以下、本発明のシステムを適用した場合の実施形態について説明する。なお、各実施形態は本発明を説明する都合上記載したものであり、本発明の技術的範囲が以下の実施形態に限定されるものではない。
[1.第1実施形態]
[1.1 全体構成]
図1は、表示装置10と、サーバ装置20とを含むシステム1を示す概略図である。システム1は、表示装置10を、1又は複数台有している。表示装置10は、例えばタブレット型の端末装置や、ノートパソコンといった情報処理装置であってもよいし、電子ホワイトボードのような表示装置であってもよい。
表示装置10は、1又は複数のユーザが使用可能である。ここで、ユーザは、一般ユーザのみが利用してもよいし、一般ユーザと管理者ユーザとに分けて利用してもよい。一般ユーザと管理者ユーザとに分けて利用する場合、例えば一般ユーザの表示装置10と、管理ユーザの表示装置10と振り分けてよい。具体的には、表示装置10の識別情報(例えば、IPアドレス、マシン名等)により、表示装置10を一般ユーザ向けと、管理者ユーザ向けと振り分けることができる。
また、各ユーザは、表示装置10において、システムを利用するときに、ユーザ毎の識別情報を用いたログイン処理(例えば、ログインID及び/又はログインパスワード、生体認証等)を実行してもよい。表示装置10においてログイン処理が実行されることで使用するユーザが特定され、例えば管理者の表示装置10や、一般ユーザの表示装置10と特定してもよい。
本システムでは、サーバ装置20に記憶されているドキュメントやコメントを、サーバ装置20に接続する表示装置10が参照することで、それぞれの表示装置でドキュメントにコメントを付加して表示することができる。
なお、サーバ装置20で実現する機能を実行するアプリケーションを表示装置10で実行することにより、当該表示装置10がサーバ装置20として機能してもよい。この場合、何れかの表示装置の1つである第1の表示装置がサーバ装置となり、他の表示装置(第2の表示装置)が、第1の表示装置に接続することで本システムを実現できる。
図2(a)を参照して、システム1の第1の構成に基づく、システム全体の動作の概要について説明する。
(1)表示装置10Hがサーバ装置として機能する。この場合、管理者であるユーザHが利用する表示装置10Hにおいて、ユーザHは、ドキュメントを選択する(F10)。このとき、ユーザHは、ドキュメントに対して自らコメントを付加してもよい。コメントは、ドキュメントとは別のファイル(データ)として記憶されてもよい。
(2)ユーザAは、ユーザAが利用する表示装置10Aにおいて、表示装置10Hからドキュメントと、必要に応じてコメントを読み出す(F12)。
(3)ユーザAは、読み出されたドキュメントにコメントを付加する処理を実行する(F14)。
(4)ユーザAがドキュメントに付加したコメントは、表示装置10Hに送信される(F16)。表示装置10Hは、受信したコメントに基づいて、ドキュメントに対応するコメントを更新することで、ドキュメントに、ユーザAが付加したコメントが反映されることになる。
(5)同様に、ユーザB、ユーザCでも、ユーザHが選択したドキュメントにコメントを付加する処理を実行する。
このように、本システムを利用することで、各ユーザはドキュメントに対してそれぞれコメントを付加することが可能である。また、本システムでは、ドキュメントと、コメントとを異なる記憶領域(例えば、異なるファイル)に記憶することから、ドキュメントのバージョンに関わらずユーザが柔軟にコメントを付加することができる。
システム1の第2の構成としては、表示装置10とは異なるサーバ装置20において、ドキュメントや、コメントを管理する構成である。図2(b)に示すように、表示装置10は、それぞれサーバ装置20と通信可能に構成されている。サーバ装置20は、ドキュメントや、コメントに関するデータを記憶する。表示装置10は、それぞれサーバ装置20を参照することで、第1の構成と同じ動作が実現できる。
なお、表示装置10と、サーバ装置20とは、ドキュメントとコメントとを別に送受信してもよいし、1つのコンテンツとして送受信してもよい。すなわち、コンテンツには、ドキュメントに関する情報と、コメントに関する情報とが含まれる。
第3の構成としては、表示装置10を1台で構成する。例えば、図2(c)に示すように、表示装置10が電子黒板(IWB:Interactive Whiteboard)で利用されるような大型の表示装置であったり、テーブル型の表示装置であったりする場合は、1台の表示装置で実現することも可能である。この場合、コメントを付加するユーザの判定は、入力装置15を利用して判定したり、入力時に切替操作を行って判定したりしてもよい。また、1台のタブレット型の表示装置を利用して、各自がそれぞれコメントを付加してもよい。
なお、以下の説明は、第2の構成であるサーバ装置20に、1又は複数の表示装置10が接続されているシステムで実現する場合について説明する。上述したように、コメントを付加した利用者を判定することで、いわゆる当業者であれば第1の構成、第3の構成にも適用できる。
[1.2 機能構成]
[1.2.1 表示装置]
つづいて、表示装置10の機能構成について説明する。各構成は、動作に必要なものを備えれば十分であり、必須の構成ではない。
制御部100は、表示装置10の全体を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部150に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の演算装置(例えばCPU(Central Processing Unit))により構成される。
また、制御部100は、プログラムを実行することにより、コメント処理部102、表示設定部104として動作する。
コメント処理部102は、ユーザから入力された操作に応じてコメントを入力・変更・削除といった編集処理を実行する。コメント処理部102は、ユーザにより入力されたコメントに、必要な情報を付加して記憶部150のコメント情報154に記憶する。また、コメント処理部102は、サーバ装置20に記憶されている、コメント情報を直接送受信してもよい。
また、コメント処理部102は、ユーザから入力されたテキストをコメントとして処理可能であり、ユーザから入力された手書き画像(画像データ)をコメントとして処理可能である。例えば、コメント処理部102は、ユーザからソフトウェアキーボードや、ハードウェアキーボードから入力された場合はテキストのコメントの入力を受け付ける。また、コメント処理部102は、タッチパネルにより手書き画像が描画された場合や、操作ペンで描画された場合は、手書き画像のコメントの入力を受け付ける。また、コメント処理部102は、タッチボタンや操作によって、テキストによるコメントと、手書き画像によるコメントとを切り替えて入力を受け付けてもよい。
さらに、コメント処理部102は、手書き画像から文字認識することでテキストに変換してもよいし、テキストを画像化してもよい。本実施形態では、ユーザは、テキスト入力と、手書き入力とを意識しないでコメントを付加することができる。
さらに、コメント処理部102は、ユーザが付加するコメントとして、スタンプのような画像を処理してもよい。また、コメント処理部102は、他のファイルをコメントに添付して入力してもよい。
なお、コメント処理部102は、その他の一般的な編集処理、例えば挿入、削除、変更、置換、移動といった操作や、文字種の変更、カーソルの移動、フォントの変更、線の色・太さの変更、線の変形といった公知の編集処理は実行可能である。
表示設定部104は、制御部100が、表示するコメントを抽出対象に基づいてフィルタリングするための設定を行う。本実施形態では、全てのユーザのコメントを表示する設定とするが、例えば、抽出対象として特定のユーザのコメントのみを表示するといった設定をすることができる。
表示部110は、ドキュメントや、コメントを表示したり、表示装置10の各種状態や、操作入力の状態を表示したりする。例えば、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)や、有機ELパネル、電気泳動方式を利用した電子ペーパ等により構成されている。
入力部120は、利用者からの操作入力を受け付ける。例えば、静電容量式や、感圧式のタッチパネルにより構成される。入力部120は、タッチパネルと操作ペンを組み合わせてもよいし、キーボード、マウスといった入力装置であってもよい。その他にも、例えばマイク等と組み合わせて音声入力を行う等、入力部120は、ユーザが情報を入力できればよい。
また、入力部120は、ユーザから入力の操作があった位置を入力位置として制御部100に出力する。入力位置は、例えばタッチパネルにおいて検出された位置として、表示部110に表示されている表示画面上の座標であることが好ましい。それ以外にも、カーソルの位置(文章中の行、列の位置)や、配置されているレイアウトの情報(例えば、ボタン上や、スクロールバー上)といった位置であってもよい。
記憶部150は、表示装置10の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部150は、例えば、半導体メモリであるSSD(Solid State Drive)や、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。また、記憶部150は、ドキュメント情報152と、コメント情報154と、ユーザ情報156とを記憶している。
ドキュメント情報152は、ドキュメントと、ドキュメントに関する情報を記憶している。制御部100は通信部160を介してサーバ装置20から受信したドキュメント情報を記憶する。例えば、図4(a)に示すように、ドキュメント情報152は、以下の情報が含まれている。
・ドキュメントID:ドキュメントを識別するための情報。
・ドキュメント:ドキュメントに関する情報。本実施形態では、ドキュメントは、1又は複数のページを含む画像である。それ以外にも、例えば、文章ファイル、画像ファイル、PDF(Portable Document Format)ファイル、オフィスファイル等であってもよい。これらのドキュメントとしては、実際のデータが記憶されてもよいし、ドキュメントのデータ(例えば、ドキュメントファイル)が記憶されている場所(例えば、フォルダの場所、URL(uniform resource locator))が記憶されてもよい。
・所有者:所有者に関する情報。所有者は、通常は管理者であるが、別であってもよい。また、所有者は上述したドキュメントの情報として持たせてもよい。
・Ver:ドキュメントのバージョン。
・コメントIDリスト:コメントIDのリスト。当該ドキュメントに付加あれたコメントに対応するコメントIDが含まれている。
コメント情報154は、ユーザがドキュメントに付加したコメントと、当該コメントに関する情報を記憶している。コメント情報154は、サーバ装置20から受信した情報と、表示装置10で生成した情報とが含まれる。例えば、図4(b)に示すように、コメント情報154は、以下の情報が含まれている。
・コメントID:コメントを識別するための情報。
・ドキュメントID:コメントに対応するドキュメントを識別するための情報。
・ページ番号:ドキュメントの中でコメントが付加されているドキュメント内のページ番号の情報。なお、ドキュメントが単一ページの場合は記憶する必要はない。
・位置:ドキュメントの中でコメントが付加されている位置の情報。当該ドキュメント又はドキュメントのページ内での位置であり、例えば座標(XY座標)で示される。ドキュメントがテキストデータ等の文章データの場合、行・列で表されてもよい。
・作成者:コメントの作成者に関する情報。
・属性:コメントの属性。コメントの属性を示しており、例えば「承認」「却下」「保留」「解決」といった業務フローの状態や、「お気に入り」「メモ」「後で確認」といった内容が記憶される。
・参照先ID:当該コメントが参照するコメント(親コメント)を識別するための情報。ユーザが、コメントを階層的に付加した場合に、親となるコメントを識別するため、親となるコメントIDを記憶する。なお、親と子のコメントとなるような、関連のあるコメントをコメント群と表現する。
・内容(コメント):実際にユーザが入力した(付加した)コメントの内容を示す情報。内容には、例えば、入力されたコメントのテキストデータ、手書き入力された場合の画像データ、添付ファイルに関するデータ等が記憶される。また、コメントの内容により、コメントの種別(テキスト/画像等)が特定される。コメントの種別は、単に「テキスト」「画像」「ファイル」を示す場合もあれば、例えば「テキスト+ファイル」といった、テキストのコメントと、添付ファイルがあることを示してもよい。本実施形態では、内容に基づいてコメントの種別が特定されるが、例えばコメントの種別を示す情報を記憶してもよい。
ユーザ情報156は、ユーザに関する情報を記憶している。例えば、ユーザを識別するための情報として、ユーザのログインID、パスワード、氏名、使用端末、ユーザの生体情報、使用する入力ペンのID等を記憶してもよい。すなわち、ユーザは、ユーザ情報156に基づいてサーバ装置20にログイン(又は、サーバ装置20が提供するシステムにログイン)することができる。
通信部160は、他の装置、特にサーバ装置20と通信を行う。例えば、LAN(Local Area Network)に接続して、サーバ装置20とコメントに関する情報を送受信したり、ドキュメントを送受信したりする。通信方式は、一般的なイーサネット(登録商標)であるLANの他にも、LTE/4G/5Gといった通信を利用してもよい。
なお、上述した各構成は、必要に応じた機能を表示装置10が備えていればよい。例えば、管理者でないユーザ(一般ユーザ)が使用する表示装置10や、サーバ装置20に各データを記憶する場合であればドキュメント情報152、コメント情報154は記憶部150に記憶する必要はない。
図3に記載された表示装置10の構成は、少なくとも制御部100、記憶部150及び通信部160を備えていればよく、本実施形態における動作を実現できるものを備えていればよい。また、一部の機能は外部の装置で実現されてもよい。例えば、表示部110を、ディスプレイ等の外部装置として構成してもよい。すなわち、表示装置10は、表示装置と、表示装置を制御する装置とで構成されてもよく、制御部100、記憶部150は、表示装置を制御する装置に備えていればよい。
[1.2.2 サーバ装置]
サーバ装置20の機能構成について説明する。各構成は、動作に必要なものを備えれば十分であり、図3の構成が必須ではない。
制御部200は、サーバ装置20の全体を制御するための機能部である。制御部200は、記憶部250に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の演算装置(例えばCPU(Central Processing Unit))により構成される。
また、制御部200は、プログラムを実行することにより、ドキュメント生成部202、コメント情報処理部204として動作する。
ドキュメント生成部202は、受信したデータやファイル等からドキュメントを生成する。ここでドキュメントとは、表示装置10で表示可能なファイルであり、本実施形態では1又は複数の画像により構成されている。例えば、文章ファイル、表計算ファイル、HTMLファイル、PDFファイル等といった各種ファイル、データを、画像に変換し、ドキュメントとして出力する。このとき、ドキュメントに文字情報を付加してもよい。また、ドキュメントは1又は複数のページを有する画像であってもよいし、ページ単位の画像群で構成されていてもよい。
ドキュメント生成部202は、生成したドキュメントに、関連する情報を付加し、ドキュメント情報252に記憶する。
コメント情報処理部204は、コメント情報に関する処理を実行する。例えば、コメント情報254から、表示装置毎(ユーザ毎)に適切なコメント情報を生成する。また、表示装置10から受信されたコメント情報に基づいて、コメント情報254を更新する。コメント情報処理部204がコメント情報254を更新するタイミングは、表示装置10からコメント情報を受信したタイミングであってもよいし、所定時間毎に更新してもよい。コメント情報処理部204が、各表示装置10で入力されたコメントを、コメント情報254に反映する。これにより、システム1は、表示装置10が異なっている場合(利用するユーザが異っている場合)でも、ドキュメントに同一のコメントを表示することができる。
記憶部250は、サーバ装置20の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部250は、例えば、半導体メモリであるSSD(Solid State Drive)や、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。また、記憶部250は、ドキュメント情報252と、コメント情報254と、ユーザデータベース(DB)256とを記憶している。
ドキュメント情報252は、ドキュメント生成部202から出力されたドキュメントに関連する情報を付加したドキュメント情報を記憶する。ドキュメント情報のデータ構成は、ドキュメント情報152で説明したデータ構成(例えば、図4(a)で示したもの)と略同一である。
コメント情報254は、ドキュメントに関連する情報を付加したコメント情報を記憶する。コメント情報254のデータ構成は、コメント情報154で説明したデータ構成(例えば、図4(b)で示したもの)と略同一である。
ドキュメント情報252及びコメント情報254は、実施形態の説明の都合上、1つのドキュメントがサーバ装置20に記憶されていることとして説明する。この場合、サーバ装置20は、記憶しているドキュメント情報252を表示装置10に送信する。表示装置10は、受信したドキュメント情報252を受信する。
しかし、サーバ装置20が、複数のドキュメント情報を記憶している場合、その中から表示装置10で表示させるドキュメント情報を送信する。例えば、管理者が使用する表示装置10が、ドキュメント情報を選択したり、生成したりする。サーバ装置20は、管理者に対応する一般ユーザに対して当該ドキュメント情報を送信する。また、サーバ装置20は、送信したドキュメント情報に対応するコメント情報を特定する。
ユーザDB256は、サーバ装置20や、システム1にログインするユーザの情報を記憶している。例えば、ユーザを識別するための情報として、ユーザ毎にログインID、パスワード、氏名、使用端末、生体情報、使用する入力ペンのID等を記憶してもよい。また、ユーザ情報156は、ユーザ毎にアイコンを対応づけて記憶している。すなわち、システムを利用するユーザに関する情報を全て記憶している。
通信部260は、他の装置、特に表示装置10と通信を行う。例えば、LAN(Local Area Network)に接続して、表示装置10とコメントに関する情報を送受信したり、ドキュメントを送受信したりする。通信方式は、一般的なイーサネット(登録商標)であるLANの他にも、LTE/4G/5Gといった通信を利用してもよい。
図3に記載された構成は、サーバ装置20が備えていてもよいし、必要に応じてクラウドサーバに備えていてもよい。また、例えばユーザ認証のサービスや、ドキュメントから画像を生成するサービス等、必要に応じて外部のサービスを利用してもよい。
[1.3 処理の流れ]
本実施形態の主な処理の流れについて、図5及び図6のフローを参照して説明する。図5はサーバ装置20の処理であり、図6は表示装置10の処理である。
[1.3.1 サーバ装置の処理]
制御部200は、まずファイルを取得する(ステップS52)。このファイルは、本システム1において使用するファイルである。例えば、文章ファイル、表計算ファイル、HTMLファイル、JPG/TIFF等の画像ファイル、PDFファイルといった何れのファイルであってもよい。
制御部200がファイルを取得する取得先としては、例えば表示装置10から受信する。また、制御部200は、サーバ装置20にファイルが入力されてもよいし、クラウド上に記憶されたファイルを取得してもよい。
つづいて、制御部200(ドキュメント生成部202)は、受信したファイルを画像から構成されるドキュメントに変換する(ステップS54)。なお、制御部200が一度ファイルを画像に変換することで、ファイルによる互換性を向上させ、本システムにおいては何れのファイルも適切に表示することができる。また、所定の形式に揃えることで、表示装置10は高速に表示することが可能となる。
なお、本実施形態では、取得したファイルからドキュメントに変換するのは、ドキュメント生成部202が実行するが、外部のサービスを利用してもよい。また、表示装置10からサーバ装置にファイルを送信するときに、既に画像ファイルに変換して送信してもよい。また、ファイルを一度ドキュメント(画像)に変換せず、そのまま利用してもよい。
つづいて、制御部200(コメント情報処理部204)は、表示装置10でドキュメントを表示する場合(ステップS56;Yes)、表示装置用のコメント情報(以下、「装置用コメント情報」という)を生成する(ステップS58)。ここで、表示装置10でドキュメントを表示するタイミングは、サーバ装置20がトリガー(プッシュ型配信)となってもよいし、表示装置10がトリガー(プル型配信)となってもよい。
また、表示装置で表示するコメントが含まれる装置用コメント情報をコメント情報処理部204が生成する方法としては、以下のような場合が考えられる。
(1)ドキュメントに関連するコメントを、全て抽出して生成する
(2)ドキュメントに関連するコメントのうち、特定のユーザ(例えば、管理者及び/又は利用する一般ユーザのコメント)を抽出して生成する
(3)ドキュメントに関連するコメントのうち、コメントの属性(例えば、承認されているものだけ等)を抽出して生成する
つづいて、制御部200は、装置用コメント情報と、ドキュメント情報とを通信部260を介して表示装置10に送信する(ステップS60)。なお、ドキュメント情報と、装置用コメント情報とを、例えば1つのコンテンツとして送信してもよい。
つづいて、制御部200は、表示装置10から、少なくとも装置用コメント情報を受信する(ステップS62)。なお、本システム1が、ドキュメント情報と装置用コメント情報とを1つのコンテンツとして管理する場合は、コンテンツを受信し、装置用コメント情報を抽出する。
制御部200(コメント情報処理部204)は、装置用コメント情報に基づき、コメント情報254を更新する(ステップS64)。具体的には、コメント情報処理部204は、コメント情報254に、新たなコメントや属性を追加したり、既に記憶されているコメントや属性を変更・削除したりする。
[1.3.2 表示装置の処理]
表示装置10の処理について、図6を参照して説明する。制御部100が、図6の処理を実行するのは、サーバ装置20からドキュメント情報と装置用コメント情報とを受信し、記憶部150のドキュメント情報152、コメント情報154として記憶しているものとして説明する。
また、制御部100が、図6の処理を実行するときには、既にドキュメント情報152に含まれるドキュメントを表示部110に表示した後である。
制御部100は、表示部110に表示したドキュメントに対応するコメントが既にコメント情報154に記憶されている場合には、コメントに対応するアイコンを表示する(ステップS102)。
具体的には、制御部100は、現在表示しているドキュメント及び/又はドキュメントのページに対応するコメントIDを抽出する。そして、制御部100は、コメントIDに基づいて、コメントが付加された位置をコメント情報154から読み出す。そして、制御部100は、読み出した位置に、アイコンを表示する。これにより、アイコンは、ドキュメントに重畳して表示される。
ここでいうアイコンは、ユーザを識別するための図形、記号、文字のことをいう。ユーザがアイコンを視認することで、コメントを付加したユーザを識別できる表示であればよい。
制御部100は、コメント付加操作があったことを検出すると(ステップS104;Yes)、コメントを付加する処理を実行する(ステップS106~S116)。
具体的には、制御部100は、ユーザによりコメントを付加する操作があった位置(入力位置)を取得する(ステップS106)。コメントを付加する操作としては、例えば、以下のような操作である。
(1)ドキュメント上で、所定時間以上のタッチ操作を検出する。当該タッチ操作があった位置が入力位置となる。
(2)ドキュメント上で、通常と異なる操作(例えば、ダブルタップ等)を検出する。異なる操作があった位置が入力位置となる。
(3)ドキュメント上で位置が選択され、所定のコメント付加操作(例えば、メニューからコメント付加の操作がされる)を検出する。ドキュメント上で選択された位置が入力位置となる。
制御部100は、コメントを付加する操作による入力位置が、コメントが表示されている位置(コメント位置)であるかを判定する(ステップS108)。コメントを付加する操作による入力位置がコメント位置で行われた場合、制御部100は、既存のコメントに対する返信操作であると判定し、既に付加されているコメントにコメント返信欄を表示する(ステップS108;Yes→S110)。コメント返信欄は、コメントに対して返信を行うための入力欄である。例えば、制御部100は、返信元となるコメントの下に、ユーザがコメントを入力するための入力欄(コメント返信欄)を表示する。
ここで、コメント付加操作がコメント位置で行われた判定は、例えば以下のような位置であるかを判定する。
(1)入力位置が、アイコン上又はアイコン近傍である場合。
(2)入力位置が、既に表示されているコメント上、コメントと併せて表示された返信表示又はコメント近傍である場合。
また、制御部100は、コメントを付加する操作の入力位置がコメント位置で行われていないと判定した場合、コメント欄を新たに表示する(ステップS108;No→ステップS112)。
制御部100(コメント処理部102)は、コメント欄又はコメント返信欄において、コメント処理を実行する(ステップS114)。ユーザによりコメントが入力され、入力する操作が終了すると、コメント処理部102は、コメント情報154に入力されたコメントと、関連する情報とを含めて記憶する。
ここで、ユーザは、コメント欄又はコメント返信欄にコメントを入力することができる。入力するコメントとしては、テキスト(例えば、文字列)、図形(例えば、手書き画像)が入力可能である。また、ユーザは、コメント欄又はコメント返信欄にファイル(例えば、文章ファイル、画像ファイル、スライド、音声ファイル等)を添付することも可能である。制御部100は、入力されたコメントや、添付されたファイルをコメント情報154に記憶する。
ユーザによりコメントの入力が終わると、制御部100は、入力位置にコメントを入力したユーザに対応するアイコンを表示する(ステップS116)。具体的には、制御部100は、コメントを入力したユーザに対応するアイコンを、ユーザ情報156(又は、ユーザDB256)から特定し、表示する。なお、制御部100は、ユーザがコメント返信欄にコメントを入力した場合、親のコメントに対応するアイコンの近傍に、アイコンを表示してもよい。各ユーザのアイコンは、ユーザ情報156に記憶してもよいし、サーバ装置20から受信してもよい。また、記憶部150に、各ユーザのアイコンを別に記憶してもよい。
制御部100は、アイコンが選択された否かを判定する(ステップS116)。アイコンが選択された場合、制御部100は、アイコンに対応するコメントの表示/非表示を切り替える処理を実行する(ステップS116;Yes→ステップS118)。
すなわち、アイコンのみが表示されているときに、ユーザによりアイコンが選択された場合(例えば、アイコンがタッチされた場合)、制御部100は、アイコンに対応するコメントをアイコンの近傍に表示する。
なお、制御部100が、コメントを表示する方法には、コメントのみ表示する方法と、入力欄や、操作ボタン等を含むコメント欄にコメントを含めて表示する方法とを含むものとする。
制御部100は、コメントを表示する場合に、親コメント(返信元コメント)があれば併せて表示してもよい。また、制御部100は、逆にコメントを表示する場合に、子コメント(返信先コメント)があれば、併せて表示してもよい。また、制御部100は、親コメント、子コメントを階層的に表示してもよい。また、更に子コメントに対しての返信のコメント(孫コメント)を階層的に表示してもよい。
ここで、ユーザからコメントを編集する操作があった場合(ステップS120;Yes)、コメント処理部102は、コメントを編集するためのコメント処理を実行する(ステップS122)。
例えば、コメント処理部102は、以下のような操作に応じてコメントを編集する。
(1)コメントが表示されている場合に、ユーザは自分が付加したコメントの1つを選択する。コメント処理部102は、ユーザにより選択されたコメントについて編集処理を実行する。
(2)親コメント/子コメントが表示されている場合に、ユーザは自分が付加したコメントの1つを選択する。コメント処理部102は、ユーザにより選択されたコメントについて編集処理を実行する。
(3)コメントが表示されていない場合に、ユーザはアイコンを選択する。コメント処理部102は、ユーザにより選択されたアイコンに対応するコメントを表示し、併せて編集処理を実行する。
なお、アイコンからコメントを特定する方法としては、制御部100は、現在表示されているドキュメント、ドキュメントのページ、選択されたアイコンの位置、アイコンに対応するユーザからコメントIDを特定する。そして、制御部100(コメント処理部102)は、コメントIDに対応するコメントを表示し、コメントの編集をする処理を実行する。
また、ユーザからコメントに対して属性を付加する操作があった場合、制御部100は、コメントに属性を付加する処理を実行する(ステップS124;Yes→S126)。例えば、ユーザがコメントに対して所定の操作(例えば、タップ操作、スワイプ操作、メニュー操作)を行うと、制御部100は、属性を付加する。このとき、制御部100は、コメントに対して属性を付加するメニューを別に表示してもよい。属性を付加するメニューは、例えばユーザに選択させるための属性毎のアイコンを表示したり、ラジオボックスや、選択リストを表示したりしてもよい。
そして、制御部100は、ユーザからのコメントを反映する操作があった場合、ドキュメントの表示を終了する操作があった場合、所定時間が経過(タイムアウト)した場合、サーバ装置20から要求があった場合等のタイミングで、ドキュメントに対応するコメント情報を、装置用コメント情報(すなわち、表示装置10で利用しているユーザ毎のコメント情報)として、サーバ装置20に送信する。
[1.4 動作例]
本実施形態の動作例について、図7を参照して説明する。図7(a)は、表示装置10において、ドキュメントを表示した表示画面W100の一例を示した図である。すなわち、表示装置10は、サーバ装置20から受信したドキュメントを表示する。そして、ドキュメントには、コメント情報に基づいた複数のアイコンを重畳表示している。例えば、ユーザAがコメントを付加したことを示すアイコンM100、ユーザBがコメントを付加したことを示すアイコンM102、ユーザCがコメントを付加したことを示すアイコンM104が表示されている。アイコンは、ユーザ毎に形状や、色、文字、画像、大きさが変化してもよい。
ここで、ユーザがアイコンを選択すると、選択したアイコンの近傍に、アイコンに対応するコメント又はコメントを含むコメント欄が表示される。例えば、ユーザがアイコンM100を表示すると、アイコンM100の近傍にコメントC100が表示される。このコメントC100は、例えばアイコンM100から吹き出しする形で表示されてもよいし、アイコンM100に接する位置に表示されてもよいし、所定の距離(例えば、10ピクセル)離れた位置に表示されてもよい。
また、コメントは、返信形式で表示することも可能である。図7(b)は、複数のコメントが返信形式で一覧表示されるコメント欄C110が表示されている。コメント欄C110は、ユーザがアイコンM110又はアイコンM112を選択したときに表示される。
コメント欄C110には、2つのコメントが親コメント/子コメントの形式で階層的に表示されている。また、ユーザAのコメントは親コメント(返信元コメント)であるが、当該親コメントはテキストで表示されている。また、ユーザBのコメントは子コメント(返信先コメント)であるが、当該子コメントは手書き画像で表示されている。
すなわち、ユーザは、コメント欄にコメントを入力するときに、テキストであっても、手書き画像であっても入力をすることができる。このように、本実施形態によれば、ユーザはテキスト入力と、手書き入力とを区別することなく、コメントを入力することが可能となる。
すなわち、コメントの属性にかかわらず、ユーザはコメントを同じ操作で入力したり、表示させたりすることが可能となる。
また、本実施形態の表示装置は、ドキュメント上において、コメントされている位置にユーザに対応するアイコンを表示している。したがって、ユーザは、どのユーザがコメントを付加しているか、アイコンを視認するだけで容易に把握することができる。
また、表示装置は、上記ドキュメント上に重畳して表示されているアイコンが選択されると、コメントの表示/非表示を切り替えることとなる。これにより、ユーザは、容易な操作で、コメントを表示して確認することができる。また、ユーザはコメントの確認をする必要がないときは、コメントを非表示としておくことができる。これにより、ユーザはドキュメントとコメントとの視認性を両立させることができる。
また、表示装置は、関連するコメントを一連のコメント表示としてまとめてコメント欄に表示することができる。これにより、ユーザは、他のコメントに対して返信形式でコメントを付加することが可能となる。また、ユーザは、関連するコメントを1つのコメント欄で容易に確認することができる。
図7(c)は、コメントの属性を選択させるメニューを表示している表示画面W120の一例を示す図である。例えば、制御部100は、コメントをタッチ(タップ)することで、コメントの近傍に、ユーザに属性を選択させるメニューを表示する。また、制御部100は、コメントの中に、コメントを表示するボタンを表示し、当該ボタンが選択された場合に属性をユーザに選択させるメニューを表示してもよい。例えば、図7(c)の領域R120には、「後で確認」、「お気に入り」、「メモ」「保留」「解決(承認)」、「却下」を示す内容がアイコンで識別表示されている。
そして、これらのユーザがコメントを付加する操作や、コメントの属性を付加する操作が完了すると、制御部100は、装置用コメント情報としてサーバ装置20に送信する。なお、このときに合わせてドキュメント情報を送信してもよい。
サーバ装置20は、受信した装置用コメント情報に基づいて、コメント情報254を更新する。このとき、表示装置10で表示させるドキュメントが記憶されているドキュメントと、ドキュメントに重畳して表示するコメントが別の記憶領域に記憶されている。したがって、ユーザ(表示装置10)が複数であっても、排他制御を気にすることなく、コメントの記載が可能である。したがって、同一のドキュメントに対して、複数のユーザが同じタイミングでコメントを付加したり、コメントの属性を付加したりすることが可能となる。
[2.第2実施形態]
[2.1 処理の流れ]
第2実施形態は、表示装置10において、コメントを別に一覧表示することができる実施形態である。本実施形態は、第1実施形態に加えて、図8のコメント一覧表示処理を実行する。なお、制御部100は、図8のコメント一覧表示を実行するときは、既に、サーバ装置20からドキュメント情報及びコメント情報を受信し、記憶部150に記憶している。そして、ドキュメント情報に基づいて表示部110にドキュメントを表示している。また、コメント情報には、本実施形態で表示するのに必要なコメントが含まれている。例えば、全員のコメントを表示する場合、コメント情報にはドキュメントに対応するコメントが全員分含まれている。なお、制御部200は、全員分のコメントを含む場合は、装置用コメント情報を生成することなく、そのままコメント情報を送信すればよい。
また、制御部100は、表示したドキュメントに付加されたコメントに対応するアイコンを、当該ドキュメントに重畳表示していてもよい。本実施形態では、以下第1実施形態と異なる点のみを説明する。
まず、ユーザによりコメント一覧を行う操作がなされると、制御部100は、コメントを一覧表示する領域であるコメント一覧エリアを表示する(ステップS202)。コメント一覧表示エリアは、例えば、表示画面の一部の領域に確保されればよい。
つづいて、制御部100は、コメントをフィルタリング(抽出)して表示するときに利用する選択表示を表示する(ステップS204)。例えば、選択表示は、コメント一覧エリアの一部に、コメントを付加しているユーザに対応するアイコンを表示したり、コメントの属性に対応するアイコンを表示したりする。すなわち、選択表示は、抽出対象となるユーザ、属性等が識別表示(アイコン表示、文字表示、メニュー表示)される。
ここで、抽出対象として選択可能なものは、例えばコメントの属性、コメントの作成者、コメントの種類、コメントを付加した日時の範囲等である。
つづいて、制御部100は、コメント一覧エリアにコメントを一覧表示する(ステップS206)。このときは、制御部100は、一覧表示するコメントとして、以下のようなコメントを表示する。
(1)ドキュメントに含まれるコメントを全て表示する。制御部100は、コメントが選択されると、選択されたコメントのアイコンが表示される位置にドキュメントを切り替えて表示してもよい。具体的には、ユーザによりアイコンが選択されると、制御部100は、選択されたアイコンに基づいて、ドキュメントのページ、表示範囲を更新して表示する。
(2)表示しているドキュメントのページに含まれるコメントを全て表示する。制御部100は、ドキュメントが複数ページある場合に、表示されている1ページに付加されたコメントを全て一覧表示する。この場合、表示画面に表示されているドキュメントと、一覧表示されるコメントとは対応することとなる。例えば、制御部100は、ドキュメントのページが切り替わると、表示するコメントの一覧表示も更新する。
(3)表示している範囲のドキュメントに含まれるコメントを表示する。制御部100は、ドキュメントの一部を表示している場合に、当該表示範囲の位置に含まれているアイコンに対応するコメントを表示する。この場合、ドキュメントに多くのコメントが付加されていても、ドキュメントの表示範囲を変えることで、一覧表示するコメントを絞って表示することができる。
なお、何れの場合であっても、制御部100は、ドキュメント上にアイコンを重畳表示し、併せてコメントの一覧表示を行ってもよい。また、制御部100は、最初はドキュメント上にアイコンは表示せず、ユーザによりコメントが選択された場合に、ドキュメント上にアイコンを重畳表示してもよい。また、ユーザにより複数のコメントが選択された場合、制御部100は、選択されたコメントに対応するアイコンのみを重畳表示してもよい。
つづいて、選択表示に表示されているユーザから1又は複数のユーザが選択されると(ステップ208;Yes)、制御部100は、選択された抽出対象のコメントのみを表示する(ステップS210)。このとき、制御部100は、選択された抽出対象のアイコンのみがドキュメントに重畳表示されるように、アイコンを更新表示する(ステップS212)。
なお、ステップS210において、制御部100は、1又は複数の抽出対象が選択されると、選択された抽出対象のコメントのみを非表示としてもよい。この場合、選択された識別表示(例えば、アイコン)や、メニューに対応する抽出対象(例えば、作成者であるユーザ、コメントの属性)のコメントが除外して表示されることとなる。
ここで、一覧表示の終了操作がされない間は、ステップS208から処理を繰り返し実行する(ステップS214;No→ステップS208)。
他方、一覧表示を終了する操作がなされた場合には(ステップS214;Yes)、コメント一覧エリアを解除する(ステップS216)。すなわち、コメント一覧エリアの表示がなくなり、通常のドキュメント表示に画面が遷移する。
[2.2 動作例]
図9は本実施形態の動作を説明するための表示画面例である。図9(a)の表示画面W200は、ドキュメントに、ユーザが付加したコメントに対応するアイコンが重畳表示されている。
ここで、ユーザによりコメントを一覧表示する操作がなされた場合、制御部100は、表示画面W200から、図9(b)の表示画面W210に切り替える。
表示画面W210は、コメント一覧表示の領域R210が、表示画面W210の右端に確保されている。コメント一覧表示の領域R210は、画面端の上下左右の何れの位置であってもよい。また、コメント一覧表示の領域は、画面端に位置しなくても、例えば、ウィンドウ形式でドキュメントに重畳表示されてもよい。
ここで、領域R210には、ドキュメントに含まれるコメントが一覧表示されている。例えば、コメントC210として、ユーザBのコメントが表示されている。また、コメント一覧表示の上側の領域R212には、抽出対象の一例としてコメントの作成者(ユーザ)のアイコンが、選択可能に表示が表示されている。ここで、図9(b)では、抽出対象としてユーザA~Cの表示が有効となっているため、ユーザA~Cのコメントと、ドキュメント上にアイコンとが表示されている。
また、コメント一覧表示は、親コメント/子コメントが確認できるように表示されてもよい。例えば、コメントC212は、返信先のコメントとしてコメントC214が記憶されている。そこで、コメントC214は、コメントC212にぶら下がるように表示(入れ子となるように表示)されている。これにより、ユーザは、コメントC214は、コメントC212に対する返信であることを容易に把握することができる。
ここで、ユーザによりユーザ選択表示の中からユーザBのアイコンが選択されると、制御部100は、ユーザBのコメントをフィルタリングして表示する。
図9(c)は、ユーザBのみのコメントがフィルタリング表示されている状態である表示画面W220の一例である。ユーザBを示すアイコンM220のみが表示されており、ユーザA、Cのアイコンは視認できない表示となっている。
これにより、制御部100は、コメント一覧表示には、ユーザBのコメントのみを表示している。また、制御部100は、ドキュメントに重畳表示しているアイコンを、ユーザBのアイコンのみとしてもよい。
なお、ユーザが選択された場合に、当該ユーザのコメント以外にも、関連するコメントを表示してもよい。例えば、コメントC214は、コメントC212に関連するコメントである(このように、関連するコメントを「コメント群」という)。抽出対象として選択されたユーザがコメント群に含まれている場合に、コメントのみではなく、コメント群毎に表示してもよい。
なお、抽出対象はコメントを作成したユーザを示すアイコンを例に説明しているが、抽出対象としてはそれ以外にも考えられる。例えば、コメントの属性が抽出対象となっている場合、「承認」が選択されることで、「承認」の属性をもつコメント又はコメント群が表示される。
このように、本実施形態によれば、表示装置10は、サーバ装置20からドキュメントに付加したコメントを取得して一覧表示することができる。また、抽出対象に対応するアイコンが選択されると、表示装置10はコメントをフィルタリングして表示することになる。これにより、ユーザは、特定の抽出対象であるユーザや、コメントの属性、状態等に応じてコメントを確認するといったことができたり、特定の抽出対象を除外して表示することができたりするようになる。
[3.第3実施形態]
第3実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態に加えて、表示するコメントを設定する実施形態である。なお、本実施形態は、ユーザ毎に表示画面が異なる場合について説明する。例えば、1台の表示装置であれば、使用時にログインしたユーザに応じて表示画面が異なる。また、複数の表示装置であれば、使用している表示装置にログインしているユーザ毎に表示画面が異なる。また、本実施形態においても、制御部100は、サーバ装置20からドキュメント情報及びコメント情報を受信し、記憶部150に記憶する。
なお、表示設定部104は、例えば管理者(所有者)のみが実行できる処理とすることができる。これにより、管理者は、コメントを表示するユーザを設定することができる。なお、本実施形態は、上述した実施形態に適用可能なものであり、上述した実施形態と異なる点を説明する。
まず、ユーザは、コメント非表示設定の処理を実行する操作を行う(図10(a))。これにより、表示設定部104が処理を実行し、コメントを非表示にする抽出対象を選択させる画面を表示する(図10(b))。なお、コメント非表示設定の処理は、例えば管理者、ドキュメントの所有者、教師、会議の主催者等が実行することが好ましい。以下、管理者であるユーザがコメント非表示設定の処理を実行する場合について説明する。また、抽出対象として、コメントの作成者(ユーザ)を一例として説明する。
ここで、管理者であるユーザは、ユーザCのコメントについては、非表示とする設定を行う(図10(c))。これにより、ユーザCのコメントは、他のユーザにおいては非表示となる。このとき、ユーザCのコメントを非表示とするには、以下の2つの場合が考えられる。
(1)サーバ装置20において、表示装置10からユーザCのコメントは、他のユーザにおいては非表示であると受信した場合、コメント情報処理部204が表示装置毎(ユーザ毎)に適切なコメント情報を生成する。すなわち、ユーザCのコメントが含まれないコメント情報を生成し、表示装置10に送信する。
(2)サーバ装置20において、表示装置10からユーザCのコメントは、他のユーザにおいては非表示であると受信した場合、コメント情報処理部204が制限情報を併せて表示装置10に送信する。表示装置10は、ドキュメント情報、コメント情報と併せて制限情報を受信した場合、制限情報に基づいて表示を制限する。すなわち、上述の例では、ユーザCのコメントが非表示となる。
図10(d)の表示画面W300は、ユーザC以外の表示画面の一例を示す図である。ドキュメント上からは、ユーザCのアイコンが非表示となっている。したがって、他のユーザは、ユーザCのコメントを表示させることができない。このとき、図10(d)の表示装置10が受信した装置用コメント情報に、ユーザCのコメントが含まれていなくてもよい。また、装置用コメント情報にユーザCのコメントを含んでいるが、「ユーザCは非表示」であることを示した制限情報を受信してもよい。
図10(e)の表示画面W310は、ユーザCの表示画面の一例を示す図である。ユーザCは、自分のコメントであるため、この場合はアイコンを表示しており、コメントを確認することが可能である。なお、管理者の表示画面は、図10(e)の表示画面のように、表示/非表示の制限に関係なく、全てのユーザのアイコンを表示してもよい。
また、コメントを非表示とするユーザは複数選択されてもよい。例えば、ユーザがA~Dのコメントが付加されている場合、管理者(ユーザH)により、ユーザA、Cのコメントを非表示とする設定にした。この場合、各ユーザに表示されるコメントのユーザは以下の通りである。
ユーザA:A、B、D ユーザB:B、D
ユーザC:B、C、D ユーザD:B、D
ユーザH:A、B、C、D
各ユーザが使用する表示装置毎に装置用コメント情報を生成するか、制限情報を生成する。このように、本システムは、表示装置を利用するユーザに応じて、表示するコメントを切り替えて表示することができるようになる。例えば、ドキュメントに対して複数のユーザにレビューを依頼するときに、本システムによれば、ユーザ毎にコメントを切り替えて表示することが可能となる。
また、抽出対象として、管理者がコメントの属性を選択した場合、他のユーザは選択された属性のコメントのみが表示されることとなる。例えば、本システムは、管理者が抽出対象の属性を選択することで、「未承認」のコメントのみを各端末で表示したり、「保留」のコメントのみを他の端末で表示したりすることができる。また、本システムは、コメントの属性として「却下」以外のコメントを表示するといったことも可能である。属性についても、サーバ装置20が対応するコメント情報を生成してもよいし、制限情報を生成して、併せて送信してもよい。
[4.第4実施形態]
第4実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態に加えて、表示設定部104が、非表示にするコメントや、表示を許可する抽出対象(例えば、ユーザ)を設定する実施形態である。なお、本実施形態は、ユーザ毎に表示画面が異なる場合について説明する。例えば、1台の表示装置であれば、使用時にログインしたユーザに応じて表示画面が異なる。また、複数の表示装置であれば、使用している表示装置にログインしているユーザ毎に表示画面が異なる。
なお、表示設定部104は、例えば管理者(所有者)のみが実行できる処理とすることができる。これにより、管理者は、コメントを表示する抽出対象(ユーザ)を設定することができる。なお、本実施形態は、上述した実施形態に適用可能なものであり、上述した実施形態と異なる点を説明する。本実施形態においても、抽出対象を設定するには、以下の2つの場合が考えられる。
(1)サーバ装置20において、表示装置10において表示を許可する抽出対象(ユーザ)が設定された場合、コメント情報処理部204が適切なコメント情報を生成する。すなわち、サーバ装置20は、表示が許可されたユーザの装置用コメント情報には、全てのコメントが含まれるコメント情報を生成して、表示装置10に送信する。
また、サーバ装置20において、表示装置10において表示を制限する抽出対象(ユーザ)が設定された場合、コメント情報処理部204が適切なコメント情報を生成する。すなわち、サーバ装置20は、コメントの表示が制限されたユーザの装置用コメント情報には、当該ユーザ以外のコメントが含まれないコメント情報を制限して、表示装置10に送信する。
(2)サーバ装置20は、表示装置10において、更に表示を許可する抽出対象(ユーザ)が設定された場合、コメント情報処理部204が許可情報を表示装置10に送信する。許可情報は、制限情報に関わらずコメントを表示してよいユーザを示す情報である。例えば、許可情報で示されたユーザは、制限情報において表示が制限されているユーザのコメントも表示することができる。また、サーバ装置20において、表示装置10において表示を許可する抽出対象(ユーザ)が設定された場合、コメント情報処理部204は、全てのコメントを含むコメント情報を生成して、当該ユーザの表示装置10に送信してもよい。
また、サーバ装置20は、表示装置10において表示を制限する抽出対象(ユーザ)が設定された場合、コメント情報処理部204は、コメント情報と併せて制限情報を生成する。すなわち、サーバ装置20は、コメントの表示が制限されたユーザの装置用コメント情報には、当該ユーザ以外のコメントの表示を制限することを示す制限情報を生成し、表示装置10に送信する。
管理者であるユーザの操作により、表示設定部104が処理を実行し、設定画面を表示する(図11(a))。ここで、管理者はコメントを非表示とする抽出対象として、ユーザ(例えば、ユーザA~E)を設定する。すなわち、コメントとして表示されるユーザはHのみとなる。
図11(b)の表示画面W400は、各ユーザの表示画面W400の一例である。ドキュメントに表示されているユーザのコメントに対応するアイコンは、ユーザHに対応するアイコンのみである。なお、このとき、併せて自分のコメントに対応するアイコンは表示されてもよい。
これにより、例えば複数のユーザが1つのドキュメントにコメントを付加する場合に、他のユーザのコメントが表示されないことから、他のユーザのコメント(意見)に左右されることなく、コメントを付加することが可能となる。
また、コメントを付加するユーザとしても、他のユーザにコメントが表示されないことから、他のユーザを気にせずにコメントを付加することが可能となる。
さらに、管理者であるユーザの操作により、表示を許可するユーザを選択してもよい。図11(c)では、表示を許可するユーザとして、ユーザBが選択されている。
図11(d)の表示画面W410は、ユーザBの表示画面の一例である。ドキュメントには、全てのユーザのアイコンが重畳表示されている。なお、管理者であるユーザの表示画面にも、全てのユーザのアイコンを重畳表示してもよい。
本実施形態の表示装置によれば、例えば、一般ユーザには自分のコメントしか表示せず、特定のユーザ(管理者ではないが、経営者や、意思決定者等)には全てのコメントを表示するといった運用が可能となる。
[5.第5実施形態]
第1実施形態~第4実施形態と異なり、第5実施形態はコメント情報を表示装置10と管理装置20との間で随時送受信する場合の実施形態である。第1実施形態~第4実施形態と組み合わせることで、コメント情報をその都度取得すればよい。
コメント情報を取得のシーケンスを図12に示す。例えば、表示装置10は、サーバ装置20にドキュメント要求を送信する(S1002)。ドキュメント要求には、ドキュメント情報を特定する情報を含めてもよい。
サーバ装置20は、ドキュメント要求に応じて、ドキュメント応答が送信される(S1004)。ドキュメント応答には、例えばドキュメント情報が含まれている。また、サーバ装置20は、表示装置10に当該ドキュメントに対応するコメント情報(装置用コメント情報)を送信する(S1006)。
また、図12は、表示装置10側がトリガーとなるプル型配信を説明しているが、ドキュメント要求がなくても、サーバ装置からドキュメント情報等を送信するプッシュ型配信であってもよい。この場合、サーバ装置20は、表示装置10に所定のタイミングでドキュメント情報とコメント情報(装置用コメント情報)とを送信する。
表示装置10は、ドキュメント情報及びコメント情報に基づいてドキュメントを更新表示する(S1008)。ドキュメントを更新表示するとは、ドキュメント情報に含まれるドキュメントを表示部110に表示し、必要に応じて、例えばユーザアイコン等を重畳表示する。また、表示装置10は、ドキュメントに対して、コメントを付加したり、コメントの属性を付加したりする操作を実行する(S1010)。
S1008のドキュメントとコメントとの表示や、S1010のコメント/属性の付加についての処理は、第1実施形態~第4実施形態で説明した方法が援用できる。
つづいて、ユーザによりコメントを付加する操作が行われたり、ユーザによりコメントの属性を付加する操作が行われたりしたことにより、コメント情報が更新されている場合、表示装置10は、コメント情報(装置用コメント情報)をサーバ装置20に送信する(S1012)。ここで、送信されるコメント情報は、最後に付加されたコメント/属性等の情報だけであってもよいし、コメント情報がその都度送信されてもよい。また、表示装置10は、コメント情報が更新されていない場合であっても、そのままコメント情報を送信してもよいし、更新されていない旨を送信してもよい。
また、表示装置10がコメント情報を送信するタイミングは、ユーザによりコメントやコメントの属性が付加されたり、変更・削除されたりと、コメント情報が更新される都度送信してもよいし、所定時間毎に送信してもよい。また、ユーザにより更新操作が行われたタイミングで、表示装置10はコメント情報をサーバ装置20に送信してもよい。
サーバ装置20は、表示装置10からコメント情報(装置用コメント情報)を受信した場合、コメント情報254を更新する(S1014)。このようにすることで、表示装置10が付加したコメントや、付加したコメントの属性が、サーバ装置20において随時反映される。
なお、サーバ装置20は、他の表示装置の操作に基づいて、コメント情報を更新した場合(S1016;Yes)、更新したコメント情報に基づいて装置用コメント情報を表示装置10に送信する(S1018)。表示装置10は、コメント情報を受信すると、その都度ドキュメントを更新表示する(S1020)。
なお、本実施形態は、上述した何れの実施形態と組み合わせてもよい。例えば、表示装置10が、コメントの一覧表示をする場合であっても、その都度サーバ装置20からコメント情報を受信してもよい。また表示装置10から、サーバ装置20に対して、必要時にコメント要求を送信してもよい。
[6.変形例]
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、各機能はプログラムで構成されていても良いし、ハードウェアで構成されても良い。そして、プログラムで実現されている場合は、記録媒体に記録されており、当該記録媒体からプログラムを読み出して実行しても良いし、ネットワークに保存され、ダウンロードして実行しても良い。
また、上述した実施形態では、タッチ検出部として操作をタッチパネルとし、タッチ操作(タップ操作)を例に説明したが、例えばマウス等の外部入力装置で、クリック操作等により操作が行われてもよい。
また、上述した実施形態によれば、表示装置に表示制御装置が含まれていることとして説明したが別装置であってもよい。例えば、タッチパネルを有する表示装置に、表示制御装置としてコンピュータを接続してもよい。この場合、例えば表示装置とコンピュータとをUSB接続することにより、タッチパネルにおける入力座標をコンピュータで取得することができる。また、HDMI(登録商標)等で表示装置に出力することにより、付箋オブジェクト等を表示することができる。また、これらの制御信号と、表示制御信号を1つの信号線で接続してもよい。
また、上述した実施形態では、表示装置は、表示部と、操作入力部とを備えている例を説明したが、本実施形態に開示した発明を実施するためには、他の方式であってもよい事は勿論である。例えば、表示部110としてプロジェクタを利用し、入力部120として人感センサを利用してもよい。そして、入力部120、表示部110に制御用のコンピュータを接続することにより、表示システムとして実現されてもよい。
また、上述した実施形態は、説明の都合上、それぞれ別に説明している部分があるが、技術的に可能な範囲で組み合わせて実行してもよいことは勿論である。
このように、本明細書に記載した各実施形態は、矛盾の無い範囲で組み合わせて実行することができる。
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDD、SSDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
また、各機能を備えたアプリケーションを、スマートフォンやタブレット、画像形成装置といった各種装置にインストールし、実行することで実現してもよい。