JP7341823B2 - 画像形成装置および給紙システム - Google Patents

Description

本発明は、画像形成装置および給紙システムに関するものである。

電子写真方式によって用紙に画像を形成する画像形成装置では、機器の設置面積を小さくする省スペース化が望まれており、給紙装置に画像形成装置本体や別の給紙装置を積み重ねられるものが多くなっている。積み重ねられた画像形成装置と給紙装置または給紙装置同士は、運搬時や地震の際に装置同士が外れることの防止するために、画像形成装置と給紙装置または給紙装置同士が動かないように連結することがある。例えば、画像形成装置と給紙装置の連結部を目隠しするカバーを外して、装置内側に向けてネジを締めることで画像形成装置と給紙装置を連結する構成が開示されている（特許文献１）。この構成では、作業者は目隠しカバーを外す手間がかかることに加え、目隠しカバーを紛失したり付け忘れたりする恐れがある。

特開２０１７－７４７７４号公報

近年、プリンタや複写機などの画像形成装置は、設置作業やメンテナンスにかかる時間を短縮することが求められており、画像形成装置と給紙装置または給紙装置同士を簡便に連結でき、連結するための作業時間を短縮できる構成が求められている。本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、画像形成装置本体と給紙装置または給紙装置同士を簡便に連結でき、連結するための作業時間を短縮することができる構成に係るものである。

上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、記録材を収容する給紙カセットが着脱可能な、記録材に画像形成可能な画像形成部を有する画像形成装置本体と、給紙カセットの下方において、画像形成装置本体が積み重ねられる給紙装置と、を有し、画像形成装置本体と、給紙装置と、を連結する連結部が設けられ、画像形成装置本体から給紙カセットを取り外したときにできる空間において、連結部で画像形成装置本体と給紙装置が連結される。

また本発明に係る給紙システムは、記録材に画像形成可能な画像形成部を有する画像形成装置本体が積み重ねられる、記録材を収容する第１給紙カセットが着脱可能な第１給紙装置と、画像形成装置本体が積み重ねられた第１給紙装置が積み重ねられる、記録材を収容する第２給紙カセットが着脱可能な第２給紙装置と、を有し、第１給紙装置と、第２給紙装置と、を連結する連結部が設けられ、第１給紙装置から第１給紙カセットを取り外したときにできる空間において、連結部で第１給紙装置と第２給紙装置が連結される。

本発明によれば、画像形成装置本体と給紙装置または給紙装置同士を簡便に連結でき、連結するための作業時間を短縮することができる画像形成装置及び給紙システムを提供することができる。

実施例１に係る連結部の斜視図 本実施形態に係る画像形成装置全体の正面断面図 実施例１に係る装置本体フレームと給紙装置の斜視図 実施例１に係る給紙装置の斜視図 変形例に係る連結部の斜視図 変形例に係る連結部の斜視図

［実施例１］
（画像形成装置）
本発明を適用できる画像形成装置の一態様である装置本体２と給紙装置３について説明する。図２は、本発明に係る画像形成装置１の正面断面図であり、レーザープリンターである。なお図２では、２段積み重ねた給紙装置３に装置本体２を積み重ねた構成としている。

装置本体２の外装カバー４があり、外装カバー４の一部には画像形成された用紙を排出するための排紙部５が設けられている。装置本体２は、排紙部５の下方に、画像信号に応じたレーザー光を出射する光学走査装置７Ａ、光学走査装置から出射されるレーザー光に応じて画像形成可能な画像形成部７Ｂ、複数枚の用紙を収容する給紙カセット９が設けられている。また装置本体２は、給紙カセット９から用紙を１枚ずつ画像形成部に向けて供給する給紙手段７Ｃの他、画像形成部において画像が形成された用紙を排紙部５に向けて搬送する排紙手段等が設けられている。尚、画像形成部７Ｂは、像担持体である感光ドラム、帯電装置、現像装置、クリーニング装置、定着装置等の各種プロセス機器によって構成されている。

装置本体２は、外装カバー４の内部には、光学走査装置７Ａ、画像形成部７Ｂ、給紙カセット９、給紙手段７Ｃ、排紙手段を支持するフレーム１０を有している。図３では、説明の便宜のため、装置本体２としてフレーム１０だけを２段積み重ねた給紙装置３に積み重ね、給紙装置３とフレーム１０を連結部２１で連結した構成を示す。フレーム１０には、ネジ３５を固定するネジ孔２８Ａ（図１（Ａ））が設けられている。

以上のように装置本体２では記録材は、装置下方に設けられた給紙カセット９から画像形成装置の二次転写部や定着部が設けられた右側を装置下方から装置上方へ搬送された後、排紙部５上に積載されるように装置左側に向かって排出される。したがって、給紙カセットは、記録材が搬送される方向に対して直交する方向に引き出し可能とされている。

（給紙装置）
図４（Ａ）は、本発明に係る給紙装置３の斜視図である。給紙装置３は、用紙を積載収納して装置本体２に向けて用紙を１枚ずつ搬送供給する装置である。給紙装置３は、フレーム３Ａと、フレーム３Ａに収納された、装置前側に引出し可能な給紙カセット９と、給紙カセット９に積載された用紙を１枚ずつ搬送するための給紙部と、給紙部から搬送された用紙を装置本体２に搬送する搬送部１１と、を備えている。給紙装置３の上部にある天板１２には、複数の本体設置部１２Ａと、複数の位置決めピン１３と、ネジ孔２８Ａと、複数のボス１２Ｂと、が設けられている。具体的には、本体設置部１２Ａは、４箇所設けられ、装置本体２の荷重を支えるものである。位置決めピン１３は、２箇所設けられ、装置本体２のフレーム１０の底面にある位置決め穴と係合して、装置本体２と給紙装置３の前後左右方向を位置決めするものであり、装置の端部に配置している。ボス１２Ｂは、２箇所設けられ、ネジ孔２８Ａとボス１２Ｂは、後述する連結部２１を所定の位置に固定するためのものである。

給紙装置３では、記録材を装置本体２へ搬送する搬送部１１は、画像形成装置の二次転写部や定着部が設けられた右側に設けられている。また給紙装置３では、装置後側において、装置本体２と電気的な接続を行うコネクタ１４が、複数の位置決めピン１３の間、且つ複数の連結部２１の間に配置されている。

（連結構造の説明）
次に装置本体２と給紙装置３の連結構成について説明を行う。本実施例の連結構造では、装置本体２と給紙装置３を連結部２１で連結する。図４（Ａ）に示すように、装置本体２の後側において、左右１箇所ずつ連結部２１を配置している。図４（Ｂ）は、図４（Ａ）連結部２１を装置本体２の後側から見た拡大斜視図である。

連結部２１は、Ｌ字型に曲げられたプレス成型品であり、第１部分２１Ａと第２部分２１Ｂが屈曲部２１Ｃを介して繋がった構成を有する。第１部分２１Ａは、円孔２２が形成され、第２部分２１Ｂと繋がる屈曲部２１Ｃに対して対となる他端の先端には曲げ部２３が形成されている。また第２部分２１Ｂは、円孔２４と、長孔２５と、円孔２４より直径が大きい円孔２６と、が形成されている。

連結部２１は、給紙装置３に対して、円孔２４が一方のボス１２Ｂが係合することで位置が決められ、長孔２５が他方のボス１２Ｂが係合することで回転が規制される。このようにして、連結部２１は天板１２に対して正しい位置に配置できるように構成されている。そして連結部２１は、円孔２６を介してネジ３５が連結部２１の円孔２６に対応する位置に設けられたネジ孔２８Ａに固定されることで、は給紙装置３（天板１２）に固定される。他方で図１（Ａ）に示すように、連結部２１は、円孔２２を介してネジ１５がフレーム１０の後側板１０Ａに設けられた円孔１０Ｂに取り付けられ、装置本体２に固定される。このようにして装置本体２と給紙装置３は、連結部２１で連結された構成を有している。

次に図１を用いて、装置本体２と給紙装置３を連結する工程について説明する。図１（Ａ）は、装置本体２を給紙装置３に設置した様子を示しており、図１（Ｂ）は、図１（Ａ）を右側面から見た断面図を示している。

まず初めに連結部２１を給紙装置３の天板１２に固定する。一方のボス１２Ｂが円孔２４に、他方のボス１２Ｂが長孔２５に係合するように天板１２上に連結部２１を配置した後、円孔２６を介してネジ孔２８Ａにネジ３５を固定する。このようにして給紙装置３に連結部２１を固定する。

次に給紙装置３上に装置本体２を設置する。複数の位置決めピン１３は、装置本体２のフレーム１０に設けられた位置決め穴と係合し、装置本体２と給紙装置３の前後左右方向の位置決めを行った後、本体設置部１２Ａにより装置本体２の荷重が支持される構成とされている。本実施例では、２つの位置決めピン１３の間に連結部２１を配置し、連結部２１の円孔２２とフレーム１０の円孔１０Ｂの位置がズレることを抑制できるようにしている。

また、このとき、連結部２１の第１部分２１Ａと装置本体２のフレーム１０の後側面とが隣接するように、本実施例ではフレーム１０の後側面に対して第１部分２１Ａが装置内側（装置前側、一方側）に位置するように構成されている。このため曲げ部２３は、屈曲部２１Ｃから離れるにつれて、すなわち装置本体２へ近づくにつれて、装置外側（装置後側）から装置内側（装置前側、一方側）へ向かう形状を有する。このように第１部分２１Ａは、給紙装置３上に装置本体２を配置する際に、フレーム１０と干渉しないように構成されている。つまり曲げ部２３は、給紙装置３上に装置本体２を配置する際にフレーム１０が摺動するようにして、フレーム１０を所定の位置へ案内できるように構成されている。

そして、連結部２１を装置本体２に固定し、装置本体２と給紙装置３を連結部２１で連結する。連結部２１の円孔２２を介してネジ１５をフレーム１０の後側板１０Ａに設けられた円孔１０Ｂに取り付け、装置本体２に給紙装置３を固定する。本実施例では、ネジ１５を締める際には、図１（Ｃ）のように装置本体２の給紙カセット９を装置外側へ取り外してできる空間２７からドライバ等の工具３０を入れてネジ止めしている。つまり言い換えると、装置本体２の給紙カセット９を装置外側へ取り外してできる空間２７に、固定手段であるネジ１５を設け、連結部２１を装置本体２に固定し、装置本体２と給紙装置３を連結部２１で連結する。

なお本実施例では連結部２１は、第１部分２１Ａに対して第２部分２１Ｂは装置前側から装置後側へ向かって延びている。またフレーム１０は、後側板１０Ａの下端に曲げ部１０Ｃが設けられ、曲げ部１０Ｃも装置前側から装置後側へ向かって延びている。このため、作業スペースは、装置本体２の給紙カセット９を装置外側へ取り外してできる空間２７であるものの、ネジ１５を取り付ける際にフレーム１０の後側板１０Ａの装置前側は干渉するものがない構成とすることができ、作業性を向上させることができる。

以上のように、容易に着脱可能とされた給紙カセット９を装置本体２から取り外し、給紙カセット９を装置本体２から取り外してできた空間２７で、装置本体２と給紙装置３を連結する構成にあっては、非常に簡単に、短時間の作業で連結することができる。また、連結部２１は、装置本体２や給紙装置３と着脱可能であることから、連結構造を強くしたい場合にあっては、連結部２１の板厚変更や形状変更をし易く、使用者の要望に合わせて連結部２１の有無を選択することもできる。

さらには本実施例では、連結部２１が各部品の取り付け基準になっている後側板１０Ａと連結している。この結果、装置本体２と給紙装置３の位置精度が良い状態で連結されると同時に、後側板１０Ａの強度を高めることができる効果も得られる。

上記の実施例に記載されている構成部品の形状、それらの相対配置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を限定するものではない。

例えば、装置本体２と給紙装置３とを連結部２１を用いて連結した画像形成装置について説明したが、これに限らず、給紙装置３同士を連結した給紙システムにおいても適用できる。この場合にあっては図３に示すように、給紙カセット９を給紙装置３から取り外してできた空間３７で連結部２１の円孔２２を介してネジ１５を給紙装置のフレーム３Ａに取り付け、給紙装置３同士を固定すればよい。

この他、上記の実施例では初めに連結部２１を給紙装置３の天板１２に固定した後、給紙カセット９を装置本体２から取り外してできた空間２７で、連結部２１を装置本体２に固定し、装置本体２と給紙装置３を連結したがこれに限らない。例えば、連結部２１を装置本体２に固定した後、給紙カセット９を装置本体２から取り外してできた空間２７で、連結部２１を給紙装置３の天板１２に固定し、装置本体２と給紙装置３を連結してもよい。

さらには、上記の実施例では連結部２１の給紙装置３に対する位置決めを天板１２で行い、連結部２１をフレーム１０の後側板１０Ａに固定しているが、これに限るものではない。例えば、連結部２１を用いることなく、天板１２とフレーム１０の後側板１０_Ａを固定する構成であっても良い。

より具体的には、図５に示すように、実施例１の天板１２と別体の連結部２１を用いることなく、天板１２から、円孔２２と、先端に曲げ部２３と、が設けられた連結部２９が突出するように形成された構成としてもよい。

その他、上記実施例では、固定手段としてネジ１５を用い、連結部２１をフレーム１０の後側板１０Ａに固定したが、これに限るものではない。固定手段は、連結部２１がフレーム１０に固定できるものであれば良く、図６のように固定手段として閂を用いても良い。

具体的には、円孔２２の代わりに、第１部分２１Ａに屈曲部２１Ｃから離れる方向（装置上下方向）に延びた２本の開口の間に位置する部分が装置外側から装置内側へ突出した橋状のランス形状２１Ｄを連結部２１に有する構成とされる（図６（Ａ））。また同様に、ネジ孔１０Ｂの代わりに、第１部分２１Ａを挟むように２つのランス形状１０Ｄをフレーム１０の後側板１０Ａに有する構成とされる。ランス形状１０Ｄは、装置上下方向に延びた２本の開口の間に位置する部分が装置外側から装置内側へ突出した橋状形状である。

そして本変形例では、ランス形状１０Ｄの間にランス形状２１Ｄを形成した連結部２１が配置され、装置本体２を給紙装置３に設置するとランス形状１０Ｄとランス形状２１Ｄは略水平に並ぶように配置される。

ここで、閂として機能するピン３１を用意する。ピン３１は、棒状部３１_Ａと、位置決め孔３１Ｂと、を有する。装置本体２の給紙カセット９を装置外側へ取り外してできる空間２７で、ピン３１の棒状部を３つのランス形状１０Ｄ、２１Ｄに差し込み（図６（Ｂ））、連結部２１を装置本体２に固定する。このようにして、装置本体２と給紙装置３を連結部２１で連結する構成してもよい。なお本変形例ではさらにピン３１を回動させ、ピンの位置決め孔３１Ｂをフレーム１０の後側板１０Ａに設けたタブ１０Ｅと係合させ（図６（Ｃ））、ピン３１の棒状部３１Ａが３つのランス形状１０Ｄ、２１Ｄから抜けない構成とすることが好ましい。

以上のように本発明の範囲において、適宜変更可能である。

１ 画像形成装置
２ 装置本体
３ 給紙装置
９ 給紙カセット
１０ フレーム
１２ 天板
１３ 位置決めピン
１５、３５ ネジ
２１ 連結部品
２１Ａ 第１部分
２１Ｂ 第２部分
２１Ｃ 屈曲部
２１Ｄ ランス形状
２２ 円孔
２３ 曲げ部
２７ 空間
２９ 連結部
３１ ピン

Claims (12)

1. 記録材を収容するカセットが着脱可能な、記録材に画像形成可能な画像形成部を有する画像形成装置本体と、
   前記カセットの下方において、前記画像形成装置本体に装着される給紙装置と、
   を有する画像形成装置において、
   前記給紙装置は、連結部を備え、
   前記画像形成装置本体から前記カセットを取り外したときにできる空間において前記連結部が前記画像形成装置本体とネジで固定され、前記連結部によって前記画像形成装置本体と前記給紙装置が連結され、
   前記ネジの前記連結部に対する挿入方向と、前記カセットの前記画像形成装置本体に対する装着方向が同方向である
   ことを特徴とする画像形成装置。
2. 前記連結部は、前記給紙装置の上方に設けられることを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
3. 前記給紙装置は、前記画像形成装置本体のフレームと係合する位置決め手段が複数、設けられ、
   前記連結部は、前記位置決め手段の間に配置される
   ことを特徴とする請求項２に記載の画像形成装置。
4. 前記画像形成装置本体のフレームは、前記連結部に対して、装置内側もしくは装置外側のいずれかに一方側に位置し、
   前記連結部は、前記画像形成装置に近づくにつれて、前記一方側へ向かう形状を有する
   ことを特徴とする請求項３に記載の画像形成装置。
5. 前記連結部は、前記給紙装置から着脱可能な構成である
   ことを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
6. 前記連結部は、前記画像形成装置本体に固定される第１部分と、前記給紙装置に固定される第２部分と、を備え、前記第１部分と前記第２部分が屈曲部を介して繋がった構成を有する
   ことを特徴とする請求項５に記載の画像形成装置。
7. 記録材に画像形成可能な画像形成部を有する画像形成装置本体の下方において、前記画像形成装置本体に装着可能な第１給紙装置であって、記録材を収容する第１カセットが着脱可能な第１給紙装置と、
   前記第１給紙装置の下方において前記第１給紙装置に装着可能な第２給紙装置であって、記録材を収容する第２カセットが着脱可能な第２給紙装置と、
   を有する給紙システムにおいて、
   前記第２給紙装置は、連結部が設けられ、
   前記第１給紙装置から前記第１カセットを取り外したときにできる空間において前記連結部が前記画像形成装置本体とネジで固定され、前記連結部によって前記第１給紙装置と前記第２給紙装置が連結され、
   前記ネジの前記連結部に対する挿入方向と、前記第１カセットの前記第１給紙装置に対する装着方向が同方向である
   ことを特徴とする給紙システム。
8. 前記連結部は、前記第２給紙装置の上方に設けられることを特徴とする請求項７に記載の給紙システム。
9. 前記第２給紙装置は、前記第１給紙装置のフレームと係合する位置決め手段が複数、設けられ、
   前記連結部は、前記位置決め手段の間に配置される
   ことを特徴とする請求項８に記載の給紙システム。
10. 前記第１給紙装置のフレームは、前記連結部に対して、装置内側もしくは装置外側のいずれかに一方側に位置し、
    前記連結部は、前記第１給紙装置に近づくにつれて、前記一方側へ向かう形状を有する
    ことを特徴とする請求項９に記載の給紙システム。
11. 前記連結部は、前記第２給紙装置から着脱可能な構成である
    ことを特徴とする請求項７に記載の給紙システム。
12. 前記連結部は、前記第１給紙装置に固定される第１部分と、前記第２給紙装置に固定される第２部分と、を備え、前記第１部分と前記第２部分が屈曲部を介して繋がった構成を有する
    ことを特徴とする請求項１１に記載の給紙システム。

Images