JP2013222305A - 緊急時情報管理システム - Google Patents

緊急時情報管理システム Download PDF

Info

Publication number
JP2013222305A
JP2013222305A JP2012093422A JP2012093422A JP2013222305A JP 2013222305 A JP2013222305 A JP 2013222305A JP 2012093422 A JP2012093422 A JP 2012093422A JP 2012093422 A JP2012093422 A JP 2012093422A JP 2013222305 A JP2013222305 A JP 2013222305A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
unit
emergency
personal
communication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012093422A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Sonehara
曽根原  登
Isao Echizen
功 越前
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Research Organization of Information and Systems
Original Assignee
Research Organization of Information and Systems
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Research Organization of Information and Systems filed Critical Research Organization of Information and Systems
Priority to JP2012093422A priority Critical patent/JP2013222305A/ja
Publication of JP2013222305A publication Critical patent/JP2013222305A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Telephonic Communication Services (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】災害発生時に要援護者の所在を迅速かつ適切に把握でき、本人に不利益を与えない範囲で、デジタル端末の個人情報を利用できる技術を確立する。
【解決手段】本発明による緊急時情報管理システム1は、ゾーン内のデジタル端末と交信する基地局3と、災害時に基地局3を介してデジタル端末4から情報を収集し、被災地の人数分布を表示する緊急時管理サーバ2とを備える緊急時情報管理システム1において、基地局3は、受信部301Aで受信した通信情報及び通信情報ログから個人情報と位置情報と時刻情報とを関連付けた個人位置時刻情報を抽出する情報抽出部306と、情報抽出部306で抽出された個人位置時刻情報のうち個人情報を匿名化し、匿名化された個人位置時刻情報を第2の所定時間経過後に自動的に消滅するように処理するデータ匿名化部305を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は緊急時情報管理システムに関する。詳しくは、利用者のライフログ情報から、災害発生時における要援護者の行動を予測し、要援護者の救助活動を支援するための緊急時情報管理システムに関する。
大震災等の大規模災害発生時に、警察、消防、自衛隊といった所定機関が、効率的な避難誘導を行ったり、要援護者の救助活動等を行ったりする場合には、今現在、要援護者がどこに所在しているのかを適切に把握する必要がある。地震・津波等の緊急災害時には正確な情報に基づいた迅速な災害救助と避難誘導が求められる。平常時であれば、要援護者の所在位置は、携帯電話などの公衆通信システムを利用して所定機関に通報することができる。しかし、大規模災害発生時においては、極端な輻輳状態が発生したり、あるいは通信システム自体が物理的に損壊される等により、通常の公衆通信システムを介した通信そのものが困難あるいは不可能な状態になってしまう可能性が非常に高い。このため、大規模災害発生時に、要援護者の所在を迅速かつ適切に把握できないという問題点があった。
他方、基地局及び携帯端末などのデジタル端末には、個人情報と共に通信情報ログや通信内容が蓄積されており、緊急時にはこれらの情報を収集して利用できれば、個人の所在位置を特定する際に、或いは要援護者に適切な救助・医療を施したい時に大変便利であるが、個人情報を取得するには本人の同意が必要となっている。また、緊急時(生命、身体、財産が脅かされている場合)には特例として本人の同意なしに個人情報の取得が許されるが、正当に認定された機関により本人に不利益を与えない範囲で、利用できる技術を確立し、提示することが必要である。
また、災害時にモバイル情報を利用して避難誘導する非常時情報通信システムが開示されているが(特許文献1参照)、本人に不利益を与えない個人情報の利用については開示されていない。
特開2009−9233号公報
しかしながら、上述のように、災害発生時に要援護者の所在を迅速かつ適切に把握できないという問題点があった。また、本人に不利益を与えない範囲で、デジタル端末の個人情報を利用できる技術が確立されていないという問題があった。
本発明は、第1に、災害発生時に要援護者の所在を迅速かつ適切に把握できる緊急時情報管理システムを提供することを目的とする。第2に、災害緊急時に本人に不利益を与えない範囲で、デジタル端末の個人情報を利用できる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様における緊急時情報管理システム1は、例えば図1に示すように、ゾーン8内のデジタル端末4と交信する単数又は複数の基地局3と、災害時に基地局3を介して複数のデジタル端末4から情報を収集し、被災地の人数分布を表示する緊急時管理サーバとを備える緊急時情報管理システム1において、基地局3は(図3参照)、デジタル端末4から災害発生基準時から第1の所定時間範囲の通信情報を受信する第1の受信部301Aと、第1の受信部301Aで受信した通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログから個人情報と位置情報と時刻情報とを関連付けた個人位置時刻情報を抽出する第1の情報抽出部306と、第1の情報抽出部306で抽出された個人位置時刻情報のうち個人情報を匿名化し、匿名化された個人位置時刻情報を第2の所定時間経過後に自動消滅するように処理する第1のデータ匿名化部305と、第1のデータ匿名化部305で処理された匿名化された個人位置時刻情報を緊急時管理サーバ2に送信する第1の送信部301Bとを有し、緊急時管理サーバ2は(図4参照)、第1の送信部301Bで送信された匿名化された個人位置時刻情報を受信する第2の受信部201Aと、第2の受信部201Aで受信した匿名化された個人位置時刻情報に基づいて、個人を属性及び/又は健康状態によりランク分けし、地域毎のランク別人数分布を演算する演算部210と、演算部210での演算結果を表示する表示部209とを有する。
ここにおいて、デジタル端末4とは、デジタル情報を用いて情報通信又はデータ通信を行なう端末をいい、携帯端末4A、デジタル電話端末4B、パーソナルコンピュータ端末4Cの他、自動改札ゲート、自動入場券ゲート、自動病院受付機などのデジタルゲート端末4D及びPOS(point−of−sale)端末4Eを含む。GPS(Grobal Positioning System:全地球測位システム)受信機6付きのデジタル端末4では位置情報を記憶し、更新できる。ICカードはデジタルデータを保持するが、これらのデータはデジタルゲート端末4Dへの入力を通してデジタルゲート端末4Dに蓄積される。また、通信情報を送信又は受信する際に、電話の場合には、通信相手の電話番号、通信の開始・終了時間等が、電子メールの場合には、通信相手のEメールアドレス、通信の開始・終了時間等が、送信装置又は受信装置に自動的に記録されるが、このように通信に際して自動的に記録される情報を通信情報に係る通信情報ログという。また、災害発生基準時とは、災害発生前後の時間を計測する際の基準とする時刻で、緊急地震警報・速報受信時などを使用できる。また、第1の所定時間範囲は、広範囲に取得できれば多くの情報を収集できて精度が上がる一方、処理量が多くなるので演算部210の演算負荷も増加し、結果出力に要する時間が長くなる。したがって、適切な時間範囲は両者の兼ね合いで決められる。また、災害の程度によっても異なり、災害の規模が大きければ長く、小さければ短くなる。また、災害発生前の時間は、現在位置を推定するために有効な時間範囲とすれば良く、発生後の範囲は、避難誘導を安全に進めるために使用され、避難誘導が終了し、地震や津波などの災害が沈静化するまでが適切であろう。災害の規模にもよるが、例えば災害発生基準時前は1〜3時間、後は3〜10時間とする。大災害の場合は、例えば災害発生基準時前は1〜3日、後は3〜10日とする。
第2の所定時間も、避難誘導が終了し、地震や津波などの災害が沈静化するまでが適切であろう。災害の程度によっても異なり、災害の規模が大きければ長く、小さければ短くなる。例えば災害発生基準時後3〜10時間とする。大災害の場合は、例えば3〜10日とする。また、匿名化は、例えば氏名を個人番号に変換する、都民(又は県民等)第X号に変換する、男Xにする等あるが、ここでは個人同士を差別化するため個人番号を用いることとする。また、緊急時管理サーバ2は、単数に限られず、例えば県単位に設けられても良く、市単位に設けられても良い。行政が消防・警察・自衛隊を活用して救済と避難誘導に使用するためのものであるから、行政が処理し易い範囲を想定して設けられれば良い。なお、相互に連携して使用されるのが理想的である。また、健康状態とは典型的には、病気又は怪我の症状をいい、病状又は怪我の程度を例えば重度・中度・軽度等のランクに分けて表現できる。地域毎のランク別人数分布は、例えば、どのゾーンにどのランクの属性及び/又は症状の人が何人いるかであり、地域はゾーンより大きくても小さくても良い。一般にゾーンは基地局に対応しているので、地域をゾーンとすると集計処理が容易である。
本態様のように構成すると、災害発生時に要援護者の所在を迅速かつ適切に把握できる緊急時情報管理システムを提供できる。また、災害緊急時に本人に不利益を与えない範囲で、デジタル端末の個人情報を利用できる技術を提供できる。また、基地局で匿名化処理を行い、緊急時管理サーバの負担を軽減するので、緊急時管理サーバは速く人数分布を把握できる。
また、本発明の第2の態様における緊急時情報管理システム1Aは、例えば図8に示すように、ゾーン内のデジタル端末4と交信する単数又は複数の基地局3Aと、災害時に基地局3Aを介して複数のデジタル端末4から情報を収集し、被災地の人数分布を表示する緊急時管理サーバ2Aとを備える緊急時情報管理システム1Aにおいて、基地局3Aは(図3参照)、デジタル端末4から災害発生基準時から第1の所定時間範囲の通信情報を受信する第1の受信部301Aと、第1の受信部301Aで受信した通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログを緊急時管理サーバ2Aに送信する第1の送信部301Bとを有し、緊急時管理サーバ2Aは(図4参照)、第1の送信部301Bで送信された通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログを受信する第2の受信部201Aと、第2の受信部201Aで受信された通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログから個人情報と位置情報と時刻情報とを関連付けた個人位置時刻情報を抽出する第2の情報抽出部206と、第2の情報抽出部206で抽出された個人位置時刻情報のうち個人情報を匿名化し、匿名化された個人位置時刻情報を第2の所定時間経過後に自動消滅するように処理する第2のデータ匿名化部205と、第2のデータ匿名化部205で処理された匿名化された個人位置時刻情報に基づいて、個人を属性及び/又は健康状態によりランク分けし、地域毎のランク別人数分布を演算する演算部210と、演算部210での演算結果を表示する表示部209とを有する。
本態様のように構成すると、災害発生時に要援護者の所在を迅速かつ適切に把握できる緊急時情報管理システムを提供できる。また、災害緊急時に本人に不利益を与えない範囲で、デジタル端末の個人情報を利用できる技術を提供できる。また、緊急時管理サーバで匿名化処理を行い、平常時には基地局に負担をかけず、また、緊急時管理サーバはデジタル端末の生のデータを受信するので、生のデータを用いて多様な処理が可能になる。
また、本発明の第3の態様における緊急時情報管理システム1Bは、第1の態様又は第2の態様において、例えば図9に示すように、緊急時管理サーバ2Bは個人の移動データを記録する位置情報蓄積部220と、緊急時の人数分布を予測する位置予測部207を有し、位置予測部207は、位置情報蓄積部220の記録データと災害情報から緊急時の人数分布を予測する。
本態様のように構成すると、平常時の個人の移動データを用いることにより、通信が途絶した後でも、個人の位置や人数分布を推定し易くなる。
また、本発明の第4の態様における緊急時情報管理システム1Cは、第1の態様ないし第3の態様のいづれかにおいて、例えば図13に示すように、緊急時管理サーバ2Cは、緊急時の人数分布を予測する位置予測部207を有し、位置予測部207は、演算部210での演算結果と集団行動モデルを用いて災害時の集団の行動を予測し、緊急時の人数分布を予測する。
本態様のように構成すると、集団行動モデルは集団の行動を考慮して予測を行なうので、緊急・災害時の集団の位置推定の精度を高められる。
また、本発明の第5の態様における緊急時情報管理システム1Dは、第1の態様ないし第4の態様のいずれかにおいて、例えば図14に示すように、緊急時管理サーバ2Dは、位置予測部207で予測された緊急時の人数分布に基づいて、避難誘導情報を作成する避難誘導情報作成部280を有する。
本態様のように構成すると、人数分布を把握して誘導するので、効率的にかつ安全に避難を誘導できる。
また、本発明の第6の態様における緊急時情報管理システム1は、第1の態様ないし第5の態様のいずれかにおいて、例えば図1に示すように、デジタル端末4として、携帯端末4Aを含む。
本態様のように構成すると、携帯端末4Aの通信情報は基地局3に蓄積されており、収集し易い。また、広範に普及して使用されており、有用な通信情報が多く得られる可能性が高い。
また、本発明の第7の態様における緊急時情報管理システム1は、第6の態様において、例えば図1に示すように、デジタル端末4として、デジタルゲート端末4D又はPOS端末4Eを含み、緊急時管理システム1は、デジタルゲート端末4D又はPOS端末4Eの情報を収集して基地局3又は緊急時管理サーバ2に送信するゲート情報収集装置7を有する。
ここにおいて、「基地局3又は緊急時管理サーバ2に送信する」の送信は、直接送信しても良く、間接的に送信しても良い。本態様のように構成すると、一般に位置が固定的であるデジタルゲート端末の所持するデジタル情報を有効に利用できる。
また、本発明の第8の態様における緊急時情報管理システム1は、第1の態様ないし第7の態様のいずれかにおいて、災害発生基準時は緊急地震速報等の災害発生情報又は災害発生信号を契機として定められ、第1の所定時間範囲の始期と終期及び第2の所定時間は災害発生基準時を基準として緊急状態のレベルに応じて定められる。
本態様のように構成すると、災害発生前後の所定時間範囲の情報を収集することにより、比較的精度の高い人数分布を予測できる。また、緊急状態のレベルに応じて所定時間を定めるので、レベルに合った避難誘導が可能になる。
また、本発明の第9の態様における緊急時情報管理システム1は、第8の態様において、例えば図3及び図8に示すように、第1のデータ匿名化部305及び/又は第2のデータ匿名化部205は、個人位置時刻情報について、個人の氏名を個人番号に変更し、第2の所定時間経過後に自動的に消滅させるためのタグを付する。
本態様のように構成すると、利用するに当たり、個人の情報を匿名化するので、個人のプライバシーの保護を図れる。
また、本発明の第10の態様における緊急時情報管理システム1Aは、第1の態様ないし第9の態様のいずれかにおいて、例えば図1に示すように、前記属性とは性別及び年令であり、前記健康状態とは、病状又は怪我の程度を重度・中度・軽度等のランクに分けて表現したものである。
本態様のように構成すると、性別、年令、病状又は怪我の程度に応じた救助対策が可能になる。
また、本発明の第11の態様における緊急時情報管理システムは、第10の態様において、緊急時管理サーバは、少なくとも重度の病人又は怪我人に対して、収集した個人位置時刻情報から得られる医療情報に情報利用マークを付する情報利用マーク付与部を有し、第2の送信部201Bにて、情報利用マークが付された医療情報を重度の病人又は怪我人が搬送された医療機関に送付する。
ここにおいて、第3の所定時間は、避難誘導が終了し、地震や津波などの災害が沈静化するまで、かつ、利用したデータを要援護者に通知するに十分な時間とする必要がある。例えば災害発生基準時後1〜2日とする。
本態様のように構成すると、利用された個人情報を要支援者は知ることができ、安心感を得られる。
また、本発明の第12の態様における緊急時情報管理システムは、第1の態様ないし第11の態様のいずれかにおいて、緊急時管理サーバ2は、第2の制御部290にて、基地局3に災害発生基準時以後のデジタル端末4から基地局3への通信を単パケット通信に限定するように指示し、基地局3は、デジタル端末4から基地局3への通信が単パケットか否かを判別する単パケットチェック部を有し、第1の受信部301Aでは、単パケットチェック部の判別に従って、災害発生基準時以後のデジタル端末4から基地局3への通信を単パケット通信に限定して受信する。
ここにおいて、単パケットとは、デジタルデータを分解して送る最小単位で、例えば128バイト(全角文字で64文字)が使用されており、例えば、安否確認の連絡ができる程度であり、最も重要な情報は送信可能と考えられる。
本態様のように構成すると、通信データを単パケットに限定するので、災害時の通信の輻輳を回避できる。
また、本発明の第13の態様における基地局3は、例えば図3に示すように、ゾーン内のデジタル端末4と交信する単数又は複数の基地局3と、災害時に基地局3を介して複数のデジタル端末4から情報を収集し、被災地の人数分布を表示する緊急時管理サーバ2とを備える緊急時情報管理システム1の基地局3であって、デジタル端末4から災害発生基準時から第1の所定時間範囲の通信情報を受信する第1の受信部301Aと、第1の受信部301Aで受信した通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログから個人情報と位置情報と時刻情報とを関連付けた個人位置時刻情報を抽出する第1の情報抽出部306と、第1の情報抽出部306で抽出された個人位置時刻情報のうち個人情報を匿名化し、匿名化された個人位置時刻情報を第2の所定時間経過後に自動的に消滅するように処理する第1のデータ匿名化部305と、第1のデータ匿名化部305で処理された匿名化された個人位置時刻情報を緊急時管理サーバ2に送信する第1の送信部301Bとを有する。
本態様における基地局3は、第1の態様における緊急時情報管理システム1の基地局3に該当する。
また、本発明の第14の態様における緊急時管理サーバ2は、例えば図4に示すように、ゾーン内のデジタル端末4と交信する単数又は複数の基地局3と、災害時に基地局3を介して複数のデジタル端末4から情報を収集し、被災地の人数分布を表示する緊急時管理サーバ2とを備える緊急時情報管理システム1の緊急時管理サーバ2であって、第1の送信部301Bで送信された匿名化された個人位置時刻情報を受信する第2の受信部201Aと、第2の受信部201Aで受信した匿名化された個人位置時刻情報に基づいて、個人を属性及び/又は健康状態によりランク分けし、地域毎のランク別人数分布を演算する演算部210と、演算部210での演算結果を表示する表示部209とを有する。
本態様における緊急時管理サーバ2は、第1の態様における緊急時情報管理システム1の緊急時管理サーバ2に該当する。
また、本発明の第15の態様における緊急時管理サーバ2Aは、例えば図8に示すように、ゾーン内のデジタル端末4と交信する単数又は複数の基地局3と、災害時に基地局3を介して複数のデジタル端末4から情報を収集し、被災地の人数分布を表示する緊急時管理サーバ2Aとを備える緊急時情報管理システム1Aの緊急時管理サーバ2Aであって、第1の送信部301Bで送信された通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログを受信する第2の受信部201Aと、第2の受信部201Aで受信された通信情報及び通信情報に係る通信情報ログから個人情報と位置情報と時刻情報とを関連付けた個人位置時刻情報を抽出する第2のデータ抽出部206と、第2のデータ抽出部206で抽出された個人位置時刻情報のうち個人情報を匿名化し、匿名化された個人位置時刻情報を第2の所定時間経過後に自動的に消滅するように処理する第2のデータ匿名化部205と、第2のデータ匿名化部205で処理された匿名化された個人位置時刻情報に基づいて、個人を属性及び/又は健康状態によりランク分けし、地域毎のランク別人数分布を演算する演算部210と、演算部210での演算結果を表示する表示部209とを有する。
本態様における緊急時管理サーバ2Aは、第2の態様における緊急時情報管理システム1Aの緊急時管理サーバ2Aに該当する。
また、本発明の第16の態様におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、コンピュータに第13の態様における基地局としての機能を実行させるためのプログラムである。
また、本発明の第17の態様におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、コンピュータに第14の態様又は第15の態様における緊急時管理サーバとしての機能を実行させるためのプログラムである。
また、本発明の第18の態様における基地局は、第13の態様において、受信された通信情報ログに含まれる個人情報及び/又は個人情報に基づいて作成された匿名化された個人位置時刻情報を、災害発生基準時から第2の所定時間経過後に個人情報に係る本人に消去又は修正を許容するように構成されている。
このように構成すると、本人に個人情報及び/又は個人位置時刻情報の消去又は修正を許容するので、個人情報の保護が図られる。
また、本発明の第19の態様における緊急時管理サーバは、第14の態様又は第15の態様おいて、例えば図16に記載のように、受信された通信情報ログに含まれる個人情報及び/又は個人情報に基づいて作成された匿名化された個人位置時刻情報を、災害発生基準時から第2の所定時間経過後に個人情報に係る本人に消去又は修正を許容するように構成されている。
このように構成すると、本人に個人情報及び/又は個人位置時刻情報の消去又は修正を許容するので、個人情報の保護が図られる。
また、本発明の第20の態様における基地局は、第13の態様において、個人情報に追跡されない権利を表示する追跡拒否コードが付され、通信情報ログから追跡拒否コードを検出した時に、受信された通信情報ログに含まれる個人情報及び/又は個人情報に基づいて作成された匿名化された個人位置時刻情報が、災害発生基準時から第2の所定時間経過後に自動的に消滅するように構成されている。
このように構成すると、追跡拒否コードに基づいて個人情報及び/又は個人位置時刻情報が自動的に消滅するので、個人情報の保護が図られる。
また、本発明の第21の態様における緊急時管理サーバは、第14の態様又は第15の態様おいて、例えば図17に記載のように、個人情報に追跡されない権利を表示する追跡拒否コードが付され、通信情報ログから追跡拒否コードを検出した時に、受信された通信情報ログに含まれる個人情報及び/又は個人情報に基づいて作成された匿名化された個人位置時刻情報が、災害発生基準時から第2の所定時間経過後に自動的に消滅するように構成されている。
このように構成すると、追跡拒否コードに基づいて個人情報及び/又は個人位置時刻情報が自動的に消滅するので、個人情報の保護が図られる。
また、本発明の第22の態様におけるデジタル端末4は、緊急情報信号を受信する第3の受信部401Aと、緊急情報信号を受信した時に、自動的に緊急事態発生を通知する緊急事態発生通知用ダイアログボックスを表示し、緊急事態発生通知用ダイアログボックスからの誘導により送信用個人情報設定用ダイアログボックスを表示する表示部と、送信用個人情報設定用ダイアログボックスに一定様式の通信情報を入力することにより、基地局を通して前記一定様式の通信情報と当該通信情報に係る通信情報ログを緊急時管理サーバに送信する第3の送信部401Bとを備える。
ここにおいて、一定様式の通信情報とは、例えば、通信すべき内容について、項目及び入力事項が予め形式的に定められていることをいう。本態様のように構成すると、項目、入力事項が予め定められている(例えば選択肢により)ので、通信情報を受信した緊急時管理サーバは人数分布等の統計処理を行い易く、迅速な処理ができる。
本発明によれば、第1に、災害緊急時にスムーズな救助活動を支援する緊急災害情報管理システムを提供できる。第2に、災害緊急時に基地局及びデジタル端末が有する個人情報を支障をおよぼさず利用できる技術を提供できる。
実施例1における緊急時情報管理システム1のシステム構成を示す図である。 携帯端末4Aの構成を示す図である。 基地局3の構成例を示す図である。 実施例1における緊急時管理サーバ2の構成例を示す図である。 緊急時における基地局3の処理フロー例を示す図である。 緊急時における緊急時管理サーバ2の処理フローを示す図である。 実施例2における基地局3Aの構成例を示す図である。 実施例2における緊急時管理サーバ2Aの構成例を示す図である。 実施例3における位置予測部207Aの構成例を示す図である。 要援護者の平常時の位置の遷移を説明するための図である。 遷移確率を説明するための図である。 要援護者の緊急時の位置の遷移を説明するための図である。 実施例4における緊急時管理サーバ2Cの構成例を示す図である。 実施例5における緊急時管理サーバ2Dの構成例を示す図である。 実施例7における緊急時情報管理システム1Gの構成例を示す図である。 携帯端末4Aから緊急時個人情報を送信する場合の表示画面の例を示す図である。 実施例10における緊急時管理サーバ2Eの構成例を示す図である。 実施例11における緊急時管理サーバ2Fの構成例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において、互いに同一又は相当する部分には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
図1に実施例1における緊急時情報管理システム1のシステム構成例を示す。本実施例では、災害発生直後の人数分布図を即時に作成し、表示する例を説明する。すなわち、デジタル端末(主として携帯端末)の情報(主として通信情報ログ)を収集し、基地局でデータを匿名化して、人数分布を表示する例について説明する。
図1において、緊急時情報管理システム1は、緊急時管理サーバ2と単数又は複数の基地局3から構成される。基地局3は自ゾーン内のデジタル端末4(4A〜4E)と無線通信で通信可能であると共に、有線及び/又は無線の公衆通信回線網5により他の基地局3、上位の交換局及び緊急時管理サーバ2と通信可能に構成されている。デジタル端末4として、携帯端末4A、デジタル電話機4B、パーソナルコンピュータ4C等があるが、本実施例では、自動改札ゲート、自動入場券ゲート、自動駐車場ゲート、高速道路ゲート、自動病院受付機等のデジタルゲート端末4D、POS端末4E等を含めることとする。勿論、デジタル端末はGPS受信機6搭載のものを含めても良く、これらGPS受信機6搭載のデジタル端末は自己の位置情報を適時に取得できる。基地局3は、更にGPS受信機6を有し(又は他のGPS受信機6を有する局からGPSデータを受信して)、自ゾーン内の携帯端末4AにGPS衛星から位置情報を供給している。また、携帯端末4Aは、基地局3が常に携帯端末4Aの位置を把握できるように、自己がいるゾーンの基地局3に定常的に位置登録を行っている。よって、基地局3は常に携帯端末4Aの位置を把握しており、自動車用の移動電話機等他のモバイル端末の位置も同様に把握している。デジタル電話機4Bやその他の固定デジタル端末については位置が固定されているので、一度基地局3に通知すれば基地局3で位置を把握できる。日本国においては2013年には携帯端末4Aの数が国民人口を上回ると予想されており、携帯端末4Aの位置を把握すれば、人数分布の大部分を把握できると言っても良く、他のデジタル端末の位置でこれを補完すれば、人数分布の殆どを把握できると言っても過言ではなかろう。
図2にデジタル端末4の代表例として携帯端末4Aの構成例を示す。無線通信部401は、公衆通信回線網5と基地局3を介して他の通信端末からの通信情報と制御信号を受信する第3の受信部401Aと、基地局3と公衆通信回線網5を介して他の通信端末4へ通信情報と制御信号を送信する第3の送信部401Bとを有する。通信手段としては音声による電話と電子メールを有し、さらにインターネットに接続可能であり、インターネットから諸種の情報(テキスト、音声、画像)を取得する。また、テレビ放送・ラジオ放送を取得可能なものもある。第3のセンサ部402は例えば位置情報センサとしてのGPS受信機を有し、自己の位置情報を取得する、また、例えば加速度センサを有し、自己の速度情報・加速度情報を取得する等である。
第3の記録部403は電子メール情報、添付資料、留守番電話などの通信情報を記録する通信情報記録部411、インターネットからダウンロードした動画像ファイルや音楽ファイルやテレビ予約番組を保存するファイル記録部412、GPS受信機を介して取得した位置情報、その他のセンサから得たセンシング情報を記録するセンシング情報記録部413、第3の受信部401Aで得た通信情報に係る通信情報ログ(以後、簡単のため単に「通信情報ログ」ともいう)を所定期間記憶するログ記録部414、内蔵のCPU417で演算に用いるプログラム、その他のアプリケーションプログラム等を格納するプログラム格納部415、内蔵のCPU417での演算結果を記録したり演算途中のデータを一次的に記憶したりする演算記録部416等を有する。また、電話の音声による通話情報を録音して通信情報記録部411に記録できるものもある。これらの記録部は、RAM,ROM,磁気メモリ等で構成され、大容量の記憶を要する場合は、着脱可能なUSBメモリ、メモリカード等が使用される。
入力部404は当該携帯端末4Aに装着されたマイクロフォン、デジタルカメラ、キーボード、タッチペン及び/又はディスプレイ上のユーザの指の動きを感知するタッチパネル等を有し、テキスト、音声、画像による通信情報や制御信号(指示情報を含む)を入力可能である。出力部405はディスプレイ、スピーカ及び/又はイヤフォンを有し、テキスト、音声、画像によりユーザに通信情報や演算結果を提供する。
CPU417は画像処理、ソート、統計、その他の携帯端末4Aの機能に必要な処理を行なう。第3の制御部409は、携帯端末4A及びその各部を制御して携帯端末4Aとしての各種機能を実行させる。
通信情報に係る通信情報ログとして、記録部のログ記録部414に、電話の場合には、通信相手の電話番号、通信の開始・終了時間が、電子メールの場合には、通信相手のEメールアドレス、通信の開始・終了時間が、自動的に記録される。このように自動的に記録される通信に係る情報を通信情報ログという。また、GPS受信機6を有する場合には、GPSデータ受信時間とGPS衛星の位置情報に係るコード(これを基に携帯端末の位置を計算できる)が自動的に記録される。また、デジタルカメラを有する場合には、撮影時間と撮影画像番号が自動的に記録されるように、録音マイクを有する場合には、録音時間と録音データ番号が自動的に記録されるように構成するものとする。
また、通信情報(通信内容)を解析することにより、携帯端末4Aの所有者が何時どこにいたかという情報、家族・職業・健康・趣味に関する情報が得られる可能性がある。GPS情報からはGPSデータ受信時の位置−時間情報を得られる。デジタルカメラ情報からは、撮影画像と時間との関係を得られる(例えば、A河沿いの桜を撮影していた)。録音情報からは、録音情報と時間との関係を得られる(例えば、A市主催のイベントを録音していた)。このように、携帯端末4Aは端末所有者個人の行為をライフログ情報として蓄積することができる。また、自己の電話番号、Eメールアドレスの他、個人情報(年令、住所、血液型、通院先、)を携帯端末4Aに記録できる。そして、通信情報ログ又はライフログから得られる位置情報、健康情報等は、緊急時に役立つ情報となり得る。災害発生前後の所定時間に限ったとしても有益な情報が含まれる。
図3は基地局3の構成例を示す図である。第1の受信部301Aは、無線通信により、自己のゾーン内の単数又は複数のデジタル端末4から、及び有線又は無線の公衆通信回線網5を介して他の基地局から通信情報及び制御情報を受信する。通信情報ログとして、第1の記録部304内の受信データ記録部304Aに、電話の場合には、通信先であるデジタル端末4の電話番号、通信の開始・終了時間が、電子メールの場合には、通信先であるデジタル端末4のEメールアドレス、通信の開始・終了時間が自動的に記録される。第1の送信部301Bは、無線通信により、自己のゾーン内の単数又は複数のデジタル端末4に、及び有線又は無線の公衆通信回線網5を介して他の基地局に通信情報及び制御情報を送信する。また、第1の送信部301Bは、緊急時管理サーバ2に対して、有線又は無線の公衆通信回線網5を介して、平時は定期的に(例えば1時間おきに)、第1の記録部304内の送信データ記録部304Bに記録した各デジタル端末4の通信情報に係る通信情報ログを(例えば現在から1時間前の情報まで)送信する。デジタル端末4の通信情報ログは緊急時管理サーバ2に自動的に記録されないので、ここでは送信することとする。
通信情報には、電話や電子メールでの通話情報の他に、GPS受信器で取得した位置情報、デジタルカメラで撮影した画像情報、マイクで録音した音声情報を含むものとする。基地局3が緊急情報信号を取得すると、基地局3から緊急時管理サーバ2へ所定時間範囲(第1の所定時間範囲)の通信情報と当該通信情報に係る通信情報ログを送信する。これらの通信情報は基地局3を経由する通信情報であり、これたの通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログが基地局3から緊急時管理サーバ2へ送信される。緊急性が高い場合には、送信情報を通信情報ログだけに絞っても良く、通信情報を後に送信しても良い。
第1の受信部301A内の緊急情報信号取得部301Cは、緊急状態が発生すると第1の受信部301Aが受信した通信情報又は制御信号から緊急情報信号を取得する。基地局3は、緊急情報信号を取得すると、緊急状態発生時刻をtとすると、時刻t−Δb≦t≦t+Δfの範囲のデータを緊急時管理サーバ2に送信する。この範囲を第1の所定時間範囲とする。ΔbとΔfは緊急状態のレベル(基地局設置場所、デジタル端末の位置、通信途絶状況、基地局及びデジタル端末の各種センサ情報、及び緊急時管理サーバからの情報、特に災害の規模に関する情報)に応じて決定される。
センサ部302は例えば位置情報センサとしてのGPS受信機6を有し、自己の位置情報を取得する。バッファ部303は第1の受信部301Aから得たデジタル端末4の情報を、第1の記録部304に記録する前に一次的に記憶する、又は第1の送信部301Bに送るデジタル端末4の情報を第1の記録部304から読み出して一次的に記憶する。
第1の記録部304は、デジタル端末4から得た通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログを受信データ記録部304Aに記録する。
第1の情報抽出部306は受信データ記録部304Aに記録された通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログから、個人情報と位置情報と時刻情報とを関連付けた個人位置時刻情報を抽出する。第1の情報抽出部306で抽出された個人位置時刻情報は抽出位置記録部304Cに記録される。
第1のデータ匿名化部305は、抽出位置記録部304Cに記録された個人位置時刻情報について、緊急時に使用できるようにデータの匿名化を行なう。具体的には「氏名」を個人番号に変換し、個人の氏名がインターネット等を通して漏れないようにする。また一定時間(第2の所定時間)経過後にデータが自動的に消滅するようにタグ(消滅マーク)を付する。これにより、個人が特定されなくなる。もし、匿名化されたデータが第三者の目に触れたとしても、個人を知得できないことになる。しかも、緊急時に、年齢・性別・病気や怪我のレベルなどの属性の人が何時、どこに何人いたかという集計を行なうことができる。また、データに自動消滅タグ情報が付されているので、一定時間経過後にデータは自動消去される。匿名処理された個人位置時刻情報は送信データ記録部304Bに記録される。なお、情報抽出と匿名化の順序を逆にしても良い。
第1の制御部309は、基地局3及びその各部を制御して、基地局として機能するようにする。
図4に、緊急時管理サーバ2の構成例を示す。要援護者を例えばp(1≦p≦P)とする。4A−1、...、4A−Pは、P人の要援護者pの各々が保持しているGPS付き携帯端末、5は公衆通信回線網である。第2の受信部201Aは基地局3からの通信情報及び通信情報ログを受信する。第2の記録部204内の位置情報蓄積部220では第2の受信部201Aで受信された通信情報及び通信情報ログを蓄積する。例えば、P人の要援護者pに対応する個別位置情報蓄積部220−1、...、220−Pを有する。
基地局3は自己のゾーン内の携帯端末4A−1〜4A−Pと交信し、通信情報ログとして携帯端末4Aの電話番号、Eメールアドレス、交信開始時・終了時、位置情報(GPSデータがある場合はGPS位置情報、無い場合は少なくとも自ゾーン内にいるという情報)を記憶している。基地局3は平常時には定期的に(例えば1時間毎に)緊急時管理サーバ2にこれらの通信情報ログと通信情報を送信し、緊急時管理サーバ2は位置情報蓄積部220の個別位置情報蓄積部220−1、...、220−Pにこれらの情報を蓄積する。これらの情報は基地局3の第1のデータ匿名化部305において、匿名化処理され、氏名が個人番号に変換されていると共に、データが所定時間後に消滅するようになっている。各個別位置情報蓄積部220−p(0≦p≦P−1)は、通信情報ログを記録するログ情報蓄積部221A−p、通信情報を記録する通信情報蓄積部221B−p、個人位置時刻情報を記録する個人位置時刻情報蓄積部221C−pを有する。個別位置情報蓄積部220−pは取得した情報をこのように情報の種別に応じて分けて記録する。
しかしながら、これらの情報には個人情報が含まれている。平常時は個人情報保護のため、個人情報の利用は厳しく制限されており、個人の同意を得た場合に利用できる。ただし、個人情報保護法16条3項2号に、緊急時には本人の同意を得ることなしに個人情報を取得しても良い旨が規定されている。
第2の情報抽出部206は、緊急時管理サーバ2の個別位置情報蓄積部220−1、...、220−Pに蓄積されたデータから、個人番号−時刻−位置の情報を抽出する。本実施例においては、基地局3で匿名化処理された個人位置時刻情報が抽出される。そして、各個人番号について、最新時刻の位置情報をその個人の第1の位置情報とする。
演算部210は、匿名化された個人位置時刻情報に基づいて、個人を属性(例えば性別、年令)及び/又は健康状態(例えば病気又は怪我の症状)によりランク分けし、例えばどのゾーンにどのランクの属性及び/又症状の人が何人いるかを演算する。また、演算部210は位置予測部207と人数分布図作成部208を有する。
位置予測部207は、各個人番号について、個人番号−時刻−位置の情報を時系列的に見て、その現在時刻への外挿位置を第2の位置情報とする。
個人の第1の位置情報及び第2の位置情報は個別位置情報蓄積部220−1、...、220−Pに記録される。
人数分布図作成部208は、第1の位置情報又は第2の位置情報に基づいて、地図の例えばゾーン8毎に人数を書き込んだ人数分布図を作成する。
表示部209は、人数分布図作成部208が作成した人数分布図をディスプレイの画面に表示する。
第2の制御部290は、緊急時管理サーバ2及びその各部を制御して、緊急時管理サーバとして機能するようにする。
次に、デジタル端末がゲートの場合について説明する。例えば駅の改札(デジタル処理するもの)では、チケット番号又は定期券番号(ユーザ番号)、乗車駅、降車駅、改札通過時刻などの利用情報が記録される。定期券のときは定期券番号を介して個人情報も把握可能である。少なくとも、現時点である区間を利用している乗客数を推定可能である。これらのデータは例えば鉄道会社の情報管理センターに蓄積されるが、緊急時に、鉄道会社の情報管理センターから例えばゲート情報収集装置7と基地局3を介して(直接でも良い)緊急時管理サーバ2に上記利用情報を送信し、緊急時管理サーバ2では、チケット番号又は定期券番号(ユーザ番号)毎の個別位置情報蓄積部220−1、...、220−Pにこれらの情報を蓄積する。高速道路料金所のゲートでも、チケット番号対応に同様の管理ができる。駐車場料金所のゲート、病院の受付、ホテルの受付では個人情報と滞在情報(滞在していれば位置を特定できる)を関連付けられる。イベント会場、映画館ではチケット番号で場内の人数を把握可能である。これらの情報も例えばゲート情報収集装置7を介して緊急時に基地局3を介して(直接でも良い)緊急時管理サーバ2に送信し、チケット番号毎の個別位置情報蓄積部220−1、...、220−Pにこれらの情報を蓄積する。POS端末4Eでは、ICカード番号と時刻情報と買い物情報が記録される(位置情報はPOS端末の設置位置となる)。これらの情報(POS端末番号を付して)も例えばゲート情報収集装置7を介して緊急時に基地局3を介して(直接でも良い)緊急時管理サーバ2に送信し、ICカード番号毎の個別位置情報蓄積部220−1、...、220−Pにこれらの情報を蓄積する。その他のICカード情報(銀行の利用カード)も同様に位置情報の把握に利用できる。以上のように、デジタル端末がゲートの場合についても、個人の位置情報を把握できるので、携帯端末4Aの場合と同様に基地局3で匿名化処理をして、緊急時に人数分布図の作成に利用することができる。
図5に基地局3のデータ記録・送信手順のフローチャート例を示す。基地局3では、緊急情報信号を取得する前は(S102でN)、平常時モードで平常時のデータ記録を続ける(S101)。緊急情報信号を取得すると(S102でY)、平常時モードから緊急時モードに移行する。デジタル端末4との通信が可能であれば(S103でY)、デジタル端末4から通信情報及び通信情報ログを取得する(S104)。デジタル端末3との通信が可能でなければ(S103でN)、又はデジタル端末3から通信情報及び通信情報ログを取得した(S104)後に、緊急時管理サーバ2への通信が可能であれば(S105でY)、デジタル端末4から取得した情報を緊急時管理サーバ2に送信する(S106)。緊急状態発生時刻をtとすると、時刻t−Δb≦t≦t+Δfの範囲(第1の所定時間範囲)のデータを緊急時管理サーバ2に送信する。まず、t−Δb〜tの範囲(例えば1時間)のデータを一括送信し、その後、新たなデータが入力された時にt〜t+Δfの範囲のデータを分割して(例えば5〜10分毎に)順次送信する。ΔbとΔfは緊急状態のレベル(基地局設置場所、デジタル端末の位置、通信途絶状況、基地局及びデジタル端末の各種センサ情報、及び緊急時管理サーバからの情報、特に災害の規模に関する情報)に応じて決定される。最初のt−Δb〜tの範囲のデータは平常時に蓄積されたデータであり、その後の新たなデータは災害発生後に位置移動を追跡するためのデータである。緊急時管理サーバ2へのデータ送信時に匿名化処理を行ってから送信する。緊急時管理サーバ2への通信が可能でなければ(S105でN)、又はデジタル端末4から取得した情報を緊急時管理サーバに送信した(S106)後に、S103に戻り、新たなデータが入力されれば、送信を継続する。緊急状態終了情報信号が取得されるまで(S107でN)、このループを繰り返し、緊急状態終了情報信号が取得されれば(S107でY)、緊急時処理を修了する。
図6に緊急時管理サーバ2での処理手順のフローチャート例を示す。まず、基地局3が緊急情報を取得すると、第2の受信部201Aは基地局3から各携帯端末4Aの通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログを受信する(S201)。位置情報蓄積部220は第2の受信部201Aで受信された通信情報及び通信情報ログを携帯端末4A毎に個別位置情報蓄積部220−1、...、220−Pに蓄積する(S202)。第2の情報抽出部206は、個別位置情報蓄積部220−1、...、220−Pに蓄積されたデータから、個人番号−時刻−位置の情報を抽出する。本実施例では基地局3で作成された個人位置時刻情報が抽出される。そして、各個人番号について、最新時刻の位置情報をその個人の第1の位置情報とする(S203)。位置予測部207は、各個人番号について、個人番号−時刻−位置の情報を時系列的に見て、その現在時刻への外挿位置を第2の位置情報とする(S204)。人数分布図作成部208は、第1の位置情報又は第2の位置情報に基づいて、地図の例えばゾーン8毎に人数を書き込んだ人数分布図を作成する(S205)。表示部209は、人数分布図作成部208が作成した人数分布図をディスプレイに表示する(S206)。
第1の位置情報、第2の位置情報共、短時間で求められるというメリットがあるので、本実施例によれば、第1に、災害緊急時にスムーズな救助活動を支援する緊急災害情報管理システムを提供できる。第2に、災害緊急時に基地局及びデジタル端末が有する個人情報を支障をおよぼさず利用できる技術を提供できる。
実施例1では基地局3がデータの匿名化を行なったが、本実施例では、緊急時管理サーバ2がデータの匿名化を行なう例を説明する。
図7に実施例2における基地局3Aの構成例を、図8に緊急時管理サーバ2Aの構成例を示す。図7では実施例1で図3にあった第1のデータ匿名化部305がなくなり、第2のデータ匿名化部205が図8に追加されている。
基地局3Aでは、データ匿名化部がないので、携帯端末4Aからの受信情報を匿名化せずそのまま緊急時管理サーバ2Aに送信する。第1の情報抽出部306で個人情報と位置情報と時刻情報とを関連付けた個人位置時刻情報を抽出し、第1の情報抽出部306で抽出された個人位置時刻情報を抽出位置記録部304Cに記録することも可能であるが、ここではこれらの抽出と記録を行なわないものとする。その結果、第1の受信部301Aで受信された携帯端末4Aからの情報がそのまま第1の送信部301Bに転送され、緊急時管理サーバ2Aに送信される。
緊急時管理サーバ2Aの第2の受信部201Aでは、基地局3Aの第1の送信部301Bから送信された通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログを受信する。第2の受信部201Aで受信された通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログは第2の記録部204の位置情報蓄積部220に記録される。位置情報蓄積部220の各個別位置情報蓄積部220−p(1≦p≦P)は、通信情報ログを記録するログ情報蓄積部221A−p、通信情報を記録する通信情報蓄積部221B−p、個人位置時刻情報を記録する個人位置時刻情報蓄積部221C−pを有し、通信情報ログをログ情報蓄積部221A−pに、通信情報を通信情報蓄積部221B−pに記録する。第2の情報抽出部206は、位置情報蓄積部220に記録された通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログから、個人情報と位置情報と時刻情報とを関連付けた個人位置時刻情報を抽出する。第2の情報抽出部206で抽出された個人位置時刻情報は個人別に個人位置時刻情報蓄積部221C−pに記録される。
緊急時管理サーバ2Aの第2のデータ匿名化部205では、第2の情報抽出部206で抽出された個人位置時刻情報について、緊急時に使用するためにデータの匿名化を行なう。具体的には「氏名」を個人番号に変換し、個人の氏名がインターネットを通して漏れないようにする。また一定時間(第2の所定時間)経過後にデータが自動的に消滅するようにタグ(自動消滅マーク)を付する。これにより、個人が特定されなくなる。もし、匿名化されたデータが第三者の目に触れたとしても、個人を知得できないことになる。しかも、緊急時に、年齢・性別などの属性の人で病気や怪我のレベルなどの健康状態の人が、何時、どこに何人いたかという集計を行なうことができる。また、自動消滅タグ情報が付されているので、一定時間(第2の所定時間)経過後データは自動消去される。匿名処理された個人位置時刻情報は個人位置時刻情報蓄積部221C−pに再記録される。なお、情報抽出と匿名化の順序を逆にしても良い。
本実施例では、緊急時管理サーバ2が直接通信データ(通信情報及び通信情報ログ)を処理するので、通信データ利用の多様化を図れる。例えば、基地局3が匿名化処理を行う時は、位置情報に関係しない通信情報と通信情報ログを緊急時管理サーバ2に送付しないことも可能であるが、緊急時管理サーバ2が処理する場合は携帯端末からの通信情報と通信情報ログが送付されるので、これらを加工して使用したい情報を多様な形式で取り出すことができる。
実施例1に比して、基地局3Aの処理手順については、個人位置時刻情報抽出工程と匿名化工程が無くなる。また、緊急時管理サーバ2Aの処理手順については、図6の個人位置時刻情報抽出工程(S203)の後に匿名化工程が追加される。なお、匿名化工程を個人位置時刻情報抽出工程(S203)の前にしても良い。
その他の構成及び処理手順は実施例1と同様であり、実施例1と同様に、第1に、災害緊急時にスムーズな救助活動を支援する緊急災害情報管理システムを提供できる。第2に、災害緊急時に基地局及びデジタル端末が有する個人情報を支障をおよぼさず利用できる技術を提供できる。
実施例3では、要援護者の過去の行動データを解析し、現在位置を予測する例について説明する。緊急時管理サーバ2Bは、携帯端末4Aから平常時の要援護者の行動データを個別位置情報蓄積部220−1、...、220−Pに蓄積しておく。緊急時には、この行動データに基づいて要援護者の現在位置を推定する。地震・津波等の災害状況データも利用する。データの匿名化処理は実施例2と同様に緊急時管理サーバ2Bで行なうものとする。基地局3Aの構成は実施例2と同じ(図7参照)である。緊急時管理サーバ2Bの構成も実施例2とほぼ同様である(図8参照)が、位置予測部207Aについて具体例が示されている。
図9に本実施例における位置予測部207Aの構成例を示す。図9には、第2の受信部201A、第2の記録部204の位置情報蓄積部220、演算部210の位置予測部207Aのみが記載されており、その他の各部は記載が省略されている。位置情報蓄積部220と位置予測部207Aとは一点鎖線で分けられている。要援護者を例えばpとする。4A−1、...、4A−Pは、P人(1≦p≦P)の要援護者の各々が保持しているGPS付き携帯端末、5は公衆通信回線網である。サーバ受信部201Aは基地局3Aから通信情報及び通信情報ログを受信して、第2の情報抽出部206で個人位置時刻情報を抽出し、第2のデータ匿名化部205で匿名化の処理を行う。位置情報蓄積部220では、P人の要援護者に対応する個別位置情報蓄積部220−1、...、220−Pを有し、各個別位置情報蓄積部220−pは、第2の受信部201Aで受信された通信情報ログをログ情報蓄積部221A−pに、通信情報を通信情報蓄積部221B−pに、第2の情報抽出部206で抽出された個人位置時刻情報を個人位置時刻情報蓄積部221C−pに蓄積する。
また、位置予測部207Aは要援護者の過去の行動から要援護者の位置を推定し、人数分布図作成部208は位置予測部207Aで推定された要援護者の位置に基づいて人数分布図を作成する。表示部209は、人数分布図作成部208が作成した人数分布図をディスプレイの画面に表示する。ここまでは実施例2と同じである。
次に位置予測部207Aの構成を説明する。230は平常時行動情報抽出部、231は平常時行動情報抽出処理部、232は平常時行動情報蓄積部、232−1、...、232−PはP人の要援護者に対応する個別平常時行動情報蓄積部、240は平常時存在確率情報抽出部、250は非常時存在確率情報抽出部、251は非常時存在確率情報抽出制御部、252は遷移確率情報抽出部、253は遷移確率情報蓄積部、253−1、...、253−PはP人の要援護者に対応した個別遷移確率情報蓄積部、254は非常時存在確率情報抽出処理部、255は予測存在確率情報蓄積部、255−1〜255−PはP人の要援護者に対応する個別予測存在確率情報蓄積部、256は火災発生予測情報蓄積部、260は存在確率情報蓄積部、261−1、...、261−PはP人の要援護者に対応する個別存在確率情報蓄積部、262は全体存在確率情報抽出部、263は全体存在確率情報蓄積部である。
本装置を作動するには、まず平常時においては、P人の要援護者p(p=1,…,P)が保持するGPS付き携帯電話4A−1,...,4A−Pから公衆通信回線網5を介して、該要援護者の位置情報とその時刻情報が時間Δt毎に第2の受信部201Aに送信される。第2の受信部201Aは、平常時であれば、これらの位置情報と時刻情報を位置情報蓄積部220の要援護者pに対応する個別位置情報蓄積部220−pに出力するとともに、平常時存在確率情報抽出部240に起動信号を出力する。平常時行動情報抽出処理部231は、要援護者pに該当する個別位置情報蓄積部220−pから位置情報と時刻情報を読み出し、夜間におけるホームポジション情報を抽出して、該要援護者pに該当する個別平常時行動情報蓄積部232−pに蓄積する。平常時行動情報抽出処理部231は、同様の処理をP人の要援護者pの各々について反復する。このような構成になっているから、平常時における各要援護者pのホームポジション情報が平常時行動情報蓄積部232の対応する個別平常時行動情報蓄積部232−1〜232−Pに蓄積される。
一方、平常時存在確率情報抽出部240は、第2の受信部201Aより起動信号を入力されると要援護者pに対応する現在時刻に対応する位置情報を個別位置情報蓄積部220−pから読み出し、該当する個別存在確率情報蓄積部261−pの蓄積要素に存在確率値1を出力し、それ以外の蓄積要素には0を出力する。平常時存在確率情報抽出部240は、同様の動作をP人の要援護者pの各々について反復する。このような構造になっているから平常時における要援護者pの存在確率情報が対応する個別存在確率情報蓄積部261−pに蓄積される。
大規模災害の発災によって、公衆通信回線が機能不全に陥った場合、緊急時管理サーバ2Bの第2の受信部201Aに緊急情報信号としての発災信号が入力される。第2の受信部201Aは発災信号が入力されると停止信号を平常時存在確率情報抽出部240に出力し、同時に起動信号を非常時存在確率情報抽出制御部251に出力する。平常時存在確率情報抽出部240は、停止信号を入力されるとその処理を停止する。非常時存在確率情報抽出制御部251は起動信号を入力されると、遷移確率情報抽出部252に起動信号を出力する。遷移確率情報抽出部252は起動信号を入力されると、まず要援護者pに対応する個別平常時行動情報蓄積部232−pからホームポジション情報を読み出すとともに、火災発生予測情報蓄積部256から事前に蓄積された火災発生予測情報を読み出す。
さらに遷移確率情報抽出部252は要援護者pに対応する個別存在確率情報蓄積部261−pの蓄積要素の内容を順次読み出し、その値が正値であった場合には、蓄積要素に対応する遷移確率情報を算出し、個別遷移確率情報蓄積部253−pに蓄積する。遷移確率情報抽出部252は、個別存在確率情報蓄積部261−pのすべての正値が蓄積された蓄積要素に対して同様の処理を反復する。この様な構成になっているから、個別遷移確率情報蓄積部253−pには、対応する個別存在確率情報蓄積部261−pの正値が蓄積されている全ての蓄積要素に対応する遷移確率情報が蓄積される。遷移確率情報抽出部252は、同様の処理をP人の要援護者pについて反復し、これが終了すると遷移確率情報抽出終了信号を非常時存在確率情報抽出制御部251に出力する。
非常時存在確率情報抽出制御部251は、遷移確率情報抽出終了信号を入力されると、起動信号を非常時存在確率情報抽出処理部254に出力し、同時に個別予測存在確率情報蓄積部255−1〜255−Pの各蓄積要素に0を蓄積する。非常時存在確率情報抽出処理部254は起動信号を入力されると、要援護者pに対応する個別存在確率情報蓄積部261−pの蓄積要素の内容(個別存在確率情報)を順次読み出し、その値が正値である場合に、個別遷移確率情報蓄積部253−pに蓄積された該当する遷移確率情報を読み出し、新たな存在確率情報を算出して個別予測存在確率情報蓄積部255−pの該当する蓄積要素に個別予測存在確率情報として蓄積する。この時、非常時存在確率情報抽出処理部254は、当該蓄積要素の値がすでに正値である場合には、当該正値に新たな存在確率情報の値を加算して該蓄積要素に個別予測存在確率情報として蓄積する。非常時存在確率情報抽出処理部254は、個別存在確率情報蓄積部261−pのすべての正値の蓄積要素について、新たな存在確率情報を算出して個別予測存在確率情報蓄積部255−pに蓄積すると、個別予測存在確率情報蓄積部255−pに蓄積された新たな存在確率情報を読み出して、個別存在確率情報蓄積部261−pに個別存在確率情報として蓄積する。非常時存在確率情報抽出処理部254は同様の処理をすべての要援護者pについて反復する。
全体存在確率情報抽出部262は、各個別存在確率情報蓄積部261−1〜261−Pに蓄積された各々が対応する蓄積要素の値を合算し、全体存在確率情報蓄積部263の対応する蓄積要素に蓄積する。表示部209は、全体存在確率情報蓄積部263の各蓄積要素の値を順次読み出し、その値の高低に応じた輝度情報、あるいは色情報に変換して表示部209に表示する。
この様な構成になっているから、大規模災害の発災にともなって、公衆通信回線が機能不全に陥り、要援護者の所在が不明確になったとしても、平常時における要援護者の平常時行動情報、および火災発生予測情報等に基づいて、要援護者がどの辺りに存在しそうかを、視覚的に表示することが可能となる。したがって、警察、消防、自衛隊といった所定機関はどの辺りで救助活動すべきかを適切に判断することが可能となる。
図10は要援護者の平常時の行動分析を説明するための図である。本実施例では、平常時においては、要援護者pが保持するGPS機能付き携帯端末4A−pから要援護者の時刻t(t=0,…,T−1)における位置情報Xptが、一定時間間隔Δt毎に、公衆通信回線網5を介して位置情報蓄積部220に蓄積されているものとする。この位置情報蓄積部220に蓄積された要援護者pの位置情報Xptを位置予測部207Aによって分析し、平常時行動情報蓄積部232に蓄積する。
位置予測部207Aは、例えば以下のようにして分析を行なう。要援護者pが、日常、夜間は自宅に所在し、昼間は職場や学校などへ外出すると仮定すると、当該要援護者pは夜間においては、ほぼ常に一定の位置に所在すると考えられる。この夜間における位置を該要援護者pのホームポジションHpとする。Hpは、Tが十分大きければ、時刻tから実際の夜間(たとえば20:00から翌朝4:00)において出現頻度が高い位置Xptの重心点等として容易に求めることができる。このHpを要援護者pの平常時行動情報として、平常時行動情報蓄積部232に蓄積する。無論これは一例であって、平常時行動情報としては、要援護者pの日常の移動経路や昼間における行動範囲などが含まれることは言うまでもない。
発災時以降、輻輳等の通信障害によって公衆通信システムが機能しなくなると、要援護者の位置情報Xptが位置情報蓄積部に蓄積されなくなる。表示部209に最後に蓄積された要援護者の位置情報Xpt(t=t)を表示する。これによって、要援護者の発災時以降における最新の要援護者pの所在位置を特定することができる。
図11は遷移確率を説明するための図である。発災害時以降、Xptが取得不能となってからは、以下のようにして要援護者pの所在位置の推定を行う。
まず要援護者pが所在しうる地理的な位置に対応するM×NのマトリクスBij(i=0,…,M−1;j=0,…,N−1)において、最後に取得された位置情報Xpt(t=t)に対応するマトリクス上の要素をBie,je、平常時におけるpのホームポジションHpに対応する要素をBih,jhとする。
マトリクスの各要素Bijには、要援護者pの存在確率が蓄積されるものとする。したがって、t=tの時点では、Bie,je=1であり、それ以外のBij=0とする。
次にt=t+Δtにおける要援護者pの所在確率を次のようにして予測する。
まずマトリクス上でBij>0であるL個の要素をBik,jk(k=0,…L−1)とする。Bik,jkに存在する要援護者pが、Δt時間経過後にマトリクスの隣接するどの要素に移動し得るかを遷移確率Pik+l,jk+m(l,m=−1,0,+1;l,mは位置を示す)で表すと、
マトリクス上のBik,jkに隣接する各Bij(i=ik+l,j=jk+m)における要援護者の存在確率は、
Figure 2013222305

となる。この存在確率を、その高低に応じた輝度情報や色情報に変換して表示部209に表示することで、Δt時間経過後に、要援護者が地理的にどの辺りに存在しそうかを把握することができる。
図12は要援護者の緊急時の位置の遷移を説明するための図である。遷移確率Pik+l,jk+mは、遷移確率更新部257において、時刻tにおけるBij>0なる各Bik,jk(k=0,…KT−1)の各々についてΔt毎に更新する。
この更新は、たとえば次のようにして行なう。要援護者pは基本的に帰宅したいと希望するであろうから、ホームポジションHpへの方向に向けた遷移確率を高く(たとえば0.45)、それ以外を低く設定する(たとえば0.05)。
また、火災や建造物の損壊などによって通行が困難な場合は迂回したり、その場にとどまったりする可能性が高くなる。そこで火災発生情報や建造物損壊情報に基づいて、侵入困難領域値(たとえば負の値)をマトリクス上の対応する要素Bijに蓄積する。この火災発生情報や建造物損壊情報は、発災後に実際に取得された情報はもちろん、事前の災害予測によって予測された情報であっても良ことは言うまでもない。そして、Bij<0となる要素に対応するPijについては、遷移確率は更新しないものとする。
この様に、マトリクスBijには、要援護者pのΔt時間経過後の存在確率が蓄積されるから、マトリクスBpijをP人の要援護者pについて準備しておき、各pについて上記と同じ手順を反復することで、各要援護者pのΔt時間経過後における存在確率をBpij上に蓄積することができる。
そこで、マトリクスBaijの各要素にBpijの各要素の値の和を蓄積すれば、すなわち、
Figure 2013222305

とすれば、すべての要援護者の存在確率がマトリクスBaij上に蓄積されることになる。したがって、Baij上の存在確率の値を、その高低に応じた輝度情報や色情報に変換して表示部209に表示することで、Δt時間経過後に、すべて(P人の)の要援護者pが地理的にどの辺りに存在しそうかを把握することができる。
このように、要援護者の通信情報及び/又は通信情報ログを利用して、過去の行動データを解析することにより、災害緊急時の要援護者の存在位置を推定できる。すなわち、平常時の個人の移動データを用いることにより、通信が途絶した後でも、個人の位置や人数分布を推定し易くなる。蓄積データが多いほど、つまりデータを蓄積する時間が長いほど推定精度が向上する。蓄積データを利用することについて本人の同意がない場合には過去のデータは第1の所定時間範囲に限られるが、それなりの効果がある。
また、実施例1と同様に、第1に、災害緊急時にスムーズな救助活動を支援する緊急災害情報管理システムを提供できる。第2に、災害緊急時に基地局及びデジタル端末が有する個人情報を支障をおよぼさず利用できる技術を提供できる。
また、本実施例の位置予測部207Aを実施例2の緊急時管理サーバに代えて、実施例1の緊急時管理サーバと組み合わせた場合は、緊急時管理サーバは第2のデータ匿名化部を有せず、第2の情報抽出部で個人位置時刻情報を抽出しない。また、第2の受信部201Aで基地局3Aから通信情報及び通信情報ログと共に個人位置時刻情報を受信して、通信情報ログをログ情報直積部221A−pに、通信情報を通信情報蓄積部部221B−pに、個人位置時刻情報を個人位置時刻情報蓄積部221C−pに蓄積する。これらの情報は位置予測部207Aでの解析に使用される。
実施例3では、要援護者の過去の行動データを解析し、現在位置を予測する例について説明したが、実施例4では、集団の行動モデルを用いて、集団の行動データを解析し、現在位置を予測する例について説明する。
集団の行動モデルとして例えばボイドモデルが挙げられる。ボイドモデルは、例えば渡り鳥の集団飛行を説明するために使用されている。近隣の仲間や障害物と衝突しない(分離)、近隣の仲間と方向・速度等を合わせる(整列)、仲間が多くいる方向へ向かう、すなわち、群れの中心に向かう(凝集)という原理を取り入れて集団行動の予測を行なう。災害避難行動は集団の行動になるので、個人の行動モデルを用いて予測を行なうのに比して、集団の行動モデルを用いて予測を行なうのが適切と考えられる。
図13に本実施例における緊急時管理サーバ2Cの構成を示す。実施例3の構成(図8参照)に比して、位置予測部207は、集団の行動を予測する集団行動分析部207Bを有し、この集団行動分析部207Bの予測に基づいて集団の位置を推定する。人数分布図作成部208は集団行動分析部207Bで推定された集団の位置に基づいて人数分布図を作成する。表示部209は、人数分布図作成部208が作成した人数分布図をディスプレイの画面に表示する。なお、個別位置情報蓄積部220−pは実施例3と同様である(図8参照)。
これにより、集団行動モデルは集団の行動を考慮して予測を行なうので、緊急・災害時の集団の位置推定の精度を高められる。すなわち、災害時の予測に集団の行動モデルが用いられるので、より現実的な予測結果を期待できる。また、本実施例についても、実施例3と同様に、第1に、災害緊急時にスムーズな救助活動を支援する緊急災害情報管理システムを提供できる。第2に、災害緊急時に基地局及びデジタル端末が有する個人情報を支障をおよぼさず利用できる技術を提供できる。
実施例5では、演算された人数分布図に基づいて、避難誘導ルートの解析を行ない、避難誘導、要援護者の救助に役立てる例について説明する。また、位置データの他に速度データも使用する。
図14に本実施例における緊急時管理サーバ2Dの構成を示す。実施例4の構成(図13参照)に比して、位置予測部207で予測された緊急時の人数分布に基づいて、避難誘導情報を作成する避難誘導情報作成部280を有する。
避難誘導情報作成部280は、人数分布図作成部208が作成した人数分布図、災害状況を予測する災害予測図、避難誘導候補ルートを記載した避難誘導地図を重ね合わせ、どの避難誘導候補ルートにどれだけの人数を誘導するように割り当てると、最も安全、かつ迅速に避難を完了するかをシミュレーションし、シミュレーション結果を避難誘導推奨図として表示部209に表示する。移動体に関してはGPS受信機6を利用して当該移動体の位置情報の他に速度情報も収集すれば、自動車の流れ、渋滞状況、故障・事故状況も把握でき、避難誘導の際に役立てられる。次に、避難誘導推奨図から避難誘導員を配置すべき地点を示し、自衛隊、警察、消防に送信する。自衛隊、警察、消防は、送信された避難誘導推奨図を参照して、避難誘導活動を行なう。なお、個別位置情報蓄積部220−pは実施例3と同様である(図8参照)。
これにより、位置予測部207での予測が避難誘導に役立てられる。すなわち、人数分布を把握して誘導するので、効率的にかつ安全に避難を誘導できる。また、その他の構成は、実施例4と同様であり、実施例4と同様の効果を奏する。
以上の実施例では、主に通信情報ログから要援護者の現在位置を予測する例を説明したが、実施例6では、通信情報(内容)から緊急時に有用なデータを取り込み、匿名化して、避難誘導、要援護者の救助に役立てる例について説明する。また、位置データの他に速度データも使用する。
実施例6における緊急時管理サーバ2Eの構成について説明する。緊急時管理サーバ2Eは、実施例2の緊急時管理サーバ2A(図8参照)に比して、第2の情報抽出部206で抽出する範囲、及び第2のデータ匿名化部205で匿名化する範囲に通信情報(内容)を含むことが異なる。第2の情報抽出部206は、通信情報ログに加えて、通信情報からも緊急時に有用なデータを取り込む。例えば、会話に、「今秋葉原にいる・・・」、「これから横浜にいく」などの地名がでてくるもの、「銀行に向かう」、「会社に帰る」などの位置情報に結びつく用語を含むものを機械的にピックアップし、個人番号−時刻−位置の情報に修正して、第2の記録部204の例えば、個別位置情報蓄積部220の個人時刻位置情報蓄積部220C−pの個人位置時刻情報蓄積部221C−pに蓄積する。行先の位置情報(例えば「会社」)を含む場合には、行先の位置(例えば「丸の内」)を定め、現在位置のおよその推定位置(例えば「神田一ツ橋」)から行先の位置までのルートと所要時間を要援護者の平常時行動パターンから解析し(電車を使う、自動車を使うなど)、現在位置の推定に役立てる。「時速60kmで靖国通りを運転している」などの速度情報も利用できる。
また、例えば、「XY病院で透析をして」、「UV先生のお話では」などの病院に関する通話情報があれば、通院先のカルテに結びつけられるので、要援護者が災害に巻き込まれて病院に搬送された場合には、病院の患者番号を特定することで、処置に役立てられる。例えば、緊急時管理サーバは、少なくとも重度の病人又は怪我人に対して、収集した個人位置時刻情から得られる医療情報に情報利用マークを付する情報利用マーク付与部を有し、第2の送信部201Bにて、情報利用マークが付された医療情報を重度の病人又は怪我人が搬送された医療機関に送付する。
第2のデータ秘匿化部205は、氏名を個人番号に変更する、取得した通話データ及び通信情報ログデータに所定時間(例えば1時間)経過後に自動的に消滅するようにタグ(自動消滅マーク)を付け、データが所定時間後に消滅するようにする。また、位置データの推定や要援護者の要援護者救助に役立てたデータは、求めに応じて要援護者に通知できるように記録し、一定時間(第3の所定時間)経過後に消滅させる。第3の所定時間は、避難誘導が終了し、地震や津波などの災害が沈静化するまで、かつ、利用したデータを要援護者に通知するに十分な時間とする必要がある。例えば災害発生基準時後1〜2日とする。
位置情報データの抽出は、テキストデータであれば地名辞典(漢字及びフリガナ、駅名を含む)を有し、取得テキストデータを地名辞典の地名・駅名と比較し、一致した場合にその地名の前後20字ぐらいを抽出する。音声データであれば地名音声波形辞典を有し、一致度90%以上のものを前後20字程度抽出してテキストデータに翻訳する。
これにより、通信情報を要援護者救助に役立てられる。また、その他の構成は、実施例2と同様であり、実施例2と同様の効果を奏する。
以上の実施例では、緊急時管理サーバ2が1つの例を説明したが、本実施例では複数の緊急時管理サーバ2がネットワークを構成する例について説明する。
図15に本実施例における緊急時情報管理システム1Gのシステム構成例を示す。
複数の緊急時管理サーバ2がネットワークを介して連結されている。各緊急時管理サーバ2は、例えば行政の単位である県単位に設置され、災害地域が県を超えて広域に及ぶ場合には、県が相互に連携して、例えば相互に人数分布図や避難誘導推奨図を共有する、これを基に支援・救済活動を連携して行なうなど連携活動が可能なようにする。
実施例8では、緊急時には、通信を単パケット通信に絞って行なう例について説明する。災害発生時には、一部の通信施設が使用できなくなったり、通信が混乱し、輻輳する等の事態が発生したりする。そこで、通信の輻輳・混乱を避けるために、基地局は通信を単パケット通信に限定するというものである。
単パケットとは、デジタルデータを分解して送る最小単位で、例えば128バイトが使用されており、全角文字で64文字である。安否確認が行なえる程度の大きさであるが、多数の人が緊急の通信を必要とする事態では、安否確認さえできれば良いとも考えられる。そこで、例えば、緊急時管理サーバ2は、第2の制御部290にて、基地局3に災害発生基準時以後のデジタル端末4から基地局3への通信を単パケット通信に限定するように指示し、基地局3は、実施例1の構成(図3参照)に、単パケットチェック部を追加し、パケットが単パケットである場合のみ、通信を許可するようにする。第1の受信部301Aでは、単パケットチェック部の判別に従って、災害発生基準時以後のデジタル端末4から基地局3への通信を単パケット通信に限定して受信する。これにより、通信の輻輳・混乱を避けることができる。他方、単パケット通信でも、通信情報ログが作成され、通信情報にも個人の位置を特定するのに有効な情報が含まれるので、基地局3では、第1の記録部304に、デジタル端末3から得た通信情報及び通信情報ログを記録することができる。また、基地局3で受信した通信情報及び通信情報ログは緊急時管理サーバ2に送信され、緊急時管理サーバ2で要援護者の行動の予測に使用される。
これにより、災害時に発生する通信の輻輳を回避できる。また、その他の構成は、実施例1と同様であり、実施例1と同様の効果を奏する。
実施例9では、携帯端末から緊急時個人情報を送信し、匿名化を行う場合を説明する。実施例1の携帯端末の構成(図2参照)に、第3のデータ匿名化部が追加される。
第3のデータ匿名化部は、携帯端末4Aの利用者が匿名化したい個人情報を匿名化する。具体的には「氏名」を個人番号に変換し、個人の氏名がインターネット等を通して漏れないようにする。またログ情報から個人が特定されないように、送信情報に「匿名コード」を付して送信する。基地局3では「匿名コード」を検出した場合には、匿名化処理を行なう。これにより個人が特定されなくなる。また、基地局3で受信した通信情報及び通信情報ログは緊急時管理サーバ2に送信され、緊急時管理サーバ2で要援護者の行動の予測に使用される。
なお、基地局3での処理の効率化のため、携帯端末で匿名化に使用するソフトウェアはできれば共通化されることが望ましい。
図16に、携帯端末4Aから緊急時個人情報を送信する場合の表示画面の例を示す。図16(a)に緊急事態が発生した時のディスプレイの表示画面を、図16(b)に緊急時個人情報を送信する時のディスプレイの表示画面を示す。携帯緊急事態が発生した時、プログラム格納部415に格納されたプログラムにより、緊急情報信号(災害発生信号等)を受信した時に、自動的に緊急事態発生を通知する緊急事態発生通知用ダイアログボックスが表示部に表示される。なお、表示部は出力部405に含まれる。緊急事態発生通知用ダイアログボックスには例えば図16(a)に示すように、「緊急事態発生(千代田区震度6)個人情報を送信しますか?」と表示され、さらに「はい」ボタンと「いいえ」ボタンが表示されている。「はい」ボタンをクリックすると、送信用の個人情報を設定するための送信用個人情報設定用ダイアログボックスが表示部に表示される。送信用個人情報設定用ダイアログボックスには例えば図16(b)に示すように、「緊急時個人情報送信」と表示され、緊急時のレベルと送信情報のレベルを3ランクのレベル、送信情報の消去時間を5ランクのレベルのいずれかに設定するレベル入力ボックスと、「オン」ボタンが表示されている。「緊急時のレベル」は、例えば、交通・通信が平常時と大差ない状況を「レベル1」、帰宅が遅延する状況を「レベル2」、帰宅が困難な状況を「レベル3」とし、いずれかを選択できる。「送信情報のレベル」は。例えば重要度により3ランクに分ける。「送信情報の消去時間」は、例えば1時間、1日、1週間、1月、消去しないの5ランクに分ける。このように、送信用個人情報設定用ダイアログボックスに例えば一定様式の通信情報が入力される。さらに、短い通信文を入力する欄を設けても良い。「緊急時のレベル」、「送信情報のレベル」、「送信情報の消去時間」を設定して、「オン」ボタンをクリックすると、第3の送信部401Bから、基地局3を通して宛先に緊急時個人情報が送信されると共に、基地局3を通して、通信情報と通信ログ情報が緊急時管理サーバ2に送信される。これにより、緊急時管理サーバ2は匿名化された個人情報と共に、個人位置時刻情報と当該個人のおよその状況を把握できる。なお、プログラム格納部415に格納されるプログラムについては、例えば緊急時管理サーバ2が配布する等、統一化することが望ましい。
なお、本実施例では携帯端末に適用する例を説明したが、他の移動可能なデジタル端末に適用することも可能である。
実施例10では、緊急時管理サーバに取得された個人情報を、取得された本人が消去・修正可能とする例について説明する。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)提供会社や情報検索会社に大量の個人情報が蓄積され、技術的には通信情報ログから個人情報を取得・利用可能になっている。しかしながら、個人情報保護の観点から個人情報の利用が制限されており、欧米では、個人情報の保護について議論が進んでいる。欧州では「忘れてもらう権利」(オンライン上の個人データを修正、消去、ブロックする権利)が提唱されており、本実施例では、個人情報保護の1態様として、取得された個人情報に係る個人本人にデータの修正、消去を許容する例を説明する。
図17に本実施例における緊急時情報管理システム1Eのシステム構成例を示す。実施例2(図8参照)に比して、緊急時管理サーバ2Eにおいて、第2の記録部204には第2の受信部201Aで取得した個人p(1≦p≦P)に係る通信情報、当該通信情報に係る通信情報ログ及びこれらに基づいて生成された個人位置時刻情報を個別に蓄積する個別位置情報蓄積部221C−pが個人pに対応して設けられている。第2の情報抽出部206で通信情報、通信情報ログから個人位置時刻情報を抽出した後に、個人情報保護のため、すぐに通信情報及び通信情報ログを捨象してしまうのが通常であるが、緊急時の医療情報提供など、別の利用を想定して保存する場合もあり得る。
本実施例では、かかる場合に、個人情報に係る個人本人にデータの修正、消去を許容する例を示す。認証部222は、個人が緊急時管理サーバ2Eにアクセスした時に、個人情報に係る個人本人であるかを照合し、本人であることが確認された場合に、位置情報蓄積部220の当該個人pに係るログ情報蓄積部221A−p、通信情報蓄積部221B−p及び個人位置時刻情報蓄積部221C−pにアクセスすることを許容する。データ管理部223は、個人pが当該個人pに係る個別位置情報蓄積部220−pにアクセスしたときに、管理画面を表示し、当該個人に係る個別通信情報、個別ログ情報及び/又は個人位置時刻情報の保存を維持するか消去するか選択させる。或いは以後保存を維持する時間を入力させても良い。また、修正欄を設けて個人情報に誤りがあれば修正させても良い。また、データ管理部223は、災害発生基準時から第3の所定時間までは、個人にアクセスを許容せず、第3の所定時間経過後に個人にアクセスを許容するようにしても良い。すなわち、許容したときのみ管理画面を表示する。データ修正消去部224は、個人pが個別通信情報、個別ログ情報及び/又は個人位置時刻情報を消去することを選択した場合に、これらの情報を消去する。保存を維持する時間を入力した場合には、当該時間が経過後に消去する。
これにより、緊急時管理サーバ2Eは、受信された通信情報、通信情報ログに含まれる個人情報及び/又は個人情報に基づいて作成された個人位置時刻情報を、災害発生基準時から第2の所定時間経過後に個人情報に係る個人本人に消去・修正を許容するように構成される。すなわち、緊急時以外には、個人本人に係る個人情報の利用をコントロールすることができる。
その他の構成は、実施例2と同様であり、同様の効果を奏する。
なお、本実施例では、緊急時管理サーバに個別のログ情報と個別位置時刻情報が蓄積され、個人がそのデータを消去・修正する例を説明したが、基地局に情報が蓄積される場合についても適用可能である。
実施例11では、オンライン上で個人情報の追跡を拒否するコードが使用された場合の例を説明する。
欧米で議論されている個人情報保護の中に、「追跡されない権利」(オンライン上で行動を追跡されるのを拒否する権利)がある。例えば、ウェブサイトにアクセスした時に「追跡防止信号」をサイト管理者に送信し、サイト側は利用者の閲覧履歴を収集しないというものである。ここでは、個人情報の追跡を拒否するコード「追跡拒否コード」が、携帯端末4Aから個人情報に付されて送信され、基地局3や緊急時管理サーバが取得する通信情報ログに取り込まれる場合を想定する。
図18に本実施例における緊急時情報管理システム1Fのシステム構成例を示す。実施例2(図8参照)に比して、緊急時管理サーバ2Fにおいて、第2の記録部204の位置情報蓄積部220には第2の受信部201Aで取得した通信情報ログを個別に蓄積するログ情報蓄積部221A−pが個人p(1≦p≦P)に対応して設けられている。また、通信情報ログに基づいて生成された個人位置時刻情報を個別に蓄積する個別位置情報蓄積部221C−pが個人p(1≦p≦P)に対応して設けられている。追跡拒否コード検出部225は緊急時管理サーバ2Fが受信した通信情報ログから追跡拒否コードを検出する。個人pの通信情報ログに追跡拒否コードが検出された場合には、追跡拒否コード検出部225はデータ管理部223に個人pの通信情報ログに追跡拒否コードを検出された旨を送信し、データ管理部223は、データ修正消去部224に、災害発生基準時から第2の所定時間が経過した時に、当該個人pに係るログ情報蓄積部221A−p及び通信情報ログに基づいて作成された個人位置時刻情報蓄積部221C−pの個人位置時刻情報を消去させる。
これにより、通信情報ログから追跡拒否コードを検出した時に、受信された通信情報ログに含まれる個人情報及び/又は個人情報に基づいて作成された個人位置時刻情報が、災害発生基準時から第2の所定時間経過後に自動的に消滅するように構成される。
なお、本実施例では、緊急時管理サーバ2に個別の通信情報ログと個人位置時刻情報が蓄積され、通信情報ログから追跡拒否コードを検出した時にこれらの情報が自動的に消滅する例を説明したが、基地局3にこれらの情報が蓄積される場合についても適用可能である。
実施例12では、緊急時管理サーバと携帯端末との情報通信に互酬性を取り入れる例を説明する。
互酬性とは、誰かに助けてもらったら、他の誰かを助ける、人から親切にしてもらったら、誰かに親切にする、助け合っている人々を見ると、自分も困っている人を助けようという気持ちになるということで、安否確認、避難誘導、救護活動に有効である。
ここでは、利用者が緊急時管理サーバ2から周囲の人の分布状況の情報を教えてもらった時に、自分の周囲にどの位多くの人がいるかという情報を付して返信する例を示す。
実施例1(図4参照)において、第2の情報抽出部206は収集した通信情報ログから個人の位置と時間に係る情報を抽出するが、本実施例では、携帯端末4Aの利用者が緊急時管理サーバ2にアクセスして、周囲の人の分布状況の情報を教えてもらった時に、自分の周囲にどの位多くの人がいるかという情報を付して緊急時管理サーバ2に返信し、第2の情報抽出部206は通信情報ログからのデータに加えて、返信データからも人々の位置と時間に係る情報を抽出する。そして、返信データの情報を緊急時管理サーバが把握している人数分布情報と照合して、人数分布情報に必要な修正を加える。このようにして、緊急時管理サーバ2は人数分布情報の精度を向上すると共に、データ収集に係るコストを低減できる。
その他の構成は実施例1と同様であり、実施例1と同様の効果を奏する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、実施の形態は以上の例に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を加え得ることは明白である。
例えば、以上の実施例ではデジタル端末として各種の端末を含む例を説明したが、少なくとも携帯端末等、1種のデジタル端末を含めばよい。また、デジタル端末の通信情報として、電話や電子メールでの通話情報の他に、GPS受信器で取得した位置情報、デジタルカメラで撮影した画像情報、マイクで録音した音声情報を含むものとして説明したが、少なくとも1種の通信情報を含めばよい。また、データ匿名化は、緊急時管理サーバと基地局のいずれかで行なうように説明したが、分担しても良い。例えば通信情報ログの匿名化を基地局で、通信情報の匿名化を緊急時管理サーバで行なうようにしても良い。また、利用する情報は通信情報と通信情報ログの両方を利用しても良く、その片方を利用しても良い。また、予測モデルは、マルコフモデルやボイドモデル以外のモデルも利用可能である。また、緊急時管理サーバは日本国に1箇所でなく、都道府県毎に設けても良く、もっと小さい地域毎に設けても良い。生活圏と同じ程度が適当であろう。また、病院情報の他に介護情報(要介護度など)も有用である。また、ランクの内容、ランク数、緊急時管理サーバ2の予測結果の連絡先等は適宜に決められる。
本発明は、災害発生時に救助活動を支援する緊急時情報管理システムとして利用される。
1,1A〜1G 緊急時情報管理システム
2,2A〜2F 緊急時管理サーバ
3,3A 基地局
4 デジタル端末
4A,4A−1、...、4A−P 携帯端末
4B デジタル電話機
4C パーソナルコンピュータ
4D デジタルゲート
4E POS端末
5 公衆通信回線網
6 GPS受信機
7 ゲート情報収集装置
8 ゾーン
201A 第2の受信部
201B 第2の送信部
204 第2の記録部
204A 受信データ記録部
204B 抽出位置記録部
204C 送信データ記録部
205 第2のデータ匿名化部
206 第2のデータ抽出部
207,207A 位置予測部
207B 集団行動分析部
208 人数分布図作成部
209 表示部
210 演算部
220 位置情報蓄積部
220−1、...、220−P 個別位置情報蓄積部
221 ログ情報蓄積部
221−1、...、221−P 個別ログ情報蓄積部
222 認証部
223 データ管理部
224 データ修正消去部
225 追跡拒否コード検出部
230 平常時行動情報抽出部
231 平常時行動情報抽出処理部
232 平常時行動情報蓄積部
232−1、...、232−P 個別平常時行動情報蓄積部
240 平常時存在確率情報抽出部
250 非常時存在確率情報抽出部
251 非常時存在確率情報抽出制御部
252 遷移確率情報抽出部
253 遷移確率情報蓄積部
253−1、...、253−P 個別遷移確率情報蓄積部
254 非常時存在確率情報抽出処理部
255 予測存在確率情報蓄積部
255−1〜255−P 個別予測存在確率情報蓄積部
256 火災発生予測情報蓄積部
257 遷移確率更新部
260 存在確率情報蓄積部
261−1、...、261−P 個別存在確率情報蓄積部
262 全体存在確率情報抽出部
263 全体存在確率情報蓄積部
280 避難誘導情報作成部
290 第2の制御部
301A 第1の受信部
301B 第1の送信部
301C 緊急情報信号取得部
302 第1のセンサ部
303 バッファ部
304 第1の記録部
304A 受信データ記録部
304B 送信データ記録部
304C 抽出位置記録部
305 第1のデータ匿名化部
306 第1の情報抽出部
309 第1の制御部
401 無線通信部
401A 第3の受信部
401B 第3の送信部
402 第3のセンサ部
403 第3の記録部
404 入力部
405 出力部
409 第3の制御部
411 通信情報記録部
412 ファイル記録部
413 センシング情報記録部
414 ログ記録部
415 プログラム格納部
416 演算記録部
417 CPU

Claims (22)

  1. ゾーン内のデジタル端末と交信する単数又は複数の基地局と、災害時に前記基地局を介して複数の前記デジタル端末から情報を収集し、被災地の人数分布を表示する緊急時管理サーバとを備える緊急時情報管理システムにおいて;
    前記基地局は、前記デジタル端末から災害発生基準時から第1の所定時間範囲の通信情報を受信する第1の受信部と、前記第1の受信部で受信した前記通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログから個人情報と位置情報と時刻情報とを関連付けた個人位置時刻情報を抽出する第1の情報抽出部と、前記第1の情報抽出部で抽出された個人位置時刻情報のうち個人情報を匿名化し、前記匿名化された個人位置時刻情報を第2の所定時間経過後に自動消滅するように処理する第1のデータ匿名化部と、前記第1のデータ匿名化部で処理された前記匿名化された個人位置時刻情報を前記緊急時管理サーバに送信する第1の送信部とを有し;
    前記緊急時管理サーバは、前記第1の送信部で送信された前記匿名化された個人位置時刻情報を受信する第2の受信部と、前記第2の受信部で受信した前記匿名化された個人位置時刻情報に基づいて、個人を属性及び/又は健康状態によりランク分けし、地域毎のランク別人数分布を演算する演算部と、前記演算部での演算結果を表示する表示部とを有する;
    緊急時情報管理システム。
  2. ゾーン内のデジタル端末と交信する単数又は複数の基地局と、災害時に前記基地局を介して複数の前記デジタル端末から情報を収集し、被災地の人数分布を表示する緊急時管理サーバとを備える緊急時情報管理システムにおいて;
    前記基地局は、前記デジタル端末から災害発生基準時から第1の所定時間範囲の通信情報を受信する第1の受信部と、前記第1の受信部で受信した前記通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログを前記緊急時管理サーバに送信する第1の送信部とを有し;
    前記緊急時管理サーバは、前記第1の送信部で送信された前記通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログを受信する第2の受信部と、前記第2の受信部で受信された通信情報及び前記通信情報に係る通信情報ログから個人情報と位置情報と時刻情報とを関連付けた個人位置時刻情報を抽出する第2の情報抽出部と、前記第2の情報抽出部で抽出された個人位置時刻情報のうち個人情報を匿名化し、前記匿名化された個人位置時刻情報を第2の所定時間経過後に自動消滅するように処理する第2のデータ匿名化部と、前記第2のデータ匿名化部で処理された前記匿名化された個人位置時刻情報に基づいて、個人を属性及び/又は健康状態によりランク分けし、地域毎のランク別人数分布を演算する演算部と、前記演算部での演算結果を表示する表示部とを有する;
    緊急時情報管理システム。
  3. 前記緊急時管理サーバは、個人の移動データを記録する位置情報蓄積部と、緊急時の人数分布を予測する位置予測部を有し、位置予測部は、前記位置情報蓄積部の記録データと災害情報から緊急時の人数分布を予測する;
    請求項1又は請求項2に記載の緊急時情報管理システム。
  4. 前記緊急時管理サーバは、緊急時の人数分布を予測する位置予測部を有し、前記位置予測部は、前記演算部での演算結果と集団行動モデルを用いて災害時の集団の行動を予測し、緊急時の人数分布を予測する;
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の緊急時情報管理システム。
  5. 前記緊急時管理サーバは、前記位置予測部で予測された緊急時の人数分布に基づいて、避難誘導情報を作成する避難誘導情報作成部を有する;
    請求項4又は請求項5に記載の緊急時情報管理システム。
  6. 前記デジタル端末として、携帯端末を含む;
    請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の緊急時情報管理システム。
  7. 前記デジタル端末として、デジタルゲート端末又はPOS端末を含み;
    前記緊急時管理システムは、デジタルゲート端末又はPOS端末の情報を収集して前記基地局又は前記緊急時管理サーバに送信するゲート情報収集装置を有する;
    請求項6に記載の緊急時情報管理システム。
  8. 前記災害発生基準時は緊急地震速報等の災害発生情報又は災害発生信号を契機として定められ、第1の所定時間範囲の始期と終期及び前記第2の所定時間は前記災害発生基準時を基準として緊急状態のレベルに応じて定められる;
    請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の緊急時情報管理システム。
  9. 前記第1のデータ匿名化部及び/又は前記第2のデータ匿名化部は、前記個人位置時刻情について、個人の氏名を個人番号に変更し、前記第2の所定時間経過後に自動消滅させるためのタグを付する;
    請求項8に記載の緊急時情報管理システム。
  10. 前記属性とは性別及び年令であり、前記健康状態とは、病状又は怪我の程度を重度・中度・軽度等のランクに分けて表現したものである:
    請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の緊急時情報管理システム。
  11. 前記緊急時管理サーバは、少なくとも重度の病人又は怪我人に対して、収集した前記個人位置時刻情報から得られる医療情報に情報利用マークを付する情報利用マーク付与部を有し、第2の送信部にて、前記情報利用マークが付された医療情報を前記重度の病人又は怪我人が搬送された医療機関に送付する;
    請求項10に記載の緊急時情報管理システム。
  12. 前記緊急時管理サーバは、第2の制御部にて、前記基地局に前記災害発生基準時以後の前記デジタル端末から前記基地局への通信を単パケット通信に限定するように指示し;
    前記基地局は、前記デジタル端末から前記基地局への通信が単パケットか否かを判別する単パケットチェック部を有し、第1の受信部では、前記単パケットチェック部の判別に従って、前記災害発生基準時以後の前記デジタル端末から前記基地局への通信を単パケット通信に限定して受信する;
    請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の緊急時情報管理システム。
  13. ゾーン内のデジタル端末と交信する単数又は複数の基地局と、災害時に前記基地局を介して複数の前記デジタル端末から情報を収集し、被災地の人数分布を表示する緊急時管理サーバとを備える緊急時情報管理システムの基地局であって;
    前記デジタル端末から災害発生基準時から第1の所定時間範囲の通信情報を受信する第1の受信部と、前記第1の受信部で受信した前記通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログから個人情報と位置情報と時刻情報とを関連付けた個人位置時刻情報を抽出する第1の情報抽出部と、前記第1の情報抽出部で抽出された個人位置時刻情報のうち個人情報を匿名化し、前記匿名化された個人位置時刻情報を第2の所定時間経過後に自動消滅するように処理する第1のデータ匿名化部と、前記第1のデータ匿名化部で処理された前記匿名化された個人位置時刻情報を前記緊急時管理サーバに送信する第1の送信部とを有する;
    基地局。
  14. ゾーン内のデジタル端末と交信する単数又は複数の基地局と、災害時に前記基地局を介して複数の前記デジタル端末から情報を収集し、被災地の人数分布を表示する緊急時管理サーバとを備える緊急時情報管理システムの緊急時管理サーバであって;
    前記第1の送信部で送信された前記匿名化された個人位置時刻情報を受信する第2の受信部と、前記第2の受信部で受信した前記匿名化された個人位置情報に基づいて、個人を属性及び/又は健康状態によりランク分けし、地域毎のランク別人数分布を演算する演算部と、前記演算部での演算結果を表示する表示部とを有する;
    緊急時管理サーバ。
  15. ゾーン内のデジタル端末と交信する単数又は複数の基地局と、災害時に前記基地局を介して複数の前記デジタル端末から情報を収集し、被災地の人数分布を表示する緊急時管理サーバとを備える緊急時情報管理システムの緊急時管理サーバであって;
    前記第1の送信部で送信された前記通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログを受信する第2の受信部と、前記第2の受信部で受信された通信情報及び当該通信情報に係る通信情報ログから個人情報と位置情報と時刻情報とを関連付けた個人位置時刻情報を抽出する第2の情報抽出部と、前記第2の情報抽出部で抽出された個人位置時刻情報のうち個人情報を匿名化し、前記匿名化された個人位置時刻情報を第2の所定時間経過後に自動消滅するように処理する第2のデータ匿名化部と、前記第2のデータ匿名化部で処理された前記匿名化された個人位置時刻情報に基づいて、個人を属性及び/又は健康状態によりランク分けし、地域毎のランク別人数分布を演算する演算部と、前記演算部での演算結果を表示する表示部とを有する;
    緊急時管理サーバ。
  16. コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、前記コンピュータに請求項13に記載の基地局としての機能を実行させるためのプログラム。
  17. コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、前記コンピュータに請求項14又は請求項15に記載の緊急時管理サーバとしての機能を実行させるためのプログラム。
  18. 受信された前記通信情報ログに含まれる個人情報及び/又は前記個人情報に基づいて作成された前記匿名化された個人位置時刻情報を、前記災害発生基準時から第2の所定時間経過後に前記個人情報に係る本人に消去又は修正を許容するように構成されている;
    請求項13に記載の基地局。
  19. 受信された前記通信情報ログに含まれる個人情報及び/又は前記個人情報に基づいて作成された前記匿名化された個人位置時刻情報を、前記災害発生基準時から第2の所定時間経過後に前記個人情報に係る本人に消去又は修正を許容するように構成されている;
    請求項14又は請求項15に記載の緊急時管理サーバ。
  20. 前記個人情報に追跡されない権利を表示する追跡拒否コードが付され;
    前記通信情報ログから前記追跡拒否コードを検出した時に、受信された前記通信情報ログに含まれる個人情報及び/又は前記個人情報に基づいて作成された前記匿名化された個人位置時刻情報が、前記災害発生基準時から第2の所定時間経過後に自動的に消滅するように構成されている;
    請求項13に記載の基地局。
  21. 前記個人情報に追跡されない権利を表示する追跡拒否コードが付され;
    前記通信情報ログから前記追跡拒否コードを検出した時に、受信された前記通信情報ログに含まれる個人情報及び/又は前記個人情報に基づいて作成された前記匿名化された個人位置時刻情報が、前記災害発生基準時から第2の所定時間経過後に自動的に消滅するように構成されている;
    請求項14又は請求項15に記載の緊急時管理サーバ。
  22. 緊急情報信号を受信する第3の受信部と、前記緊急情報信号を受信した時に、自動的に緊急事態発生を通知する緊急事態発生通知用ダイアログボックスを表示し、前記緊急事態発生通知用ダイアログボックスからの誘導により送信用個人情報設定用ダイアログボックスを表示する表示部と、前記送信用個人情報設定用ダイアログボックスに一定様式の通信情報を入力することにより、基地局を通して前記一定様式の通信情報と当該通信情報に係る通信情報ログを緊急時管理サーバに送信する第3の送信部とを備える;
    デジタル端末。
JP2012093422A 2012-04-16 2012-04-16 緊急時情報管理システム Pending JP2013222305A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012093422A JP2013222305A (ja) 2012-04-16 2012-04-16 緊急時情報管理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012093422A JP2013222305A (ja) 2012-04-16 2012-04-16 緊急時情報管理システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013222305A true JP2013222305A (ja) 2013-10-28

Family

ID=49593221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012093422A Pending JP2013222305A (ja) 2012-04-16 2012-04-16 緊急時情報管理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013222305A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013131437A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Nichia Chem Ind Ltd 非水電解液二次電池用正極組成物及び非水電解液二次電池用正極スラリーの製造方法
JP6099833B1 (ja) * 2015-09-15 2017-03-22 三菱電機株式会社 画像処理装置、画像処理システム及び画像処理方法
KR101757906B1 (ko) * 2016-02-05 2017-07-13 주식회사 케이티 관제 서버, 그리고 이를 이용한 조난자 구조 방법
CN107274325A (zh) * 2017-07-10 2017-10-20 无锡启集智能科技有限公司 一种可提升卫生管理人员应对突发事件的信息共享平台
JP2018045444A (ja) * 2016-09-14 2018-03-22 株式会社東芝 存在確率推定装置、存在確率推定方法、および存在確率推定プログラム
KR20180067785A (ko) * 2016-12-12 2018-06-21 서원대학교산학협력단 저전력 블루투스를 이용한 드론의 움직임 제어 방법 및 이를 지원하기 위한 장치
JP2019216393A (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 日本電気株式会社 情報処理装置、災害救援支援システム、情報処理方法、およびプログラム
JP2020201704A (ja) * 2019-06-10 2020-12-17 清水建設株式会社 防災支援装置、防災支援システム、防災支援方法、及びプログラム
JP7559697B2 (ja) 2021-07-19 2024-10-02 トヨタ自動車株式会社 サーバー

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005039729A (ja) * 2003-07-18 2005-02-10 Oki Electric Ind Co Ltd 携帯電話を用いた情報公開システム
WO2011033636A1 (ja) * 2009-09-17 2011-03-24 富士通株式会社 基地局、ウェブアプリケーションサーバ、システム及び方法
WO2011055720A1 (ja) * 2009-11-04 2011-05-12 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 災害情報提供システムおよび災害情報提供方法
JP2011210205A (ja) * 2010-03-31 2011-10-20 Fujitsu Ltd 災害情報処理装置
WO2011132534A1 (ja) * 2010-04-23 2011-10-27 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 統計情報生成システム及び統計情報生成方法
JP2012027587A (ja) * 2010-07-21 2012-02-09 Tokyo Denki Univ データ分散保管装置及び方法及びプログラム及び記録媒体

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005039729A (ja) * 2003-07-18 2005-02-10 Oki Electric Ind Co Ltd 携帯電話を用いた情報公開システム
WO2011033636A1 (ja) * 2009-09-17 2011-03-24 富士通株式会社 基地局、ウェブアプリケーションサーバ、システム及び方法
WO2011055720A1 (ja) * 2009-11-04 2011-05-12 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 災害情報提供システムおよび災害情報提供方法
JP2011210205A (ja) * 2010-03-31 2011-10-20 Fujitsu Ltd 災害情報処理装置
WO2011132534A1 (ja) * 2010-04-23 2011-10-27 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 統計情報生成システム及び統計情報生成方法
JP2012027587A (ja) * 2010-07-21 2012-02-09 Tokyo Denki Univ データ分散保管装置及び方法及びプログラム及び記録媒体

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
浅川 直輝: "個人情報を使い倒せ ビッグデータ時代を制する13の鉄則", 日経コンピュータ, JPN6016007336, 29 March 2012 (2012-03-29), JP, pages 32 - 49, ISSN: 0003264611 *
関本 義秀: "携帯電話を活用した人々の流動解析技術の潮流", 情報処理, vol. 第52巻 第12号, JPN6016007333, 15 November 2011 (2011-11-15), JP, pages 1522 - 1530, ISSN: 0003264610 *

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013131437A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Nichia Chem Ind Ltd 非水電解液二次電池用正極組成物及び非水電解液二次電池用正極スラリーの製造方法
GB2556701A (en) * 2015-09-15 2018-06-06 Mitsubishi Electric Corp Image processing device, image processing system and image processing method
JP6099833B1 (ja) * 2015-09-15 2017-03-22 三菱電機株式会社 画像処理装置、画像処理システム及び画像処理方法
WO2017046872A1 (ja) * 2015-09-15 2017-03-23 三菱電機株式会社 画像処理装置、画像処理システム及び画像処理方法
GB2556701B (en) * 2015-09-15 2021-12-22 Mitsubishi Electric Corp Image processing apparatus, image processing system, and image processing method
KR101757906B1 (ko) * 2016-02-05 2017-07-13 주식회사 케이티 관제 서버, 그리고 이를 이용한 조난자 구조 방법
JP2018045444A (ja) * 2016-09-14 2018-03-22 株式会社東芝 存在確率推定装置、存在確率推定方法、および存在確率推定プログラム
KR20180067785A (ko) * 2016-12-12 2018-06-21 서원대학교산학협력단 저전력 블루투스를 이용한 드론의 움직임 제어 방법 및 이를 지원하기 위한 장치
CN107274325A (zh) * 2017-07-10 2017-10-20 无锡启集智能科技有限公司 一种可提升卫生管理人员应对突发事件的信息共享平台
JP2019216393A (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 日本電気株式会社 情報処理装置、災害救援支援システム、情報処理方法、およびプログラム
JP2020201704A (ja) * 2019-06-10 2020-12-17 清水建設株式会社 防災支援装置、防災支援システム、防災支援方法、及びプログラム
JP7341737B2 (ja) 2019-06-10 2023-09-11 清水建設株式会社 防災支援装置、防災支援システム、防災支援方法、及びプログラム
JP7559697B2 (ja) 2021-07-19 2024-10-02 トヨタ自動車株式会社 サーバー

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013222305A (ja) 緊急時情報管理システム
US11790766B2 (en) Predictive analytics for emergency detection and response management
US20210204108A1 (en) Emergency location analysis system
US10810695B2 (en) Methods and systems for security tracking and generating alerts
US9980111B2 (en) Mobile terminal device, call-to-action system, call-to-action method, call-to-action program, and safety verification system
JP6300961B2 (ja) リスク情報配信装置及びリスク情報配信方法
Yun et al. Evacuation behavior and fatality rate during the 2011 Tohoku-Oki earthquake and tsunami
US9342976B2 (en) Incident response system
JP5172227B2 (ja) 非常時情報通信システム、非常時情報通信方法及び非常時情報通信プログラム
US20120322401A1 (en) Method and application for emergency incident reporting and communication
US20150261769A1 (en) Local Safety Network
US20080267360A1 (en) Emergency Situation and Information Communication Systems
US9125008B2 (en) Providing information about mobile communication devices
JP2008059251A (ja) 安全情報提供装置、安全情報提供システム、安全情報提供プログラム、安全情報提供方法、端末及び端末プログラム
JP2007240433A (ja) 経路案内装置、端末装置、危険情報管理プログラム、端末プログラムおよび危険情報管理方法
KR20160075080A (ko) 위치 제공 방법 및 상기 방법을 수행하는 위치 제공 서버, 피보호자 단말, 보호자 단말
EP2486519B1 (en) Human security and survival system
Grasic et al. Classification of incoming calls for the capital city of Slovenia smart city 112 public safety system using open Internet of Things data
JP6990555B2 (ja) 安否確認装置、情報処理端末、安否確認方法、及びプログラム
Rajput et al. Cross-platform smartphone emergency reporting application in urban areas using GIS location based and google web services
Vaghela et al. WalkSafe: College Campus Safety App.
JP4638756B2 (ja) 情報通信システム
Namahoot et al. SPEARS: Smart phone emergency and accident reporting system using social network service and Dijkstra’s algorithm on Android
Elazab et al. Location Based Approach for Messaging Services.
Banerjee et al. Evacuation of the Transient Population: Review of the Behavioral Aspects and Challenges

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150311

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160301

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160428

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160927