JP7336391B2 - オートテンショナ - Google Patents

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Description

本発明は、ベルトの張力を自動的に適度に保つためのオートテンショナに関する。
例えば、自動車エンジンのカム軸駆動ベルトシステムにおいては、従来から、ベルトの張力を自動的に適度に保つための機構として、オートテンショナが採用されている。
オートテンショナは、一般に、図8(従来例)に示すように、エンジンブロックに固定され、軸部が取り付けられるベースと、軸部を介してベースに回動自在に支持されたアームと、アームに回転可能に取り付けられて、ベルトの背面と接触可能なプーリと、アームを一方向に回動付勢するコイルばね(付勢手段)と、アームの揺動を減衰させる摺動部材(軸受手段及び減衰手段)とで構成されている。コイルばねは、アームとベースとに囲まれた空間(ばね収容室)に収容されている。
上記カム軸駆動ベルトシステムに適用される、いわゆる主機用オートテンショナでは、ベルトシステムがかみ合い伝動であり、バルブタイミングのずれを抑えるために、アームをさほど大きく回動させない方がよい。このため、例えば、図8(従来例)や特許文献1のように、アームの揺動範囲を小さくした、コンパクトな構造のものが求められる。
特開2006-138433号公報
更に、最近は環境規制により自動車に対する燃費向上の要求が高く、エンジンのコンパクト化や軽量化に対する市場要求が絶えない。このような市場要求に応えるために、カム軸駆動ベルトシステムにおいては、オートテンショナを可能な限り(軸部の径方向および軸部の軸線方向に)コンパクトな構造にし、かつ、ベルトのベルトライン(ベルトの幅方向中心線)をエンジンブロックに十分に近づけることが有効である。
そこで、本発明は、コンパクトな構造で、かつ、ベルトのベルトラインをエンジンブロックに十分に近づけることができるオートテンショナを提供することを目的とする。
本発明は、エンジンブロックに固定される軸部と、
前記軸部に相対回転不能に固定されるケーシングと、
前記軸部を介して前記ケーシングに対して回動自在に、偏心支持されたアームと、
前記軸部の軸線と平行な軸線を中心に回転可能に、前記アームの外周側に取り付けられ、かつ、ベルトに接触可能な外周面を有するプーリと、
前記軸部の外周側に配設され、前記アームを前記ケーシングに対して一方向に回動付勢するコイルばねと、
前記ケーシングと前記アームとに囲まれた空間であり、前記コイルばねを収容するばね収容室と、を備え、
前記ばね収容室は、前記プーリの外周面の、前記軸部の軸線方向の中心線を含む面に対し、前記エンジンブロックと反対側にオフセットされている、ことを特徴とするオートテンショナである。
上記構成では、アームがプーリの外周面より内周側に配置されている。これにより、オートテンショナ自体を軸部の径方向および軸部の軸線方向にコンパクトな構造にすることができる。
また、エンジンブロックに固定されるオートテンショナは、軸部の軸線方向において、エンジンブロック、プーリの外周面の中心線を含む面、ばね収容室の順に配置される。そのため、オートテンショナを備えたベルトシステムにおいて、従来の、軸部の軸線方向において、エンジンブロック、ばね収容室、プーリの外周面の中心線を含む面の順に配置される構成と比較し、エンジンブロックとベルトライン(プーリの外周面の中心線上で接触するベルトの幅方向中心線)との間隔距離を十分に小さくすることができる(ベルトラインをエンジンブロックに十分に近づけることができる)。これにより、エンジンのコンパクト化や軽量化に対する市場要求に応えることができる。
なお、ケーシングは、軸部に相対回転不能に固定されている。これにより、コイルばね(付勢手段)が、アームをケーシングに対して一方向に回動付勢する動作を、確実なものにすることができる。
また、本発明は、上記に記載のオートテンショナにおいて、
前記軸部には、軸線方向に貫通した孔が形成されており、
前記軸部の前記孔の、前記エンジンブロックとは反対側には、前記孔の径よりも径方向に拡がる、押さえ部材が連結され、
前記押さえ部材には、当該オートテンショナを前記エンジンブロックに組み付ける際に締結ボルトを挿通するためのボルト挿通孔が、前記軸部の軸線から偏心した位置に形成されている、ことを特徴としている。
オートテンショナをエンジンブロックに組み付け、ベルトを装着する際に、所定のベルト初期張力をベルトに付与できるようにするために、締結ボルトが挿通され、軸線方向に延びるボルト挿通孔は、軸部の軸線から偏心した位置に形成されるのが好ましい。
上記構成の場合、軸部の軸線から偏心した位置に形成されるボルト挿通孔は、軸部とは別部材の押さえ部材に形成されている。そのため、軸部の軸線方向に貫通する孔の径は、挿入される締結ボルトの径よりも大きく形成することができる。これにより、軸部を十分に肉抜きすることができ、オートテンショナの軽量化ひいてはエンジンの軽量化に寄与することができる。
コンパクトな構造で、かつ、ベルトのベルトラインをエンジンブロックに十分に近づけることができるオートテンショナを提供することができる。
本実施形態に係るオートテンショナを含むカム軸駆動ベルトシステムの概略構成図 本実施形態に係るオートテンショナの断面図(図3のA-A線断面図) 本実施形態に係るオートテンショナの正面図 本実施形態に係るオートテンショナの底面図 本実施形態に係るオートテンショナの断面図(図2のB-B線断面図) 本実施形態に係るオートテンショナに締結ボルトが挿通された状態の断面図(図1のA-A線断面図) 本実施形態に係るオートテンショナの分解図 従来例に係るオートテンショナの断面図(図6に対応する図)
自動車用エンジンのカム軸を駆動するタイミングベルト(かみ合い伝動ベルト)の緩み側張力を一定に保つオートテンショナに本発明を適用した一例を本実施形態として、図面を参照し説明する。なお、図2の左右方向(図6の上下方向)を前後方向とする。前方は、エンジンブロックと反対側である。また、図2中の左側(図6の上側)を一端側、図2中の右側(図6の下側)を他端側とする。また、一端側の端面を一端面、他端側の端面を他端面とする。また、軸部4の軸線を軸Rとする。軸Rは、前後方向と平行である。軸Rを中心とした円の径方向を単に径方向、軸Rを中心とした周方向を単に周方向という場合がある。
(カムシャフト駆動ベルトシステム1)
図1に示すように、カムシャフト駆動ベルトシステム1において、エンジンブロック99(図6参照)に組み付けられたオートテンショナ2と、駆動プーリ(1つ)と、従動プーリ(2つ)とに1本のタイミングベルト3が巻き掛けられている。タイミングベルト3は、自動車用エンジンのカムシャフトを駆動するかみ合い伝動ベルトであるため、アーム8をさほど大きく回動させない方がよいコンパクトな構造のオートテンショナ2が好適に用いられる。
(オートテンショナ2)
図2~図7に示すように、本実施形態のオートテンショナ2は、エンジンブロック99に固定される軸部4と、軸部4に相対回転不能に固定されるケーシング7と、軸部4を介してケーシング7に対して回動自在に、偏心支持されたアーム8と、軸部4の軸Rと平行な軸R4を中心に回転可能に、アーム8の外周側に取り付けられ、かつ、タイミングベルト3に接触可能な外周面91を有するプーリ9と、軸部4の外周側に配設され、アーム8をケーシング7に対して一方向に回動付勢するコイルばね11と、ケーシング7とアーム8とに囲まれた空間であり、コイルばね11を収容するばね収容室111とを備えている。
(軸部4)
軸部4は、図2に示すように、軸R方向に延びるオートテンショナ2の支柱(軸部4はエンジンブロック99に固定される)であり、軸部4の軸線である軸Rは、プーリ9の中心軸である軸R4に対して偏心している。これにより、プーリ9およびアーム8はタイミングベルト3の張力の増減に伴って軸Rを揺動中心として揺動する。軸部4の他端側には軸部4と一体的にフランジ43が形成されている。また、軸部4の外周面は、軸Rと平行に形成されている。
軸部4には、図2に示すように、軸R方向に貫通した孔41が形成されている。この孔41は、軸部4の軸Rと同軸の軸R3を中心軸とする円筒形状をしている。
軸部4の一端側の外周面には、図7に示すように、セレーション加工が施されており、軸Rに沿った複数の凸部により形成されたセレーション形状部44が設けられている(この軸部4のセレーション形状部44は、後述するケーシング7のケーシング内筒部71に圧入される)。
軸部4の他端面には、回り止め部材19(後述)を軸部4に対し周方向に位置決めするための凹状の凹溝42が、周方向に1箇所形成されている(図4参照)。これは、オートテンショナ2をエンジンブロック99に仮組みした状態で行う後述の動作で、軸部4及びケーシング7が自転してしまうのを防止する機能を果たす。
(押さえ部材6)
押さえ部材6は、軸部4とは別個に、軸部4の孔41の、エンジンブロック99と反対側である一端側に嵌め込まれている。なお、押さえ部材6は軸部4と一体に(相対回転不能に)形成されていてもよいが、この場合、エンジンブロック99への仮組み状態で、締結ボルト5を中心に軸部4をX方向に回転させて、所定のベルト初期張力をタイミングベルト3に付与する動作が困難になる場合があることから、本実施形態のように、押さえ部材6は、軸部4とは別個の構成にするのがよい。
押さえ部材6には、軸Rに対して偏心した軸R2を中心軸とする、軸R方向に貫通したボルト挿通孔61が形成されている。押さえ部材6は、このボルト挿通孔61に締結ボルト5が挿入されることによって、軸部4とともに相対回転不能にエンジンブロック99に固定される(図6参照)。ただし、押さえ部材6は、オートテンショナ2がエンジンブロック99に固定されるまでの間は(仮組み状態では)、軸部4、軸部4に固定されたケーシング7、及びエンジンブロック99に対し、軸Rを中心に相対回転可能に構成され、且つ、押さえ部材6には、エンジンブロック99に対し、軸部4及びケーシング7の周方向に関する位置(自転)を規制する回り止め部材19(後述)が、押さえ部材6とエンジンブロック99との間に接続されていることが好ましい。これにより、オートテンショナ2をエンジンブロック99に仮組みした状態で締結ボルト5の軸R5を中心に軸部4を回転(揺動)させ、適当な位置に軸部4を配置することができる。
軸Rに対して偏心した軸R2を中心軸とする、ボルト挿通孔61が押さえ部材6に形成されていることから、軸部4をエンジンブロック99に固定した状態では、締結ボルト5の中心軸の軸R5も、軸Rに対して偏心した状態になる(図3参照)。
押さえ部材6は、一端側に、軸部4に形成された孔41の径よりも径方向に拡がるフランジ部62を有し、フランジ部62の他端面が軸部4の一端面に接触する。このフランジ部62は、一端側から見たとき略六角形や星形に形成されていることが好ましい。これにより、スパナ等の工具でこの略六角形や星形の側面を把持し、締結ボルト5を中心に軸部4を回転(揺動)させることができる。
また、押さえ部材6は、フランジ部62よりも他端側にボス部63を有し、フランジ部62とボス部63とは一体に形成されている。
ボス部63は、図7に示すように、フランジ部62よりも2段階に直径が小さくなる第1ボス部631と第2ボス部632とを有する。第1ボス部631は、軸部4の孔41の内周面に摺接するように形成されている。これにより、エンジンブロック99への仮組み状態で行う動作で、第1ボス部631の外面が軸部4の孔41の内周面との摺動面になる。第2ボス部632は、第1ボス部631と同軸状に、軸部4の孔41の内周面との間に十分な隙間を有するように第1ボス部631の他端側に突設されており、かつ、外周面の一部分に回り止め部材19と係合する環状溝64(全周に渡り凹状)が形成されている(図6参照)。これにより、押さえ部材6(第2ボス部632)とエンジンブロック99との間に回り止め部材19を接続することができる。
押さえ部材6の材質は、炭素鋼(本実施形態ではS45C)であることが好ましいが、炭素鋼(S45C等)に限定されるものではない。
回り止め部材19は、断面円形の鋼線材を曲げ加工して略L字状に形成させたものである(図7参照)。回り止め部材19は、図4、図6、図7に示すように、オートテンショナ2をエンジンブロック99に仮組みした状態で、軸部4の他端面に形成された凹状の凹溝42に係合している(図4参照)。また、回り止め部材19は、他端部の先端部分が線材の曲げ加工により半円状(円弧状)に形成されている(図7参照)。回り止め部材19において、凹溝42に係合した部分から径方向外方へ、線材2本が所定間隔を空けて平行に上記半円状の先端部分まで延びる他端部は、エンジンブロック99の一端面に突設されたノックピン99Aに係合するように構成されている。また、回り止め部材19は、凹溝42に係合した部分から上記線材2本が、略90°向きを変えて軸部4の一端側(前方)へ所定間隔を空けて平行に延びて、2本の線材のそれぞれの一端部(自由端部分)が押さえ部材6の第2ボス部632(外周面)に形成された環状溝64に係合するように構成されている。
(ケーシング7)
ケーシング7は、図2に示すように、軸部4とは別箇の部材であり、軸部4の軸Rと同軸状に設けている。ケーシング7は、径方向に対向するケーシング内筒部71およびケーシング外筒部72と、ケーシング内筒部71の一端側の縁及びケーシング外筒部72の一端側の縁に接続している環状の底部73とを有している。ケーシング内筒部71とケーシング外筒部72は、軸部4の軸Rと同軸状に設けられている。ケーシング7の底部73は径方向と平行な平坦面に形成されている。ケーシング内筒部71の内周面と軸部4の一端側の外周面とが接触していて、ケーシング7は、軸部4に対して相対回転不能に固定されている(本実施形態では、図5及び図7に示すように、軸部4の一端側の外周面に設けられたセレーション形状部44を、ケーシング7のケーシング内筒部71(内周面が、セレーション形状部44の外径よりも若干小さく形成されている)に圧入する、圧入方式により確実に固定されている)。これにより、コイルばね11が、アーム8をケーシング7に対して一方向に回動付勢する動作を確実なものにすることができる。また、ケーシング7の底部73の一端側の面と、押さえ部材6のフランジ部62の他端側の面とが接触している。ケーシング7は、軸部4がエンジンブロック99に固定されるまでの間は、締結ボルト5を中心に軸部4とともに回転(揺動)可能である。
ケーシング外筒部72には、ケーシング保持溝74が1箇所形成されている(図5参照)。これは、ばね収容室111に収容されるコイルばね11の前端部が折り曲げられた部分を嵌め込んで保持するための溝である。また、ケーシング外筒部72には、径方向外方に延出し、前方から軸R方向に見て先端が先細り形状に形成されたインジケータ76が突設されている(図3参照)。
ケーシング7の材質は、例えば、冷間圧延鋼板(SPCC)であってもよく、この場合、防錆のため、表面に亜鉛メッキ処理が施されていることが好ましい。
(アーム8)
アーム8は、図2に示すように、ケーシング7に偏心支持されていて、ケーシング7の他端側に配置されるボス部83と、ボス部83から前方に延びるアーム内筒部81と、アーム内筒部81と平行になるように、径方向外側に、アーム内筒部81と離れて形成されたアーム外筒部82と、ボス部83から径方向外側に向けて延びる環状の外延部84とを備えている。アーム8の外延部84は、転がり軸受10の外輪の外面付近まで延びている。アーム内筒部81とアーム外筒部82とは、ケーシング7におけるケーシング内筒部71とケーシング外筒部72と同様、軸部4と同軸状に設けられていることが好ましい。アーム8の外延部84は、径方向に平行な平坦面に形成されていることが好ましい。
図2に示すように、アーム8のボス部83の径方向内側に、プーリ9の軸R4に対して偏心した位置に軸部挿通孔85が形成され、この軸部挿通孔85に摺動部材12を介して軸部4が挿入されている。アーム8は、軸部4を介してケーシング7に対し相対回動可能に支持されている。アーム8は、アルミニウム合金鋳物からなる金属部品である。なお、アーム8は、アルミニウム合金鋳物からなる金属部品でなくてもよい。また、アーム8は、タイミングベルト3の張力の増減に伴って、軸部4の軸Rを揺動中心として揺動する。
アーム外筒部82には、アーム保持溝86が1箇所形成されている。アーム保持溝86は、ばね収容室111に収容されるコイルばね11の後端部が折り曲げられた部分を嵌め込んで保持するための溝である。本実施形態におけるアーム保持溝86は、図5、図7に示すように、ボス部83の一端面を軸Rの直交方向に延長した面(基準面)に対し軸R方向に僅かに突出しているにすぎない態様で、コイルばね11(後端部)との係止面からY方向に約90°の広範囲(インジケータ87をまたぐ、図5の二点鎖線部分)に形成されたアーム外筒部82の切り欠き部分である。このアーム外筒部82におけるアーム保持溝86は、実質的に、ばね収容室111に対する開口部分となる。
本実施形態では、図1に示すように、オートテンショナ2は、エンジンブロック99に組み込まれ、タイミングベルト3が装着された状態で、上記開口部分が、約90°の広範囲に渡り鉛直下方に位置するように構成されている。そのため、外部からばね収容室111に侵入した異物をこの開口部分から鉛直下方の外部へ放出(落下)させ易くでき、異物が、ばね収容室111に堆積するのを抑制できる。これにより、オートテンショナ2の耐久信頼性の向上が期待できる。
アーム外筒部82には、径方向外方に延出し、前方から軸R方向に見て細幅形状に形成されたインジケータ87が突設されている(図3、図7参照)。このインジケータ87の軸Rからの長さである突出半径は、ケーシング7に突設されたインジケータ76の軸Rからの長さである突出半径と略等しいか若干大きいことが好ましい(本実施形態では若干大)。アーム8のインジケータ87とケーシング7のインジケータ76とは、軸Rを中心とした周方向に関するアーム8とケーシング7との合い印の機能を有する。合い印の機能については、後で説明する。
(転がり軸受10とプーリ9)
図2に示すように、転がり軸受10は、アーム8とプーリ9との間に介設され、同心状に並んだ2つのリング状部材である内輪101と外輪102との間に複数個の玉の転動体105を収容する環状の保持室103を有するボールベアリングである。本実施形態では、転動体105が収容される保持室103にグリースが封入されるとともに、複数の玉の両側に環状のシール材(不図示)が配置される密閉形玉軸受を採用する。転がり軸受10の内輪101はアーム8のボス部83の外周面に密着固定され、外輪102はプーリ9の内周面に密着固定される。
プーリ9は、アーム8の外周側に取り付けられ、転がり軸受10を介してアーム8のボス部83に相対回転可能に支持される。このように、アーム8がプーリ9の外周面91より内周側に配置することにより、オートテンショナ2自体を軸部4の径方向および軸部4の軸R方向にコンパクトな構造にすることができる。
プーリ9は、カムシャフト駆動用のタイミングベルト3が巻き掛けられて回転する。このタイミングベルト3の張力の増減に伴って、プーリ9は、プーリ9の回転中心であるプーリ9の中心軸である軸R4ではなく、軸部4の軸Rを揺動中心として揺動する。
本実施形態のプーリ9は、プーリ9の外周面91の軸R方向の中心線C(設計上はベルトラインに一致)を含む面Dが、転がり軸受10の軸R方向中心線を含む面と一致するように、外輪102の外周面に密着固定されている。また、本実施形態において、タイミングベルト3のベルト幅が例えば約15mmの場合、プーリ9の外周面91の幅は約20mmに設けられる。
(コイルばね11とばね収容室111)
コイルばね11は、図2に示すように、金属線を螺旋状に巻回して形成されていて、軸部4の軸R方向に圧縮されてばね収容室111に収容されている。
ばね収容室111は、ケーシング内筒部71と、ケーシングの底部73と、ケーシング外筒部72と、アーム外筒部82と、アーム8のボス部83と、アーム内筒部81とに囲まれた空間である。本実施形態のばね収容室111は、プーリ9の外周面91の、軸R方向の中心線Cを含む面Dに対して、エンジンブロック99とは反対側にオフセットされて配置されている。
コイルばね11は、一端がケーシング7に係止され、他端がアーム8に係止されており、アーム8をケーシング7に対して一方向に回動付勢する(図5参照)。また、コイルばね11は、タイミングベルト3の張力が増加してタイミングベルト3を緩ませる方向(Y方向)にアーム8が回動したときに縮径するように設定されている。具体的には、コイルばね11は、アッセンブリー時には、縮径方向にねじられた状態でばね収容室111に収容されている。なお、コイルばね11の後端部は折り曲げられて、アーム8に形成されたアーム保持溝86に保持されている。また、コイルばね11の前端部も同様に折り曲げられて、ケーシング7に形成されたケーシング保持溝74に保持されている。
コイルばね11は、オートテンショナ2に外力が作用していない状態において、全長にわたって径が一定であることが好ましい。本実施形態では、コイルばね11は、例えば直径約2mmの丸断面のばね用オイルテンパー線を右巻きに巻回して形成したものを使用している。
(摺動部材12)
摺動部材12は、図2、図7に示すように、筒状摺動部121と板状摺動部122とが別体に形成されている。筒状摺動部121は、軸部4とアーム8のボス部83との間に配置されている。板状摺動部122は、軸部4のフランジ43の一端面と、アーム8のボス部83の他端面との間に配置されている。
筒状摺動部121は、軸Rと略平行な方向に沿って配置されていて、筒状摺動部121の内面は、軸部4の外面との摺動面である。板状摺動部122は、軸Rと略直交する方向に沿って配置されていて、板状摺動部122の他端面は軸部4のフランジ43の一端面との摺動面である。板状摺動部122の一端面には、一端側に突出した凸部122Aが2箇所形成されている(図7参照)。アーム8のボス部83の他端面には凹部が2箇所形成されている。そして、凸部122Aと凹部との嵌合により、板状摺動部122は一端側のアーム8(ボス部83)に対し相対回転不能に装着される。板状摺動部122は、転がり軸受10の抜け止めの役割を兼ねている。筒状摺動部121および板状摺動部122の厚さは、いずれも略等しく、例えば、約1mmであってもよい。
筒状摺動部121には、軸R方向に延びるスリット121Aが形成されている。このスリット121Aは、摺動部材12の他端面から一端面に至るまで、直線状に連続した周方向の開口隙間を形成している。つまり、筒状摺動部121は、軸部4の軸R方向に対して垂直な断面において、C字状の形状を有するものである。例えば、スリット121Aの幅は、オートテンショナ2に外力が作用していない状態において、約1mmであってもよい。また、摺動部材12に対して負荷がない状態では、筒状摺動部121の外径がアーム8のボス部83の内径よりも大きい。
コイルばね11が軸部4の軸R方向に圧縮されているため、軸部4の軸R方向の弾性復元力が働き、板状摺動部122はアーム8に他端方向に押圧される。これにより、軸部4のフランジ43とアーム8との間に摩擦が生じ、板状摺動部122は、アーム8の揺動を減衰させるダンピング部として機能する。また、筒状摺動部121は、滑り軸受として機能する。
摺動部材12は、基材が金属で形成されており、摺動面である、筒状摺動部121の内面および板状摺動部122の他端側の端面が、基材よりも低摩擦係数の表面特性を有する合成樹脂材料で形成されている。この合成樹脂材料は、自己潤滑性を有することが好ましい。具体的には、摺動面を形成する合成樹脂材料について、主成分となる合成樹脂としては、ポリアミド、ポリアセタール、ポリテトラフルオロエチレン、ポロフェニレンサルファイド、超高分子量ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、または、フェノール等の熱硬化性樹脂が用いられることが好ましい。これらの主成分となる合成樹脂に、固体潤滑剤が配合されていてもよく、配合されていなくてもよい。また、これらの主成分となる合成樹脂に、補強用の繊維が配合されていてもよく、配合されていなくてもよい。
摺動部材12として、例えば、基材を鋼帯とし、摺動面である、筒状摺動部121の内面および板状摺動部122の他端側の端面が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を主成分とする合成樹脂で被覆された複層系のメタル軸受(オイレス工業社製LFF形)を採用できる。この摺動面は、自己潤滑性の摺動特性を有し、基材(鋼帯)よりも低摩擦係数の表面特性を有する。
上記構成のオートテンショナ2をエンジンブロック99に固定することにより、図6に示すように、軸部4の軸R方向において、エンジンブロック99、プーリ9の外周面91の中心線Cを含む面D、ばね収容室111の順に配置される。そのため、オートテンショナ2を備えたカムシャフト駆動ベルトシステム1において、従来(図8参照)の、軸部の軸R方向において、エンジンブロック、ばね収容室、プーリの外周面の中心線を含む面の順に配置される構成と比較し、エンジンブロック99とベルトライン(プーリ9の外周面91の中心線C上で接触するタイミングベルト3の幅方向中心線)との間隔距離を十分に小さくすることができる(ベルトラインをエンジンブロック99に十分に近づけることができる)。これにより、エンジンのコンパクト化や軽量化に対する市場要求に応えることができる。
また、オートテンショナ2をエンジンブロック99に組み付け、タイミングベルト3を装着する際に、所定のベルト初期張力をタイミングベルト3に付与できるようにするために、締結ボルト5が挿通される、軸R方向に延びるボルト挿通孔61は、軸部4の軸Rから偏心した位置に形成されている。また、このボルト挿通孔61は、軸部4とは別部材の押さえ部材6に形成されている。そのため、軸部4の軸R方向に貫通する孔41の径は、挿入される締結ボルト5の径よりも大きく形成することができる。これにより、軸部4を十分に肉抜きすることができ、オートテンショナ2の軽量化ひいてはエンジンの軽量化に寄与することができる。
(使用態様)
締結ボルト5を、図2、3に示すように、軸部4の軸Rに対し偏心して配置することについて、オートテンショナ2のエンジンブロック99への組み付け及びタイミングベルト3の装着の説明の中で説明した後、オートテンショナ2の組み立て、及びオートテンショナ2の作動について説明する。
(オートテンショナ2のエンジンブロック99への組み付けおよびタイミングベルト3の装着)
オートテンショナ2の各部品の寸法公差や部品間の距離の公差などのカムシャフト駆動ベルトシステム1に不可避の寸法公差(例えばタイミングベルト3の長さのバラツキ)に起因して、エンジンブロック99に対して同じ姿勢で組み付けても、装置によってタイミングベルト3に与える初期張力にばらつきが出てしまう。そこで、本実施形態のオートテンショナ2は、エンジンブロック99への組み付け時に所定のベルト初期張力をタイミングベルト3に付与できるように構成されている。前提となる構成について説明する。図2、図3に示すように、プーリ9の回転中心であるプーリ9の軸R4は軸部4の軸Rに対して偏心して配置され、締結ボルト5の軸R5は、軸部4の軸Rに対し偏心して配置されている。また、本実施形態のオートテンショナ2は、所定のベルト荷重がプーリ9の回転軸に作用し、所定の初期張力がタイミングベルト3に付与されて、正常にタイミングベルト3が装着された状態になっているときに、アーム8のインジケータ87の先端位置とケーシング7のインジケータ76の先端位置とが一致(つまり、合い印が一致)するように構成されている(図3参照)。なお、エンジンブロック99への組付け作業を行う前のオートテンショナ2におけるアーム8に備わるインジケータ87は、図3において、紙面左斜め下方に対し紙面下方の位置にある。例えば、紙面左斜め下方からX方向に例えば約45°の位置でもよい。
次に、オートテンショナ2をエンジンブロック99へ組み付け、タイミングベルト3を装着するまでの手順について説明する。図3に示すように、X方向は、コイルばね11の周方向の付勢力が働く方向である。Y方向は、コイルばね11の周方向の付勢力に抗する方向である。
(1)締結ボルト5を軸部4の孔41に嵌め込まれた押さえ部材6に形成されているボルト挿通孔61に通し、エンジンブロック99の雌ネジ部に仮止めする。具体的には、締結ボルト5としてスタッドボルトを用い、このスタッドボルトの他端側のねじ部をエンジンブロックの雌ねじ孔に奥に突き当たるまでねじ込む。
締結ボルト5として、一般的な六角穴付きボルトを用いてもよいが、本実施形態の場合、スタッドボルトを用いる。スタッドボルトは、両端にねじ部をもつボルトである。スタッドボルトの一端側のナットは別部材となる。このため、オートテンショナ2の仮組み状態でも、スタッドボルトの他端側のねじ部の全ての部分をエンジンブロック99の雌ねじ孔にねじ込むことができる。そのため、オートテンショナ2の仮組み状態でも、スタッドボルトをエンジンブロック99の一端側の面に精度よく直立させることができる。つまり、エンジンブロック99(支持面)に対する軸部4の軸R方向を精度よく直角に保つことができる。これに対し、一般的な六角穴付きボルトを用いる場合は、オートテンショナ2の仮組み状態では、エンジンブロック99にボルトを完全にねじ込むことができず、ややぐらつく状態になる。そのため、ボルトをエンジンブロック99の一端側の面に精度よく直立させることができない。
したがって、本実施形態のように、締結ボルト5をスタッドボルトにすれば、一般的な六角穴付きボルトを用いる場合と比べて、エンジンブロック99へのオートテンショナ2の組み付け精度を向上でき、ひいては、所定のベルト初期張力をより正確にタイミングベルト3に付与できる。
(2)回り止め部材19の他端部をエンジンブロックの一端側の面に突設されたノックピン99Aに係合させる。
(3)オートテンショナ2の仮組み状態で、スパナ等の工具で押さえ部材6のフランジ部62の側面(略六角形状を含む形状)を把持して、締結ボルト5の軸R5を中心に軸部4をX方向に回転させる。これにより、締結ボルト5の軸R5を中心にオートテンショナ2全体がX方向に回転するとともに、タイミングベルト3に近づく方向(図3紙面右方)に軸R(即ちプーリ9およびアーム8)の位置が移動する。
(4)プーリ9がタイミングベルト3に当接すると、ベルト荷重がプーリ9の回転軸(軸R4)に作用する。
(5)さらに、締結ボルト5の軸R5を中心に軸部4をX方向に回転させると、上記ベルト荷重の増加により、プーリ9の回転軸(軸R4)から偏心された軸部4の軸R回りにトルクが発生し、アーム8は、コイルばね11の周方向の付勢力に抗して、Y方向に回動し始めるとともに、タイミングベルト3の張力が増加し始める。
(6)所定のベルト荷重がプーリ9の回転軸(軸R4)に作用するまで、さらに締結ボルト5の軸R5を中心に軸部4をX方向に回転させることで、さらにアーム8およびプーリ9が軸Rを中心にY方向に回動し、タイミングベルト3に所定の初期張力を付与できる。ここで、所定のベルト荷重がプーリ9の回転軸(軸R4)に作用し、所定の初期張力がタイミングベルト3に付与されたことの確認は、アーム8のインジケータ87とケーシング7のインジケータ76とからなる合い印が一致しているか否かを確認することにより行う。
(7)この合い印が一致した状態で、締結ボルト5を完全に締結し(具体的には、スタッドボルトの一端側のねじ部に別箇のナットを完全に締結し)、軸部4等の固定部をエンジンブロック99に固定する。
(オートテンショナ2の組み立て)
以上説明したオートテンショナ2は次のような工程で組み立てる。
まずは、転がり軸受10、プーリ9、摺動部材12の筒状摺動部121、及び、摺動部材12の板状摺動部122をアーム8に組み付ける。次に、摺動部材12の筒状摺動部121の内面と軸部4の外面が接触するように、アーム8を含む上記部材群を軸部4に組み付ける。次に、回り止め部材19の他端部を軸部4の他端面に形成された凹溝42に装着する。次に、コイルばね11の後端部をアーム8のアーム保持溝86に保持させるとともに、コイルばね11の前端部をケーシング7のケーシング保持溝74に保持させた状態で、ケーシング7を軸部4の一端側の端部(外周面)に圧入固定する。最後に、押さえ部材6を軸部4の孔41の一端側の端部(軸部4の内周面)に挿入する。その際(挿入完了時点で)、回り止め部材19の一端部は、押さえ部材6の第2ボス部632(外周面)に形成された環状溝64に装着される。
(オートテンショナ2の作動)
本実施形態では、コイルばね11が、軸部4の軸R方向に圧縮されている。そのため、摺動部材12における板状摺動部122が、アーム8の揺動を減衰させる機能を果たし、オートテンショナ2は、対称な減衰特性を持つ。この場合、ベルト張力が増加した場合と減少した場合で、板状摺動部122に生じる摩擦力の大きさは、略同じである。
タイミングベルト3の張力が増加した場合には、タイミングベルト3から荷重を受けて、アーム8は、コイルばね11の周方向の付勢力に抗する方向(Y方向)に回動する。この場合は、摺動部材12における板状摺動部122がダンピング部として主体的に機能し、アーム8の回動を減衰させる。
タイミングベルト3の張力が減少した場合には、コイルばね11のねじり復元力が支配的となり、アーム8は、板状摺動部122が担うアーム8の回動に対する減衰力に抗してコイルばね11の周方向の付勢力が働く方向(X方向)に回動する。この場合は、アーム8を追従させて、タイミングベルト3の張力を増加(回復)させる。
(作用効果)
ばね収容室111とプーリ9との配設関係を、本実施形態のように、ばね収容室111が、プーリ9の外周面91の、軸R方向の中心線Cを含む面Dに対して、エンジンブロック99とは反対側にオフセットして配置することによって、例えばベルト幅約15mmのタイミングベルト3を備えるカムシャフト駆動ベルトシステム1に本発明のオートテンショナ2(この場合、プーリの外周面91の幅は約20mm)を適用した場合、図6に示すように、ベルトラインからエンジンブロック99の一端面(支持面、軸部4の他端面)までの距離は、従来のオートテンショナ(図8)では約26mmであったのに対し、約14mmとなり、約46%(約12mm)も短縮できることがわかった。本構成によれば、オートテンショナ2本来のベルト張力調整機構を具備しつつ、従来のオートテンショナに対し、ベルトラインをエンジンブロック99に十分に近づけることができることがわかった。
(その他の実施形態)
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の実施形態は以下のように変更して実施することができる。
上記実施形態では、押さえ部材6は、軸部4とは別個の構成であり、軸部4に対して相対回転可能にされているが、押さえ部材6は、軸部4と一体で相対回転不能に形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、軸Rに対して偏心した軸R2を中心軸とするようにボルト挿通孔61を、押さえ部材6に形成し、軸部4をエンジンブロック99に固定した状態では、締結ボルト5の中心軸の軸R5も、軸Rに対して偏心した構成にしている。しかし、ボルト挿通孔61の軸R2を軸Rに対して偏心させなくとも、同軸となるように、ボルト挿通孔61を押さえ部材6に形成してもよい。この場合、軸部4をエンジンブロック99に固定した状態では、締結ボルト5の軸R5も軸Rと同軸になる。
また、上記実施形態では、軸部4とは別個に、軸部4の孔41の一端側(エンジンブロック99と反対側)に嵌め込まれる押さえ部材6を備え、この押さえ部材6に、軸Rに対して偏心した軸R2を中心軸とするようにボルト挿通孔61を形成することにより、軸部4に形成する孔41は、軸Rと同軸上の位置に開口面積を十分に広く採った態様で形成することができる。これにより、軸部4を十分に肉抜きすることができる。しかし、軸部4に形成する孔41は、従来例(図8)のように、ボルト挿通孔として、軸Rに対して偏心した位置に形成されてもよい。
1 カムシャフト駆動ベルトシステム
2 オートテンショナ
3 タイミングベルト
4 軸部
5 締結ボルト
6 押さえ部材
7 ケーシング
8 アーム
9 プーリ
10 転がり軸受
11 コイルばね
12 摺動部材
41 孔
61 ボルト挿通孔
99 エンジンブロック
111 ばね収容室
R 軸部4の中心軸
R2 ボルト挿通孔61の中心軸
R3 孔41の中心軸
R4 プーリ9の中心軸
R5 締結ボルト5の中心軸

Claims (1)

  1. エンジンブロックに固定される軸部と、
    前記軸部に相対回転不能に固定されるケーシングと、
    前記軸部を介して前記ケーシングに対して回動自在に、偏心支持されたアームと、
    前記軸部の軸線と平行な軸線を中心に回転可能に、前記アームの外周側に取り付けられ、かつ、ベルトに接触可能な外周面を有するプーリと、
    前記軸部の外周側に配設され、前記アームを前記ケーシングに対して一方向に回動付勢するコイルばねと、
    前記ケーシングと前記アームとに囲まれた空間であり、前記コイルばねを収容するばね収容室と、を備えたオートテンショナであって、
    前記ばね収容室は、前記プーリの外周面の、前記軸部の軸線方向の中心線を含む面に対し、前記エンジンブロックと反対側にオフセットされており、
    前記軸部には、軸線方向に貫通した孔が形成され、
    前記軸部の前記孔の、前記エンジンブロックとは反対側には、前記孔の径よりも径方向に拡がる、押さえ部材が連結され、
    前記押さえ部材には、当該オートテンショナを前記エンジンブロックに組み付ける際に締結ボルトを挿通するためのボルト挿通孔が、前記軸部の軸線から偏心した位置に形成されており、
    前記押さえ部材の前記エンジンブロック側の端部は、前記プーリの外周面の、前記軸部の軸線方向の中心線を含む面よりも、前記エンジンブロックの反対側に位置するように形成されており、
    前記軸部の前記孔と前記押さえ部材の前記エンジンブロック側の端部と前記締結ボルトとによって囲まれた肉抜き空間を有する、ことを特徴とするオートテンショナ。
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