JP7330626B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ベルト式の無段変速機の制御装置に関する。
自動車などの車両に搭載される変速機として、ベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)が知られている。
ベルト式の無段変速機は、プライマリプーリとセカンダリプーリとに無端状のベルトが巻きかけられた構成を有している。プライマリプーリおよびセカンダリプーリの各プーリは、回転軸に固定的に支持される固定シーブと、回転軸にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持されて、固定シーブにベルトを挟んで対向する可動シーブとを備えている。エンジンからの動力がプライマリプーリの回転軸に入力されると、プライマリプーリからベルトに動力が伝達され、ベルトからセカンダリプーリに動力が伝達される。また、プライマリプーリおよびセカンダリプーリの各可動シーブの移動により、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに対するベルトの巻きかけ径が変化し、変速比(プーリ比)が連続的に無段階で変化する。
ベルト式の無段変速機を搭載した車両では、たとえば、車両がスピードブレーカ(スピードバンプ)などの突起物を乗り越えたときや駆動輪が路面に対してスリップしている状態からグリップを取り戻したときに、プーリとベルトとの間でベルト滑りが発生するおそれがある。すなわち、車両の駆動輪が突起物を乗り越える際に路面から浮き上がったり、駆動輪が路面に対して滑ったりすると、アウトプット軸の回転数が上昇し、その後、駆動輪が路面に対してグリップしたときに、路面から駆動輪に入力されるトルクによりアウトプット軸の回転数が急減し、その急減によるイナーシャトルクでプーリに対してベルトが滑るおそれがある。
ベルト滑りの発生を防止するため、セカンダリプーリと駆動輪との間の動力伝達経路上にクラッチを設けて、クラッチの伝達トルク容量(クラッチ伝達トルク容量)をベルトの伝達トルク容量(ベルト伝達トルク容量)よりも小さく設定する技術が提案されている。クラッチ伝達トルク容量がベルト伝達トルク容量よりも小さければ、路面から駆動輪に過大なトルクが入力された場合に、ベルトよりも先にクラッチが滑るため、ベルト滑りの発生を防止することができる。
特開平4-231765号公報 特開2000-193081号公報
このクラッチ伝達トルク容量をベルト伝達トルク容量よりも小さくすることによりベルト滑りの発生を防止する制御(クラッチヒューズ制御)では、クラッチ伝達トルク容量がベルト伝達トルク容量よりも小さくなる関係を保証する必要がある。クラッチ、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに供給されている油圧をそれぞれ検出するセンサを設ければ、当該関係を油圧制御により容易に保証することができる。しかし、センサの個数が多いほどコストが増大し、コスト低減のために、クラッチ、プライマリプーリまたはセカンダリプーリのいずれかからセンサを省略すると、当該関係の保証が難しくなる。
本発明の目的は、無段変速機構のプライマリプーリおよびセカンダリプーリならびにクラッチのすべてに供給油圧を検出するセンサを設けなくても、クラッチの伝達トルク容量がベルトの伝達トルク容量よりも小さくなる関係を保証できる、無段変速機の制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る無段変速機の制御装置は、駆動源と駆動輪との間の動力伝達経路上に、無端状のベルトが巻きかけられたプライマリプーリとセカンダリプーリとに供給される油圧により変速比が無段階に変更される無段変速機構と直列に、動力伝達経路での動力の伝達を許可/阻止するために油圧により係合/解放されるクラッチを設けた無段変速機の制御装置であって、無段変速機の入力軸に入力される入力トルクが駆動源側からのトルクとなる駆動領域において、入力トルクに第1ベルト安全率を乗じて、ベルトの伝達トルク容量を設定する第1ベルト伝達トルク設定手段と、入力トルクが駆動輪側からのトルクとなる被駆動領域において、入力トルクに第2ベルト安全率を乗じて、ベルトの伝達トルク容量を設定する第2ベルト伝達トルク設定手段と、駆動領域において、入力トルクに第1クラッチ安全率を乗じて、クラッチの伝達トルク容量を設定する第1クラッチ伝達トルク設定手段と、被駆動領域において、入力トルクに第2クラッチ安全率を乗じて、クラッチの伝達トルク容量を設定する第2クラッチ伝達トルク設定手段と、第1ベルト安全率が第1クラッチ安全率よりも大きく、第2ベルト安全率が第2クラッチ安全率よりも大きく、かつ、第2ベルト安全率と第2クラッチ安全率との差が第1ベルト安全率と第1クラッチ安全率との差と異なるように、第1ベルト安全率、第2ベルト安全率、第1クラッチ安全率および第2クラッチ安全率を設定する安全率設定手段とを含む。
この構成によれば、無段変速機の入力軸に入力される入力トルクが駆動源側からのトルクとなる駆動領域では、入力トルクに第1ベルト安全率を乗じた値がベルトの伝達トルク容量に設定され、入力トルクに第1クラッチ安全率を乗じた値がクラッチの伝達トルク容量に設定される。第1ベルト安全率が第1クラッチ安全率よりも大きいので、駆動領域では、クラッチの伝達トルク容量がベルトの伝達トルク容量よりも小さくなる。
一方、無段変速機の入力軸に入力される入力トルクが駆動輪側からのトルクとなる被駆動領域では、入力トルクに第2ベルト安全率を乗じた値がベルトの伝達トルク容量に設定され、入力トルクに第2クラッチ安全率を乗じた値がクラッチの伝達トルク容量に設定される。第2ベルト安全率が第2クラッチ安全率よりも大きいので、被駆動領域においても、クラッチの伝達トルク容量がベルトの伝達トルク容量よりも小さくなる。
プライマリプーリおよびセカンダリプーリに供給される油圧を良好に制御するためには、その油圧を検出するセンサがプライマリプーリおよびセカンダリプーリのそれぞれに設けられることが望ましい。しかし、センサの個数が多くなるとコストが嵩むことから、無段変速機では、コスト低減のため、セカンダリプーリに供給される油圧を検出するセンサが設けられ、プライマリプーリに供給される油圧を検出するセンサが省略されることがある。この無段変速機では、セカンダリプーリに供給される油圧は、センサの出力に基づいて目標油圧に良好に一致させることができるが、プライマリプーリに供給される油圧は、目標油圧に対して多少のばらつきが生じる。
駆動源側から入力軸にトルクが入力される状況では、セカンダリプーリに対するベルトの巻きかけ径がプライマリプーリに対するベルトの巻きかけ径よりも小さく、その状況では、プライマリプーリでのベルト滑りよりもセカンダリプーリでのベルト滑りの発生の可能性が高い。そのため、クラッチの伝達トルク容量がセカンダリプーリに対するベルトの伝達トルク容量よりも小さくなる関係が保証されていれば、クラッチの伝達トルク容量がプライマリプーリに対するベルトの伝達トルク容量よりも小さくなる関係が保証される。セカンダリプーリに供給される油圧は、センサの出力に基づいて目標油圧に良好に一致させることができるので、セカンダリプーリに対するベルトの伝達トルク容量よりもクラッチの伝達トルク容量が小さくなる関係は保証できる。
一方、駆動輪側から入力軸にトルクが入力される状況では、プライマリプーリに対するベルトの巻きかけ径がセカンダリプーリに対するベルトの巻きかけ径よりも小さくなる場合があり、その場合、セカンダリプーリでのベルト滑りよりもプライマリプーリでのベルト滑りの発生の可能性が高い。そのため、クラッチの伝達トルク容量がセカンダリプーリに対するベルトの伝達トルク容量よりも小さくなる関係が保証されても、クラッチの伝達トルク容量がプライマリプーリに対するベルトの伝達トルク容量よりも小さくなる関係が保証されるとは限らない。
そこで、クラッチの伝達トルク容量がプライマリプーリに対するベルトの伝達トルク容量よりも小さくなる関係が保証されるように、第2ベルト安全率を第1ベルト安全率よりも上げるか、第2クラッチ安全率を第1クラッチ安全率よりも下げるか、または、それらの両方により、第2ベルト安全率と第2クラッチ安全率との差が第1ベルト安全率と第1クラッチ安全率との差よりも大きくされる。その結果、駆動輪側から入力軸にトルクが入力される状況、つまり入力トルクが駆動輪側からのトルクとなる被駆動領域において、クラッチの伝達トルク容量がプライマリプーリに対するベルトの伝達トルク容量よりも小さくなる関係を保証することができる。
なお、プライマリプーリに供給される油圧を検出するセンサが設けられ、セカンダリプーリに供給される油圧を検出するセンサが省略された構成では、駆動源側から入力軸にトルクが入力される状況、つまり入力トルクが駆動源側からのトルクとなる駆動領域において、クラッチの伝達トルク容量がプライマリプーリに対するベルトの伝達トルク容量よりも小さくなる関係を保証すべく、第1ベルト安全率と第1クラッチ安全率との差が第2ベルト安全率と第2クラッチ安全率との差よりも大きくなるように、第1ベルト安全率、第2ベルト安全率、第1クラッチ安全率および第2クラッチ安全率が設定されるとよい。
制御装置が、セカンダリプーリに供給される油圧を検出するセカンダリ圧センサと、セカンダリ圧センサの検出結果を用いて、ベルトが第1ベルト伝達トルク設定手段または第2ベルト伝達トルク設定手段により設定される伝達トルク容量を有するように、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに供給される油圧を制御するプーリ圧制御手段とをさらに含む場合、前述したように、安全率設定手段は、第2ベルト安全率と第2クラッチ安全率との差が第1ベルト安全率と第1クラッチ安全率との差よりも大きくなるように、第1ベルト安全率、第2ベルト安全率、第1クラッチ安全率および第2クラッチ安全率を設定することが好ましい。
制御装置は、クラッチに供給される油圧を検出するクラッチ圧センサと、クラッチ圧センサの検出結果を用いて、クラッチが第1クラッチ伝達トルク設定手段または第2クラッチ伝達トルク設定手段により設定される伝達トルク容量を有するように、クラッチに供給される油圧を制御するクラッチ圧制御手段とをさらに含む構成であってもよい。
この構成により、クラッチに供給される油圧を良好に制御できるので、クラッチの伝達トルク容量がベルトの伝達トルク容量よりも小さくなる関係を良好に保証することができる。
本発明によれば、無段変速機構のプライマリプーリおよびセカンダリプーリならびにクラッチのすべてに供給油圧を検出するセンサを設けなくても、クラッチの伝達トルク容量がベルトの伝達トルク容量よりも小さくなる関係を保証することができる。
本発明の一実施形態に係るECUが搭載される車両の駆動系の構成を示すスケルトン図である。 車両の制御系の構成を示すブロック図である。 無段変速機の入力軸に入力される入力トルクと、その入力トルクに対して設定されるベルト伝達トルク容量およびクラッチ伝達トルク容量を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の駆動系>
図1は、車両1の駆動系の構成を示すスケルトン図である。
車両1は、エンジン2を駆動源として搭載し、たとえば、FR(Front-engine Rear-wheel-drive:フロントエンジン・リヤドライブ)レイアウトを採用している。エンジン2は、クランクシャフト3が車両1の前後方向(以下、単に「前後方向」という。)に対して縦向きになる縦置きで車両1の前部に搭載される。
エンジン2は、たとえば、3気筒4ストロークエンジンであるが、3気筒4ストロークエンジンに限定されない。すなわち、エンジン2の気筒数は、3気筒に限らず、4気筒以上であってもよいし、2気筒以下であってもよい。また、エンジン2のストローク数は、4ストロークに限らず、2ストロークであってもよい。
エンジン2の動力は、変速ユニット4に入力される。変速ユニット4から出力される動力は、プロペラシャフト5を介して、デファレンシャルギヤ6に伝達され、デファレンシャルギヤ6から左右の駆動輪(後輪)7L,7Rに伝達される。
変速ユニット4は、外殻をなすユニットケース内に、トルクコンバータ8および無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)9を備えている。
トルクコンバータ8は、ロックアップ機構付きのトルクコンバータであり、フロントカバー11、ポンプインペラ12、タービンランナ13およびロックアップクラッチ(ロックアップピストン)14を備えている。
フロントカバー11は、前後方向に延びる回転軸線を中心に略円板状に延び、その外周端部がエンジン2側と反対側である後側に屈曲した形状をなしている。フロントカバー11の中心部には、エンジン2のクランクシャフト3が相対回転不能に結合される。
ポンプインペラ12は、フロントカバー11の後側に配置されている。ポンプインペラ12の外周端部は、フロントカバー11の外周端部に接続され、ポンプインペラ12は、フロントカバー11と一体回転可能に設けられている。
タービンランナ13は、フロントカバー11とポンプインペラ12との間に配置されている。
ロックアップクラッチ14は、フロントカバー11とタービンランナ13との間に位置している。ロックアップクラッチ14に対してタービンランナ13側の係合側油室15の油圧がフロントカバー11側の解放側油室16の油圧よりも高いと、その差圧により、ロックアップクラッチ14がフロントカバー11側に移動し、ロックアップクラッチ14がフロントカバー11に押し付けられて、ポンプインペラ12とタービンランナ13とが直結(ロックアップオン)される。
逆に、解放側油室16の油圧が係合側油室15の油圧よりも高いと、その差圧により、ロックアップクラッチ14がタービンランナ13側に移動する。ロックアップクラッチ14がフロントカバー11から離間した状態では、ポンプインペラ12とタービンランナ13との直結が解除(ロックアップオフ)される。ロックアップオフの状態において、エンジントルクによりポンプインペラ12が回転すると、ポンプインペラ12からタービンランナ13に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ13で受けられて、タービンランナ13が回転する。このとき、トルクコンバータ8の増幅作用が生じ、タービンランナ13には、エンジントルクよりも大きなトルクが発生する。
無段変速機9は、入力軸21、無段変速機構22、リバース伝達機構23および出力軸24を備えている。無段変速機9は、入力軸21が前後方向に延びる縦向きとなるように設けられている。
入力軸21は、トルクコンバータ8の回転軸線上を延び、トルクコンバータ8のタービンランナ13と一体的に回転可能に設けられている。入力軸21には、入力軸ギヤ25が一体に形成されるか、または、別体に形成された入力軸ギヤ25が相対回転不能に支持されている。
無段変速機構22は、プライマリ軸31、セカンダリ軸32、プライマリ軸31に支持されたプライマリプーリ33、セカンダリ軸32に支持されたセカンダリプーリ34およびプライマリプーリ33とセカンダリプーリ34とに巻きかけられたベルト35を備えている。
プライマリ軸31は、その軸心が入力軸21の軸心に対して後側から見て右下方に離間した位置に配置されて、入力軸21と平行に延びている。セカンダリ軸32は、その軸心が入力軸21の軸心に対して後側から見て左上方に離間した位置に配置されて、入力軸21と平行に延びている。このように、入力軸21に対して、プライマリ軸31とセカンダリ軸32とが左右に分かれて配置されている。これにより、プライマリ軸31とセカンダリ軸32との上下方向の軸間距離を短くすることができ、無段変速機9の上下方向のサイズを小さくすることができる。そのため、車両1が商用車などの車室が低床化された車両であっても、その車両1への変速ユニット4の搭載を車両1の最低地上高を確保しつつ可能とすることができる。
プライマリプーリ33は、プライマリ軸31に固定されたプライマリ固定シーブ41と、プライマリ固定シーブ41にベルト35を挟んで対向配置され、プライマリ軸31にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持されたプライマリ可動シーブ42とを備えている。プライマリ可動シーブ42は、プライマリ固定シーブ41に対して前側に配置されている。
プライマリ可動シーブ42に対してプライマリ固定シーブ41側と反対側、つまり前側には、シリンダ43が設けられている。シリンダ43は、内周端がプライマリ軸31に固定され、プライマリ軸31から軸径方向に延び、外周端部が後側に屈曲して延びている。プライマリ可動シーブ42の外周端は、シリンダ43の外周端部に回転径方向の内側から液密的に当接している。プライマリ可動シーブ42とシリンダ43との間は、油圧室(ピストン室)44として形成されている。
セカンダリプーリ34は、セカンダリ軸32に固定されたセカンダリ固定シーブ45と、セカンダリ固定シーブ45にベルト35を挟んで対向配置され、セカンダリ軸32にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持されたセカンダリ可動シーブ46とを備えている。セカンダリ可動シーブ46は、セカンダリ固定シーブ45に対して後側に配置されており、前後方向において、セカンダリ固定シーブ45とセカンダリ可動シーブ46との位置関係は、プライマリプーリ33のプライマリ固定シーブ41とプライマリ可動シーブ42との位置関係と逆転している。
セカンダリ可動シーブ46に対してセカンダリ固定シーブ45と反対側、つまり後側には、ピストン47が設けられている。ピストン47は、内周端がセカンダリ軸32に固定され、セカンダリ軸32から軸径方向に延びている。セカンダリ可動シーブ46の外周端部は、後側に延出しており、ピストン47の外周端は、そのセカンダリ可動シーブ46の外周端部に回転径方向の内側から液密的に当接している。セカンダリ可動シーブ46とピストン47との間は、油圧室48として形成されている。
無段変速機構22では、プライマリプーリ33およびセカンダリプーリ34の各油圧室44,48に供給される油圧が制御されて、プライマリプーリ33およびセカンダリプーリ34の各溝幅が変更されることにより、ベルト変速比(プライマリプーリ33とセカンダリプーリ34とのプーリ比)が一定の変速比範囲内で連続的に無段階で変更される。
具体的には、ベルト変速比が小さくされるときには、プライマリプーリ33の油圧室44に供給される油圧が上げられる。これにより、プライマリプーリ33のプライマリ可動シーブ42がプライマリ固定シーブ41側に移動し、プライマリ固定シーブ41とプライマリ可動シーブ42との間隔(溝幅)が小さくなる。これに伴い、プライマリプーリ33に対するベルト35の巻きかけ径が大きくなり、セカンダリプーリ34のセカンダリ固定シーブ45とセカンダリ可動シーブ46との間隔(溝幅)が大きくなる。その結果、ベルト変速比が小さくなる。
ベルト変速比が大きくされるときには、プライマリプーリ33の油圧室44に供給される油圧が下げられる。これにより、ベルト35に対するセカンダリプーリ34の推力がベルト35に対するプライマリプーリ33の推力よりも大きくなり、セカンダリプーリ34のセカンダリ固定シーブ45とセカンダリ可動シーブ46との間隔が小さくなるとともに、プライマリ固定シーブ41とプライマリ可動シーブ42との間隔が大きくなる。その結果、ベルト変速比が大きくなる。
なお、図示されていないが、セカンダリプーリ34の油圧室48には、バイアススプリングが設けられている。バイアススプリングは、一端がセカンダリ可動シーブ46に弾性的に当接し、他端がピストン47に弾性的に当接している。バイアススプリングの弾性力により、セカンダリ可動シーブ46およびピストン47が互いに離間する方向に付勢されている。セカンダリ可動シーブ46には、油圧室48内の油圧およびバイアススプリングによる付勢力が付与され、ベルト35には、それに応じた挟圧が付与される。
プライマリ軸31の前側の端部には、プライマリ入力ギヤ51が相対回転可能に支持されている。
プライマリ入力ギヤ51とその後側に配置されるプライマリプーリ33との間に、前進クラッチ52が設けられている。前進クラッチ52は、油圧式の摩擦クラッチであり、油圧により係合し、プライマリ軸31に対するプライマリ入力ギヤ51の回転を禁止する。したがって、前進クラッチ52の係合状態では、プライマリ入力ギヤ51が回転すると、プライマリ軸31がプライマリ入力ギヤ51と一体に回転する。この係合状態の前進クラッチ52から油圧が開放されると、前進クラッチ52が解放される。前進クラッチ52の解放により、プライマリ軸31に対するプライマリ入力ギヤ51の回転が許容され、プライマリ入力ギヤ51が回転しても、その回転がプライマリ軸31に伝達されない。
セカンダリ軸32の前側の端部には、セカンダリ入力ギヤ53が相対回転可能に支持されている。
セカンダリ入力ギヤ53とその後側に配置されるセカンダリプーリ34との間には、後進クラッチ54が設けられている。後進クラッチ54は、油圧式の摩擦クラッチであり、油圧により係合し、セカンダリ軸32に対するセカンダリ入力ギヤ53の回転を禁止する。したがって、セカンダリ入力ギヤ53が回転すると、セカンダリ軸32がセカンダリ入力ギヤ53と一体に回転する。この係合状態の後進クラッチ54から油圧が開放されると、後進クラッチ54が解放される。後進クラッチ54の解放により、セカンダリ軸32に対するセカンダリ入力ギヤ53の回転が許容され、セカンダリ入力ギヤ53が回転しても、その回転がセカンダリ軸32に伝達されない。
リバース伝達機構23は、入力軸21の動力(回転)を無段変速機構22を経由せずにセカンダリ軸32に伝達する機構である。リバース伝達機構23は、リバースアイドラ軸55、第1リバースギヤ56および第2リバースギヤ57を含む。
リバースアイドラ軸55は、入力軸21と平行をなす前後方向に延びている。
第1リバースギヤ56は、リバースアイドラ軸55と一体に形成されるか、または、リバースアイドラ軸55と別体に形成されて、リバースアイドラ軸55に相対回転不能に支持されている。
出力軸24は、入力軸21に対して後側に間隔を空けて、入力軸21と同一軸線上に配置されている。出力軸24には、出力軸ギヤ58が一体に形成されるか、または、出力軸24と別体に形成された出力軸ギヤ58が相対回転不能に支持されている。これに対応して、セカンダリ軸32には、セカンダリプーリ34のピストン47の後側に隣接して、セカンダリ出力ギヤ59がスプライン嵌合により相対回転不能に支持されている。出力軸ギヤ58とセカンダリ出力ギヤ59とは、噛合している。
車両1の前進走行時には、前進クラッチ52が係合されて、後進クラッチ54が解放される。エンジン2からトルクコンバータ8を介して入力軸21に入力される動力は、前進クラッチ52の係合により、入力軸ギヤ25からプライマリ入力ギヤ51を介してプライマリ軸31に伝達される。一方、入力軸21に入力される動力が入力軸ギヤ25からセカンダリ入力ギヤ53に伝達されて、セカンダリ入力ギヤ53が回転しても、後進クラッチ54の解放により、セカンダリ入力ギヤ53がセカンダリ軸32に対して空転し、セカンダリ軸32に動力が伝達されない。
プライマリ軸31に伝達される動力は、プライマリプーリ33とセカンダリプーリ34とのプーリ比に応じたベルト変速比で変速されて、セカンダリ軸32に伝達される。そして、セカンダリ軸32に伝達される動力は、セカンダリ出力ギヤ59から出力軸ギヤ58を介して出力軸24に伝達され、出力軸24からプロペラシャフト5に伝達される。
車両1の後進走行時には、前進クラッチ52が解放されて、後進クラッチ54が係合される。エンジン2からトルクコンバータ8を介して入力軸21に入力される動力は、後進クラッチ54の係合により、入力軸ギヤ25からリバース伝達機構23およびセカンダリ入力ギヤ53を介してセカンダリ軸32に伝達される。このとき、セカンダリ軸32は、車両1の前進時と逆方向に回転する。一方、入力軸21に入力される動力が入力軸ギヤ25からプライマリ入力ギヤ51に伝達されて、プライマリ入力ギヤ51が回転しても、前進クラッチ52の解放により、プライマリ入力ギヤ51がプライマリ軸31に対して空転し、プライマリ軸31に動力が伝達されない。
セカンダリ軸32に伝達される動力は、セカンダリ出力ギヤ59から出力軸ギヤ58を介して出力軸24に伝達され、出力軸24からプロペラシャフト5に伝達される。
<車両の制御系>
図2は、車両1の制御系の構成を示すブロック図である。
車両1には、マイコン(マイクロコントローラ)を含む構成のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)が備えられている。マイコンには、たとえば、CPU、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリおよびDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリが内蔵されている。図2には、1つのECU61のみが示されているが、車両1には、各部を制御するため、ECU61と同様の構成を有する複数のECUが搭載されている。ECU61を含む複数のECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。
変速ユニット4には、各部に油圧を供給するための油圧回路が備えられている。ECU61は、変速ユニット4の変速比の制御などのため、油圧回路に含まれる各種のバルブなどを制御する。
また、ECU61には、制御に必要な各種センサが接続されている。各種センサには、たとえば、セカンダリプーリ34の油圧室48に供給されている油圧に応じた検出信号を出力するセカンダリ圧センサ62と、前進クラッチ52に供給されている油圧に応じた検出信号を出力する前進クラッチ圧センサ63とが含まれる。
ECU61では、セカンダリ圧センサ62の検出信号から、セカンダリプーリ34の油圧室48に供給されている油圧、つまりセカンダリプーリ34のセカンダリ可動シーブ46に付与される油圧であるセカンダリ圧が求められる。また、ECU61では、前進クラッチ圧センサ63の検出信号から、前進クラッチ52に供給されている油圧である前進クラッチ圧が求められる。
なお、セカンダリ圧センサ62および前進クラッチ圧センサ63は、他のECUに接続されていてもよく、その場合、他のECUによりセカンダリ圧および前進クラッチ圧が求められて、その求められたセカンダリ圧および前進クラッチ圧が他のECUからECU61に送信されてもよい。
<伝達トルク容量設定処理>
図3は、無段変速機9の入力軸21に入力される入力トルクと、その入力トルクに対して設定されるベルト伝達トルク容量およびクラッチ伝達トルク容量を示す図である。
車両1では、前進クラッチ52が係合される前進走行時に、ECU61により、無段変速機9の入力軸21に入力される入力トルクに対して、前進クラッチ52の伝達トルク容量の目標であるクラッチ伝達トルク容量と、ベルト35の伝達トルク容量の目標であるベルト伝達トルク容量とが設定される。そして、ECU61により、前進クラッチ52の伝達トルク容量がクラッチ伝達トルク容量と一致するように、前進クラッチ52に供給される油圧が制御される。また、ECU61により、ベルト35の伝達トルク容量がベルト伝達トルク容量と一致するように、無段変速機構22のプライマリプーリ33の油圧室44およびセカンダリプーリ34の油圧室48に供給される油圧が制御される。
入力トルクは、トルクセンサが設けられて、そのトルクセンサにより検出されてもよいし、トルクセンサが設けられずに、演算により推定されてもよい。入力トルクは、たとえば、エンジントルクにトルクコンバータ8のトルク比を乗じることにより算出される。エンジントルクは、たとえば、アクセル開度およびエンジン回転数から推定される。トルク比は、トルクコンバータ3の速度比に応じたトルク増幅率であり、速度比は、タービン回転数をエンジン回転数で除した除算値である。
エンジン2側から入力軸21にトルクが入力される状況、つまり入力トルクがエンジン2側からのトルクとなる駆動領域においては、入力トルクに所定の第1クラッチ安全率が乗されて、その乗算値がクラッチ伝達トルク容量に設定される。第1クラッチ安全率は、1よりも大きい値に予め設定されて、ECU61のマイコンに内蔵された不揮発性メモリに記憶されている。
また、駆動領域においては、入力トルクに所定の第1ベルト安全率が乗されて、その乗算値がベルト伝達トルク容量に設定される。第1ベルト安全率は、第1クラッチ安全率よりも大きい値に予め設定されて、ECU61のマイコンに内蔵された不揮発性メモリに記憶されている。
一方、車両1のコースト走行(惰性走行)時など、駆動輪7L,7R側から入力軸21にトルクが入力される状況、つまり入力トルクが駆動輪7L,7R側からのトルクとなる被駆動領域においては、入力トルクに所定の第2クラッチ安全率が乗されて、その乗算値がクラッチ伝達トルク容量に設定される。第2クラッチ安全率は、1よりも大きい値に予め設定されて、ECU61のマイコンに内蔵された不揮発性メモリに記憶されている。
また、被駆動領域においては、入力トルクに所定の第2ベルト安全率が乗されて、その乗算値がベルト伝達トルク容量に設定される。第2ベルト安全率は、第2クラッチ安全率よりも大きい値に予め設定されて、ECU61のマイコンに内蔵された不揮発性メモリに記憶されている。
そして、ECU61では、第2ベルト安全率と第2クラッチ安全率との差が第1ベルト安全率と第1クラッチ安全率との差よりも大きくなるように、第2クラッチ安全率が第1クラッチ安全率よりも小さい値に設定され、第2ベルト安全率が第1ベルト安全率よりも大きい値に設定されている。
<作用効果>
以上のように、無段変速機9の入力軸21に入力される入力トルクがエンジン2側からのトルクとなる駆動領域では、入力トルクに第1ベルト安全率を乗じた値がベルト伝達トルク容量に設定され、入力トルクに第1クラッチ安全率を乗じた値がクラッチ伝達トルク容量に設定される。第1ベルト安全率が第1クラッチ安全率よりも大きいので、駆動領域では、クラッチ伝達トルク容量がベルト伝達トルク容量よりも小さくなる。
一方、無段変速機9の入力軸21に入力される入力トルクが駆動輪7L,7R側からのトルクとなる被駆動領域では、入力トルクに第2ベルト安全率を乗じた値がベルト伝達トルク容量に設定され、入力トルクに第2クラッチ安全率を乗じた値がクラッチ伝達トルク容量に設定される。第2ベルト安全率が第2クラッチ安全率よりも大きいので、被駆動領域においても、クラッチ伝達トルク容量がベルト伝達トルク容量よりも小さくなる。
プライマリプーリ33およびセカンダリプーリ34に供給される油圧を良好に制御するためには、その油圧を検出するセンサがプライマリプーリ33およびセカンダリプーリ34のそれぞれに設けられることが望ましい。しかし、センサの個数が多くなるとコストが嵩むことから、無段変速機9では、コスト低減のため、セカンダリプーリ34に供給される油圧であるセカンダリ圧を検出するセカンダリ圧センサ62が設けられ、プライマリプーリ33に供給される油圧を検出するセンサが設けられていない。そのため、無段変速機9では、セカンダリプーリ34に供給されるセカンダリ圧は、セカンダリ圧センサ62の検出信号から求まるセカンダリ圧に基づいて目標油圧に良好に一致させることができるが、プライマリプーリ33に供給される油圧は、目標油圧に対して多少のばらつきが生じる。
エンジン2側から入力軸21にトルクが入力される状況では、セカンダリプーリ34に対するベルト35の巻きかけ径がプライマリプーリ33に対するベルト35の巻きかけ径よりも小さく、その状況では、プライマリプーリ33でのベルト滑りよりもセカンダリプーリ34でのベルト滑りの発生の可能性が高い。そのため、クラッチ伝達トルク容量がセカンダリプーリ34に対するベルト伝達トルク容量よりも小さくなる関係が保証されていれば、クラッチ伝達トルク容量がプライマリプーリ33に対するベルト伝達トルク容量よりも小さくなる関係が保証される。セカンダリ圧は、センサの出力に基づいて目標油圧に良好に一致させることができるので、セカンダリプーリ34に対するベルト伝達トルク容量よりもクラッチ伝達トルク容量が小さくなる関係は保証できる。
一方、駆動輪7L,7R側から入力軸21にトルクが入力される状況では、プライマリプーリ33に対するベルト35の巻きかけ径がセカンダリプーリ34に対するベルト35の巻きかけ径よりも小さくなる場合があり、その場合、セカンダリプーリ34でのベルト滑りよりもプライマリプーリ33でのベルト滑りの発生の可能性が高い。そのため、クラッチ伝達トルク容量がセカンダリプーリ34に対するベルト伝達トルク容量よりも小さくなる関係が保証されても、クラッチ伝達トルク容量がプライマリプーリ33に対するベルト伝達トルク容量よりも小さくなる関係が保証されるとは限らない。
そこで、クラッチ伝達トルク容量がプライマリプーリ33に対するベルト伝達トルク容量よりも小さくなる関係が保証されるように、第2ベルト安全率が第1ベルト安全率よりも上げられ、第2クラッチ安全率が第1クラッチ安全率よりも下げられている。その結果、駆動輪7L,7R側から入力軸21にトルクが入力される状況、つまり入力トルクが駆動輪7L,7R側からのトルクとなる被駆動領域において、クラッチ伝達トルク容量がプライマリプーリ33に対するベルト伝達トルク容量よりも小さくなる関係を保証することができる。
また、前進クラッチ52に供給される油圧を検出する前進クラッチ圧センサ63が設けられており、前進クラッチ52に供給される油圧を良好に制御できるので、クラッチ伝達トルク容量がベルト伝達トルク容量よりも小さくなる関係を良好に保証することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、セカンダリプーリ34に供給される油圧であるセカンダリ圧を検出するセカンダリ圧センサ62が設けられ、プライマリプーリ33に供給される油圧を検出するセンサが設けられていない構成を取り上げた。しかし、セカンダリ圧センサ62が省略されて、その代わりに、プライマリプーリ33に供給される油圧を検出するセンサが設けられてもよく、この場合、エンジン2側から入力軸21にトルクが入力される状況、つまり入力トルクがエンジン2側からのトルクとなる駆動領域において、クラッチ伝達トルク容量がプライマリプーリ33に対するベルト伝達トルク容量よりも小さくなる関係を保証すべく、第1ベルト安全率と第1クラッチ安全率との差が第2ベルト安全率と第2クラッチ安全率との差よりも大きくなるように、第1ベルト安全率、第2ベルト安全率、第1クラッチ安全率および第2クラッチ安全率が設定されるとよい。
また、本発明は、入力軸が車両の左右方向に延びるように横置きされる無段変速機の制御装置に適用することもできる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
2:エンジン(駆動源)
7L,7R:駆動輪
9:無段変速機
33:プライマリプーリ
34:セカンダリプーリ
52:前進クラッチ(クラッチ)
35:ベルト
61:ECU(制御装置、第1ベルト伝達トルク設定手段、第2ベルト伝達トルク設定手段、第1クラッチ伝達トルク設定手段、第2クラッチ伝達トルク設定手段、安全率設定手段、プーリ圧制御手段、クラッチ圧制御手段)
62:セカンダリ圧センサ
63:前進クラッチ圧センサ

Claims (3)

  1. 駆動源と駆動輪との間の動力伝達経路上に、無端状のベルトが巻きかけられたプライマリプーリとセカンダリプーリとに供給される油圧により変速比が無段階に変更される無段変速機構と直列に、前記動力伝達経路での動力の伝達を許可/阻止するために油圧により係合/解放されるクラッチを設けた無段変速機の制御装置であって、
    前記無段変速機の入力軸に入力される入力トルクが前記駆動源側からのトルクとなる駆動領域において、前記入力トルクに第1ベルト安全率を乗じて、前記ベルトの伝達トルク容量を設定する第1ベルト伝達トルク設定手段と、
    前記入力トルクが前記駆動輪側からのトルクとなる被駆動領域において、前記入力トルクに第2ベルト安全率を乗じて、前記ベルトの伝達トルク容量を設定する第2ベルト伝達トルク設定手段と、
    前記駆動領域において、前記入力トルクに第1クラッチ安全率を乗じて、前記クラッチの伝達トルク容量を設定する第1クラッチ伝達トルク設定手段と、
    前記被駆動領域において、前記入力トルクに第2クラッチ安全率を乗じて、前記クラッチの伝達トルク容量を設定する第2クラッチ伝達トルク設定手段と、
    前記第1ベルト安全率が前記第1クラッチ安全率よりも大きく、前記第2ベルト安全率が前記第2クラッチ安全率よりも大きく、かつ、前記第2ベルト安全率と前記第2クラッチ安全率との差が前記第1ベルト安全率と前記第1クラッチ安全率との差と異なるように、前記第1ベルト安全率、前記第2ベルト安全率、前記第1クラッチ安全率および前記第2クラッチ安全率を設定する安全率設定手段と、
    前記セカンダリプーリに供給される油圧を検出するセカンダリ圧センサと、
    前記セカンダリ圧センサの検出結果を用いて、前記ベルトが前記第1ベルト伝達トルク設定手段または前記第2ベルト伝達トルク設定手段により設定される伝達トルク容量を有するように、前記プライマリプーリおよび前記セカンダリプーリに供給される油圧を制御するプーリ圧制御手段とを含み、
    前記安全率設定手段は、前記第2ベルト安全率と前記第2クラッチ安全率との差が前記第1ベルト安全率と前記第1クラッチ安全率との差よりも大きくなるように、前記第1ベルト安全率、前記第2ベルト安全率、前記第1クラッチ安全率および前記第2クラッチ安全率を設定する、制御装置。
  2. 駆動源と駆動輪との間の動力伝達経路上に、無端状のベルトが巻きかけられたプライマリプーリとセカンダリプーリとに供給される油圧により変速比が無段階に変更される無段変速機構と直列に、前記動力伝達経路での動力の伝達を許可/阻止するために油圧により係合/解放されるクラッチを設けた無段変速機の制御装置であって、
    前記無段変速機の入力軸に入力される入力トルクが前記駆動源側からのトルクとなる駆動領域において、前記入力トルクに第1ベルト安全率を乗じて、前記ベルトの伝達トルク容量を設定する第1ベルト伝達トルク設定手段と、
    前記入力トルクが前記駆動輪側からのトルクとなる被駆動領域において、前記入力トルクに第2ベルト安全率を乗じて、前記ベルトの伝達トルク容量を設定する第2ベルト伝達トルク設定手段と、
    前記駆動領域において、前記入力トルクに第1クラッチ安全率を乗じて、前記クラッチの伝達トルク容量を設定する第1クラッチ伝達トルク設定手段と、
    前記被駆動領域において、前記入力トルクに第2クラッチ安全率を乗じて、前記クラッチの伝達トルク容量を設定する第2クラッチ伝達トルク設定手段と、
    前記第1ベルト安全率が前記第1クラッチ安全率よりも大きく、前記第2ベルト安全率が前記第2クラッチ安全率よりも大きく、かつ、前記第2ベルト安全率と前記第2クラッチ安全率との差が前記第1ベルト安全率と前記第1クラッチ安全率との差と異なるように、前記第1ベルト安全率、前記第2ベルト安全率、前記第1クラッチ安全率および前記第2クラッチ安全率を設定する安全率設定手段と、
    前記プライマリプーリに供給される油圧を検出するプライマリ圧センサと、
    前記プライマリ圧センサの検出結果を用いて、前記ベルトが前記第1ベルト伝達トルク設定手段または前記第2ベルト伝達トルク設定手段により設定される伝達トルク容量を有するように、前記プライマリプーリおよび前記セカンダリプーリに供給される油圧を制御するプーリ圧制御手段とを含み、
    前記安全率設定手段は、前記第1ベルト安全率と前記第1クラッチ安全率との差が前記第2ベルト安全率と前記第2クラッチ安全率との差よりも大きくなるように、前記第1ベルト安全率、前記第2ベルト安全率、前記第1クラッチ安全率および前記第2クラッチ安全率を設定する、制御装置。
  3. 前記クラッチに供給される油圧を検出するクラッチ圧センサと、
    前記クラッチ圧センサの検出結果を用いて、前記クラッチが前記第1クラッチ伝達トルク設定手段または前記第2クラッチ伝達トルク設定手段により設定される伝達トルク容量を有するように、前記クラッチに供給される油圧を制御するクラッチ圧制御手段とをさらに含む、請求項1または2に記載の制御装置。
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