JP7330721B2 - 変性ポリオレフィン材料及びその製造方法、並びに、樹脂フィルム及び包装材料 - Google Patents
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Description
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、又は、非イオン性の有機基を示し、互いに結合して環状基を形成していてもよい。Zは非イオン性の有機基を示す。Xは、直接結合、又は、非イオン性の有機基を示す。
合成例1
500mLのセパラブルフラスコに、100gのエチレン-メチルアクリレート共重合体と、200mLのジエチルアミノエタノールとを入れた。フラスコ内の反応液を、160℃に加熱しながらメカニカルスターラーにて攪拌した。反応液が均一な粘性溶液になった時点で、0.4mLのテトライソプロポキシチタンを注入し、反応液を160℃で更に8時間攪拌した。その後、反応液を多量のエタノールに注ぎ込み、生成したアミン変性ポリオレフィン系共重合体をエタノール中で固化させた。回収した固形のアミン変性ポリオレフィン系共重合体Aを80℃で8時間、真空乾燥した。
エチレン-メチルアクリレート共重合体として、エチレン単位の含有量が80質量%、メチルアクリレート単位の含有量が20質量%、メルトフローレート(MFR)が7g/10分のものを用いた。
エチレン-メチルメタクリレート共重合体として、エチレン単位の含有量が75質量%、メチルアクリレート単位の含有量が25質量%、MFRが7g/10分のものを用いたこと以外は合成例1と同様にして、固形のアミン変性ポリオレフィン系共重合体Bを得た。
300mLのフラスコバイアルに、アミン変性ポリオレフィン系共重合体Aを20gと、トルエン100mlと、スルホン酸アンモニウム化合物1を1.28gとを入れ、フラスコバイアル内の反応液を100℃で加熱しながら8時間攪拌した。スルホン酸アンモニウム化合物1の仕込み量の比率は、エチレン単位及びN,N―ジエチルアミノエチルアクリレート単位の合計量に対して0.34モル%であった。加熱攪拌の後、反応液を大量のアルコールに注ぎ込み、生成したスルホネート基を有する変性ポリオレフィン系共重合体をアルコール中で固化させた。固形の変性ポリオレフィン系共重合体を含む変性ポリオレフィン材料を80℃で8時間、真空乾燥した。
300mLのフラスコバイアルに、アミン変性ポリオレフィン系共重合体Bを20gと、トルエン100mlと、スルホン酸アンモニウム化合物1を1.40gとを入れ、フラスコバイアル内の反応液を100℃で加熱しながら8時間攪拌した。スルホン酸アンモニウム化合物1の仕込み量の比率は、エチレン単位及びN,N―ジエチルアミノエチルアクリレート単位の合計量に対して0.40モル%であった。加熱攪拌の後、反応液を大量のアルコールに注ぎ込み、生成したスルホネート基を有する変性ポリオレフィン系共重合体をアルコール中で固化させた。固形の変性ポリオレフィン系共重合体を含む変性ポリオレフィン材料を80℃で8時間、真空乾燥した。
スルホン酸アンモニウム化合物1に代えて、スルホン酸アンモニウム化合物2の1.28gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、スルホネート基を有する固形の変性ポリオレフィン系共重合体を含む変性ポリオレフィン材料を得た。スルホン酸アンモニウム化合物2の仕込み量の比率は、エチレン単位及びN,N―ジエチルアミノエチルアクリレート単位の合計量に対して0.36モル%であった。
スルホン酸アンモニウム化合物1に代えて、スルホン酸アンモニウム化合物3の1.28gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、スルホネート基を有する固形の変性ポリオレフィン系共重合体を含む変性ポリオレフィン材料を得た。スルホン酸アンモニウム化合物3の仕込み量の比率は、エチレン単位及びN,N―ジエチルアミノエチルアクリレート単位の合計量に対して0.32モル%であった。
スルホン酸アンモニウム化合物1に代えて、スルホン酸アンモニウム化合物4の1.00gを用いたこと以外は実施例2と同様にして、スルホネート基を有する固形の変性ポリオレフィン系共重合体を含む変性ポリオレフィン材料を得た。スルホン酸アンモニウム化合物3の仕込み量の比率は、エチレン単位及びN,N―ジエチルアミノエチルアクリレート単位の合計量に対して0.40モル%であった。
スルホン酸アンモニウム化合物1に代えて、スルホン酸アンモニウム化合物5の2.22gを用いたこと以外は実施例2と同様にして、スルホネート基を有する固形の変性ポリオレフィン系共重合体を含む変性ポリオレフィン材料を得た。スルホン酸アンモニウム化合物3の仕込み量の比率は、エチレン単位及びN,N―ジエチルアミノエチルアクリレート単位の合計量に対して0.40モル%であった。
スルホン酸アンモニウム化合物1に代えて、スルホン酸アンモニウム化合物6の0.62gを用いたこと以外は実施例2と同様にして、スルホネート基を有する固形の変性ポリオレフィン系共重合体を含む変性ポリオレフィン材料を得た。スルホン酸アンモニウム化合物6の仕込み量の比率は、エチレン単位及びN,N―ジエチルアミノエチルアクリレート単位の合計量に対して0.40モル%であった。
スルホン酸アンモニウム化合物1の量を2.73gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、スルホネート基を有する固形の変性ポリオレフィン系共重合体を含む変性ポリオレフィン材料を得た。スルホン酸アンモニウム化合物6の仕込み量の比率は、エチレン単位及びN,N―ジエチルアミノエチルアクリレート単位の合計量に対して0.72モル%であった。
スルホン酸アンモニウム化合物1の量を1.74gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、スルホネート基を有する固形の変性ポリオレフィン系共重合体を含む変性ポリオレフィン材料を得た。スルホン酸アンモニウム化合物6の仕込み量の比率は、エチレン単位及びN,N―ジエチルアミノエチルアクリレート単位の合計量に対して0.46モル%であった。
スルホン酸アンモニウム化合物1の量を1.51gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、スルホネート基を有する固形の変性ポリオレフィン系共重合体を含む変性ポリオレフィン材料を得た。スルホン酸アンモニウム化合物6の仕込み量の比率は、エチレン単位及びN,N―ジエチルアミノエチルアクリレート単位の合計量に対して0.40モル%であった。
スルホン酸アンモニウム化合物1の量を0.41gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、スルホネート基を有する固形の変性ポリオレフィン系共重合体を含む変性ポリオレフィン材料を得た。スルホン酸アンモニウム化合物6の仕込み量の比率は、エチレン単位及びN,N―ジエチルアミノエチルアクリレート単位の合計量に対して0.11モル%であった。
スルホン酸アンモニウム化合物1の量を0.20gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、スルホネート基を有する固形の変性ポリオレフィン系共重合体を含む変性ポリオレフィン材料を得た。スルホン酸アンモニウム化合物6の仕込み量の比率は、エチレン単位及びN,N―ジエチルアミノエチルアクリレート単位の合計量に対して0.06モル%であった。
低密度ポリエチレン(LDPE)(スミカセンL705、住友化学株式会社製、密度:919kg/m3、MFR:7g/10分)を、比較例1のポリエチレンとして準備した。
合成例1で使用したエチレン-メチルアクリレート共重合体を、比較例2として評価した。
合成例2で使用したエチレン-メチルメタクリレート共重合体を、比較例3として評価した。
各変性ポリオレフィン材料を、プレス成形によって成形して、100μmの厚さの樹脂フィルムを得た。得られた樹脂フィルムの水蒸気透過率を、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製「PERMATRAN-W 3/33」)を用いて、JIS K7129 B法に準じた40℃、90%RHの条件下で測定した。結果を表1、表2及び表3に示す。
Claims (5)
- オレフィン単位と、スルホン酸基と含窒素基とによって形成された塩であるスルホネート基を有するスルホネート単位と、を有する変性ポリオレフィン系共重合体を含み、
前記スルホネート単位が、下記式(1):
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、又は、非イオン性の有機基を示し、互いに結合して環状基を形成していてもよく、
Zは非イオン性の有機基を示し、
Xは、直接結合、又は、非イオン性の有機基を示す、
で表される単位であり、
スルホン酸基と含窒素基とによって形成された塩であるスルホネート基を有し前記変性ポリオレフィン系共重合体とは異なるスルホネート化合物を更に含んでいてもよく、
前記スルホネート単位が有する前記スルホネート基、及び前記スルホネート化合物が有する前記スルホネート基の合計の割合が、前記変性ポリオレフィン系共重合体中の全モノマー単位の量に対して、0.1~2.0モル%である変性ポリオレフィン材料を含む、樹脂フィルム。 - 前記スルホネート化合物が、以下のスルホン酸アンモニウム化合物1および3~6の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の樹脂フィルム:
- 請求項1または2に記載の樹脂フィルムを有する、包装材料。
- オレフィン単位と含窒素基を有する含窒素モノマー単位とを有する変性ポリオレフィン系共重合体を、スルホン酸基と含窒素基との塩であるスルホネート基を有するスルホネート化合物と反応させ、それにより、前記スルホネート化合物のスルホン酸基と前記含窒素モノマー単位の前記含窒素基とによって形成された塩であるスルホネート基を有するスルホネート単位を有する変性ポリオレフィン系共重合体を形成する工程を備え、
前記スルホネート単位が、下記式(1):
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、又は、非イオン性の有機基を示し、互いに結合して環状基を形成していてもよく、
Zは非イオン性の有機基を示し、
Xは、直接結合、又は、非イオン性の有機基を示す、
で表される単位である、
変性ポリオレフィン材料を製造する方法。 - 前記スルホネート化合物が、以下のスルホン酸アンモニウム化合物1および3~6の少なくとも1つを含む、請求項4に記載の方法:
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