JP7342460B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
従来の電子写真方式の画像形成装置では、定着装置の加熱回転体と加圧回転体の間のニップ位置に用紙を安定的に搬送するために、用紙のための搬送ガイド部材がニップ位置近傍まで設けられている。
しかし、これまでの画像形成装置では、定着装置で発生する用紙の皺を抑制するためには、搬送ガイド部材を加熱回転体と加圧回転体の間のニップ近傍まで寄せて設置する必要があり、望ましくは用紙が加熱回転体に先に接触することが求められる。そのため、搬送ガイド部材の先端位置は、像担持体と転写回転体のニップ位置と、加熱回転体と加圧回転体のニップ位置とを結んだ直線に対して加熱回転体側に突き出ることが望ましい。しかしながら、この搬送ガイド部材の先端位置を実現させると、用紙が搬送ガイド部材の先端によって常にしごかれ続けることになる。そのため、用紙に付着していた紙粉やトナーが搬送ガイド部材の先端に付着し、通紙枚数が増えることにより付着物が大きくなり、用紙が付着物に引っ掛かって搬送できなくなったり、付着物が意図せず用紙側に付着することにより画像品質が悪くなったりした。
特許文献1には、加圧回転体を清掃するために、片面モードの実行回数が所定値以上の時に定着装置により定着された記録材の表裏を反転させて再度定着装置に通す清掃モードを実施する構成が開示されている。
しかし、搬送ガイド部材の先端位置が像担持体と転写回転体のニップ位置と、加熱回転体と加圧回転体のニップ位置とを結んだ直線に対して加熱回転体側に突き出た位置にあると、用紙が搬送ガイド部材の先端によって常にしごかれ続ける。よって、やはり、用紙に付着していた紙粉やトナーが搬送ガイド部材先端に付着し、通紙枚数が増えることにより付着物が大きくなり、用紙が付着物に引っ掛かって搬送できなくなったり、付着物が意図せず用紙側に付着することにより画像品質が悪くなったりする。
そこで本発明は、搬送ガイド部材の先端に付着した紙粉やトナーなどの付着物に起因する記録媒体の搬送不良や画像品質不良の発生を防ぐことを目的とする。
この課題は、熱源を有する加熱回転体と、加圧回転体と、記録媒体を前記加熱回転体と前記加圧回転体との間のニップ位置近傍に搬送する搬送ガイド部材と、記録媒体の片面印刷モードでの通紙枚数を記憶する記憶手段と、を有し、前記加熱回転体の硬度は前記加圧回転体の硬度より高く、前記搬送ガイド部材の先端位置が、像担持体と転写装置のニップ位置と、前記加熱回転体と前記加圧回転体のニップ位置とを結んだ直線に対して前記加熱回転体側に突き出た位置にあり、前記記憶手段に蓄積されたカウント数が所定枚数に到達し、かつ直後の印刷モードも片面印刷モードである場合に、当該片面印刷モードの印刷ジョブのうち少なくとも1枚を両面印刷モードに変更する、ことを特徴とする定着装置によって解決される。
搬送ガイド部材の先端に付着した紙粉やトナーなどの付着物に起因する記録媒体の搬送不良や画像品質不良の発生を防ぐことができる。
本発明の実施形態に係る電子写真式の画像形成装置であるレーザプリンタの概略構成図である。 本発明の実施形態に係る電子写真式の画像形成装置であるレーザプリンタの概略構成図である。 本発明の実施形態に係る電子写真式の画像形成装置であるレーザプリンタの概略構成図である。 本発明の実施形態に係る印刷の動作フローの一例である。 貯蔵部を搭載した別な実施形態の画像形成装置の概略図である。 従来の画像形成装置の概略断面図である。 搬送ガイド部材を上げた時の通紙パスを示す画像形成装置の概略断面図である。
図1~3は、本発明の実施形態に係る電子写真式の画像形成装置であるレーザプリンタ(以下、「プリンタ」という。)の概略構成図である。
先ず、図1を用いて本実施形態に係るプリンタの概略について説明する。像担持体としての感光体ドラム1は、図中矢印A方向に回転駆動されながら、感光体ドラム1に接触してその表面を帯電する帯電手段としての帯電ローラ50により一様に帯電された後、光書き込みユニット51により画像情報に基づき走査露光されて表面に静電潜像が形成される。本実施形態では、上記帯電ローラ50及び光書き込みユニット51により潜像形成手段が構成されているが、他の種類の帯電装置や露光装置を用いて構成してもよい。感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、後述する現像装置2により現像され、感光体ドラム1上にトナー像が形成される。感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、転写装置としての転写ローラ53を備えた転写ユニットにより給紙カセット54から給紙ローラ55、レジストローラ対56を経て搬送された転写材としての用紙P上に転写される。転写終了後の用紙Pは、定着装置11内の加熱回転体15と加圧回転体16の間で加熱加圧されることでトナー像が用紙P上に定着され、用紙Pは機外に排出される。両面印刷の場合は、定着装置11の通過によるおもて面の定着後に、用紙Pは両面パス12を通って再度感光体ドラム1と転写ローラ53の間を通る。これにより、必要な画像に応じたトナー像が裏面に転写され、定着装置11内の加熱回転体15と加圧回転体16の間で加熱加圧されることでトナー像が裏面に定着され、用紙Pは積載部41に排出される。
なお、転写されなかった感光体ドラム1上の残留トナーは、クリーニング手段としてのクリーニングユニット58により感光体ドラム1から除去される。また、感光体ドラム1上の残留電荷は除電ランプで除去される。
一方、図6は、従来の画像形成装置の概略断面図である。
給紙部31にセットされた用紙Pは、感光体ドラム1と転写ローラ53により必要な画像に応じたトナー像が転写され、定着装置11内の加熱回転体15と加圧回転体16の間で加熱加圧されることでトナー像が定着される。その後、片面印刷の場合は、用紙Pは積載部41に排出される。一方、両面印刷の場合は、用紙Pは両面パス12を通って再度感光体ドラム1と転写ローラ53の間を通ることで必要な画像に応じたトナー像が裏面に転写され、定着装置11内の加熱回転体15と加圧回転体16の間で加熱加圧されることでトナー像が裏面に定着され、積載部41に排出される。
図7は、搬送ガイド部材を上げた時の通紙パスを示す画像形成装置の概略断面図である。
定着装置11での定着時に発生する用紙Pの皺を抑制するためには、用紙Pの搬送をガイドする搬送ガイド部材17を加熱回転体15と加圧回転体16の間のニップ近傍まで寄せて設置する必要がある。また、望ましくは用紙Pが加熱回転体15に先に接触することが求められる。よって、搬送ガイド部材17の先端位置は、感光体ドラム1と転写ローラ53のニップ位置と、加熱回転体15と加圧回転体16のニップ位置とを結んだ直線に対して加熱回転体15側に突き出ることが望ましい。しかし、この搬送ガイド部材17の先端位置を実現させると、用紙Pが搬送ガイド部材17の先端によって常にしごかれ続けることになる。そのため、用紙Pに付着していた紙粉やトナーなどの付着物が搬送ガイド部材17の先端に付着し、通紙枚数が増えることで付着物が大きくなり、用紙Pが付着物に引っ掛かって搬送できなくなったり、付着物が意図せず用紙P側に付着することにより画像品質が悪くなったりする。
そこで図1~3に示す本実施形態に係る画像形成装置では上述した課題への対策を講じている。ここで、図1は、第1面目を印刷後の用紙Pが定着装置11を抜けた状態を示す概略断面図、図2は、第1面目を印刷後の用紙が両面パス12を搬送されている状態を示す概略断面図、図3は、用紙先端が搬送ガイド部材17を掻いている状態を示す概略断面図である。
図1に示すように、加熱回転体15の硬度は加圧回転体16の硬度より高いため、定着装置11を通過した用紙Pの最初に印字される側である第1面が、加熱回転体15と加圧回転体16の硬度差により加熱回転体15側にカールし易くなる。すると、図2に示すように、両面印刷時に用紙Pが両面パス12を通って再度定着装置11に搬送される際には、用紙Pは加圧回転体16側に(加圧回転体16に向かって)カールする。よって、図3に示すように、加圧回転体16側にカールした用紙Pの先端エッジは搬送ガイド部材17に接触しながら搬送されることになり、搬送ガイド部材17の先端に付着した紙粉やトナーなどの付着物は、用紙Pの先端エッジとの接触によって搬送ガイド部材17から掻き出される。
所定のタイミングで両面通紙モードが実施されることで付着物が大きくなることを防ぐことができ、用紙Pの搬送不良や画像品質不良を防ぐことができる。具体的には、カウンタ40に蓄積されたカウント数が所定枚数に到達し、かつ直後の印刷モードも片面印刷モードである場合に、片面印刷モードの印刷ジョブのうち少なくとも1枚を両面印刷モードに変更する。
したがって、本実施形態に係るプリンタは、熱源を有する加熱回転体15と、表面に弾性層を有する加圧回転体16と、記録媒体としての用紙Pを加熱回転体15と加圧回転体16との間のニップ位置近傍に搬送する搬送ガイド部材17と、用紙Pの片面印刷モードでの通紙枚数を記憶する記憶手段としてのカウンタ40と、カウンタ40に蓄積されたカウント数が所定枚数に到達し、かつ直後の印刷モードも片面印刷モードである場合に、片面印刷モードの印刷ジョブのうち少なくとも1枚を両面印刷モードに変更する。
また本実施形態に係るプリンタでは、搬送ガイド部材17の先端位置が、像担持体としての感光体ドラム1と転写装置としての転写ローラ53のニップ位置と、加熱回転体15と加圧回転体16のニップ位置とを結んだ直線に対して加熱回転体15側に突き出た位置にある。
図4は、本発明の実施形態に係る印刷の動作フローの一例である。
図4において、iは片面印刷枚数をカウントする記憶手段としてのカウンタ40のカウント数である。印刷ジョブを受信すると(S1)、その印刷ジョブが両面印刷であるかそうでないか画像形成装置に設けられたコントローラ60(図1参照)により判断される(S2)。印刷ジョブが両面印刷の場合(S2,YES)、両面印刷が実施され(S3)、iは0にリセットされる(S0)。ここで、必ずしもiは0にリセットされる必要は無く、カウンタ40に蓄積されるカウント数は両面印刷の実施毎に所定枚数未満の数値であって0以外の正数に変更されてもよい。例えば、所定枚数(閾値m)が100であるときに、両面印刷の実施毎にカウンタ数iが50に変更されてもよい。カウンタ数iが所定枚数を超えて両面印刷動作を行った後のカウント数iを所定枚数と0以外の正数に変更できるようにすることで、総印刷枚数が多くなったときに所定枚数までの通紙枚数を少なくし、両面印刷動作による搬送ガイド部材17の清掃タイミングを早めることができる。よって、搬送ガイド部材17に付着した紙粉やトナーなどの付着物が大きくなる前にこれを掻き出すことにより、用紙の搬送不良や画像品質不良の発生を防ぐことができる。
一方、印刷ジョブが両面印刷でない場合(S2,NO)、カウンタ40は、i+ジョブ枚数を新たなi(累積値)としてカウントする(S4)。次いで、コントローラ60は、i>閾値mであるかどうか判断する(S5)。
ここで、mは、用紙Pを両面パス12に通すかどうかの閾値である。片面印刷を実施する枚数の累積値iが閾値mを超えない場合は(S5,NO)、そのまま印刷ジョブの指示通りに片面印刷を実施し(S7)、次の印刷ジョブの受信に備える(S1)。一方、カウンタ40に蓄積された、片面印刷を実施する枚数の累積値iが閾値mに到達し、かつ直後の印刷モードも片面印刷モードである場合(S5,YES)、印刷ジョブのうち少なくとも1枚を両面印刷モードに変更し、両面パス12に通して用紙Pの先端エッジで搬送ガイド部材17を掻く(S6)。これにより、搬送ガイド部材先端に付着していた紙粉やトナーが掻き落され、用紙の搬送不良や画像品質不良の発生を防ぐことができる。また、その印刷ジョブのうち、両面パス12を通さなかった残りに対しては元々の印刷ジョブ通りに通常の片面印刷を実施する。
この際、両面パス12への通紙枚数が多いほど搬送ガイド部材17の清掃効果が高まるが、このためには片面印刷モードを両面印刷モードに変更する必要があり、ユーザーの待ち時間が長くなるので、両面パス12に通す用紙は多くても10枚以内に抑える方が望ましい。この両面印刷動作を実施した後の累積値iは0にリセットされ(S0)、再びカウンタ40により片面印刷枚数をカウントする(S4)。なお、累積値iが閾値mに到達する前に両面印刷動作が実施された場合にも、累積値iは0にリセットされる。
なお、閾値mは固定値でも良いし、それに代えて定着装置11での総通紙枚数又は片面印刷の総通紙枚数が多くなるに従って閾値mの値を小さくしても良い。また、紙粉が多い用紙Pの銘柄によって閾値mの値を可変としても良い。
図5は、貯蔵部を搭載した別な実施形態の画像形成装置の概略図である。
本実施形態に係る画像形成装置では、定着装置11は、搬送ガイド部材17の先端近傍の鉛直方向下側にトナーや紙粉用の貯蔵部59を有する。貯蔵部59により、用紙Pの先端エッジで掻き出された搬送ガイド部材17からのトナーや紙粉を確実に貯蔵し、画像形成装置内部を汚したりトナーや紙粉が用紙Pに再転写されたりすることを防止できる。
以上のように、本発明によれば、記憶手段40に蓄積されたカウント数iが所定枚数(閾値m)に到達し、かつ直後の印刷モードも片面印刷モードである場合に、当該片面印刷モードの印刷ジョブのうち少なくとも1枚を両面印刷モードに変更する。これにより、両面パス12を通る用紙によって搬送ガイド部材17の先端に付着した紙粉やトナーなどの付着物が掻き出されることで、付着物が大きくなることを防ぐことができ、用紙Pの搬送不良や画像品質不良の発生を防ぐことができる。
15 加熱回転体
16 加圧回転体
17 搬送ガイド部材
40 記憶手段
P 用紙(記録媒体)
特開2014-89333号公報

Claims (4)

  1. 熱源を有する加熱回転体と、
    加圧回転体と、
    記録媒体を前記加熱回転体と前記加圧回転体との間のニップ位置近傍に搬送する搬送ガイド部材と、
    記録媒体の片面印刷モードでの通紙枚数を記憶する記憶手段と、を有し、
    前記加熱回転体の硬度は前記加圧回転体の硬度より高く、
    前記搬送ガイド部材の先端位置が、像担持体と転写装置のニップ位置と、前記加熱回転体と前記加圧回転体のニップ位置とを結んだ直線に対して前記加熱回転体側に突き出た位置にあり、
    前記記憶手段に蓄積されたカウント数が所定枚数に到達し、かつ直後の印刷モードも片面印刷モードである場合に、当該片面印刷モードの印刷ジョブのうち少なくとも1枚を両面印刷モードに変更する、ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記記憶手段に蓄積されたカウント数は両面印刷モードの実施毎に前記所定枚数未満の数値であって0以外の正数に変更される、ことを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  3. 前記搬送ガイド部材の鉛直方向下側にトナーや紙粉用の貯蔵部を有する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 請求項1~のいずれか一項に記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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