JP7346868B2 - 服薬状況管理装置、方法およびプログラム - Google Patents

服薬状況管理装置、方法およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7346868B2
JP7346868B2 JP2019057045A JP2019057045A JP7346868B2 JP 7346868 B2 JP7346868 B2 JP 7346868B2 JP 2019057045 A JP2019057045 A JP 2019057045A JP 2019057045 A JP2019057045 A JP 2019057045A JP 7346868 B2 JP7346868 B2 JP 7346868B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
medication
information
declaration
period
user
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019057045A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020160597A5 (ja
JP2020160597A (ja
Inventor
浩司 小川
麻 平澤
民生 上田
健介 井端
智也 石田
秀行 小林
みずき 古田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Healthcare Co Ltd
Original Assignee
Omron Healthcare Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Healthcare Co Ltd filed Critical Omron Healthcare Co Ltd
Priority to JP2019057045A priority Critical patent/JP7346868B2/ja
Priority to DE112020000763.4T priority patent/DE112020000763T5/de
Priority to CN202080019506.0A priority patent/CN113544791A/zh
Priority to PCT/JP2020/008797 priority patent/WO2020195595A1/ja
Publication of JP2020160597A publication Critical patent/JP2020160597A/ja
Priority to US17/448,134 priority patent/US20220005571A1/en
Publication of JP2020160597A5 publication Critical patent/JP2020160597A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7346868B2 publication Critical patent/JP7346868B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H20/00ICT specially adapted for therapies or health-improving plans, e.g. for handling prescriptions, for steering therapy or for monitoring patient compliance
    • G16H20/10ICT specially adapted for therapies or health-improving plans, e.g. for handling prescriptions, for steering therapy or for monitoring patient compliance relating to drugs or medications, e.g. for ensuring correct administration to patients
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H15/00ICT specially adapted for medical reports, e.g. generation or transmission thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/48Other medical applications
    • A61B5/4833Assessment of subject's compliance to treatment
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H10/00ICT specially adapted for the handling or processing of patient-related medical or healthcare data
    • G16H10/60ICT specially adapted for the handling or processing of patient-related medical or healthcare data for patient-specific data, e.g. for electronic patient records
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H40/00ICT specially adapted for the management or administration of healthcare resources or facilities; ICT specially adapted for the management or operation of medical equipment or devices
    • G16H40/60ICT specially adapted for the management or administration of healthcare resources or facilities; ICT specially adapted for the management or operation of medical equipment or devices for the operation of medical equipment or devices
    • G16H40/67ICT specially adapted for the management or administration of healthcare resources or facilities; ICT specially adapted for the management or operation of medical equipment or devices for the operation of medical equipment or devices for remote operation

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Primary Health Care (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • General Business, Economics & Management (AREA)
  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Medical Treatment And Welfare Office Work (AREA)

Description

この発明の実施形態は、例えばユーザによる服薬の状況を管理するために用いられる服薬状況管理装置、方法およびプログラムに関する。
疾病の治療方法の一つとして投薬治療がある。投薬治療においては、医師から処方された薬剤の服用を遵守することが所期の治療効果を得る上できわめて重要である。
そこで、例えば、スマートフォン等の携帯情報端末を利用して、服薬したか否かなどの服薬状況を表す申告情報を患者が入力し、この申告情報をもとに服薬の遵守の状況を表す服薬アドヒアランス情報を生成し、この情報を患者の端末や医師や薬剤師の端末に表示可能とする技術が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
この技術を用いれば、例えば医師や薬剤師等の投薬管理者は患者の服薬と治療効果との関係を的確に把握することが可能となり、非常に有効である。また、患者にとっても自身の服薬を継続する上での動機付けの一つとなるといった効果が得られる。
特開2018-151993号公報
一方で、在宅で日常生活をしながら服薬治療をする患者の中には、服薬に対する遵守意識が低かったり多忙などの理由により、処方箋に示される通りに服薬しなかったにもかかわらず、服薬を行ったと偽りの申告をする患者も存在する。このような状況において、上記した従来の技術では、患者による服薬申告に対し例えば真に服薬しているか否かまでは検討されていないため、医師や薬剤師等の投薬管理者は服薬とその治療効果との関係を正しく判断できなくなるおそれがある。これは、投薬量を増やしたり薬種を変更するといった誤った投薬判断にもつながりかねず、非常に好ましくない。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、服薬の状況をより正確に管理できるようにするための情報を提供する技術を提供しようとするものである。
上記課題を解決するためにこの発明に係る服薬状況管理装置又は方法の第1の態様は、ユーザの服薬に関する申告情報を取得する申告情報取得部と、前記ユーザの生体情報を取得して記憶媒体に記憶させる生体情報取得部と、前記記憶媒体に記憶された前記生体情報に基づいて、対象期間に取得された前記生体情報の分散度合いを算出する処理と、前記対象期間より前の予測期間に前記対象期間における前記生体情報の予測値を求めて、前記予測値に対する前記対象期間に取得された前記生体情報の実測値の乖離度合いを算出する処理のうちのいずれか一方を行う算出部と、前記生体情報の分散度合いまたは前記乖離度合いに基づいて、前記対象期間に取得された前記服薬に関する申告情報の信頼度を判定する信頼度判定部と、前記信頼度の判定結果を表す情報を出力する出力部とを具備する。
そして、前記信頼度判定部により、前記算出部により算出される、前記生体情報の分散度合い又は乖離度合いがしきい値より高いか低いかを判定し、前記信頼度判定部により生体情報の分散度合い又は乖離度合いがしきい値より高いと判定された場合に、前記出力部により服薬又は服薬の申告を正しく行うことを促すメッセージを生成し、当該メッセージを前記ユーザの端末および前記ユーザと所定の関わりを持つ関係者の端末の少なくとも一方へ出力するようにしたものである。
この発明に係る第1の態様によれば、次のような作用効果が奏せられる。すなわち、一般に、生体情報の分散度合いは服薬の遵守状況と関連性を有している。例えば、1週間の対象期間において毎日定期的に計測された血圧値の分散度合いをみると、服薬を遵守している患者の血圧値の分散度合いは小さく、逆に服薬を遵守していない患者の血圧値の分散度合いは大きくなる傾向がある。そこで、この発明に係る第1の態様のように、対象期間における血圧等の生体情報の計測値の分散度合いを算出するか、または前記対象期間より前の予測期間に前記対象期間における前記生体情報の予測値を求めて、前記予測値に対する前記対象期間に取得された前記生体情報の実測値の乖離度合いを算出し、算出した分散度合いまたは乖離度合いに基づいて服薬申告の信頼度を判定し出力することで、例えば医師や薬剤師は患者であるユーザの服薬の状況を正確に推測して、投薬の効果を診断することが可能となる。
さらに、生体情報の分散度合い又は乖離度合いがしきい値より高いと判定された場合には、服薬又は服薬の申告を正しく行うことを促すメッセージが生成され、ユーザの端末又は当該ユーザと所定の関わりを持つ家族などの関係者の端末へ出力される。このため、ユーザに対し服薬又は服薬の申告を正しく行うよう、より確実に啓蒙することが可能となる。
この発明に係る服薬状況管理装置又は方法の第2の態様は、ユーザの服薬に関する申告情報を取得して記憶媒体に記憶させる申告情報取得部と、前記ユーザの生体情報を取得し、当該生体情報を前記申告情報とその取得タイミングが対応するもの同士を関連付けることが可能な状態で前記記憶媒体に記憶させる生体情報取得部と、前記記憶媒体に記憶された、服薬状況が既知の第1の期間における前記申告情報および生体情報に基づいて、前記生体情報の監視対象となる第2の期間における前記生体情報の予測値を算出する予測部と、前記算出された生体情報の予測値に対する、前記第2の期間に取得された前記生体情報の実測値の乖離度合いを算出する算出部と、前記算出された乖離度合いに基づいて、前記第2の期間における前記生体情報の変化に影響を与える、前記第2の期間以前の第3の期間における前記服薬に関する申告情報の信頼度を判定する信頼度判定部と、前記信頼度の判定結果を表す情報を出力する出力部とを具備するものである。
この発明に係る第2の態様によれば、以下のような作用効果が奏せられる。すなわち、一般に、服薬を遵守しているユーザの生体情報の実測値の予測値に対する変化は小さいと考えられるため、服薬状況が既知の第1の期間(予測基準期間)に計測された生体情報および服薬の申告情報から予測される第2の期間(生体情報の監視期間)における生体情報の予測値と、当該第2の期間に実際に計測される生体情報の実測値との乖離度合いは小さくなる傾向がある。これに対し、服薬を遵守していないユーザがあたかも遵守しているかのように服薬の申告をした場合には、その薬効が現れるはずの第2の期間における生体情報の予測値と実際に計測された生体情報の実測値との乖離度が大きくなると推測される。
そこで、この発明に係る第2の態様のように、過去の服薬状況が既知の第1の期間において得られた生体情報および服薬の申告情報をもとに、生体情報の監視期間としての第2の期間における生体情報の値を予測し、この予測値に対する実際に計測された生体情報の実測値の乖離度合いに基づいて、上記第2の期間における前記生体情報の変化に影響を与える、前記第2の期間以前の第3の期間における服薬の申告情報の信頼度を判定し、その結果を出力することで、例えば医師や薬剤師等の投薬管理者は患者であるユーザの服薬期間における服薬の状況をより正確に把握することが可能となる。
この発明に係る服薬状況管理装置の第の態様は、上記第の態様において、前記信頼度判定部により、前記服薬に関する申告情報をもとに当該服薬の申告対象期間における服薬の申告総数に対する服薬したと申告された回数の比率を表す服薬率を算出し、この算出された服薬率に応じて当該服薬率が低いほど値が高くなるように前記しきい値を設定するようにしたものである。
の態様によれば、服薬率が低いほどしきい値が高くなるようにしきい値が設定される。このため、ユーザが実際には飲んでいないにもかかわらず「飲んだ」と申告している場合に、より正確な判定を行うことができる。
この発明に係る服薬状況管理装置の第の態様は、前記信頼度判定部により、前記服薬に関する申告情報をもとに当該申告情報に服薬に関する申告の欠損があるか否かを判定し、前記申告の欠損があると判定された場合に、前記ユーザに対し服薬に関する申告を促す必要があると判定するようにしたものである。
の態様によれば、ユーザが入力した申告情報に欠損があると判定された場合に、ユーザに対し服薬に関する申告を促す必要があると判定される。このため、申告情報の信頼度を判定する前にユーザに対し服薬の申告を漏れなく行うように促すことが可能となる。
この発明に係る服薬状況管理装置の第の態様は、前記第の態様において、前記ユーザに対し服薬に関する申告を促す必要があると判定された場合に、前記ユーザに対し服薬に関する申告を促す情報を出力し、前記服薬に関する申告を促す情報の提示に対する前記ユーザの応答の有無を判定し、応答が無いと判定された場合に前記服薬に関する申告がなかったものと見なして、前記申告情報に対する前記信頼度の判定処理を省略するようにしたものである。
の態様によれば、服薬の申告の督促に対しユーザが服薬の申告を入力しない場合には、服薬に関する申告がなかったものと見なされ、申告情報に対する信頼度の判定処理が行われない。このため、有効な申告情報が入力されていない場合の装置の処理負荷を軽減することができる。
この発明に係る服薬状況管理装置の第の態様は、前記服薬に関する申告情報に基づいて、当該服薬の申告対象期間における服薬の申告総数に対する服薬したと申告された回数の比率を表す服薬率を算出する服薬率算出部と、前記信頼度判定部による前記申告情報の信頼度の判定結果に基づいて、前記服薬率を補正する補正部とをさらに具備するようにしたものである。
の態様によれば、服薬の申告情報から服薬率が算出されるので、例えばこの服薬率を投薬管理者の端末へ送信することで投薬管理者はユーザの服薬状況を服薬率という数値により把握することが可能となる。しかも、上記服薬率は申告情報の信頼度をもとに補正されるので、ユーザの申告誤りや虚偽の申告が考慮された正確な服薬率を認識することができる。
この発明に係る服薬状況管理装置の第の態様は、前記出力部により、前記信頼度の判定結果を表す情報を、前記ユーザに対する投薬管理者が使用する端末に対し送信するようにしたものである。
の態様によれば、例えば、医師又は薬剤師等の投薬管理者は、ユーザの服薬の申告情報に対する信頼度を自動的に取得することが可能となり、これにより例えば処方の変更の必要性の検討等に役立てることができる。
この発明に係る服薬状況管理装置の第の態様は、前記信頼度判定部により、得られた信頼度の判定結果を前記記憶媒体に記憶させ、新たな信頼度判定結果が得られるごとに前記記憶媒体に記憶された信頼度の判定結果を更新するようにしたものである。
の態様によれば、服薬申告信頼度の判定対象期間において判定された服薬申告の信頼度を、次回服薬申告の信頼度が判定されるまで暫定的に継続される、つまり上記判定対象期間以降現在までの期間に渡り保持される。
すなわちこの発明の各態様によれば、服薬の状況をより正確に管理できるようにするための情報を提供する技術を提供することができる。
図1は、この発明に係る服薬状況管理装置の一つの適用例を示す機能ブロック図である。 図2は、この発明に係る服薬状況管理装置の第1の実施形態である携帯情報端末を備えるシステムの全体構成を示す図である。 図3は、図2に示した携帯情報端末のハードウェア構成の一例を示す図である。 図4は、図2に示した携帯情報端末のソフトウェア構成の一例を示す図である。 図5は、図4に示した携帯情報端末による服薬状況管理処理の手順と処理内容を示すフローチャートである。 図6は、図5に示したフローチャートにおける服薬申告信頼度判定処理の手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。 図7は、この発明に係る服薬状況管理装置の第2の実施形態である携帯情報端末のソフトウェア構成の一例を示す図である。 図8は、図7に示した携帯情報端末による服薬状況管理処理の手順と処理内容を示すフローチャートである。 図9は、図8に示したフローチャートにおける服薬申告信頼度判定処理の手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。 図10は、服薬の申告を入力する際にユーザ端末に表示される入力テンプレートの一例を示す図である。
以下、本発明の一側面に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に説明する実施形態はあらゆる点においてこの発明の例示に過ぎない。
[適用例]
先ず、この発明に係る服薬状況管理装置の一つの適用例について説明する。図1は、この一適用例を説明するための図であり、UTはユーザ端末、BPは血圧計をそれぞれ示している。
(構成例)
(1)血圧計BP
血圧計BPは、例えばオシロメトリック法により血圧を計測する据置型又は上腕装着型の血圧計であり、血圧の計測データをBluetooth(登録商標)等の近距離無線データ通信規格を採用した無線通信回路を使用してユーザ端末UTへ送信する機能を有する。なお、血圧計としては、カフを上腕部に巻き付けて計測する据置型や上腕装着型以外に、手首型又は腕時計型の血圧計を使用してもよい。腕時計型の血圧計を使用すると、血圧を間欠的に或いは予め設定された時刻に自動的に計測することが可能である。
(2)ユーザ端末UT
ユーザ端末UTは、例えば患者であるユーザが所持するスマートフォン等の携帯情報端末からなり、この発明の一適用例に係る機能として、入力/表示デバイス100と、血圧計測データ取得部200と、分散度合い算出部300と、服薬申告情報取得部400と、服薬申告信頼度判定部500と、判定情報出力部600と、無線通信回路700とを備えている。
このうち、血圧計測データ取得部200、分散度合い算出部300、服薬申告情報取得部400、服薬申告信頼度判定部500および判定情報出力部600は、例えばハードウェアプロセッサにプログラムを実行させることにより実現される。
入力/表示デバイス100は、液晶又は有機EL画面上に静電容量式又は感圧式の入力検出シートを配置したタブレット型のデバイスであり、ユーザの操作により入力された服薬申告情報を服薬申告情報取得部400へ出力する。服薬申告情報取得部400は、上記入力/表示デバイス100から出力された服薬申告情報を取り込んで、ユーザ端末UT内のメモリに記憶させる。
無線通信回路700は、広域移動通信ネットワーク、無線LAN(Local Area Network)、およびBluetooth(登録商標)との間でそれぞれ通信を行う複数の無線インタフェース機能を有するもので、この例では、上記血圧計BPから送信される血圧の計測データを受信するためと、ユーザが入力した服薬申告情報に対する信頼度の判定情報を医師や薬剤師等の投薬管理者の端末へ送信するために使用される。
血圧計測データ取得部200は、上記無線通信回路700により受信された血圧の計測データを取り込んでユーザ端末UT内のメモリに記憶させる。
分散度合い算出部300は、予め設定された対象期間(例えば1日又は1週間)に計測された血圧の計測データをメモリから読み出し、その分散度合い(例えば計測値のバラツキ度合い又は計測値の変化のバラツキ度合い)を算出する。
服薬申告情報取得部400は、入力/表示デバイス100においてユーザが入力した、服薬期間における服薬の状況を申告する情報を取り込んでユーザ端末UT内のメモリに記憶させる。
服薬申告信頼度判定部500は、上記分散度合い算出部300により算出された、血圧計測データの分散度合いに基づいて、上記ユーザが入力した服薬申告情報の信頼度を判定する。この信頼度の判定は、例えば、処方箋情報により指定された、一日に服薬すべき回数(タイミング)やその内容に基づいて行われる。処方箋情報は、例えば医師又は薬剤師の端末或いは病院のEMSサーバから取得されて記憶部800に記憶される。
判定情報出力部600は、例えば、上記服薬申告情報の信頼度の判定結果に基づいて、医師や薬剤師等の投薬管理者向けて服薬申告情報の信頼度の判定結果を報告するための通知メッセージを生成し、無線通信回路700から医師や薬剤師の端末へ送信させる。また判定情報出力部600は、例えばユーザに服薬の申告を督促する通知メッセージを生成して入力/表示デバイス100に表示させる機能も有する。なお、判定情報出力部600には、上記服薬申告情報の信頼度の判定の結果、例えば信頼度がしきい値より低い場合に家族向けの連絡メッセージを生成し、無線通信回路700から送信させる機能を持たせてもよい。
(作用効果)
以上のような構成であるから、ユーザ端末UTでは、服薬申告情報取得部400により服薬期間におけるユーザの服薬申告情報と共に、血圧計測データ取得部200によりユーザの血圧計測データが取得される。そして、上記取得された血圧計測データをもとに、1日又は1週間単位でその期間における血圧計測データの血圧値又はその変化の分散度合いが算出され、この算出された血圧値の分散度合いをもとに服薬申告信頼度判定部500により同期間におけるユーザの服薬申告情報の信頼度が判定され、その判定結果を表す判定情報が判定情報出力部600から出力される。
ここで、一般に血圧値の分散度合いは服薬の遵守状況と関連性を有している。例えば、1週間の対象期間において毎日定期的に計測された血圧値の分散度合いをみると、服薬を遵守している患者の血圧値の分散度合いは小さく、逆に服薬を遵守していない患者の血圧値の分散度合いは大きくなる傾向がある。
従って、上記したように対象期間における血圧値の分散度合いをもとに服薬申告の信頼度を判定しその結果を投薬管理者の端末へ送信することで、例えば医師や薬剤師等の投薬管理者は患者であるユーザの服薬の状況を正確に推測して、投薬の効果を診断することが可能となる。
[第1の実施形態]
(構成例)
(1)システム
図2は、この発明の第1の実施形態に係る服薬状況管理装置を備えたシステムの全体構成を示す図であり、UTは服薬状況管理装置としてのユーザ端末、BPは生体情報計測装置としての血圧計をそれぞれ示している。
血圧計BPは、例えばカフをユーザの上腕に巻き付けてオシロメトリック法により血圧値を計測するタイプの血圧計であり、血圧の計測データをBluetooth(登録商標)等の近距離無線ネットワークを介してユーザ端末UTへ送信する機能を有する。血圧計BPとしては、カフを上腕部に巻き付けて計測を行うタイプ以外に、手首型又は腕時計型の血圧計を使用してもよい。このうち腕時計型の血圧計は、計測方式として、オシロメトリック法又は脈波伝播時間(Pulse Transit Time;PTT)を採用し、血圧を間欠的或いは予め設定された時刻に自動的に計測することが可能である。なお、血圧計BPとユーザ端末UTとの間は、例えば無線LAN(Local Area Network)等のその他の無線ネットワークや信号ケーブルを介して接続することも可能である。
ユーザ端末UTは、医師又は薬剤師等の投薬管理者が使用する投薬管理者端末MT、およびユーザの家族が使用する家族端末FTとの間で、ネットワークNWを介してデータ伝送が可能となっている。ネットワークNWは、例えば、インターネットを中核とする広域ネットワークと、当該広域ネットワークに対し端末を接続するためのアクセスネットワークとから構成される。
(2)ユーザ端末UT
(2-1)ハードウェア構成
図3は、ユーザ端末UTのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
ユーザ端末UTは、例えば患者であるユーザが所持するスマートフォンやタブレット型端末等の携帯情報端末からなる。ユーザ端末UTは、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサ1(以後単にCPUとも言う)を有し、このCPU1に対し、メモリ2、入力/表示デバイス3、および無線通信回路4を、バスを介して接続したものとなっている。
メモリ2は、例えばSSD(Solid State Drive)等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリとを組み合わせたものを用いたものを記憶媒体として使用し、その記憶領域にはプログラム記憶領域およびデータ記憶領域を備える。プログラム記憶領域は、OS(Operation System)として機能するミドルウェアプログラムと、種々アプリケーションプログラムを格納するために用いられる。データ記憶領域は、服薬申告情報の信頼度を判定するために使用される各種データを記憶するために用いられる。
入力/表示デバイス3は、例えば、液晶又は有機ELを用いたディスプレイ上に、静電容量方式又は感圧式の入力シートを配置したタブレット型のデバイスからなり、ユーザによる操作情報の入力と、表示情報の表示を行うために使用される。
無線通信回路4は、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線ネットワーク、無線LAN等の家庭内又は企業内のローカル無線ネットワーク、および通信事業者が提供する公衆移動通信ネットワークとの間でそれぞれ無線通信を行う複数の無線インタフェース機能を有する。そして、このうちの近距離無線ネットワークを介して上記血圧計BPから血圧の計測データを受信し、ローカル無線ネットワーク又は公衆移動通信ネットワークを介して管理者端末MTとの間でデータ伝送を行う。なお、無線通信プロトコル等の制御は、通常ではCPU1において行われるが、無線通信回路4において行われるようにしてもよい。なお、41はアンテナを示す。
(2-2)ソフトウェア構成
図4は、ユーザ端末UTのソフトウェア構成を、図3に示したハードウェア構成と関連付けて示したブロック図である。
メモリ2のデータ記憶領域には、服薬申告情報記憶部21と、血圧計測データ記憶部22と、処方箋情報記憶部23が設けられている。服薬申告情報記憶部21には、ユーザが服薬の申告情報を入力する際に使用される入力テンプレートデータが記憶されている。また服薬申告情報記憶部21には、ユーザが上記入力テンプレートデータに従い、入力/表示デバイス3により入力した服薬の申告情報が、服薬日時を表す情報と関連付けられて記憶される。血圧計測データ記憶部22には、血圧計BPから送信された血圧の計測データが、その計測日時を表す情報と関連付けられて記憶される。処方箋情報記憶部23には、例えば医師や薬剤師等の投薬管理者の端末MT或いはEMR(Electronic Medical Records)サーバからダウンロードされた、ユーザの処方箋情報が記憶される。
CPU1は、第1の実施形態に係る処理機能部として、服薬申告情報取得部11と、血圧計測データ取得部12と、分散度合い算出部13と、服薬申告信頼度判定部14と、判定情報出力部15とを有している。これらの制御部11~15はいずれも上記メモリ2内のプログラム記憶領域に格納されたアプリケーションプログラムをCPU1に実行させることにより実現される。
服薬申告情報取得部11は、例えば、ユーザによる服薬申告の入力要求操作により起動され、服薬申告情報記憶部21から入力テンプレートデータを読み出して入力/表示デバイス3に表示させる。そして、服薬申告情報取得部11は、上記入力テンプレートデータの案内に従いユーザが入力した服薬の申告情報を入力/表示デバイス3から受け取り、当該申告情報を服薬日時を表す情報と関連付けて服薬申告情報記憶部21に記憶させる処理を行う。なお、服薬申告情報取得部11は、例えば、服薬の申告を促すメッセージ(リマインダ)に対するユーザの応答操作に応じて起動されるようにしてもよい。
血圧計測データ取得部12は、血圧計BPからのデータ送信要求により起動され、血圧計BPから送信され無線通信回路4で受信された血圧計測データを、計測日時を表す情報と関連付けて血圧計測データ記憶部22に記憶させる処理を行う。
分散度合い算出部13は、予め設定された判定対象期間(例えば1日単位又は1週間単位)が経過するごとに、当該判定対象期間に計測日時が含まれる血圧の計測データを血圧計測データ記憶部22から読み出す。そして分散度合い算出部13は、上記読み出された血圧計測データの分散度合い、例えば血圧計測値又はその変化のバラツキの度合いを算出する処理を行う。
服薬申告信頼度判定部14は、上記分散度合い算出部13により得られた血圧計測データの分散度合いの算出結果に基づいて、ユーザが入力した同一期間における服薬申告情報の信頼度を判定する処理を行う。なお、信頼度判定の一例は後述する。
判定情報出力部15は、上記服薬申告信頼度判定部14による服薬申告情報の信頼度の判定結果を投薬管理者、ユーザの家族或いはユーザ本人に通知するための通知情報を生成し、当該通知情報を管理者端末MT又は家族の端末FTへ送信するか、又は入力/表示デバイス3に表示させる処理を行う。
(動作例)
次に、以上のように構成されたユーザ端末UTの動作を説明する。図5および図6はその動作の一例を例示するフローチャートである。
(1)服薬申告情報の取得
ユーザ端末UTは、待機状態において、ステップS10により服薬申告情報の入力要求の操作を監視している。この状態で、ユーザが入力/表示デバイス3において、例えば服薬申告機能が割り当てられたアイコンをタップ操作したとする。そうすると、ユーザ端末UTは服薬申告情報取得部11を起動し、ステップS11において先ず服薬申告情報記憶部21から入力テンプレートデータを読み出し、入力/表示デバイス3に表示させる。
この状態でユーザが、上記入力テンプレートに従い、例えばその日の朝食後、昼食後、夕食後における服薬の有無を入力すると、当該入力された食事ごとの服薬の有無を表す情報を、入力/表示デバイス3から受け取って服薬申告情報記憶部21に記憶させる。このとき、服薬の有無を表す情報には、それぞれ申告日時を表す情報が付与される。
なお、ユーザによっては、例えば1日分の服薬の申告を夕食後や就寝前にまとめて入力したり、次の日以降にまとめて入力することも考えられる。このような場合、入力日時をそのまま服薬日時にすると、申告された服薬日時が真の服薬日時と異なってしまう。
そこで、上記入力テンプレートには、例えば図10に示すように、未入力の日時30について上記朝食後、昼食後、夕食後の各々に対応して、服薬の有無を入力するためのチェックボックス31a,32a,33aと、服薬した時刻の入力欄31b,32b,33bを設ける。そして、朝食、昼食、夕食ごとに、対応するチェックボックス31a,32a,33aおよび入力欄31b,32b,33bに入力された服薬の有無を表す情報と服薬時刻を表す情報を、服薬申告情報として服薬申告情報記憶部21に記憶させる。なお、図10に例示した入力テンプレートには、服薬対象の薬種34が表示される。薬種を表示することで、例えば複数種類の薬剤を服用しているユーザが薬種ごとに誤ることなく服薬申告情報を入力することができる。
以後、ユーザが服薬申告の入力要求操作を行うごとに、ユーザ端末UTは服薬申告情報取得部11の制御の下、上記した服薬申告情報を受け付けて服薬申告情報記憶部21に記憶させる処理を行う。
(2)血圧計測データの取得
待機状態において、ユーザ端末UTは、ステップS12により血圧計BPからの血圧計測データの送信要求を監視している。この状態で、血圧計BPからの血圧計測データの送信要求が受信されると、ユーザ端末UTは血圧計測データ取得部12を起動し、ステップS13において、血圧計BPから送信され無線通信回路4で受信された血圧計測データを当該無線通信回路4から取り込み、当該血圧計測データを血圧計測データ記憶部22に記憶させる。このとき、血圧計測データと共にその計測日時を表す情報が送信されるので、ユーザ端末UTは血圧計測データをその計測日時と関連付けて血圧計測データ記憶部22に記憶させる。
以後、血圧計BPから送信要求を受信するごとに、ユーザ端末UTは血圧計測データ取得部12の制御の下、上記した血圧計測データの受信・記憶処理を行う。
(3)血圧計測データの分散度合いの算出
ユーザ端末UTは、上記服薬申告情報の取得処理および血圧計測データの取得処理を行いながら、ステップS14において服薬申告信頼度の判定要求を監視している。この状態で、例えば判定対象期間、例えば1日又は1週間の終了時点でCPU1のソフトタイマから上記判定要求が発生されると、ユーザ端末UTは分散度合い算出部13を起動する。そして、分散度合い算出部13の制御の下、ステップS15において、直近の判定対象期間に計測日時が含まれる血圧計測データを血圧計測データ記憶部22から読み出し、読み出された各血圧計測データをもとに血圧計測データの分散度合いを算出する。
分散度合いは、例えば、判定対象期間に計測されたすべての圧縮期血圧値の標準偏差または分散、すべての圧縮期血圧値のうち最も高い値と最も低い値との差、すべての圧縮期血圧値の平均値を中心に設定される許容血圧変動範囲を超えた圧縮期血圧値の数またはその割合として、求めることが可能である。
なお、以上の例では判定対象期間の終了時点で判定要求が発生する場合について説明した。しかし、それに限らず例えば医師や薬剤師等の投薬管理者の端末MT、或いは家族の端末FTから判定要求を送り、この判定要求を受信した時点で、この時点より前の一定期間(例えば1日又は1週間)における血圧計測値の分散度合いを算出するようにしてもよい。
(4)服薬申告信頼度の判定
上記血圧計測データの分散度合いが算出されると、ユーザ端末UTは続いて服薬申告信頼度判定部14を起動する。そして、服薬申告信頼度判定部14の制御の下、ステップS16において、服薬申告情報記憶部21に記憶された、上記判定対象期間に対応する服薬申告情報の信頼度を判定する。
図6は、この服薬申告信頼度の判定処理の手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。服薬申告信頼度判定部14は、先ずステップS161により、服薬申告情報記憶部21から上記判定対象期間に対応する服薬申告情報を読み出し、当該服薬申告情報をもとに何らかの服薬申告がなされているか否かを判定する。つまり、服薬申告の欠損の有無を判定する。
例えば、判定対象期間が1日の場合には、処方箋情報記憶部23に記憶されている処方箋情報により指定された服薬回数のうち服薬申告がなされていない回数が1回でもあれば、その日は服薬申告なしと判定する。また、例えば判定対象期間が1週間の場合には、1回も服薬申告がなされていない日数が1日以上又は所定日数以上あれば、この週は服薬申告なしと判定する。そして、服薬申告なしと判定された場合、服薬申告信頼度判定部14はこの服薬申告情報は服薬申告信頼度の判定対象外と見なし、ステップS162において「ユーザに対し服薬申告の督促が必要」と判定し、この判定結果を判定情報出力部15に渡す。
一方、上記ステップS161において服薬申告ありと判定されると、服薬申告信頼度判定部14は次にステップS163において、上記分散度合い算出部13により算出された血圧計測データの分散度合いがしきい値以上であるか否かを判定する。この判定の結果、分散度合いがしきい値以上であれば、服薬申告信頼度判定部14はステップS164において、上記判定対象期間における服薬申告情報の信頼度は「低い」と判定する。これに対し、分散度合いがしきい値未満であれば、服薬申告信頼度判定部14はステップS165において、上記判定対象期間における服薬申告情報の信頼度は「高い」と判定する。
なお、服薬申告の情報には申告の有無を表す情報、つまり「飲んだ」旨の申告と「飲まなかった」旨の申告の両方が含まれている。従って、服薬申告信頼度判定部14は、服薬率(「飲んだ」旨の申告回数/服薬の申告総数(「飲んだ」旨の申告回数+「飲まなかった」旨の申告回数))を算出し、算出された服薬率ごとに分散度合いの判定しきい値を設定する。すなわち、服薬率が低いほどしきい値が高くなるように判定しきい値を設定する。このようにすれば、より正確な判定を行うことができる。
すなわち、実際に服薬していない場合、血圧値の分散度合いが大きくなるが、しきい値の調整を行わない場合、ここで「飲んでいない」と正確に申告すると、分散が大きいために、正確に申告したにも関わらず信頼度が「低い」と判定されてしまう。しかし、上記したようにしきい値を調整することで、上記誤った判定を回避することができる。
(5)服薬申告信頼度の判定結果の出力
上記服薬申告信頼度判定部14により服薬申告信頼度の判定が終了すると、ユーザ端末UTは判定情報出力部15を起動する。そして、この判定情報出力部15の制御の下、ステップS17において、上記服薬申告信頼度判定部14から受け取った判定結果に基づいて、当該判定結果をユーザ本人、医師や薬剤師等の投薬管理者、或いは家族に通知するための通知メッセージを生成する。そして、ユーザ本人向けの通知メッセージは入力/表示デバイス3へ出力して表示させ、投薬管理者又は家族向けの通知メッセージは無線通信回路4へ出力してこの無線通信回路4から投薬管理者の端末MT又は家族の端末FTへ送信させる。なお、この場合、ユーザ向けの通知メッセージとしては、「服薬の申告を正しくするように促すメッセージ」と共に、「服薬そのものを督促するメッセージ」を含めるようにしてもよい。
なお、この例では、服薬申告の信頼度の判定情報のみを、投薬管理者の端末MT又は家族の端末FTへ送信する場合について述べた。これは、ユーザの服薬申告情報が投薬管理者の端末MT又は家族の端末FTへ、別の処理により送信されていることを前提とする場合である。これに対し、服薬申告の信頼度の判定情報を投薬管理者の端末MT又は家族の端末FTへ送信する際に、併せて血圧測定値そのものを送信するようにしてもよい。このようにすることで、例えば医師が処方の変更等を検討する際の参考にすることができる。また、同一の判定対象期間に対応するユーザの服薬申告情報を投薬管理者の端末MT又は家族の端末FTへ送信するようにしてもよい。その際、服薬申告情報から服薬率を算出し、算出された服薬率を申告情報と共に、或いは申告情報の代わりに、投薬管理者の端末MT又は家族の端末FTへ送信するとよい。
以上のように服薬の申告情報または服薬率を申告情報の信頼度の判定結果を併せて送信することで、例えば医師や薬剤師は服薬申告情報からユーザの服薬状況を判断する際に、同時に通知された服薬申告の信頼度を考慮してより正確に判断することが可能となる。
また、上記服薬率を通知する際には、服薬申告の信頼度の判定結果をもとに服薬率を補正(真の服薬率を予測)するようにしてもよい。補正の方法としては、例えば申告情報に基づく服薬率を所定の割合で減少させる(例えば申告値の70%とする)ことが考えられる。
さらに、服薬申告信頼度判定部14による信頼度の判定処理は、申告された服薬率に応じたしきい値より分散度合いが大きいかどうかにより判定する以外に、申告された服薬率に応じたしきい値との距離、つまり大きいか小さいかは問わず、その差分の絶対値のみにより判定することも可能である。このようにすることで、実際は飲んでいるにもかかわらず「飲んでいない」という間違った申告をする場合も申告の信頼度が低いと判断することができる。
さらに、ユーザが、例えば服薬を忘れた場合に「飲んでいない」との入力を行うのが煩わしくなって、申告自体を行わないことも考えられる。このため、先に述べたように所定割合以上申告がなかった場合に「申告なし」とする処理以外に、例えば申告がなかった回は飲み忘れた(すなわち「飲んでいない」との申告があった)とみなして、服薬率および申告の信頼度を算出するようにしてもよい。
さらに、上記服薬申告信頼度判定部14により「ユーザに対し服薬申告の督促が必要」と判定された場合には、以下のような処理も考えられる。すなわち、判定情報出力部15はユーザ端末UTに対し服薬申告を促すメッセージを表示させる。そして服薬申告信頼度判定部14は、上記服薬申告を促すメッセージの送信に対するユーザの応答の有無、つまりユーザが服薬申告情報の入力操作を行ったか否かを服薬申告情報取得部11による申告情報の取得結果をもとに判定し、申告情報の入力操作が行われないと判定された場合には、服薬に関する申告がなかったと見なして、当該申告情報に対する信頼度の判定処理を行わないようにする。このようにすると、服薬の申告に欠損がある申告情報に対する信頼度の判定処理が省略されることになり、これによりユーザ端末UTの処理負荷を減らすことができる。
(作用効果)
一般に、血圧値の分散度合いは服薬の遵守状況と関連性を有している。例えば、1週間の対象期間において毎日定期的に計測された血圧値の分散度合いをみると、服薬を遵守している患者の血圧値の分散度合いは小さく、逆に服薬を遵守していない患者の血圧値の分散度合いは大きくなる傾向がある。
そこで、第1の実施形態では、服薬申告情報取得部11によりユーザの服薬申告情報の入力を受け付けると共に、それと並行して血圧計測データ取得部12によりユーザの血圧計測データを血圧計BPから取得して記憶し、記憶された血圧計測データをもとに分散度合い算出部13により判定対象期間における血圧値の分散度合いを算出し、この血圧計測値の分散度合いに基づいて服薬申告信頼度判定部14により同期間に申告された服薬申告情報の信頼度を判定し、その判定結果を判定情報出力部15により投薬管理者の端末MT等へ送信するようにしている。
従って、例えば医師や薬剤師等の投薬管理者は患者であるユーザの服薬の状況を正確に推測して、投薬の効果を判断することが可能となる。また、信頼度の判定結果を家族等の端末FTに送信すれば、家族がユーザ本人に対し服薬の申告についての直接指導をしたり、服薬が的確になされているかどうかを確認することが可能となる。さらに、服薬の申告を忘れがちなユーザに対しては、服薬の申告を督促するメッセージを入力/表示デバイス3に表示させることで、ユーザによる服薬申告の遵守率を高めることが可能となる。
[第2の実施形態]
この発明に係る第2の実施形態は、過去の服薬状況が既知の期間に得られた血圧計測データをもとにその後の血圧の変化を予測し、この血圧の予測値と実際に計測された血圧の実測値との乖離度を算出し、この乖離度を算出した期間の血圧値に影響を与える服薬期間における服薬申告情報の信頼度を判定するようにしたものである。
例えば、服薬率が既知であるか或いは信頼度に基づいて服薬率が補正されている期間を血圧変動の予測基準期間(以後第1の期間とも呼ぶ)として選択する。そして、この第1の期間に得られた血圧計測データをもとにその後の血圧変動を予測し、血圧値の監視対象となる期間(以後第2の期間とも呼ぶ)における上記血圧予測値と実際に計測した血圧実測値との乖離度を算出する。そして、上記算出された血圧値の乖離度に基づいて、上記第2の期間の血圧値に影響を与える(つまり薬効が現れる)当該第2の期間以前の服薬期間(以後第3の期間とも呼ぶ)におけるユーザの服薬申告情報の信頼度を判定する。
なお、上記第1の期間を選択する際に、ユーザに入院治療期間のような服薬が正確に管理されている期間がある場合には、この期間を第1の期間として選択するとよい。また、速効性を有する薬剤が処方されている場合や、ユーザが薬の効きやすい体質を有している場合には、信頼度の判定対象期間となる第3の期間は、乖離度の監視対象期間である第2の期間と同一に設定することも可能である。
さらに、上記第1の期間と第2又は第3の期間とは連続していなくてもよく、むしろ連続していないほうが望ましい。何故なら、第1の期間と第2又は第3の期間とが連続していると、血圧値の変化度合いや乖離度が小さすぎて比較できないことが予想されるからである。
また、上記第1の期間と第2又は第3の期間が連続している場合には、それぞれの期間はある程度以上の長さを確保するほうが望ましい。何故なら、このようにすることで自然な血圧変動や誤差の影響を低減することができるからである。特に、第2の期間は、ある1点のタイミングに計測された血圧実測値のみを用いるだけでも理論上は乖離度の算出が可能であるが、自然な血圧変動や誤差の影響を排除するためには複数回分の血圧実測値を含んでいることが望ましい。
(構成例)
第2の実施形態に係る服薬状況管理装置が使用されるシステムについては、第1の実施形態と基本構成が同一なのでその説明は省略する。また、服薬状況管理装置としてのユーザ端末UTについても、そのハードウェア構成は第1の実施形態で述べたものと同一なので、説明は省略する。
(1)ユーザ端末UT
(1-1)ソフトウェア構成
図7は、ユーザ端末UTのソフトウェア構成を示すブロック図である。
メモリ6のデータ記憶領域には、服薬/血圧情報記憶部61と、処方箋情報記憶部62とが設けられている。服薬/血圧情報記憶部61は、ユーザが服薬の申告情報を入力する際に使用される入力テンプレートデータが記憶されている。また服薬/血圧情報記憶部61には、ユーザが上記入力テンプレートデータに基づいて入力した服薬の申告情報が、服薬日時を表す情報と関連付けられて記憶される。さらに服薬/血圧情報記憶部61には、血圧計BPから送信された血圧の計測データが、その計測日時を表す情報と関連付けられて記憶される。処方箋情報記憶部62には、例えば医師や薬剤師等の投薬管理者の端末MT或いは医療機関等のEMRサーバからダウンロードされた、対象ユーザの処方箋情報が記憶される。
CPU5は、第2の実施形態に係る処理機能部として、服薬申告情報取得部51と、血圧計測データ取得部52と、血圧変化予測部53と、血圧比較部54と、服薬申告信頼度判定部55と、判定情報出力部56とを有している。これらの制御部51~56はいずれも上記メモリ6内のプログラム記憶領域に格納されたアプリケーションプログラムをCPU5に実行させることにより実現される。
服薬申告情報取得部51は、ユーザによる服薬申告の入力要求操作により起動され、服薬/血圧情報記憶部61から入力テンプレートデータを読み出して入力/表示デバイス3に表示させる。そして、服薬申告情報取得部51は、上記入力テンプレートデータの案内に従いユーザが入力した服薬の申告情報を入力/表示デバイス3から受け取り、当該申告情報を服薬/血圧情報記憶部61に記憶させる処理を行う。
なお、服薬申告情報には、例えば服薬の日時を表す情報と、当該日時における服薬の有無を表す情報とが含まれる。服薬日時を表す情報は、例えば、処方箋により服薬タイミングが朝食後、昼食後、夕食後、起床時、就寝時等に指定されている場合には、これらの服薬タイミングを表す情報により表される。また、服薬の有無を表す情報は、服用する薬剤が複数種類ある場合にはこれらの薬剤の種類ごとに入力される。
血圧計測データ取得部52は、例えば血圧計BPからのデータ送信要求により起動され、血圧計BPから送信され無線通信回路4で受信された血圧計測データを、計測日時を表す情報と共に上記服薬/血圧情報記憶部61に記憶させる処理を行う。またその際に、血圧計測データ取得部52は、血圧計測データと服薬申告情報とを、その計測日時と服薬日時とが対応するもの同士関連付けた状態で記憶する。
血圧変化予測部53は、先ず過去の服薬状況が既知の期間を血圧変動の予測基準期間(第1の期間)として選択する。そして、上記服薬/血圧情報記憶部61から、上記第1の期間に得られた血圧計測データを読み出し、当該血圧計測データからその後の血圧値の変化を予測する処理を行う。
また血圧変化予測部53は、例えば、上記服薬/血圧情報記憶部61から上記第1の期間における服薬申告情報を読み出し、この服薬申告情報をもとに服薬率を算出して、この服薬率を上記血圧値の予測値に反映させる。つまり、第1の期間における服薬率をもとに血圧値の予測値を補正する処理も行う。
血圧比較部54は、例えば、直近の血圧値の監視対象となる期間(第2の期間)を設定する。そして、上記服薬/血圧情報記憶部61から、上記第2の期間に得られた血圧計測データ(血圧の実測値)を読み出し、上記血圧変化予測部53により得られた上記第2の期間における血圧の予測値に対する当該血圧の実測値の乖離度を算出する処理を行う。
服薬申告信頼度判定部55は、上記血圧比較部54により算出された血圧の乖離度に基づいて、例えば上記第2の期間の血圧値に薬効が現れるそれ以前の服薬期間(第3の期間)における服薬申告情報の信頼度を判定する処理を行う。なお、信頼度判定の一例は後述する。
判定情報出力部56は、上記服薬申告信頼度判定部55による服薬申告情報の信頼度の判定結果を投薬管理者、ユーザの家族或いはユーザ本人に通知するための通知情報を生成し、当該通知情報を管理者端末MT又は家族の端末FTへ送信するか、又は入力/表示デバイス3に表示させる処理を行う。
(動作例)
次に、以上のように構成されたユーザ端末UTの動作を説明する。図8および図9はその動作の一例を例示するフローチャートである。
(1)服薬申告情報の取得
ユーザ端末UTは、待機状態において、ステップS20により服薬申告情報の入力要求の操作を監視している。この状態で、ユーザが入力/表示デバイス3において、例えば服薬申告機能が割り当てられたアイコンをタップ操作したとする。そうすると、ユーザ端末UTは服薬申告情報取得部51を起動し、ステップS21において先ず服薬/血圧情報記憶部61から入力テンプレートデータを読み出し、入力/表示デバイス3に表示させる。
この状態でユーザが、上記入力テンプレートに従い、例えばその日の朝食後、昼食後、夕食後における服薬の有無を入力すると、当該入力された食事ごとの服薬の有無を表す情報を、入力/表示デバイス3から受け取って服薬/血圧情報記憶部61に記憶させる。このとき、服薬の有無を表す情報には、それぞれ服薬した日時又は服薬すべき日時(以後服薬日時と総称する)を表す情報が付与される。
なお、ユーザによっては、例えば1日分の服薬の申告を夕食後や就寝前にまとめて入力したり、次の日以降にまとめて入力することも考えられる。このような場合、入力日時(申告日時)をそのまま服薬日時にすると、申告された服薬日時が真の服薬日時と異なってしまう。
そこで、例えば図10に例示したように上記入力テンプレートには未入力の日時について上記朝食後、昼食後、夕食後の各々に対応して、服薬の有無を入力するためのチェックボックス31a,32a,33aと、服薬した時刻の入力欄31b,32b,33bを設ける。そして、朝食、昼食、夕食ごとに、対応するチェックボックス31a,32a,33aおよび入力欄31b,32b,33bに入力された服薬の有無を表す情報と服薬時刻を表す情報を、服薬申告情報として服薬申告情報記憶部21に記憶させる。
以後、ユーザが服薬申告の入力要求操作を行うごとに、ユーザ端末UTは服薬申告情報取得部51の制御の下、上記した服薬申告情報を受け付けて服薬申告情報記憶部21に記憶させる処理を行う。
(2)血圧計測データの取得
待機状態において、ユーザ端末UTは、ステップS52により血圧計BPからの血圧計測データの送信要求を監視している。この状態で、血圧計BPからの血圧計測データの送信要求が受信されると、ユーザ端末UTは血圧計測データ取得部52を起動し、ステップS23において、血圧計BPから送信され無線通信回路4で受信された血圧計測データを当該無線通信回路4から取り込み、当該血圧計測データを服薬/血圧情報記憶部61に記憶させる。このとき、血圧計測データと共にその計測日時を表す情報が送信されるので、ユーザ端末UTは血圧計測データをその計測日時と関連付け、さらに服薬日時が対応する服薬申告情報と関連付けて、服薬/血圧情報記憶部61に記憶させる。
以後、血圧計BPから送信要求を受信するごとに、ユーザ端末UTは血圧計測データ取得部52の制御の下、上記した血圧計測データの受信・記憶処理を行う。
(3)血圧変化の予測
ユーザ端末UTは、上記服薬申告情報の取得処理および血圧計測データの取得処理を行いながら、ステップS24において服薬申告信頼度の判定要求を監視している。この状態で、例えば医師や薬剤師等の投薬管理者の端末MT、或いは家族の端末FTから判定要求を受信すると、ユーザ端末UTは血圧変化予測部53を起動する。
ユーザ端末UTは、上記血圧変化予測部53の制御の下、ステップS25において、例えば、先ず過去の服薬状況が既知の期間を血圧変動の予測基準期間(第1の期間)として選択する。そして、この第1の期間(例えば1日又は1週間)における服薬申告情報および血圧計測データを服薬/血圧情報記憶部61から読み出す。そして、服薬申告情報をもとに例えば上記服薬期間における服薬率を算出し、この服薬率を加味して、上記服薬期間における血圧計測データからその後の血圧値の変化を予測する。すなわち、服薬率が既知の第1の期間に計測された血圧値に基づいて、それ以後の期間における血圧値の変化を予測する。
なお、上記血圧値の予測は、例えば、標準的な患者の投薬量に対する血圧値の変化を表すガイドラインデータをEMR(Electronic Medical Records)サーバ等のデータベースから取得しておいてこのガイドラインのデータを参照して行うか、或いはユーザの過去の投薬量と血圧変動履歴とをもとに血圧の変化を学習した学習モデルを用いて行う。また、例えば入院治療を行っていた等の理由で、確実に服薬していたことが明らかな期間或いは服薬率が正しいことが明らかな期間が存在する場合には、この期間を先に述べた第1の期間として使用するようにしてもよい。
(4)血圧の乖離度の算出
ユーザ端末UTは、続いて血圧比較部54を起動し、この血圧比較部54の制御の下、ステップS26において、先ず直近の血圧監視対象期間(例えば今日一日)を第2の期間として選択し、服薬/血圧情報記憶部61から上記第2の期間における血圧計測データ(血圧の実測値)を読み出す。そして、上記血圧変化予測部53により得られた血圧の予測値のうち、上記第2の期間に得られた血圧予測値に対する当該血圧の実測値の乖離度(例えば差)を算出する。
なお、この乖離度の算出においては、上記第2の期間中のある時点での血圧の実測値を予測値と比較してもよいが、第2の期間における複数のタイミングで計測された血圧実測値の平均値を予測値と比較するようにしてもよい。このようにすると、一時的な血圧変動の影響を低減することができる。
(5)服薬申告信頼度の判定
上記第2の期間における血圧値の乖離度が算出されると、ユーザ端末UTは続いて服薬申告信頼度判定部55を起動する。そして、服薬申告信頼度判定部55の制御の下、ステップS27において、上記第2の期間の血圧値に影響を与える、つまり薬効が現れる服薬期間(例えば昨日又は本日)を第3の期間とし、この第3の期間における服薬申告情報を服薬/血圧情報記憶部61から読み出す。そして、この読み出された第3の期間の服薬申告情報の信頼度を、上記血圧比較部54により算出された第2の期間における血圧の乖離度に基づいて判定する。
図9は、この服薬申告信頼度の判定処理の手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。服薬申告信頼度判定部55は、先ずステップS271により、服薬/血圧情報記憶部61から上記第3の期間における服薬申告情報を読み出し、当該服薬申告情報をもとに何らかの服薬申告がなされているか否かを判定する。つまり、服薬申告の欠損の有無を判定する。
例えば、第3の期間が1日の場合には、処方箋情報記憶部62に記憶されている処方箋情報により指定された服薬タイミングのうち服薬申告がなされていない服薬タイミングが1つでもあれば、その日は服薬申告なしと判定する。例えば、服薬タイミングが朝食後、昼食後、夕食後に3回指定され、このうち夕食後に飲み忘れた(服薬なし)と申告されている場合には、この日は服薬申告なしと判定する。また、例えば第3の期間が1週間の場合には、1回も服薬申告がなされていない日が1日以上又は所定日数以上あれば、この週は服薬申告なしと判定する。そして、服薬申告なしと判定された場合、服薬申告信頼度判定部55はこの第3の期間における服薬申告情報は服薬申告信頼度の判定対象外と見なし、ステップS272において「ユーザに対し服薬申告の督促が必要」と判定し、この判定結果を判定情報出力部56に渡す。
一方、上記ステップS271において服薬申告ありと判定されると、服薬申告信頼度判定部55は次にステップS273において、上記血圧比較部54により算出された血圧値の乖離度(血圧の予測値と実測値との差)がしきい値以上であるか否かを判定する。この判定の結果、血圧値の乖離度がしきい値以上であれば、服薬申告信頼度判定部55はステップS274において、上記第3の期間における服薬申告情報の信頼度は「低い」と判定する。これに対し、血圧値の乖離度がしきい値未満であれば、服薬申告信頼度判定部55はステップS275において、上記第3の期間における服薬申告情報の信頼度は「高い」と判定する。
(6)服薬申告信頼度の判定結果の出力
上記服薬申告信頼度判定部55により服薬申告信頼度の判定処理が終了すると、ユーザ端末UTは判定情報出力部56を起動する。そして、この判定情報出力部56の制御の下、ステップS28において、上記服薬申告信頼度判定部55から受け取った判定結果に基づいて、当該判定結果をユーザ本人、医師や薬剤師等の投薬管理者、或いは家族に通知するための通知メッセージを生成する。そして、ユーザ本人向けの通知メッセージは入力/表示デバイス3へ出力して表示させ、投薬管理者又は家族向けの通知メッセージは無線通信回路4へ出力してこの無線通信回路4から投薬管理者の端末MT又は家族の端末FTへ送信させる。
なお、この例では、服薬申告の信頼度の判定情報のみを、投薬管理者の端末MT又は家族の端末FTへ送信する場合について述べた。これは、ユーザの服薬申告情報が投薬管理者の端末MT又は家族の端末FTへ、別の処理により送信されていることを前提とする場合である。これに対し、服薬申告の信頼度の判定情報を投薬管理者の端末MT又は家族の端末FTへ送信する際に、併せて同一の服薬期間(第3の期間)に対応するユーザの服薬申告情報を投薬管理者の端末MT又は家族の端末FTへ送信するようにしてもよい。その際、申告情報から服薬率を算出し、算出された服薬率を申告情報と共に、或いは申告情報の代わりに、投薬管理者の端末MT又は家族の端末FTへ送信するとよい。
以上のように服薬の申告情報または服薬率を申告情報の信頼度の判定結果を併せて送信することで、例えば医師又は薬剤師は服薬申告情報からユーザの服薬状況を判断する際に、同時に通知された服薬申告の信頼度を考慮してより正確に判断することが可能となる。
また、上記服薬率を通知する際には、服薬申告の信頼度の判定結果をもとに服薬率を補正(真の服薬率を予測)するようにしてもよい。補正の方法としては、例えば申告情報に基づく服薬率を所定の割合で減少させる(例えば申告値の70%とする)ことが考えられる。
さらに、服薬申告信頼度判定部55による信頼度の判定処理は、申告された服薬率に応じたしきい値より血圧の乖離度が大きいかどうかにより判定する以外に、申告された服薬率に応じたしきい値との距離、つまり大きいか小さいかは問わず、その差分の絶対値のみにより判定することも可能である。このようにすることで、実際は飲んでいるにもかかわらず「飲んでいない」という間違った申告をする場合も申告の信頼度が低いと判断することができる。
さらに、ユーザが、例えば服薬を忘れた場合に「飲んでいない」との入力を行うのが煩わしくなって、申告自体を行わないことも考えられる。このため、先に述べたように所定割合以上申告がなかった場合に「申告なし」とする処理以外に、例えば申告がなかった回は飲み忘れた(すなわち「飲んでいない」との申告があった)と見なして、服薬率および申告の信頼度を算出するようにしてもよい。
さらに、上記服薬申告信頼度判定部14により「ユーザに対し服薬申告の督促が必要」と判定された場合には、以下のような処理も考えられる。すなわち、判定情報出力部15はユーザ端末UTに対し服薬申告を促すメッセージを表示させる。そして服薬申告信頼度判定部14は、上記服薬申告を促すメッセージの送信に対するユーザの応答の有無、つまりユーザが服薬申告情報の入力操作を行ったか否かを服薬申告情報取得部11による申告情報の取得結果をもとに判定し、申告情報の入力操作が行われないと判定された場合には、服薬に関する申告がなかったと見なして、当該申告情報に対する信頼度の判定処理を行わないようにする。このようにすると、服薬の申告に欠損がある申告情報に対する信頼度の判定処理が省略されることになり、これによりユーザ端末UTの処理負荷を減らすことができる。
(作用効果)
一般に、服薬を遵守しているユーザの血圧は予測値と実測値との差が小さいと考えられるため、服薬率が既知の過去の予測基準期間(第1の期間)に計測された血圧値から予測される直近の血圧監視期間(第2の期間)における血圧の予測値と、当該第2の期間に実際に計測された血圧値の実測値との乖離度は小さくなる傾向がある。これに対し、服薬を遵守していないユーザがあたかも遵守しているかのように服薬の申告をした場合には、その薬効が現れるはずの第2の期間における血圧予測値と実際に計測された血圧の実測値との乖離度が大きくなると推測される。
そこで、第2の実施形態では、血圧変化予測部53により、過去の服薬率が既知の予測基準期間(第1の期間)に計測された血圧計測データをもとに、直近の血圧監視期間(第2の期間)における血圧の変化を予測し、この血圧の予測値と上記第2の期間に実際に計測された血圧の実測値との乖離度を血圧比較部54により算出している。そして、この算出された血圧の乖離度をもとに、服薬申告信頼度判定部55により、上記第2の期間の血圧値に影響を与える(薬効が現れる)それ以前の服薬期間(第3の期間)における服薬申告情報の信頼度を判定し、その判定結果を表す情報を判定情報出力部56により投薬管理者の端末MT等へ出力するようにしている。
従って、例えば医師や薬剤師等の投薬管理者は、患者であるユーザの直近の血圧監視期間の血圧に影響を与える(薬効が現れる)それ以前の服薬期間における服薬の状況をより正確に推測して、投薬の効果を判断することが可能となる。また、服薬申告の信頼度の判定結果を家族等の端末FTに送信すれば、家族がユーザ本人に対し服薬の申告について直接指導をしたり、服薬が的確になされているかどうかを確認することが可能となる。さらに、服薬の申告を忘れがちなユーザに対しては、服薬の申告を督促するメッセージを入力/表示デバイス3に表示させることで、ユーザによる服薬申告の遵守率を高めることが可能となる。
[変形例]
(1)服薬申告信頼度の判定対象となる期間、つまり第1の実施形態の対象期間又は第2の実施形態の第3の期間において判定された服薬申告の信頼度は、次回服薬申告の信頼度を判定するまで暫定的に継続される、つまり対象期間または第3の期間以降、第2の実施形態における第2の期間を含む現在までの期間に渡り、保持されると見なしてもよい。これは、服薬申告信頼度判定部14又は55により判定された上記対象期間又は第3の期間における服薬申告信頼度を、服薬申告信頼度判定部14又は55において次に信頼度の判定処理が行われるまでメモリ2または6内の信頼度記憶部(図示省略)に記憶しておき、新たな信頼度が得られるごとに更新することにより実現できる。
(2)第1および第2の実施形態では、この発明に係る服薬状況の管理機能をユーザ端末UTに設けた場合を例にとって説明した。しかし、この発明はそれに限定されるものではない。例えば、この発明に係る服薬状況の管理機能を、病院や薬局等の医療機関が運営するサーバ装置に設けたり、医療、医薬又は介護等に関連するサービス事業者が運営するサーバ装置に設けるようにしてもよい。
このようにサーバ装置に服薬状況の管理機能を設ける場合、例えば、ユーザ端末においてユーザが入力した服薬申告情報、および血圧計により計測された生体情報を、ユーザ端末から一定期間分ずつサーバ装置へ送信し、サーバ装置が上記ユーザ端末から送られた服薬申告情報および生体情報を受信して記憶し、予め設定された判定タイミング又は医師等の判定要求の入力に応じて、第1および第2の実施形態において説明した一連の処理を実行することにより実施可能である。
(3)第1および第2の実施形態では、服薬状況管理装置の機能をユーザが所有するスマートフォン等の携帯情報端末(ユーザ端末)に設けた場合を例にとって説明したが、例えば血圧計測機能を備えるウェアラブル端末に服薬状況管理装置の機能を設けるようにしてもよい。
(4)第1および第2の実施形態では、血圧値の分散度合い又は血圧の予測値に対する実測値の乖離度合いを1個のしきい値と比較することで、服薬申告情報の信頼度を判定するようにした。しかしそれに限らず、例えば、複数のしきい値を設定し、血圧値の分散度合い又は血圧の予測値に対する実測値の乖離度合いを上記複数のしきい値と比較することで、服薬申告情報の信頼度を多段階に判定するようにしてもよい。
(5)第1および第2の実施形態では、生体情報として血圧計測データを取得する場合を例にとって説明したが、他に血糖値や尿酸値、クレアチニン値、コレステロール値、血中酸素飽和濃度(SPO2)の計測データ、さらには体重や腹囲、体脂肪率などの計測データを取得し、その分散度合い又は予測値との乖離度合いを算出し、その結果をもとに服薬申告情報の信頼度を判定するようにしてもよい。
(6)その他、服薬状況管理装置の構成や処理手順と処理内容、服薬申告情報の信頼度の判定結果を表す情報の構成や通知先、第2の実施形態で述べた第1、第2および第3の各期間の選択方法およびその長さ等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
以上、この発明に係る複数の実施形態および変形例について詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点においてこの発明の例示に過ぎず、この発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、この発明の実施にあたって、各実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
また、この発明は、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
[付記]
上記各実施形態の一部または全部は、特許請求の範囲のほか以下の付記に示すように記載することも可能であるが、これに限られない。
(付記1)
ハードウェアプロセッサおよび記憶媒体を備える服薬状況管理装置であって、
前記ハードウェアプロセッサが、
ユーザの服薬に関する申告情報を取得する処理と、
前記ユーザの生体情報を取得して前記記憶媒体に記憶させる処理と、
前記記憶媒体に記憶された前記生体情報に基づいて、対象期間に取得された前記生体情報の分散度合いを算出する処理、または前記対象期間より前の予測期間に前記対象期間における前記生体情報の予測値を求め、前記予測値に対する前記対象期間に取得された前記生体情報の実測値の乖離度合いを算出する処理を行う処理と、
前記生体情報の分散度合いまたは前記乖離度合いに基づいて、前記対象期間に取得された前記服薬に関する申告情報の信頼度を判定する処理と、
前記信頼度の判定結果を表す情報を出力する処理と
を実行し、
前記信頼度を判定する処理は、前記算出する過程により算出される、前記生体情報の分散度合い又は前記乖離度合いがしきい値より高いか低いかを判定し、
前記出力する処理は、前記信頼度を判定する過程により前記生体情報の分散度合い又は乖離度合いがしきい値より高いと判定された場合に、前記服薬又は前記服薬の申告を正しく行うことを促すメッセージを生成し、当該メッセージを前記ユーザの端末および前記ユーザと所定の関わりを持つ関係者の端末の少なくとも一方へ出力する処理
を実行ように構成される服薬状況管理装置。
(付記2)
ハードウェアプロセッサおよび記憶媒体を備える服薬状況管理装置であって、
前記ハードウェアプロセッサが、
ユーザの服薬に関する申告情報を取得して前記記憶媒体に記憶させる処理と、
前記ユーザの生体情報を取得し、当該生体情報を前記申告情報とその取得タイミングが対応するもの同士を関連付けることが可能な状態で前記記憶媒体に記憶させる処理と、
前記記憶媒体に記憶された、服薬状況が既知の第1の期間における前記申告情報および生体情報に基づいて、前記生体情報の監視対象となる第2の期間における前記生体情報の予測値を算出する処理と、
前記算出された生体情報の予測値に対する、前記第2の期間に取得された前記生体情報の実測値の乖離度合いを算出する処理と、
前記算出された乖離度合いに基づいて、前記第2の期間における前記生体情報の変化に影響を与える、前記第2の期間以前の第3の期間における前記服薬に関する申告情報の信頼度を判定する処理と、
前記信頼度の判定結果を表す情報を出力する処理と
を実行するように構成される服薬状況管理装置。
UT…携帯情報端末
BP…血圧計
NW…ネットワーク
MT…管理者端末
FT…家族端末
1,5…CPU
2,6…メモリ
3,100…入力/表示デバイス
4,700…無線通信回路
11,51,400…服薬申告情報取得部
12,52,200…血圧計測データ取得部
13,300…分散度合い算出部
14,55,500…服薬申告信頼度判定部
15,56,600…判定情報出力部
21…服薬申告情報記憶部
22…血圧計測データ記憶部
41…アンテナ
53…血圧変化予測部
54…血圧比較部
61…服薬/血圧情報記憶部

Claims (11)

  1. ユーザの服薬に関する申告情報を取得する申告情報取得部と、
    前記ユーザの生体情報を取得して記憶媒体に記憶させる生体情報取得部と、
    前記記憶媒体に記憶された前記生体情報に基づいて、対象期間に取得された前記生体情報の分散度合いを算出する処理と、前記対象期間より前の予測期間に前記対象期間における前記生体情報の予測値を求めて、前記予測値に対する前記対象期間に取得された前記生体情報の実測値の乖離度合いを算出する処理のうちのいずれか一方を行う算出部と、
    前記生体情報の前記分散度合いまたは前記乖離度合いに基づいて、前記対象期間に取得された前記服薬に関する申告情報の信頼度を判定する信頼度判定部と、
    前記信頼度の判定結果を表す情報を出力する出力部と
    を具備し、
    前記信頼度判定部は、前記算出部により算出される、前記生体情報の前記分散度合い又は前記乖離度合いがしきい値より高いか低いかを判定し、
    前記出力部は、前記信頼度判定部により前記生体情報の前記分散度合い又は前記乖離度合いが前記しきい値より高いと判定された場合に、前記服薬又は前記服薬の申告を正しく行うことを促すメッセージを生成し、当該メッセージを前記ユーザの端末および前記ユーザと所定の関わりを持つ関係者の端末の少なくとも一方へ出力する
    服薬状況管理装置。
  2. ユーザの服薬に関する申告情報を取得して記憶媒体に記憶させる申告情報取得部と、
    前記ユーザの生体情報を取得し、当該生体情報を前記申告情報とその取得タイミングが対応するもの同士を関連付けることが可能な状態で前記記憶媒体に記憶させる生体情報取得部と、
    前記記憶媒体に記憶された、服薬状況が既知の第1の期間における前記申告情報および生体情報に基づいて、前記生体情報の監視対象となる第2の期間における前記生体情報の予測値を算出する予測部と、
    前記算出された生体情報の予測値に対する、前記第2の期間に取得された前記生体情報の実測値の乖離度合いを算出する算出部と、
    前記算出された乖離度合いに基づいて、前記第2の期間における前記生体情報の変化に影響を与える、前記第2の期間以前の第3の期間における前記服薬に関する申告情報の信頼度を判定する信頼度判定部と、
    前記信頼度の判定結果を表す情報を出力する出力部と
    を具備する服薬状況管理装置。
  3. 前記信頼度判定部は、
    前記服薬に関する申告情報に基づいて、当該服薬の申告対象期間における前記服薬の申告総数に対する服薬したと申告された回数の比率を表す服薬率を算出し、
    算出された服薬率に応じて当該服薬率が低いほど値が高くなるように前記しきい値を設定する、
    請求項1に記載の服薬状況管理装置。
  4. 前記信頼度判定部は、
    前記服薬に関する申告情報に基づいて、当該申告情報に服薬に関する申告の欠損があるか否かを判定し、
    前記申告の欠損があると判定された場合に、前記ユーザに対し服薬に関する申告を促す必要があると判定する、
    請求項1又は2に記載の服薬状況管理装置。
  5. 前記出力部は、前記信頼度判定部により前記ユーザに対し服薬に関する申告を促す必要があると判定された場合に、前記ユーザに対し服薬に関する申告を促す情報を出力し、
    前記信頼度判定部は、前記服薬に関する申告を促す情報の提示に対する前記ユーザの応答の有無を判定し、応答が無いと判定された場合に、前記服薬に関する申告がなかったものと見なして、前記申告情報に対する前記信頼度の判定処理を省略する、
    請求項4に記載の服薬状況管理装置。
  6. 前記服薬に関する申告情報に基づいて、当該服薬の申告対象期間における服薬の申告総数に対する服薬したと申告された回数の比率を表す服薬率を算出する服薬率算出部と、 前記信頼度判定部による前記申告情報の信頼度の判定結果に基づいて、前記服薬率を補正する補正部と
    をさらに具備する請求項1又は2に記載の服薬状況管理装置。
  7. 前記出力部は、前記信頼度の判定結果を表す情報を、前記ユーザに対する投薬管理者が使用する端末に対し送信する、請求項1又は2に記載の服薬状況管理装置。
  8. 前記信頼度判定部は、前記信頼度の判定結果を前記記憶媒体に記憶させ、新たな信頼度判定結果が得られるごとに前記記憶媒体に記憶された信頼度の判定結果を更新する、
    請求項1又は2に記載の服薬状況管理装置。
  9. プロセッサおよび記憶媒体を備える情報処理装置が実行する服薬状況管理方法であって、
    前記情報処理装置が、ユーザの服薬に関する申告情報を取得して前記記憶媒体に記憶させる過程と、
    前記情報処理装置が、前記ユーザの生体情報を取得して前記記憶媒体に記憶させる過程と、
    前記記憶媒体に記憶された前記生体情報に基づいて、対象期間に取得された前記生体情報の分散度合いを算出する処理と、前記対象期間より前の予測期間に前記対象期間における前記生体情報の予測値を求めて、前記予測値に対する前記対象期間に取得された前記生体情報の実測値の乖離度合いを算出する処理のうちのいずれか一方を行う過程と、
    算出された前記生体情報の前記分散度合いまたは前記乖離度合いに基づいて、前記対象期間に取得された前記服薬に関する申告情報の信頼度を判定する過程と、
    前記信頼度の判定結果を表す情報を出力する過程と
    を具備し、
    前記信頼度を判定する過程は、前記算出する過程により算出される、前記生体情報の前記分散度合い又は前記乖離度合いがしきい値より高いか低いかを判定し、
    前記出力する過程は、前記信頼度を判定する過程により前記生体情報の前記分散度合い又は前記乖離度合いが前記しきい値より高いと判定された場合に、前記服薬又は前記服薬の申告を正しく行うことを促すメッセージを生成し、当該メッセージを前記ユーザの端末および前記ユーザと所定の関わりを持つ関係者の端末の少なくとも一方へ出力する、
    服薬状況管理方法。
  10. プロセッサおよび記憶媒体を備える情報処理装置が実行する服薬状況管理方法であって、
    前記情報処理装置が、ユーザの服薬に関する申告情報を取得して前記記憶媒体に記憶させる過程と、
    前記情報処理装置が、前記ユーザの生体情報を取得して前記記憶媒体に記憶させる過程と、
    前記情報処理装置が、前記記憶媒体に記憶された、服薬状況が既知の第1の期間における前記申告情報および生体情報に基づいて、前記生体情報の監視対象となる第2の期間における前記生体情報の予測値を算出する過程と、
    前記情報処理装置が、前記算出された生体情報の予測値に対する、前記第2の期間に取得された前記生体情報の実測値の乖離度合いを算出する過程と、
    前記情報処理装置が、前記算出された乖離度合いに基づいて、前記第2の期間における前記生体情報の変化に影響を与える、前記第2の期間以前の第3の期間における前記服薬に関する申告情報の信頼度を判定する過程と、
    前記情報処理装置が、前記信頼度の判定結果を表す情報を出力する過程と
    を具備する服薬状況管理方法。
  11. 請求項1乃至8のいずれかに記載の服薬状況管理装置が具備する前記各部による処理を、前記服薬状況管理装置が備えるプロセッサに実行させるプログラム。
JP2019057045A 2019-03-25 2019-03-25 服薬状況管理装置、方法およびプログラム Active JP7346868B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019057045A JP7346868B2 (ja) 2019-03-25 2019-03-25 服薬状況管理装置、方法およびプログラム
DE112020000763.4T DE112020000763T5 (de) 2019-03-25 2020-03-03 Vorrichtung, verfahren und programm zur verwaltung des medikamenteneinnahmestatus
CN202080019506.0A CN113544791A (zh) 2019-03-25 2020-03-03 服药情况管理装置、方法以及程序
PCT/JP2020/008797 WO2020195595A1 (ja) 2019-03-25 2020-03-03 服薬状況管理装置、方法およびプログラム
US17/448,134 US20220005571A1 (en) 2019-03-25 2021-09-20 Medication administration status management device, method, and non-transitory recording medium that records program

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019057045A JP7346868B2 (ja) 2019-03-25 2019-03-25 服薬状況管理装置、方法およびプログラム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2020160597A JP2020160597A (ja) 2020-10-01
JP2020160597A5 JP2020160597A5 (ja) 2022-03-11
JP7346868B2 true JP7346868B2 (ja) 2023-09-20

Family

ID=72608548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019057045A Active JP7346868B2 (ja) 2019-03-25 2019-03-25 服薬状況管理装置、方法およびプログラム

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20220005571A1 (ja)
JP (1) JP7346868B2 (ja)
CN (1) CN113544791A (ja)
DE (1) DE112020000763T5 (ja)
WO (1) WO2020195595A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7177540B1 (ja) 2021-12-21 2022-11-24 Essence research株式会社 血圧予測装置、血圧予測プログラム、及び、血圧予測方法
JP7421251B1 (ja) 2023-06-29 2024-01-24 株式会社サンクスネット リスク判定システム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002183306A (ja) 2000-12-13 2002-06-28 Mizu:Kk 医薬分業に係る地域面分業ネットワークシステム
JP2018164601A (ja) 2017-03-28 2018-10-25 富士通株式会社 情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、及び情報処理システム
WO2018235652A1 (ja) 2017-06-19 2018-12-27 オムロンヘルスケア株式会社 健康管理装置、健康管理方法、および健康管理プログラム

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007188149A (ja) * 2006-01-11 2007-07-26 Sharp Corp 服薬情報提供システム、服薬情報提供サーバ、服用者端末、並びにプログラムおよび記録媒体
US8872663B2 (en) * 2010-01-19 2014-10-28 Avery Dennison Corporation Medication regimen compliance monitoring systems and methods
US20120157793A1 (en) * 2010-12-20 2012-06-21 General Electric Company Medication intake analyzer
CN103473625A (zh) * 2013-08-16 2013-12-25 上海华美络信息技术有限公司 一种慢性病管理系统
US11462327B2 (en) * 2014-05-23 2022-10-04 Dacadoo Ag Automated health data acquisition, processing and communication system
CN104965966B (zh) * 2014-12-31 2018-08-21 江苏财经职业技术学院 药物服用监控专家系统及其工作方法
CN104966256A (zh) * 2014-12-31 2015-10-07 江苏网泰信息技术有限公司 慢病药物服用监控专家系统及其工作方法
CN105100181A (zh) * 2015-01-19 2015-11-25 刘辉 一种基于大数据的监控系统及其工作方法
US11039986B2 (en) * 2016-02-25 2021-06-22 Samsung Electronics Co., Ltd. Chronotherapeutic dosing of medication and medication regimen adherence
CN106726601A (zh) * 2016-12-02 2017-05-31 重庆软汇科技股份有限公司 智能药盒系统
JP6868423B2 (ja) * 2017-03-14 2021-05-12 オムロン株式会社 投薬支援装置、方法及びプログラム
JP7124453B2 (ja) * 2018-05-29 2022-08-24 オムロンヘルスケア株式会社 投薬管理装置、投薬管理方法及び投薬管理プログラム
KR101949102B1 (ko) * 2018-10-08 2019-02-18 박기준 복약 보조 시스템 및 이를 이용한 복약 보조 방법

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002183306A (ja) 2000-12-13 2002-06-28 Mizu:Kk 医薬分業に係る地域面分業ネットワークシステム
JP2018164601A (ja) 2017-03-28 2018-10-25 富士通株式会社 情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、及び情報処理システム
WO2018235652A1 (ja) 2017-06-19 2018-12-27 オムロンヘルスケア株式会社 健康管理装置、健康管理方法、および健康管理プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
CN113544791A (zh) 2021-10-22
DE112020000763T5 (de) 2021-11-18
JP2020160597A (ja) 2020-10-01
WO2020195595A1 (ja) 2020-10-01
US20220005571A1 (en) 2022-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210151176A1 (en) Medication Adherence Device And Coordinated Care Platform
CA3086664C (en) Synchronized display of screen content on networked devices
US8688467B2 (en) Automated analysis of data collected by in-vivo devices
US8945043B2 (en) Medical device with contextual awareness
US9183720B2 (en) Interactive medical device monitoring and management system
US20160210434A1 (en) Health information monitoring device and method
WO2010022387A1 (en) Method and apparatus for chronic disease control
JP2018534701A (ja) 有効性評価を使用して薬物投与スケジュールを評価し更新するためのパルスオキシメータ統合
US20220005571A1 (en) Medication administration status management device, method, and non-transitory recording medium that records program
US20200359913A1 (en) System, apparatus, and methods for remote health monitoring
US20170076060A1 (en) Medication dispensing device and methods
US20170255758A1 (en) Pharmaceutical Monitoring and Dose Optimization System
US20140310024A1 (en) Wifi cloud electronic vital-sign monitoring system
JP2019048232A (ja) 患者治療装置固有構成出力
US20210228092A1 (en) Treatment recommendation creation system
WO2014088933A1 (en) Interactive medical device monitoring and management system
US20210065856A1 (en) Patient management based on sensed inputs
WO2018168803A1 (ja) 投薬支援装置、方法およびプログラム
WO2023112779A1 (ja) 診療支援システム、診療支援装置及びプログラム
WO2020195597A1 (ja) 服薬状況管理装置、方法およびプログラム
US20170255750A1 (en) System and method for recommending a discharge moment
US20230112979A1 (en) Infusion pump with alarm manager
EP2701089A2 (en) Patient monitoring device
WO2019222250A1 (en) Wearable personal healthcare sensor apparatus
KR102544646B1 (ko) 복약관리장치 및 이를 이용한 복약관리방법 및 복약관리시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220303

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220303

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20230113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230808

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230821

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7346868

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150