JP7339501B2 - 振動測定装置、振動測定方法、および振動測定プログラム - Google Patents

振動測定装置、振動測定方法、および振動測定プログラム Download PDF

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Description

本件は、振動測定装置、振動測定方法、および振動測定プログラムに関する。
振動を広範囲に取得して分析する振動測定技術が望まれている。そこで、機械式または電気式の振動センサを振動測定装置に用いることが考えられる。しかしながら、機械式または電気式の振動センサはポイントセンサであるため、広範囲の振動測定には不向きである。また、各振動センサへの通信、給電等の問題も有している。そこで、広範囲の振動測定が可能で、通信、給電等の問題も解消する技術として、分布型音響振動センサ(DAS:Distributed Acoustic SensorもしくはDVS:Distributed Vibration Sensor)を用いた振動測定装置が開示されている(例えば、特許文献1~3参照)。
特開2019-52938号公報 特表2018-504603号公報 特表2019-504323号公報
分布型音響振動センサを用いれば、レーザパルスの周期タイミングで光ファイバのサンプリング位置の振動情報を取得することができる。この分布型音響振動センサには、高精度な振動データが得られることが望まれている。
1つの側面では、本件は、高精度な振動データを得ることができる振動測定装置、振動測定方法、および振動測定プログラムを提供することを目的とする。
1つの態様では、振動測定装置は、複数本の光ファイバのうち一部が海底の地面に敷設され他の一部が水中で中性浮力によって浮いている状態で、前記複数本の光ファイバのそれぞれの光ファイバのサンプリング位置について、前記光ファイバに入射された入射光と当該入射光の後方散乱光との位相差の時系列のデータ群を取得する取得部と、前記複数本の光ファイバのそれぞれについて、前記データ群のうち2以上のデータの相関関係を反映させた相関データを生成する相関器と、前記相関データから、振動データを計算する計算部と、を備える。
他の態様では、振動測定装置は、複数本の光ファイバのうち一部が海底の地面に敷設され他の一部が水中で中性浮力によって浮いている状態で、前記複数本の光ファイバのそれぞれの光ファイバの延伸方向の複数のサンプリング位置について、前記光ファイバに入射された入射光と当該入射光の後方散乱光との位相差のデータ群を取得する取得部と、前記複数本の光ファイバのそれぞれについて、前記データ群のうち2以上のデータの相関関係を反映させた相関データを生成する相関器と、前記相関データから、振動データを計算する計算部と、を備える。
高精度な振動データを得ることができる。
(a)は振動測定装置の全体構成を表す概略図であり、(b)は演算装置のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。 振動測定の詳細について説明するための図である。 時系列位相データを例示する図である。 時系列位相データをフーリエ変換することで得られたスペクトルの強度データである。 相関器が行う処理の概念を表す図である。 相関器が行う他の処理の概念を表す図である。 (a)および(b)は分析部による振動解析を例示する図である。 (a)および(b)は分析部による他の振動解析を例示する図である。 振動測定装置が行う処理の一例を表すフローチャートである。 光ファイバの敷設例を表す図である。 (a)および(b)は光ファイバの他の敷設例を表す図である。 (a)~(c)は第2実施形態を説明する図である。 振動測定システムを例示する図である。 振動測定システムを例示する図である。
以下、図面を参照しつつ、実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1(a)は、振動測定装置100の全体構成を表す概略図である。図1(a)で例示するように、振動測定装置100は、測定機10、演算装置20、光ファイバ30、表示装置40、参照用振動計50などを備える。測定機10は、レーザ11、光サーキュレータ12、光スイッチ13、検出器14などを備える。演算装置20は、指示部21、振動測定部22、記憶部23、フィルタ部24、検出部25、相関器26、計算部27、分析部28、データベース29などを備える。
図1(b)は、演算装置20のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。図1(b)で例示するように、演算装置20は、CPU101、RAM102、記憶装置103、インタフェース104などを備える。これらの各機器は、バスなどによって接続されている。CPU(Central Processing Unit)101は、中央演算処理装置である。CPU101は、1以上のコアを含む。RAM(Random Access Memory)102は、CPU101が実行するプログラム、CPU101が処理するデータなどを一時的に記憶する揮発性メモリである。記憶装置103は、不揮発性記憶装置である。記憶装置103として、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、ハードディスクドライブに駆動されるハードディスクなどを用いることができる。CPU101が記憶装置103に記憶されている振動測定プログラムを実行することによって、演算装置20に、指示部21、振動測定部22、記憶部23、フィルタ部24、検出部25、相関器26、計算部27、分析部28、データベース29などが実現される。なお、演算装置20の各部は、専用の回路などのハードウェアであってもよい。
レーザ11は、半導体レーザなどの光源であり、指示部21の指示に従って所定の波長範囲のレーザ光を出射する。本実施形態においては、レーザ11は、所定の時間間隔で光パルス(レーザパルス)を出射する。光サーキュレータ12は、レーザ11が出射した光パルスを光スイッチ13に入射する。光スイッチ13は、入射された光パルスの出射先(チャネル)を切り替えるスイッチである。ダブルエンド方式では、光スイッチ13は、指示部21の指示に従って、光ファイバ30の第1端および第2端に一定周期で交互に光パルスを入射する。シングルエンド方式では、光スイッチ13は、指示部21の指示に従って、光ファイバ30の第1端または第2端のいずれか一方に光パルスを入射する。光ファイバ30は、振動測定対象の所定の経路に沿って配置されている。
光ファイバ30に入射した光パルスは、光ファイバ30内を伝搬する。光パルスは、伝搬方向に進行する前方散乱光および帰還方向に進行する後方散乱光(戻り光)を生成しながら徐々に減衰して光ファイバ30内を伝搬する。後方散乱光は、光スイッチ13を通過して光サーキュレータ12に再度入射する。光サーキュレータ12に入射した後方散乱光は、検出器14に対して出射される。検出器14は、受光素子である。
図2は、振動測定の原理について説明するための図である。図2で例示するように、レーザパルスが入射光として光ファイバ30に入射される。後方散乱光のうち入射光と同じ周波数であるレイリー散乱光である戻り光のコヒーレント光が、振動により位相がずれて光サーキュレータ12に戻ってくる。検出器14は、各サンプリング位置における、入射光の位相と後方散乱光の位相との位相差の時系列データ(以下、時系列位相データと称する。)を検出する。記憶部23は、検出器14が検出した各サンプリング位置における時系列位相データを記憶する。サンプリング位置とは、光ファイバ30の延伸方向において所定の間隔で定められた点または所定の間隔で定められた区画のことである。例えば、サンプリング位置とは、光ファイバ30の延伸方向において、5mごとに定められた点、または5mごとに定められ5m以下の長さを有する区画のことである。時系列位相データの各位相差は、各点で検出された後方散乱光の光量から得られたものであってもよく、各区画で検出された後方散乱光の光量の平均値から得られたものであってもよい。なお、光ファイバ30の端部で散乱した戻り光が戻ってくる前に次のレーザパルスを発振すると、戻り光が混ざって正しい測定が行えなくなるので、レーザパルスの最小周期は測定する光ファイバの長さによって決定される。
各サンプリング位置における時系列位相データを用いて、振動測定を行うことができる。例えば、時系列位相データから、光ファイバ30の各サンプリング位置が単位時間当たりどれだけ変位したのかを表す振動データを計算することができる。この手法は、自己干渉法として知られている。振動データを計算することができれば、振動源の位置の推定、振動源の種類(地震の種別、船の種別など)の推定、振動の伝達速度、振動源の速度、振動の種別(設備の異常振動、通常振動など)を推定することができるようになる。
しかしながら、時系列位相データには、ノイズが含まれている。したがって、振動データの精度が低下するおそれがある。そこで、本実施形態においては、高精度な振動データを得ることができる構成が備わっている。
まず、フィルタ部24は、記憶部23に記憶された時系列位相データを取得し、当該データに対してフィルタ処理を施す。それにより、ノイズが低減される。フィルタ部24は、バンドパスフィルタやf-kフィルタによって、検出したい振動のみ得られるように信号処理を行う。
検出部25は、フィルタ部24によってフィルタ処理された時系列位相データを取得し、当該データに対してフーリエ変換を行う。検出部25は、フーリエ変換によって得られたスペクトルから、振動に係るイベントが生じたか否かを検出する。例えば、振動がサンプリング位置に伝わると、当該サンプリング位置において、スペクトルに変化が現れる。そこで、検出部25は、ある周波数帯域のスペクトル密度、スペクトル強度等を閾値と比較することでイベントが生じたか否かを検出する。スペクトル強度は、例えば、ある周波数帯域のスペクトル強度の合計値などである。検出部25は、イベントが生じたと判断された時空間の時系列位相データを切り取って相関器26に送り、目的に合った処理をするように命令を送る。例えば、検出部25は、イベントに関する振動源の位置特定やスペクトル解析を目的として相関器26に処理をさせる。そのため、検出部25では、イベントを検出する条件と、イベントを検出したときの相関器26に送るデータと、命令とがプログラムされている。
相関器26は、検出部25から取得したデータ群に対して相互相関関数の演算、クロスパワースペクトルの演算等の相関処理を行うことで、当該データ群の相関関係を反映させた相関データを生成する。相関器26による相関処理の詳細は、後述する。
計算部27は、相関器26による相関処理によって生成された相関データを取得し、当該相関データから振動データを計算する。なお、分布型音響振動センサでは、光ファイバ30の延伸方向の振動とその垂直のねじれ方向の振動とを分離することは困難である。そこで、計算部27は、3軸の参照用振動計50から振動の方向を取得し、振動データを補正してもよい。この場合、振動データの精度が向上する。参照用振動計50は、複数備わっていてもよい。例えば、各サンプリング位置について、近い方の参照用振動計50の測定結果を用いて、振動データを補正してもよい。振動データへの加工の詳細は、後述する。振動データは、決まったフォーマットで分析部28に送られる。
分析部28は、収集された振動データと、データベース29に予め格納されたデータとを照合し、保存や分析を行う。例えば振動のスペクトルデータを照合すれば、振動源が何であるかを判断することができる。振動解析の詳細については、後述する。表示装置40は、イベントデータ、分析部28による分析結果などを表示する。
図3は、時系列位相データを例示する図である。時系列位相データは、例えば、位相をラジアンで表記したものや変位量のメートルで表記したものが該当する。図3の例では、各サンプリング位置での、サンプリング周期の時刻ごとのラジアンがデータとして採用されている。図3の例では、光ファイバ30の各サンプリング位置が、5m間隔で定められている。図4は、時系列位相データをフーリエ変換することで得られたスペクトルの強度データである。図4のスペクトルの強度データは、1つのサンプリング位置における特定時刻の位相差信号をフーリエ変換したものである。この強度データは、時間もしくは空間の周波数帯域に相当するスペクトル強度データである。
図5は、相関器26が行う処理の概念を表す図である。図5の左に、記憶部23に記憶された時系列位相データが描かれている。この例では、光ファイバ30の特定のサンプリング位置(x)における位相差を表す位相信号が時系列で描かれている。相関器26は、2つ以上の位相信号を取り込んで相互相関関数を出力するもの(XF相関器)と、クロスパワースペクトルを出力するもの(FX相関器)とに分類される。図5の例では、XF相関器は、異なる時刻の2以上の位相信号を取り込み、相互相関関数を出力する。例えば、XF相関器は、時間的に隣り合うもしくは隣り合っていなくても規定値以下の時間範囲の位相信号V(x)と位相信号V(x)とを取り込み、相互相関関数を出力する。この場合、互いに相関の低い信号が除外されるため、ノイズを低減することができる。FX相関器は、異なる時刻の2以上の位相信号をフーリエ変換して得られたスペクトルのクロスパワースペクトルを出力する。例えば、FX相関器は、位相信号V(x)をフーリエ変換して得られたスペクトルV(k)と、位相信号V(x)をフーリエ変換して得られたスペクトルV(k)とからクロスパワースペクトルを出力する。なお、相互相関関数から、振動源において振動が発生した時間に関する情報を得ることができる。クロスパワースペクトルから、振動源の空間スペクトルを得ることができる。このように、相関器26は、記憶部23に記憶された時系列位相データに相関処理を行うことで、相関関係が反映された相関データを生成する。
図6は、相関器26が行う処理の他の概念を表す図である。図6の左に、記憶部23に記憶された時系列位相データが描かれている。この例では、光ファイバ30の特定の時刻(t)における各サンプリング位置における位相差を表す位相信号が時系列で描かれている。図6の例では、XF相関器は、光ファイバ30において異なるサンプリング位置の2以上の位相信号を取り込み、相互相関関数を出力する。例えば、XF相関器は、隣り合うサンプリング位置のもしくは隣り合っていなくても規定値以下の距離範囲の位相信号V(t)と位相信号V(t)とを取り込み、相互相関関数を出力する。この場合、互いに相関の低い信号が除外されるため、ノイズを低減することができる。FX相関器は、異なるサンプリング位置の2以上の位相信号をフーリエ変換して得られたスペクトルのクロスパワースペクトルを出力する。例えば、FX相関器は、位相信号V(t)をフーリエ変換して得られたスペクトルV(v)と、位相信号V(t)をフーリエ変換して得られたスペクトルV(v)とからクロスパワースペクトルを出力する。なお、相互相関関数から、振動源の位置に関する情報を得ることができる。クロスパワースペクトルから、振動源の時間スペクトルを得ることができる。このように、相関器26は、記憶部23に記憶された時系列位相データに相関処理を行うことで、相関関係が反映された相関データを生成する。
図7(a)および図7(b)は、分析部28による振動解析を例示する図である。図7(a)で例示するように、ある時間周波数帯域に該当するスペクトル強度が高いところを基準とする。図7(a)において、模様が濃いほどスペクトル強度が高いことを表している。次に、図7(b)で例示するように、基準の近傍の光ファイバ位置の位相信号に対して、相互相関係数が最大になる時間変移を求める。なお、図7(b)において、横軸は光ファイバ位置比較変位を示し、縦軸は相互相関係数が最大となる時間変位を示す。それにより、振動源の位置情報や振動の周期、振動源の進行方向を計算することができる。例えば、傾きを算出することで、振動の相対速度を得ることができる。それにより、振動源の進行方向と光ファイバ30との角度を得ることができる。
図8(a)および図8(b)は、分析部28による他の振動解析を例示する図である。図8(a)で例示するように、異なるサンプリング位置での同時刻の位相データのクロスパワースペクトルを求めることで、ノイズを低減することができる。それにより、振動源のスペクトル解析が可能となる。また、図8(b)で例示するように、2つ以上の振動源が発生している場合には、クロスパワースペクトルをとる開始位置と処理を行う方向とによって、クロスパワースペクトルをとった後に残る周波数が変わる。そこで、クロスパワースペクトルをとった後に残る周波数が一致するまで分離を行うことで、振動源を分離することができる。それにより、例えば、振動源Aの振動データと振動源Bの振動データとを分離することができる。
図9は、振動測定装置100が行う処理の一例を表すフローチャートである。図9で例示するように、記憶部23は、所定間隔の時間範囲において、検出器14が検出した後方散乱光の光量を、時系列位相データとして記憶する(ステップS1)。次に、フィルタ部24は、記憶部23に記憶された時系列位相データに対してフィルタ処理を施す(ステップS2)。検出部25は、時系列位相データに対してフーリエ変換を行い、得られたスペクトルにおいて特定の周波数帯域(例えば、10kHz~20kHz)のスペクトル強度の合計値が閾値を超えたか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3の処理により、イベントが生じたか否かを判定することができる。ステップS3で「No」と判定された場合、ステップS1から再度実行される。この場合、次の時間範囲の時系列位相データが記憶部23に記憶されることになる。
ステップS3で「Yes」と判定された場合、検出部25は、イベントが生じたと判定された時空間のデータを切り取って相関器26に送る(ステップS4)。次に、相関器26は、検出部25から受け取ったデータ群に対して相関処理を行うことで、相関データを生成する(ステップS5)。次に、計算部27は、ステップS5で得られた相関データを用いるとともに、参照用振動計50の測定結果を用いて、振動データに加工する(ステップS6)。次に、分析部28は、振動データと、データベース29に格納されているデータとを照合し、保存や分析を行う(ステップS7)。次に、表示装置40は、振動データや、分析部28による分析結果を表示する(ステップS8)。
光ファイバ30は、目的の振動の感度を変えるために同じ経路に複数本設けられていてもよく、互いに離間して設けられてもよい。例えば、図10で例示するように、海洋の光ファイバケーブルとして光ファイバ30を用いる場合、船の振動および地震の振動の感度をそれぞれ変えるため、地面に設置してあるケーブルと中性浮力のケーブルもしくは地面と接点が少ないケーブルとに分ける。この場合、光ファイバ30の一部は地面の振動を受けるように配置され、他の一部は地面の振動を受けないように地面から離間して配置される。また、ケーブルの外装は、目的の振動に合わせて厚さや重さを変えてもよい。
図11(a)は、光ファイバ30の他の敷設例を表す図である。通信用の光ファイバはある点と点とを結ぶために直線状に敷設されることが多い。しかしながら、図11(a)で例示するように、光ファイバ30は、複数のサンプリング位置における延伸方向が互いに交差するように敷設されていてもよい。具体的には、光ファイバ30は、円もしくは多角形をなすように延伸して敷設されていてもよい。この場合、サンプリング位置A,Cにおける延伸方向と、サンプリング位置B,Dにおける延伸方向とが交差している。
例えば、図11(a)の円の中心に震源が位置して振動方向がAC方向であり、振動の進行方向がA→Cである場合、図11(b)のようなスペクトル強度の関係が得られる。すなわち、スペクトル強度がB=D>A>Cの関係をなす。この場合、振動方向の感度と振動が伝わる時間差とから、振動の発生源位置、速度、移動方向、振動方向を推定することができる。
本実施形態によれば、光ファイバ30のサンプリング位置について、光ファイバ30に入射された入射光と当該入射光の後方散乱光との位相差の時系列のデータ群が検出部25によって取得される。相関器26によって、データ群のうち2以上のデータの相関関係を反映させた相関データが生成される。計算部27によって、相関データから、振動データが計算される。この構成によれば、相関関係が反映された相関データを用いることから、ノイズが低減される。それにより、高精度な振動データを得ることができる。
または、本実施形態によれば、光ファイバ30の延伸方向の複数のサンプリング位置について、光ファイバ30に入射された入射光と当該入射光の後方散乱光との位相差のデータ群が検出部25によって取得される。相関器26によって、データ群のうち2以上のデータの相関関係を反映させた相関データが生成される。計算部27によって、相関データから、振動データが計算される。この構成によれば、相関関係が反映された相関データを用いることから、ノイズが低減される。それにより、高精度な振動データを得ることができる。
(第2実施形態)
レーザパルスが減衰すると戻り光強度も減衰し、戻り光の位相が判別しにくくなる。したがって、ノイズが大きくなる。そこで、第2実施形態においては、戻り光の減衰を抑制する。
図12(a)~図12(c)は、第2実施形態を説明する図である。図12(a)で例示するように、ノイズ低減のため、光ファイバ30の途中に双方向光増幅器60を接続する。通常の通信におけるEDFA(erbium doped fiber amplifier)等を用いた光増幅器には、発振を防ぐためにアイソレータが内蔵されているので、後方散乱光を返すことはできない。そこで、図12(b)で例示するように、後方散乱光を測定機10に返すために、光サーキュレータ61により入射光の経路と後方散乱光の経路とを分ける。具体的には、入射光の伝搬方向において、上流側と下流側とにそれぞれ光サーキュレータ61を配置する。それにより、入射光の経路と後方散乱光の経路とを分けることができる。
入射光の経路において、入射光の上流側から下流側に向かって、EDFA62およびOBPF(Optical Band Pass Filter)63を順に配置する。後方散乱光の経路において、後方散乱光の上流側から下流側に向かって、EDFA62およびOBPF63を順に配置する。なお、光増幅器を使用するとノイズもまた増幅されるため、図12(c)で例示するように、入射光と後方散乱光のEDFAのゲインは、得られるSN比が最大になるようにそれぞれ設定される。
本実施形態によれば、双方向光増幅器60を用いて入射光の伝搬方向の増幅および後方散乱光の増幅が行われる。それにより、光の伝搬に伴う減衰の影響を抑制することができる。
(第3実施形態)
図13は、振動測定システムを例示する図である。図13で例示するように、振動測定システムは、振動測定装置100が、インターネットなどの電気通信回線301を通じてサーバ302と接続された構成を有していてもよい。サーバ302は、データセンタなどに設置され、図1(b)のCPU101、RAM102、記憶装置103、インタフェース104などを備え、演算装置20の分析部28およびデータベース29の機能を実現する。
または、図14で例示するように、振動測定システムは、測定機10が、電気通信回線301を通じてサーバ302と接続された構成を有していてもよい。この場合、サーバ302は、演算装置20の各部の機能を実現する。
上記各例において、検出部25が、光ファイバのサンプリング位置について、前記光ファイバに入射された入射光と当該入射光の後方散乱光との位相差の時系列のデータ群を取得する取得部の一例として機能する。検出部25は、光ファイバの延伸方向の複数のサンプリング位置について、前記光ファイバに入射された入射光と当該入射光の後方散乱光との位相差のデータ群を取得する取得部の一例としても機能する。相関器26が、前記データ群のうち2以上のデータの相関関係を反映させた相関データを生成する相関器の一例として機能する。計算部27が、前記相関データから、振動データを計算する計算部の一例として機能する。双方向光増幅器60は、前記光ファイバの途中に配置され、前記入射光の伝搬方向の増幅および前記後方散乱光の増幅を行う双方向光増幅器の一例として機能する。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 測定機
11 レーザ
12 光サーキュレータ
13 光スイッチ
14 検出器
20 演算装置
21 指示部
22 振動測定部
23 記憶部
24 フィルタ部
25 検出部
26 相関器
27 計算部
28 分析部
29 データベース
30 光ファイバ
40 表示装置
50 参照用振動計
60 双方向光増幅器
100 振動測定装置

Claims (11)

  1. 複数本の光ファイバのうち一部が海底の地面に敷設され他の一部が水中で中性浮力によって浮いている状態で、前記複数本の光ファイバのそれぞれの光ファイバのサンプリング位置について、前記光ファイバに入射された入射光と当該入射光の後方散乱光との位相差の時系列のデータ群を取得する取得部と、
    前記複数本の光ファイバのそれぞれについて、前記データ群のうち2以上のデータの相関関係を反映させた相関データを生成する相関器と、
    前記相関データから、振動データを計算する計算部と、を備えることを特徴とする振動測定装置。
  2. 複数本の光ファイバのうち一部が海底の地面に敷設され他の一部が水中で中性浮力によって浮いている状態で、前記複数本の光ファイバのそれぞれの光ファイバの延伸方向の複数のサンプリング位置について、前記光ファイバに入射された入射光と当該入射光の後方散乱光との位相差のデータ群を取得する取得部と、
    前記複数本の光ファイバのそれぞれについて、前記データ群のうち2以上のデータの相関関係を反映させた相関データを生成する相関器と、
    前記相関データから、振動データを計算する計算部と、を備えることを特徴とする振動測定装置。
  3. 前記光ファイバの振動を検出する3軸振動計を備え、
    前記計算部は、前記3軸振動計の測定結果から得られた振動方向を用いて、前記振動データを補正することを特徴とする請求項1または2に記載の振動測定装置。
  4. 前記光ファイバの延伸方向の途中に配置され、前記入射光の伝搬方向の増幅および前記後方散乱光の増幅を行う双方向光増幅器を備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の振動測定装置。
  5. 前記相関器は、前記光ファイバの特定のサンプリング位置について、異なる時刻の2以上の位相信号から算出された相互相間関数と、異なる時刻の2以上の位相信号をフーリエ変換して得られたスペクトルのクロスパワースペクトルとから、相関データを生成することを特徴とする請求項1に記載の振動測定装置。
  6. 前記相関器は、前記光ファイバの異なるサンプリング位置について、異なる時刻の2以上の位相信号から算出された相互相間関数と、異なる時刻の2以上の位相信号をフーリエ変換して得られたスペクトルのクロスパワースペクトルとから、相関データを生成することを特徴とする請求項2に記載の振動測定装置。
  7. 前記光ファイバは、複数のサンプリング位置における延伸方向が互いに交差するように敷設されていることを特徴とする請求項2記載の振動測定装置。
  8. 複数本の光ファイバのうち一部が海底の地面に敷設され他の一部が水中で中性浮力によって浮いている状態で、前記複数本の光ファイバのそれぞれの光ファイバのサンプリング位置について、前記光ファイバに入射された入射光と当該入射光の後方散乱光との位相差の時系列のデータ群を取得し、
    前記複数本の光ファイバのそれぞれについて、前記データ群のうち2以上のデータの相関関係を反映させた相関データを生成し、
    前記相関データから振動データを計算する、ことを特徴とする振動測定方法。
  9. 複数本の光ファイバのうち一部が海底の地面に敷設され他の一部が水中で中性浮力によって浮いている状態で、前記複数本の光ファイバのそれぞれの光ファイバの延伸方向の複数のサンプリング位置について、前記光ファイバに入射された入射光と当該入射光の後方散乱光との位相差のデータ群を取得し、
    前記複数本の光ファイバのそれぞれについて、前記データ群のうち2以上のデータの相関関係を反映させた相関データを生成し、
    前記相関データから振動データを計算する、ことを特徴とする振動測定方法。
  10. コンピュータに、
    複数本の光ファイバのうち一部が海底の地面に敷設され他の一部が水中で中性浮力によって浮いている状態で、前記複数本の光ファイバのそれぞれの光ファイバのサンプリング位置について、前記光ファイバに入射された入射光と当該入射光の後方散乱光との位相差の時系列のデータ群を取得する処理と、
    前記複数本の光ファイバのそれぞれについて、前記データ群のうち2以上のデータの相関関係を反映させた相関データを生成する処理と、
    前記相関データから振動データを計算する処理と、を実行させることを特徴とする振動測定プログラム。
  11. コンピュータに、
    複数本の光ファイバのうち一部が海底の地面に敷設され他の一部が水中で中性浮力によって浮いている状態で、前記複数本の光ファイバのそれぞれの光ファイバの延伸方向の複数のサンプリング位置について、前記光ファイバに入射された入射光と当該入射光の後方散乱光との位相差のデータ群を取得する処理と、
    前記複数本の光ファイバのそれぞれについて、前記データ群のうち2以上のデータの相関関係を反映させた相関データを生成する処理と、
    前記相関データから振動データを計算する処理と、を実行させることを特徴とする振動測定プログラム。
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