JP7338687B2 - 光ファイバセンシングシステム、光ファイバセンシング機器、及び地中行動監視方法 - Google Patents

光ファイバセンシングシステム、光ファイバセンシング機器、及び地中行動監視方法 Download PDF

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Description

本開示は、光ファイバセンシングシステム、光ファイバセンシング機器、及び地中行動監視方法に関する。
昨今、国境周辺の地中にトンネルを掘削し、そのトンネルを通って国境を超える不法入国が問題となっている。そのため、トンネルを見つけ出すことが求められている。
例えば、特許文献1に開示された技術では、地中に設けられた光ファイバ上に複数の振動センサを設ける。そして、光ファイバの発振を介して振動センサの振動を検出することにより、トンネルに関する活動(例えば、トンネルを構築する活動等)に関係する地下振動を検出している。
特表2016-532108号公報
しかし、特許文献1に開示された技術では、振動センサごとに振動を検出するため、国境等の広域な監視エリアを監視する場合、振動センサ同士の間隔が広くなり、振動を検出できない箇所が発生する。そのため、地中におけるトンネル掘削等の不審行動を検出できなくなるおそれがある。
また、特許文献1に開示された技術では、光ファイバ上に振動センサを設けるという特殊構造が必要になる。そのため、地中におけるトンネル掘削等の不審行動の検出に要するコストが増大してしまう。
そこで本開示の目的は、上述した課題を解決し、広域な監視エリアにおいて、地中における不審行動を安価に検出することができる光ファイバセンシングシステム、光ファイバセンシング機器、及び地中行動監視方法を提供することにある。
一態様による光ファイバセンシングシステムは、
地中における振動を検出する光ファイバと、
前記光ファイバから、前記光ファイバが検出した振動が重畳された光信号を取得する取得部と、
前記取得部が取得した光信号が有する振動パターンに基づいて、地中における不審行動を特定する特定部と、
を備える。
一態様による光ファイバセンシング機器は、
地中における振動を検出する光ファイバから、前記光ファイバが検出した振動が重畳された光信号を取得する取得部と、
前記取得部が取得した光信号が有する振動パターンに基づいて、地中における不審行動を特定する特定部と、
を備える。
一態様による地中行動監視方法は、
光ファイバセンシングシステムによる地中行動監視方法であって、
光ファイバが、地中における振動を検出するステップと、
前記光ファイバから、前記光ファイバが検出した振動が重畳された光信号を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した光信号が有する振動パターンに基づいて、地中における不審行動を特定する特定ステップと、
を含む。
上述の態様によれば、広域な監視エリアにおいて、地中における不審行動を安価に検出できる光ファイバセンシングシステム、光ファイバセンシング機器、及び地中行動監視方法を提供できるという効果が得られる。
実施の形態1に係る光ファイバセンシングシステムの構成例を示す図である。 実施の形態1に係る光ファイバセンシングシステムが特定する不審行動の例を示す図である。 実施の形態1に係る光ファイバセンシングシステムが特定する不審行動の例を示す図である。 実施の形態1に係る光ファイバセンシングシステムの動作例を示すフロー図である。 実施の形態2に係る光ファイバセンシングシステムの構成例を示す図である。 実施の形態2に係る光ファイバセンシングシステムの動作例を示すフロー図である。 実施の形態3に係る光ファイバセンシングシステムの構成例を示す図である。 実施の形態3に係る光ファイバセンシングシステムの動作例を示すフロー図である。 実施の形態4に係る光ファイバセンシングシステムの構成例を示す図である。 実施の形態4に係る光ファイバセンシングシステムの動作例を示すフロー図である。 実施の形態5に係る光ファイバセンシングシステムの構成例を示す図である。 実施の形態5に係る位置特定部が不審行動の発生位置を特定する方法の例を示す図である。 実施の形態5に係る位置特定部が不審行動の発生位置を特定する方法の例を示す図である。 実施の形態5に係る光ファイバセンシングシステムの動作例を示すフロー図である。 他の実施の形態に係る光ファイバセンシングシステムの構成例を示す図である。 他の実施の形態に係る光ファイバセンシングシステムの構成例を示す図である。 他の実施の形態に係る報知部が報知に用いるGUI画面の例を示す図である。 光ファイバセンシング機器を実現するコンピュータのハードウェア構成の例を示すブロック図である。
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。なお、以下の記載及び図面は、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、以下の各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
<実施の形態1>
まず、図1を参照して、本実施の形態1に係る光ファイバセンシングシステムの構成例について説明する。
図1に示されるように、本実施の形態1に係る光ファイバセンシングシステムは、光ファイバ10A及び光ファイバセンシング機器20を備えている。また、光ファイバセンシング機器20は、取得部21及び特定部22を備えている。
光ファイバ10Aは、監視エリアの地中Gに設けられ、一端が光ファイバセンシング機器20に接続されている。監視エリアは、例えば、国境、施設の周囲等である。また、施設は、例えば、刑務所、保育園、動物飼育施設、テーマパーク、空港等である。また、監視エリアには、フェンスFが設けられている。フェンスFは、例えば、監視エリアである国境や施設の周囲に沿って配置される。
なお、光ファイバ10Aは、全てが地中Gに敷設されていても良いし、全てがフェンスFに敷設される等で地上に敷設されても良いし、一部が地中Gに敷設され、その他の部分は地上に敷設されていても良い。
また、光ファイバ10Aは、地中Gにおける、地面と略水平な面内で、フェンスFに沿って直線状に配置されている。ただし、これには限定されず、光ファイバ10Aは、地中Gにおける、地面と略水平な面内で、曲線状に蛇行するように配置されても良い。
また、光ファイバ10Aは、地中Gに設けられたケーブルPの内部に格納されている。ただし、これには限定されず、光ファイバ10Aは、ケーブルPの外周面に張り付けられても、巻き付けられても良いし、ケーブルPを用いない態様で配置されても良い。ケーブルPを用いない態様としては、例えば、地中Gに設置した箱に光ファイバ10Aを収容すること等が考えられる。また、光ファイバ10Aは、地中Gに設けられた配管の内部を通されていても良い。
取得部21は、光ファイバ10Aにパルス光を入射する。また、取得部21は、パルス光が光ファイバ10Aを伝送されることに伴い発生した反射光や散乱光を、光ファイバ10Aを経由して、戻り光(光信号)として受信する。
地中Gで何らかの事象が発生すると、その事象に応じた振動や音が発生する。なお、音は、振動の一種であるため、以下では、「振動」という用語を、一般的な振動だけでなく、音を含むものとして説明する。地中Gで発生した事象に応じた振動は、光ファイバ10Aにより伝送される戻り光に重畳される。そのため、光ファイバ10Aは、地中Gで発生した振動を検出可能である。
したがって、地中Gで何らかの事象が発生すると、光ファイバ10Aは、その事象に応じた振動を検出して戻り光に重畳して伝送し、取得部21は、光ファイバ10Aが検出した振動が重畳された戻り光を取得(受信)することになる。なお、光ファイバ10Aの一部のみが地中Gに配置されている場合は、取得部21は、光ファイバ10Aの地中Gに配置された部分が検出した振動が重畳された戻り光を取得すれば良い。
ここで、振動が重畳された戻り光は、その振動の要因となった事象に応じて、振動の強弱、振動位置、振動数の変動の推移等が異なる固有の振動パターンを有している。例えば、図2に示されるように、地中Gでトンネルを掘削するという不審行動が発生したとすると、トンネル掘削に応じて発生した振動が重畳された戻り光は、トンネル掘削に固有の振動パターンを有することになる。
そのため、戻り光が有する振動パターンの動的変化を分析することにより、振動の要因となった事象として、地中Gにおける不審行動を特定することが可能となる。地中Gにおける不審行動としては、上述した、トンネルを掘削するという行動の他に、既に掘削されたトンネルの内部を歩く、物を歩いて運ぶ、運搬機器を稼働させる、運搬機器で物を運ぶ、既設の配管内を移動する、既設の配管内で物を運ぶ等の行動も考えられる。また、トンネルの掘削については、人が掘削するという行動と、掘削機が掘削するという行動が考えられる。
そこで、特定部22は、取得部21が光ファイバ10Aから取得した戻り光から、その戻り光が有する振動パターンを検出する。そして、特定部22は、戻り光が有する振動パターンに基づいて、地中Gにおける不審行動を特定する。
例えば、国境を跨いで地中Gにトンネルを掘削する場合には、国境から離れた位置から国境に向かって、トンネルを掘削していくことになる。そのため、国境付近では、定期的な振動が発生し、且つ、その振動の強度が徐々に大きくなると考えられる。そのため、特定部22は、戻り光が有する振動パターンの動的変化を分析した結果、光ファイバ10A上の国境付近の位置において、定期的な振動が検出され、且つ、その振動の強度が徐々に大きくなった場合、地中Gでトンネルが掘削されていると判断することができる。
なお、特定部22は、振動を検出した光ファイバ10A上の位置(取得部21からの光ファイバ10Aの距離)については、例えば、取得部21が光ファイバ10Aにパルス光を入射した時刻と、取得部21が光ファイバ10Aからその振動が重畳された戻り光を受信した時刻と、の時間差に基づいて、光ファイバ10A上の位置を特定することが可能である。
また、特定部22は、パターンマッチングを利用して、地中Gにおける不審行動を特定しても良い。
例えば、戻り光が有する振動パターンとして、地中Gで不審行動が発生した場合に発生する振動の振動パターン(以下、適宜、地中Gにおける不審行動の振動パターンと称する)を、不図示の記憶部に予め記憶させておく。なお、地中Gにおける複数の不審行動の振動パターンを記憶部に記憶させても良い。また、地中Gにおける不審行動の振動パターンは、特定部22又は不図示の学習部が機械学習等により学習したものであっても良い。特定部22は、地中Gにおける不審行動を特定する場合、戻り光が有する振動パターンを、予め記憶されている、地中Gにおける不審行動の振動パターンと比較する。戻り光が有する振動パターンが不審行動の振動パターンのいずれかと一致する場合、特定部22は、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する。
ここで、地中Gにおける不審行動の振動パターンの例について説明する。
例えば、地中Gにおける不審行動は、人や掘削機が地中Gにトンネルを掘削するという行動である。そのため、トンネル掘削に伴って発生する振動パターンを、地中Gにおける不審行動の振動パターンとする。なお、トンネル掘削が発生した場合、上述のように、定期的な振動が発生し、且つ、その振動の強度が徐々に大きくなる。そのため、トンネル掘削に伴って発生する振動パターンは、例えば、定期的な振動が発生し、且つ、その振動の強度が徐々に大きくなるという振動パターンとなる。
また、地中Gにおいて、人が既設のトンネルや配管を移動するという行動も不審行動である。その中でも、既設のトンネルや配管が国境等の境界線を跨いで配置されている場合に、そのトンネルや配管を人が移動するという行動は、密輸等をしている可能性があり、特に特定すべき不審行動である。そこで、このような不審行動を特定するために、例えば、図3に示されるように、国境に沿って光ファイバ10Aを敷設し、地中Gにおいて、国境(すなわち、光ファイバ10A)を跨ぐように移動するという不審行動を検出する。図3は、国境付近を上面から見た上面図に相当する。ただし、国境には隣国間を移動するためのゲートが設置されており、軌跡T2,T3で示されるように、人や車がゲートを通過するという行動も発生するが、この行動は正規のルートを移動する行動であり、不審行動ではない。そのため、地中Gにおいて、軌跡T1で示されるように、ゲートが無い位置にて光ファイバ10Aを跨ぐように移動するという行動に伴って発生する振動パターンを、地中Gにおける不審行動の振動パターンとする。
なお、国境付近では、軌跡T4,T5で示されるように、監視員が国境(すなわち、光ファイバ10A)に沿って移動して監視を行うという行動も発生するが、このような行動も不審行動ではない。
又は、戻り光が有する振動パターンとして、地中Gにおける正常な振動の振動パターン(以下、適宜、地中Gにおける正常状態の振動パターンと称する)を、不図示の記憶部に予め記憶させておいても良い。なお、地中Gにおける複数の正常状態の振動パターンを記憶部に記憶させても良い。特定部22は、地中Gにおける不審行動を特定する場合、戻り光が有する振動パターンを、予め記憶されている、地中Gにおける正常状態の振動パターンと比較する。そして、特定部22は、戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける正常状態の振動パターンのいずれとも異なる場合、不審行動が発生したと判断しても良い。また、特定部22は、地中Gにおける正常状態の振動パターンと一致しない振動パターンが、繰り返し、あるいは、複数回にわたって検出した場合に、不審行動が発生したと判断しても良い。
続いて、図4を参照して、本実施の形態1に係る光ファイバセンシングシステムの動作例について説明する。
図4に示されるように、光ファイバ10Aは、地中Gにおける振動を検出する(ステップS11)。光ファイバ10Aで検出された振動は、光ファイバ10Aを伝送される戻り光に重畳される。
続いて、取得部21は、光ファイバ10Aから、光ファイバ10Aが検出した振動が重畳された戻り光を取得する(ステップS12)。
その後、特定部22は、取得部21が取得した戻り光が有する振動パターンに基づいて、地中Gにおける不審行動を特定する(ステップS13)。
上述したように本実施の形態1によれば、光ファイバ10Aは、地中Gにおける振動を検出する。取得部21は、光ファイバ10Aから、光ファイバ10Aが検出した振動が重畳された戻り光を取得する。特定部22は、取得部21が取得した戻り光が有する振動パターンに基づいて、地中Gにおける不審行動を特定する。
したがって、地中Gにおけるトンネル掘削等の不審行動を検出することができる。また、光ファイバ10Aは、安価であり、且つ、容易に広範囲にわたって地中Gにも敷設が可能である。そのため、国境等の広域な監視エリアにおいて、地中Gにおける不審行動を安価に検出することができる。
<実施の形態2>
続いて、図5を参照して、本実施の形態2に係る光ファイバセンシングシステムの構成例について説明する。
図5に示されるように、本実施の形態2に係る光ファイバセンシングシステムは、上述した実施の形態1の図1の構成と比較して、光ファイバセンシング機器20に、記憶部23が追加されている点が異なる。
記憶部23は、戻り光が有する振動パターンとして、地中Gで不審行動が発生した場合に発生する振動の振動パターン(地中Gにおける不審行動の振動パターン)を予め記憶する。なお、記憶部23は、地中Gにおける複数の不審行動の振動パターンを記憶しても良い。また、地中Gにおける不審行動の振動パターンは、特定部22又は不図示の学習部が機械学習等により学習したものであっても良い。
さらに、記憶部23は、戻り光が有する振動パターンとして、地中Gが正常状態である場合に発生する振動の振動パターン(以下、適宜、地中Gにおける正常状態の振動パターンと称する)を予め記憶する。地中Gが正常状態である場合に発生する振動とは、例えば、地中Gを走行する地下鉄の振動や、地中Gに設けられた下水道等の配管の振動や、地上で人が歩いた振動や、地上で車が走行した振動、一時的発生する工事等の振動等である。なお、記憶部23は、地中Gにおける複数の正常状態の振動パターンを記憶しても良い。また、地中Gにおける正常状態の振動パターンは、特定部22又は不図示の学習部が機械学習等により学習したものであっても良い。
本実施の形態2においては、特定部22は、取得部21が取得した戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける正常状態の振動パターンと異なり、且つ、地中Gにおける不審行動の振動パターンと一致する場合、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する。
又は、特定部22は、取得部21が取得した戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける正常状態の振動パターンと異なる場合、地中Gにおいて、不審行動が発生したと判断する。
続いて、図6を参照して、本実施の形態2に係る光ファイバセンシングシステムの動作例について説明する。
図6に示されるように、まず、図4に示される上述の実施の形態1に係るステップS11,S12と同様のステップS21,S22が行われる。
続いて、特定部22は、取得部21が取得した戻り光が有する振動パターンを、記憶部23に予め記憶されている、地中Gにおける不審行動の振動パターン及び地中Gにおける正常状態の振動パターンとそれぞれ比較する(ステップS23)。
そして、特定部22は、ステップS23の比較結果に基づいて、地中Gにおいて、不審行動が発生したか否かを判断する(ステップS24)。
例えば、特定部22は、戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける正常状態の振動パターンのいずれとも異なり、かつ、地中Gにおける不審行動の振動パターンのいずれかと一致する場合、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する。
又は、特定部22は、戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける正常状態の振動パターンのいずれとも異なる場合、地中Gにおいて、不審行動が発生したと判断する
上述したように本実施の形態2によれば、記憶部23は、戻り光が有する振動パターンとして、地中Gにおける不審行動の振動パターン及び正常状態の振動パターンを予め記憶する。特定部22は、取得部21が取得した戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける正常状態の振動パターンと異なり、且つ、地中Gにおける不審行動の振動パターンと一致する場合、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する。又は、特定部22は、戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける正常状態の振動パターンと異なる場合、地中Gにおいて、不審行動が発生したと判断する。
地中Gには、正常状態である場合にも、例えば、地下鉄の振動等が発生し得る。本実施の形態2によれば、地中Gが正常状態である場合の振動を予め記憶し、その振動が発生した場合には、特定部22は、地中Gで不審行動が発生したとは判断しない。これにより、地中Gにおける不審行動の特定精度の向上を図ることができる。その他の効果は、上述した実施の形態1と同様である。
<実施の形態3>
続いて、図7を参照して、本実施の形態3に係る光ファイバセンシングシステムの構成例について説明する。
図7に示されるように、本実施の形態3に係る光ファイバセンシングシステムは、上述した実施の形態1の図1の構成と比較して、光ファイバ10Bが追加されている点と、光ファイバセンシング機器20に記憶部23が追加されている点と、が異なる。
光ファイバ10Bは、監視エリアの地上に設けられ、一端が光ファイバセンシング機器20に接続されている。詳細には、光ファイバ10Bは、監視エリアに設けられたフェンスFに敷設されている。
すなわち、本実施の形態3においては、監視エリアの地中Gに光ファイバ10Aが設けられると共に、監視エリアの地上に光ファイバ10Bが設けられている。ただし、これには限定されず、光ファイバ10A,10Bを1本の光ファイバで構成し、その1本の光ファイバの少なくとも一部を地中Gに設け、残りの部分を地上に設けても良い。
また、光ファイバ10Bは、フェンスFに沿って直線状に敷設されている。ただし、これには限定されず、光ファイバ10Bは、フェンスFの主面(面積が最も大きい面)と水平な面内に、曲線状に蛇行するように配置されても良い。
また、光ファイバ10Bは、フェンスFに設けられたケーブルPの内部に格納されている。ただし、これには限定されず、光ファイバ10Bは、ケーブルPの外周面に張り付けられても、巻き付けられても良いし、ケーブルPを用いない態様で配置されても良い。
記憶部23は、上述した実施の形態2に係る記憶部23と同様の機能を備える。
ただし、本実施の形態3においては、記憶部23は、戻り光が有する振動パターンとして、地中Gにおける不審行動の振動パターン及び地中Gにおける不審行動の振動パターンの少なくとも1つを記憶すれば良く、必ずしも双方を記憶する必要はない。
本実施の形態3においては、取得部21は、光ファイバ10Aにパルス光を入射し、光ファイバ10Aから、光ファイバ10Aが検出した振動が重畳された戻り光を取得(受信)するだけではなく、光ファイバ10Bにパルス光を入射し、光ファイバ10Bから、光ファイバ10Bが検出した振動が重畳された戻り光を取得(受信)することも行う。
本実施の形態3においては、特定部22は、取得部21が地中Gに設けられた光ファイバ10Aから取得した戻り光が有する振動パターン(以下、適宜、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンと称する)が、取得部21が地上に設けられた光ファイバ10Bから取得した戻り光が有する振動パターン(以下、適宜、地上における戻り光が有する振動パターンと称する)よりも、振動の強度が大きく、且つ、地中Gにおける不審行動の振動パターンと一致する場合、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する。
又は、記憶部23は、戻り光が有する振動パターンとして、地上が正常状態である場合に発生する振動の振動パターン(以下、適宜、地上における正常状態の振動パターンと称する)を予め記憶する。地上が正常状態である場合に発生する振動とは、例えば、地上で人が歩いた振動や、地上で車が走行した振動等である。そのため、図3に示されるように、国境付近において、地上で人や車がゲートを通過する振動(軌跡T2,T3)や、地上で監視員が国境に沿って移動する振動(軌跡T4,T5)も、地上が正常状態である場合に発生する振動となる。なお、記憶部23は、地上における複数の正常状態の振動パターンを記憶しても良い。特定部22は、地上における戻り光が有する振動パターンが、地上における正常状態の振動パターンと異なり、且つ、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける不審行動の振動パターンと一致する場合、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する。一方、特定部22は、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける不審行動の振動パターンと一致しても、地上における戻り光が有する振動パターンが、地上における正常状態の振動パターンと一致する場合には、地中Gにおいて、不審行動が発生していないと判断する。
続いて、図8を参照して、本実施の形態3に係る光ファイバセンシングシステムの動作例について説明する。
図8に示されるように、まず、地中Gに設けられた光ファイバ10A及び地上に設けられた光ファイバ10Bは、地中Gにおける振動を検出する(ステップS31)。光ファイバ10Aで検出された振動は、光ファイバ10Aを伝送される戻り光に重畳され、光ファイバ10Bで検出された振動は、光ファイバ10Bを伝送される戻り光に重畳される。
続いて、取得部21は、地中Gに設けられた光ファイバ10Aから、光ファイバ10Aが検出した振動が重畳された戻り光を取得すると共に、地上に設けられた光ファイバ10Bから、光ファイバ10Bが検出した振動が重畳された戻り光を取得する(ステップS32)。
続いて、特定部22は、取得部21が地中Gに設けられた光ファイバ10Aから取得した戻り光が有する振動パターン(地中Gにおける戻り光が有する振動パターン)を、取得部21が地上に設けられた光ファイバ10Bから取得した戻り光が有する振動パターン(地上における戻り光が有する振動パターン)と比較する。又は、特定部22は、地上における戻り光が有する振動パターンを、記憶部23に予め記憶されている、地上における正常状態の振動パターンと比較する(ステップS33)。
さらに、特定部22は、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンを、記憶部23に予め記憶されている、地中Gにおける不審行動の振動パターン又は地中Gにおける正常状態の振動パターンと比較する(ステップS34)。
そして、特定部22は、ステップS33,S34の比較結果に基づいて、不審行動が発生したか否かを判断する(ステップS35)。
例えば、特定部22は、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンの方が、地上における戻り光が有する振動パターンよりも、振動の強度が大きく、且つ、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける不審行動の振動パターンのいずれかと一致する場合、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する。
又は、特定部22は、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンの方が、地上における戻り光が有する振動パターンよりも、振動の強度が大きく、且つ、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける正常状態の振動パターンのいずれとも異なる場合、地中Gにおいて、不審行動が発生したと判断する。
又は、特定部22は、地上における戻り光が有する振動パターンが、地上における正常状態の振動パターンのいずれとも異なり、且つ、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける不審行動の振動パターンと一致する場合、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する。
又は、特定部22は、地上における戻り光が有する振動パターンが、地上における正常状態の振動パターンのいずれとも異なり、且つ、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける正常状態の振動パターンのいずれとも異なる場合、地中Gにおいて、不審行動が発生したと判断する。
上述したように本実施の形態3によれば、地中Gに光ファイバ10Aを設けると共に、地上に光ファイバ10Bを設ける。記憶部23は、戻り光が有する振動パターンとして、地中Gにおける不審行動の振動パターン又は地中Gにおける正常状態の振動パターンを記憶すると共に、地上における正常状態の振動パターンを予め記憶する。特定部22は、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンが、地上における戻り光が有する振動パターンよりも、振動の強度が大きく、且つ、地中Gにおける不審行動の振動パターンと一致する場合、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する。又は、特定部22は、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンの方が、地上における戻り光が有する振動パターンよりも、振動の強度が大きく、且つ、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける正常状態の振動パターンと異なる場合、地中Gにおいて、不審行動が発生したと判断する。又は、特定部22は、地上における戻り光が有する振動パターンが、地上における正常状態の振動パターンと異なり、且つ、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける不審行動の振動パターンと一致する場合、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する。又は、特定部22は、地上における戻り光が有する振動パターンが、地上における正常状態の振動パターンと異なり、且つ、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける正常状態の振動パターンと異なる場合、地中Gにおいて、不審行動が発生したと判断する。
例えば、トンネルを掘削するという不審行動は、地中Gだけでなく、地上でも発生し得る。本実施の形態3によれば、トンネル掘削という不審行動が地上で発生した場合、地中Gにおける戻り光が有する振動パターンの方が、地上における戻り光が有する振動パターンよりも、振動の強度が大きくなる。この場合には、特定部22は、その不審行動が地中Gで発生したとは判断しない。又は、地上における戻り光が有する振動パターンが、地上における正常状態の振動パターンと一致する場合、特定部22は、地中Gで不審行動が発生したとは判断しない。これにより、地中Gにおける不審行動の特定精度の向上を図ることができる。その他の効果は、上述した実施の形態1と同様である。
<実施の形態4>
続いて、図9を参照して、本実施の形態4に係る光ファイバセンシングシステムの構成例について説明する。
図9に示されるように、本実施の形態4に係る光ファイバセンシングシステムは、上述した実施の形態1の図1の構成と比較して、カメラ30が追加されている点と、光ファイバセンシング機器20に記憶部23、画像取得部24、及び画像処理部25が追加されている点と、が異なる。なお、図9においては、カメラ30が1台だけ設けられているが、カメラ30は複数台設けられても良い。
カメラ30は、監視エリアの地上部分の少なくとも一部を撮影可能なカメラであり、例えば、固定カメラ、PTZ(Pan Tilt Zoom)カメラ等で実現される。なお、カメラ30は、後述のように、地中Gにおける不審行動と対応する不審行動が地上で発生しているか否かをカメラ画像から確認するために使用される。そのため、カメラ30は、地上で不審行動が発生しているか否かを確認できる程度の画質であれば良い。また、カメラ30は、フェンスF付近を監視する専用のカメラでも良いし、街中に設置されたカメラをカメラ30として使用しても良い。
画像取得部24は、カメラ30が撮影したカメラ画像を取得する。詳細には、取得部21が、地中Gにおける不審行動と振動パターンが一致する振動が重畳された戻り光を取得した場合、画像取得部24は、その振動を検出した光ファイバ10A上の位置を撮影するように、カメラ30を制御し、そのときにカメラ30が撮影したカメラ画像を取得する。例えば、画像取得部24は、光ファイバ10A上の該当位置や該当位置の方向を向くように、又は、光ファイバ10A上の該当位置を含むエリアを広角に撮影するように、カメラ30の角度(方位角、仰角)、ズーム倍率等を制御する。
なお、上述のようにカメラ画像を取得するには、地中Gにおける不審行動と振動パターンが一致する振動が検出された光ファイバ10A上の位置を特定する処理と共に、特定した光ファイバ10A上の位置をカメラ画像上の位置に変換する処理が必要となる。光ファイバ10A上の位置については、上述のように、特定部22が、光ファイバ10Aにパルス光を入射した時刻と、振動が重畳された戻り光を光ファイバ10Aから受信した時刻と、の時間差に基づいて、特定すれば良い。また、位置変換については、例えば、画像取得部24が、取得部21からの光ファイバ10Aの距離とカメラ座標とを対応づける対応テーブルを予め保持し、この対応テーブルを用いて、上述した位置変換をしても良い。また、画像取得部24は、光ファイバ10A上の該当位置を複数台のカメラ30で撮影可能であれば、複数台のカメラ30の各々からカメラ画像を取得しても良い。
画像処理部25は、画像取得部24が取得したカメラ画像を画像認識し、画像認識した結果から、地上における不審行動を検出する。地上における不審行動は、特定部22が特定する地中Gにおける不審行動に対応する行動である。例えば、特定部22が、地中Gでトンネルを掘削するという不審行動を特定する場合には、画像処理部25は、地上でトンネルを掘削するという不審行動を検出する。
記憶部23は、上述した実施の形態2に係る記憶部23と同様の機能を備える。
ただし、本実施の形態4においては、記憶部23は、戻り光が有する振動パターンとして、地中Gにおける不審行動の振動パターン及び地中Gにおける正常状態の振動パターンの少なくとも1つを記憶すれば良く、必ずしも双方を記憶する必要はない。
本実施の形態4においては、特定部22は、取得部21が取得した戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける不審行動の振動パターンと一致し、且つ、画像処理部25がカメラ画像から地上における不審行動を検出できなかった場合、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する。
続いて、図10を参照して、本実施の形態4に係る光ファイバセンシングシステムの動作例について説明する。
図10に示されるように、まず、図4に示される上述の実施の形態1に係るステップS11,S12と同様のステップS41,S42が行われる。
続いて、特定部22は、取得部21が取得した戻り光が有する振動パターンを、記憶部23に予め記憶されている、地中Gにおける不審行動の振動パターン又は地中Gにおける正常状態の振動パターンと比較する(ステップS43)。
そして、特定部22は、ステップS43の比較結果に基づいて、不審行動が発生した可能性があるか否かを判断する(ステップS44)。例えば、戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける不審行動の振動パターンのいずれかと一致する場合、又は、地中Gにおける正常状態の振動パターンのいずれとも異なる場合は、不審行動が発生した可能性があると判断する。
不審行動が発生した可能性がある場合(ステップS44のYes)、続いて、画像取得部24は、不審行動と振動パターンが一致する振動を検出した光ファイバ10A上の位置を撮影するように、カメラ30を制御してカメラ画像を取得する。そして、画像処理部25は、画像取得部24が取得したカメラ画像から、地上における不審行動を検出する(ステップS45)。
画像処理部25が地上における不審行動を検出できた場合(ステップS46のYes)、特定部22は、地上で不審行動が発生していると判断し、処理を終了する。
一方、画像処理部25が地上における不審行動を検出できなかった場合(ステップS46のNo)、特定部22は、地中Gにおいて、ステップS44で一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する(ステップS47)。
上述したように本実施の形態4によれば、地上を撮影可能なカメラ30を設ける。記憶部23は、戻り光が有する振動パターンとして、地中Gにおける不審行動の振動パターン又は地中Gにおける正常状態の振動パターンを予め記憶する。特定部22は、戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける不審行動の振動パターンと一致するか、又は、地中Gにおける正常状態の振動パターンと異なり、且つ、画像処理部25が地上における不審行動を検出できなかった場合、地中Gにおいて、不審行動が発生したと判断する。
例えば、トンネルを掘削するという不審行動は、地中Gだけでなく、地上でも発生し得る。本実施の形態4によれば、トンネル掘削という不審行動が地上で発生した場合、その不審行動は画像処理部25で検出される。この場合には、特定部22は、その不審行動が地中Gで発生したとは判断しない。これにより、地中Gにおける不審行動の特定精度の向上を図ることができる。その他の効果は、上述した実施の形態1と同様である。
<実施の形態5>
続いて、図11を参照して、本実施の形態5に係る光ファイバセンシングシステムの構成例について説明する。
図11に示されるように、本実施の形態4に係る光ファイバセンシングシステムは、上述した実施の形態1の図1の構成と比較して、光ファイバ10Aの代わりに、2本の光ファイバ10A1,10A2が追加されている点と、光ファイバセンシング機器20に記憶部23及び位置特定部26が追加されている点と、が異なる。
光ファイバ10A1,10A2は、監視エリアの地中Gに設けられ、一端が光ファイバセンシング機器20に接続されている。
また、光ファイバ10A1,10A2は、地中Gにおける、地面と略水平な面内で、互いに平行に、且つ、フェンスFに沿って直線状に配置されている。また、フェンスFの近傍に光ファイバ10A1が配置され、また、フェンスFから遠ざかる方向に光ファイバ10A1から所定距離だけ離れた位置に、光ファイバ10A2が配置されている。
記憶部23は、上述した実施の形態2に係る記憶部23と同様の機能を備える。
ただし、本実施の形態5においては、記憶部23は、戻り光が有する振動パターンとして、地中Gにおける不審行動の振動パターンを記憶すれば良く、地中Gにおける正常状態の振動パターンについては、必ずしも記憶する必要はない。
本実施の形態5においては、取得部21は、光ファイバ10A1にパルス光を入射し、光ファイバ10A1から、光ファイバ10A1が検出した振動が重畳された戻り光を取得(受信)すると共に、光ファイバ10A2にパルス光を入射し、光ファイバ10A2から、光ファイバ10A2が検出した振動が重畳された戻り光を取得(受信)する。
本実施の形態5においては、特定部22は、取得部21が光ファイバ10A1から取得した戻り光が有する振動パターン又は取得部21が光ファイバ10A2から取得した戻り光が有する振動パターンが、地中Gにおける不審行動の振動パターンと一致した場合、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する。
位置特定部26は、特定部22が地中Gで不審行動が発生したと判断した場合、取得部21が取得した戻り光が有する振動パターンに基づいて、その不審行動が発生した発生位置を特定する。
ここで、図12及び図13を参照して、位置特定部26において、不審行動の発生位置を特定する方法の例について説明する。
図12の例では、まず、位置特定部26は、地中Gにおける不審行動と振動パターンが一致する振動を検出した光ファイバ10A1,10A2上の位置の中から、光ファイバ10A1上の1点のセンシングポイントを選択すると共に、光ファイバ10A2上の1点のセンシングポイントを選択する。ここでは、光ファイバ10A1上のセンシングポイントS1及び光ファイバ10A2上のセンシングポイントS2を選択する。そして、位置特定部26は、2点のセンシングポイントS1,S2で検出された振動の分布(検出された振動の強度及びその振動が検出された時刻)を分析し、分析した振動の分布から2点のセンシングポイントS1,S2で検出された振動の強度差及び時間差を導出し、導出した強度差及び時間差に基づいて、不審行動の発生位置を推定する。ここでは、不審行動の発生位置を、線P12上のいずれかの位置と推定する。続いて、位置特定部26は、上記で選択された2点とは組み合わせが異なるように、光ファイバ10A1上の1点のセンシングポイントを選択すると共に、光ファイバ10A2上の1点のセンシングポイントを選択する。ここでは、光ファイバ10A1上のセンシングポイントS3及び光ファイバ10A2上のセンシングポイントS2を選択する。そして、位置特定部26は、上記と同様に、2点のセンシングポイントS2,S3で検出された振動の分布(強度及び時刻)から、不審行動の発生位置を推定する。ここでは、不審行動の発生位置を、線P23上のいずれかの位置と推定する。そして、位置特定部26は、線P12と線P23とが交差した位置を、不審行動の発生位置と特定する。
図13の例では、まず、位置特定部26は、地中Gにおける不審行動と振動パターンが一致する振動を検出した光ファイバ10A1,10A2上の位置の中から、光ファイバ10A1上の1点のセンシングポイントを選択すると共に、光ファイバ10A2上の1点のセンシングポイントを選択する。ここでは、光ファイバ10A1上のセンシングポイントS1及び光ファイバ10A2上のセンシングポイントS2を選択する。そして、位置特定部26は、2点のセンシングポイントS1,S2で検出された振動の分布(検出された振動の強度及びその振動が検出された時刻)を分析し、分析した振動の分布から2点のセンシングポイントS1,S2で検出された振動の強度差及び時間差を導出する。例えば、エリアAで不審行動が発生した場合、センシングポイントS1は、センシングポイントS2よりも早く、不審行動に応じた振動を検出し、検出される振動の強度も大きくなる。そのため、センシングポイントS1,S2でこのような検出をした場合、位置特定部26は、エリアAを不審行動の発生位置と特定する。また、エリアBで不審行動が発生した場合、センシングポイントS2は、センシングポイントS1よりも早く、不審行動に応じた振動を検出し、検出される振動の強度も大きくなる。そのため、センシングポイントS1,S2でこのような検出をした場合、位置特定部26は、エリアBを不審行動の発生位置と特定する。
なお、図12及び図13に示される不審行動の発生位置の特定方法は、一例であってこれに限定されるものではない。
また、図12及び図13に示されるようにセンシングポイントを選択すれば、不審行動の発生位置を特定できる。そのため、2本の光ファイバ10A1,10A2を必ずしも設ける必要はなく、1本の光ファイバを、図12及び図13に示されるようなセンシングポイントを通るように配置しても良い。この場合、1本の光ファイバは、地中Gにおける、地面と略水平な面内で、曲線状に蛇行するように配置すれば良い。
また、トンネル掘削の場合、掘削が進むにつれ不審行動の発生位置が変わってくることが考えられる。そのため、掘削音に相当する振動パターン(或いは単に正常でない振動パターン)が継続的に、且つ、定期的に近づいてくる場合に、異常と判定しても良い。また、その際、近づいてくる音の発生源の位置の変化からトンネルの出口の方向やエリアを特定しても良い。さらに、一定の間隔(例えば1日毎等)で振動パターンを検出して、近づいてくる音の強度や時間の変化から発生位置や方向を特定しても良い。
続いて、図14を参照して、本実施の形態5に係る光ファイバセンシングシステムの動作例について説明する。
図14に示されるように、まず、光ファイバ10A1,10A2は、地中Gにおける振動を検出する(ステップS51)。光ファイバ10A1で検出された振動は、光ファイバ10A1を伝送される戻り光に重畳され、光ファイバ10A2で検出された振動は、光ファイバ10A2を伝送される戻り光に重畳される。
続いて、取得部21は、光ファイバ10A1から、光ファイバ10A1が検出した振動が重畳された戻り光を取得すると共に、光ファイバ10A2から、光ファイバ10A2が検出した振動が重畳された戻り光を取得する(ステップS52)。
続いて、特定部22は、取得部21が光ファイバ10A1,10A2から取得した戻り光が有する振動パターンを、記憶部23に予め記憶されている、地中Gにおける不審行動の振動パターン又は地中Gにおける正常状態の振動パターンと比較する(ステップS53)。
そして、特定部22は、ステップS53の比較結果に基づいて、不審行動が発生したか否かを判断する(ステップS54)。
例えば、取得部21が光ファイバ10A1,10A2から取得した戻り光が有する振動パターンのいずれかが、地中Gにおける不審行動の振動パターンのいずれかと一致する場合、特定部22は、地中Gにおいて、一致した振動パターンに対応する不審行動が発生したと特定する。
又は、取得部21が光ファイバ10A1,10A2から取得した戻り光が有する振動パターンのいずれもが、地中Gにおける正常状態の振動パターンのいずれとも異なる場合、特定部22は、地中Gにおいて、不審行動が発生したと特定する。
その後、位置特定部26は、取得部21が取得した戻り光が有する振動パターンに基づいて、地中Gにおける不審行動が発生した発生位置を特定する(ステップS55)。
上述したように本実施の形態5によれば、位置特定部26は、特定部22が地中Gで不審行動が発生したと判断した場合、戻り光が有する振動パターンに基づいて、地中Gにおける不審行動が発生した発生位置を特定する。これにより、地中Gにおけるトンネル掘削等の不審行動を検出できるだけでなく、不審行動の発生位置が光ファイバ10から離れた位置にあっても、その不審行動の発生位置を特定することができる。また、不審行動の発生位置の方向も特定することができる。その他の効果は、上述した実施の形態1と同様である。
<他の実施の形態>
図15に示されるように、光ファイバセンシング機器20は、地中Gにおける不審行動として、トンネル掘削が発生したと判断した場合、トンネルの出口位置を推定する推定部27を備えてしても良い。
例えば、推定部27は、上述の実施の形態5で位置特定部26が特定したトンネル掘削の発生位置から所定の距離だけ離れた同心円状を、トンネルの出口位置と推定しても良い。
また、トンネルの出口としては、廃屋や、水道管等の配管がある場所が選ばれる可能性が高いと考えられる。そのため、推定部27は、地図情報を参照し、位置特定部26が特定したトンネル掘削の発生位置の付近に、廃屋や、配管がある場所があれば、その場所をトンネルの出口位置と推定しても良い。
また、推定部27は、上述した各実施の形態で用いた光ファイバ以外の光ファイバ(例えば、監視エリアから離れた位置にある光ファイバ)からも戻り光を取得し、その取得した戻り光をさらに用いて、トンネルの出口位置を推定しても良い。
また、位置特定部26は、上述の実施の形態5におけるトンネル掘削の発生位置の特定を繰り返し行い、推定部27は、トンネル掘削の発生位置の時系列変化に基づいて、トンネルの出口位置を推定しても良い。
また、地中Gにおける不審行動として、既設の配管内を移動する、既設の配管内で物を運ぶ等が発生したと判断した場合、位置特定部26は、既設の配管が敷設されている位置又は出口を特定しても良い。その際、位置特定部26は、マップと連携して、既設の配管が敷設されている位置又は出口を特定しても良い。
また、特定部22は、地中Gにおける不審行動を特定した場合、不審レベルを設定しても良い。例えば、不審行動として、トンネル掘削を特定した場合、振動の強度が大きければ大人数で掘削作業を行っている可能性がある。また、振動の継続時間が長ければ、ドリル等の工作機械を用いて掘削作業を行っている可能性がある。そのため、光ファイバセンシング機器20は、振動の強度が大きい場合や、振動の継続時間が長い場合には、不審レベルを高く設定しても良い。
また、図16に示されるように、光ファイバセンシング機器20は、不審レベルが閾値以上である場合は、位置特定部26が特定したトンネル掘削の発生位置や、推定部27が推定したトンネルの出口位置に、人やドローンを派遣するよう報知する報知部28を備えていても良い。報知先は、例えば、監視対象エリアを監視する監視システムや監視室等としても良い。また、報知方法は、例えば、報知先のディスプレイやモニターにGUI(Graphical User Interface)画面を表示する方法でも良いし、報知先のスピーカからメッセージを音声出力する方法でも良い。
また、報知部28は、特定部22が地中Gにおける不審行動を特定した場合、不審レベルにかかわらず、位置特定部26が特定したトンネル掘削の発生位置や、推定部27が推定したトンネルの出口位置を報知しても良い。報知先及び報知方法は、上記と同様で良い。このとき、報知部28は、GUI画面で報知を行う場合は、地図上に、トンネル掘削の発生位置や、トンネルの出口位置を表示しても良い。その一例を図17に示す。
また、光ファイバセンシング機器20は、地中Gに設置されることを想定しているが、これには限定されず、地上に設置しても良い。
また、図1、図5、図7、図9、図11、図15、及び図16の例では、光ファイバセンシング機器20に複数の構成要素(取得部21、特定部22、記憶部23、画像取得部24、画像処理部25、位置特定部26、推定部27、及び報知部28)が設けられているが、これには限定されない。光ファイバセンシング機器20に設けられていた構成要素は、1つの装置に設けることには限定されず、複数の装置に分散して設けられていても良い。
<光ファイバセンシング機器のハードウェア構成>
続いて以下では、図18を参照して、光ファイバセンシング機器20を実現するコンピュータ40のハードウェア構成について説明する。
図18に示されるように、コンピュータ40は、プロセッサ401、メモリ402、ストレージ403、入出力インタフェース(入出力I/F)404、及び通信インタフェース(通信I/F)405等を備える。プロセッサ401、メモリ402、ストレージ403、入出力インタフェース404、及び通信インタフェース405は、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路で接続されている。
プロセッサ401は、例えばCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置である。メモリ402は、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリである。ストレージ403は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、またはメモリカード等の記憶装置である。また、ストレージ403は、RAMやROM等のメモリであっても良い。
ストレージ403は、光ファイバセンシング機器20が備える構成要素(取得部21、特定部22、画像取得部24、画像処理部25、位置特定部26、推定部27、及び報知部28)の機能を実現するプログラムを記憶している。プロセッサ401は、これら各プログラムを実行することで、光ファイバセンシング機器20が備える構成要素の機能をそれぞれ実現する。ここで、プロセッサ401は、上記各プログラムを実行する際、これらのプログラムをメモリ402上に読み出してから実行しても良いし、メモリ402上に読み出さずに実行しても良い。また、メモリ402やストレージ403は、記憶部23の役割を果たす他、光ファイバセンシング機器20が備える他の構成要素が保持する情報やデータを記憶する役割も果たす。
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータ(コンピュータ40を含む)に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Compact Disc-ROM)、CD-R(CD-Recordable)、CD-R/W(CD-ReWritable)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAMを含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されても良い。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
入出力インタフェース404は、表示装置4041、入力装置4042、音出力装置4043等と接続される。表示装置4041は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、モニターのような、プロセッサ401により処理された描画データに対応する画面を表示する装置である。入力装置4042は、オペレータの操作入力を受け付ける装置であり、例えば、キーボード、マウス、及びタッチセンサ等である。表示装置4041及び入力装置4042は一体化され、タッチパネルとして実現されていても良い。音出力装置4043は、スピーカのような、プロセッサ401により処理された音響データに対応する音を音響出力する装置である。
通信インタフェース405は、外部の装置との間でデータを送受信する。例えば、通信インタフェース405は、有線通信路または無線通信路を介して外部装置と通信する。
以上、実施の形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上述した実施の形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
例えば、上述した実施の形態は、一部又は全部を相互に組み合わせて用いても良い。例えば、上述した各実施の形態で説明した、地中Gにおける不審行動を特定する方法は、相互に組み合わせて用いても良い。
また、上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
地中における振動を検出する光ファイバと、
前記光ファイバから、前記光ファイバが検出した振動が重畳された光信号を取得する取得部と、
前記取得部が取得した光信号が有する振動パターンに基づいて、地中における不審行動を特定する特定部と、
を備える光ファイバセンシングシステム。
(付記2)
前記特定部は、前記光信号が有する振動パターンにおいて、定期的な振動が検出され、且つ、その振動の強度が徐々に大きくなった場合、地中で不審行動が発生したと判断する、
付記1に記載の光ファイバセンシングシステム。
(付記3)
地中で不審行動が発生した場合に発生する振動の振動パターンを第1振動パターンとして予め記憶する記憶部をさらに備え、
前記特定部は、前記取得部が取得した光信号が有する振動パターンが、前記第1振動パターンと一致した場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する、
付記1に記載の光ファイバセンシングシステム。
(付記4)
前記記憶部は、地中が正常状態である場合に発生する振動の振動パターンを第2振動パターンとして予め記憶し、
前記特定部は、前記取得部が取得した光信号が有する振動パターンが、前記第2振動パターンとは異なり、且つ、前記第1振動パターンと一致した場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する、
付記3に記載の光ファイバセンシングシステム。
(付記5)
前記光ファイバは、地中に配置された第1光ファイバと、地上に配置された第2光ファイバと、を含み、
前記取得部は、前記第1光ファイバから、前記第1光ファイバが検出した振動が重畳された光信号を取得すると共に、前記第2光ファイバから、前記第2光ファイバが検出した振動が重畳された光信号を取得し、
前記特定部は、前記取得部が前記第1光ファイバから取得した光信号が有する振動パターンの方が、前記取得部が前記第2光ファイバから取得した光信号が有する振動パターンよりも、振動の強度が大きく、且つ、前記取得部が前記第1光ファイバから取得した光信号が有する振動パターンが、前記第1振動パターンと一致した場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する、
付記3に記載の光ファイバセンシングシステム。
(付記6)
地上を撮影可能なカメラと、
前記カメラで撮影されたカメラ画像を取得する画像取得部と、
前記カメラ画像から不審行動を検出する画像処理部と、をさらに備え、
前記特定部は、前記取得部が取得した光信号が有する振動パターンが、前記第1振動パターンと一致し、かつ、前記画像処理部が不審行動を検出できない場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する、
付記3に記載の光ファイバセンシングシステム。
(付記7)
前記取得部が取得した光信号が有する振動パターンに基づいて、前記特定部が特定した不審行動の発生位置を特定する位置特定部をさらに備える、
付記1から6のいずれか1項に記載の光ファイバセンシングシステム。
(付記8)
地中における振動を検出する光ファイバから、前記光ファイバが検出した振動が重畳された光信号を取得する取得部と、
前記取得部が取得した光信号が有する振動パターンに基づいて、地中における不審行動を特定する特定部と、
を備える光ファイバセンシング機器。
(付記9)
前記特定部は、前記光信号が有する振動パターンにおいて、定期的な振動が検出され、且つ、その振動の強度が徐々に大きくなった場合、地中で不審行動が発生したと判断する、
付記8に記載の光ファイバセンシング機器。
(付記10)
地中で不審行動が発生した場合に発生する振動の振動パターンを第1振動パターンとして予め記憶する記憶部をさらに備え、
前記特定部は、前記取得部が取得した光信号が有する振動パターンが、前記第1振動パターンと一致した場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する、
付記8に記載の光ファイバセンシング機器。
(付記11)
前記記憶部は、地中が正常状態である場合に発生する振動の振動パターンを第2振動パターンとして予め記憶し、
前記特定部は、前記取得部が取得した光信号が有する振動パターンが、前記第2振動パターンとは異なり、且つ、前記第1振動パターンと一致した場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する、
付記10に記載の光ファイバセンシング機器。
(付記12)
前記光ファイバは、地中に配置された第1光ファイバと、地上に配置された第2光ファイバと、を含み、
前記取得部は、前記第1光ファイバから、前記第1光ファイバが検出した振動が重畳された光信号を取得すると共に、前記第2光ファイバから、前記第2光ファイバが検出した振動が重畳された光信号を取得し、
前記特定部は、前記取得部が前記第1光ファイバから取得した光信号が有する振動パターンの方が、前記取得部が前記第2光ファイバから取得した光信号が有する振動パターンよりも、振動の強度が大きく、且つ、前記取得部が前記第1光ファイバから取得した光信号が有する振動パターンが、前記第1振動パターンと一致した場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する、
付記10に記載の光ファイバセンシング機器。
(付記13)
地上を撮影可能なカメラで撮影されたカメラ画像を取得する画像取得部と、
前記カメラ画像から不審行動を検出する画像処理部と、をさらに備え、
前記特定部は、前記取得部が取得した光信号が有する振動パターンが、前記第1振動パターンと一致し、かつ、前記画像処理部が不審行動を検出できない場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する、
付記10に記載の光ファイバセンシング機器。
(付記14)
前記取得部が取得した光信号が有する振動パターンに基づいて、前記特定部が特定した不審行動の発生位置を特定する位置特定部をさらに備える、
付記8から13のいずれか1項に記載の光ファイバセンシング機器。
(付記15)
光ファイバセンシングシステムによる地中行動監視方法であって、
光ファイバが、地中における振動を検出するステップと、
前記光ファイバから、前記光ファイバが検出した振動が重畳された光信号を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した光信号が有する振動パターンに基づいて、地中における不審行動を特定する特定ステップと、
を含む地中行動監視方法。
(付記16)
前記特定ステップでは、前記光信号が有する振動パターンにおいて、定期的な振動が検出され、且つ、その振動の強度が徐々に大きくなった場合、地中で不審行動が発生したと判断する、
付記15に記載の地中行動監視方法。
(付記17)
地中で不審行動が発生した場合に発生する振動の振動パターンを第1振動パターンとして予め記憶する記憶ステップをさらに含み、
前記特定ステップでは、前記取得ステップで取得した光信号が有する振動パターンが、前記第1振動パターンと一致した場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する、
付記15に記載の地中行動監視方法。
(付記18)
前記記憶ステップでは、地中が正常状態である場合に発生する振動の振動パターンを第2振動パターンとして予め記憶し、
前記特定ステップでは、前記取得ステップで取得した光信号が有する振動パターンが、前記第2振動パターンとは異なり、且つ、前記第1振動パターンと一致した場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する、
付記17に記載の地中行動監視方法。
(付記19)
前記光ファイバは、地中に配置された第1光ファイバと、地上に配置された第2光ファイバと、を含み、
前記取得ステップでは、前記第1光ファイバから、前記第1光ファイバが検出した振動が重畳された光信号を取得すると共に、前記第2光ファイバから、前記第2光ファイバが検出した振動が重畳された光信号を取得し、
前記特定ステップでは、前記取得ステップで前記第1光ファイバから取得した光信号が有する振動パターンの方が、前記取得ステップで前記第2光ファイバから取得した光信号が有する振動パターンよりも、振動の強度が大きく、且つ、前記取得ステップで前記第1光ファイバから取得した光信号が有する振動パターンが、前記第1振動パターンと一致した場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する、
付記17に記載の地中行動監視方法。
(付記20)
地上を撮影可能なカメラで撮影されたカメラ画像を取得する画像取得ステップと、
前記カメラ画像から不審行動を検出する画像処理ステップと、をさらに含み、
前記特定ステップでは、前記取得ステップで取得した光信号が有する振動パターンが、前記第1振動パターンと一致し、かつ、前記画像処理ステップで不審行動を検出できない場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する、
付記17に記載の地中行動監視方法。
(付記21)
前記取得ステップで取得した光信号が有する振動パターンに基づいて、前記特定ステップで特定した不審行動の発生位置を特定する位置特定ステップをさらに含む、
付記15から20のいずれか1項に記載の地中行動監視方法。
10A,10A1,10A2,10B 光ファイバ
20 光ファイバセンシング機器
21 取得部
22 特定部
23 記憶部
24 画像取得部
25 画像処理部
26 位置特定部
27 推定部
28 報知部
30 カメラ
40 コンピュータ
401 プロセッサ
402 メモリ
403 ストレージ
404 入出力インタフェース
4041 表示装置
4042 入力装置
4043 音出力装置
405 通信インタフェース
G 地中
F フェンス

Claims (4)

  1. 地中に配置された第1光ファイバと、
    地上に配置された第2光ファイバと、
    前記第1光ファイバから、前記第1光ファイバが検出した振動を含む第1光信号を取得すると共に、前記第2光ファイバから、前記第2光ファイバが検出した振動を含む第2光信号を取得する取得部と、
    地中で不審行動が発生した場合に発生する振動の振動パターンを第1振動パターンとして予め記憶する記憶部と、
    前記取得部が前記第1光ファイバから取得した前記第1光信号が有する振動パターンの方が、前記取得部が前記第2光ファイバから取得した前記第2光信号が有する振動パターンよりも、振動の強度が大きく、且つ、前記取得部が前記第1光ファイバから取得した前記第1光信号が有する振動パターンが、前記第1振動パターンと一致した場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する特定部と、
    を備える光ファイバセンシングシステム。
  2. 前記取得部が取得した前記第1光信号が有する振動パターンに基づいて、前記特定部が不審行動が発生したと判断した位置を特定する位置特定部をさらに備える、
    請求項1に記載の光ファイバセンシングシステム。
  3. 地中に配置された第1光ファイバから、前記第1光ファイバが検出した振動を含む第1光信号を取得すると共に、地上に配置された第2光ファイバから、前記第2光ファイバが検出した振動を含む第2光信号を取得する取得部と、
    地中で不審行動が発生した場合に発生する振動の振動パターンを第1振動パターンとして予め記憶する記憶部と、
    前記取得部が前記第1光ファイバから取得した前記第1光信号が有する振動パターンの方が、前記取得部が前記第2光ファイバから取得した前記第2光信号が有する振動パターンよりも、振動の強度が大きく、且つ、前記取得部が前記第1光ファイバから取得した前記第1光信号が有する振動パターンが、前記第1振動パターンと一致した場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する特定部と、
    を備える光ファイバセンシング機器。
  4. 光ファイバセンシングシステムによる地中行動監視方法であって、
    地中で不審行動が発生した場合に発生する振動の振動パターンを第1振動パターンとして予め記憶する記憶ステップと、
    地中に配置された第1光ファイバから、前記第1光ファイバが検出した振動を含む第1光信号を取得すると共に、地上に配置された第2光ファイバから、前記第2光ファイバが検出した振動を含む第2光信号を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップで前記第1光ファイバから取得した前記第1光信号が有する振動パターンの方が、前記取得ステップで前記第2光ファイバから取得した前記第2光信号が有する振動パターンよりも、振動の強度が大きく、且つ、前記取得ステップで前記第1光ファイバから取得した前記第1光信号が有する振動パターンが、前記第1振動パターンと一致した場合、地中で前記第1振動パターンに対応する不審行動が発生したと判断する特定ステップと、
    を含む地中行動監視方法。
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