JP7332019B1 - 調光シートの梱包体、および梱包体の製造方法 - Google Patents

調光シートの梱包体、および梱包体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】筒部材から調光シートが巻き解かれた際に、調光シートの角部が折れることを抑制することができる調光シートの梱包体、および梱包体の製造方法を提供する。【解決手段】調光シート11が筒部材31に巻きつけられた状態で梱包される梱包体において、筒部材31は、筒部材31の軸方向Xにおける両側に、筒部材31に巻きつけられた調光シート11から露出する2つの筒端部31aを備える。調光シート11は、筒部材31の外周面31bに接して筒部材31に巻き始められる部分である巻回開始部21は、調光シート11における1つの短辺14と、短辺14に繋がる2つの長辺15それぞれにおいて、短辺14から離れて位置する被固定部24と、を備え、短辺14が第1易剥離テープ16aによって筒部材31の外周面31bに固定され、2つの被固定部24それぞれが、第2易剥離テープ16bによって筒端部31aの外周面31bに固定される。【選択図】図3

Description

本開示は、調光シートの梱包体、および梱包体の製造方法に関する。
プラスチックフィルム巻き取りロールは、円筒形のコアにプラスチックフィルムを巻きつけたロールである。プラスチックフィルムにおける巻きつけの始点は、片面の粘着テープによってコアに貼り付けられる。これによって、プラスチックフィルムが巻き始められる部分である始点は、円筒形のコアに固定される(例えば、特許文献1を参照)。
特開2018-76162号公報
調光シートは、上述したプラスチックフィルムのような矩形形状を有する。調光シートは、巻きつけの始点である巻回開始部を円筒形の筒部材に固定された後に、筒部材に巻きつけられた状態で梱包される。開梱作業において、筒部材から調光シートが徐々に巻き解かれるとき、巻回開始部を筒部材に向けて押さえていた外周の調光シートは、最内周の調光シートにおける巻回開始部から離れる。このとき、筒部材に巻きつけられた調光シートは、筒部材の接線方向に沿う平面状に戻るように浮き上がる。そして、調光シートを平面状に戻す復元力は、巻回開始部の周辺を筒部材の外周面から浮き上がらせるように、調光シートに作用する。
この際、調光シートは、2つの透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物を備えるため、単一のプラスチックフィルムと比べて曲げ剛性が大きい。一方、調光シートにおける巻回開始部は、調光シートの全てが筒部材から巻き解かれるまで、筒部材の外周面に固定され続ける。他方、調光シートのなかで巻回開始部を含む辺の端である角部の付近は、上述した復元力を受けて浮き上がる。そのため、筒部材の外周面から調光シートを浮き上がらせる大きな復元力が、調光シートの角部を過度に折り曲げてしまうおそれがある。
上記課題を解決する調光シートの梱包体は、2つの透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物を備える調光シートが筒部材に巻きつけられた状態で梱包される梱包体であって、前記筒部材は、前記筒部材の軸方向における両側に、前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートから露出する2つの筒端部を備え、前記調光シートは、前記筒部材の外周面に接して前記筒部材に巻き始められる部分である巻回開始部を備え、前記巻回開始部は、前記調光シートにおける1つの短辺と、前記短辺に繋がる2つの長辺それぞれにおいて、前記短辺から離れて位置する被固定部と、を備え、前記短辺が第1易剥離テープによって前記筒部材の外周面に固定されるとともに、2つの前記被固定部それぞれが、第2易剥離テープによって前記筒端部の外周面に固定される。
上記課題を解決するための梱包体の製造方法は、筒部材の軸方向における両側に、前記筒部材に巻きつけられた調光シートから露出する2つの筒端部が形成されるように、2つの透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物を備える前記調光シートを前記筒部材に巻きつけることを含む梱包体の製造方法であって、前記調光シートは、前記筒部材の外周面に接して前記筒部材に巻き始められる部分である巻回開始部を備え、前記巻回開始部は、前記調光シートにおける1つの短辺と、前記短辺に繋がる2つの長辺それぞれにおいて、前記短辺から離れて位置する被固定部と、を備え、第1易剥離テープによって前記短辺を前記筒部材の外周面に固定することと、第2易剥離テープによって2つの前記被固定部のそれぞれを前記筒端部の外周面に固定することと、をさらに含む。
上記各構成によれば、調光シートの巻回開始部における短辺と2つの被固定部とが筒部材の外周面に固定されることによって、筒部材から調光シートが巻き解かれる際に、巻回開始部が筒部材の外周面から浮き上がる力による負担が短辺以外に分散する。このため、筒部材から調光シートが巻き解かれる際に、巻回開始部が筒部材の外周面から浮き上がる力によって、調光シートの角部が折れることを抑制することができる。
上記構成において、前記被固定部のうち、最も前記短辺から遠い点が固定終了点であり、前記短辺と前記固定終了点とが前記筒部材の中心に対して形成する中心角が第1角度であり、前記第1角度の大きさは、69度以下である。
上記構成によれば、固定終了点を決める第1角度の大きさが小さくなると、第1角度が大きいときに比べて、短辺の角部をめくり上げる力が小さくなる。短辺の角部をめくり上げる力が小さくなるため、短辺の角部が浮き上がる力も小さくなる。第1角度の大きさが69度以下であるとき、短辺の角部が浮き上がる力が小さくなることで、調光シートの角部が折れる頻度が少なくなる。すなわち、第1角度の大きさが69度以下であるとき、巻回開始部をしっかりと固定しつつ、調光シートの角部が折れることをより抑制することができる。
上記構成において、前記被固定部のうち、最も前記短辺から遠い点が固定終了点であり、前記短辺と前記固定終了点とが前記筒部材の中心に対して形成する中心角が第1角度であり、前記第1角度の大きさは、46度以上である。
上記構成によれば、固定終了点を決める第1角度の大きさが大きくなると、筒部材から調光シートが巻き解かれたときに、短辺と固定終了点との間隔が大きくなる。これによって、巻回開始部における筒部材との固定が安定する。第1角度の大きさが46度以上であるとき、巻回開始部における調光シートと筒部材との固定が安定しない頻度が少なくなる。すなわち、第1角度の大きさが46度以上であるとき、巻回開始部をよりしっかりと固定することができる。
上記構成において、前記被固定部のうち、最も前記短辺に近い点が固定開始点であり、前記短辺と前記固定開始点とが前記筒部材の中心に対して形成する中心角が第2角度であり、前記第2角度の大きさは、23度以上である。
上記構成によれば、固定開始点を決める第2角度の大きさが大きくなると、第2角度が小さいときに比べて、短辺の角部をめくり上げる力が小さくなる。短辺の角部をめくり上げる力が小さくなるため、短辺の角部が浮き上がる力も小さくなる。第2角度の大きさが23度以上であるとき、短辺の角部が浮き上がる力が小さくなることで、調光シートの角部が折れる頻度が少なくなる。すなわち、第2角度の大きさが23度以上であるとき、巻回開始部をしっかりと固定しつつ、調光シートの角部が折れることをより抑制することができる。
上記構成において、1つの前記透明電極フィルムである第1透明電極フィルムは、第1透明電極層を備え、前記調光シートは、前記第1透明電極層に接続された可撓性配線基板をさらに備え、前記可撓性配線基板は、前記調光シートにおける前記短辺から前記第1透明電極フィルムの外側に向けて延びる延在部を備え、前記延在部は、前記筒部材および前記調光シートのうち少なくとも一方に第3易剥離テープによって固定される。
上記構成によれば、可撓性配線基板の位置が、筒部材または調光シートに対してずれ難くなる。このため、第1透明電極フィルムと可撓性配線基板との接合部分に力がかかることを抑制することができる。
上記構成において、前記梱包体は、一方の前記筒端部にはめ込まれる第1固定部材と、他方の前記筒端部にはめ込まれる第2固定部材と、を備え、前記第1固定部材と前記第2固定部材とが前記筒部材の軸方向において前記筒部材に対して前記調光シートを位置決めする。
上記構成によれば、第1固定部材と第2固定部材とが、筒部材の軸方向において筒部材に対して調光シートを位置決めすることによって、筒部材の外周面に固定されていない調光シートの部分においても、調光シートが筒部材の軸方向へ動くことを抑制する。このため、n周目の調光シートの外側面と、n+1周目の調光シートの内側面と、が擦れることを抑制することができる。
上記構成において、前記梱包体は、前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートが箱詰めされる梱包箱と、前記梱包箱に対して前記筒部材の軸方向における前記筒部材の1つの端を固定する第3固定部材と、前記梱包箱に対して前記筒部材の軸方向における前記筒部材の他の端を固定する第4固定部材と、を備える。
上記構成によれば、第3固定部材と第4固定部材とが前記筒部材の軸方向において、梱包箱に対して筒部材を位置決めすることによって、筒部材に巻きつけられた調光シートが、梱包箱の中で筒部材の軸方向へ動くことを抑制する。このため、調光シートが梱包箱に対して筒部材の軸方向にずれることを抑制することができる。
上記構成において、1つの前記透明電極フィルムである第1透明電極フィルムは、第1透明電極層を備え、前記調光シートは、前記第1透明電極層に接続される部分が前記筒部材の軸方向に延びる可撓性配線基板を備え、前記可撓性配線基板は、前記第1透明電極層に接続される部分から前記筒部材の円周方向に延びる延在部であって、当該延在部の一部が前記筒部材および前記調光シートのうち少なくとも一方に易剥離テープによって固定される前記延在部を備えてもよい。
上記構成によれば、可撓性配線基板の延在部が筒部材の周方向に延びるように配置される。また、可撓性配線基板の延在部が筒部材の軸方向に沿って第1透明電極層に接続される。このため、可撓性配線基板の延在部が筒部材の軸方向に延びるように配置される場合と比べて、可撓性配線基板の形状が固定によって筒部材の外周面に追従しやすく、可撓性配線基板が浮き上がりにくい。そして、可撓性配線基板の形状が筒部材の外周面に追従しやすい分だけ、可撓性配線基板を第1透明電極層から剥がすような応力が第1透明電極層と可撓性配線基板との接続部分に作用することを抑制できる。結果として、調光シートが筒部材の外周面に固定される場合であれ、調光シートが筒部材の外周面に固定されない場合であれ、調光シートの梱包によって可撓性配線基板が第1透明電極層から剥がれることを抑制できる。そして、可撓性配線基板と第1透明電極層との間の電気的な抵抗が高まることを抑制できる。
上記構成において、前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートが箱詰めされる梱包箱と、一方の前記筒端部にはめ込まれる第1固定部材と、他方の前記筒端部にはめ込まれる第2固定部材と、を備え、前記第1固定部材と前記第2固定部材とが前記筒部材の軸方向において前記筒部材に対して前記調光シートを位置決めし、かつ前記梱包箱の内面と前記調光シートとの間に隙間を形成し、前記梱包箱を構成するフラップは、前記梱包箱の外面に配置されてもよい。
上記梱包体の製造方法において、前記調光シートを巻きつけられた前記筒部材における一方の前記筒端部に第1固定部材をはめ込み、かつ他方の前記筒端部に第2固定部材をはめ込むことによって、前記筒部材の軸方向において前記筒部材に対して前記調光シートを位置決めすることと、梱包箱に組み立てられる前のブランクにおける前記梱包箱の底壁に、前記筒部材にはめ込まれた前記第1固定部材と前記第2固定部材とを配置することによって、前記ブランクにおける前記梱包箱の底壁と前記調光シートとの間に隙間を形成することと、前記筒部材を囲む周壁が前記ブランクの底壁から立ち上がるように前記ブランクを折り曲げることによって前記梱包箱を組み立てることと、をさらに含んでもよい。
上記各構成によれば、梱包箱を構成するフラップが梱包箱の外面に配置されるため、フラップの厚さに相当する段差は、梱包箱の外面に形成されて、梱包箱の内面には形成されない。このため、調光シートの外側面が梱包箱の内面である平坦面に対向するように、調光シートが梱包箱に収容される。結果として、調光シートが筒部材の外周面に固定される場合であれ、調光シートが筒部材の外周面に固定されない場合であれ、調光シートの外側面がフラップの段差に接触することを抑制できる。そして、調光シートと段差との接触によって調光シートが傷つくことを抑制できる。
上記構成において、前記調光シートは、レーザーによってマーキングされた二次元コードを備えてもよい。
上記構成において、梱包箱と、前記梱包箱に収容される筒部材と、2つの透明電極フィルムと透明電極フィルムとの間に封入された液晶組成物とを備え、前記筒部材の円周方向に1周以上巻きつけられる調光シートと、を備える調光シートの梱包体であって、前記調光シートのなかで前記筒部材の外周面に接する部分が、1周目のシート部分であり、前記1周目のシート部分は、前記調光シートの外側面に前記筒部材の円周方向に並ぶ2以上の被固定部を備え、前記被固定部がそれぞれ、易剥離テープによって前記筒部材の外周面に固定され、前記筒部材は、前記筒部材の軸方向における両側に、前記調光シートから露出する筒端部を備え、前記筒端部それぞれの外周面と前記梱包箱の内面との間に位置し、前記梱包箱の内面から前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートを離間させるとともに、前記筒部材の軸方向において前記筒部材に対して前記調光シートを位置決めする一対の位置規制部材をさらに備える。
上記構成によれば、1周目のシート部分における巻き戻りが易剥離テープによる複数箇所の固定によって抑えられ、かつ巻き戻りを抑えられた状態で、梱包箱の内面から調光シートが離間するように、軸方向の両端に位置規制部材が配置される。軸方向の両端に位置する位置規制部材は、筒部材の外周面に固定されていない調光シートの部分においても、調光シートが筒部材に対して軸方向にずれることを抑制する。このため、最外周の調光シートにおける外側面が擦れること、n周目の調光シートとn+1周目の調光シートとが擦れることを抑制することができる。
本開示によれば、筒部材から調光シートが巻き解かれた際に、巻回開始部が筒部材の外周面から浮き上がる力によって、筒部材に固定された巻回開始部における調光シートの角部が折れることを抑制することができる。
図1は、調光シートの平面構造を示す平面図である。 図2は、図1における2-2線に沿う断面構造を示す断面図である。 図3は、調光シートを巻き始めるときの調光シートの固定方法を示す斜視図である。 図4は、調光シートを巻き終えるときの調光シートの固定方法を示す斜視図である。 図5は、調光シートが巻き解かれたときの調光シートの曲げ形状を示す模式図である。 図6は、第1角度が大きいときの調光シートの曲げ形状を示す模式図である。 図7は、第2角度が小さいときの調光シートの曲げ形状を示す模式図である。 図8は、調光シートが軸方向において位置決めされる状態を示す斜視図である。 図9は、筒部材が軸方向において位置決めされる状態を示す斜視図である。 図10は、図9における10-10線に沿う断面構造を示す断面図である。 図11は、変更例における梱包体の製造方法を示す工程図である。 図12は、変更例における梱包体の製造方法を示す工程図である。
被梱包体である調光シート、1つの調光シートが筒部材に巻回される巻回体、および巻回体が輸送されるときの調光シートの梱包体、の順にそれぞれの構成を説明する。
[調光シートの構成]
調光シート11は、第1面と、第1面とは反対側の第2面とを備える。第1面と第2面とは、それぞれ調光シート11の広がる方向に沿って広がる。図1は、調光シート11の第1面と対向する視点から見た、調光シート11の平面構造を示す。
図1に示すように、調光シート11は、矩形形状を有する。調光シート11は、一対の向かい合う短辺14と、一対の向かい合う長辺15と、を有する。調光シート11は、一対の可撓性配線基板12を備える。一対の可撓性配線基板12は、調光シート11の外周部13に接続され、調光シート11の1つの短辺14に沿って並ぶ。
図2に示すように、調光シート11は、第1透明電極フィルム11aと、第2透明電極フィルム11dと、液晶組成物11gを含有する調光層11iと、封止部11hと、を備える。液晶組成物11gは、2つの透明電極フィルム11a,11dの間に封入されている。調光層11iは、第1透明電極フィルム11aと第2透明電極フィルム11dとに挟まれている。封止部11hは、第1透明電極フィルム11aと第2透明電極フィルム11dとの間の周囲部分である外周部13を封止する。
第1透明電極フィルム11aは、第1透明基材11bと、第1透明電極層11cとを備える。第1透明基材11bは、第1透明電極層11cを支持する。第2透明電極フィルム11dは、第2透明基材11eと、第2透明電極層11fとを備える。第2透明基材11eは、第2透明電極層11fを支持する。
可撓性配線基板12は、第1透明電極フィルム11a、および第2透明電極フィルム11dの短辺14から、第1透明電極フィルム11a、および第2透明電極フィルム11dの外側に向けて延びる延在部12aを備える。一対の可撓性配線基板12のうちの一方は、第1透明電極層11cに電気的に接続される。一対の可撓性配線基板12のうちの他方は、第2透明電極層11fに電気的に接続される。
調光層11iは、透明高分子層と液晶組成物11gとを備える。透明高分子層は、液晶組成物11gを充填するための空隙を区画する。透明高分子層が区画する空隙は、透明高分子層と液晶組成物との屈折率差によって、調光層11iに入る可視光を散乱し、これによって調光層11iを濁らせる大きさと数量とを備える。液晶組成物11gは、透明高分子層のなかの空隙に充填されている。
液晶組成物の保持型式は、高分子分散型、高分子ネットワーク型、および、カプセル型のいずれか1つである。高分子分散型は、孤立した多数の空隙を透明高分子層のなかに備え、高分子層に分散した空隙のなかに液晶組成物を保持する。高分子ネットワーク型は、3次元の網目状を有した透明な高分子ネットワークを備え、相互に連通した網目状の空隙のなかに液晶組成物を保持する。高分子ネットワークは、透明高分子層の一例である。カプセル型は、カプセル状を有した液晶組成物を透明高分子層のなかに保持する。なお、液晶組成物は、液晶化合物以外に、透明高分子層を形成するためのモノマー、二色性色素、可塑剤などを含有してもよい。調光層11iは、調光層11iの厚さを一定範囲に保持するためのスペーサーを含有してもよい。
一対の可撓性配線基板12は、第1透明電極フィルム11aと第2透明電極フィルム11dとの間に挟まれた調光層11iに駆動電圧を印加する。
例えば、ノーマル型の調光シート11において、透明電極層11c,11fの間に電場が形成されていない場合、液晶化合物の長軸方向は、調光シート11に入射した光が散乱するように不規則に並び、これによって調光シート11を不透明にする。透明電極層11c,11fの間に電場が形成されている場合、液晶化合物の長軸方向は、調光シート11に入射した光が透過するように電場に追従し、これによって調光シート11を透明にする。
例えば、リバース型の調光シート11において、透明電極層11c,11fの間に電場が形成されていない場合、液晶化合物の長軸方向は、配向層の規制力に追従して並び、これによって、調光シート11を透明にする。透明電極層11c,11fに電場が形成されている場合、液晶化合物の長軸方向は、調光シート11に入射した光が散乱するように電場に追従し、これによって調光シート11を不透明にする。
このように、調光シート11は、透明から不透明に可逆的に切り替わる。こうした調光シート11の第1面は、窓ガラス、パーテーション、ショーケースなどの透明体に貼り付けられてもよい。また、調光シート11の第1面は、第1透明板に貼り付けられ、かつ調光シート11の第2面は、第2透明板に貼りつけられ、これによって調光シート11は、2つの透明板に挟持されてもよい。あるいは、調光シート11は、透明体に貼り付けられることなく、投影スクリーンとして利用されてもよい。
[巻回体の構成]
図3に示すように、巻回体35は、軸方向Xに延在する円筒形状の筒部材31と、調光シート11と、を備える。本実施形態においては、筒部材31は、軸方向Xに延在するとともに、軸方向Xに貫通する貫通孔32を有する。なお、筒部材31の外周が円筒形状であれば、貫通孔32の有無は限定されない。そのため、筒部材31の形状は円柱形状であってもよい。ただし、貫通孔32によって筒部材31の重量が軽くなるため、筒部材31は貫通孔32を有することが好ましい。
筒部材31は、調光シート11の表面に傷がつくことを防止するために、表面が硬くない材料が好ましい。筒部材31には、例えば、紙管が使用される。紙管とは、紙製の管や筒であり、主に紙、繊維、フィルム等を巻くための軸として使用される。調光シート11においては、曲げ剛性が大きいため、大きな直径の紙管、例えば、直径10インチの紙管が使用される。
調光シート11は、筒部材31の外周面31bに接して筒部材31に巻き始められる部分である巻回開始部21を備える。巻回開始部21は、調光シート11における1つの短辺14を備える。
巻回開始部21における短辺14は、第1易剥離テープ16aによって筒部材31の外周面31bに固定される。巻回開始部21における短辺14は、筒部材31の軸方向Xにおける略中央の位置に、かつ、その短辺14の長さ方向が筒部材31の軸方向Xと同じ方向になるように、固定される。これにより、筒部材31において、調光シート11が筒部材31の円周方向Yに巻きつけられる中央部と、調光シート11が筒部材31に巻きつけられたときに調光シート11から筒部材31の軸方向Xにおける両側に露出する2つの筒端部31aとが、形成される。すなわち、筒部材31は、調光シート11が巻きつけられる中央部と、筒部材31の軸方向Xにおける両側に筒部材31に巻きつけられた調光シート11から露出する2つの筒端部31aと、を備える。
巻回体35は、第1易剥離テープ16aを備える。本実施形態においては、巻回開始部21において、5つの第1易剥離テープ16aによって、短辺14が筒部材31に固定される。より詳しくは、第1易剥離テープ16aの接着面と、調光シート11の外側面とが、貼りつけられるとともに、その第1易剥離テープ16aの接着面と、外周面31bとが、貼りつけられることで、短辺14が筒部材31に固定される。調光シート11の外側面において、第1易剥離テープ16aの接着面に貼り付けられる部分を被固定部23という。第1易剥離テープ16aは、開梱のときに、第1易剥離テープ16aの接着成分が調光シート11の表面に残り難いように、単位接着面積あたりの接着力が弱く設定されている。
3つの第1易剥離テープ16aは、円周方向Yに貼り付けられることで、短辺14の中央部分と外周面31bとを固定する。短辺14の中央部分に円周方向Yに貼り付けられる第1易剥離テープ16aの数は、短辺14の長さや使用される第1易剥離テープ16aの幅などに応じて変更されてもよい。
1つの第1易剥離テープ16aは、短辺14の一方側の端部において、筒部材31の軸方向Xと円周方向Yとの間の方向、かつ角部14aから筒部材31の一方側の端部に近づく方向に向けて貼り付けられる。これによって、短辺14の一方側の端部である調光シート11の角部14aと外周面31bとを固定する。
角部14aは、短辺14の端部における被固定部23に含まれる。そして、角部14aは、短辺14の端部と長辺15の端部とを含む。つまり、調光シート11の角部14aを固定する第1易剥離テープ16aは、短辺14の端部と長辺15の端部とを、外周面31bに固定する。
1つの第1易剥離テープ16aは、短辺14の他方側の端部において、筒部材31の軸方向Xと円周方向Yとの間の方向、かつ角部14aから筒部材31の他方側の端部に近づく方向に向けて貼り付けられる。これによって、短辺14の他方側の端部である調光シート11の角部14aと外周面31bとを固定する。
1つの長い第1易剥離テープ16aが、軸方向Xに貼り付けられることで、1つの第1易剥離テープ16aによって、短辺14全体が筒部材31に固定されてもよい。その場合は、短辺14における被固定部23の数は1つである。
巻回開始部21において、短辺14を固定する第1易剥離テープ16aは、略均等な間隔で、配置されることが好ましい。少ない数の第1易剥離テープ16aで、効率的に短辺14を固定することができる。
巻回開始部21において、本実施形態のように、調光シート11の角部14aが、第1易剥離テープ16aによって、外周面31bに固定されることが好ましい。第1易剥離テープ16aによって、強度が弱い調光シート11の角部14aを保護することができる。
巻回体35は、2つの第2易剥離テープ16bを備える。巻回開始部21は、短辺14に繋がる2つの長辺15それぞれにおいて、短辺14から離れて位置する被固定部24を備える。巻回開始部21において、調光シート11の内側面を外周面31bに沿わせた状態で、2つの被固定部24それぞれが、第2易剥離テープ16bによって、筒端部31aの外周面31bに固定される。より詳しくは、調光シート11の外側面と第2易剥離テープ16bの接着面とが貼りつけられるとともに、筒部材31の外周面31bとその第2易剥離テープ16bの接着面とが貼りつけられることで、被固定部24が筒部材31に固定される。調光シート11の外側面において、第2易剥離テープ16bの接着面に貼り付けられる部分を被固定部24という。第2易剥離テープ16bは、開梱のときに、第2易剥離テープ16bの接着成分が調光シート11の表面に残り難いように、単位接着面積あたりの接着力が弱く設定されている。
調光シート11のなかで筒部材31の外周面31bに接する部分を、1周目のシート部分という。被固定部24は、長辺15の一部分を含む調光シート11の外側面であり、筒部材31に巻きつけられた調光シート11における1周目のシート部分の一部分である。本実施形態においては、1周目のシート部分は、調光シート11の外側面に、短辺14に繋がる2つの長辺15それぞれにおいて、筒部材31の円周方向Yに並ぶ2つの被固定部23,24を備える。被固定部23,24がそれぞれ、易剥離テープ16a,16bによって筒部材31の外周面31bに固定される。なお、1周目のシート部分は、調光シート11の外側面に筒部材31の円周方向Yに並ぶ2つ以上の被固定部23,24を備えてもよい。すなわち、1つの長辺15に対して、第2易剥離テープ16bが2つ以上使用されることで、1周目のシート部分が、短辺14に繋がる2つの長辺15それぞれにおいて、2つ以上の被固定部24を備えてもよい。
被固定部24が含む長辺15のうち、最も短辺14に近い点を固定開始点24aといい、被固定部24が含む長辺15のうち、最も短辺14から遠い点を固定終了点24bという。第2易剥離テープ16bによって、長辺15のうち固定開始点24aから固定終了点24bまでの部分が筒部材31の外周面31bに接するように、調光シート11が筒端部31aに固定される。
図4に示すように、調光シート11は、筒部材31の円周方向Yに1周以上巻きつけられる。調光シート11は、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面に接して筒部材31に巻き終える部分である巻回終了部25を備える。巻回終了部25は、調光シート11における1つの短辺14と、その短辺14に繋がる一対の可撓性配線基板12と、を備える。
巻回体35は、第1易剥離テープ16aを備える。巻回終了部25における短辺14は、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面に、第1易剥離テープ16aによって固定される。調光シート11が巻き終えられると、巻回開始部21における短辺14の軸方向Xにおける位置と、巻回終了部25における短辺14の軸方向Xにおける位置とが、同じ位置になる。そして、巻回終了部25における短辺14の長さ方向が筒部材31の軸方向Xと同じ方向になる。この状態で、巻回終了部25における短辺14が調光シート11および筒部材31に固定される。
本実施形態においては、巻回終了部25において、5つの第1易剥離テープ16aによって、短辺14が調光シート11および筒部材31に固定される。第1易剥離テープ16aは、開梱のときに、第1易剥離テープ16aの接着成分が調光シート11の外側面に残り難いように、単位接着面積あたりの接着力が弱く設定されている。
3つの第1易剥離テープ16aは、円周方向Yに貼り付けられることで、短辺14の中央部分と、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面と、を固定する。3つの第1易剥離テープ16aによって、巻回終了部25における調光シート11の外側面と、第1易剥離テープ16aの接着面とが、貼りつけられる。それとともに、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面、と第1易剥離テープ16aの接着面とが、貼りつけられる。これによって、3つの第1易剥離テープ16aによって、短辺14が調光シート11の外側面に固定される。短辺14の中央部分に円周方向Yに向けて貼り付けられる第1易剥離テープ16aの数は、短辺14の長さや使用される第1易剥離テープ16aの幅などに応じて変更されてもよい。
1つの第1易剥離テープ16aは、短辺14の一方側の端部において、筒部材31の軸方向Xと円周方向Yとの間の方向、かつ角部14aから筒部材31の一方側の端部に近づく方向に向けて貼り付けられる。これによって、1つの第1易剥離テープ16aは、短辺14の一方側の端部である調光シート11の角部14aと、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面と、を固定するとともに、その角部14aと外周面31bとを固定する。より詳しくは、第1易剥離テープ16aの接着面と、巻回終了部25における調光シート11の外側面とが、貼りつけられるとともに、第1易剥離テープ16aの接着面と、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面とが、貼りつけられる。さらに、第1易剥離テープ16aの接着面と、外周面31bとが、貼りつけられる。これによって、1つの第1易剥離テープ16aによって、巻回終了部25における短辺14の一方の角部14aが、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面と、外周面31bと、に固定される。
本実施形態においては、角部14aは、短辺14の端部と長辺15の端部とを含む。すなわち、調光シート11の角部14aを固定する第1易剥離テープ16aは、短辺14の端部と長辺15の端部とを、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面と、外周面31bとに固定する。
1つの第1易剥離テープ16aは、短辺14の他方側の端部において、筒部材31の軸方向Xと円周方向Yとの間の方向、かつ角部14aから筒部材31の他方側の端部に近づく方向に向けて貼り付けられる。これによって、1つの第1易剥離テープ16aは、短辺14の他方側の端部である調光シート11の角部14aと、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面と、を固定するとともに、その角部14aと外周面31bとを固定する。より詳しくは、第1易剥離テープ16aの接着面と、巻回終了部25における調光シート11の外側面とが、貼りつけられるとともに、第1易剥離テープ16aの接着面と、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面とが、貼りつけられる。さらに、第1易剥離テープ16aの接着面と、外周面31bとが、貼りつけられる。これによって、1つの第1易剥離テープ16aによって、巻回終了部25における短辺14の他方の角部14aが、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面と、外周面31bと、に固定される。
1つの長い第1易剥離テープ16aが、軸方向Xに貼り付けられることで、1つの第1易剥離テープ16aによって、短辺14全体が筒部材31に固定されてもよい。その場合は、短辺14における被固定部23の数は1つである。
巻回終了部25において、短辺14を固定する第1易剥離テープ16aは、略均等な間隔で、配置されることが好ましい。少ない数の第1易剥離テープ16aで、効率的に短辺14を固定することができる。また、巻回終了部25において、本実施形態のように、調光シート11の角部14aが、外周面31bに固定されることが好ましい。第1易剥離テープ16aによって、強度が弱い調光シート11の角部14aを保護することができる。
巻回体35は、第3易剥離テープ16cを備える。第3易剥離テープ16cは、可撓性配線基板12の延在部12aにおける先端部12cを、筒部材31に巻きつけられた調光シート11に固定する。本実施形態においては、2つの可撓性配線基板12のそれぞれの先端部12cが、それぞれの第3易剥離テープ16cによって、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面に固定される。
2つの可撓性配線基板12の先端部12cが、1つの長い第3易剥離テープ16cによって、調光シート11の外側面に固定されてもよい。また、可撓性配線基板12の基端部12bが、さらに別の第3易剥離テープ16cによって、調光シート11の外側面に固定されてもよい。またその場合、基端部12bを固定する第3易剥離テープ16cは、短辺14を固定する第1易剥離テープ16aの上に重なって貼り付けられてもよい。第3易剥離テープ16cは、開梱のときに、第3易剥離テープ16cの接着成分が可撓性配線基板12の表面、および調光シート11の表面に残り難いように、単位接着面積あたりの接着力が弱く設定されている。
巻回終了部25において、調光シート11は、可撓性配線基板12が並ぶ短辺14で、筒部材31に巻き終えられてもよい。このとき、第3易剥離テープ16cは、可撓性配線基板12の延在部12aにおける先端部12cを、筒部材31に巻きつけられた調光シート11に固定してもよい。また、可撓性配線基板12が並ぶ短辺14から、筒部材31に巻き始められ、別の可撓性配線基板12が並ぶ短辺14で、筒部材31に巻き終えられてもよい。つまり、延在部12aは、筒部材31および調光シート11のうち少なくとも一方に第3易剥離テープ16cによって固定されてもよい。
可撓性配線基板12は不図示の保護シートを介して、筒部材31および調光シート11のうち少なくとも一方に固定されることが好ましい。例えば、保護シートには発泡シートや気泡緩衝材などが使用される。発泡シートとは、例えば、ポリエチレンを発泡させることで、独立気泡をシートに含ませて、弾性を持たせた緩衝材のことをいう。気泡緩衝材とは、例えば、プチプチ(登録商標)、エアーキャップ(登録商標)のような、円柱状の突起の中に空気を閉じ込めて成型されたシートのことをいう。保護シート51によって、筒部材31または調光シート11の外側面と、可撓性配線基板12の内側面と、が接触しないため、可撓性配線基板12および調光シート11の表面に傷が付くことを抑制することができる。また、可撓性配線基板12の全体、またはその一部が、可撓性配線基板12の上から不図示の保護シートで保護されてもよい。
巻回体35は、第4易剥離テープ16dを備える。巻回終了部25が固定された調光シート11の外側面において、筒部材31の中心CLに対して、巻回終了部25における短辺14の位置の180°反対側に位置する2箇所の長辺15部分が、第4易剥離テープ16dによって、外周面31bに固定される。より詳しくは、第4易剥離テープ16dの接着面と、巻回終了部25が固定された調光シート11の外側面とが、貼りつけられるとともに、第4易剥離テープ16dの接着面と、外周面31bとが、貼りつけられる。2箇所の長辺15部分とは、巻回終了部25が固定された調光シート11の軸方向Xにおける一方側の長辺15部分と、他方側の長辺15部分とである。
巻回終了部25において、短辺14の2箇所の角部14aが、第1易剥離テープ16aによって外周面31bに固定されることによって、短辺14部分における調光シート11の位置が、軸方向Xにずれ難くなる。さらに、巻回終了部25が固定された調光シート11は、巻回終了部25における短辺14の位置の180°反対側に位置する長辺15部分が、外周面31bに固定される。そのため、この長辺15部分において調光シート11の位置が軸方向Xにずれ難くなる。つまり、筒部材31の両端部それぞれにおいて、筒部材31の中心CLに対して、180°反対側の2か所の位置で、調光シート11が巻き終えられたときの調光シート11の外側面の軸方向Xにおける位置が固定される。これによって、輸送のときに、調光シート11全体の位置を軸方向Xにずれ難くすることができる。
[巻回体が巻き解かれたときの調光シート11の状態]
図5に示すように、開梱作業において、筒部材31から調光シート11が巻き解かれた際に、巻回開始部21を上から押さえていた調光シート11が巻回開始部21から離れると、巻回開始部21が露出する。巻回開始部21においては、調光シート11の内側面が筒部材31の外周面31bに添うように、複数箇所の被固定部23と2箇所の被固定部24とが外周面31bに固定されている。図5は、調光シート11が巻き解かれたときの、調光シート11の長辺15における曲げ形状を示す模式図である。
調光シート11は、巻回開始部21における調光シート11の内側面の一部しか外周面31bに固定されていないため、その他の部分が外周面31bから離れることは容易である。より詳しくは、調光シート11の内側面において、被固定部23に含まれる短辺14の一部分および長辺15の一部分と、被固定部24に含まれる長辺15の一部分と、を除く部分は、外周面31bに固定されていない。そのため、調光シート11は、易剥離テープ16a,16bの形状を少し変形させながら、被固定部23に含まれる短辺14の一部分および長辺15の一部分と、被固定部24に含まれる長辺15の一部分と、を除く部分において、外周面31bから浮き上がる。
ここで、短辺14と固定終了点24bとが筒部材31の中心CLに対して形成する中心角を第1角度θ1と定義し、短辺14と固定開始点24aとが筒部材31の中心CLに対して形成する中心角を第2角度θ2と定義する。
図6に示すように、図5に示す状態よりも短辺14と固定終了点24bとの距離が大きくなると、易剥離テープ16a,16bが、調光シート11の内側面を外周面31bに添うように固定する部分の距離は長くなる。換言すれば、第1角度θ1が大きくなると、易剥離テープ16a,16bが、調光シート11の内側面を外周面31bに添うように固定する角度が大きくなる。図6は、図5と同様に、調光シート11が巻き解かれたときの、調光シート11の長辺15における曲げ形状を示す模式図である。より詳しくは、図6は、2つの自由端が筒部材31の中心CLに対して形成する中心角が、60度を大きく上回る場合において、調光シート11が巻き解かれたときに働く力の関係を示す図である。
図7に示すように、図5に示す状態よりも短辺14と固定開始点24aとの距離が小さくなると、易剥離テープ16a,16bのうち何れにも固定されていない長辺15の部分の長さは短くなる。換言すれば、第2角度θ2が小さくなると、易剥離テープ16a,16b間において、調光シート11の内側面が外周面31bに固定されていない部分の角度が小さくなる。図7は、図5および図6と同様に、調光シート11が巻き解かれたときの、調光シート11の長辺15における曲げ形状を示す模式図である。より詳しくは、図7は、2つの自由端が筒部材31の中心CLに対して形成する中心角が、60度を大きく下回る場合において、調光シート11が巻き解かれたときに働く力の関係を示す図である。
図7に示すように、短辺14と固定終了点24bとの距離が短くなると、2つの第1易剥離テープ16aが、調光シート11の内側面を外周面31bに添うように固定する部分の距離は短くなる。換言すれば、第1角度θ1が小さくなると、2つの第1易剥離テープ16aが、調光シート11の内側面を外周面31bに添うように固定する角度が小さくなる。
[梱包体の構成]
図8に示すように、調光シート11の梱包体100は、調光シート11が筒部材31に巻きつけられた状態で梱包される。そして、巻回終了部25が固定された調光シート11の上から、保護シート51が円周方向Yに巻回される。そして、巻回されたときの保護シート51の終端部が、巻回された保護シート51の外側面に、不図示の易剥離テープによって円周方向Yに固定される。これによって、n周目の調光シート11の外側面と、n+1周目の調光シート11の内側面と、が押し付けられるときの摩擦力によって、n周目の調光シート11の外側面と、n+1周目の調光シート11の内側面と、がずれることを抑制することができる。軸方向Xにおける保護シート51の長さは、調光シート11の短辺14の長さよりも少し長い。これによって、保護シート51が調光シート11の外側面全体を保護する。そして、軸方向Xにおける保護シート51の両端部が、不図示の易剥離テープによって、筒部材31の外周面31bに固定される。保護シート51の表面と調光シート11の外側面との摩擦力によって、調光シート11と保護シート51との位置関係がずれることを抑制することができる。なお、保護シート51は少なくとも2重に巻かれることが好ましい。保護シート51が少なくとも2重に巻かれることで、保護シート51の面同士が重なるため、保護シート51の表面同士の摩擦力によって、保護シート51の固定が緩むことを抑制することができる。
梱包体100は、一方の筒端部31aにはめ込まれる第1固定部材41と、他方の筒端部31aにはめ込まれる第2固定部材42と、を備える。第1固定部材41、および第2固定部材42は略正方形状を呈する板であり、例えば、板段ボールが使用される。なお、プラスチック製の段ボールが使用されてもよい。
第1固定部材41、および第2固定部材42は、略中央に第1孔部45を有する。本実施形態においては、第1固定部材41と第2固定部材42とは同じ形状である。第1固定部材41の第1孔部45には、一方の筒端部31aがはめ込まれる。第2固定部材42の第1孔部45には、他方の筒端部31aがはめ込まれる。第1固定部材41、および第2固定部材42は、筒端部31aがはめ込まれた側の面の第1孔部45の周囲が、保護シート51の端部に接する位置まではめ込まれる。保護シート51の表面と調光シート11の外側面との摩擦力によって、調光シート11と保護シート51との位置関係がずれることが抑制される。そのため、保護シート51の軸方向Xにおける両端部の位置を規制することで、調光シート11の位置が規制される。これによって、第1固定部材41と第2固定部材42とが、筒部材31の軸方向Xにおいて筒部材31に対して、保護シート51を巻回された調光シート11を位置決めする。換言すれば、第1固定部材41と第2固定部材42とは、筒部材31の軸方向Xにおいて筒部材31に対して調光シート11を位置決めする一対の位置規制部材である。
保護シート51はなくてもよい。また、軸方向Xにおける保護シート51の長さは、調光シート11の短辺14の長さよりも少し短く、保護シート51から調光シート11の長辺15が露出していてもよい。その場合、第1固定部材41と第2固定部材42とが、筒部材31の軸方向Xにおいて筒部材31に対して、調光シート11を直接位置決めしてもよい。ただし、調光シート11の長辺15を保護するためには、保護シート51が調光シート11の外側面全体を保護することが好ましい。
第1固定部材41と一方側の長辺15との間の距離、および第2固定部材42と他方側の長辺15との間の距離は、10mm以上であることが好ましい。第1固定部材41と一方側の長辺15との間に位置する保護シート51による衝撃緩衝効果によって、第1固定部材41が衝撃を受けたときに、その衝撃が調光シート11に伝わって、調光シート11が破損することを抑制することができる。また、第2固定部材42と他方側の長辺15との間に位置する保護シート51による衝撃緩衝効果によって、第2固定部材42が衝撃を受けたときに、その衝撃が調光シート11に伝わって、調光シート11が破損することを抑制することができる。
第1固定部材41、および第2固定部材42は、それぞれ、2つの第2孔部46を有する。2つの第2孔部46は、第1孔部45の中心に対して略線対称の位置に設けられる。第1固定部材41と第2固定部材42とは、2つの第2孔部46を上にした状態で、第1固定部材41が一方の筒端部31aに、第2固定部材42が他方の筒端部31aに、同じ位相ではめ込まれる。このとき、調光シート11に巻回された保護シート51の外周面が、床面または作業面に接触しない高さに第1孔部45が配置される。
保護シート51に巻回された調光シート11が、第1固定部材41、および第2固定部材42にはめ込まれたときに、可撓性配線基板12が並ぶ短辺14が下にされた状態で、はめ込まれることが好ましい。可撓性配線基板12が並ぶ短辺14には調光シート11の電極部があり、電極部は衝撃に弱い場所である。そして、開梱は上部より行われる。そのため、梱包箱61が開梱されるときに最も衝撃を受ける可能性が高い上部より遠い位置に、可撓性配線基板12が並ぶ短辺14を位置させることで、開梱のときに電極部が破損することを抑制することができる。また、可撓性配線基板12が並ぶ短辺14が下にされることで、電極部の位置は上部より最も遠い位置なる。そのため、保護シート51に巻回された調光シート11が、輸送時に円周方向Yに多少回転しても、電極部が上部まで回転する頻度が低いため、開梱のときに電極部が破損することを抑制することができる。
第1作業者が第1固定部材41における上部の一方の第2孔部46に右手の指を入れ、他方の第2孔部46に左手の指を入れる。そして、第2作業者が第2固定部材42における上部の一方の第2孔部46に右手の指を入れ、他方の第2孔部46に左手の指を入れる。これによって、2人の作業者は、保護シート51を巻回された調光シート11を、保護シート51を巻回された調光シート11に直接触れることなく、持ち上げることができる。すなわち、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の状態を変えることなく、巻回された調光シート11を移動することができる。
図9に示すように、調光シート11の梱包体100は、筒部材31に巻きつけられた調光シート11が箱詰めされる梱包箱61と、梱包箱61に収容される筒部材31と、調光シート11と、を備える。換言すれば、梱包体100において、筒部材31は梱包箱61に収容される。梱包箱61は、軽くて強度が高く、耐久性があり、安価な材料が好ましい。筒部材31には、例えば、段ボール箱が使用される。筒部材31に巻きつけられた調光シート11が、第1固定部材41の2つの第2孔部46と、第2固定部材42の2つの第2孔部46と、によって持ち上げられて、梱包箱61の中に配置される。
図10に示すように、梱包体100は、梱包箱61に対して筒部材31の軸方向Xにおける筒部材31の1つの端31cを固定する第3固定部材43を備える。そして、梱包体100は、梱包箱61に対して筒部材31の軸方向Xにおける筒部材31の他の端31dを固定する第4固定部材44を備える。第3固定部材43、および第4固定部材44は略正方形状を呈する板であり、例えば、板段ボールが使用される。なお、プラスチック製の段ボールが使用されてもよい。
梱包箱61の内側の軸方向Xにおける寸法は、筒部材31の軸方向Xにおける寸法と比べて、第3固定部材43の厚さ寸法と、第4固定部材44の厚さ寸法と、を加えた寸法の分だけ短い。そのため、筒部材31に巻きつけられた調光シート11を、梱包箱61の中に容易に配置することができる。筒部材31に巻きつけられた調光シート11が梱包箱61の中に配置された後に、第3固定部材43と第4固定部材44とが配置される。より詳しくは、梱包箱61の内壁61aと、1つの端31cと、の間に、第3固定部材43が挿入されるとともに、梱包箱61の内壁61bと、他の端31dと、の間に、第4固定部材44が挿入される。これによって、梱包箱61内において、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の軸方向Xにおける位置が固定される。
筒部材31に巻きつけられた調光シート11は、第1固定部材41と第2固定部材42とに支えられるため、調光シート11に巻回された保護シート51の外側面と、梱包箱61の内底61cを含む内面との間に、隙間Δが形成される。換言すれば、第1固定部材41と第2固定部材42とは、筒端部31aが軸方向Xの両側に有するそれぞれの外周面31bと、梱包箱61の内面との間に位置し、梱包箱61の内面から筒部材31に巻きつけられた調光シート11を離間させる位置規制部材である。なお、梱包箱61の内底61cを含む内面とは、梱包箱61を閉じたときに、軸方向Xに直交する方向に位置する4つの内面である。また、4つの内面との隙間Δの値は、それぞれ異なった値であってもよい。
[梱包体の製造方法]
本実施形態における梱包体100の製造方法について説明する。
梱包体100は以下の作業手順で製造される。
(a)梱包される調光シート11は、平らになるように広げられ、製品ラベルが貼られている側を上にした状態で、作業台上に配置される。そして、長さがその調光シート11の短辺14よりも50mm以上長く、直径が10インチである筒部材31が、調光シート11の傍に配置される。
(b)調光シート11の巻回開始部21における短辺14の2箇所の角部14aと、短辺14における中央部の複数箇所とが、幅50mmの易剥離テープ16aによって、筒部材31の外周面31bに固定される。巻回開始部21における短辺14の位置が、筒部材31の軸方向Xにおける略中央の位置となり、かつ、その短辺14の長さ方向が、筒部材31の軸方向Xと同じ方向になる。
(c)調光シート11の内側面が筒部材31の外周面31bに沿わせられながら、幅50mmの易剥離テープ16bによって、短辺14に繋がる2つの長辺15それぞれを、筒部材31の外周面31bに固定する。固定位置は、短辺14と固定開始点24aとの距離が50mm以上かつ100mm以下となる位置である。
(d)調光シート11の巻回開始部21における短辺14に接続される可撓性配線基板12があるときは、可撓性配線基板12の基端部12b、および先端部12cが、易剥離テープ16cによって、保護シートを介して筒部材31の外周面31bに固定される。そして、可撓性配線基板12の電極部である基端部12bを含む短辺14全体が、その上から保護シートで保護される。
(e)調光シート11は、筒部材31の外周面31bに1周以上巻きつけられる。調光シート11の巻回終了部25における短辺14の2箇所の角部14aと、短辺14における中央部の複数箇所とが、易剥離テープ16aによって、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の外側面と、筒部材31の外周面31bと、に固定される。
(f)筒部材31の中心CLに対して、巻回終了部25における短辺14の180°反対側に位置する2箇所の長辺15部分が、幅50mmの第4易剥離テープ16dによって、筒部材31の外周面31bに固定される。
(g)調光シート11の巻回終了部25における短辺14に接続される可撓性配線基板12があるときは、可撓性配線基板12の基端部12b、および先端部12cが、易剥離テープ16cによって、保護シートを介して調光シート11の外側面に固定される。
(h)巻回終了部25が固定された調光シート11の上から、保護シート51が巻回される。そして、巻回されたときの保護シート51の終端部が、巻回された保護シート51の外側面に固定される。そして、軸方向Xにおける保護シート51の両端部が、筒部材31の外周面31bに固定される。そして、保護シート51上に、梱包した製品であることを表示するラベルシールが貼付される。
(i)第1固定部材41と第2固定部材42とが、第2孔部46を上にした状態で、第1固定部材41が一方の筒端部31aに、第2固定部材42が他方の筒端部31aに、はめ込まれる。第1固定部材41、および第2固定部材42は、第1孔部45の周囲が、保護シート51の端辺を押し付ける位置まではめ込まれる。
(j)筒部材31に巻きつけられた調光シート11が、第1固定部材41の2つの第2孔部46と、第2固定部材42の2つの第2孔部46と、によって持ち上げられて、梱包箱61の中に配置される。
(k)梱包箱61の内壁61aと、1つの端31cと、の間に、第3固定部材43が挿入されるとともに、梱包箱61の内壁61bと、他の端31dと、の間に、第4固定部材44が挿入されることで、軸方向Xにおける調光シート11の位置が固定される。
(l)梱包箱61の蓋が閉じられて、梱包用のテープで封緘される。最後に、梱包箱61の外面に、梱包した製品であることを表示するラベルシールが貼付されて、本実施形態における梱包体100を製造するための梱包作業が終了する。
[本実施形態の作用]
本実施形態の作用について説明する。
図5に示すように、開梱作業において、筒部材31から調光シート11が巻き解かれた際に、巻回開始部21を上から押さえていた調光シート11が巻回開始部21から離れると、巻回開始部21が露出する。巻回開始部21においては、調光シート11が、短辺14を固定する被固定部23で、外周面31bに固定されているとともに、短辺14から離れた位置を固定する被固定部24で、外周面31bに固定されている。
長辺15部分において、第1易剥離テープ16aの接着力Faによって、被固定部23が一方の自由端となり、第2易剥離テープ16bの接着力Fbによって、被固定部24が他方の自由端となる。調光シート11は、外周面31bに固定されていない被固定部23と被固定部24との間の部分が若干浮き上がることで、梁の撓み曲線を形成する。
梁の撓み曲線は3次曲線であり、外周面31bは円である。円の一部である円弧は2次曲線に近似される。XY座標の原点を通る3次曲線の原点近傍における3次曲線の傾きは、XY座標の原点を通る2次曲線の原点近傍における2次曲線の傾きよりも小さい。換言すれば、XY座標の原点を通る3次曲線の原点近傍における曲率半径は、XY座標の原点を通る2次曲線の原点近傍における曲率半径よりも大きい。そのため、調光シート11の自由端近傍において、調光シート11の曲率半径は筒部材31の外周面31bの曲率半径よりも大きくなる。より詳しくは、調光シート11は、1つの自由端となる被固定部23と、もう1つの自由端となる被固定部24との間の部分が若干浮き上がることで、調光シート11における自由端部分の曲率半径が、外周面31bの曲率半径よりも大きくなるように変形する。そして、調光シート11の撓み力Fcによって、易剥離テープ16a,16bの形状を少し変形させながら、調光シート11は、被固定部23と被固定部24との間の部分において、外周面31bから浮き上がる。被固定部23と被固定部24とを自由端として固定された調光シート11が、巻回開始部21において外周面31bから浮き上がる力が、撓み力Fcである。
2つの自由端が筒部材31の中心CLに対して形成する中心角が、略60度であることが望ましい。このとき、3次曲線である梁の撓み曲線としての調光シート11は、2つの自由端で、円弧としての外周面31bに接する。そのため、2つの自由端において、外周面31bから易剥離テープ16a,16bをめくり上げる力Fd1a,Fd1b,Fd2a,Fd2bの方向が、外周面31bに対して略垂直方向となる。易剥離テープ16a,16bをめくり上げる力Fd1a,Fd1b,Fd2a,Fd2bは、調光シート11の撓み力Fcによって生じる。
より詳しくは、被固定部23における短辺14側を梁の端部方向から易剥離テープ16a,16bをめくり上げる力Fd1aと、被固定部23における短辺14とは逆側を梁の中心方向からを易剥離テープ16a,16bをめくり上げる力Fd1bとが略等しい。そして、被固定部24における固定終了点24b側を梁の端部方向から易剥離テープ16a,16bをめくり上げる力Fd2bと、固定開始点24a側を梁の中心方向から易剥離テープ16a,16bをめくり上げる力Fd2aとが略等しい。これによって、2つの自由端において、外周面31bから易剥離テープ16a,16bをめくり上げる力Fd1a,Fd1b,Fd2a,Fd2bの方向が、外周面31bに対して略垂直方向となる。そのため、少ない接着力Fa,Fbの易剥離テープ16a,16bであっても、めくり上げる力Fd1a,Fd1b,Fd2a,Fd2bに耐えることができる。これによって、易剥離テープ16a,16bが外周面31bから剥がれ難くなる。つまり、2つの自由端が筒部材31の中心CLに対して形成する中心角が略60度であるとき、巻回開始部21における調光シート11の外周面31bへの固定が安定する。
図6に示すように、円周方向Yにおいて、被固定部24の位置が、被固定部23の位置から遠ざかる。すなわち、調光シート11において、図5に示す被固定部24の位置よりも梁の中心から離れた位置に位置する図6に示す被固定部24を、外周面31bに密着させる。すると、巻きつけた角度の分だけ、被固定部24における固定終了点24b側を梁の端部側からめくり上げる力Fd2bが大きくなる。梁の撓み曲線は、梁の中心に対して対称であるため、同様に、被固定部23における短辺14側を梁の端部側からめくり上げる力Fd1aが大きくなる。
より詳しくは、第1角度θ1が大きくなると、第1角度θ1が大きくなった分だけ撓み力Fcが大きくなるとともに、梁の端部側からめくり上げる力Fd1a,Fd2bが大きくなる。そして、易剥離テープ16a,16bの接着力Fa,Fbが、めくり上げる力Fd1a,Fd2bに耐えられなくなる。そして、図5に示す状態と比べて、被固定部24における固定終了点24b側が大きく浮き上がるとともに、被固定部23における短辺14側が大きく浮き上がる。なお、第1角度θ1が大きいときには、撓み力Fcが大きくなるため、筒部材31から調光シート11が巻き解かれた際に、被固定部24が固定終了点24b側から完全にめくり上げられて、第2易剥離テープ16bが剥がれてしまう場合がある。
被固定部24は、調光シート11の内側面における長辺15の一部分だけを外周面31bに固定しているにすぎない。そのため、調光シート11の軸方向Xにおける中央部分は、調光シート11の内側面が外周面31bに添うことなく、撓み力Fcによって調光シート11が外周面31bから浮き上がる。これによって、調光シート11の軸方向Xにおける中央部分においては、曲げ形状が緩やかになるため、被固定部23が浮き上がる力が軽減される。しかし、調光シート11の長辺15においては、被固定部24に含まれる長辺15の一部分を固定している第2易剥離テープ16bが、調光シート11が浮き上がることを抑制する。つまり、被固定部23が浮き上がる力は、短辺14の角部14aが最も大きい。
このように、調光シート11は、被固定部24の固定終了点24b側がめくり上げられながら、被固定部23のうち短辺14の角部14aが最も持ち上がるように変形する。変形した調光シート11には、復元力が発生する。復元力とは、曲げられた調光シート11が真っすぐの状態に戻ろうとする力である。
調光シート11は矩形形状を有しているため、角部14aの強度は、他の部分の強度よりも弱い。そして、被固定部23が浮き上がる力は、短辺14の角部14aが最も大きい。また、第1角度θ1が大きくなると、第1角度θ1が大きくなった分だけ撓み力Fcが大きくなるため、曲げられた調光シート11に大きな復元力が働く。そのため、第1角度θ1が大きくなると、開梱作業において、筒部材31から調光シート11が巻き解かれる際に、復元力によって、角部14aが折れる虞がある。梁の撓み曲線における2つの自由端が筒部材31の中心CLに対して形成する中心角が、略60度に設定されることによって、開梱作業のときに易剥離テープ16a,16bが剥がれること、および角部14aが折れることを抑制することができる。
図7に示すように、円周方向Yにおいて、被固定部24の位置が、被固定部23の位置に近づく。すなわち、調光シート11において、図5に示す被固定部24の位置よりも梁の中心側に位置する図7に示す被固定部24を、外周面31bに密着させる。この部分は、撓み力Fcによって調光シート11が外周面31bから浮き上がっていた部分である。すると、密着させた角度の分だけ、被固定部24における固定開始点24a側を梁の中心側からめくり上げる力Fd2aが大きくなる。梁の撓み曲線は、梁の中心に対して対称であるため、同様に、被固定部23を梁の中心側からめくり上げる力Fd1bが大きくなる。
より詳しくは、第2角度θ2が小さくなると、撓み力Fcは小さくなるものの、梁の中心側からめくり上げる力Fd2a,Fd1bが大きくなる。そして、易剥離テープ16a,16bの接着力Fa,Fbが、めくり上げる力Fd2a,Fd1bに耐え切れず、図5に示す状態と比べて、被固定部24における固定開始点24a側が浮き上がるとともに、被固定部23における短辺14の逆側が浮き上がる。すなわち、梁の中央部分が易剥離テープ16a,16bをめくり上げながら浮き上がる。
被固定部24は、調光シート11の内側面における長辺15の一部分だけを外周面31bに固定しているにすぎない。そのため、調光シート11の軸方向Xにおける中央部分は、調光シート11の内側面が外周面31bに添うことなく、撓み力Fcによって調光シート11が外周面31bから浮き上がる。これによって、調光シート11の軸方向Xにおける中央部分においては、曲げ形状が緩やかになるため、被固定部23が浮き上がる力が軽減される。しかし、調光シート11の長辺15においては、被固定部24に含まれる長辺15の一部分を固定している第2易剥離テープ16bが、調光シート11が浮き上がることを抑制する。つまり、被固定部23が浮き上がる力は、短辺14の角部14aが最も大きい。
このように、調光シート11は、被固定部24の固定開始点24a側がめくり上げられながら、被固定部23のうち短辺14の角部14aが最も持ち上がるように変形する。変形した調光シート11には、復元力が発生する。復元力とは、曲げられた調光シート11が真っすぐの状態に戻ろうとする力である。
調光シート11は矩形形状を有しているため、角部14aの強度は、他の部分の強度よりも弱い。そして、被固定部23が浮き上がる力は、短辺14の角部14aが最も大きい。そのため、図7に示すように、第2角度θ2が小さくなると、開梱作業において、筒部材31から調光シート11が巻き解かれる際に、復元力によって、角部14aが折れる虞がある。梁の撓み曲線における2つの自由端が筒部材31の中心CLに対して形成する中心角が、略60度に設定されることによって、開梱作業のときに易剥離テープ16a,16bが剥がれること、および角部14aが折れることを抑制することができる。
第2角度θ2が小さくなると、第1角度θ1も小さくなる。第1角度θ1が小さくなると、巻回開始部21における調光シート11と筒部材31との固定が安定しない。固定される部材の固定箇所が2箇所ある場合、その2箇所間の距離が大きいほど、その部材の固定は安定する。第1角度θ1を大きくすることで、巻回開始部21における調光シート11と筒部材31との固定を安定させることができる。すなわち、開梱作業のときに易剥離テープ16a,16bが剥がれること、および角部14aが折れることを抑制することができる。
図4に示すように、巻回終了部25において、短辺14が、第1易剥離テープ16aによって外周面31bへ固定され、巻回終了部25における短辺14の位置の180°反対側に位置する長辺15部分が、外周面31bに固定される。すなわち、筒部材31の中心CLに対して、180°反対側の2か所の位置において、調光シート11が巻き終えられたときの最外周の調光シート11の外側面の軸方向Xにおける位置が固定される。
図8に示すように、調光シート11の外側面の軸方向Xにおける位置が固定された調光シート11の上から、保護シート51が円周方向Yに巻回される。そして、巻回されたときの保護シート51の終端部が、巻回された保護シート51の外側面に、不図示の易剥離テープによって円周方向Yに固定される。これによって、n周目の調光シート11の外側面と、n+1周目の調光シート11の内側面とが、押し付けられる。そのときの摩擦力によって、n周目の調光シート11の外側面と、n+1周目の調光シート11の内側面と、がずれることが抑制される。そして、保護シート51の表面と調光シート11の最外周の外側面との摩擦力によって、調光シート11と保護シート51との位置が固定される。
第1固定部材41と第2固定部材42とが、この保護シート51の軸方向Xにおける両端部を、筒部材31の軸方向Xにおいて筒部材31に対して位置決めする。これによって、筒部材31に巻回された調光シート11を構成する1周目の調光シート11から最外周の調光シート11までを、筒部材31の軸方向Xにおいて、位置決めすることができる。
図9に示すように、第3固定部材43と第4固定部材44とが、梱包箱61の中で、軸方向Xにおいて、この筒部材31を位置決めする。これによって、梱包箱61の中で、調光シート11全体を位置決めすることができる。
[巻回開始部における安定性の確認結果]
第1角度θ1の値、および第2角度θ2の値を変化させて、調光シート11が筒部材31に巻回される巻回体35を形成し、その巻回体35を巻き解いたときの巻回開始部21における安定性において、以下の結果が得られた。
第1角度θ1が69度よりも大きいときに、開梱作業において、筒部材31から調光シート11が巻き解かれる際に、易剥離テープ16a,16bが剥がれること、または角部14aが折れる場合があることが確認された。また、第2角度θ2が23度よりも小さいときに、開梱作業において、筒部材31から調光シート11が巻き解かれる際に、易剥離テープ16a,16bが剥がれること、または角部14aが折れる場合があることが確認された。また、第1角度θ1が46度よりも小さいときに、開梱作業において、筒部材31から調光シート11が巻き解かれる際に、易剥離テープ16a,16bが剥がれること、または角部14aが折れる場合があることが確認された。なお、「折れる」とは、不可逆に曲がった状態、傷、割れ、などの調光シート11の破損によって商品価値が落ちるような変形の状態を含む。
つまり、第1角度θ1が69度よりも大きくなると、開梱作業において、筒部材31から調光シート11が巻き解かれる際に、復元力によって、角部14aが折れる虞がある。また、第2角度θ2が23度よりも小さくなると、開梱作業において、筒部材31から調光シート11が巻き解かれる際に、復元力によって、角部14aが折れる虞がある。また、第1角度θ1が46度よりも小さくなると、開梱作業において、筒部材31から調光シート11が巻き解かれる際に、調光シート11の固定がずれることで、角部14aが折れる虞がある。
本実施形態においては、第1角度θ1の大きさは、69度以下である。そのため、開梱作業のときに角部14aが折れることを抑制することができる。本実施形態においては、第2角度θ2の大きさは、23度以上である。そのため、開梱作業のときに角部14aが折れることを抑制することができる。本実施形態においては、第1角度θ1の大きさは、46度以上である。そのため、開梱作業のときに角部14aが折れることを抑制することができる。
なお確認には、筒部材31には直径10インチの紙管が、易剥離テープ16a,16bには幅50mmのマスキングテープが、調光シート11には複数の仕様の調光シート11が使用された。そして、開梱作業において角部14aが折れることを抑制することができるとき、短辺14と固定開始点24aとの距離は50mm以上かつ100mm以下であり、短辺14と固定終了点24bとの距離は100mm以上かつ150mm以下であった。よく詳しくは、短辺14と固定開始点24aとの距離が100mmのとき、短辺14と固定終了点24bとの距離は150mmとなり、第1角度θ1の大きさは、69度である。また、短辺14と固定開始点24aとの距離が50mmのとき、短辺14と固定終了点24bとの距離は100mmとなり、第1角度θ1の大きさは46度であり、第2角度θ2の大きさは23度である。
[本実施形態の効果]
本実施形態の効果について説明する。
(1)巻回開始部21は、調光シート11における1つの短辺14と、短辺14に繋がる2つの長辺15それぞれにおいて、短辺14から離れて位置する被固定部24と、を備える。そして、短辺14が第1易剥離テープ16aによって筒部材31の外周面31bに固定されるとともに、2つの被固定部24それぞれが、第2易剥離テープ16bによって筒端部31aの外周面31bに固定される。そのため、筒部材31から調光シート11が巻き解かれる際に、巻回開始部21が筒部材31の外周面31bから浮き上がる力による負担が短辺14だけにかからない。このため、筒部材31から調光シート11が巻き解かれる際に、巻回開始部21が筒部材31の外周面31bから浮き上がる力によって、調光シート11の角部14aが折れることを抑制することができる。
(2)固定終了点24bを決める第1角度θ1の大きさが小さくなると、第1角度θ1が大きいときに比べて、短辺14の角部14aをめくり上げる力Fd1aが小さくなる。短辺14の角部14aをめくり上げる力Fd1aが小さくなるため、短辺14の角部14aが浮き上がる力も小さくなる。第1角度θ1の大きさが69度以下であるとき、短辺14の角部14aが浮き上がる力が小さくなることで、調光シート11の角部14aが折れる頻度が少なくなる。すなわち、第1角度θ1の大きさが69度以下であるとき、巻回開始部21をしっかりと固定しつつ、調光シート11の角部14aが折れることをより抑制することができる。
(3)固定終了点24bを決める第1角度θ1の大きさが大きくなると、第1角度θ1が小さいときに比べて、筒部材31から調光シート11が巻き解かれたときに、短辺14と固定終了点24bとの間隔が大きくなる。これによって、巻回開始部21における筒部材31との固定が安定する。第1角度θ1の大きさが46度以上であるとき、巻回開始部21における調光シート11と筒部材31との固定が安定しない頻度が少なくなる。すなわち、第1角度θ1の大きさが46度以上であるとき、巻回開始部21をよりしっかりと固定することができる。
(4)固定開始点24aを決める第2角度θ2の大きさが大きくなると、第2角度θ2が小さいときに比べて、短辺14の角部14aをめくり上げる力Fd1bが小さくなる。短辺14の角部14aをめくり上げる力Fd1bが小さくなるため、短辺14の角部14aが浮き上がる力も小さくなる。第2角度θ2の大きさが23度以上であるとき、短辺14の角部14aが浮き上がる力が小さくなることで、調光シート11が折れる頻度が少なくなる。すなわち、第2角度θ2の大きさが23度以上であるとき、巻回開始部21をしっかりと固定しつつ、調光シート11の角部14aが折れることをより抑制することができる。
(5)延在部12aは、筒部材31および調光シート11のうち少なくとも一方に第3易剥離テープ16cによって固定される。そのため、可撓性配線基板12の位置が、筒部材31または調光シート11に対してずれ難くなる。そのため、第1透明電極フィルム11aと可撓性配線基板12との接合部分に力がかかることを抑制することができる。
(6)第1固定部材41と第2固定部材42とが筒部材31の軸方向Xにおいて、筒部材31に対して調光シート11を位置決めする。そのため、筒部材31の外周面31bに固定されていない調光シート11の部分においても、調光シート11が筒部材31の軸方向Xへ動くことを抑制する。このため、n周目の調光シート11の外側面と、n+1周目の調光シート11の内側面と、が擦れることを抑制することができる。
(7)第3固定部材43と第4固定部材44とが筒部材31の軸方向Xにおいて梱包箱61に対して筒部材31を位置決めすることによって、筒部材31に巻きつけられた調光シート11が、梱包箱61の中で筒部材31の軸方向Xへ動くことを抑制する。このため、調光シート11が梱包箱61に対して筒部材31の軸方向Xにずれることを抑制することができる。
(8)1周目のシート部分における巻き戻りが易剥離テープ16bによる複数箇所の固定によって抑えられ、かつ巻き戻りを抑えられた状態で、梱包箱61の内面から調光シート11が離間するように、軸方向Xの両端に固定部材41,42が配置される。軸方向Xの両端に位置する固定部材41,42は、筒部材31の外周面31bに固定されていない調光シート11の部分においても、調光シート11が筒部材31に対して軸方向Xにずれることを抑制する。このため、最外周の調光シート11における外側面が擦れること、n周目の調光シート11の外側面と、n+1周目の調光シート11の内側面と、が擦れることを抑制することができる。
[本実施形態の変更例]
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施できる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。
・調光シート11の外側面に、保護シートを重ねた後、調光シート11と保護シートとを重ねたままの状態で、調光シート11と保護シートとが、筒部材31に巻きつけられてもよい。保護シートによって、n周目の調光シート11の外側面と、n+1周目の調光シート11の内側面と、が接触しないため、調光シート11の面同士が擦れることを抑制することができる。
・筒部材31に巻きつけられた調光シート11の上から、さらに第2の調光シート11が巻きつけられて、梱包されてもよい。その場合、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の上から巻回される保護シート51の上に、第2の調光シート11が巻きつけられることが好ましい。保護シート51によって、筒部材31に巻きつけられた調光シート11の最外周の外側面と、第2の調光シート11の1周目の内側面と、が接触しないため、調光シート11の表面に傷が付くことを抑制することができる。さらに、第2の調光シート11の上から保護シート51が巻回された後に、第3の調光シート11が巻きつけられて、梱包されてもよい。このように、1つの筒部材31に複数の調光シート11が巻きつけられた後に、1つの梱包箱61の中に梱包されてもよい。これによって、1つの梱包箱61内に複数の調光シート11を梱包することができる。
・上記のように、1つの梱包箱61内に複数の調光シート11を梱包するとき、各調光シート11における可撓性配線基板12の軸方向Xにおける位置が重ならないように、それぞれの調光シート11が、軸方向Xにおける位置をずらして巻きつけられてもよい。これによって、可撓性配線基板12の軸方向Xにおける位置が重なることで複数の調光シート11の巻きつけ状態が不安定になることを抑制することができる。
・調光シート11は、可撓性配線基板12の代わりに、第1透明電極層11cに接続されたリード線、および第2透明電極層11fに接続されたリード線を備えてもよい。そのリード線は、調光シート11における短辺14から第1透明電極フィルム11a、または第2透明電極フィルム11dの外側に向けて延びる延在部12aを備えてもよい。その延在部12aは、筒部材31および調光シート11のうち少なくとも一方に第3易剥離テープ16cによって固定されてもよい。そのリード線は、保護シートを介して、筒部材31および調光シート11のうち少なくとも一方に固定されることが好ましい。保護シート51によって、筒部材31または調光シート11の外側面と、そのリード線とが接触しないため、調光シート11の表面に傷が付くことを抑制することができる。また、そのリード線の全体、またはその一部が、そのリード線の上から保護シートで保護されてもよい。
・1つの長辺15に対して、第2易剥離テープ16bが2つ以上使用されることで、1周目のシート部分が、短辺14に繋がる2つの長辺15それぞれにおいて、2つ以上の被固定部24を備える場合、第2易剥離テープ16b同士の間隔は略60度が好ましい。より詳しくは、筒部材31の中心CLに対して、短辺14に最も近い第2易剥離テープ16bの固定開始点24aと、短辺14に次に近い第2易剥離テープ16bの固定開始点24aと、が形成する中心角が、略60度であることが好ましい。
・調光シート11は、レーザーによってマーキングされた二次元コードを備えてもよい。二次元コードは、調光シート11の製造時期、製造ロット、製造場所、製造機器の種類、製造機器、調光シート11の型式などの各種の製造情報を埋め込まれてもよい。二次元コードが配置される位置は、調光シート11の縁部でもよいし、調光シート11の隅部でもよい。二次元コードは、透明電極層11c,11fのなかで、二次元コードの位置する部分が、その周囲に位置する部分と異なる導電性を備え、これによって視認されるように構成されてもよい。あるいは、二次元コードは、調光層11iのなかで、二次元コードの位置する部分が、その周囲に位置する部分と異なる屈折率を備え、これによって視認されるように構成されてもよい。
・保護シート51は、調光シート11の外側面の全体を覆うアルミ箔を備えてもよい。保護シート51は、アルミ箔のみでもよいし、発泡シートや気泡緩衝材などの緩衝材とアルミ箔との多層構成でもよい。アルミ箔は、緩衝材に対して調光シート11とは反対側に配置されてもよいし、緩衝材に対して調光シート11と同じ側に配置されてもよい。
保護シート51がアルミ箔を備える場合、傷が調光シート11に付くことを抑制できると共に、調光シート11の吸湿が抑制される。
・巻回体35は、乾燥剤をさらに備えてもよい。保護シート51がアルミ箔を備える場合、乾燥剤は、アルミ箔の外側面に配置されてもよいし、アルミ箔と筒部材31の筒端部31aとの間に配置されてもよいし、アルミ箔の端辺を囲うように筒部材31に固定されてもよい。
巻回体35が乾燥剤を備える場合、調光シート11の吸湿がさらに抑制される。この際、乾燥剤の配置に吸湿の向上を要求される場合、乾燥剤は、調光シート11のなかで少なくとも長辺15を覆うように巻回体35の周方向の全体にわたり配置されてもよい。
[梱包箱61]
・梱包箱61を構成する板段ボールは、単層の板段ボールでもよいし、バイウオール(登録商標)などの2層構造を有した板段ボールでもよい。梱包箱61に機械的な強度の向上を要求される場合、2層構造を有した板段ボールの厚さは、10mm以上であることが好ましい。
・梱包箱61に機械的な強度の向上を要求される場合、梱包箱61の底面は、複数の桁を備えてもよい。複数の桁は、軸方向Xに沿って並び、かつ梱包箱61の幅方向に延びる。梱包箱61が底面に複数の桁を備える場合、梱包箱61の底面が床面に接触することによる底面の変形や変質が抑制される。
・梱包箱61は、直方体形状を有して、梱包箱61の底壁から立ち上がる周壁を備えてもよい。梱包箱61の周壁は、軸方向Xに延びる一対の長壁と、梱包箱61の幅方向に延びる一対の短壁とを備えてもよい。梱包箱61の長壁は、梱包箱61の短壁にフラップによって接合されてもよい。
・梱包箱61は、フラップによって上壁が構成されるA式段ボール箱でもよいし、身と蓋とから構成されるB式段ボール箱でもよい。
・図11が示すように、梱包体100を製造するとき、調光シート11を巻きつけられた筒部材31の配置される対象は、ブランク71から組み立てられた後の梱包箱61ではなく、梱包箱61に組み立てられる前のブランク71でもよい。梱包箱61に組み立てられる前のブランク71は、1枚の板状を有する。ブランク71は、矩形板状を有する底壁74、底壁74の一対の短辺に接続される短壁72,73、底壁74の一対の長辺に接続される長壁75、および短壁72,73に接続される一対のフラップ71Fを備える。
梱包体100を製造するとき、まず、調光シート11を巻きつけられた筒部材31は、筒部材31の筒内に筒部材31の軸方向Xに延びるクレーンのアーム部77を挿入される。アーム部77を挿入された筒部材31は、クレーンによって吊り上げられて、ブランク71の底壁74に配置される。なお、梱包体100が第1固定部材41と第2固定部材42とを備える場合、筒部材31は、一方の筒端部31aに第1固定部材41を嵌め込まれ、かつ他方の筒端部31aに第2固定部材42を嵌め込まれた状態で、筒部材31の筒内にアーム部77を挿入される。
図12が示すように、筒部材31がブランク71の底壁74に配置されると、クレーンのアーム部77は、筒部材31の筒内から引き抜かれる。次いで、ブランク71の短壁72,73と長壁75とが底壁74に対して立ち上がるように、ブランク71が折り曲げられる。そして、短壁72,73のフラップ71Fは、長壁75における外側面の一部を覆うように折り曲げられて、テープ71Tによって長壁75に固定される。なお、梱包箱61が第3固定部材43と第4固定部材44とを備える場合、1つの短壁72と筒部材31の筒端部31aとが第3固定部材43を挟むように、当該1つの短壁72が底壁74に対して折り曲げられる。また、他の短壁73と筒部材31の筒端部31aとが第4固定部材44を挟むように、当該他の短壁73が底壁74に対して折り曲げられる。これによって、底壁と対向する開口を有した直方体形状の収容箱に、筒部材31に巻きつけられた調光シート11が収容される。そして、下方に向けて開口する直方体形状の蓋体81が収容箱の開口を塞ぐように、蓋体81が収容箱に取り付けられる。
上記変更例によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(9)筒部材31の周方向に巻かれている調光シート11が軸方向Xに延びる仮想直線に対して曲がる場合、調光シート11に折れしわが生じやすい。この点、クレーンのアーム部77が筒部材31の筒内に挿入された状態で筒部材31が搬送されるため、筒部材31そのものが軸方向Xに延びる形状を保ちやすい。結果として、吊り上げられる筒部材31や調光シート11は、軸方向Xに延びる仮想直線に対して自重によって曲がることを抑制される。そして、筒部材31の形状がアーム部77の挿入によって軸方向Xに延びることを保ちやすい構成であれば、調光シート11に折れしわが形成されることを抑制できる。
(10)吊り上げられた筒部材31は、梱包箱61に組み立てられる前のブランク71に配置される。このため、調光シート11が組み立てられた梱包箱61のなかに配置される場合と比べて、調光シート11が梱包箱61に接触することを抑制できる。結果として、梱包箱61との接触によって調光シート11に傷が付くことを抑制できる。
(11)筒部材31がブランク71に配置された後に、梱包箱61がブランク71から組み立てられる。このため、クレーンのアーム部77が筒部材31の筒端部31aから突き出るような搬送が筒部材31の配置に採用されるとしても、梱包箱61に調光シート11を収容できる。
(12)梱包箱61のフラップ71Fが長壁75の外側に配置されるため、フラップ71Fの厚さに相当する段差は、梱包箱61の外面に形成されて、梱包箱61の内面には形成されない。このため、調光シート11の外側面が長壁75の内面である平坦面に対向するように、調光シート11が梱包箱61に収容される。結果として、調光シート11の外側面がフラップ71Fの段差に接触すること、ひいては調光シート11と段差との接触によって調光シート11が傷つくことを抑制できる。
・一方の筒端部31aにはめ込まれる第1固定部材41と、他方の筒端部31aにはめ込まれる第2固定部材42と、を備える梱包体100において、第1易剥離テープ16aと第2易剥離テープ16bとの少なくとも一方は、割愛されてもよい。また、第3易剥離テープ16cと第4易剥離テープ16dとの少なくとも一方は、割愛されてもよい。これらの構成であっても、上記(6)、(7)に準じた効果を得ることは可能である。
・可撓性配線基板12は、調光シート11から軸方向Xに延びる延在部12aを備えてもよい。この構成であっても、上記(1)から(12)に準じた効果が得られる。
なお、可撓性配線基板12のなかで調光シート11に接続される基端部12bは、軸方向Xに沿って配置されてもよい。そして、可撓性配線基板12の延在部12aは、筒部材31の円周方向に延びるように配置されてもよい。この際、可撓性配線基板12の延在部12aのなかの一部は、調光シート11と筒部材31との少なくとも一方に、第3易剥離テープ16cによって固定されてもよい。可撓性配線基板12の基端部12bは、異方性導電剤などを介して第1透明電極層11c、あるいは第2透明電極層11fに接続されてもよい。
この構成であれば、可撓性配線基板12の延在部12aが筒部材31の軸方向Xに延びるように配置される場合と比べて、可撓性配線基板12の形状が筒部材31の外周面31bに追従しやすく、可撓性配線基板12が浮き上がりにくい。そして、可撓性配線基板12の形状が筒部材31の外周面31bに追従しやすい分だけ、可撓性配線基板12を第1透明電極層11cから剥がすような応力が第1透明電極層11cと可撓性配線基板12との接続部分に作用することを抑制できる。また、可撓性配線基板12を第2透明電極層11fから剥がすような応力が第2透明電極層11fと可撓性配線基板12との接続部分に作用することを抑制できる。結果として、調光シート11の梱包によって可撓性配線基板12が第1透明電極層11cから剥がれることを抑制できると共に、可撓性配線基板12と第1透明電極層11cとの間の電気的な抵抗が高まることを抑制できる。また、調光シート11の梱包によって可撓性配線基板12が第2透明電極層11fから剥がれることを抑制できると共に、可撓性配線基板12と第2透明電極層11fとの間の電気的な抵抗が高まることを抑制できる。
この際、筒部材31および前記調光シートのうち少なくとも一方に可撓性配線基板12と調光シート11との接続部を固定する易剥離テープをさらに備えてもよい。なお、第1易剥離テープ16a、第2易剥離テープ16b、および第3易剥離テープ16cの少なくとも1つは、割愛されてもよい。また、第4易剥離テープ16dは、割愛されてもよい。また、第3固定部材43と第4固定部材44との少なくとも一方は、割愛されてもよい。
上記実施形態、および変更例によれば、以下の技術的思想を導くことができる。
[付記1]
2つの透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物を備える調光シートが筒部材に巻きつけられた状態で梱包される梱包体であって、
前記筒部材は、
前記筒部材の軸方向における両側に、前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートから露出する2つの筒端部を備え、
前記梱包体は、
前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートが箱詰めされる梱包箱と、
一方の前記筒端部にはめ込まれる第1固定部材と、
他方の前記筒端部にはめ込まれる第2固定部材と、を備え、
前記第1固定部材と前記第2固定部材とが前記筒部材の軸方向において前記筒部材に対して前記調光シートを位置決めし、かつ前記梱包箱の内面と前記調光シートとの間に隙間を形成し、
前記梱包箱に対して前記筒部材の軸方向における前記筒部材の1つの端を固定する第3固定部材と、
前記梱包箱に対して前記筒部材の軸方向における前記筒部材の他の端を固定する第4固定部材と、をさらに備える、
調光シートの梱包体。
付記1に記載の調光シートの梱包体によれば、第1固定部材と第2固定部材とが筒部材の軸方向において、筒部材に対して調光シートを位置決めする。このため、調光シートが筒部材の外周面に固定される場合であれ、調光シートが筒部材の外周面に固定されない場合であれ、調光シートが筒部材の軸方向へ動くことを抑制できる。このため、n周目の調光シートの外側面と、n+1周目の調光シートの内側面と、が擦れることを抑制できる。
さらに、第3固定部材と第4固定部材とが筒部材の軸方向において梱包箱に対して筒部材を位置決めする。このため、筒部材に巻きつけられた調光シートが筒部材と共に梱包箱の中で筒部材の軸方向へ動くこと、また筒部材に巻きつけられた調光シートが筒部材に対して梱包箱の中で筒部材の軸方向へ動くことを抑制できる。このため、調光シートが梱包箱に対して筒部材の軸方向にずれることを抑制できる。
[付記2]
2つの透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物を備える調光シートが筒部材に巻きつけられた状態で梱包される梱包体であって、
1つの前記透明電極フィルムである第1透明電極フィルムは、第1透明電極層を備え、
前記調光シートは、前記第1透明電極層に接続される部分が前記筒部材の軸方向に延びる可撓性配線基板を備え、
前記可撓性配線基板は、
前記第1透明電極層に接続される部分から前記筒部材の円周方向に延びる延在部であって、当該延在部の一部が前記筒部材および前記調光シートのうち少なくとも一方に易剥離テープによって固定される前記延在部を備える、
調光シートの梱包体。
付記2に記載の調光シートの梱包体によれば、可撓性配線基板の延在部が筒部材の周方向に延びるように配置される。また、可撓性配線基板の延在部が筒部材の軸方向に沿って第1透明電極層に接続される。このため、可撓性配線基板の延在部が筒部材の軸方向に延びるように配置される場合と比べて、可撓性配線基板の形状が固定によって筒部材の外周面に追従しやすい。そして、可撓性配線基板の形状が筒部材の外周面に追従しやすい分だけ、可撓性配線基板を第1透明電極層から剥がすような応力が第1透明電極層と可撓性配線基板との接続部分に作用することを抑制できる。結果として、調光シートが筒部材の外周面に固定される場合であれ、調光シートが筒部材の外周面に固定されない場合であれ、調光シートの梱包によって可撓性配線基板が第1透明電極層から剥がれることを抑制できる。そして、可撓性配線基板と第1透明電極層との間の電気的な抵抗が高まることを抑制できる。
[付記3]
2つの透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物を備える調光シートが筒部材に巻きつけられた状態で梱包される梱包体であって、
前記筒部材は、
前記筒部材の軸方向における両側に、前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートから露出する2つの筒端部を備え、
前記梱包体は、
前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートが箱詰めされる梱包箱と、
一方の前記筒端部にはめ込まれる第1固定部材と、
他方の前記筒端部にはめ込まれる第2固定部材と、を備え、
前記第1固定部材と前記第2固定部材とが前記筒部材の軸方向において前記筒部材に対して前記調光シートを位置決めし、かつ前記梱包箱の内面と前記調光シートとの間に隙間を形成し、
前記梱包箱を構成するフラップは、前記梱包箱の外面に配置される、
調光シートの梱包体。
付記3によれば、梱包箱を構成するフラップが梱包箱の外面に配置されるため、フラップの厚さに相当する段差は、梱包箱の外面に形成されて、梱包箱の内面には形成されない。このため、調光シートの外側面が梱包箱の内面である平坦面に対向するように、調光シートが梱包箱に収容される。結果として、調光シートが筒部材の外周面に固定される場合であれ、調光シートが筒部材の外周面に固定されない場合であれ、調光シートの外側面がフラップの段差に接触することを抑制できる。そして、調光シートと段差との接触によって調光シートが傷つくことを抑制できる。
[付記4]
筒部材の軸方向における両側に、前記筒部材に巻きつけられた調光シートから露出する2つの筒端部が形成されるように、2つの透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物を備える前記調光シートを前記筒部材に巻きつけることと、
前記調光シートを巻きつけられた前記筒部材における一方の前記筒端部に第1固定部材をはめ込み、かつ他方の前記筒端部に第2固定部材をはめ込むことによって、前記筒部材の軸方向において前記筒部材に対して前記調光シートを位置決めすることと、
梱包箱に組み立てられる前のブランクにおける前記梱包箱の底壁に、前記筒部材にはめ込まれた前記第1固定部材と前記第2固定部材とを配置することによって、前記ブランクにおける前記梱包箱の底壁と前記調光シートとの間に隙間を形成することと、
前記筒部材を囲む周壁が前記ブランクの底壁から立ち上がるように前記ブランクを折り曲げることによって前記梱包箱を組み立てることと、を含む、
梱包体の製造方法。
付記4によれば、筒部材がブランクに配置された後に、梱包箱がブランクから組み立てられる。仮に、調光シートの梱包に際して、組み立てられた梱包箱の開口から梱包箱の内部に調光シートを入れる場合に、調光シートが梱包箱の角や開口を区切る縁などに接触すると、調光シートが傷つけられてしまう。この点、筒部材がブランクに配置された後に、梱包箱がブランクから組み立てられる方法であれば、調光シートが梱包箱の角や開口を区切る縁などに接触すること自体を抑制できる。結果として、調光シートが筒部材の外周面に固定される場合であれ、調光シートが筒部材の外周面に固定されない場合であれ、調光シートと梱包箱との接触に起因した傷つきを抑制できる。
[付記5]
前記梱包箱を組み立てることは、前記梱包箱のフラップが前記梱包箱の外面を構成するように前記フラップを折り曲げる、
付記4に記載の梱包体の製造方法。
11…調光シート
11a…第1透明電極フィルム
11b…第1基材
11c…第1透明電極層
11d…第2透明電極フィルム
11e…第2基材
11f…第2透明電極層
11g…液晶組成物
11h…封止部
11i…調光層
12…可撓性配線基板
12a…延在部
12b…基端部
12c…先端部
13…外周部
14…短辺
14a…角部
15…長辺
16a…第1易剥離テープ
16b…第2易剥離テープ
16c…第3易剥離テープ
16d…第4易剥離テープ
21…巻回開始部
23…被固定部
24…被固定部
24a…固定開始点
24b…固定終了点
25…巻回終了部
31…筒部材
31a…筒端部
31b…外周面
31c…一つの端
31d…他の端
32…貫通孔
35…巻回体
41…位置規制部材としての第1固定部材
42…位置規制部材としての第2固定部材
43…第3固定部材
44…第4固定部材
45…第1孔部
46…第2孔部
51…保護シート
61…梱包箱
61a…内壁
61b…内壁
61c…内底
100…梱包体
Δ…隙間
θ1…第1角度
θ2…第2角度
CL…中心
Fa…接着力
Fb…接着力
Fc…撓み力
Fd1a…めくり上げる力
Fd1b…めくり上げる力
Fd2a…めくり上げる力
Fd2b…めくり上げる力
X…軸方向
Y…円周方向

Claims (15)

  1. 2つの透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物を備える調光シートと、
    筒部材と、を備え、
    前記調光シートが前記筒部材に巻きつけられた状態で梱包される梱包体であって、
    前記筒部材は、
    前記筒部材の軸方向における両側に、前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートから露出する2つの筒端部を備え、
    前記調光シートは、
    前記筒部材の外周面に接して前記筒部材に巻き始められる部分である巻回開始部を備え、
    前記巻回開始部は、
    前記調光シートにおける1つの短辺と、
    前記短辺に繋がる2つの長辺それぞれにおいて、前記短辺から離れて位置する被固定部と、を備え、
    前記短辺が第1易剥離テープによって前記筒部材の外周面に固定されるとともに、2つの前記被固定部それぞれが、第2易剥離テープによって前記筒端部の外周面に固定され、
    前記短辺と前記長辺とから構成される前記調光シートの角部が前記第1易剥離テープによって前記筒部材の外周面にさらに固定され
    前記調光シートのなかで前記筒部材の外周面に接する部分が、1周目のシート部分であり、
    前記1周目のシート部分は、前記調光シートの外側面に前記被固定部を備え、
    前記被固定部のうち、最も前記短辺から遠い点が固定終了点であり、
    前記短辺と前記固定終了点とが前記筒部材の中心に対して形成する中心角が第1角度であり、
    前記第1角度の大きさは、69度以下である
    調光シートの梱包体。
  2. 2つの透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物を備える調光シートと、
    筒部材と、を備え、
    前記調光シートが前記筒部材に巻きつけられた状態で梱包される梱包体であって、
    前記筒部材は、
    前記筒部材の軸方向における両側に、前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートから露出する2つの筒端部を備え、
    前記調光シートは、
    前記筒部材の外周面に接して前記筒部材に巻き始められる部分である巻回開始部を備え、
    前記巻回開始部は、
    前記調光シートにおける1つの短辺と、
    前記短辺に繋がる2つの長辺それぞれにおいて、前記短辺から離れて位置する被固定部と、を備え、
    前記短辺が第1易剥離テープによって前記筒部材の外周面に固定されるとともに、2つの前記被固定部それぞれが、当該被固定部から前記軸方向に露出する前記筒端部と当該被固定部との間にのみ配置され、かつ前記軸方向において相互に離間した第2易剥離テープによって前記筒端部の外周面に固定され
    前記調光シートのなかで前記筒部材の外周面に接する部分が、1周目のシート部分であり、
    前記1周目のシート部分は、前記調光シートの外側面に前記被固定部を備え、
    前記被固定部のうち、最も前記短辺から遠い点が固定終了点であり、
    前記短辺と前記固定終了点とが前記筒部材の中心に対して形成する中心角が第1角度であり、
    前記第1角度の大きさは、69度以下である
    調光シートの梱包体。
  3. 前記第1角度の大きさは、46度以上である
    請求項1または2に記載の調光シートの梱包体。
  4. 前記被固定部のうち、最も前記短辺に近い点が固定開始点であり、
    前記短辺と前記固定開始点とが前記筒部材の中心に対して形成する中心角が第2角度であり、
    前記第2角度の大きさは、23度以上である
    請求項1または2に記載の調光シートの梱包体。
  5. 1つの前記透明電極フィルムである第1透明電極フィルムは、第1透明電極層を備え、
    前記調光シートは、前記第1透明電極層に接続された可撓性配線基板をさらに備え、
    前記可撓性配線基板は、
    前記調光シートにおける前記短辺から前記第1透明電極フィルムの外側に向けて延びる延在部を備え、
    前記延在部は、
    前記筒部材および前記調光シートのうち少なくとも一方に第3易剥離テープによって固定される
    請求項1または2に記載の調光シートの梱包体。
  6. 前記梱包体は、
    一方の前記筒端部にはめ込まれる第1固定部材と、
    他方の前記筒端部にはめ込まれる第2固定部材と、を備え、
    前記第1固定部材と前記第2固定部材とが前記筒部材の軸方向において前記筒部材に対して前記調光シートを位置決めする
    請求項1または2に記載の調光シートの梱包体。
  7. 前記梱包体は、
    前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートが箱詰めされる梱包箱と、
    前記梱包箱に対して前記筒部材の軸方向における前記筒部材の1つの端を固定する第3固定部材と、
    前記梱包箱に対して前記筒部材の軸方向における前記筒部材の他の端を固定する第4固定部材と、を備える
    請求項1または2に記載の調光シートの梱包体。
  8. 1つの前記透明電極フィルムである第1透明電極フィルムは、第1透明電極層を備え、
    前記調光シートは、前記第1透明電極層に接続される部分が前記筒部材の軸方向に延びる可撓性配線基板を備え、
    前記可撓性配線基板は、
    前記第1透明電極層に接続される部分から前記筒部材の円周方向に延びる延在部であって、当該延在部の一部が前記筒部材および前記調光シートのうち少なくとも一方に易剥離テープによって固定される前記延在部を備える
    請求項1または2に記載の調光シートの梱包体。
  9. 前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートが箱詰めされる梱包箱と、
    一方の前記筒端部にはめ込まれる第1固定部材と、
    他方の前記筒端部にはめ込まれる第2固定部材と、を備え、
    前記第1固定部材と前記第2固定部材とが前記筒部材の軸方向において前記筒部材に対して前記調光シートを位置決めし、かつ前記梱包箱の内面と前記調光シートとの間に隙間を形成し、
    前記梱包箱を構成するフラップは、前記梱包箱の外面に配置される
    請求項1または2に記載の調光シートの梱包体。
  10. 前記調光シートは、レーザーによってマーキングされた二次元コードを備える
    請求項1または2に記載の調光シートの梱包体。
  11. 梱包箱と、
    前記梱包箱に収容される筒部材と、
    2つの透明電極フィルムと前記透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物とを備え、前記筒部材の円周方向に1周以上巻きつけられる調光シートと、を備える調光シートの梱包体であって、
    前記調光シートのなかで前記筒部材の外周面に接する部分が、1周目のシート部分であり、
    前記1周目のシート部分は、前記調光シートの外側面に前記筒部材の円周方向に並ぶ2以上の被固定部を備え、
    前記被固定部がそれぞれ、易剥離テープによって前記筒部材の外周面に固定され、
    前記筒部材は、前記筒部材の軸方向における両側に、前記調光シートから露出する筒端部を備え、
    前記筒端部それぞれの外周面と前記梱包箱の内面との間に位置し、前記梱包箱の内面から前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートを離間させるとともに、前記筒部材の軸方向において前記筒部材に対して前記調光シートを位置決めする一対の位置規制部材をさらに備え、
    前記1周目のシート部分は、
    前記調光シートにおける1つの短辺と、
    前記短辺に繋がる2つの長辺それぞれにおいて、前記短辺から離れて位置する前記被固定部と、を備え、
    前記短辺が第1易剥離テープによって前記筒部材の外周面に固定されるとともに、前記被固定部のそれぞれが、第2易剥離テープによって前記筒端部の外周面に固定され、
    前記短辺と前記長辺とから構成される前記調光シートの角部が前記第1易剥離テープによって前記筒部材の外周面にさらに固定され
    前記長辺における前記被固定部のうち最も前記短辺に近い前記被固定部において、最も前記短辺から遠い点が固定終了点であり、
    前記短辺と前記固定終了点とが前記筒部材の中心に対して形成する中心角が第1角度であり、
    前記第1角度の大きさは、69度以下である
    調光シートの梱包体。
  12. 梱包箱と、
    前記梱包箱に収容される筒部材と、
    2つの透明電極フィルムと前記透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物とを備え、前記筒部材の円周方向に1周以上巻きつけられる調光シートと、を備える調光シートの梱包体であって、
    前記調光シートのなかで前記筒部材の外周面に接する部分が、1周目のシート部分であり、
    前記1周目のシート部分は、前記調光シートの外側面に前記筒部材の円周方向に並ぶ2以上の被固定部を備え、
    前記被固定部がそれぞれ、易剥離テープによって前記筒部材の外周面に固定され、
    前記筒部材は、前記筒部材の軸方向における両側に、前記調光シートから露出する筒端部を備え、
    前記筒端部それぞれの外周面と前記梱包箱の内面との間に位置し、前記梱包箱の内面から前記筒部材に巻きつけられた前記調光シートを離間させるとともに、前記筒部材の軸方向において前記筒部材に対して前記調光シートを位置決めする一対の位置規制部材をさらに備え、
    前記1周目のシート部分は、
    前記調光シートにおける1つの短辺と、
    前記短辺に繋がる2つの長辺それぞれにおいて、前記短辺から離れて位置する前記被固定部と、を備え、
    前記短辺が第1易剥離テープによって前記筒部材の外周面に固定されるとともに、前記被固定部のそれぞれが、当該被固定部から前記軸方向に露出する前記筒端部と当該被固定部との間にのみ配置され、かつ前記軸方向において相互に離間した第2易剥離テープによって前記筒端部の外周面に固定され
    前記長辺における前記被固定部のうち最も前記短辺に近い前記被固定部において、最も前記短辺から遠い点が固定終了点であり、
    前記短辺と前記固定終了点とが前記筒部材の中心に対して形成する中心角が第1角度であり、
    前記第1角度の大きさは、69度以下である
    調光シートの梱包体。
  13. 筒部材の軸方向における両側に、前記筒部材に巻きつけられた調光シートから露出する2つの筒端部が形成されるように、2つの透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物を備える前記調光シートを前記筒部材に巻きつけることを含む梱包体の製造方法であって、
    前記調光シートは、
    前記筒部材の外周面に接して前記筒部材に巻き始められる部分である巻回開始部を備え、
    前記巻回開始部は、
    前記調光シートにおける1つの短辺と、
    前記短辺に繋がる2つの長辺それぞれにおいて、前記短辺から離れて位置する被固定部と、を備え、
    第1易剥離テープによって、前記短辺を前記筒部材の外周面に固定すると共に、前記短辺と前記長辺とから構成される前記調光シートの角部を前記筒部材の外周面にさらに固定することと、
    第2易剥離テープによって2つの前記被固定部のそれぞれを前記筒端部の外周面に固定することと、をさらに含み、
    前記調光シートのなかで前記筒部材の外周面に接する部分が、1周目のシート部分であり、
    前記1周目のシート部分は、前記調光シートの外側面に前記被固定部を備え、
    前記被固定部のうち、最も前記短辺から遠い点が固定終了点であり、
    前記短辺と前記固定終了点とが前記筒部材の中心に対して形成する中心角が第1角度であり、
    前記第1角度の大きさは、69度以下である
    梱包体の製造方法。
  14. 筒部材の軸方向における両側に、前記筒部材に巻きつけられた調光シートから露出する2つの筒端部が形成されるように、2つの透明電極フィルムの間に封入された液晶組成物を備える前記調光シートを前記筒部材に巻きつけることを含む梱包体の製造方法であって、
    前記調光シートは、
    前記筒部材の外周面に接して前記筒部材に巻き始められる部分である巻回開始部を備え、
    前記巻回開始部は、
    前記調光シートにおける1つの短辺と、
    前記短辺に繋がる2つの長辺それぞれにおいて、前記短辺から離れて位置する被固定部と、を備え、
    第1易剥離テープによって前記短辺を前記筒部材の外周面に固定することと、
    2つの前記被固定部のそれぞれを、当該被固定部から前記軸方向に露出する前記筒端部と当該被固定部との間にのみ配置され、かつ前記軸方向において相互に離間した第2易剥離テープによって、前記筒端部の外周面に固定することと、をさらに含み、
    前記調光シートのなかで前記筒部材の外周面に接する部分が、1周目のシート部分であり、
    前記1周目のシート部分は、前記調光シートの外側面に前記被固定部を備え、
    前記被固定部のうち、最も前記短辺から遠い点が固定終了点であり、
    前記短辺と前記固定終了点とが前記筒部材の中心に対して形成する中心角が第1角度であり、
    前記第1角度の大きさは、69度以下である
    梱包体の製造方法。
  15. 前記調光シートを巻きつけられた前記筒部材における一方の前記筒端部に第1固定部材をはめ込み、かつ他方の前記筒端部に第2固定部材をはめ込むことによって、前記筒部材の軸方向において前記筒部材に対して前記調光シートを位置決めすることと、
    梱包箱に組み立てられる前のブランクにおける前記梱包箱の底壁に、前記筒部材にはめ込まれた前記第1固定部材と前記第2固定部材とを配置することによって、前記ブランクにおける前記梱包箱の底壁と前記調光シートとの間に隙間を形成することと、
    前記筒部材を囲む周壁が前記ブランクの底壁から立ち上がるように前記ブランクを折り曲げることによって前記梱包箱を組み立てることと、をさらに含む
    請求項13または14に記載の梱包体の製造方法。
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