JP7337447B2 - 測定機器 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1の測定装置は、測定手段(測定機器)による測定で得られる測定データ(測定値)を複数の機器に送信する測定データ送信手段と、測定データ送信手段から送信された測定データを受信し演算する外部機器と、を備える。測定装置を操作する操作者は、測定補助装置を装着している。測定補助装置は、ウェアラブルコンピュータ(Wearable Computer)である小型コンピュータと、表示手段であるヘッドマウントディスプレイと、音声出力手段であるイヤホンと、操作者の音声を音声データとして入力する音声入力手段であるマイクロホンと、を備える。
また、測定補助装置は、マイクロホンより入力された音声データに対応して、外部機器の各種制御をするための信号を出力する設定手段を備える。具体的には、操作者がマイクロホンから音声入力をすることにより、外部機器における演算や測定データの表示について操作することができる。これにより、操作者は、測定作業の中断や手で操作するための視線移動などをすることなく、測定作業を継続することができる。
マイクロメートル単位の測定値は、入力手段(測定機器)の操作による振動で測定位置が移動し、容易に変動する。したがって、使用者の手による測定機器の操作により、測定値や設定などに誤差が生じることがあるという問題がある。
しかしながら、このような構成によれば、制御手段は、音声認識部に音声の認識を実行させるか否かを判定する認識判定部を備えるため、使用者の意図しない制御の実行を防止することができる。
しかしながら、このような構成によれば、測定機器は、単一の測定機器を特定する固有の識別情報を含む識別情報を有する。そして、制御実行部は、識別情報認識部にて固有の識別情報が認識された場合は、その固有の識別情報を有する測定機器の制御を実行する。したがって、使用者は、複数の測定機器のうち、一つの測定機器のみを特定し操作することができ、測定機器は、利便性を向上させることができる。なお、固有の識別情報とは、測定機器の製造番号やID、使用者が設定したニックネーム等の所定の名称など、単一の測定機器を特定するための情報のことである。
しかしながら、このような構成によれば、測定機器は、固有の識別情報とは異なる他の測定機器と共通する共通識別情報を有し、測定機器は、複数の測定機器を特定するための固有の識別情報とは異なる他の測定機器と共通する共通識別情報を含む識別情報を有する。制御実行部は、識別情報認識部にて共通識別情報が認識された場合は、共通識別情報を有する測定機器の制御を実行する。したがって、使用者は、複数の測定機器を音声で一括設定することができ、測定機器は、利便性を向上させることができる。なお、共通識別情報とは、測定に用いられる全ての測定機器を指定するための名称や、測定機器の種類の名称、複数の測定機器が配置されている所定の位置の名称、使用者が設定したグループ名などの所定の名称など、全て、または、複数の測定機器を特定するための情報のことである。
図1は、本発明の一実施形態に係る測定機器1を示す概略図である。
測定機器1は、図1に示すように、測定対象を測定し測定値を取得するインジケータである。具体的には、測定機器1は、測定機器本体2と、この測定機器本体2に移動自在に設けられた測定子としてのスピンドル3と、測定機器本体2の内部に設けられてスピンドル3の移動量を検知して測定値を取得する測定手段4と、使用者の音声を測定機器1に入力する音声入力装置5と、音声入力装置5からの入力を受け付け測定機器1を制御する制御手段6と、測定機器1の所定の状態を報知する報知手段8と、を備える。
また、識別情報は、複数の測定機器1a,1bを特定するための固有の識別情報「測定機器1A」と「測定機器1B」とは異なる互いに共通する共通識別情報を含む。共通識別情報とは、使用者が設定した所定の名称など、全て、または、複数の測定機器を特定するための情報である。本実施形態では、測定機器1aおよび測定機器1bの共通識別情報を「ALL」として説明する。
表示手段Dは、例えば液晶パネルや有機EL(Electro-Luminescence)、電子ペーパーなどであり、測定機器1の情報を表示することできればどのようなものであってもよい。
検知部41は、例えば、スケール部32に向かって光を照射するとともに、スケール部32から反射する反射光を受光することで、スケール部32との相対移動を検知する光学センサである。なお、検知部41は、スケール部32との相対移動を検知することができれば光学センサでなくてもよく、任意の手段を用いることが可能である。
測定回路部42は、検知部41を駆動するとともに、検知部41で検知した測定値を制御手段6に出力する。
音声入力装置5は、使用者の音声を取得しやすい位置である測定機器1の上部(紙面上方向)に設けられている。なお、音声入力装置5は、使用者の音声を取得することができれば、測定機器1とは分離して設けられていてもよいし、有線または無線などの通信を介して測定機器1に音声を入力してもよい。要するに、音声入力装置は、使用者の音声を測定機器に入力することができれば、どのようなものであってもよい。
報知手段8は、測定機器1の所定の状態に応じて色彩が変化するLEDである。報知手段8の詳細や色彩の変化などは、後述する。なお、報知手段8は、LEDでなくてもよく、測定機器1の所定の状態を使用者に報知することができれば、どのようなものであってもよい。
図2に示すように、測定機器1は、測定値を含む測定機器の情報を出力する出力手段7と、制御手段6による制御を記憶する記憶手段9と、をさらに備える。
また、制御手段6は、認識判定部61と、識別情報認識部62と、音声入力装置5から入力された音声を認識する音声認識部63と、制御実行部64と、を備える。
ここで、周辺音とは、例えば他の測定機器が発する音やノイズ等、使用者の音声以外の音である。また、周辺音の所定の値とは、音声認識部63が使用者の音声に基づき音声の認識を実行できるか否かの基準となる値である。周辺音が、入力される音声と同じ、または、それ以上の音量である場合、音声認識部63は、正確に音声を認識することができないことがある。このため、周辺音は、使用者の音声よりも小さい方が好ましい。そして、測定機器1は、認識判定部61と報知手段8とにより、制御実行部64における誤動作を防止することができる。
例えば、測定機器1がスリープ状態であるとき、認識判定部61は、音声認識部63に音声の認識を実行させないと判定してもよいし、「起動」等の所定の音声入力があった場合は、音声認識部63に音声の認識を実行させると判定してもよい。また、測定機器1が測定対象を測定するための測定範囲内にあるときは、認識判定部61は、音声認識部63に音声の認識を実行させると判定してもよいし、測定範囲外にあるときは、音声認識部63に音声の認識を実行させないと判定してもよい。
制御実行部64は、識別情報認識部62にて固有の識別情報である例えば「測定機器1A」が認識された場合は、その固有の識別情報「測定機器1A」を有する測定機器1aの制御を実行し、識別情報認識部62にて固有の識別情報「測定機器1A」が認識されず、例えば固有の識別情報「測定機器1B」が認識された場合は、測定機器1aの制御を実行せず、測定機器1bの制御を実行する。
情報出力部641は、使用者が音声入力装置5から測定値を含む測定機器1の情報を出力するための音声を入力したとき、音声認識部63にて認識された音声に基づいて情報を出力する。例えば、使用者が音声入力装置5を介して「出力」と発話した場合、音声認識部63は、音声を「出力指令」に変換する。情報出力部641は、音声認識部63による「出力指令」に基づいて情報を出力手段7に出力する。
ここで、測定機器1の設定とは、ゼロセットやプリセット、公差、計数、所定の測定方法における最大値や最小値、ふれ幅など、各種パラメータの設定のことをいう。
復元部644は、記憶手段9に記憶された過去の設定に基づいて測定機器1の設定を復元する。具体的には、復元部644は、使用者が音声入力装置5から測定機器1を過去の設定に復元するための音声を入力したとき、音声認識部63にて認識された音声に基づいて、記憶手段9に記憶された過去の設定を読み出し測定機器の設定を復元する。例えば、一つ前の測定機器1の設定に復元するために、使用者が音声入力装置5を介して「キャンセル」と発話した場合、音声認識部63は、音声を「キャンセル指令」に変換する。復元部644は、音声認識部63による「キャンセル指令」に基づいて記憶手段9から一つ前の測定機器1の設定を読み出し、測定機器1の設定を一つ前の測定機器1の設定に復元する。
図3に示すように、先ず、使用者は、音声入力装置5を介して音声を入力する音声入力工程を実行する(ステップST01)。次に、認識判定部61は、前述より音声認識部63に音声の認識を実行させる判定をしているため、識別情報認識部62は、識別情報認識工程を実行する(ステップST02,ST03)。
先ず、図4に示すように、情報出力部641は、音声認識部63にて認識された音声に基づき、測定機器1の情報を出力するための音声が入力されたか否かを判定する(ステップST11)。例えば、音声入力装置5より「設定」と入力され、音声認識部63により「設定指令」が生成された場合、情報出力部641は、測定機器1の情報を出力するための音声は入力されていないと判定し(ステップST11でNO)、測定機器1の情報は出力しない。そして、音声入力装置5より「出力」と入力され、音声認識部63により「出力指令」が生成された場合、情報出力部641は、測定機器1の情報を出力するための音声が入力されたと判定し(ステップST11でYES)、測定機器1の情報を出力手段7に出力する情報出力工程を実行する(ステップST12)。
先ず、図5に示すように、測定設定部642は、音声認識部63にて認識された音声に基づき、測定機器1の設定をするための音声が入力されたか否かを判定する(ステップST21)。例えば、音声入力装置5より「出力」と入力され、音声認識部63により「出力指令」が生成された場合、測定設定部642は、測定機器1の設定をするための音声は入力されていないと判定し(ステップST21でNO)、測定機器1の設定は実行しない。
また、ステップST21において、例えば使用者が音声入力装置5より「外径測定モード」と入力され、音声認識部63により「外径測定モード切替指令」が生成された場合、モード切替部643は、音声認識部63による「外径測定モード切替指令」に基づいて設定されているモードから外径測定モードに切り替え、外径測定のための測定条件を測定機器1に対して設定する測定設定工程を実行する(ステップST22)。
先ず、図6に示すように、復元部644は、音声認識部63にて認識された音声に基づき、測定機器1の設定を復元するための音声が入力されたか否かを判定する(ステップST31)。復元部644は、測定機器1の状態を復元するための音声は入力されていないと判定した場合(ステップST31でNO)、測定機器1の設定を復元しない。
(1)測定機器1の制御手段6は、音声入力装置5から入力された使用者の音声を認識する音声認識部63と、認識された音声に基づいて測定機器1の制御を実行する制御実行部64と、を備えるため、使用者は、音声により測定機器1を操作することができる。したがって、使用者は測定機器1に触れることなく操作できるため、測定機器1の操作による振動で生じる誤差を抑制することができる。また、例えば測定機器1が手では操作できない位置に配置されていたとしても、使用者は、音声により測定機器1を操作することができる。したがって、測定機器1は、利便性の向上を図ることができる。
(2)制御手段6は、音声認識部63に音声の認識を実行させるか否かを判定する認識判定部61を備えるため、使用者の意図しない制御の実行を防止することができる。
(4)測定機器1は、音声認識部63が音声の認識を実行できる状態であることを報知する報知手段8を備えるため、認識判定部61により音声認識部63に音声の認識を実行させないと判定され、その旨が報知手段8から報知された場合、使用者は、音声認識部63が音声の認識を実行できるように、音声の認識を実行できない原因に対して対策をとることができる。したがって、測定機器1は、制御実行部64による誤動作を防止することができる。
(6)測定機器1aは、固有の識別情報「測定機器1A」とは異なる他の測定機器1bと共通する共通識別情報「ALL」を有し、制御実行部64は、識別情報認識部62にて共通識別情報「ALL」が認識された場合は、共通識別情報「ALL」を有する測定機器1a,1bの制御を実行する。したがって、使用者は、複数の測定機器1a,1bを音声で一括設定することができる。
(8)制御実行部64は、使用者が音声入力装置5から測定機器1の測定に関する設定をするための音声を入力したとき、測定機器1の設定をする測定設定部642を備えるため、使用者は、測定機器1に触れることなく測定機器1の設定をすることができる。
(10)復元部644は、使用者が音声入力装置5から測定機器1を過去の設定に復元するための音声を入力したとき、記憶手段9に記憶された測定機器1の過去の設定を読み出し測定機器1の設定を復元するため、使用者が誤った測定機器1の設定をしたとしても、その設定を記憶手段9に記憶された設定に復元しキャンセルすることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、測定機器1はインジケータであったが、マイクロメータやノギス、リニアスケール等であってもよい。また、測定機器1は、形式や方式などについて特に限定されるものではない。
例えば、測定機器の設定をする際、測定機器が測定などの動作をしているときに設定を実行すると正しい値に設定することができないため、測定機器が静止しているときに音声認識部に音声の認識を実行させることとしてもよい。また、測定機器の測定子が測定範囲外にある場合、ゼロセット等をすることができないため、測定範囲外に測定子があるときは、音声認識部に音声の認識を実行させないこととしてもよい。
4 測定手段
5 音声入力装置
6 制御手段
63 音声認識部
64 制御実行部
W 測定対象
Claims (9)
- 測定対象を測定し測定値を取得する測定機器であって、
使用者の音声を入力する音声入力装置と、
前記音声入力装置からの入力を受け付け前記測定機器を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記音声入力装置から入力された音声を認識する音声認識部と、
前記音声認識部にて認識された音声に基づいて測定機器の制御を実行する制御実行部と、を備え、
所定の前記測定機器を特定する識別情報を有し、
前記識別情報は、単一の前記測定機器を特定する固有の識別情報を含み、
前記制御手段は、前記音声認識部にて認識された音声に基づいて前記識別情報を認識する識別情報認識部を備え、
前記制御実行部は、
前記識別情報認識部にて前記固有の識別情報が認識された場合は、その前記固有の識別情報を有する前記測定機器の制御を実行することを特徴とする測定機器。 - 請求項1に記載された測定機器において、
前記制御手段は、前記音声認識部に音声の認識を実行させるか否かを判定する認識判定部を備えることを特徴とする測定機器。 - 請求項1または請求項2に記載された測定機器において、
前記認識判定部は、前記測定機器の周辺で生じる周辺音の状態を所定の値に基づいて判定し、前記周辺音が所定の値よりも小さいと判定した場合に前記音声認識部に音声の認識を実行させることを特徴とする測定機器。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載された測定機器において、
前記音声認識部が音声の認識を実行できる状態か否かを報知する報知手段を備えることを特徴とする測定機器。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載された測定機器において、
前記識別情報は、複数の前記測定機器を特定するための前記固有の識別情報とは異なる他の前記測定機器と共通する共通識別情報を含み、
前記制御実行部は、
前記識別情報認識部にて前記共通識別情報が認識された場合は、前記共通識別情報を有する測定機器の制御を実行することを特徴とする測定機器。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載された測定機器において、
前記制御実行部は、使用者が前記音声入力装置から前記測定値を含む前記測定機器の情報を出力するための音声を入力したとき、前記音声認識部にて認識された音声に基づいて前記情報を出力する情報出力部を備えることを特徴とする測定機器。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載された測定機器において、
前記制御実行部は、使用者が前記音声入力装置から前記測定機器の測定に関する設定をするための音声を入力したとき、前記音声認識部にて認識された音声に基づいて前記測定機器の設定をする測定設定部を備えることを特徴とする測定機器。 - 請求項7に記載された測定機器において、
前記測定設定部は、前記測定機器に対しそれぞれ異なる測定条件の設定を実行する複数の設定モードを有し、
使用者が前記音声入力装置から前記複数の設定モードのいずれか一つの設定モードに関する音声を入力したとき、前記音声認識部にて認識された音声に基づいて前記設定モードを切り替えて前記測定機器の設定をするモード切替部を備えることを特徴とする測定機器。 - 請求項8に記載された測定機器において、
前記制御実行部による前記測定機器の過去の設定を記憶する記憶手段を備え、
前記制御実行部は、前記記憶手段に記憶された前記過去の設定に基づいて前記測定機器の設定を復元する復元部を備え、
前記復元部は、使用者が前記音声入力装置から前記測定機器を前記過去の設定に復元するための音声を入力したとき、前記音声認識部にて認識された音声に基づいて、前記記憶手段に記憶された前記過去の設定を読み出し前記測定機器の設定を復元することを特徴とする測定機器。
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2019
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小林博厚,New計測データワイヤレス通信システム 測定器からのデータをパソコンへ簡単に取り込むことが可能,計測技術,日本工業出版株式会社,2008年11月05日,第36巻 第12号,pp.45-49 |
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