JP7333294B2 - 短繊維入りゴム条の作製方法、及びその作製装置 - Google Patents
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予め、下布と未加硫ゴムシート(圧縮ゴム層)とをプレス成形してコグ形状に型付けすることで、後の成形部材となる、コグ山部とコグ谷部を長手方向に沿って交互に有する、未加硫のコグ付きのゴム成形体(以下、「コグパッド」と呼ぶ。)を作製する(図2(a)参照)。以下、予備成形工程で為されるコグパッドの作製方法を「A法」(特許文献1に記載の「プリフォーム法」に相当。)と呼ぶ。なお、当該方法(A法)で得られたコグパッド(図2(b)参照)は、プレス成形(温度60~100℃程度で加圧)で半加硫状態のコグ形状に型付けされる故、コグ部を比較的正確な形状に形成することができる。
次に、このコグパッドを成形工程に供することで未加硫ベルトスリーブ(ベルト成形体)を得る。
そして、未加硫ベルトスリーブを加硫缶に移して加硫し、脱型した加硫ベルトスリーブを所定幅に切断することでコグ付きVベルトに仕上げる。
また、平金型の凹溝間の凸条部に硬質ゴムが通常より厚めの層をなして加硫後のコグ谷部にも通常より厚めの層が残る傾向となり、ベルトの屈曲性が不足傾向となり、ベルト走行時、コグ谷部にクラックが生じることがあった。
(1)圧延操作
バンバリーミキサー等で混練りすることで得られた短繊維入り未加硫ゴムをカレンダーやローラーヘッド押出機等の圧延装置に備わる1対のロールに通すことにより、圧延されたゴムシート中の短繊維がシートの圧延方向(薄く引き伸ばされる方向、長手方向)に配向した、圧延ゴムシート(短繊維入りゴムシート)を得る。この際、必要に応じて、フィルム等に沿わせてボビンに巻き取る。
この圧延ゴムシート(短繊維入りゴムシート)をスリッタ等に通し、幅狭(例えば、幅2~20mm程度)に裁断して、所定の幅(幅狭)、厚み(厚肉)の四角断面を有し、短繊維が長手方向に配向した、複数の短繊維入りゴム条を得る。この短繊維入りゴム条は、一旦、ボビンに巻き取られた後、コグ付きVベルトの予備成形工程(B法によるコグパッドの作製工程)等へ供給される。
このため、上記くせ付け加工によれば、当該ゴム帯に対して、ゴム帯の移動経路上で、ゴム帯の移動方向(長手方向)に沿ってゴム帯の少なくとも一方の側面寄りの部分を、漸次、断面渦巻状に巻き込む力を作用させ易くなる。
これにより、ゴム条の作製時の巻き込みエアを反移動方向(後方)に逃がしつつ、ゴム帯を漸次、幅方向の断面視で渦巻状に巻き込むことが容易となる。
また、ゴム条の作製時に、積層不要であり、積層操作を伴う従来の作製方法に比べて、手間を省くことができる。
また、ゴム帯の移動経路上で、且つ、当該くせ付け加工無しの場合と移動速度略同等(例えば1m/分程度)に、ゴム帯から、短繊維を長手方向に配向させたまま、ゴム帯よりも幅狭で、且つ、厚肉な未加硫のゴム条(比較的幅狭で厚肉な未加硫の短繊維入りゴム条)に連続的に仕上げることが容易となる。
従って、上記によれば、製造品質を確保しつつ、製造上の手間を抑制し、製造工程上、効率的に(くせ付け加工費不要に)、短繊維が長手方向に配向した、比較的幅広で薄肉な未加硫の短繊維入りゴム帯から、短繊維が長手方向に配向した、比較的幅狭で厚肉な未加硫の短繊維入りゴム条を作製することができる。
また、ゴム帯は、積層されたものではないため、積層操作が不要な分、作製上の手間を確実に抑制することができる。
このため、ゴム帯の移動方向に沿ってゴム帯の双方の側面寄りの部分をそれぞれ、漸次、断面渦巻状に巻き込み、ゴム帯を巻き込む力がゴム帯の左右方向両側から(幅方向一方から他方、及び幅方向他方から一方に)作用することで、左右方向両側に一巻きずつ断面渦巻状に形成する(計二巻き)場合に比べて、ゴム条をより厚肉な断面形状に無理なく確実に形成することができる。そのため、製造品質をより確実に確保できる。
そのため、ゴム帯の移動方向に沿ってゴム帯を巻き込む力が不用意に変化し、未加硫のゴム条を狙いの断面形状に成形できなくなることや、未加硫のゴム条が長手方向に(移動方向に沿って)不用意に伸びてしまうことを抑制することができ、製造品質をより確実に確保することができる。
前記ゴム帯の左右の位置で前記ゴム帯に接触する部分の位置は、前記移動方向において、互い違いになっていることを特徴としている。
また、くせ付け加工が、ゴム帯の移動方向に沿ってゴム帯の双方の側面寄りの部分をそれぞれ、漸次、断面渦巻状に巻き込むことで行われるため、くせ付け加工がゴム帯の移動方向に沿ってゴム帯の一方の側面寄りの部分を、漸次、断面渦巻状に巻き込むことで行われる場合と比べて、ゴム帯の単位移動距離当たりの総巻き込み量を増やすことができる分(つまり、くせ付け加工の効率が上がる分)、ゴム帯の移動方向に沿ったくせ付け加工部分の長さを短縮でき、装置コストを抑制できる。
前記ゴム帯は、前記円筒状モールドが回転し、前記円筒状モールドの回転によって、前記外周面に引き寄せられることで移動することを特徴としている。
この場合、当該コグパッドの作製工程(コグ付きVベルトの予備成形工程)に備わる円筒状モールドの回転によって、円筒状モールドの外周面に向かうゴム帯の移動経路上で、当該ゴム帯が当該ゴム条に連続的に仕上げられる。そのため、くせ付け加工コストをほとんど不要にできるため、製造工程上、より効率的なものとなる。
ひいては、本方法によらずに予め、別工程で積層操作を経て短繊維入りゴム条を作製して、コグパッドを作製した場合と比べ、最終製品であるコグ付きVベルト(ローエッジコグドVベルト)の製造コストをより低減できる。
前記ゴム帯を、前記短繊維が長手方向に配向した、前記ゴム帯よりも幅狭で且つ厚肉な未加硫のゴム条に連続的に仕上げることを特徴とする、短繊維入りゴム条の作製装置である。
実施形態1では、以下、図面に基づき、短繊維入りゴム条の作製装置100(以下、単に作製装置100と呼ぶ)及び作製方法について説明する。実施形態1の作製装置100は、短繊維2を含むゴム組成物を混練りした後、圧延することで得られた、短繊維2が長手方向に配向した未加硫のゴム帯10を、その一方の側面寄りの部分(右側)を、漸次、断面渦巻状(図8(a)参照)に巻き込み、未加硫のゴム条1に連続的に仕上げる(図7(a)参照)。
図7(a)に示すように、作製装置100には、ゴム帯10の左右の位置に配置された、円筒状の滑り軸受(ブッシュ)付ローラ11A~11J(右側に6体、左側に4体)と、ゴム帯10を、背面側から及び底面側から押さえる補助ロール(背面ロール12A~12C、底面ロール13A~13C)と、滑り軸受付ローラ11A~11J、及び、補助ロール(背面ロール12A~12C、底面ロール13A~13C)を、それぞれの軸部を介して支持するフレーム(不図示)とが、ゴム帯10の移動経路上に配置されている。
滑り軸受付ローラ11A~11J(くせ付け手段に相当)は、ゴム帯10の左右の位置で、ゴム帯10の移動方向に沿って間隔をあけて、ゴム帯10の移動に伴い従動(つれまい)可能にゴム帯10に接触する、回転可能なロール体である。
背面ロール12A~12C、及び、底面ロール13A~13Cは、ゴム帯10が移動方向にスムーズに移動でき、且つ、ゴム帯10のくせ付け加工が無理なく行えるように、ゴム帯10の背面側(上方)および底面側(下方)に、ゴム帯10の移動方向に沿って間隔をあけて配置されている。背面ロール12A~12C、及び、底面ロール13A~13Cは、ゴム帯10の移動に伴い従動(つれまい)可能にゴム帯10に接触する、回転可能なロール体である。また、背面ロール12A~12Cは、ゴム帯10の背面にだけ接触できるように、下流に行くほど、その幅が狭くなっている(図7(a)参照)。
ゴム帯10を形成するゴム材料は、短繊維2を含む(配合した)ゴム組成物である。ゴム成分としては、加硫又は架橋可能なゴムを用いてよく、例えば、ジエン系ゴム(天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(ニトリルゴム)、水素化ニトリルゴム等)、エチレン-α-オレフィンエラストマー、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、アルキル化クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリル系ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、のうちの1種又は2種以上を組み合わせたものを用いてよい。好ましいゴム成分は、エチレン-α-オレフィンエラストマー(エチレン-プロピレン共重合体(EPM)、エチレン-プロピレン-ジエン三元共重合体(EPDM)等)、及び、クロロプレンゴムである。特に好ましいゴム成分は、クロロプレンゴムである。クロロプレンゴムは、硫黄変性タイプ及び非硫黄変性タイプのいずれでもよい。
次に、実施形態1に係る、短繊維2入りゴム条1の作製方法について、図9のフローを参照して説明する。
このため、上記くせ付け加工によれば、ゴム帯10に対して、ゴム帯10の移動経路上に配置された作製装置100によって、ゴム帯10の移動方向(長手方向)に沿ってゴム帯10の右側面部分を、漸次、断面渦巻状に巻き込む力を作用させ易くなる。
これにより、ゴム条1の作製時の巻き込みエアを反移動方向(後方)に逃がしつつ、ゴム帯10を漸次、幅方向の断面視で渦巻状に巻き込むことが容易となる。
また、ゴム条1の作製時に、積層不要であり、積層操作を伴う従来の作製方法に比べて、手間を省くことができる。
また、ゴム帯10の移動経路上で、且つ、くせ付け加工無しの場合と移動速度略同等(例えば1m/分程度)に、ゴム帯10から、短繊維2を長手方向に配向させたまま、ゴム帯10よりも幅狭で、且つ、厚肉な未加硫のゴム条1(比較的幅狭で厚肉な未加硫の短繊維入りゴム条)に連続的に仕上げることが容易となる。
従って、上記によれば、製造品質を確保しつつ、製造上の手間を抑制し、製造工程上、効率的に(くせ付け加工費不要に)、短繊維2が長手方向に配向した、比較的幅広で薄肉な未加硫の短繊維入りゴム帯10から、短繊維2が長手方向に配向した、比較的幅狭で厚肉な未加硫の短繊維入りゴム条1を作製することができる。
また、ゴム帯10は、積層されたものではないため、積層操作が不要な分、作製上の手間を確実に抑制することができる。
このため、後述する実施形態2のように、ゴム帯10の移動方向に沿ってゴム帯10の左右の側面寄りの部分をそれぞれ、漸次、断面渦巻状に巻き込み、ゴム帯10を巻き込む力がゴム帯10の左右方向両側から(幅方向右側から左方、及び、幅方向左側から右側に)作用することで、左右方向両側に一巻きずつ断面渦巻状に形成する(計二巻き)場合に比べて、ゴム条1をより厚肉な断面形状に無理なく確実に形成することができる。そのため、製造品質をより確実に確保できる。
そのため、ゴム帯10の移動方向に沿ってゴム帯10を巻き込む力が不用意に変化し、未加硫のゴム条1を狙いの断面形状に成形できなくなることや、未加硫のゴム条1が長手方向に(移動方向に沿って)不用意に伸びてしまうことを抑制することができ、製造品質をより確実に確保することができる。
この場合、コグパッドの作製工程(コグ付きVベルトの予備成形工程)に備わる円筒状モールドMの回転によって、円筒状モールドMの外周面の凹溝31に向かうゴム帯10の移動経路上で、ゴム帯10がゴム条1に連続的に仕上げられる。そのため、くせ付け加工コストをほとんど不要にできるため、製造工程上、より効率的なものとなる。
ひいては、本方法によらずに予め、別工程で積層操作を経て短繊維入りゴム条を作製して、コグパッドを作製した場合と比べ、最終製品であるコグ付きVベルト(ローエッジコグドVベルト)の製造コストをより低減できる。
次に、実施形態2の、短繊維入りゴム条の作製装置200及び作製方法について説明する。実施形態2の作製装置200は、短繊維2を含むゴム組成物を混練りした後、圧延することで得られた、短繊維2が長手方向に配向した未加硫のゴム帯10を、双方の側面寄りの部分(左右両側面)をそれぞれ、漸次、断面渦巻状(図8(b)参照)に巻き込み、未加硫のゴム条201に連続的に仕上げる(図7(b)参照)。
図7(b)に示すように、作製装置200には、ゴム帯10の左右の位置に配置された、円筒状の滑り軸受(ブッシュ)付ローラ211A~211L(右側に6体、左側に6体)と、ゴム帯10を、背面側から及び底面側から押さえる補助ロール(背面ロール212A、底面ロール213A)と、滑り軸受付ローラ211A~211L、及び、補助ロール(背面ロール212A、底面ロール213A)を、それぞれの軸部を介して支持するフレーム(不図示)とが、ゴム帯10の移動経路上に配置されている。
滑り軸受付ローラ211A~211Lは、ゴム帯10の左右の位置で、ゴム帯10の移動方向に沿って間隔をあけて、ゴム帯10の移動に伴い従動(つれまい)可能にゴム帯10に接触する、回転可能なロール体である。
背面ロール212A、及び、底面ロール213Aは、ゴム帯10が移動方向にスムーズに移動でき、且つ、ゴム帯10のくせ付け加工が無理なく行えるように、ゴム帯10の背面側(上方)および底面側(下方)に配置されている。
次に、実施形態2に係る、短繊維2入りゴム条201の作製方法について説明する(図9参照)。なお、実施形態2では、実施形態1と異なるくせ付け加工(S4)について説明する。
また、くせ付け加工が、ゴム帯10の移動方向に沿ってゴム帯10の双方の側面寄りの部分をそれぞれ、漸次、断面渦巻状に巻き込むことで行われるため、くせ付け加工がゴム帯10の移動方向に沿ってゴム帯10の一方の側面寄りの部分を、漸次、断面渦巻状に巻き込むことで行われる場合(実施形態1の場合)と比べて、ゴム帯10の単位移動距離当たりの総巻き込み量を増やすことができる分(つまり、くせ付け加工の効率が上がる分)、ゴム帯10の移動方向に沿ったくせ付け加工部分の長さを短縮でき、作製装置200のコストを抑制することができる。
(1)実施形態1では、単層の、短繊維2入りゴム帯10を使用しているが、短繊維入りゴム条1を作製するために供されるゴム帯10は、複数の層に形成(積層)されていてもよい。
1)短繊維入りゴム条の配向性(品質)
2)コグ付きVベルトの動的評価(耐久性、耐クラック)
3)短繊維入りゴム条の作製に係る加工コスト
〈1.ゴム条(供試体)〉
ゴム条のゴム材料は実施例、比較例で共通である。具体的には、表1の配合によるゴム材料をバンバリーミキサーで混練りすることで得られた、短繊維入りのゴム組成物である。表1は、実施例、及び、比較例に係る、短繊維入りゴム条を用いて製造された、コグ付きVベルトの圧縮ゴム層及び伸張ゴム層を形成するゴム組成物の配合説明である。
・ナフテン系オイル:DIC(株)製「RS700」
・カーボンブラック:東海カーボン(株)製「シースト3」
・老化防止剤:精工化学(株)製「ノンフレックスOD3」
未加硫ゴムの最低ムーニー粘度(Vm)(測定条件125℃,JIS K6300-1:2013に準拠):約60
加硫ゴムの硬さ(デュロメータA硬さ)(JIS K6253:2012に準拠):約92
短繊維の配向性(TB比):約2.8(厚さ1mmで圧延した場合)
狙いの断面:コグ山部分の断面形状(略台形形状:下幅18mm×上幅11mm×高さ(厚さ)17mm)、及び、断面積(約245mm2)、に見合う(と略同じ)断面を有するゴム条とした。
実施例では、耐側圧性確保のため、圧縮ゴム層に厚みをもたせたコグ付きVベルトの仕様(コグ高さ17mmで、従来よりも大型のコグ部を有する仕様)に対し、無理なく確実に厚肉に形成可能と思われる上記実施形態1の方法(作製装置100)(図7(a))でゴム条を作製した。
比較例では、ゴム条の狙いの断面、及び、混練(S11)、圧延(S12)の内容は、実施例のS1及びS2と共通である。そして、比較例では、積層操作を伴う従来慣用な方法(圧延→積層→裁断)で、ゴム条を作製した。
コグ付きVベルトの予備成形工程において、公知(特許文献2)の方法(前述のB法)で、実施例のゴム条及び比較例のゴム条を用いて、コグパッド(コグ付きゴム成形体)(図5参照:特許文献2の第6図に相当)を作製した。
(1)ゴム条の巻回嵌入
円筒状モールドM(外周面)の凹溝31(面長方向所定ピッチPで螺旋状に形成された溝)内に、長尺のゴム条を螺旋状に巻回嵌入した(図10(b)参照)。
ゴム条が巻回された円筒状モールドMの上に、内面側に接着ゴム層が糊引きされた補強布(下布)を巻き付け、圧着した(図4参照)。この際、補強布(下布)の捲縮糸を合撚した緯糸方向がゴム条(凹溝31)の延在方向に対して直角になるように、無端状に巻付けた。また、補強布(下布)の両端部は刃物溝に沿って巻き付けた。なお、ゴム条との密着性が不足する際は、ばらけ防止のため、ゴム糊をゴム条の外周面に塗布、乾燥させてから巻付けてもよい。
刃物で、刃物溝に沿って、補強布(下布)及びゴム条を切断し、切開することで、コグパッド(コグ付きゴム成形体)を得た(図5参照)。
コグ付きVベルトの成形工程において、公知の方法で、上記コグパッドを用いて、未加硫ベルトスリーブ(ベルト成形体)(図6参照:特許文献2の第7図に相当)を作製した。
(4)コグパッドの巻付け
加硫成形用のモールド(外周面)に、コグパッドの補強布(下布)側を内側にして、外側のコグ(ゴム条)部分をモールド溝(加硫成形用のモールドの面長方向)に順次嵌入し、コグパッドを無端状に巻付けた(図6参照)。これにより、コグ(ゴム条)部分を形成するゴム組成物に含まれる短繊維の配向方向(シート圧延方向)が、加硫成形用のモールドの面長方向(周方向に対して直角方向)に一致することになる。
加硫成形用のモールドの外周面に巻き付けた、コグパッドの上に、短繊維の配向方向(シート圧延方向)がモールドの面長方向(周方向に対して直角方向)となるように、コグ谷部及びコグ底部(ともに厚さ5mm)のボリュームに見合う、平シート状の圧縮ゴム層(積層シート)(配合は表1)を巻き付けた。
圧縮ゴム層(積層シート)の上に、下部接着ゴム層(配合は表2)を巻き付けた(不図示)。表2は、実施例、及び、比較例に係る、短繊維入りゴム条を用いて製造された、コグ付きVベルトの接着ゴム層(下部及び上部)を形成するゴム組成物の配合説明である。
下部接着ゴム層の上に、心線を一定張力下で螺旋状に巻き付けた。心線としては、1000デニールのポリエチレンテレフタレート(PET)繊維を2×3の撚り構成で、上撚り係数3.0、下撚り係数3.0で諸撚りしたトータルデニール6,000のコードに、接着処理を施したものを使用した。
心線の上に、上部接着ゴム層(配合は表2)を巻き付けた(不図示)。
上部接着ゴム層の上に、平シート状の伸張ゴム層(積層シート)(配合は表1)を巻き付けた。配合、ならびに短繊維の配向方向は、圧縮ゴム層と同じである。
伸張ゴム層の上に、補強布(上布)を巻き付け、圧着することで、未加硫ベルトスリーブ(ベルト成形体)を得た。補強布(上布)としては、綿の紡績糸を使用した平織帆布にRFL液で浸漬処理を施し、さらに当該帆布を150℃で2分間熱処理した後、ゴム組成物をすり込むフリクション加工を行うことで形成された、ゴム付帆布を使用した。
コグ付きVベルトの加硫工程において、公知の方法で、上記未加硫ベルトスリーブを用いて、加硫ベルトスリーブ(不図示)を作製し、その後、仕上げ工程を経て、コグ付きVベルトを得た。
(11)加硫
加硫缶で、未加硫ベルトスリーブ(ベルト成形体)を加硫し、加硫ベルトスリーブを得た。この際、円筒状の加硫ジャケットを被せて、温度160℃で25分間加硫を行った。
加硫ベルトスリーブを加硫成形用のモールドから抜き取り後、得られた加硫ベルトスリーブを回転させながら、2枚のカッターによって所定の幅(上幅)に輪状に切断し、複数本のコグ付きVベルトを得た。
1)短繊維入りゴム条の配向性
得られた短繊維入りゴム条(実施例、比較例)の短繊維配向性の評価を行った。
(1)実施例、及び、比較例のゴム条を3枚(各々の断面:厚さ1mm×幅10mm)にスライスして外層(短辺側)、中央層、内層(長辺側)の3層に区分した。
(2)ブランク(参考例)として、実施例、及び、比較例のゴム条を作製する際の圧延工程で得られた薄肉単層(厚さ1mm)の圧延ゴムシートを幅10mmに裁断した。
(3)これらの各シートを厚さ1mmの金属製平板(中敷き)に加工した短冊状(幅10mm)のくり抜き枠内(キャビティ)に静置させ、平プレスで加硫した。
(4)これらの各シートの長手方向と幅方向のそれぞれの引張強度(TB)をJISK6251:2017に準じて測定し、引張破断強度比(TB比)(シート長手方向/シート幅方向)を求めた。
シート長手方向の引張強度がシート幅方向の引張強度に比べて大きい程、即ちTB比が大きいほど、短繊維のシート長手方向(圧延方向、ならびに、実施例でゴム条を作製する際の、ゴム帯の移動方向)への配向性が良好であることを示している。
従って、短繊維が圧延(長手)方向に充分に配向していると認められるブランク(参考例)の水準(TB比)と略同等であれば、短繊維のシート長手方向への配向性が良好であると評価した。
実施例:外層2.7、中央層2.8、内層2.7
比較例:外層2.8、中央層2.8、内層2.8
ブランク(参考例):2.8
実施例、及び、比較例のゴム条を各々用いて作製した、上述のコグ付きVベルトについて、実機フィールド耐久走行試験を行い、動的評価(耐久性、耐クラック)を行った。
以下に示す欠陥の有無
a.コグ山部の内部クラック(剥離を含む)
b.コグ底部の心線下剥離
c.コグ谷部の内部クラック(剥離を含む)
(1)実機フィールド耐久走行試験では、実機(大型コンバイン)のベルト式無段変速装置に実施例及び比較例に係る各コグ付きVベルトを取り付け、実使用し、総走行時間が200時間(1シーズンに相当)に達するまで実施した。
(2)実機フィールド耐久走行試験終了後のコグ付きVベルトの側面の状態を目視観察することにより、欠陥の有無を調べた。
上記欠陥が全く認められない場合、耐久性に関し、良好と評価した。
上記いずれかの欠陥が1箇所でも認められた場合、耐久性に関し、不良と評価した。
実施例、比較例ともに、上記欠陥が全く無く、耐久性に関し、良好であった。
実施例の短繊維入りゴム条の作製に係る加工コストを、工程フロー(図9、図12)から優劣を分析した。
当該加工コストの評価は、比較例の方法と対比し、実施例の方法の優劣を予測した。
圧延:実施例、及び、比較例ともに、薄肉単層の圧延ゴムシートを作製する故、加工コストは同じであり、実施例、比較例ともに、優劣に差異はない。
積層:比較例は、十数回に及ぶ積層操作が必要であったのに対し、実施例は、積層不要な分、比較例と比べ、積層にかかる加工コストを顕著に低減できた。
裁断:実施例、及び、比較例ともにスリッタ等で裁断が必要であるが、比較例は、厚肉なシート(積層シート)を幅狭に裁断する必要があるが、実施例は、薄肉なシート(単層シート)を幅広に裁断してよい分、比較例と比べ、裁断にかかる加工コストを顕著に低減できた。
くせ付け加工:比較例は当該加工が不要であり、実施例は当該加工が必要である。
しかし、実施例は、最終製品の製造工程における、ゴム帯の移動経路上(例えば、円筒状モールドMの回転によって、円筒状モールドMの外周面に向かう、ゴム帯の移動経路上)で、比較例の場合と同様の移動速度(例えば、約1m/分)で連続的に行うことができた。
したがって、実施例は、比較例と同様、当該くせ付け加工コストを実質的に不要と評価できる。
以上より、実施例は、比較例と比べ、短繊維入りゴム条の作製に係る加工コストを顕著に低減できた。
・短繊維入りゴム条の配向性について(品質)
実施例の配向性は、短繊維が圧延(長手)方向に充分に配向していると認められるブランク(参考例)の水準と略同等であり、ゴム条を作製する際に、ゴム帯の長手(移動)方向に沿って短繊維が配向した状態のものが、実施例の方法(装置)で得られたゴム条においても、間違いなくゴム条の長手(移動)方向に沿って短繊維が配向していることがわかった。
実施例の方法(作製装置100)で得られたゴム条を用いて作製したコグ付きVベルトの動的評価の結果は、従来慣用な方法で得たゴム条を用いて作製した製品と同様に、全く問題のない結果となった。
従って、本発明の方法(作製装置100)によれば、製造品質を確保しつつ、短繊維が長手方向に配向した、比較的幅広で薄肉な未加硫の短繊維入りゴム帯から、短繊維が長手方向に配向した、比較的幅狭で厚肉な未加硫のゴム条を作製できることが伺えた。
また、特には、比較的大型のコグ部を有するコグ付きVベルトの予備成形工程で作製される、前述のB法によるコグパッド(コグ付きゴム成形体)のコグ部を形成するための長尺のゴム部材(ゴム条)として、本発明の方法(作製装置100)により製造品質を確保しつつ得られた短繊維入りのゴム条を好適に提供できることが伺えた。
実施例は、比較例と比べ、当該短繊維入りゴム条の作製に係る加工コストを顕著に低減できることがわかった。
従って、本発明の方法(作製装置100)によれば、製造上の手間を抑制し、製造工程上、効率的に当該短繊維入りゴム条を作製できることが伺えた。
2 短繊維
10 ゴム帯
11A~11J 滑り軸受付ローラ
12A~12C 背面ロール
13A~13C 底面ロール
100 作製装置
M 円筒状モールド
Claims (12)
- 短繊維を含むゴム組成物を混練りした後、圧延することで得られた、前記短繊維が長手方向に配向した未加硫のゴム帯に対して、前記ゴム帯の移動経路上で、前記ゴム帯の移動方向に向かうにつれて、前記ゴム帯の幅が狭く、且つ、前記ゴム帯の厚みが大きくなるように、前記ゴム帯の移動方向に沿って、前記ゴム帯の左右の位置で前記ゴム帯に接触し、前記ゴム帯の移動方向に向かうにつれて、前記ゴム帯の左右の位置で前記ゴム帯に接触する部分の左右方向の間隔を狭めつつ、前記移動方向に沿って前記ゴム帯の少なくとも一方の側面寄りの部分を、漸次、断面渦巻状に巻き込むくせ付け加工を行い、前記ゴム帯を、前記短繊維が長手方向に配向した、前記ゴム帯よりも幅狭で且つ厚肉な未加硫のゴム条に連続的に仕上げることを特徴とする、短繊維入りゴム条の作製方法。
- 前記ゴム帯は、単層であることを特徴とする、請求項1に記載の短繊維入りゴム条の作製方法。
- 前記くせ付け加工は、前記ゴム帯の移動方向に沿って前記ゴム帯の一方の側面寄りの部分を、漸次、断面渦巻状に巻き込むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の短繊維入りゴム条の作製方法。
- 前記くせ付け加工において、前記ゴム帯は、前記移動方向への移動に伴い、前記ゴム帯の左右の位置で、従動可能に接触されることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の短繊維入りゴム条の作製方法。
- 前記ゴム帯が従動可能に接触されるのは、前記ゴム帯の前記移動方向に沿って間隔をあけて配置された、複数の回転可能なロール体であることを特徴とする、請求項4に記載の短繊維入りゴム条の作製方法。
- 前記くせ付け加工において、前記ゴム帯に対して、前記ゴム帯の左右の位置で、前記ゴム帯の前記移動方向に沿って間隔をあけて配置された、複数の回転可能なロール体を、前記ゴム帯の前記移動方向への移動に伴い、従動可能に前記ゴム帯に接触させ、前記ゴム帯の前記移動方向に沿って、前記ゴム帯の双方の側面寄りの部分をそれぞれ、漸次、断面渦巻状に巻き込み、
前記ゴム帯の左右の位置で前記ゴム帯に接触する部分の位置は、前記移動方向において、互い違いになっていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の短繊維入りゴム条の作製方法。 - 前記ゴム帯の前記移動経路は、動力源に連結され、回転可能な円筒状モールドの外周面に向かう経路であり、
前記ゴム帯は、前記円筒状モールドが回転し、前記円筒状モールドの回転によって、前記外周面に引き寄せられることで移動することを特徴とする、請求項1~6のいずれかに記載の短繊維入りゴム条の作製方法。 - 短繊維を含むゴム組成物を混練りした後、圧延することで得られた、前記短繊維が長手方向に配向した未加硫のゴム帯に対して、前記ゴム帯の移動経路上で、前記ゴム帯の移動方向に向かうにつれて、前記ゴム帯の幅が狭く、且つ、前記ゴム帯の厚みが大きくなるように、前記ゴム帯の移動方向に沿って、前記ゴム帯の左右の位置で前記ゴム帯に接触し、前記ゴム帯の移動方向に向かうにつれて、前記ゴム帯の左右の位置で前記ゴム帯に接触する部分の左右方向の間隔を狭めつつ、前記移動方向に沿って前記ゴム帯の少なくとも一方の側面寄りの部分を、漸次、断面渦巻状に巻き込む、くせ付け手段を備え、
前記ゴム帯を、前記短繊維が長手方向に配向した、前記ゴム帯よりも幅狭で且つ厚肉な未加硫のゴム条に連続的に仕上げることを特徴とする、短繊維入りゴム条の作製装置。 - 前記ゴム帯は、単層であることを特徴とする、請求項8に記載の短繊維入りゴム条の作製装置。
- 前記くせ付け手段は、前記ゴム帯の移動方向に沿って前記ゴム帯の一方の側面寄りの部分を、漸次、断面渦巻状に巻き込むことを特徴とする、請求項8又は9に記載の短繊維入りゴム条の作製装置。
- 前記くせ付け手段は、前記ゴム帯の前記移動方向への移動に伴い、前記ゴム帯の左右の位置で、従動可能に接触することを特徴とする、請求項8~10のいずれかに記載の短繊維入りゴム条の作製装置。
- 前記くせ付け手段は、前記ゴム帯の前記移動方向に沿って間隔をあけて配置された、複数の回転可能なロール体であることを特徴とする、請求項11に記載の短繊維入りゴム条の作製装置。
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