JP7333462B2 - 共重合体およびその製造方法、測定装置ならびに測定用担体 - Google Patents
共重合体およびその製造方法、測定装置ならびに測定用担体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7333462B2 JP7333462B2 JP2022504338A JP2022504338A JP7333462B2 JP 7333462 B2 JP7333462 B2 JP 7333462B2 JP 2022504338 A JP2022504338 A JP 2022504338A JP 2022504338 A JP2022504338 A JP 2022504338A JP 7333462 B2 JP7333462 B2 JP 7333462B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- formula
- copolymer
- structural unit
- substance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F220/00—Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
- C08F220/02—Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
- C08F220/10—Esters
- C08F220/34—Esters containing nitrogen, e.g. N,N-dimethylaminoethyl (meth)acrylate
- C08F220/36—Esters containing nitrogen, e.g. N,N-dimethylaminoethyl (meth)acrylate containing oxygen in addition to the carboxy oxygen, e.g. 2-N-morpholinoethyl (meth)acrylate or 2-isocyanatoethyl (meth)acrylate
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N29/00—Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
- G01N29/02—Analysing fluids
- G01N29/022—Fluid sensors based on microsensors, e.g. quartz crystal-microbalance [QCM], surface acoustic wave [SAW] devices, tuning forks, cantilevers, flexural plate wave [FPW] devices
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F8/00—Chemical modification by after-treatment
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F8/00—Chemical modification by after-treatment
- C08F8/02—Alkylation
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2291/00—Indexing codes associated with group G01N29/00
- G01N2291/02—Indexing codes associated with the analysed material
- G01N2291/025—Change of phase or condition
- G01N2291/0255—(Bio)chemical reactions, e.g. on biosensors
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2291/00—Indexing codes associated with group G01N29/00
- G01N2291/02—Indexing codes associated with the analysed material
- G01N2291/025—Change of phase or condition
- G01N2291/0256—Adsorption, desorption, surface mass change, e.g. on biosensors
- G01N2291/0257—Adsorption, desorption, surface mass change, e.g. on biosensors with a layer containing at least one organic compound
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Pathology (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
R1は水素原子またはメチル基である。
R2およびR3は各々独立して水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。
x1は1~4の整数である。)
R4は水素原子またはメチル基である。
R5およびR6は各々独立して水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。
x2は1~4の整数であり、yは3~7の整数である。)
R1は水素原子またはメチル基である。
R2およびR3は各々独立して水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。
x1は1~4の整数である。)
R4は水素原子またはメチル基である。
R5およびR6は各々独立して水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。
x2は1~4の整数であり、yは3~7の整数である。)
下記式(3)で表される構造単位を含む重合体を、下記式(4)で表される化合物と式(5)で表される化合物と反応させる工程を含み、
R7は水素原子またはメチル基である。
R8およびR9は各々独立して炭素数1~4のアルキル基である。
zは1~4の整数である。)
以下、図面を適宜に用いて、本開示に係る測定装置に備えられるセンサについて説明する。図1に、本実施形態に係る測定装置100のセンサ2の概略を示す。
基板22は、例えば圧電性を有する基板である。具体的には、基板22は、例えば水晶基板である。基板22は、弾性波を伝搬することができるのであれば、水晶基板に限られない。すなわち、基板22は、弾性波を伝搬することができる任意の材料で構成されればよい。例えば、基板22は、金、銀、銅、白金およびアルミニウム等の金属、タンタル酸リチウム、水晶などの圧電性を有する単結晶を含む基板であってもよい。また、基板22は、従来周知の手法により作製されればよい。
検出部23には、第1物質5と反応する物質(第2物質)が固定されている。したがって、検出部23において、検体に含まれる第1物質と固定された第2物質とが反応することができる。検出部23は、第1物質と第2物質とを反応させることによって、基板22の弾性波の伝搬特性が変化する。具体的には、検出部23は、例えば、第1物質と第2物質とを反応させることで、基板22にかかる重量、あるいは基板22の表面に接触する液体の粘度が変化する。これらの変化の大きさは、第1物質と第2物質の反応量に相関する。また、弾性波の特性(例えば位相、振幅、あるいは周期等)は、検出部23を伝搬することで変化する。特性の変化の大きさは、例えば、基板22にかかる重量の大きさ、あるいは基板22の表面に接触する液体の粘度の大きさなどと相関する。したがって、センサ2は、弾性波の特性の変化に基づいて、第1物質を検出することができる。具体的には、測定装置100は、例えば検体に含まれる第1物質の濃度を測定することができる。検出部23の詳細については後述する。
第1物質5と第2物質4との反応は、センサ2の出力に変化をもたらす反応であればよい。このような反応として、例えば、酸化還元反応、酵素反応、抗原抗体反応、化学吸着、分子間相互作用、またはイオン間相互作用などによって第1物質5と第2物質4とが結合する反応であってもよい。あるいは、第1物質5と第2物質4との反応は、酵素反応等によって新たな物質(第3物質)を生成する反応であってもよい。
ポリマー3は高分子膜1を構成する。以下に、本開示の態様のポリマー3の一例(以下、「本実施形態のポリマー」と略記する)について説明する。
R1は水素原子またはメチル基である。
R2およびR3は各々独立して水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。
x1は1~4の整数である。)
R4は水素原子またはメチル基である。
R5およびR6は各々独立して水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。
x2は1~4の整数であり、yは3~7の整数である。)
R7は水素原子またはメチル基である。
R8およびR9は各々独立して炭素数1~4のアルキル基である。
zは1~4の整数である。)
本実施形態のポリマーの製造方法は、ラジカル重合等の公知の重合方法によって製造することが可能である。以下に、本実施形態のポリマーの製造方法の一例を示す。
本工程では、上記式(3)で表される第3構造単位を含む重合体(以下、「出発重合体」と略記する場合がある)を、式(4)で表される化合物および式(5)で表される化合物と反応させる工程によって、中間体を合成する。中間体は式(6)で表される構造単位および式(7)で表される構造単位を含む重合体である。
本工程では、上記工程で得られた中間体の保護基(tert-ブチル基)を除去する(脱保護工程)。中間体の脱保護工程によって、本実施形態のポリマーが得られる。例えば、TFA(トリフルオロ酢酸)等の強酸を作用させることにより、保護基を除去することができる。脱保護工程で用いる反応溶媒、反応触媒、反応温度、および、反応時間等に関しては、実施例の記載、および、脱保護処理するときの一般的な条件等も参照することができる。
本工程では、ポリマー主鎖の末端をチオール基に置換する。ポリマー主鎖の末端をチオール基に置換することによって、基板22(測定基板12)にポリマーを固定し易くなる。式(3)で表される第3構造単位を含む重合体がRAFT重合により得られた重合体であるときは、ステップ3で得られたポリマーの末端はジチオエステル基を有する。当該ポリマーを含む溶液にエタノールアミンを添加することによって、ジチオエステル基がチオール基に置換される。チオール基への置換工程で用いる反応溶媒、反応触媒、反応温度、および、反応時間等に関しては、実施例の記載、および、チオール基への置換するときの一般的な条件等も参照することができる。
以下、図面を適宜に用いて、一実施形態に係る測定用担体について説明する。説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。図4に、本実施形態に係る測定用担体11の概略構成を示す。測定用担体11の例として、ELISA(酵素結合免疫吸着)用のプレート等が挙げられる。
まず、検出領域31の高分子膜1に所望の第2物質4を固定する。また、非検出領域32に、ブロッキング剤を非選択的に吸着させる。その後、検体を検出領域31に接触させることにより、検体に含まれる標的物質である第1物質5が第2物質4と反応し、当該反応を検出試薬によって検出する。検出試薬の例として、酸化還元物質、蛍光物質、酵素および色素化合物等が挙げられる。
測定基板12は、例えば、金、銀、銅、白金およびアルミニウム等の金属;ポリエチレンおよびポリプロピレン等のプラスチック;酸化チタン、シリカ、ガラスおよびセラミック等の無機素材;などであればよい。測定基板12は、これらの例に限定されない。
高分子膜1が固定された測定基板12と、第2物質4と、検出試薬とを含む測定キットも本開示の範囲に含まれる。第2物質4は、製品の製造時において高分子膜1に予め固定されていてもよいし、測定前にユーザによって固定されてもよい。
次に示す3種類の共重合体A~C、およびCBMA2((2-カルボキシ-N,N-ジメチル-N-[2’-(メタクリロイル)オキシエチル]エタナミニウム(3-[[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニオ]プロピオナート)))のホモポリマー(p(CBMA2))に関して、その熱安定性を評価した。
共重合体A:CBMA1とCBMA3との共重合体であって、CBMA1とCBMA3との比率が8対2であり、重合度が50である共重合体
共重合体B:CBMA1とCBMA3との共重合体であって、CBMA1とCBMA3との比率が8対2であり、重合度が200である共重合体
共重合体C:CBMA1とCBMA3との共重合体であって、CBMA1とCBMA3との比率が6対4であり、重合度が50である共重合体
熱安定性の評価は、熱重量示差熱分析装置を用い、以下の測定条件にて行った。
測定装置:リガク製EVO-TG 8120
測定条件:昇温速度:10℃/分
測定温度:室温~700℃
雰囲気:窒素
測定容器:Pt
レファレンス:Al2O3
サンプル量:約4mg
評価結果を図5に示す。
抗体および酵素等の第2物質4を固定するとき、ポリマー(高分子膜)に、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)と反応させる(NHS/EDC活性化)。下記共重合体DおよびCBMA2のホモポリマーのNHS/EDC活性化に対する安定性を評価した。
共重合体D:CBMA1とCBMA3との共重合体であって、CBMA1とCBMA3との比率が8対2であり、重合度が100である共重合体
各ポリマーの粉末を、濃度が10mg/mLとなるように、0.2mol/L NHS、0.3mol/L EDC・HCl、37.5mmol/L HCl混合溶液に溶解して10分間活性化処理した。NHS/EDC活性化前後のポリマー中の-N+(CH3)2-および-N(CH3)2の量を測定した。その結果を表1に示す。表1中の%はモル%である。表1中の各数値は、ポリマー中の-N+(CH3)2-および-N(CH3)2の含有量を100モル%としたときの割合である。NHS/EDC活性化は3回行い、表1中の数値は、3回実施した後の数値である。
ポリマーA1は、RAFT重合によって合成した。モノマーのN,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸(DMAEMA)を500mmol/L、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を3mmol/L、4-シアノ-4-(チオベンゾイル)スルファニルペンタン酸(CTA)を10mmol/Lとなるようにトルエンに溶解させ、脱酸素下、60℃で24時間反応させた。反応後、ヘキサンとイソプロピルアルコール(IPA)との混合溶媒(ヘキサン/IPA=9/1(体積比))を投入した。そして、沈殿物を濾過して乾燥させることによってポリマーA1(n=50)を得た。得られたポリマーA1の重合度は、NMR分光法により測定した。下記測定条件で得られた1H-NMRスペクトルにおける、末端のベンゼン環に由来する7.50ppm~8.50ppmのピークの面積と三級アミンのメチル基についたプロトンに由来する2.30ppm付近のピークの面積との比率から算出した。
測定装置:ブルカーバイオスピン株式会社 ADVANCEIII HD 400型
測定条件:溶媒:重水
温度:30℃
基準:H2Oピークを4.70ppmとする
積算:300回
また、n(重合度)=25、100または200であるポリマーA1を作製した。表2に、n=25、50、100または200であるポリマーA1を合成したときに使用したDMAEMA、AIBNおよびCTAの濃度を示す。
エタノール5mLに、ポリマーA1中のモノマー繰り返しユニットの量が5.0mmolとなるよう溶解させた溶液にB1を1.0mmol加え、還流しながら18時間反応させた。
Step_1の反応後の溶液に、B2を4.5mmol加え、室温で8時間~10時間反応させたのち、ヘキサン/イソプロピルアルコール=9/1(体積比)の混合溶媒に投入し、得られた沈殿物を回収し、乾燥させ、ポリマーC1の固体を得た。
ポリマーC1中のモノマー繰り返しユニットの量の濃度が0.75mol/Lとなるように、Step_2で得られたポリマーC1の固体をTFAに溶解させ、室温で8時間反応させた。反応後溶媒を留去し、ポリマーF1の乾固物を得た。
Step_3により得られたポリマーF1を50mg/mLとなるよう水に溶解させ、当該ポリマーに対し30倍モル量のエタノールアミンと、当該ポリマーに対し等モル量のトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)とを加え、室温で1時間反応させた。溶媒留去後、得られた固体をメタノールに溶解させ、テトラヒドロフランに投入し、得られた沈殿物を回収した。さらに、得られた沈殿物を水に溶解させた水溶液を作成し、半透膜で作られた袋に充填した。得られた水溶液の入った袋を、大過剰の水に浸漬することで透析による不純物の除去を行った。透析後、半透膜で作られた袋中の水溶液を凍結乾燥により乾燥させ、ポリマーE1の固体を得た。
得られたポリマーをNMR分光法により分析した結果、CBMA1とCBMA3との比率は8対2(CBMA1/CBMA3=8/2)であった。分析条件は下記の条件で行った。
測定装置:ブルカーバイオスピン株式会社 ADVANCEIII HD 400型
測定条件:溶媒:重水
温度:30℃
基準:H2Oピークを4.70ppmとする
積算:300回
CBMA1とCBMA3の比率の算出方法:
CBMA1ユニットにおける四級アミンのメチル基についたプロトンに由来する3.30ppm~3.35ppmのピーク面積と、CBMA3ユニットにおける四級アミンのメチル基についたプロトンに由来する3.20ppm~3.25ppmのピーク面積との比率からCBMA1とCBMA3との比率を算出した。
「2.ポリマーA1と化合物B1との反応(Step_1)」において、化合物B1の添加量を2mmolに変更し、「3.化合物B2との反応(Step_2)」において、化合物B2の添加量を3.5mmolに変更した以外は、実施例3と同じ合成スキームに従って、共重合体(ポリマーE1)を調製した。得られたポリマーをNMR分光法により分析した結果、CBMA1とCBMA3との比率は6対4(CBMA1/CBMA3=6/4)であった。
CBMA1とCBMA3との共重合体であって、CBMA1とCBMA3との比率が8対2である共重合体(共重合体Eと総称する)の重合度と非特異的吸着量との関係を調べた。具体的には、重合度の異なる共重合体Eからなる高分子膜を検体である尿と接触させ、当該高分子膜への尿成分の非特異的吸着量を下記条件により測定した。
測定装置:GEヘルスケア社製 Biacore X100
測定条件:ランニング緩衝液:HBS-P
温度:25℃
流速:10uL/分
検体接触時間:9分(検体注入量 90uL)
表面にポリマー膜を形成させたSPRチップを用い、検体注入後9分間ランニング緩衝液を流した後のSPR信号値と、検体注入前のSPR信号値との差分を非特異的吸着量とした。
ポリマー膜を形成させたSPRチップの作成条件:SIA kit Au(GEヘルスケア社製)をピラニア溶液で洗浄後、ポリマーを濃度5mg/mLとなるように溶解した50%メタノール溶液に18時間浸漬し、ポリマー膜を形成させた。その後、チップをmilli-Qで洗浄し、窒素流にて乾燥させた。
図6にその結果を示す。図6に示すように、共重合体Eの重合度が高まるのに伴って、尿成分の非特異的吸着量が減少した。この結果から、本実施例の共重合体Eからなる高分子膜の非特異的吸着量を低減するためには、共重合体Eの重合度を高めればよいことが明らかとなった。
以下の4つの重合体を用いて、共重合体中のCBMA1の割合と抗体固定化量または血清に含まれる成分の非特異的吸着量(血清非特異的吸着量)との関係を評価した。4つの重合体の重合度はそれぞれ200である。
(1)CBMA1のホモポリマー(CBMA1の割合が100%)
(2)CBMA3のホモポリマー(CBMA1の割合が0%)
(3)実施例4で調製した共重合体E(CBMA1の割合が60%)
(4)実施例5で使用した共重合体(CBMA1の割合が80%)
測定装置:GEヘルスケア社製 Biacore X100
測定条件:ランニング緩衝液:HBS-P
温度:25℃
流速:10uL/分
抗体溶液接触時間:9分(抗体溶液注入量 90uL)
表面にポリマー膜を形成させた後、活性化処理を行ったSPRチップを用い、抗体注入後、0.3Mの塩化ナトリウムを含む10mM炭酸緩衝液(pH=9)を15分流した後のSPR信号値と、抗体溶液注入前のSPR信号値との差分を抗体固定化量とした。
・ポリマー膜を形成させたSPRチップの作成条件:SIA kit Au(GEヘルスケア社製)をピラニア溶液で洗浄後、ポリマーを濃度5mg/mLとなるように溶解した50%メタノール溶液に18時間浸漬し、ポリマー膜を形成させた。その後、チップをmilli-Qで洗浄し、窒素流にて乾燥させた。
・活性化処理条件:ポリマー膜を形成したSPRチップに、0.2mol/L NHS、0.3mol/L EDC・HCl、37.5mmol/L HCl混合溶液を滴下し、10分間活性化処理した。10分後、この溶液を除去しmilli-Qで20秒洗浄し、窒素流にて乾燥させた。
A:抗体固定化量が高い(1000RU超)。
B:測定装置または測定用担体の高分子膜の使用に十分な抗体固定化量である(250~1000RU)。
C:測定装置または測定用担体の高分子膜の使用には適さない抗体固定化量である(250RU未満)。
A:血清非特異的吸着量が低い(800RU未満)。
B:測定装置または測定用担体の高分子膜の使用に許容される血清非特異吸着量である(800~1300RU)。
C:血清非特異的吸着量が多い(1300RU超)。
A:「抗体固定化量」または「血清非特異的吸着量」の評価項目に「C」が存在せず、測定装置または測定用担体の高分子膜への使用として適する。
B:「抗体固定化量」または「血清非特異的吸着量」の評価項目に「C」が存在し、測定装置または測定用担体の高分子膜への使用として適さない。
2 センサ
3 ポリマー
4 第2物質
5 第1物質
6 制御装置
11 測定用担体
12 測定基板
21 外部端子
22 基板
23 検出部
24 参照部
25a 第1IDT電極
25b 第2IDT電極
26 流路部材
27 供給口
28 排出口
31 検出領域
32 非検出領域
100 測定装置
Claims (8)
- 下記式(1)で表される第1構造単位および下記式(2)で表される第2構造単位を含み、
R1は水素原子またはメチル基である。
R2およびR3は各々独立して水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。
x1は1~4の整数である。)
R4は水素原子またはメチル基である。
R5およびR6は各々独立して水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。
x2は1~4の整数であり、yは3~7の整数である。)
前記共重合体に含まれる前記第1構造単位の割合は、50モル%以上95モル%以下であり、
前記共重合体に含まれる前記第2構造単位の割合は、5モル%以上50モル%以下である、共重合体。 - 前記共重合体に含まれる前記第1構造単位および前記第2構造単位の合計の含有割合が80モル%以上である、請求項1に記載の共重合体。
- 前記共重合体に含まれる前記第1構造単位に対する前記第2構造単位のモル比(第2構造単位/第1構造単位)が1以下である、請求項1または2に記載の共重合体。
- 下記式(3)で表される第3構造単位をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の共重合体。
R7は水素原子またはメチル基である。
R8およびR9は各々独立して炭素数1~4のアルキル基である。
zは1~4の整数である。) - 前記共重合体の少なくとも一方の末端が、チオール基またはジチオエステル基を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の共重合体。
- 請求項1~5のいずれかに記載の共重合体を含む高分子膜を備える測定装置。
- 請求項1~5のいずれかに記載の共重合体を含む高分子膜を備える測定用担体。
- 下記式(1)で表される第1構造単位および下記式(2)で表される第2構造単位を含む共重合体の製造方法であって、
R1は水素原子またはメチル基である。
R2およびR3は各々独立して水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。
x1は1~4の整数である。)
R4は水素原子またはメチル基である。
R5およびR6は各々独立して水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。
x2は1~4の整数であり、yは3~7の整数である。)
下記式(3)で表される構造単位を含む重合体を、下記式(4)で表される化合物と式(5)で表される化合物と反応させる工程を含み、
R7は水素原子またはメチル基である。
R8およびR9は各々独立して炭素数1~4のアルキル基である。
zは1~4の整数である。)
前記共重合体に含まれる前記第1構造単位の割合は、50モル%以上95モル%以下であり、
前記共重合体に含まれる前記第2構造単位の割合は、5モル%以上50モル%以下である、共重合体の製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020035380 | 2020-03-02 | ||
JP2020035380 | 2020-03-02 | ||
PCT/JP2021/007608 WO2021177201A1 (ja) | 2020-03-02 | 2021-03-01 | 共重合体およびその製造方法、測定装置ならびに測定用担体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2021177201A1 JPWO2021177201A1 (ja) | 2021-09-10 |
JP7333462B2 true JP7333462B2 (ja) | 2023-08-24 |
Family
ID=77613463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022504338A Active JP7333462B2 (ja) | 2020-03-02 | 2021-03-01 | 共重合体およびその製造方法、測定装置ならびに測定用担体 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20230110097A1 (ja) |
EP (1) | EP4116340A4 (ja) |
JP (1) | JP7333462B2 (ja) |
CN (1) | CN115244094B (ja) |
WO (1) | WO2021177201A1 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010530955A (ja) | 2006-12-29 | 2010-09-16 | ユニヴァーシティ オブ ワシントン | 二重機能性非汚染表面および材料 |
Family Cites Families (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0925320A (ja) * | 1995-07-12 | 1997-01-28 | Sanyo Chem Ind Ltd | 毛髪用樹脂組成物 |
JP4933956B2 (ja) | 2007-05-16 | 2012-05-16 | 日本無線株式会社 | 弾性表面波センサ及び弾性表面波センサを備えた生体分子測定装置。 |
US7943370B2 (en) * | 2007-08-23 | 2011-05-17 | Canon Kabushiki Kaisha | Structure, target substance detection element and target substance detection kit |
CN102627826B (zh) * | 2012-04-19 | 2013-11-13 | 中国科学院长春应用化学研究所 | 一种核壳结构金纳米粒子及其制备方法 |
JP2014193951A (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-09 | Fujifilm Corp | 着色粒子及びその製造方法、着色粒子分散液、表示媒体、並びに、表示装置 |
CN103467728B (zh) * | 2013-09-13 | 2015-10-28 | 浙江大学 | 一种具有生物缔合性的可降解两性离子聚合物及其制备方法 |
JP6448079B2 (ja) * | 2014-06-13 | 2019-01-09 | 互応化学工業株式会社 | 化粧料組成物 |
JP2016017130A (ja) * | 2014-07-08 | 2016-02-01 | 互応化学工業株式会社 | 細菌付着抑制性樹脂 |
EP3193172B1 (en) * | 2014-09-08 | 2021-11-03 | JSR Corporation | Solid phase carrier, ligand-bound solid phase carrier, method for detecting or separating target substance, and method for producing solid phase carrier |
CN104194027A (zh) * | 2014-09-18 | 2014-12-10 | 哈尔滨工业大学(威海) | 一种抗生物污染聚合物生物芯片的制备方法 |
CN105968276B (zh) * | 2015-04-15 | 2019-02-15 | 天津大学 | 一种酸敏感的两亲性阳离子共聚物及其纳米粒与应用 |
JP6997455B2 (ja) * | 2015-06-02 | 2022-01-17 | ユニバーシティ・オブ・ワシントン | 自立非汚染性ポリマー、それらの組成物、および関連モノマー |
WO2017104355A1 (ja) * | 2015-12-18 | 2017-06-22 | 富士フイルム株式会社 | レジスト組成物、レジスト膜、マスクブランクス、パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法 |
CN106046249B (zh) * | 2016-06-23 | 2017-11-03 | 中国海洋石油总公司 | 一种基于含氟超支化多臂聚丙烯酰胺类聚合物的聚合物驱油剂 |
-
2021
- 2021-03-01 US US17/908,834 patent/US20230110097A1/en active Pending
- 2021-03-01 WO PCT/JP2021/007608 patent/WO2021177201A1/ja unknown
- 2021-03-01 EP EP21764970.6A patent/EP4116340A4/en active Pending
- 2021-03-01 JP JP2022504338A patent/JP7333462B2/ja active Active
- 2021-03-01 CN CN202180018439.5A patent/CN115244094B/zh active Active
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010530955A (ja) | 2006-12-29 | 2010-09-16 | ユニヴァーシティ オブ ワシントン | 二重機能性非汚染表面および材料 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
JIN Qiao et al.,Light-Responsive Polyion Complex Micelles with Switchable Surface Charge for Efficient Protein Deliv,ACS Macro Letters,2014年,DOI:10.1021/mz500290s |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20230110097A1 (en) | 2023-04-13 |
CN115244094B (zh) | 2024-03-19 |
WO2021177201A1 (ja) | 2021-09-10 |
JPWO2021177201A1 (ja) | 2021-09-10 |
EP4116340A4 (en) | 2024-05-01 |
EP4116340A1 (en) | 2023-01-11 |
CN115244094A (zh) | 2022-10-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Brown et al. | Synthesis of oligo (ethylene glycol) methacrylate polymer brushes | |
Lin et al. | Determination of albumin concentration by MIP-QCM sensor | |
JP5383115B2 (ja) | 構造体、標的物質検出素子および標的物質検出キット | |
EP1208126B1 (en) | Polymer brushes for immobilizing molecules to a surface or substrate, where the polymers have water-soluble or water-dispersible segments and probes bonded thereto | |
Inoue et al. | Fluorescent molecularly imprinted polymer thin films for specific protein detection prepared with dansyl ethylenediamine-conjugated O-acryloyl L-hydroxyproline | |
EP1696235B1 (en) | Biosensor | |
WO2002056021A2 (en) | Polymer brushes for immobilizing molecules to a surface | |
JP4630865B2 (ja) | 物質固定化剤、それを用いた物質固定化方法及びそれを用いた物質固定化基体 | |
JP2007127630A (ja) | 標的物質を捕捉する捕捉分子を結合させるための結合用官能基を基体上に備えた構造体 | |
US20090148346A1 (en) | Substrate with binding functional group | |
JP7443396B2 (ja) | 共重合体、測定装置および測定用担体 | |
JP7333462B2 (ja) | 共重合体およびその製造方法、測定装置ならびに測定用担体 | |
EP2287610A1 (en) | Thiol-modified surface immobilization article and method | |
JP4435709B2 (ja) | バイオセンサー | |
JP2006321829A (ja) | 共重合体およびその製造方法 | |
JP2006275865A (ja) | Qcmセンサーを用いた定量方法 | |
WO2023210671A1 (ja) | 共重合体、高分子膜、測定用装置および測定用担体 | |
JP2006322717A (ja) | センサチップおよびその製造方法 | |
US8460923B2 (en) | Affinity hydrogel and label independent detection methods thereof | |
Lebal et al. | Association of a Love wave sensor to thin film molecularly imprinted polymers for nucleosides analogs detection | |
Gong et al. | Humidity-sensitive properties of gel polyelectrolyte based on cross-linked copolymers containing both ammonium salt and amine function | |
US20040018532A1 (en) | Electronic sensor device | |
JP4278469B2 (ja) | 免疫学的活性物質の測定方法 | |
EP1369692A2 (en) | Sensor surface | |
JP2022088296A (ja) | 高感度電気化学バイオセンサー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220901 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230530 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230724 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230801 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230814 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7333462 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |