JP2010261942A - 光ファイバセンサ、光ファイバセンサを作動させる方法、および光ファイバセンサを構成する方法 - Google Patents

光ファイバセンサ、光ファイバセンサを作動させる方法、および光ファイバセンサを構成する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光ファイバセンサ、光ファイバセンサを構成する方法、および光ファイバセンサを使用する方法が提供される。
【解決手段】光ファイバセンサは、ある長さを有する光ファイバコイルと、コイルに光結合されたレーザ源とを含む。レーザ源は、あるコヒーレンス長を有する。レーザ源からの光は、コイルに沿って第1の方向に伝播する第1の信号、およびコイルに沿って第1の方向と反対の第2の方向に伝播する第2の信号としてコイルに伝達される。第1の信号および第2の信号の光路は互いにほぼ可逆的であり、第1の信号および第2の信号は、コイルを通って伝播した後で互いに合成され、第3の信号を生成する。コヒーレンス長は、1メートルより大きいか、または200ミクロン〜10センチメートルの範囲である。
【選択図】図1A

Description

関連出願との相互参照
本願は、2009年4月28日に提出された米国仮特許出願番号第61/173,571号の優先権を主張し、その全体がここに引用によって援用される。本願は、2008年11月14日に提出され、かつその全体がここに引用によって援用される米国特許出願番号第12/271,760号の一部継続出願である。米国特許出願番号第12/271,760号は、2007年11月15日に提出され、かつその全体がここに引用によって援用される米国仮特許出願番号第60/988,404号の優先権を主張する。
背景
発明の分野
本願は概して光ジャイロスコープに関し、特にレーザ源を利用する光ジャイロスコープに関する。
関連技術の説明
1970年代に初めて証明された光ファイバジャイロスコープ(FOG)は、最古であり最先端の光ファイバセンサの1つである。多くの産業用途および軍事用途が判明している。この成功の一部は、本来可逆的であり、それゆえに大部分の外乱に対して安定性が高い共通光路干渉計を検知要素として使用するサニャックループに基づいている。この成功の別の要素は、干渉計に信号を送るために、たとえばErドープ超放射ファイバ光源(SFS)からの広帯域光を使用する点である。非コヒーレント光は、ファイバループにおいて生じる2つの有害な作用、すなわち非線形カー効果によって誘起される非可逆的な位相ドリフトと、コヒーレント後方散乱によって引起こされる長期位相ドリフトとを本質的に除去することがごく初期の段階から示されていた。たとえば、H. C. Lefevre, The Fiber-Optic Gyroscope, Artech House, Boston(1993)参照。
あいにく、広帯域源を採用すると2つの制約が生じていた。第1に、広帯域源のノイズ(余剰ノイズ)は、典型的にショットノイズをはるかに超え、FOGの最小検出可能回転速度を制限する。第2に、FOGのスケール因子は、測定されるジャイロスコープ信号を回転速度に関係付けるものであり、慣性航法用途については極めて安定性が高くなければならない(〜1ppm)。したがって、光の平均波長は同等の安定性を有さなければならないが、広帯域源によって実際に実現することは困難である。
H. C. Lefevre, The Fiber-Optic Gyroscope, Artech House, Boston(1993)
概要
一部の実施例において、光ファイバセンサは、ある長さを有する光ファイバコイルと、コイルに光結合されたレーザ源とを含む。レーザ源は、あるコヒーレンス長を有する。レーザ源からの光は、コイルに沿って第1の方向に伝播する第1の信号、およびコイルに沿って第1の方向と反対の第2の方向に伝播する第2の信号としてコイルに伝達される。第1の信号および第2の信号の光路は互いにほぼ可逆的であり、第1の信号および第2の信号は、コイルを通って伝播した後で互いに合成され、第3の信号を生成する。コヒーレンス長は、1メートルより大きいか、または200ミクロン〜10センチメートルの範囲である。
このような一部の実施例において、コヒーレンス長は、100ミクロン〜10センチメートルの範囲か、100ミクロン〜5センチメートルの範囲か、100ミクロン〜1センチメートルの範囲か、200ミクロン〜10センチメートルの範囲か、200ミクロン〜5センチメートルの範囲か、200ミクロン〜1センチメートルの範囲か、500ミクロン〜10センチメートルの範囲か、500ミクロン〜5センチメートルの範囲か、500ミクロン〜1センチメートルの範囲か、1ミリメートル〜10センチメートルの範囲か、1ミリメートル〜5センチメートルの範囲か、1ミリメートル〜1センチメートルの範囲か、1センチメートル〜10センチメートルの範囲か、1センチメートル〜5センチメートルの範囲か、1メートルより大きいか、1メートル〜1キロメートルの範囲か、1メートル〜500メートルの範囲か、1メートル〜100メートルの範囲か、10メートル〜100メートルの範囲か、10メートル〜500メートルの範囲か、10メートル〜1キロメートルの範囲か、100メートル〜500メートルの範囲か、100メートル〜1キロメートルの範囲か、100メートル〜10キロメートルの範囲か、1キロメートル〜10キロメートルの範囲か、10キロメートル〜100キロメートルの範囲か、または1キロメートル〜100キロメートルの範囲である。このような一部の実施例では、コヒーレンス長はコイル20の長さ以下であるが、一部の他の実施例では、コヒーレンス長はコイル20の長さよりも長い。このような一部の実施例では、所望のレベル未満のノイズレベルをもたらすようにコヒーレンス長が選択され、コヒーレンス長の選択は、ここにより詳細に述べる計算に基づく。
一部の実施例において、コヒーレンス長は当該ある長さ未満である。一部の実施例において、センサはコヒーレンス長の関数として変動する位相ノイズを有し、位相ノイズは、所定値のコヒーレンス長においてピーク値を有し、コヒーレンス長についての位相ノイズは、位相ノイズのピーク値のせいぜい2分の1未満である。一部の実施例において、センサは、コヒーレンス長の関数として変動する位相ノイズを有し、位相ノイズは、所定値のコヒーレンス長においてピーク値を有し、レーザ源のコヒーレンス長は、所定値未満である。一部の実施例において、センサはコヒーレンス長の関数として変動する位相ノイズを有し、コヒーレンス長の位相ノイズは、約2μrad/√Hz未満、約1μrad/√Hz未満、または約0.5μrad/√Hz未満となる。
一部の実施例において、第1の信号および第2の信号は、レーザ源からの光と同じ周波数を有する。一部の実施例において、レーザ源の平均波長安定度は1ppmより大きい。一部の実施例において、センサは、コイルを有する標準的なサニャックループを含む光ファイバジャイロスコープである。
一部の実施例において、光ファイバセンサを作動させる方法が提供される。当該方法は、ある長さを有する光ファイバコイルと、コイルに光結合されたレーザ源とを含む光ファイバセンサを提供するステップを含む。レーザ源は、センサの位相ノイズが所定値未満となるようなコヒーレンス長を有する。コヒーレンス長は、当該ある長さ未満である。当該方法はさらに、センサのDCオフセットを安定化させるステップを含む。当該方法はさらに、レーザ源からの光を第1の信号および第2の信号としてコイルに伝達するステップを含む。第1の信号は、コイルに沿って第1の方向に伝播し、第2の信号は、コイルに沿って第1の方向と反対の第2の方向に伝播する。第1の信号および第2の信号の光路は互いにほぼ可逆的である。当該方法はさらに、第1の信号および第2の信号を互いに合成し、第3の信号を生成するステップを含む。
一部の実施例において、コイルの長さに対するコヒーレンス長の比率は0.1より大きい。一部の実施例において、コヒーレンス長は1メートルより大きいか、または200ミクロン〜10センチメートルの範囲である。
一部の実施例において、光ファイバセンサを構成する方法が提供される。当該方法は、レーザ源と、ある長さを有する光ファイバコイルとを含む光ファイバセンサを提供するステップを含む。コイルは、レーザ源からの光が、コイルに沿って第1の方向に伝播する第1の信号、およびコイルに沿って第1の方向と反対の第2の方向に伝播する第2の信号としてコイルに伝達されるように、レーザ源に光結合される。第1の信号および第2の信号の光路は互いにほぼ可逆的であり、第1の信号および第2の信号は、コイルを通って伝播した後で互いに合成され、第3の信号を生成する。センサは、コヒーレンス長の関数として変動する位相ノイズを有する。当該方法はさらに、センサの位相ノイズが、センサが広帯域源によって駆動される場合に生じる位相ノイズ未満となるようなコヒーレンス長を有するように、レーザ源を選択するステップを含む。
一部の実施例において、コヒーレンス長は、当該ある長さ未満である。一部の実施例において、コイルの長さに対するコヒーレンス長の比率は、0.1より大きい。一部の実施例において、コヒーレンス長は、1メートルより大きいか、または200ミクロン〜10センチメートルの範囲である。一部の実施例において、所定値は、約2μrad/√Hz未満、約1μrad/√Hz未満、または約0.5μrad/√Hz未満である。一部の実施例において、第1の信号および第2の信号は、レーザ源からの光と同じ周波数を有する。
ここに記載される一部の実施例に係る例示的な光ファイバセンサを概略的に示す図である。 ここに記載される一部の実施例に係る例示的な光ファイバセンサを概略的に示す図である。 ここに記載される一部の実施例に係る例示的な光ファイバセンサを概略的に示す図である。 ここに記載される一部の実施例に係る例示的な光ファイバセンサを概略的に示す図である。 ここに記載される一部の実施例に係る例示的な光ファイバセンサを概略的に示す図である。 ここに記載される一部の実施例に係る光ファイバジャイロスコープ(FOG)の例示的な構成を示す図である。 ポート1におけるファイバループからの出力フィールドの4つの成分を示す図である。 ここに記載される一部の実施例に係る、中実FOGおよび空心PBF FOGについての光源コヒーレンス長に対するFOGノイズのシミュレーション結果および実験結果を示す図である。 ここに記載される数値モデルを用いて、図4の中実FOGおよび空心PBF FOGについての光源コヒーレンス長に対するFOG平均位相誤差のシミュレーション結果を示す図である。
詳細な説明
シミュレーションおよび実験によれば、レーザのコヒーレンス長が光ファイバジャイロスコープ(FOG)のファイバループの長さを超えると、コヒーレント後方散乱によるノイズが減少することがわかっている。コヒーレンス長が十分長い場合、ここに記載される一部の実施例に係るジャイロスコープは、従来の広帯域源によって駆動される同じジャイロスコープとほぼ同じ感度を有することができる。ここに記載される一部の実施例のレーザ源の一例は、半導体レーザである。レーザの特に良好な波長域は、およそ1.5μmである。なぜなら、ジャイロスコープの検知コイルで使用されるシリカベースのファイバの最低損失と一致するためであるが、他の波長のレーザ源もここに記載される一部の実施例に適合する。一部の実施例では適切に狭い線幅および十分に安定した周波数を有するいずれかの半導体レーザが利用可能であるが、分布フィードバック(DFB)レーザが良好な候補である。光電気通信産業用に開発されたおよそ1.5μmのInGaAsP半導体レーザは優れた候補である。なぜなら、電気通信要件を満たすために、超安定型であり、単一周波数を有し、かつ機械的に頑強であるように設計されてきたためである。さらに、他のノイズ減少法、たとえばレーザ周波数の変調(その全体がここに引用によって援用される米国特許出願番号第12/271,760号に記載されている手法)を適用することにより、広帯域源によって駆動される従来のFOGのコヒーレント後方散乱ノイズよりも、コヒーレント後方散乱ノイズを減少させることが一部の実施例において可能となる。ここに記載される一部の実施例に係るジャイロスコープのノイズは、ショットノイズによって制限される。
この手法にはいくつかの利点がある。第1に、レーザの周波数は、広帯域源よりもがはるかに安定している。したがって、レーザを用いると、ここに記載される一部の実施例に係るジャイロスコープのスケール因子の安定性が向上する。この安定性は、ジャイロスコープの一部の慣性航法用途には特に重要であり、長時間にわたってスケール因子の高い安定性が必要とされる。第2に、所与の入力電力について、半導体レーザは広帯域源よりも高い出力パワーを生成する。したがって、同じ入力パワーについて、ここに記載される一部の実施例に係るレーザ駆動型ジャイロスコープは、検出器における出力パワーがより高い(つまり、検出ノイズがより低い)。代替的に、同じ検出パワーについて、ここに記載される一部の実施例に係るジャイロスコープは、電力要件がより低い。一部の実施例においては、どちらの場合も望ましい。第3に、パワーが増大するにつれて、ショットノイズ制限信号の信号対ノイズ比が増大するため、ここに記載される一部の実施例に係るレーザ駆動型ジャイロスコープの総ノイズは、検出パワーを増大させることによって、たとえばレーザパワーを増大させることによって、著しく減少させることができる。これは、レーザパワーを増大させることによって、ここに記載される一部の実施例に係るジャイロスコープの回転に対する感度を上昇させることができることを意味する。これは、広帯域源によって駆動される従来のジャイロスコープには当てはまらない。なぜなら、広帯域検出信号のノイズは、最終的に(たとえば十分高い検出パワーにおいて)、光の広帯域性に関連付けられる余剰ノイズによって制限されるためであり、この場合、検出信号における角度のあるランダムウォークは検出パワーとは無関係であり、たとえば検出パワーを増大させても向上しないことが周知である。
光源のコヒーレンス長がファイバループ長を超えると、コヒーレント後方散乱によるノイズが減少するという事実は、M. Digonnet, S. LloydおよびS. Fan,“Coherent Backscattering Noise in Photonic-Bandgap Fiber Optic Gyroscope”, International Conference on Optical Fiber Sensors, エジンバラ、スコットランド(2009年10月)において報告されており、その全体がここに引用によって援用される。コヒーレント後方散乱の有害な効果が初めて証明されたジャイロスコープの初期の頃から、レーザのコヒーレンス長がループ長に近づくとノイズレベルが最大に達し、コヒーレンス長をループ長を超えてさらに増大させても変わらないと考えられてきた。その根拠は、コヒーレンス長がループ長と等しいときには、検知ファイバに存在するすべての散乱体がノイズに寄与し、コヒーレンス長を増大させても、ノイズは悪化することも改善することもできないことである。この議論は、光源のノイズ特性を考慮に入れていないため、誤りであった。レーザのコヒーレンス長が増大するにつれて、位相ノイズも減少する。この位相ノイズは、コヒーレント後方散乱ノイズの根底にある。ノイズの大きさを規定するのは、後方散乱体における後方散乱した光子によって得られる何らかのランダムな位相ではなく、後方散乱体に入射する光子の位相のランダムさである。我々の研究グループによる作業において、この点が多くの数値シミュレーションによってまず証明され、その後、従来の屈折率導波型ファイバを利用した光ファイバジャイロスコープにおいて実験的に証明されてきた。しかし、この原理は極めて広範である。中実コアおよびホーリークラッディングを有するフォトニックバンドギャップファイバ(PBF)、微細構造ファイバ等を含むいずれの種類のファイバにも適用可能である。ファイバ以外に、他の形態の導波路についても適用可能である。
上記のように、ここに記載される一部の実施例はPBFを利用することができる。FOGの検知ループにおいてPBFを使用する利点は、たとえば、H.K. Kim, M.J.F. DigonnetおよびG.S. Kino,“Air-core photonic-bandgap fiber gyroscope,”J. Lighwave Techn., Vol. 24, No. 8, 3169-3174 (2006年8月)に見出すことができる。この根本的な変更にはいくつかの大きな利点があり、そのすべては、PBFにおいては光は主として空中を進行するという事実に由来している。第1に、空気はシリカよりもはるかにカー定数が小さいため、レーザが光源として使用される場合であっても、カー誘起ドリフトは極めて小さいはずである。第2に、空気はシリカほど散乱しないため、PBFにおけるコヒーレント散乱ノイズは、ファイバの断面におけるランダムな変動による後方散乱が十分低いレベルに維持されていれば、最終的に扱いやすいはずである。これらの2つの改良の結果、SFSの代わりにレーザを使用することが、空心FOGの新たな訴求力のある可能性である。レーザに戻ると、上で説明したように、余剰ノイズの除去、したがって回転に対する感度の上昇、はるかに高い平均波長安定性、電力消費および寸法の減少を含むいくつかの主たる利点を有する。第3に、空気はシリカよりも温度に対する屈折率依存性がはるかに小さい。したがって、検知コイルに沿った非対称的な経時変動する温度勾配(シュッペ効果として知られる)による周知の厄介な長期ドリフトが低減される。これは、ファイバループの特殊な巻線(たとえば四極子)によって、シュッペ効果が実際のジャイロスコープにおいてたとえ緩和されたとしても完全にはなくならず、残存するドリフトは高性能用途には大きすぎる場合がよくあるため、重要である。第4に、ファラデー定数は、シリカ中よりも空気中の方がはるかに小さい。したがって、コイルに作用する地球の磁場によって誘起される信号ドリフトは、空心ファイバのヴェルデ定数の測定から推論することができるように、著しく減少する(H. Wen, M.A. Terrel, H.K. Kim, M.J.F. Digonnet, S. FanおよびG.S. Kino,“Measurements of the birefringence and Verdet constant in an air-core fiber,”IEEE J. of Lightwave Technol. Vol. 27, No. 15, 3194-3201 (2009年8月)参照)。これによりファイバコイルのミューメタル遮蔽量が減少し、費用、空間および重量の節約に繋がる。
これらの改良のいくつかは実験的に証明されている。我々の研究グループは、狭帯域レーザによって作動されるPBF FOGの試作品において、理論と一致して、熱ドリフトの6.5分の1の減少を測定した。S. Blin, H.K. Kim, M.J.F. DigonnetおよびG.S. Kino,“Reduced thermal sensitivity of a fiber-optic gyroscope using an air-core photonic-bandgap fiber,”J. Lightwave Techn., Vol. 25, No. 3, 861-865 (2007年3月)参照。直接的なファイバ設計の改良によって、この数字は〜23分の1にまで減少させることができた。同じジャイロスコープにおいて、理論と良く一致して、従来のFOG(4.4×10-3vs.1.1rad/W/km)に対して有効カー定数が250分の1減少したことも測定された。V. Dangui, M.J.F. DigonnetおよびG.S. Kino,“Laser-driven photonic-bandgap fiber optic gyroscope with negligible Kerr-induced drift,”Opt. Lett., Vol. 34, No. 7, 875-877 (2009年4月)参照。これは、推測されるカー誘起長期ドリフトが10時間の飛行要件を満たすのに十分低いレーザ駆動型空心FOGの証明に繋がっている。従来のファイバに比べて、ファラデー定数が90分の1減少したことも測定された。上掲のH. Wen, M. Terrel, M.J.F DigonnetおよびS. Fan参照。
図1Aは、ここに記載される一部の実施例に係る例示的な光ファイバセンサ10を概略的に示す。センサ10は、光ファイバコイル20と、コイル20に光結合された少なくとも1つの光結合器30とを含む。センサ10はさらに、少なくとも1つの光結合器30に光結合されたレーザ源40を含む。レーザ源40からの光は、コイル20に沿って第1の方向54に伝播する第1の信号52、およびコイル20に沿って第1の方向54と反対の第2の方向58に伝播する第2の信号56として、少なくとも1つの光結合器30によってコイル20に伝達される。第1の信号52および第2の信号56の光路は互いにほぼ可逆的であり、第1の信号52および第2の信号56は、少なくとも1つの光結合器30によって互いに合成され、第3の信号60が生成される。一部の実施例では、レーザ源40は以下の説明に係るコヒーレンス長を有する。
一部の実施例では、図1Aに概略的に示すように、光ファイバセンサ10はサニャックに基づく光ファイバセンサである。一部の実施例のセンサ10は、コイル20の回転に対して感度を有するFOGである(たとえば、コイル20に与えられる回転速度が(たとえば時間当たりの大きさにおいて)変動するにつれて、第3の信号60によって伝えられるパワーが変化する)。他の一部の実施例では、センサ10は、限定はしないが音響的、熱的および磁気的な摂動を含む1つ以上の他の摂動に対して感度を有するように構成される。一部の実施例のセンサ10は、これにより、回転動作、音場、熱過渡、および磁場のうち1つ以上の検出に備えている。一部の実施例のセンサ10は、限定はしないがコンパス、ジャイロコンパス、および運動センサを含む1つ以上の目的に使用されるように構成される。当業者であれば、以下の説明の大部分はFOGについて示されているものの、他の光ファイバセンサもここに記載される一部の実施例に適合すると認識するであろう。
一部の実施例のコイル20は、複数のほぼ同心円状のループを含む。一部の実施例では、コイル20は、従来の光ファイバ(たとえば、ニューヨーク、コーニングのCorning, Inc.から入手可能な光ファイバであるSMF−28(登録商標)などの単一モードファイバ)を含む。他の一部の実施例では、コイル20は、空心光ファイバ(たとえば、デンマーク、BirkerodのCrystal Fibre A/Sから入手可能な7セルHC−1550−02光ファイバなどの中空コアフォトニックバンドギャップファイバ)を含む。一部の実施例では、空心光ファイバは、従来の光ファイバに比べて、カー効果、ファラデー効果およびシュッペ(熱)効果のうち1つ以上の減少を有利にもたらす。たとえば、米国特許出願公開番号第2008/0030741 A1号、ならびにH.K. Kim, V. Dangui, M. DigonnetおよびG. Kino,“Fiber-optic gyroscope using an air-core photonic-bandgap fiber,”Proceedings of the SPIE, vol. 5855, no. 1, pp. 198-201 (2005)参照。各々の全体がここに引用によって援用される。しかし、既存の空心光ファイバの後方散乱係数は、実際には従来の中実光ファイバよりも高く(約1桁の大きさまで)、これによりレーザ駆動型空心光ファイバセンサ(たとえばFOG)の感度が厳しく制限される。
カー効果が依然として大きく、それゆえに光ファイバシステムの性能を低下させる有害な位相ドリフトを発生させる場合は、振幅変調器と組合せて発光装置を含む狭帯域源を含むサニャック干渉計で実現される光ファイバシステムにおいてカー効果を低減するために他の方法を採用することも可能である。発光装置からの光信号は、振幅変調器によって変調される。一部の実施例では、振幅変調器は方形波変調を生じさせ、一部の実施例では、狭帯域源から得られる光出力は、約50%の変調デューティサイクルを有する。変調は、一部の実施例では十分に安定したデューティサイクルに維持される。上述のように、たとえば米国特許番号第4,773,759号およびR.A. Bergh他、Compensation of the Optical Kerr Effect in Fiber-Optic Gyroscopes, Optics Letters, Vol. 7, 1992, 282-284頁に述べられているように、このような方形波変調は、光ファイバジャイロスコープのカー効果を効果的に打消す。
しかし、直接的な技術改良によって、空心光ファイバの後方散乱レベルを劇的に低下させることができ、現在の空心ファイバにおいて主流であるレベルよりもはるかに低い。たとえば、空心光ファイバの後方散乱を減少させるための方法の1つは、大部分の現在の空心光ファイバについての7本ではなく、たとえば19本のチューブをファイバプリフォームから除去してコアを形成することによって、ファイバコアの直径を増大させることである。第2の方法は、バンドギャップが広くなるようにファイバを設計することを含む。これは、たとえばファイバの空気充填率を増大させることによって行うことができる。後方散乱レベルを低下させるための第3の手法は、ファイバが線引きされる速度を上げることであり、本質的に、溶融領域の温度、プリフォームのチューブに与えられるガスの圧力、ガラスの粘度および/または組成などの他の製造パラメータおよびプリフォームパラメータを調整することが必要となる。空心光ファイバにおける後方散乱を減少させるためのこれらの方法、ならびにそれらの物理的な起源および数学的な根拠(一部の場合)は、全体がここに引用によって援用されるVinayak Danguiの博士論文、Laser-Driven Air-Core Photonic-Bandgap Fiber Optic Gyroscope, Electrical Engineering Department, Stanford University, 2007年10月、特に第5.3.7章に見出すことができる。他の光ファイバも、ここに記載される多数の実施例に適合する。
一部の実施例では、図1Aに概略的に示されるように、少なくとも1つの光結合器30は、第1のポート72、第2のポート74および第3のポート76を有する第1の光結合器70を含む。たとえば、第1の光結合器70は、図1Aに概略的に示されるように、3dBの光結合器を含むことができる。一部の実施例の第1の光結合器70は、追加的なポートを含む。一部の実施例では、図1Aに概略的に示されるように、第2のポート74はコイル20の第1端22に光結合され、第3のポート76はコイル20の第2端24に光結合される。レーザ源40によって生成され、第1のポート72において受取られる光は、第1の信号52と第2の信号56とに分割される。第1の信号52は、第2のポート74によってコイル20の第1端22に伝達され、コイル20に沿って第1の方向54(たとえば右回り)に伝播し、コイル20の第2端24および第3のポート76によって第1のポート72に伝達される。第2の信号56は、第3のポート76によってコイル20の第2端24に伝達され、コイル20に沿って第2の方向58(たとえば左回り)に伝播し、コイル20の第1端22および第2のポート74によって第1のポート72に伝達される。したがって、第1の信号52および第2の信号56は、コイル20を逆伝播し、第1の光結合器70によって互いに合成される。
このような構成において、第1の信号52および第2の信号56の光路は、互いにほぼ可逆的である。本明細書で用いる限りにおいて「可逆的」という用語はその最も広い合理的な解釈を含み、限定はしないが、光路長がほぼ同じであり、摂動(たとえば熱変動)に対する応答がほぼ等しい光路を含む。たとえば、点Aにおける第1の状態(「状態」は偏光状態、位相を含むが、振幅は含まない)から点Bにおける第2の状態に進行する光について、点Bにおいて光の方向を反転させると光が(点Bにおける第2の状態から)再び第1の状態の点Aに戻る場合、光の伝播は可逆的である。ここに記載される一部の実施例について、2つの信号52および56は同じ光路に沿って進行するため、それらの伝播は基本的にまたは本質的に可逆的であり、コイル20全体の周りを一方向に進行するにつれて第1の信号52によって蓄積される位相は、コイル20全体の周りを反対方向に進行するにつれて第2の信号56によって蓄積される位相と等しい。(磁場への露出に起因する)ファラデー効果および(回転への露出に起因する)サニャック効果などの自然のごくわずかな非可逆的効果がなければ、かつ検知コイル20のいずれかの部分またはすべてに非対称的に与えられる非対称的な時間依存性効果(動的摂動、たとえば圧力または温度変動など)がなければ、この可逆性は絶対的であろう。しかし、非可逆的効果がすべて厳密にゼロでない限り、この可逆性は絶対的ではない。これは特に、2つの信号52および56が、コイル20に沿ったあらゆる点において同じ偏光状態(SOP)になければならないことを意味する(ただし各信号のSOPは、コイル20に沿ったあらゆる点において同じである必要はない)。この意味において、「ほぼ可逆的」という用語は、これらの残存する非可逆的効果を打消すことがまったく完全ではないことを認める。ほぼ可逆的な光路を含むシステムの例は、限定はしないが、共通光路干渉計および共通モード干渉計を含む。非可逆的光路の例は、不平衡干渉計を開示しているJ. Zheng,“All-fiber single-mode fiber frequency-modulated continuous-wave Sagnac gyroscope,”Optics Letters, Vol. 30, pp. 17-19 (2005)に見られる。
一部の例において、図1Aに概略的に示されるように、少なくとも1つの光結合器30は、第1のポート82、第2のポート84および第3のポート86を有する第2の光結合器80をさらに含む。一部の実施例の第2の光結合器80は、追加的なポートを含む。たとえば、第2の光結合器80は、図1Aに概略的に示されるように光サーキュレータを含むことができる。一部の実施例では、第1のポート82は、レーザ源40によって生成された光を受取り(たとえば第1のポート82はレーザ源40に光結合され)、第2のポート84は、第1の光結合器70の第1のポート72に光結合され、第3のポート86は、検出システム90に光結合される。レーザ源40から第1のポート82によって受取られた光は、第2のポート84を介して第1の光結合器70の第1のポート72に伝達される。第1の光結合器70の第1のポート72から第2のポート84によって受取られた光(たとえば第3の信号60)は、第3のポート86を介して検出システム90に伝達される。少なくとも1つの光結合器30の他の構成も、ここに記載される一部の実施例に適合する。たとえば、少なくとも1つの光結合器30は、追加的なまたはより少ない数の光要素を含むことができ、第2の光結合器80は、3dBの光結合器を含むことができる。以下により詳細に述べるように、一部の実施例では、センサ10は偏光可逆性を実現するのに有利に使用することができる偏光子を含むことができる。
コイル20が回転していないときは、コイル20および第1の結合器70によって形成される共通光路干渉器を通って伝播した後で第1のポート72に戻る第1の信号52および第2の信号56は同相で合成される。コイル20の中間点(図1Aのコイル20上の小さい×印によって特定される)以外のいずれかの場所において動的摂動がコイル20に与えられた場合、逆伝播している第1の信号52および第2の信号56は位相差を被る。2つの信号52および56がポート72において少なくとも1つの光結合器30によって合成されると、この位相差はポート72における第3の信号60の振幅差となり、検出システム90によって検出される。この振幅差は、摂動に関する情報を含む。コイル20の回転は、振幅が回転速度に比例する位相シフトも誘起する。センサ10が摂動を受けていないとき(たとえばFOGが回転していないとき)、理想的なFOGから戻る信号は、変調周波数の偶数倍のスペクトル成分を含む(dcが含まれる)が、f0においてはいずれの信号も戻さない。しかし、後方散乱ノイズを含むいずれかの摂動は、f0においてある成分を誘起する。したがって、注目する信号は一部の実施例ではf0において変調される。
一部の実施例では、レーザ源40は約1.48μm〜約1.6μmの範囲(たとえば約1.5μm)の平均波長を有するが、他の波長もここに記載する一部の実施例に適合する。一部の実施例のレーザ源40の平均波長は、約1ppm以内またはそれより良好に安定している。SFSに比べて一部の実施例の平均波長の安定性が向上すると、FOGのスケール因子の安定性が有利に向上する。
一部の実施例では、以下により詳細に述べるように、レーザ源40は、そのコヒーレンス長がコイル20の光路長より長い(たとえば数百メートルから数千キロメートルの範囲)か、コイル20の光路長と等しい(たとえば数百メートル以上)か、またはコイル20の光路長より短いが広帯域源のコヒーレンス長より大幅に長い(典型的なSFSについては数十ミクロンである)ような狭帯域幅を有するレーザを含む。
本明細書で使用する限りにおいて「コヒーレンス長」という用語は最も広い合理的な解釈を有し、限定はしないが、ファイバコイル内において光が実質的に伝播する材料のコヒーレンス長を含む。本明細書で使用する限りにおいて「コイルの長さに対するコヒーレンス長の比率」は最も広い合理的な解釈を有し、限定はしないが、ファイバコイル内において光が実質的に伝播する材料のコヒーレンス長をコイルのファイバの物理的な長さで割ったものを含む。たとえば、空心ファイバについては、特に明記しない限り、コヒーレンス長は空中で測定されたコヒーレンス長として定義され、コイルの長さに対するコヒーレンス長の比率は、空中で測定されたコヒーレンス長をコイルのファイバの物理的な長さで割ったものとして定義される。別の例では、従来の中実ファイバに関しては、特に明記しない限り、コヒーレンス長は、ファイバを構成している材料(たとえば従来の中実ファイバについてはシリカ)において測定されたコヒーレンス長として定義され、コイルの長さに対するコヒーレンス長の比率は、ファイバを構成している材料(たとえばシリカ)において測定されたコヒーレンス長をコイルのファイバの物理的な長さで割ったものとして定義される。
コヒーレンス長がコイル20の長さ以上である一部の実施例では、コイル20の長さに対するコヒーレンス長の比率は、1より大きいか、1.1より大きいか、1.5より大きいか、2より大きいか、5より大きいか、10より大きいか、100より大きいか、または1000より大きい。原則として、一部の実施例の光源のコヒーレンス長は、後方散乱ノイズを可能な限り減少させるために可能な限り長くなるように選択することができる。たとえば、図4を参照して、以下により詳細に述べるように、コヒーレンス長を、ピークまたは最大コヒーレント後方散乱ノイズに対応する値を超えて増大させると、コヒーレント後方散乱ノイズはそのピーク値から減少することになる。一部の実施例では、この減少は対数−対数のスケールでおおむね線形であり、総ノイズ減少は、コヒーレンス長が200倍増大するごとに10分の1になるという特徴を有することができる。しかし一部の実施例では、次に顕著なノイズ源、たとえばショットノイズの直下まで後方散乱ノイズを減少させれば十分であり得る。
コヒーレンス長がコイル20の長さ以下である一部の実施例では、コイル20の長さに対するコヒーレンス長の比率は、0.00001より大きいか、0.00005より大きいか、0.0001より大きいか、0.0005より大きいか、0.001より大きいか、0.005より大きいか、0.01より大きいか、0.05より大きいか、0.1より大きいか、0.1〜1の範囲、0.3〜1の範囲、または0.5〜1の範囲である。一部の実施例では、コイル20の長さに対するコヒーレンス長の比率は、0.5〜1.5の範囲である。
一部の実施例では、コヒーレンス長は、100ミクロン〜10センチメートルの範囲か、100ミクロン〜5センチメートルの範囲か、100ミクロン〜1センチメートルの範囲か、200ミクロン〜10センチメートルの範囲か、200ミクロン〜5センチメートルの範囲か、200ミクロン〜1センチメートルの範囲か、500ミクロン〜10センチメートルの範囲か、500ミクロン〜5センチメートルの範囲か、500ミクロン〜1センチメートルの範囲か、1ミリメートル〜10センチメートルの範囲か、1ミリメートル〜5センチメートルの範囲か、1ミリメートル〜1センチメートルの範囲か、1センチメートル〜10センチメートルの範囲か、1センチメートル〜5センチメートルの範囲か、1メートルより大きいか、1メートル〜1キロメートルの範囲か、1メートル〜500メートルの範囲か、1メートル〜100メートルの範囲か、10メートル〜100メートルの範囲か、10メートル〜500メートルの範囲か、10メートル〜1キロメートルの範囲か、100メートル〜500メートルの範囲か、100メートル〜1キロメートルの範囲か、100メートル〜10キロメートルの範囲か、1キロメートル〜10キロメートルの範囲か、10キロメートル〜100キロメートルの範囲か、または1キロメートル〜100キロメートルの範囲である。このような一部の実施例では、コヒーレンス長はコイル20の長さ以下であるが、一部の他の実施例では、コヒーレンス長はコイル20の長さよりも長い。このような一部の実施例では、所望のレベル未満のノイズレベルをもたらすようにコヒーレンス長が選択され、コヒーレンス長の選択は、以下により詳細に述べる計算に基づく。
一部の実施例では、レーザ源40の帯域幅は、レーザ源40のスペクトル成分間の拍動による余剰ノイズがセンサ10においてほぼなくなるように十分に狭い(たとえば、余剰ノイズは検出信号のショットノイズより小さい)。ここに記載される一部の実施例に適合するレーザの例は、限定はしないが、外部共振器半導体ダイオードレーザおよび分布フィードバックファイバレーザを含む。一部の実施例では、外部共振器半導体ダイオードレーザよりも小型で頑強であるため、分布フィードバックファイバレーザがより好適である。一部の実施例では、2008年11月14日に提出され、かつその全体がここに引用によって援用される“Low-Noise Fiber-Optic Sensor Utilizing a Laser Source”と題された米国特許出願番号第12/271,760号に記載されているように、レーザ周波数は、選択された周波数fmにおいて何らかのパターン(たとえば正弦波、鋸波等)に変調される。このような一部の実施例では、周波数の変調は、余剰ノイズの減少(およびしたがって、たとえばFOGについては回転に対する感度の向上)をもたらすように、一部の実施例では、後方散乱ノイズの減少をもたらすように選択される。
光と媒体の局所屈折率における異質部分との相互作用によるコヒーレント後方散乱は、光ファイバジャイロスコープ、音響センサ等の多様なサニャック干渉計に基づくセンサにおける主なノイズ源として知られている。光がこのような局所的な異質部分に当たると、さまざまな方向に散乱される。ファイバの受容錐体内の逆方向における散乱光部分は、逆方向に伝播するモードに結合されることになる。コイルから出ると、この光は主要波の各々と干渉して誤差信号を生成する。散乱光および主要光の光路は可逆的ではなくなり、したがって、生じる干渉がコヒーレントである場合には、温度過渡または変動磁場によるファイバ伝播定数の局所的な変動と光源の位相変動とが、後方散乱による誤差信号を経時変動させることになる。この誤差信号における自乗平均(RMS)変動は、FOGなどのサニャックループに基づくセンサの最少感度を制限する。FOGの場合、この種のノイズは、deg√hrの単位で与えられるFOGランダムウォークによって特徴付けられることが多い。
図1Bは、ここに記載される一部の実施例に係るサニャック光ファイバセンサ100の光ファイバコイル20における位置zの単一散乱体Sを概略的に示す。図1Bによって概略的に示されるコイル20は、以下により詳細に述べるように、位相変調器130を含む。センサ100は、フォトダイオード92および検出回路94を有する検出器90も含む。当業者は、ここに記載される一部の実施例に適合する検出器90を設けることができる。一部の例では、位相変調器130は、H.C. Lefevre,“The Fiber-Optic Gyroscope,”Artech House, Inc., Norwood, MA (1993)に記載されているように、干渉計を直角位相でバイアスする。図1Bのセンサ100は、標準的なサニャックループを含む光ファイバジャイロスコープの一例であり、光結合器、たとえば3dBのファイバ結合器によって自ら閉じたコイル20を含む。一部の実施例では、位相変調器130による位相変調の期間はコイル20の飛行時間(time-of-flight)の2倍であり、この位相変調の周波数は、センサ100の適切な周波数f0と称される。一部の実施例では、位相変調器130の変調周波数は、コイル20の適切な周波数f0と等しい。この周波数の選択には多くの有利な利点があり、上掲のH.C. Lefevreに記載されているように、回転に対するFOGの感度の最大化を含む。この位相変調の別の有利な効果は、コイル20が回転されると、この回転によってコイル20の出力に生じる干渉信号が周波数f0に中心決めされる点である。
後方散乱ノイズは、第1の信号52と、散乱体(たとえば位置zにおける散乱体S)から離れる第2の信号56の後方散乱によって生成されるおおむね弱い信号との、検出器における相互作用から生じる。少量の後方散乱光は少なくとも1つの光結合器30に戻り、そこで第1の信号52に干渉し、したがって(第1の信号52の光子の位相と、散乱体からの反射の位相および振幅との両方のランダムな性質によって)第1の信号52上にノイズを生成する。この方向においては、第1の信号52および後方散乱信号が相互作用するまでに位相変調器130を進行しているため、それらの干渉に起因するスプリアス信号は周波数f0において生じる。FOGの出力信号上の回転誘起信号もf0において生じるため(上掲のH.C. Lefevre参照)、このスプリアス信号はFOGの回転信号と区別不可能であり、したがって誤差源を構成する。反対方向において、図1Bの例示的なセンサ100では、主な相違は、第2の信号56と散乱体からの第1の信号52の後方散乱による後方散乱信号とが相互作用するときまでに、第2の信号56のみが位相変調器130を通って進行している点である。その理由は2つある。第1に、後方散乱信号は、位置zにおいて散乱体から後方散乱する第1の信号52から生成された点であり、これは第1の信号52がまだ位相変調器130を進行しておらず、したがってまだ変調されていない時点で起こる。第2に、この特定の後方散乱信号が左回りに進行していることから、これも位相変調器130を進行しない点である。この結果、この特定の構造において、第2の信号56は、f0ではコヒーレント後方散乱ノイズを伝えない。
主信号と後方散乱信号との間のこの干渉プロセスがコヒーレントであることから、コイルの中間点上に中心決めされたコイル20のセグメントに沿って、かつ光源40のコヒーレンス長とおよそ等しいコイル20の長さに沿って位置する散乱体のみがコヒーレント後方散乱に寄与する。コイル20の残りの部分に沿って位置する散乱体は、主信号と時間的にコヒーレントではない後方散乱信号を生成し、それによって、位相ノイズの代わりに強度ノイズを生成する。このノイズは、コヒーレント後方散乱ノイズよりも大幅に弱い。広帯域域源を利用するサニャック干渉計においては、コヒーレンス長が短く(典型的に数十ミクロン)、したがってコヒーレント後方散乱ノイズが非常に弱い。先に指摘したように、このような光源を用いる場合、支配的なノイズ源は、後方散乱ノイズではなく、典型的に余剰ノイズである。一方、広帯域源の代わりに狭帯域幅レーザ源を利用すると、コヒーレント後方散乱ノイズを生成する光ファイバコイル20のより大きな部分によるノイズを劇的に改善することができる。なぜなら、レーザ源のコヒーレンス長(典型的に1cm以上であり、通常は数千kmまでとはるかに長い)は広帯域源よりも大幅に長いためである。レーザ源のコヒーレンス長は、典型的に光ファイバコイル20の長さの一部分以上であり得る(たとえばコイル20の長さの0.1%、これは数百メートル以上であり得る)。したがって、光ファイバコイル20に沿った散乱体すべてがコヒーレント後方散乱ノイズに寄与する。一部の実施例では、この後方散乱ノイズは、2008年11月14日に提出され、かつその全体がここに引用によって援用される、"Low-Noise Fiber-Optic Sensor Utilizing a Laser Source"と題された米国特許出願番号第12/271,760号に記載されているように、レーザ源40の周波数を掃引するかまたは変調し、検出信号をフィルタリングすることによって有利に減少される。一部の実施例における偏光コントローラ120の目的は、コイル20の複屈折を制御すること、およびコイル20によって出力される信号の偏光状態を偏光子の伝達軸に関して確実に整列させることである。これには、(i)偏光子110によって光サーキュレータ80およびフォトダイオード92に戻るように伝達される光出力が最大化され、(ii)コイル20を逆伝播する2つの信号があらゆる点において同じ偏光状態(SOP)を有することが確実となる(ただし各信号のSOPは、ループに沿ったあらゆる点で同じでなくてもよい)、という2つの効果がある。上述のように、サニャック干渉計の実質的な可逆性を確実にするためにこれを有利に使用することができる。
図1Cは、ここに記載される一部の実施例に係る別の例示的なセンサ101を概略的に示す。図1Cのセンサ101は、コイル20を有する標準的なサニャックループを含む光ファイバジャイロスコープの別の一例である。図1Cのセンサ101は、最小限の構成のFOGであり得る(たとえば、H.C. Lefevre,“The Fiber-Optic Gyroscope,”Artech House, Inc., Norwood, MA (1993)参照)。レーザ源40からの光は、第2の光結合器80(たとえば光サーキュレータ)に伝達され、偏光子110を通り、第1の光結合器70に伝達され、偏光コントローラ120、光ファイバコイル20および電気光学式(EO)位相変調器130によって自ら閉じる。位相変調器130は、センサ101を直角位相でバイアスするのに使用することができ、したがってセンサ101の感度を向上させる。一部の実施例では、偏光子110および位相変調器130は、多数のベンダーおよび製造業者(たとえば、カリフォルニア州ミルピータスのJDS Uniphase Corp.)から入手可能なファイバをベースとするまたはファイバピグテール付きの部品である。
図1Dは、ここに記載される一部の実施例に係る例示的なセンサ102を概略的に示す。図1Dのセンサ102は、コイル20を有する標準的なサニャックループを含む光ファイバジャイロスコープの別の一例である。一部の実施例では、センサ102は偏光子110の下流において(たとえばコイル20内、偏光子110と第1の光結合器70との間、および/または第1の光結合器70内部に)偏波保持(PM)ファイバを含む。このような一部の実施例では、偏光子110の下流の光路全体がPMファイバである。一部の実施例では、センサ102は全体を通じて(すなわち光源40の下流において)PMファイバを利用する。偏光子110の下流の光路全体に沿って、またはセンサ102全体を通じてPMファイバを利用することによって、一部の実施例では、図1Cのセンサ101の偏光コントローラ120の使用が不要となる。このような一部の実施例は、偏光コントローラ120を(実際のFOGについては行うことができない手作業で、または費用と複雑度とが増大する複雑なフィードバックシステムによって)調整する必要性を有利に回避する。他の一部の実施例では、上記の偏波保持ファイバの代わりに、偏光ファイバを使用することができる。一部の実施例の位相変調器130は、コンピュータシステム160に信号を出力するロックイン増幅器150に結合された関数発生器140によって駆動される。一部の実施例のセンサ101および102の適切な周波数でのロックイン検出によって、信号対ノイズ比を有利に向上させることができる。この位相変調によって、注目する戻り信号が位相変調の周波数に(すなわち適切な周波数f0に)中心決めされる。
図1Bに示した例示的な構成について上記したのと同様に、図1Cに概略的に示されるセンサ101については、逆伝播する信号のうち一方のみによる後方散乱光が位相変調器130を通って伝播する。たとえば、偏光コントローラ120を通り、次いでコイル20の残りを通り、次いで位相変調器130を通って伝播する第1の信号52については、コイル20内で生成されるどの後方散乱光も、第1の光結合器70に達する前に偏光コントローラ120に向かい、位相変調器130から離れて伝播することになる。逆に、位相変調器130を通り、次いでコイル20を通り、次いで偏光コントローラ120を通って伝播する第2の信号56については、コイル20内で生成されるどの後方散乱光も、第1の光結合器70に達する前に位相変調器130を通って伝播することになる。それゆえ位相変調器130を通って伝播しない後方散乱光は位相変調されず、したがって検出周波数における後方散乱ノイズに寄与しない。このような構成は、両方の後方散乱信号が変調され、したがって両方ともがノイズに寄与する他の構成(たとえば、J. Zheng,“All-fiber single-mode fiber frequency-modulated continuous-wave Sagnac gyroscope,”Optics Letters, Vol. 30, pp.17-19 (2005)およびJ. Zheng,“Differential birefringent fiber frequency-modulated continuous-wave Sagnac gyroscope,”IEEE Photonics Technology Letters, Vol. 17, pp. 1498-1500 (2005))とは異なる。
図1Eは、ここに記載される一部の実施例に係る例示的なセンサ103を概略的に示す。図1Eのセンサ103は、コイル20を有する標準的なサニャックループを含む光ファイバジャイロスコープの別の一例である。図1Eのセンサ103は、標準的な方法によってFOG構成要素がすべて1チップ(LiNbO3)上に作製され、市販のFOGを構成する集積光チップである。このような一部の実施例では、限定はしないが第1の光結合器70(たとえばY接合)、第2の光結合器80(たとえばY接合)、偏光子110、および位相変調器130を含むセンサ103の主要な構成要素はすべて、標準的な技術を用いて同じ集積光チップ、たとえばLiNbO3上に製造され、小型化、機械的安定性、および容易な低費用での大量生産という一部のよく認識されている利点がもたらされる。一部の実施例では、コイル20は偏波保持ファイバを含む。他の一部の実施例では、偏光コントローラを適切な箇所(たとえば光源40と集積光チップとの間)に位置決めして、偏光子に入る光の偏光を制御し、かつ偏光の信号出力状態を偏光子伝送軸に関して確実に整列させ、それにより偏光子によって伝達される光パワーを最大化することができる。一部の実施例では、コイル20は偏波保持空心ファイバを含む。
図2は、ここに記載される一部の実施例に係る開ループファイバジャイロスコープ200の例示的な実験的構成の図である。どちらも四極子巻線でコイル巻きされている、長さ235mの空心ファイバ(たとえばCrystal Fibre社製HC-1550-02)または従来のファイバ(たとえばCorning社製SMF−28(登録商標)ファイバ)のいずれかを有する複数のほぼ同心円状ループ22を含むファイバコイル20からなるサニャック干渉計を使用する。コイル20は、偏光コントローラ120と、ファイバピグテール付きの電気光学式位相変調器130とをさらに含む。光源40は、レーザ42、光アイソレータ44、および偏光コントローラ46を含む。光源40からの光は、(たとえば、図2に示されるように第1の3dB光結合器70、第2の3dB光結合器80、およびファイバ偏光子110を含む)少なくとも1つの光結合器30を通って送られ、右回り(cw)方向および左回り(ccw)方向の両方においてコイル20に結合される。コイル20を回って進行した後、信号は第1の3dB光結合器70に戻り、干渉する。少なくとも1つの光結合器30から(たとえば第2の3dB光結合器80から)の光信号は、(たとえば、図2に概略的に示されるように、フォトダイオード92、ロックイン増幅器150、およびコンピュータ160を含む)検出システム90によって受取られる。サニャック効果によって、この干渉は、コイル20に与えられる回転速度に依存する出力信号パワーを生み出す。干渉計は、コイル20と非対称的に配置されかつループの適切な周波数で作動されるファイバピグテール付きの電気光学式位相変調器26によって、(たとえば関数生成器からの信号に応答して)最大感度にバイアスされた。詳細については、上掲のH. Lefevre参照。
上述のように、後方散乱は、レイリー散乱によってcw信号からの光子がccw方向に(およびその逆に)散乱されると生じる。これらの後方散乱光子は、ファイバの基本モードによって捕獲され、主要なccw波に干渉し、ノイズを誘起する。主要波とコヒーレントな散乱光子は、干渉とノイズとを生じさせる。主要波とコヒーレントな光子は強度ノイズを生じさせるが、典型的に無視できる程度である。その結果として、コヒーレント後方散乱ノイズは、ループの中間点に中心決めされる光Lcのコヒーレンス長と等しいファイバの長さに沿って位置する散乱体から生じる。広帯域源に該当するように、Lcがループ長Lに比べて十分短い場合(Lc≒10−100μm)、コヒーレント後方散乱ノイズは、他のノイズ源に比べて無視できる程度である。レーザに該当するように、Lcが数メートル以上である場合は、典型的にコヒーレントノイズが支配的となる。以下に述べるように、PBF FOGにおけるこのノイズの大きさを理論的に予測するために、空心ファイバの後方散乱係数が予測され、任意のコヒーレンスのレーザで調査したサニャックループの後方散乱ノイズがモデリングされた。これは従来は行われていなかった。
空心ファイバにおける測定が1つだけ以前に報告されている。M. Wegmuller, M. Legre, N. Gisin, T.P. Hansen, C. JakobsenおよびJ. Broeng,“Experimental investigation of the polarization properties of a hollow core photonic bandgap fiber for 1150 nm,”Opt. Expr., Vol. 13, No. 5, 1457-1467 (2005年3月)参照。これは、1.55μmのCrystal Fibers社製AIR-10-1550ファイバにおいて行なわれた。M. Legreとの個人的な通信に基づき、この測定から推論された後方散乱係数は1.58×10-6-1であった。PBFでは、後方散乱は、伝播方向に沿ったファイバ屈折率プロファイルのランダムな摂動から主に生じ、ファイバのシリカ部分における大量の散乱は無視できる程度であると予測される。確認として、この屈折率プロファイルのランダムな方位対称変形によってPBFの基本(HE11)モードのモード結合損失および後方散乱係数を算出する理論的なモデルが開発されている。V. Dangui, M.J.F. DigonnetおよびG.S. Kino,“Modeling of the propagation loss and backscattering in air-core photonic-bandgap fibers,”IEEE J. Lightwave Technol. Vol. 27, No. 17, 3783-3789 (2009年9月1日)参照。空心ファイバに適用した場合、このモデルは、このファイバにおいて優勢である可能性が高い摂動振幅σの範囲(結晶期間の0.5〜3%)についてファイバの測定損失(〜24dB/km)を再現するためには、摂動特性長Dは〜1から〜30cmの範囲であることを予測した。この範囲が従来の単一モードファイバの典型的な相関長(〜3m)よりはるかに短いということは、PBFがはるかに遅い速度で線引きされることと一致する。この同じ摂動により、実験値と良く一致して、1.5×10-6-1という予測された後方散乱係数が生み出された。たとえば上掲のM. Wegmuller, M. Legre, N. Gisin, T.P. Hansen, C. JakobsenおよびBroeng参照。したがって後方散乱係数は、Corning社製SMF−28(登録商標)ファイバなどの従来のファイバよりも、この作業で使用される7セル空心ファイバの方が〜22倍高い。FOGにおける後方散乱ノイズは後方散乱係数の平方根のように増減することから、空心FOGにおける後方散乱ノイズは、従来のFOGよりも〜4.7倍大きいと予測される。
いくつかの報告書によって、FOGにおけるノイズに対するレイリー後方散乱の効果を予測するための分析的な方法およびモデルが説明されている。たとえば、K. Takada,“Calculation of Rayleigh backscattering noise in fiber-optic gyroscopes,”J. Opt. Soc. Am. A, Vol. 2, No. 6 (1985年6月); J. MackintoshおよびB. Culshaw,“Analysis and observation of coupling ratio dependence of Rayleigh backscattering noise in a fiber optic gyroscope,”J. Lightwave Tech, Vol. 7, No. 9, 1323-1328 (1989)、ならびにK. KrakenesおよびK Blotekjaer,“Effect of laser phase noise in Sagnac interferometers,”J. Lightwave Tech., Vol. 11, No. 4, 643-653 (1993)参照。しかし、閉じた形の解決策を得るために、これらの研究はすべて、光源のコヒーレンス長Lcがループ長Lよりはるかに短いという想定に依拠するものであった。これらの研究はどれも、光源コヒーレンス長に対するコヒーレント後方散乱ノイズの定量的な依存性について調査しておらず(すなわち、すべて極めて短いコヒーレンス長に特化したものであり)、どれも位相変調の効果を含んでいない。上で説明したように、ここに記載される一部の実施例に係るジャイロスコープは、広帯域源の典型的なコヒーレンス長よりもコヒーレンス長が大幅に長い、さらにループ長程度またはそれより長いコヒーレンス長までのレーザ源を利用することができる。この構成において、先行する研究によって公表された解決策は、レイリー後方散乱による固有ノイズを予測していない。ここに述べるように、このプロセスをソフトウェアでシミュレーションし、任意のコヒーレンス長についてジャイロスコープにおけるノイズを予測するために、新たな数値モデルが開発されている。また、ここに述べるように、KrakenesおよびBlotekjaerによって公表された数式に基づく新たな分析モデルが開発されているが、無視できる程度のコヒーレンス長を近似していない。彼らは、それらの派生物の後半部分に対して近似を行った。しかし、閉じた形の分析的解決策は、干渉計において位相変調がないという特殊な場合にのみ得られる。それでもなおこの解決策そのものは、位相変調がないという制限において、数値モデルおよび分析的なモデルが同じ解決策を生じさせることを確認するのに有用であり、彼らが行ったことである。
ここに記載される公式は、KrakenesおよびBlotekjaerにおいて説明されたものに大部分密接に従うものである。KrakenesおよびBlotekjaerは、他の著者に対し、低いコヒーレンス近似に依拠する前の計算をさらに推し進めているように思われる。彼らが検討した6ポート結合器およびDC位相バイアス(KrakenesおよびBlotekjaer参照)ではなく、本明細書で述べる構成(図3に概略的に示す)は、ここに記載される一部の実施例の一例としてバイアスのために4ポート結合器30および正弦波位相変調を有するセンサ300(たとえばFOG)のより標準的な構成である。
Figure 2010261942
係数αijは2×2結合器のポートnおよびmの間の複合結合係数を表わし(結合器は可逆性であるためαij=αij)、νはファイバの光モードの群速度であり、Ψsは回転誘起サニャック位相シフトであり、αはファイバの強度減衰係数であり、A(z)は位置zにおけるレイリー散乱係数を表わすランダムな変数であり、Φ(t)はバイアスに使用されるループ位相変調である。
Figure 2010261942
たとえばM. Nakazawa他、“Analyses of optical time-domain reflectometry for single-mode fibers and of polarization otical time-domain reflectometry for polarization-maintaining fibers,”Optics Letters, Vol. 8, No. 2, 130-132 (1983)参照。したがってA(z)は実数と見なされる。
ジャイロスコープの結合器30の出力において、これらの波のすべてが干渉する。
Figure 2010261942
いずれかの有限線幅光源に存在するランダムな位相変動は、この干渉プロセスによって、出力信号における強度変動に変換される。これらの変動は、ジャイロスコープの最小検出可能回転速度を最終的に制限する。このノイズ源は、コヒーレント後方散乱ノイズ、またはレイリー散乱ノイズと称される。
Figure 2010261942
Figure 2010261942
サニャックループに沿った場所zにおけるセグメントによって後方散乱されるフィールドの振幅は、先に定義したランダムな変数A(z)である。ファイバの環境摂動によって、この分布は変動する。これらの変動の時定数は、ループの遅延よりもはるかに長い。したがって、これらの摂動はノイズよりもむしろFOG信号のドリフトに寄与し、このモデルでは無視することができる。一方、後方散乱したフィールドの位相は、zにおける入射光の位相にπ/2の反射に対する位相シフトを加えたものと等しい。入射光は位相ノイズを有し、光源の線幅に依存する。したがって、コヒーレント後方散乱ノイズの主な要因は、振幅のランダムさではなく、後方散乱した光子の位相のランダムさである。この位相ノイズは、散乱体ではなく、主に入射光自身に直接由来する。
シミュレーションの開始時に、特定のランダムな分布A(z)がz=0からz=Lまで、ファイバについて選択される。上記の理由から、A(z)は時間に依存すると見なされる。
Figure 2010261942
統計的に均質なファイバ媒体について、かつここで考慮中の長さの規模について(Δzは1光波長よりもはるかに長いと見なされる)、A(n)の自己相関関数は、E. Brinkmeyer,“Analysis of the backscattering method for single-mode fibers,”J. Opt. Soc. Am. Vol. 70, 1010-1012 (1980)によって、
Figure 2010261942
光源の位相は、ウィーナーレヴィプロセスに従うと想定される。したがって、いずれかの2つの時点の間の位相差は、これらの点の間の時間遅延に依存する。この場合、位相ノイズは、光源の線幅に比例する幅によって、ガウスの確率関数で表される。
Figure 2010261942
これらの想定によれば、任意の光源コヒーレンスを有するFOGにおける後方散乱の効果をシミュレーションするのに十分な情報が存在する。モデルを使用し、各散乱体との伝播による位相遅延と、ファイバ損失と、光源の位相統計とを考慮に入れて、N個の散乱体すべての寄与度を合計することによって、cw信号からccw方向に(およびその逆に)後方散乱した全フィールドを算出することができる。次いで、結合器の出力において2つの主要なフィールドおよび2つの後方散乱したフィールドを加算し、ループから戻る全信号を得ることができる。このコヒーレント加算(干渉)は、光源のランダムな位相変動を出力信号の強度変動に変換する。シミュレーションは、毎回新たな入力信号位相分布にて数百積分周期について繰返すことができ、その後、ジャイロスコープのノイズおよび角度のあるランダムウォークが得られる。
シミュレーションを実行するために、離散化されたファイバの各セグメントnのランダムな後方散乱係数を、数式5によって与えられる統計からソフトウェアで生成することができる。同様に、光源位相ノイズのランダムウォークを、以後の時間間隔について数式6にしたがって生成することができる。
Figure 2010261942
バイアスの目的で正弦波位相変調がFOGループに与えられると、FOGにおいて実際に行なわれているように、変調周波数の第1高調波における信号の位相内成分を抽出することによって、誤差信号をさらに処理することができる。上掲のH. Lefevreを再び参照。測定帯域幅の平方根によって正規化されるこの信号の標準偏差は、FOGの角度のあるランダムウォークであり、コヒーレント後方散乱ノイズによって引起こされる回転速度誤差を定量化する。この処理によって得られる結果は、離散化されたファイバについて選択された後方散乱係数(A(n))の特定の分布に特有であることから、処理全体を異なる分布のA(n)で繰返し、多数の分布について平均化して、レイリー後方散乱による予期されるノイズを正確に予測することができる。
上記で概略を示した数学的モデルは、最少数の想定に依拠しつつ可能な限り一般的に保たれているため、FOGの多様な局面を調査するのに強力なツールである。1つの注目点は、レイリー後方散乱信号のノイズ特性に対する線幅の効果を理解することであった。図4は、変動する光源の線幅について、レイリー後方散乱による平均ノイズを算出するためにこのモデルを使用した結果を示す。コヒーレンス長に対する位相ノイズのこの曲線を、ループ長235m、ループ損失0.2dB/km、真空中のレーザ波長1.5μmである従来の中実ファイバ(Corning社製SMF−28(登録商標)ファイバ)、および適切な周波数f0=425kHzにおける正弦波位相変調を有する、ここに記載される一部の実施例に係るFOGについてシミュレーションした。十分な繰り返し回数(ファイバ長に沿って約100のランダムな散乱体分布)についてシミュレータを動作させて収束性を保証し、曲線を平均化することによって生成された。コヒーレンス長がループ長よりも十分短くなると、コヒーレントノイズに寄与する散乱体の部分が減少し、ノイズが減少する。この挙動は、長年にわたり、後方散乱ノイズを減少させるための主要な手段として広帯域源を使用する背景にある根拠であった。光源の線幅が広くなるにつれて、個々の散乱体の各々によって散乱されるフィールドはコヒーレントに干渉しなくなり、時間の経過につれて光源の位相変動の効果を平均化し、出力信号におけるノイズを減少させる。この曲線の新たな意味は、広帯域源の長さ(典型的に数十ミクロン)と検知コイルの長さ(典型的に100m以上)との中間にあるコヒーレンス長で作動されるジャイロスコープについて、初めて厳密な後方散乱ノイズを定量的に予測することが可能になる点である。特に、コヒーレンス長を選択して、所望レベルの後方散乱ノイズを実現することが可能となる。
また、曲線の右側部分は、従来報告されていなかった傾向を示す。LcがLより増大すると、ノイズは実際には減少する。高度にコヒーレントな光源を使用することによって、広帯域源によって作動される典型的なFOGにおいて観察されるレベルに実際にノイズを至らせることができる。LcをLを超えて増大させると、さらなる散乱体は加わらない。光源のコヒーレンス長の増大はコヒーレント散乱長を増大させるが、光源コヒーレンス長がループの長さを超えると、長さはそれ以上加えられない。ノイズが実際には減少する理由は、コヒーレンス長の増大が光の位相変動を、したがって後方散乱光の変動を減少させるからである。後方散乱信号の平均値、たとえばそのパワーは減少されないが、その標準偏差、たとえばノイズは減少される。これは最終的に、図4に示すように、高度にコヒーレントな光源について、レイリー後方散乱によるノイズの減少に繋がる。ノイズレベルは、およそ予測された約4.7倍だけPBFによって高くなる。なぜなら、このファイバはより高い後方散乱係数を有するからである。
図4は、曲線のピークの右側において、従来の中実ファイバおよびPBFの両方について、コヒーレンス長を増大させると、ノイズがおおむねコヒーレンス長の平方根として減少することを示している。それでもなおこの効果は顕著である。十分にコヒーレントな光源によれば、後方散乱ノイズをそのピーク値に比べて1桁より大きく減少させることができる。ここに記載される一部の実施例によれば、この新規な効果は従来のFOGに適用可能であり、高コヒーレンス光源によって駆動させることができる。このような一部の実施例において、カー誘起ドリフトは、他の手段によって、たとえば上記のように50%の方形波増幅変調を入力信号に与えることによって減少される。たとえば、従来の中実ファイバループを用いるFOGにおいては、6kHzの光源線幅(空中においてLc≒1.6×104m)を使用することができ、典型的なSFSによって駆動される同じFOGにおいて測定される余剰ノイズを、およそ1μrad/√Hzにまで下げることができる。このようなFOGにおいては、中実ファイバが検知コイルで使用されていることから、カー誘起ドリフトが強すぎる場合があるが、一部の実施例では、当該分野において周知のやり方で50%の方形波増幅変調を入力レーザ光に与えることによって、この有害な効果を減少させることができる。このような高コヒーレンス光源は市販されている。
ここに記載される一部の実施例によれば、空心FOGは高コヒーレンス光源を使用することができ、このようなノイズによってあまり影響されることがない。なぜなら、レーザの使用によって、非可逆的なカー誘起位相ドリフトが大幅に弱くなるためである。ここに記載される一部の実施例に係る7セルPBFについては、空心FOGの後方散乱ノイズを、中実ファイバおよび広帯域源を用いる従来のFOGの余剰ノイズまで減少させるための対応する線幅は約320Hzであり、現在では実現することが困難である。ここに記載される一部の実施例において、より大きい線幅で2つの直接的な工程を使用することができる。第1に、損失がはるかに低く(〜1.2dB/km)、したがって後方散乱係数がはるかに低いと予期される19セルファイバによってファイバを置換することができる。B.J. Mangan他,“Low loss (1.7 dB/km) hollow core photonic bandgap fiber,”in Proc, Opt. Fiber. Commun. Conf. (2004), paper PDP24参照。第2に、レーザの周波数を変調して、コヒーレント後方散乱干渉エネルギを信号周波数から離れる方にシフトさせることができる。2008年11月14日に提出され、かつその全体がここに引用によって援用される米国特許出願番号第12/271,760号、ならびにS. Blin, M.J.F. DigonnetおよびG.S. Kino,“Feber optic gyroscope operated with a frequency-modulated laser,”Conf. on Optical Fiber Sensors, Perth, Australia, Proc. SPIE Vol. 7004, 70044X-1-4 (2008年4月)参照。一部の実施例においてこれらの2つの改良が組合せられると、実際の狭い線幅によって、余剰ノイズ限度よりも後方散乱ノイズを小さくすることができる。
ここに記載される一部の実施例の別の局面は、レイリー後方散乱によって検知コイルにおいて生成される平均後方散乱パワーに関する。上述のように、光源のコヒーレンス長が増大するにつれて、コヒーレント後方散乱プロセスに関与する散乱体の総数が増加し、ファイバによって(両方向に)後方散乱される平均パワーが増大する。この追加的な信号は、ループ結合器における2つの主要波と干渉し、2つの効果を有する。第一に、ジャイロスコープの出力において平均DCオフセットを生じさせる。第2に、主要波および後方散乱波は異なる光路を進行することから(たとえば散乱した光子の一部はループの一端付近で生成され、したがって主要波とは異なる全体的な位相シフトを経ている)、相対的な位相は温度とともに変動する。結果として、これらの4つのフィールドのコヒーレント合計は温度に依存する。コイルファイバの温度が変動すると、ジャイロスコープコイルの総出力は、回転と区別できない態様で変動する。
この効果の予測規模は、2つのモデル化されたジャイロスコープ(中実SMF−28(登録商標)ファイバを有するFOGおよび空心PBFを有するFOG)における平均位相誤差(またはオフセット)を光源コヒーレンス長の関数としてグラフ化した図5に見ることができる。たとえばSFSから得られるごく短いコヒーレンス長について、シリカにおけるコヒーレンス長は10μm程度であり、SMF−28(登録商標)FOGにおける平均位相誤差は無視できる程度である(図に示される範囲外)。コヒーレンス長が〜2km以上のレーザによれば、位相オフセットはおよそ最大であり、〜2mradに等しい。後方散乱がより高いことから、PBF FOGについてはオフセットがより高くなる(図5の上の曲線参照)。
図5は、一部の実施例のレーザのコヒーレンス長を選択すると、レーザの使用に起因するDCオフセットが有利に考慮されることを証明している。コヒーレンス長が長くなると、ノイズは減少する(図4参照)が、DCオフセット(およびしたがって長期ドリフト)が増大する。両方のファイバについて、このオフセットおよび関連するオフセットドリフトは望ましくない。しかし、オフセットが安定していれば、FOGが静止している間に測定することができ、FOGが動作し回転しているときに測定信号から差引くことができる。FOGが十分安定していない場合は、一部の実施例ではこの信号処理工程を適用することができない。したがって一部の実施例では、このDCオフセットは、たとえば、コイルの温度を安定化させること、コイルが対称的に巻付けられることを確実にすること、コイルから出るピグテールの長さを最小化すること、および/またはピグテール同士を密接して配置してそれらの間の温度勾配を最小化することのうち1つ以上によって安定化される。後方散乱信号によるDCオフセットを低減するための別の可能な方法は、I.P. Giles, J. Mackintosh, J. McMillanおよびB. Culshaw,“Coherent backscatter-induced drift in phase-modulated optical fiber gyroscopes,”Electron. Lett., Vol. 22, No. 9, 494-496 (1986)に記載されている方法を使用することであり、このスプリアス信号の主成分が打消されるように、位相変調の変調振幅を適切に選択することを伴う。
一部の実施例において、光ファイバセンサは、ある光路長を有する光ファイバコイルと、コイルに光結合されたレーザ源とを含む光ファイバセンサを設けることによって作動される。レーザ源は、センサが所定値未満の位相ノイズを有し、コヒーレンス長が光の長さ未満となるようなコヒーレンス長を有する。光ファイバセンサの作動は、たとえば上記の技術の1つ以上を使用してセンサのDCオフセットを安定化させることをさらに含む。光源からコイルへの光は、第1の信号および第2の信号として伝達される。第1の信号はコイルに沿って第1の方向に伝播し、第2の信号はコイルに沿って第1の方向と反対の第2の方向に伝播し、第1の信号および第2の信号の光路は、互いにほぼ可逆的である。次いで第1の信号および第2の信号を互いに合成して第3の信号を生成し、センサの摂動(たとえばFOGの回転)を測定するために検出される。
一部の実施例において後方散乱ノイズとDCオフセットとの間の十分な妥協点に達する別の方法は、光源のコヒーレンス長をループ長未満に減少させることであることが図4および図5から明らかである。このようにすることによって、図4はノイズが急速に(コヒーレンス長におおむね比例して)減少することを示し、図5はDCオフセットも急速に(コヒーレンス長におおむね比例して)減少することを示す。ここに記載される一部の実施例における好ましい動作モードは、したがって、たとえばSFSのように平均波長安定性が再び悪化し始めるほど短くコヒーレンス長を大いに減少させることなく、図4の曲線の左側において動作させることを含む。図4は、一例としてここで使用されるSMF−28(登録商標)FOGにおいて、空中におけるコヒーレンス長が〜9.5m以下(線幅〜10MHz以上)であれば、後方散乱位相ノイズが〜0.85μrad/√Hz以下となることを示す。図5から、位相オフセット(または誤差)が〜4μrad以下となることが推定できる。同様に、空中におけるコヒーレンス長が〜0.95m(線幅〜10MHz)であれば、後方散乱位相ノイズは〜0.2μrad/√Hz以下となり、DCオフセットは1μrad未満となる。
これらの結果の一部は、コヒーレンス長を増大させた3つのレーザ、すなわちDFBレーザ(線幅〜10MHz、またはシリカにおけるコヒーレンス長6.5メートル)、波長可変レーザ(200kHz、またはシリカにおけるコヒーレンス長325メートル)、およびDFBレーザ(15kHz、またはシリカにおけるコヒーレンス長4.3キロメートル)によって、ここに記載される一部の実施例に係る図2のセンサ200を試験することによって実験的に確認された。一方は235mのCorning社製SMF−28(登録商標)ファイバで作製され、他方は235mのデンマークNKT Photonics社製HC-1550-02空心ファイバで作製された2つの光ファイバジャイロスコープにおいて、光源コヒーレンス長に対する後方散乱ノイズの依存度が実験的に確認された。両方のファイバは直径8.5cmの心棒に巻付けられた四極子であった。PBFジャイロスコープは、図2に示される構成を有するものであった。SMF−28(登録商標)ジャイロスコープは、光導波路を利用した従来のモノリシックなLiNbO3平坦構造上に主要な構成要素(偏光子、3dB結合器、および位相変調器)を製造したこと以外は、同じ構成を使用した。各ジャイロスコープについて、コヒーレント長(または線幅)を異ならせたレーザについて、ロックイン増幅器(図2参照)における積分時間の関数として、ジャイロスコープの出力における位相ノイズの依存度が測定された。積分時間の平方根に対するノイズの依存度の傾斜によって、ジャイロスコープのランダムウォークが与えられた。比較のために、Erドープ超放射ファイバ光源(SFS)を有するこれら2つのジャイロスコープにおいて、ノイズも測定された。4つの測定すべてにおいて、FOGの出力パワーが同じとなるように光源のパワーを調整した。
実験結果は、これらのレーザの各々について個別の点として図4にグラフ化されている。図4は、異なるレーザを有するSMF−28(登録商標)ジャイロスコープについて測定された3つのデータ点をアスタリスク符号(*)で示す。SMF−28(登録商標)FOGについては、2つの最短コヒーレンス長についてのモデルによって予測されるよりもノイズがほんのわずかに高い。これらの2つのデータ点は、コヒーレンス長が増大するにつれてノイズがどれだけ増大するかについての定量的な予測を確認するものである。比較として、SFSによって測定されたランダムウォーク(RW)は、1.2μrad/√Hzであった。これは、適度なコヒーレンス、すなわちこの特定の実施例では235メートルのループ長についてコヒーレンス長が6.5メートルであるレーザで作動されるジャイロスコープについて、ジャイロスコープのRWは、広帯域源によって従来のように作動される同じジャイロスコープのRWにごく近くなり得るという理論的な予測を実験的に確認するものである。コヒーレンス長が若干(たとえば1メートル、数十センチメートル、または数センチメートル)短いレーザを使用することによって、RWは一層小さくなり、FOGの感度は、広帯域源によって信号が送られる同じジャイロスコープの感度を超えて向上することになる。図4は、コヒーレンス長が4.3キロメートルに増大されると、ノイズは、モデルから予期されたのとは異なり、325メートルのコヒーレンス長で測定された値未満に減少しなかったことを示す。これらの測定を行なう際に、ジャイロスコープの出力において長期の変動の増大も観察され、ノイズを推定するために数学的に除去しなければならなかった。これらの結果は、使用されている特定のレーザが、予測よりも高い位相および強度ノイズを有していた可能性があることを示唆している。
ジャイロスコープの出力の長期ドリフトは、光源のコヒーレンス長を増大させるにつれて著しく増大することも観察された。たとえば、10MHzレーザによれば、数時間にわたって測定された長期ドリフトは1s積分時間について約±7.5μradであったが、このジャイロスコープをSFSおよび同じ積分時間で作動させるとわずか±0.8μradであった。この長期ドリフトは、200kHz線幅レーザおよび15kHz線幅光源の両方によって著しく増大することが観察された。これらの測定は、図5によって予測される概略的な傾向と一致する。線幅が減少するにつれて、後方散乱信号の平均値によるDCオフセットが増大し、コヒーレンス長がループ長を大きく超えると、最終的に最大値に達する。
図4は、レーザのうちの2つによって試験された空心FOGについての同様の結果を、プラスの符号(+)として示されるデータ点で示す。主な相違は、コヒーレンス長が長くなるにつれてRWノイズの減少が実際に観察されたことである。これはおそらく、ジャイロスコープの後方散乱ノイズが、光源自身の他の追加的な内部ノイズより支配的であったためである。実験点は予測された最良のシナリオよりも高いが、予測された傾向を示す。
ここに記載されるように、シミュレーションは、レーザのコヒーレンス長が検知ループの長さを超えて増大すると、ここに記載される一部の実施例に係るレーザによって信号が送られる光ファイバジャイロスコープのコヒーレント後方散乱ノイズが減少することを示している。この減少は、おおむねレーザの線幅の平方根のように比較的緩慢であるが、従来から広帯域源によって信号が送られる同じジャイロスコープにおける余剰ノイズのレベル未満に後方散乱ノイズを減少させるには十分である。従来のジャイロスコープにおけるこの減少の最初の実験に基づく証明は、ここに記載される一部の実施例に係る長さ235mの空心ファイバを用いて得られていた。この新たな原理は、ここに記載される一部の実施例に係る空心ファイバで作製される光ファイバジャイロスコープについて有利に使用することができ、本質的にカー効果に影響されないが、従来のファイバよりも強い後方散乱を呈する。従来のジャイロスコープに適用することも可能であり、他の手段によって、たとえばここに記載される一部の実施例に係るレーザ振幅の方形波変調によってカー誘起ドリフトを除去することができる。この手法は、ショットノイズ制限検出による光ファイバジャイロスコープの潜在性を初めて与えるものであり、感度の上昇につながることになる。
一部の実施例では、センサはコヒーレンス長の関数として変動する位相ノイズを有し、位相ノイズは、図4に示されるように、所定値のコヒーレンス長(たとえば、コイルの長さまたはその付近)においてピーク値を有する。このような一部の実施例では、コヒーレンス長は、位相ノイズが位相ノイズのピーク値のせいぜい2分の1未満であるように選択される。一部の実施例では、レーザ源のコヒーレンス長は所定値未満である。一部の実施例では、コヒーレンス長は、センサの位相ノイズが所定値以下となるように選択される。たとえば、一部の実施例では、狭帯域源のコヒーレンス長は、センサの位相ノイズが広帯域源によって駆動される場合よりも小さくなるように選択される。典型的に、センサが広帯域源(たとえばErドープSFS)によって駆動される場合に生じる位相ノイズは、約1μrad/√Hzであるか、または約0.5μrad/√Hz〜約2μrad/√Hzの範囲である。したがって、一部の実施例では、狭帯域源のコヒーレンス長は、位相ノイズが約1μrad/√Hz未満、約0.5μrad/√Hz未満、または約2μrad/√Hz未満となるように選択される。
さまざまな実施例について上で説明した。本発明をこれらの特定の実施例について説明したが、説明は発明の例示を目的とし、限定するためのものではない。当業者は、添付の請求項に規定される発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな修正および用途に想到し得る。
10 センサ、20 コイル、22 第1端、24 第2端、30 光結合器、40 レーザ源、52 第1の信号、54 第1の方向、56 第2の信号、58 第2の信号、60 第3の信号、70 光結合器、72 第1のポート、74 第2のポート、76 第3のポート、80 第2の光結合器、82 第1のポート、84 第2のポート、86 第3のポート、90 検出システム。

Claims (30)

  1. 光ファイバセンサであって、
    ある長さを有する光ファイバコイルと、
    前記コイルに光結合されたレーザ源とを備え、前記レーザ源はあるコヒーレンス長を有し、前記レーザ源からの光は、前記コイルに沿って第1の方向に伝播する第1の信号、および前記コイルに沿って第1の方向と反対の第2の方向に伝播する第2の信号としてコイルに伝達され、前記第1の信号および前記第2の信号の光路は互いにほぼ可逆的であり、前記第1の信号および前記第2の信号は、前記コイルを通って伝播した後で互いに合成され、第3の信号を生成し、前記コヒーレンス長は、1メートルより大きいか、または200ミクロン〜10センチメートルの範囲である、光ファイバセンサ。
  2. 前記コヒーレンス長は、500ミクロン〜10センチメートルの範囲である、請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記コヒーレンス長は、1ミリメートル〜10センチメートルの範囲である、請求項1に記載のセンサ。
  4. 前記コヒーレンス長は、1ミリメートル〜1センチメートルの範囲である、請求項1に記載のセンサ。
  5. 前記コヒーレンス長は、1センチメートル〜10センチメートルの範囲である、請求項1に記載のセンサ。
  6. 前記コヒーレンス長は、1メートル〜1キロメートルの範囲である、請求項1に記載のセンサ。
  7. 前記コヒーレンス長は、1メートル〜100メートルの範囲である、請求項1に記載のセンサ。
  8. 前記コヒーレンス長は、10メートル〜100メートルの範囲である、請求項1に記載のセンサ。
  9. 前記コヒーレンス長は、10メートル〜1キロメートルの範囲である、請求項1に記載のセンサ。
  10. 前記コヒーレンス長は、100メートル〜10キロメートルの範囲である、請求項1に記載のセンサ。
  11. 前記コヒーレンス長は、前記ある長さ未満である、請求項1に記載のセンサ。
  12. 前記センサは、コヒーレンス長の関数として変動する位相ノイズを有し、前記位相ノイズは、所定値のコヒーレンス長においてピーク値を有し、前記コヒーレンス長についての前記位相ノイズは、前記位相ノイズのピーク値のせいぜい2分の1未満である、請求項1に記載のセンサ。
  13. 前記センサは、コヒーレンス長の関数として変動する位相ノイズを有し、前記位相ノイズは、所定値のコヒーレンス長においてピーク値を有し、前記レーザ源の前記コヒーレンス長は、所定値未満である、請求項1に記載のセンサ。
  14. 前記センサは、コヒーレンス長の関数として変動する位相ノイズを有し、前記コヒーレンス長の位相ノイズは、約2μrad/√Hzとなる、請求項1に記載のセンサ。
  15. 前記センサは、コヒーレンス長の関数として変動する位相ノイズを有し、前記コヒーレンス長の位相ノイズは、約1μrad/√Hz未満となる、請求項1に記載のセンサ。
  16. 前記センサは、コヒーレンス長の関数として変動する位相ノイズを有し、前記コヒーレンス長の位相ノイズは、約0.5μrad/√Hz未満となる、請求項1に記載のセンサ。
  17. 前記第1の信号および前記第2の信号は、前記レーザ源からの光と同じ周波数を有する、請求項1に記載のセンサ。
  18. 前記レーザ源の平均波長安定度は、1ppmより大きい、請求項1に記載のセンサ。
  19. 前記センサは、前記コイルを有する標準的なサニャックループを含む光ファイバジャイロスコープである、請求項1に記載のセンサ。
  20. 光ファイバセンサを作動させる方法であって、前記方法は、
    ある長さを有する光ファイバコイルと、前記コイルに光結合されたレーザ源とを備える光ファイバセンサを提供するステップを含み、前記レーザ源は、前記センサの位相ノイズが所定値未満となるようなコヒーレンス長を有し、前記コヒーレンス長は、前記ある長さ未満であり、さらに、
    前記センサのDCオフセットを安定化させるステップと、
    前記レーザ源からの光を第1の信号および第2の信号として前記コイルに伝達するステップとを含み、前記第1の信号は、前記コイルに沿って第1の方向に伝播し、前記第2の信号は、前記コイルに沿って第1の方向と反対の第2の方向に伝播し、前記第1の信号および前記第2の信号の光路は互いにほぼ可逆的であり、さらに、
    前記第1の信号および前記第2の信号を互いに合成して、第3の信号を生成するステップを含む、方法。
  21. 前記コイルの長さに対する前記コヒーレンス長の比率は、0.1より大きい、請求項20に記載の方法。
  22. 前記コヒーレンス長は、1メートルより大きいか、または200ミクロン〜10センチメートルの範囲である、請求項20に記載の方法。
  23. 光ファイバセンサを構成する方法であって、前記方法は、
    レーザ源と、ある長さを有する光ファイバコイルとを備える光ファイバセンサを提供するステップを含み、前記コイルは、前記レーザ源からの光が、前記コイルに沿って第1の方向に伝播する第1の信号および前記コイルに沿って第1の方向と反対の第2の方向に伝播する第2の信号として前記コイルに伝達されるように前記レーザ源に光結合され、前記第1の信号および前記第2の信号の光路は互いにほぼ可逆的であり、前記第1の信号および前記第2の信号は、前記コイルを通って伝播した後で互いに合成されて第3の信号を生成し、前記センサは、前記レーザ源のコヒーレンス長の関数として変動する位相ノイズを有し、さらに、
    前記センサの位相ノイズが、前記センサが広帯域源によって駆動される場合に生じる位相ノイズ未満となるようなコヒーレンス長を有するように、レーザ源を選択するステップを含む、方法。
  24. 前記コヒーレンス長は、前記ある長さ未満である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記コイルの長さに対する前記コヒーレンス長の比率は、0.1より大きい、請求項24に記載の方法。
  26. 前記コヒーレンス長は、1メートルより大きいか、または200ミクロン〜10センチメートルの範囲である、請求項23に記載の方法。
  27. 前記所定値は、約2μrad/√Hz未満である、請求項23に記載の方法。
  28. 前記所定値は、約1μrad/√Hz未満である、請求項23に記載の方法。
  29. 前記所定値は、約0.5μrad/√Hz未満である、請求項23に記載の方法。
  30. 前記第1の信号および前記第2の信号は、前記レーザ源からの光と同じ周波数を有する、請求項23に記載の方法。
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