグドアが、基材と、前記基材上にクッション層を介して積層されたファブリック層とを備え、
前記クッション層は、前記基材及び前記ファブリック層に対しそれぞれ接着され、
前記基材には、両ドア部により押された際に破断の起点となるテアラインが設けられたエアバッグ装置であり、
前記クッション層のうち、両ドア部の並設方向に対し直交する方向における前記エアバッグ開口部の両側であって前記エアバッグ開口部に隣接する領域には、細孔を有していて、細孔を有しない場合よりも脆弱な脆弱部が形成されており、
前記エアバッグ開口部に隣接する前記領域は、前記エアバッグ開口部から遠ざかるに従い、前記並設方向の寸法が縮小する三角形状の領域を含んでおり、
前記脆弱部は、少なくとも前記三角形状の領域を含む形状に形成されているエアバッグ装置。 - エアバッグを収容し、かつ前記エアバッグが展開及び膨張する際に通過するエアバッグ開口部を一端部に有する筒状壁部が設けられたリテーナと、前記エアバッグの展開方向前方において前記筒状壁部に隣接して配置されたエアバッグドアとを備え、
前記筒状壁部の前記エアバッグドア側の端部には、前記エアバッグにより押されて傾動して前記エアバッグ開口部を開放する一対のドア部が並設され、
前記エアバッグドアが、基材と、前記基材上にクッション層を介して積層されたファブリック層とを備え、
前記クッション層は、前記基材及び前記ファブリック層に対しそれぞれ接着され、
前記基材には、両ドア部により押された際に破断の起点となるテアラインが設けられたエアバッグ装置であり、
前記クッション層のうち、両ドア部の並設方向に対し直交する方向における前記エアバッグ開口部の両側であって前記エアバッグ開口部に隣接する領域には、細孔を有していて、細孔を有しない場合よりも脆弱な脆弱部が形成されており、
前記細孔は、前記クッション層の厚み方向に延びていて、同厚み方向における前記クッション層の少なくとも一方の面において開口されており、
前記細孔は針刺し痕であり、
前記ファブリック層は、同ファブリック層を厚み方向に貫通する針刺し痕を有しており、
前記ファブリック層の前記針刺し痕は、前記クッション層の前記針刺し痕に繋がっているエアバッグ装置。 - 前記エアバッグドアは、自動車のインストルメントパネルの一部により構成され、
前記筒状壁部は上下方向へ延び、かつ前記エアバッグ開口部を上端部に有し、
一対の前記ドア部は、前後方向に並設された前ドア部及び後ドア部により構成され、
前記前ドア部は、同前ドア部の前端部に設けられた前ヒンジ部により前記筒状壁部の上端部に連結され、
前記後ドア部は、同後ドア部の後端部に設けられた後ヒンジ部により前記筒状壁部の上端部に連結されており、
前記脆弱部は、前記クッション層のうち、前記エアバッグ開口部に対し、車幅方向における両側に隣接する領域に形成されている請求項1又は2に記載のエアバッグ装置。
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- 2020-09-18 JP JP2020157331A patent/JP7347383B2/ja active Active
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