JP7341886B2 - 導電粒子の選別方法、回路接続材料、接続構造体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は導電粒子の選別方法、回路接続材料、接続構造体及びその製造方法、並びに導電粒子に関する。
液晶及びOLED(Organic Light-Emitting Diode)表示用ガラスパネルには駆動用ICが実装されている。その方式は、COG(Chip-on-Glass)実装とCOF(Chip-on-Flex)実装の二種類に大別することができる。COG実装では、導電粒子を含む異方性導電接着剤を用いて駆動用ICを直接ガラスパネル上に接合する。一方、COF実装では、金属配線を有するフレキシブルテープに駆動用ICを接合し、導電粒子を含む異方性導電接着剤を用いてそれらをガラスパネルに接合する。ここでいう異方性とは、加圧方向には導通し、非加圧方向では絶縁性を保つという意味である。導電粒子を含む異方性導電接着剤は予めフィルム状に形成されていてもよく、かかるフィルムは異方導電性フィルムと称される。
これまでは、ガラスパネル上の配線はITO(Indium Tin Oxide)配線が主流であったが、生産性又は平滑性を改善する目的でIZO(Indium Zinc Oxide)に置き換わりつつある。更に近年、ガラスパネル上にCu、Al、Tiなどを複数積層して形成された電極、並びに、最表面にITO又はIZOを更に形成した複合多層電極などが開発されている。このような平坦性が高く、Tiなどの高硬度な材料を用いた電極に対して、安定した接続抵抗を得る必要がある。
特許文献1は、基材微粒子と、その表面に形成された導電性膜とを有し、この導電性膜が表面に隆起した突起を有する導電性微粒子の製造方法を開示している。この文献によれば、導電性膜が突起を有する導電性微粒子は導電信頼性に優れるとされている。
特許文献2は、基材粒子と、その表面に設けられたニッケル-ボロン導電層とを有する導電性粒子を開示している。この文献によれば、ニッケル-ボロン導電層は適度な硬さを有するので、電極間の接続対象部材の際に、電極及び導電性粒子の表面の酸化被膜を十分に排除でき、接続抵抗を低くすることができるとされている。
特許文献3は、樹脂粒子と、その表面を被覆する無電解金属めっき層と、最外層を形成するAuを除く金属スパッタ層とを有する導電性粒子を開示している。この文献によれば、樹脂粒子表面に無電解金属めっきを被覆することにより、樹脂粒子表面との密着性を向上させ、最外層を金属スパッタ層とすることにより、良好な接続信頼性が得られるとされている。
特許第4563110号公報 特開2011-243455公報 特開2012-164454公報
ところで、従来、ディスプレイの製造過程で使用される導電粒子又はこれを含む異方導電性フィルムについて、パネルメーカーは電極表面の素材に適したものを多品種の中から選択して使用している。例えば、有機ELディスプレイ等に使用されている、チタンを表面に有する回路は酸化チタンが最表面に形成され不導体化しているため、従来のものに比べて硬いめっき層を有する導電粒子が採用される。これにより、圧着時に導電粒子が最表面の不導体膜を貫通して電極内部の導体部分と接触し、低抵抗が実現される。しかし、このように物理的な手法で改良した導電粒子を例えばITO膜の電極に対して適用すると、改良前の導電粒子の方が低抵抗を示す場合があるなど、汎用性に欠けるという問題があった。
最近、ディスプレイ関連製品の急速なコモディティ化に伴い、パネルメーカー間の競争が激化している。パネルメーカーの中には、コスト競争力を向上させるため、異方導電性フィルムの品種統一を図る取り組みをしているメーカーがある。しかし、以下の理由から、異方導電性フィルムの品種統一が難しいというのが実情である。
まず、液晶ディスプレイ及び有機ELディスプレイの電極回路は一様ではない。例えば、液晶ディスプレイでは、酸化物系の透明導電膜(ITO、IZO、IGZO、IGO、ZnO等)が主に使用されている。一方、有機ELディスプレイでは、チタン、クロム、アルミ、タンタル等の金属を主成分にした電極材料が主に使用されている。また、電極部分の保護又は高信頼性を目的として、電極表面をアクリル樹脂などの有機材料、SiNx、SiOx等の無機材料でコーティングしている場合もある。更に、ディスプレイ基板以外の電極回路としては、FPC(Flexible Printed Circuit)、IC(Integrated Circuit)等が挙げられ、それらの電極には、金、銅、ニッケル等を多様な金属が使われている。
本開示は上記実情に鑑みてなされたものであり、接続すべき回路部材が有する回路電極に対して十分に汎用性の高い導電粒子を選別する方法を提供することを目的とする。また、本開示は導電粒子、これを用いた回路接続材料、並びに接続構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本開示は導電粒子の選別方法に関する。この選別方法は、導電粒子の最外層を構成する金属が以下の第一の条件を満たすか否かを判定する工程と、当該導電粒子が以下の第二の条件を満たすか否かを判定する工程とを含み、第一の条件及び第二の条件の両方を満たす導電粒子を良と判定する。
第一の条件:20℃における電気伝導率が40×10S/m以下
第二の条件:荷重2kN印加時の体積固有抵抗が15mΩcm以下
第一の条件及び第二の条件の両方を満たす導電粒子を採用することで、種々の表面組成の回路電極(ITO等の酸化物系の透明導電膜及びTi等の金属製電極など)に対し、導電粒子と電極表面の接触界面の抵抗を下げることが可能となり、良好な接続抵抗を得ることができる。本発明者らは、特に第二の条件が良好な接続抵抗を達成でき且つ汎用性が高い導電粒子を選別する上で有用であることを見出した。荷重2kNとは、導電粒子がほとんど扁平していない状態と推察される。そのため、荷重が大きい場合と比べ、導電粒子表面の抵抗値を感度よく検出することができると考えられる。また、実際の接続部においては、導電粒子の粒径のバラツキ又は電極表面の微細な凹凸により、対向する一対の電極の間には、異なる扁平率の導電粒子が混在している。つまり、これらの導電粒子のなかにはほとんど扁平していないものも含まれている。本開示に係る方法によって選別された導電粒子は、上記のとおり、扁平がわずかであっても、接続部の低抵抗化への寄与が大きく、全体として良好な接続抵抗を得ることができる。これに対し、第一及び第二の条件のいずれか一方を満たさない導電粒子は、わずかな扁平では接続部の低抵抗化への寄与が少ない。なお、本明細書でいう「対向」は、一対の部材同士が対面していることを意味する。
本開示によれば、接続すべき回路部材が有する回路電極に対して十分に汎用性の高い導電粒子を選別する方法が提供される。また、本開示によれば、導電粒子、これを用いた回路接続材料、並びに接続構造体及びその製造方法が提供される。
図1(a)は本開示に係る方法によって選別された導電粒子を使用して製造された接続構造体の接続部を拡大して示す模式断面図であり、図1(b)は第一及び第二の条件のいずれか一方を満たさない導電粒子を使用して製造された接続構造体の接続部を拡大して示す模式断面図である。 図2は体積固有抵抗の測定結果の一例を示すグラフである。 図3(a)~図3(c)は接続構造体の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<導電粒子の選別方法>
本実施形態に係る導電粒子の選別方法は、導電粒子の最外層を構成する金属が以下の第一の条件を満たすか否かを判定する工程と、当該導電粒子が以下の第二の条件を満たすか否かを判定する工程とを含み、第一の条件及び第二の条件の両方を満たす導電粒子を良と判定する。
第一の条件:20℃における電気伝導率が40×10S/m以下
第二の条件:荷重2kN印加時の体積固有抵抗が15mΩcm以下
第一の条件及び第二の条件の両方を満たす導電粒子を採用することで、種々の表面組成の回路電極(ITO等の酸化物系の透明導電膜及びTi等の金属製電極など)に対し、導電粒子と電極表面の接触界面の抵抗を下げることが可能となり、良好な接続抵抗を得ることができる。
図1(a)は、本実施形態に係る方法によって選別された導電粒子を使用して製造された接続構造体の接続部を拡大して示す模式断面図である。同図に示す導電粒子1(導電粒子1a,1b)は第一及び第二の条件の両方を満たすものである。図1(b)は第一及び第二の条件のいずれか一方を満たさない導電粒子2(2a,2b)を使用して製造された接続構造体の接続部を拡大して示す模式断面図である。これらの図においては矢印の太さは電流の流れやすさを示す。
図1(a)に示すように、接続構造体10の接続部においては、導電粒子1の粒径のバラツキにより、対向する一対の回路部材3,4がそれぞれ有する回路電極3a,4aの間には、異なる扁平率の導電粒子1が混在している。図1(a)に模式的に示したとおり、三つの導電粒子1a,1b,1aのうち、二つの導電粒子1a,1aはほとんど扁平していない。導電粒子1(導電粒子1a,1b)は、扁平がわずかな場合であっても、接続部の低抵抗化への寄与が大きいため、全体として良好な接続抵抗を得ることができる。これに対し、図1(b)に示す導電粒子2(2a,2b)は、わずかな扁平では接続部の低抵抗化への寄与が少ない。なお、ここでは導電粒子の粒径のバラツキに起因して扁平率が異なる導電粒子が混在する場合を例示したが、導電粒子の粒径が十分に均一であっても回路電極3a,4aの表面の凹凸によって導電粒子の扁平率の程度が変わり得る。
第一の条件に係る最外層の金属の電気伝導率は例えば導電率測定器(装置名:SIGMATEST、日本フェルスター株式会社製)を用いて測定することができる。しかしながら、導電粒子は一般的に微小であり、同装置で測定することは困難である。そのため、このような装置を用いて電気伝導率を実測する代わりに、最外層を構成する元素を分析し、その元素の種類から電気伝導率を特定してもよい。接続構造体の接続部における接続抵抗をより低くする観点から、第一の条件(金属層の20℃における電気伝導率)を1×10~40×10S/mとしてもよく、5×10~40×10S/mとしてもよい。
第二の条件に係る体積固有抵抗は例えば粉体抵抗測定システム(装置名:PD51、株式会社三菱化学アナリテック製)を用いて測定することができる。具体的には、上記装置の専用のセルに導電粒子を2.5g投入し、上記装置を使用して荷重2kNを印加した際の導電粒子の体積固有抵抗を測定することができる。なお、導電粒子の投入量は専用セルの底面が充填できればよいため、0.5g以上であればよい。また、測定荷重は任意で変更が可能である。
図2は体積固有抵抗の測定結果の一例を示すグラフである。図2の結果は、荷重2kN~20kNまで、2kN毎に測定したものである。本実施形態においては、2kNの体積固有抵抗を指標としている。接続構造体の接続部における接続抵抗をより低くし且つより汎用性の高い回路接続材料を得る観点から、第二の条件(荷重2kN印加時の体積固有抵抗)を10mΩcm以下としてもよく、7.5mΩcm以下又5mΩcm以下としてもよい。
<導電粒子>
導電粒子としては、圧縮特性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、樹脂材料からなるコア粒子と、これを被覆する金属層とを有するコアシェル粒子が挙げられる。金属層は、コア粒子の表面を全て被覆している必要はなく、コア粒子の表面の一部が金属層で被覆された態様であってもよい。また、金属層は単層構造であっても多層構造であってもよい。
導電粒子の粒径は、一般に、接続される回路部材の電極の間隔の最小値よりも小さい。接続される電極の高さにバラツキがある場合、導電粒子の平均粒径は、高さのバラツキよりも大きいことが好ましい。かかる観点から、導電粒子の平均粒径は好ましくは1~50μmであり、より好ましくは1~20μmであり、更に好ましくは2~10μmであり、特に好ましくは2~6μmである。なお、本明細書でいう「平均粒径」は示差走査電子顕微鏡で観察して求めた値を意味する。すなわち、1個の粒子を任意に選択し、これを示差走査電子顕微鏡で観察してその最大径及び最小径を測定する。この最大径及び最小径の積の平方根をその粒子の粒径とする。この方法で、任意に選択した粒子50個について粒径を測定し、その平均値をとることで、粒子の平均粒径を求める。
選別されるべき導電粒子の荷重2kN印加時の体積固有抵抗は上述のとおり15mΩcm以下である。接続構造体の接続部における接続抵抗をより低くし且つより汎用性の高い回路接続材料を得る観点から、上記体積固有抵抗は好ましくは0.1~10mΩcmであり、より好ましくは0.1~7.5mΩcmであり、更に好ましくは0.1~5mΩcm以下である。
25℃において20%圧縮変位させたとき(20%圧縮時)の導電粒子の圧縮弾性率(20%K値)は好ましくは0.5~15GPaであり、より好ましくは1.0~10GPaである。圧縮硬さK値は導電粒子の柔らかさの指標であり、20%K値が上記範囲であることにより、対向する電極同士を接続する時に導電粒子が電極間で適度に扁平し、電極と粒子との接触面積を確保し易くなるため、接続信頼性を更に向上することができる傾向がある。
導電粒子の20%K値は、フィッシャースコープH100C(フィッシャーインスツールメント製)を使用して、以下の方法で求められる。スライドガラス上に散布した導電粒子1個を0.33mN/秒の速度で圧縮する。これにより応力-歪曲線を得て、この曲線から20%K値を求める。具体的には、荷重F(N)、変位S(mm)、粒子の半径R(mm)、弾性率E(Pa)、及びポアソン比σとしたとき弾性球の圧縮式
F=(21/2/3)×(S3/2)×(E×R1/2)/(1-σ)を用いて、下記式
K=E/(1-σ)=(3/21/2)×F×(S-3/2)×(R-1/2)より求めることができる。更に、変形率X(%)、球の直径D(μm)とすると次式
K=3000F/(D×X3/2)×10により任意の変形率におけるK値を求めることができる。変形率Xは、次式
X=(S/D)×100により計算される。圧縮試験における最大試験荷重は、例えば50mNに設定される。
(コア粒子)
本実施形態における導電粒子は、上述のとおり、コアシェルタイプの粒子であり、コア粒子を含む。導電粒子がコア粒子を有することで、導電粒子自体の物性設計の範囲が大幅に広がり、また、金属粉等と比べて導電粒子のサイズ均一性も向上するため、さまざまな部材同士の接続において、導電粒子を最適化しやすくなる。
コア粒子の具体例として、種々のプラスチック粒子が挙げられる。プラスチック粒子は、例えばポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂、グアナミン系樹脂、メラミン系樹脂、オキサゾリン系樹脂、カルボジイミド系樹脂、シリコーン系樹脂などからなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂から形成されるものが挙げられる。なお、プラスチック粒子としては、これらの樹脂とシリカ等の無機物とを複合化したものでもよい。
プラスチック粒子としては、圧縮回復率及び圧縮硬さK値の制御の容易さの観点から、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体の一種類を重合させて得られる樹脂からなるプラスチック粒子、又は、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体の二種類以上を共重合させて得られる樹脂からなるプラスチック粒子を用いることができる。エチレン性不飽和基を有する二種類以上の重合性単量体を共重合させて樹脂を得る場合、非架橋性単量体と架橋性単量体とを併用して、それらの共重合割合、種類を適宜調整することにより、プラスチック粒子の圧縮回復率及び圧縮硬さK値を容易に制御することができる。上記非架橋性単量体及び上記架橋性単量体としては、例えば、特開2004-165019号公報に記載される単量体を使用できる。
プラスチック粒子の平均粒径は1~50μmであることが好ましい。なお、高密度実装の観点からは、プラスチック粒子の平均粒径は1~20μmであることがより好ましい。また、電極表面の凹凸にバラツキがある場合に、より安定して接続状態を維持する観点からは、プラスチック粒子の平均粒径は2~10μmであることが更に好ましい。
(金属層)
本実施形態においては、導電粒子の最外層は、20℃における電気伝導率が40×10S/m以下の金属からなる金属層で構成されている。かかる構成を採用することにより、良好な接続信頼性得ることができる。なお、ここでいう最外層とは金属層の表面から50nm以内の範囲を意味する。最外層を構成する金属の20℃における電気伝導率は40×10S/m以下であり、好ましくは1×10~40×10S/mであり、より好ましくは5×10~20×10S/mである。
金属層は、単一の金属からなるものであってもよく、合金からなるものであってもよい。電気伝導率が40×10S/m以下の金属としては、Al、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Zn、Zr、Mo、Pd、In、Sn、W、Pt等が挙げられる。金属層は、例えば、Ni、Ni/Au(Ni層上にAu層を備えた態様。以下同じ。)、Ni/Pd、Ni/W、Cu、及びNiBからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属から形成されることが好ましい。金属層は、めっき、蒸着、スパッタ等の一般的な方法により形成され、薄膜であってもよい。なお、プラスチック粒子に対してめっきによって金属層を形成する場合、プラスチックに対するめっき性の観点から、金属層はNi、Pd又はWを含むことが好ましい。更に、圧着時に電極と粒子間の樹脂の排除が効果的になり、より低抵抗が得られることから、金属層はNiを含むことが好ましい。Niは、圧着時の樹脂排除性に優れることに加え、電気伝導率が高いAu,Cu,Agに比較してめっき性及び耐腐食性に優れ、また供給の安定性及び価格の面でも優れるという利点がある。
金属層の厚さは、導通性と価格とのバランスを図る観点から、好ましくは10~1000nmであり、より好ましくは20~500nmであり、更に好ましくは50~250nmである。
導電粒子は、隣接する電極間の絶縁性向上の観点から、金属層の外側に、絶縁性材料の層(例えば有機膜)、あるいは絶縁性微粒子(例えば有機微粒子又は無機微粒子)を付着させて形成される付着層を有してもよい。付着層の厚さは50~1000nm程度であることが好ましい。なお、付着層は第一及び第二の条件を満たしていることを確認された導電粒子に対して形成することが好ましい。金属層及び付着層の厚さは、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)、光学顕微鏡等により測定することができる。更に、金属層は表面に突起が形成されていてもよい。金属層が突起を有することで、圧着時の樹脂排除が効果的になる、電極との接触点が増える、より電極の内部と導電粒子が接触することができるなど等の効果により、更なる低抵抗を達成できる。
<回路接続材料>
本実施形態に係る回路接続材料は、回路部材同士を接着するとともにそれぞれの回路部材が有する回路電極(例えば、接続端子)同士を電気的に接続するために用いられるものである。この回路接続材料は、光又は熱により硬化する接着剤成分と、接着剤成分中に分散している導電粒子と、を含み、導電粒子は第一及び第二の条件を両方とも満たすものである。
回路接続材料は、接着剤成分中に導電粒子を分散させることによって調製される。回路接続材料として、ペースト状の接着剤組成物をそのまま使用してもよいし、これをフィルム状に成形して得た異方導電性フィルムを使用してもよい。導電粒子の配合量は、対向電極間の導電性と隣接電極間の絶縁性とをバランスよく両立するという観点から、回路接続材料の全体積を100体積部としたとき、0.1~30体積部であることが好ましく、0.5~15体積部であることがより好ましく、1~7.5体積部であることが更に好ましい。
接着剤成分の配合量は、回路接続時、及び接続後に電極間のギャップを保持し、優れた接続信頼性を備えるために必要な強度、弾性率を確保し易くするという観点から、回路接続材料の全質量を100質量部としたとき、10~90質量部であることが好ましく、20~80質量部であることがより好ましく、30~70質量部であることが更に好ましい。
接着剤成分としては特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂の潜在性硬化剤とを含有する組成物(以下、「第1組成物」という。)、ラジカル重合性物質と加熱により遊離ラジカルを発生する硬化剤とを含有する組成物(以下、「第2組成物」)、又は第1組成物と第2組成物との混合組成物が好ましい。
第1組成物が含有するエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、ハロゲン化されていてもよく、水素添加されていてもよい。これらのエポキシ樹脂は、2種以上を併用してもよい。
第1組成物が含有する潜在性硬化剤としては、エポキシ樹脂を硬化させることができるものであればよく、このような潜在性硬化剤としては、アニオン重合性の触媒型硬化剤、カチオン重合性の触媒型硬化剤、重付加型の硬化剤等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上の混合物として使用できる。これらのうち、速硬化性に優れ、化学当量的な考慮が不要である点からは、アニオン又はカチオン重合性の触媒型硬化剤が好ましい。
アニオン又はカチオン重合性の触媒型硬化剤としては、イミダゾール系硬化剤、ヒドラジド系硬化剤、三フッ化ホウ素-アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ジアミノマレオニトリル、メラミン及びその誘導体、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド等が挙げられ、これらの変成物も使用することができる。重付加型の硬化剤としては、ポリアミン類、ポリメルカプタン類、ポリフェノール類、酸無水物等が挙げられる。
アニオン重合性の触媒型硬化剤として第3級アミン類、イミダゾール類等を配合した場合、エポキシ樹脂は160℃~200℃程度の中温で数10秒~数時間程度の加熱により硬化する。このため、可使時間(ポットライフ)を比較的長くすることができる。カチオン重合性の触媒型硬化剤としては、例えば、エネルギー線照射によりエポキシ樹脂を硬化させる感光性オニウム塩(芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩等)が好ましい。また、エネルギー線照射以外に加熱によって活性化しエポキシ樹脂を硬化させるものとして、脂肪族スルホニウム塩等がある。この種の硬化剤は、速硬化性という特徴を有することから好ましい。
これらの潜在性硬化剤を、ポリウレタン系、ポリエステル系等の高分子物質、ニッケル、銅等の金属薄膜、ケイ酸カルシウム等の無機物などで被覆してマイクロカプセル化したものは、可使時間が延長できるため好ましい。第1組成物が含有する潜在性硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂と必要により配合するフィルム形成材との合計100質量部に対して、20~80質量部であることが好ましく、30~70質量部がより好ましい。
第2組成物が含有するラジカル重合性物質は、ラジカルにより重合する官能基を有する物質である。このようなラジカル重合性物質としては、アクリレート(対応するメタクリレートも含む。以下同じ。)化合物、アクリロキシ(対応するメタクリロキシも含む。以下同じ。)化合物、マレイミド化合物、シトラコンイミド樹脂、ナジイミド樹脂等が挙げられる。ラジカル重合性物質は、モノマー又はオリゴマーの状態で用いてもよく、モノマーとオリゴマーとを併用することも可能である。上記アクリレート化合物の具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、2-ヒドロキシ-1,3-ジアクリロキシプロパン、2,2-ビス[4-(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。また、必要によりハイドロキノン、メチルエーテルハイドロキノン類等の重合禁止剤を適宜用いてもよい。また更に、耐熱性の向上の観点から、アクリレート化合物がジシクロペンテニル基、トリシクロデカニル基及びトリアジン環からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有することが好ましい。上記アクリレート化合物以外のラジカル重合性物質は、例えば、国際公開第2009/063827号に記載の化合物を好適に使用することが可能である。これらは1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、上記ラジカル重合性物質に下記式(I)で示されるリン酸エステル構造を有するラジカル重合性物質を併用することが好ましい。この場合、金属等の無機物表面に対する接着強度が向上するため、回路電極同士の接着に好適である。
Figure 0007341886000001
[式中、nは1~3の整数を示す。]
リン酸エステル構造を有するラジカル重合性物質は、無水リン酸と2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとを反応させることにより得られる。リン酸エステル構造を有するラジカル重合性物質として、具体的には、モノ(2-メタクリロイルオキシエチル)アシッドフォスフェート、ジ(2-メタクリロイルオキシエチル)アシッドフォスフェート等がある。これらは単独で又は2種以上を混合して使用できる。
上記式(I)で示されるリン酸エステル構造を有するラジカル重合性物質の配合量は、ラジカル重合性物質と必要により配合するフィルム形成材との合計100質量部に対して、0.01~50質量部であることが好ましく、0.5~5質量部がより好ましい。
上記ラジカル重合性物質は、アリルアクリレートと併用することもができる。この場合、アリルアクリレートの配合量は、ラジカル重合性物質と、必要により配合されるフィルム形成材との合計100質量部に対して、0.1~10質量部であることが好ましく、0.5~5質量部がより好ましい。
第2組成物が含有する、加熱により遊離ラジカルを発生する硬化剤とは、加熱により分解して遊離ラジカルを発生する硬化剤である。このような硬化剤としては、過酸化物、アゾ系化合物等が挙げられる。このような硬化剤は、目的とする接続温度、接続時間、ポットライフ等により適宜選定される。高反応性及びポットライフの向上の観点から、半減期10時間の温度が40℃以上、かつ、半減期1分の温度が180℃以下の有機過酸化物が好ましく、半減期10時間の温度が60℃以上、かつ、半減期1分の温度が170℃以下の有機過酸化物がより好ましい。
上記硬化剤の配合量は、接続時間を25秒以下とする場合、ラジカル重合性物質と必要により配合されるフィルム形成材との合計100質量部に対して、2~10質量部であることが好ましく、4~8質量部であることがより好ましい。これにより、十分な反応率を得ることができる。なお、接続時間を限定しない場合の硬化剤の配合量は、ラジカル重合性物質と必要により配合されるフィルム形成材との合計100質量部に対して、0.05~20質量部であることが好ましく、0.1~10質量部であることがより好ましい。
第2組成物が含有する、加熱により遊離ラジカルを発生する硬化剤の具体例としては、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステルパーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、シリルパーオキサイド等が挙げられる。また、回路電極の腐食を抑えるという観点から、含有される塩素イオン及び有機酸の濃度が5000ppm以下である硬化剤が好ましく、更に、加熱分解後に発生する有機酸が少ない硬化剤がより好ましい。このような硬化剤の具体例としては、パーオキシエステル、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、シリルパーオキサイド等が挙げられ、高反応性が得られるパーオキシエステルから選定された硬化剤がより好ましい。なお、上記硬化剤は、適宜混合して用いることができる。
パーオキシエステルとしては、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1-シクロヘキシル-1-メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t-ヘキシルパーオキシネオデカノデート、t-ブチルパーオキシピバレート、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ2-エチルヘキサノネート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(2-エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1-シクロヘキシル-1-メチルエチルパーオキシ-2-エチルヘキサノネート、t-ヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノネート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノネート、t-ブチルパーオキシイソブチレート、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ブチルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノネート、t-ブチルパーオキシラウレート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(m-トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルモノカーボネート、t-ヘキシルパーオキシベンゾエート、t-ブチルパーオキシアセテート等が挙げられる。上記パーオキシエステル以外の加熱により遊離ラジカルを発生する硬化剤は、例えば、国際公開第2009/063827号に記載の化合物を好適に使用することが可能である。これらは1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
これらの硬化剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができ、更に分解促進剤、分解抑制剤等を混合して用いてもよい。また、これらの硬化剤をポリウレタン系又はポリエステル系の高分子物質等で被覆してマイクロカプセル化してもよい。マイクロカプセル化した硬化剤は、可使時間が延長されるために好ましい。
本実施形態の回路接続材料には、必要に応じて、フィルム形成材を添加して用いてもよい。フィルム形成材とは、液状物を固形化し構成組成物をフィルム形状とした場合に、通常の状態(常温常圧)でのフィルムの取扱いを容易とし、容易に裂けたり、割れたり、べたついたりしない機械的特性等をフィルムに付与するものである。フィルム形成材としては、フェノキシ樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、キシレン樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、接着性、相溶性、耐熱性及び機械的強度に優れることからフェノキシ樹脂が好ましい。
フェノキシ樹脂は、2官能フェノール類とエピハロヒドリンを高分子化するまで反応させるか、又は2官能エポキシ樹脂と2官能フェノール類とを重付加させることにより得られる樹脂である。フェノキシ樹脂は、例えば2官能フェノール類1モルとエピハロヒドリン0.985~1.015モルとをアルカリ金属水酸化物等の触媒の存在下、非反応性溶媒中で40~120℃の温度で反応させることにより得ることができる。また、フェノキシ樹脂としては、樹脂の機械的特性及び熱的特性の観点からは、特に2官能性エポキシ樹脂と2官能性フェノール類の配合当量比をエポキシ基/フェノール水酸基=1/0.9~1/1.1とし、アルカリ金属化合物、有機リン系化合物、環状アミン系化合物等の触媒の存在下、沸点が120℃以上のアミド系、エーテル系、ケトン系、ラクトン系、アルコール系等の有機溶剤中で、反応固形分が50質量%以下の条件で50~200℃に加熱して重付加反応させて得たものが好ましい。フェノキシ樹脂は、単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
上記2官能エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニルジグリシジルエーテル、メチル置換ビフェニルジグリシジルエーテル等が挙げられる。2官能フェノール類は、2個のフェノール性水酸基を有するものである。2官能フェノール類としては、例えば、ハイドロキノン類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、ビスフェノールフルオレン、メチル置換ビスフェノールフルオレン、ジヒドロキシビフェニル、メチル置換ジヒドロキシビフェニル等のビスフェノール類などが挙げられる。フェノキシ樹脂は、ラジカル重合性の官能基、又はその他の反応性化合物により変性(例えば、エポキシ変性)されていてもよい。
フィルム形成材の配合量は、回路接続材料の全質量を100質量部としたとき、10~90質量部であることが好ましく、20~60質量部であることがより好ましい。
本実施形態の回路接続材料は、更に、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及びアクリロニトリルのうち少なくとも一つをモノマー成分とした重合体又は共重合体を含んでいてもよい。ここで、応力緩和に優れることから、回路接続材料は、グリシジルエーテル基を含有するグリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタクリレートを含む共重合体系アクリルゴム等を併用して含むことが好ましい。これらのアクリルゴムの重量平均分子量は、接着剤組成物の凝集力を高める点から20万以上が好ましい。
本実施形態の回路接続材料は、更に、ゴム微粒子、充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤、難燃化剤、チキソトロピック剤、カップリング剤、フェノール樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート類等を含有することもできる。
ゴム微粒子は、その平均粒径が、配合する導電粒子の平均粒径の2倍以下であり、且つ室温(25℃)での貯蔵弾性率が導電粒子及び接着剤組成物の室温での貯蔵弾性率の1/2以下であるものであることが好ましい。特に、ゴム微粒子の材質が、シリコーン、アクリルエマルジョン、SBR、NBR又はポリブタジエンゴムである場合は、単独で又は2種以上を混合して用いることが好適である。3次元架橋したこれらゴム微粒子は、耐溶剤性に優れており、接着剤組成物中に容易に分散される。
充填剤は、回路電極間の電気特性の接続信頼性等を向上させることができる。充填剤としては、例えばその平均粒径が導電粒子の平均粒径の1/2以下であるものを好適に使用できる。また、導電性を持たない粒子を併用する場合には、導電性を持たない粒子の平均粒径以下のものであれば使用できる。充填剤の配合量は、接着剤組成物100質量部に対して5~60質量部であることが好ましい。配合量が60質量部以下であることにより、接続信頼性向上効果をより十分に得られる傾向があり、他方、5質量部以上であることにより充填剤添加の効果を十分に得られる傾向がある。
カップリング剤としては、アミノ基、ビニル基、アクリロイル基、エポキシ基又はイソシアネート基を含有する化合物が、接着性が向上するので好ましい。
回路接続材料は、接続時に溶融流動して相対向する回路電極の接続を得た後、硬化して接続を保持するものであり、回路接続材料の流動性は重要な因子である。このことを示す指標として、例えば次のようなものが挙げられる。すなわち、厚さ0.7mmの15mm×15mmの二枚のガラス板の間に、厚さ35μmの5mm×5mmの回路接続材料を挟み、170℃、2MPa、10秒の条件で加熱加圧を行った場合、加熱加圧前の回路接続材料の主面の面積(A)と加熱加圧後の主面の面積(B)とを用いて表される流動性(B)/(A)の値が1.3~3.0であることが好ましく、1.5~2.5であることがより好ましい。1.3以上であると流動性が好適であり、良好な接続を得易い傾向があり、3.0以下であると、気泡が発生し難く信頼性により優れる傾向がある。
回路接続材料の硬化後の40℃での弾性率は100~3000MPaが好ましく、500~2000MPaがより好ましい。硬化後の回路接続材料の弾性率は、例えば動的粘弾性測定装置(DVE、DMA等)を用いて測定することができる。
本実施形態の回路接続材料は、COG接続(Chip on Glass)、FOB(Flex on Board)接続、FOG(Flex on Glass)接続、FOF(Flex on Flex)接続、FOP(Flex on Polymer)接続、COP(Chip on Polymer)接続、COF(Chip on Flex)接続等に好適に用いられる。
COG接続とは、例えば、ICを有機ELパネル又はLCDパネルとを接続する方式であり、ICに形成された回路電極と有機ELパネル又はLCDパネルを構成するガラス基板に形成された回路電極との接続を指す。
FOB接続とは、例えば、TCP(Tape Carrier Package)、COF及びFPCに代表される、フレキシブル基板に形成された回路電極とプリント配線板上に形成された回路電極との接続を指す。FOG接続とは、例えば、TCP、COF及びFPCに代表される、フレキシブル基板に形成された回路電極と有機ELパネル又はLCDパネルを構成するガラス基板に形成された回路電極との接続を指す。FOF接続とは、例えば、TCP、COF及びFPCに代表される、フレキシブル基板に形成された回路電極とフレキシブル基板に形成された回路電極との接続を指す。FOP接続とは、フレキシブル基板に形成された回路電極と有機ELパネル又はLCDパネルを構成するポリマー基板に形成された回路電極との接続を指す。COP接続とは、ICに形成された回路電極とプラスチック基板に形成された回路電極との接続を指す。COF接続とは、ICに形成された回路電極とフレキシブル基板に形成された回路電極との接続を指す。
<接続構造体>
本実施形態の回路接続構造体は、第一の回路電極を有する第一の回路部材と、第二の回路電極を有する第二の回路部材と、第一の回路部材と第二の回路部材との間に介在する、上述の回路接続材料の硬化物からなる接続部と、を有している。本実施形態において、回路電極の材料としては、Ti、Al、Mo、Co、Cu、Cr、Sn、Zn、Ga、In、Ni、Au、Ag、V、Sb、Bi、Re、Ta、Nb、W等を用いることができる。回路電極の厚さは、接続抵抗と価格とのバランスを図る観点から、100~5000nmが好ましく、100~2500nmが更に好ましい。また、下限を500nmとすることもできる。
本実施形態の回路接続構造体は、第一の回路電極を有する第一の回路部材と第二の回路電極を有する第二の回路部材とを、第一の回路電極と第二の回路電極とが対向するように配置し、対向配置した第一の回路電極と第二の回路電極との間に、回路接続材料を介在させ、加熱加圧して、第一の回路電極と第二の回路電極とを電気的に接続させることにより、作製することができる。このように、本実施形態の回路接続材料は、電気回路相互の接着用の材料として有用である。
より具体的には、回路部材としては、例えば、半導体チップ、抵抗体チップ、コンデンサチップ等のチップ部品、プリント基板等の基板などが挙げられる。これらの回路部材には上述の回路電極が通常は多数(場合によっては単数でもよい)設けられている。それらの回路電極の少なくとも一部を対向配置し、対向配置した回路電極間に回路接続材料を介在させ、回路部材の少なくとも1組を加熱加圧することで、対向配置した回路電極同士を電気的に接続する。この際、対向配置した回路電極同士は、回路接続材料に含まれる導電粒子を介して電気的に接続される一方で、隣接する回路電極同士の絶縁は保たれる。このように、本実施形態の回路接続材料は異方導電性を示す。
図3(a)~図3(c)を参照しながら、回路接続構造体の製造方法の一実施形態を説明する。図3(a)は回路部材同士を接続する前の工程断面図であり、図3(b)は回路部材同士を接続する際の工程断面図であり、図3(c)は回路部材同士を接続した後の工程断面図である。
まず、図3(a)に示すように、有機ELパネル21上に回路電極21a及び回路基板21bが設けられた回路部材20と、基板31上に回路電極31aが設けられた回路部材30とを準備する。そして、回路電極21aの上に、フィルム状に成形された回路接続材料5を載置する。
次に、図3(b)に示すように、回路電極31aが設けられた基板31を、回路電極21aと回路電極31aとが互いに対向するように位置あわせをしながら、回路接続材料5の上に載置して、回路接続材料5を回路電極21aと回路電極31aとの間に介在させる。なお、回路電極21a,31aは奥行き方向に複数の電極が並んだ構造(図示しない)を有している。回路接続材料5はフィルム状であるため取扱いが容易である。このため、回路接続材料5を回路電極21aと回路電極31aとの間に容易に介在させることができ、回路部材20と回路部材30との接続作業を容易にすることができる。
次に、加熱しながら有機ELパネル21と基板31とを介して、回路接続材料5を図3(b)の矢印Aの方向に加圧して硬化処理を行う。これによって図3(c)に示すような、回路部材20,30同士が回路接続材料の硬化物5aを介して接続された回路接続構造体50が得られる。硬化処理の方法としては使用する接着剤組成物に応じて、加熱及び光照射の一方又は双方を採用することができる。
以下、実施例を挙げて本開示について更に具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(1)導電粒子の準備
以下の表1に示す11種類の導電粒子A~Kを準備した。これらの導電粒子はいずれもプラスチック粒子からなるコアと、このコア粒子を被覆する金属層(ニッケル層)をシェルとによって構成されるコアシェル粒子である。ニッケルの電気伝導率は14.5×10S/mである。導電粒子A~Kのうち、導電粒子A~E及び導電粒子H,Jが第一及び第二の条件の両方を満たすものであった。
Figure 0007341886000002

<実施例1>
(2)異方導電性フィルムの作製
(フェノキシ樹脂溶液の調製)
フェノキシ樹脂(製品名:PKHC、ユニオンカーバイド株式会社製、重量平均分子量5000)50gを、トルエン/酢酸エチル=50/50(質量比)の混合溶剤に溶解して、固形分40質量%のフェノキシ樹脂溶液とした。
(ウレタンアクリレートの合成)
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口及び還流冷却器を装着した2L(リットル)の四つ口フラスコに、ポリカーボネートジオール(アルドリッチ社製、数平均分子量Mn=2000)4000質量部と、2-ヒドロキシエチルアクリレート238質量部と、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.49質量部と、スズ系触媒4.9質量部とを仕込んで反応液を調製した。70℃に加熱した反応液に対して、イソホロンジイソシアネート(IPDI)666質量部を3時間かけて均一に滴下し、反応させた。滴下完了後、15時間反応を継続し、NCO%(NCO含有量)が0.2質量%以下となった時点を反応終了とみなし、ウレタンアクリレートを得た。NCO%は、電位差自動滴定装置(商品名:AT-510、京都電子工業株式会社製)によって確認した。GPCによる分析の結果、ウレタンアクリレートの重量平均分子量は8500(標準ポリスチレン換算値)であった。GPCの測定条件を表2に示す。
Figure 0007341886000003
(接着剤組成物含有液の調製)
上記フェノキシ樹脂溶液から固形分が50g含まれるように量り取ったフェノキシ樹脂溶液と、上記ウレタンアクリレート30gと、イソシアヌレート型アクリレート(製品名:M-215、東亞合成株式会社製)15gと、リン酸エステル型アクリレート1gと、遊離ラジカル発生剤としてのベンゾイルパーオキサイド(製品名:ナイパーBMT-K40、日油株式会社製)4gを混合して接着剤組成物含有液を調製した。
(異方導電性フィルムの作製)
上記接着剤組成物含有液100質量部に対して導電粒子Aを5質量部分散させて回路接続材料含有液を調製した。この回路接続材料含有液を、片面を表面処理した厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗工装置を用いて塗布し、その後、70℃で3分間熱風乾燥させた。これにより、PETフィルム上に厚さが20μmの異方導電性フィルムを得た。この異方導電性フィルムの全質量を100体積部としたとき、接着剤成分及び導電粒子の含有量はそれぞれ97体積部及び3体積部であった。
(3)接続構造体の作製(電極最表面:チタン)
PETフィルム付きの異方導電性フィルムを所定のサイズ(幅1.5mm×長さ3cm)に裁断した。異方導電性フィルムが形成されている面(接着面)を、最表面からチタン(膜厚50nm)及びアルミニウム(膜厚250nm)の順にコートされたガラス基板(厚さ0.7mm)上に転写した。転写の条件は70℃、1MPaで2秒間とした。PETフィルムを剥離し後、ピッチ50μm、厚さ8μmのすずめっき銅回路を600本有するフレキシブル回路板(FPC)を異方導電性フィルム上に仮固定した。仮固定の条件は24℃、0.5MPaで1秒間とした。次いで、これを本圧着装置に設置し、厚さ200μmのシリコーンゴムシートをクッション材とし、FPC側から、ヒートツールによって170℃、3MPaで6秒間の条件で加熱加圧して幅1.5mmにわたり接続した。これにより、接続構造体を得た。
(4)接続構造体の作製(電極最表面:ITO)
最表面からチタン及びアルミニウムの順にコートされた上記ガラス基板の代わりに、最表面にITO(膜厚100nm)がコートされたガラス基板を用いたことの他は上記と同様にして接続構造体を得た。
(5)接続構造体の作製(電極最表面:IZO)
最表面からチタン及びアルミニウムの順にコートされた上記ガラス基板の代わりに、最表面からIZO(膜厚100nm)、Cr(膜厚50nm)及びアルミニウム(膜厚200nm)の順にコートされたガラス基板を用いたことの他は上記と同様にして接続構造体を得た。
(6)接続抵抗の測定
得られた上記二種類の接続構造体の接続抵抗を以下のようにして測定した。接続構造体の接続部を含むFPCの隣接回路間の抵抗値をマルチメータ(装置名:TR6845、アドバンテスト株式会社製)で測定した。なお、隣接回路間の抵抗40点を測定して平均値を求め、これを接続抵抗とした。表3に結果を示す。
<実施例2~5及び比較例1,2>
導電粒子Aの代わりに導電粒子B~Kをそれぞれ使用したことの他は、実施例1と同様にして、それぞれ三種類の接続構造体を作製し、それらの接続抵抗を測定した。表3に結果を示す。
Figure 0007341886000004
本開示によれば、接続すべき回路部材が有する回路電極に対して十分に汎用性の高い導電粒子を選別する方法が提供される。また、本開示によれば、導電粒子、これを用いた回路接続材料、並びに接続構造体及びその製造方法が提供される。
1,1a,1b…導電粒子、3,4,20,30…回路部材、3a,4a,21a,31a…回路電極、5…回路接続材料、5a…回路接続材料の硬化物、10,50…接続構造体

Claims (13)

  1. 導電粒子の選別方法であって、
    導電粒子の最外層が以下の第一の条件を満たすか否かを判定する工程と、
    当該導電粒子が以下の第二の条件を満たすか否かを判定する工程と、
    を含み、
    前記第一の条件及び前記第二の条件の両方を満たす導電粒子を良と判定する、導電粒子の選別方法。
    第一の条件:前記最外層を構成する元素を分析し、前記最外層がAl、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Zn、Zr、Mo、Pd、In、Sn、W及びPtからなる群から選ばれる元のみから構成され且つ前記最外層を構成する元素の種類から特定される20℃における電気伝導率が40×10S/m以下
    第二の条件:導電粒子2.5gに対して荷重2kNを印加して測定される体積固有抵抗が15mΩcm以下
  2. 回路部材同士を接着するとともにそれぞれの回路部材が有する回路電極同士を電気的に接続するために用いられる回路接続材料であって、
    光又は熱により硬化する接着剤成分と、
    前記接着剤成分中に分散している導電粒子と、
    を含み、
    前記導電粒子は請求項1に記載の導電粒子の選別方法によって良と判定される導電粒子である、回路接続材料。
  3. フィルム状に形成されたものである、請求項2に記載の回路接続材料。
  4. 前記接続がCOG接続、FOB接続、FOG接続、FOF接続、FOP接続、COP接続又はCOF接続である、請求項2又は3に記載の回路接続材料。
  5. 対向配置された一対の回路部材の間に、請求項2~4のいずれか一項に記載の回路接続材料を介在させる工程と、
    加熱及び加圧によって前記回路接続材料の硬化物からなり、前記一対の回路部材の間に介在しそれぞれの前記回路部材が有する回路電極同士が電気的に接続されるように前記回路部材同士を接着する接続部を形成する工程と、
    を含む接続構造体の製造方法。
  6. 対向配置された一対の回路部材と、
    請求項2~4のいずれか一項に記載の回路接続材料の硬化物からなり、前記一対の回路部材の間に介在しそれぞれの回路部材が有する回路電極同士が電気的に接続されるように当該回路部材同士を接着する接続部と、
    を備える接続構造体。
  7. 対向配置された一対の回路部材と、
    回路接続材料の硬化物からなり、前記一対の回路部材の間に介在しそれぞれの回路部材が有する回路電極同士が電気的に接続されるように当該回路部材同士を接着する接続部と、
    を備え、
    前記回路接続材料が、光又は熱により硬化する接着剤成分と、前記接着剤成分中に分散している導電粒子と、を含み、
    前記導電粒子が、20℃における電気伝導率が40×10S/m以下である金属層を備え、当該導電粒子2.5gに対して荷重2kN印加して測定される体積固有抵抗が15mΩcm以下であり、
    前記回路電極の最表面がTi又はIZOであり、
    前記金属層が前記導電粒子の最外層である接続構造体。
  8. 前記金属層がNiを含む、請求項7に記載の接続構造体。
  9. 前記導電粒子が樹脂材料からなるコア粒子を更に備え、
    前記コア粒子表面上に前記金属層が形成されている、請求項7又は8に記載の接続構造体。
  10. 前記金属層が突起を有する、請求項7~9のいずれか一項に記載の接続構造体。
  11. 前記導電粒子が前記金属層の表面に配置された有機膜、有機微粒子又は無機微粒子を更に備える、請求項7~10のいずれか一項に記載の接続構造体。
  12. 前記導電粒子の平均粒径が1~50μmである、請求項7~11のいずれか一項に記載の接続構造体。
  13. 前記導電粒子の20%圧縮時の弾性率が0.1~15GPaである、請求項7~12のいずれか一項に記載の接続構造体。
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