JP7341737B2 - 防災支援装置、防災支援システム、防災支援方法、及びプログラム - Google Patents

防災支援装置、防災支援システム、防災支援方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、防災支援装置、防災支援システム、防災支援方法、及びプログラムに関する。
従来、気象災害に対する防災行動や避難行動を行う判断は、多くの場合、気象警報などの気象情報や、地方自治体から発表される災害情報などを参考に人手で行われていた。また、近年、降雨量情報などの気象情報に基づいて、水防活動などの防災行動を支援する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このような従来技術では、例えば、降雨量が、設定されている閾値を超えた場合に、防災行動を行う判断を行っていた。
特開2004-164591号公報
しかしながら、上述した従来技術では、時々刻々と変化する状況に応じて、柔軟、且つ適切に対応することが困難であった。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、時々刻々と変化する状況に応じて、柔軟、且つ適切に気象災害に対する支援を行うことができる防災支援装置、防災支援システム、防災支援方法、及びプログラムを提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、支援の対象場所に対応する気象情報であって、警報又は注意報を含む気象情報、及び前記対象場所の周辺における対象災害に関連する関連情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得した前記気象情報及び前記関連情報のうちから、推定する予測情報に応じて選択された複数の情報に基づいて、前記対象災害の被害に関連して予測される前記予測情報を推定する予測処理部と、前記予測処理部が推定した前記予測情報に基づいて、前記対象災害に対する防災行動を提案する行動提案部と、前記行動提案部が提案した前記防災行動に対応した指示情報を出力部から出力させる出力処理部とを備え、前記複数の情報には、雨の降り方の強さを示す降雨強度と、下水の水位とが含まれ、前記予測処理部は、前記降雨強度及び前記下水の水位に基づいて、内水氾濫が発生するまでの予測時間を、前記予測情報として推定することを特徴とする防災支援装置である。
また、本発明の一態様は、上記の防災支援装置において、前記予測処理部は、過去に観測された前記複数の情報の変化と前記対象災害の被害状況との関係に基づいて、前記複数の情報から前記予測情報を推定することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の防災支援装置において、前記予測情報に基づく適用条件と、前記防災行動とを対応付けて記憶する行動記憶部を備え、前記行動提案部は、前記予測情報に基づく前記適用条件に応じて、前記行動記憶部から前記防災行動を取得することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の防災支援装置において、前記防災行動には、避難行動が含まれ、前記情報取得部は、避難場所の情報を示す避難場所情報を取得し、前記行動提案部は、前記防災行動が前記避難行動である場合に、前記避難場所情報に基づいて避難先を提案することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の防災支援装置において、前記情報取得部は、道路の通行状況又は交通機関の運行状況を示す交通状況情報を取得し、前記出力処理部は、前記避難行動に対応した指示情報として、前記交通状況情報に基づく避難指示を前記出力部から出力させることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の防災支援装置と、前記気象情報及び前記関連情報を定期的に収集する情報収集サーバと、前記出力部としての出力装置とを備え、前記情報取得部は、前記情報収集サーバから前記気象情報及び前記関連情報を取得することを特徴とする防災支援システムである。
また、本発明の一態様は、情報取得部が、支援の対象場所に対応する気象情報であって、警報又は注意報を含む気象情報、及び前記対象場所の周辺における対象災害に関連する関連情報を取得する情報取得ステップと、予測処理部が、前記情報取得ステップによって取得された前記気象情報及び前記関連情報のうちから、推定する予測情報に応じて選択された複数の情報に基づいて、前記対象災害の被害に関連して予測される前記予測情報を推定する予測処理ステップと、行動提案部が、前記予測処理ステップによって推定された前記予測情報に基づいて、前記対象災害に対する防災行動を提案する行動提案ステップと、出力処理部が、前記行動提案ステップによって提案された前記防災行動に対応した指示情報を出力部から出力させる出力処理ステップとを含み、前記複数の情報には、雨の降り方の強さを示す降雨強度と、下水の水位とが含まれ、前記予測処理ステップにおいて、前記予測処理部が、前記降雨強度及び前記下水の水位に基づいて、内水氾濫が発生するまでの予測時間を、前記予測情報として推定することを特徴とする防災支援方法である。
また、本発明の一態様は、コンピュータに、支援の対象場所に対応する気象情報であって、警報又は注意報を含む気象情報、及び前記対象場所の周辺における対象災害に関連する関連情報を取得する情報取得ステップと、前記情報取得ステップによって取得された前記気象情報及び前記関連情報のうちから、推定する予測情報に応じて選択された複数の情報に基づいて、前記対象災害の被害に関連して予測される前記予測情報を推定する予測処理ステップと、前記予測処理ステップによって推定された前記予測情報に基づいて、前記対象災害に対する防災行動を提案する行動提案ステップと、前記行動提案ステップによって提案された前記防災行動に対応した指示情報を出力部から出力させる出力処理ステップとを実行させ、前記複数の情報には、雨の降り方の強さを示す降雨強度と、下水の水位とが含まれ、前記予測処理ステップにおいて、前記降雨強度及び前記下水の水位に基づいて、内水氾濫が発生するまでの予測時間を、前記予測情報として推定する処理を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、時々刻々と変化する状況に応じて、柔軟、且つ適切に気象災害に対する支援を行うことができる。
第1実施形態による防災支援システムの一例を示すブロック図である。 第1実施形態における行動記憶部のデータ例を示す図である。 第1実施形態による防災支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態による防災支援システムによるメッセージの出力例を示す図である。 第2実施形態における行動記憶部のデータ例を示す図である。 第2実施形態における指示情報記憶部のデータ例を示す図である。 第2実施形態における内水氾濫の災害の一例を説明する図である。 内水氾濫における降雨強度と水位の上昇速度との関係例を示す図である。 第2実施形態による防災支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態による防災支援装置、防災支援システム、及び防災支援方法について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態による防災支援システム100の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、防災支援システム100は、防災支援装置1と、観測装置3と、監視カメラ4と、情報収集サーバ5と、出力装置6とを備えている。防災支援装置1と、観測装置3と、監視カメラ4と、情報収集サーバ5と、出力装置6とは、ネットワークNW1を介して接続されている。
公共サーバ2は、例えば、気象庁や地方自治体、公共交通機関などのサーバ装置であり、例えば、警報又は注意報を含む気象情報、ハザードマップ情報、災害の被害情報、交通機関の運行状況、道路の通行規制情報などを取得可能である。公共サーバ2は、ネットワークNW1を介して、防災支援システム100(情報収集サーバ5)と接続可能である。
観測装置3は、防災支援システム100を設置した企業、地方自治体、組織、団体などが設置した各種観測情報を観測する装置であり、例えば、風速計、雨量計、下水等の水位を計測する水位計などである。観測装置3は、観測した各種観測情報をネットワークNW1を介して情報収集サーバ5に送信する。
監視カメラ4は、防災支援システム100を設置した企業、地方自治体、組織、団体などが設置した、各種場所の状況、高波、水位などの状態を監視する。監視カメラ4は、撮像した画像情報をネットワークNW1を介して情報収集サーバ5に送信する。
なお、図1において、公共サーバ2、観測装置3及び監視カメラ4は、説明の都合上、それぞれ1台を記載しているが、複数台であってもよい。
出力装置6(出力部の一例)は、例えば、PC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などの端末装置であり、防災支援システム100に対する利用者からの各種情報(例えば、位置情報など)を受け付け、各種情報を防災支援装置1に送信するとともに、防災支援装置1から送信された防災行動に対応した指示情報に基づくメッセージを出力する。出力装置6は、例えば、表示部(不図示)を備えており、指示情報に基づくメッセージを表示部に表示する。
情報収集サーバ5は、公共サーバ2、観測装置3及び監視カメラ4から定期的に各種情報(独自保有データ)を取得して、各種情報をデータベースとして記憶する。情報収集サーバ5は、取得した情報を、そのまま記憶してもよいし、必要な情報を整理、選択、一部の抽出などの加工を行って記憶するようにしてもよい。情報収集サーバ5が収集する各種情報には、時々刻々と変化する情報が含まれる。
情報収集サーバ5は、気象災害情報記憶部51と、周辺状況記憶部52と、観測情報記憶部53と、避難場所情報記憶部54と、交通状況記憶部55と、建物設備情報記憶部56と、組織情報記憶部57とを備えている。
気象災害情報記憶部51は、公共サーバ2からネットワークNW1を介して取得した、例えば、警報又は注意報を含む気象情報、災害情報、等を時刻情報と対応付けて記憶する。気象情報及び災害情報には、例えば、台風の進路予測情報、暴風域に入る確率、気象衛星画像、土砂災害警戒判定メッシュ情報、高解像度降水ナウキャストといった危険度のリアルタイムメッシュ情報、及び、高潮、洪水、暴風、大雨、大雪、暴風雪、雷、竜巻などの各種警報又は注意報、降雨量や風速値の予測値などの情報が含まれる。
周辺状況記憶部52は、公共サーバ2からネットワークNW1を介して取得した、例えば、河川氾濫、土砂崩れ、洪水などの周辺における災害に関連する関連情報を、時刻情報と対応付けて記憶する。
観測情報記憶部53は、観測装置3及び監視カメラ4からネットワークNW1を介して取得した観測情報及び監視情報(監視画像、等)を時刻情報と対応付けて記憶する。観測情報には、例えば、雨量計で計測した雨量、降雨強度、河川の水位、下水の水位などが含まれる。
避難場所情報記憶部54は、公共サーバ2などからネットワークNW1を介して取得した、例えば、ハザードマップや避難場所開設情報から抽出した避難場所に関連した情報を記憶する。避難場所情報記憶部54は、例えば、避難場所の位置情報(例えば、緯度・経度情報や住所)、避難場所名称(例えば、○○小学校など)、対象災害などを対応付けて記憶する。
交通状況記憶部55は、公共サーバ2などからネットワークNW1を介して取得した、例えば、各種交通機関の運行状況、道路の通行規制及び混雑・渋滞状況などを時刻情報と対応付けて記憶する。
建物設備情報記憶部56は、防災支援システム100を利用する企業や地方自治体などの各種組織の建設物や防災に利用可能な設備などの情報を記憶する。
組織情報記憶部57は、防災支援システム100を利用する企業や地方自治体などの各種組織に関する情報を記憶する。組織情報記憶部57は、組織の名称、人数、配置場所、などを記憶する。
防災支援装置1は、情報収集サーバ5が収集した時々刻々と変化する各種情報(例えば、気象情報や災害に関連する関連情報)を取得して、当該情報を複数組み合わせることで防災行動を提案する。防災支援装置1は、記憶部11と、制御部12とを備えている。
記憶部11は、防災支援装置1の処理に利用する各種情報を記憶する。記憶部11は、予測情報記憶部111と、行動記憶部112と、指示情報記憶部113とを備えている。
予測情報記憶部111は、後述する制御部12の予測処理部122が推定した予測情報を記憶する。また、予測情報記憶部111は、予測情報を生成するため情報(例えば、機械学習のモデル情報、学習結果など)を記憶するようにしてもよい。
行動記憶部112は、後述する制御部12の行動提案部123が提案する防災行動を決定するための適用条件と、防災行動とを対応付けて記憶する。ここで、図2を参照して、行動記憶部112のデータ例について説明する。
図2は、本実施形態における行動記憶部112のデータ例を示す図である。
図2に示すように、行動記憶部112は、「災害の種類」と、「適用条件」と、「防災行動」とを対応付けて記憶する。「災害の種類」は、支援を行う対象の災害を示し、「適用条件」は、防災行動を適用(決定)する適用条件を示している。また、「防災行動」は、防災行動の内容を示している。
例えば、図2に示す例では、「災害の種類」が“台風”であり、「適用条件」が“3日後に台風の暴風警戒域内に入ると予測”であり、この場合の「防災行動」が“浸水対策、暴風対策”であることを示している。
図1の説明に戻り、指示情報記憶部113は、防災行動に対応した指示情報や、当該指示情報に基づいて外部に出力するメッセージ情報などを記憶する。
制御部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などを含むプロセッサであり、防災支援装置1を統括的に制御する。制御部12は、情報取得部121と、予測処理部122と、行動提案部123と、出力処理部124とを備えている。
情報取得部121は、外部から各種データを取得する。情報取得部121は、例えば、災害支援の対象となる場所の位置情報などを、出力装置6等から取得する。また、情報取得部121は、ネットワークNW1を介して、支援の対象場所に対応する気象情報、及び対象場所の周辺における対象災害に関連する関連情報を情報収集サーバ5から取得する。なお、関連情報には、例えば、各種観測情報や周辺被害情報、避難場所情報、交通状況情報、対象施設に関する情報、国や自治体からの発信情報などが含まれる。ここで、対象施設に関する情報には、例えば、施設の立地や建物規模等の情報、施設の設備(電源や空調、給排水、ガスなど)の運転状況を示す情報、災害時に優先的に防護する箇所(脆弱な個所や、重要箇所、危険個所など)、施設への入退館情報や、人員の在席情報、等が含まれる。
また、国や自治体からの発信情報には、例えば、避難準備や避難勧告等の通知、防波堤や水門等などの防護インフラの稼働状況、等が含まれる。
また、交通状況情報は、道路の通行状況又は交通機関の運行状況などを示す情報である。なお、交通機関の運行状況には、鉄道やバスの他に、船舶や航空機の運航情報も含まれる。
予測処理部122は、情報取得部121が取得した気象情報及び関連情報のうちから、推定する予測情報に応じて選択された複数の情報(少なくとも2種類以上の情報)に基づいて、対象災害の被害に関連して予測される災害予測情報(予測情報)を推定する。予測処理部122は、例えば、対象災害が“台風”である場合には、台風の通過予測経路情報や、各種警報・注意報の情報などに基づいて、台風支援の対象場所の周辺を通過するまでの時間(日にち)などを災害予測情報として推定する。予測処理部122は、推定した災害予測情報を予測情報記憶部111に記憶させる。
なお、予測処理部122は、現在の情報に限らず、過去に観測された複数の情報の変化と対象災害の被害状況との関係に基づいて、複数の情報から災害予測情報を推定するようにしてもよい。例えば、予測処理部122は、過去に観測された複数の情報の変化と対象災害の被害状況とで各種機械学習を行い、当該機械学習の結果に基づいて、災害予測情報を推定するようにしてもよい。
ここで、機械学習には、例えば、重回帰分析や、カルマンフィルター、ニューラルネットワーク(ディープラーニング)、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン等が含まれる。
行動提案部123は、予測処理部122が推定した予測情報に基づいて、対象災害に対する防災行動を提案する。行動提案部123は、行動記憶部112が記憶する「災害の種類」及び「適用条件」対応する「防災行動」を取得して決定する。
なお、防災行動には、避難行動も含まれ、行動提案部123は、防災行動が避難行動である場合に、情報取得部121が情報収集サーバ5から取得した避難場所情報に基づいて避難先を提案する。また、行動提案部123は、避難先を提案する際に、交通状況情報に基づいて、避難場所や避難経路を決定してもよい。
出力処理部124は、行動提案部123が提案した防災行動に対応した指示情報を出力部(例えば、出力装置6)から出力させる。出力処理部124は、例えば、指示情報記憶部113から防災行動に対応する指示情報を取得し、当該指示情報を示すメッセージを出力装置6に送信して、出力装置6に表示させる。また、出力処理部124は、防災行動が避難行動である場合に、指示情報として、交通状況情報に基づく避難指示を出力装置6から出力させるようにしてもよい。
次に、図面を参照して、本実施形態による防災支援システム100の動作について説明する。
図3は、本実施形態による防災支援システム100の動作の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、防災支援装置1の動作について説明する。
図3に示すように、防災支援装置1の情報取得部121は、気象災害情報、周辺状況情報、及び観測情報を取得する(ステップS101)。情報取得部121は、例えば、情報収集サーバ5から、対象場所に対応する各種情報を取得する。
次に、防災支援装置1の予測処理部122は、取得した複数の情報に基づいて、災害予測情報を予測する(ステップS102)。予測処理部122は、取得した複数の情報を総合的に判断して、災害予測情報を予測し、予測した災害予測情報を予測情報記憶部111に記憶させる。
次に、防災支援装置1の行動提案部123は、災害予測情報と適用条件とが一致するか否かを判定する(ステップS103)。行動提案部123は、予測情報記憶部111が記憶する災害予測情報が、行動記憶部112が記憶している防災行動の適用条件に一致するか否かを判定する。行動提案部123は、適用条件に一致する場合(ステップS103:YES)に、処理をステップS104に進める。また、行動提案部123は、適用条件に一致するものがない場合(ステップS103:NO)に、処理をステップS101に戻す。
ステップS104において、行動提案部123は、適用条件に応じた防災行動を選択する。すなわち、行動提案部123は、行動記憶部112から適用条件に対応する防災行動を読み出して、防災行動を決定する。
次に、行動提案部123は、防災行動が「避難」(避難行動)であるか否かを判定する(ステップS105)。行動提案部123は、防災行動が「避難」である場合(ステップS105:YES)に、処理をステップS106に進める。また、行動提案部123は、防災行動が「避難」でない他の防災皇后である場合(ステップS105:NO)に、処理をステップS109に進める。
ステップS106において、情報取得部121は、避難場所情報、及び交通状況情報を、情報収集サーバ5から取得する。
次に、行動提案部123は、避難芭蕉及び避難経路を提案し、メッセージを生成する(ステップS107)。すなわち、行動提案部123が、情報収集サーバ5から取得した避難場所情報、及び交通状況情報を用いて、避難芭蕉及び避難経路を提案し、出力処理部124が、避難芭蕉及び避難経路を含む避難行動を指示するメッセージを生成する。
次に、出力処理部124は、生成したメッセージを出力する(ステップS108)。出力処理部124は、生成したメッセージを、例えば、出力装置6に送信して、出力装置6の表示部に表示させる。ステップS108の処理後に、防災支援装置1は、処理を終了する。
また、ステップS109において、出力処理部124は、防災行動に対応する指示情報に基づくメッセージを生成する。ステップS108の処理後に、出力処理部124は、処理をステップS108に進めて、生成したメッセージを出力する。
なお、防災支援装置1によるステップS101からステップS109の処理は、定期的に実行されてもよいし、出力装置6からの要求などによって実行されてもよい。
図4は、本実施形態による防災支援システム100によるメッセージの出力例を示す図である。
図4(a)は、台風の防災準備フェーズのメッセージの出力例を示している。防災支援装置1が、出力装置6に送信したメッセージを、出力装置6が、図4(a)に示すように表示部に表示して出力する。
図4(a)に示す例では、予測処理部122が予測した災害予測情報(例えば、3日後に暴風警戒域内になる、等)に基づいて、“3日後に台風○○号の暴風警戒域内となります。大雨による浸水及び暴風による被害が予測されます。本日中に浸水対策及び暴風対策を実施、完了してください。”というメッセージを出力装置6が表示する。
また、図4(b)は、台風の防災実施フェーズのメッセージの出力例を示している。
図4(b)に示す例では、予測処理部122が予測した災害予測情報(例えば、3時間以内に暴風警戒域内になる、等)に基づいて、“新たに洪水警報が発表されました。実施中の防災活動を直ちに完了させ、速やかに○○避難所に避難してください。”というメッセージを出力装置6が表示する。
また、図4(c)は、台風の被害確認フェーズのメッセージの出力例を示している。
図4(c)に示す例では、予測処理部122が予測した災害予測情報(例えば、台風通過、等)に基づいて、“全ての警報が解除されました。被害状況を確認の上、必要に応じて事務所に報告してください。”というメッセージを出力装置6が表示する。
以上説明したように、本実施形態による防災支援装置1は、情報取得部121と、予測処理部122と、行動提案部123と、出力処理部124とを備える。情報取得部121は、支援の対象場所に対応する気象情報であって、警報又は注意報を含む気象情報、及び対象場所の周辺における対象災害に関連する関連情報を取得する。予測処理部122は、情報取得部121が取得した気象情報及び関連情報のうちから、推定する予測情報に応じて選択された複数の情報に基づいて、対象災害の被害に関連して予測される予測情報(災害予測情報)を推定する。行動提案部123は、予測処理部122が推定した予測情報に基づいて、対象災害に対する防災行動を提案する。出力処理部124は、行動提案部123が提案した防災行動に対応した指示情報を出力部から出力させる。
これにより、本実施形態による防災支援装置1は、例えば、時々刻々と変化する複数の情報に基づいて、被害に関連して予測される予測情報を推定し、当該予測情報に基づいて、対象災害に対する防災行動を提案するため、柔軟、且つ適切に気象災害に対する支援を行うことができる。本実施形態による防災支援装置1は、例えば、実施すべき具体的な防災活動項目(いつ、誰が、どこで、なにを行うか)などを、高度な状況の把握及び分析の専門技能がなくても、適切に決定することができる。
また、本実施形態では、予測処理部122は、過去に観測された複数の情報の変化と対象災害の被害状況との関係に基づいて、複数の情報から予測情報を推定する。例えば、予測処理部122は、過去に観測された複数の情報の変化と対象災害の被害状況との関係として、機械学習結果を用いてもよい。
これにより、本実施形態による防災支援装置1は、予測情報をより正確に推定できるため、さらに柔軟、且つ適切に気象災害に対する支援を行うことができる。
また、本実施形態による防災支援装置1は、予測情報に基づく適用条件と、防災行動とを対応付けて記憶する行動記憶部112を備える。行動提案部123は、予測情報に基づく適用条件に応じて、行動記憶部112から防災行動を取得する。
これにより、防災支援装置1は、予め設定している適用条件と防災行動との対応付けにより、気象災害に対する防災行動を適切に決定することができる。
また、本実施形態では、防災行動には、避難行動が含まれる。情報取得部121は、避難場所の情報を示す避難場所情報を取得し、行動提案部123は、防災行動が避難行動である場合に、避難場所情報に基づいて避難先を提案する。
これにより、本実施形態による防災支援装置1は、避難行動において、時々刻々と変化する状況に応じて、より適切な避難先を提案することができる。
また、本実施形態では、情報取得部121は、道路の通行状況又は交通機関の運行状況を示す交通状況情報を取得する。出力処理部124は、避難行動に対応した指示情報として、交通状況情報に基づく避難指示を出力部から出力させる。
これにより、本実施形態による防災支援装置1は、避難行動において、道路の通行状況又は交通機関の運行状況に応じて、より適切な避難指示を行うことができる。
また、本実施形態による防災支援システム100は、上述した防災支援装置1と、情報収集サーバ5と、出力部としての出力装置6とを備える。情報収集サーバ5は、上述した気象情報及び関連情報を定期的に収集する。また、情報取得部121は、情報収集サーバ5から気象情報及び関連情報を取得する。
これにより、本実施形態による防災支援システム100は、上述した防災支援装置1と同様の効果を奏し、柔軟、且つ適切に気象災害に対する支援を行うことができる。
また、本実施形態による防災支援方法は、情報取得ステップと、予測処理ステップと、行動提案ステップと、出力処理ステップとを含む。情報取得ステップにおいて、情報取得部121が、支援の対象場所に対応する気象情報であって、警報又は注意報を含む気象情報、及び対象場所の周辺における対象災害に関連する関連情報を取得する。予測処理ステップにおいて、予測処理部122が、情報取得ステップによって取得された気象情報及び関連情報のうちから、推定する予測情報に応じて選択された複数の情報に基づいて、対象災害の被害に関連して予測される予測情報を推定する。行動提案ステップにおいて、行動提案部123が、予測処理ステップによって推定された予測情報に基づいて、対象災害に対する防災行動を提案する。出力処理ステップにおいて、出力処理部124が、行動提案ステップによって提案された防災行動に対応した指示情報を出力部から出力させる。
これにより、本実施形態による防災支援方法は、上述した防災支援装置1と同様の効果を奏し、柔軟、且つ適切に気象災害に対する支援を行うことができる。
[第2の実施形態]
次に、図面を参照して第2の実施形態による防災支援装置1及び防災支援システム100について説明する。
本実施形態では、第1の実施形態の変形例として、内水氾濫の災害における防災支援の実施形態を説明する。
また、本実施形態の基本的な構成は、図1に示す第1の実施形態と同様であり、以下、第1の実施形態と異なる部分について説明する。
本実施形態の行動記憶部112は、図5に示すように、内水氾濫に関する適用条件と、防災行動とを対応付けて記憶する。
図5は、本実施形態における行動記憶部112のデータ例を示す図である。この図に示す例では、「災害の種類」の“内水氾濫”において、「適用条件」が“氾濫の予測時間T<10分”である場合の「防災行動」が“避難行動”であり、「適用条件」が“氾濫の予測時間T<30分”である場合の「防災行動」が“止水板設置”であることを示している。また、「適用条件」が“氾濫の予測時間T<60分”である場合の「防災行動」が“警戒体制”であることを示している。
また、本実施形態の指示情報記憶部113は、図6に示すように、内水氾濫に関する防災行動と指示情報とを対応付けて記憶する。
図6は、本実施形態における指示情報記憶部113のデータ例を示す図である。この図に示す例では、「災害の種類」の“内水氾濫”において、「防災行動」が“避難行動”である場合の「指示情報」が“危険個所への立ち入り禁止処置、水防要員の避難”であることを示している。また、防災行動」が“警戒体制”である場合の「指示情報」が“関係者への注意喚起、水防要員の参集”であることを示している。
ここで、本実施形態の対象災害である内水氾濫について説明する。
図7は、本実施形態における内水氾濫の災害の一例を説明する図である。
内水氾濫とは、下水道の処理能力を超える雨が降ることで、マンホール等から水が溢れ地上が浸水する事象のことである。図7に示すように、マンホールM1内において、降水量が多くなり、下水管P1に流れる水量が多くなると、マンホールM1内の下水の水面WFが上昇し、水面WFから地上面GFまでの距離H(下水道水位H)が減少する。下水の水面WFが、地上面GFに達すると内水氾濫が発生する。
水面WFから地上面GFまでの距離Hである場合に、内水氾濫が発生するまでの予測時間Tは、下水道の水位上昇速度vを用いて、下記の式(1)により表すことができる。
T=H/v ・・・ (1)
ここで、水位上昇速度vは、降雨強度Pを用いて予測することができる。すなわち、水位上昇速度vと降雨強度Pとの関係を含めると、予測時間Tは、下記の式(2)で表すことができる。
T=H/v(P) ・・・ (2)
また、図8は、内水氾濫における降雨強度と水位の上昇速度との関係例を示す図である。この図において、グラフは、10分間の降雨強度Pと、水位上昇速度vとの関係を示し、各点は、過去の観測データを示している。直線W1は、これらの過去の観測データを用いて、は線形回帰の手法を用いて、降雨強度Pによって、水位上昇速度vを予測した関係式(回帰式)が、以下の式(3)である。
v(P)=aP+b・・・ (3)
ここで、定数a、及び定数bが、線形回帰の手法による機械学習結果であり、パラメータである。
本実施形態の予測処理部122は、雨の降り方の強さを示す降雨強度P及び下水の水位Hに基づいて、内水氾濫が発生するまでの予測時間Tを、予測情報として推定する。すなわち、本実施形態では、予測処理部122は、気象情報及び関連情報のうちから、複数の情報として、降雨強度P及び下水の水位Hを選択し、上述した式(3)及び式(2)を用いて、予測情報として、予測時間Tを生成する。
また、本実施形態の行動提案部123は、予測処理部122が推定した予測時間Tに基づいて、対象災害に対する防災行動を提案する。行動提案部123は、上述した図5に示す行動記憶部112から予測時間Tに基づく適用条件に対応した防災行動を取得する。
また、本実施形態の出力処理部124は、行動提案部123が提案した防災行動に対応した指示情報を出力装置6から出力させる。すなわち、出力処理部124は、指示情報記憶部113から防災行動に対応した指示情報を取得して、指示情報を示すメッセージを出力装置6から出力させる。
次に、図9を参照して、本実施形態の防災支援システム100の動作について説明する。
図9は、本実施形態による防災支援システム100の動作の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、内水氾濫に対応する防災支援装置1の動作について説明する。
図9に示すように、防災支援装置1の情報取得部121は、降雨強度P及び下水道水位Hを取得する(ステップS201)。情報取得部121は、例えば、情報収集サーバ5から、対象場所に対応する降雨強度P及び下水道水位Hを関連情報として取得する。
次に、防災支援装置1の制御部12(行動提案部123)は、降雨が継続しているか否かを判定する(ステップS202)。制御部12(行動提案部123)は、取得した降雨強度Pにより、降雨が継続しているか否かを判定する。制御部12は、降雨が継続している場合(ステップS202:YES)に、処理をステップS203に進める。また、制御部12は、降雨が継続していない場合(ステップS202:NO)に、処理をステップS207に進める。
ステップS203において、防災支援装置1の予測処理部122は、内水氾濫までの予測時間Tを算出する。すなわち、予測処理部122は、降雨強度P及び下水道水位Hと、上述した式(3)及び式(2)とに基づいて、予測時間Tを算出する。
次に、行動提案部123は、予測時間Tが10分未満であるか否かを判定する(ステップS204)。行動提案部123は、予測時間Tが10分未満である場合(ステップS204:YES)に、処理をステップS208に進める。また、行動提案部123は、予測時間Tが10分以上である場合(ステップS204:NO)に、処理をステップS205に進める。
ステップS205において、行動提案部123は、予測時間Tが30分未満であるか否かを判定する。すなわち、行動提案部123は、予測時間Tが10分以上30分未満であるか否かを判定する。行動提案部123は、10分以上30分未満である場合(ステップS205:YES)に、処理をステップS209に進める。また、行動提案部123は、予測時間Tが30分以上である場合(ステップS205:NO)に、処理をステップS206に進める。
ステップS206において、行動提案部123は、予測時間Tが60分未満であるか否かを判定する。すなわち、行動提案部123は、予測時間Tが30分以上60分未満であるか否かを判定する。行動提案部123は、30分以上60分未満である場合(ステップS206:YES)に、処理をステップS210に進める。また、行動提案部123は、予測時間Tが60分以上である場合(ステップS206:NO)に、処理をステップS201に戻す。
ステップS205において、行動提案部123は、防災行動を「防災体制の解除」とし、出力処理部124が、対応するメッセージを生成する。ステップS205の処理後に、出力処理部124は、処理をステップS211に進める。
また、ステップS208において、行動提案部123は、防災行動を「避難」とし、出力処理部124が、対応するメッセージを生成する。すなわち、行動提案部123は、行動記憶部112を参照して、防災行動として“避難行動”を選択し、出力処理部124が、指示情報記憶部113を参照して、“危険個所への立ち入り禁止処置、水防要員の避難”を示すメッセージを生成する。ステップS208の処理後に、出力処理部124は、処理をステップS211に進める。
また、ステップS209において、行動提案部123は、防災行動を「止水板設置」とし、出力処理部124が、対応するメッセージを生成する。すなわち、行動提案部123は、行動記憶部112を参照して、防災行動として“止水板設置”を選択し、出力処理部124が、指示情報記憶部113を参照して、“止水板の設置”を示すメッセージを生成する。ステップS209の処理後に、出力処理部124は、処理をステップS211に進める。
ステップS211において、出力処理部124は、生成したメッセージを出力する。すなわち、出力処理部124は、生成したメッセージを出力装置6に送信し、出力装置6の表示部にメッセージを表示させて出力させる。ステップS211の処理後に、出力処理部124は、処理を終了する。
なお、防災支援装置1による上述したステップS201からステップS211の処理は、定期的に実行されてもよいし、出力装置6からの要求などによって実行されてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、気象情報及び関連情報のうちから選択された複数の情報には、雨の降り方の強さを示す降雨強度Pと、下水道水位H(下水の水位)とが含まれる。予測処理部122は、降雨強度P及び下水道水位Hに基づいて、内水氾濫が発生するまでの予測時間Tを、予測情報として推定する。
これにより、本実施形態による防災支援装置1及び防災支援システム100は、対象災害が内水氾濫である場合に、柔軟、且つ適切に内水氾濫に対する支援を行うことができる。よって、本実施形態による防災支援装置1及び防災支援システム100は、予測結果を基に防災行動を判断を行うことで、効率的・合理的な防災行動を実現することができ、気象災害による被害の防止又は軽減に寄与することができる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態において、出力装置6(出力部)は、メッセージを表示して出力する例を説明したが、これに限定れるものではない。出力装置6は、例えば、防災スピーカ装置のように、音声により、指示情報を示す情報を出力するようにしてもよい。この場合、端末装置などの表示と異なり、音声により利用者に強制的に指示情報を知らせることが可能である。
また、上記の各実施形態において、情報収集サーバ5と防災支援装置1とは、異なる装置で構成される例を説明したが、これに限定されるものではなく、情報収集サーバ5と防災支援装置1とを1つの装置として構成してもよいし、情報収集サーバ5と防災支援装置1とのいずれかの一部の機能を他の装置に含めるようにしてもよい。
また、上記の各実施形態において、気象情報及び関連情報は、上記で説明したものに限定されるものではなく、他の情報であってもよい。また、予測情報は、上記で説明したものに限定されるものではなく、他の予測情報であってもよい。また、気象情報及び関連情報には、時刻情報が含まれ、予測処理部122は、時刻情報を含む複数の情報に基づいて、予測情報を推定するようにしてもよい。
なお、上述した防災支援システム100及び防災支援装置1が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した防災支援システム100及び防災支援装置1が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した防災支援システム100及び防災支援装置1が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に防災支援システム100及び防災支援装置1が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1…防災支援装置、2…公共サーバ、3…観測装置、4…監視カメラ、5…情報収集サーバ、6…出力装置、11…記憶部、12…制御部、51…気象災害情報記憶部、52…周辺状況記憶部、53…観測情報記憶部、54…避難場所情報記憶部、55…交通状況記憶部、56…建物設備情報記憶部、57…組織情報記憶部、100…防災支援システム、111…予測情報記憶部、112…行動記憶部、113…指示情報記憶部、121…情報取得部、122…予測処理部、123…行動提案部、124…出力処理部

Claims (8)

  1. 支援の対象場所に対応する気象情報であって、警報又は注意報を含む気象情報、及び前記対象場所の周辺における対象災害に関連する関連情報を取得する情報取得部と、
    前記情報取得部が取得した前記気象情報及び前記関連情報のうちから、推定する予測情報に応じて選択された複数の情報に基づいて、前記対象災害の被害に関連して予測される前記予測情報を推定する予測処理部と、
    前記予測処理部が推定した前記予測情報に基づいて、前記対象災害に対する防災行動を提案する行動提案部と、
    前記行動提案部が提案した前記防災行動に対応した指示情報を出力部から出力させる出力処理部と
    を備え
    前記複数の情報には、雨の降り方の強さを示す降雨強度と、下水の水位とが含まれ、
    前記予測処理部は、前記降雨強度及び前記下水の水位に基づいて、内水氾濫が発生するまでの予測時間を、前記予測情報として推定する
    とを特徴とする防災支援装置。
  2. 前記予測処理部は、過去に観測された前記複数の情報の変化と前記対象災害の被害状況との関係に基づいて、前記複数の情報から前記予測情報を推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の防災支援装置。
  3. 前記予測情報に基づく適用条件と、前記防災行動とを対応付けて記憶する行動記憶部を備え、
    前記行動提案部は、前記予測情報に基づく前記適用条件に応じて、前記行動記憶部から前記防災行動を取得する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の防災支援装置。
  4. 前記防災行動には、避難行動が含まれ、
    前記情報取得部は、避難場所の情報を示す避難場所情報を取得し、
    前記行動提案部は、前記防災行動が前記避難行動である場合に、前記避難場所情報に基づいて避難先を提案する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の防災支援装置。
  5. 前記情報取得部は、道路の通行状況又は交通機関の運行状況を示す交通状況情報を取得し、
    前記出力処理部は、前記避難行動に対応した指示情報として、前記交通状況情報に基づく避難指示を前記出力部から出力させる
    ことを特徴とする請求項4に記載の防災支援装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の防災支援装置と、
    前記気象情報及び前記関連情報を定期的に収集する情報収集サーバと、
    前記出力部としての出力装置と
    を備え、
    前記情報取得部は、前記情報収集サーバから前記気象情報及び前記関連情報を取得する
    ことを特徴とする防災支援システム。
  7. 情報取得部が、支援の対象場所に対応する気象情報であって、警報又は注意報を含む気象情報、及び前記対象場所の周辺における対象災害に関連する関連情報を取得する情報取得ステップと、
    予測処理部が、前記情報取得ステップによって取得された前記気象情報及び前記関連情報のうちから、推定する予測情報に応じて選択された複数の情報に基づいて、前記対象災害の被害に関連して予測される前記予測情報を推定する予測処理ステップと、
    行動提案部が、前記予測処理ステップによって推定された前記予測情報に基づいて、前記対象災害に対する防災行動を提案する行動提案ステップと、
    出力処理部が、前記行動提案ステップによって提案された前記防災行動に対応した指示情報を出力部から出力させる出力処理ステップと
    を含み、
    前記複数の情報には、雨の降り方の強さを示す降雨強度と、下水の水位とが含まれ、
    前記予測処理ステップにおいて、前記予測処理部が、前記降雨強度及び前記下水の水位に基づいて、内水氾濫が発生するまでの予測時間を、前記予測情報として推定する
    とを特徴とする防災支援方法。
  8. コンピュータに、
    支援の対象場所に対応する気象情報であって、警報又は注意報を含む気象情報、及び前記対象場所の周辺における対象災害に関連する関連情報を取得する情報取得ステップと、
    前記情報取得ステップによって取得された前記気象情報及び前記関連情報のうちから、推定する予測情報に応じて選択された複数の情報に基づいて、前記対象災害の被害に関連して予測される前記予測情報を推定する予測処理ステップと、
    前記予測処理ステップによって推定された前記予測情報に基づいて、前記対象災害に対する防災行動を提案する行動提案ステップと、
    前記行動提案ステップによって提案された前記防災行動に対応した指示情報を出力部から出力させる出力処理ステップと
    を実行させ
    前記複数の情報には、雨の降り方の強さを示す降雨強度と、下水の水位とが含まれ、
    前記予測処理ステップにおいて、前記降雨強度及び前記下水の水位に基づいて、内水氾濫が発生するまでの予測時間を、前記予測情報として推定する処理
    を実行させるためのプログラム。
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