JP7345358B2 - 角型ボトル - Google Patents

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Description

本発明は、角型ボトルに関する。
合成樹脂製ボトルは、軽量で取り扱いが容易であるうえ、内容物の保存安定性に優れ、且つ低コスト化を図り易いため、飲料用、食品用、化粧料用等に好適なボトルとして利用されている。この種のボトルとして、胴部に減圧吸収パネル部を設けることで、内容物を加熱した状態で充填する、いわゆる高温充填に対応することが可能なボトルが知られている。
例えば下記特許文献1に示されるように、ボトル周方向に沿って4つのパネル面部が連設された胴部と、ボトル周方向に沿って胴部に形成された横リブと、各パネル面部に形成された減圧吸収パネル部と、を備えた角型ボトルが知られている。
この角型ボトルによれば、内容物の高温充填後、内容物の温度低下に伴ってボトル内が減圧したときに、各減圧吸収パネル部をボトル内側に向けて変形させることができるので、ボトル内の減圧を吸収でき、例えばボトルに歪な変形が生じてしまうことを抑制することが可能とされている。
特開2009-241971号公報
ところで、ボトル内の減圧によって減圧吸収パネル部がボトル内側に変形した際、パネル面部のうち減圧吸収パネル部と横リブとの間に位置する部分には、減圧吸収パネル部の変形に伴って、ボトル内側に引っ張られるような応力が伝搬し易い。そのため、この応力によって、パネル面部にボトル軸方向に沿って折れ曲がるような変形(折れ)が生じる場合があった。具体的には、減圧吸収パネル部の角部に対してボトル軸方向に隣り合う部分に、ボトル内側に向かって折れ曲がるような谷折り状の折れが生じる場合があった。
特に、上記従来の角型ボトルのように、側面視矩形状の減圧吸収パネル部が形成されている場合には、減圧吸収パネル部における角部を介してパネル面部に応力が伝搬し易く、主に角部と横リブとの間に折れが生じ易い。
上述のような折れがパネル面部に生じてしまうと、減圧吸収パネル部を適切に変形させ難くなってしまう。そのため、所望の減圧吸収容量を確保することができず、減圧吸収性能の低下を招くおそれがあった。
さらに、パネル面部に折れが生じた場合には、例えばパネル面部が復元不能な程度まで変形する可能性があり、外観の劣化を招いてしまうおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、減圧吸収性能が低下することを抑制することができる角型ボトルを提供することである。
(1)本発明に係る角型ボトルは、ボトル周方向に複数のパネル面部が連設された胴部を有する合成樹脂製の角型ボトルであって、前記胴部には、前記パネル面部を上下に区分けするように、前記ボトル周方向に沿って延びる周溝が形成され、前記パネル面部には、前記周溝に対して上下方向に隣り合うように減圧吸収パネル部が形成され、前記減圧吸収パネル部は、四隅に角部が配置された側面視四角形状に形成され、前記パネル面部において、前記減圧吸収パネル部における4つの前記角部のうち、前記周溝に対して上下方向に隣り合う2つの対応角部と前記周溝との間に位置する部分には、前記周溝側に向かって突出する張出部が形成され、前記張出部は、前記対応角部に対応して、前記ボトル周方向に間隔をあけて2つ形成されていると共に、前記対応角部の形成範囲に対して上下方向に重なるように配置されている
本発明に係る角型ボトルによれば、複数のパネル面部が連設された胴部に周溝が形成されているうえ、パネル面部に減圧吸収パネル部が周溝に対して上下方向に隣り合うように形成されている。従って、胴部の座屈強度を高めることができ、胴部の剛性が確保された角型ボトルとすることができるうえ、角型ボトル内が減圧したときに、減圧吸収パネル部を利用して減圧を効率良く吸収することができる。
特に、パネル面部において、減圧吸収パネル部における対応角部と周溝との間に位置する部分(平滑部分)に、周溝側に向かって突出する張出部が形成されているので、張出部の分だけ上記平滑部分の面積を広く確保することができ、剛性を高めることができる。そのため、角型ボトル内の減圧によって減圧吸収パネル部がボトル内側に変形したときに、該変形に伴って上記平滑部分に伝搬してきた応力を緩和することができ、従来のように平滑部分に折れが発生することを抑制することができる。従って、減圧吸収パネル部を適切に変形させることができ、減圧吸収性能が低下してしまうことを抑制することができる。また、パネル面部に折れが発生することを抑制できるので、折れに起因する角型ボトルの外観の劣化を防止することができる。
さらに、減圧吸収パネル部を長方形状等の四角形状に形成しているので、パネル面部に対して減圧吸収パネル部が占める割合を大きく確保し易い。従って、減圧吸収性能にさらに優れた角型ボトルとすることが可能である。この場合であっても、2つの張出部が、側面視四角形状の減圧吸収パネル部の対応角部に対応してボトル周方向に間隔をあけて配置されているので、パネル面部に折れが発生することを抑制することができ、減圧吸収パネル部を適切に変形させることができる。
(2)前記減圧吸収パネル部は、前記周溝よりも上方及び下方にそれぞれ位置するように形成され、前記張出部は、前記パネル面部において、前記周溝よりも上方に位置する前記減圧吸収パネル部、及び前記周溝よりも下方に位置する前記減圧吸収パネル部のうちの少なくとも一方の減圧吸収パネル部における前記対応角部と前記周溝との間に位置する部分に形成されても良い。
この場合には、周溝よりも上方及び下方にそれぞれ位置するように減圧吸収パネル部を形成しているので、パネル面部に対して減圧吸収パネル部が占める割合を大きくすることができる。従って、角型ボトル内が減圧したときに、減圧吸収パネル部の変形を利用して減圧を効率良く吸収することができる。
(3)前記周溝よりも上方に位置する前記減圧吸収パネル部は、前記周溝よりも下方に位置する前記減圧吸収パネル部よりも面積が大きく形成され、前記張出部は、前記パネル面部のうち、前記周溝よりも上方に位置する前記減圧吸収パネル部における前記対応角部と前記周溝との間に位置する部分に形成されても良い。
この場合には、角型ボトル内が減圧したときに、周溝よりも上方に位置する面積の大きい減圧吸収パネル部を積極的にボトル内側に向けて大きく変形させることができる。従って、周溝よりも上方に位置する減圧吸収パネル部の変形を主に利用して、角型ボトル内の減圧を吸収することができる。そのため、周溝よりも上方に位置する減圧吸収パネル部を、減圧吸収に有効に寄与する減圧吸収パネル部として機能させることができる。
そして張出部は、パネル面部において、周溝よりも上方に位置する減圧吸収パネル部における対応角部と周溝との間に位置する部分に形成されているので、減圧吸収に有効に寄与する減圧吸収パネル部をボトル内側に向けて適切に変形させることができる。
本発明に係る角型ボトルによれば、減圧吸収性能が低下することを抑制することができる。
本発明に係る角型ボトルの実施形態を示す側面図である。 図1に示す角型ボトルの上面図である。 従来の角型ボトルの一例を示す側面図である。
以下、本発明に係る角型ボトルの実施形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の角型ボトル1は、口部2、肩部3、胴部4及び底部5を備え、これらが、それぞれの中心軸線を共通軸上に位置させた状態で、この順に連設されている。
なお、図示の例では、胴部4と肩部3とは、胴部4の外表面に対する傾斜角度が肩部3よりも小さいテーパ部6を介して連設されている。ただし、テーパ部6は必須なものではなく、具備しなくても構わない。
角型ボトル1は、射出成形されたプリフォームを使用する二軸延伸ブロー成形、又は押出しブロー成形等の各種のブロー成形により形成された合成樹脂製容器とされている。なお、ブロー成形に用いる流体としては、気体或いは液体等を利用することができ、特に限定されるものではない。
以下、上述した共通軸をボトル軸Oといい、ボトル軸O方向に沿って口部2側を上側、底部5側を下側という。さらに、ボトル軸O方向から見た平面視において、ボトル軸Oに交差する方向をボトル径方向といい、ボトル軸O回りに周回する方向をボトル周方向という。
なお、角型ボトル1を形成する合成樹脂材料としては、特に特定の材料に限定されるものではないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、非晶性ポリエステル等や、これらのブレンド材料等が挙げられる。ただし、1種類の合成樹脂により形成される場合に限定されるものではなく、異種の合成樹脂を積層することで角型ボトル1を形成しても構わない。
例えば、主材樹脂及びバリア性樹脂の2種類以上の合成樹脂を積層することで角型ボトル1を形成しても構わない。この場合、主材樹脂としては、例えば上述したPET等の樹脂が挙げられる。また、バリア性樹脂は、例えばガス(酸素や二酸化炭素等)や、湿気等の水分や、紫外線等の光や、香り等の匂い成分等が主材樹脂を透過することを規制するバリア性を有する樹脂であり、バリアする対象物に応じて適宜選択される樹脂とされる。例えば、ガスに対するバリア性を発揮させる場合には、ナイロン系樹脂やエチレンビニルアルコール共重合体樹脂等が挙げられ、水分に対するバリア性を発揮させる場合には、環状ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
口部2には、図示しないキャップが装着可能とされている。なお口部2は、横断面視円形状に形成されている。
胴部4は、ボトル周方向に沿ってパネル面部10とコーナ面部11とが交互に連設されることで構成されており、横断面視多角形状に形成されている。図示の例では、胴部4は、ボトル径方向に対向し合う4つのパネル面部10と、ボトル径方向に対向し合う4つのコーナ面部11とによって構成されている。
コーナ面部11は、ボトル周方向に沿った周幅がパネル面部10のボトル周方向に沿った周幅よりも短く形成され、横断面視で胴部4の角部(四隅)に相当する部分に配置されている。
なお、図示の例では、4つのパネル面部10の周幅が全て同等となるように形成している。ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば胴部4が横断面視扁平状に形成されるようにパネル面部10の周幅を調整しても構わない。
ボトル周方向に隣り合うパネル面部10とコーナ面部11とは、上下方向に延びた稜線12を介して周方向に連設されている。稜線12は、胴部4の全長に亘って形成されていると共に、テーパ部6及び肩部3に亘って形成されている。
胴部4には、各パネル面部10を上下に区分けするように、ボトル周方向に沿って延びる周溝13が形成されている。
周溝13は、ボトル周方向に間隔をあけて複数形成されている。具体的には周溝13は、コーナ面部11を避け、各パネル面部10に形成されるようにボトル周方向に間隔をあけて4つ形成されている。各周溝13は、パネル面部10をボトル周方向に横断するように横長に形成されていると共に、ボトル径方向の内側に向けて凹むように凹リブ状に形成されている。さらに周溝13は、上下方向に沿う溝幅が、ボトル周方向の全長に亘って所定の溝幅Hとなるように形成されている。ただし、後述する張出部30が形成されている部分の溝幅は、所定の溝幅Hよりも幅狭とされている。
周溝13は、胴部4における上下方向の中央部よりも底部5寄りに配置されるように形成されている。これにより、各パネル面部10は、周溝13よりも上方に位置する上方パネル面部20の方が、周溝13よりも下方に位置する下方パネル面部21よりも大きな面積を有するように上下に区分けされている。
ただし、周溝13の位置は、上述の場合に限定されるものではなく、例えば胴部4における上下方向の中央部に位置するように形成しても構わない。この場合には、上方パネル面部20及び下方パネル面部21の面積が同等となるように、パネル面部10を上下に区分けすることが可能となる。
肩部3は、上述のように構成された胴部4に対応して、ボトル周方向に沿って肩パネル面部3aと肩コーナ面部3bとが交互に連設されることで構成されている。
肩パネル面部3aは、胴部4におけるパネル面部10の上方に配置されると共に、テーパ部6を介してパネル面部10に連設されている。肩パネル面部3aは、テーパ部6との接続部分である下端部から、口部2との接続部分である上端部に向かうにしたがってボトル周方向に沿った周幅が漸次幅狭となるように形成されている。
同様に、肩コーナ面部3bは、胴部4におけるコーナ面部11の上方に配置されると共に、テーパ部6を介してコーナ面部11に連設されている。肩コーナ面部3bは、テーパ部6との接続部分である下端部から、口部2との接続部分である上端部に向かうにしたがってボトル周方向に沿った周幅が漸次幅狭となるように形成されている。
なお、ボトル周方向に隣り合う肩パネル面部3aと肩コーナ面部3bとは、稜線12を介して周方向に連設されている。
上述のように構成された胴部4における各パネル面部10には、周溝13に対して上下方向に隣り合うように減圧吸収パネル部22が形成されている。本実施形態では、減圧吸収パネル部22は、周溝13よりも上方及び下方にそれぞれ位置するように形成されている。
なお、パネル面部10において、周溝13よりも上方に位置する部分に形成された減圧吸収パネル部22を第1減圧吸収パネル部23といい、周溝13よりも下方に位置する部分に形成された減圧吸収パネル部22を第2減圧吸収パネル部24という。
第1減圧吸収パネル部23は、上方パネル面部20に形成されていると共に、複数の角部23aを有する外形形状とされている。第2減圧吸収パネル部24は、下方パネル面部21に形成されていると共に、複数の角部24aを有する外形形状とされている。
具体的には、第1減圧吸収パネル部23は、ボトル周方向に沿った周幅が上下方向に沿った長さよりも短い側面視長方形状(四角形状)に形成され、四隅に角部23aを有している。これにより、第1減圧吸収パネル部23は、4つの角部23aを有している。
第2減圧吸収パネル部24は、ボトル周方向に沿った周幅が上下方向に沿った長さと同等の側面視正方形状(四角形状)に形成され、四隅に角部24aを有している。これにより、第2減圧吸収パネル部24は、4つの角部24aを有している。
特に、第1減圧吸収パネル部23は、下方パネル面部21よりも面積の大きい上方パネル面部20に広範囲に亘って形成されているうえ、上述のように側面視長方形状に形成されている。そのため、第1減圧吸収パネル部23は、第2減圧吸収パネル部24よりも面積が大きく形成されている。
さらにパネル面部10には、周溝13側に向かって突出する張出部30が形成されている。
張出部30は、パネル面部10において、第1減圧吸収パネル部23及び第2減圧吸収パネル部24のうちの少なくとも一方のパネル部における複数の角部のうち、周溝13に対して上下方向に隣り合う対応角部と周溝13との間に位置する平滑部分に形成されていると共に、周溝13の溝幅Hを狭めるように周溝13側に向かって突出するように形成されている。
具体的には、張出部30は、上方パネル面部20のうち第1減圧吸収パネル部23における4つの角部23aのうち、下側2箇所の角部23a(周溝13に対して上下方向に隣り合う対応角部に相当)と周溝13との間に位置する平滑部分20aに形成されている。また、張出部30は、第1減圧吸収パネル部23における下側2箇所の角部23aの下方に配置されるように、角部23aに対応してボトル周方向に間隔をあけて配置されていると共に、下方に向けて突となるように形成されている。
図示の例では、張出部30は、該張出部30におけるボトル周方向の中央部分が最も下方に向けて突出した突出部31とされ、突出部31からボトル周方向に離れるにしたがって上方に向けてなだらかに湾曲するように形成されている。
ただし、張出部30の形状は、この場合に限定されるものではない。例えば、下方に向けて全体が凸状に膨らむように突出する側面視半円状の張出部としても構わないし、下方に向けて突出する側面視三角形状の張出部としても構わないし、ボトル周方向に沿った周幅が下方に向けて段階的に幅狭となるように、下方に向けて多段状に突出する張出部としても構わない。
このように構成された張出部30は、最も下方に向けて突出した突出部31が、第1減圧吸収パネル部23における角部23aのR曲面の形成範囲に対して上下方向に重なるように配置されている。
(角型ボトルの作用)
次に、上述のように構成された角型ボトル1の作用について説明する。
本実施形態の角型ボトル1によれば、複数のパネル面部10が連設された胴部4に周溝13が形成されているうえ、各パネル面部10に第1減圧吸収パネル部23及び第2減圧吸収パネル部24が周溝13を間にして上下に配置されるようにそれぞれ形成されている。従って、胴部4の座屈強度を高めることができ、胴部4の剛性が確保された角型ボトル1とすることができるうえ、内容物の高温充填作業に伴って角型ボトル1内が減圧したときに、第1減圧吸収パネル部23及び第2減圧吸収パネル部24を利用して減圧を効率良く吸収することができる。
特に本実施形態では、第1減圧吸収パネル部23の面積を第2減圧吸収パネル部24の面積よりも大きく形成しているうえ、側面視長方形状に形成することで、上方パネル面部20に対して第1減圧吸収パネル部23が占める割合を大きく確保している。これらのことから、角型ボトル1内が減圧したときに、第1減圧吸収パネル部23を積極的にボトル径方向の内側に向けて大きく変形させることができ、主に第1減圧吸収パネル部23の変形を利用して、角型ボトル1内の減圧を吸収することができる。従って、減圧吸収性能に優れた角型ボトル1とすることができる。
さらに、上方パネル面部20のうち第1減圧吸収パネル部23における下側2箇所の角部23aと周溝13との間に位置する平滑部分20aに、溝幅Hを狭めるように周溝13側に向かって突出する張出部30が形成されているので、張出部30の分だけ上記平滑部分20aの面積を広く確保することができ、剛性を高めることができる。従って、角型ボトル1内の減圧によって第1減圧吸収パネル部23がボトル径方向の内側に変形したときに、該変形に伴って上記平滑部分20aに伝搬してきた応力を緩和することができ、従来のように平滑部分20aに折れが発生することを抑制することができる。
これに対して、例えば図3に示すように、上方パネル面部20のうち第1減圧吸収パネル部23における下側2箇所の角部23aと周溝13との間に位置する平滑部分20aに張出部30を具備しない角型ボトル50とした場合には、第1減圧吸収パネル部23のボトル径方向の内側に向けた変形に伴って、ボトル径方向の内側に向かって折れ曲がるような谷折り状の折れ51が生じ易い。
しかしながら、図1に示す本実施形態の角型ボトル1によれば、張出部30によって平滑部分20aの剛性を高めて折れ51の発生を抑制できるので、第1減圧吸収パネル部23を適切に変形させることができる。従って、面積の大きい第1減圧吸収パネル部23を積極的にボトル径方向の内側に向けて大きく変形させることができ、角型ボトル1内の減圧を吸収することができる。そのため、所望の減圧吸収容量を確保することができ、減圧吸収性能(耐減圧性)が低下してしまうことを抑制することができる。
また、側面視長方形状の第1減圧吸収パネル部23の下側2箇所の角部23aに対応して、ボトル周方向に間隔をあけて2つの張出部30を形成しているので、上方パネル面部20に折れ51が発生することを適切に抑制することができ、第1減圧吸収パネル部23を適切に変形させることができる。
特に、第1減圧吸収パネル部23は、面積が大きいことから減圧吸収に有効に寄与する減圧吸収パネル部として機能する。そのため、2つの張出部30を利用して折れ51の発生を抑制することで、減圧吸収に有効に寄与する第1減圧吸収パネル部23を適切に変形させることができるので、減圧吸収性能の低下の抑制に効果的に繋げることができる。
以上のことから、本実施形態の角型ボトル1によれば、減圧吸収性能が低下することを抑制することができる。従って、内容物の高温充填を行う耐熱用のボトルとして好適に利用することができる。さらに、パネル面部10に折れ51が発生することを抑制できるので、折れ51に起因する角型ボトル1の外観の劣化を防止することができる。
次に、上述した本実施形態の角型ボトル1における作用効果についての検証試験について説明する。
実施例として図1及び図2に示す角型ボトル1を採用し、比較例として図3に示す角型ボトル50を採用した。いずれも500ml用の角型ボトルとした。図3に示す角型ボトル50は、張出部30を具備していない点を除き、図1及び図2に示す角型ボトル1と同等の構成とされている。
検証試験の手順としては、実施例及び比較例の角型ボトル1、50内に常温の水を充填・密封した後、充填した水を徐々に排出することで、角型ボトル1、50内を徐々に減圧させた。そして、角型ボトル1、50のそれぞれについて、減圧に伴って、ボトルの外観を維持することが困難となるような急激な変形が生じた時点の排出量を測定した。測定した排出量を、角型ボトル1、50のそれぞれの減圧吸収容量とした。
実施例及び比較例の角型ボトル1、50について、上述した検証試験を行った結果、実施例の角型ボトル1の排出量(すなわち減圧吸収容量)は、比較例の角型ボトル50の排出量(すなわち減圧吸収容量)に対して、排出量が53%増加することを確認することができた。これらのことから、実施例の角型ボトル1によれば、張出部30によって、実際に減圧吸収容量が向上したことを確認することができた。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形例には、例えば当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、均等の範囲のものなどが含まれる。
例えば、上記実施形態では、4つのパネル面部10及びコーナ面部11で胴部4を構成したが、この場合に限定されるものではなく、横断面視多角形状に胴部4が形成されていれば、パネル面部10及びコーナ面部11の数は適宜変更して構わない。
さらに上記実施形態では、ボトル周方向に間隔をあけて周溝13を複数形成したが、この場合に限定されるものではなく、例えば胴部4の全周に亘って連続する環状の周溝としても構わない。
さらに上記実施形態では、各パネル面部10において、周溝13よりも上方及び下方に位置する部分に減圧吸収パネル部22(第1減圧吸収パネル部23及び第2減圧吸収パネル部24)を形成したが、この場合に限定されるものではなく、周溝13よりも上方或いは下方にのみ減圧吸収パネル部22を形成しても構わない。いずれにしても、周溝13に対して上下方向に隣り合うように減圧吸収パネル部22を形成すれば良い。例えば、図1に示す角型ボトル1について、第2減圧吸収パネル部24を設けなくともよい。
さらに上記実施形態では、第1減圧吸収パネル部23における下側2箇所の角部23aと周溝13との間に張出部30を形成したが、この場合に限定されるものではなく、第2減圧吸収パネル部24における上側2箇所の角部24a(周溝13に対して上下方向に隣り合う対応角部に相当)と周溝13との間に張出部30をさらに追加して形成しても構わないし、第2減圧吸収パネル部24における上側2箇所の角部24aと周溝13との間にだけ張出部30を形成しても構わない。
いずれにしても、第1減圧吸収パネル部23及び第2減圧吸収パネル部24のうちの少なくとも一方のパネル部における複数の角部のうち、周溝13に対して上下方向に隣り合う対応角部と周溝13との間に位置する部分に張出部30を形成すれば良い。
この際、上記実施形態のように、第1減圧吸収パネル部23の面積と第2減圧吸収パネル部24の面積とを異ならせた場合には、面積の大きいパネル部(すなわち第1減圧吸収パネル部23)における対応角部(下側2箇所の角部23a)と周溝13との間に張出部30を形成することが好ましい。
これに対して、第1減圧吸収パネル部23の面積と第2減圧吸収パネル部24の面積とを同等とした場合には、第1減圧吸収パネル部23の下側2箇所の角部23a及び第2減圧吸収パネル部24の上側2箇所の角部24aと、周溝13との間にそれぞれ張出部30を形成することが好ましい。
さらに第1減圧吸収パネル部23及び第2減圧吸収パネル部24の形状は、側面視四角形状である必要がなく、複数の角部を有していれば、形状は適宜変更して構わない。
1…角型ボトル
4…胴部
10…パネル面部
13…周溝
22…減圧吸収パネル部
23…第1減圧吸収パネル部(周溝よりも上方に位置する減圧吸収パネル部)
23a、24a…角部
24…第2減圧吸収パネル部(周溝よりも下方に位置する減圧吸収パネル部)
30…張出部

Claims (3)

  1. ボトル周方向に複数のパネル面部が連設された胴部を有する合成樹脂製の角型ボトルであって、
    前記胴部には、前記パネル面部を上下に区分けするように、前記ボトル周方向に沿って延びる周溝が形成され、
    前記パネル面部には、前記周溝に対して上下方向に隣り合うように減圧吸収パネル部が形成され、
    前記減圧吸収パネル部は、四隅に角部が配置された側面視四角形状に形成され
    前記パネル面部において、前記減圧吸収パネル部における4つの前記角部のうち、前記周溝に対して上下方向に隣り合う2つの対応角部と前記周溝との間に位置する部分には、前記周溝側に向かって突出する張出部が形成され
    前記張出部は、前記対応角部に対応して、前記ボトル周方向に間隔をあけて2つ形成されていると共に、前記対応角部の形成範囲に対して上下方向に重なるように配置されている、角型ボトル。
  2. 請求項1に記載の角型ボトルにおいて、
    前記減圧吸収パネル部は、前記周溝よりも上方及び下方にそれぞれ位置するように形成され、
    前記張出部は、前記パネル面部において、前記周溝よりも上方に位置する前記減圧吸収パネル部、及び前記周溝よりも下方に位置する前記減圧吸収パネル部のうちの少なくとも一方の減圧吸収パネル部における前記対応角部と前記周溝との間に位置する部分に形成されている、角型ボトル。
  3. 請求項2に記載の角型ボトルにおいて、
    前記周溝よりも上方に位置する前記減圧吸収パネル部は、前記周溝よりも下方に位置する前記減圧吸収パネル部よりも面積が大きく形成され、
    前記張出部は、前記パネル面部のうち、前記周溝よりも上方に位置する前記減圧吸収パネル部における前記対応角部と前記周溝との間に位置する部分に形成されている、角型ボトル。
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