JP2002511565A - 折返しサニャックセンサアレイ - Google Patents

折返しサニャックセンサアレイ

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JP2002511565A JP2000542952A JP2000542952A JP2002511565A JP 2002511565 A JP2002511565 A JP 2002511565A JP 2000542952 A JP2000542952 A JP 2000542952A JP 2000542952 A JP2000542952 A JP 2000542952A JP 2002511565 A JP2002511565 A JP 2002511565A
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Abstract

(57)【要約】 折返しサニャック光ファイバ音響センサアレイ(700)はサニャック干渉計と同様に動作するが、ダウンリードファイバにおける分散ピックアップを低減するために共通遅延経路を使用する。光ファイバ音響センサアレイは水中の音響波を検出するために使用される。アレイの基礎をマッハ・ツェンダ干渉計に置くのではなく、折返しサニャックセンサアレイの基礎をサニャック干渉計に類似した動作原理に置くことにより、センサアレイのバイアス点が安定し、位相ノイズが低減し、より高価な狭い幅のレーザを要求することなく広帯域信号源の使用が可能になる。折返しサニャック光ファイバ音響アレイのアーキテクチャに多数の音響センサ(722)を多元化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】 【発明の分野】
本発明は、光がアレイを伝搬し、アレイから戻る光に対する音響信号の影響を
分析して音響信号の特性を決定する、光ファイバ音響センサアレイの分野に関す
る。
【0002】
【関連技術の説明】
光ファイバ系音響センサは従来の電子センサに取って代わる有望な技術である
。それらの利点としては、感度が高いこと、ダイナミックレンジが広いこと、軽
量であること、そして小型であることなどが挙げられる。共通のバスに多数の光
ファイバセンサを容易に多元化できることも、アレイ規模の拡大という観点で光
ファイバセンサを魅力的にしている。最近では、一対のファイバによって支持で
きるセンサ数を増やすために多数の小利得エルビウムドープファイバ増幅器(E
DFA)が光ファイバセンサアレイに組込まれ、成功を収めているが、これによ
っても大規模な光ファイバセンサアレイの競争力が増している。
【0003】 音響検出には、光ファイバセンサとしてはマッハ・ツェンダー干渉センサが選
ばれてきた。いかなる干渉センサにおいても、二乗余弦関数によって位相変調が
強度変調にマッピングされる。この非線形伝達関数のために、シヌソイド位相変
調により高調波の次数が高くなる。直角位相(干渉ビームの位相が/2だけずれ
ている)でバイアスされた干渉計の応答は第1次高調波で最高であり、第2次高
調波で最低である。この理由のために直角位相は好ましいバイアス点である。バ
イアス点が(たとえば外部の気温の変化により)直角位相から移動すると、第1
次高調波での応答が低下し、第2次高調波での応答が上昇する。干渉計が0でバ
イアスされているかまたは位相がずれている場合、第1次高調波は完全に消えて
しまう。この(直角位相からバイアス点が移動することに起因する)第1次高調
波での応答の低下は、信号のフェージング(fading)と呼ばれる。
【0004】 バイアス点が不安定であるため、マッハ・ツェンダー干渉センサでは特に、た
った今述べた信号のフェージングの問題が起こりやすい。信号のフェージングを
克服するためには、リターン信号を復調する必要がある。典型的な復調技術は位
相発生キャリア(PGC)機構であり、これには経路が不整合なマッハ・ツェン
ダー干渉センサが要求される(たとえばAnthony Dandridge, et al., Multiplex
ing of Interferometric Sensors Using Phase Carrier Techniques, Journal o f Lightwave Technology , Vol.LT-5, No.7, July 1987, pp.947-952を参照。)
このように経路が不均衡なことによりさらに、レーザ位相ノイズが強度ノイズに
変換されてしまい、マッハ・ツェンダー干渉センサアレイの性能が低周波数に制
限されてしまい、光源の線幅の要件が厳しくなる。このように狭い線幅の要件に
より、1.55mでの増幅マッハ・ツェンダー干渉センサアレイの開発が遅れて
きた。
【0005】 サニャック干渉計は光ファイバジャイロスコープにおいて広い用途を見出して
いる。(たとえばB. Culshaw, et al., Fibre optic gyroscopes, Journal of P hysics E (Scientific Instruments) , Vol.16,No.1, 1983, pp.5-15を参照。)
サニャック干渉計を音響波の検出に使用することが提案されている。(たとえば
E. Udd, Fiber-optic acoustic sensor based on the Sagnac interferometer, Proceedings of the SPIE-The International Society for Optical Engineerin g , Vol.425, 1983, pp.90-91; Kjell Krakenes, et al., Sagnac interferomete
r for underwater sound detection: noise properties, OPTICS LETTERS, Vol.
14, No.20, October 15, 1989, pp.1152-1145; and Sverre Knudsen, et al., A
n Ultrasonic Fiber-Optic Hydrophone Incorporating a Push-Pull Transducer
in a Sagnac Interferometer, JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, Vol.12, No
.9, September 1994, pp.1696-1700を参照。)その共通経路設計のために、サニ
ャック干渉計は双方向性を有し、このためバイアス点は安定しており、信号のフ
ェージングの問題を排除し、光源の位相ノイズが強度ノイズに変換されることを
防ぐ。したがって、サニャック干渉計には、マッハ・ツェンダー干渉センサを低
周波数に制限する位相ノイズの問題がない。
【0006】
【発明の概要】
本発明の1つの局面は、光の光源を含む音響センサである。第1のカプラは、
第1の光路長を有する第1の光路およびセンサのアレイに光を結合する。センサ
のアレイは少なくとも第1のセンサを含む。第1のセンサは、第1の光路長とは
異なる第2の光路長を有する第2の光路におかれる。アレイは有利には第2のセ
ンサを含み、この第2のセンサは、第1の光路長および第2の光路長とは異なる
第3の光路長を有する第3の光路におかれる。第2のカプラは、第1の光路およ
びアレイからの光を受け、光を光遅延経路に結合する。光は光遅延経路から第2
のカプラに戻る。第2のカプラは光遅延経路から戻る光を第1の光路およびアレ
イに結合する。光遅延から戻る光は第1の光路およびアレイを通って第1のカプ
ラに伝搬する。第1のカプラは第1の光路およびアレイからの光を合成して、第
1の光路およびアレイを通って同距離だけ光が進行して干渉し、検出可能な出力
信号を発生するようにする。検出可能な出力信号は、第1のセンサにあたる音響
エネルギに応答して変化する。少なくとも1つの検出器は検出可能な出力信号を
検出し、第1のカプラからの検出可能な出力信号の変化に応答して検出器出力信
号を発生する。
【0007】 本発明の別の局面は、入力光の光源を含む音響センサである。第1のカプラは
、入力光を少なくとも第1の光路および第2の光路に結合し、第1の方向にその
中を伝搬するようにする。第1の光路は第1の光路長を有する。第1の光路を通
る光は実質的に音響信号による影響を受けない。第2の光路は少なくとも1つの
感知素子を含む。感知素子は、第1の光路長とは異なる第2の光路長を有する少
なくとも第1の付加的な光路を含む。第1の付加的な光路の少なくとも一部分は
音響信号による影響を受けて、第1の付加的な光路の部分を通る光の位相を変調
する。好ましい実施例において、感知素子は、少なくとも第2の付加的な光路を
さらに含み、これは、第1の光路長および第2の光路長とは異なる第3の光路長
を有する。第2の付加的な光路の少なくとも一部分は音響信号による影響を受け
て、第2の付加的な光路の部分を通る光の位相を変調する。センサはさらに遅延
経路を含む。第2のカプラは、第1の光路および少なくとも第1の付加的な光路
からの光を遅延経路に結合する。感知素子が第2の付加的な光路を含む場合、第
2の付加的な光路からの光もまた遅延経路に結合される。第1の光路および第1
の付加的な光路からの光は、第1および第2の光路長の差に応じて時間的に隔て
られた光のそれぞれの第1および第2の部分を含む。光の第1および第2の部分
は、それぞれ第1および第2の遅延部分として遅延経路から戻る。第2のカプラ
は、第1および第2の遅延部分を第1の光路および第1の付加的な光路に結合す
る。第1および第2の遅延部分の各々は、光路の各々に結合されて、第1の方向
とは反対の第2の方向にその中を伝搬する。第2の方向に進行する光の部分は第
1のカプラで再度合成されて、第1のカプラから少なくとも1つの検出器に出力
される。検出器は、第1および第2の方向に実質的に等しい総距離だけ進行する
光の部分間の干渉を検出する。
【0008】 本発明の別の局面は、音響信号の検出方法である。方法は、光を発生し、光の
部分がそれぞれの第1の方向に伝搬するよう少なくとも第1および第2の伝搬経
路に光を結合するステップを含む。第1および第2の伝搬経路はそれぞれ第1お
よび第2の光路長を有する。第1および第2の伝搬経路はそれぞれ第1および第
2の出力光部分を出力する。第1および第2の出力光部分は第1および第2の光
路長の差に応じて異なった時間に第1および第2の伝搬経路から出力される。第
2の出力光部分は、第2の伝搬経路にあたる音響信号によって変調される。第1
および第2の出力光部分は遅延経路に結合される。遅延経路は、第1および第2
の出力光部分に対応する第1および第2の遅延光部分を出力する。第1および第
2の遅延光部分は第1および第2の遅延経路に結合され、第1の方向とは反対の
第2の方向にその中を伝搬する。第1の伝搬経路は第1の組のリターン光部分を
出力する。第1の組のリターン光部分は、第1および第2の遅延光部分の各々に
対してそれぞれのリターン光部分を含む。第2の伝搬経路は第2の組のリターン
光部分を出力する。第2の組のリターン光部分は、第1および第2の遅延光部分
の各々に対してそれぞれのリターン光部分を含む。第1および第2の組のリター
ン光部分は少なくとも1つの検出器に結合される。出力光部分から結果として得
られる第1および第2の組のリターン光部分のリターン光部分および同一光路長
だけ進行する遅延光部分は干渉して、検出可能な出力信号を発生する。検出可能
な出力信号は選択的に検出されて、第1の方向または第2の方向のいずれかに第
1の伝搬方向に伝搬する光の部分の干渉によって結果として生じる出力信号のみ
を検出する。検出可能な出力信号は、第2の伝搬経路にあたる音響信号に応答し
て変化する。
【0009】 本発明の別の局面は、センサであり、このセンサは、光入力信号を受け、この
光入力信号を、第1の光伝搬遅延を有する第1の光路と第2の光路とに結合する
第1の光カプラを含む。第2の光路はセンサのアレイを含む。アレイの各センサ
は、それぞれの光伝搬遅延を有する光路におかれる。第2の光カプラは、第1の
光路およびアレイからの光を受ける。第2の光カプラは光を遅延経路に結合し、
さらには、遅延経路から戻る光を第1および第2の光路に再度結合し、光が第1
の光カプラへ伝搬してそこで再度合成されるようにする。光の部分は、第1のカ
プラに戻る前に、第1および第2の光路を通って同距離だけ光の部分が進行した
ときに、第1の光カプラにおいて干渉する。検出器は、第1のカプラで干渉する
光パルスから結果として得られる光の強度の変化を検出する。
【0010】 本発明の別の局面は、光入力信号を共通経路および感知アレイに結合する第1
のカプラを含むセンサである。光は共通経路および感知アレイにおいてそれぞれ
の第1の方向に伝搬する。感知アレイは複数の感知経路を含む。第2のカプラは
共通経路および感知アレイからの光を遅延経路に結合する。第2のカプラはさら
に、遅延経路からの光を共通経路および感知アレイに結合し、それぞれの第2の
方向においてその中を第1のカプラへ伝搬するようにする。第1のカプラは、そ
れぞれの第2の方向に伝搬する光に応答して出力光を与える。検出器は第1のカ
プラからの出力光を受け、第1のカプラにおける光の干渉に応答して出力信号を
発生する。一実施例において、遅延経路はある長さを有する光ファイバとリフレ
クタとを含む。光ファイバの長さは、ある光遅延時間を付与するように選択され
る。光は第2のカプラからリフレクタへと光ファイバを伝搬する。リフレクタは
光を光ファイバの中に反射して、光ファイバを通って第2のカプラに伝搬するよ
うにする。特定的な実施例において、リフレクタはファラデー回転ミラーを含む
。第1の偏光方向にファラデー回転ミラーに入射する光は、直交する第2の偏光
方向に反射し、第2の偏光方向に入射する光は第1の偏光方向に反射する。ファ
ラデー回転ミラーを有する実施例において、センサは好ましくは、第1のカプラ
と第2のカプラとの間の共通経路を第1の偏光方向に光が伝搬するようにする第
1の偏光子を含む。第2の偏光子は、第2の偏光方向に感知アレイを光が伝搬す
るようにする。ファラデー回転ミラーは、第1の方向に共通経路を伝搬する光が
、第2の方向に感知アレイにのみ伝搬するようにし、かつ第1の方向に感知アレ
イを伝搬する光が、第2の方向に共通経路のみを伝搬するようにする。共通経路
を第2の方向に伝搬する光の部分は、第1および第2の方向に実質的に等しい総
光路長だけ進行する、感知アレイを第2の方向に伝搬する光の部分を第1のカプ
ラで干渉する。代替的な実施例において、遅延経路は第2のカプラの第1のポー
トからの光を受け、光を第2のカプラの第2のポートに戻す。遅延経路は有利に
は位相変調器を含み、これは遅延経路に伝搬する光を変調する。位相変調器は検
出器からの出力信号に応答して、遅延経路に伝搬する光を変調し、検出器からの
出力信号をゼロにする。
【0011】 本発明の別な局面は折返しサニャック光ファイバ音響センサアレイであり、こ
れはサニャック干渉計と同様に動作するが、ダウンリードファイバの分散ピック
アップを低減するよう共通遅延経路を用いる。光ファイバ音響センサアレイは水
中で音響波を検出するために使用される。アレイの基礎をマッハ・ツェンダー干
渉計に置くのではなく、折返しサニャックセンサアレイの基礎を、マッハ・ツェ
ンダー干渉計ではなくサニャック干渉計に類似した動作原理に置くことにより、
センサアレイのバイアス点が安定し、位相ノイズが低減し、高価な狭い線のレー
ザを要求するのではなく広帯域信号源の使用が可能になる。多数の音響センサを
折返しサニャック光ファイバ音響アレイのアーキテクチャに多元化することがで
きる。
【0012】 添付の図面に関連して以下に本発明を説明する。
【0013】
【好ましい実施例の詳細な説明】
以下に、サニャックループの(ハイドロホンなどの)音響センサのアレイに関
連して本発明を説明する。好ましい実施例を説明する前に、単一ループサニャッ
ク音響センサの動作を簡単に説明する。
【0014】 単一ループサニャック音響センサ 簡単なサニャック系音響センサ100が図1に示される。サニャックループは
2つの部分、すなわち遅延ループ102とハイドロホン104とに分割される。
遅延ループ102は単に非常に長いファイバであり、典型的には1kmよりも長
い。ハイドロホン104はファイバの部分であり、ここで音響波が、ファイバに
伝搬する光信号の位相変調に変換される。音響波に対する応答性は典型的には、
ハイドロホン104におけるファイバの部分に最適なコーティングを選択し、フ
ァイバを適切な組成物のマンドレルのまわりに巻くことにより高められる。(た
とえばJ. A. Bucaro, et al., Optical fibre sensor coatings, Optical Fiber Sensors , Proceedings of the NATO Advanced Study Institute, 1986, pp.321
-338を参照。)ハイドロホン104のまわりに巻かれるファイバの長さは典型的
に10メートルから100メートルである。たとえば超蛍光ファイバ源(SFS
)などの光源110からの光は、3×3カプラ112によって時計回り(CW)
および反時計回り(CCW)のビームに分割される。3×3カプラ112の動作
は周知であり、たとえばSang K. Sheem, Fiber-optic gyroscope with [3×3] d
irectional coupler, Applied Physics Letters, Vol.37, No.10, 15 November
1980, pp.869-871に記載されている。
【0015】 ここでは3×3カプラ112を使用するものとして説明するが、他のカプラ(
たとえば2×2カプラおよび4×4カプラなど)を本発明の代替的な実施例に使
用してもよい。たとえば、2×2カプラを使用すると、一方の側のポートの両方
がサニャック干渉計を構成するよう使用される。他方の側の一方のポートは検出
ポートである。もう1つのポートはアレイに光を出射するために使用され、カプ
ラまたはサーキュレータが採用される場合には検出ポートとして使用され得る(
光ファイバジャイロスコープの場合と同様である)。一般に、サニャック干渉計
を構成するためにカプラのうち一方の側の2つのポートを使用し、検出ポート、
出射ポートまたはこれらの両方としてカプラの他方の側のポートを使用すれば、
いかなるn×mカプラを採用してもよい。
【0016】 分割後、CWビームはまず遅延ループ102中を進行し、その後ハイドロホン
104へと進み、CCWビームはまずハイドロホン104中を進行し、その後遅
延ループ12中を進む。CWビームがハイドロホン104中を進行する時間とC
CWビームがハイドロホン104中を進行する時間との時間遅延Tdelay(以下
、delayは「遅延」を表す)間、音響信号と同様にハイドロホン104で音響的
に誘導された位相変調が変化する。この位相変調の変化は反対方向に伝搬するビ
ーム間の位相の差にマッピングされ、これは、3×3カプラ112でビームが再
度合成される際に強度変調に変換される。この強度変調は後に第1の検出器12
0および第2の検出器122またはこれらの2つの検出器のうちの一方のみによ
って検出される。
【0017】 より明確には、音響信号がハイドロホン104のファイバに位相変調ηcos
(t)を誘導する場合、ハイドロホン104における干渉ビーム間の、結果とし
て生じる位相変調int(t)は下記の式によって与えられる。
【0018】
【数1】
【0019】 ただし、Tdelayは遅延ループを通る進行時間である。したがって、int(t
)はハイドロホン変調η、および音響変調周波数とループ遅延Tdelayとの積の
関数である。これは、int(t)がハイドロホン変調ηのみの関数であるマッ
ハ・ツェンダー干渉センサの場合とは異なる。音響周波数と時間遅延Tdelay
の積が(式1の1つ目の正弦項の最大値)の奇数倍であるときにサニャックルー
プ音響センサの感度が最高になる。この積をもたらす音響周波数は適切なループ
周波数と呼ばれ、感度が最高になる最低周波数である。水中での感知用途の多く
は10kHz未満の音響周波数の検出に関わる。適切なループ周波数が10kH
z未満になるようにするためには、50マイクロセカンド以上の遅延時間と、し
たがって10km以上の遅延ループ長さとが要求される。このため、サニャック
音響センサ100では、低音響周波数(<10kHz)の検出に大量のファイバ
が要求される。
【0020】 サニャック干渉計に特有な共通経路設計には、既に述べたようにバイアス点が
安定しており位相ノイズの問題がなくなる他にも、マッハ・ツェンダー干渉計に
勝る多くの利点がある。サニャック干渉計では、増幅自発放出(ASE)源の一
例として、超蛍光ファイバ源(SFS)などのコヒーレンス長の短い広帯域源の
使用が可能になる。このような光源は価格が低く、高いレベルのパワーを容易に
供給し得る。3×3カプラを使用するとサニャック音響センサが受動的に直角位
相付近にバイアスされることが示されている。(Sang K. Sheem, Fiber-optic g
yroscope with [3×3] directional coupler, Applied Physics Letters, Vol.3
7, No.10, 15 November 1980, pp.868-871; and H. Poisel, et al., Low-cost
fibre-optic gyroscope, Electronics Letters, Vol.26, No.1, 4th January 19
90, pp.69-70を参照。)3×3カプラの2つの検出ポートから信号を減じると、
SFS源の制限ノイズ源である光源過剰ノイズが低減し、ハイドロホンによる位
相変調によって誘導される強度変化が起こる。これにより、サニャック干渉計は
ショットノイズ制限性能に近づく。(Kjell Krakenes, et al., Sagnac interfe
rometer for underwater sound detection: noise properties, OPTICS LETTERS , Vol.14, No.20, October 15, 1989, pp.1152-1145を参照。) サニャック系音響センサに対するこれまでの研究は単一センサの構成に限られ
ていた。サニャック干渉計の持つ特有な利点のために、出願人は、大規模なアレ
イに配置されたマッハ・ツェンダー干渉センサをサニャック系センサに置き換え
ることが望ましいと判断した。上述の各サニャックセンサ100には何キロメー
トルものファイバが要求されるため、このような多数のセンサを大規模なアレイ
に挿入することは非実用的である。循環する遅延ループを使用してファイバ長さ
に関する要件を緩和する研究により、ファイバの量は大幅に低減したものの、循
環ループ内にEDFAが組込まれることにより高ノイズの問題のあるセンサが生
まれた。(たとえばJ.T. Kringlebotn, et al., Sagnac Interferometer Includ
ing A Recirculating Ring With An Erbium-doped Fibre Amplifier, OFS '92 C
onference Proceedings, pp. 6-9.を参照。)以下に、要求されるファイバ量を
低減するための新規な方策を記載する。
【0021】 サニャック干渉計に基づく新規なセンサアレイ 以下に記載するように、出願人は、多数のセンサを同一の遅延ループに多元化
することにより、サニャック系の大規模アレイに要求されるファイバ量を低減す
る新規なシステムを見出し、実用的なサニャックセンサアレイ(SSA)を生み
出した。図2に示されるように、本発明によるサニャックセンサアレイ200は
単一遅延ループ214に装着された梯子状の形態のハイドロホン212(i)の
アレイ210を含む。たとえば、図2は、それぞれの段216(1)、216(
2)…216(N)に置かれたN個のハイドロホン212(1)、212(2)
…212(N)を有するサニャックセンサアレイ210を示す。サニャックセン
サアレイ210の各段216(i)は、それぞれのハイドロホン212(i)の
周りに巻かれた単一ファイバを含む。遅延ループ214およびアレイ210を通
りカプラ220に戻る3×3カプラ220からのすべての経路には別個のサニャ
ック干渉計が設けられる。したがって、N個のセンサ212のアレイの場合、N
個の別個のサニャック干渉計が設けられ、これらの各々が、図1に示される単一
ループサニャックセンサ100と同様に動作する。各サニャック干渉計は空間に
おける別個の点、すなわちハイドロホン212(i)の場所で、音響信号を測定
する。たとえば、遅延ループ214と段216(1)とを含むサニャック干渉計
はハイドロホン212(1)で音響信号を測定する。さらに、各サニャック干渉
計はループ中の他の場所における音響信号(たとえばノイズ)も受け、後に説明
するようにこのノイズは有利に低減される。
【0022】 サニャックセンサアレイ200は時間分割多元化(TDM)構成(TDMでは
ない機構を後に説明する)において最も容易に理解できる。光源222(これは
有利には従来のパルス源を含むか、または外部変調器を有するCW源を含み得る
)は光パルスを発生し、この光パルスはカプラ220の第3のポートを介してサ
ニャックループに入り、図2に示されるようにCWおよびCCW方向の両方に伝
搬する。アレイ210に到達すると、CCWパルスは一連のN個の別個のパルス
に分割される。この時点で、CW入力パルスはまだアレイ210には到達してお
らず、依然として単一パルスである。CWパルスは、アレイ210に到達すると
一連のN個のパルスに分割される。一連のCWパルスの各々はそれぞれの段21
6(i)中を進行した後に3×3カプラ220に戻り、反対方向に同じ段216
(i)を通って進行したCCW連のパルスを干渉する。このため、N個のパルス
が第1の検出器230と第2の検出器232とによって検出され、各パルスはN
個のサニャックループのうちの1つのCWおよびCCWパルス(すなわちそれぞ
れの同じ段216(i)を通って反対方向に進行した2つのパルス)を含む。異
なった組合せの段中を進行したパルスは同じ光学経路を辿らないため、このよう
なパルスがカプラ220で時間的に一致することはなく、したがってカプラ22
0で互いに干渉し合わない。隣接するセンサからのパルスの重複を避けるため、
パルス幅は隣接するセンサ間の遅延の差よりも小さくする必要がある。
【0023】 図3に示されるように、有利には、マッハ・ツェンダー干渉センサアレイにE
DFAが付与された場合と全く同様に、アレイ部分210に小利得エルビウムド
ープファイバ増幅器(EDFA)240が付与される。(たとえば Craig W. Ho
dgson, et al., Optimization of Large-Scale Fiber Sensor Arrays Incorpora
ting Multiple Optical Amplifiers-Part I:Signal-to-Noise Ratio, JOURNAL O
F LIGHTWAVE TECHNOLOGY, Vol.16, No.2, February 1998, pp. 219-223; Craig
W. Hodgson, et al., Optimization of Large-Scale Fiber Sensor Arrays Inco
rporating Multiple Optical Amplifiers-Part II:Pump Power, JOURNAL OF LIG
HTWAVE TECHNOLOGY, Vol.16, No.2, February 1998, pp.224-231;Jefferson L.
Wagener; et al., Novel Fiber Sensor Arrays Using Erbium-Doped Fiber Ampl
ifiers, JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, Vol.15, No.9, September 1997, p
p.1681-1688;and C.W. Hodgson, et al,. Large-scale interferometric fiber
sensor arrays with multiple optical amplifiers, OPTICS LETTERS, Vol.22,
No.21, November 21, 1997, pp.1651-1653を参照。)EDFA240により、結
合および消散損失として損失した信号のパワーを再現すると、単一アレイ210
によって支持できるセンサの数が増加する。EDFAは有利には、分割カプラ2
44および第1の波長分割多元化(WDM)カプラ246および第2のWDMカ
プラ248によって、1つまたは2つ以上のポンプレーザ源242を用いてポン
プ処理される。
【0024】 サニャックアーキテクチャを使用しているため、サニャックセンサアレイ20
0は、上述の単一ループサニャック系センサ100の利点のすべてを有する。共
通経路設計により、干渉カプラ220における光源位相ノイズから強度ノイズに
ノイズが変換されるという問題がなくなる。光源222はファイバASE(増幅
自発放出)源(すなわち上記SFS)であってもよく、これは高価でなく1.5
5mで高いパワーを提供する。3×3カプラ220を用いると、すべてのセンサ
を直角位相付近に受動的にバイアスできるようになる。さらに、3×3カプラ2
20は、検出器230および232で2つの干渉出力を検出し、かつ光源過剰ノ
イズを低減するために2つの検出器の出力を使用するための好都合な手段を提供
する。(たとえば K. Krakenes, et. al., Sagnac interferometer for underwa
ter sound detection: noise properties, OPTICS LETTERS, Vol.14, 1989, pp.
1152-1154を参照。これは、2つの検出器および単一サニャック干渉計の併用を
記載している。) 以下に、新規なサニャックセンサアレイ200の特性を具体的に説明し、その
後に、サニャック干渉計の使用により得られる周波数応答およびダイナミックレ
ンジをより詳細に説明する。その後、非ハイドロホンファイバループセグメント
からの分散ピックアップの大きさの算出について述べ、この際ピックアップの大
きさを低減するための技術についても述べる。偏光についても説明する。その後
、サニャック設計によってもたらされる新規なノイズ源について説明する。最後
に、サニャックセンサアレイのTDM以外の多元化機構を説明する。
【0025】 上ではアレイ210の各段216(i)の単一センサに関して説明したが、各
段216(i)が、本発明では、たとえば引用によって援用される1997年3
月11日に出願された米国特許出願番号第08/814,548号に記載されて
いるような多数のセンサを有するサブアレイを有利に含んでもよいことを理解さ
れたい。(さらに C.W. Hodgson, et al., Large-scale interferometric fiber
sensor arrays with multiple optical amplifiers, Optics Letters, Vol.22,
1997, pp.1651-1653; J. L. Wagener, et al., Novel fiber sensor arrays us
ing erbium-doped fiber amplifiers, Journal of Lightwave Technology, Vol.
15, 1997, pp.1681-1688; C.W. Hodgson, et al., Optimization of large-scal
e fiber sensor arrays incorporating multiple optical amplifiers, Part I:
signal-to-noise ratio, Journal of Lightwave Technology, Vol.16, 1998, p
p.218-223; and C.W. Hodgson, et al., Optimization of large-scale fiber s
ensor arrays incorporating multiple optical amplifiers, Part II: pump po
wer, Journal of Lightwave Technology, Vol.16, 1998, pp.224-231を参照。) 周波数応答 先ほど述べたとおり、サニャックセンサは式1によって表される周波数依存応
答を有する。1/(2・Tdelay)として定義される適切なループ周波数をはる
かに下回る周波数では、検出可能な最小の音響信号は音響周波数の逆数となる。
このように周波数の低下に伴う音響感度の低下は、サニャック音響センサの深刻
な問題であった。しかしながら、このような周波数の低下に伴う感度の低下は好
都合にも、海中のノイズの下限に関係すると指摘されている。(たとえば Sverr
e Knudsen, Ambient and Optical Noise in Fiber-Optic Interferometric Acou
stic Sensors, Fiber-Optic Sensors Based on the Michelson and Sagnac Inte
rferometers: Responsivity and Noise Properties, Thesis, Chapter 3, Norwe
gian University of Science and Technology, 1996, pp.37-40を参照。)理想
的には、所与の周波数での、アレイの検出可能な最小音響信号が、その周波数に
おける海中ノイズの下限未満の一定の量であることが望ましい。したがって、検
出可能な最小音響信号は海中ノイズの下限の上昇に合う低周波数で上昇し得る。
実際、本発明のサニャックセンサアレイ200の周波数応答では、海中ノイズの
下限と音響感度とがよく合っている。このことは図4に示され、サニャックセン
サアレイの検出可能な最小音響信号は曲線250として描かれ、ここでは光学ノ
イズの最低値が
【0026】
【数2】
【0027】 図4にはさらに、これらの周波数における3つの主要な海中ノイズ源の海中ノイ
ズの下限と、3つの源からのノイズの、結果として得られる合計値とが示される
。曲線252は、海荒れ、地震、および火山の噴火によるノイズを表わす。曲線
253は船舶に起因する光ノイズを表わす。曲線254はDSS0(遠方の船舶
および嵐)のノイズを表わす。曲線256は3つの主要な源からのノイズの下限
の和(すなわち曲線252、253および254の和)を表わす。(たとえば、
Robert J.Urick, The noise background of the sea: ambient noise level, Pr
inciples of Underwater Sound, 3rd Ed., Chapter 7, McGraw-Hill, 1983, pp.
202-236を参照。)サニャックセンサアレイ200の、検出可能な最小音響信号
は、10kHz未満のすべての周波数において、海中ノイズの下限未満の、ほぼ
一定量の検出可能な信号をもたらすように増加する。このため、サニャックセン
サアレイ200の周波数依存応答により低周波数音響検出は制限されない。マッ
ハ・ツェンダーアレイはサニャックセンサアレイと同じ傾向、すなわち低い周波
数に向かうほど感度が低下するという傾向を示すが、マッハ・ツェンダーアレイ
の場合、感度の低下はサニャックベースのセンサの場合よりも小さい。
【0028】 マッハ・ツェンダー干渉計およびサニャックセンサアレイ200は類似した周
波数依存応答を示すが、それらの周波数応答の源は基本的に異なる。マッハ・ツ
ェンダー干渉センサアレイにおける検出可能な最小信号の増加は、光学ノイズの
下限の上昇による。この光学ノイズの下限の上昇の原因は、経路が不均衡なマッ
ハ・ツェンダー干渉計によって生じる位相ノイズである。
【0029】
【数3】
【0030】 この差異の重要性は、図5に示される、マッハ・ツェンダー干渉センサアレイ
およびサニャックセンサアレイ200のダイナミックレンジを検証するとわかる
だろう。センサのダイナミックレンジは、検出可能な最小および最大位相シフト
によって制限される。干渉センサの場合、検出可能な最大位相シフトは干渉計の
非線形応答によって制限され、検出可能な最小位相シフトは光学ノイズの下限に
よって制限される。マッハ・ツェンダー干渉センサアレイもサニャックセンサア
レイも、音響周波数範囲にわたって一定である、検出可能な最大位相シフトを有
する。しかしながら、サニャックセンサアレイ200は、光学ノイズ最低値が一
定であるため、検出可能な最小位相シフトは一定であるが、この一方でマッハ・
ツェンダー干渉センサアレイでは、経路不均衡干渉計によって導入される位相ノ
イズによって引起される光学ノイズの最低値の上昇により、検出可能な最小位相
シフトが増加してしまうという問題がある。したがってサニャックセンサアレイ
200はすべての音響周波数において一定のダイナミックレンジを有するが、こ
の一方でマッハ・ツェンダー干渉センサアレイのダイナミックレンジは音響周波
数の低下と共に縮小する。これは図5に示され、ここでは、サニャックセンサア
レイ200とマッハ・ツェンダー干渉センサアレイとについて、検出可能な最小
および最大音響信号(dBの任意の単位)が示される。図5に示されるように、
いずれのアレイも1kHzを超えるところではおよそ100dBのダイナミック
レンジを有し、位相ノイズによってマッハ・ツェンダー干渉センサアレイは制限
されない。10Hzにおいて、位相ノイズはマッハ・ツェンダー干渉センサアレ
イを左右するが、そのダイナミックレンジはおよそ74dBまで縮小する。この
一方で、サニャックセンサアレイ200のダイナミックレンジはおよそ100d
Bのままである。
【0031】 適切なループ周波数よりも十分に低い周波数でのサニャックセンサアレイ20
0の周波数応答を、遅延ループ長さおよびハイドロホン応答性の関数として検証
すると興味深い。これらの周波数においては、等式1のsin(Tdelay/2)
の係数はTdelay/2に近似し得、これはサニャックセンサアレイ200の応答
性がhとTdelayとの積に比例することを示す。h自体は各ハイドロホン212
(i)のファイバの量に比例し、Tdelayは遅延ループ214のファイバの量に
比例する。したがって、適切なループ周波数によりも十分に低い周波数における
応答性は、ハイドロホンのファイバ長さと遅延ファイバ長さとの積に比例する。
図6は、いくつかのサニャックセンサアレイ構成に関する検出可能な最小音響信
号を示し、ここでは各ハイドロホン212(i)のファイバの長さと遅延ループ
214のファイバの長さとの積は一定であるが、遅延ループ214と各ハイドロ
ホン212(i)との間のファイバの相対的分布は変化する。たとえば、曲線2
60は、その遅延ループ214に45kmのファイバを有しかつ各ハイドロホン
212(i)に100mのファイバを有するサニャックセンサアレイ200の周
波数応答を表わし、曲線262は、その遅延ループ214に30kmのファイバ
を有しかつ各ハイドロホン212(i)に150mのファイバを有するサニャッ
クセンサアレイ200の周波数応答を表わし、曲線264は、その遅延ループ2
14に15kmのファイバを有しかつ各ハイドロホン212(i)に300mの
ファイバを有するサニャックセンサアレイ200の周波数応答を表わす。図示さ
れるように、各サニャックセンサアレイ200の感度は低周波数では等しいが、
それらのそれぞれの適切なループ周波数によって与えられる種々の周波数におい
て、最高の感度になる。したがって、低周波数における所与の検出可能な最小音
響信号については、遅延ループ214およびハイドロホン212(i)のファイ
バ長さを選択するにあたっては依然としてある程度の自由度がある。この自由度
は、要求されるファイバの総量を最小限にしたり、または遅延ループ長さを最短
にするといった、他の基準をサニャックセンサアレイ200が満たせるようにす
る。
【0032】 サニャックセンサアレイのダイナミックレンジの拡大 上述のとおり、サニャックセンサアレイ200は位相ノイズの影響を受けない
ため、低音響周波数におけるそのダイナミックレンジはマッハ・ツェンダー干渉
センサアレイの場合よりも大きい。理想的には、アレイ200は、よく見られる
最も強い音響信号および最も弱い音響信号を検出するために十分なダイナミック
レンジを提供する。この要件は、およそ150dBの要求ダイナミックレンジで
あると解されることが多い。マッハ・ツェンダー干渉センサアレイにおいてこの
ように大きなダイナミックレンジを達成するためには、異なる位相応答性を有す
る2つの別個のセンサが要求され、これらの各々は150dBの全ダイナミック
レンジの部分を検出する。この機構の明らかな欠点は、2つのセンサアレイ(す
なわち2倍の数のハイドロホン、段、光源および検出器)が要求されることであ
る。実際には、N個のハイドロホンを支持し得るアレイによりN/2個の点でし
か音響信号を検出できない。
【0033】 サニャックセンサアレイ200では、付加的なハイドロホン212を使用する
ことなく広いダイナミックレンジを達成できる。サニャックセンサアレイの位相
応答性は、等式1に示されるようにハイドロホンの応答性と遅延ループの長さと
の関数であるため、ハイドロホンのアレイ全体の位相応答性は遅延ループの長さ
を加減すると変更できる。図7の変形センサアレイ200に示されるように、そ
れぞれ長さL1およびL2を有する2つの別個の遅延ループ214(1)および2
14(2)を同時に使用することにより、アレイ266の検出範囲を飛躍的に拡
大できる。アレイ266はこのとき2N個の別個のサニャックループを有する。
各ハイドロホン212(i)は2つの遅延ループ経路の各々について別個の信号
を戻し、各遅延ループ214(1)および214(2)の長さによりその信号の
音響検出範囲が決定する。各ハイドロホン212(i)の全音響検出範囲はハイ
ドロホン212(i)を包囲する2つのサニャックループセンサの各々の検出範
囲を合わせたものである。長さL1およびL2により音響検出範囲が設定される。
長さL1+L2は、アレイ266により対象の最も小さな音響信号が検出できるよ
うに選択される。遅延ループ214(1)の長さL1はこの場合、短い方の遅延
ループの中のみを進行する信号の検出範囲が遅延ループ214(1)および21
4(2)の両方の中を進行する信号の検出範囲の上方にくるよう選択される。T
DMシステムでは、第2のループの挿入により、光源パルスの繰返し周波数が半
分になり、2N個のパルスが戻るための時間を確保するようにし、遅延ループ2
14(1)および214(2)の長さはパルスの重複が起こらないように選択さ
れる。繰返し周波数が半分になるため、個別の各信号のダイナミックレンジが3
dBだけ縮小する。この縮小は、2つの別個の信号のダイナミックレンジを負担
することによって達成される全ダイナミックレンジの拡大によって相殺される以
上のものである。図7では、第2の遅延ループ214(2)は、第2の遅延ルー
プ214(2)を通過する光すべてが第1の遅延ループ214(1)を通過する
ように位置づけられる。これに代えて、2つの遅延ループ214(1)、214
(2)は、第2の遅延ループ214(2)を通過する光が第1の遅延ループ21
4(1)を通過しないように光学的に平行であってもよいことが理解されるべき
である。このような場合、第2の遅延ループ214(2)のファイバ長さは第1
の長さと第2の長さとの和(すなわちL1+L2)となるであろう。しかしL1
2よりもかなり短いため、このような調節は不可欠ではない。図7の実施例で
は、第1の遅延ループの長さを第2の遅延ループの長さに加えることによりファ
イバ要求量の総量を減少させている。
【0034】 図8は、各信号のダイナミックレンジが100dBであり比L1/L2が500
0に設定されたアレイ266に2つの遅延ループ214(1)、214(2)を
使用することによって得られる、拡大ダイナミックレンジをを示す。図示される
ように、アレイ266ではこの場合、ハイドロホンの数を増加させることなく(
およそ160dBの範囲である)対象の全ダイナミックレンジにわたる検出が可
能である。
【0035】 分散感知 サニャックセンサアレイ266において、干渉計の位相変調は、干渉する3×
3カプラ220で強度変調に変換され得る。この全サニャックループにわたる分
散感知は音響センサアレイには不利である。実用的にするために、音響センサア
レイは空間における(すなわちハイドロホンにおける)別個の多数の点において
音響信号をサンプリングし、これらの信号を独立して戻す必要がある。マッハ・
ツェンダー干渉センサアレイは、干渉計が小さな空間に制限されその点でしか感
知しないため、これを達成する。サニャックセンサアレイ266を実用的なもの
にするために、サニャックループの分散感度を減少する必要がある。
【0036】 干渉計におけるファイバ容積により遅延ループ214が構成され、これは2つ
の位置に置かれる。第1の位置では、図9Aに示されるように乾いた端部(すな
わち水中ではない所にある)に光源222および検出電子装置(すなわち検出器
230および検出器232)が設けられる。ここで、遅延ループ214は外部変
調があれば最小限にするために環境的に遮蔽され得る。しかしながら、濡れた端
部をアレイ部分210に接続するダウンリードファイバ270、272は干渉計
の部分である。第2の可能性としては、図9Bに示されるようにアレイ210を
有する濡れた端部(すなわち水中にある)に遅延ループ214に置くことである
。このようなものとして、遅延ループ214は乾いた端部に置かれた場合と同様
には分離できないが、ダウンリードファイバ270、272、274は干渉計の
外側にあるため感知しない。ダウンリードおよび遅延ループ分散ピックアップの
相対的な大きさは、この構成が特定の用途に最適となるようにする。遅延ループ
214が乾いた端部(図9A)に置かれる場合には、ダウンリードファイバ27
0、272は、極度に大きな位相変調を誘導し得る、これらのファイバの湾曲お
よび振動といった物理的移動を防止するよう静止状態に維持される必要がある。
これらは、音響的に誘導される位相変調とは反対の、ファイバの運動によって誘
導される位相変調である。(このような物理的移動は牽引アレイの場合には問題
であるが静止アレイの場合には深刻な問題ではないだろう。)このため、遅延ル
ープ214が乾いた端部(図9A)に置かれる場合、サニャックセンサアレイ2
10の濡れた端部全体が静止状態にされるべきである。しかしながら、濡れた端
部(図9B)に遅延ループ214が置かれる場合、図9Bの3×3カプラ220
の右側の部分だけしか静止状態に置く必要はない。なぜなら、ダウンリードファ
イバ270、272、274はこの場合干渉計の部分ではないからである。遅延
ループ214が濡れた端部(図9B)に置かれる場合、遅延ループファイバを感
度抑制せねばならない。遅延ループ214は、遅延ループファイバを感度抑制さ
れた円柱(図示せず)の周りに巻付けることによって静止状態にすることができ
、これによりファイバの動きをなくし、分散ピックアップ信号の主源を音響的に
ピックアップできるようにする。音響的に誘導された位相変調までファイバを感
度抑制するほうが、運動によって誘導された位相変調までファイバを感度抑制す
ることよりも容易であるため、牽引アレイの用途では、濡れた端部(図9B)に
遅延ループ214を置く方が好ましく、これを以下により詳細に説明する。
【0037】 遅延ループにおいて誘導される音響ピックアップノイズの算出 本章では、図9(B)のサニャックセンサアレイ210の音響的に誘導された
ハイドロホン位相変調と比較した、音響的に誘導された分散ピックアップノイズ
の大きさの推定値を導出する。遅延ループおよびバスファイバ(各ハイドロホン
を遅延ループおよび3×3カプラに接続するファイバ)における音響信号のピッ
クアップにより結果として生じる分散位相変調に起因する強度変調は、ノイズ源
であると考えられ得る。以下の説明では、サニャックセンサアレイの1つのルー
プが、図10に示されるように長さLdの遅延ファイバ、長さLbのバスファイバ
、および長さLhのハイドロホンファイバだけをを含み、合計の長さLを含むも
のとして説明する。また、LdはLbおよびLhよりもはるかに大きいとする。音
響信号に対するファイバの位相応答性は、圧力に依存する伝搬定数βから結果と
して得られる。一般に、位置lおよび時間tでの伝搬定数の圧力依存成分は下記
のように表される。
【0038】
【数4】
【0039】 ただし、β0は0圧力伝搬定数であり、R(l)はファイバの正規化位相応答性
であり、P(l,t)は空間および時間の関数としての圧力である。周波数ζの
シヌソイド音響信号を想定すると、等式2は下記のように書換えられ得る。
【0040】
【数5】
【0041】 ただし、P0は定常状態圧力であり、Pmは圧力変調の振幅であり(lからは独立
していると仮定する)、さらにυ(l)は音響波の空間位相変化を含む。一般に
、l=l1からl=l2までの音響的に誘導された位相変調によるサニャックルー
プの干渉ビーム間の誘導位相差は下記の積分によって与えられる。
【0042】
【数6】
【0043】 等式5は、ハイドロホン、バスおよび遅延ファイバの音響変調による干渉ビーム
間の位相差を決定するために使用できる。
【0044】 ハイドロホンファイバの場合、等式5はl1=ld+lb/2からl2=ld+lb /2+lhまでから積分される。υ(l)はこの範囲にわたって一定である(す
なわち音響波長はハイドロホンの大きさよりもはるかに大きい)ものとする。ま
た、ファイバの正規化位相応答性R(l)は一定でありかつこの範囲ではRh
等しいものとする。この場合、等式5はハイドロホンファイバ変調による干渉ビ
ーム間の位相差振幅を表わす。
【0045】
【数7】
【0046】 ただし、ζLh/2υ<<1とする。等式2が等式1に与えられる式に適合するこ
とに注目されたい。
【0047】 バスファイバについては、等式5はl1=ldからl2=ld+lb/2までまず
積分され、その後上下バスラインの両方を含むようl1=L−lb/2からl2
Lまで積分される。ここでもまた、R(l)は一定であり、すべてのバスファイ
バについてRdに等しいため、υ(l)は等式5の積分式において一定である。
ファイバ変調による干渉ビーム間の位相差振幅は下記のとおりになる。
【0048】
【数8】
【0049】 ただしζLh/2υ<<1であるとする。υ(l)は一定であり、ζLh/2υの振
幅はφb intを増加するように作用すると仮定するため、バスファイバにとっては
最悪のケースとなる。
【0050】 遅延ファイバについては、等式5はl1=0からl2=ldまで積分され、先ほ
どと同様に、υ(l)はこの範囲にわたって一定であるとし(すなわち遅延ルー
プコイルは音響波長よりもはるかに小さい)、R(l)は一定であり積分式にわ
たってRdに等しいとする。この場合、等式5により、遅延ファイバ変調による
干渉ビーム間の位相差振幅が下記の式で表わされる。
【0051】
【数9】
【0052】 ただしζ(Lb+Lh)/2υ<<1であるとする。 等式6から8により、これらの位相変調振幅の相対的な大きさを算出できる。
まず、標準的なプラスチックコーティングファイバの正規化位相応答性Rは、た
とえば J.A. Bucaro, et al., Optical fibre sensor coatings, Optical Fiber
Sensors, Proceedings of the NATO Advanced Study Institute, 1986, pp.321
-338に記載されているように-328 dB re 1/μPa である。一方、たとえば C.C.
Wang, et al., Very high responsivity fiber optic hydrophones for commerc
ial applications, Proceedings of the SPIE-The International Society for
Optical Engineering, Vol.2360, 1994, pp.360-363に記載されているように、
中空の心棒で作られた、ファイバが巻きつけられた電流ハイドロホンの正規化位
相感度は-298 dB re 1/μPa であり、標準的なファイバよりも30dBだけ高い
ことに留意されたい。遅延ループおよびバスファイバが標準的プラスチックコー
ティングファイバの正規化位相応答性を有し、ハイドロホンファイバが中空の心
棒に巻きつけられると仮定すると、RdのRbまたはRdに対する比はおよそ30
dBである。したがって、等式6から8を得るための簡略化する仮定に基づくと
、下記の式が得られる。
【0053】
【数10】
【0054】 したがって、ハイドロホンファイバがサニャックループ全体のうち比較的少量の
部分をなすにも関わらず、ハイドロホンファイバにおける音響的に誘導された位
相変調の大きさは、最も離れた場所にあるハイドロホンの場合でも、遅延ループ
ファイバおよびバスファイバにおける音響的に誘導された位相変調よりも大きい
。以下に、空の段を使用する、このレベルの分散ピックアップノイズに対処する
ための手段を記載する。
【0055】 遅延ループファイバに関する等式5の積分式を評価するために、/Ld未満の
ものすべてについてR(l)=Rdであると仮定する。このR(l)が一定であ
るため、l=(L−Ld)からLdまでの、等式5の積分に対する影響が排除され
る(被積分関数が約L/2の奇関数になるからである)。しかしながら、長いフ
ァイバを巻くと、R(l)がlに幾分依存するようになる(これはおそらくファ
イバの内層のRが外層とは異なるためである)。これらのR(l)の変化により
遅延ループのピックアップがl=L−LdからLdまで増加する。このピックアッ
プを低減するためには、まずR(l)を約L/2の偶関数にして等式5の被積分
関数を約L/2の奇関数にするだけでよいことに注目されたい。R(l)は、図
11に示されるようにファイバループの対称点を互いに隣り合わせに位置付ける
よう遅延ループを巻付けることによって約L/2を中心として余儀なくより対称
的にできる。このような巻付けにより、遅延ループの対称点が確実に互いに近接
して位置付けられるようになり、コイル上のファイバの位置によるR(l)の変
化がL/2を中心としてできる限り対称的となり、それにより遅延ループピック
アップができる限り等式8の定義に近づくようになる。サニャックセンサアレイ
の各サニャックループのL/2点は異なるため、図11に示されるように1つの
ループだけを正確に巻付けるだけでよく、ごくわずかな奇数性がサニャックルー
プの1つを除くすべてに対してR(l)に付与される。
【0056】 ハイロドフォンによってファイバの音響感度を向上させる他、特定の直径を有
する金属コーティングを付与することによりファイバを感度抑制できることにも
触れておく。(たとえば上記J.A. Bucaro, Optical fibre sensor coatingsを参
照。)-366 dB re 1/μPaもの低さの測定正規化位相応答性が報告されている。
このようなファイバが遅延またはバスラインに使用される場合、RhのRbに対す
る比またはRhのRdに対する比は68dBに近似し(プラスチックコーティング
遅延をおよびバスファイバの場合は30dBである)、遅延およびバスに誘導信
号に対してハイドロホン誘導信号を32dBだけ増加させる。
【0057】 空の段の使用による分散ピックアップノイズの低減 分散ピックアップ信号をさらに除去するために、図12に示されるようにアレ
イ210にハイドロホンを含まない空の段300を配置することによって、ハイ
ドロホン誘導音響変調を分散ピックアップ変調から分離できる。ハイドロホン2
12(i)を含む感知段と呼ばれる各段216(i)が、空の段300(i)の
うちの1つの前にある。空の段300(i)を包囲する各ループの非感知ファイ
バが対応の感知段212(i)を包囲するループの非感知ファイバとほぼ同じで
あることは、空の段300(i)および対応の感知段212(i)がほぼ同じ分
散ピックアップ信号を有することを意味する。この空の段300(i)をアレイ
210の別のセンサとして扱い、(TDM機構における)パルスを空の段300
(i)および感知段212(i)から適切なタイミングを取って処理することに
よりそれらの重複を避けると、各感知段212(i)に存在する分散ピックアッ
プ信号が測定できる。検出後、この信号を感知段信号から減じ、ハイドロホンフ
ァイバにおける位相変調によって引起された強度変化のみが得られるようにする
。このような機構の実現にはN個のセンスアレイ210に対して2N個の段が必
要であり、これにより個々の信号のデューティサイクルが半分に減る。
【0058】 アレイ210のバス部分の感度抑制が要求されない場合、単一の空の段300
をアレイ210に配置して遅延ループ214に関連した分散ピックアップ信号を
測定してもよく、この場合N個のセンサについてN+1個の段(N個の感知段2
12(i)および1つの空の段300)しか要求されない。1つの空の段300
によって各感知段212(i)の分散ピックアップ信号が適切に測定されない場
合、各感知段212(i)にある分散ピックアップ信号がこれらの空の段300
のうち最も近くにあるものによって適切に測定できるまで、アレイに沿って定期
的な間隔で空の段300をさらに追加してもよい。空の段の数が少ないと、個々
の信号のデューティサイクルが結果として長くなる。図12は、空の段が感知段
すべてに付与された場合の極端な例を示す。
【0059】 偏光 任意の干渉センサにおけるコントラストを最高にするために、干渉ビームの偏
光状態(SOP)を、再度合成する際に同一にする必要がある。それらが直交す
る場合、干渉はないため、振幅変調信号もない。これは偏光によって誘導された
信号フェージングと呼ばれる。サニャックセンサアレイの各センサはサニャック
ループであるため、サニャックファイバジャイロスコープにおける偏光によって
誘導された信号フェージングのこれまでの研究はサニャックセンサアレイにも適
用できる。1つの有望な解決策はサニャックループ内に減偏光子を配置すること
である。(たとえばK. Bohm, et al., LOW-DRIFT FIBRE GYRO USING A SUPERLUM
INESCENT DIODE, ELCTRONICS LETTERS, Vol. 17, No. 10, 14th May 1981, pp.
352-353を参照。)減偏光子は、光パワーの少なくとも半分が常に、正しいSO
Pの3×3カプラに確実に戻るようにする。この一般的な方策により、ループの
複屈折に関係なく可視度が一定になる。(たとえばWilliam K. Burns, et al.,
Fiber-Optic Gyroscopes with Depolarized Light, JOURNAL OF LIGHTWAVE TECH NOLOGY , Vol. 10, No. 7, July 1992, pp. 992-999を参照。)この最も簡単な構
成では、ファイバ超蛍光源および減偏光子などの非偏光源をループに使用する。
図13に示されるように、サニャックセンサアレイ200では、すべてのサニャ
ックループに共通の点に1つの減偏光子310が配置される。減偏光子310は
、ループの複屈折が一定である限り、各センサ212(i)が複屈折からは独立
したこの一定の可視度を維持することを確実にする。これは、マッハ・ツェンダ
ー干渉センサアレイに使用される方法と比較して、偏光によって誘導された信号
フェージングの扱いが著しく容易になることを表わす。
【0060】 複屈折の緩やかな変化はサニャック干渉計の双方向性によって十分にキャンセ
ルできるが、対象の音響範囲おける周波数での複屈折変調により偏光ノイズが生
じ得る。これらの周波数での複屈折変調の多くは物理的なファイバの移動の結果
として生じる。したがって、偏光ノイズ(および分散ピックアップ信号)を低減
するためにはサニャックループを静止状態に保つ必要がある。
【0061】 サニャック干渉計の使用によって導入されるノイズ源 熱的位相ノイズ ファイバの屈折率は温度とともに変化するため、ファイバの熱的変化により、
その中を進行する光の位相が変動し得る。これらの率の変化はファイバの長さと
は無相関なため、結果として生じる位相変化は長さの平方根として測定される。
マッハ・ツェンダー干渉計は典型的には各アームに100メートル未満のファイ
バを使用するため、この熱的位相ノイズの大きさは無視し得るものである。サニ
ャック干渉計は干渉計に大量のファイバを含むため、熱的位相ノイズは制限ノイ
ズ源となり得る。このサニャック干渉計における熱的位相ノイズの大きさは実験
によって理論的に説明され確認されている。(たとえばSverre Knudsen, et al.
, Measurements of Fundamental Thermal Induced Phase Fluctuations in the
Fiber of a Sagnac Interferometer, IEEE Photonics Technology Letters, Vol
. 7, No. 1, 1995, pp. 90-93; and Kjell Krakenes, et al., Comparison of F
iber-Optic Sagnac and Mach-Zehnder Interferometers with Respect to Therm
al Processes in Fiber, JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, Vol. 13, No. 4,
April 1995, pp. 682-686を参照。)2kmを超えるループの場合、熱的位相ノ
イズは対象の周波数範囲において
【0062】
【数11】
【0063】 を超えることもあり、これはほぼ要求されるアレイの感度である。 熱的位相ノイズは、遅延ループに対する外部変調に類似した分散ピックアップ
ノイズ源であると考えられ、そのようなものとして、上述のとおり空の段を使用
して低減できる。熱的位相ノイズはループ長さの短縮化によっても低減され得る
。上述のとおり、ループ長さは、遅延ループが短縮化されるのと同じファクタだ
けハイドロホンのファイバ長さを増加することにより、低周波数感度を変化させ
ることなく短縮化できる。たとえば、50メートルのハイドロホンファイバを有
する40kmの遅延ループは100メートルのファイバを有する20km遅延ル
ープと同じ低周波数応答を有する。しかしながら後者の組合せでは、遅延ループ
の合計長さがほぼ2のファクタも短いため、熱的位相ノイズが少ないであろう。
【0064】 カー効果誘導位相ノイズ サニャック干渉計において発生し得るカー誘導位相シフトは光ファイバジャイ
ロスコープについて非常に大きな注目を集めている。(たとえばR.A. Bergh, et
al., Source statistics and the Kerr effect in fiber-optic gyroscopes, O PTICS LETTERS, Vol. 7, No. 11, November 1982, pp. 563-565; R.A. Bergh, e
t al., Compensation of the optical Kerr effect in fiber-optic gyroscopes
, OPTICS LETTERS, Vol. 7, No. 6, June 1982, pp. 282-284; and N.J. Frigo,
et al., Optical Kerr effect in fiber gyroscopes: effects of nonmonochro
matic sources, OPTICS LETTERS Vol. 8, No. 2, February 1983, pp. 119-121
を参照。)しかしながら、ジャイロスコープはDCレベルを測定するため、ジャ
イロスコープおよび音響センサに対する要求は異なる。ファイバジャイロスコー
プを制限し得るカー誘導位相シフトによってもたらされるわずかなDCオフセッ
トは音響センサの場合には問題ない。カー誘導DC位相シフトは、直角位相から
離れすぎるほどバイアス点を移動しない限り問題ない。光源の強度ノイズにより
出力にカー誘導位相ノイズが発生する。しかしながら、このカー誘導DC位相シ
フトが小さい限り、このカー誘導AC位相ノイズは小さい。サニャックセンサア
レイにおけるカー誘導位相シフトの要因はファイバジャイロスコープのものとは
異なる。サニャックセンサアレイの非対称性により、名目上対称であるジャイロ
スコープよりもはるかに容易にこのようなカー位相シフトが引出される。その非
対称性はアレイ部分および非対称であるEDFAの配置によって結果として生じ
る。これは、遅延ループを伝搬する前に1つのビームに利得が生じ、その後損失
が生じ、反対方向に伝搬するビームには損失が生じてから利得が生じるからであ
る。これらの非対称性を均衡にして、遅延ループのEDFAに適切な場所を選択
することによりカー誘導位相シフトをゼロにすることができる。この詳細は正確
なアレイ構成に依存し、この多元化機構が使用される。
【0065】 EDFAから結果として生じる非線形位相変調 EDFAで生じる反転分布により、それを通過する信号の光に位相シフトが生
じる。(たとえばM.J.F. Digonnet, et al., Resonantly Enhanced Nonlinearit
y in Doped Fibers for Low-Power All-Optical Switching: A Review, OPTICAL FIBER TECHNOLOGY , Vol. 3, No. 1, January 1997, pp. 44-64を参照。)のこ
の現象は全光学干渉スイッチの製造において利用されてきた。サニャックセンサ
アレイにおいて、干渉計内のEDFAは同じ機構によって非線形位相シフトをも
たらす。ポンプまたは信号パワーの変動による反転分布の変化により位相変調が
引き起こされ、これは強度ノイズに変換されることとなる。
【0066】 ノイズ源の大きさを推定するためには、まず、反転分布がポンプおよび信号パ
ワー変動にいかに応答するかを決定する必要がある。これは、エルビウムシステ
ムに関するレート式をによって比較的直接行なわれる。
【0067】
【数12】
【0068】 ただしN1およびN2はそれぞれ低状態および励起状態での集団密度であり、N0
は全集団密度であり、Lは強度であり、 は断面積であり、Aeffはファイバに
おける有効モード領域であり、2はレベル2の期間である。下付き文字pおよび
sはそれぞれポンプおよび信号を示し、下付き文字aおよびeはそれぞれ吸収お
よび放射を示す。
【0069】 N1、N2、IpおよびIsをそれらの定常状態および経時変化成分に分割してこ
れを等式12に代入し、等式12と等式11とを組合せると、下記の式が得られ
る。
【0070】
【数13】
【0071】 ただし、下付き文字ssは定常状態値を示し、このとき経時変化成分は時間の陽
関数(N2=N2 ss+N2(t))として示される。ここでN2(t)がN2 ssより
もはるかに小さいとすると、等式13の最後の2つの項を無視できる。lp(t
)=lp msin(fpt)およびls(t)=ls msin(fst)とし(ただし
p mおよびls mはそれぞれlp(t)およびls(t)の変調振幅を示し、ここで
pおよびfsはそれぞれポンプおよび信号変調周波数を示す)、結果として得ら
れる微分方程式を解くと、下記の関係式が得られる。
【0072】
【数14】
【0073】 p=1480nm、s=1550nm、かつlp ss=1Wであるとし、さらに
は、典型的なエルビウム−シリカ断面を想定すると、等式14および15を下記
の式に簡略化することができる。
【0074】
【数15】
【0075】 この計算を位相変調に変換するためには、エルビウムドープファイバに吸収され
た10mWのポンプパワーにより1550nmにおいてのおよそ7ラジアンの位
相シフトが誘導されるという事実を利用できる。(たとえばM.J.F. Digonnet, e
t al., Resonantly Enhanced Nonlinearity in Doped Fibers for Low-Power Al
l-Optical Switching: A Review, OPTICAL FIBER TECHNOLOGY, Vol. 3, No. 1,
January 1997, pp. 44-64を参照。)シミュレーションにより、典型的なエルビ
ウムドープファイバのにおける、10mWの吸収されたポンプパワーにより、1
550nmにおいておよそ6dBという小さな信号利得がもたらされ、これは分
散EDFAを有するアレイの各増幅器によって要求されるゲインに近い。(たと
えば上記Craig W. Hodgson, et al., Optimization of Large-Scale Fiber Sens
or Arrays Incorporating Multiple Optical Amplifiers-Part I: Signal-to-No
ise Ratio; Craig W. Hodgson, et al., Optimization of Large-Scale Fiber S
ensor Array Incorporating Multiple Optical Amplifiers-Part II: Pump Powe
r, Jefferson L. Wagener, et al., Novel Fiber Sensor Arrays Using Erbium-
Doped Fiber Amplifiers; および C.W. Hodgson, et al., Large-scale interfe
rometric fiber sensor arrays with multiple optical amplifiersを参照。)
したがって、各増幅器によりおよそ7ラジアンのDC位相シフトがもたらされる
。非線形位相シフトは上位状態分布N2に比例するため、N2/N2 SS=/SSと表
すことができる。
【0076】
【数16】
【0077】 位相パワー変動による誘導された位相シフトの計算はより複雑である。なぜな
ら、信号パワーには強度ノイズが付与されるばかりでなく、多元化機構によって
変調されるからである。ここでもまたTDMの場合を考えると、一般には、所与
のパルスが特定のEDFA中を進行する際、そのEDFA中に同時に進行する反
対方向に伝搬するパルスがあってもよいし、またはなくてもよい。反対方向に伝
搬するパルスが常に存在する最悪の場合、ls mは、個々の各パルスの強度ノイズ
の2倍である。増幅器については、ls mは典型的には個々の各パルスの強度ノイ
ズの1.5倍から2倍である。
【0078】
【数17】
【0079】 しかしながら、計算の精度を高めるためには、多元化機構およびアレイの正確な
タイミングを考慮に入れる、より詳細な研究が必要である。
【0080】 サニャックアレイにおける多元化機構 時間分割多元化 これまでは、サニャックセンサアレイがTDM構成で動作すると仮定した。サ
ニャックセンサアレイでは、このようなTDMシステムの光源の要件は、TDM
構成のマッハ・ツェンダー干渉センサアレイのものほど厳しくない。この理由と
しては、サニャックセンサアレイに広帯域源を使用することが挙げられる。マッ
ハ・ツェンダー干渉センサアレイでは、隣接する段からの光は狭い線幅の光源の
ためにコヒーレントであるため、多経路コヒーレント干渉を防止するために、入
力パルスに対する極度に高い消光比が要求される。これらの高消光比の要件は、
多数の変調器を直列に配置することにより達成されるが、これにより複雑で損失
が高く高価な光源となってしまう。サニャックセンサアレイでは、広帯域源によ
り多経路コヒーレント干渉の可能性が排除されるため、要求される消光比はさほ
ど高くなくてもよい。また、マッハ・ツェンダー干渉センサアレイは狭い線幅を
要求するため、リチウムニオブ酸塩強度変調器によって外部的に変調される持続
波(cw)レーザ源の代わりにパルスレーザ源を使用できなくする。サニャック
センサアレイでは、光源を構成するために、外部的に変調される持続波ASE光
源、パルスASE源、またはそれらの何らかの組合せが使用できる。ここでもま
た、この理由としては、サニャックセンサアレイに狭い線幅の光源が要求されな
いことが挙げられる。本発明は狭い線幅の光源を要求しないが、本発明のサニャ
ックセンサアレイはたとえばレーザなどの狭い線幅の光源を使用してもよいこと
を理解されたい。
【0081】 周波数分割多元化 広帯域源の使用はまた、設計を変化させたり付加的な光源を要求することなく
サニャックセンサアレイが非TDM構成で動作できるようにする。周波数分割多
元化(FDM)は、位相発生キャリア(PGC)機構を採用するマッハ・ツェン
ダー干渉センサアレイに通常使用されるが、サニャックセンサアレイに用いても
問題ない。図14はFDM機構を用いる基本的なサニャックセンサアレイ400
を示す。ファイバ超蛍源(SFS)402(またはたとえばLEDなどの他の広
帯域源)は入力光を発生する。チャーピングされた強度変調が強度変調器404
を介して入力光に付与される。この変調器404はチャーピング周波数発生器4
06によって制御される。変調された光は3×3カプラ412を介してセンサア
レイ410に入る。光は遅延ループ410と、それぞれセンサ418(i)を有
する複数の感知段416(i)とを通過する。所望に応じて空の段(図示せず)
を設けてもよい。遅延ループ414および段416(i)を通過した後、光はカ
プラ412を通ってセンサアレイ410を出て、検出器420によって検出され
、この検出器420は検出された光に応答して電気出力信号を発生する。検出器
420からの電気出力信号は、ミキサ422において、遅延424によって時間
的に遅延された、等しいチャーピング周波数と混合され、この遅延424は、時
間Δtだけチャーピング周波数を遅延する。図14に示される設定では、ミキサ
422の出力はスペクトラム分析器426に与えられる。動作の実施例において
、ミキサ422の出力は信号処理サブシステム(図示せず)に与えられ、これは
ミキサ422の出力を分析して、アレイ410にあたる音響信号を再生する。
【0082】 さまざまな段416(i)におけるセンサ418(i)から戻る信号は、遅延
されたチャーピング周波数に対してさらに遅延される。これは図15のグラフに
示され、このグラフは、元のチャーピング周波数450、遅延424からの遅延
チャーピング周波数452、第1の段からのチャーピングリターン信号460、
第2の段からのチャーピングリターン信号462および第3の段からのチャーピ
ングリターン信号464に関する。ミキサ422では別個のうなり周波数fb1
70、fb2472、fb3474、(図14に示される)がそれぞれ混合チャーピ
ング周波数452と、サニャックセンサアレイ410におけるさまざまな段から
戻る信号の各々との間に形成される。(たとえばS.F. Collins, et al., A Mult
iplexing Scheme For Optical Fibre Inerferometric Sensors Using An FMCW G
enerated Carrier, OFS '92 Conference Proceedings, pp. 209-211を参照。)
図15には3つのチャーピングリターン信号460、462、464しか示さな
いが、N個までのリターン信号があり得、Nはアレイ410の段数であると考え
られる。N番目の段からのチャーピングリターン信号によりミキサ422にうな
り周波数fbNが生じる。
【0083】 図14においてスペクトル出力を図示して示すように、信号の音響変調はうな
り周波数に対する上方測波帯480、481、482および下方測波帯484、
485、486として現われる。このFDM機構の利点は、アレイタイミングに
関する要件が、TDMシステムと比較して著しく緩和することである。TDMシ
ステムは、パルスの重複を避けるために、隣接する段の間に特定の遅延を要求し
、深刻な工学上の問題が生じる。FDMでは、ファイバ長さの変化によりうなり
周波数がシフトするが、これらのうなり周波数が2倍の音響検出範囲で隔てられ
る限り信号間の重複は引起されない。後者は適切なチャーピングレートを選択す
ることによって達成される。TDMシステムの場合とは異なり、すべての経路は
常に光を戻し、これにより異なる非コヒーレント信号間に位相ノイズが生じる。
広帯域ASE源によりこの位相ノイズの大きさが最小限になる。(たとえばMosl
ehi, Analysis of Optical Phase Noise in Fiber-Optic Systems Employing a
Laser Source with Arbitrary Coherence Time, Journal of Lightwave Technol ogy , Vol. LT-4 No. 9, September 1986, pp. 1334-1351を参照。) コード分割多元化 コード分割多元化(CDM)はセンサアレイにおける用途に関して最近注目を
集めている。(たとえばA.D. Kersey, et al., Code-division Multiplexed Int
erferometric Array With Phase Noise Reduction And Low Crosstalk, OFS '92 Conference Proceedings , pp. 266-269; and H.S. Al-Raweshidy, et al., Spr
ead spectrum technique for passive multiplexing of interferometric optic
al fibre sensors, SPIE, Vol. 1314 Fibre Optics '90, pp. 342-347を参照。
)図16のサニャックセンサアレイ600に関して図示されるように、CDMで
は、ファイバ超蛍光源602からの入力光(またはたとえばLEDなどの他の広
帯域源)が、コード発生器606によって発生する擬似ランダムコードに従って
強度変調器604で変調される。変調された光は3×3カプラ610を介して干
渉ループ608に与えられ、遅延ループ614およびアレイ612の複数の段6
16(i)の中を伝搬する。図示される実施例において、各段616(i)はそ
れぞれのセンサ618(i)を含む。空の段(図示せず)を所望に応じて設けて
もよい。光は3×3カプラ610を介してループから戻り、検出器620によっ
て検出される。検出器620の電気出力はコード発生器606の出力とともに相
関器622に与えられ、このコード発生器606の出力は遅延624によって期
間corだけ遅延されている。擬似ランダムコードのビット期間はアレイ612
の隣接段の間の伝搬遅延よりも短い。corが、それぞれの段616(i)を通
るループ進行時間iのうちの1つに等しい場合、段616(i)のこのセンサか
ら戻る信号は遅延された擬似ランダムコードと相関付けられる。?j.?>bit
である場合にjの遅延を有する他の信号はゼロに相関付けられる。相関付けプロ
セスはたとえば、相関コードがオンであるかまたはオフであるかに応じて、1ま
たは−1で検出信号を乗算すること(または電子ゲート630の信号を差動増幅
器632の非反転および反転入力にゲートを介して向けること)にかかわる。ラ
イン634上の差動増幅器の出力は相関付けられた出力である。信号はその後、
コードの期間に等しい時間tavgにわたって時間平均される。相関付けられない
信号の時間平均はゼロであるため、センサ618(i)から信号が分離される。
corはすべてのセンサからの信号を順次取出すよう走査される。
【0084】 TDMに対するCDMの利点は、センサ間の遅延を正確に制御する必要がない
ことである。|j・j±1|>bitである場合のループ遅延jはすべて許容で
きる(ただしbitはコードのパルス期間である)。相関付けにはj’sがわか
っていなければならないが、これは容易に測定できる。FDMの場合と同様に、
広帯域源の使用には、すべての信号の加算の結果として生じる位相ノイズの低減
という利点がある。
【0085】 以上に、サニャック干渉計に基づく音響センサアレイの新規な設計を説明した
。この設計の主な利点は、共通経路の干渉計の使用である。これにより、マッハ
・ツェンダー干渉センサでよく起こる、光源の位相ノイズが強度ノイズに変換さ
れてしまうことがなくなり、安価で高パワーのASE源または他の広帯域源の使
用が可能になる。音響周波数の関数としてのサニャックセンサアレイの応答は、
海中ノイズの下限と整合することが示された。この設計はさらに、1つの付加的
な非常に短い遅延ループの使用によって、ハイドロホンを付与することなくダイ
ナミックレンジを飛躍的に拡大できるようにする。以上には偏光によって誘導さ
れた信号フェージングを排除する技術を記載した。サニャックセンサアレイはさ
らに、標準的なマッハ・ツェンダーアレイによって達成可能なものよりも簡単な
形式でいくつかの多元化機構が使用できるようにする。これらの特徴のために、
サニャックセンサアレイの設計は、マッハ・ツェンダー干渉系センサアレイに取
って代わる非常に有望なものを提供する。
【0086】 折返しサニャックセンサアレイ 図17から図20は、ダウンリードファイバからの分散ピックアップを低減す
るために変形されたアーキテクチャを有するサニャック効果に基づく分散音響セ
ンサアレイの代替的な実施例を示す。特に図17は、基本的な折返しサニャック
音響ファイバセンサアレイ700を示し、これは、光源702と、第1の検出器
704と、第2の検出器706とを含む。好ましくは、光源702、第1の検出
器704および第2の検出器706はセンサアレイ700の乾いた端部(たとえ
ば海岸または船上)に置かれる。光源702はダウンリードファイバ708を介
して3×3カプラ710に結合される光パルスを発生する。図示されるように、
3×3カプラは濡れた端部(たとえば海底に近い所)に置かれる。3×3カプラ
710の第1の出力ポートは共通ファイバ段(段0)712の一端に結合され、
第2の出力ポートはアレイ716の第1のアレイ入出力ファイバ714に結合さ
れ、第3の出力ポートは非反射的な態様で終端処理される。光源702からのお
よそ33パーセントの光が3×3カプラの第1および第2のポートの各々に結合
されるため、光のうちおよそ33パーセントが共通ファイバ段71に伝搬し、光
のおよそ33パーセントがアレイ716に伝搬する。上述のとおり、ここでは3
×3カプラ710を記載したが、他のn×mカプラ(たとえば2×2カプラおよ
び4×4カプラなど)を図17の実施例および以下に説明する本発明の代替的な
実施例に使用してもよい。
【0087】 アレイ716は複数の段718(i)(すなわち718(1),718(2)
…718(N))を含み、これらは第1のアレイ入出力ファイバ714と第2の
アレイ入出力ファイバ720との間に結合される。各段718(i)はそれぞれ
の音響センサ(すなわちハイドロホン)722(i)を含む。アレイ716は有
利には、図3に関連して先に説明したような分散エルビウムドープファイバ増幅
器(EDFA)724を含む。(EDFA724のポンプ源は図17には示さな
い。)他のアレイ構成を有利に採用してもよい。
【0088】 第2のアレイ入出力ファイバ720はアレイ716を2×2カプラ730の第
1のポートに結合する。共通段(段0)712の第2の端部は2×2カプラ73
0の第2のポートに結合される。ここではアレイ716が複数のセンサ722(
i)を含むものとして説明したが、本発明が1つしかセンサ722を有さないセ
ンサシステムに適用してもよいことを理解されたい。
【0089】 2×2カプラ730の第3のポートは非反射的な態様で終端部732で終わる
。2×2カプラ730の第4のポートは遅延ループダウンリードファイバ740
に結合される。遅延ループダウンリードファイバ740は2×2カプラの第4の
ポートを遅延ループ750の第1の端部に結合する。遅延ループ750は図示さ
れるように乾いた端部か、または濡れた端部のいずれかに置かれ得る。遅延ルー
プ750の第2の端部は、遅延ループ750の第2の端部から出る光が反射され
て遅延ループ750に戻り、遅延ループ750中をを伝搬し、遅延ループダウン
リードファイバ740中を伝搬し、2×2カプラ730の第4のポートに戻るよ
うに、リフレクタ752に結合される。ループダウンリードファイバ740から
戻った光は、2×2カプラ730によって分割され、実質的に等しい部分が、共
通段712およびアレイ716中を伝搬し、これらの部分はいずれも3×3カプ
ラ710に向けて伝搬する。2つの部分は3×3カプラ710で合成され、ここ
でアレイ716および共通段712を通って同じ距離だけ進行した光パルスが干
渉し合うが、異なった距離だけ進行した光パルスは干渉し合わない。干渉により
結果として生じる信号は第1および第2の出力信号として3×3カプラ710か
ら出力され、これらの出力信号はそれぞれ、第1の検出器ダウンリードファイバ
770を介して第1の検出器704中を、かつ第2の検出器ダウンリードファイ
バ772を介して第2の検出器706中を伝搬する。検出器704および706
は電気出力信号を発生し、これらは従来の態様で電子装置(図示せず)によって
分析されて、センサ722(i)にあたる音響信号を再生する。後に説明するよ
うに、3×3カプラ710内で干渉し合う信号は異なった時間に各センサ722
(i)から戻るため、先に述べたように時間分割多元化、周波数多元化、コード
分割多元化などによって分離することができる。干渉し合わない信号は検出可能
な出力信号を発生せず、無視される。
【0090】 図17の実施例は、サニャック干渉計に関連して先に述べた非偏光源に関して
ファイバセグメント712、714または720のうちの1つに減偏光子(図示
せず)を挿入することにより、さらに変形され得る。このような実施例を図23
A、23Bおよび23Cに関して以下に説明する。
【0091】 さて、光源720からの単一パルスの光をセンサアレイ700を介して追跡す
る。光源702からの光源パルスが発射し、光源ダウンリード708まで進行し
、さらに3×3カプラ710を通って共通段712およびアレイ716まで進行
する。これとともに、共通段712およびアレイ716のN個の段718(i)
が光源パルスのためのN+1個の別個の経路を提供して2×2カプラ730まで
進行するようにする。光源パルスには進行する別個の経路がN+1個あるため、
光源パルスはN+1個の別個のパルスに分割され、これらは2×2カプラ730
を通過して遅延ループダウンリード740まで進行し、さらに遅延ループ750
まで進行する。遅延ループ750を通過した後、N+1個のパルスはリフレクタ
752で反射し、その後遅延ループ750を通って伝搬し、遅延ループダウンリ
ード740から濡れた端部の2×2カプラ730まで伝搬し、このとき依然とし
てN+1個の別個のパルスである。N+1個のパルスの各々は共通段712およ
びN個の段718(i)でN+1個のパルスに再度分割される。共通段712お
よび段718(i)を通って戻った後、(N+1)2個のパルスが3×3カプラ
710で合成され、検出器ダウンリード770および772まで戻り、さらには
乾いた端部まで戻り、ここでパルスは第1および第2の検出器704および70
6によって検出されて分析される。
【0092】 光源702からリフレクタ752、さらには検出器704および706まで戻
る経路の別個の組合せは(N+1)2通りあるため、(N+1)2通りのリターン
パルスがある。使用可能な態様で干渉し合う唯一のパルスは、全く同じ経路長に
わたって進行するが逆の順で進行するパルスの対である。以下の説明では、パル
スを2つの数字で特定し、第1の数字は光源702からリフレクタ752までの
パルスが取る経路を特定し、第2の数字はリフレクタ752から検出器704お
よび706まで戻るパルスが取る経路を特定する。たとえば、パルス0,1は共
通段(段0)712を通って進行し、遅延ループ750を通ってリフレクタ75
2まで進行し、遅延ループ750を通って戻り、その後段718(1)を通る。
パルス1,0は第1の段718(1)を進行し、その後遅延ループ750を通っ
てリフレクタ752まで進行し、遅延ループ750を通って戻り、さらには共通
段(段0)712を通る。パルス0,1が進行する距離はパルス1,0が進行す
る距離と等しいため、パルス0,1およびパルス1,0は3×3カプラ710で
合成されたときに干渉し合い、このため上述のサニャック干渉計と同様に共通経
路干渉計(すなわち折返しサニャック干渉計)を規定する。音響感知はハイドロ
ホン722(1)によって結果として行われ、これは段1に置かれ音響変調に応
答する。干渉パルス0,1および1,0は異なった時間にハイドロホン722(
1)を認識するため、ハイドロホン722(1)の時間的に変化する音響変調に
よる位相差をピックアップする。3×3カプラ710において、この位相差は強
度変調に変換され、これは検出器ダウンリード770,772を通って検出器7
04,706まで伝達される。パルス0,2および2,0ならびにパルス0,3
および3,0などにも同様な効果が生じる。
【0093】 折返しサニャック干渉計は共通経路であるため、光源702のコヒーレント長
は小さく、これは、ほぼ等しい経路を進行したパルス間にしか干渉が起こらない
ことを意味する。したがって、パルスi,jはパルスj,iしか干渉しない。先
に述べたとおり、対象の干渉計はN個ある(i=1からNの場合、パルス0,i
はパルスi,0を干渉する)。また、共通段(段0)712を含まない干渉計も
他に多くある(たとえばパルス2,1を干渉するパルス1,2およびパルス3,
1を干渉するパルス1,3など)。このような干渉するパルスにより有用なパル
スにノイズが生じるため、これらはここでノイズパルスと呼ぶ。これらのノイズ
パルスにより2つのタイプのノイズが伝搬される。すべてのパルスに見られるよ
うに、それらは付加的なショットノイズ、ASE信号ビートノイズ(増幅化され
たアレイの場合)および位相ノイズなどを搬送し、検出されたノイズを増加する
。不所望な干渉計を形成し得るノイズパルス(パルス2,1を干渉するパルス1
,2など)はまた、音響波の干渉感知による強度変調を搬送する。この強度変調
は不所望な信号であり、ノイズ源として見なされる。これらの不所望な干渉計は
それらの干渉点としてカプラ280(1)から280(N)を有し、段218(
1)から218(N)がアレイ710の第1の入出力ファイバ714に結合され
、信号パルスは3×3カプラ710で干渉することに注目されたい。ノイズパル
スはそれらが303カプラ710カプラに到達する前に干渉するため、ノイズパ
ルスの強度変調は検出器704および706の両方に対称的に付与される。しか
しながら3×3カプラ710で干渉し合う信号パルスにより非対称的な強度変調
が付与される。したがって、検出器704,706からの電流を差動増幅するこ
とにより、信号パルスの強度変調が付与されてノイズパルスの強度変調が減じら
れ、これにより不所望な干渉計によるノイズが低減する。
【0094】 これらのノイズパルスによって付与されるノイズすべてを完全に除去するため
には、時間分割多元化機構を用い、遅延長さを適切に選択することにより、ノイ
ズパルスから対象のパルスを分離できる。特に、3×3カプラ710から共通段
712を通り、2×2カプラ730まで延びる光路長を伝搬時間に対応するよう
に選択する。3×3カプラからカプラ780(1)、第1の段718(1)、対
応のカプラ790(1)を通り、2×2カプラ730まで延びるファイバ部分の
光路長を(N+1)になるよう選択する。光路長の部分は3×3カプラ710か
らカプラ780(1)、およびカプラ790(1)から2×2カプラ730まで
の共通経路であり、光路長の部分は段718(1)を通る。段718(i)の各
々を通る光路長は好ましくはほぼ等しくなるよう選択される。カプラ780(1
)からカプラ780(2)までの光路およびカプラ790(2)からカプラ79
0(1)までの光路の合計の長さは、3×3カプラ710から第2の段718(
2)を通り2×2カプラ730までの光路長の合計が、3×3カプラ710から
2×2カプラ730を通り第1の段718(1)までの光路長の合計よりも長く
なるように選択される(すなわち第2の段718(2)を通る2つのカプラ71
0,730間の光路長の合計が(N+2)である)。連続する段の各々に対する
付加的な光路長の合計は となるよう選択される。したがって、3×3カプラ7
10から段78(i)を通り2×2カプラ730までの光の進行時間は段718
(i)の遅延時間Tiと定義される。以上の説明により、Tiは段を通る光路長に
よって決定し、下記の式で表される。 Ti= i=0 (共通段712について) Ti=(N+i) 1≦i≦N (感知段718(1),718(2)などの各々について) 以上のことから、最も遠い段Nまでの光路長は(N+N)、すなわち2Nであ
ることがわかる。
【0095】 各パルスの期間は 未満であるように選択される。したがって、図18に示さ
れるように、3×3カプラ710まで戻った第1のパルス800は、共通段71
2(すなわち段0)を通って光源702からリフレクタ752まで進行し、さら
には検出器704,706まで戻るパルスであろう。このパルスの合計伝搬時間
は2である。(伝搬時間の比較では、各パルスが遅延ループ750を通りリフレ
クタ752まで進行してさらに戻る伝搬時間は無視される。なぜなら、伝搬時間
はすべてのパルスに共通であり、図18のタイミング図に対するオフセット(示
されない)として単に作用するからである。)検出器702,706に戻るパル
スの次の組810は、1方向に共通段712を通って進行し、反対方向に感知段
718(i)を通って進行するパルスである(すなわちパルス0,1および1,
0、0,2および2,0、0,3および3,0、から0,NおよびN,0である
)。これらのパルスは2+N,3+N,4+Nから(N+1)+Nまでの伝搬時
間をそれぞれ有する。したがって、すべての有用なパルスが時間(N+2)と時
間(2N+2)との間(受取られる最後のパルスの期間を含む)で受取られる。
対称的に、両方向において感知段718(i)を通って進行する、干渉し合うパ
ルス(すなわちパルス1,1、1,2および2,1、1,3および3,1…2,
2、2,3および3,2、…など)は時間2(N+2)と時間(4N+1)との
間にパルスの組820として受取られる。このように、信号パルスがノイズパル
スから分離される。
【0096】 たとえば、図18では、時間の関数としての、戻るパルスの数が、N=50の
場合について描かれる。示されるように、単一パルスが時間2で受取られる。そ
の後、間隔3から52ではパルスは受取られない。その後、52から102の間
に、各時間間隔毎に2つのパルスが受取られる。その後ノイズパルスが時間10
2から時間201の間に戻る。このようにして、信号パルスはノイズパルスから
は時間的に分離されるため、ノイズパルスが信号パルスにノイズを付与すること
はない。電子装置(図示せず)は、時間52と時間102との間に受取られたパ
ルスを認識するためにのみ容易に同期化される。
【0097】 前のパルスに対して150の時間間隔をおいて次のパルスを送出するよう光源
702が活性化され得ることに注目されたい。これは、次のパルスに応答する0
から50の間隔が、前の光源パルスに応答して戻るノイズパルスの150から2
00の間隔と重複し得るからである。このため、有用なパルスの次の組830は
時間201で到達し始めるようになる。したがって、図17および図18の実施
例の全体的なデューティサイクルは、使用可能な信号情報についてほぼ1/3で
ある。
【0098】 前の図面に示されるサニャックループに対する折返しサニャック音響ファイバ
センサ700の利点は、遅延ファイバ750の変調に対する感度が低いことであ
る。ダウンリードはかなり長い場合が多く、大きく移動されたり大きな振動を受
けやすいため、分散ダウンリードピックアップはサニャック音響ファイバセンサ
を深刻に制限してしまう可能性がある。折返しサニャック音響ファイバセンサ7
00では、光源708および検出器ダウンリード770,772は干渉計の外側
にあるため、感度が低い。遅延ループダウンリード740は、干渉し合うパルス
すべてが、わずかな時間遅延(およそ1マイクロセカンド)だけ隔てられて、こ
の同じファイバ中を進行し、同じ摂動を認識するため、感度が低い。遅延ループ
ダウンリードおよび遅延ループ自体に対する任意の低周波数(およそ1MHzよ
りもはるかに低い)変調は、干渉し合うパルスの両方によってそれ自体が実質的
に等しいと見なされるため、位相差に寄与しない。アレイ部分716および共通
段712は干渉計700に、感度の高いファイバしか含まない。
【0099】 図17に示されるように、遠隔的にポンプ処理された分散エルビウムドープフ
ァイバ増幅器(EDFA)724は、先に述べたとおり、パワーを再生するよう
アレイ216中に配置され得る。
【0100】 各センサ722(i)を直角位相付近で受動的にバイアスし光源ノイズの低減
を可能にするために、3×3カプラ710を使用する。ノイズの低減は、各検出
器704,706が反対側の傾斜線上でバイアスされることによって引起され(
3×3カプラ710から出る信号が互いに同位相にされるため)、位相変調が各
検出器の強度に非対称的に影響を及ぼすようになり、光源における過剰なノイズ
が各検出器の強度に対称的に影響を及ぼす。したがって、検出器出力を差動的に
増幅することにより、位相変調によって誘導された強度変化が生じ、不所望な干
渉計から信号が減じられるのと同様に光源の強度ノイズが低減する。
【0101】 図17および図18に関しては、共通段712を通る光路長を長くし、感知段
718(i)を通る光路長を短くすることにより、同様の時間分割多元化効果が
得られることを理解されたい。たとえば、共通段712は2Nの光路長(すなわ
ちT0=2N)を有するように有利に選択され得、段を通る光路は2,3,…N
となるよう有利に選択され得る。以上のことを要約すると下記のとおりになる。 Ti=2N i=0 (共通段712について) Ti=i 1≦i≦N(感知段718(1),718(2)などの各々について) したがって、戻ることとなる第1の信号の光学伝搬時間(ここでもまたすべて
の信号に共通である遅延ループ750を通る伝搬時間を減じる)は2となり、こ
れは第1の段718(1)を通って両方向に通過するのに要する時間である。両
方向に感知段718(i)のうちの1つを通る任意の信号の最も長い遅延は、最
も遠い感知段718(N)を通って両方向に進行する信号のパルスの場合2Nで
ある。戻ることとなる第1の使用可能な信号は、リフレクタ752の中を進行し
、共通段712を通り、第1の感知段718(1)を通って戻る信号であり、信
号はリフレクタ752まで進行し、第1の感知段718(1)を通り共通段71
2を通って戻る。干渉信号は時間(2N+1)に到達し得、これは不所望な最後
の信号よりも遅い。使用可能な最後の信号は時間(2N+N)(すなわち3N)
に到達する。最後に、共通段712のリフレクタ752まで進行しかつそれから
戻るパルスによって生じる信号は時間4Nに到達し、これは使用可能な干渉信号
から十分に隔てられる。
【0102】 サニャック音響センサのダイナミックレンジ(検出可能な音響変調振幅の範囲
)はできるだけ広いことが望ましい。位相発生キャリア機構などの復調技術を用
いることなく、検出可能な最小位相変調がアレイのノイズ性能によって設定され
、検出可能な最大位相変調(およそ1ラジアン)が干渉計の非線形応答関数によ
って設定される。マッハ・ツェンダセンサでは、位相変調に対する音響変調のマ
ッピングはハイドロホンの応答性のみの関数である。したがって、検出可能な位
相変調と、位相変調に対する音響変調のマッピングとにこれらの制限を加えるこ
とにより、センサが検出できる音響変調の範囲が与えられる。
【0103】 折返しサニャック音響ファイバセンサアレイでは、位相変調への音響変調のマ
ッピングは各ハイドロホン(センサ)722(i)の応答性と遅延ループ750
の長さとの両方の関数である。このため、遅延ループ750の長さを変更するこ
とにより、ハイドロホン722(i)自体を変形することなくセンサ722(i
)のダイナミックレンジを調整できる。さらに、2つのリフレクタ742(1)
および752(2)が用いられる場合、各センサ718(i)には、図19のセ
ンサ850に示されるように2つの異なった遅延ループ750(1)および75
0(2)が設けられる。これにより各センサ722(i)が、図7および図8に
対して先に述べたように異なったダイナミックレンジを有する2つの信号を戻す
ことが可能となり、これにより各センサ722(i)のダイナミックレンジ全体
が大幅に増加する。不利なことは、1/(遅延ループ数)のファクタだけ個々の
各信号のデューティサイクルが低下することである。
【0104】 図20は、ファイバジャイロスコープにおいて使用されてきた技術に類似する
位相ゼロ技術を実現するセンサ900を示す。図17の遅延ループリフレクタ7
52は図20のセンサ900には使用されない。むしろ、パルスはリターンダウ
ンリード910を介して2×2カプラ730の未使用のポートに戻される。光ア
イソレータ912をリターンダウンリード910に挿入し、光が両方向に遅延ル
ープ750中を進行しないようにする。図20のセンサ900は、リフレクタ7
52を有する図17のセンサ700と同様に動作する。しかしながら、センサ9
00では、さらなる位相変調器920がリターンダウンリード910にされる。
位相変調器920は位相シフトを各パルスに個別に付与するように活性化される
。差動増幅器922を介して位相変調器920に検出された位相シフトを送るこ
とにより、位相変化がゼロになり、位相変調器920における所要の付与された
位相シフトが信号になる。この位相ゼロ方法により、アレイ900のダイナミッ
クレンジは位相変調器920による最大位相シフトによってのみ制限される。
【0105】 図21は図19のさらなる代替的な実施例を示し、ここでは2つの遅延ループ
750(1)および750(2)は同じ遅延ループダウンリードに接続されない
。むしろ、第1の遅延ループ750(1)の第1の端部は第1の遅延ループダウ
ンリード740(1)に接続され、これは図19の場合と同様に2×2カプラ7
30の第4のポートに接続される。第1の遅延ループ750(1)の第2の端部
は先ほどと同様に第1のリフレクタ752(1)に結合される。第2の遅延ルー
プ750(2)の第1の端部は第2の遅延ループダウンリード742(2)を介
して2×2カプラ730の第3のポートに結合され、第2の遅延ループ750(
2)の第2の端部は第2のリフレクタ752(2)に結合される。2×2カプラ
730からの光のおよそ半分がダウンリード740(1),740(2)の各々
に結合される。ダウンリード740(1),740(2)の各々の光はそれぞれ
の遅延ループ750(1),750(2)において遅延され、先ほどと同様に2
×2カプラ730まで反射して戻る。反射光は共通段712およびアレイ716
に結合される。遅延ループ750(1),750(2)の遅延は、2×2カプラ
730の第4のポートから第1の遅延ループ750(1)を通って伝搬するN+
1個のパルスのすべてが、2×2カプラ730の第3のポートから第2の遅延ル
ープ750(2)を通って伝搬するN+1個のパルスのいずれかと時間的に重複
しないように選択される。このため、図21の実施例により図19の実施例と類
似した機能が提供されるが、図21の実施例では、図19の2×2カプラ730
の第3のポートには結合されず破棄された光を利用している。
【0106】 図22は、折返しサニャックセンサアレイを使用する光ファイバ音響センサシ
ステム1000の代替的な実施例を示す。システム1000において、光源10
04はX偏光子1008を介して2×2偏光維持カプラ1006の第1のポート
に結合される。検出器1002はX偏光子1010を介して2×2カプラ100
6の第2のポートに接続される。光源1004につながるファイバからの光を結
合することにより第2の検出器(図示せず)が図22の実施例に有利に設けられ
得る。X偏光子1008は第1の偏光(すなわちX偏光)を有する光源1004
からの光しか通過させない。したがって、偏光維持カプラ1006は光源100
4からのX偏光方向の光を受け、その光を第3のポートを介して共通段1020
に、かつ第4のポートを介してセンサアレイ1022に結合する。センサアレイ
1022は図17のセンサアレイ716と同様の構成を有するため、類似した要
素には対応した参照符号が付される。
【0107】 2つのX偏光子1008,1010の代わりに、システム1000の別の場所
に1つまたは2つ以上のX偏光子を設けてもよいことに留意されたい。
【0108】 共通段1020はX偏光子1030を介して、第2の偏光維持2×2カプラ1
032の第1のポートに結合される。アレイ1022へ伝搬する光はまず減偏光
子1034を通過し、次いで第1の入出力ファイバ714へと進む。減偏光子1
034は実質的に同量のX偏光をY偏光に結合する。このため、光のうちおよそ
50パーセントがX偏光としてアレイ1022中を伝搬し、およそ50パーセン
トがY偏光としてアレイ1022中を伝搬する。
【0109】 アレイ1022の段を通過した後、光は第2の入出力ファイバ720およびY
偏光子1040を介して第2のカプラ1032の第2のポートへと伝搬する。Y
偏光子1040は、Y偏光のみが第2のカプラ1032に入るようにする。カプ
ラ1032はアレイ1022および共通段1020からの光を合成する。カプラ
1032に入る光のおよそ半分がカプラ1032の第3のポートを介して光吸収
端部1042に結合され、光のおよそ半分が、光を遅延ループ1052の第1の
端部に伝搬するダウンリードファイバ1050に結合される。
【0110】 光は遅延ループ1052を通過してファラデー回転ミラー(FRM)1054
へと進む。ファラデー回転ミラー1054の動作は周知であるため詳細には説明
しない。基本的に、1つの偏光方向においてファラデー回転ミラー1054に光
が入射すると、それは直交する偏光方向に反射する。このため、共通段1020
を通過するX偏光はY偏光として反射し、アレイを通過したY偏光はX偏光とし
て反射する。
【0111】 反射光は遅延器1052を介して送り返され、カプラ1032の第4のポート
に入る。光は共通段1020およびアレイ1022に結合される。共通段のX偏
光子1030は、元々アレイ1022中を伝搬したX偏光方向の光だけを通過さ
せる。同様に、アレイ1022のY偏光子1040は、元々共通段1020中を
伝搬したY偏光だけを通過させる。
【0112】 アレイ1022中を伝搬した後、戻るY偏光は減偏光子1034において減偏
光され、X偏光およびY偏光の両方を発生する。共通段1020からの光はカプ
ラ1006の第3のポートに入り、偏光子1034からの光はカプラ1006の
第4のポートに入る。光はカプラで合成され、同じ光学距離だけ進行した2つの
ポートからのX偏光は干渉し合い、第1および第2のポートに結合される。第2
のポートに結合された部分はX偏光子1010を介して検出器1002まで伝搬
され、干渉し合う信号がここで検出される。
【0113】 元々異なった経路中を進行してファラデー回転ミラー1054間を進行した光
のみがカプラ1006で干渉し合うことを理解されたい。反射方向に共通段10
20中を伝搬することが許される光は、Y偏光としてアレイ1022中を元々伝
搬したX偏光である。同様に、反射方向にアレイ1022の段のいずれかの中を
伝搬することが許される光は、X偏光として共通段1020を元々伝搬したY偏
光だけである。干渉し合う可能性のある光は、両方向において段の中を進行して
上記の実施例に関連して説明したノイズ信号を発生できない。このため、元々共
通段1020中を進行した反射パルスからの、アレイ1022に発生したパルス
の各々は、元々アレイ1022で発生し、反射後に共通段1020中を伝搬した
パルスのうち1つしか干渉しない。したがって、図22の実施例では、付加的な
遅延器を設けてノイズパルスから使用可能な信号パルスを分離する必要はない。
【0114】 図23A、23Bおよび23Cは本発明のさらなる代替的な実施例を示す。図
23A、23Bおよび23Cの実施例におけるセンサアレイ1100は図17の
実施例のセンサアレイ700に類似するため、類似した要素には対応の参照番号
を付す。図23A、23Bおよび23Cの実施例は非偏光源1102を含む。図
17の2×2カプラ730が図23A、23Bおよび23Cの偏光ビームスプリ
ッタ(PBS)と置換される。図17のリフレクタ752はファラデー回転ミラ
ー(FRM)1106で置換され、これは図22のファラデー回転ミラー105
4に類似する。図23A、23Bおよび23Cの3×3カプラ710は偏光維持
カプラである必要はない。
【0115】 図23A、23Bおよび23Cの各々は減偏光子1110を含む。図23Aに
おいて、減偏光子1110は第1のアレイ入出力ファイバ714に置かれる。図
23Bにおいて、減偏光子1110は共通段712に置かれる。図23Cにおい
て、減偏光子1110は第2のアレイ入出力ファイバ720に置かれる。
【0116】 図23Aの実施例において、非偏光源1102からの光は3×3カプラ710
に入り、ほぼ等しい部分が共通段712および第1のアレイ入出力ファイバ71
4に結合される。第1のアレイ入出力ファイバ714中を伝搬する光は減偏光子
1110中を通過し、これには、1つの偏光方向(たとえばX偏光方向)におい
てアレイに入る光の実質的に半分が直交偏光(たとえばY偏光)するようにし、
同様にY偏光方向においてアレイに入る光の半分がX偏光に結合されるようにす
る、という効果がある。このため、減偏光子1110の後、X偏光の光の半分が
X偏光方向に出射し、X偏光の光のもう半分がY偏光方向に出射する。同様に、
減偏光子1110の後、Y偏光方向の光の半分がY偏光方向に出射し、Y偏光方
向の光のもう半分がX偏光方向に出射する。実際には、減偏光子1110は偏光
されていない光を散乱する。
【0117】 光は他の実施例に関連して先に述べた態様でアレイ716中を通過する。アレ
イ716を出る光は第2のアレイ入出力ファイバ720を介して偏光ビームスプ
リッタ1104の第1のポート1121へと伝搬する。偏光ビームスプリッタ1
104は入射光を2つの直交偏光(すなわちX偏光およびY偏光)に分割する。
説明の上では、偏光ビームスプリッタ1104が45°に配向された偏光位相ミ
ラーのごとく動作し、1つの偏光方向(たとえばX偏光方向)において第1のポ
ート1121に入る光が第2のポート1122へと反射し、他方の偏光方向(た
とえばY偏光方向)において第1のポート1121に入る光が第3のポート11
23に伝達されるものとする。図示される実施例では、第2のポート1122を
出る光は反射されずにターミネータ732に吸収される。第3のターミナル11
23を出るY偏光は遅延ループダウンリードファイバ740および遅延ループ7
50を介してファラデー回転ミラー1106へと伝搬する。アレイ部分716か
らのこのY偏光は減偏光子1110中を進行し、その半分は元々X偏光であり、
そのもう半分は元々Y偏光であった。上述のとおり、ファラデー回転ミラー11
06により入射光が直交偏光に結合されるようになる。したがって、Y偏光はX
偏光に結合される。
【0118】 ファラデー回転ミラー1160によって反射されるX偏光は遅延ループ750
および遅延ループダウンリードファイバ740を介して偏光ビームスプリッタの
第3のポート1123に戻される。光はこのときX偏光方向にあるため、光は第
1のポート1121に伝達されるのではなく、第4のポート1124へと反射さ
れる。このため、元々アレイ716からの偏光ビームスプリッタ上に入射したY
偏光は共通段712に結合されて、X偏光方向において3×3カプラ710に戻
る。
【0119】 共通段712を介して3×3カプラ710から偏光ビームスプリッタ1104
まで伝搬する偏光されていない光は、第4のポート1124を介して偏光ビーム
スプリッタ1104に入る。Y偏光方向における光の成分は第2のポート112
2に伝達され、反射されずにターミネータ732で終わる。X偏光方向の光の成
分は第3のポート1123へと反射され、遅延ループダウンリードファイバ74
0および遅延ループ750を介してファラデー回転ミラー1106へと伝搬する
(これで減偏光子1110を設ける理由が理解できるだろう。共通段710から
のX偏光だけが遅延ループダウンリードファイバ740に結合されるため、減偏
光子1110により確実に、アレイ716から遅延ループダウンリードファイバ
740に結合した光が、元々はX偏光であった光を幾分含むようになる。)。フ
ァラデー回転ミラー1106は光をY偏光として反射し、このY偏光は遅延ルー
プおよびダウンリードファイバを介して偏光ビームスプリッタ1104の第3の
ポート1123へと伝搬する。
【0120】 偏光ビームスプリッタ1104の第3のポート1123に入射するY偏光は第
1のポート1121およびしたがって第2のアレイ入出力ファイバ720に伝達
される。Y偏光はアレイ716を通って第1のアレイ入出力ファイバ714まで
伝搬し、その後減偏光子1110を介して3×3カプラ710まで進行する。減
偏光子1110はY偏光のおよそ50パーセントをX偏光に変換するよう動作す
る。減偏光子1110からのX偏光は共通段712からのX偏光を干渉する。結
果として得られる合成された光は3×3カプラ710の干渉し合う光信号間の位
相関係に基づいて検出器704または検出器706によって検出される。
【0121】 減偏光子1110からの3×3カプラ710上に入射するX偏光および共通段
712からのX偏光が同一の光路長だけ進行することに注目されたい。たとえば
、共通段712を通って伝搬する光はまず共通段712を通ってX偏光方向に伝
搬し、次にアレイ716を通ってY偏光方向に伝搬する。この一方で、アレイ7
16を通って伝搬する光はまずアレイ716を通ってY偏光方向に伝搬し、その
後共通段を通ってX偏光方向に伝搬する。この2つの「反対方向に伝搬する」光
信号は、干渉経路の対応の部分を通って伝搬する際には同じ偏光方向に進行する
ため、伝搬長さは、アレイ716によって感知される入射ノイズの影響を除いて
は同じである。
【0122】 偏光ビームスプリッタ1104の第2のポート1122に結合されたターミネ
ータ732と、第2の遅延ループ(図示せず)および第2のファラデー回転ミラ
ー(図示せず)とを置換して、Y偏光方向に干渉し合う光の第2の干渉経路を提
供するようにしてもよいことを理解されたい。第2の遅延ループによって付与さ
れる遅延を調節することにより、第2の干渉経路からのリターン信号が、第1の
干渉経路からのリターン信号と重複しないようにすることができる。
【0123】 図23Bの実施例は、共通段712に位置付けられた減偏光子1110以外は
図23Aの実施例と同様である。図23Bの減偏光子1110の効果は(1)単
一偏光方向(たとえばX偏光方向)において偏光ビームスプリッタ1104から
戻る共通段712の光の部分が直交偏光方向に結合されるようにすること、およ
び(2)3×3カプラ710から共通段712を通り偏光ビームスプリッタ11
04へと進行する偏光されていない光を散乱させること、である。これにより、
3×3カプラ710で再度合成する際に確実に光が干渉するようになる(図23
Aのファイバ714に減偏光子1110を付与したのと同じ理由である)。
【0124】 図23Cの実施例はまた、第2のアレイ入出力ファイバ720に減偏光子11
10が位置づけられる点を除いて、図23Aの実施例と同様である。図23Cの
実施例は機能的には図23Aの実施例に等しい。なぜなら、光がアレイ部分71
6を通過しその後減偏光子1110を通過するか、または減偏光子1110を通
過してその後アレイ部分716を通過するかは問題でないからである。このため
、図23Cの実施例の機能は上述の図23Aの実施例の機能と実質的に同じであ
る。
【0125】 本発明に従うアレイの以上の説明では水中での音響感知を扱ったが、本発明が
ファイバ中の非双方向性位相変調をもたらすために発生され得るいかなる測定対
象を感知するために使用されてもよいことを理解されたい。たとえば、ハイドロ
ホンを、種々の測定値に応答する代替的な感知装置で置換すれば、音響波の感知
の場合と同様に、そのような測定値をアレイによって検出することができる。本
発明のアレイは、振動、侵入、衝撃、化学薬品、温度、液体のレベルおよび汚れ
を感知するために有利に使用され得る。本発明のアレイはまた、同じ場所または
異なった場所に置かれた多数の種々のセンサを組合わせるよう使用されてもよい
(たとえば船体または建物に沿った種々の点でのさまざまな欠点を検出するため
に使用されてもよい)。他の用途の例としては、交通監視および統制のために、
高速道路を走行する自動車または滑走路を走行中の飛行機の検出および追跡が挙
げられる。
【0126】 以上の説明は本発明の特定的な実施例に関するが、実施例の説明は発明を例示
的に示すものであり、限定を意図するものではないことを理解されたい。前掲の
特許請求の範囲に規定される発明の真の精神および範囲から逸脱することなく当
業者にはさまざまな変形および適用例が想起されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 単一感知ループを有する一例としてのサニャック干渉計を示す図
である。
【図2】 センサアレイの各段が付加的なサニャック干渉計を形成する、本
発明に従うサニャックセンサアレイを示す図である。
【図3】 結合のために損失した信号パワーと消散損失とを再生するための
エルビウムドープファイバ増幅器を含むサニャックセンサアレイを示す図である
【図4】 3つの主な海中の下限ノイズと比較した、本発明に従うサニャッ
ク干渉計の周波数応答を示すグラフ図である。
【図5】 マッハ・ツェンダ干渉計によって検出可能でありかつ本発明に従
うサニャック干渉計によって検出可能である最大および最小音響信号を示し、広
範囲の周波数にわたってサニャック干渉計のダイナミックレンジが比較的一定で
あることを示すグラフ図である。
【図6】 ハイドロホンおよび遅延ループにおける種々の長さのファイバを
有する3つのサニャック干渉計の構成に関する、検出可能な最小音響信号と周波
数との関係を示すグラフ図である。
【図7】 干渉計のダイナミックレンジを拡大するために付加的な遅延ルー
プを含む、本発明に従うサニャック干渉計を示す図である。
【図8】 図7の干渉計によって提供されるダイナミックレンジを示すグラ
フ図である。
【図9A】 センサアレイシステムの乾いた端部における干渉計の遅延ルー
プの位置づけを示す図である。
【図9B】 センサアレイシステムの濡れた端部における干渉計の遅延ルー
プの位置づけを示す図である。
【図10】 位相変調の影響の算出に用いられる長さを示す式が示される、
図9Bのサニャック干渉計を示す図である。
【図11】 遅延ループに対する音響波の影響を軽減するために遅延ループ
を巻き付けるための技術を示す図である。
【図12】 センサが発生する信号から低減できる分散ピックアップノイズ
を検出する空の段を含む、本発明に従うサニャック干渉計を示す図である。
【図13】 偏光誘導フェージングの影響を軽減するための減偏光子を含む
、本発明に従うサニャック干渉計を示す図である。
【図14】 周波数分割多元化を利用するサニャック干渉計を示す図である
【図15】 図14の干渉計における、遅延された変調信号と、戻るセンサ
信号との間のビート信号の生成を示すグラフ図である。
【図16】 コード分割多元化を利用するサニャック干渉計を示す図である
【図17】 折返しサニャック音響ファイバセンサアレイのアーキテクチャ
を示す図である。
【図18】 信号パルスとノイズパルスとの時間的な分離を示す、1時間間
隔当りのリターンパルス数を示すグラフ図である。
【図19】 拡張したダイナミックレンジを提供するための第2の遅延ルー
プを有する、折返しサニャック音響ファイバセンサアレイを示す図である。
【図20】 図17のリフレクタの代わりに位相変調器およびゼロ回路を有
する折返しサニャック音響ファイバセンサアレイを示す図である。
【図21】 カプラの異なったポートに2つの遅延ループが接続される、図
19に対するさらなる代替的な実施例を示す図である。
【図22】 ファラデー回転ミラーを使用する光ファイバ音響センサアレイ
システムの代替的な実施例を示す図である。
【図23A】 非偏光源を、減偏光子、偏光ビームスプリッタおよびファラ
デー回転ミラーと併用する、光ファイバ音響センサアレイのさらなる代替的な実
施例を示す図である。
【図23B】 非偏光源を、減偏光子、偏光ビームスプリッタおよびファラ
デー回転ミラーと併用する、光ファイバ音響センサアレイのさらなる代替的な実
施例を示す図である。
【図23C】 非偏光源を、減偏光子、偏光ビームスプリッタおよびファラ
デー回転ミラーと併用する、光ファイバ音響センサアレイのさらなる代替的な実
施例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 バコック,ベンジャミン・ジェイ アメリカ合衆国、94040 カリフォルニア 州、マウンテン・ビュウ、カミッレ・コー ト、324、アパートメント・4 Fターム(参考) 2G047 CA04 GF25 2G064 AB13 AB29 BA08 BC06 BC13 BC15 BC24 BC33 BC37 CC13 CC17 CC19 CC36 CC46 5D019 AA21 AA25 DD00 FF02 GG09 5D021 DD04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響センサであって、 光の光源と、 第1のカプラとを備え、前記カプラは、第1の光路長を有する第1の光路およ
    びセンサのアレイに前記光を結合し、前記センサのアレイは少なくとも第1のセ
    ンサを含み、前記第1のセンサは、前記第1の光路長とは異なる第2の光路長を
    有する第2の光路におかれ、さらに 第2のカプラを備え、前記第2のカプラは、前記第1の光路および前記アレイ
    からの光を受け、前記光を光遅延経路に結合し、前記光は前記光遅延経路から前
    記第2のカプラに戻り、前記第2のカプラは、前記光遅延経路から戻る前記光を
    前記第1の光路および前記アレイに結合し、前記光遅延経路から戻る前記光が前
    記第1の光路および前記アレイを通って前記第1のカプラへと伝搬し、前記第1
    のカプラは、前記第1の光路および前記アレイからの前記光を合成して、前記第
    1の光路および前記アレイを通って同距離だけ進行する光を干渉させて、検出可
    能な出力信号を発生させ、前記検出可能な出力信号は前記第1のセンサにあたる
    音響エネルギに応答して変化し、さらに 少なくとも1つの検出器を備え、前記少なくとも1つの検出器は、前記検出可
    能な出力信号を検出して、前記第1のカプラからの前記検出可能な出力信号の変
    化に応答して検出器出力信号を発生する、音響センサ。
  2. 【請求項2】 前記アレイに第2のセンサをさらに含み、前記第2のセンサ
    は、前記第1の光路長および前記第2の光路長とは異なる第3の光路長を有する
    第3の光路におかれる、請求項1に記載の音響センサ。
  3. 【請求項3】 音響センサであって、 入力光の光源と、 第1のカプラとを備え、前記第1のカプラは、少なくとも第1の光路および少
    なくとも1つの付加的な光路に前記入力光を結合して、第1の方向にその中を伝
    搬するようにし、前記第1の光路は第1の光路長を有し、前記第1の光路を通る
    光は音響信号による影響を実質的に受けず、前記少なくとも1つの付加的な光路
    は、前記第1の光路長とは異なる第2の光路長を有し、前記少なくとも1つの付
    加的な光路の少なくとも一部分は、前記音響信号による影響を受けて、前記少な
    くとも1つの付加的な光路の前記部分を通る光の位相を変調し、さらに 遅延経路と、 第2のカプラとを備え、前記第2のカプラは、前記第1の光路および前記少な
    くとも1つの付加的な光路からの光を前記遅延経路に結合し、前記第1の光路お
    よび前記少なくとも1つの付加的な光路からの前記光は、前記第1および第2の
    光路長の差に応じて時間的に隔てられた、光のそれぞれの第1および第2の部分
    を含み、前記光の第1および第2の部分は、光のそれぞれの第1および第2の遅
    延部分として前記遅延経路から戻り、前記第2のカプラは、前記光の第1および
    第2の遅延部分を前記第1の光路および前記少なくとも1つの付加的な光路に結
    合し、前記光の第1および第2の遅延部分の各々は、前記光路の各々に結合され
    て、前記第1の方向とは反対の第2の方向にその中を伝搬し、前記第2の方向に
    進行する前記光の部分は、前記第1のカプラで再度合成されて、前記第1のカプ
    ラから少なくとも1つの検出器に出力され、前記検出器は、実質的に等しい総距
    離だけ前記第1および第2の方向に進行する光のパルス間の干渉を検出する、音
    響センサ。
  4. 【請求項4】 音響信号の検出方法であって、 入力光信号を発生するステップと、 前記入力光信号を少なくとも第1および第2の伝搬経路に結合して、それぞれ
    の第1の方向にその中を伝搬するようにするステップとを備え、前記第1および
    第2の伝搬経路はそれぞれ第1および第2の光路長を有し、前記第1および第2
    の伝搬経路はそれぞれ第1および第2の出力光部分を出力し、前記第1および第
    2の出力光部分は、前記第1および第2の光路長の差に応じて異なる時間に前記
    第1および第2の伝搬経路から出力され、前記第2の出力パルスは、前記第2の
    伝搬経路にあたる音響信号によって変調され、さらに 前記第1および第2の出力光部分の遅延経路に結合するステップを備え、前記
    遅延経路は、前記第1および第2の出力光部分に対応する第1および第2の遅延
    光部分を出力し、さらに 前記第1および第2の遅延光部分を前記第1および第2の伝搬経路に結合して
    、前記第1の方向とは反対の第2の方向にその中を伝搬するようにするステップ
    を備え、前記第1の伝搬経路は、第1の組のリターン光部分を出力し、前記第1
    の組のリターン光部分は、前記第1および第2の遅延光部分の各々に対してそれ
    ぞれのリターン光部分を含み、前記第2の伝搬経路は第2の組のリターン光部分
    を出力し、前記第2の組のリターン光部分は、前記第1および第2の遅延光部分
    の各々に対してそれぞれのリターン光部分を含み、さらに 前記第1および第2の組のリターン光部分を少なくとも1つの検出器に結合す
    るステップを備え、前記第1および第2の組のリターン光部分の前記リターン光
    部分は、出力光部分から結果として得られ、同一光路長だけ進行する遅延光部分
    は、検出可能な出力信号を発生するよう干渉し、さらに 前記検出可能な出力信号を選択的に検出して、前記第1の方向または前記第2
    の方向のいずれかに前記第1の伝搬経路を伝搬する光部分の干渉から結果として
    得られる出力信号のみを検出するステップを備え、前記検出可能な出力信号は、
    前記第2の伝搬経路にあたる音響信号に応答して変化する、音響信号の検出方法
  5. 【請求項5】 センサであって、 入力光を受け、かつ第1の光伝搬遅延を有する第1の光路および第2の光路に
    入力光を結合する第1の光カプラを備え、前記第2の光路はセンサのアレイを含
    み、前記アレイの各センサは、それぞれの光伝搬遅延を有する光路におかれ、さ
    らに 前記第1の光路および前記アレイからの光を受け、前記光を遅延経路に結合し
    、前記遅延経路から戻る光を前記第1および第2の光路に再び結合して、前記第
    1の光カプラへ伝搬する前記光がそこで再度合成されるようにし、前記光の部分
    は、前記光の前記部分が、前記第1のカプラに戻る前に前記第1および第2の光
    路を通って同距離だけ進行したときに、前記第1の光カプラで干渉し、さらに 前記第1のカプラで干渉する光のパルスから結果として得られる光の強度の変
    化を検出する検出器を備える、センサ。
  6. 【請求項6】 センサであって、 第1のカプラを備え、前記カプラは、共通経路および感知アレイに光を結合し
    て、それぞれの第1の方向にその中を伝搬するようにし、前記感知アレイは複数
    の感知経路を含み、さらに 第2のカプラを備え、前記第2のカプラは、前記共通経路および前記感知アレ
    イからの光を遅延経路に結合し、前記第2のカプラはさらに、前記遅延経路から
    の光を前記共通経路および前記感知アレイに結合して、それぞれの第2の方向に
    その中を前記第1のカプラへと伝搬するようにし、前記第1のカプラは、前記そ
    れぞれの第2の方向に伝搬する前記光に応答して出力光を与え、さらに 前記第1のカプラからの前記出力光を受け、前記第1のカプラの光の干渉に応
    答して出力信号を発生する検出器を備える、センサ。
  7. 【請求項7】 前記遅延経路が、ある長さの光ファイバおよびリフレクタを
    含み、前記光ファイバの長さは光遅延時間を提供するように選択され、前記光は
    前記光ファイバを通って前記第2のカプラから前記リフレクタに伝搬し、前記リ
    フレクタは、前記光を前記光ファイバの中に反射し、前記光ファイバを通って前
    記第2のカプラに伝搬するようにする、請求項6に記載のセンサ。
  8. 【請求項8】 前記リフレクタがファラデー回転ミラーを含み、第1の偏光
    方向に前記ファラデー回転ミラーに入射する前記光は、直交する第2の偏光方向
    に反射し、前記第2の偏光方向に入射する前記光は、前記第1の偏光方向に反射
    する、請求項6に記載のセンサ。
  9. 【請求項9】 光が前記第1のカプラと前記第2のカプラとの間の前記共通
    経路を前記第1の偏光方向に伝搬するようにする第1の偏光子と、光が前記感知
    アレイの前記第2の偏光方向に伝搬するようにする第2の偏光子とをさらに含み
    、前記ファラデー回転ミラーは、前記第1の方向に前記共通経路を伝搬する光が
    前記第2の方向に前記感知アレイのみに伝搬するようにし、かつ前記第1の方向
    に前記感知アレイを伝搬する光が、前記第2の方向に前記共通経路のみに伝搬す
    るようにし、前記共通経路を前記第2の方向に伝搬する前記光の部分は、前記第
    1のカプラにおいて、前記第1および第2の方向に実質的に等しい光路長だけ進
    行する、前記感知アレイの前記第2の方向に伝搬する前記光の部分を干渉する、
    請求項8に記載のセンサ。
  10. 【請求項10】 前記遅延経路が、前記第2のカプラの第1のポートからの
    前記光を受け、前記第2のカプラの第2のポートに光を戻す、請求項6に記載の
    センサ。
  11. 【請求項11】 前記遅延経路が位相変調器を含み、前記位相変調器は、前
    記遅延経路に伝搬する光を変調し、前記位相変調器は前記検出器からの前記出力
    信号に応答して、前記遅延経路に伝搬する前記光を変調し、前記検出器からの前
    記出力信号をゼロにする、請求項6に記載のセンサ。
  12. 【請求項12】 前記光パルスを発生するための非偏光源と、前記非偏光源
    によって発生した光を減偏光するための減偏光子とをさらに含む、請求項6に記
    載のセンサ。
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