JP7335301B2 - ノイズ調整装置及びノイズ調整方法 - Google Patents
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Description
<構成>
図1は、本開示の第1の実施形態に係る回路を模式的に表す図である。図1に示す例は、回路の主要部を表す。回路は、例えば、プリント基板上に実装される。図1に示す例では、回路は、FPGA(集積回路)1と、LED表示部5と、LED表示部6(Light Emitting Diode)と、DC/DC7(Direct Current)と、キャパシタ電圧制御回路86とを含む。図1に示す例では、回路は、セラミックコンデンサ88を含んでいるが、回路は、セラミックコンデンサ88を含んでいなくてよい。DC/DC7は、DC/DCコンバータである。DC/DC7には、電源82から電力が供給される。
ノイズ発生部2は、プリント基板上に電源ノイズ及び放射ノイズを疑似的に発生させる。「疑似的」は、例えば、ノイズ発生部2が発生するノイズが、ノイズを発生することが目的ではない回路が発生するノイズではないことを表す。ノイズ発生部2は、例えばあらかじめ定められている、複数の動作負荷率のいずれか1つで、ノイズを発生させる。疑似的に発生させられたノイズの波形は、他の回路などが発生させるノイズの波形と異なっていてよい。疑似的に発生させられたノイズを、疑似的なノイズとも表記する。動作負荷率は、例えば、ノイズ発生部2が発生する最も強いノイズに対する、発生中のノイズの強さの割合を示す。動作負荷率は、例えば、1%、10%、50%、又は、100%である。動作負荷率は、以上の例に限られない。
LED表示部5は、ノイズ発生部2からノイズ動作負荷率信号9を受け取る。LED表示部5は、ノイズ動作負荷率信号9を受け取っている間、受け取ったノイズ動作負荷率信号9が表す動作負荷率を示すように点灯する。LED表示部5は、例えば、数字を表す形状で点灯する1つ以上のLED、点灯しているLEDの数、又は、点灯しているLEDの位置などによって、動作負荷率を示すように点灯する。それにより、使用者は、LED表示部5を目視することで、動作負荷率を視認できる。
ノイズ検出部3は、ノイズ発生部2を動作させた状態(すなわち、ノイズ発生部2によって疑似的なノイズが発生している状態)で、発生している疑似的なノイズを検出する。ノイズ検出部3は、ノイズを検出している間、ノイズが検出されたことを示すノイズ検出信号8を外部端子から出力する。ノイズ検出部3の外部端子から出力されたノイズ検出信号8は、LED表示部6に入力される。ノイズ検出部3は、ノイズ検出信号8を、外部端子を介してLED表示部6に入力することによって、LED表示部6を点灯させる。また、ノイズ検出部3の外部端子から出力されたノイズ検出信号8は、キャパシタ電圧制御回路86にも入力される。
LED表示部6は、ノイズ検出部3から、ノイズ検出信号8を受け取る。LED表示部6は、ノイズ検出信号8を受け取っている間、点灯する。それにより、使用者は、LED表示部6を目視することで、ノイズ検出の有無を判定できる。
キャパシタ電圧制御回路86には、DC/DC7からFPGA電圧10が入力されている。また、キャパシタ電圧制御回路86には、ノイズ検出部3から、ノイズ検出信号8が入力される。キャパシタ電圧制御回路86にノイズ検出信号8が入力されると、キャパシタ電圧制御回路86は、キャパシタ可変部4に、キャパシタ電圧87を供給する。
セラミックコンデンサ88は、DC/DC7の出力に接続され、電源ノイズを低減する。
上述のように、キャパシタ電圧制御回路86にノイズ検出信号8が入力されると、キャパシタ可変部4は、キャパシタ電圧制御回路86からキャパシタ電圧87が供給される。キャパシタ電圧制御回路86からキャパシタ電圧87が供給されると、キャパシタ可変部4は、コンデンサ容量と同様に電源ノイズや放射ノイズを容易に低減する。そのため、図1に示す例ではDC/DC7の出力に接続されているセラミックコンデンサ88を削除することが可能である。
次に、上述の回路の構成について、さらに詳細に説明する。
上述のように、ノイズ発生部2は、FPGAの内部動作負荷の大きさを変えることができる。そして、ノイズ発生部2は、プリント基板上に疑似的ノイズの大きさを変えることができる。
クロック速度可変回路11は、水晶発振器13から供給される信号に基づいて、クロック信号16を生成し、生成したクロック信号16を、動作負荷可変回路12に供給する。以下の説明では、クロック速度可変回路11は、クロック速度を3段階に自動的に切り替える。
動作負荷可変回路12には、クロック速度可変回路11からクロック信号16が供給される。動作負荷可変回路12は、FPGAの内部の動作負荷を4段階に自動的に切り替える。動作負荷可変回路12は、I/O(Input/Output)出力(例えば、I/O出力信号14)を外部に出力する。動作負荷可変回路12は、が出力したI/O出力信号14は、例えば、セラミックコンデンサ部15に入力される。
水晶発振器13は、クロックをクロック速度可変回路11に供給する。
セラミックコンデンサ部15は、動作負荷可変回路12から、I/O出力信号14を受け取る。
次に、動作負荷可変回路12について、さらに詳細に説明する。
次に、ノイズ検出部3について、図面を使用してさらに詳細に説明する。本実施形態に係るノイズ検出部3は、プリント基板上でFPGAと接続された非ECC(Error-correcting code)メモリに対してデータを送受信した後、送信データと受信データを比較する。ノイズ検出部3は、データに誤りがある場合(すなわち、送信データと受信データとが異なる場合)、ノイズが検出されたことを示す信号を、ノイズ検出信号8として外部へ出力する。
タイマ回路54には、前述のノイズ発生部2(具体的には、ノイズ発生部2の動作負荷可変回路12)から、ノイズ動作負荷率信号9が入力される。また、タイマ回路54には、前述のクロック速度可変回路11から、クロック信号16が供給される。
カウンタ回路58には、タイマ回路54から、タイマ信号59が入力される。カウンタ回路58は、タイマ信号のパルス数をカウントし、カウントされたパルス数を示す信号を出力する。カウントされたパルス数を示す信号は、動作負荷可変回路12に入力される。
データ送受信回路51には、タイマ信号59が入力される。データ送受信回路51は、タイマ信号59が入力されると、データ送信信号60を出力する。データ送受信回路51によって出力されたデータ送信信号60は、メモリコントローラ52に入力される。データ送信信号60は、メモリライトデータ61を示す信号を含んでいてよい。メモリライトデータ61は、予め適宜定められているデータであってよい。
メモリコントローラ52は、データ送受信回路51から、データ送信信号60を受け取る。データ送信信号60を受け取ると、メモリコントローラ52は、非ECCメモリ53に対しメモリライトデータ61を送信し、非ECCメモリ53からメモリリードデータ62を受信する。メモリコントローラ52は、受信したメモリリードデータ62を、データ送受信回路51に出力する。
データ送受信回路51から出力された、メモリライトデータ61とメモリリードデータ62との一致の割合を示す、計算されたビット誤り率が、比較回路55に入力される。比較回路55は、計算されたビット誤り率と、予め設定されている、ビット誤り率の設定値63とを比較する。計算されたビット誤り率が、設定値63を超えた場合、比較回路55は、比較回路出力信号64を出力する。比較回路55が出力した比較回路出力信号64は、ノイズ検出ON/OFF制御回路56に入力される。
ノイズ検出ON/OFF制御回路56は、比較回路出力信号64が入力されると、ノイズ検出信号8を出力する。ノイズ検出信号8は、LED表示部6に入力される。ノイズ検出信号8が入力されると、LED表示部6は点灯する。それにより、使用者は、装置評価や製造の検査工程などでLED表示部6を目視することで、ノイズの検出の有無を確認することが可能である。
次に、キャパシタ可変部4について、図面を使用して詳細に説明する。
本実施形態は、イーサネットルータなどに使用されるFPGAを搭載したプリント基板に適用できる。以下では、ノイズ発生部2、ノイズ検出部3、ノイズを低減するキャパシタ可変部4を実現する実装例について詳細に説明する。
まず、ノイズの発生時の動作について説明する。
次に、図8に示す本実装例に係る(2)ノイズ検出について説明する。
次に、図8に示す本実装例に係る(3)ノイズ低減について説明する。
図10Aは、本実施形態に係るプリント基板の動作の例の全体を示すフローチャートである。プリント基板(具体的には、プリント基板が使用される装置)の電源がONになると、図10Aに示す動作が開始される。まず、装置は、FPGAのクロック周波数を、初期値(例えば、200MHz)に設定する(ステップS1)。FPGAのクロック周波数の初期値は、FPGAの動作限界の周波数(ここでは、FPGAの動作が保証される最大周波数。例えば、1GHz(Giga Hertz))よりも小さくなるように設定される。装置は、次に、ノイズ発生・検出処理を行う(ステップS2)。後で詳細に説明するように、ノイズ発生・検出処理においてノイズ(後述の例では、ECCメモリへの読み書きエラー)が検出されなかった場合、ノイズ発生・検出処理の中で、図10Aに示す動作は終了する。ノイズ発生・検出処理においてノイズが検出された場合、装置は、ステップS3の動作を行う。ステップS3において、ノイズ検出部3は、ノイズ検出信号を出力することによって、LED表示部6を点灯させる。
次に、動作負荷可変回路12について、図面を使用して招請に説明する。
図14Aは、本開示の第1の実施形態の他の実装例に係る、FPGAを搭載したプリント基板の構造の例を表す図である。図14Bは、図14Aに示す、本開示の第1の実施形態の他の実装例に係る、FPGAを搭載したプリント基板の断面図を表す図である。図14A及び図14Bに示す例では、図7に示す構造に対して、キャパシタフィルムシート160が追加されている。本実装例は、キャパシタフィルムシート160が、FPGAの多層基板の底面部分のキャパシタA61、キャパシタB62、キャパシタC63、及び、キャパシタD64と、プリント基板のGNDプレーンと、の間に挟み込まれた構造を持つ。このような構造によって、実装の段階において、キャパシタフィルムシート160のキャパシタ材の厚さ、キャパシタの位置、大きさなどを自由に変更することが可能となる。それにより、本変形例は、電源ノイズ試験や放射ノイズ試験において、ノイズ低減効果を確認する際の時間を短縮することができるという効果がある。なお、キャパシタフィルムシート160は、キャパシタ材が塗布されたフィルムシートであってよい。
本実施形態には、装置のコストを低減するとともに装置の不具合を調査する時間を短縮できるという効果がある。その理由は、ノイズ発生部2が複数の強度のノイズを発生させ、ノイズ検出部3が、発生しているノイズを検出するからである。そして、キャパシタ可変部4が、発生しているノイズを低減するからである。これにより、集積回路の動作率等を変えられない特許文献3の技術などに対して、装置のコストを低減するとともに装置の不具合を調査する時間を短縮できる。また、発生しているノイズが、ノイズ検出部3によって検出できないレベルまで、キャパシタ可変部4によって低減することが可能であるか否かを確認できる。そのため、不具合を調査する時間をさらに短縮できる。
次に、本開示の第2の実施形態について説明する。
図15は、本開示の第2の実施形態に係るノイズ調整装置の構成の例を表すブロック図である。図15に示す例では、ノイズ調整装置1001は、ノイズ発生部1002と、ノイズ検出部1003と、ノイズ低減部1004と、を備える。ノイズ発生部1002は、回路が形成された基盤に対して、複数の強度のノイズを発生させる。ノイズ検出部1003は、発生した前記ノイズを検出する。ノイズ低減部1004は、前記ノイズを低減する。
次に、本実施形態の動作について説明する。
本実施形態には、第1の実施形態と同じ効果がある。その理由は、第1の実施形態の効果が生じる理由と同じである。
第2の実施形態に係るノイズ調整装置1001を、以下で説明するように変形することもできる。例えば、ノイズ低減部1004は、例えばノイズ発生部1002及びノイズ検出部1003が実装されているFPGAの底面に蒸着された、平面状のキャパシタシートによって実現することができる。ノイズ低減部1004は、例えばノイズ発生部1002及びノイズ検出部1003が実装されているFPGAの底面に蒸着された、独立に動作させることができる、複数のキャパシタシートによって実現することもできる。そして、ノイズ低減部1004が含む複数のキャパシタシートのうち、用いられる、すなわち、動作するキャパシタシートの数を変化させることによって、ノイズを段階的に低減してもよい。また、ノイズ検出部1003は、メモリ(例えば、ECCメモリ)に書き込んだデータと、そのデータをそのメモリから読み出すことによって得られるデータ(言い換えると、メモリから読み出されたデータ)と、を比較してもよい。そして、ノイズ検出部1003は、比較の結果、メモリに書き込んだデータと、メモリから読み出されたデータとが一致しない場合、ノイズを検出されたと判定してもよい(言い換えると、ノイズを検出してもよい)。また、ノイズ調整装置1001は、発生したノイズの強度を出力する強度出力部を含んでいてもよい。ノイズ調整装置1001は、ノイズの検出の結果を出力する検出結果出力部を含んでいてもよい。強度出力部は、例えば、第1の実施形態の、動作負荷可変回路12(特に、LED制御回路27)及びLED表示部6の少なくとも一方に対応する。検出結果出力部は、第1の実施形態の、ノイズ検出ON/OFF制御回路56及びLED表示部6の少なくとも一方に対応する。
3 引用文献
3 ノイズ検出部
4 キャパシタ可変部
5 LED表示部
6 LED表示部
8 ノイズ検出信号
9 ノイズ動作負荷率信号
10 FPGA電圧
11 クロック速度可変回路
12 動作負荷可変回路
13 水晶発振器
14 I/O出力信号
15 セラミックコンデンサ部
16 クロック信号
17 I/O出力信号
21 レジスタ回路1%ブロック
22 レジスタ回路9%ブロック
23 レジスタ回路40%ブロック
24 レジスタ回路50%ブロック
27 LED制御回路
51 データ送受信回路
52 メモリコントローラ
53 非ECCメモリ
54 タイマ回路
55 比較回路
56 ノイズ検出ON/OFF制御回路
58 カウンタ回路
59 タイマ信号
60 データ送信信号
61 メモリライトデータ
62 メモリリードデータ
63 設定値
64 比較回路出力信号
69 GNDプレーン
81 POW SW
82 電源
83 RESET SW
84 PLL回路
85 ブザー
86 キャパシタ電圧制御回路
87 キャパシタ電圧
88 セラミックコンデンサ
89 プリント基板
90 発振器信号
91 カウンタ制御回路
103 USBコントローラ
104 USBコネクタ
105 FLASH ROMコントローラ
106 FLASH ROM
110 温度センサ
121 レジスタ回路
122 レジスタ回路1%ブロック
123 レジスタ回路10%ブロック
124 レジスタ回路50%ブロック
125 レジスタ回路100%ブロック
126 タイマ回路
127 LED制御回路
128 動作負荷率1%信号
129 動作負荷率10%信号
130 動作負荷率50%信号
131 動作負荷率100%信号
132 RESET信号
160 キャパシタフィルムシート
1001 ノイズ調整装置
1002 ノイズ発生部
1003 ノイズ検出部
1004 ノイズ低減部
Claims (8)
- 集積回路内部の動作負荷率を変更し、前記集積回路が搭載された基板に対して、それぞれの前記動作負荷率でノイズを発生させるノイズ発生部と、
発生した前記ノイズを検出するノイズ検出部と、
前記ノイズ検出部で前記ノイズが検出された時点での前記動作負荷率で発生している前記ノイズを、キャパシタの容量を変更することで低減するノイズ低減部と、
を備え、
前記ノイズ発生部は、前記動作負荷率で発生させた前記ノイズを、前記ノイズ検出部がノイズを検出しない場合に、前記動作負荷率を変更し、
前記ノイズ低減部は、前記ノイズ検出部で前記ノイズが検出された時点での前記動作負荷率で発生している前記ノイズが、前記ノイズ検出部で検出されなくなるまで、前記キャパシタの容量を変更することで前記ノイズを低減する
ノイズ調整装置。 - 前記ノイズ低減部は、キャパシタシートを用いて前記ノイズを低減し、複数のキャパシタシートのうち用いる前記キャパシタシートの数を変化させることによって前記ノイズを段階的に低減する
請求項1に記載のノイズ調整装置。 - 前記ノイズ検出部は、メモリに書き込んだデータと、前記メモリから読み出されたデータとが一致しない場合、前記ノイズを検出する
請求項1または2に記載のノイズ調整装置。 - 発生した前記ノイズの強度を出力する強度出力部と、
前記ノイズの検出の結果を出力する検出結果出力部と、
をさらに備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載のノイズ調整装置。 - 集積回路内部の動作負荷率を変更し、前記集積回路が搭載された基板に対して、それぞれの前記動作負荷率でノイズを発生させ、
発生した前記ノイズを検出し、
前記動作負荷率で発生させた前記ノイズを検出しない場合に、前記動作負荷率を変更し、
前記ノイズが検出された時点での前記動作負荷率で発生している前記ノイズを、該ノイズが検出されなくなるまで、キャパシタの容量を変更することで該ノイズを低減する
ノイズ調整方法。 - キャパシタシートを用いて前記ノイズを低減し、複数のキャパシタシートのうち用いる前記キャパシタシートの数を変化させることによって前記ノイズを段階的に低減する
請求項5に記載のノイズ調整方法。 - メモリに書き込んだデータと、前記メモリから読み出されたデータとが一致しない場合、前記ノイズを検出する
請求項5又は6に記載のノイズ調整方法。 - 発生した前記ノイズの強度を出力し、
前記ノイズの検出の結果を出力する、
請求項5乃至7のいずれか1項に記載のノイズ調整方法。
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