JP7333908B2 - 揮発成分の徐放剤 - Google Patents

揮発成分の徐放剤 Download PDF

Info

Publication number
JP7333908B2
JP7333908B2 JP2019155890A JP2019155890A JP7333908B2 JP 7333908 B2 JP7333908 B2 JP 7333908B2 JP 2019155890 A JP2019155890 A JP 2019155890A JP 2019155890 A JP2019155890 A JP 2019155890A JP 7333908 B2 JP7333908 B2 JP 7333908B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
less
sustained release
release
animal repellent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019155890A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021031471A (ja
Inventor
道明 雪本
英司 丸尾
忠 大家
忠樹 鈴木
寛 森
博史 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Planet Co Ltd
Original Assignee
Planet Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Planet Co Ltd filed Critical Planet Co Ltd
Priority to JP2019155890A priority Critical patent/JP7333908B2/ja
Publication of JP2021031471A publication Critical patent/JP2021031471A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7333908B2 publication Critical patent/JP7333908B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

本開示は、揮発成分の持続放出を提供する徐放剤に関する。より具体的には、本開示は、揮発成分と放出補助剤とを含む多孔性基材を含む徐放剤、ならびにこの徐放剤を含む製品に関する。
種々の揮発成分が、芳香剤、殺虫剤、清涼剤などとして使用されている。揮発成分は、その物理化学的性質に起因して容易に環境中に拡散して失われてしまう。そこで、揮発成分の長期効果を達成するためには、揮発成分を徐放するための手段が必要となる。揮発成分の放出を制御するために粒子構造の改変などが行われている(特許文献1)。
特開2011-219303号明細書
本発明者は、検討の結果、多孔性基材に揮発成分を含浸させた場合、放出補助剤をさらに添加することで揮発成分の放出の持続性が改善することを見出した。そのため、本開示は、揮発成分と放出補助剤とを含む多孔性基材を含む徐放剤を提供することで、揮発成分の長期間の放出を提供する。
したがって、本開示は以下を提供する。
(項目1)
揮発成分と放出補助剤とを含む多孔質基材を含む、前記揮発成分の徐放剤。
(項目2)
前記放出補助剤がジプロピレングリコール、オクチルドデカノール、流動パラフィン、またはエチルカルビトールを含む、項目1に記載の徐放剤。
(項目3)
前記放出補助剤がジプロピレングリコールを含む、項目1に記載の徐放剤。
(項目4)
前記揮発成分がチアゾリン骨格を有する化合物またはその塩を含む、項目1~3のいずれか一項に記載の徐放剤。
(項目5)
前記揮発成分が2-メチル-2-チアゾリンまたはその塩を含む、項目4に記載の徐放剤。
(項目6)
前記多孔性基材がケイ酸カルシウム粒子を含む、項目1~5のいずれか一項に記載の徐放剤。
(項目7)
抗酸化剤をさらに含む、項目1~6のいずれか一項に記載の徐放剤。
(項目8)
前記抗酸化剤がアスコルビン酸を含む、項目7に記載の徐放剤。
(項目9)
動物用忌避剤である、項目1~8のいずれか一項に記載の徐放剤。
(項目10)
項目1~9のいずれか一項に記載の徐放剤を含む、動物用忌避製品。
(項目11)
フィルターをさらに含む、項目10に記載の動物用忌避製品。
(項目12)
前記フィルターが連続気泡材料である、項目11に記載の動物用忌避製品。
(項目13)
前記フィルターがメラミン樹脂製である、項目11または12に記載の動物用忌避製品。
本開示において、上記1または複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供され得ることが意図される。本開示のなおさらなる実施形態および利点は、必要に応じて以下の詳細な説明によって、当業者に理解され得る。
本開示の徐放剤は、固体基材に担持させた揮発成分の放出を長期にわたって持続させることで、揮発成分の効果が持続し、交換頻度の少ない利便性の高い製品を提供し得る。
実施例4の表5の各試料について換気チャンバー試験で2MTの濃度を経時的に試験した結果を示す。横軸は、試験開始からの経過日数を示す。縦軸は、2MTの濃度(ppm)を示す。 実施例4の2種類の蓋を使用した各試料(試料1、試料2、試料3)について換気チャンバー試験で2MTの濃度を経時的に試験した結果を示す。横軸は、試験開始からの経過日数を示す。縦軸は、2MTの濃度(ppm)を示す。左のグラフは、0~100日目の範囲の結果を示し、右のグラフは、30日目以降の範囲を拡大したものである。 実施例5に記載する低温(約-5℃)条件における換気チャンバー試験による2MTの経時的濃度変化を28℃の結果と比較して示す。横軸は、試験開始からの経過日数を示す。縦軸は、2MTの濃度(ppm)を示す。左のグラフは、0~100日目の範囲の結果を示し、右のグラフは、40日目以降の結果を示す。
以下、本開示を最良の形態を示しながら説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本開示の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
以下に本明細書において特に使用される用語の定義および/または基本的技術内容を適宜説明する。
(定義等)
本明細書において「揮発成分」とは、常温・常圧で空中に拡散する物質を意味する。
本明細書において「放出補助剤」とは、揮発成分と組み合わせて使用することで揮発成分の空中への拡散(放出)速度を低下させる物質を意味する。
本明細書において生物の「忌避」とは、ある化合物が存在する、またはより高濃度で存在する場所からその生物が離れようとするおよび/または近づかないようにすることを指す。
本明細書において、「徐放」および「持続放出」は互換可能に使用される。
本明細書において、単独または別の基の一部としての「アルキル基」は、炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖飽和ヒドロカルビル基を指す。アルキル基は、代表的には、1~8個の炭素原子を有し得、いくつかの実施形態において、1~6個の炭素原子、1~4個の炭素原子、または1~3個の炭素原子を有し得る。C1~3アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、およびイソプロピル基が挙げられる。C1~4アルキル基の例としては、前述のC1~3アルキル基、ならびにブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、およびtert-ブチル基が挙げられる。C1~6アルキル基の例としては、前述のC1~4アルキル基、ならびにペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。アルキル基の追加の例としては、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
本明細書において使用される場合、「アルキレン基」は、「アルキル基」からさらに水素を1個取ることにより生じる2価基である。アルキレン基の具体例としては、-CH-、-CHCH-、-(CH-、-CHCH(CH)-、-(CH-、-CHCHCH(CH)-、-CHCH(CH)CH-、-(CH-、-CHCHCHCH(CH)-、-CHCHCH(CH)CH-、-(CH-、-(CH-、および-(CH-などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において、単独または別の基の一部としての「アルケニル基」は、炭素原子および1つ以上の炭素-炭素二重結合を有する直鎖もしくは分枝鎖ヒドロカルビル基を指す。アルケニル基は、代表的には、2~8個の炭素原子を有し得、いくつかの実施形態において、2~6個の炭素原子または2~4個の炭素原子を有し得る。1つ以上の炭素-炭素二重結合は、内部(例えば、2-ブテニルにおける二重結合)であっても、末端(例えば、1-ブテニルにおける二重結合)であってもよい。C2~4アルケニル基の例としては、エテニル基(ビニル基)、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、ブタジエニル基等が挙げられる。C2~6アルケニル基の例としては、前述のC2~4アルケニル基、ならびにペンテニル基、ペンタジエニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。アルケニル基の追加の例としては、ヘプテニル基、オクテニル基、オクタトリエニル基等が挙げられる。
本明細書において使用される場合、「アルケニレン基」は、「アルケニル基」からさらに水素を1個取ることにより生じる2価基である。アルケニレン基の具体例としては、-CH=CH-、-CH=CH-CH-、-CH=CH-(CH-、-CH-CH=CH-CH-、-CH=C(CH)-CH-、-CH=CH-CH=CH-、-CH=CH-(CH-、-CH=CH-CH=CH-CH-、-CH=CH-(CH-、-CH=CH-(CH-、および-CH=CH-(CH-などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において、単独または別の基の一部としての「アルキニル基」は、炭素原子および1つ以上の炭素-炭素三重結合を有する直鎖もしくは分枝鎖ヒドロカルビル基を指す。アルキニル基は、代表的には、2~8個の炭素原子を有し得、いくつかの実施形態において、2~6個の炭素原子または2~4個の炭素原子を有し得る。1つ以上の炭素-炭素三重結合は、内部(例えば、2-ブチニルにおける三重結合)であっても、末端(例えば、1-ブチニルにおける三重結合)であってもよい。C2~4アルキニル基の例としては、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、ブタジイニル基等が挙げられる。C2~6アルキニル基の例としては、前述のC2~4アルキニル基、ならびにペンチニル基、ペンタジイニル基、ヘキシニル基等が挙げられる。アルキニル基の追加の例としては、ヘプチニル基、オクチニル基、オクタトリイニル基等が挙げられる。
本明細書において使用される場合、「アルキニレン基」は、「アルキニル基」からさらに水素を1個取ることにより生じる2価基である。アルキニレン基の具体例としては、-C≡C-、-C≡C-CH-、-C≡C-(CH-、-CH-C≡C-CH-、-C≡C-C≡C-、-C≡C-(CH-、-C≡C-C≡C-CH-、-C≡C-(CH-、-C≡C-(CH-、および-C≡C-(CH-などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において使用される場合、「アルコキシル基」は、-O-アルキルの一価基である。アルコキシル基の好ましい例としては、C1~6アルコキシル基(即ち、C1~6アルキル-O-)、C1~4アルコキシル基(即ち、C1~4アルキル-O-)等が挙げられる。C1~4アルコキシル基の具体例としては、メトキシル基(CHO-)、エトキシル基(CHCHO-)、n-プロポキシル基(CH(CHO-)、イソプロポキシル基((CHCHO-)、n-ブトキシル基(CH(CHO-)、イソブトキシル基((CHCHCHO-)、tert-ブトキシル基((CHCO-)、sec-ブトキシル基(CHCHCH(CH)O-)等が挙げられる。C1~6アルコキシル基の具体例としては、C1~4アルコキシル基、n-ペンチルオキシル基(CH(CHO-)、イソペンチルオキシル基((CHCHCHCHO-)、ネオペンチルオキシル基((CHCCHO-)、tert-ペンチルオキシル基(CHCHC(CHO-)、1,2-ジメチルプロポキシル基(CHCH(CH)CH(CH)O-)等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において使用される場合、「アシル基」とは、-C(=O)-アルキルの一価基である。アシル基の好ましい例としては、C1~6アシル基(即ち、-C(=O)-C1~5アルキル)、C1~3アシル基(即ち、-C(=O)-C1~2アルキル)等が挙げられる。C1~3アシル基の具体例としては、ホルミル基(HC(=O)-)、アセチル基(CHC(=O)-)、プロピオニル基(CHCHC(=O)-)等が挙げられる。
別途指定がない限り、本明細書において使用される場合、単独または別の基の一部としての「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素(フルオロ)、塩素(クロロ)、臭素(ブロモ)、またはヨウ素(ヨード)を指す。
本明細書中で使用される場合、単独または別の基の一部としての「複素環」、「複素環基」または「複素環式基」は、その環系における少なくとも1つの環が、同じかまたは異なる1つ以上のヘテロ原子を含み、完全に飽和しているかまたは1つ以上の不飽和単位を含むが芳香族ではない、単環式、二環式、または三環式の環系を指す。いくつかの実施形態において、「複素環」または「複素環式基」は、3~14個の環原子を有し、ここで、1つ以上の環原子は、酸素、硫黄、窒素またはリンから独立して選択されるヘテロ原子であり、その環系における各環は、3~8個の環原子を含む。
複素環式基の例としては、2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、2-テトラヒドロチオフェニル基、3-テトラヒドロチオフェニル基、2-モルホリノ基、3-モルホリノ基、4-モルホリノ基、2-チオモルホリノ基、3-チオモルホリノ基、4-チオモルホリノ基、1-ピロリジニル基、2-ピロリジニル基、3-ピロリジニル基、1-テトラヒドロピペラジニル基、2-テトラヒドロピペラジニル基、3-テトラヒドロピペラジニル基、1-ピペリジニル基、2-ピペリジニル基、3-ピペリジニル基、1-ピラゾリニル基、3-ピラゾリニル基、4-ピラゾリニル基、5-ピラゾリニル基、1-ピペリジニル基、2-ピペリジニル基、3-ピペリジニル基、4-ピペリジニル基、2-チアゾリジニル基、3-チアゾリジニル基、4-チアゾリジニル基、1-イミダゾリジニル基、2-イミダゾリジニル基、4-イミダゾリジニル基、5-イミダゾリジニル基などの単環、ならびに3-1H-ベンゾイミダゾール-2-オン基、3-(1-アルキル)-ベンゾイミダゾール-2-オン基、インドリニル基、テトラヒドロキノリニル基、テトラヒドロイソキノリニル基、ベンゾチオラン基、ベンゾジチアン基および1,3-ジヒドロ-イミダゾール-2-オン基などの二環が挙げられるが、これらに限定されない。複素環式基においては、可能である場合、いずれの環原子が分子の残りの部分と結合してもよい。
「複素環」、および「複素環式基」が置換されている場合、置換可能であるならば、ヘテロ原子上に置換基を有していてもよい。
本明細書中で使用される場合、用語「不飽和」は、ある部分が、1つ以上の不飽和単位を有することを意味する。
ある基が「置換されている」場合、その基は、少なくとも一つ(例えば、1つまたは2つ)の水素が水素以外の基(置換基)で置き換えられており、その置換基の数は、置換可能であれば特に制限はなく、1または複数である。ある基が「置換されている」場合、その基の同一の炭素原子上の複数の水素が置換基で置き換えられることを妨げない。ある基が「置換されていてもよい」場合、その基は、置換されている基または置換されていない基であることを意味する。また、特に指示した場合を除き、各々の基の説明はその基が他の基の一部分または置換基である場合にも該当する。なお、例えば、C1~6アルキル基がある置換基で置換されている場合、その置換基の炭素の数は、そのアルキル基の炭素の数に含めない。他の基でも同様である。一つの実施形態において、置換されている場合の水素を置き換える置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル基(-OH)、チオール基(-SH)、アミノ基(-NH)、=O、シアノ基(-C≡N)、C1~3アルキル基、C1~3アルケニル基、C1~3アルキニル基、C1~3アルコキシル基、C1~3アシル基および-O-C1~3アシル基からなる群から選択される。
本明細書において、用語「約」は、特に別の定義が示されない限り、示された値プラスまたはマイナス10%を指す。
(好ましい実施形態)
以下に本開示の好ましい実施形態を説明する。以下に提供される実施形態は、本開示のよりよい理解のために提供されるものであり、本開示の範囲は以下の記載に限定されるべきでないことが理解される。従って、当業者は、本明細書中の記載を参酌して、本開示の範囲内で適宜改変を行うことができることは明らかである。また、本開示の以下の実施形態は単独でも使用されあるいはそれらを組み合わせて使用することができることが理解される。
(揮発成分を持続放出させる徐放剤)
一つの局面において、本開示は、揮発成分の持続放出を可能とする徐放剤を提供する。一つの実施形態において、本開示は、揮発成分と放出補助剤とを含む多孔性基材を含む徐放剤を提供する。以下において、揮発成分の持続放出によって特徴付けられ得る本開示の徐放剤の特徴を記載する。
一つの実施形態において、本明細書に記載の揮発成分は、特定の分子量、沸点、および/または親水性などの特性によって特定することができ、これらの性質が揮発成分の持続性放出と関連し得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の揮発成分は、約50~約1000Daの分子量、例えば、約50~約500Da、約60~約300Da、約70~約200Da、約80~約150Da、少なくとも約50Da、少なくとも約60Da、少なくとも約70Da、少なくとも約80Da、少なくとも約90Da、少なくとも約100Da、少なくとも約110Da、少なくとも約120Da、少なくとも約130Da、少なくとも約140Da、もしくは少なくとも約150Da、かつ/または約500Da未満、約400Da未満、約300Da未満、約250Da未満、約200Da未満、約170Da未満、約150Da未満、もしくは約120Da未満あるいはこれらの任意の上限値および下限値の組み合わせで表される範囲の分子量を有し得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の揮発成分は、約0℃~約500℃の沸点、例えば、約0℃~約400℃、約20℃~約350℃、約50℃~約300℃、約70℃~約200℃、約100℃~約150℃、少なくとも約0℃、少なくとも約10℃、少なくとも約20℃、少なくとも約30℃、少なくとも約40℃、少なくとも約50℃、少なくとも約60℃、少なくとも約70℃、少なくとも約80℃、少なくとも約90℃、少なくとも約100℃、少なくとも約120℃、もしくは少なくとも約150℃、かつ/または約500℃未満、約400℃未満、約350℃未満、約300℃未満、約250℃未満、約200℃未満、約170℃未満、約150℃未満、約120℃未満、もしくは約100℃未満、あるいはこれらの任意の上限値および下限値の組み合わせで表される範囲内の沸点を有し得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の揮発成分は、約-1~約5のオクタノール/水分配係数(Log Pow)、例えば、約-0.9~約4.5、約-0.7~約4、約-0.5~約3、約-0.2~約2、少なくとも約-1、少なくとも約-0.9、少なくとも約-0.8、少なくとも約-0.7、少なくとも約-0.6、少なくとも約-0.5、少なくとも約-0.4、少なくとも約-0.3、少なくとも約-0.2、少なくとも約-0.1、少なくとも約0、少なくとも約0.1、少なくとも約0.2、少なくとも約0.3、少なくとも約0.4、少なくとも約0.5、少なくとも約0.6、少なくとも約0.7、少なくとも約0.8、少なくとも約0.9、少なくとも約1、少なくとも約1.2、少なくとも約1.5、もしくは少なくとも約2、かつ/または約5未満、約4.5未満、約4未満、約3.5未満、約3未満、約2.5未満、約2未満、約1.7未満、もしくは約1.5未満、あるいはこれらの任意の上限値および下限値の組み合わせで表される範囲内のオクタノール/水分配係数を有し得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の揮発成分は、生物用忌避剤、動物用忌避剤、昆虫用忌避剤、殺虫剤、防虫剤、殺菌剤、防カビ剤、香料、または清涼剤であり得る。一つの実施形態において、揮発成分の用途は、その揮発成分を含む本開示の徐放剤の用途(例えば、生物用忌避剤、動物用忌避剤、昆虫用忌避剤、殺虫剤、防虫剤、殺菌剤、防カビ剤、香料、または清涼剤)であり得る。一つの実施形態において、生物用忌避剤である本明細書に記載の揮発成分は、哺乳動物(例えば、ネズミ、モグラ、ウサギ、イタチ、シカ、イノシシ、サル、ネコ、クマなど)用の忌避剤、鳥類(例えば、ハト、カラスなど)用の忌避剤、爬虫類(例えば、ヘビなど)用の忌避剤、および/または昆虫類(例えば、アリ、ムカデ、バッタ、ゴキブリなど)用の忌避剤であり得るが、これらに限定されない。具体的な実施形態において、本明細書に記載の揮発成分は、ネズミ用忌避剤であり得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の揮発成分は、一般式(1):

(式中、
環Aは、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選択される少なくとも1つ(例えば、1つ、2つまたは3つ)のヘテロ原子を含む3~7員の複素環であり、
R1およびR2は、それぞれ環Aの構成原子上の置換基であり、それぞれ独立して、水素、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1~8アルキル基、置換されていてもよいC1~8アルケニル基、置換されていてもよいC1~8アルキニル基、置換されていてもよいC1~8アルコキシル基、置換されていてもよいC1~8アシル基、置換されていてもよい-O-C1~8アシル基、ヒドロキシル基(-OH)、チオール基(-SH)、アミノ基(-NH)、=O、またはシアノ基(-C≡N)を示す。)
で示される化合物またはその塩を含み得る。一つの実施形態において、式(1)の置換されていてもよい基は、ハロゲン、ヒドロキシル基(-OH)、チオール基(-SH)、アミノ基(-NH)、=O、シアノ基(-C≡N)、C1~3アルキル基、C1~3アルケニル基、C1~3アルキニル基、C1~3アルコキシル基、C1~3アシル基および-O-C1~3アシル基からなる群から選択される置換基で置換されている。
一つの実施形態において、一般式(1)において、環Aは、ピロール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、ピロリジン、ヘキサヒドロピリダジン、イミダゾリジン、ピペリジン、エチレンスルフィド、トリメチレンスルフィド、チオフェン、チオラン、テトラヒドロ-2H-チオピラン、チアゾリン、チアゾール、チアゾリジン、イソチアゾール、イソチアゾリン、チオモルホリン、チアジアゾリン、チアジアゾール、チアジアゾリジン、1,3-チアザン、5,6-ジヒドロ-4H-1,3-チアジン、フラン、2H-ピラン、4H-ピラン、オキサゾール、イソオキサゾール、モルホリンまたはオキサゾリンであり得る。一つの実施形態において、一般式(1)において、環Aは、チアゾリン、チアゾール、チアゾリジン、イソチアゾール、イソチアゾリン、チオモルホリン、チアジアゾリン、チアジアゾール、チアジアゾリジン、1,3-チアザン、または5,6-ジヒドロ-4H-1,3-チアジンであり得る。一つの実施形態において、揮発成分における芳香環(例えば、チアゾリン環)の極性が、本明細書に記載の放出補助剤と組み合わせた場合の持続性放出と関連し得る。
一つの実施形態において、一般式(1)において、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1~3アルキル基、置換されていてもよいC1~3アルケニル基、置換されていてもよいC1~3アルキニル基、置換されていてもよいC1~3アルコキシル基、置換されていてもよいC1~3アシル基、置換されていてもよい-O-C1~3アシル基、ヒドロキシル基(-OH)、チオール基(-SH)、アミノ基(-NH)、=O、またはシアノ基(-C≡N)を示す。
一つの実施形態において、一般式(1)は以下の(A)~(H)のいずれかで示される構造を有する(式中、R1およびR2の定義は上記と同じ)。
一つの実施形態において、一般式(1)の化合物は以下の式を有する2メチル2チアゾリン(2MT)である。

2メチル2チアゾリンは、動物用忌避剤として知られる。
一つの実施形態において、本明細書に記載の揮発成分は、塩を形成していてもよく、このような塩としては、製薬学的、農業上、または産業上許容される任意の塩であり得るが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩のようなアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;ジメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩のようなアンモニウム塩;塩酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、硝酸塩のような無機酸塩;酢酸塩、メタンスルホン酸塩のような有機酸塩などが挙げられる。
一つの実施形態において、本明細書に記載の放出補助剤は、特定の分子量、粘性、揮発成分との親和性および/または親水性によって特定することができ、これらの性質(例えば、粘性、揮発成分)が揮発成分の持続性放出と関連し得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の放出補助剤は、25℃において約1~1000mPa・sの粘性、例えば、約2~500mPa・s、約5~200mPa・s、約10~150mPa・s、少なくとも約1mPa・s、少なくとも約2mPa・s、少なくとも約5mPa・s、少なくとも約10mPa・s、少なくとも約15mPa・s、少なくとも約20mPa・s、少なくとも約50mPa・s、少なくとも約70mPa・s、少なくとも約100mPa・s、少なくとも約150mPa・s、もしくは少なくとも約200mPa・s、かつ/または約1000mPa・s未満、約700mPa・s未満、約500mPa・s未満、約400mPa・s未満、約300mPa・s未満、約200mPa・s未満、約150mPa・s未満、約100mPa・s未満、もしくは約50mPa・s未満、あるいはこれらの任意の上限値および下限値の組み合わせで表される範囲の25℃における粘性を有する物質を含み得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の放出補助剤は、約50~約1000Daの分子量、例えば、約50~約500Da、約60~約300Da、約70~約200Da、約80~約150Da、少なくとも約50Da、少なくとも約60Da、少なくとも約70Da、少なくとも約80Da、少なくとも約90Da、少なくとも約100Da、少なくとも約110Da、少なくとも約120Da、少なくとも約130Da、少なくとも約140Da、もしくは少なくとも約150Da、かつ/または約500Da未満、約400Da未満、約300Da未満、約250Da未満、約200Da未満、約170Da未満、約150Da未満、もしくは約120Da未満あるいはこれらの任意の上限値および下限値の組み合わせで表される範囲の分子量を有する物質を含み得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の放出補助剤は、揮発成分との高親和性によって特徴付けられ得る。放出補助剤と、揮発成分との間の親和性が高いことによって、放出補助剤が揮発成分を保持し、揮発成分の空気中への拡散が低減され得る。一つの実施形態において、放出補助剤と揮発成分との親和性は、(揮発成分のLog Pow)-(放出補助剤のLog Pow)の値によって評価することができ、この値が、約-0.5~約0.5、例えば、約-0.4~約0.4、約-0.3~約0.3、約-0.2~約0.2、もしくは約-0.1~約0.1の範囲である場合に、高親和性であり得、この値は、正の値であっても、負の値であってもよい。一つの実施形態において、放出補助剤と揮発成分との高い親和性は、放出補助剤および揮発成分が互いに対して任意の割合で混合できることによって確認することができ、例えば、この性質は実験的に確認することができる。
一つの実施形態において、本明細書に記載の放出補助剤は、約-1~約5のオクタノール/水分配係数(Log Pow)、例えば、約-0.9~約4.5、約-0.7~約4、約-0.5~約3、約-0.2~約2、少なくとも約-1、少なくとも約-0.9、少なくとも約-0.8、少なくとも約-0.7、少なくとも約-0.6、少なくとも約-0.5、少なくとも約-0.4、少なくとも約-0.3、少なくとも約-0.2、少なくとも約-0.1、少なくとも約0、少なくとも約0.1、少なくとも約0.2、少なくとも約0.3、少なくとも約0.4、少なくとも約0.5、少なくとも約0.6、少なくとも約0.7、少なくとも約0.8、少なくとも約0.9、少なくとも約1、少なくとも約1.2、少なくとも約1.5、もしくは少なくとも約2、かつ/または約5未満、約4.5未満、約4未満、約3.5未満、約3未満、約2.5未満、約2未満、約1.7未満、もしくは約1.5未満、あるいはこれらの任意の上限値および下限値の組み合わせで表される範囲内のオクタノール/水分配係数を有し得る。
一つの実施形態において、放出補助剤は、ジプロピレングリコール、オクチルドデカノール、流動パラフィン、および/またはエチルカルビトールを含み得る。より具体的な実施形態において、放出補助剤は、ジプロピレングリコールを含み得る。ジプロピレングリコールは、4-オキサ-2,6-ヘプタンジオール、2-(2-ヒドロキシ-プロポキシ)-プロパン-1-オール、2-(2-ヒドロキシ-1-メチル-エトキシ)-プロパン-1-オールまたはこれらの任意の混合物のいずれであってもよい。
一つの実施形態において、本明細書に記載の多孔性基材は、特定の材料、粒子サイズおよび/または孔径などの特性によって特定され得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の多孔性基材の材料は、酸化ケイ素(シリカ)(例えば、ケイ酸カルシウム)、ゼオライト、セルロース、湿熱処理デンプン、サイクロデキストリン、ポリウレタン発泡体、発泡ポリスチレンまたは樹脂であり得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の多孔性基材は、1~500nmの孔径の孔を含んでもよく、例えば、約2~200nm、約5~100nm、約10~70nm、少なくとも約1nm、少なくとも約2nm、少なくとも約5nm、少なくとも約7nm、少なくとも約10nm、少なくとも約15nm、少なくとも約20nm、少なくとも約30nm、もしくは少なくとも約40nm、かつ/または約500nm未満、約200nm未満、約150nm未満、約100nm未満、約90nm未満、約80nm未満、約70nm未満、約60nm未満、約50nm未満、約40nm未満、もしくは約20nm未満、あるいはこれらの任意の上限値および下限値の組み合わせで表される範囲内の孔径の孔を含み得る。一つの実施形態において、本明細書に記載の多孔性基材は、上記の値の孔径を最頻値とする孔を含んでもよい。
一つの実施形態において、本明細書に記載の多孔性基材は、0.1~50mmの粒子サイズの粒子であってもよく、例えば、約0.2~30mm、約0.5~20mm、約1~15mm、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.2mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約0.7mm、少なくとも約1mm、少なくとも約1.5mm、少なくとも約2mm、少なくとも約5mm、少なくとも約10mm、もしくは少なくとも約15mm、かつ/または約50mm未満、約40mm未満、約30mm未満、約20mm未満、約15mm未満、約10mm未満、約7mm未満、もしくは約5mm未満、あるいはこれらの任意の上限値および下限値の組み合わせで表される範囲内の粒子サイズの粒子を含み得る。一つの実施形態において、本明細書に記載の多孔性基材は、上記の値の粒子サイズを最頻値とする粒子状であり得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の徐放剤は、揮発成分および放出補助剤が含浸された多孔性基材を含み得る。一つの実施形態において、本明細書に記載の揮発成分および放出補助剤が含浸された多孔性基材は、不燃性であり得、例えば、ロウソクの炎と接触させても引火しない。一つの実施形態において、本明細書に記載の徐放剤は、不燃性であり得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の徐放剤において、揮発成分の重量は、多孔性基材の重量の約1~500%であってもよく、例えば、約5~400%、約10~300%、約20~200%、少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、もしくは少なくとも約50%、かつ/または約500%未満、約400%未満、約300%未満、約200%未満、もしくは約150%未満、あるいはこれらの任意の上限値および下限値の組み合わせで表される範囲内の割合であり得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の徐放剤において、揮発成分の重量は、放出補助剤の重量の約1~500%であってもよく、例えば、約5~400%、約10~300%、約20~200%、少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、もしくは少なくとも約50%、かつ/または約500%未満、約400%未満、約300%未満、約200%未満、もしくは約150%未満、あるいはこれらの任意の上限値および下限値の組み合わせで表される範囲内の割合であり得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の徐放剤は、さらに添加成分を含んでもよい。添加成分としては、例えば、抗酸化剤、界面活性剤、有機溶剤、高分子材料などが挙げられるが、これらに限定されない。
抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸、塩酸システイン、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α-トコフェロール、カロテノイド(例えば、ビタミンA)、ポリフェノール(例えば、カテキン)などが挙げられるが、これらに限定されない。一つの実施形態において、本明細書に記載の揮発成分の分解または変性の防止のために、アスコルビン酸を添加することが有用であり得る。実施例に示すように、発明者らは、単独では取り扱いが困難であり、徐放が不十分である2メチルチアゾリンを、ジプロピレングリコール(DPG)および抗酸化剤(アスコルビン酸)と組み合わせることで予想外に取り扱い性の改善、長期間の持続放出が得られることを見出した。
界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。例えば、陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、モノアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩などが挙げられる。これらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン塩などが挙げられる。非イオン界面活性剤としては、例えば、ノニルフェニルエーテルや高級アルコールの酸化エチレン付加物に代表される、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーなどが挙げられる。両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、カルボベタイン、ヒドロキシスルホベタインなどのベタイン型、イミダゾリン型の両性界面活性剤などが挙げられる。
有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール又はプロピレングリコール、それらの重合物であるポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ジエチレングリコール、メチルカルビトール、カルビトール、ブチルカルビトール、プロピルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、グリセリン及びその誘導体などの溶剤が挙げられる。
高分子材料としては、例えば、シリコンゴム、アクリルゴム、グアーガム、ローカストビーンガム、天然ゴム、ウレタンゴム、エチレン-プロピレンゴム(EPR)、エチレン-プロピレン-ジエン系ゴム(EPDM)、スチレン-ブタジエン系ゴム(SBRやSEBRなど)のごときゴム系材料;ポリビニルアルキルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、カルボキシルビニルポリマー、ビニルピロリドン/酢酸ビニルアルキルアミノアクリル酸共重合体、メタカルボキシベタイン/メタカルボキシエステル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、部分鹸化エチレン/酢酸ビニル共重合体、部分鹸化ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリアルキレンオキシドなどの合成高分子;キチン、キトサン、デンプン、コラーゲン、プルラン、エチルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、フタレートメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの天然系高分子材料などが挙げられる。
(製品)
一つの局面において、本開示は、本明細書に記載の徐放剤を含む製品を提供する。一つの実施形態において、製品の用途は、揮発成分の用途と同じである。一つの実施形態において、製品は、本明細書に記載の徐放剤を含む容器を含み、一つの実施形態において、本明細書に記載の徐放剤の成分は、この容器の開口部のみを通過できる。一つの実施形態において、容器の開口部には、明細書に記載の揮発成分を通過させるフィルターを設置することができる。フィルターを設置することで、揮発成分の放出の持続が改善され得る。好ましい実施形態において、このフィルターは、揮発成分との相溶性を示さない材料のものが選択され得る。一つの実施形態において、このフィルターは、連続気泡材料であり得る。一つの実施形態において、このフィルターは、メラミン樹脂製であり得る。一つの実施形態において、このフィルターは、約1~100kg/m、約2~50kg/m、または約5~20kg/mの密度であり得る。一つの実施形態において、このフィルターは、容器の開口部の内径より大きな径を有してもよく、例えば、容器の開口部の内径より約1~50%、約2~30%、約5~20%、約7~15%、または約10%大きな径を有し得る。フィルターが、容器の開口部の内径より大きな径を有し、これを押し込むように開口部に取着することで揮発成分の徐放性がさらに改善され得る。
一つの実施形態において、本開示の製品は、任意の好適な量の本開示の徐放剤または本開示の揮発成分を含み得るが、例えば、1つあたり、約1~1000g、例えば、約2~500g、約5~200g、約10~100g、少なくとも約1g、少なくとも約2g、少なくとも約5g、少なくとも約10g、少なくとも約20g、もしくは少なくとも約30g、かつ/または約1000g未満、約500g未満、約300g未満、約200g未満、約150g未満、約100g未満、約70g未満もしくは約50g未満、あるいはこれらの任意の上限値および下限値の組み合わせで表される範囲内の割合の本開示の徐放剤または本開示の揮発成分を含み得る。
一つの実施形態において、本開示の製品は、28℃において体積20Lのチャンバーに製品を入れ、0.5回/時の条件で換気を行いで測定した場合に、少なくとも5日間、少なくとも10日間、少なくとも15日間、少なくとも20日間、少なくとも25日間、少なくとも30日間、少なくとも40日間、少なくとも50日間、少なくとも60日間、少なくとも70日間、少なくとも80日間、少なくとも90日間、または少なくとも100日間にわたって2ppm以上の本明細書に記載の揮発成分を提供し得る。
(製造方法)
一つの実施形態において、本開示の徐放剤は、揮発成分および放出補助剤を多孔質基材に含浸させることによって作製され得る。揮発成分および放出補助剤は、別々に多孔質基材に含浸させてもよいし、これらの混合物を多孔質基材に含浸させてもよい。好ましくは、揮発成分および放出補助剤の混合物が多孔質基材に含浸させられ得る。多孔質基材の量に対して過剰量の揮発成分および/または放出補助剤は、一部が多孔質基材に含浸され、一部は多孔質基材の外部に存在し得るが、本明細書では、この場合も揮発成分および/または放出補助剤が多孔質基材に含浸されていると表現され得る。一つの実施形態において、多孔質基材には、さらに添加成分を含浸させてもよく、添加成分は、揮発成分および放出補助剤と一緒に含浸させてもよいし、別々に含浸させてもよい。一つの実施形態において、多孔質基材に成分(揮発成分、放出補助剤、添加成分など)を含浸させる工程は、成分を含む組成物(有機溶剤を含んでもよい)を多孔質基材に接触させる工程を含むことができ、必要に応じて、温度、圧力、湿度、処理時間を調整することができる。一つの実施形態において、多孔質基材は、放出補助剤および/または添加成分でコーティングしてもよく、例えば、高分子量の物質(例えば、約200Da以上、約300Da以上、約400Da以上、または約500Da以上の分子量)は、コーティングに使用され得る。
(本発明の徐放剤の使用)
一つの局面において、本開示は、本明細書に記載の徐放剤または製品の使用を提供する。本明細書に記載の徐放剤または製品を任意の好適な場所に設置することで、揮発成分が長期にわたって放出され得る。
一つの実施形態において、本明細書に記載の徐放剤または製品は、その中に含まれる揮発成分の用途のために使用され得る。一つの実施形態において、本明細書に記載の徐放剤または製品は、生物忌避、動物忌避、昆虫忌避、殺虫、防虫、殺菌、防カビ、芳香、または清涼のために使用され得る。一つの実施形態において、本明細書に記載の徐放剤または製品は、動物の忌避のために使用することができ、具体的な実施形態において、ネズミ忌避のために使用され得る。
一つの実施形態において、本開示の徐放剤は、少なくとも5日間、少なくとも10日間、少なくとも15日間、少なくとも20日間、少なくとも25日間、少なくとも30日間、少なくとも40日間、少なくとも50日間、少なくとも60日間、少なくとも70日間、少なくとも80日間、少なくとも90日間、または少なくとも100日間にわたって2ppm以上の本明細書に記載の揮発成分を提供するように使用され得る。
(注記)
本明細書において「または」は、文章中に列挙されている事項の「少なくとも1つ以上」を採用できるときに使用される。「もしくは」も同様である。本明細書において「2つの値」の「範囲内」と明記した場合、その範囲には2つの値自体も含む。
本明細書において引用された、科学文献、特許、特許出願などの参考文献は、その全体が、各々具体的に記載されたのと同じ程度に本明細書において参考として援用される。以上、本開示を、理解の容易のために好ましい実施形態を示して説明してきた。
以下に、実施例に基づいて本開示を説明するが、上述の説明および以下の実施例は、例示の目的のみに提供され、本開示を限定する目的で提供したのではない。従って、本発明の範囲は、本明細書に具体的に記載された実施形態にも実施例にも限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
以下の実施例において、略語はそれぞれ以下を指す。
2MT: 2メチル2チアゾリン
DPG: ジプロピレングリコール
ODDL: オクチルドデカノール
(実施例1:放出補助剤の効果)
固体基材からの揮発成分(2MT)の放出を持続させるための好ましい条件を検討した。
固体基材はケイ酸カルシウム粒子(サンワマルメ、三和インセクティサイド、和歌山)を使用した。各種放出補助剤が揮発成分の放出に及ぼす影響を調べるために、2MTをDPGまたはODDLと混合した後、これを混合しながらケイ酸カルシウム粒子に含浸させ、室温で静置した。
DPGおよびODDLのいずれを添加した場合も2MTの長期間にわたる放出が認められたが、DPGの方がより長期間にわたる2MTの放出をもたらした。
(実施例2:抗酸化剤の効果)
長期間にわたる使用において揮発成分が分解される可能性が考えられたため、抗酸化剤の使用を検討した。
ケイ酸カルシウム粒子に対して以下の成分(単位=g)を添加して各試料を調製した。
具体的には、2MTをDPGまたはアスコルビン酸を添加したDPGと混合した後、これを5gのケイ酸カルシウム粒子に含浸させた。使用する場合、流動パラフィンで粒子をコーティングした。その後、室温において、無換気の条件でドアを閉めた建物の一室にこれを静置し、それぞれの測定時点において部屋内の2MTの濃度(ppm)を測定した。
結果を以下に示す。

(単位は、ppmである。)
アスコルビン酸を添加した試料では、時間経過後の2MT検知量が高かったため、アスコルビン酸などの保護剤には、揮発成分の放出を持続させる働きがあると考えられた。
(実施例3:蓋の選択によるさらなる放出制御)
さらに長期間の持続放出を可能とするため、2MT含浸ケイ酸カルシウム粒子を入れた容器につける蓋の効果を検討した。試験には、ケイ酸カルシウム粒子10gに2MT:4g、DPG:10g、およびアスコルビン酸:0.4gを含浸させたものを使用した。この2MT含浸ケイ酸カルシウム粒子を以下の封入条件に供した。

*1ポリエチレンテレフタレート(PET)製容器
*2バソテクトG+(イノアック、愛知・東京)(密度約9.2kg/mのメラミン樹脂製の連続気泡材料)
室温において、無換気の条件でドアを閉めた建物の一室にこれらの試料を静置し、20日後に部屋内の2MTの濃度(ppm)を測定した。結果を以下に示す。
スポンジ蓋を使用することで2MTの放出持続性が向上した。
(実施例4:組成の最適化)
さらに長期間の持続放出を可能とするための好適な条件を検討した。以下の表に示す条件で比較を行った。
この実施例では、放散性持続試験は、大阪産業技術研究所に委託して実施した。具体的には、28℃において体積20Lのチャンバーに各試料を入れ、0.5回/時の条件で換気を行い、それぞれの測定時点におけるチャンバー内の2MTの濃度(ppm)を測定した。

フェルト蓋をおよびスポンジ蓋は、容器の開口部の内径と同一の径となるように作製した
結果を図1に示す。改良処方では、2ppmを超える濃度の2MT放出が40日以上持続され、長期間にわたって有効濃度における2MTの放出が可能であることが確認された。
次に、蓋の種類を変更して同様の実験を行った。2MT4g、DPG10gおよびアスコルビン酸0.4gを混合し、これを混合しながらケイ酸カルシウム粒子10gに含浸させた。なお、この粒子は不燃性であった。蓋は以下の2種類を使用した。
・試料1=上記表5の改良処方と同一
・試料2=バソテクトG+(イノアック、愛知・東京)(密度約9.2kg/mのメラミン樹脂製の連続気泡材料)(スポンジ蓋は、容器の開口部の内径より10%大きくなるように作製し、押し込むように開口部に取着した)
・試料3=CFH-50(イノアック、愛知・東京)(密度約30±3kg/mのポリエーテル系ウレタン製の連続気泡材料)(スポンジ蓋は、容器の開口部の内径より10%大きくなるように作製し、押し込むように開口部に取着した)
結果を図2に示す。スポンジ蓋の径を大きくした両方の試料(試料2、3)において60日間を超える長期間にわたって2ppm以上の2MT濃度が維持されるというさらなる持続放出が達成された。この試験期間においては、より低密度の(目の粗い)蓋を使用した試料2の方がわずかに優れた持続放出をもたらした。
(実施例5:温度比較)
低温における持続放出を確認した。上記実施例と同様に、2MT4g、DPG10gおよびアスコルビン酸0.4gを混合し、これを混合しながらケイ酸カルシウム粒子10gに含浸させて試料を調製した。
温度条件を28℃から約-5℃に変更した以外は、実施例4の試料2と同様の条件で放散性持続試験を行った。結果を図3に示す。低温条件でも2MTが放出されることを確認し、またさらに長期の持続放出が可能であった。
以上のように、本開示の好ましい実施形態を用いて本開示を例示してきたが、本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願及び他の文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本開示は、通常の条件では短時間で拡散して喪失されてしまう揮発成分の長期間にわたる放出を可能とする徐放剤を提供する。このような徐放剤は、揮発成分を有効成分とする製品の寿命を延長させ、需要者にとって優れた利便性を提供する。


Claims (11)

  1. 揮発成分と放出補助剤とアスコルビン酸とを含む多孔質基材を含む、前記揮発成分の徐放剤であって、
    前記揮発成分が、以下の構造:

    (式中、R 、R およびR はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン原子、C 1~6 アルキル基またはC 1~6 アルキルチオ基である)
    を有する、徐放剤
  2. 前記放出補助剤がジプロピレングリコール、オクチルドデカノール、流動パラフィン、またはエチルカルビトールを含む、請求項1に記載の徐放剤。
  3. 前記放出補助剤がジプロピレングリコールを含む、請求項1に記載の徐放剤。
  4. 前記揮発成分が2-メチル-2-チアゾリンまたはその塩を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の徐放剤。
  5. 前記多孔性基材がケイ酸カルシウム粒子を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の徐放剤。
  6. 動物用忌避剤である、請求項1~のいずれか一項に記載の徐放剤。
  7. 請求項1~のいずれか一項に記載の徐放剤を含む、動物用忌避製品。
  8. 前記動物用忌避製品の容器の開口部に設置されたフィルターをさらに備える、請求項に記載の動物用忌避製品。
  9. 前記フィルターが連続気泡材料である、請求項に記載の動物用忌避製品。
  10. 前記フィルターがメラミン樹脂製である、請求項またはに記載の動物用忌避製品。
  11. 28℃において体積20Lのチャンバーに前記動物用忌避製品を入れ、0.5回/時の条件で換気を行い測定した場合に、少なくとも5日間にわたって2ppm以上の前記揮発成分を提供する、請求項7~10のいずれか一項に記載の動物用忌避製品
JP2019155890A 2019-08-28 2019-08-28 揮発成分の徐放剤 Active JP7333908B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019155890A JP7333908B2 (ja) 2019-08-28 2019-08-28 揮発成分の徐放剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019155890A JP7333908B2 (ja) 2019-08-28 2019-08-28 揮発成分の徐放剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021031471A JP2021031471A (ja) 2021-03-01
JP7333908B2 true JP7333908B2 (ja) 2023-08-28

Family

ID=74677110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019155890A Active JP7333908B2 (ja) 2019-08-28 2019-08-28 揮発成分の徐放剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7333908B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002128617A (ja) 2000-10-23 2002-05-09 Takuzo Amano 忌避剤組成物
JP2002173401A (ja) 2000-12-05 2002-06-21 Daiho Koryo Kk 動物用忌避剤
JP2006081971A (ja) 2004-09-14 2006-03-30 Erubu:Kk 機能性材料、フィルタ、化粧品原材料用組成物及び食品添加物並びにその機能性材料の製造方法
WO2011096575A1 (ja) 2010-02-08 2011-08-11 財団法人大阪バイオサイエンス研究所 動物用忌避剤
JP2014101349A (ja) 2012-10-25 2014-06-05 Lion Corp 燻煙型殺虫剤および燻煙型殺虫装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53107416A (en) * 1977-02-26 1978-09-19 Dainippon Jochugiku Kk Sustaining for effect of volatile pesticide

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002128617A (ja) 2000-10-23 2002-05-09 Takuzo Amano 忌避剤組成物
JP2002173401A (ja) 2000-12-05 2002-06-21 Daiho Koryo Kk 動物用忌避剤
JP2006081971A (ja) 2004-09-14 2006-03-30 Erubu:Kk 機能性材料、フィルタ、化粧品原材料用組成物及び食品添加物並びにその機能性材料の製造方法
WO2011096575A1 (ja) 2010-02-08 2011-08-11 財団法人大阪バイオサイエンス研究所 動物用忌避剤
JP2014101349A (ja) 2012-10-25 2014-06-05 Lion Corp 燻煙型殺虫剤および燻煙型殺虫装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021031471A (ja) 2021-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Cho et al. Toxicity of imidazolium salt with anion bromide to a phytoplankton Selenastrum capricornutum: effect of alkyl-chain length
CN106538583A (zh) 长效消毒抗菌组合物、其涂布方法和用于涂层的再生方法
DE60225571D1 (de) Stabilisierung aktiver wirkstoffe durch formulierung als nanopartikuläre zusammensetzungen
WO2008094479A1 (en) Inhibition of bacterial biofilms with imidazole derivatives
UA93714C2 (ru) Комбинация активных веществ c инсектицидным действием, применение комбинации kak средства для борьбы c вредителями
JP7333908B2 (ja) 揮発成分の徐放剤
JPWO2019198505A1 (ja) 害虫忌避剤、及び害虫忌避製品
WO2011030061A3 (fr) Utilisation d'ethers de glycerol comme activateurs des effets biologiques d'une substance herbicide, fongicide ou insecticide
JP4680606B2 (ja) 水系防カビ剤
KR970702850A (ko) 알파-(피라졸-3-일)-옥시메틸렌-페닐부텐산 메틸 에스테르 및 유해 진균 또는 동물 해충에 대한 그의 용도(Alpha-(Pyrazol-3-yl)-Oxymethylene-Phenylbutenic Acid Methyl Esters and the Use Thereof Against Harmful Fungi or Animal Pests)
WO2014191367A1 (fr) Composition antimicrobienne à base de silicone
JP2007302706A (ja) ホルムアルデヒド分解剤及びその使用方法
JP2016202868A (ja) 燻煙防カビ方法
FR2880883B1 (fr) Nouveaux derives de trimethylcyclododecatriene, leur utilisation et produits parfumes les contenant
JP6225354B2 (ja) 燻煙剤
KR20210041899A (ko) 고상 과초산 소독제
EP1922302B1 (en) Biocidal use of active aromatic sulfonamide compositions
DE69618096D1 (de) Neue carbonsäure-derivate, verfahren zur herstellung und diese verbindungen enthaltende insektizide
RU2543345C2 (ru) Состав полимерной деконтаминирующей (дезинфицирующей) рецептуры на основе пероксосольвата фторида калия для получения прочных и малопроницаемых пленок, защищающих и деконтаминирующих поверхности в гермозамкнутых объемах различных объектов
JP3151016B2 (ja) 気化性防菌防カビ剤および防菌防カビ方法
US2946717A (en) Insect repellent composition and method for repelling insects
JP4986593B2 (ja) ネコ忌避剤
FR2895264A1 (fr) Complexe d'argent et son utilisation pour produit d'hygiene ou de sante anti-bacterien et le produit comportant le complexe
JPH08268816A (ja) 抗菌防臭スプレー用組成物
JP2011020968A (ja) 水系防カビ剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230424

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230621

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230728

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230807

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7333908

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150