JP7421251B1 - リスク判定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールとに基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出し、その遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク判定システムを提供しようとする。【解決手段】服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールとに基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出部と、遵守率算出部で算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持部と、を有するリスク判定システムを提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールとに基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出し、その遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク判定システムに関するものである。
最近、処方せんなどに示された薬剤を服用する服薬者に対して、服薬遵守させるように働きかけるシステムやサービスが検討されている。
そのようなシステムの一例として、特許文献1に記載された発明が提案されていた。この発明では、ユーザの入力した服薬情報を端末から受信し、その服薬情報に基づく、ユーザの服薬の履歴に基づいて、ユーザがどれだけ用法、用量を守って服薬をしているかを評価するためのスコアを算出し、そのスコアに基づいてユーザの端末に対して対価情報を送るようなシステムを提供するというものであった。
特開2021-177330
しかしながら、上述した発明では、ユーザ(服薬者)自身が端末から自らの服薬情報をシステム側にその都度送らなければならないという煩わしさがあり、また、システム側でその服薬情報に基づく、ユーザ(服薬者)の服薬の履歴に基づいて、ユーザ(服薬者)がどれだけ用法、用量を守って服薬をしているかを評価するためのスコアを算出する方法などが明確に開示されていないという課題があった。
本発明は、上述したような課題を踏まえ、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールとに基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出し、その遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク判定システムを提供しようとするものである。
具体的には、本発明は、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持部と、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持部と、服薬者識別情報保持部で保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持部と、服薬者識別情報で識別される服薬者の前回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた前回処方日付情報を取得する前回処方日付情報取得部と、服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得部と、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得部と、服薬期間情報取得部で取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持部と、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得部と、空白期間情報取得部で取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持部と、服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持部と、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出部と、遵守率算出部で算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持部と、を有するリスク判定システムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、遵守率保持部に保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理部と、統計処理部での統計処理結果を保持する統計処理結果保持部と、統計処理結果保持部で保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力部と、を有するリスク判定システムを提供する。
また、本発明は、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持部と、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持部と、服薬者識別情報保持部で保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持部と、服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得部と、服薬者識別情報で識別される服薬者の過去の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた過去処方日付情報を取得する過去処方日付情報取得部と、過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得部と、服薬期間情報取得部で取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持部と、過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得部と、空白期間情報取得部で取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持部と、服薬期間情報と、空白期間情報と、に基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持部と、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出部と、遵守率算出部で算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持部と、を有するリスク判定システムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、遵守率保持部に保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理部と、統計処理部での統計処理結果を保持する統計処理結果保持部と、統計処理結果保持部で保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力部と、を有するリスク判定システムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、遵守率保持部で保持された遵守率に基づいて、服薬者識別情報で識別される服薬者の服薬行動によって発現するリスクを表すリスク情報を導出するためのルールであるリスク情報導出ルールを保持するリスク情報導出ルール保持部と、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、リスク情報導出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別にリスク情報を判定する服薬者別薬剤別リスク情報判定部と、服薬者別薬剤別リスク情報判定部で判定されたリスク情報を服薬者識別情報及び薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク情報保持部と、をさらに有するリスク判定システムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、リスク情報保持部で保持されたリスク情報に応じて、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して注意喚起を促すためのアラートを報知するアラート報知部をさらに有するリスク判定システムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、服薬者に処方された薬剤に対する服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報と関連付けて保持する服薬指導アドバイス情報保持部と、リスク情報保持部で保持されたリスク情報に応じて、服薬指導アドバイス情報保持部で保持された服薬指導に関するアドバイス情報を更新可能な服薬指導アドバイス情報更新部と、服薬指導アドバイス情報更新部で更新された服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して出力する服薬指導アドバイス情報出力部と、をさらに有するリスク判定システムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、リスク情報保持部で保持されたリスク情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者の同意に基づいて、外部に対して出力可能なリスク情報出力部をさらに有するリスク判定システムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、服薬者識別情報は、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号のうちいずれか一以上の情報を含むリスク判定システムを提供する。
更に、上述したリスク判定システムについて、それらを実現するため、コンピュータであるリスク判定システムの動作方法、並びに、計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
具体的には、本発明は、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持ステップと、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持ステップと、服薬者識別情報保持ステップで保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持ステップと、服薬者識別情報で識別される服薬者の前回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた前回処方日付情報を取得する前回処方日付情報取得ステップと、服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得ステップと、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得ステップと、服薬期間情報取得ステップで取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持ステップと、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得ステップと、空白期間情報取得ステップで取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持ステップと、服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持ステップと、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出ステップと、遵守率算出ステップで算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持ステップと、を有する方法を提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、遵守率保持ステップで保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理ステップと、統計処理ステップでの統計処理結果を保持する統計処理結果保持ステップと、統計処理結果保持ステップで保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力ステップと、を有する方法を提供する。
また、本発明は、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持ステップと、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持ステップと、服薬者識別情報保持ステップで保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持ステップと、服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得ステップと、服薬者識別情報で識別される服薬者の過去の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた過去処方日付情報を取得する過去処方日付情報取得ステップと、過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得ステップと、服薬期間情報取得ステップで取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持ステップと、過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得ステップと、空白期間情報取得ステップで取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持ステップと、服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持ステップと、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出ステップと、遵守率算出ステップで算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持ステップと、を有する方法を提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、遵守率保持ステップで保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理ステップと、統計処理ステップでの統計処理結果を保持する統計処理結果保持ステップと、統計処理結果保持ステップで保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力ステップと、を有する方法を提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、遵守率保持ステップで保持された遵守率に基づいて、服薬者識別情報で識別される服薬者の服薬行動によって発現するリスクを表すリスク情報を導出するためのルールであるリスク情報導出ルールを保持するリスク情報導出ルール保持ステップと、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、リスク情報導出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別にリスク情報を判定する服薬者別薬剤別リスク情報判定ステップと、服薬者別薬剤別リスク情報判定ステップで判定されたリスク情報を服薬者識別情報及び薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク情報保持ステップと、をさらに有する方法を提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、リスク情報保持ステップで保持されたリスク情報に応じて、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して注意喚起を促すためのアラートを報知するアラート報知ステップをさらに有する方法を提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、服薬者に処方された薬剤に対する服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報と関連付けて保持する服薬指導アドバイス情報保持ステップと、リスク情報保持ステップで保持されたリスク情報に応じて、服薬指導アドバイス情報保持ステップで保持された服薬指導に関するアドバイス情報を更新可能な服薬指導アドバイス情報更新ステップと、服薬指導アドバイス情報更新ステップで更新された服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して出力する服薬指導アドバイス情報出力ステップと、をさらに有する方法を提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、リスク情報保持ステップで保持されたリスク情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者の同意に基づいて、外部に対して出力可能なリスク情報出力ステップをさらに有する方法を提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、服薬者識別情報は、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号のうちいずれか一以上の情報を含む方法を提供する。
具体的には、本発明は、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持ステップと、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持ステップと、服薬者識別情報保持ステップで保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持ステップと、服薬者識別情報で識別される服薬者の前回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた前回処方日付情報を取得する前回処方日付情報取得ステップと、服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得ステップと、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得ステップと、服薬期間情報取得ステップで取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持ステップと、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得ステップと、空白期間情報取得ステップで取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持ステップと、服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持ステップと、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出ステップと、遵守率算出ステップで算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持ステップと、を有する計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、遵守率保持ステップで保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理ステップと、統計処理ステップでの統計処理結果を保持する統計処理結果保持ステップと、統計処理結果保持ステップで保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力ステップと、を有する計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
また、本発明は、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持ステップと、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持ステップと、服薬者識別情報保持ステップで保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持ステップと、服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得ステップと、服薬者識別情報で識別される服薬者の過去の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた過去処方日付情報を取得する過去処方日付情報取得ステップと、過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得ステップと、服薬期間情報取得ステップで取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持ステップと、過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得ステップと、空白期間情報取得ステップで取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持ステップと、服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持ステップと、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出ステップと、遵守率算出ステップで算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持ステップと、を有する計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、遵守率保持ステップで保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理ステップと、統計処理ステップでの統計処理結果を保持する統計処理結果保持ステップと、統計処理結果保持ステップで保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力ステップと、を有する計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、遵守率保持ステップで保持された遵守率に基づいて、服薬者識別情報で識別される服薬者の服薬行動によって発現するリスクを表すリスク情報を導出するためのルールであるリスク情報導出ルールを保持するリスク情報導出ルール保持ステップと、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、リスク情報導出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別にリスク情報を判定する服薬者別薬剤別リスク情報判定ステップと、服薬者別薬剤別リスク情報判定ステップで判定されたリスク情報を服薬者識別情報及び薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク情報保持ステップと、をさらに有する計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、リスク情報保持ステップで保持されたリスク情報に応じて、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して注意喚起を促すためのアラートを報知するアラート報知ステップをさらに有する計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、服薬者に処方された薬剤に対する服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報と関連付けて保持する服薬指導アドバイス情報保持ステップと、リスク情報保持ステップで保持されたリスク情報に応じて、服薬指導アドバイス情報保持ステップで保持された服薬指導に関するアドバイス情報を更新可能な服薬指導アドバイス情報更新ステップと、服薬指導アドバイス情報更新ステップで更新された服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して出力する服薬指導アドバイス情報出力ステップと、をさらに有する計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、リスク情報保持ステップで保持されたリスク情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者の同意に基づいて、外部に対して出力可能なリスク情報出力ステップをさらに有する計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
また、本発明は、前記特徴に加えて、服薬者識別情報は、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号のうちいずれか一以上の情報を含む計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
以上より、本発明では、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールとに基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出し、その遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク判定システムを提供することができる。
本件発明に適用されるハードウェア構成を示す図 本件発明におけるリスク判定システムの全体的な構成の一例を示す図 実施形態1におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図 実施形態1におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図 実施形態1におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを 示す図 実施形態2におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図 実施形態2におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図 実施形態2におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを 示す図 実施形態3におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図 実施形態3におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図 実施形態3におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを 示す図 実施形態4におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図 実施形態4におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図 実施形態4におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを 示す図 実施形態5におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図 実施形態5におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図 実施形態5におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを 示す図 実施形態6におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図 実施形態6におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図 実施形態6におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを 示す図 実施形態7におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図 実施形態7におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図 実施形態7におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを 示す図 実施形態8におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図 実施形態8におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図 実施形態8におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを 示す図 本件発明における遵守率算出ルール(1)の一例を示す図 本件発明における遵守率算出ルール(2)の一例を示す図 本件発明における遵守率算出ルール(3)の一例を示す図 本件発明における服薬者、薬剤、遵守率の関係の一例を示す図 本件発明におけるリスク情報導出ルール(脱落リスクの場合)の一例を 示す図 本件発明における脱落リスクの一例(1)を示す図 本件発明における脱落リスクの一例(2)を示す図 本件発明におけるアラート報知の一例を示す図 本件発明における服薬指導アドバイス情報の一例を示す図 PHRの全体像(一部抜粋)の一例を示す図<本発明を構成し得るハードウェアについて>
図1は、本件発明に適用されるハードウェア構成を示す図である。
本件発明は、原則的に電子計算機を利用する発明であるが、ソフトウェアによって実現され、ハードウェアによっても実現され、ソフトウェアとハードウェアの協働によっても実現される。本件発明の各構成要件の全部又は一部を実現するハードウェアでは、コンピュータの基本的構成であるCPU、メモリ、バス、入出力装置、各種周辺機器、ユーザーインターフェースなどによって構成される。各種周辺機器には、記憶装置、インターネット等インターフェース、インターネット等機器、ディスプレイ、キーボード、マウス、スピーカー、カメラ、ビデオ、テレビ、実験室又は工場などでの生産状態を把握するための各種センサ(流量センサ、温度センサ、重量センサ、液量センサ、赤外線センサ、出荷個数計数機、梱包個数計数機、異物検査装置、不良品計数機、放射線検査装置、表面状態検査装置、回路検査装置、人感センサ、作業者作業状況把握装置(映像、ID、PC作業量などで)等)、CD装置、DVD装置、ブルーレイ装置、USBメモリ、USBメモリインターフェース、着脱可能タイプのハードディスク、一般的なハードディスク、プロジェクタ装置、SSD、電話、ファックス、コピー機、印刷装置、ムービー編集装置、各種センサ装置などが含まれる。また、本システムは、必ずしも一つの筐体によって構成されている必要はなく、複数の筐体を通信で結合して構成されるものであってもよい。また、通信は、LANであってもWAN、Wifi、ブルートゥース(登録商標)、赤外線通信、超音波通信であってもよく、さらに、一部が国境を跨いで設置されていてもよい。さらに、複数の筐体のそれぞれが異なる主体によって運営されていてもよく、一の主体によって運営されていてもよい。本件発明のシステムの運用主体は、単数であるか複数であるかは問わない。また、本システムの他に第三者の利用する端末、さらに他の第三者の利用する端末を含むシステムとしても発明を構成することができる。また、これらの端末は国境を越えて設置されていてもよい。さらに、本システムや前記端末の他に第三者の関連情報や、関連人物の登録のために利用される装置、登録の内容を記録するためのデータベースに利用される装置などが用意されてもよい。これらは、本システムに備えてもよいし、本システム外に備えてこれらの情報を、利用可能に本システムを構成してもよい。
この図にあるように、計算機は、マザーボード上に構成される、チップセット、CPU、不揮発性メモリ、メインメモリ、各種バス、BIOS、USBやHDMI(登録商標)やLANなどの各種インターフェース、リアルタイムクロック等からなる。これらはオペレーティングシステムやデバイスドライバ(USB、HDMI(登録商標)などの各種インターフェース、カメラ、マイク、スピーカー又はヘッドホン、ディスプレイなどの各種機器組込み用)、各種プログラムなどと協働して動作する。本発明を構成する各種プログラムや各種データはこれらのハードウェア資源を効率的に利用して各種の処理を実行するように構成されている。
≪チップセット≫
「チップセット」は、計算機のマザーボードに実装され、CPUの外部バスと、メモリや周辺機器を接続する標準バスとの連絡機能、つまりブリッジ機能を集積した大規模集積回路(LSI)のセットである。2チップセット構成を採用する場合と、1チップセット構成を採用する場合とがある。CPUやメインメモリに近い側をノースブリッジ、遠い側で比較的低速な外部I/Oとのインターフェースの側にサウスブリッジが設けられる。
(ノースブリッジ)
ノースブリッジには、CPUインターフェース、メモリコントローラ、グラフィックインターフェースが含まれる。従来のノースブリッジの機能のほとんどをCPUに担わせてもよい。ノースブリッジは、メインメモリのメモリスロットとはメモリバスを介して接続し、グラフィックカードのグラフィックカードスロットとは、ハイスピードグラフィックバス(AGP、PCI Express)で接続される。
(サウスブリッジ)
サウスブリッジには、PCIインターフェース(PCIスロット)とはPCIバスを介して接続し、ATA(SATA)インターフェース、USBインターフェース、EthernetインターフェースなどとのI/O機能やサウンド機能を担う。高速な動作が必要でない、あるいは、不可能であるようなPS/2ポート、フロッピーディスクドライブ、シリアルポート、パラレルポート、ISAバスをサポートする回路を組み込むことは、チップセット自体の高速化の足かせとなるためサウスブリッジのチップから分離させ、スーパーI/Oチップと呼ばれる別のLSIに担当させることとしてもよい。CPU(MPU)と、周辺機器や各種制御部を繋ぐためにバスが用いられる。バスはチップセットによって連結される。メインメモリとの接続に利用されるメモリバスは、高速化を図るために、これに代えてチャネル構造を採用してもよい。バスとしてはシリアルバスかパラレルバスを採用できる。パラレルバスは、シリアルバスが1ビットずつデータを転送するのに対して、元データそのものや元データから切り出した複数ビットをひとかたまりにして、同時に複数本の通信路で伝送する。クロック信号の専用線がデータ線と平行して設け、受信側でのデータ復調の同期を行う。CPU(チップセット)と外部デバイスをつなぐバスとしても用いられ、GPIB、IDE/(パラレル)ATA、SCSI、PCIなどがある。高速化に限界があるため、PCIの改良版PCI ExpressやパラレルATAの改良版シリアルATAでは、データラインはシリアルバスでもよい。
≪CPU≫
CPUはメインメモリ上にあるプログラムと呼ばれる命令列を順に読み込んで解釈・実行することで信号からなる情報を同じくメインメモリ上に出力する。CPUは計算機内での演算を行なう中心として機能する。なお、CPUは演算の中心となるCPUコア部分と、その周辺部分とから構成され、CPU内部にレジスタ、キャッシュメモリや、キャッシュメモリとCPUコアとを接続する内部バス、DMAコントローラ、タイマー、ノースブリッジとの接続バスとのインターフェースなどが含まれる。なお、CPUコアは一つのCPU(チップ)に複数備えられていてもよい。また、CPUに加えて、グラフィックインターフェース(GPU)若しくはFPUによって、処理を行っても良い。なお、実施形態での説明は2コアタイプのものであるが、これに限定されない。またCPU内にプログラムを内蔵することもできる。
≪不揮発性メモリ≫
(HDD)
ハードディスクドライブの基本構造は、磁気ディスク、磁気ヘッド、および磁気ヘッドを搭載するアームから構成される。外部インターフェースは、SATA(過去ではATA)を採用することができる。高機能なコントローラ、例えばSCSIを用いて、ハードディスクドライブ間の通信をサポートする。例えば、ファイルを別のハードディスクドライブにコピーする時、コントローラがセクタを読み取って別のハードディスクドライブに転送して書き込むといったことができる。この時ホストCPUのメモリにはアクセスしない。したがってCPUの負荷を増やさないで済む。
≪メインメモリ≫
CPUが直接アクセスしてメインメモリ上の各種プログラムを実行する。メインメモリは揮発性のメモリでDRAMが用いられる。メインメモリ上のプログラムはプログラムの起動命令を受けて不揮発性メモリからメインメモリ上に展開される。その後もプログラム内で各種実行命令や、実行手順に従ってCPUがプログラムを実行する。
≪オペレーティングシステム(OS)≫
オペレーティングシステムは計算機上の資源をアプリケーションに利用させるための管理をしたり、各種デバイスドライバを管理したり、ハードウェアである計算機自身を管理するために用いられる。小型の計算機ではオペレーティングシステムとしてファームウェアを用いることもある。
≪BIOS≫
BIOSは、計算機のハードウェアを立ち上げてオペレーティングシステムを稼働させるための手順をCPUに実行させるもので、最も典型的には計算機の起動命令を受けるとCPUが最初に読取りに行くハードウェアである。ここには、ディスク(不揮発性メモリ)に格納されているオペレーティングシステムのアドレスが記載されており、CPUに展開されたBIOSによってオペレーティングシステムが順次メインメモリに展開されて稼働状態となる。なお、BIOSは、バスに接続されている各種デバイスの有無をチェックするチェック機能をも有している。チェックの結果はメインメモリ上に保存され、適宜オペレーティングシステムによって利用可能な状態となる。なお、外部装置などをチェックするようにBIOSを構成してもよい。以上については、すべての実施形態でも同様である。
図に示すように、本発明は基本的に汎用計算機プログラム、各種デバイスで構成することが可能である。計算機の動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムをメインメモリにロードして、メインメモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェースを介して行われる。インターフェースには、ディスプレイインターフェース、キーボード、通信バッファ等が考えられる。以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
<本発明の自然法則の利用性の充足>
本発明は、コンピュータと通信設備とソフトウェアとの協働で機能するものである。具体的には、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールとに基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出し、その遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク判定システムに関するものであり、ネットワークを介して、服薬者端末や医療従事者端末などの間で様々な情報やデータがハードウェア資源を用いてやり取りされている。従って、この観点から本願発明はコンピュータなどのリソースを請求項や明細書に記載された事項と、それらの事項に関係する技術常識に基づいて判断すれば、本願発明は全体として自然法則を利用したものであり、また、コンピュータ・ソフトウェア関連発明に該当するものである。
<特許法で求められる自然法則の利用の意義>
特許法で求められる自然法則の利用とは、法目的に基づいて、発明が産業上利用性を有し、産業の発達に寄与するものでなければならないとの観点から、産業上有用に利用することができる発明であることを担保するために求められるものである。つまり、産業上有用であること、すなわち出願に際して宣言した発明の効果がその発明の実施によってある一定の確実性の下再現できることを求めるものである。この観点から自然法則利用性とは、発明の効果を発揮するための発明の構成である発明特定事項(発明構成要件)のそれぞれが発揮する機能が自然法則を利用して発揮されるものであればよい、と解釈される。さらに言えば、発明の効果とはその発明を利用する利用者に所定の有用性を提供できる可能性があればよいのであって、その有用性を利用者がどのように感じたり、考えたりするかという観点で見るべきではない。したがって、利用者が本システムによって得る効果が心理的な効果であったとしても、その効果自体は求められる自然法則の利用性の対象外の事象である。
以下、本件発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、実施形態と請求項の相互の関係は以下の通りである。主として、実施形態1の説明は請求項1、10および19に関し、実施形態2の説明は請求項2、11および20に関し、実施形態3の説明は請求項3、12および21に関し、実施形態4の説明は請求項4、13および22に関し、実施形態5の説明は請求項5、14および23に関し、実施形態6の説明は請求項6、15および24に関し、実施形態7の説明は請求項7、16および25に関し、実施形態8の説明は請求項8、17および26に関するものである。本件発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
<本件発明のリスク判定システムの全体的な構成>
図2は、本件発明におけるリスク判定システムの全体的な構成の一例を示す図である。
リスク判定システム201は、ネットワーク204(例えば、インターネット、WAN、LANなど)を介して、服薬者端末202や医療従事者端末203と電気的に接続できるように構成されている。ここで、服薬者端末202や医療従事者端末203は、有線又は無線のインターフェース(例えば、通信ケーブルやWiFiルーターなど)を介して、ネットワーク204に接続可能な電子機器(例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなど)であってもよい。
また、本件発明において、「服薬者」とは、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する個人を指していう。なお、場合によって、「服薬者」には、服薬者の家族又は服薬者の介護関係者が含まれるようにしてもよい。
また、「医療従事者」とは、少なくとも医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、義肢装具士、診療放射線技師、診療エックス線技師、臨床検査技師、衛生検査技師、臨床工学技士、歯科衛生士、歯科技工士、救急救命士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、管理栄養士、栄養士、精神福祉士、社会福祉士、介護福祉士、公認心理士、臨床心理士、医療事務者のうち何れか一以上の者を指していう。また、医療従事者は、リスク判定システムにおける各種情報について編集、追加、削除を行う権限を有していてもよい。
また、「非医療従事者」とは、少なくとも生命保険会社、損害保険会社、証券会社、製薬会社、創薬ベンチャー会社、食品会社、介護サービス事業者、寝具会社、健康器具会社、フィットネスクラブ、スポーツジム、銀行、信用金庫、JA、組合健保、協会けんぽ、共済組合、市町村国保、国保組合、PR会社、総合研究所、大学および大学院(附属の研究機関も含む)、高等専門学校、農林水産系会社、肥料会社、官公庁、自治体、独立行政法人に属する従業員のうちいずれか一以上の者を指していう。
ところで、図36は、PHRの全体像(一部抜粋)の一例を示す図である。この例に示されるように、「PHRシステム」とは、学校、市区町村、保険者、医療機関が保有している保険医療情報を中間サーバ等に蓄積しておき、個人(患者及びその家族等)の同意に基づいて、「マイナポータル」等の仕組みとAPI連携することにより、個人が自分自身の情報を閲覧したり、あるいは、ダウンロードしたりすることができるようなものをいう。なお、これはあくまで一例であり、必ずしもこれに限定されない。
なお、本件発明では、リスク判定システム201が物理的に一つのサーバで機能するように構成されることを前提として説明するが、これに限らず、複数のサーバが用意され、それらのサーバ間で情報やデータのやり取りを行い、連携又は協働して各種機能を実行できるように構成してもよい。
<リスク判定システムの社会的意義について>
第一に、本システムの活用により、患者の服用行動に関する実情を把握することができる。本システムで算出されるデータ(遵守率)が芳しくないケースにおいては、当該薬剤の服用において何らかの課題がある場合が推定できる。その場合において、服用状況が不良である可能性のある患者として医療従事者に対して注意喚起することが可能になる。このような注意喚起が実施できることで患者と服用状況にかかわるコミュニケーションを促進し、医薬品の適正使用を促すことが可能となる。なお、上述した注意喚起は他の処方情報を有するシステムとの連携により実施することができる。
第二に、本システムにおける上述の注意喚起は、単純な服薬継続の状況にかかわる注意喚起だけではなく、対象薬剤において発生しうる服薬上の課題をあらかじめ想定し、課題やその対策などを併せて通知することで、患者の服用状況を改善し医薬品の適正使用を推進することができ、患者の服薬行動の変容を促し、医薬品の適正使用の推進に寄与することができる。
第三に、本システムの活用により、患者個人が服用している複数の薬剤における服用状況を把握することで、対象となる患者個人の服用行動における傾向が把握でき、その傾向に応じた服薬指導を実施できる。また、この傾向にかかわるデータを活用し、医療従事者に対し患者への服薬指導にかかわるアドバイスを更新して出力するシステムや、リスク情報導出ルールとしてのアルゴリズムを更新させるためのパラメータの一つとして活用することができる。
第四に、本システムにおける遵守率の判定を蓄積・分析を行うことで、患者の自己判断による服薬中止のリスクを推計することができる。また、それらの結果に基づき、患者の服用行動について統計的なレーティングを行うことができ、そのレーティングは上述のパラメータの一つとして活用することもできる。
第五に、本システムを活用することにより、医療システム(単独施設のシステム、PHRなどの医療情報連携システムなどを指す)に保存された全患者の服薬状況の傾向を把握することで、当該医療システム内に記録される全患者のレーティングが実施できる。その結果、当該医療システム内における全患者の服用状況が統計化できるので、当該医療システムにおける服用状況のレーティングが可能となる。この結果、医療機関(例えば、病院、一般診療所、歯科診療所、薬局、訪問介護ステーションなど。以下、同様とする。)や医療提供施設(例えば、病院、診療所、介護老人保健施設、調剤薬局、その他の医療を提供する施設など。以下、同様とする。)ごとの服薬状況をレーティングすることも可能となる。施設単位でのレーティングが可能になれば、その単独施設の服薬指導に関する評価などにも活用が可能となる。また、特定のレーティングの患者を抽出し、レーティング毎に服薬行動を変容させる対策を実施することも可能となり、施設全体で適正使用の推進に寄与することもできる。適正使用の促進は医療機関や医療提供施設の来院や来局の増加につながるので、医療機関や医療提供施設において売り上げの向上につなげることができる。なお、これらのレーティングは経営状況の指標としても取り扱うことができる。また、患者/医療機関/医療提供施設ごとに服薬状況に関するレーティングを実施し、例えば、レーティングの高い患者等に対して、何らかのインセンティブ(例えば、マイナポイントの付与や、クーポン券の発行などが考えられるが、これに限られない。)を提供することが可能となり、患者の服薬行動を変容させる契機となり、医薬品の適正使用の推進にも寄与できる。
第六に、本システムで蓄積される医薬品ごとの服用状況のデータを活用することにより、医薬品ごとの遵守率を統計的にレーティングすることができ、服用状況において課題があると思われる医薬品を抽出することができるようになり、その薬剤における服用上の課題を分析することで、医薬品の指導にかかわる資材の内容等の充実やレーティングの低い薬剤の傾向を分析することで、患者が服用を継続しやすい医薬品開発における基礎的な研究が可能となる。
第七に、本システムで蓄積される医薬品ごとの服用状況のデータを活用することにより、医薬品ごとの遵守率を統計的にレーティングすることができ、そのシステムを取り扱う医療機関や医療提供施設において遵守率やレーティングの低い薬剤における対策や指導内容の充実などを行うことで、当該薬剤の適正使用を促進するとともに、医療機関や医療提供施設の患者の来院、来局頻度を高めることができる。
<実施形態1(主に請求項1、請求項10および請求項19に対応)>
<実施形態1 概要>
本実施形態は、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出し、その遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク判定システムを提供する。また、それを実現するため、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法、並びに、計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
<実施形態1 機能的構成>
図3は、実施形態1におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図である。本実施形態では、服薬者識別情報保持部と、薬剤識別情報保持部と、医薬品給付履歴情報保持部と、前回処方日付情報取得部と、今回処方日付情報取得部と、服薬期間情報取得部と、服薬期間情報保持部と、空白期間情報取得部と、空白期間情報保持部と、遵守率算出ルール保持部と、遵守率算出部と、遵守率保持部とを備えている。
<実施形態1 構成の説明:服薬者識別情報保持部>
「服薬者識別情報保持部」301は、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服用者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する機能を有するように構成される。
ここで、「医薬品の給付に関わる情報」とは、紙媒体の処方せんにおける情報、又は、電子処方せんにおける電子データなどが含まれることが好ましい。なお、「医薬品の給付に関わる情報」については、特に情報源は限定されない。これ以降、同様とする。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。ここで、「マイナンバー」とは、赤ちゃんからお年寄りまで一人ひとりに指定された12桁からなる「個人番号」のことをいう。日本に住民票がある人(外国人も含む)全員が持っている。その人だけの番号なので亡くなった方を含め同じ番号の人はいない。
<実施形態1 構成の説明:薬剤識別情報保持部>
「薬剤識別情報保持部」302は、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する機能を有するように構成される。
ここで、「医薬品の給付に関わる情報」とは、紙媒体の処方せんにおける情報、又は、電子処方せんにおける電子データなどが含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態1 構成の説明:医薬品給付履歴情報保持部>
「医薬品給付履歴情報保持部」303は、保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する機能を有するように構成される。
ここで、「医薬品の給付に関わる情報」とは、紙媒体の処方せんにおける情報、又は、電子処方せんにおける電子データなどが含まれることが好ましい。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態1 構成の説明:前回処方日付情報取得部>
「前回処方日付情報取得部」304は、服薬者識別情報で識別される服薬者の前回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた前回処方日付情報を取得する機能を有するように構成される。ここで、「前回処方日付情報」は、上述した医薬品給付履歴情報保持部で保持された医薬品給付履歴情報から取得するようにしてもよいし、あるいは、健康医療情報共有システム(例えば、PHRシステムなども含む)などからAPIを介して取得するようにしてもよい。
ここで、「健康医療情報共有システム」とは、例えば、個人に関する健康医療関連情報を蓄積する健康医療関連情報蓄積部と、健康医療関連情報蓄積部に蓄積された健康医療関連情報に、ネットワークを介して、第三者にアクセスさせるためのアクセス制御部と、を有し、アクセス制御部は、アクセス主体が、健康医療関連情報を非営利的に利用するアクセス主体であるか、健康医療関連情報を営利的に利用するアクセス主体であるかによって、異なるアクセス要件を課すためのアクセス主体別要件要求手段を有し、健康医療関連情報蓄積部は、個人の電子カルテ情報、各種検査情報、処方箋情報、薬歴情報、バイタル情報、問診票の情報、健康促進アプリのデータ、対話型健康促進SNSの会話データなどのうち少なくとも1つ以上を含む健康医療情報共有システムのことなどをいい、以下、同様とする。なお、上記は「健康医療情報共有システム」の一例であり、必ずしもこれに限られない。
例えば、個人に関する健康医療関連情報を蓄積する健康医療関連情報蓄積部と、健康医療関連情報蓄積部に蓄積された健康医療関連情報を、ネットワークを介して、第三者に開示させるためのアクセス制御部と、個人が自身の健康医療関連情報の第三者への公開を許可するか否かを示す公開許否情報を保持する公開許否情報保持部と、第三者が医療従事者であるか、あるいは、非医療従事者であるかを識別するための第三者識別情報を保持する第三者識別情報保持部と、を有し、健康医療関連情報蓄積部は、個人の電子カルテ情報、各種検査情報、処方箋情報、薬歴情報、バイタル情報、問診票の情報、健康促進アプリのデータ、対話型健康促進SNSの会話データからなる健康医療関連情報を蓄積し、アクセス制御部は、第三者が医療従事者であるか、あるいは、非医療従事者であるかによって、健康医療関連情報の閲覧可能な範囲を異ならせるシステムであってもよい。
例えば、個人に関する健康医療に関連する情報である健康医療関連情報であって、公共の安全に影響を及ぼす可能性がある公共安全健康医療関連情報を含む健康医療関連情報を蓄積する健康医療関連情報蓄積部と、健康医療関連情報蓄積部に蓄積された健康医療関連情報を、ネットワークを介して、第三者に開示することを制御するためのアクセス制御部と、個人が自身の健康医療関連情報を第三者に公開許可するか否かを示す公開許否情報を保持する公開許否情報保持部と、を有し、健康医療関連情報蓄積部は、個人に関する電子カルテ情報、各種検査情報、処方せん情報、薬歴情報、服用状況情報、バイタル情報、問診票の情報、健康促進アプリのデータ、対話型健康促進SNSの会話データ、公共安全健康医療関連情報のうちいずれか1以上の情報からなる健康医療関連情報を蓄積し、アクセス制御部は、公開許否情報保持部に保持された公開許否情報が公開許可を示している場合に、健康医療関連情報蓄積部に蓄積された公共安全健康医療関連情報を除外した健康医療関連情報を第三者に閲覧させた後、公開許否情報保持部に保持された公開許否情報が公開拒否に変更された場合に、健康医療関連情報蓄積部に蓄積された公共安全健康医療関連情報を除外した健康医療関連情報を第三者に閲覧させるのを停止するシステムであってもよい。
また、例えば、個人に関する健康医療情報を蓄積しておき、個人の同意に基づいて、第三者(医療従事者又は非医療従事者)に当該健康医療情報を開示するシステムであってもよい。この場合、第三者が医療従事者の場合には健康医療情報をそのまま開示し、第三者が非医療従事者の場合には匿名加工化された健康医療情報を開示するようにしてもよい。更に、個人の同意に基づいて、個別の健康医療情報ごとに選択して第三者に開示させるようにしてもよいし、一括して健康医療情報を第三者に開示させるようにしてもよい。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態1 構成の説明:今回処方日付情報取得部>
「今回処方日付情報取得部」305は、服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する機能を有するように構成される。ここで、「今回処方日付情報」は、上述した医薬品給付履歴情報保持部で保持された医薬品給付履歴情報から取得するようにしてもよいし、あるいは、「健康医療情報共有システム」(例えば、PHRシステムなども含む)などからAPIを介して取得するようにしてもよい。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態1 構成の説明:服薬期間情報取得部>
「服薬期間情報取得部」306は、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する機能を有するように構成される。ここで、「服薬期間情報」は、上述した医薬品給付履歴情報保持部で保持された医薬品給付履歴情報から取得するようにしてもよいし、あるいは、「健康医療情報共有システム」(例えば、PHRシステムなども含む)などからAPIを介して取得するようにしてもよい。
ここで、「前回処方日付」とは、過去処方薬剤が適正に消費終了されると見込まれる日の翌日をいう。
また、「服薬期間情報」は、用法・用量を守って正しく服薬していると仮定した場合の薬剤の消費可能期間をいう。例えば、14日処方の場合には、服薬期間情報は14日となる。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態1 構成の説明:服薬期間情報保持部>
「服薬期間情報保持部」307は、上述した服薬期間情報取得部で取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する機能を有するように構成される。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態1 構成の説明:空白期間情報取得部>
「空白期間情報取得部」308は、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する機能を有するように構成される。ここで、「空白期間情報」は、薬剤が処方された日数を超えて徒過した日数(実際に薬剤を服用できない日数)で表される。例えば、14日処方で徒過した日数が4日の場合は、空白期間情報は4日となる。
ここで「空白期間情報」には実際に服薬がされていない期間を示す情報のほかに、服薬の空白期間がない場合も空白期間情報に含まれるものとする。「空白期間がない」とは空白期間=0日の意味である。また場合によっては、いまだに薬剤が残っている状態で次の薬剤を処方した場合のように、薬剤が重複して提供されるような場合の期間を示す情報が含まれるように設計してもよい。例えば重複期間=マイナス3日のような情報が含まれるように設計してもよい。この場合には、例えば睡眠薬が服薬者の手元に大量に存在するような情報を知ることができ、誤服用の危険などを検知することが可能となる。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
なお、「空白期間情報」は、上述した医薬品給付履歴情報保持部で保持された医薬品給付履歴情報から取得するようにしてもよいし、あるいは、「健康医療情報共有システム」(例えば、PHRシステムなども含む)などからAPIを介して取得するようにしてもよい。
<実施形態1 構成の説明:空白期間情報保持部>
「空白期間情報保持部」309は、上述した空白期間情報取得部で取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する機能を有するように構成される。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態1 構成の説明:遵守率算出ルール保持部>
「遵守率算出ルール保持部」310は、服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する機能を有するように構成される。
図27は、本件発明における遵守率算出ルール(1)の一例を示す図である。この図に示されるように、遵守率(%)は、服薬期間(日)を(服薬期間(日)+空白期間(日))で除算したものに100を乗算した数値で表される。ここで、遵守率は割り切れない場合があるため、小数点第2位以下を四捨五入した数値で表されるものとする。
同様に、図28は、本件発明における遵守率算出ルール(2)の一例を示す図である。この図に示されるように、遵守率(%)は、(服薬期間(日)-空白期間(日))を服薬期間(日)で除算したものに100を乗算した数値で表される。ここで、遵守率は割り切れない場合があるため、小数点第2位以下を四捨五入した数値で表されるものとする。
同様に、図29は、本件発明における遵守率算出ルール(3)の一例を示す図である。この図に示されるように、遵守率(%)は、(服薬期間(日)-空白期間(日))を(服薬期間(日)+空白期間(日))で除算したものに100を乗算した数値で表される。ここで、遵守率は割り切れない場合があるため、小数点第2位以下を四捨五入した数値で表されるものとする。
このように、遵守率算出ルールはいくつかのパターンが考えられ得るが、本願明細書では、遵守率算出ルール(1)の場合を主に説明することとする。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態1 構成の説明:遵守率算出部>
「遵守率算出部」311は、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する機能を有するように構成される。
図27で示した遵守率算出ルール(遵守率を算出する計算式)を見れば分かるように、服薬期間(日数)に対して空白期間(日数)が小さければ小さいほど遵守率(%)が高くなり、一方、服薬期間(日数)に対して空白期間(日数)が大きければ大きいほど遵守率(%)が低くなる。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態1 構成の説明:遵守率保持部>
「遵守率保持部」312は、上述した遵守率算出部で算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する機能を有するように構成される。ここで、保持された遵守率は、後述するリスク情報を導出する際に使用されることとなる。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態1 リスク判定システム:ハードウェア構成>
本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成について図を用いて説明する。
図4は、本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態におけるリスク判定システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」401と、「メインメモリ」402とを備えている。また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」403や、複数の服薬者端末406や医療従事者端末407と情報の送受信を行う「ネットワークI/F(インターフェース)」404を備えている。そして、それらが「バス」405などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において、「メインメモリ」に格納されているプログラムは、服薬者識別情報保持プログラム、薬剤識別情報保持プログラム、医薬品給付履歴情報保持プログラム、前回処方日付情報取得プログラム、今回処方日付情報取得プログラム、服薬期間情報取得プログラム、服薬期間情報保持プログラム、空白期間情報取得プログラム、空白期間情報保持プログラム、遵守率算出ルール保持プログラム、遵守率算出プログラム、遵守率保持プログラムなどである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、服薬者識別情報、薬剤識別情報、医薬品給付履歴情報、前回処方日付情報、今回処方日付情報、服薬期間情報、空白期間情報、遵守率算出ルール、遵守率などが格納されている。
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている服薬者識別情報保持プログラムを実行して、「ネットワークI/F」を通じて、医療従事者端末から送られてきた服薬者識別情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている薬剤識別情報保持プログラムを実行して、「ネットワークI/F」を通じて、医療従事者端末から送られてきた薬剤識別情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている医薬品給付履歴情報保持プログラムを実行して、医薬品給付履歴情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている前回処方日付情報取得プログラムを実行して、医薬品給付履歴情報から前回処方日付情報を取得するとともに、前回処方日付情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている今回処方日付情報取得プログラムを実行して、医薬品給付履歴情報から今回処方日付情報を取得するとともに、今回処方日付情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている服薬期間情報取得プログラムを実行して、医薬品給付履歴情報から服薬期間情報を取得する。また、「メインメモリ」に格納されている服薬期間情報保持プログラムを実行して、取得した服薬期間情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている空白期間情報取得プログラムを実行して、医薬品給付履歴情報から空白期間情報を取得する。また、「メインメモリ」に格納されている空白期間情報保持プログラムを実行して、取得した空白期間情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている遵守率算出ルール保持プログラムを実行して、遵守率算出ルールを「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている遵守率算出プログラムを実行して、遵守率算出ルールなどに基づき遵守率を算出する。また、「メインメモリ」に格納されている遵守率保持プログラムを実行して、算出された遵守率を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。
<実施形態1 リスク判定システム:処理の流れ>
図5は、本実施形態におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、服薬者識別情報保持ステップS501と、薬剤識別情報保持ステップS502と、医薬品給付履歴情報保持ステップS503と、前回処方日付情報取得ステップS504と、今回処方日付情報取得ステップS505と、服薬期間情報取得ステップS506と、服薬期間情報保持ステップS507と、空白期間情報取得ステップS508と、空白期間情報保持ステップS509と、遵守率算出ルール保持ステップS510と、遵守率算出ステップS511と、遵守率保持ステップS512とからなる処理方法である。
これらの処理方法は、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持部と、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持部と、服薬者識別情報保持部で保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持部と、服薬者識別情報で識別される服薬者の前回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた前回処方日付情報を取得する前回処方日付情報取得部と、服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得部と、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得部と、服薬期間情報取得部で取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持部と、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得部と、空白期間情報取得部で取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持部と、服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持部と、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出部と、遵守率算出部で算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持部と、を有するリスク判定システムによって実行されるものである。
「服薬者識別情報保持ステップ」S501とは、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する段階である。
「薬剤識別情報保持ステップ」S502とは、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する段階である。
「医薬品給付履歴情報保持ステップ」S503とは、保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する段階である。
「前回処方日付情報取得ステップ」S504とは、薬者識別情報で識別される服薬者の前回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた前回処方日付情報を取得する段階である。
「今回処方日付情報取得ステップ」S505とは、服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する段階である。
「服薬期間情報取得ステップ」S506とは、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する段階である。
「服薬期間情報保持ステップ」S507とは、取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する段階である。
「空白期間情報取得ステップ」S508とは、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する段階である。
「空白期間情報保持ステップ」S509とは、取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する段階である。
「遵守率算出ルール保持ステップ」S510とは、服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する段階である。
「遵守率算出ステップ」S511とは、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する段階である。
「遵守率保持ステップ」S512とは、算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する段階である。
<まとめ>
以上より、本発明では、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールとに基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出し、その遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持することが可能なリスク判定システムを提供することができる。
<実施形態2(主に請求項2、請求項11および請求項20に対応)>
<実施形態2 概要>
本実施形態は、実施形態1を基本として、保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理部と、統計処理結果を保持する統計処理結果保持部と、保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力部とを有するリスク判定システムを提供する。また、それを実現するため、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法、並びに、計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
これ以降、実施形態1と重複する機能、ハードウェア構成、処理の流れについては、適宜、説明を省略する。
<実施形態2 機能的構成>
図6は、実施形態2におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図である。本実施形態では、統計処理部と、統計処理結果保持部と、統計処理結果出力部とを備えている。
<実施形態2 構成の説明:統計処理部>
「統計処理部」601は、保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する機能を有するように構成される。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
図30は、服薬者、薬剤、遵守率の関係の一例を示す図である。この図に示されるように、薬剤A(薬剤識別情報:P001)を服用している服薬者が3名おり、服薬者X1は遵守率100%、服薬者X5は遵守率100%、服薬者X6は遵守率87.5%となっている。これらを平均すると、薬剤A(薬剤識別情報:P001)については、平均遵守率95.8%となる。同様に、薬剤B(薬剤識別情報:P002)については、服薬者が3名おり、平均遵守率は90.0%となる。同様に、薬剤C(薬剤識別情報:P003)については、服薬者が3名おり、平均遵守率は84.1%となる。同様に、薬剤D(薬剤識別情報:P004)については、服薬者が3名おり、平均遵守率は75.4%となる。同様に、薬剤E(薬剤識別情報P005)については、服薬者が3名おり、平均遵守率は81.2%となる。同様に、薬剤F(薬剤識別情報:P006)については、服薬者が3名おり、平均遵守率は87.1%となる。
この例では、薬剤別に統計処理を行う場合を説明したが、これに限られない。例えば、薬剤のカテゴリー別(処方箋医薬品、要指導医薬品、一般用医薬品など)、薬効別(血圧降下剤、利尿剤など)、識別コード別(薬剤に紐づけられた属性を表す一部のコード情報など)、医療機関別、医師別、年齢別などに統計処理を行うことができるようにしてもよい。
なお、上述した場合以外に、人工知能を用いて、「健康医療情報共有システム」などで予め蓄積された各種健康医療情報を入力として学習させておき、その後、薬剤のカテゴリー別、薬効別、識別コード別、医療機関別、医師別、年齢別に統計処理を行わせるように構成してもよい。
ここで、「健康医療情報」とは、個人に関する電子カルテ情報、各種検査情報(健診、検診などを含んでもよい)、処方箋情報、薬歴情報、服用状況情報、バイタル情報(例えば、体温、血圧、脈拍、心拍数、身長、体重、血糖値、体脂肪率、動脈血中酸素飽和度、脳波、心電図、歩数、呼吸数、心音、尿測定情報(例えば、尿糖、尿蛋白、尿潜血、ウロビリノーゲン、pH、ビリルビン、ケトン体、亜硝酸塩など)、睡眠時間などを少なくとも含み、これに限られない)、問診票の情報、健康促進アプリのデータ、対話型健康促進SNSの会話データなどをいう。
また、「電子カルテ情報」には、例えば、患者に関する基本情報(例えば、患者ID、氏名、生年月日、連絡先、緊急連絡先、家族歴、身長・体重、アレルギー情報、喫煙や飲酒の状況、既往歴など)、診察に関する情報(例えば、患者の主訴(自覚症状や体調などの訴え)、各種検査結果、お薬の情報、診断名、治療方針、医師による診察記録、医師からの指示など)、看護や経過に関する情報(例えば、バイタル情報(例えば、体温、血圧、脈拍、心拍数、身長、体重、血糖値、体脂肪率、動脈血中酸素飽和度、脳波、心電図、歩数、呼吸数、心音、尿測定情報(例えば、尿糖、尿蛋白、尿潜血、ウロビリノーゲン、pH、ビリルビン、ケトン体、亜硝酸塩など)、睡眠時間などを少なくとも含み、これに限られない)、観察結果、尿や便などの記録、食事内容と摂取量の記録、看護ケアの記録など)、検査に関する情報(例えば、検査指示、検査結果、画像検査により得られた画像(一部)、その画像に対するレポートなど)、処置や手術に関する情報(例えば、処置や手術の指示、処置や手術の経過と結果、病理診断を行った場合にはその方法と診断結果など)、お薬に関する情報(例えば、投薬の指示、投薬日時と薬剤、投薬の結果など)、治療後又は術後の経過観察情報などが含まれていてもよい。
また、「処方箋情報」には、例えば、保険者番号、氏名・生年月日・性別、医療機関名・連絡先・処方した医師の名前、お薬の名前・お薬の形(錠剤、カプセル剤、液剤、散剤、顆粒剤など)・お薬の量(1回あたりに飲む量)・1日に飲む回数・飲むタイミング、ジェネリック医薬品への変更についての情報、分割調剤の回数などが含まれていてもよい。
また、「薬歴情報」には、例えば、患者の氏名・生年月日・性別・被保険者証の記号番号・住所・緊急時連絡先、処方した保険医療機関名及び保険医氏名・処方日・処方内容、調剤日・処方内容に関する照会の要点等、患者の体質・アレルギー歴・副作用歴、患者又はその家族等からの相談事項の要点、服薬状況、残薬の状況の確認、服薬中の体調の変化、併用薬、合併症を含む既往歴に関する情報、他科受診の有無、副作用が疑われる症状の有無、飲食物(薬剤との相互作用)の摂取状況、後発医薬品の使用に関する患者の意向、手帳による情報提供の状況、服薬指導の要点、指導した保険薬剤師の氏名、服用状況情報などが含まれていてもよい。
また、「服用状況情報」とは、例えば、処方された薬の残量に関する情報(例えば、患者がうっかり飲み忘れた場合や、患者が意図的に飲まなかった場合などに残った薬の量などを含む)、来院/来局に関するタイミング情報(例えば、予定処方終了日(予定服用終了日)から実際に来院/来局するまでに要する期間(例えば、予定よりも早く来院/来局した場合や、予定よりも遅く来院/来局した場合なども含む)など)、服用についての患者の訴え(例えば、ある薬を飲み続けたら、じん麻疹が出てしまった、あるいは、ある薬を飲んだら、効きすぎてしまい、身体がふらふらするなどの自覚症状や体調に関する訴えを含む)に関する情報などが含まれていてもよい。
<実施形態2 構成の説明:統計処理結果保持部>
「統計処理結果保持部」602は、上述した統計処理部で統計処理された結果を保持する機能を有するように構成される。
例えば、図30に示されるように、製薬メーカYが薬剤A、薬剤Bおよび薬剤Cを製造販売していること、薬剤メーカZが薬剤D、薬剤Eおよび薬剤Fを製造販売していること、各薬剤の平均遵守率の結果がいくつであるかということをまとめて保持するようにすることが好ましい。
<実施形態2 構成の説明:統計処理結果出力部>
「統計処理結果出力部」603は、保持されている統計処理結果を出力する機能を有するように構成される。
例えば、図30に示されるように、薬剤A、薬剤Bおよび薬剤Cの平均遵守率を薬剤メーカYに対してレポートするようにしたり、薬剤D、薬剤Eおよび薬剤Fの平均遵守率を薬剤メーカZに対してレポートするようにしたりすることが可能となる。これにより、薬剤メーカは自社の薬剤がどのくらい遵守されて服用されているかを知ることができるようになる。このようなフィードバックを受けることで、薬剤の改良や、新薬開発に繋げることが可能となる。
また、服薬者の同意に基づいて、「医療従事者」や「非医療従事者」に対して統計処理結果を出力するようにしてもよい。ここで、「非医療従事者」とは、少なくとも生命保険会社、損害保険会社、証券会社、製薬会社、創薬ベンチャー会社、食品会社、寝具会社、健康器具会社、フィットネスクラブ、スポーツジム、銀行、信用金庫、JA、組合健保、協会けんぽ、共済組合、市町村国保、国保組合、PR会社、総合研究所、大学および大学院(附属の研究機関も含む)、高等専門学校、農林水産系会社、肥料会社、官公庁、自治体、独立行政法人に属する従業員のうちいずれか一以上の者を指していう。
なお、統計処理結果出力部で出力された統計処理結果を一旦「健康医療情報共有システム」に保持させ、そこから「医療従事者」や「非医療従事者」に対して送るようにしてもよい。
<実施形態2 リスク判定システム:ハードウェア構成>
本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成について図を用いて説明する。
図7は、本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態におけるリスク判定システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」701と、「メインメモリ」702とを備えている。また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」703や、複数の服薬者端末706や医療従事者端末707と情報の送受信を行う「ネットワークI/F(インターフェース)」704を備えている。そして、それらが「バス」705などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において、「メインメモリ」に格納されているプログラムは、統計処理プログラム、統計処理結果保持プログラム、統計処理結果出力プログラムなどである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、薬剤識別情報、遵守率、統計処理結果情報などが格納されている。
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている統計処理プログラムを実行して、「ネットワークI/F」を通じて、保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する。また、「メインメモリ」に格納されている統計処理結果保持プログラムを実行して、薬剤識別情報、薬剤ごとの平均遵守率(統計処理結果情報)を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている統計処理結果出力プログラムを実行して、「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納されている統計処理結果情報を「ネットワークI/F」を通じて、システム外部に対して出力する。
<実施形態2 リスク判定システム:処理の流れ>
図8は、本実施形態におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、統計処理ステップS801と、統計処理結果保持ステップS802と、統計処理結果出力ステップS803とからなる処理方法である。
これらの処理方法は、保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理部と、統計処理結果を保持する統計処理結果保持部と、保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力部とを有するリスク判定システムによって実行される。
「統計処理ステップ」S801とは、保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する段階である。
「統計処理結果保持ステップ」S802とは、統計処理結果を保持する段階である。
「統計処理結果出力ステップ」S803とは、保持されている統計処理結果を出力する段階である。
<まとめ>
以上より、本発明では、保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理し、その統計処理結果を保持し、保持された統計処理結果を出力することが可能なリスク判定システムを提供することができる。
<実施形態3(主に請求項3、請求項12および請求項21に対応)>
<実施形態3 概要>
本実施形態は、実施形態1および実施形態2を基本として、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出し、その遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク判定システムを提供する。また、それを実現するため、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法、並びに、計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
これ以降、実施形態1および実施形態2と重複する機能、ハードウェア構成、処理の流れについては、適宜、説明を省略する。
<実施形態3 機能的構成>
図9は、実施形態3におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図である。本実施形態では、服薬者識別情報保持部と、薬剤識別情報保持部と、医薬品給付履歴情報保持部と、今回処方日付情報取得部と、過去処方日付情報取得部と、服薬期間情報取得部と、服薬期間情報保持部と、空白期間情報取得部と、空白期間情報保持部と、遵守率算出ルール保持部と、遵守率算出部と、遵守率保持部とを備えている。
<実施形態3 構成の説明:服薬者識別情報保持部>
「服薬者識別情報保持部」901は、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服用者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する機能を有するように構成される。実施形態1における「服薬者識別情報保持部」の機能と同様である。
<実施形態3 構成の説明:薬剤識別情報保持部>
「薬剤識別情報保持部」902は、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する機能を有するように構成される。実施形態1における「薬剤識別情報保持部」の機能と同様である。
<実施形態3 構成の説明:医薬品給付履歴情報保持部>
「医薬品給付履歴情報保持部」903は、保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する機能を有するように構成される。実施形態1における「医薬品給付履歴情報保持部」の機能と同様である。
<実施形態3 構成の説明:今回処方日付情報取得部>
「前回処方日付情報取得部」904は、服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する機能を有するように構成される。実施形態1における「今回処方日付情報取得部」の機能と同様である。
<実施形態3 構成の説明:過去処方日付情報取得部>
「過去処方日付情報取得部」905は、服薬者識別情報で識別される服薬者の過去の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた過去処方日付情報を取得する機能を有するように構成される。ここで、「過去処方日付情報」は、上述した医薬品給付履歴情報保持部で保持された医薬品給付履歴情報から取得するようにしてもよいし、あるいは、「健康医療情報共有システム」(例えば、PHRシステムなども含む)などからAPIを介して取得するようにしてもよい。なお、過去処方日付情報は、過去に遡ったある時点における処方日付を表す情報であり、例えば、3回前の処方日付とか、10回前の処方日付とかを表す情報として任意に指定可能としてもよい。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態3 構成の説明:服薬期間情報取得部>
「服薬期間情報取得部」906は、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する機能を有するように構成される。ここで、「服薬期間情報」は、上述した医薬品給付履歴情報保持部で保持された医薬品給付履歴情報から取得するようにしてもよいし、あるいは、「健康医療情報共有システム」(例えば、PHRシステムなども含む)などからAPIを介して取得するようにしてもよい。
また、「過去処方日付」とは、過去処方薬剤が適正に消費終了されると見込まれる日の翌日をいう。
また、「服薬期間情報」は、用法・用量を守って正しく服薬していると仮定した場合の薬剤の消費可能期間をいう。例えば、14日処方を3回繰り返した場合には、服薬期間情報は合計42日となる。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態3 構成の説明:服薬期間情報保持部>
「服薬期間情報保持部」907は、上述した服薬期間情報取得部で取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する機能を有するように構成される。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態3 構成の説明:空白期間情報取得部>
「空白期間情報取得部」908は、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する機能を有するように構成される。ここで、「空白期間情報」は、上述した医薬品給付履歴情報保持部で保持された医薬品給付履歴情報から取得するようにしてもよいし、あるいは、「健康医療情報共有システム」(例えば、PHRシステムなども含む)などからAPIを介して取得するようにしてもよい。なお、「空白期間情報」は、薬剤が処方された日数を超えて徒過した日数(実際に薬剤を服用できない日数)で表される。例えば、14日処方を3回繰り返した場合であって、徒過した日数が合計12日の場合は、空白期間情報は12日となる。
また、「空白期間情報」には実際に服薬がされていない期間を示す情報のほかに、服薬の空白期間がない場合も空白期間情報に含まれるものとする。「空白期間がない」とは空白期間=0日の意味である。また場合によっては、いまだに薬剤が残っている状態で次の薬剤を処方した場合のように、薬剤が重複して提供されるような場合の期間を示す情報が含まれるように設計してもよい。例えば重複期間=マイナス3日のような情報が含まれるように設計してもよい。この場合には、例えば睡眠薬が服薬者の手元に大量に存在するような情報を知ることができ、誤服用の危険などを検知することが可能となる。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態3 構成の説明:空白期間情報保持部>
「空白期間情報保持部」909は、上述した空白期間情報取得部で取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する機能を有するように構成される。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態3 構成の説明:遵守率算出ルール保持部>
「遵守率算出ルール保持部」910は、服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する機能を有するように構成される。
図27は、本件発明における遵守率算出ルール(1)の一例を示す図である。この図に示されるように、遵守率(%)は、服薬期間(日)を(服薬期間(日)+空白期間(日))で除算したものに100を乗算した数値で表される。ここで、遵守率は割り切れない場合があるため、小数点第2位以下を四捨五入した数値で表されるものとする。
同様に、図28は、本件発明における遵守率算出ルール(2)の一例を示す図である。この図に示されるように、遵守率(%)は、(服薬期間(日)-空白期間(日))を服薬期間(日)で除算したものに100を乗算した数値で表される。ここで、遵守率は割り切れない場合があるため、小数点第2位以下を四捨五入した数値で表されるものとする。
同様に、図29は、本件発明における遵守率算出ルール(3)の一例を示す図である。この図に示されるように、遵守率(%)は、(服薬期間(日)-空白期間(日))を(服薬期間(日)+空白期間(日))で除算したものに100を乗算した数値で表される。ここで、遵守率は割り切れない場合があるため、小数点第2位以下を四捨五入した数値で表されるものとする。
このように、遵守率算出ルールはいくつかのパターンが考えられ得るが、本願明細書では、遵守率算出ルール(1)の場合を主に説明することとする。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態3 構成の説明:遵守率算出部>
「遵守率算出部」911は、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する機能を有するように構成される。
図27で示した遵守率算出ルール(遵守率を算出するための計算式)を見れば分かるように、服薬期間(日数)に対して空白期間(日数)が小さければ小さいほど遵守率(%)が高くなり、一方、服薬期間(日数)に対して空白期間(日数)が大きければ大きいほど遵守率(%)が低くなる傾向が見られる。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態3 構成の説明:遵守率保持部>
「遵守率保持部」912は、上述した遵守率算出部で算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する機能を有するように構成される。ここで、保持された遵守率は、後述するリスク情報を導出する際に使用されることとなる。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態3 リスク判定システム:ハードウェア構成>
本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成について図を用いて説明する。
図10は、本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態におけるリスク判定システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」1001と、「メインメモリ」1002とを備えている。また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」1003や、複数の服薬者端末1006や医療従事者端末1007と情報の送受信を行う「ネットワークI/F(インターフェース)」1004を備えている。そして、それらが「バス」1005などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において、「メインメモリ」に格納されているプログラムは、服薬者識別情報保持プログラム、薬剤識別情報保持プログラム、医薬品給付履歴情報保持プログラム、今回処方日付情報取得プログラム、過去処方日付情報取得プログラム、服薬期間情報取得プログラム、服薬期間情報保持プログラム、空白期間情報取得プログラム、空白期間情報保持プログラム、遵守率算出ルール保持プログラム、遵守率算出プログラム、遵守率保持プログラムなどである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、服薬者識別情報、薬剤識別情報、医薬品給付履歴情報、今回処方日付情報、過去処方日付情報、服薬期間情報、空白期間情報、遵守率算出ルール、遵守率などが格納されている。
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている服薬者識別情報保持プログラムを実行して、「ネットワークI/F」を通じて、医療従事者端末から送られてきた服薬者識別情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている薬剤識別情報保持プログラムを実行して、「ネットワークI/F」を通じて、医療従事者端末から送られてきた薬剤識別情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている医薬品給付履歴情報保持プログラムを実行して、医薬品給付履歴情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている今回処方日付情報取得プログラムを実行して、医薬品給付履歴情報から今回処方日付情報を取得するとともに、今回処方日付情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている過去処方日付情報取得プログラムを実行して、医薬品給付履歴情報から過去処方日付情報を取得するとともに、過去処方日付情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている服薬期間情報取得プログラムを実行して、医薬品給付履歴情報から服薬期間情報を取得する。また、「メインメモリ」に格納されている服薬期間情報保持プログラムを実行して、取得した服薬期間情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている空白期間情報取得プログラムを実行して、医薬品給付履歴情報から空白期間情報を取得する。また、「メインメモリ」に格納されている空白期間情報保持プログラムを実行して、取得した空白期間情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている遵守率算出ルール保持プログラムを実行して、遵守率算出ルールを「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている遵守率算出プログラムを実行して、遵守率算出ルールなどに基づき遵守率を算出する。また、「メインメモリ」に格納されている遵守率保持プログラムを実行して、算出された遵守率を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。
<実施形態3 リスク判定システム:処理の流れ>
図11は、本実施形態におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、服薬者識別情報保持ステップS1101と、薬剤識別情報保持ステップS1102と、医薬品給付履歴情報保持ステップS1103と、今回処方日付情報取得ステップS1104と、過去処方日付情報取得ステップS1105と、服薬期間情報取得ステップS1106と、服薬期間情報保持ステップS1107と、空白期間情報取得ステップS1108と、空白期間情報保持ステップS1109と、遵守率算出ルール保持ステップS1110と、遵守率算出ステップS1111と、遵守率保持ステップS1112とからなる処理方法である。
これらの処理方法は、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持部と、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持部と、服薬者識別情報保持部で保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持部と、服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得部と、服薬者識別情報で識別される服薬者の過去の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた過去処方日付情報を取得する過去処方日付情報取得部と、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得部と、服薬期間情報取得部で取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持部と、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得部と、空白期間情報取得部で取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持部と、服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持部と、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出部と、遵守率算出部で算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持部と、を有するリスク判定システムによって実行されるものである。
「服薬者識別情報保持ステップ」S1101とは、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する段階である。
「薬剤識別情報保持ステップ」S1102とは、医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する段階である。
「医薬品給付履歴情報保持ステップ」S1103とは、保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する段階である。
「今回処方日付情報取得ステップ」S1104とは、薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する段階である。
「過去処方日付情報取得ステップ」S1105とは、服薬者識別情報で識別される服薬者の過去の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた過去処方日付情報を取得する段階である。
「服薬期間情報取得ステップ」S1106とは、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する段階である。
「服薬期間情報保持ステップ」S1107とは、取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する段階である。
「空白期間情報取得ステップ」S1108とは、給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する段階である。
「空白期間情報保持ステップ」S1109とは、取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する段階である。
「遵守率算出ルール保持ステップ」S1110とは、服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する段階である。
「遵守率算出ステップ」S1111とは、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する段階である。
「遵守率保持ステップ」S1112とは、算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する段階である。
<まとめ>
以上より、本発明では、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールとに基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出し、その遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持することが可能なリスク判定システムを提供することができる。
<実施形態4(主に請求項4、請求項13および請求項22に対応)>
<実施形態4 概要>
本実施形態は、実施形態1乃至実施形態3を基本として、保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理部と、統計処理結果を保持する統計処理結果保持部と、保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力部とを有するリスク判定システムを提供する。また、それを実現するため、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法、並びに、計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。
これ以降、実施形態1乃至実施形態3と重複する機能、ハードウェア構成、処理の流れについては、適宜、説明を省略する。
<実施形態4 機能的構成>
図12は、実施形態4におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図である。本実施形態では、統計処理部と、統計処理結果保持部と、統計処理結果出力部とを備えている。
<実施形態4 構成の説明:統計処理部>
「統計処理部」1201は、保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する機能を有するように構成される。実施形態2における「統計処理部」の機能と同様である。
<実施形態4 構成の説明:統計処理結果保持部>
「統計処理結果保持部」1202は、上述した統計処理部で統計処理された結果を保持する機能を有するように構成される。実施形態2における「統計処理結果保持部」の機能と同様である。
<実施形態4 構成の説明:統計処理結果出力部>
「統計処理結果出力部」1203は、保持されている統計処理結果を出力する機能を有するように構成される。実施形態2における「統計処理結果出力部」の機能と同様である。
<実施形態4 リスク判定システム:ハードウェア構成>
本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成について図を用いて説明する。
図13は、本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態におけるリスク判定システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」1301と、「メインメモリ」1302とを備えている。また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」1303や、複数の服薬者端末1306や医療従事者端末1307と情報の送受信を行う「ネットワークI/F(インターフェース)」1304を備えている。そして、それらが「バス」1305などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において、「メインメモリ」に格納されているプログラムは、統計処理プログラム、統計処理結果保持プログラム、統計処理結果出力プログラムなどである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、薬剤識別情報、遵守率、統計処理結果情報などが格納されている。
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている統計処理プログラムを実行して、「ネットワークI/F」を通じて、保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する。また、「メインメモリ」に格納されている統計処理結果保持プログラムを実行して、薬剤識別情報、薬剤ごとの平均遵守率(統計処理結果情報)を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている統計処理結果出力プログラムを実行して、「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納されている統計処理結果情報を「ネットワークI/F」を通じて、システム外部に対して出力する。
<実施形態4 リスク判定システム:処理の流れ>
図14は、本実施形態におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、統計処理ステップS1401と、統計処理結果保持ステップS1402と、統計処理結果出力ステップS1403とからなる処理方法である。
これらの処理方法は、保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理部と、統計処理結果を保持する統計処理結果保持部と、保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力部とを有するリスク判定システムによって実行される。
「統計処理ステップ」S1401とは、保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する段階である。
「統計処理結果保持ステップ」S1402とは、統計処理結果を保持する段階である。
「統計処理結果出力ステップ」S1403とは、保持されている統計処理結果を出力する段階である。
<まとめ>
以上より、本発明では、保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理し、その統計処理結果を保持し、保持された統計処理結果を出力することが可能なリスク判定システムを提供することができる。
<実施形態5(主に請求項5、請求項14および請求項23に対応)>
<実施形態5 概要>
本実施形態は、実施形態1乃至実施形態4を基本として、保持された遵守率に基づいて、服薬者識別情報で識別される服薬者の服薬行動によって発現するリスクを表すリスク情報を導出するためのルールであるリスク情報導出ルールを保持するリスク情報導出ルール保持部と、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、リスク情報導出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別にリスク情報を判定する服薬者別薬剤別リスク情報判定部と、判定されたリスク情報を服薬者識別情報及び薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク情報保持部と、を備えた点に特徴がある。また、それを実現するため、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法、並びに、計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。これ以降、実施形態1乃至実施形態4と重複する機能、ハードウェア構成、処理の流れについては、適宜、説明を省略する。
<実施形態5 機能的構成>
図15は、実施形態5におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図である。本実施形態では、リスク情報導出ルール保持部と、服薬者別薬剤別リスク情報判定部と、リスク情報保持部とを備えている。
<実施形態5 構成の説明:リスク情報導出ルール保持部>
「リスク情報導出ルール保持部」1501は、保持された遵守率に基づいて、服薬者識別情報で識別される服薬者の服薬行動によって発現するリスクを表すリスク情報を導出するためのルールであるリスク情報導出ルールを保持する機能を有するように構成される。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
ここで、「服薬者の服薬行動によって発現するリスク」には、例えば、少なくとも以下の三種類が考えられる。いずれの場合でも、服用する薬剤の種類と、その薬剤に対する遵守率の関係により、リスクが決まってくることに変わりはない。
第一番目に、服薬者が対象薬剤の服用を医療従事者に相談せず自己判断で中止してしまう「脱落リスク」が考えられる。このような場合、例えば、服薬アドヒアランス不良に陥り、結果として薬が正しく作用せず、治療効果が出づらい状態となる恐れがある。また、残薬が増えてしまい、結果として医療費が嵩むという問題もある。
第二番目に、服薬者が対象薬剤の用法・用量を遵守して服用できないことにより、ある疾患が悪化してしまう「重症化リスク」が考えられる。このような場合、例えば、高血圧症の患者が、薬剤(降圧剤)を服用して血圧が一時的に下がったからといって、その薬剤の服用を急に止めてしまうと、血圧が反動的に上昇することとなり、最悪の場合、脳内出血を引き起こす恐れがある。
第三番目に、服薬者が対象薬剤の用法・用量を遵守して服用できないことにより、ある疾患が原因となって別の疾患を発症してしまう「合併症リスク」が考えられる。このような場合、例えば、糖尿病の患者が長期間罹患することにより、糖尿病性網膜症(最悪の場合、失明に至る)、糖尿病性腎症(最悪の場合、人工透析に至る)、糖尿病性神経症(最悪の場合、足の切断に至る)などの合併症を発症する恐れがある。
本願明細書においては、これ以降、リスク情報として「脱落リスク」の場合を例として説明を行うこととする。
図31は、本件発明におけるリスク情報導出ルール(脱落リスクの場合)の一例を示す図である。この例では、遵守率(%)の数値がどの範囲に属するかにより、三段階に分けて脱落リスクを導出するようになっている。例えば、(1)の場合を例に説明すると、遵守率(%)が、90.0より大きく、かつ、100.0以下の場合には、脱落リスクA(良好)と導出されることとなる。また、例えば、(2)の場合を例に説明すると、遵守率(%)が、70.0より大きく、かつ、90.0以下の場合には、脱落リスクB(注意)と導出されることとなる。また、例えば、(3)の場合を例に説明すると、遵守率(%)が、0.0より大きく、かつ、70.0以下の場合には、脱落リスクC(危険)と導出されることとなる。
<実施形態5 構成の説明:服薬者別薬剤別リスク情報判定部>
「服薬者別薬剤別リスク情報判定部」1502は、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、リスク情報導出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別にリスク情報を判定する機能を有するように構成される。
端的にいえば、服用する薬剤(薬剤識別情報)と、その薬剤に対する遵守率と、その薬剤を服用する服薬者(服薬者識別情報)との関係から、リスク情報が判定されるようにすることが望ましい。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
図32は、本件発明における脱落リスクの一例(1)を示す図である。これは実施形態1の場合に相当する。
図32では、例えば、服薬者A(服薬者識別情報:A001)と、服薬者B(服薬者識別情報:A002)が存在している。
服薬者Aは、例えば、以下の(1)乃至(3)に示されるような3種類の薬剤を服薬している状態である。同図(1)では、薬剤BA(薬剤識別情報:B001)を、医療機関である病院CAから処方されている。また、同図(2)では、薬剤BB(薬剤識別情報:B002)を、医療機関であるクリニックCBから処方されている。また、同図(3)では、薬剤BC(薬剤識別情報:B003)を、医療機関であるクリニックCCから処方されている。
また、服薬者Bは、例えば、以下の(4)乃至(5)に示されるような2種類の薬剤を服薬している状態である。同図(4)では、薬剤BB(薬剤識別情報:B002)を、医療機関であるクリニックCBから処方されている。また、同図(5)では、薬剤BD(薬剤識別情報:B004)を、医療機関であるクリニックCDから処方されている。
なお、ここでは、説明の便宜のため、薬剤の処方日数を14日、前回処方日付を全て同じ日付として脱落リスクを判定するようにしていることに注意が必要である。実際には、各医療機関における薬剤の処方日付がバラバラであったり、処方日数もバラバラであったりするのが一般的であるからである。
更に、具体的にみると、同図(1)の場合、服薬者A(服薬者識別情報:A001)は、薬剤BA(薬剤識別情報:B001)を、病院CAから処方され、服薬期間14日と空白期間2日となっている。この服薬期間情報と空白期間情報とを用いて、図21の遵守率算出ルールに当てはめてみると、遵守率は87.5%となり、図22のリスク情報導出ルールに当てはめてみると、リスク情報は脱落リスクBとして判定されることとなる。同様にして、同図(2)の場合を考えてみると、薬剤BB(薬剤識別情報:B002)に対して、遵守率は100%となり、リスク情報は脱落リスクAと判定されることとなる。同様にして、同図(3)の場合を考えてみると、薬剤BC(薬剤識別情報:B003)に対して、遵守率は70.0%となり、リスク情報は脱落リスクCと判定されることとなる。また、服薬者B(服薬者識別情報:A002)についても、同様にして、同図(4)の場合を考えてみると、薬剤BB(薬剤識別情報:B002)に対して、遵守率は100%となり、リスク情報は脱落リスクAと判定されることとなる。同様にして、同図(5)の場合を考えてみると、薬剤BD(薬剤識別情報:B004)に対して、遵守率は82.4%となり、リスク情報は脱落リスクBと判定されることとなる。
図33は、本件発明における脱落リスクの一例(2)を示す図である。これは実施形態3の場合に相当する。
図33では、例えば、服薬者A(服薬者識別情報:A001)と、服薬者B(服薬者識別情報:A002)が存在している。
服薬者Aは、例えば、以下の(1)乃至(3)に示されるような3種類の薬剤を服薬している状態である。同図(1)では、薬剤BA(薬剤識別情報:B001)を、医療機関である病院CAから処方されている。また、同図(2)では、薬剤BB(薬剤識別情報:B002)を、医療機関であるクリニックCBから処方されている。また、同図(3)では、薬剤BC(薬剤識別情報:B003)を、医療機関であるクリニックCCから処方されている。
また、服薬者Bは、例えば、以下の(4)乃至(5)に示されるような2種類の薬剤を服薬している状態である。同図(4)では、薬剤BB(薬剤識別情報:B002)を、医療機関であるクリニックCBから処方されている。また、同図(5)では、薬剤BD(薬剤識別情報:B004)を、医療機関であるクリニックCDから処方されている。
なお、ここでは、説明の便宜のため、薬剤の処方日数を14日で固定し、また、過去処方日付(この場合は、いずれも3回前)を全て同じ日付として脱落リスクを判定するようにしていることに注意が必要である。実際には、各医療機関における薬剤の処方日付がバラバラであったり、処方日数もバラバラであったりするのが一般的だからである。
更に、具体的にみると、同図(1)の場合、服薬者A(服薬者識別情報:A001)は、薬剤BA(薬剤識別情報:B001)を、病院CAから処方され、服薬期間(合計)42日と空白期間(合計)7日となっている。この服薬期間情報と空白期間情報とを用いて、図21の遵守率算出ルールに当てはめてみると、遵守率は85.7%となり、図22のリスク情報導出ルールに当てはめてみると、リスク情報は脱落リスクBとして判定されることとなる。同様にして、同図(2)の場合を考えてみると、薬剤BB(薬剤識別情報:B002)に対して、遵守率は100%となり、リスク情報は脱落リスクAと判定されることとなる。同様にして、同図(3)の場合を考えてみると、薬剤BC(薬剤識別情報:B003)に対して、遵守率は70.0%となり、リスク情報は脱落リスクCと判定されることとなる。また、服薬者B(服薬者識別情報:A002)についても、同様にして、同図(4)の場合を考えてみると、薬剤BB(薬剤識別情報:B002)に対して、遵守率は95.5%となり、リスク情報は脱落リスクAと判定されることとなる。同様にして、同図(5)の場合を考えてみると、薬剤BD(薬剤識別情報:B004)に対して、遵守率は79.2%となり、リスク情報は脱落リスクBと判定されることとなる。
このように、「服薬者別薬剤別リスク情報判定部」902は、服薬者ごとに、薬剤別に、リスク情報を判定することができる。
<実施形態5 構成の説明:リスク情報保持部>
「リスク情報保持部」1503は、上述の服薬者別薬剤別リスク情報判定部で判定されたリスク情報を服薬者識別情報及び薬剤識別情報と関連付けて保持する機能を有するように構成される。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
なお、リスク情報は、服薬者の同意があれば、各医療機関が相互に閲覧できるように構成することとしてもよい。例えば、ある医療機関で処方された一つの薬剤の遵守率が悪い場合、他の医療機関で処方された他の薬剤にも何らかの影響を与え得ることが予想されるからである。
<実施形態5 リスク判定システム:ハードウェア構成>
本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成について図を用いて説明する。
図16は、本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態におけるリスク判定システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」1601と、「メインメモリ」1602とを備えている。また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」1603や、複数の服薬者端末1606や医療従事者端末1607と情報の送受信を行う「ネットワークI/F(インターフェース)」1604を備えている。そして、それらが「バス」1605などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において、「メインメモリ」に格納されているプログラムは、リスク情報導出ルール保持プログラム、服薬者別薬剤別リスク情報判定プログラム、リスク情報保持プログラムなどである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、服薬者識別情報、薬剤識別情報、服薬期間情報、空白期間情報、遵守率算出ルール、遵守率、リスク情報導出ルール、リスク情報などが格納されている。
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されているリスク情報導出ルール保持プログラムを実行して、リスク情報導出ルールを「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている服薬者別薬剤別リスク情報判定プログラムを実行して、服薬者識別情報、薬剤識別情報、服薬期間情報、空白期間情報、遵守率算出ルール、リスク情報導出ルールに基づいてリスク情報を判定する。また、「メインメモリ」に格納されているリスク情報保持プログラムを実行して、導出されたリスク情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。
<実施形態5 リスク判定システム:処理の流れ>
図17は、本実施形態におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、リスク情報導出ルール保持ステップS1701と、服薬者別薬剤別リスク情報判定ステップS1702と、リスク情報保持ステップS1703とからなる処理方法である。
これらの処理方法は、保持された遵守率に基づいて、服薬者識別情報で識別される服薬者の服薬行動によって発現するリスクを表すリスク情報を導出するためのルールであるリスク情報導出ルールを保持するリスク情報導出ルール保持部と、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、リスク情報導出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別にリスク情報を判定する服薬者別薬剤別リスク情報判定部と、服薬者別薬剤別リスク情報判定部で判定されたリスク情報を服薬者識別情報及び薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク情報保持部と、を有するリスク判定システムによって実行されるものである。
「リスク情報導出ルール保持ステップ」S1701とは、保持された遵守率に基づいて、服薬者識別情報で識別される服薬者の服薬行動によって発現するリスクを表すリスク情報を導出するためのルールであるリスク情報導出ルールを保持する段階である。
「服薬者別薬剤別リスク情報判定ステップ」S1702とは、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、リスク情報導出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別にリスク情報を判定する段階である。
「リスク情報保持ステップ」S1703とは、判定されたリスク情報を服薬者識別情報及び薬剤識別情報と関連付けて保持する段階である。
<まとめ>
以上より、本発明では、服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、リスク情報導出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別にリスク情報を判定し、その判定されたリスク情報を服薬者識別情報及び薬剤識別情報と関連付けて保持することが可能なリスク判定システムを提供することができる。
<実施形態6(主に請求項6、請求項15および請求項24に対応)>
<実施形態6 概要>
本実施形態は、実施形態1乃至実施形態5を基本として、保持されたリスク情報に応じて、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して注意喚起を促すためのアラートを報知するアラート報知部を備えた点に特徴がある。また、それを実現するため、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法、並びに、計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。これ以降、実施形態1乃至実施形態5と重複する機能、ハードウェア構成、処理の流れについては、適宜、説明を省略する。
<実施形態6 機能的構成>
図18は、実施形態6におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図である。本実施形態では、アラート報知部を備えている。
<実施形態6 構成の説明:アラート報知部>
「アラート報知部」1801は、保持されたリスク情報に応じて、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して注意喚起を促すためのアラートを報知する機能を有するように構成される。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
また、「医療従事者」とは、少なくとも医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、義肢装具士、診療放射線技師、診療エックス線技師、臨床検査技師、衛生検査技師、臨床工学技士、歯科衛生士、歯科技工士、救急救命士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、管理栄養士、栄養士、精神福祉士、社会福祉士、介護福祉士、公認心理士、臨床心理士、医療事務者のうち何れか一以上の者を指していう。
医療従事者については、例えば、医師、歯科医師、薬剤師が挙げられるが、これらの医療従事者識別情報については、少なくとも、その一部として、医師免許証に記載されている医籍登録番号(例えば、6桁の数字からなる番号)、歯科医師免許証に記載されている歯科医籍登録番号(例えば、6桁の数字からなる番号)、薬剤師免許証に記載されている薬剤師名簿登録番号(例えば、6桁の数字からなる番号)が含まれるようにしてもよい。同様に、その他の医療従事者についても、医療従事者識別情報については、少なくとも、その一部として、保有している資格免許証に記載されている番号などが含まれるようにしてもよい。
図34は、本件発明におけるアラート報知の一例を示す図である。この図に示されるように、得られたリスク情報の程度に応じて、アラート報知のやり方を変えることにより、服薬者や医療従事者に対して重要度や緊急度を認識させることができる点で好ましい。また、服薬者を一意に識別する服薬者識別情報と、その服薬者に関わる医療従事者を一意に識別する医療従事者識別情報とをシステム内で予め関連付けておくことが望ましい。
具体的には、同図(1)の脱落リスクAの場合では、服薬者端末202及びその服薬者に関わる医療従事者端末203の両方又はいずれか一方に対して、端末の画面の一部領域が青色で表示され、そこに服薬者氏名、服薬者識別情報、薬剤名、薬剤識別情報、遵守率およびリスク情報(この場合、脱落リスクA)などを表示させて、注意喚起を促すためのアラートを報知する。この端末の画面に表示される色や各種情報のことをまとめて「アラート表示情報」という。同図(2)の脱落リスクBの場合では、服薬者端末202及びその服薬者に関わる医療従事者端末203の両方又はいずれか一方に対して、端末の画面の一部領域が黄色で表示され、そこに服薬者氏名、服薬者識別情報、薬剤名、薬剤識別情報、遵守率およびリスク情報(この場合、脱落リスクB)などを表示させるとともに、端末のスピーカーから「ピィーッ」という鳴音を1回出力させることにより、注意喚起を促すためのアラートを報知する。この端末の画面に表示される色や各種情報のことをまとめて「アラート表示情報」という。また、端末のスピーカーから発せられる音のことを「アラート鳴音情報」という。
同図(3)の脱落リスクCの場合では、服薬者端末202及びその服薬者に関わる医療従事者端末203の両方又はいずれか一方に対して、端末の画面の一部領域が赤色で表示され、そこに服薬者氏名、服薬者識別情報、薬剤名、薬剤識別情報、遵守率およびリスク情報(この場合、脱落リスクC)などを表示させるとともに、端末のスピーカーから「ビーッ」という鳴音を2回連続して出力させることにより、注意喚起を促すためのアラートを報知する。この端末の画面に表示される色や各種情報のことをまとめて「アラート表示情報」という。また、端末のスピーカーから発せられる音のことを「アラート鳴音情報」という。
この例のように、リスク情報の程度に応じて、アラート報知のやり方を変えることで、服薬者や医療従事者に対して重要度や緊急度をアラート表示情報やアラート鳴音情報を用いて良く認識させることができるようになる。
なお、服薬者端末202や医療従事者端末203の種類によっては、予めバイブレータなどの振動で報知する手段が備えられている場合がある。そのような場合には、上述した報知のやり方に加えて、振動の強弱や振動の間隔の長短などにより、服薬者や医療従事者に対してアラート報知を行うようにしてもよい。
なお、アラート報知は、服薬者およびその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して行われる場合以外にも、他の医療従事者に対してアラート報知が行えるように構成してもよい。服薬者が服用すべき複数の薬剤が各々異なる医療機関から処方される場合も想定されるからである。
また、服薬者本人だけでなく、服薬者の家族や服薬者の介護関係者にもアラート報知が行えるようにしてもよい。
<実施形態6 リスク判定システム:ハードウェア構成>
本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成について図を用いて説明する。
図19は、本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態におけるリスク判定システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」1901と、「メインメモリ」1902とを備えている。また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」1903や、複数の服薬者端末1906や医療従事者端末1907と情報の送受信を行う「ネットワークI/F(インターフェース)」1904を備えている。そして、それらが「バス」1905などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において、「メインメモリ」に格納されているプログラムは、アラート報知プログラムなどである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、服薬者識別情報、薬剤識別情報、リスク情報、アラート表示情報、アラート鳴音情報などが格納されている。
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されているアラート報知プログラムを実行して、保持されたリスク情報に応じて、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して注意喚起を促すためのアラートを報知する。
<実施形態6 リスク判定システム:処理の流れ>
図20は、本実施形態におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、アラート報知ステップS2001からなる処理方法である。
これらの処理方法は、保持されたリスク情報に応じて、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して注意喚起を促すためのアラートを報知するアラート報知部を有するリスク判定システムによって実行されるものである。
「アラート報知ステップ」S2001とは、保持されたリスク情報に応じて、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して注意喚起を促すためのアラートを報知する段階である。
<まとめ>
以上より、本発明では、保持されたリスク情報に応じて、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して注意喚起を促すためのアラートを報知することが可能なリスク判定システムを提供することができる。
<実施形態7(主に請求項7、請求項16および請求項25に対応)>
<実施形態7 概要>
本実施形態は、実施形態1乃至実施形態6を基本として、服薬者に処方された薬剤に対する服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報と関連付けて保持する服薬指導アドバイス情報保持部と、リスク情報保持部で保持されたリスク情報に応じて、服薬指導アドバイス情報保持部で保持された服薬指導に関するアドバイス情報を更新可能な服薬指導アドバイス情報更新部と、服薬指導アドバイス情報更新部で更新された服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して出力する服薬指導アドバイス情報出力部と、を備えた点に特徴がある。また、それを実現するため、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法、並びに、計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。これ以降、実施形態1乃至実施形態6と重複する機能、ハードウェア構成、処理の流れについては、適宜、説明を省略する。
<実施形態7 機能的構成>
図21は、実施形態7におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図である。本実施形態では、服薬指導アドバイス情報保持部と、服薬指導アドバイス情報更新部と、服薬指導アドバイス情報出力部とを備えている。
<実施形態7 構成の説明:服薬指導アドバイス情報保持部>
「服薬指導アドバイス情報保持部」2101は、服薬者に処方された薬剤に対する服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報と関連付けて保持する機能を有するように構成される。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
<実施形態7 構成の説明:服薬指導アドバイス情報更新部>
「服薬指導アドバイス情報更新部」2102は、保持されたリスク情報に応じて、上述の服薬指導アドバイス情報保持部で保持された服薬指導に関するアドバイス情報を更新可能とする機能を有するように構成される。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
図35は、本件発明における服薬指導アドバイス情報の一例を示す図である。この図に示されるように、得られたリスク情報の程度に応じて、服薬指導アドバイスの内容を適宜変えることにより、服薬者や医療従事者に対して服薬指導アドバイスの重要度や緊急度を認識させることができる点で好ましい。
例えば、同図(1)の脱落リスクAの場合では、服薬指導アドバイス情報の一部として、服薬者氏名、服薬者識別情報、薬剤名、薬剤識別情報を含めるとともに、服薬指導アドバイスとして、「薬の用法・用量を遵守して服薬できています。素晴らしいです。このままの状態を維持していきましょう!もし、困ったことが発生しましたら、医師や薬剤師にご相談ください。」という具体的な内容とする。また、同図(2)の脱落リスクBの場合では、服薬指導アドバイス情報の一部として、服薬者氏名、服薬者識別情報、薬剤名、薬剤識別情報を含めるとともに、服薬指導アドバイスとして、「薬の用法・用量を遵守して服薬できていません。薬の遵守率が悪くなっています。改善が必要です!問題等あれば、医師や薬剤師にご相談ください。」という具体的な内容に更新する。また、同図(3)の脱落リスクCの場合では、服薬指導アドバイス情報の一部として、服薬者氏名、服薬者識別情報、薬剤名、薬剤識別情報を含めるとともに、服薬指導アドバイスとして、「薬の用法・用量を遵守して服薬できていません。薬の遵守率が非常に悪化しています!速やかな改善が必須です!原因究明とそれに対する対策を講じるため、可及的速やかに医師や薬剤師に相談してください!」という具体的な内容に更新する。
なお、上述した場合以外に、人工知能を用いて、「健康医療情報共有システム」などで予め蓄積された各種健康医療情報を入力として学習させておき、その後、リスク情報を入力させることで、適切な服薬指導アドバイス情報を選択できるように構成してもよい。
ここで、「健康医療情報」とは、個人に関する電子カルテ情報、各種検査情報(健診、検診などを含んでもよい)、処方箋情報、薬歴情報、服用状況情報、バイタル情報(例えば、体温、血圧、脈拍、心拍数、身長、体重、血糖値、体脂肪率、動脈血中酸素飽和度、脳波、心電図、歩数、呼吸数、心音、尿測定情報(例えば、尿糖、尿蛋白、尿潜血、ウロビリノーゲン、pH、ビリルビン、ケトン体、亜硝酸塩など)、睡眠時間などを少なくとも含み、これに限られない)、問診票の情報、健康促進アプリのデータ、対話型健康促進SNSの会話データなどをいう。
また、「電子カルテ情報」には、例えば、患者に関する基本情報(例えば、患者ID、氏名、生年月日、連絡先、緊急連絡先、家族歴、身長・体重、アレルギー情報、喫煙や飲酒の状況、既往歴など)、診察に関する情報(例えば、患者の主訴(自覚症状や体調などの訴え)、各種検査結果、お薬の情報、診断名、治療方針、医師による診察記録、医師からの指示など)、看護や経過に関する情報(例えば、バイタル情報(例えば、体温、血圧、脈拍、心拍数、身長、体重、血糖値、体脂肪率、動脈血中酸素飽和度、脳波、心電図、歩数、呼吸数、心音、尿測定情報(例えば、尿糖、尿蛋白、尿潜血、ウロビリノーゲン、pH、ビリルビン、ケトン体、亜硝酸塩など)、睡眠時間などを少なくとも含み、これに限られない)、観察結果、尿や便などの記録、食事内容と摂取量の記録、看護ケアの記録など)、検査に関する情報(例えば、検査指示、検査結果、画像検査により得られた画像(一部)、その画像に対するレポートなど)、処置や手術に関する情報(例えば、処置や手術の指示、処置や手術の経過と結果、病理診断を行った場合にはその方法と診断結果など)、お薬に関する情報(例えば、投薬の指示、投薬日時と薬剤、投薬の結果など)、治療後又は術後の経過観察情報などが含まれていてもよい。
また、「処方箋情報」には、例えば、保険者番号、氏名・生年月日・性別、医療機関名・連絡先・処方した医師の名前、お薬の名前・お薬の形(錠剤、カプセル剤、液剤、散剤、顆粒剤など)・お薬の量(1回あたりに飲む量)・1日に飲む回数・飲むタイミング、ジェネリック医薬品への変更についての情報、分割調剤の回数などが含まれていてもよい。
また、「薬歴情報」には、例えば、患者の氏名・生年月日・性別・被保険者証の記号番号・住所・緊急時連絡先、処方した保険医療機関名及び保険医氏名・処方日・処方内容、調剤日・処方内容に関する照会の要点等、患者の体質・アレルギー歴・副作用歴、患者又はその家族等からの相談事項の要点、服薬状況、残薬の状況の確認、服薬中の体調の変化、併用薬、合併症を含む既往歴に関する情報、他科受診の有無、副作用が疑われる症状の有無、飲食物(薬剤との相互作用)の摂取状況、後発医薬品の使用に関する患者の意向、手帳による情報提供の状況、服薬指導の要点、指導した保険薬剤師の氏名、服用状況情報などが含まれていてもよい。
また、「服用状況情報」とは、例えば、処方された薬の残量に関する情報(例えば、患者がうっかり飲み忘れた場合や、患者が意図的に飲まなかった場合などに残った薬の量などを含む)、来院/来局に関するタイミング情報(例えば、予定処方終了日(予定服用終了日)から実際に来院/来局するまでに要する期間(例えば、予定よりも早く来院/来局した場合や、予定よりも遅く来院/来局した場合なども含む)など)、服用についての患者の訴え(例えば、ある薬を飲み続けたら、じん麻疹が出てしまった、あるいは、ある薬を飲んだら、効きすぎてしまい、身体がふらふらするなどの自覚症状や体調に関する訴えを含む)に関する情報などが含まれていてもよい。
なお、例えば、医療機関Aで処方された薬剤Aと、医療機関Bで処方された薬剤Bとがある場合において、薬剤Bの遵守率が薬剤Aの遵守率に比べて著しく悪いケースがあった場合には、服薬者に服用上の課題が生じている恐れがあると推定される。このような推定に基づいて、適宜、必要に応じて適切な服薬指導アドバイス情報を提供することができるように構成してもよい。
<実施形態7 構成の説明:服薬指導アドバイス情報出力部>
「服薬指導アドバイス情報出力部」2103は、上述した服薬指導アドバイス情報更新部で更新された服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して出力する機能を有するように構成される。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
また、「医療従事者」とは、少なくとも医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、義肢装具士、診療放射線技師、診療エックス線技師、臨床検査技師、衛生検査技師、臨床工学技士、歯科衛生士、歯科技工士、救急救命士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、管理栄養士、栄養士、精神福祉士、社会福祉士、介護福祉士、公認心理士、臨床心理士、医療事務者のうち何れか一以上の者を指していう。
医療従事者については、例えば、医師、歯科医師、薬剤師が挙げられるが、これらの医療従事者識別情報については、少なくとも、その一部として、医師免許証に記載されている医籍登録番号(例えば、6桁の数字からなる番号)、歯科医師免許証に記載されている歯科医籍登録番号(例えば、6桁の数字からなる番号)、薬剤師免許証に記載されている薬剤師名簿登録番号(例えば、6桁の数字からなる番号)が含まれるようにしてもよい。同様に、その他の医療従事者についても、医療従事者識別情報については、少なくとも、その一部として、保有している資格免許証に記載されている番号などが含まれるようにしてもよい。
図35は、本件発明における服薬指導アドバイス情報の一例を示す図である。この図に示されるように、得られたリスク情報の程度に応じて、服薬指導アドバイスを適宜変えることにより、服薬者や医療従事者に対して服薬指導アドバイスの重要度や緊急度を認識させることができる点で好ましい。また、服薬者を一意に識別する服薬者識別情報と、その服薬者に関わる医療従事者を一意に識別する医療従事者識別情報とをシステム内で予め関連付けておくことが望ましい。このようにすることで、服薬者及び服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して服薬指導アドバイス情報を出力することが可能となる。
例えば、同図(1)の脱落リスクAの場合では、服薬指導アドバイス情報の一部として、服薬者氏名、服薬者識別情報、薬剤名、薬剤識別情報を含めるとともに、服薬指導アドバイスとして、「薬の用法・用量を遵守して服薬できています。素晴らしいです。このままの状態を維持していきましょう!もし、困ったことが発生しましたら、医師や薬剤師にご相談ください。」という具体的な内容で、服薬者端末202及び医療従事者端末203の両方又はいずれか一方に対して、服薬指導アドバイス情報を出力する。また、同図(2)の脱落リスクBの場合では、服薬指導アドバイス情報の一部として、服薬者氏名、服薬者識別情報、薬剤名、薬剤識別情報を含めるとともに、服薬指導アドバイスとして、「薬の用法・用量を遵守して服薬できていません。薬の遵守率が悪くなっています。改善が必要です!問題等あれば、医師や薬剤師にご相談ください。」という具体的な内容に更新した上で、服薬者端末202及び医療従事者端末203の両方又はいずれか一方に対して、服薬指導アドバイス情報を出力する。また、同図(3)の脱落リスクCの場合では、服薬指導アドバイス情報の一部として、服薬者氏名、服薬者識別情報、薬剤名、薬剤識別情報を含めるとともに、服薬指導アドバイスとして、「薬の用法・用量を遵守して服薬できていません。薬の遵守率が非常に悪化しています!速やかな改善が必須です!原因究明とそれに対する対策を講じるため、可及的速やかに医師や薬剤師に相談してください!」という具体的な内容に更新した上で、服薬者端末202及び医療従事者端末203の両方又はいずれか一方に対して、服薬指導アドバイス情報を出力する。
この例のように、リスク情報の程度に応じて、服薬指導アドバイス情報の内容を具体的に更新して出力することで、服薬者や医療従事者に対して服薬指導アドバイスの内容の重要度や緊急度を良く認識させることができるようになる。
なお、服薬者本人だけでなく、服薬者の家族や服薬者の介護関係者にも服薬情報アドバイス情報が出力できるように構成してもよい。
<実施形態7 リスク判定システム:ハードウェア構成>
本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成について図を用いて説明する。
図22は、本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態におけるリスク判定システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」2201と、「メインメモリ」2202とを備えている。また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」2203や、複数の服薬者端末2206や医療従事者端末2207と情報の送受信を行う「ネットワークI/F(インターフェース)」2204を備えている。そして、それらが「バス」2205などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において、「メインメモリ」に格納されているプログラムは、服薬指導アドバイス情報保持プログラム、服薬指導アドバイス情報更新プログラム、服薬指導アドバイス情報出力プログラムなどである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、服薬者識別情報、薬剤識別情報、リスク情報、服薬指導アドバイス情報などが格納されている。
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている服薬指導アドバイス保持プログラムを実行して、服薬指導アドバイス情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。また、「メインメモリ」に格納されている服薬指導アドバイス情報更新プログラムを実行して、リスク情報に応じて、服薬指導アドバイス情報を更新する。また、「メインメモリ」に格納されている服薬指導アドバイス情報出力プログラムを実行して、更新された服薬指導アドバイス情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して出力する。
<実施形態7 リスク判定システム:処理の流れ>
図23は、本実施形態におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、服薬指導アドバイス情報保持ステップS2301と、服薬指導アドバイス情報更新ステップS2302と、服薬指導アドバイス情報出力ステップS2303とからなる処理方法である。
これらの処理方法は、服薬者に処方された薬剤に対する服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報と関連付けて保持する服薬指導アドバイス情報保持部と、保持されたリスク情報に応じて、服薬指導アドバイス情報保持部で保持された服薬指導に関するアドバイス情報を更新可能な服薬指導アドバイス情報更新部と、服薬指導アドバイス情報更新部で更新された服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して出力する服薬指導アドバイス情報出力部と、を有するリスク判定システムによって実行されるものである。
「服薬指導アドバイス情報保持ステップ」S2301とは、服薬者に処方された薬剤に対する服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報と関連付けて保持する段階である。
「服薬指導アドバイス情報更新ステップ」S2302とは、保持されたリスク情報に応じて、服薬指導アドバイス情報保持ステップで保持された服薬指導に関するアドバイス情報を更新する段階である。
「服薬指導アドバイス情報出力ステップ」S2303とは、服薬指導アドバイス情報更新ステップで更新された服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して出力する段階である。
<まとめ>
以上より、本発明では、保持されたリスク情報に応じて、保持された服薬指導に関するアドバイス情報を更新し、更新された服薬指導に関するアドバイス情報を服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して出力することが可能なリスク判定システムを提供することができる。
<実施形態8(主に請求項8、請求項17および請求項26に対応)>
<実施形態8 概要>
本実施形態は、実施形態1乃至実施形態7を基本として、保持されたリスク情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者の同意に基づいて、外部に対して出力可能なリスク情報出力部を備えた点に特徴がある。また、それを実現するため、コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法、並びに、計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムを提供する。これ以降、実施形態1乃至実施形態7と重複する機能、ハードウェア構成、処理の流れについては、適宜、説明を省略する。
<実施形態8 機能的構成>
図24は、実施形態8におけるリスク判定システムの機能的構成を示す図である。本実施形態では、リスク情報出力部を備えている。
<実施形態8 構成の説明:リスク情報出力部>
「リスク情報出力部」2401は、保持されたリスク情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者の同意に基づいて、外部に対して出力可能な機能を有するように構成される。
また、「服薬者識別情報」とは、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。
また、「薬剤識別情報」としては、薬価基準収載医薬品コード(厚労省コード:英数12桁からなる)、個別医薬品コード(YJコード:英数12桁からなる)、JANコード(標準型)(ジャンコード:13桁の数字からなる)などのうちいずれか一以上の情報が含まれることが好ましい。これら以外にも、医薬品に付与されているコードは目的別に多種存在しており、それらも含まれるようにしてもよい。
また、例えば、リスク情報出力部2401内に、「同意情報受付手段」を設けて、服薬者が自ら服用する薬剤に対するリスク情報を外部に出力することに同意する旨の同意情報を、システム側で受け付けられるように構成されることが好ましい。一方、服薬者端末202内に、「同意情報出力手段」を設けて、服薬者が自ら服用する薬剤に対するリスク情報を外部に出力することに同意する旨の同意情報を、服薬者が薬剤を選択して個別に出力できるようにしてもよいし、あるいは、服薬者が薬剤を一括して出力できるようにしてもよい。
<実施形態8 リスク判定システム:ハードウェア構成>
本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成について図を用いて説明する。
図25は、本実施形態におけるリスク判定システムのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態におけるリスク判定システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」2501と、「メインメモリ」2502とを備えている。また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」2503や、複数の服薬者端末2506や医療従事者端末2507と情報の送受信を行う「ネットワークI/F(インターフェース)」2504を備えている。そして、それらが「バス」2505などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において、「メインメモリ」に格納されているプログラムは、リスク情報出力プログラムなどである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、服薬者識別情報、薬剤識別情報、リスク情報、同意情報などが格納されている。
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されているリスク情報出力プログラムを実行して、保持されたリスク情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者の同意に基づいて、外部に対して出力する。
<実施形態8 リスク判定システム:処理の流れ>
図26は、本実施形態におけるリスク判定システムを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、リスク情報出力ステップS2601からなる処理方法である。
これらの処理方法は、保持されたリスク情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者の同意に基づいて、外部に対して出力可能なリスク情報出力部を有するリスク判定システムによって実行されるものである。
「リスク情報出力ステップ」S2601とは、保持されたリスク情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者の同意に基づいて、外部に対して出力する段階である。
<まとめ>
以上より、本発明では、保持されたリスク情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者の同意に基づいて、外部に対して出力することが可能なリスク判定システムを提供することができる。
リスク判定システム:201、300
服薬者端末:202
医療従事者端末:203
ネットワーク:204
服薬者識別情報保持部:301
薬剤識別情報保持部:302
医薬品給付履歴情報保持部:303
前回処方日付情報取得部:304
前回処方日付情報取得部:305
服薬期間情報取得部:306
服薬期間情報保持部:307
空白期間情報取得部:308
空白期間情報保持部:309
遵守率算出ルール保持部:310
遵守率算出部:311
遵守率保持部:312

Claims (27)

  1. 医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持部と、
    医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持部と、
    前記服薬者識別情報保持部で保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持部と、
    服薬者識別情報で識別される服薬者の前回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた前回処方日付情報を取得する前回処方日付情報取得部と、
    服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得部と、
    給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得部と、
    前記服薬期間情報取得部で取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持部と、
    給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得部と、
    前記空白期間情報取得部で取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持部と、
    服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持部と、
    服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出部と、
    前記遵守率算出部で算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持部と、
    を有することを特徴とするリスク判定システム。
  2. 前記遵守率保持部に保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理部と、
    前記統計処理部での統計処理結果を保持する統計処理結果保持部と、
    前記統計処理結果保持部で保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のリスク判定システム。
  3. 医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持部と、
    医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持部と、
    前記服薬者識別情報保持部で保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持部と、
    服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得部と、
    服薬者識別情報で識別される服薬者の過去の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた過去処方日付情報を取得する過去処方日付情報取得部と、
    過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得部と、
    前記服薬期間情報取得部で取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持部と、
    過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得部と、
    前記空白期間情報取得部で取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持部と、
    服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持部と、
    服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出部と、
    前記遵守率算出部で算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持部と、
    を有することを特徴とするリスク判定システム。
  4. 前記遵守率保持部に保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理部と、
    前記統計処理部での統計処理結果を保持する統計処理結果保持部と、
    前記統計処理結果保持部で保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力部と、
    を有することを特徴とする請求項3に記載のリスク判定システム。
  5. 前記遵守率保持部で保持された遵守率に基づいて、服薬者識別情報で識別される服薬者の服薬行動によって発現するリスクを表すリスク情報を導出するためのルールであるリスク情報導出ルールを保持するリスク情報導出ルール保持部と、
    服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、リスク情報導出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別にリスク情報を判定する服薬者別薬剤別リスク情報判定部と、
    前記服薬者別薬剤別リスク情報判定部で判定されたリスク情報を服薬者識別情報及び薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク情報保持部と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のリスク判定システム。
  6. 前記リスク情報保持部で保持されたリスク情報に応じて、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して注意喚起を促すためのアラートを報知するアラート報知部をさらに有することを特徴とする請求項5に記載のリスク判定システム。
  7. 服薬者に処方された薬剤に対する服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報と関連付けて保持する服薬指導アドバイス情報保持部と、
    前記リスク情報保持部で保持されたリスク情報に応じて、前記服薬指導アドバイス情報保持部で保持された服薬指導に関するアドバイス情報を更新可能な服薬指導アドバイス情報更新部と、
    前記服薬指導アドバイス情報更新部で更新された服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して出力する服薬指導アドバイス情報出力部と、
    をさらに有することを特徴とする請求項5に記載のリスク判定システム。
  8. 前記リスク情報保持部で保持されたリスク情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者の同意に基づいて、外部に対して出力可能なリスク情報出力部をさらに有することを特徴とする請求項5に記載のリスク判定システム。
  9. 前記服薬者識別情報は、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号のうちいずれか一以上の情報を含むことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のリスク判定システム。
  10. コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、
    医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持ステップと、
    医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持ステップと、
    前記服薬者識別情報保持ステップで保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持ステップと、
    服薬者識別情報で識別される服薬者の前回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた前回処方日付情報を取得する前回処方日付情報取得ステップと、
    服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得ステップと、
    給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得ステップと、
    前記服薬期間情報取得ステップで取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持ステップと、
    給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得ステップと、
    前記空白期間情報取得ステップで取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持ステップと、
    服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持ステップと、
    服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出ステップと、
    前記遵守率算出ステップで算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持ステップと、
    を有することを特徴とする方法。
  11. コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、
    前記遵守率保持ステップで保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理ステップと、
    前記統計処理ステップでの統計処理結果を保持する統計処理結果保持ステップと、
    前記統計処理結果保持ステップで保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力ステップと、
    を有することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、
    医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持ステップと、
    医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持ステップと、
    前記服薬者識別情報保持ステップで保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持ステップと、
    服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得ステップと、
    服薬者識別情報で識別される服薬者の過去の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた過去処方日付情報を取得する過去処方日付情報取得ステップと、
    過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得ステップと、
    前記服薬期間情報取得ステップで取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持ステップと、
    過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得ステップと、
    前記空白期間情報取得ステップで取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持ステップと、
    服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持ステップと、
    服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出ステップと、
    前記遵守率算出ステップで算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持ステップと、
    を有することを特徴とする方法。
  13. コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、
    前記遵守率保持ステップで保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理ステップと、
    前記統計処理ステップでの統計処理結果を保持する統計処理結果保持ステップと、
    前記統計処理結果保持ステップで保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力ステップと、
    を有することを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、
    前記遵守率保持ステップで保持された遵守率に基づいて、服薬者識別情報で識別される服薬者の服薬行動によって発現するリスクを表すリスク情報を導出するためのルールであるリスク情報導出ルールを保持するリスク情報導出ルール保持ステップと、
    服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、リスク情報導出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別にリスク情報を判定する服薬者別薬剤別リスク情報判定ステップと、
    前記服薬者別薬剤別リスク情報判定ステップで判定されたリスク情報を服薬者識別情報及び薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク情報保持ステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項10又は請求項12に記載の方法。
  15. コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、
    前記リスク情報保持ステップで保持されたリスク情報に応じて、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して注意喚起を促すためのアラートを報知するアラート報知ステップをさらに有することを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、
    服薬者に処方された薬剤に対する服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報と関連付けて保持する服薬指導アドバイス情報保持ステップと、
    前記リスク情報保持ステップで保持されたリスク情報に応じて、前記服薬指導アドバイス情報保持ステップで保持された服薬指導に関するアドバイス情報を更新可能な服薬指導アドバイス情報更新ステップと、
    前記服薬指導アドバイス情報更新ステップで更新された服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して出力する服薬指導アドバイス情報出力ステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項14に記載の方法。
  17. コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、
    前記リスク情報保持ステップで保持されたリスク情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者の同意に基づいて、外部に対して出力可能なリスク情報出力ステップをさらに有することを特徴とする請求項14に記載の方法。
  18. コンピュータであるリスク判定システムにおけるCPUが実行する方法であって、
    前記服薬者識別情報は、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号のうちいずれか一以上の情報を含むことを特徴とする請求項10又は請求項12に記載の方法。
  19. 医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持ステップと、
    医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持ステップと、
    前記服薬者識別情報保持ステップで保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持ステップと、
    服薬者識別情報で識別される服薬者の前回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた前回処方日付情報を取得する前回処方日付情報取得ステップと、
    服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得ステップと、
    給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得ステップと、
    前記服薬期間情報取得ステップで取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持ステップと、
    給付される薬剤を識別する薬剤識別情報と関連付けて前回処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得ステップと、
    前記空白期間情報取得ステップで取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持ステップと、
    服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持ステップと、
    服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出ステップと、
    前記遵守率算出ステップで算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持ステップと、
    を有することを特徴とする計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラム。
  20. 前記遵守率保持ステップで保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理ステップと、
    前記統計処理ステップでの統計処理結果を保持する統計処理結果保持ステップと、
    前記統計処理結果保持ステップで保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力ステップと、
    を有することを特徴とする請求項19に記載の計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムの方法。
  21. 医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を服用する服薬者を一意に識別するための情報である服薬者識別情報を保持する服薬者識別情報保持ステップと、
    医薬品の給付に関わる情報で示された薬剤を一意に識別するための情報である薬剤識別情報を保持する薬剤識別情報保持ステップと、
    前記服薬者識別情報保持ステップで保持された服薬者識別情報で識別される服薬者に対して、薬剤識別情報を含む医薬品の給付に関わる情報の履歴情報を保持する医薬品給付履歴情報保持ステップと、
    服薬者識別情報で識別される服薬者の今回の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた今回処方日付情報を取得する今回処方日付情報取得ステップと、
    服薬者識別情報で識別される服薬者の過去の薬剤識別情報で識別される薬剤の処方日付を示す情報であって給付された薬剤の薬剤識別情報と関連付けられた過去処方日付情報を取得する過去処方日付情報取得ステップと、
    過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在する期間を表すための情報である服薬期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する服薬期間情報取得ステップと、
    前記服薬期間情報取得ステップで取得された服薬期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する服薬期間情報保持ステップと、
    過去処方日付から今回処方日付までの期間であって、理論上服用すべき薬剤が存在しない期間を表すための情報である空白期間情報を医薬品給付履歴情報から取得する空白期間情報取得ステップと、
    前記空白期間情報取得ステップで取得された空白期間情報を薬剤識別情報と関連付けて保持する空白期間情報保持ステップと、
    服薬期間情報と、空白期間情報とに基づいて、服薬者が用法・用量を遵守して対象薬剤を服用していることを示す遵守率を算出するためのルールである遵守率算出ルールを薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率算出ルール保持ステップと、
    服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別に遵守率を算出する遵守率算出ステップと、
    前記遵守率算出ステップで算出された遵守率を薬剤識別情報と関連付けて保持する遵守率保持ステップと、
    を有することを特徴とする計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラム。
  22. 前記遵守率保持ステップで保持されている遵守率を薬剤識別情報ごとに統計処理する統計処理ステップと、
    前記統計処理ステップでの統計処理結果を保持する統計処理結果保持ステップと、
    前記統計処理結果保持ステップで保持されている統計処理結果を出力する統計処理結果出力ステップと、
    を有することを特徴とする請求項21に記載の計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラムの方法。
  23. 前記遵守率保持ステップで保持された遵守率に基づいて、服薬者識別情報で識別される服薬者の服薬行動によって発現するリスクを表すリスク情報を導出するためのルールであるリスク情報導出ルールを保持するリスク情報導出ルール保持ステップと、
    服薬者識別情報と、薬剤識別情報と、服薬期間情報と、空白期間情報と、遵守率算出ルールと、リスク情報導出ルールと、に基づいて、服薬者ごとに薬剤別にリスク情報を判定する服薬者別薬剤別リスク情報判定ステップと、
    前記服薬者別薬剤別リスク情報判定ステップで判定されたリスク情報を服薬者識別情報及び薬剤識別情報と関連付けて保持するリスク情報保持ステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項19又は請求項21に記載の計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラム。
  24. 前記リスク情報保持ステップで保持されたリスク情報に応じて、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して注意喚起を促すためのアラートを報知するアラート報知ステップをさらに有することを特徴とする請求項23に記載の計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラム。
  25. 服薬者に処方された薬剤に対する服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報と関連付けて保持する服薬指導アドバイス情報保持ステップと、
    前記リスク情報保持ステップで保持されたリスク情報に応じて、前記服薬指導アドバイス情報保持ステップで保持された服薬指導に関するアドバイス情報を更新可能な服薬指導アドバイス情報更新ステップと、
    前記服薬指導アドバイス情報更新ステップで更新された服薬指導に関するアドバイス情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者及びその服薬者に関わる医療従事者の両方又はいずれか一方に対して出力する服薬指導アドバイス情報出力ステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項23に記載の計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラム。
  26. 前記リスク情報保持ステップで保持されたリスク情報を、服薬者識別情報で識別された服薬者の同意に基づいて、外部に対して出力可能なリスク情報出力ステップをさらに有することを特徴とする請求項23に記載の計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラム。
  27. 前記服薬者識別情報は、少なくともマイナンバー情報、社会保険又は国民健康保険の被保険者証の記号・番号、介護保険の被保険者番号のうちいずれか一以上の情報を含むことを特徴とする請求項19又は請求項21に記載の計算機であるリスク判定システムに読み取り実行可能に記述したリスク判定システムの動作プログラム。
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