JP7336426B2 - 皮膚又は毛髪洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、皮膚又は毛髪洗浄剤組成物に関する。
皮膚洗浄剤組成物には、優れた洗浄力と豊富な泡量を実現するため、アニオン性界面活性剤や両性界面活性剤が多量に用いられている。しかし、界面活性剤で繰り返し肌を洗うと、過剰な皮脂や汚れと共に、皮膚の必要な保湿成分も洗い流してしまう場合があり、洗浄力や、豊かな泡量などの泡性能、すすぎ性に優れるとともに、皮膚に対してマイルドであることが求められている。
皮膚が本来持つ保湿成分には、皮膚表面に存在する角層細胞中に含まれる天然保湿成分と、角層細胞の周りを埋める細胞間脂質の2つがあるが、皮膚を洗浄したときに、これらの成分が失われると皮膚の保湿機能が低下しやすくなる。一般に、アニオン性界面活性剤は、角層細胞中の天然保湿成分を溶出させやすくすることが知られている。そのため、アニオン性界面活性剤による天然保湿成分の溶出を防ぎ、皮膚にマイルドな皮膚洗浄料が検討されている。
例えば、特許文献1には、特定の分布を有するポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩を含有する洗浄剤組成物が、泡性能に優れ、すすぎ性が良好であることが記載されている。特許文献2には、特定の分布を有するアルキルエーテルカルボン酸塩と、アシル化アミノ酸塩を組合せた皮膚洗浄剤組成物が、泡立ち及び泡質に優れ、弾力のある泡が得られ、すすぎ時にぬるつかないことが記載されている。非特許文献1には、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩と脂肪酸塩のアニオン性界面活性剤の混合成分が、肌へのやさしさと洗浄力を両立することが報告されている。
一方、洗浄時の細胞間脂質の溶出を防ぐ検討に関してはあまり注目されていなかったが、最近になって、細胞間脂質の溶出を抑制する洗浄剤組成物も検討されている。特許文献3では、アニオン界面活性剤と、両性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステルを特定の比率で含有した組成物が提案されている。
特開2012-72399公報 特開2013-87095号公報 特開2016-8206号公報 Fragrance Journal 8,21-25(2012)
しかしながら、洗浄剤組成物に用いられる界面活性剤は、それぞれ、角層細胞と細胞間脂質に対する作用が異なる。特許文献1、2、及び非特許文献1の洗浄剤組成物では、皮脂洗浄に優れるが、細胞間脂質の溶出抑制の点で十分ではなかった。また、特許文献3の洗浄剤は、ノニオン性界面活性剤を多量に配合する必要があり、そのため、泡量の低下を引き起こしてしまう。豊かな泡量などの泡性能は使用時の洗浄実感を喚起する重要な要素であり、従来技術では細胞間脂質の溶出を抑制し、皮膚に対してマイルドさを与えることと豊かな泡量の両立は達成できていなかった。
本発明者らは、皮膚洗浄剤組成物において泡量や泡質を良好にするために用いられている両性界面活性剤が、主たる洗浄・起泡基剤であるアニオン性界面活性剤よりも細胞間脂質を溶出させやすいことを見出した。
そして、このような細胞間脂質を溶出させる界面活性剤を含む条件下において、細胞間脂質の流出を抑制するため鋭意検討したところ、特定のノニオン性界面活性剤に、細胞間脂質を溶出させる界面活性剤の影響を著しく抑制する効果があることを見出した。具体的には、両性界面活性剤とともに、特定のノニオン性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤を特定の割合で組合せた組成物が、豊かな泡量(起泡性)を維持しつつ、細胞間脂質の溶出を抑制できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)両性界面活性剤、
(B)一般式(1):
11O(CHCHO)H (1)
(式中、R11は炭素数16~22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、mは質量平均で5~60の数を示す。)
で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル型ノニオン性界面活性剤、
(C)(C1)及び(C2)から選ばれるアニオン性界面活性剤 0.1~20質量%、
(C1)アシル化アミノ酸又はその塩、アシルタウリン又はその塩、
(C2)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸又はその塩
を含有し、
成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.6~30である皮膚又は毛髪洗浄剤組成物に関する。
本発明によれば、十分な起泡性がある場合であっても、細胞間脂質の溶出が抑制でき、皮膚又は毛髪に対してマイルドな洗浄剤組成物を得ることができる。
本発明で用いる成分(A)の両性界面活性としては、通常の皮膚洗浄剤に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン型界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド型界面活性剤、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリニウムベタイン型界面活性剤、ラウリン酸アミドプロピルベタイン等のアミドベタイン型界面活性剤、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型界面活性剤などが挙げられる。
これらのうち、泡質の観点から、スルホベタイン型界面活性剤、アミドベタイン型界面活性剤、イミダゾリニウムベタイン型界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上を含むことが好ましく、スルホベタイン型界面活性剤及びアミドベタイン型界面活性剤がより好ましい。
成分(A)の両性界面活性剤は、1種又は2種以上を組合せて用いることができ、含有量は、泡質の観点から、全組成中に0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上がさらに好ましく、また、15質量%以下が好ましく、12質量%以下がより好ましく、9質量%がさらに好ましい。
成分(B)は、前記一般式(1)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル型ノニオン性界面活性剤である。本発明においては、成分(B)を用いることによって、洗浄力や泡量、泡質を維持するために細胞間脂質の溶出を促進する成分が多く含まれる条件下においても、細胞間脂質の溶出が抑制されているものと推測している。
一般式(1)中、R11は炭素数16~22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、炭素数18~22の直鎖のアルキル基がより好ましい。
また、mはポリオキシエチレン基の平均付加モル数であり、質量平均で5~60の数を示し、5~40が好ましく、5~30がより好ましい。
成分(B)として、具体的には、例えば、ポリオキシエチレン(6)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(13)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(50)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(5)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(10)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(30)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(13)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(8)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(13)オレイルエーテル、等が挙げられる。これらのうち、細胞間脂質の溶出を抑制する観点から、ポリオキシエチレン(6)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(13)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(5)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(10)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(30)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(13)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(8)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(13)オレイルエーテル、が好ましい。
また、市販品として、例えば、エマルゲン306P、エマルゲン320P、エマルゲン210P、エマルゲン220、エマルゲン420、エマルゲン2025G(以上、花王社製)、NIKKOL BB-5、NIKKOL BB-10、NIKKOL BB-20、NIKKOL BB-30(以上、日光ケミカルズ社製)、エマレックスBHA-5、エマレックスBHA-10、エマレックスBHA-20、エマレックスBHA-30(以上、日本エマルジョン社製)等を使用することができる。
成分(B)は、1種又は2種以上を組合せて用いることができ、含有量は、細胞間脂質の溶出抑制及び起泡性の観点から、全組成中に0.05質量%以上が好ましく、0.15質量%以上がより好ましく、0.2質量%がさらに好ましく、また、泡量の観点から、8質量%以下が好ましく、6質量%がより好ましく、3.5質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の含有割合(A)/(B)は、細胞間脂質の溶出抑制及び起泡性の観点から、0.6~30であり、0.9~25が好ましく、1~20がより好ましい。
本発明で用いる(C)のアニオン性界面活性剤は、(C1)アシル化アミノ酸又はその塩、アシルタウリン又はその塩、及び(C2)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸又はその塩から選ばれるものである。
(C1)アシル化アミノ酸又はその塩としては、例えば、一般式(1):
Figure 0007336426000001
(式中、Rは直鎖又は分岐鎖の炭素数7~21のアルキル基又はアルケニル基を示し、Rは水素原子又は炭素数1~4のアルキル基若しくはアルケニル基を示し、Rは水素原子又は-(CH2)(Rは水素原子、ヒドロキシル基又は-COOMを示し、rは0~3を示す)を示し、Mは水素原子、アルカリ金属又はアルカノールアミンを示す)
で表されるN-アシルアミノ酸塩が好ましい。
式(1)中、Rとしては、炭素数6~18のアルキル基が好ましく、炭素数10~16のアルキル基がより好ましい。Rとしては、水素原子、炭素数1~4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましい。Rとしては、水素原子、-(CH2)が好ましい。Mとしては、アルカリ金属が好ましい。
一般式(1)で表されるアシルアミノ酸塩として、具体的には、例えば、N-ココイルグリシン塩、N-ラウロイル-N-メチルグリシン塩等のN-アシルグリシン塩;N-ラウロイルグルタミン酸塩、N-ミリストイルグルタミン酸塩等のN-アシルグルタミン酸塩;N-ラウロイル-β-アラニン塩、N-ミリストイル-β-アラニン塩等のN-アシルアラニン塩;N-ラウロイルアスパラギン酸塩等のN-アシルアスパラギン酸塩;N-ラウロイルセリン塩等のN-アシルセリン塩;N-ラウロイルサルコシン塩等のN-アシルサルコシン塩が挙げられ、またこれらのナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。なお、一般式(1)で表わされる化合物には、L体、D体、ラセミ体があるが、本発明においては、これらのいずれをも使用することができる。
これらのうち、泡質の観点から、N-アシルグリシン塩、N-アシルグルタミン酸塩、N-アシルアスパラギン酸塩、N-アシルサルコシン塩が好ましい。
また、アシルタウリン又はその塩としては、例えば、下記一般式で表されるものが挙げられる。
RCONR’CHCHSO
(式中、Rは炭素数7~21のアルキル基又はアルケニル基を示し、R’は水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を示す)
具体的には、ココイルメチルタウリン塩、ラウロイルメチルタウリン塩、ミリストイルメチルタウリン塩等が挙げられる。
成分(C1)のアシル化アミノ酸又はその塩、アシルタウリン又はその塩は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、その含有量は、起泡性及び角層細胞への刺激低減の観点から、全組成中に0.1~30質量%であるのが好ましく、1~25質量%がより好ましく、3~20質量%がさらに好ましい。
成分(C1)としては、アシル化アミノ酸又はその塩が好ましい。
(C2)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸又はその塩としては、次の一般式(2)で表されるものが挙げられる。
O(CH2CH2O)CH2COOM (2)
(式中、Rは炭素数4~22のアルキル基又はアルケニル基を示し、pは平均付加モル数で、0.5~15の数を示し、Mは、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示す)
一般式(2)中、Rとしては、起泡性及び角層細胞に対する刺激低減の観点から、炭素数12~16のアルキル基が好ましく、炭素数12~14のアルキル基がより好ましい。また、前記の観点から、エチレンオキシドの平均付加モル数pは、1~10であるのが好ましく、2~5であるのが好ましい。
としては、水素原子;ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;アンモニウム;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン由来のアンモニウム;アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸由来のアンモニウムなどが挙げられる。これらのうち、前記の観点から、ナトリウム、カリウム、トリエタノールアミン及びアルギニンから選択される1種又は2種以上を含むことが好ましく、ナトリウム及びカリウムから選択される1種又は2種を含むことがより好ましい。
このようなポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸又はその塩として、具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテルカルボン酸又はその塩、ポリオキシエチレンミリスチルエーテルカルボン酸又はその塩、及びポリオキシエチレンパルミチルエーテルカルボン酸又はその塩から選択される1種又は2種以上を含むことが好ましく、ポリオキシエチレンラウリルエーテルカルボン酸又はその塩、及びポリオキシエチレンミリスチルエーテルカルボン酸又はその塩から選択される1種又は2種を含むことがより好ましく、ポリオキシエチレンラウリルエーテルカルボン酸又はその塩を含むことがさらに好ましい。
これらの市販品として、例えば、カオーアキポ RLM-45NV、カオーアキポ RLM-45、カオーアキポ RLM-100NV、カオーアキポ RLM-100(以上、花王社製)等が挙げられる。
さらに、(C2)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸又はその塩としては、(C21)次の一般式(3)
O(CHCHO)CHCOOM (3)
(式中、Rは炭素数4~22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、qは0~20の数を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示す)
で表されるアルキルエーテルカルボン酸又はその塩であって、Rの平均炭素数が10.8~12.8であり、q=0の成分を9.6質量%を超え27質量%以下、q=1の成分とq=2の成分を合計で21質量%以上40質量%未満含むアルキルエーテルカルボン酸又はその塩を含む。なお、本発明の成分(C2)において、Rのアルキル鎖長の分布、Rの平均アルキル鎖長、q=0の成分量、qの平均付加モル数、q=0、1、2、3、4の成分の質量割合は、一般式(3)で表されるアルキルエーテルカルボン酸においてガスクロマトグラフィーによる分析を行い、特開2013-209370号公報に記載の方法で求めることができる。
なお、本発明において、これらの化合物のかっこ内の数値はエチレンオキシドの平均付加モル数を意味する。
成分(C21)の含有量は、起泡性及び角層細胞に対する刺激低減の観点から、全組成中に0.1~20質量%であるのが好ましく、1~15質量%がより好ましく、2~10質量%がさらに好ましい。
成分(C)は、1種又は2種以上を組合せて用いることができる。また、成分(C)の含有量は、起泡性及び配合安定性の観点から、全組成中に0.1~30質量%であるのが好ましく、1~25質量%がより好ましく、3~20質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(A)に対する成分(C)の質量割合(C)/(A)は、泡質及び細胞間脂質の溶出抑制の観点から、0.5~20であるのが好ましい。さらに、起泡性との両立の観点から、1~10がより好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(C)の質量割合(C)/(B)は、起泡性及び細胞間脂質の溶出抑制の観点から、0.5~150が好ましく、1~100がより好ましい。
本発明においては、本発明の効果を阻害しない範囲で、成分(B)以外のノニオン性界面活性剤、成分(C)以外のアニオン性界面活性剤を含有することができる。
成分(B)以外のノニオン性界面活性剤としては、細胞間脂質の溶出抑制(マイルドさ)と泡量の両立の観点から、成分(D)として、一般式(4)で表されるアルキルグルコシドを併用することが好ましい。
-(OR) (4)
(式中、Rは炭素数8~16のアルキル基を示し、Rは炭素数2~4のアルキレン基を示し、Gは還元糖に由来する基を示す。sは平均付加モル数であり、0~5の数を示す。tは糖の平均縮合度であり、1~3の数を示す)
一般式(4)中、泡量の観点から、Rは炭素数10~16の直鎖アルキル基が好ましく、炭素数12~14の直鎖アルキル基がより好ましい。sは0~3が好ましく、0~2がより好ましく、0がさらに好ましい。Rはエチレン基が好ましい。
還元糖に由来する基Gは、グリコシド基とすることができる。原料の還元糖は、アルドース及びケトースのいずれであってもよく、炭素数が3~6個のトリオース、テトロース、ペントース、ヘキソースとすることができる。アルドースとして具体的には、アピオース、アラビノース、ガラクトース、グルコース、リキソース、マンノース、ガロース、アルドース、イドース、タロース、キシロースを挙げることができる。ケトースとして具体的には、フラクトースを挙げることができる。これらの中でも、炭素数5又は6のアルドペントース又はアルドヘキソースが好ましく、グルコースがより好ましい。さらに、糖の平均縮合度tは、1~2が好ましく、1~1.5がより好ましい。
これらの市販品として、例えば、マイドール10、マイドール12(以上、花王社製)等が挙げられる。
成分(D)の含有量は、泡量の観点から、全組成中に0.5質量%以上であるのが好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましい。また、マイルドさの観点から、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、6質量%以下がさらに好ましい。
また、成分(D)に対する成分(B)の質量割合(B)/(D)は、0.05~5であるのが好ましく、0.1~2でがより好ましい。
さらに、本発明の洗浄剤組成物には、成分(B)や成分(D)以外のノニオン性界面活性剤を加えることもできる。成分(B)及び成分(D)以外のノニオン性界面活性剤としては、脂肪酸モノエタノールアミン、脂肪酸ジエタノールアミン等が挙げられる。
これら成分(B)及び成分(D)以外のノニオン性界面活性剤の含有量は、全ノニオン性界面活性剤中に10質量%以下であるのが好ましく、5質量%以下がより好ましい。
また、成分(C)以外のアニオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸又はその塩、スルホコハク酸アルキルエステル又はその塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル又はその塩、α-オレフィンスルホン酸又はその塩、脂肪酸又はその塩等が挙げられる。
成分(C)以外のアニオン性界面活性剤の含有量は、全アニオン性界面活性剤中に30質量%以下であるのが好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
本発明において、水は各成分の残余をなし、含有量は、全組成中に60~95質量%であるのが好ましく、65~93質量%がより好ましく、68~90質量%がさらに好ましい。
また、本発明の洗浄剤組成物は、多価アルコールを含有することができる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール等の2価アルコール;グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン等の3価以上のアルコール;エリスリトール、ペンタエリスリトール、マルチトール、キシリトール、ソルビタン、ソルビトール等の糖又は糖アルコールなどが挙げられる。
多価アルコールの含有量は、全組成中に、2~40質量%であるのが好ましく、10~35質量%がより好ましく、20~30質量%がさらに好ましい。
多価アルコールは、本発明の洗浄剤組成物を、特に、容器に充填してフォーム剤とする際に有用である。
本発明の皮膚又は毛髪洗浄剤組成物は、前記成分以外に、通常の洗浄剤組成物に用いられる成分、例えば、前記以外の界面活性剤、水溶性高分子、油成分、保湿剤、pH調整剤、殺菌剤、抗炎症剤、防腐剤、キレート剤、塩類、パール化剤、スクラブ剤、香料、冷感剤、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、植物エキス等を含有することができる。なお、これらの各剤は、各剤としての用途に限られず、目的に応じて他の用途、例えば、冷感剤を香料として使用したり、他の用途との併用として、例えば、冷感剤と香料としての効果を奏するものとして使用することができる。
本発明の皮膚又は毛髪洗浄剤組成物は、通常の方法により製造することができる。
本発明の皮膚又は毛髪洗浄剤組成物は、細胞間脂質の溶出抑制し、マイルドさを付与することと泡量の両立の観点から、pH4~7であるのが好ましく、pH4.5~7がより好ましい。
本発明において、pHは、25℃にて HORIBA社製 LAQUa act D-72により測定される。
本発明の皮膚又は毛髪洗浄剤組成物は、液体洗浄剤であるのが好ましく、泡立てて洗浄する洗浄剤、例えば、洗顔料、ボディソープ、シャンプーとして、また、洗顔フォーム、クレンジングフォーム、ボディ用洗浄フォーム等として適用することができる。
実施例1~25、比較例1~7
表1~表5に示す組成の洗浄剤組成物を製造し、細胞間脂質モデルを用いた溶出量と泡量を評価した。結果を表1~表5に併せて示す。
なお、表中の配合量の数字は、有効量を示す。
(製造方法)
成分(A)、(B)、(C)及びその他成分を添加して80℃に加熱し、均一になるまで撹拌した後、30℃まで冷却して、水酸化カリウムとクエン酸を用いて所定のpHに調整して各組成物を得た。
なお、pHは、洗浄剤組成物を50mLガラス容器に50g充填し、25℃にて、HORIBA社製、LAQUA act D-72 により測定した。
(細胞間脂質溶出量の評価方法)
49mgのセラミドII(高砂香料社製)、21mgのパルミチン酸(シグマアルドリッチ社製)、32mgのコレステロール(シグマアルドリッチ社製)を秤量後、これらに4mLのクロロホルム/メタノール=2/1(v/v)を加え、得られた溶液を30℃で1時間攪拌し、溶解させた。溶媒を窒素気流下にて除去し、得られた粉末を減圧下で終夜乾燥し、細胞間脂質モデルを得た。
得られた細胞間脂質をバイアル瓶に10mg量り取り、各組成物の10倍希釈液5mLを加え、32℃で1時間攪拌した。試験後、上澄みを回収し、細胞間脂質モデルからの溶出物を含む溶液を溶出液として得た。得られた溶出液100μLに対し、メタノール(富士フィルム和光純薬社製)900μL、クロロホルム(富士フィルム和光純薬社製)1000μLを加え、溶媒混合液を得た。この溶媒混合液を、下記の方法にて分析し、コレステロール濃度を定量した。求めた濃度を、ノニオン界面活性剤を含まない比較例4の濃度を1として規格化することにより、コレステロール溶出量比を求めた。
(装置)
G6125B LC/MS(Agilent Technologies)
(クロマトグラフィー分離条件)
特開2017-67510号公報、実施例1に記載のクロマトグラフィー分離条件
カラム:L-column ODS 2.1mmi.d.×150mm(化学物質評価
研究機構)(40℃)
移動相:A)10mmol/Lイオン化促進剤含有メタノール/水=1/1溶液
移動相:B)2-プロパノール
グラジエント:A100%(0min)→B50%(5min)→B100%(35min)→B100%(45min)
移動相流速:0.2mL/min
平衡化時間:10min
イオン化促進剤:炭酸水素アンモニウム
(MS分析条件)
イオン化法 :APCI/Positive
測定モード :SIM
SIMモニターイオン :[M+H-HO]
乾燥ガス流量 :4.0L/min
ネブライザー圧力 :60psig
乾燥ガス温度 :350℃
キャピラリー電圧 :2000V
フラグメンター電圧 :150V
(泡量の評価方法)
約20gの毛髪束に40℃のお湯を約30g含ませ、各組成物1gと表2に示すモデル皮脂0.2mlを塗布して30秒間で60回泡立てたときの泡量を測定した。
Figure 0007336426000002
Figure 0007336426000003
Figure 0007336426000004
Figure 0007336426000005
Figure 0007336426000006
表1~表5の結果より、実施例1~25の洗浄剤組成物では、細胞間脂質モデルの溶出が少なく抑えられ、かつ泡量が多いことから、細胞間脂質へのマイルド性と豊かな泡量の両立を達成した組成物であった。
また、実施例1と比較例1、2を比べると、(A)/(B)が小さい比較例1は泡量が少なく、反対に(A)/(B)比率が大きい比較例2はノニオン性界面活性剤を含まない場合と同様に細胞間脂質が溶出した。比較例5に配合されたノニオン性界面活性(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)では、細胞間脂質の溶出が多く、比較例6や比較例7に配合されたノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレン(80)ソルビタンモノラウリン酸エステル)では、細胞間脂質への溶出が多いだけでなく、泡量も低下させてしまうものであった。
以上より、実施例1~25に配合されているノニオン性界面活性剤は少ない配合量でも十分に細胞間脂質の溶出を抑えることができるため、細胞間脂質の溶出を抑えて皮膚にマイルドでありながら、豊かな泡量によって使用時の心地よい洗浄感を提供することが可能であった。
実施例1~25と同様にして、実施例26に示す組成の洗浄剤組成物を製造した。
得られた洗浄組成物を使用して毛髪を洗浄すると、泡立ち及び洗浄力に優れ、頭皮に対してマイルドな使用感で、細胞間脂質の溶出も十分に抑制されたものであった。
実施例26(シャンプー)
(成分)
(C1)ラウロイルサルコシンナトリウム 12.0(質量%)
(C1)N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム 1.0
(A)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 5.0
(B)ポリオキシエチレン(6)ステアリルエーテル 2.0
ヤシ油脂肪酸N-メチルエタノールアミド 2.0
トリイソステアリン酸PEG-160ソルビタン 1.0
クエン酸 適量
水 残部
合計 100
(A)/(B)=2.5
(C)/(B)=6.5

Claims (6)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)両性界面活性剤、
    (B)一般式(1):
    11O(CH2CH2O)mH (1)
    (式中、R11は炭素数16~22の直鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、mは質量平均で5~60の数を示す)
    で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル型ノニオン性界面活性剤、
    (C)(C1)及び(C2)から選ばれるアニオン性界面活性剤 0.1~20質量%、
    (C1)N-アシルグリシン塩、N-アシルグルタミン酸塩、N-アシルアスパラギン酸塩、N-アシルサルコシン塩、アシルタウリン又はその塩、
    (C2)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸又はその塩
    を含有し、
    成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.6~25である皮膚又は毛髪洗浄剤組成物。
  2. 成分(A)の含有量が、0.1~15質量%である請求項1に記載の皮膚又は毛髪洗浄剤組成物。
  3. 成分(A)に対する成分(C)の質量割合(C)/(A)が1~10である請求項1又は2に記載の皮膚又は毛髪洗浄剤組成物。
  4. さらに、成分(D)アルキルグルコシドを含有する請求項1~3のいずれかに記載の皮膚又は毛髪洗浄剤組成物。
  5. 成分(D)に対する成分(B)の質量割合(B)/(D)が、0.05~5である請求項4に記載の皮膚又は毛髪洗浄剤組成物。
  6. 成分(C)以外のアニオン性界面活性剤の含有量が、全アニオン性界面活性剤中に30質量%以下である請求項1~5のいずれかに記載の皮膚又は毛髪洗浄剤組成物。
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