JP7335609B2 - Glp-1/glp-1rを調節制御する方法および薬剤 - Google Patents
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Description
「糖尿病」は遺伝的要素、免疫機能の乱れ、微生物感染及びその毒素、フリーラジカル毒素、精神要因などの各種病気誘発因子が生体に作用することによる、インスリン減退、インスリン抵抗などによって引き起こされる糖、タンパク質、脂肪、水及び電解質等の一連の代謝に乱れが生じる症候群であり、臨床的には高血糖を主な特徴とする。
分数X/Y×100
プラスミノーゲンは治療の使用に用いられるために、自然界から分離及び精製されるものでもよく、標準的な化学ペプチド合成技術によって合成するものでもよい。化学的手法によりポリペプチドを合成する際、液相または固相で合成を行うことができる。固相ポリペプチド合成(SPPS)(配列のC末端アミノ酸を不溶性支持体に附着させ、順番に配列中の残りのアミノ酸を添加する)はプラスミノーゲンの化学的合成に適したものである。各種形式のSPPS、例えばFmoc及びBocは、プラスミノーゲンの合成に用いることができる。固相合成に用いられる技術は以下に記載されている:Barany及びSolid-Phase Peptide Synthesis;3-284ページ、The Peptides:Analysis,Synthesis,Biology.第二巻:Special Methods in Peptide Synthesis,Part A.,Merrifield,tら J.Am.Chem.Soc.,85:2149-2156(1963);Stewartら,Solid Phase Peptide Synthesis,2nd ed.Pierce Chem.Co.,Rockford,Ill.(1984);及びGanesan A.2006Mini Rev.Med Chem.6:3-10及びCamarero JAら 2005Protein Pept Lett.12:723-8。簡単に言えば、その上にペプチド鎖が構築されている機能性ユニットにより不溶性の多孔ビーズを処理する。カップリング/脱保護の繰り返し循環後に、附着した固相の遊離N末端アミンと単一のN保護を受けているアミノ酸ユニットをカップリングさせる。それから、該ユニットを脱保護し、他のアミノ酸と連結する新しいN末端アミンを露出させる。ペプチドを固相上に固定したままにし、それからそれを切除する。
所望の純度のプラスミノーゲンと必要に応じた薬用担体、賦形剤、または安定化剤(Remington′s Pharmaceutical Sciences,第16版,Osol,A.ed.(1980))を混合して凍結乾燥製剤または水溶液を形成して治療用の配合剤を得る。許容可能な担体、賦形剤、安定化剤は所要の用量及び濃度下において被験者に対して毒性がなく、さらに例えばリン酸塩、クエン酸塩及びその他の有機酸などの緩衝剤を含む。抗酸化剤はアスコルビン酸和メチオニンを含む;防腐剤(例えばオクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;塩化ヘキサメチレンジアミン;塩化ベンザルコニウム(benzalkonium chloride)、ベンゼトニウムクロリド;フェノール、ブタノールまたはベンジルアルコール;アルキルパラヒドロキシ安息香酸エステル、例えばメチルまたはプロピルのパラヒドロキシ安息香酸エステル;ピロカテコール;レソルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;m-クレゾール);低分子量ポリペプチド(少なくとも10個の残基を有するもの);タンパク質例えば血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリン;親水性重合体、例えばポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン酸、ヒスチジン、アルギニンまたはリシンである;単糖、二糖及びその他の炭水化物はグルコース、マンノース、またはデキストリンを含む;キレート剤は例えばEDTAである;糖類は例えばショ糖、マンニトール、フコースまたはソルビトールである;塩形成対イオン、例えばナトリウム;金属複合体(例えば亜鉛-タンパク複合体);及び/または非イオン界面活性剤を含む。
異なる方式、例えば静脈内、腹膜内、皮下、頭蓋骨内、髄腔内、動脈内(例えば頸動脈)、筋肉内、鼻内、体表または皮内投与または脊髄または脳内輸送により本発明の薬物組成物の投与を実現できる。エアロゾル製剤例えば鼻噴霧製剤は活性化剤を含有する精製した水性またはその他の溶液及び防腐剤と等張剤を含有する。このような製剤を鼻粘膜と相容し得るpH及び等張状態に調整する。
本発明の一つの実施形態は製品または薬物キットに係るものであり、本発明のプラスミノーゲンを含有する。前記製品は好ましくは一つの容器、ラベルまたはプロトコルを含む。適切な容器はボトル、バイアル、注射器などである。容器は各種材料例えばガラスまたはプラスチックから作られることができる。前記容器は組成物を含有し、前記組成物は本発明の疾患または症状を有効に治療し且つ無菌の入口を有する(例えば前記容器は静脈輸液用パックまたはバイアルであり、皮下注射針によって貫通される栓を含む)。前記組成物中の少なくとも一種類の活性化剤がプラスミノーゲンである。前記容器上にあるまたは添付されているラベルは前記組成物を本発明の前記疾患の治療に用いられると説明するものである。前記製品はさらに薬用緩衝液を含有する第二容器を含み、前記薬用緩衝液は例えばリン酸塩緩衝の食塩水、リンガー溶液及びグルコース溶液を含む。さらには商業及び使用者の観点から見ると必要とされるその他の物質、即ちその他の緩衝液、希釈剤、濾過物、針及び注射器を含むことができる。また、前記製品は使用説明を有するプロトコルを含み、これは例えば前記組成物の使用者にプラスミノーゲン組成物及び疾患の治療に伴うその他の薬物を患者に投与することを指示するものである。
14~15週齢のdb/dbオスマウスを12匹取り、実験開始当日を0日目とし、体重を計ってdb/dbマウスの体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群と溶媒PBS投与対照群で各群で6匹ずつとした。一日目からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスGLP-1抗体(Wuhan Boster Biological Technology,PB0742)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させた後、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
グルカゴン様ペプチド‐1(glucagon-like peptide-1,GLP-1)は、インクレチンのホルモンであり、正常状況下で発現の量が低く、その発現は、インスリンの分泌を促進し、グルカゴンの分泌を阻害することができる[18]。
その結果、溶媒PBS投与対照群(図1A)のマウスの膵島GLP-1の発現(矢印に表記される)はプラスミノーゲン投与群(図1B)より明らかに少なく、しかもその差が統計学的に有意である(図1C)(*は、P<0.05を表す)ことは示されている。この結果は、プラスミノーゲンが比較的に若い(14~15週齢)糖尿病マウスの膵島GLP-1の発現を促進できることを示している。
23~25週齢のdb/dbオスマウスを13匹取り、実験開始当日を0日目とし、体重を計ってdb/dbマウスの体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群(7匹)と溶媒PBS投与対照群(6匹)とした。一日目からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスGLP-1抗体(Wuhan Boster Biological Technology,PB0742)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させた後、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
その結果、溶媒PBS投与対照群(図2A)のマウスの膵島GLP-1の発現(矢印に表記される)はプラスミノーゲン投与群(図2B)より明らかに少ないことは示されている。この結果は、プラスミノーゲンが比較的に老齢(23~25週齢)糖尿病マウスの膵島GLP-1の発現を促進できることを示している。
9~10週齢のPLG+/+オスマウスを8匹取り、ランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群で各群4匹である。この二つの群のマウスを4時間禁食した後、一回経腹腔で200mg/kgのSTZ(Sigma S0130)を注射してI型糖尿病を誘導した[19]。注射して12日後から投薬し始め、投薬開始当日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスGLP-1抗体(Wuhan Boster Biological Technology,PB0742)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
その結果、溶媒PBS投与対照群(図3A)のマウスの膵島GLP-1の発現はプラスミノーゲン投与群(図3B)より明らかに少なく、しかもその差が統計学的に有意である(**は、P<0.01を表す)ことは示されている。この結果は、プラスミノーゲンがT1DMマウスの膵島GLP-1の発現を促進できることを示している。
24~25週齢のdb/dbオスマウスを11匹、db/mオスマウスを5匹取り、db/dbマウスの体重を計ってからランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に5匹、溶媒PBS投与対照群に6匹であり、db/mマウスを正常対照群とした。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与するか何ら液体も注射せずに、連続して31日投与した。正常対照群マウスに投与処置をしなかった。32日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスグルカゴン抗体(Abcam、ab92517)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
膵島α細胞はグルカゴンを合成、分泌し、主に膵島の周辺区域に分布されている。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図4C)と比べ、溶媒PBS投与対照群(図4B)のグルカゴンの陽性細胞(矢印に表記される)は明らかに増え、陽性細胞は膵島の中央に浸潤する;プラスミノーゲン投与群のグルカゴンの陽性細胞は膵島周辺に散在的に分布し、PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群の膵島形態は正常対照群(4A)により近い。これは、プラスミノーゲンが24~25週齢の糖尿病マウスの膵島α細胞の増殖およびグルカゴンの分泌を顕著に抑制でき、膵島α細胞の分布の乱れを修正できることを示し、プラスミノーゲンが膵島損傷の修復を促進できることを示唆している。
27週齢のdb/dbオスマウスを9匹、db/mオスマウスを3匹取り、db/dbマウスの体重を計ってからランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹、溶媒PBS投与対照群に5匹であり、db/mマウスを正常対照群とした。投与開始当日を一日目とし、プラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して35日投与した。正常対照群マウスに投与処置をしなかった。36日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスグルカゴン抗体(Abcam)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
膵島α細胞はグルカゴンを合成分泌し、主に膵島の周辺区域に分布されている。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図5C)と比べ、溶媒PBS投与対照群(図5B)のグルカゴンの陽性細胞(矢印に表記される)は明らかに増え、陽性細胞は膵島の中央に浸潤し、しかも平均光学密度定量分析の結果の統計学的差異がある(*は、P<0.05を表す)(図5D);プラスミノーゲン投与群のグルカゴンの陽性細胞は膵島周辺に散在的に分布し、PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群の膵島形態は正常対照群(5A)により近い。これは、プラスミノーゲンが27週齢の糖尿病マウスの膵島α細胞の増殖およびグルカゴンの分泌を顕著に抑制でき、膵島α細胞の分布の乱れを修正できることを示し、プラスミノーゲンが膵島損傷の修復を促進できることを示唆している。
9~10週齢のPLG+/+オスマウスを15匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、ブランク対照群(5匹)とモデル群(10匹)である。モデル群マウスを4時間禁食した後、一回経腹腔で200mg/kg体重でSTZ(Sigma,S0130)を注射してI型糖尿病を誘導し[19]、ブランク対照群に対して一回経腹腔で0.25mlのクエン酸ナトリウム溶液(pH4.5)を注射した。STZ注射して12日後、血糖値を血糖計で測定し、モデル群マウスを血糖に基づいてランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群で各群5匹ずつとした。群分けしてから投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。ブランク対照群マウスに対して投与処置はしなかった。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスグルカゴン抗体(Abcam、ab92517)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
膵島α細胞はグルカゴンを合成分泌し、主に膵島の周辺区域に分布されている。
その結果、溶媒PBS投与対照群(図6B)のグルカゴンの陽性発現(矢印に表記される)はプラスミノーゲン投与群(図6C)より明らかに多く、しかも平均光学密度の定量分析の結果として、その差が統計学的に有意であり(*は、P<0.05を表す)(図6D)、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群はブランク対照群(図6A)により近い。これは、プラスミノーゲンが、STZに誘導されたT1DMマウスの膵島α細胞のグルカゴンの分泌を顕著に減少させることができることを示している。
24~25週齢のdb/dbオスマウスを8匹取り、ランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に5匹と溶媒PBS投与対照群に3匹である。実験開始当日を0日目として体重を測ってから群分けし、一日目からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して31日投与した。10、31日目に16時間禁食した後、11、32日目に血糖試験紙(Roche,Mannheim,Germany)で血糖検出をした。
その結果、プラスミノーゲン投与群マウスの血糖は溶媒PBS投与対照群より明らかに低く、しかもその差が統計学的に有意である(*は、P<0.05を表し、**は、P<0.01を表す)。また、投与時間が長くなるにつれて、溶媒PBS投与対照群マウスの血糖は上昇する傾向があるに対して、プラスミノーゲン投与群の血糖は徐々に低下する(図7)。これは、プラスミノーゲンが糖尿病動物の血糖を降下する作用があることを示している。
24~25週齢のdb/dbオスマウスを5匹取り、血清フルクトサミン濃度の測定のために投薬する前日にマウス1匹ずつ眼球静脈叢から50μl採血し、採血当日を0日目として、1日目にプラスミノーゲンを投与し始め、2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、連続して31日投与した。32日目に眼球を摘出して採血し、血清フルクトサミンの濃度を測定した。フルクトサミン濃度について、フルクトサミン測定キット(南京建成、A037-2)で測定した。
フルクトサミン濃度は1~3週間以内の血糖の平均レベルを反映する。その結果、プラスミノーゲン投与後の血清フルクトサミンの濃度は明らかに低下し、投薬前と比べてその差が統計学的に極めて有意である(**は、P<0.01を表す)(図8)。これは、プラスミノーゲンが糖尿病動物の血清フルクトサミンレベルを効果的に降下できることを示している。
27週齢のdb/dbオスマウスを9匹取り、実験開始当日を0日目として体重を測ってから体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹と溶媒PBS投与対照群に5匹である。プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。一日目からプラスミノーゲンまたはPBSを投与し、連続して35日投与した。36日目にマウスを殺処分し、血清フルクトサミンの濃度を測定した。フルクトサミンの濃度をフルクトサミン測定キット(南京建成、A037-2)で測定した。
測定の結果、プラスミノーゲン投与群の血清フルクトサミンの濃度は溶媒PBS投与対照群より明らかに低く、その差が統計学的に有意に近いことは示されている(P=0.06)(図9)。これは、プラスミノーゲンが27週齢の糖尿病マウスの血糖フルクトサミンの濃度を降下できることを示している。
27週齢のdb/dbオスマウスを9匹取り、体重を計って体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹、溶媒PBS投与対照群に5匹である。群分けして投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して35日投与した。35日目にマウスを16時間禁食し、36日目に眼球を摘出して採血し、血漿糖化ヘモグロビンの濃度を測定した。
糖化ヘモグロビンの含有量は通常患者の最近8~12週間内の血糖コントロール状況を反映することができる。
その結果、プラスミノーゲン投与群マウスの糖化ヘモグロビンのOD値は溶媒PBS投与対照群より明らかに低く、しかもその差が統計学的に有意である(**は、P<0.01を表す)(図10)。これは、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの血漿糖化ヘモグロビンを降下する作用を有することを示している。
27週齢のdb/dbオスマウスを9匹、及びdb/mマウスを3匹取った。db/dbマウスの体重を計って体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹、溶媒PBS投与対照群に5匹とし、db/mマウスを正常対照群とした。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して10日投与した。正常対照群マウスに投与処置をしなかった。11日目にマウスを16時間禁食した後、マウス1匹ずつ5g/kg体重で5%グルコース溶液を腹腔注射により投与し、0、30、60、90、120、180分に血糖試験紙(Roche,Mannheim,Germany)で血糖濃度を測定した。
腹腔内ブドウ糖負荷試験(Intraperitoneal glucose test,IPGTT)は、生体がグルコースに対する耐性能力をテストすることができる。従来技術では、糖尿病患者の耐糖能が低下することが知られている。
実験の結果、グルコースを腹腔に注射した後、プラスミノーゲン投与群マウスの血糖レベルは溶媒PBS投与対照群より低く、しかも溶媒PBS投与対照群と比べてプラスミノーゲン投与群の糖耐性曲線は正常マウス群により近いことは示されている(図11)。これは、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの耐糖能を明らかに改善できることを示している。
9~10週齢のPLG+/+オスマウスを10匹取り、ランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群で5匹ずつである。二つの群のマウスを4時間禁食した後、ストレプトゾトシン(STZ)(sigma S0130)200mg/kgを腹腔注射により一回投与してT1DMを誘導した[19]。STZ注射して12日後に投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して10日投与した。11日目にマウスを16時間禁食した後、血糖試験紙(Roche,Mannheim,Germany)で血糖を測定した。
その結果、溶媒PBS投与対照群マウスの血糖はプラスミノーゲン投与群マウスより明らかに高く、しかもその差が統計学的に極めて有意である(***は、P<0.001を表す)(図12)。これは、プラスミノーゲンがT1DMモデルにおけるPLG+/+マウスの血糖レベルを顕著に低下させることができることを示している。
9~10週齢のPLG+/+オスマウスを15匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、ブランク対照群(5匹)とモデル群(10匹)である。モデル群マウスを4時間禁食した後、一回経腹腔で200mg/kgでSTZ(Sigma,S0130)を注射してI型糖尿病を誘導し[19]、ブランク対照群に対して一回経腹腔で0.25mlのクエン酸ナトリウム溶液(pH4.5)を注射した。STZ注射して12日後、血糖値を血糖計で測定し、モデル群マウスを血糖に基づいてランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群で各群5匹ずつとした。群分けしてから投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。ブランク対照群マウスに投与処置はしなかった。28日目にマウスを6時間禁食した後、5g/kg体重で5%グルコース溶液を腹腔注射により投与し、注射後0、15、30、60、90分に血糖試験紙(Roche,Mannheim,Germany)で血糖濃度を測定した。
腹腔内ブドウ糖負荷試験(Intraperitoneal glucose test,IPGTT)は、生体がグルコースに対する耐性能力をテストすることができる。従来技術では、糖尿病患者の耐糖能が低下することが知られている。
その結果、グルコース注射後、溶媒PBS投与対照群マウスの血糖濃度はプラスミノーゲン投与群より明らかに高く、しかも溶媒PBS投与対照群と比べてプラスミノーゲン投与群の糖耐性曲線は正常マウス群により近いことは示されている(図13)。これは、プラスミノーゲンが、PLG+/+マウスのT1DMモデルにおける糖耐性能力を向上させることができることを示している。
9~10週齢のC57オスマウスを8匹取り、ランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群で4匹ずつである。溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群マウスを4時間禁食した後、200mg/kg体重でストレプトゾトシン(STZ)(sigma S0130)を腹腔注射により一回投与してT1DMを誘導した[19]。STZ注射して12日後に投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して19日投与した。20日目にマウスを6時間禁食した後、2g/kg体重で20%のグルコースを胃管栄養法により投与し、60分間後、眼窩静脈叢から採血して遠心分離して上澄み液を取り、グルコース測定キット(上海栄盛361500)により血糖を測定した。
その結果、溶媒PBS投与対照群マウスの血糖はプラスミノーゲン投与群マウスの血糖より明らかに高く、しかもその差が統計学的に有意である(P=0.04)(図14)。これは、プラスミノーゲンがT1DMモデルにおけるマウスのグルコース分解能力を向上させることができ、血糖を低下させることができることを示している。
27週齢のdb/dbオスマウスを9匹取り、実験開始当日を0日目とし、体重を計って体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹、溶媒PBS投与対照群に5匹である。一日目からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して35日投与した。35日目にマウスを16時間禁食し、36日目に眼球を摘出して採血し、遠心分離して上澄み液を取り、インスリン測定キット(Mercodia AB)で取扱説明書に従って血清インスリンレベルを測定した。
測定した結果、プラスミノーゲン投与群の血清インスリンレベルは溶媒PBS投与対照群より明らかに高く、しかもその差が統計学的に有意である(*は、P<0.05を表す)(図15)。これは、プラスミノーゲンが糖尿病マウスのインスリン分泌を顕著に促進することができることを示している。
24~25週齢のdb/dbオスマウスを7匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹、溶媒PBS投与対照群に3匹である。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して31日投与した。32日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にした後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせさらに浸水してヘマトキシリン及びエオシンで染色(HE染色)させ、1%塩酸エタノールで分別させ、アンモニア水でブルーイングさせ、さらにアルコールで段階的に脱水させて封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍と400倍にて観察した。
その結果、溶媒PBS投与対照群(図16A、16B)の大部分の膵島が委縮し、委縮した膵島細胞は腺房(矢印に表記される)に置き換えられ、膵島のヘリの腺房が増殖して膵島と腺房との境目があいまいになっている;プラスミノーゲン投与群(図16C、16D)の大部分の膵島は対照群より面積が大きく、しかも膵島内には腺房増殖がなく、ただ僅かの膵島内に僅かの腺房が残存しており、膵島と腺房との境目がはっきりしていることは示されている。プラスミノーゲン投与群と対照群の、膵島と膵臓との面積比を比較すると、プラスミノーゲン投与群は対照群の倍近くになっていることが分かる(図16E)。これは、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの膵島損傷の修復を促進できることを示している。
24~25週齢のdb/dbオスマウスを16匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に10匹、溶媒PBS投与対照群に6匹である。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して31日投与した。32日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗い、0.1%シリウスレッドで60分間染色した後、流水で流し、ヘマトキシリンで1分間染色してから流水で流し、1%塩酸エタノールとアンモニア水で分別させてブルーイングさせ、流水で流した。乾燥した後に封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
シリウスレッド染色はコラーゲンを持続的に染色することができ、病理学的切片の特殊の染色方法として、シリウスレッド染色はコラーゲン組織を特異的に示すことができる。
染色の結果、プラスミノーゲン投与群マウス(図17B)の膵島コラーゲンの沈着(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図17A)より明らかに低く、しかもその差が統計学的に有意である(*は、P<0.05を表す)(図17C)ことは示されている。これは、プラスミノーゲンが糖尿病動物の膵島の繊維化を低下させることができることを示している。
24~25週齢のdb/dbオスマウスを6匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹、溶媒PBS投与対照群に2匹である。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して31日投与した。32日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、水で2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で1時間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、PAPマーカーで組織を丸で囲み、ウサギ抗マウスCaspase-3抗体(Wuhan Boster Biological Technology,BA2142)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。段階的に脱水させて透徹にし、封入させた後、切片を光学顕微鏡下で400倍にて観察した。
Caspase-3は細胞アポトーシス過程において最も主要な末端切断酵素であり、その発現は多ければ多いほど、アポトーシス状態にある細胞が多いことは示される[20]。
本発明の実験の結果、プラスミノーゲン投与群(図18B)のCaspase-3の発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図18A)より明らかに低いことは示されている。これは、プラスミノーゲンが膵島細胞のアポトーシスを減少させることができることを示している。
17~18週齢のdb/dbオスマウスを8匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群と溶媒PBS投与対照群で4匹ずつである。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して35日投与した。36日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、水で2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で1時間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、PAPマーカーで組織を丸で囲み、ウサギ抗マウスインスリン抗体(Abcam、ab63820)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。段階的に脱水させて透徹にし、封入させた後、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図19B)のインスリンの発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図19A)より明らかに高く、しかもその差が統計学的に有意に近い(P=0.15)(図19C)ことは示されている。これは、プラスミノーゲンが膵島の機能修復を促進でき、インスリンの発現と分泌を促進できることを示している。
24~25週齢のdb/dbオスマウスを8匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に5匹、溶媒PBS投与対照群に3匹である。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して31日投与した。32日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、水で2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で1時間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、PAPマーカーで組織を丸で囲み、ウサギ抗マウスインスリン抗体(Abcam、ab63820)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。段階的に脱水させて透徹にし、封入させた後、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図20B)のインスリンの発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図20A)より明らかに高く、しかもその差が統計学的に有意である(P=0.02)(図20C)ことは示されている。これは、プラスミノーゲンが膵島の機能を効果的に修復でき、インスリンの発現と分泌を促進できることを示している。
27週齢のdb/dbオスマウスを9匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹、溶媒PBS投与対照群に5匹である。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して35日投与した。35日目にマウスを16時間禁食した後、36日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、水で2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で1時間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、PAPマーカーで組織を丸で囲み、ウサギ抗マウスインスリン抗体(Abcam、ab63820)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。段階的に脱水させて透徹にし、封入させた後、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図21B)のインスリンの発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図21A)より明らかに高く、しかもその差が統計学的に極めて有意である(P=0.005)(図21C)ことは示されている。これは、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの膵島の機能を効果的に修復でき、インスリンの発現と分泌を促進できることを示している。
24~25週齢のdb/dbオスマウスを10匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹、溶媒PBS投与対照群に6匹である。また、db/mを4匹取って正常対照群とし、正常対照群に対して処置しなかった。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して31日投与した。32日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、水で2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で1時間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、PAPマーカーで組織を丸で囲み、ウサギ抗マウスNF-kB(Cell Signaling,8242)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。段階的に脱水させて透徹にし、封入させた後、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
NF-kBは転写因子タンパクの家族メンバーであり、炎症修復の過程において重要な役割を果たしている[21]。
本発明の実験の結果、プラスミノーゲン投与群(図22C)のNF-kBの発現(矢印に表記される)は正常対照マウス(図22A)に近く、溶媒PBS投与対照群(図22B)より明らかに高く、しかもその差が統計学的に有意である(*は、P<0.05を表す)(図22D)ことは示されている。これは、プラスミノーゲンが多方向核転写因子NF-kBの発現を促進でき、これによって24~25週齢の糖尿病マウスの膵島炎症の修復を促進できることを示している。
17~18週齢のdb/dbオスマウスを8匹、db/mオスマウスを3匹取り、体重によってdb/dbマウスをランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群と溶媒PBS投与対照群で4匹ずつであり、db/mマウスを正常対照群とした。投与開始当日を一日目として、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して35日投与した。正常対照マウスに対しては投与処置はしなかった。36日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスグルカゴン抗体(Abcam、ab92517)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
膵島α細胞はグルカゴンを合成、分泌し、主に膵島の周辺区域に散在している。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図23C)と比べ、溶媒PBS投与対照群(図23B)のグルカゴンの陽性細胞(矢印に表記される)は明らかに増え、陽性細胞は膵島の中央に浸潤し、しかも平均光学密度の定量分析の結果の統計学的差異がある(**は、P<0.01を表す)(図23D);プラスミノーゲン投与群のグルカゴンの陽性細胞は膵島周辺に散在的に分布し、PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群の膵島形態は正常対照群(図23A)により近い。これは、プラスミノーゲンが17~18週齢の糖尿病マウスの膵島α細胞の増殖およびグルカゴンの分泌を顕著に抑制でき、膵島α細胞の分布の乱れを修正できることを示し、プラスミノーゲンが膵島損傷の修復を促進できることを示唆している。
17~18週齢のdb/dbオスマウスを7匹、db/mオスマウスを3匹取り、体重によってdb/dbマウスをランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に3匹、溶媒PBS投与対照群に4匹であり、db/mマウスを正常対照群とした。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して35日投与した。正常対照マウスに対して投与処置はしなかった。36日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスIRS-2抗体(Abcam、ab134101)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
インスリン受容体基質2(Insulin Receptor Substrate-2,IRS-2)は活性化され得るインスリン受容体チロシンキナーゼに作用される基質であり、インスリン信号伝達経路における重要な分子であり、しかも膵島β細胞の生存に対して極めて重要である。IRS-2は膵島β細胞の発現の増加時に保護作用があり、機能性膵島β細胞の維持に対して極めて重要である[22-23]。
IRS-2免疫組織化学的結果によると、溶媒PBS投与対照群マウス(図24B)の膵島IRS-2の陽性発現(矢印に表記される)はプラスミノーゲン投与群(図24C)より明らかに少なく、しかもその差が統計学的に極めて有意であり(**は、p<0.01を表す)(図24D)、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群はブランク対照群(図24A)により近い。これは、プラスミノーゲンが、17~18週齢の糖尿病マウスの膵島細胞IRS-2の発現を効果的に増加させることができることを示している。
24~25週齢のdb/dbオスマウスを11匹、db/mオスマウスを5匹取り、体重によってdb/dbマウスをランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に5匹、溶媒PBS投与対照群に6匹であり、db/mマウスを正常対照群とした。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して31日投与した。正常対照マウスに対して投与処置はしなかった。32日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスIRS-2抗体(Abcam、ab134101)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
IRS-2免疫組織化学的結果によると、溶媒PBS投与対照群マウス(図25B)の膵島IRS-2の陽性発現(矢印に表記される)はプラスミノーゲン投与群(図25C)より明らかに少なく、しかもその差が統計学的に有意であり(*は、P<0.05を表す)(図25D)、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群は正常対照群(図25A)により近い。これは、プラスミノーゲンが、24~25週齢の糖尿病マウスの膵島細胞IRS-2の発現を効果的に増加させることができることを示している。
27週齢のdb/dbオスマウスを9匹、db/mオスマウスを3匹取り、体重によってdb/dbマウスをランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹、溶媒PBS投与対照群に5匹であり、db/mマウスを正常対照群とした。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して35日投与した。正常対照マウスに対して投与処置はしなかった。36日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスIRS-2抗体(Abcam、ab134101)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
IRS-2免疫組織化学的結果によると、溶媒PBS投与対照群マウス(図26B)の膵島IRS-2の陽性発現(矢印に表記される)はプラスミノーゲン投与群(図26C)より明らかに少ない;プラスミノーゲン投与群のIRS-2発現レベルは正常対照群マウス(図26A)に近い。これは、プラスミノーゲンが、27週齢の糖尿病マウスの膵島細胞IRS-2の発現を効果的に増加させることができることを示している。
9~10週齢のPLG+/+オスマウスを15匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、ブランク対照群(5匹)とモデル群(10匹)である。モデル群マウスを4時間禁食した後、一回経腹腔で200mg/kg体重でSTZ(Sigma,S0130)を注射してI型糖尿病を誘導し[19]、ブランク対照群に対して一回経腹腔で0.25mlのクエン酸ナトリウム溶液(pH4.5)を注射した。STZ注射して12日後、血糖値を血糖計で測定し、モデル群マウスを血糖に基づいてランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群で各群5匹ずつとした。群分けしてから投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。ブランク対照群マウスに投与処置はしなかった。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスIRS-2抗体(Abcam、ab134101)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
IRS-2免疫組織化学的結果によると、溶媒PBS投与対照群マウス(図27B)の膵島IRS-2の陽性発現(矢印に表記される)はプラスミノーゲン投与群(図27C)より明らかに少なく、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群はブランク対照群(図27A)により近い。これは、プラスミノーゲンが膵島細胞IRS-2の発現を効果的に増加させ、インスリン信号伝達を改善し、PLG+/+T1DMマウスの膵島β細胞の損傷を減少させることができることを示している。
24~26週齢のdb/dbオスマウスを9匹、db/mオスマウスを3匹取り、db/dbオスマウスをランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹、溶媒PBS投与対照群に5匹であり、db/mマウスを正常対照群とした。実験開始当日を0日目とし、体重を計って群分けをし、実験の2日目からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、その日を1日目とした。プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して35日投与した。36日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。EDTAで30分間修復し、室温で10分間冷却してから水で柔らかく濯いだ。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ラット抗マウス好中球抗体(cedarlane,CL8993AP)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ラットIgG(HRP)抗体(Abcam、ab97057)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で400倍にて観察した。
好中球は非特異的な細胞性免疫系における重要なメンバーであり、炎症が発生する時、好中球は走化性物質により炎症部位に吸引される。
好中球の免疫組織化学的結果によると、プラスミノーゲン投与群(図28C)の陽性発現細胞は溶媒PBS投与対照群(図28B)より少なく、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群は正常対照群(図28A)により近い。これは、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの膵島好中球の浸潤を減少させることができることを示している。
9~10週齢のPLG-/-オスマウスを10匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、ブランク対照群(3匹)とモデル群(7匹)である。モデル群マウスを4時間禁食した後、一回経腹腔で200mg/kg体重でSTZ(Sigma,S0130)を注射してI型糖尿病を誘導し[19]、ブランク対照群に対して一回経腹腔で0.25mlのクエン酸ナトリウム溶液(pH4.5)を注射した。STZ注射して12日後、血糖値を血糖計で測定し、モデル群マウスを血糖に基づいてランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群(3匹)とプラスミノーゲン投与群(4匹)とした。群分けしてから投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。ブランク対照群マウスに投与処置はしなかった。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。EDTAで30分間修復し、室温で10分間冷却してから水で柔らかく濯いだ。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ラット抗マウス好中球抗体(cedarlane,CL8993A)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ラットIgG(HRP)抗体(Abcam、ab97057)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で400倍にて観察した。
好中球の免疫組織化学的結果によると、プラスミノーゲン投与群(図29C)の陽性発現細胞(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図29B)より少なく、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群はブランク対照群(図29A)により近い。これは、プラスミノーゲンが、PLG-/-マウスのT1DMモデルにおける膵島好中球の浸潤を減少させることができることを示している。
9~10週齢のPLG+/+オスマウスを15匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、ブランク対照群(5匹)とモデル群(10匹)である。モデル群マウスを4時間禁食した後、一回経腹腔で200mg/kg体重でSTZ(Sigma,S0130)を注射してI型糖尿病を誘導し[19]、ブランク対照群に対して一回経腹腔で0.25mlのクエン酸ナトリウム溶液(pH4.5)を注射した。STZを注射して12日後、血糖値を血糖計で測定し、モデル群マウスを血糖に基づいてランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群で各群5匹ずつとした。群分けしてから投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。ブランク対照群マウスに対して投与処置はしなかった。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。EDTAで30分間修復し、室温で10分間冷却してから水で柔らかく濯いだ。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ラット抗マウス好中球抗体(cedarlane,CL8993A)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ラットIgG(HRP)抗体(Abcam、ab97057)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で400倍にて観察した。
好中球の免疫組織化学的結果によると、プラスミノーゲン投与群(図30C)の陽性発現細胞(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図30B)より少なく、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群はブランク対照群(図30A)により近い。これは、プラスミノーゲンが、PLG+/+マウスのT1DMモデルにおける膵島好中球の浸潤を減少させることができることを示している。
9~10週齢のPLG-/-オスマウスを10匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、ブランク対照群(3匹)とモデル群(7匹)である。モデル群マウスを4時間禁食した後、一回経腹腔で200mg/kg体重でSTZ(Sigma,S0130)を注射してI型糖尿病を誘導し[19]、ブランク対照群に対して一回経腹腔で0.25mlのクエン酸ナトリウム溶液(pH4.5)を注射した。STZ注射して12日後、血糖値を血糖計で測定し、モデル群マウスを血糖に基づいてランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群(3匹)とプラスミノーゲン投与群(4匹)とした。群分けしてから投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。ブランク対照群マウスに投与処置はしなかった。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスインスリン抗体(Abcam、ab63820)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
免疫組織化学的結果によると、プラスミノーゲン投与群(図31C)のインスリンの陽性発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図31B)より明らかに多く、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群はブランク対照群(図31A)により近い。これは、プラスミノーゲンが、T1DMモデルにおけるPLG-/-マウスのインスリンの合成と分泌を促進できることを示している。
9~10週齢のPLG+/+オスマウスを15匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、ブランク対照群(5匹)とモデル群(10匹)である。モデル群マウスを4時間禁食した後、一回経腹腔で200mg/kg体重でSTZ(Sigma,S0130)を注射してI型糖尿病を誘導し[19]、ブランク対照群に対して一回経腹腔で0.25mlのクエン酸ナトリウム溶液(pH4.5)を注射した。STZを注射して12日後、血糖値を血糖計で測定し、モデル群マウスを血糖に基づいてランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群で各群5匹ずつとした。群分けしてから投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。ブランク対照群マウスに対して投与処置はしなかった。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスインスリン抗体(Abcam、ab63820)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
免疫組織化学的結果によると、プラスミノーゲン投与群(図32C)のインスリンの陽性発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図32B)より明らかに多く、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群はブランク対照群(図32A)により近い。これは、プラスミノーゲンが、T1DMモデルにおけるPLG+/+マウスのインスリンの合成と発現を促進できることを示している。
9~10週齢のPLG-/-オスマウスを10匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、ブランク対照群(3匹)とモデル群(7匹)である。モデル群マウスを4時間禁食した後、一回経腹腔で200mg/kg体重でSTZ(Sigma,S0130)を注射してI型糖尿病を誘導し[19]、ブランク対照群に対して一回経腹腔で0.25mlのクエン酸ナトリウム溶液(pH4.5)を注射した。STZ注射して12日後、血糖値を血糖計で測定し、モデル群マウスを血糖に基づいてランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群(3匹)とプラスミノーゲン投与群(4匹)とした。群分けしてから投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。ブランク対照群マウスに投与処置はしなかった。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスNF-kB抗体(Cell Signal、8242)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
実験の結果、プラスミノーゲン投与群(図33C)のNF-kBの発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図33B)より明らかに高いことは示されている。これは、プラスミノーゲンが多方向核転写因子NF-kBの発現を促進でき、これによって膵島炎症の修復を促進できることを示している。
17~18週齢のdb/dbオスマウスを7匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に3匹、溶媒PBS投与対照群に4匹である。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して35日投与した。36日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスNF-kB抗体(Cell Signal、8242)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
本発明の実験の結果、プラスミノーゲン投与群(図34B)のNF-kBの発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図34A)より明らかに高いことは示されている。これは、プラスミノーゲンが多方向核転写因子NF-kBの発現を促進でき、これによって比較的に若い(17~18週齢)糖尿病マウスの膵島炎症の修復を促進できることを示している。
27週齢のdb/dbオスマウスを9匹、db/mオスマウスを3匹取り、体重によってdb/dbマウスをランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹、溶媒PBS投与対照群に5匹であり、db/mマウスを正常対照群とした。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して35日投与した。正常対照マウスに対して投与処置はしなかった。36日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスNF-kB抗体(Cell Signal、8242)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
実験の結果、プラスミノーゲン投与群(図35C)のNF-kBの発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図35B)より明らかに高く、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群は正常対照群(図35A)により近いことは示されている。これは、プラスミノーゲンが比較的に老齢(27週齢)の糖尿病マウスの多方向核転写因子NF-kBの発現を促進でき、これによってその膵島炎症の修復を促進できることを示している。
24~25週齢のdb/dbオスマウスを11匹、db/mオスマウスを5匹取り、体重によってdb/dbマウスをランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に5匹、溶媒PBS投与対照群に6匹であり、db/mマウスを正常対照群とした。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与するか何ら液体も注射せずに、連続して31日投与した。正常対照マウスに対して投与処置はしなかった。32日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスTNF-α抗体(Abcam、ab34674)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
腫瘍壊死因子α(Tumor Necrosis Factor-α、TNF-α)は主に活性化した単核/マクロファージにより発生し、炎症を促進する重要な因子である[24]。
本実験研究の結果、プラスミノーゲン投与群(図36C)のTNF-αの陽性発現は溶媒PBS投与対照群(図36B)より明らかに高く、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群は正常対照群(図36A)により近いことは示されている。これは、プラスミノーゲンが24~25週齢の糖尿病マウスのTNF-αの発現を促進でき、膵島損傷の修復を促進できることを示している。
27週齢のdb/dbオスマウスを9匹、db/mオスマウスを3匹取り、体重によってdb/dbマウスをランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に4匹、溶媒PBS投与対照群に5匹であり、db/mマウスを正常対照群とした。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して35日投与した。正常対照マウスに対して投与処置はしなかった。36日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスTNF-α抗体(Abcam、ab34674)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
研究の結果、プラスミノーゲン投与群(図37C)のTNF-αの陽性発現は溶媒PBS投与対照群(図37B)より明らかに高く、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群は正常対照群(図37A)により近いことは示されている。これは、プラスミノーゲンが27週齢の糖尿病マウスのTNF-αの発現を促進でき、膵島損傷の修復を促進できることを示している。
9~10週齢のPLG-/-オスマウスを10匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、ブランク対照群(3匹)とモデル群(7匹)である。モデル群マウスを4時間禁食した後、一回経腹腔で200mg/kg体重でSTZ(Sigma,S0130)を注射してI型糖尿病を誘導し[19]、ブランク対照群に対して一回経腹腔で0.25mlのクエン酸ナトリウム溶液(pH4.5)を注射した。STZを注射して12日後、血糖値を血糖計で測定し、モデル群マウスを血糖に基づいてランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群(3匹)とプラスミノーゲン投与群(4匹)とした。群分けしてから投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。ブランク対照群マウスに投与処置はしなかった。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスTNF-α抗体(Abcam、ab34674)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
本実験研究の結果、プラスミノーゲン投与群(図38B)のTNF-αの陽性発現は溶媒PBS投与対照群(図38A)より明らかに高いことは示されている。これは、プラスミノーゲンが、PLG-/-マウスのT1DMモデルにおけるTNF-αの発現を促進でき、膵島損傷の修復を促進できることを示している。
9~10週齢のPLG-/-オスマウスを10匹取り、体重によってランダムに二つの群に分け、ブランク対照群(3匹)とモデル群(7匹)である。モデル群マウスを4時間禁食した後、一回経腹腔で200mg/kg体重でSTZ(Sigma,S0130)を注射してI型糖尿病を誘導し[19]、ブランク対照群に対して一回経腹腔で0.25mlのクエン酸ナトリウム溶液(pH4.5)を注射した。STZを注射して12日後、血糖値を血糖計で測定し、モデル群マウスを血糖に基づいてランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群3匹とプラスミノーゲン投与群4匹とした。群分けしてから投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。ブランク対照群マウスに投与処置はしなかった。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ヤギ抗マウスIgM(HRP)抗体(Abcam、ab97230)を滴加して室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
IgM抗体はアポトーシスと壊死した細胞の除去過程において重要な役割を果たし、組織器官の損傷局所のIgM抗体のレベルは、損傷程度と正相関している[25-26]。よって、組織器官局所のIgM抗体のレベルは、該組織器官の損傷状況を反映できる。
研究の結果、プラスミノーゲン投与群(図39C)のIgMの陽性発現は溶媒PBS投与対照群(図39B)より明らかに低く、溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群はブランク対照群(図39A)により近いことは示されている。これは、プラスミノーゲンがIgMの発現を低下させることができることを示し、プラスミノーゲンが、PLG-/-マウスのT1DMモデルにおける膵島の損傷を軽減できることを示唆している。
24~25週齢のdb/dbオスマウスを11匹、db/mオスマウスを5匹取り、体重によってdb/dbマウスをランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群に5匹、溶媒PBS投与対照群に6匹であり、db/mマウスを正常対照群とした。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与するか何ら液体も注射せずに、連続して31日投与した。正常対照マウスに対して投与処置はしなかった。32日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、プロテアーゼK使用液を滴加して組織を覆い、室温で7分間インキュベーションし、0.01M PBSで3回洗い、毎回3分間であった。TUNELキット(Roche)の試薬1と試薬2との混合液体(5:45)を滴加し、37℃恒温で40分間インキュベーションし、0.01M PBSで3回洗い、毎回3分間であった。メタノールで調製した3%過酸化水素水(過酸化水素:メタノール=1:9)を滴加して室温で遮光して20分間インキュベーションし、0.01M PBSで3回洗い、毎回3分間であった。TUNELキットの試薬3を滴加し、37℃恒温で30分間インキュベーションし、0.01M PBSで3回洗い、DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で400倍にて観察した。
TUNEL染色は、組織細胞がアポトーシスの末期における細胞核DNAの破断状況を検出するために用いることができる。
本実験研究の結果、正常対照群のTUNEL陽性染色は極めて低い(図40A)。プラスミノーゲン投与群(図40C)の陽性細胞数(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図40B)より明らかに少ない。正常対照群のアポトーシス率は約8%であり、溶媒PBS投与対照群のアポトーシス率は約93%であり、プラスミノーゲン投与群のアポトーシス率は約16%である。これは、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの膵島細胞のアポトーシスを顕著に減少させることができることを示している。
9~10週齢のC57オスマウスを13匹取り、マウスを4時間禁食した後、ストレプトゾトシン(STZ)を(sigma S0130)200mg/kg体重で腹腔注射により一回投与してT1DMを誘導した[19]。STZを注射して12日後に血糖を測定し、血糖によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群(6匹)とプラスミノーゲン投与群(7匹)とした。群分けしてから投薬し始め、投薬開始当日を一日目とし、プラスミノーゲン投与群に1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して20日投与した。21日目にマウスを6時間禁食した後、眼球静脈叢から採血して遠心分離して上澄み液を取り、インスリン測定キット(Mercodia AB)を用いて取扱説明書に従って血清インスリン濃度を測定した。
その結果、溶媒PBS投与対照群マウスのインスリン濃度はプラスミノーゲン投与群マウスより明らかに低く、しかもその差が統計学的に有意に近い(P=0.08)(図41)ことは示されている。これは、プラスミノーゲンがT1DMモデルにおけるマウスのインスリン分泌を促進できることを示している。
24~25週齢のdb/dbオスマウスを11匹取り、db/mオスマウスを5匹取り、db/dbマウスの体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群で5匹と溶媒PBS投与対照群で6匹とした。db/mマウスを正常対照群とした。投与開始当日を一日目とし、その日からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与するか何ら液体も注射せずに、連続して31日投与した。正常対照群マウスに対して投与処置はしなかった。32日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスGLP-1R抗体(NOVUS,NBP1-97308)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させた後、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
グルカゴン様ペプチド‐1受容体(glucagon-like peptide-1 receptor,GLP-1R)は、グルカゴン受容体ファミリーメンバーの一つであり、Gタンパク質共役受容体であり、インスリン分泌を促進することにより血糖レベルを調節することができる[27-28]。
その結果、溶媒PBS投与対照群(図42B)のマウスの膵島GLP-1Rの発現(矢印に表記される)は正常対照群マウス(図42A)より明らかに少なく、プラスミノーゲン投与群(図42C)マウスの膵島GLP-1Rの発現は正常対照群よりも少ないが、溶媒PBS投与対照群より明らかに多く、しかもその差が統計学的に極めて有意である(*は、P<0.05を表し、**は、P<0.01表す)(図42D)ことは示されている。この結果は、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの膵島GLP-1Rの発現を促進できることを示している。
9週齢のオスC57マウス17匹に3%コレストロール高脂肪食(南通トロフィー飼料科技有限公司)を4週間給餌して高脂血症を誘発し[29-30]、このモデルを3%コレストロール高脂血症モデルとした。モデル化後のマウスに引き続き3%コレストロール高脂肪食を与えた。また、同じ週齢のオス野生型マウス5匹を取ってブランク対照群とし、実験期間中に通常の維持食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロールを測定し、マウスを総コレステロール濃度と体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群(9匹)と溶媒PBS投与対照群(8匹)とした。投与開始当日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して30日間投与した。ブランク対照群マウスに対して投与処置はしなかった。31日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を24~48時間行った。固定後の組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスGLP-1R抗体(NOVUS,NBP1-97308)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させた後、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
その結果、溶媒PBS投与対照群(図43B)のマウスの膵島GLP-1Rの発現(矢印に表記される)は正常対照群マウス(図43A)より明らかに少なく、プラスミノーゲン投与群(図43C)マウスの膵島GLP-1Rの発現はブランク対照群よりも少ないが、溶媒PBS投与対照群より明らかに多く、しかもその差が統計学的に極めて有意である(**は、P<0.01表す)(図43D)ことは示されている。この結果は、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの膵島GLP-1Rの発現を促進できることを示している。
14~15週齢のdb/dbオスマウスを12匹取り、実験開始当日を0日目とし、体重を計ってdb/dbマウスの体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群と溶媒PBS投与対照群で各群で6匹ずつとした。一日目からプラスミノーゲンまたは溶媒PBSを投与し、プラスミノーゲン投与群に2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して28日投与した。29日目にマウスを殺処分して膵臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行った。固定後の膵臓組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスGLP-1R抗体(NOVUS,NBP1-97308)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させた後、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
その結果、溶媒PBS投与対照群(図44A)のマウスの膵島GLP-1Rの発現(矢印に表記される)はプラスミノーゲン投与群(図44B)より明らかに少なく、しかもその差が統計学的に有意に近い(図44C)(P=0.09)ことは示されている。この結果は、プラスミノーゲンが比較的に若い(14~15週齢)糖尿病マウスの膵島GLP-1Rの発現を促進できることを示している。
6週齢の18~22gのオスAPOEマウス19匹に高脂肪モデル食(TP2031、南通トロフィー飼料科技有限公司)を16週間給餌してアテローム性動脈硬化モデルを構築した[31-32]。投与の3日前に、すべてのマウスの体重を測って眼球の静脈叢から50μLの血液を採取し、血漿TCおよびHDLを測定し、アテローム性動脈硬化指数を計算した。1匹のマウスをランダムに選択し、アテローム性動脈硬化指数によって残りのマウスをランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群と溶媒PBS投与対照群で各群9匹ずつとした。群分けしてから投与し始め、投与開始当日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して30日間投与した。31日目にマウスを殺処分して肝臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を24~48時間行った。固定後の組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスGLP-1R抗体(NOVUS,NBP1-97308)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させた後、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図45B)のマウスの肝臓GLP-1Rの発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図45A)より明らかに多く、しかもその差が統計学的に極めて有意である(図45C)(***は、P<0.001を表す)ことは示されている。この結果は、プラスミノーゲンがアテローム性動脈硬化モデルマウスの肝臓GLP-1Rの発現を促進でき、肝臓脂肪の合成、分泌、吸収または酸化を促進し、血中脂質レベルを低下させ、高脂血症を改善する可能性があることを示している。
9週齢のオスC57マウス17匹に3%コレストロール高脂肪食(南通トロフィー飼料科技有限公司)を4週間給餌して高脂血症を誘発し[29-30]、このモデルを3%コレストロール高脂血症モデルとした。モデル化後のマウスに引き続き3%コレストロール高脂肪食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロールを測定し、マウスを総コレステロール濃度と体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群(9匹)と溶媒PBS投与対照群(8匹)とした。群分けしてから投与し始め、投与開始当日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して30日間投与した。31日目にマウスを殺処分して肝臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を24~48時間行った。固定後の組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスGLP-1R抗体(NOVUS,NBP1-97308)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させた後、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図46B)マウスの肝臓GLP-1Rの発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図46A)より明らかに多く、しかもその差が統計学的に有意に近い(P=0.09)(図46C)ことは示されている。この結果は、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの肝臓GLP-1Rの発現を促進でき、肝臓脂肪の合成、分泌、吸収または酸化を促進し、血中脂質レベルを低下させ、高脂血症を改善する可能性があることを示している。
9週齢のC57オスマウスを12匹取り、モデルを構築する1日前に体重を測り、マウスに30mg/kg体重で毎日5mg/ml MPTP溶液を腹腔内注射により投与し、連続して5日間注射してパーキンソンモデルを構築した[33-34]。MPTP溶液の調製:10mlの脱イオン水をシリンジで吸引して、100mgのMPTP粉末(sigma、M0896)に加えて10mg/mlの母液を作り、そして1mlの母液を吸い取ってアンプルに入れ、1mlの脱イオン水を加え、最終濃度は5mg/mlである。モデル構築後、マウスをランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群で各群6匹ずつとし、投与し始め、投与開始当日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、連続して14日間投与した。15日目にマウスを殺処分して迅速に脳を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を24~48時間行った。固定後の脳組織をアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。黒質を決まった位置で切片し、切片の厚みは4μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。PAPマーカーで組織を丸で囲み、3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗マウスGLP-1R抗体(NOVUS,NBP1-97308)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させた後、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
パーキンソン病は、黒質線条体ニューロンのドーパミン作動性シグナルの喪失を特徴とし、黒質線条体もGLP-1Rを発現する[35]。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図47B)マウスの黒質GLP-1Rの発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図47A)より明らかに多く、しかもその差が統計学的に有意である(図47C)(*は、P<0.05を表す)ことは示されている。この結果は、プラスミノーゲンがパーキンソンモデルマウスの黒質GLP-1Rの発現を促進できることを示している。
マウスモデルと群分け
8週齢のC57オスマウス14匹を取って体重によってランダムに二つの群に分け、ブランク対照群で4匹とモデル群で10匹とした。ブランク対照群マウスに通常の維持食を与え、モデル群マウスに45%脂肪カロリー高脂肪食(TP23000、南通トロフィー飼料科技有限公司)を12週間給餌して肥満モデルを建築した[36]。本文において、45%脂肪カロリー高脂肪食は高カロリー食と略称される。12週間後、モデル群マウスの体重を測って体重によってさらにランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群と溶媒PBS投与対照群で各群5匹ずつとした。ヒトプラスミノーゲンをPBSに溶けた。プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、ブランク対照群に対しては何の処置もしなかった。上記実験動物に連続して28日間投与し(投与開始当日を1日目とし)、29日目に下記処置および測定を行った。
測定と結果
体重測定
上記実験動物に対して1日目、29日目に体重を測って体重の変化を計算した。29日目の体重から1日目の体重を差し引いた数値が結果として示されている。
その結果、ブランク対照群の体重変化は明らかではなく、プラスミノーゲン投与群の体重が溶媒PBS投与対照群より明らかに軽減されて、その差が統計学的に有意である(*は、P<0.05を表す)(図48)。これは、プラスミノーゲンが肥満モデルマウスの体重を有意に低めることができることを示している。
体重指数の測定
29日目に上記マウスに対して体重を測ってマウスの体長を量り、体重指数を計算した。体重指数=体重(kg)/体長2(m)。
体重指数は、現在国際的によく使用されている、人体の太り具合および健康であるか否かを量る基準である。体重指数は肥満モデル動物の太り具合の指標とすることもできる[37-38]。その結果、プラスミノーゲン投与群マウスの体重指数は溶媒PBS投与対照群より明らかに低く、しかもその差が統計学的に有意であり(*は、P<0.05を表し、**は、P<0.01を表す)、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群マウスの体重指数はブランク対照群により近い(図49)。これは、プラスミノーゲンが肥満モデルマウスの体重指数を有意に低め、肥満を軽減することができることを示している。
Lee’s指数の測定
上記マウスに対して29日目に体重を測ってからマウスの体長を量り、Lee’s指数を計算した。Lee’s指数=3 ̄体重(g)/体長(cm)。
Lee’s指数は肥満程度を反映するための有効な指数である[39-40]。その結果、プラスミノーゲン投与群マウスのLee’s指数は溶媒PBS投与対照群より明らかに低く、しかもその差が統計学的に有意であり(*は、P<0.05を表す)、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群マウスのLee’s指数はブランク対照群により近い(図50)。これは、プラスミノーゲンが肥満モデルマウスのLee’s指数を有意に低め、肥満を軽減することができることを示している。
腹腔内脂肪量の検出
上記マウスに対して29日目に体重を測ってから殺処分し、腹腔脂肪を取って重量を量った。腹腔脂肪係数(%)=(腹腔脂肪重量/体重)*100。
その結果、プラスミノーゲン投与群マウスの腹腔脂肪係数は溶媒PBS投与対照群より明らかに低く、しかもその差が統計学的に有意であり(*は、P<0.05を表す)、しかもブランク対照群マウスの脂肪係数により近い(図51)。これは、プラスミノーゲンが肥満モデルマウスの腹腔脂肪の沈着を有意に低めることができることを示している。
腹腔皮下脂肪の空胞面積の検出
29日目に上記マウスを殺処分し、腹腔脂肪を取って4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。固定後の組織サンプルをアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは4μmであり、切片を脱パラフィンさせ、さらに浸水してヘマトキシリン及びエオシンで染色(HE染色)させ、1%塩酸エタノールで分別させ、アンモニア水でブルーイングさせ、さらにアルコールで段階的に脱水させて封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。Image-pro plus画像処理ソフトを使って脂肪空胞の面積を分析した。
肥満体のエネルギー摂取がエネルギー消耗を超えると、大量の脂質が脂肪細胞に蓄積して脂肪組織の拡張、すなわち脂肪細胞の増大を引き起こし、脂肪空胞の面積が増えることになる[41]。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図52C)の脂肪空胞の面積は溶媒PBS投与対照群(図52B)より明らかに小さく、その差が統計学的に極めて有意であり(**は、P<0.01を表す)(図52D)、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群の脂肪空胞面積はブランク対照群マウスにより近い(図52A)。これは、プラスミノーゲンが肥満モデルマウスの脂肪細胞の大きさを有意低め、腹腔脂肪の沈着を減少させることができることを示している。
24~25週齢のオスdb/dbマウス10匹を取り、実験開始当日を0日目として体重を測り、体重によってランダムに二つの群に分け、それぞれ溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群で、各群5匹ずつとした。1日目からプラスミノーゲンまたはPBSを投与し始めた。プラスミノーゲン投与群マウスに2mg/0.2mL/匹/日でプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、35日間投与した。36日目にマウスを殺処分して肝臓組織を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。それぞれ15%、30%スクロース中において4℃で終夜沈めさせ、OCTで包埋処理を行い、凍結切片の厚みは8μmであり、オイルレッドOで15分間染色し、75%アルコールで5秒間分別し、そしてヘマトキシリンで30秒間核を染色し、グリセリンゼラチンに封入させた。切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
オイルレッドO染色は、脂質沈着を表し、脂質沈着の程度を反映することができる[42]。
染色の結果、プラスミノーゲン投与群(図53B)のマウスの肝臓における脂肪沈着面積は溶媒PBS投与対照群(図53A)より明らかに小さく、しかもその差が統計学的に有意である(P=0.02)(図53C)。これは、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの肝臓における脂肪の沈着を低減できることを示している。
6週齢のオスApoEマウス13匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌してアテローム性動脈硬化症を誘発した[31-32]。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で7匹とプラスミノーゲン投与群で6匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、30日間投与した。投与期間中に引き続きモデル食をマウスに与えた。31日目にマウスを殺処分して肝臓組織を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。それぞれ15%、30%スクロース中において4℃で終夜沈めさせ、OCTで包埋処理を行い、凍結切片の厚みは8μmであり、オイルレッドOで15分間染色し、75%アルコールで5秒間分別し、そしてヘマトキシリンで30秒間核を染色し、グリセリンゼラチンに封入させた。切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
染色の結果、プラスミノーゲン投与群(図54B)マウスの肝臓における脂肪沈着は溶媒PBS投与対照群(図54A)より明らかに少なく、しかもその定量分析の差が統計学的に有意である(P=0.02)(図54C)。これは、プラスミノーゲンがアテローム性動脈硬化症モデルマウスの肝臓における脂肪の沈着を低減できることを示している。
6週齢のオスC57マウス11匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌して高脂血症のモデルを誘発し[29-30]、このモデルを16週齢高脂血症モデルとした。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で6匹とプラスミノーゲン投与群で5匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。投与期間中にモデル食を引き続きマウスに与えた。30日間投与し、31日目にマウスを殺処分して肝臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。それぞれ15%、30%スクロース中において4℃で終夜沈めさせ、OCTで包埋処理を行い、凍結切片の厚みは8μmであり、オイルレッドOで15分間染色し、75%アルコールで5秒間分別し、そしてヘマトキシリンで30秒間核を染色し、グリセリンゼラチンに封入させた。切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図55B)マウスの肝臓における脂肪沈着は溶媒PBS投与対照群(図55A)より明らかに少なく、しかもその定量分析の差が統計学的に有意である(*は、P<0.05を表す)(図55C)。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの肝臓における脂肪の沈着を低減できることを示している。
8週齢のC57オスマウスを20匹取り、ランダムに二つの群に分け、ブランク対照群6匹とモデル群14匹とした。ブランク対照群マウスに通常の維持食を与え、モデル群マウスに0.2%cuprizoneモデル食(南通トロフィー飼料科技有限公司)を6週間給餌してマウスミエリン脱落モデルを誘発した[43]。6週間後、モデル群マウスを体重によってさらにランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群と溶媒PBS投与対照群で各群7匹とした。プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、ブランク対照群マウスに対して注射の処置はしなかった。連続して14日間投与した。投与期間中にすべてのマウスに通常の維持食を与えた。投薬開始当日を1日目とし、15日目にマウスを解剖して脳を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行い、脱水して包埋した。固定後の組織サンプルをアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。脳組織の冠状切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水した後、ミエリン染色液でLFB染色を行った。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、光学顕微鏡下で観察して写真を撮った。
LFB(luxol fast blue)染色は、ルクソール‐ファスト‐ブルー染色法を使用してミエリンを染色し、皮質脊髄路の位置決め、ミエリン病変、損傷及び再生修復の形態観察を研究するための効果的な方法である[44-45]。
その結果、ブランク対照群(図56A)の脳梁ミエリンの形態は基本的に正常であり、プラスミノーゲン投与群(図56C)の脳梁ミエリンの陽性着色(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図56B)より明らかに多く、しかもその差が統計学的に有意である(図56D)(*は、P<0.05を表す)。これは、プラスミノーゲンがcuprizone誘発性脱ミエリンモデルマウスの脳梁ミエリンの再生を促進できることを示している。
8週齢のC57オスマウスを20匹取り、ランダムに二つの群に分け、ブランク対照群6匹とモデル群14匹とした。ブランク対照群マウスに通常の維持食を与え、モデル群マウスに0.2%cuprizoneモデル食(南通トロフィー飼料科技有限公司)を6週間給餌してマウスミエリン脱落モデルを誘発した[43]。6週間後、モデル群マウスを体重によってさらにランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群と溶媒PBS投与対照群で各群7匹とした。プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、ブランク対照群マウスに対して注射の処置はしなかった。連続して14日間投与した。投与期間中にすべてのマウスに通常の維持食を与えた。投薬開始当日を1日目とし、15日目にマウスを解剖して脳を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において固定を行い、脱水して包埋した。固定後の組織サンプルをアルコールで段階的に脱水させ及びキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。脳組織の冠状切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。クエン酸で30分間修復し、室温で10分間冷却してから水で柔らかく濯いだ。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、PAPマーカーで組織を丸で囲んだ。10%のヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で1時間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗NFP抗体(Abcam,ab207176)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間ブルーイングし、そしてPBSで1回洗った。段階的に脱水させて透徹にして封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
ニューロフィラメントタンパク質(Neurofilament protein,NFP)は、神経細胞の軸索の中間フィラメントを形成するタンパク質である。その機能は、弾力性を与えて神経線維を引き伸ばしやすくし、破損を防ぐことであり、細胞骨格の維持、細胞形態の安定化、および軸索輸送において非常に重要である[46]。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図57C)マウスの脳梁NFPの発現(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図57B)より明らかに多く、その差が統計学的に有意であり(*は、P<0.05を表す)、しかも溶媒PBS投与対照群と比べ、プラスミノーゲン投与群の脳梁NFPの発現はブランク対照群(図57A)により近い。これは、プラスミノーゲンがNFPの発現を促進でき、これによって神経線維の再生を促進できることを示している。
メスdb/dbマウスを30匹取り、実験前に、非空腹時血糖(血糖は15mM以上である)を測定して体重を測り、マウスを血糖および体重によって二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群で各群15匹ずつとした。すべてのマウスに50mg/kg体重でペントバルビタールナトリウムを腹腔内注射してマウスを麻酔した。マウスを麻酔した後、背中の毛の一部を取り除いた。銅ブロックを沸騰した水で95~100℃に加熱し、取り出した直後にマウスの脱毛部分に垂直して6秒間軽く触れた。接触する際に余分な圧力がかからないようにし、皮膚熱傷モデルを構築した[47]。モデルを構築して5分後に投与し、プラスミノーゲン投与群マウスに2mg/0.2mL/匹/日でプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。投薬開始当日を1日目とし、4、8日目に二つの群のマウスから5匹ずつを取り、殺処分して熱傷した皮膚を取った。15日目に残りのマウスを殺処分して熱傷した皮膚を取った。皮膚を4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行い、パラフィンで包埋処理を行った。切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水して1回水で洗った。クエン酸で30分間修復し、室温で10分間冷却してから水で柔らかく濯いだ。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、PAPマーカーで組織を丸で囲んだ。10%のヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で1時間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、ウサギ抗PGP9.5抗体(Abcam,ab10404)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒対比染色をして、流水で5分間ブルーイングし、そしてPBSで1回洗った。段階的に脱水させて透徹にして封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
タンパク質遺伝子産物9.5(Protein gene product 9.5,PGP 9.5)は、神経線維における特異的なユビキチンヒドロキシヒドロラーゼである。神経軸索のマーカーとして、抗PGP9.5抗体は、ミエリンのないまたはミエリンを有するあらゆる神経線維と結合することができる[48-49]。
その結果、プラスミノーゲン投与群マウスの熱傷した皮膚のPGP9.5の陽性発現は、溶媒PBS投与対照群より高く、しかも二つの群のマウスのPGP9.5の発現は、8日目にその差が統計学的に有意に近く、15日目にその差が統計学的に有意である(*は、P<0.05を表す)(図58)。これは、プラスミノーゲンが糖尿病熱傷の皮膚の神経再生を促進できることを示している。AはPGP9.5染色の代表的写真であり、a~cはそれぞれ、溶媒PBS投与対照群の4、8、15日目の代表的写真であり、d~fはプラスミノーゲン投与群の4、8、15日目の代表的写真である。Bは投与の4日目および8日目の免疫染色の定量分析結果である。Cは投与15日目の定量分析結果である。
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Claims (3)
- GLP-1/GLP-1Rの発現を促進するための、有効量のプラスミノーゲンを含む医薬組成物であって、前記プラスミノーゲンは配列番号2と少なくとも90%の配列同一性を有し、かつプラスミノーゲン活性を有するタンパク質である、医薬組成物。
- 前記プラスミノーゲンが一種以上のその他の薬剤または治療方法と併用される、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記プラスミノーゲンは、糖尿病を治療するための薬剤または治療、アテローム性動脈硬化症を治療するための薬剤または治療、心脳血管疾患を治療するための薬剤または治療、血栓症を治療するための薬剤または治療、高血圧を治療するための薬剤または治療、血中脂質を低下させるための薬剤または治療、脂肪肝を治療するための薬剤または治療、パーキンソン病を治療するための薬剤または治療、アルツハイマー病を治療するための薬剤または治療、および抗感染薬または治療からなる群より選ばれる一つ以上の薬剤または治療と併用して投与される、請求項2に記載の医薬組成物。
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