JP7335878B2 - アライナ及びアライナの補正値算出方法 - Google Patents

アライナ及びアライナの補正値算出方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウエハを載置して半導体ウエハの外周縁部に形成されるノッチやオリフラ(オリエンテーションフラット)を検出して所定の回転位置に位置決めするウエハアライナのアライメント精度を向上させる技術に関するものである。
半導体デバイスの製造工程においては、半導体デバイスの基板となる半導体ウエハが、クリーンルーム内でFOUP(Front Opening Unified Pod)と呼ばれる複数の棚段を備えた密閉容器に複数枚収納されて運搬され、ミニエンバイロメント空間と呼ばれる高清浄な雰囲気の中でFOUPから取り出されて、検査、加工などの種々の処理を受ける。
また、例えば電子回路のパターニング、蒸着、化学蒸気沈着等の加工、各種の検査等の半導体ウエハの位置情報が必須な工程においては、ノッチやオリフラ(オリエンテーションフラット)といった半導体ウエハの外周縁部に形成される切欠き部と半導体ウエハの中心点とを常に所定の位置に正確に位置決めすることは重要な前段階作業となっている。そのため、上記製造工程や検査工程に半導体ウエハを移送する前に、一般的にアライナと呼ばれるウエハ位置決め装置に半導体ウエハを乗せて、半導体ウエハの中心点の位置と切欠き部の位置とを検出して、半導体ウエハを正しい位置に正確に移動させてから、各種加工装置や各種検査装置に受け渡すことが必要になる。さらに近年、半導体ウエハの回路パターンの微細化に伴い、従来よりも高い精度での位置決めが要求されるようになってきている。
一般的にアライナは、円柱状に形成されていて基台に回転可能に配置されるウエハ載置台としてのスピンドルと、基台の端に配置されて半導体ウエハの周縁部を検出するラインセンサと、スピンドルを回転させるスピンドル回転機構とを備えている。さらに、スピンドルと回転駆動部とをX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向に移動させるスピンドル移動機構とを備えているものもある。スピンドル回転機構は、モータの出力軸に固定される駆動プーリと、スピンドルに対して同軸状に固定される支持軸に固定される従動プーリと、駆動プーリと従動プーリとに掛け廻される歯付きベルトとを備えている。また、スピンドルを回転駆動するモータは、駆動軸の回転角度制御が容易なステッピングモータやサーボモータが使用されている。また、スピンドルは、半導体ウエハを水平に載せるウエハ載置台であり、スピンドル上に水平に置かれたウエハWを吸着保持するための吸着孔が形成されていて、吸着孔は配管部材を介して真空源と接続されている。上記構成により、アライナはスピンドル上に載置された半導体ウエハを保持した状態でモータの駆動力によりスピンドルと半導体ウエハとを回転させることで、半導体ウエハの周縁部をラインセンサで測定して、半導体ウエハのスピンドル回転中心軸に対するズレ量を正確に検出する。
しかしながら、近年、半導体デザインルールの微細化が進み、アライナは半導体ウエハを従来よりも高精度に位置決めしなければならなくなってきた。ここで、位置決め精度を向上させる際の障害の一つに、歯付きベルトに形成される歯のピッチ精度が、アライナに要求される位置決め精度を満たしていないことが挙げられる。そこで、特許文献1には、スピンドルの支持軸に同軸状になるようにエンコーダを取り付け、スピンドルの回転位置を直接検出することで位置決め精度を高めるという技術が開示されている。また、さらに、歯付きベルトに形成される内歯のピッチ幅の変動に起因する位置ずれを緩和する方法として、特許文献2に記載されるように、歯付きベルトを切断して複数のベルトにして、ベルトのピッチ幅の周期的な変動を打ち消すように位相をずらしてプーリに掛け廻す技術が開示されている。
特開2002-164419号公報 特開2013-157462号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、エンコーダを取付けることにより位置精度は向上したが、従来のアライナの構成にエンコーダを追加することで製造コストが増大し、さらに装置が大型化するという結果となった。さらに、特許文献2に記載の技術では、歯付きベルトの歯ピッチの変動による位置ずれは緩和されたが、要求される精度を満たすほどの位置ずれの解消には至っていない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、歯付きベルトに形成された内歯の製造誤差のそれぞれに対応する補正値を算出して、内歯のピッチ精度の低い歯付きベルトを使用したとしても高い位置決め精度を達成するアライナを安価に提供することを目的としている。また、歯付きベルトを駆動するモータの回転角度情報が失われた場合でも、プーリと歯付きベルトの現在の回転位置を短時間で特定して、記憶していた補正値が適用出来る校正用検出データを取得する方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明の補正値算出方法は、回転角度制御可能なモータと、前記モータによって駆動される駆動プーリと、前記駆動プーリに対して所定の回転比で構成される従動プーリと、前記駆動プーリと前記従動プーリに歯合して、前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に掛け廻される歯付きベルトと、前記従動プーリに同心軸状に固定され、半導体ウエハを固定する固定手段を有するスピンドルと、前記スピンドル上に固定された半導体ウエハの周縁を検出するアライメントセンサと、前記従動プーリの回転位置を検出するプーリ検出センサと、制御部と、を備えるウエハ位置決め装置において、前記歯付きベルトの製造誤差に起因する前記従動プーリの回転方向の位置ずれを補正する補正値算出方法であって、前記モータが原点サーチを行って、前記駆動プーリと前記従動プーリと前記歯付きベルトのそれぞれが基準位置にある時の前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出センサで検出して、この検出値を制御部に記憶させる基準値記憶ステップと、前記モータに前記従動プーリを1回転させるための所定の回転動作を行わせた後、前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出センサで検出して、この検出値を前記制御部に記憶させる検出値記憶ステップと、前記検出値記憶ステップを前記駆動プーリと前記従動プーリと前記歯付きベルトの全てがそれぞれの前記基準位置に復帰するまで実行させて、前記制御部に記憶させた前記検出値から、前記制御部に前記従動プーリの1回転する毎の前記位置ずれを補正する補正値を算出させる補正値算出ステップと、を含むことを特徴としている。
上記方法により、駆動プーリと従動プーリと歯付きベルトの各位相に対する補正値を算出することが出来るので、半導体ウエハのアライメント動作を正確に実施することが出来る。
さらに本発明の基準検出データ取得方法は、請求項1の補正値算出方法で算出された前記検出値のグラフを作成し、前記グラフの所定の検出範囲ごとの傾きを算出する基準検出データ取得ステップを含むことを特徴している。また、本発明の校正用検出データ取得方法は、回転角度情報を喪失した前記モータを作動させて原点サーチを行い、前記原点サーチ動作後の前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出センサで検出して、検出値を前記制御部に記憶させる校正基準位置記憶ステップと、次に、前記モータに前記従動プーリを所定の回数回転させるための回転動作を行わせた後、前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出センサで検出する動作を所定の回数繰り返し行い、前記回転動作ごとの前記プーリ検出センサが検出する校正検出値を前記制御部に記憶する校正検出値記憶ステップと、前記制御部に記憶させた前記検出値のグラフを作成し、前記グラフの所定の検出範囲ごとの傾きを算出する校正基準検出データ取得ステップと、前記基準検出データ取得ステップで作成された前記グラフと前記校正基準検出データ取得ステップで作成した前記グラフとを比較して、前記駆動プーリと前記従動プーリと前記歯付きベルトの位相を特定する位相特定ステップとを含むことを特徴としている。
上記構成とすることで、停電や脱調などで回転位置情報を喪失した場合であっても、アライナはモータを再度原点サーチして、駆動プーリと従動プーリと歯付きベルトとの現在の位相を特定することが可能になり、短時間で現在の位相に対応する補正値を見つけ出すことが出来る。これにより、アライナは正確な位置決め動作を短時間で再開することが出来る。
また、本発明に係るアライナは、前記歯付きベルトに形成される内歯の数と前記駆動プーリに形成される外歯の数と前記従動プーリに形成される外歯の数には、1以外の公約数が存在しないことを特徴としている。上記構成とすることで、従動プーリの回転回数が歯付きベルトの内歯の数と同じ数になるまで、駆動プーリ、従動プーリ、歯付きベルトの各回転位置の組合せが重複することが無くなるので、従動プーリの各回転における補正値を算出することが出来る。
また、歯付きベルトに形成される内歯の数を素数にすることで、様々な歯数の駆動プーリと従動プーリを選択することが可能になり、設計上の制約が小さくなる。さらに、従動プーリに形成される外歯の数を前記駆動プーリに形成される外歯の数の整数倍に設定することで、従動プーリを1回転させるために必要な駆動プーリの回転数を容易に計算することが可能になり、制御部の演算の負荷を低減することが出来る。
本発明により、歯付きベルトに形成された歯のそれぞれに対応する補正値を算出して、歯のピッチ精度の低い歯付きベルトを使用したとしても高い位置決め精度を達成することが出来る。また、歯付きベルトを駆動するモータの回転角度情報が失われた場合でも、プーリと歯付きベルトの現在の位相を容易に特定して、対応する補正値が適用出来る校正用検出データを取得することが出来る。
本発明の一実施形態であるアライナを示す斜視図である。 本発明の一実施形態であるアライナを示す断面図である。 歯付きベルトの概要を示す断面図である。 歯付きベルトの内歯の製造誤差を示す概要図である。 本実施形態のアライナの回転駆動部分を示す図である。 本実施形態のアライナの従動プーリの位置検出動作を示す図である。 本実施形態のアライナの動作を示す概略図である。 本実施形態のアライナの動作を示す概略図である。 本実施形態のアライナが検出した基準検出データのグラフである。 本発明の他の実施形態を示す図である。 従動プーリの1回転ごとの歯の繰り出し量と歯付きベルトの基準歯G1の移動位置を記した表である。 従動プーリの3回転ごとの歯の繰り出し量と基準歯G1の移動位置を記した表である。 基準歯G1が180歯進むたびに検出された検出値を示すグラフである。 図9で示したグラフの近似直線を示すグラフである。 図13で示したグラフの近似直線を示すグラフである。 基準検出データの取得の手順を示す図である。 校正用検出データの取得と比較の手順を示す図である。 本発明の一実施形態である制御部14の構成を示すブロック図である。 本実施形態のアライナの動作を示す概略図である。
以下に本発明の実施形態について、図面を参照して詳しく説明する。図1は本発明のアライナ1の一実施形態を示す斜視図であり、図2は図1の枠体部分を断面にして内部構造の概要を示した一部断面側面図である。本実施形態のアライナ1は、半導体ウエハWの中心点の位置のずれ量と、ノッチNやオリエンテーションフラットといったウエハ外周縁に形成された切欠き部の位置とを検出して、予め設定された所定の位置に正確に位置決めするためのものである。本実施形態のアライナ1は、上部にウエハ仮置き台2が立設された上面プレート3と、その上面プレート3の下部に配置され、互いに直交する位置に配置されるX軸駆動機構4とY軸駆動機構5(図2参照)とを備えていて、これらのX軸駆動機構4およびY軸駆動機構5によって、上面プレート3の下方に配置される昇降機構6をXY平面内で移動させることが出来る。また、昇降機構6の昇降台7にはスピンドル8とスピンドル8上に載置される半導体ウエハWを水平面内で回転させるためのスピンドル駆動モータ9が備えられていて、このスピンドル駆動モータ9の、鉛直方向に延在する出力軸9aには駆動プーリ10が、出力軸9aの回転中心軸C1に関して同心軸状に固定されている。また、スピンドル8の下部にはスピンドルシャフト11がスピンドル8に対して同心軸状に固定されていて、スピンドルシャフト11の下端には従動プーリ12がスピンドル8、及びスピンドルシャフト11に対して同心軸状に固定されている。また、スピンドルシャフト11は軸受け17を介して昇降台7に回転可能に支持されていて、スピンドル8、スピンドルシャフト11、従動プーリ12は鉛直方向に延在する回転中心軸C2を回転中心として一体的に回転可能な構成となっている。
駆動プーリ10と従動プーリ12とは共に歯付きプーリであり、この二つのプーリ10、12の間を歯付きベルト13(以下適宜、単に「ベルト」と称する)が掛け回されている。本実施形態のアライナ1が備えるスピンドル駆動モータ9は、ステッピングモータ等の出力軸9aの精密な回転角度制御が可能なモータが使用されていて、スピンドル駆動モータ9の作動は制御部14によって制御されている。また、本実施形態のアライナ1が備えるスピンドル8は、ウエハWを水平に保持するウエハ保持台であり、スピンドル8上に水平に置かれたウエハWを真空圧による吸着保持するための吸着孔15が形成されていて、吸着孔15は配管部材を介して不図示の真空源と接続されている。なお、半導体ウエハWをスピンドル8に保持する形態は、真空圧を利用する方法に限定されることはなく、半導体ウエハWの周縁部を把持するクランプ方式の保持形態やその他公知の保持形態であっても良い。
X軸駆動機構4は下面プレート16に固定され、上面にY軸駆動機構5が固定された移動子4aをX軸方向に案内するスライドガイドと、スライドガイドに対して平行に配置され、移動子4aと螺合するボールネジ機構と、ボールネジ機構のX軸方向に延在する回転軸を回転させるX軸駆動モータ4bとで構成される。また、Y軸駆動機構5は、昇降機構6が載置された移動子5aをY軸方向に案内するスライドガイドと、スライドガイドに対して平行に配置され、移動子5aと螺合するボールネジ機構と、ボールネジ機構のY軸方向に延在する回転軸を回転させるY軸駆動モータ5bとで構成される。昇降機構6は、スピンドル駆動モータ9が固定されている昇降台7を鉛直方向に昇降移動させる機構であり、昇降台7をZ軸方向に案内する公知のスライドガイドと、スライドガイドに対して平行に配置される公知のエアシリンダとで構成される。エアシリンダは不図示のエア供給源と配管を介して接続されていて、配管の途中に配置される不図示の電磁弁をオン・オフすることでエアシリンダのピストンロッドが伸縮して、昇降台7を鉛直方向に昇降移動させる。これら、X軸駆動機構4、Y軸駆動機構5、昇降機構6で構成されるスピンドル移動手段18によって、スピンドル8は水平方向及び鉛直方向への移動が可能になる。なお、スピンドル移動手段18を構成する各モータ4b、5b、9は全て、回転軸の精密な角度制御が可能なステッピングモータが使用されていて、また、各モータ4b、5b、9の作動は制御部14によって制御されている。
上面プレート3の切り欠かれた部分3aには、スピンドル8上のウエハWの周辺部を上下から挟むようにアライメントセンサ19が備えられている。このアライメントセンサ19は、直線状に配置される複数の投光部を備える投光器19aと、投光部に対応する位置に直線状に配置される複数の受光部を備える受光器19bとを有するラインセンサであり、半導体ウエハWの下方と上方とに互いに対向するように、かつ、投光器19aから照射される検出光の光軸がスピンドル8上に配置される半導体ウエハWの回転方向に対して垂直になるように配置されている。また、複数の投光部と受光部は、それぞれスピンドル8の回転中心軸を通過する半径方向の線分に合致するように配置されている。このアライメントセンサ19は、スピンドル8の回転中心軸C2に対する半導体ウエハWの中心の偏心量と偏心方向を、投光器19aから照射される検出光がウエハW外周縁によって遮られる状態を受光器19bが検出する検出値(受光量)によって測定するものである。受光器19bにより検出される検出値は、制御部14に電気信号として送信され、制御部14によって演算処理される。一般的に半導体ウエハWはFOUPと呼ばれる収納容器に収納されている状態から搬送ロボットによって搬送されるまでに設計上の所定の位置からずれて保管されている場合が多い。そこで、アライナ1は、スピンドル8上に保持している半導体ウエハWを回転させて偏心量を検出し、制御部14により、予め定められた適切な中心位置に半導体ウエハWの実際の中心点位置が位置するように、ウエハ仮置き台2に一旦仮置きして、半導体ウエハWの中心位置とスピンドル8の中心軸とが合致するようにスピンドル8を水平方向に移動させて半導体ウエハWを持ち替える。さらに、ノッチNが予め定められた回転位置に位置するように半導体ウエハWを水平方向に回転させる。
なお、本実施形態のアライナ1は、スピンドル8を水平方向及び鉛直方向に移動させる駆動機構を備え、上記のように半導体ウエハWの位置ずれを検出した後、スピンドル8が半導体ウエハWを持ち替えることが可能な構成となっているが、本発明はこれに限定されることは無く、スピンドル8を水平方向に移動させるX軸駆動機構4、Y軸駆動機構5、昇降機構6といったスピンドル移動手段18を備えず、スピンドル8を回転動作させる機構だけを備える単軸制御型アライナであっても、本発明は十分適用可能である。この場合、検出された半導体ウエハWの中心点からの位置ずれ量と角度ずれの情報はウエハ搬送ロボットに送信されて、ウエハ搬送ロボットが半導体ウエハWをウエハハンドで保持する際に、ウエハハンドをこの位置ずれ量を打ち消す位置に移動させた後、半導体ウエハWを保持することで半導体ウエハWの位置ずれを補正する。
図5はアライナ1の回転駆動機構の一例を示すもので、本実施形態のアライナ1に備えられている駆動プーリ10、従動プーリ12、及びベルト13を示す概略図を示す。出力軸9aに固定される駆動プーリ10の外周部には、外歯10aが所定のピッチで形成されている。また、スピンドルシャフト11に固定される従動プーリ12の外周部には、駆動プーリ10に形成される外歯10aと同様の形状をした外歯12bが所定のピッチで形成されている。また、この二つのプーリ10、12の間に掛け回されているベルト13には、二つのプーリ10、12に形成される外歯10a、12aに歯合する内歯13aが形成されていて、上記構成により、スピンドル駆動モータ9の出力軸9aの回転駆動力が駆動プーリ10、ベルト13、従動プーリ12、スピンドルシャフト11を介してスピンドル8へと伝達される。
図3に、本発明に適用可能な歯付きベルト13の概要を示す断面図の一例を示す。本実施形態のアライナ1が備えるベルト13は、円環状のタイミングベルトであり、少なくとも、各プーリ10、12の外歯10a、12aと歯合する内歯13aが形成されている本体部13bと、本体部13bの内歯13aが形成されている表面に添付される歯布13cと、本体部13bに埋設される抗張体13dとで構成される。本体部13bは耐熱性、耐疲労性に優れ、比較的軽量のクロロプレンゴム等のエラストマーで形成されており、このクロロプレンゴムで形成される本体部13bの内部には、ベルト13の移動方向(周方向)に沿ってグラスファイバーやポリアミド系化学繊維等で製作される抗張体13dが埋設されている。また、本体部13bの表面には摩耗防止のための歯布13cが貼付されている。
ところで、ベルト13は同心軸状に配置される直径の異なる二つの円筒状の金型によって形成される空間に、クロロプレンゴムといったベルト13の材料を流し込むことによって成型される。この二つの金型のうち内側に配置される金型には、ベルト13の内歯13aに対応する形状の溝が形成されている。製造の手順としては、まず、内側の金型の表面に歯布13cと抗張体13dが巻き付けられた後、外側の円筒状の金型の内部空間に内側の金型を移動させた後、内側の金型と外側の金型の間の空間に高温のベルト材料が加圧された状態で流し込まれる。その後冷却されて金型から取り除かれた後、円筒状に成形されたベルト素材を所定の幅に円周方向に沿って裁断されることでベルト13が完成する。
図4は、歯付きベルトの内歯の製造誤差を説明するため概念図であり、(a)は均等なピッチPで成型されている場合を示し、(b)はピッチが均一ではない場合を示す。上記工程で製造されたベルト13を駆動プーリ10と従動プーリ12との間に適切な取付張力に調整して掛け廻すことで、バックラッシュの無い駆動力の伝達を容易に行うことが出来る。しかしながら、ベルト13は、成型後の収縮やベルト材料の加工ムラ等により、各内歯13aが同一の大きさに成型されず、内歯13aのピッチが規定の寸法Pより大きい寸法P1となったり、規定の寸法Pより小さい寸法P2となったりする。さらに、各内歯13aの大きさが規定の大きさP3よりも小さい寸法P4となったり大きい寸法P5となったりして、微小なピッチ誤差が発生する。また、化学繊維等で製作される抗張体13dの弾性係数の不均一さによってもベルト13の微小なピッチ誤差が発生する。この微小な内歯13aのピッチ誤差によって駆動プーリ10の回転が従動プーリ12に正確に伝達されず、駆動プーリ10の回転に対して従動プーリ12の回転ムラが生じる場合がある。特に、半導体ウエハWの周縁を測定する際には、このずれによって、要求されているアライメント精度を満足させることが出来ないというトラブルが発生する原因となる。
本実施形態のアライナ1が備える駆動プーリ10の外周には30個の外歯10aが均等なピッチで形成されており、従動プーリ12の外周には60個の外歯12bが均等なピッチで形成されている。ここで、ベルト13に形成される内歯13aが図4(a)のように均等なピッチPで成型されている場合、駆動プーリ10が2回転すると従動プーリ12が正確に1回転する。しかし、ベルト13の内歯13aの形状やピッチが図4(b)のように均一ではない場合、駆動プーリ10の回転が従動プーリ12に正確に伝達されず、従動プーリ12とスピンドル8、ひいてはスピンドル8上に保持される半導体ウエハWが、駆動プーリ10の回転に対応する正確な回転位置まで移動しない。
そこで、本発明の発明者は、簡易な構成によって、ベルト13の製造誤差に起因する半導体ウエハWの位置決め精度の低さを解消する方法を見出した。発明者が見出した方法は、このベルト13により発生する従動プーリ12の回転ムラを従動プーリ12が1回転するごとにセンサで検出して、この検出値から基準位置(後述する)に対する従動プーリ20の回転位置ずれ量を算出して、半導体ウエハWのアライメント時にこの従動プーリ12の1回転ごとの位置ずれ量に対応する補正値を適用して、半導体ウエハWの正確な位置決めを行うというものである。さらに、電源が遮断された場合等によってスピンドル駆動モータ9の回転角度情報(パルス情報)が失われた場合でも、駆動プーリ10と従動プーリ12とベルト13とをはじめに検出した検出値と比較して、現在の位置に適用する基準位置校正方法を実施することで、短時間で上記元の補正値が使用できる状態に復帰させることが出来るのである。特に本発明の方法は、駆動プーリ10と従動プーリ12とが所定の減速比に設定されていて、さらに、駆動プーリ10と従動プーリ12に形成される外歯10a、12aに歯合するベルト13の内歯13aの数が素数である場合に、より効果的に実施される。
図5に例示するように、本実施形態の駆動プーリ10は周縁に30個の外歯10aが所定のピッチで形成されていて、従動プーリ12は周縁に60個の外歯12aが所定のピッチで形成されている。また、駆動プーリ10と従動プーリ12とに掛け廻されるベルト13は、これら外歯10a、12aに歯合する内歯13aが、所定のピッチで素数である199個成型されている。上記構成により、駆動プーリ10が2回転すると、この回転によりベルト13が60歯分周回して、その結果従動プーリ12が1回転することとなる。
駆動プーリ10はスピンドル駆動モータ9の出力軸9aに、回転中心軸C1に関して同心軸状に固定されている。スピンドル駆動モータ9には、出力軸9aの精密な角度制御が可能なステッピングモータが使用されていて、スピンドル駆動モータ9の分解能は、例えば1パルスあたり0.0225°の角度制御が可能な高い精度を有するものが望ましい。さらに、スピンドル駆動モータ9の下部には、透過光式の原点センサ22がブラケットを介して固定されていて、この原点センサ22の光軸を出力軸9aに固定された原点ドグ23が遮光することで、制御部14は、スピンドル駆動モータ9の出力軸9aと駆動プーリ10が原点位置にあることを検知することが出来る(図5参照)。また、従動プーリ12の近傍には、従動プーリ12の回転位置を検出するプーリ検出センサ20が配置されていて、従動プーリ12の上面には、プーリ検出センサ20の光軸を遮光するためのドグ21が固定されている。
本明細書では、駆動プーリ22、ベルト13及び従動プーリ12が図5の状態にある状態を、基準位置として説明する。すなわち、駆動モータ9と連動して動く駆動プーリ10が、駆動モータ9のドグ23が原点センサ22を遮光する位置に停止しており、ベルト13の基準歯G1が駆動プーリ10の左端の原点位置O1に停止し、従動プーリ12のドグ21の前半分がプーリ検出センサ20の中央まで移動して半分遮光した状態(図6(a)の位置参照)にあるというすべての条件を満足する位置を、駆動プーリ22、ベルト13、従動プーリ12のそれぞれの基準位置とする。しかし、これは一例であり、ドグ21の後ろ半分がプーリ検出センサ20の半分を遮光した状態または、ドグ21の一部がプーリ検出センサ20の所定の一部を遮光したときを従動プーリの基準位置として設定しても良い。
図6(a)、(b)、(c)に、従動プーリ12の周縁側に設けられるプーリ検出センサ20の一例及びその各種検出状態を説明するための部分拡大図を示す。プーリ検出センサ20は、投光器から照射される検出光を受光器が検出する透過光式センサであり、投光器から照射され、ドグ21により遮光された複数の光軸の光を受光器が検出することにより従動プーリ12の回転位置を検知するものである。プーリ検出センサ20に直線状に配置される複数の投光器は、光軸が従動プーリ12の回転中心軸C2から半径方向に延在する線分L2に対して垂直になるように配置されている。
このプーリ検出センサ20は、投光器から照射される検出光をドグ21が遮る状態によって変化する受光量を受光器により検出して、その検出した受光量の大きさ(検出値)によって従動プーリ12が一回転したときの正確な回転位置を測定するものである。例えば、図6(a)のように、一列に並んだ光軸のうち前側の半分の光軸をドグ21が遮光した位置を従動プーリ12の基準位置として受光量の大きさ(検出値)を測定し、基準位置における受光量として記憶しておく。次に従動プーリが1回転したときに、ベルト13の製造誤差により図6(b)のように、従動プーリ12が基準位置よりも少し前方(手前側)で停止した場合には、ドグ21が遮光する光軸(光量)が半分より少なくなり、基準位置における受光量よりも多い光量が受光器によって検出される。また、図6(c)のように、従動プーリ12が基準位置よりも後方で(行き過ぎて)停止した場合には、半分以上の光軸(光量)がドグ21により遮光されるため、基準位置での受光量よりも少ない光量が受光器によって検出される。従って、各回転位置における検出値と基準位置における検出値とを比較することにより、検出値の大小により従動プーリ12の回転位置のずれ量を認識することができる。すなわち、図6(b)のように検出値が大きい場合には従動プーリが基準位置よりも手前に停止したことがわかり、図6(c)のように検出値が小さい場合には、従動プーリが基準位置を行き過ぎて停止したことがわかる。なお、どの程度手前または行き過ぎて停止したかは検出値の大きさ(受光量の大きさ)により判断することが可能である。これらプーリ検出センサ20により検出された検出値は電気信号として制御部14に送信され、制御部14はその検出値から従動プーリ12の位置を算出して、制御部14が備える記憶手段に記憶する。
まず出荷時または装置のインストール時の「基準検出データ」の取得について、図7及び図8を用いて説明する。「基準検出データ」とは、駆動プーリ10、ベルト13、従動プーリ12が基準位置にあるときから、駆動プーリを駆動して従動プーリ12を1回転ずつ回転させて1回転毎のプーリ検出センサ20の検出値を記録しつつ、駆動プーリ10、ベルト13、従動プーリ12がすべて基準位置に戻るまでの1周期分の検出データ(検出値の集合)、またはこの検出データをもとにして算出された補正値データ(補正値の集合)である。
図7(a)は、駆動プーリ10、ベルト13、従動プーリ12が基準位置にある状態を示す図である(図5と同じ位置)。なお、以下の説明においては、前述した通り、従動プーリ20基準位置を図6(a)のドグ21がプーリ検出センサ20を半分遮蔽した状態の位置をF1とし、駆動モータが原点位置にある状態の駆動プーリの位置をE1として説明する。また、駆動プーリの回転中心C1とE1を結ぶ線分をL1とし、従動プーリの回転中心C2とF1を結ぶ線分をL2とし、さらにまた、図7(a)の基準位置おける駆動プーリ10の左端位置O1に停止しているベルト13の対応箇所を基準歯G1する。
図7(b)は、製造誤差の無い理想的な歯付きベルト24を使用して、駆動プーリを2回転させて従動プーリ12を1回転させた場合の、歯付きベルト24の基準歯G1の位置O2と、従動プーリ12の回転位置を示す図である。製造誤差の無い歯付きベルト24を使用した場合には、駆動プーリ10と従動プーリ12の回転に誤差が生じないので、何回転しても図7(a)と同じ位置である基準位置に停止する。なお、以下で説明する本実施形態のアライナ1は、30個の外歯10aが形成された駆動プーリ10と、60個の外歯12aが形成された従動プーリ12、及びこれらの外歯10a、12aに歯合する199個の内歯13aが形成された歯付きベルトを備えているものとして説明する。製造時の誤差が全くない理想的な歯付きベルト24を使用した場合には、駆動プーリ10が反時計回りに2回転して元の基準位置E1まで回転移動すると、歯付きベルト24は位置O2まで反時計回りに60歯分周回移動する。また、これに連動して、従動プーリ12も反時計回りに正確に1回転して、線分L2で示す元の基準位置F1に復帰し、回転誤差は発生しない。
歯付きベルト24の内歯13aの数「199」は素数であるので、スピンドル駆動モータ9の原点サーチ時に原点位置O1にあった基準歯G1は、従動プーリ12が199回転するまでは、従動プーリ12が1回転するたびに歯付きベルト24の周回軌道上で重複することなく199箇所の停止位置で停止する。そして、従動プーリ12が199回転目の動作が終了すると、歯付きベルト24の基準歯G1は、原点サーチ直後と同じ原点位置O1に復帰する。図11は従動プーリ12の1回転ごとの歯の繰り出し量とそれに伴う歯付きベルト24基準歯G1の移動位置を記した表であり、便宜的に従動プーリ12が25回転するまでの停止位置(歯の位置)を示している。ここで、初めにO1の位置にあった基準歯G1は、従動プーリ12が1回転するたびに60歯進んだ位置まで移動して、従動プーリ12が199回転する間は同じ位置に停止することは無く、199回転したところで初めて同じ基準位置に停止する。
次に、通常使用される製造誤差のある歯付きベルトであるベルト13を用いた場合のベルト13の位置ずれについて、図7及び図8を参照して説明する。図8(a)(b)は、製造誤差があるベルト13を用いて駆動プーリ10を回転させて従動プーリ12を回転させた場合の回転誤差を説明するための図であり、図8(a)は駆動プーリ10を2回転して従動プーリを1回転させた場合の状態を示し、図8(b)はさらに駆動プーリ10を2回転(原点サーチから4回転)した場合の状態を示している。図8(a)に示すように、ベルト13の各内歯13aはピッチ誤差を有しており回転角度伝達精度が低いので、駆動プーリ10を正確に2回転して基準位置E1まで回転移動させたとしても、ベルト13のG1は誤差のないベルト24を使用した場合の位置O2(図7(b)参照)から若干ずれた位置であるO3まで周回移動して停止する。従って、製造誤差のあるベルト13によって回転動作が伝達された従動プーリ12も、1回転した後は最初基準位置F1に停止することは出来ず、線分L2で示す元の回転位置から若干ずれた位置であるF2で停止する(図8(a)を参照)。この状態からさらに駆動プーリ10が2回転して従動プーリを1回転させると、図8(b)に示すように、ベルト13はさらに60歯分反時計回りに周回移動して誤差を有する位置O4に移動し、従動プーリ12も最初の基準位置F1からずれた位置であるF3まで回転移動して停止する。なお、ベルト13の内歯13aの数は199で素数であり、従動プーリ12の外歯12aの数とベルト13の内歯の数の最少公倍数は11940であり、駆動プーリ10の外歯の数は30個であるので、駆動プーリ10が上記回転動作を398回繰り返すことで従動プーリ12は199回転し、製造誤差のあるベルト13と従動プーリ12は図7(a)に示す元の基準位置G1、F1に復帰し、199回を1周期とする同様の動作を繰り返す。(なお、スピンドル駆動モータ9の出力軸9aに固定されている駆動プーリ10はずれることなく、1回転毎に常にE1の位置に復帰する)。
図8と図11を参照して説明すると、スピンドル駆動モータ9の原点サーチ時に原点位置O1にあった基準歯G1をベルト13の1番目の内歯13aの位置だとすると、従動プーリ12を反時計回りに1回転させるために、駆動プーリ10が反時計回りに2回転してベルト13を60歯反時計回りに繰り出すと、基準歯G1はベルト13の1番目の内歯13aの位置から61番目の内歯13aの位置まで移動する。さらに、駆動プーリ12が反時計回りに2回転してベルト13を60歯反時計回りに繰り出すと、基準歯G1はベルト13の61番目の内歯13aの位置から121番目の内歯13aの位置まで移動する。こうして駆動プーリ10が2回転するごとにベルト13は順次60歯ずつ繰り出されることとなり、基準歯G1は61番目の歯の位置から、121番目の歯の位置、181番目の歯の位置、42番目の歯の位置に移動していく。ベルト13の内歯13aの数は199個の素数であるので、基準歯G1は1歯目から61歯目、61歯目から121歯目、121歯目から181歯目への移動というように順次60歯先の歯の位置まで移動していく。ここで重要な点は、ある歯の位置から60歯先の歯まで移動するという移動パターンは、199回目の移動が終わるまで同じパターンの移動は行われないということである。
すなわち、本実施形態のアライナ1の構成では、従動プーリ12を1回転させるための動作について、ベルト13には199通りの移動パターンが存在するということである。そして、従動プーリ12の1回転したあとの停止位置は、ベルト13の製造誤差により、基準位置F1からずれた位置に停止するので、199通りの各移動パターンの移動が終了する度に従動プーリ12の1回転ごとのずれ量をプーリ検出センサで検出して、その補正値を算出し、ベルト13の各移動パターンとずれ量および補正値を関連付けて、どの移動パターンであっても従動プーリ12が基準位置F1に正確に移動するように動作させるのである。
従動プーリ12が基準位置から199回転して元の基準位置に戻るまでを1周期とする従動プーリ12の回転動作において発生する、ベルト13の製造誤差に起因する1回転ごとの従動プーリ12の回転位置の変化(ずれ)は、プーリ検出センサ20の検出値の変化として1回転毎にすべて記憶される。そして基準位置から199回転まで1回転毎に、各検出値と基準位置F1でのプーリ検出センサ20による検出値との差分が求められ、該差分から従動プーリ12の1回転毎のずれ量を算出する。制御部14はその差分から駆動プーリ10の各回転数ごとの補正値を算出して記憶する。また、プーリ検出センサの検出値を取得すると同時に補正値を算出して、補正値のみを記憶しておくこともできる。なお、補正値は、駆動モータの制御パルス数として算出することが望ましい。
ここで算出した補正値は、従動プーリの回転のずれが無くなるように、スピンドル駆動モータ9の作動を補正するために使用される。具体的には、実際に半導体ウエハWの位置決めとノッチNの検出を行う時に、アライメントセンサ19の検出した値に対して上記記憶しておいた補正値を適用してスピンドル駆動モータ9の作動を補正することで、従動プーリ12とスピンドル8、ひいてはスピンドル8に載置される半導体ウエハWの精確な位置決めを行うことが出来る。本実施形態の補正方法では、199回検出されるずれ量をベルト13の各内歯13aそれぞれの固有のずれ量と仮定して、ベルト13の各内歯13aの位置ずれによって発生する従動プーリ12の回転ムラに対する補正値を算出して保存しておき、スピンドル駆動モータ9の回転角度によってその補正値を適用して、半導体ウエハWの正確な位置決めを行うものである。
言い換えると、従動プーリ12の1回転毎のプーリ検出センサ20の検出値は、上述した従動プーリ12とベルト13の歯数の場合には、199回を一周期として周期的に繰り返される。そのため、従動プーリ12の1回転毎のプーリ検出センサ20の検出値と基準位置での検出値の差を、199回を一周期とするベルト13の周回移動における199通りの位相に同期させてプロットし、それを各位相の基準位置に対する従動プーリ12の回転のずれ量と仮定して、従動プーリ12の回転ムラに対する補正値を算出するものである。なお、スピンドル駆動モータ9の回転角度制御は制御部14によってパルス値で制御されるのでこの補正値は、パルス駆動のスピンドル駆動モータ9のパルス数に換算する。制御部14は、このベルト13の199通りの位相毎の補正値を加味したスピンドル駆動モータ9の回転角度情報(従動プーリを199回転させるための各回転毎のステッピングモータの累積パルス数:ベルトの誤差に伴うずれ量を補正したもの)も記憶しておく。なお、ここで、ベルト13の位相とは、ベルト13が1周期を199とする周回動作(回転動作)を行っている時の特定のタイミングにおけるベルト13の回転位置のことである。
以上のようにして取得した従動プーリ12の回転ムラに対する上記の従動プーリ12の1周期分の補正値は、基準位置を起点とする補正量であるので、補正値がゼロとなる起点である基準位置が特定されていることが前提となる。しかし、アライナの電源を一度切断して再投入した場合、または何らかの原因により駆動モータ9の回転角度情報が失われた場合には、起点がわからないので、記憶している補正値を適用して回転ムラを補正することができない。
そのため、電源投入直後等における従動プーリ12の位置が1周期(199個の位置)のどの位置(位相)にいるのかを調べて、実際の駆動プーリ10、ベルト13、従動プーリ12の位置と基準検出データに基づいて作成した補正値と、同期をとる必要がある。この同期をとるために行う最初の動作が原点サーチである。原点サーチでは、駆動モータ9のドク22を検知する。原点サーチにより、ドク22を検知した位置を仮基準位置として、出荷時の基準検出データ取得の動作とほぼ同様の動作を行う。
原点サーチ後の同期をとるための動作は、基準検出データの取得の動作とほぼ同じであるので、図7及び図8を用いて説明する。なお、電源再投入後の原点サーチを行った直後の駆動プーリ10、ベルト13、従動プーリ12の位置が図8(a)の状態にあるとして説明する。
原点サーチはどのタイミングで実行されるかわからないため、原点サーチ直後のベルト13の位置、従動プーリ12の位置は、出荷時に設定したときの基準位置に停止するとは限らない。原点サーチ直後の基準歯G1と従動プーリ12の停止位置が、例えば基準歯G1が図8(a)のO3の位置に停止していたとすると、次に駆動プーリ10が2回転して従動プーリ12を1回転させると、基準歯G1はO4の位置に移動する。そして駆動プーリ10が2回転するごとに従動プーリ12は1回転し、基準歯G1は順次60歯先の位置に移動する。この電源再投入後の原点サーチをした後の基準歯G1の位置O3を仮基準として、従動プーリ12の1回転毎の検出値を取得する。なお、駆動プーリはベルト13の製造誤差の影響を受けないので、基準位置の場合と同じである。
以下、基準検出データを取得した場合と同じように、仮基準データを取得する場合も、図8(a)、(b)に示すような、従動プーリ12を回転した場合の1回転毎のプーリ検出センサ20から検出値が取得されて記憶され、補正値が検出される。その後取得した仮基準データに基づく1周期中の補正値の変化パターンと、出荷時の補正値の変化のパターンが一致するところを探して、仮基準位置が出荷時の1周期のどの位置にあるかを特定し、原点サーチ後のベルト13と従動プーリ12の位置が同期させている。
具体的な同期方法については、以下に説明する。なお、以下の説明では、この仮基準データを取得する処理を第二の基準位置検出、同期をとる処理を校正回転位置検出と称する。
次に、回転位置の検出を行う制御部14について説明する。図18は制御部14の構成を示すブロック図である。制御部14は、本発明の回転位置検出動作を行第一の基準位置検出部27、回転位置検出部28、補正値算出部29、グラフ作成部30、第二の基準位置検出部31、校正用回転位置検出部32、校正用グラフ作成部33、位相特定部34を備えている。また、制御部14は、各種センサや入力装置等からの信号を受信する入力手段、モータ等への動作制御信号を送信する出力手段、動作プログラムや各種データを記憶する記憶手段、ホストPC等との間で通信を行う通信手段を備えている。これらの動作処理は、制御部14の備えられる演算処理部が記憶手段に予め記憶された動作プログラムに則って行われる。
次に、従動プーリ12の回転位置の検出手順について説明する。図16は、基準となる検出データの取得処理手順を示すフローチャートである。以下の説明においては、本実施形態の駆動プーリ10、ベルト13、従動プーリ12(歯数がそれぞれ、30、199、60である)を使用するものとして説明する。アライナ1に電源を投入した後、第一の基準位置検出部27がスピンドル駆動モータ9を作動させて原点サーチを行い、原点サーチ直後におけるプーリ検出センサ20の検出値を、従動プーリ12の基準位置における検出値(原点基準データ)として記憶する(基準値記憶ステップ:ステップ1)。次に、回転位置検出部28が、駆動プーリ10を正確に2回転させることにより従動プーリ12を1回転させて、従動プーリ12を1回転させた直後のプーリ検出センサ20の検出値を記憶する。回転位置検出部28は、同様の駆動プーリ10の2回転の動作とプーリ検出センサ20による検出を、従動プーリ12が199回転するまで繰り返し、199個の検出値をすべて記憶する(検出値記憶ステップ:ステップ2)。なお、本実施形態のアライナ1ではベルト13の内歯13aが199個成型されているので199回検出動作を行っているが、本発明はこの回数に限定されることはない。要するに、駆動プーリ10、従動プーリ12、ベルト13のそれぞれが基準位置のときと同じ位相(同じ位置)に戻るまで検出動作を行うということである。
従動プーリ12の回転動作を繰り返して駆動プーリ10、従動プーリ12、ベルト13が基準位置に戻ると、補正値算出部29が、上記検出した検出値から、従動プーリ12の199回転分のそれぞれの検出値に対応する補正値を算出して記憶する(補正値算出ステップ:ステップ3)。プーリ検出センサ20の従動プーリ12の各回転位置での検出値と原点基準データを比較してその検出値の差分を補正値として記憶することができる。また、検出値の差分をスピンドル駆動モータ9のステップパルス量に変換して記憶することもできる。従動プーリ12のずれ量に基づくプーリ検出センサ20の検出値の変化量と、ずれ量に対応するスピンドル駆動モータ9のパルス数のテーブルを予め用意しておくことにより、プーリ検出センサ20の検出値の差をスピンドル駆動モータ9のステップ数として変換することが可能である。
なお、回転位置検出部28は、スピンドル駆動モータ9の制御情報として、従動プーリ12の1回転毎の、スピンドル駆動モータ9の補正後の回転角度情報を1周期分記憶しておくことが望ましい(従動プーリ12を1周期分回転(199回転)させるために、各位相毎の累積ステップ数を記憶する)。
上述のようにして取得された検出データ(1周期分の検出値または補正値等)は、上記内歯13aの位置番号が昇順になるように並び替えられて、横軸を基準歯G1が移動した内歯13aの位置番号、縦軸を検出値又は補正値としてグラフ化される。このグラフからグラフの近似直線を求め、グラフ化することもできる(基準検出データ取得ステップ:ステップ4)。なお、グラフ化するデータは横軸となる内歯13aの位置番号を昇順に並べ替えられる。これにより、作成されたグラフは正弦波に似た波形となり、近似直線を求める等したときのグラフの傾きが特定し易くなる。
前述したとおり、本実施形態ではベルト13は従動プーリ12が199回転するまでは以前に停止した同じ歯の位置に止まることは無いので、この従動プーリ12の199回の回転動作の数とベルト13の各歯13aの各回転動作後の位置(移動パターン)とを関連付けて、これら199とおりの移動パターンをベルト13の各内歯13aまで回転移動した移動パターンにおける製造誤差と仮定して、各回転時の従動プーリ12の基準位置F1からのずれ量をそれぞれの内歯13aごとの補正値、言い換えるとベルト13の各位相(移動パターン)での補正値とみなすのである。
なお、以下の説明においては、補正値をグラフ化する例について説明する。
上記基準値記憶ステップ、検出値記憶ステップの動作によって検出された一連の検出値から算出した各補正値を縦軸とし、ベルト13の内歯13aの位置番号を横軸にしてグラフ化したものが図9であり、これを近似直線で表したグラフが図14である。なお、上記方法で検出した1回転毎の検出値、又はこの検出値から算出した補正値が基準検出データである。従動プーリ12の1回転ごとのスピンドル回転モータ9のパルス数は既知であるので、実際に半導体ウエハWをアライメントする際に、スピンドル8上の半導体ウエハWの検出データに対してこの補正値(パルス数)に対応する回転動作をスピンドル駆動モータ9に行わせて、半導体ウエハWの正確な位置決めを行う。
次に、スピンドル駆動モータ9のパルス情報が消失した際(電源投入時等)の、基準位置校正方法について説明する。スピンドル駆動モータ9がステッピングモータの場合、電源が遮断された時や何らかの原因により脱調が発生した時には、制御部14が保持していたステッピングモータの回転角度情報(パルス情報)はリセットされ、電源投入時や脱調回復時にはスピンドル駆動モータ9の原点サーチ(原点位置復帰動作)が行われる。しかしながら、本実施形態のアライナ1の場合、スピンドル駆動モータ9を原点サーチしただけでは、駆動プーリ10、従動プーリ12、及びベルト13の位置関係が基準検出データを取得したときの基準位置に復帰したかどうかを認識できない。駆動プーリ10は原点センサにより原点位置(基準位置)に復帰したことを認識できるが、ベルト13の位置が元の基準位置に戻ったことは確認出来ないからである。この対策として、例えばスピンドル駆動モータ9の出力軸9aにアブソリュート型のエンコーダを接続しておくことで、電源遮断時の回転位置を記憶させておくことは可能であるが、アブソリュート型エンコーダは高価なものであり、アライナ1全体の製造コストが大きく上昇してしまう。
そこで本発明では、以下の手順でアライナ1を動作させて、その動作により検出したデータを基にして、駆動プーリ10、従動プーリ12、及びベルト13の回転位置を特定する新たな基準位置を設定するための第一の基準位置校正処理を行う。校正の処理手順は、まずアライナ1の電源を投入して、スピンドル駆動モータ9の原点サーチを行う。この時、基準歯G1の位置は、図8(a)の位置O3にあったとする。次に、上記検出値記憶ステップから基準検出データ取得ステップまでの動作を行う。ここで、基準歯G1の位置は、従動プーリ12を1回転させることで図8(a)の位置O3から図8(b)のO4に移動する。さらに、この動作を合計199回おこなうことで、基準歯G1は順次199個の内歯13aの位置に停止する。この動作を行うことで、駆動プーリ10と、従動プーリ12、及びベルト13の位置関係の全ての組合せに対する199個の検出データが取得されたことになる。ここで検出されたデータと上記した基準検出データとの比較照合を行い、現在の駆動プーリ10、従動プーリ12、ベルト13の回転位置(位相)を特定して、この位相に合致する補正値を現在の回転位置の補正値として適用する。
この新たに検出された校正用検出データと、最初に基準位置から検出した基準検出データとの照合は、199個ある測定値のそれぞれを個別に照合することも可能である。しかし、元の基準検出データと新たに測定した校正用検出データのそれぞれのグラフの所定の回数分の測定値を抽出して、そのグラフの傾きを求めて、元データの傾きと合致する位相を特定して、この位置を現在の回転位置とすることが望ましい。なお、それぞれのデータから傾きを算出する方法としては最小二乗法や、近似直線、回帰直線を求める方法が望ましい。
上記方法では、電源を再投入した時に、元の基準検出データを取得した工程と同様に従動プーリ12が1回転するたびに従動プーリ12の位置を199回検出するという工程を行っていた。そのため、従動プーリ12を199回転させて、1回転する毎に位置を検出するのでは多大な時間が必要となる。そこで、他の基準位置校正方法として、元の基準検出データのグラフの傾きと照合できる程度に校正用検出データの取得数を減らして、アライナ1をより素早く基準位置に復帰させる方法がある。これを第2の基準位置校正方法として、図17を参照しつつ以下に説明する。
第二の基準位置校正方法では、第二の基準位置検出部31、及び校正用回転位置検出部32を設けて、基準検出データと照合することにより、原点サーチ時の回転位置を特定する。処理手順としては、まず、アライナ1に電源を投入した後、第二の基準位置検出部31が、スピンドル駆動モータ9の原点サーチを行う。この原点サーチ動作によって駆動プーリ11は基準位置E1に停止するが、従動プーリ12は基準位置F1からずれた位置であるF4の位置に停止する。ここで、原点サーチ直後の従動プーリ12の回転位置をプーリ検出センサ20で検出して、検出値を記憶する(校正基準位置記憶ステップ:ステップ5)。この時の基準歯G1は、図19(a)の位置O5にあると仮定する。次に、校正用回転位置検出部32が、さらにスピンドル駆動モータ9を作動させて、従動プーリ12を3回転させるために駆動プーリ10を正確に6回転させる。ここで、基準歯G1は、図19(b)の位置O6の位置に移動する。また、従動プーリはF5の位置に停止する。この駆動プーリ10の回転動作後の従動プーリ12の回転位置をプーリ検出センサ20で検出して、検出値を記憶する。次に校正用回転位置検出部32は、所定の個数、例えば19個の検出値が取得できるまで上記動作を繰り返し行い、この検出動作ごとの検出値を記憶する(校正検出値記憶ステップ:ステップ6)。
なお、従動プーリ12の検出値を記憶する際に、校正用回転位置検出部32はその検出時におけるスピンドル駆動モータ9の回転角度情報も記憶する。そして、校正用グラフ作成部33が、駆動プーリ10の回転駆動による従動プーリ12の回転位置の検出値を縦軸、ベルト13の内歯13aに付与する仮の番号を横軸にしたグラフを作成して、このグラフから19回転ごとのグラフの近似直線を求め、グラフ化して、グラフの各部の傾きを求める(校正基準検出データ取得ステップ:ステップ7)。そして、位相特定部34が、グラフ作成部30が基準検出データ取得ステップで作成した基準検出データの近似直線グラフと校正用グラフ作成部33が校正基準検出データ取得ステップで作成した校正用検出データの近似折れ線グラフの各部の傾きを比較して、基準検出データと一致する位置を現在のベルト13の位相(199個中の現在位置)と確定する。(位相特定ステップ:ステップ8)そして、ベルト13の現在の位相に適応する補正値を選択して、従動プーリ12の補正値として適用する。
ここで、本発明の一実施形態であるアライナ1が備えるベルト13の歯数は199個であり、駆動プーリ10の歯数は30、従動プーリ12の歯数は60であるので、従動プーリ12を6回転回すたびに、すなわち、ベルト13を180歯繰り出すたびに従動プーリ12は3回転する。ベルト13の歯数199は素数なので、誤差のあるベルト13は199回の回転周期中は前に停止した位置とは異なる位置(位相)で停止することになり、プーリ検出センサ20により、ベルト13の199個のうちの異なる位置における従動プーリ12の位置ずれ量に対応する検出値を取得することが出来る。なお、校正用検出データの取得は、取得した検出データから測定値の傾きが算出できる程度で良い。本実施形態のアライナ1においては、180歯進むごとの検出を19回行っているが、これは、60歯繰り出すごとに検出する場合、19回程度の検出回数では、取得できるデータが特定の内歯13aの領域に偏ってしまい、199ある内歯13aのうち均等にデータが取得できないためである。さらに、180歯進むごとの検出に代えて、240歯進むごとの検出としてもよいが、240歯進むということは歯数が199のベルト13の場合、ベルト13が1回転したうえで41歯進むということであり1回転する時間が無駄になってしまう。そこで時間短縮の観点から、従動プーリ12を回転させる回数は、ベルト13が1回転以上しない回転数にとどめておくことが望ましい。ここで重要な点は、従動プーリ12の歯数の正数倍進むたびに検出するという点である。
図12はこの従動プーリ12が180歯進むごとのベルト13の内歯13aの位置を示した表であり、例として、原点サーチ後の基準歯G1がベルト13の100歯目の内歯13aの位置にあるときを示している。表に示されるように、従動プーリ12が180歯進むたびにベルト13も180歯ずつ進み、199回検出が終了するまで、同じ内歯13aが基準位置O1に停止することはない。これにより、従動プーリ12の3回転ごとの回転位置とベルト13の位置(位相)とはほぼ一義的に定まるので、このベルト13の位置(位相)が定まれば、従動プーリ12の位置を特定することができ、この従動プーリ12に適用される補正値も定まる。図13は、従動プーリ12を180歯分回転させて、すなわち従動プーリ12を3回転させて検出した校正用検出データの検出値を示すグラフである。ここで、検出を開始した時の基準歯G1の位置を仮に100歯目として、従動プーリ12の位置を19回検出している。なお、検出された値は、ベルト13の基準歯G1位置に関して昇順に並び替えられた後、基準歯G1が移動した内歯13aの位置を横軸、検出値を縦軸にしてグラフ化しているが、昇順に並び替えを行わず、基準歯G1の位置を横軸とする散布図として表示しても良い。
この検出データから表示されるグラフの傾きを求め、このグラフの傾きと、基準検出データのグラフの傾きとを照合していく。図14は、基準検出データのグラフ図9から、近似直線を算出したグラフある。この図14のグラフの傾きと、図13で示した校正用検出データの検出値のグラフの傾きが合致する部分を照合させて、ベルト13の回転位置を特定する。なお、本発明の特定方法に使用される近似線の求め方は、多項式近似や移動平均により近似曲線を求める方法や、最小二乗法により回帰曲線を求める方法であってもよい。
図15は図12で示した校正用検出データの検出値から算出した近似直線を示すグラフである。ここで、図14に表示のグラフの横軸は、検出ごとに基準歯G1が移動した内歯13aの位置であり、図15に表示のグラフの横軸は、原点サーチ後の基準歯G1の位置が100番目の内歯13aの位置にあると仮定したときの、検出ごとに基準歯G1が移動した内歯13aの位置である。また、図14、図15の縦軸はその各内歯13aについての従動プーリ12の位置ずれ量をパルスに変換したものである。基準検出データを示す図14と校正用検出データを示す図15のグラフの傾きを比較すると、校正用検出データを示す図15の横軸の回転数5から24までのグラフの傾き、および、横軸61から80までのグラフの傾きが、それぞれ、基準検出データ図14の横軸104~から123、および、160から179までのグラフの傾きに一致することが見て取れる。これにより、電源復帰後のスピンドル駆動モータ9の原点サーチ後の駆動プーリ10、従動プーリ12、ベルト13の位置関係は、駆動プーリ10と従動プーリ12は基準位置に復帰しているが、ベルト13は基準位置から99歯分前進した位相、言い換えると、100歯分後退した位相にある状態と確定することが出来る。
上記方法によりベルト13の位相が確定したので、制御部14は、記憶させていた補正値と現在のベルト13の位相とを比較して、現在のベルト13の位相での補正値を現在の補正値に置き換える。上記制御部14の補正値置き換え動作により、ベルト13の校正動作は終了する。なお、不明であったベルト13の位相が確定したので、上記説明した補正値を置き換える方法以外に、駆動プーリ10を回転させて、駆動プーリ10、従動プーリ12、ベルト13の位置関係が基準検出データを取得したときの状態に戻るまで駆動プーリ10を所定の回数だけ回転させることとしてもよい。
さらに、上記説明した基準位置校正方法では、アライナ1の従動プーリ12に設けられるドグ21によりプーリ検出センサ20の光軸が遮光される状態を検出することで従動プーリ12の位置を算出しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、従動プーリ12の回転位置を検出する手段を備えないアライナ1であっても、本発明は十分適用可能である。次に、従動プーリ12の位置を検出する手段が設けられていないアライナ1での補正方法について説明する。本実施形態のアライナ1では、従動プーリ12の回転位置を検出する手段として半導体ウエハWとアライメントセンサ19が用いられる。
なお、本実施形態のアライナ1も、上記第1の実施形態と同様に駆動プーリ10の外歯の歯数は30、従動プーリ12の外歯の歯数は60、ベルト13の内歯の歯数は199として説明する。まず、本実施形態のアライナ1のスピンドル駆動モータ9を作動させて原点サーチさせる。次に、治具等を使用してスピンドル8の回転中心軸C2と半導体ウエハWの中心位置が合致するように半導体ウエハWを載置して、アライナ1が備える保持手段によってスピンドル8上の半導体ウエハWをスピンドル8に固定する(固定ステップ)。次に、スピンドル駆動モータ9を作動させて、半導体ウエハWのノッチNをアライメントセンサ19で検出して、この検出値を基準位置検出値として制御部14に記憶させる(第2基準値記憶ステップ)。次に、スピンドル駆動モータ9に従動プーリ12を1回転させるための所定の動作を行わせて、半導体ウエハWのノッチNをアライメントセンサ19で検出する動作を、駆動プーリ10、従動プーリ12、ベルト13の全てがそれぞれの基準位置に復帰するまで繰り返し行い、従動プーリ12が1回転するごとのアライメントセンサ19の検出値とアライメントセンサ19がノッチNを検出した時のスピンドル駆動モータ9の回転角度情報(パルス)を制御部14に記憶させる(第2検出値記憶ステップ)。
また、アライメントセンサ19の検出値から従動プーリ12の1回転する毎の位置ずれを補正する補正値を算出する(第2補正値算出ステップ)。そして、駆動プーリ10の回転駆動による従動プーリ12の199回転分の回転位置に相当する半導体ウエハWの199回転分のノッチ検出値を縦軸、ベルト13に形成された各内歯13aに割り当てられた番号を横軸にしたグラフを作成し、該グラフの所定の範囲毎の近似直線とその傾きを算出して基準検出データを取得する。(第2基準検出データ取得ステップ)。
そして、電源復帰時や脱調回復時には一旦原点サーチを行い、スピンドル駆動モータ9の原点位置復帰動作が行われた後、半導体ウエハWをスピンドル8上に保持させた状態で、スピンドル駆動モータ9を作動させて、半導体ウエハWのノッチNをアライメントセンサ19で検出して、アライメントセンサ19の検出値とアライメントセンサ19がノッチNを検出した時のスピンドル駆動モータ9の回転角度情報(パルス)を制御部14に記憶させる(第2校正基準位置記憶ステップ)。次に、スピンドル駆動モータ9を作動させて、スピンドル8上の半導体ウエハWを3回転動作させるために駆動プーリ10を正確に6回転させて、この駆動プーリ10の回転動作後の半導体ウエハWのノッチNをアライメントセンサ19で検出して、検出値を制御部14に記憶させる。
次に、所定の個数の検出値が取得できるまで上記ステップ15の動作を繰り返し行い、この検出動作ごとの検出値を制御部14に記憶させる(第2校正検出値記憶ステップ)。そして、駆動プーリ10の回転駆動による半導体ウエハWのノッチNの検出値を縦軸、検出ごとに基準歯G1が移動した内歯13aの位置を横軸にしたグラフを作成して、このグラフから所定の回転ごとのグラフの近似直線を求め、グラフ化する(第2校正基準検出データ取得ステップ)。そして、第2基準検出データ取得ステップで作成した基準検出データの近似直線グラフと第2校正基準検出データ取得ステップで作成した校正用検出データの近似直線グラフとの傾きを比較して、現在のベルト13の位相を特定する(第2位相特定ステップ)。そして、ベルト13の現在の位相に適応する補正値を選択して、従動プーリ12の補正値として適用する。上記手順により、プーリ検出センサ20を備えていないアライナ1についても、ウエハアライメント時の精確な補正値を適用することが出来る。
また、上記のような方法以外にも、図10に示すように、アライナ1が備えるベルト13に目印25を設け、ベルト13の近傍にこの目印25を検出するベルト検出センサ26を設け、ベルト13の回転方向の位置を検出する構成とすることで、駆動プーリ10と従動プーリ12とベルト13とを基準位置に復帰させることが出来る。目印25とベルト検出センサ26には種々の形態が適用可能であり、例えば、ベルト検出センサ26を透過光式センサとして、目印25をこの光軸を遮る突起としても良く、また、ベルト検出センサ26を反射光式センサとして、目印25をこの光軸を反射させるものとしてもよい。また、目印25は、規定の内歯13aの大きさP3よりも小さい寸法とすることが望ましい。上記構成を付加することで、スピンドル駆動モータ9の原点復帰後にスピンドル駆動モータ9を作動させて駆動プーリ10を連続回転させ、プーリ検出センサ20と原点センサ22とベルト検出センサ26の全てが反応した時点で基準位置に復帰したことを認識することが出来る。
以上、本発明の実施形態を、図面を参照して詳しく説明してきたが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での変更等が可能である。例えば、ベルト13の内歯13aの数が199の倍で説明したが、これに限定されることはなく、163や223といった素数でもよく、さらに素数以外の数であっても本発明は適用可能である。さらに、駆動プーリ10、従動プーリ12の外歯10a、12aの数をそれぞれ30、60で説明したが、これに限定されることは無く、また駆動プーリ10、従動プーリ12の回転比が正数倍でなくても、本発明は十分適用可能である。
1 アライナ
2 ウエハ仮置き台
3 上面プレート
8 スピンドル
9 スピンドル駆動モータ
10 駆動プーリ
12 従動プーリ
13 ベルト
19 アライメントセンサ
20 プーリ検出センサ
21 ドグ
G1 基準歯
O1~O4 基準歯の移動位置

Claims (20)

  1. 回転角度制御可能なモータと、
    前記モータによって駆動される外歯を備える駆動プーリと、
    前記駆動プーリに対して所定の回転比で構成される外歯を備える従動プーリと、
    前記駆動プーリと前記従動プーリに歯合して、前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に掛け廻される歯付きベルトと、
    前記従動プーリに同心軸状に固定され、半導体ウエハを固定する固定手段を有するスピンドルと、
    前記スピンドル上に固定された半導体ウエハの周縁を検出するアライメントセンサと、
    投光部と受光部を備えており、前記モータが前記駆動プーリを駆動して前記従動プーリを1回転させたときの該従動プーリの回転位置を前記受光部による受光量として検出し、その大きさを検出値として出力するプーリ検出センサと、
    入出力部と演算部と記憶部とを備えており前記各部の動作を制御する制御部と、
    を備えるアライナにおいて、前記制御部により前記歯付きベルトの製造誤差に起因する前記従動プーリの回転方向の位置ずれを補正する補正値を算出する補正値算出方法であって、
    前記駆動プーリと前記従動プーリと前記歯付きベルトのそれぞれが所定の基準位置にあるときの前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出センサで検出して、この検出値を基準値として前記制御部に記憶させる基準値記憶ステップと、
    前記モータに前記従動プーリを1回転させるための所定の回転動作を行わせたときの前記プーリ検出センサの検出値を、前記駆動プーリ、前記従動プーリ及び前記歯付きベルトの全てが前記基準位置に復帰するまで実行させて、前記従動プーリの1回転毎に前記制御部に記憶させる検出値記憶ステップと、
    前記制御部に記憶させた前記検出値の変化量から、前記制御部により前記従動プーリの1回転毎の回転位置のずれ量を補正する補正値を算出する補正値算出ステップと、
    を備えることを特徴とするアライナの補正値算出方法。
  2. 前記従動プーリは、前記駆動プーリの整数倍の外歯を備え、前記歯付きベルトは素数の内歯を備えることを特徴とする請求項1に記載のアライナの補正値算出方法。
  3. 前記補正値は、前記モータの回転角度を制御する制御量であることを特徴とする請求項2に記載のアライナの補正値算出方法。
  4. 前記基準値記憶ステップ及び前記検出値記憶ステップにより検出した前記検出値、または前記補正値算出ステップにより算出した補正値に基づいて、前記検出値または前記補正値を縦軸とし、前記歯付きベルトに形成された各内歯に割り当てられた番号を横軸とするグラフを作成し、該グラフ所定の範囲毎の近似直線とその傾きを算出して基準検出データを取得する基準検出データ取得ステップを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のアライナの補正値算出方法。
  5. さらに、
    回転角度情報を喪失した前記モータを作動させて原点サーチを行い、前記原点サーチ動作後の前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出センサで検出して、検出値を前記制御部に記憶する校正基準位置記憶ステップと、
    前記モータに前記従動プーリを所定の回数回転させるための回転動作を行わせた後、前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出センサで検出する動作を所定の回数繰り返し行い、前記回転動作ごとの前記プーリ検出センサが検出する校正検出値を前記制御部に記憶する校正検出値記憶ステップと、
    前記制御部に記憶した前記校正検出値のグラフを作成し、前記グラフの所定の検出範囲ごとの傾きを算出する校正基準検出データ取得ステップと、
    前記基準検出データ取得ステップで作成された前記グラフと前記校正基準検出データ取得ステップで作成した前記グラフとを比較して、前記駆動プーリと前記従動プーリと前記歯付きベルトの位相を特定する位相特定ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項4に記載のアライナの補正値算出方法。
  6. 回転角度制御可能なモータと、
    前記モータによって駆動される駆動プーリと、
    前記駆動プーリに対して所定の回転比で構成される従動プーリと、
    前記駆動プーリと前記従動プーリに歯合して、前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に掛け廻される歯付きベルトと、
    前記従動プーリに同心軸状に固定され、半導体ウエハを固定する固定手段を有するスピンドルと、
    前記スピンドル上に固定された半導体ウエハの周縁を検出するアライメントセンサと、
    制御部と、
    を備えるアライナにおいて、前記歯付きベルトの製造誤差に起因する前記従動プーリの回転方向の位置ずれを補正する補正値を算出する補正値算出方法であって、
    前記半導体ウエハの中心位置が前記スピンドルの回転中心軸と合致するように前記半導体ウエハを前記スピンドル上の所定の位置に固定する固定ステップと、
    前記モータを作動させて、前記半導体ウエハを回転させて前記半導体ウエハのノッチの位置を前記アライメントセンサで検出して、この検出値を基準位置検出値として前記制御部に記憶させる第2基準値記憶ステップと、
    前記モータに前記従動プーリを1回転させるための所定の回転動作を行わせた後、前記半導体ウエハのノッチ位置を前記アライメントセンサで検出する検出動作を、前記駆動プーリと前記従動プーリと前記歯付きベルトの全てがそれぞれの前記基準位置に復帰するまで繰り返して、1回転毎の検出値をすべて記憶する第2検出値記憶ステップと、
    前記制御部に記憶させた前記基準位置検出値と1回転毎の前記検出値から、前記半導体ウエハの1回転する毎の前記位置ずれを補正する補正値を算出する第2補正値算出ステップと
    を含むことを特徴とするアライナの補正値算出方法。
  7. 前記第2検出値記憶ステップにより検出した前記検出値に基づいて、前記検出値または前記補正値を縦軸とし、前記歯付きベルトに形成された各内歯に割り当てられた番号を横軸とする前記検出値または前記補正値のグラフを作成し、該グラフの所定の範囲毎の近似曲線とその傾きを算出して基準検出データを取得する第2基準検出データ取得ステップを含むことを特徴とする請求項6に記載のアライナの補正値算出方法。
  8. さらに、
    回転角度情報を喪失した前記モータを作動させて原点サーチを行い、前記原点サーチ動作後に前記半導体ウエハのノッチを前記アライメントセンサで検出して、前記ノッチの検出値を前記制御部に記憶させる第2校正基準位置記憶ステップと、
    前記モータを、前記従動プーリを所定の回数回転させるための回転動作を行わせた後、前記半導体ウエハの前記ノッチ位置を前記アライメントセンサで検出する動作を所定の回数繰り返し行い、前記回転動作ごとの前記アライメントセンサが検出する検出値を前記制御部に記憶させる第2校正検出値記憶ステップと、
    前記制御部に記憶させた前記検出値のグラフを作成し、前記グラフの所定の検出範囲ごとの傾きを算出する第2校正基準検出データ取得ステップと、
    前記第2基準検出データ取得ステップで作成された前記グラフと、前記第2校正基準検出データ取得ステップで作成した前記グラフとを比較して、前記駆動プーリと前記従動プーリと前記歯付きベルトの位相を特定する第2位相特定ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項7に記載のアライナの補正値算出方法。
  9. 前記歯付きベルトに形成される内歯の数と前記駆動プーリに形成される外歯の数と前記従動プーリに形成される外歯の数には、1以外の公約数が存在しないことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載のアライナの補正値算出方法。
  10. 前記歯付きベルトに形成される内歯の数が素数であることを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載のアライナの補正値算出方法。
  11. 前記従動プーリに形成される外歯の数は、前記駆動プーリに形成される外歯の数の整数倍であることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載のアライナの補正値算出方法。
  12. 回転角度制御可能なモータと、
    前記モータによって駆動される駆動プーリと、
    前記駆動プーリに対して所定の回転比で構成される従動プーリと、
    前記駆動プーリと前記従動プーリに歯合して、前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に掛け廻される歯付きベルトと、
    前記従動プーリに同心軸状に固定され、半導体ウエハを固定する固定手段を有するスピンドルと、
    前記スピンドル上に固定された半導体ウエハの周縁を検出するアライメントセンサと、
    前記従動プーリの回転位置を検出するプーリ検出センサと、
    制御部と、を備えるアライナであって、
    前記歯付きベルトの製造誤差に起因する前記従動プーリの回転方向の位置ずれを補正する補正値を算出するにあたって、前記制御部は、
    前記駆動プーリと前記従動プーリと前記歯付きベルトのそれぞれが基準位置にある時の前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出センサで検出して、この基準位置検出値を記憶する第一の基準位置検出部と、
    前記モータに前記従動プーリを1回転させるための所定の回転動作を行わせた後、前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出センサで検出する動作を前記駆動プーリと前記従動プーリと前記歯付きベルトの全てがそれぞれの前記基準位置に復帰するまで実行して、 前記従動プーリの1回転毎の回転位置検出値を記憶する回転位置検出部と、
    前記基準位置検出値と前記回転位置検出値とから、前記従動プーリの1回転する毎の前記位置ずれを補正する補正値を算出する補正値算出部と、
    を備えることを特徴とするアライナ。
  13. 前記制御部は、前記基準位置検出値と前記回転位置検出値に基づいて、前記回転位置検出値または前記補正値を縦軸とし、前記歯付きベルトに形成された各内歯に割り当てられた番号を横軸とするグラフを作成し、該グラフの所定の検出範囲毎の近似直線とその傾きを算出するグラフ作成部をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載のアライナ。
  14. 前記制御部は、回転角度情報を喪失した前記モータを作動させて原点サーチを行わせ、 前記駆動プーリが基準位置に復帰した時の前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出 センサで検出して、前記基準位置検出値を記憶する第二の基準位置検出部と、
    前記モータに前記従動プーリを所定の回数回転させるための回転動作を所定の回数繰り返し行わせた後、前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出センサで検出して、この検出値を前記回転位置検出値として記憶する校正用回転位置検出部と、
    前記校正用回転位置検出部が検出した前記回転位置検出値のグラフを作成する校正用グ ラフ作成部と、前記グラフの所定の検出範囲ごとの傾きを算出し、
    前記グラフ作成部によって作成された前記グラフと前記校正用グラフ作成部によって作成した前記グラフとを比較して、前記駆動プーリと前記従動プーリと前記歯付きベルトの位相を特定する位相特定部とを備えることを特徴とする請求項13に記載のアライナ。
  15. 前記歯付きベルトに形成される内歯の数と前記駆動プーリに形成される外歯の数と前記従動プーリに形成される外歯の数には、1以外の公約数が存在しないことを特徴とする、請求項12から14のいずれか1項に記載のアライナ。
  16. 前記歯付きベルトに形成される内歯の数が素数であることを特徴とする請求項12から14のいずれか1項に記載のアライナ。
  17. 前記従動プーリに形成される外歯の数は、前記駆動プーリに形成される外歯の数の整数倍であることを特徴とする請求項12から14のいずれか1項に記載のアライナ。
  18. 回転角度制御可能なモータと、
    前記モータによって駆動される駆動プーリと、
    前記駆動プーリに対して所定の回転比n(nは整数)で構成される従動プーリと、
    前記駆動プーリと前記従動プーリに歯合して、前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に掛け廻される歯付きベルトと、
    前記従動プーリに同心軸状に固定され、半導体ウエハを固定する固定手段を有するスピンドルと、
    前記スピンドル上に固定された半導体ウエハの周縁を検出するアライメントセンサと、
    前記従動プーリの回転位置を検出するプーリ検出センサと、
    制御部と、
    を備えるアライナにおいて、
    前記歯付きベルトの製造誤差に起因する前記従動プーリの回転方向の位置ずれを補正する補正値算出方法であって、
    前記制御部は、
    前記モータによって前記駆動プーリをn回回転動作させて、その回転動作ごとに前記プーリ検出センサで前記従動プーリの回転位置を検出し、
    前記従動プーリの前記回転動作ごとに前記プーリ検出センサで前記従動プーリの回転位置を検出する動作を、前記歯付きベルトに形成された内歯の数だけ実行して、前記プーリ検出センサが検出した検出値から、前記従動プーリの各回転に対応する各前記検出値を前記従動プーリの前記回転ごとの補正値を前記歯付きベルトの各回転位置に対応する補正値として算出するアライナの補正値算出方法。
  19. 前記各検出値に基づいて、前記検出値または前記補正値を縦軸とし、前記歯付きベルトに形成された各内歯に割り当てられた番号を横軸とするグラフを作成し、該グラフの所定の範囲毎の近似曲線とその傾きを算出して基準検出データを取得することを特徴とする請求項18に記載のアライナの補正値算出方法。
  20. 回転角度情報を喪失した場合に、
    前記モータを作動させて原点サーチを行い、前記原点サーチ動作後の前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出センサで検出し、次に、前記モータに前記従動プーリを所定の回数回転させるための回転動作を行わせた後、前記従動プーリの回転位置を前記プーリ検出センサで検出して、前記原点サーチ後の前記検出値のグラフを作成して該前記グラフの所定の検出範囲ごとの傾きを算出し、
    前記原点サーチ後のグラフの傾きと、前記基準検出データのグラフの傾きと比較して、前記駆動プーリと前記従動プーリと前記歯付きベルトの位相を特定する校正用検出データを取得することを特徴とする請求項19に記載のアライナの補正値算出方法。
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