JP7338918B1 - イノシトール脂肪酸エステル - Google Patents
イノシトール脂肪酸エステル Download PDFInfo
- Publication number
- JP7338918B1 JP7338918B1 JP2022169528A JP2022169528A JP7338918B1 JP 7338918 B1 JP7338918 B1 JP 7338918B1 JP 2022169528 A JP2022169528 A JP 2022169528A JP 2022169528 A JP2022169528 A JP 2022169528A JP 7338918 B1 JP7338918 B1 JP 7338918B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fatty acid
- inositol
- acid ester
- less
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Lubricants (AREA)
Abstract
Description
例えば、特許文献1には、ネオペンチル型ポリオール脂肪酸エステルが開示されている。
[1]
イノシトールと炭素数2以上18以下の脂肪酸で形成されたイノシトール脂肪酸エステル(イノシトールと炭素数2以上18以下の脂肪酸とのエステル)。
[2]
イノシトールが、米ぬか由来のイノシトールを含む、[1]記載のイノシトール脂肪酸エステル。
[3]
イノシトールが、myo-イノシトールを含む、[1]又は[2]記載のイノシトール脂肪酸エステル。
[4]
エステル化率が50%以上である、[1]~[3]のいずれか記載のイノシトール脂肪酸エステル。
[5]
[1]~[4]のいずれか記載のイノシトール脂肪酸エステルを含む組成物。
[6]
潤滑油用である、[5]記載の組成物。
このような脂肪酸エステル(イノシトール脂肪酸エステル)は、優れた潤滑性を奏しうる。
本発明のイノシトール脂肪酸エステルは、通常、イノシトールと脂肪酸とのエステル(イノシトール脂肪酸エステル)である。
イノシトール(エステルを構成するイノシトール、エステルの原料となるイノシトール)としては、特に限定されず、例えば、allo-イノシトール(1,2,3,4/5,6-イノシトール)、chiro-イノシトール(1,2,4/3,5,6-イノシトール)(例えば、D-chiro-イノシトール、L-chiro-イノシトール)、cis-イノシトール(1,2,3,4,5,6/0-イノシトール)、epi-イノシトール(1,2,3,4,5/6-イノシトール)、myo-イノシトール(1,2,3,5/4,6-イノシトール)、muco-イノシトール(1,2,4,5/3,6-イノシトール)、neo-イノシトール(1,2,3/4,5,6-イノシトール)、scyllo-イノシトール(1,3,5/2,4,6-イノシトール)等が挙げられ、好ましくは、myo-イノシトールであってもよい。
市販品の例としては、例えば、築野食品工業株式会社製のイノシトール等を使用してもよい。合成方法としては、特に限定されず、公知の方法を使用することができる。
脂肪酸(エステルを構成する脂肪酸、エステルの原料となる脂肪酸)は、一価であってもよく、多価(二価以上)であってもよい。
なお、脂肪酸は、鎖状(直鎖状、分岐鎖状)、環状などのいずれであってもよく、飽和、不飽和のいずれであってもよい。不飽和脂肪酸において、不飽和結合(炭素-炭素二重結合、炭素-炭素三重結合等)の数は、特に限定されず、例えば、1以上(例えば、1~21、1~10、1~5、1~4、1~3等程度)であればよい。
脂肪酸の炭素数の上限値は、特に限定されないが、例えば、50(例えば、45、40、35、30、25、22、20、18)等であってもよい。
脂肪酸は、通常は、一価脂肪酸を少なくとも使用すればよく、一価脂肪酸と多価脂肪酸の両方を使用してもよい。
イノシトール脂肪酸エステルは、全エステルであってもよく、部分エステルであってもよい。
イノシトール脂肪酸エステルのエステル化率の下限値は、特に限定されず、例えば、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%等であってもよい。
エステル化率は、下記式により算出することができる。なお、下記式中のエステル価は、JIS K 0070-1992に基づいて算出される。
エステル化率(%)={エステル価/(エステル価+水酸基価)}×100
イノシトール脂肪酸エステルの酸価の下限値は、特に限定されず、0mgKOH/gであってもよく、有限値(例えば、0.01mgKOH/g、0.02mgKOH/g、0.03mgKOH/g、0.04mgKOH/g、0.05mgKOH/g、0.06mgKOH/g、0.07mgKOH/g、0.08mgKOH/g、0.09mgKOH/g、0.1mgKOH/g)であってもよい。
イノシトール脂肪酸エステル水酸基価の下限値は、特に限定されず、0mgKOH/gであってもよく、有限値(例えば、0.01mgKOH/g、0.02mgKOH/g、0.03mgKOH/g、0.04mgKOH/g、0.05mgKOH/g、0.1mgKOH/g、0.3mgKOH/g、0.5mgKOH/g等)であってもよい。
イノシトール脂肪酸エステルの流動点の下限値は、特に限定されないが、例えば、―100℃(例えば、―90℃、―80℃、―70℃、―60℃、―50℃)であってもよい。
イノシトール脂肪酸エステルの100℃における動粘度の下限値は、特に限定されないが、例えば、1mm2/s、3mm2/s、5mm2/s、8mm2/s等であってもよい。
本発明のイノシトール脂肪酸エステルは、種々の用途[例えば、潤滑油、樹脂用添加剤、化粧品、界面活性剤、加工油、グリース等]に使用できる。なお、イノシトール脂肪酸エステルは、何らかの主剤や添加剤を含む組成物を形成してもよい。
JIS K 0070-1992に従って測定した。
JIS K 0070-1992に従って測定した。
JIS K 0070-1992に従って測定及び算出した。
なお、エステル化率(%)は、下記式により算出される値である。
エステル化率(%)={エステル価/(エステル価+水酸基価)}×100
自動流動点・曇り点試験器 mpc-6形(田中科学機器製作株式会社製)を用いて、取扱説明書に記載の方法に従って、各種脂肪酸エステルの流動点を測定し、評価を行った。尚、この測定方法は米国規格(ASTM D6749-02(2018) 石油製品の流動点(自動エア圧力法)のための標準試験方法)に従っており、また、日本工業規格(JIS 2269:1987 原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法)に対応している測定方法である。具体的には、当該試験器の測定用セルに各種脂肪酸エステルを標線まで入れ、45℃まで予備加熱した後、予期点+40℃までは4℃/分、それ以降は試験終了まで1℃/分の速度で冷却した。
JIS K-2283に従って測定した。
ASTM D4172に従い、摩擦磨耗試験機(神鋼造機株式会社製)を使用し、脂肪酸エステルの耐摩耗性を評価した。ボールとして、径1/2インチ(SUJ2)を用い、荷重30kgf、回転速度1500rpm、温度50℃、試験時間30分の条件下でシェル四球摩耗試験での摩耗痕径(mm)を測定して評価した。本評価においては、摩耗痕径が小さいほど、耐摩耗性に優れる(すなわち、潤滑性に優れる)ことを意味する。
試料(脂肪酸エステル)5gと水1gを混合して70℃の恒温槽に48時間静置後、上層の酸価を上記方法で測定した。本評価においては、試験前の脂肪酸エステルの酸価との差異が小さいほど、耐加水分解性に優れることを意味する。
硼珪酸ガラス製で口内径φ21.5mm、胴径φ24mm、全長40mmのカップに、脂肪酸エステル2gを投入し、220℃、96時間の条件下で加熱試験を行った。24時間毎の脂肪酸エステル量を測定した。加熱前の脂肪酸エステル量に対する蒸発量を質量減少率(%)として算出することにより、耐熱性を評価した。本評価においては、蒸発量が少ないほど、耐熱性が良好であることを意味する。
攪拌器、温度計及び冷却管付きディーンスターク管を備えた1Lの4つ口フラスコに、ヘプタン酸(東京化成)530g(4.1モル)、米糠由来のイノシトール(築野食品工業製)100g(0.56モル)、及び触媒としての亜鉛末(東京化成)を総量に対し0.05質量%、還元剤として次亜燐酸ソーダ(東京化成)を総量に対し0.05質量%仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温した。230℃到達後、減圧し、留出してくる生成水をディーンスターク管で除去しながら、エステル化反応を行った。水酸基価が1.0mgKOH/g以下になったところで反応を終了した。反応終了後、過剰の脂肪酸を230~250℃真空条件下にて留去して粗脂肪酸エステルを得た。粗脂肪酸エステルに対してそれぞれ0.2質量%の活性炭と活性白土を投入し、80℃で30分攪拌した後、1時間減圧下で攪拌した。その後、常圧に戻し、ろ過してそれらを除去し、脂肪酸エステルを得た。得られた脂肪酸エステルのエステル化率は、99.7%であった。
攪拌器、温度計及び冷却管付きディーンスターク管を備えた1Lの4つ口フラスコに、ヘプタン酸(東京化成)405g(3.1モル)、米糠由来のイノシトール(築野食品工業製)100g(0.56モル)、及び触媒としての酸化スズ(東京化成)を総量に対し0.05質量%、還元剤として次亜燐酸ソーダ(東京化成)を総量に対し0.02質量%仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温した。230℃到達後、減圧し、留出してくる生成水をディーンスターク管で除去しながら、エステル化反応を行った。酸価が0.5mgKOH/g以下になったところで反応を終了した。反応終了後、過剰の脂肪酸を230~250℃真空条件下にて留去して粗脂肪酸エステルを得た。粗脂肪酸エステルに対してそれぞれ0.2質量%の活性炭と活性白土を投入し、80℃で30分攪拌した後、1時間減圧下で攪拌した。その後、常圧に戻し、ろ過してそれらを除去し、脂肪酸エステルを得た。得られた脂肪酸エステルのエステル化率は、94.2%であった。
攪拌器、温度計及び冷却管付きディーンスターク管を備えた1Lの4つ口フラスコに、ヘプタン酸(東京化成)334g(2.6モル)、酢酸(東京化成)66g(1.1モル)、米糠由来のイノシトール(築野食品工業製)100g(0.56モル)、及び触媒としての亜鉛末(東京化成)を総量に対し0.05質量%、還元剤として次亜燐酸ソーダ(東京化成)を総量に対し0.05質量%仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温した。230℃到達後、減圧し、留出してくる生成水をディーンスターク管で除去しながら、エステル化反応を行った。水酸基価が5.0mgKOH/g以下になったところで反応を終了した。反応終了後、過剰の脂肪酸を150~250℃真空条件下にて留去して粗脂肪酸エステルを得た。粗脂肪酸エステルに対してそれぞれ0.2質量%の活性炭と活性白土を投入し、80℃で30分攪拌した後、1時間減圧下で攪拌した。その後、常圧に戻し、ろ過してそれらを除去し、脂肪酸エステルを得た。得られた脂肪酸エステルのエステル化率は、98.7%であった。
攪拌器、温度計及び冷却管付きディーンスターク管を備えた1Lの4つ口フラスコに、イソステアリン酸(築野食品工業製)587g(2.1モル)、米糠由来のイノシトール(築野食品工業製)70g(0.39モル)、還元剤として次亜燐酸ソーダ(東京化成)を総量に対し0.05質量%仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温した。230℃到達後、減圧し、留出してくる生成水をディーンスターク管で除去しながら、エステル化反応を行った。酸価が4.0mgKOH/g以下になったところで反応を終了した。反応終了後、過剰の脂肪酸を230~250℃真空条件下にて留去して粗脂肪酸エステルを得た。粗脂肪酸エステルに対して、50%水酸化ナトリウム水溶液4.0gを投入し、40℃で1時間攪拌した。その後、それぞれ0.2質量%の活性炭と活性白土を投入し、40℃で30分攪拌した後、1時間減圧下で攪拌した。その後、常圧に戻し、ろ過してそれらを除去し、脂肪酸エステルを得た。得られた脂肪酸エステルのエステル化率は86.7%であった。
攪拌器、温度計及び冷却管付きディーンスターク管を備えた1Lの4つ口フラスコに、イソステアリン酸(築野食品工業製)328g(1.2モル)、米糠由来のイノシトール(築野食品工業製)60g(0.33モル)、触媒として亜鉛末(東京化成)を総量に対し0.05質量%、還元剤として次亜燐酸ソーダ(東京化成)を総量に対し0.05質量%仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温した。230℃到達後、減圧し、留出してくる生成水をディーンスターク管で除去しながら、エステル化反応を行った。酸価が2.0mgKOH/g以下になったところで反応を終了した。反応終了後、過剰の脂肪酸を230~250℃真空条件下にて留去して粗脂肪酸エステルを得た。粗脂肪酸エステルに対して、50%水酸化ナトリウム水溶液4.0gを投入し、40℃で1時間攪拌した。その後、それぞれ0.2質量%の活性炭と活性白土を投入し、40℃で30分攪拌した後、1時間減圧下で攪拌した。その後、常圧に戻し、ろ過してそれらを除去し、脂肪酸エステルを得た。得られた脂肪酸エステルのエステル化率は59.4%であった。
攪拌器、温度計及び冷却管付きディーンスターク管を備えた1Lの4つ口フラスコに、ヘプタン酸(東京化成)252.9g(1.9モル)、米糠由来のイノシトール(築野食品工業製)100g(0.56モル)、触媒として亜鉛末(東京化成)を総量に対し0.05質量%、還元剤として次亜燐酸ソーダ(東京化成)を総量に対し0.05質量%仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温した。230℃到達後、減圧し、留出してくる生成水をディーンスターク管で除去しながら、エステル化反応を行った。酸価が2.0mgKOH/g以下になったところで反応を終了した。反応終了後、過剰の脂肪酸を230~250℃真空条件下にて留去して粗脂肪酸エステルを得た。粗脂肪酸エステルに対して、50%水酸化ナトリウム水溶液4.0gを投入し、40℃で1時間攪拌した。その後、それぞれ0.2質量%の活性炭と活性白土を投入し、40℃で30分攪拌した後、1時間減圧下で攪拌した。その後、常圧に戻し、ろ過してそれらを除去し、脂肪酸エステルを得た。得られた脂肪酸エステルのエステル化率は58.4%であった。
攪拌器、温度計及び冷却管付きディーンスターク管を備えた1Lの4つ口フラスコに、イソステアリン酸(築野食品工業製)497g(1.8モル)、トリメチロールプロパン(東京化成)70g(0.52モル)、触媒としてメタンスルホン酸(東京化成)を総量に対し0.05質量%仕込み、還元剤として次亜燐酸ソーダ(東京化成)を総量に対し0.05質量%仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温した。230℃到達後、減圧し、留出してくる生成水をディーンスターク管で除去しながら、エステル化反応を行った。水酸基価が5.0mgKOH/g以下になったところで反応を終了した。反応終了後、過剰の脂肪酸を230~250℃真空条件下にて留去して粗脂肪酸エステルを得た。粗脂肪酸エステルに対して、50%水酸化ナトリウム水溶液5.0gを投入し、40℃で1時間攪拌した。その後、それぞれ0.2質量%の活性炭と活性白土を投入し、40℃で30分攪拌した後、1時間減圧下で攪拌した。その後、常圧に戻し、ろ過してそれらを除去し、脂肪酸エステルを得た。得られた脂肪酸エステルのエステル化率は、98.8%であった。
攪拌器、温度計及び冷却管付きディーンスターク管を備えた1Lの4つ口フラスコに、イソステアリン酸(築野食品工業製)280g(1.0モル)、イソノナン酸(東京化成)185g(1.2モル)、トリメチロールプロパン(東京化成)100g(0.75モル)、触媒としてメタンスルホン酸(東京化成)を総量に対し0.05質量%仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温した。230℃到達後、減圧し、留出してくる生成水をディーンスターク管で除去しながら、エステル化反応を行った。酸価が7.0mgKOH/g以下になったところで反応を終了した。反応終了後、過剰の脂肪酸を230~250℃真空条件下にて留去して粗脂肪酸エステルを得た。粗脂肪酸エステルに対して、50%水酸化ナトリウム水溶液4.0gを投入し、40℃で1時間攪拌した。その後、それぞれ0.2質量%の活性炭と活性白土を投入し、40℃で30分攪拌した後、1時間減圧下で攪拌した。その後、常圧に戻し、ろ過してそれらを除去し、脂肪酸エステルを得た。得られた脂肪酸エステルのエステル化率は、93.2%であった。
攪拌器、温度計及び冷却管付きディーンスターク管を備えた1Lの4つ口フラスコに、ヘプタン酸(東京化成)31.5g(0.24モル)、カプリル酸(東京化成)116g(0.8モル)、イソノナン酸(東京化成)455g(2.9モル)、カプリン酸(東京化成)98g(0.57モル)、ペンタエリスリトール(東京化成)32g(0.24モル)、ジペンタエリスリトール(東京化成)120g(0.47モル)、触媒として亜鉛末(東京化成)を総量に対し0.05質量%仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温した。230℃到達後、減圧し、留出してくる生成水をディーンスターク管で除去しながら、エステル化反応を行った。水酸基価が1.0mgKOH/g以下になったところで反応を終了した。反応終了後、過剰の脂肪酸を230~250℃真空条件下にて留去して粗脂肪酸エステルを得た。粗脂肪酸エステルに対して、50%水酸化ナトリウム水溶液2.0gを投入し、40℃で1時間攪拌した。その後、それぞれ0.2質量%の活性炭と活性白土を投入し、40℃で30分攪拌した後、1時間減圧下で攪拌した。その後、常圧に戻し、ろ過してそれらを除去し、脂肪酸エステルを得た。得られた脂肪酸エステルのエステル化率は、99.5%であった。
また、実施例のイノシトール脂肪酸エステルは、付加する脂肪酸の種類やエステル化率を変えることで、動粘度を上下に調整することができた。よって、本発明のイノシトール脂肪酸エステルは、使用環境に適切な動粘度に効率良く調整することができる。
また、実施例のイノシトール脂肪酸エステルは、水酸基価を幅広く調整することができた。よって、実施例のイノシトール脂肪酸エステルは、極性の調整も効率良く行えることが示唆され、乳化性や溶解性を効率良く調整することができる可能性が示された。
なお、同じ脂肪酸のエステルである実施例4と参考例1から、トリメチロールプロパンよりもイノシトールの方が、潤滑性、耐加水分解性、耐熱性が優れていた。
Claims (5)
- イノシトールと炭素数2以上18以下の脂肪酸で形成されたイノシトール脂肪酸エステルを含み、炭素数2以上18以下の脂肪酸が、ヘプタン酸及びイソステアリン酸から選択される少なくとも一つを含み、該イノシトール脂肪酸エステルのエステル化率が50%以上である、潤滑油用組成物。
- イノシトールが、米ぬか由来のイノシトールを含む、請求項1記載の潤滑油用組成物。
- イノシトールが、myo-イノシトールを含む、請求項1又は2記載の潤滑油用組成物。
- ASTM D4172に従い、回転数1500rpm、温度50℃、荷重30kgf、試験時間30分の条件下でのシェル四球摩耗試験での摩擦痕径が0.58mm以下である、請求項1又は2記載の潤滑油用組成物。
- 220℃以下で使用される、請求項1又は2記載の潤滑油用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022169528A JP7338918B1 (ja) | 2022-10-21 | 2022-10-21 | イノシトール脂肪酸エステル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022169528A JP7338918B1 (ja) | 2022-10-21 | 2022-10-21 | イノシトール脂肪酸エステル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP7338918B1 true JP7338918B1 (ja) | 2023-09-05 |
JP2024061530A JP2024061530A (ja) | 2024-05-07 |
Family
ID=87882168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022169528A Active JP7338918B1 (ja) | 2022-10-21 | 2022-10-21 | イノシトール脂肪酸エステル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7338918B1 (ja) |
Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005146210A (ja) | 2003-11-19 | 2005-06-09 | Nippon Fine Chem Co Ltd | 潤滑剤 |
JP2008031154A (ja) | 2006-06-28 | 2008-02-14 | Kobe Univ | 血糖低下剤 |
WO2009005032A1 (ja) | 2007-07-02 | 2009-01-08 | The Nisshin Oillio Group, Ltd. | W/o/w型乳化組成物 |
JP2009511568A (ja) | 2005-10-13 | 2009-03-19 | ワラタ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド | イノシトール誘導体、ならびに異常なタンパク質の折りたたみまたは凝集、あるいはアミロイドの形成、沈着、蓄積または残存を特徴とする疾患の処置におけるその使用 |
JP2009542632A (ja) | 2006-07-04 | 2009-12-03 | ウォンキソファーム カンパニー リミテッド | 新規な環式化合物の誘導体及びその用途 |
JP2010175878A (ja) | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Fujifilm Corp | 着色感光性組成物、カラーフィルタ、および液晶表示装置 |
WO2012137604A1 (ja) | 2011-04-01 | 2012-10-11 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 多価アルコール脂肪酸ジエステルの製造方法 |
JP2013023471A (ja) | 2011-07-21 | 2013-02-04 | Kracie Home Products Ltd | ヘアリンス組成物 |
JP2014055284A (ja) | 2012-08-16 | 2014-03-27 | Cosmo Oil Lubricants Co Ltd | タービン油組成物 |
KR101446219B1 (ko) | 2014-01-29 | 2014-10-02 | 재단법인 경북해양바이오산업연구원 | 신규한 생물학적 계면활성제 |
JP2019119715A (ja) | 2018-01-09 | 2019-07-22 | 新生ホームサービス株式会社 | 多官能(メタ)アクリレート及びネットワークポリマーの製造方法。 |
-
2022
- 2022-10-21 JP JP2022169528A patent/JP7338918B1/ja active Active
Patent Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005146210A (ja) | 2003-11-19 | 2005-06-09 | Nippon Fine Chem Co Ltd | 潤滑剤 |
JP2009511568A (ja) | 2005-10-13 | 2009-03-19 | ワラタ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド | イノシトール誘導体、ならびに異常なタンパク質の折りたたみまたは凝集、あるいはアミロイドの形成、沈着、蓄積または残存を特徴とする疾患の処置におけるその使用 |
JP2008031154A (ja) | 2006-06-28 | 2008-02-14 | Kobe Univ | 血糖低下剤 |
JP2009542632A (ja) | 2006-07-04 | 2009-12-03 | ウォンキソファーム カンパニー リミテッド | 新規な環式化合物の誘導体及びその用途 |
WO2009005032A1 (ja) | 2007-07-02 | 2009-01-08 | The Nisshin Oillio Group, Ltd. | W/o/w型乳化組成物 |
JP2010175878A (ja) | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Fujifilm Corp | 着色感光性組成物、カラーフィルタ、および液晶表示装置 |
WO2012137604A1 (ja) | 2011-04-01 | 2012-10-11 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 多価アルコール脂肪酸ジエステルの製造方法 |
JP2013023471A (ja) | 2011-07-21 | 2013-02-04 | Kracie Home Products Ltd | ヘアリンス組成物 |
JP2014055284A (ja) | 2012-08-16 | 2014-03-27 | Cosmo Oil Lubricants Co Ltd | タービン油組成物 |
KR101446219B1 (ko) | 2014-01-29 | 2014-10-02 | 재단법인 경북해양바이오산업연구원 | 신규한 생물학적 계면활성제 |
JP2019119715A (ja) | 2018-01-09 | 2019-07-22 | 新生ホームサービス株式会社 | 多官能(メタ)アクリレート及びネットワークポリマーの製造方法。 |
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
CAS REGISTRY No.1062306-50-6,DATABASE REGISTRY, [online],2008年10月16日,[2023.02.28検索], Retrieved from :STN |
WU, J. et al.,Anti-inflammatory Inositol Derivatives from the Whole Plant of Inula cappa,Journal of Natural Products,2015年,Vol. 78, No. 10,pp. 2332-2338 |
山口 功,Aloe vera (L.) Burm. f. のゲル中の有用な有機化合物の検索-80%エタノール画分,東京家政大学 研究紀要 2 自然科学,Vol. 51, No. 2,2011年,pp. 33-36 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2024061530A (ja) | 2024-05-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9394501B2 (en) | Grease compositions comprising estolide base oils | |
JP7251850B1 (ja) | 脂肪酸エステル混合物 | |
EP3212747B1 (en) | Grease compositions | |
JP5675635B2 (ja) | ギヤ油添加剤 | |
JP7053977B1 (ja) | 脂肪酸エステルの流動点を降下させる方法 | |
JPH07508783A (ja) | 高粘度指数および改良された低温挙動を有するベースオイル | |
JP2009520079A (ja) | 高温用合成潤滑剤のための添加剤パッケージ | |
JP7338918B1 (ja) | イノシトール脂肪酸エステル | |
CN102234555A (zh) | 合成酯润滑油基础油及其制备方法 | |
JP5604360B2 (ja) | 潤滑油基油 | |
US20210079312A1 (en) | Liquid and semisolid lubricant compositions, methods of making, and uses thereof | |
WO2018203542A1 (ja) | グリース組成物 | |
JP4393625B2 (ja) | 合成潤滑油基油 | |
US20170362527A1 (en) | Grease compositions | |
JP2008074997A (ja) | 軸受油組成物 | |
JP6114304B2 (ja) | グリース組成物 | |
JP5078068B2 (ja) | 潤滑油基油 | |
JP7216563B2 (ja) | グリース基油、および該グリース基油を含有するグリース組成物 | |
JP2001003070A (ja) | グリース組成物 | |
JP2002241777A (ja) | 合成潤滑油 | |
US11591535B2 (en) | Estolide esters and use thereof as a base oil in lubricants | |
CN112210418B (zh) | 液态有机磨耗改进剂及液态有机磨耗改进剂的使用方法 | |
JP2006124429A (ja) | グリース基油 | |
AU2009323847B2 (en) | Gear oil additive | |
JP3550449B2 (ja) | 冷間圧延油添加剤および冷間圧延油 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20230201 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20230201 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230307 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230502 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230523 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230720 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230808 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230817 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7338918 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |