JP7339119B2 - 磁気センサの検査装置、磁気センサの検査方法 - Google Patents

磁気センサの検査装置、磁気センサの検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気センサの検査装置、磁気センサの検査方法に関するものである。
磁気センサの検査装置は、予め定めた方向の磁場を発生させ、磁気センサの出力が適正な範囲にあるかを検査するものであり、一般に縦方向と横方向の双方で検査するために、磁場の方向を切り替えることが求められている。また、複数の磁気センサを同時に検査するために、広い範囲で均一となる強い磁場を発生させることも望まれている。特許文献1では、磁場を発生させる円環状のコイルが、互いに直交する三軸方向に一対ずつあり、夫々が磁気センサを取り囲み、全体で正六面体を構成するように配置されている。
特開2013-36941号公報
特許文献1に記載された従来技術の場合、広い範囲で均一となる強い磁場を発生させるために、各コイルを大きくすることが考えられる。しかしながら、各組のコイルを大きくすると互いに干渉してしまうため、磁気センサから遠くに配置しなければならず、磁場の強度や均一性が低下する。
本発明の課題は、磁気センサの検査装置において、広い範囲で均一となる強い磁場を発生させることである。
本発明の一態様に係る磁気センサの検査装置は、検査対象となる磁気センサが接続される接続部と、平行に延びる一対の線形部が形成された環状の巻線であり、通電されるときに磁気センサに対して予め定めた方向の磁場を発生させる第一のコイル及び第二のコイルと、を備え、第一のコイル及び第二のコイルは、互いに対称性を有し、一方の線形部同士及び他方の線形部同士が平行となり、一方の線形部同士が離間し、他方の線形部同士が接近した状態で対向するように配置され、接続部は、一方の線形部同士の間に配置される。
本発明の一態様に係る磁気センサの検査方法は、環状の巻線である第一のコイル及び第二のコイルに、夫々、平行に延びる一対の線形部を形成し、第一のコイル及び第二のコイルを、互いに対称性を有し、一方の線形部同士及び他方の線形部同士が平行となり、一方の線形部同士が離間し、他方の線形部同士が接近した状態で対向するように配置し、一方の線形部同士の間に配置された接続部に、検査対象となる磁気センサを接続し、第一のコイル及び第二のコイルに通電し、磁気センサに対して予め定めた方向の磁場を発生させ、磁気センサの出力が適正な範囲にあるか否かを診断する。
本発明によれば、対称性を有する第一のコイル及び第二のコイルを、一方の線形部同士が離間し、他方の線形部同士が接近した状態で対向するように配置したことで、双方への通電によって、予め定めた方向の磁場を発生させることができる。すなわち、第一のコイル及び第二のコイルを大型化しても互いの配置に干渉することがないため、広い範囲で均一となる強い磁場を発生させることができる。
磁気センサの検査装置を示す図である。 X‐Z平面に沿った各コイルの断面を示す図である。 縦磁場印加モードを示す図である。 横磁場印加モードを示す図である。 磁場のシミュレーション結果を示す図である。 磁気センサの検査処理を示すフローチャートである。 変形例を示す図である。 第2実施形態を示す図である。 第2実施形態における磁場のシミュレーション結果を示す図である。 第3実施形態を示す図である。 第3実施形態における横磁場印加モードを示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであり、構成を下記のものに特定するものでない。すなわち、本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
《第1実施形態》
《構成》
以下の説明では、互いに直交する三方向を、便宜的に、X方向、Y方向、及びZ方向とし、ここではX方向及びY方向を水平方向とし、Z方向を垂直方向とする。
図1は、磁気センサの検査装置を示す図である。
磁気センサの検査装置11は、ソケット12(接続部)と、ソケット基板13と、テスタ14と、コイル21(第一のコイル)と、コイル22(第二のコイル)と、切替リレー23と、駆動電源24と、コントローラ25(制御部)と、を備える。
ソケット12は、ソケット基板13の上面に固定されており、ソケット基板13の電気回路、及び配線15を介してテスタ14に接続されている。ソケット基板13には、複数のソケット12が固定されており、各ソケット12には、検査対象となる磁気センサ16が接続可能である。磁気センサ16は、磁場(磁界)の強度と方向を検出し、検出した信号はテスタ14で読み込まれ、こうして磁気センサ16の出力が適正な範囲にあるかが検査される。
コイル21は、配線26を介して切替リレー23に接続され、コイル22は、配線27を介して切替リレー23に接続され、夫々、駆動電源24から電力が供給される。切替リレー23は、コイル21の通電方向、及びコイル22の通電方向を、任意に切り替えることができる。コントローラ25は、例えばマイクロコンピュータで構成され、磁気センサ16に対して実施する検査方向に応じて、コイル21及びコイル22への通電を制御する。
コイル21及びコイル22は、環状に巻かれた巻線であり、通電されるときに予め定めた方向の磁場を発生させる。コイル21及びコイル22は、互いに対称性を有する。具体的には、Y‐Z平面を軸に線対称の関係にあり、夫々、略直角に曲がっていて、一方側がX‐Y平面に沿い、他方側がY‐Z平面に沿った形状である。
図2は、X‐Z平面に沿った各コイルの断面を示す図である。
コイル21には、Y方向に沿って延びる一対の上側線形部31(一方の線形部)、及び下側線形部32(他方の線形部)が形成されている。コイル21は、上側線形部31と下側線形部32との中央が、Y方向と平行な折り目で屈曲しており、その屈曲部にコイル中心c1がある。すなわち、コイル21は、コイル中心c1がソケット12に近づく側に曲がっている。
コイル22には、Y方向に沿って延びる一対の上側線形部33(一方の線形部)、及び下側線形部34(他方の線形部)が形成されている。コイル22は、上側線形部33と下側線形部34との中央が、Y方向と平行な折り目で屈曲しており、その屈曲部にコイル中心c2がある。すなわち、コイル22は、コイル中心c2がソケット12に近づく側に曲がっている。
コイル21及びコイル22は、上側線形部同士(31と33)及び下側線形部同士(32と34)が平行となり、上側線形部同士(31と33)が離間し、下側線形部同士(32と34)が接近した状態で対向するように配置されている。コイル21及びコイル22は、互いにできるだけ近づけることが好ましいが、非接触状態を保つ必要がある。コイル21及びコイル22は、略同一の寸法であり、Z方向の位置、及びY方向の位置も略同一である。
コントローラ25は、コイル21及びコイル22の双方に通電し、Z方向及びX方向の二方向に磁場を切り替えて発生させる。具体的には、何れか一方の通電方向を逆転することで磁場の方向を切り替えるが、ここではコイル21の通電方向を逆転させる例について説明する。
図3は、縦磁場印加モードを示す図である。
図中の(a)はコイル21及びコイル22の斜視図であり、図中の(b)はA矢視図である。コイル21に流れる電流I1を実線矢印で示し、コイル21が単独で作る磁場H1を点線矢印で示す。ソケット12の位置からコイル21のコイル中心c1を見て、電流I1は反時計回りに流れ、Y方向から見てソケット12の位置には、屈曲したコイル21の内角側から外角側に向かって斜め上に磁場H1が発生する。コイル22に流れる電流I2を実線矢印で示し、コイル22が単独で作る磁場H2を点線矢印で示す。ソケット12の位置からコイル22のコイル中心c2を見て、電流I2は反時計回りに流れ、Y方向から見てソケット12の位置には、屈曲したコイル22の内角側から外角側に向かって斜め上に磁場H2が発生する。コイル21及びコイル22の双方で作る合成磁場Hをブロック矢印で示す。ソケット12の位置には、Z方向に沿って上方に向かう合成磁場Hが発生する。
図4は、横磁場印加モードを示す図である。
図中の(a)はコイル21及びコイル22の斜視図であり、図中の(b)はA矢視図である。コイル21に流れる電流I1を実線矢印で示し、コイル21が単独で作る磁場H1を点線矢印で示す。ソケット12の位置からコイル21のコイル中心c1を見て、電流I1は時計回りに流れ、Y方向から見てソケット12の位置には、屈曲したコイル21の外角側から内角側に向かって斜め下に磁場H1が発生する。コイル22に流れる電流I2を実線矢印で示し、コイル22が単独で作る磁場H2を点線矢印で示す。ソケット12の位置からコイル22のコイル中心c2を見て、電流I2は反時計回りに流れ、Y方向から見てソケット12の位置には、屈曲したコイル22の内角側から外角側に向かって斜め上に磁場H2が発生する。コイル21及びコイル22の双方で作る合成磁場Hをブロック矢印で示す。ソケット12の位置には、X方向に沿ってコイル22の側からコイル21の側に向かう合成磁場Hが発生する。
図5は、磁場のシミュレーション結果を示す図である。
図中の(a)は縦磁場印加モードを示し、図中の(b)は横磁場印加モードを示す。コイル21及びコイル22の各線形部(31~34)に電流が流れるとき、右ねじの法則により、各線形部の周りに磁場が発生する。すなわち、紙面上、奥から手前に電流が流れるときには、線形部の周りに反時計回りの磁場が発生し、手前から奥に電流が流れるときには、線形部の周りに時計回りの磁場が発生する。縦磁場印加モードでは、上側線形部同士(31と33)の磁場が支配的になり、ソケット12の位置において、Z方向に沿って上方に向かう磁場を発生させる。横磁場印加モードでは、下側線形部同士(32と34)の磁場が支配的になり、ソケット12の位置において、X方向に沿ってコイル22の側からコイル21の側に向かう磁場を発生させる。
図中の(a)において点線で囲んだ領域35は、縦磁場を印加できる有効範囲を示しており、この領域35内であれば、ソケット12の配置を移動させてもよい。図中の(b)において点線で囲んだ領域36は、横磁場を印加できる有効範囲を示しており、この領域36内であれば、ソケット12の配置を移動させてもよい。すなわち、コイル21及びコイル22における上側線形部同士(31と33)の間となる中央付近は、概ね縦磁場及び横磁場の双方を印加できる有効範囲であり、この範囲内にソケット12の配置が設定される。
次に、磁気センサの検査方法について説明する。
図6は、磁気センサの検査処理を示すフローチャートである。
磁気センサの検査処理は、ユーザによって検査要求が入力されたときに、コントローラ25で実行される。
先ずステップS101では、ソケット12に対する磁気センサ16の接続が完了しているか否かを判定する。磁気センサ16の接続が完了しているときにはステップS102に移行する。磁気センサ16の接続が完了していないときには、接続が完了するまで待機する。
ステップS102では、コイル21及びコイル22の双方に通電し、縦磁場印加モードを実行する。
続くステップS103では、磁気センサ16の出力信号をテスタ14から取得する。
続くステップS104では、縦磁場の印加に対して、各磁気センサ16の出力が適正な範囲にあるか否かを診断し、診断結果をモニタに表示するなどしてユーザに通知する。
続くステップS105では、コイル21及びコイル22の双方に通電し、横磁場印加モードを実行する。このとき、縦磁場印加モードのときとは、コイル21の通電方向を逆転させる。
続くステップS106では、磁気センサ16の出力信号をテスタ14から取得する。
続くステップS107では、横磁場の印加に対して、各磁気センサ16の出力が適正な範囲にあるか否かを診断し、診断結果をモニタに表示するなどしてユーザに通知し、所定のメインプログラムに復帰する。
《作用》
次に、第1実施形態の主要な作用効果について説明する。
磁気センサの検査装置11は、一般に縦方向と横方向の双方で検査するために、磁場の方向を切り替えることが必要で、さらに複数の磁気センサ16を同時に検査するために、広い範囲で均一となる強い磁場を発生させることも望まれている。複数の方向に一対ずつコイルを設け、各コイルを大きくすることが考えられる。しかしながら、各組のコイルを大きくすると互いに干渉してしまうため、磁気センサ16から遠くに配置しなければならず、磁場の強度や均一性が低下する。さらに、水平磁場を発生させる一対のコイルを設けると共に、その外側に垂直磁場を発生させる一対のコイルを設けることも考えられる。しかしながら、この構成の場合には、水平磁場の強度に比べて垂直磁場の強度が弱まってしまう。
そこで、対称性を有する一対のコイル21及びコイル22を、上側線形部同士(31と33)が離間し、下側線形部同士(32と34)が接近した状態で対向するように配置した。そして、磁気センサ16が接続されるソケット12を、上側線形部同士(31と33)の間に配置した。これにより、コイル21及びコイル22の双方への通電によって、予め定めた方向の磁場を発生させることができる。すなわち、コイル21及びコイル22を大型化しても互いの配置に干渉することがないため、広い範囲で均一となる強い磁場を発生させることができる。
コイル21(22)は、上側線形部31(33)と下側線形部32(34)との間が、Y方向と平行な折り目で直角に曲がっている。具体的には、コイル中心c1(c2)がソケット12に近づく側に曲がっている。これにより、コイル21及びコイル22の双方への通電によって、広い範囲で均一となる強い磁場を予め定めた方向に発生させることができる。すなわち、コイル中心c1(c2)は、最も磁場が強い場所であるため、コイル中心c1(c2)をソケット12に近づけることで、例えば80[mT]ほどの強い磁場を発生させることが可能となる。
コイル21及びコイル22は、異なる複数の方向に磁場を切り替えて発生させる。具体的には、直交する二方向に磁場を切り替えて発生させる。これにより、磁気センサ16を回転させることなく、直交する二方向において磁気センサ16の検査を実施することができる。
コントローラ25は、コイル21及びコイル22の双方に通電し、切替リレー23を介して何れか一方の通電方向を逆転することで磁場の方向を切り替える。これにより、個別の駆動電源を設けることなく、磁場の方向を切り替えることができる。したがって、コストの増大を抑制できる。
本実施形態によれば、縦磁場印加モードであれ、横磁場印加モードであれ、磁場を印加できる有効範囲(領域35、領域36)で磁場の強度が概ね均一な分布となり、精度よく測定できることが判明している。また磁場強度は、シミュレーションにより予測した値と実験により実測した値との差も極僅かであり、通常のコイルと同程度の安定性が得られることも判明している。
《変形例》
本実施形態では、コイル21及びコイル22が、略直角に曲がっている構成について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、湾曲させたり、線形にしたりしてもよい。
図7は、変形例を示す図である。
図中の(a)は、コイル21及びコイル22を湾曲させた構成を示す。この場合も、直交する二方向に磁場を切り替えて発生させることができる。略直角に曲げる構成と比べると強度は劣るが、例えば30[mT]ほどの磁場を発生させることが可能となる。
図中の(b)は、コイル21及びコイル22を線形にした構成を示す。この場合も、直交する二方向に磁場を切り替えて発生させることができる。略直角に曲げる構成と比べると強度は劣るが、例えば16[mT]ほどの磁場を発生させることが可能となる。
本実施形態では、コイル21及びコイル22の上面側にソケット12を配置する構成としているが、これに限定されるものではなく、磁気センサの検査装置11の上下方向を逆転させた構成としてもよい。
本実施形態では、縦磁場印加モードと横磁場印加モードとを切り替える際に、コイル21の通電方向を逆転させる構成としているが、これに限定されるものではなく、コイル22の通電方向を逆転させる構成としてもよい。
《第2実施形態》
《構成》
第2実施形態は、コイル中心c1(c2)がソケット12から遠ざかる側に曲がっているものである。
ここでは、コイル21及びコイル22の曲げ方向が異なることを除いては、前述した第1実施形態と同様であるため、共通する部分については同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
図8は、第2実施形態を示す図である。
コイル21及びコイル22は、夫々、略直角に曲がっていて、一方側がX‐Y平面に沿い、他方側がY‐Z平面に沿った形状である。
コイル21は、上側線形部31と下側線形部32との中央が、Y方向と平行な折り目で屈曲しており、その屈曲部にコイル中心c1がある。すなわち、コイル21は、コイル中心c1がソケット12から遠ざかる側に曲がっている。
コイル22は、上側線形部33と下側線形部34との中央が、Y方向と平行な折り目で屈曲しており、その屈曲部にコイル中心c2がある。すなわち、コイル22は、コイル中心c2がソケット12から遠ざかる側に曲がっている。
コイル21及びコイル22は、上側線形部同士(31と33)が離間し、下側線形部同士(32と34)が接近した状態で対向するように配置されている。コイル21及びコイル22は、互いにできるだけ近づけることが好ましいが、非接触状態を保つ必要がある。コイル21及びコイル22は、略同一の寸法であり、Z方向の位置、及びY方向の位置も略同一である。
図9は、第2実施形態における磁場のシミュレーション結果を示す図である。
図中の(a)は縦磁場印加モードを示し、図中の(b)は横磁場印加モードを示す。コイル21及びコイル22の各線形部(31~34)に電流が流れるとき、右ねじの法則により、各線形部の周りに磁場が発生する。すなわち、紙面上、奥から手前に電流が流れるときには、線形部の周りに反時計回りの磁場が発生し、手前から奥に電流が流れるときには、線形部の周りに時計回りの磁場が発生する。縦磁場印加モードでは、上側線形部同士(31と33)の磁場が支配的になり、ソケット12の位置において、Z方向に沿って上方に向かう磁場を発生させる。横磁場印加モードでは、下側線形部同士(32と34)の磁場が支配的になり、ソケット12の位置において、X方向に沿ってコイル22の側からコイル21の側に向かう磁場を発生させる。
《作用》
次に、第2実施形態の主要な作用効果について説明する。
コイル21(22)は、上側線形部31(33)と下側線形部32(34)との間が、Y方向と平行な折り目で直角に曲がっている。具体的には、コイル中心c1(c2)がソケット12から遠ざかる側に曲がっている。この場合も、コイル21及びコイル22の双方への通電によって、広い範囲で均一となる強い磁場を予め定めた方向に発生させることができる。
その他の作用効果については、前述した第1実施形態と同様である。
《第3実施形態》
《構成》
第3実施形態は、一対のコイルを複数配置したものである。
ここでは、一対のコイルを複数配置することを除いては、前述した第1実施形態と同様であるため、共通する部分については同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
図10は、第3実施形態を示す図である。
Z方向から見て、ソケット12に対して周方向に四つのコイル41~コイル44を配置している。コイル41及びコイル42は、Y方向に沿ってソケット12を挟んで対向するように配置され、夫々、Y方向から見ると、第1実施形態のコイル21及びコイル22をY方向から見た形状と同一である。コイル43及びコイル44は、X方向に沿ってソケット12を挟んで対向するように配置され、夫々、X方向から見ると、第1実施形態のコイル21及びコイル22をY方向から見た形状と同一である。
図11は、第3実施形態における横磁場印加モードを示す図である。
図中の(a)はコイル41及びコイル42を通電状態にし、コイル43及びコイル44を非通電状態にした状態を示す。コイル41に流れる電流I1を実線矢印で示しており、ソケット12の位置からコイル41のコイル中心を見て、電流I1は時計回りに流れる。コイル42に流れる電流I2を実線矢印で示しており、ソケット12の位置からコイル42のコイル中心を見て、電流I2は反時計回りに流れる。コイル41及びコイル42の双方で作る合成磁場Hをブロック矢印で示す。ソケット12の位置には、X方向に沿ってコイル42の側からコイル41の側に向かう合成磁場Hが発生する。
図中の(b)はコイル41及びコイル42を非通電状態にし、コイル43及びコイル44を通電状態にした状態を示す。コイル43に流れる電流I3を実線矢印で示しており、ソケット12の位置からコイル43のコイル中心を見て、電流I1は時計回りに流れる。コイル44に流れる電流I4を実線矢印で示しており、ソケット12の位置からコイル44のコイル中心を見て、電流I4は反時計回りに流れる。コイル42及びコイル43の双方で作る合成磁場Hをブロック矢印で示す。ソケット12の位置には、Y方向に沿ってコイル44の側からコイル43の側に向かう合成磁場Hが発生する。
なお、縦磁場印加モードについては、コイル41~コイル44の全てを通電状態にしてもよいし、コイル41及びコイル42の一対かコイル43及びコイル44の一対だけを通電状態にしてもよい。何れの場合であっても、各コイルには、ソケット12の位置から各コイル中心を見て反時計回りに通電すればよい。
《作用》
次に、第3実施形態の主要な作用効果について説明する。
本実施形態では、ソケット12を囲むように、一対のコイル41及びコイル42、並びに一対のコイル43及びコイル44を配置した。これにより、横方向においても直交する二方向において磁気センサ16の検査を実施することができる。
その他の作用効果については、前述した第1実施形態と同様である。
なお、本実施形態では、第1実施形態のように、各コイル中心がソケット12に近づく側に曲がっている構成について説明したが、これに限定されるものではない。第2実施形態のように、各コイル中心がソケット12から遠ざかる側に曲がっている構成としてもよい。
以上、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。
11…検査装置、12…ソケット、13…ソケット基板、14…テスタ、15…配線、16…磁気センサ、21…コイル、22…コイル、23…切替リレー、24…駆動電源、25…コントローラ、26…配線、27…配線、31…上側線形部、32…下側線形部、33…上側線形部、34…下側線形部、35…領域、36…領域、41…コイル、42…コイル、43…コイル、44…コイル、H…合成磁場、H1…磁場、H2…磁場、I1…電流、I2…電流、I3…電流、I4…電流、c1…コイル中心、c2…コイル中心

Claims (5)

  1. 検査対象となる磁気センサが接続される接続部と、
    状の巻線であり、通電されるときに前記磁気センサに対して磁場を発生させる第一のコイル及び第二のコイルと、を備え、
    互いに直交する三方向をX方向、Y方向、及びZ方向とし、
    前記第一のコイルは、Y方向に沿って延びる一対の第一の上側線形部、及び第一の下側線形部が形成され、前記第一の上側線形部と前記第一の下側線形部との間が、Y方向と平行な折り目で直角に曲がっており、
    前記第二のコイルは、Y方向に沿って延びる一対の第二の上側線形部、及び第二の下側線形部が形成され、前記第二の上側線形部と前記第二の下側線形部との間が、Y方向と平行な折り目で直角に曲がっており、
    前記第一のコイル及び前記第二のコイルは、Y‐Z平面を軸に線対称の関係にあり、夫々、直角に曲がった一方側がX‐Y平面に沿い、直角に曲がった他方側がY‐Z平面に沿った形状であり、Y方向から見て、前記第一の上側線形部と前記第二の上側線形部との距離が、前記第一の下側線形部と前記第二の下側線形部との距離よりも大きくされ、
    前記接続部は、前記第一の上側線形部と前記第二の上側線形部との間に配置され
    通電によって前記第一のコイルが単独で作る磁場と、通電によって前記第二のコイルが単独で作る磁場と、でY方向から見てZ方向に沿った又はX方向に沿った合成磁場を発生させることで、前記接続部に接続された前記磁気センサに前記合成磁場を印加し、
    前記磁気センサの出力が適正な範囲にあるか否かを診断することを特徴とする磁気センサの検査装置。
  2. 前記第一のコイル及び前記第二のコイルは、
    Y方向から見て、前記第一の上側線形部と前記第二の上側線形部との間に、夫々の屈曲部が配置されていることを特徴とする請求項に記載した磁気センサの検査装置。
  3. 前記第一のコイル及び前記第二のコイルは、
    前記接続部に対して、Y方向から見てZ方向に沿った前記合成磁場とZ方向に沿った前記合成磁場とを切り替えて発生させることを特徴とする請求項1又は2に記載した磁気センサの検査装置。
  4. 前記第一のコイル及び前記第二のコイルの双方に通電し、何れか一方の通電方向を逆転することで前記合成磁場の方向を切り替える制御部を備えることを特徴とする請求項に記載した磁気センサの検査装置。
  5. 互いに直交する三方向をX方向、Y方向、及びZ方向とし、
    環状の巻線である第一のコイルに、Y方向に沿って延びる一対の第一の上側線形部、及び第一の下側線形部を形成し、前記第一の上側線形部と前記第一の下側線形部との間を、Y方向と平行な折り目で直角に曲げてあり、
    環状の巻線である第二のコイルに、Y方向に沿って延びる一対の第二の上側線形部、及び第二の下側線形部を形成し、前記第二の上側線形部と前記第二の下側線形部との間を、Y方向と平行な折り目で直角に曲げてあり、
    前記第一のコイル及び前記第二のコイルを、Y‐Z平面を軸に線対称の関係とし、夫々、直角に曲がった一方側がX‐Y平面に沿い、直角に曲がった他方側がY‐Z平面に沿った形状にし、Y方向から見て、前記第一の上側線形部と前記第二の上側線形部との距離を、前記第一の下側線形部と前記第二の下側線形部との距離よりも大きくし、
    前記第一の上側線形部と前記第二の上側線形部との間に配置された接続部に、検査対象となる磁気センサを接続し、
    前記第一のコイル及び前記第二のコイルに通電し、前記第一のコイルが単独で作る磁場と、前記第二のコイルが単独で作る磁場と、でY方向から見てZ方向に沿った又はX方向に沿った合成磁場を発生させることで、前記磁気センサに前記合成磁場を印加し、
    前記磁気センサの出力が適正な範囲にあるか否かを診断することを特徴とする磁気センサの検査方法。
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