JP7335674B1 - ウェットティッシュ供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェットティッシュペーパーが無くなりかけたことをユーザに認識し易くする。【解決手段】側面に生体画像11bの外観の一部を構成する視認窓11fを有しかつ上面に開口部11aを有する略箱状形状の筐体11と、筐体11の内部に配置した可動載置台12を上方へ付勢するとともにティッシュ取り出し容器Pを下方位置の第1状態と上方位置の第2状態とで切り替え可能な付勢部材15と、可動載置台12のうち筐体11の側面側に位置する端面に位置して、ウェットティッシュペーパーが開口部11aから順次排出されてティッシュ取り出し容器Pの自重が軽くなるのに応じて可動載置台12が第1状態から第2状態となったときに視認窓11fを介して生体画像11bの外観の一部として視認され、かつ生体画像11bの他の部位の外観に対して本来ありえない不自然な色に変色したかのような視覚的な違和感を与える、違和感示標物12dと、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ウェットティッシュ供給装置、特に、重畳状態で収納したウェットティッシュの使用時における取り出しを容易としつつ、その使用に伴って重さが変化するウェットティッシュの残量を容易に認識することができるウェットティッシュ供給装置に関する。
従来から、散らかって雑然となり易い小型のティッシュペーパーをまとめて収容することによって、コンパクトな大きさにすることを目的として、ティッシュペーパーの取出口を有する上板及びその四側板を備えた上部ケースと底板を備えた下部ケースとが脱着自在に組み付けられたケース本体内に、ティッシュペーパーの押上板が収容されており、この押上板の下側に、押上板を上方に付勢する非線形のコイルバネが大径部分を上方に向けた状態で備えるティッシュペーパーケースが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この文献には、ケース本体内に押上板が収納され、その下部に備えられたコイルバネによりティッシュペーパーをケース上面に接面した状態で保つことによって、収容したティッシュペーパーの残量に応じて押上板がティッシュペーパーを上方に付勢し、最上位のティッシュペーパーを取出口から取り出し易くするものである(段落[0012]~[0015]等も参照)。
実開平06-087276号公報(図2~図5等)
上記従来技術のティッシュペーパーケースでは、ティッシュペーパーの残量に関係なく常にティッシュ取り出し容器を筐体上端部近傍に維持するようになっている。そのため、ティッシュペーパーの残量が減少してまもなく無くなってしまうような状態になっても、その旨をユーザが認識し難く不便であるといった問題が生じていた。
本発明の目的は、ウェットティッシュペーパーが無くなりかけたことをユーザが分かりやすく認識することができるウェットティッシュ供給装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、側面に生体画像又は風景画像が設けられた略箱状形状の筐体と、前記筐体内において略水平姿勢を維持しつつ上下動可能に設けられ、上面にウェットティッシュペーパー入りのティッシュ取り出し容器が載置される、可動載置台と、前記筐体の上面に着脱可能に装着される蓋体と、前記蓋体に設けられた前記ウェットティッシュペーパーの取出口と、前記筐体の前記略箱状形状の長手方向に沿ってスライド変位可能に前記蓋体に対し装着され、前記取出口を開閉可能なスライダと、前記筐体の上面に設けられ、前記可動載置台に載置された前記ティッシュ取り出し容器から取り出された前記ウェットティッシュペーパーを前記スライダが開いた状態において前記取出口を介し前記筐体外に排出するための開口部と、前記可動載置台の前記上面に載置された前記ティッシュ取り出し容器の自重に抗して前記可動載置台を上方へ付勢し、前記ティッシュ取り出し容器が前記筐体の上端部近傍の所定位置まで持ち上がっていない第1状態と、前記ティッシュ取り出し容器が前記所定位置まで持ち上がった第2状態と、を切り替え可能な付勢部材と、前記筐体の前記側面のうち前記生体画像又は前記風景画像の外観の一部を構成する前記略箱状形状の短手方向に沿う部位に、前記筐体の内部を当該筐体の外部から視認可能となるように設けられた視認窓と、を有するウェットティッシュ供給装置であって、前記開口部を介し前記ウェットティッシュペーパーが順次排出されて前記ティッシュ取り出し容器の自重が軽くなるのに応じて前記可動載置台が前記第1状態から前記第2状態となったときに前記視認窓を介して前記生体画像又は前記風景画像の外観の一部として視認され、かつ前記生体画像又は前記風景画像の他の部位の外観に対して本来ありえない不自然な色に変色したかのような視覚的な違和感を与える、違和感示標物を、前記可動載置台のうち前記筐体の前記短手方向に沿う前記側面側に位置する端面に設けたことを特徴とする。
本発明によれば、ウェットティッシュペーパーが無くなりかけたことをユーザが分かりやすく認識することができる。
本実施の形態に係るウェットティッシュ供給装置を示し、ウェットティッシュ供給装置の分解状態の斜視図である。 本実施の形態に係るウェットティッシュ供給装置を示し、(A)はウェットティッシュ供給装置の組み立て状態の斜視図、(B)は筐体の側面に設けた生体画像の一例(例えば、残多)の説明図、(C)は筐体の側面に設けた生体画像の一例(例えば、残中)の説明図、(D)は筐体の側面に設けた生体画像の一例(例えば、残少)の説明図である。 本実施の形態に係るウェットティッシュ供給装置を示し、要部の断面図である。 本実施の形態に係るウェットティッシュ供給装置を示し、(A)は筐体の側面に設けた風景画像の一例(例えば、残多)の説明図、(B)は筐体の側面に設けた生体画像の一例(例えば、残少)の説明図である。 本実施の形態に係る中底板を配置した例のウェットティッシュ供給装置を示し、要部の断面図である。 本実施の形態に係るガイド部材を配置した例のウェットティッシュ供給装置を示し、要部の断面図である。 本実施の形態に係る他の報知部の一例を示し、(A)は報知部の正面図、(B)は筐体の側面に設けた生体画像の一例(例えば、残多)の説明図、(C)は筐体の側面に設けた生体画像の一例(例えば、残中)の説明図、(D)は筐体の側面に設けた生体画像の一例(例えば、残少)の説明図である。 本実施の形態に係る他のウェットティッシュ供給装置を示し、ウェットティッシュ供給装置の分解状態の斜視図である。 本実施の形態に係る他のウェットティッシュ供給装置を示し、要部の断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本発明の技術的範囲を制限するものではない。したがって、当業者であれば下記の各構成要素を均等なものに置換した実施形態を採用することができ、それらについても本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。
図1~図3に示すように、ウェットティッシュ供給装置10は、略箱状形状の筐体11と、筐体11の内部に設けられる可動載置台12と、筐体11の上面に着脱可能に装着される蓋体13と、蓋体13に設けられたウェットティッシュの取出口13aを開閉するように蓋体13にスライド変位可能に装着されるスライダ14と、を備える。
筐体11は、上面の略全面が開口するように設けられた開口部11aと、四側面のうちの少なくとも一側面に設けられた生体画像(例えば、猫の顔)11bと、対向する二側面の開口縁部に沿う一対の支持レール部11cと、底面部11dの四角付近から上向きに突出する環状の下端支持部11eと、が設けられている。筐体11の上記少なくとも一側面には、例えば、生体画像11bの外観の一部を構成する部位(例えば、猫の目)に、筐体11の内部を当該筐体11の外部から視認可能となるように、無色透明又は有色透明な樹脂、或いはくり抜き穴からなる視認窓11fが設けられている。
開口部11aは、合成樹脂等からなる筐体11のコンパクト化を考慮して、筐体11の上面の略全面を開口させることにより、例えば、複数折りした1枚のウェットティッシュペーパー(図示せず)を多数重畳状態で収納したティッシュ取り出し容器P(図3参照)の全体を筐体11の内部から出し入れ(交換)することができる。なお、ティッシュ取り出し容器Pは、例えば、市販時において重畳したウェットティッシュペーパーの最上位のものを取り出すことができるように一部に穴やスリット等が設けられるとともに、その穴やスリットがラベル等によって密封されているフィルムパック等を用いることができる。なお、筐体11にティッシュ取り出し容器Pを収納したときには、上記密閉のためのラベル等は剥してもよい。
可動載置台12は、筐体11の内部において略水平姿勢を維持しつつ上下動可能に設けられている。可動載置台12は、例えば、有色透明又は無色透明或いは有色不透明の樹脂から構成されている。可動載置台12には、平板部12aの上面側にティッシュ取り出し容器Pが載置されている。可動載置台12は、平板部12aの周縁を取り巻くように周壁12bが立ち上げられられており、ティッシュ取り出し容器Pのある程度のズレが抑制されるようになっている。可動載置台12は、平板部12aの四角付近の底面から下向きに突出するランス12cを一体に備える。可動載置台12は、筐体11の少なくとも一面に対応する位置の端面に、例えば、視認窓11fよりも大きい有色(例えば、猫の目の色としてあり得ない赤など)な違和感示標物12dを備える透明フィルム等の報知部12eが垂れ下がるように設けられている。
一方、下端支持部11eとランス12cとは互いに対向しており、下端支持部11eにはコイルスプリング等の付勢部材15の下端が支持され、ランス12cにはコイルスプリング等の付勢部材15の上端が支持されている。付勢部材15は、常時は可動載置台12の上面に載置されたティッシュ取り出し容器Pの自重に抗して可動載置台12を上方へ付勢し、ティッシュ取り出し容器Pが筐体11の上端部近傍の所定位置まで持ち上がっていない第1状態(例えば、図3の実線位置)と、ティッシュ取り出し容器Pが所定位置まで持ち上がった第2状態(例えば、図3の二点鎖線位置)と、の間をティッシュ取り出し容器Pに収納したウェットティッシュペーパーの使用量(すなわち、重さ・厚さ)に応じて切り替え可能としている。
蓋体13は、平板状の遮蔽部13bの中央付近にウェットティッシュの取出口13aが形成されている。蓋体13は、遮蔽部13bの対向する二縁から下向きに屈曲して内側に開放して支持レール部11cと係合する断面コの字状の係合部13cが一体に設けられている。これにより、蓋体13は、可動載置台12を介して付勢部材15の付勢に伴ってティッシュ取り出し容器Pの上面側が遮蔽部13bの底面に圧接した状態を維持するようになっている。
ここで、取出口13aは、その大きさ(例えば、直径)や形状(例えば、丸・楕円・四角等)は特に限定されないが、後述するスライダ14による取出口13aの開閉を考慮すると、蓋体13のスライド方向に沿う長さに対して1/3以下とするのが望ましい。
また、筐体11の支持レール部11cの外面及び蓋体13の係合部13cに、雌雄の異なる半球状の凹凸を設けて蓋体13の位置決め並びに不測なスライド抑制を可能としてもよい。
スライダ14は、平板状の遮蔽部14aと、遮蔽部14aの対向する二縁から下向きに屈曲して内側に開放して係合部13cと係合する断面コの字状の係合部14bと、が一体に設けられている。これにより、スライダ14は、取出口13aを塞ぐ不使用状態と取出口13aを開放する使用状態とに変位させることができ、ティッシュ取り出し容器Pのラベルを剥した場合でも、不測にウェットティッシュペーパーが乾いてしまうことを抑制することができる。なお、蓋体13の上面に、取出口13aを取り巻くように環状のパッキン(図示せず)を設ける、或いは、スライダ14の底面に取出口13aよりも大きいゴムシート等のシール部材(図示せず)を設けてもよい。
このような構成にいて、ウェットティッシュ供給装置10を使用する場合には、付勢部材15を介して筐体11の内部に可動載置台12を配置し、付勢部材15の付勢に抗してティッシュ取り出し容器Pを筐体11の内部に埋没するように収納し、そのままティッシュ取り出し容器Pを押し付けつつ蓋体13を筐体11に装着する。さらに、この状態から蓋体13にスライダ14を装着する。
そして、ユーザは、スライダ14をスライドさせて取出口13aを開放することによって、可動載置台12に載置されたティッシュ取り出し容器Pから取り出されたウェットティッシュペーパーは、開口部11aから取出口13aを介して筐体11の外部へと排出する(取り出す・抜き出す・引き出す)ことができる。
次に、ウェットティッシュペーパーの使用に伴い、開口部11aを介しウェットティッシュペーパーが順次排出されてティッシュ取り出し容器Pの自重が軽くなる(厚さが薄くなる)のに応じて可動載置台12が第1状態から第2状態となる過程について説明する。
ここで、ウェットティッシュペーパーの残りが多い、すなわち、ティッシュ取り出し容器Pが重い(厚い)ことから可動載置台12が第1状態(付近)にある場合には、図2(B)に示すように、視認窓11fである猫の目は、視認窓11fを透かして筐体11の内部のティッシュ取り出し容器Pのパッケージ色、又は、可動載置台12の壁面色、或いは、違和感示標物12dに達していない報知部12eが見えている状態となる。
次に、ウェットティッシュペーパーの残りが少なくなり、可動載置台12が第2状態(付近)に差し掛かると、例えば、図2(C)に示すように、視認窓11fである猫の目は、違和感示標物12dの一部が視認窓11fに達する。
そして、ウェットティッシュペーパーの残りが少なくなり、可動載置台12が第2状態に達すると、例えば、図2(D)に示すように、猫の目の色としてあり得ない赤などに変化し、生体画像11bの他の部位の外観に対して視覚的な違和感を与え、ウェットティッシュペーパーの残が殆どないとの認識をユーザに与えることができる。
このように、筐体11の側面に設けられた生体画像11bは動物の顔(猫の顔)を含む画像であり、視認窓11fは動物の顔に含まれる所定パーツ(上記では目)に対応する部位に設けられており、違和感示標物12dは動物の顔の画像に対し所定パーツにおいて視覚的な違和感を与える色が付されている。
本実施形態においては、ウェットティッシュペーパーがまもなく無くなりそうなタイミングになると、動物の顔の一部パーツが不自然な色に変色したかのような外観を、ユーザの視覚に与える。これにより、ユーザに対し確実に報知を行うことができる。
また、生体画像11bは猫(又は犬等の他の動物)の顔を含む画像であり、視認窓11fは猫の目(又は動物の目)に対応する部位に設けられており、違和感示標物12dは目が赤くなったように見せるための赤色が付されている。
本実施の形態においては、ウェットティッシュペーパーがまもなく無くなりそうなタイミングになると、動物の顔の一部パーツが本来あり得ない(想定し難い)不自然な色に変色したかのような外観を、ユーザの視覚に与える。これにより、ユーザに対し確実に報知を行うことができる。
このように、本実施の形態に係るウェットティッシュ供給装置10は、側面に生体画像11bが設けられた略箱状形状の筐体11と、筐体11内において略水平姿勢を維持しつつ上下動可能に設けられ、上面にウェットティッシュペーパー入りのティッシュ取り出し容器Pが載置される、可動載置台12と、筐体11の上面に設けられ、可動載置台12に載置されたティッシュ取り出し容器Pから取り出されたウェットティッシュペーパーを筐体11外に排出するための開口部11aと、可動載置台12の上面に載置されたティッシュ取り出し容器Pの自重に抗して可動載置台12を上方へ付勢し、ティッシュ取り出し容器Pが筐体11の上端部近傍の所定位置まで持ち上がっていない第1状態と、ティッシュ取り出し容器Pが所定位置まで持ち上がった第2状態と、を切り替え可能な付勢部材15と、筐体11の側面のうち生体画像11b又は風景画像の外観の一部を構成する部位に、筐体11の内部を当該筐体11の外部から視認可能となるように設けられた視認窓11fと、を有し、開口部11aを介しウェットティッシュペーパーが順次排出されてティッシュ取り出し容器Pの自重が軽くなるのに応じて可動載置台12が第1状態から第2状態となったときに視認窓11fを介して生体画像11b又は風景画像の外観の一部として視認され、かつ生体画像11b又は風景画像の他の部位の外観に対して視覚的な違和感を与える、違和感示標物12dを、可動載置台12のうち筐体11の側面側に位置する端面に設けたものである。
ここで、ウェットティッシュペーパーは、湿気を含んだ状態で使用されるものであるため、通常の乾いた状態で使用されるティッシュペーパーよりも自重が重い。また、一枚のウェットティッシュペーパーの紙厚はティッシュペーパーの紙厚よりも厚くかつ強度も高い。さらに、湿気(水分)を含むウェットティッシュペーパーを収納したティッシュ取り出し容器Pは、空気を含むティッシュペーパーを収納したパッケージに比べて付勢部材15による付勢に伴う加圧力によって厚さ方向に圧縮され難い。しかも、空気を含むティッシュペーパーは、上述した紙の強度が低くかつ空気を含むことによって枚葉の取り出しを容易(摩擦力を軽減)としているものであり、付勢部材15によって付勢してしまうと枚葉の取り出しが困難(途中で破け易い)という問題が発生する。
本願発明は、このような湿気を含むことを前提とするウェットティッシュペーパーを収納したティッシュ取り出し容器Pの固有性を利用したものである。
これにより、可動載置台12が付勢部材15によって上方へ付勢されることにより、ティッシュ取り出し容器Pに収納したウェットティッシュペーパーの量が比較的多い場合は第1状態が維持される。すなわち、可動載置台12は、筐体11の内部空間において筐体11の上端付近よりも下方に位置し、可動載置台12の端面に設けられた違和感示標物12dは視認窓11fから視認されない。そのため、後述のような筐体11の側面の外観においてユーザに違和感を与えることはない。
一方、ティッシュ取り出し容器Pに収納したウェットティッシュペーパーの量が減ってくると自重が軽くなって第2状態になり、可動載置台12の端面に設けられた違和感示標物12dが視認窓11fから視認されるようになる。これにより、筐体11の側面をユーザが見た時、側面に形成された生体画像11bの外観のうち、その視認窓11fから見える違和感示標物12dだけが異彩を放ち、見た目上の違和感を与えるようになる。この結果、ユーザは、ウェットティッシュペーパーがまもなく無くなることを容易に認識することができる。
以上のように、本実施形態に係るウェットティッシュ供給装置10によれば、ウェットティッシュペーパーの量に関係なく常にティッシュ取り出し容器Pを筐体11の上端部近傍に維持する従来構造と異なり、ウェットティッシュペーパーの量の減少に応じて可動載置台12の位置を上昇させる。そして、ウェットティッシュペーパーが無くなりかけた時に、そのことを筐体11の側面における外観の違和感で極めて分かり易くユーザに報知することができる。
このように、本実施形態に係るウェットティッシュ供給装置10は、筐体11の上部の蓋体13に対しスライダ14が(筐体11の)長手方向に沿ってスライド可能に設けられている一方で、猫の顔の生体画像11bは、筐体11の短手方向に沿って配置されている。
ここで、スライダ14が筐体11の長手方向に沿って移動可能であるときに、仮に生体画像11bがそのスライド41の移動範囲となる筐体11の長手方向の側面に設けられていたとすると、ユーザがウェットティッシュを取り出す前又は取り出した後にスライダ14をスライドさせる動作を行った時、スライダ14が生体画像11bの視認窓11fに重なるように位置してしまい、視認窓11fにおける視認性が邪魔されて、ユーザがウェットティッシュペーパーの量を明確に認識できなくなる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、スライダ14が筐体11の長手方向に沿って移動可能であるときに、生体画像11bはそのスライド41の移動軌跡に全く干渉しない、筐体11の短手方向の側面に配置している。
これにより、ユーザがウェットティッシュを取り出す前又は取り出した後にスライダ14をスライドさせる動作を行った時においても、生体画像11bにおける視認窓11fの視認性が邪魔されず、リアルタイムでウェットティッシュペーパーの残量がほとんどなくなったこと等をユーザに確実に報知することができる。
すなわち、本実施の形態では、上述したように、「ユーザがスライダ14をスライドさせる動作を行った時においても、ウェットティッシュペーパーの残量がほとんどなくなったこと等をリアルタイムでユーザに確実に報知することができる」という効果を奏することができる。
また、本実施の形態では、筐体11は、短手方向に対向しつつ長手方向に延びる二側面の開口縁部に沿う一対の支持レール部11cを有するとともに、平板状の遮蔽部13bと、遮蔽部13bの中央付近に形成された取出口13aと、遮蔽部13bの長手方向に沿って延びる縁から下向きに屈曲して支持レール部11cと係合する断面コの字状の係合部13cと、を有する。
このように、ユーザがスライダ14を筐体11の長手方向にスライドさせることにより、「ユーザがスライダ14をスライドさせる動作を行った時においても、ウェットティッシュペーパーの残量がほとんどなくなったこと等をリアルタイムで確実に報知する」旨をより一層確実に得ることができる。
(風景画像とした例)
ところで、上記実施の形態では、筐体11の側面に生体画像11bを設けた場合で説明したが、生体画像11bに変えて(又は併用して)、例えば、図4に示すような風景画像(例えば、ビルの写真)11gを設けてもよい。
この際、視認窓11fの位置や形状は、その画像(図柄)によって変更することができる。この例では、視認窓11fは、並行に起立する建物の間に位置する矩形窓としているが、例えば、建物の窓を利用するなど、任意に設定することができる。
また、風景画像11gを用いた場合、視認窓11fに対応する部位の可動載置台12や違和感示標物12dを除く報知部12eについては、例えば、風景画像11gの写真の背景等の一部を転写、或いは、背景に類似する色合いや図柄とすることによって、視認窓11fを透かして筐体11の中を視認したときに、違和感をユーザに与え難くすることができる。
そして、このような場合においても、図4(A)に示す第1状態と図4(B)に示す第2状態とで視認窓11fの外観に変化を与えることができ、ウェットティッシュペーパーの残りが少なくなり、可動載置台12が第2状態に達した場合には、例えば、図4(B)に示すように、建物の隙間背景色としてあり得ない赤などに変化し、風景画像11gの他の部位の外観に対して視覚的な違和感を与え、ウェットティッシュペーパーの残が殆どないとの認識をユーザに与えることができる。
(中底板を配置した例)
図5は、中底板22を配置した例のウェットティッシュ供給装置20を示す。なお、上記実施の形態と同一若しくは機能的に実質同一の構成には、同一の符号を付してその説明を省略する(以降、図6乃至図9及びその説明において同じ)。
ウェットティッシュ供給装置20は、略箱状形状の筐体21と、筐体21の内部に設けられる可動載置台12と、筐体21の上面に着脱可能に装着される蓋体13と、蓋体13に設けられたウェットティッシュの取出口13aを開閉するように蓋体13にスライド変位可能に装着されるスライダ14と、付勢部材15と、筐体21の内部において当該筐体21の底板の上に取り外し可能に載置される中底板22と、を備える。
筐体21は、上面の略全面が開口するように設けられた開口部11aと、四側面のうちの少なくとも一側面に設けられた生体画像(例えば、猫の顔)11bと、対向する二側面の開口縁部に沿う一対の支持レール部11cと、が設けられている。筐体11の上記少なくとも一側面には、例えば、生体画像11bの外観の一部を構成する部位(例えば、猫の目)に、筐体11の内部を当該筐体11の外部から視認可能となるように、無色透明又は有色透明な樹脂、或いはくり抜き穴からなる視認窓11fが設けられている。すなわち、なお、この例では、上記筐体11に対して示す下端支持部11eは設けられていない。
中底板22は、矩形の平板状を呈するとともに、上面側の四角付近から上向きに突出して付勢部材15の下端側を支持する環状の下端支持部22aが一体に形成されている。
このように、付勢部材15は、その上端が可動載置台12の下面に当接するとともに、その下端が中底板22の上面に当接して配設され、中底板22、付勢部材15、可動載置台12が一体(ユニット化)となった状態で、筐体21から取り外し可能に構成されている。
これにより、可動載置台12及び付勢部材15を、中底板22と一体となった状態で筐体21から取り外すことができるので、それらの一体構造や筐体21の内部に溜まったゴミ等を容易に掃除することができる。
(ガイド部材を設けた例)
図6は、ガイド部材23を配置した例のウェットティッシュ供給装置30を示す。このウェットティッシュ供給装置30は、上記ウェットティッシュ供給装置20の筐体21の内部において上下方向に延設され、可動載置台12の四隅それぞれに当接して当該可動載置台12の上下動をガイドするガイド部材(緩衝棒)23をさらに設けたもので、それ以外の構成は上記ウェットティッシュ供給装置20と実質的に同一である。
これにより、可動載置台12の周縁部と筐体11の内壁との摩擦で可動載置台12が傾斜した状態のまま上下動してしまうのを防止することができる。
(段階的に報知)
図7は、可動載置台12の端面に配置した報知部12eの違和感示標物12dよりも上位に、違和感示標物12dとは異なる配色(例えば、黄色)の第2違和感示標物12fを設け、本来ありえない不自然な色に変色したかのような視覚的な違和感を段階的に与えるようにした例を示すものである。
これにより、可動載置台12が第1状態(付近)にある場合には、図7(B)に示すように、視認窓11fである猫の目は、視認窓11fを透かして筐体11の内部のティッシュ取り出し容器Pのパッケージ色、又は、可動載置台12の壁面色、或いは、違和感示標物12dに達していない報知部12eが見えている状態となる。
次に、ウェットティッシュペーパーの残りが少なくなり、可動載置台12が第2状態(付近)に差し掛かると、例えば、図7(C)に示すように、視認窓11fである猫の目は、第2違和感示標物12fが視認窓11fに達する。
これにより、猫の目の色としてあり得ない黄色などに変化し、生体画像11bの他の部位の外観に対して視覚的な違和感を与え、ウェットティッシュペーパーの残が少なくなっているとの認識をユーザに与えることができる。
そして、ウェットティッシュペーパーの残りがさらに少なくなり、可動載置台12が第2状態に達すると、例えば、図7(D)に示すように、猫の目の色としてあり得ない赤などに変化し、生体画像11bの他の部位の外観に対して視覚的な違和感を与え、ウェットティッシュペーパーの残が殆どないとの認識をユーザに与えることができる。
このように、ウェットティッシュペーパーが順次排出されてティッシュ取り出し容器Pの自重が軽くなるのに応じて可動載置台12が第1状態から第2状態へと至る過程において、視認窓11fを介して生体画像11b(又は風景画像11g)の外観の一部として視認され、かつ生体画像11b(又は風景画像11g)の他の部位の外観に対して本来ありえない不自然な色に段階的に変色したかのような視覚的な違和感を与える違和感示標物12d及び第2違和感示標物12fを配置したことにより、ウェットティッシュペーパーの残存具合を段階的に認識することができる。
(二面配置/ドーム)
図8及び図9は、筐体11の短手方向の側面1か所(又は2か所)並びに長手方向の側面1か所(又は2か所)のそれぞれに猫の顔の生体画像11bを配置するとともに、可動載置台12の長手方向の端面にも報知部12eを配置した例を示すものである。
これにより、少なくとも直交する2面において、生体画像11bを視認することができるようになる。
また、スライダ14には、取出口13aを塞ぐ不使用状態にあるときに、取出口13aの上方を空間部14cを介して覆う(半球状又は柱状等の)隆起部14dが一体に設けられている。
これにより、ユーザは、スライダ14をスライド変位させる際に、隆起部14dを支え(グリップ)として用いることができ、使用勝手が向上されるとともに、取出口13aからはみ出た最上位のウェットティッシュペーパーの一部を空間部14cに位置させることができ、次回にウェットティッシュペーパーを取り出し易くすることができる。
加えて、筐体11の短手方向の側面1か所(又は2か所)並びに長手方向の側面1か所(又は2か所)のそれぞれに猫の顔の生体画像11bを配置した場合に、スライダ14をスライド操作させるユーザの手によって生体画像11bが隠れてしまうことを抑制することができ、視認性を確保し易くすることができる。
さらに、蓋体13には、その底面側に、筐体11の内部にウェットティッシュペーパー入りのティッシュ取り出し容器Pを出し入れするために筐体11の長手方向に沿ってスライドさせるさせる際に、その最大開放位置を規定して蓋体13が筐体11から離脱してしまわないようにスライド抑制を可能とするよう突出した蓋体ストッパ13dと、その上面側に、取出口13aが塞がる不使用状態でスライダ14を位置決めするよう突出した閉位置ストッパ13eと、取出口が開放する使用状態でスライダを位置決めするよう突出した開位置ストッパ13fと、が設けられている。
これにより、蓋体13並びにスライダ14をスライド変位させる際に、それぞれを適正位置でスライド制御することができる。
なお、以上の説明において、例えば、上下等の方向の定義は、ウェットティッシュ供給装置10からウェットティッシュペーパーを上方に向けて取り出す場合の利用形態を基準としてしたものであるが、ユーザによって縦置きとして手前側に引き出す場合などによって異なる場合を排除するものではない。
また、生体画像11b(上記実施の形態では猫の絵)又は風景画像11g(上記実施の形態ではビルの写真)で示す画像、例えば、素材(絵や写真等)、キャラクタ(モチーフ)、意匠上の寸法や配置(デザイン)等は任意であり、これらの画像に応じてユーザに視覚的な違和感を与えることができれば、特に限定されるものではない。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
10 ウェットティッシュ供給装置
11 筐体
11a 開口部
11b 生体画像
11c 支持レール部
11d 底面部
11e 下端支持部
11f 視認窓
11g 風景画像
12 可動載置台
12a 平板部
12b 周壁
12c ランス
12d 違和感示標物
12e 報知部
12f 第2違和感示標物
13 蓋体
13a 取出口
13b 遮蔽部
13c 係合部
13d 蓋体ストッパ
13e 閉位置ストッパ
13f 開位置ストッパ
14 スライダ
14a 遮蔽部
14b 係合部
14c 空間部
14d 隆起部
15 付勢部材
20 ウェットティッシュ供給装置
21 筐体
22 中底板
22a 下端支持部
23 ガイド部材
30 ウェットティッシュ供給装置
P ティッシュ取り出し容器

Claims (8)

  1. 側面に生体画像又は風景画像が設けられた略箱状形状の筐体と、
    前記筐体内において略水平姿勢を維持しつつ上下動可能に設けられ、上面にウェットティッシュペーパー入りのティッシュ取り出し容器が載置される、可動載置台と、
    前記筐体の上面に着脱可能に装着される蓋体と、
    前記蓋体に設けられた前記ウェットティッシュペーパーの取出口と、
    前記筐体の前記略箱状形状の長手方向に沿ってスライド変位可能に前記蓋体に対し装着され、前記取出口を開閉可能なスライダと、
    前記筐体の上面に設けられ、前記可動載置台に載置された前記ティッシュ取り出し容器から取り出された前記ウェットティッシュペーパーを前記スライダが開いた状態において前記取出口を介し前記筐体外に排出するための開口部と、
    前記可動載置台の前記上面に載置された前記ティッシュ取り出し容器の自重に抗して前記可動載置台を上方へ付勢し、前記ティッシュ取り出し容器が前記筐体の上端部近傍の所定位置まで持ち上がっていない第1状態と、前記ティッシュ取り出し容器が前記所定位置まで持ち上がった第2状態と、を切り替え可能な付勢部材と、
    前記筐体の前記側面のうち前記生体画像又は前記風景画像の外観の一部を構成する前記略箱状形状の短手方向に沿う部位に、前記筐体の内部を当該筐体の外部から視認可能となるように設けられた視認窓と、
    を有するウェットティッシュ供給装置であって、
    前記開口部を介し前記ウェットティッシュペーパーが順次排出されて前記ティッシュ取り出し容器の自重が軽くなるのに応じて前記可動載置台が前記第1状態から前記第2状態となったときに前記視認窓を介して前記生体画像又は前記風景画像の外観の一部として視認され、かつ前記生体画像又は前記風景画像の他の部位の外観に対して本来ありえない不自然な色に変色したかのような視覚的な違和感を与える、違和感示標物を、前記可動載置台のうち前記筐体の前記短手方向に沿う前記側面側に位置する端面に設け、
    前記スライダは、
    前記取出口を塞ぐ不使用状態にあるときに前記取出口の上方を空間部を介して覆うための、面方向の略中央部にて上側に凸形状となるドーム部を一体に備え、 前記ドーム部の外側部分は、ユーザが前記スライダをスライド変位させるグリップ部として機能し、前記ドーム部の内側部分は、前記取出口からはみ出た最上位の前記ウェットティッシュペーパーの一部を位置させる空間を形成する、最上位ペーパー導入部として機能する
    ことを特徴とするウェットティッシュ供給装置。
  2. 請求項1記載のウェットティッシュ供給装置において、
    前記筐体は、
    前記短手方向に対向しつつ前記長手方向に延びる二側面の開口縁部に沿う一対の支持レール部を有し、
    前記蓋体は、
    平板状の遮蔽部と、
    前記遮蔽部の中央付近に形成された前記取出口と、
    前記遮蔽部の前記長手方向に沿って延びる縁から下向きに屈曲して前記支持レール部と係合する断面コの字状の係合部と、
    を有する
    ことを特徴とするウェットティッシュ供給装置。
  3. 請求項1記載のウェットティッシュ供給装置において、
    前記筐体の内部において当該筐体の底板の上に取り外し可能に載置される中底板をさらに有し、
    前記付勢部材は、その上端が前記可動載置台の下面に当接するとともに、その下端が前記中底板の上面に当接して配設され、
    前記中底板、前記付勢部材、前記可動載置台が一体となった状態で、前記筐体から取り外し可能に構成されている
    ことを特徴とするウェットティッシュ供給装置。
  4. 請求項3記載のウェットティッシュ供給装置において、
    前記筐体の内部において上下方向に延設され、前記可動載置台の四隅それぞれに当接して当該可動載置台の上下動をガイドするガイド部材をさらに有する
    ことを特徴とするウェットティッシュ供給装置。
  5. 請求項4記載のウェットティッシュ供給装置において、
    前記筐体の前記側面に設けられた前記生体画像は、
    動物の顔を含む画像であり、
    前記視認窓は、
    前記側面のうち、前記動物の顔に含まれる所定パーツに対応する部位に設けられており、
    前記可動載置台の前記端面に設けられた前記違和感示標物は、
    前記動物の顔の画像に対し前記所定パーツにおいて前記視覚的な違和感を与える色が付されている
    ことを特徴とするウェットティッシュ供給装置。
  6. 請求項4記載のウェットティッシュ供給装置において、
    前記生体画像は、
    犬又は猫の顔を含む画像であり、
    前記視認窓は、
    前記側面のうち、前記犬又は猫の目に対応する部位に設けられており、
    前記違和感示標物は、
    前記目が赤くなったように見せるための赤色が付されている
    ことを特徴とするウェットティッシュ供給装置。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか1項記載のウェットティッシュ供給装置において、
    前記違和感示標物は、前記ウェットティッシュペーパーが順次排出されて前記ティッシュ取り出し容器の自重が軽くなるのに応じて前記可動載置台が前記第1状態から前記第2状態へと至る過程において、前記視認窓を介して前記生体画像又は前記風景画像の外観の一部として視認され、かつ前記生体画像又は前記風景画像の他の部位の外観に対して本来ありえない不自然な色に段階的に変色したかのような視覚的な違和感を与える、
    ことを特徴とするウェットティッシュ供給装置。
  8. 請求項1乃至請求項6の何れか1項記載のウェットティッシュ供給装置において、
    前記蓋体は、
    その底面側に、前記筐体内にウェットティッシュペーパー入りのティッシュ取り出し容器を出し入れするために前記筐体の長手方向に沿ってスライドさせるさせる際に、その最大開放位置を規定して前記蓋体が前記筐体から離脱してしまわないようにスライド抑制を可能とするよう突出した蓋体ストッパと、
    その上面側に、前記取出口が塞がる不使用状態で前記スライダを位置決めするよう突出した閉位置ストッパと、前記取出口が開放する使用状態で前記スライダを位置決めするよう突出した開位置ストッパと、
    を備える、
    ことを特徴とするウェットティッシュ供給装置。
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