JP6347551B2 - 廃熱ボイラ - Google Patents

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本発明は、エンジンやガスタービンなどの燃焼を行うことでの発電を行う発電装置から排出される排ガスを使用して蒸気を発生する廃熱ボイラに関するものであり、より詳しくは停電発生時における制御を定めたブラックアウトスタート制御を実施する廃熱ボイラに関するものである。
特開2004−53170号公報に記載があるように、エンジンやガスタービンなどによる発電装置と、発電装置で発生した排ガスから熱を回収して蒸気を発生する廃熱ボイラを設置しておき、電力と蒸気を得るコージェネレーションシステムが増加している。コージェネレーションシステムでは、電力に加えて蒸気を得ることができるために、エネルギーの総合的な効率は向上する。
また、事業所内にコージェネレーションシステムを設置しておくと、商用電力の供給が止まった場合の非常用電源としても利用することができる。停電発生時には発電装置の運転を行い、自家発電装置による電力供給を行うようにすれば、停電による影響を小さくすることができる。発電装置および廃熱ボイラの運転にも電力は必要であるが、発電装置が運転していれば発電装置で発生させた電力を使用することができる。ただし、発電装置を起動させるにも電力が必要であり、起動前の発電装置から電力を供給することはできないため、蓄電池などによる電力供給も必要である。非常用電力の全体を蓄電池によってまかなおうとした場合、蓄電池は大きな容量が必要となり、装置コストも増大する。しかし、蓄電池の電力は発電装置の起動と制御にのみ使用するのであれば、大きな容量の蓄電池を設置しておく必要はなく、より長い時間電力を供給することができる。
小型のコージェネレーションシステムでは、小型貫流ボイラが多く採用されている。水管で構成されている貫流ボイラは、缶内に保有するエネルギー量が微小で、圧力破壊に対する安全性が極めて高いという特徴がある。ただしこの特徴は、ボイラ内の水位を水管の途中に設定し、ボイラ内の水量を少なくしたことによるものであり、そのためにシビアな水位制御が必要である。水位が適正範囲よりも低くなり、水管上部で缶水による冷却が行われない状態で長時間加熱されると、水管の上部が過熱されることになる。特にボイラの起動直後であってボイラ内の缶水に沸き上がりが発生していない状態の場合には、ボイラ内水位が低くなると、水管の上部で冷却されずに加熱ばかりが続くことによって、水管上部が過熱されることがある。そして水管の過熱が繰り返し行われると、ボイラの耐久性を低下させることになる。そのために発電装置の起動時、廃熱ボイラではボイラ内の水位が低い場合には、発電装置の起動前にボイラ内への給水を行うことでボイラ内水位を高くするようにしている。廃熱ボイラでは十分な水位となって運転が行えるようになると、ボイラ準備完了信号を出力するようにしており、発電装置では廃熱ボイラによるボイラ準備完了信号の出力が行われたことの確認が行えた後に、発電装置の起動を行う。このようにすることで、廃熱ボイラの過熱を防止することができる。
しかし、停電時の非常用電源としてコージェネレーションシステムの発電装置を使用する場合、上記のように発電装置の起動前にボイラへの給水を行うのであれば、給水ポンプを稼働するための動力用の電力を供給することが必要になる。制御用電力であれば蓄電池にためておいた電力を供給することで制御装置を稼働させることは容易であるが、蓄電池によって動力用電力の供給を行うようにするためには大容量の蓄電池が必要となる。また、停電発生時には停電の影響が大きくなることを防止するため、自家発電による電力供給をより早く行いたいが、発電装置は廃熱ボイラにて水位を確認し、給水装置の作動を行って給水を行い、廃熱ボイラでの水位が十分に高くなったことを確認後に発信されるボイラ準備完了信号の出力を受けてから、発電装置の起動を行うようにしているため、復電までにある程度の時間が必要であった。
特開2004−53170号公報
本発明が解決しようとする課題は、ガスエンジンなどの発電装置から排出される排ガスを使用している廃熱ボイラにおいて、停電により発電装置の稼働が必要となった場合、廃熱ボイラの安全性は確保しつつ発電装置を速やかに立ち上げることをできるようにした廃熱ボイラを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、燃焼を行う発電装置から排出されている排ガスの供給を受けて蒸気を発生する廃熱ボイラであって、廃熱ボイラへの給水を行う給水装置、廃熱ボイラ内の水位を検出する水位検出装置、廃熱ボイラへ動力用電源の供給を行う動力用電源供給部、停電の発生によって動力用電源の供給が停止しても廃熱ボイラへ制御用電源の供給を行うことができるようにしている制御用電源供給部を持ち、発電装置による通常の発電運転を開始する場合、廃熱ボイラでは発電運転開始前に廃熱ボイラ内の水位を検出して給水を行うなど発電装置の起動に備えた準備工程を実施し、ボイラ準備完了後にボイラ準備完了信号の出力を行うようにしており、発電装置は廃熱ボイラの準備完了信号が出力された後に発電装置の発電運転を開始するようにしているものであって、前記動力用電源の供給が途絶えた停電発生状態で発電装置の発電運転を開始する場合、廃熱ボイラでは前記の発電装置の起動に備えた準備工程が終了していなくてもボイラ準備完了信号の出力を行うブラックアウトスタート制御を実施するものであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記の廃熱ボイラにおいて、ブラックアウトスタート制御の実施中は、水位が給水開始水位を下回った時に給水装置を作動させる給水制御と、廃熱ボイラ内の水位が給水開始水位より低い位置に設定した下限水位を下回った時に低水位異常として発電装置の運転を停止させる重故障停止の制御は行わないものであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記の廃熱ボイラにおいて、ブラックアウトスタート制御の実施中には、発電装置が運転を行っており、かつ水位が下限水位未満になっている時間を計測しておき、下限水位未満の時間が設定時間に到達すると低水位異常として発電装置の運転を停止させることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記の廃熱ボイラにおいて、ブラックアウトスタート制御の実施中に動力用電源の供給が復帰すると、ブラックアウトスタート制御を終了して通常の制御に移行するものであることを特徴とする。
ガスエンジンなどの燃焼装置から排出されてきた排ガスによって加熱を行う廃熱ボイラの場合、廃熱ボイラでの加熱は発電装置の起動からある程度のタイムラグ後があった後に始まる。さらに、排ガスの供給によって廃熱ボイラでの温度が上昇していても、廃熱ボイラが過熱される温度まで上昇するのはさらに先になる。そのため、水位が下限水位より低い状態で発電装置の運転を開始した場合においても、廃熱ボイラでの過熱が発生するのは水位の低い状態で長時間続いた後となる。言い換えると、水位が下限水位より低い状態で発電装置の運転を開始した場合でも、加熱時間が短い間は、廃熱ボイラでの過熱は発生しないということになる。
そのため、水位が下限水位より低い場合には発電装置の運転開始からの経過時間を計測しておき、設定時間が経過しても水位が下限水位より低い状態が続いた場合には発電装置の運転を停止するようにしておくと、廃熱ボイラが危険な程に過熱される前に発電装置の運転を停止して廃熱ボイラを保護することができる。
なお、廃熱ボイラでの水位が低い状態で発電装置の運転を開始する場合、廃熱ボイラでは過熱までは行かなくても、通常より温度が上昇しやすい条件で加熱するものであるため、廃熱ボイラでは通常よりも高温になることが考えられる。しかし、停電が頻発する状況であればともかく、停電はごくまれにしか発生しないという場合には、廃熱ボイラの温度が通常より高くなることがたまに発生する程度では、廃熱ボイラの装置寿命に大きな影響を与えることはない。
停電により発電装置の運転を緊急に開始したいが運転開始には廃熱ボイラでの準備が必要であり、廃熱ボイラの準備には給水ポンプの作動が必要であるが、電力供給が途絶えているために給水ポンプの作動は行えないとなった場合、発電装置は非常用電源としての役に立たないことになってしまう。通常は廃熱ボイラの水位が高いことを確認後に発電装置の運転を開始するが、停電発生時には先に発電装置の運転を開始し、廃熱ボイラに過熱が発生しそうになった場合には発電装置の運転を停止するように判断順序を逆にすると、停電発生時には発電装置の起動をより早く行うことができる。
発電装置の運転を開始すると、1分程度で自家発電によって電源電圧が復帰する。自家発電による電力供給が行われるようになると、給水ポンプの作動も行うことができるようになるため、発電開始以降は通常の制御に戻すことができる。
本発明を実施することで、停電時に発電装置による自家発電の電力供給をより早く実施させることができる。
本発明の一実施例おける廃熱ボイラのフロー図 本発明の一実施例における廃熱ボイラと発電装置の運転状況を示したタイムチャート 本発明の一実施例における廃熱ボイラと発電装置の運転状況を示したタイムチャート 停電が発生していない場合における廃熱ボイラと発電装置の運転状況を示したタイムチャート
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施例おける廃熱ボイラのフロー図、図2と図3は本発明の一実施例における廃熱ボイラと発電装置の運転状況を示したタイムチャート、図4は停電が発生していない場合における廃熱ボイラと発電装置の運転状況を示したタイムチャートである。廃熱ボイラ1は発電装置2との間を排ガス通路3によって接続しており、発電装置2で発生した排ガスの熱で蒸気を発生する。発電装置2は、燃料を燃焼して動力を発生するエンジンや、エンジンに連結している発電機などからなり、エンジンで発生した動力を発電機に伝えて発電機によって電力を発生するものである。発電装置2で燃焼によって発生した排ガスは、発電装置2に接続した排気ガス通路3を通して排出している。
廃熱ボイラ1は、排ガスの熱で水管を加熱して蒸気を発生する伝熱部と、発電装置2からの排ガスを受け入れる排ガス入口ダクト、伝熱部で熱を吸収した後の排ガスを廃熱ボイラ1内から排出するための排ガス出口ダクトなどからなっている。排ガス入口ダクトの上面には、発電装置2から続いている排ガス通路3を接続し、排ガス出口10では排ガスを戸外へ排出する煙突と接続する。廃熱ボイラ1は、排ガス入口ダクトから導入した排ガスの熱によって水管を加熱して蒸気を発生するものであり、廃熱ボイラ伝熱部の排ガス流路に垂直方向の水管を多数設置しておき、排ガスの熱と水管内の缶水との間で熱交換することで缶水を加熱して蒸気を発生する。発生した蒸気は上部から取り出して蒸気使用機器(図示せず)へ供給する。
廃熱ボイラ1の運転制御は廃熱ボイラ制御装置8によって行い、発電装置2の運転制御は発電制御装置6によって行う。発電制御装置6及び廃熱ボイラ制御装置8には、通常は電力会社から購入している商用電源の電力を供給しており、分電盤9を通じて制御用電力と動力用電力をそれぞれ供給する。制御用電力は蓄電池10を経由して供給するようにしており、商用電源の電力供給が途絶えた場合にも制御用電力の供給は停止しないようにしている。
廃熱ボイラ1への給水は、排ガス出口ダクト内に設けている給水予熱器を通じて行うようにしており、給水経路に設けた給水ポンプ5を作動することによって行う。給水制御は、ボイラ内の水位を検出する水位検出装置4で検出した水位に基づいて行う。水位検出装置では、下端位置を異ならせた複数の電極棒を設置しており、各電極棒の高さ位置における水の有無を検出することで水位を検出する。検出している水位は、高い側から水位E1、水位E2、水位E3としており、水位E1を給水停止水位、水位E2を給水開始水位、水位E3を下限水位とする。水位の情報は廃熱ボイラ制御装置8へ出力しておき、廃熱ボイラ制御装置8では検出した水位に基づいて給水ポンプ5の作動を制御する。廃熱ボイラ運転時の給水制御は、水位E2未満まで水位が低下すると給水ポンプの作動を行って給水を実施し、給水を行うことで水位E1まで水位が上昇すると、給水ポンプの作動を停止する。また水位E3よりも低い水位となった場合には、低水位異常の出力を行う。
まず図4に記載している停電が発生していない通常時におけるタイムチャートに基づき、発電装置起動時の廃熱ボイラ1の制御を説明する。廃熱ボイラには制御用DC24Vと動力用AC200Vの電力供給を行っており、廃熱ボイラは正常に稼働することのできる状態にある。そして、CPU制御電源は入力されており、廃熱ボイラ制御装置8では低水位異常有無の検出や、低水位以外の異常有無の検出を行っている。廃熱ボイラ制御装置8では、廃熱ボイラ1に何らかの異常が発生したことを検出すると、異常内容に応じて軽故障信号又は重故障信号を出力する。軽故障は何らかの異常が発生しているが廃熱ボイラの運転は継続して行うことができる程度の軽い故障であり、この場合には廃熱ボイラの運転は継続しておき、廃熱ボイラが停止している時に点検や修理を行う。重故障は、放置すると廃熱ボイラに重大な影響を与えるレベルのものであり、この場合には廃熱ボイラの運転を停止する必要がある。例えばボイラ内の水位が下限であるE3よりも低くなった場合や、ボイラの温度が異常に高くなった場合などは重故障と設定しておき、重故障発生時には廃熱ボイラの運転を停止する。
時刻aで発電装置2の運転を開始しようとした場合、発電制御装置6ではすぐに発電装置2の運転を開始することはせず、廃熱ボイラ制御装置8からボイラ準備完了信号が出力されるのを待つ。廃熱ボイラ制御装置8においてボイラ運転スイッチが入れられると、廃熱ボイラ制御装置8では水位E1で水ありの検出が行われていなければ給水ポンプ5の作動を行う。給水ポンプ5を作動して廃熱ボイラへの給水を行うと、ボイラ内の水位が上昇し、時刻bにおいて水位E1で水ありの検知が行われるようになると、廃熱ボイラ制御装置8はボイラ準備完了信号の出力を行い、給水ポンプ5は運転を停止する。ボイラ準備完了信号は発電制御装置6へ出力しておき、発電制御装置6ではボイラ準備完了信号を受けた後の時刻cにて発電装置2の稼働を開始する。発電装置2の起動は廃熱ボイラでの準備完了信号を受けて行うため、廃熱ボイラ1での準備に時間が掛かった場合には、発電装置2の稼働が遅れることになる。そのため図4では、ボイラ運転スイッチ入からエンジン運転開始までの時間が比較的長くなっている。
発電装置2のエンジンが運転を行うと、エンジンから燃焼排ガスが排出されるようになり、排出される高温の排ガスは排ガス通路を通して廃熱ボイラ1へ送られる。廃熱ボイラ1では、発電装置2から送られてきた排ガスが缶水を加熱し、廃熱ボイラの内部で蒸気を発生する。発生した蒸気を廃熱ボイラ1内から取り出して蒸気使用箇所へ送るため、廃熱ボイラ内では水位が低下する。ただし、時刻dの時点ではエンジンの運転は行われていることになっているが、エンジンの運転開始と廃熱ボイラ1での加熱には時間差があり、しばらくの間は廃熱ボイラでの加熱は行われていないため、水位E1よりも高い時間が長くなっている。その後、廃熱ボイラからの蒸気の供給が始まると、廃熱ボイラ内の水位は低下し、時刻eで水位が水位E2未満になると、給水ポンプ5の作動を再開している。給水ポンプ5の作動を行うと廃熱ボイラ内の水位は上昇する。廃熱ボイラ内の水位が水位E1以上となって給水を停止すると、この時点では廃熱ボイラは蒸気を発生し続けているため、水位E1よりも高い時間は比較的短くなっており、水位は短時間で低下している。
続いて図2に記載している停電が発生した場合のタイムチャートに基づき、廃熱ボイラの運転状況について説明する。停電時には、動力用AC200Vの供給は行えなくなっているが、制御用の電力は蓄電池10を通じて行っているため、制御用DC24Vについては蓄電池10にためておいた電力を供給することができる。そのため、停電が発生していてもCPU制御電源は供給され続けている。図2では時刻Aで停電が発生しており、時刻Bで廃熱ボイラ制御装置8にブラックアウトスタート信号が入力されている。電源電圧の停止は、本来であれば重故障に相当するものであるが、発電装置2を停電時の非常用電源としている場合には、停電時にこそ発電装置2を稼働することが必要である。そのため、廃熱ボイラ制御装置8では、停電発生時には動力用AC200Vが遮断されたことをお知らせする停電異常を一括軽故障として発報することは行うが、一時的に低水位異常の検出やその他異常の検出を中断し、重故障の出力は行わないようにしている。
時刻Bで、停電時に強制的に運転を行わせるブラックアウトスタート信号が廃熱ボイラ制御装置8に入力されると、廃熱ボイラ制御装置8では廃熱ボイラ運転スイッチが入っていなかった場合でもボイラ運転スイッチをオンにして廃熱ボイラの運転を開始するとともに、ボイラ準備完了信号を発電制御装置6へ出力する。通常の起動であれば、ボイラ準備完了信号の出力はボイラ内の水位が水位E1以上の正常範囲にあることを確認後に行うが、ブラックアウト制御の場合、一時的に低水位異常の検出は行わないようにしているため、ここでは廃熱ボイラ内の水位に関係なくボイラ準備完了信号の出力を行う。そのため発電制御装置6ではすぐに発電装置2を起動することができ、時刻Cでエンジンの運転を開始しており、ボイラ運転スイッチ入からエンジン運転開始までの時間は短くなっている。エンジンの運転が始まると、廃熱ボイラ制御装置8では低水位異常有無の検出を開始する。ブラックアウトスタート時の低水位異常の検出では、水位がE3未満となっている時間を計測しておき、E3未満の時間が軽故障判断のための値(例えば30秒)になると軽故障を出力し、E3未満の時間が重故障判断のための値(例えば100秒)になると重故障を出力する。重故障の出力が行われた場合には、廃熱ボイラの保護が必要であるために発電装置2の稼働を停止する。設定時間経過前に水位が回復した場合には、異常の発報は行わず、経過時間の検出はリセットする。
図2では時刻Dで水位がE3未満になっており、時刻Dから経過時間の計測を開始する。しかし、軽故障判定の値である30秒経過前に、給水ポンプ5の作動によって水位E3以上に水位が回復しているため、異常の出力は行っていない。発電装置2が運転を開始すると、1分程度で自家発電による電源電圧が復帰するため、復電開始の時刻E以降は給水ポンプ5の作動も行えるようになる。動力用AC200Vの供給が開始されると、ブラックアウトスタート用の制御から通常の制御に変更する。時刻E以降は給水ポンプ5の作動が可能になるため、時刻Eより給水ポンプの運転を開始して水位を上昇させており、低水位以外の異常についても検出を開始している。そして時刻Eで電源供給の異常が解消されたため、停電の発生時点から出力していた軽故障信号の発報は時刻Eで停止している。
低水位以外の異常としては、ボイラの缶体温度異常などがある。廃熱ボイラでの缶体温度が設定温度よりも高くなっていた場合には、給水ポンプ5を作動させず、缶体温度異常として廃熱ボイラおよび発電装置の稼働を停止することで、廃熱ボイラの保護を行うようにしておく。
図3は、ブラックアウトスタートを開始したが低水位異常により運転を取りやめることになった場合の実施例である。時刻Fで停電が発生し、時刻Gでブラックアウトスタート信号の入力があって、時刻Hでエンジンの運転開始と低水位異常検出を開始しているところまでは図2に記載している実施例と同じである。ただし図3の実施例ではボイラ内の水位は低くなっており、時刻Hの時点で水位は水位E3より低い。そして水位検出筒では、水位E3での水ありの検知ができなくなっている時間は図2の実施例よりも長くなっている。ここでは、低水位異常検出を開始した時刻Hから重故障判定のための100秒が経過しても復電せず、廃熱ボイラ内の水位は水位E3未満のままとなっている。この場合には、低水位異常検出の経過時間検出を開始した時刻Hから100秒後である時刻Iで、廃熱ボイラ制御装置8から発電制御装置6へ重故障信号の出力を行う。発電制御装置6では重故障信号を受信すると、発電装置2の運転を停止する。
通常ならエンジン運転開始後1分程度で動力用電源も復帰し、動力用電源が復帰すれば給水ポンプ5の運転が行えるようになる。そしてエンジンの運転開始から廃熱ボイラでの温度上昇までにも時間差があるため、しばらくの間は廃熱ボイラ内の水位が低くても重大な影響は発生しない。しかし、水位が低いままで長時間になると廃熱ボイラが過熱される可能性が出てくるため、水位E3未満で重故障判定のための100秒が経過した場合には低水位異常としている。この低水位異常は発電装置の運転を停止する重故障であり、発電装置の運転を停止することで廃熱ボイラを保護する。このようにすることで、廃熱ボイラ1が過熱されそうになった場合には発電装置2の運転を停止することで廃熱ボイラ1の保護を行い、廃熱ボイラ1が過熱されていない場合には発電装置2の運転を行うことで電力の供給を行うことができる。
また、上記の制御を行うためには制御用電源が供給されていることが前提であり、制御用電源の供給が止まっていた場合は、重故障である制御電源断異常として発電装置の運転は行わない。エンジンの運転を開始したが途中で制御用電源の供給が途切れた場合も同様であり、制御用の電源供給が途切れると発電装置の運転を停止する。
上記の制御を行うことで、廃熱ボイラの保護は図りつつ、停電発生時に発電装置の運転をより早く開始することができる。
なお、本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
1 廃熱ボイラ
2 発電装置
3 排ガス通路
4 水位検出筒
5 給水ポンプ
6 発電制御装置
7 気水分離器
8 廃熱ボイラ制御装置
9 分電盤
10蓄電池

Claims (4)

  1. 燃焼を行う発電装置から排出されている排ガスの供給を受けて蒸気を発生する廃熱ボイラであって、廃熱ボイラへの給水を行う給水装置、廃熱ボイラ内の水位を検出する水位検出装置、廃熱ボイラへ動力用電源の供給を行う動力用電源供給部、停電の発生によって動力用電源の供給が停止しても廃熱ボイラへ制御用電源の供給を行うことができるようにしている制御用電源供給部を持ち、発電装置による通常の発電運転を開始する場合、廃熱ボイラでは発電運転開始前に廃熱ボイラ内の水位を検出して給水を行うなど発電装置の起動に備えた準備工程を実施し、ボイラ準備完了後にボイラ準備完了信号の出力を行うようにしており、発電装置は廃熱ボイラの準備完了信号が出力された後に発電装置の発電運転を開始するようにしているものであって、前記動力用電源の供給が途絶えた停電発生状態で発電装置の発電運転を開始する場合、廃熱ボイラでは前記の発電装置の起動に備えた準備工程が終了していなくてもボイラ準備完了信号の出力を行うブラックアウトスタート制御を実施するものであることを特徴とする廃熱ボイラ。
  2. 請求項1に記載の廃熱ボイラにおいて、ブラックアウトスタート制御の実施中は、水位が給水開始水位を下回った時に給水装置を作動させる給水制御と、廃熱ボイラ内の水位が給水開始水位より低い位置に設定した下限水位を下回った時に低水位異常として発電装置の運転を停止させる重故障停止の制御は行わないものであることを特徴とする廃熱ボイラ。
  3. 請求項1または2に記載の廃熱ボイラにおいて、ブラックアウトスタート制御の実施中には、発電装置が運転を行っており、かつ水位が下限水位未満になっている時間を計測しておき、下限水位未満の時間が設定時間に到達すると低水位異常として発電装置の運転を停止させることを特徴とする廃熱ボイラ。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の廃熱ボイラにおいて、ブラックアウトスタート制御の実施中に動力用電源の供給が復帰すると、ブラックアウトスタート制御を終了して通常の制御に移行するものであることを特徴とする廃熱ボイラ。
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