JP7330609B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機の油圧制御装置に関する。
特許文献1には、エンジンにより駆動されるメインポンプの吐出量のみでは作動油の流量が不足する場合に、電動モータにより駆動されるアシストポンプを並列運転して流量不足を補う技術が開示されている。
特開2001-324009号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、アシストポンプが低回転域で使用される場合、アシストポンプの脈動に伴い、アシストポンプの吐出側に設けられた逆止弁の上流側(アシストポンプ側)の油圧がライン圧に対して上下に振動する。これにより、逆止弁の開閉が繰り返され、ライン圧の変動を招くという問題があった。
本発明の目的の一つは、ライン圧の変動を抑制できる自動変速機の油圧制御装置を提供することにある。
本発明は、車両の動力源により駆動され、自動変速機の作動油を吐出するメインポンプと、電動モータにより駆動され、前記自動変速機の作動油を吐出するアシストポンプと、前記アシストポンプの吐出油路上に設けられ、作動油の逆流を防止する逆止弁と、前記メインポンプおよび前記アシストポンプを並列運転する際、自動変速機の目標変速速度に応じたアシストポンプの目標回転数を算出すると共に、アシストポンプの吐出圧における脈動の振幅下限が前記メインポンプの吐出圧であるライン圧を超えるようなアシストポンプの回転数である規制回転数を算出し、目標回転数が規制回転数よりも小さい場合、規制回転数に目標回転数を置き換えることにより、前記アシストポンプを規制回転数以上の回転数で駆動するコントローラと、を備える。
よって、本発明にあっては、アシストポンプが規定回転数以上の回転数で駆動されることにより、逆止弁の上流側の油圧がライン圧よりも高い値に維持される。この結果、逆止弁の開閉頻度を低減できるため、ライン圧の変動を抑制できる。
実施形態1の車両の概略構成図である。 実施形態1のコントローラ25で実行されるモータ目標回転数算出処理の流れを示すフローチャートである。 アシストポンプ吐出圧の脈動とライン圧との関係を示す図である。 図3の部分拡大図である。 モータ目標回転数の規制前と規制後との関係を示す図である。 油温およびメインポンプ吐出圧に応じた回転数とアシストポンプ吐出圧との関係を示す図である。 実施形態2のコントローラ25で実行されるモータ目標回転数補正処理の流れを示すフローチャートである。
〔実施形態1〕
図1は、実施形態1の車両の概略構成図である。
車両は、動力源としてエンジン1を備え、エンジン1の出力回転は、ロックアップクラッチ付きトルクコンバータ2、第1ギヤ列3、自動変速機としての無段変速機(以下、単に「変速機4」という。)、第2ギヤ列5、終減速装置6を介して駆動輪7へと伝達される。第2ギヤ列5には、駐車時に変速機4の出力軸を機械的に回転不能にロックするパーキング機構8が設けられている。
変速機4には、エンジン1の回転が入力されエンジン1の動力の一部を利用して駆動されるメインポンプ9と、バッテリ10から電力供給を受けて駆動されるアシストポンプ11とが設けられている。アシストポンプ11は、例えばベーンポンプまたはギヤポンプであって、電動モータ12により駆動され、運転負荷を任意の負荷に、あるいは、多段階に制御できる。また、変速機4には、メインポンプ9またはアシストポンプ11の少なくとも一方から供給された作動油を調圧して変速機4の各部位に供給する油圧制御回路13が設けられている。
変速機4は、ベルト式無段変速機構(以下、「バリエータ14」という。)と、バリエータ14に直列に設けられる副変速機構15とを備える。「直列に設けられる」とはエンジン1から駆動輪7に至るまでの動力伝達経路においてバリエータ14と副変速機構15が直列に設けられるという意味である。副変速機構15は、この例のようにバリエータ14の出力軸に直接接続されていてもよいし、その他の変速ないし動力伝達機構(例えば、ギヤ列)を介して接続されていてもよい。あるいは、副変速機構15はバリエータ14の前段(入力軸側)に接続されていてもよい。
バリエータ14は、プライマリプーリ16と、セカンダリプーリ17と、プーリ16,17の間に掛け回されるVベルト18とを備える。プーリ16,17は、それぞれ固定円錐板と、この固定円錐板に対してシーブ面を対向させた状態で配置され固定円錐板との間にV溝を形成する可動円錐板と、この可動円錐板の背面に設けられて可動円錐板を軸方向に変位させる油圧シリンダ19,20とを備える。油圧シリンダ19,20に供給される油圧を調整すると、V溝の幅が変化してVベルト18と各プーリ16,17との接触半径が変化し、バリエータ14の変速比が無段階に変化する。
副変速機構15は前進2段・後進1段の変速機構である。副変速機構15は、2つの遊星歯車のキャリアを連結したラビニョウ型遊星歯車機構21と、ラビニョウ型遊星歯車機構21を構成する複数の回転要素に接続され、それらの連係状態を変更する複数の摩擦締結要素(Lowブレーキ22、Highクラッチ23、Revブレーキ24)とを備える。各摩擦締結要素22~24への供給油圧を調整し、各摩擦締結要素22~24の締結・解放状態を変更すると、副変速機構15の変速段が変更される。
例えば、Lowブレーキ22を締結し、Highクラッチ23とRevブレーキ24を解放すれば副変速機構15の変速段は1速となる。Highクラッチ23を締結し、Lowブレーキ22とRevブレーキ24を解放すれば副変速機構15の変速段は1速よりも変速比が小さな2速となる。また、Revブレーキ24を締結し、Lowブレーキ22とHighクラッチ23を解放すれば副変速機構15の変速段は後進となる。なお、以下の説明では、副変速機構15の変速段が1速である場合に「変速機4が低速モードである」と表現し、2速である場合に「変速機4が高速モードである」と表現する。
コントローラ25は、エンジン1および変速機4を統合的に制御するコントローラである。このコントローラ25には、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度を検出するアクセル開度センサ26の出力信号、変速機4の入力回転数を検出する変速機入力回転数センサ27の出力信号、車速を検出する車速センサ28の出力信号、ライン圧(メインポンプ9の吐出圧であって、後述するアシストポンプ吐出油路35の油圧)を検出するライン圧センサ29の出力信号、作動油の温度(油温)を検出する温度センサ30、セレクトレバーの位置を検出するインヒビタスイッチ31の出力信号、ブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧センサ32の出力信号、車両の加速度を検出する加速度センサ33の出力信号等が入力される。コントローラ25は、各センサの出力信号等に基づいて、変速機4の目標変速比および目標変速速度を生成し、目標変速比および目標変速速度を達成するための変速制御信号を油圧制御回路13へ出力する。
油圧制御回路13は複数の流路、複数の油圧制御弁で構成される。油圧制御回路13は、コントローラ25からの変速制御信号に基づき、複数の油圧制御弁を制御して油圧の供給経路を切り換えると共に、メインポンプ9とアシストポンプ11の少なくとも一方で発生した油圧から必要な油圧を調製し、これを変速機4の各部位に作動油として供給する。これにより、バリエータ14の変速比、副変速機構15の変速段が変更され、変速機4の変速が行われる。
メインポンプ9の吐出側は、ライン圧吐出油路34を介して油圧制御回路13の吸入ポートと接続する。アシストポンプ11の吐出側は、アシストポンプ吐出油路35を介してライン圧吐出油路34と接続する。アシストポンプ吐出油路35上には、チェック弁36が設けられている。チェック弁36は、アシストポンプ11の側からライン圧吐出油路34の側への作動油の流れを許容し、反対方向への作動油の流れ(逆流)を規制する逆止弁である。
メインポンプ9の固有吐出量は、エンジン1のアイドリング状態で充分な油量が確保できるように設定されている。また、アシストポンプ11の固有吐出量は、コースト急ブレーキ時や急発進時においても油量が最も必要となるエンジン回転数1,000~1,200rpm状態で、メインポンプ9とアシストポンプ11の吐出量の和が必要な油量を充分満足できるよう設定され、さらに、吐出量が最も必要な条件でアシストポンプ11を駆動する電動モータ12の消費電力が数百ワット以下となるよう設定されている。具体的には、例えば、アシストポンプ11の常用使用エンジン回転数を1,000~1,500rpmとし、アシストポンプ11の固有吐出量をメインポンプ9の固有吐出量の15~60%に設定する。
実施形態1では、メインポンプ9およびアシストポンプ11を並列運転する際の、アシストポンプ11の脈動に伴うライン圧の変動を抑制することを狙いとし、電動モータ12の回転数(モータ回転数)の目標値(モータ目標回転数)を算出するにあたり、モータ目標回転数の下限値を規制回転数以上に制限する。なお、アシストポンプ11の回転数(アシストポンプ回転数)は、モータ回転数と一致するものとする。以下、モータ目標回転数算出処理について詳細に説明する。
図2は、実施形態1のコントローラ25で実行されるモータ目標回転数算出処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、所定の演算周期で繰り返し実行される。
ステップS1では、ライン圧センサ29からライン圧(アシストポンプ吐出油路35の油圧)を読み込む。
ステップS2では、温度センサ30から作動油の油温を読み込む。
ステップS3では、変速機4の目標変速速度を読み込む。
ステップS4では、ライン圧等から目標変速速度を達成するための作動油の必要流量を算出する。
ステップS5では、変速機入力回転数センサ27から変速機4の入力回転数を読み込む。
ステップS6では、変速機4の入力回転数からメインポンプ9の吐出量を算出する。
ステップS7では、必要流量からメインポンプ9の吐出量を減じてアシストポンプ11の目標吐出量を算出する。必要流量がメインポンプ9の吐出量よりも少ない場合、目標吐出量はゼロである。
ステップS8では、目標吐出量を達成するためのモータ目標回転数を算出する。
ステップS9では、モータ目標回転数の下限を制限するための規制回転数を設定する。規制回転数は、アシストポンプ11の吐出圧(アシストポンプ吐出圧)における脈動の振幅下限がライン圧を超えるような電動モータ12の回転数(≒アシストポンプの回転数)とする。つまり、規制回転数は、ライン圧が高いほど、より高い値に設定される。また、規制回転数は、作動油の油温が高いほど、より高い値に設定する。
ステップS10では、モータ目標回転数が規制回転数よりも低いかを判定する。YESの場合はステップS11へ進み、NOの場合はリターンへ移行する。
ステップS11では、モータ目標回転数を規制回転数とし、リターンへ移行する。
次に、実施形態1の作用を説明する。
自動変速機の油圧制御装置において、ベルト式無段変速機の目標変速速度を実現する作動油の必要流量に対し、エンジンにより駆動されるメインポンプの吐出量が不足する場合、電動モータにより駆動されるアシストポンプを並列運転して流量不足を補う技術が知られている。アシストポンプ吐出油路には、逆止弁が設けられており、アシストポンプ吐出圧がライン圧を超えると、逆止弁が開弁し、アシストポンプが吐出した作動油はライン圧吐出液路へ供給される。従来設けられていたフローコントロールバルブを廃止し、メインポンプを小型化することにより、メインポンプの駆動トルクを低減できる。
図3に示すように、アシストポンプの回転数を停止状態から上昇させると、アシストポンプ吐出圧は、回転数の2乗特性で増大するが、このとき、アシストポンプには、(回転数)×(回転当たりの吐出ポートが開く回数)の周波数で脈動が発生する。例えば、アシストポンプがベーンポンプの場合、(回転当たりの吐出ポートが開く回数)は、ベーン枚数である。アシストポンプの脈動は、回転数の上昇に比例して周波数が高くなり、振幅も大きくなる。このため、アシストポンプ吐出圧がライン圧を超えて逆止弁が開弁すると、脈動によりアシストポンプ吐出圧が低下することで、逆止弁は閉弁する。よって、アシストポンプが低回転域で使用される場合、アシストポンプの脈動に伴い、逆止弁の開閉が頻繁に繰り返されるため、図4のようなライン圧の変動が生じる。
これに対し、実施形態1では、図5に示すように、メインポンプ9およびアシストポンプ11を並列運転する際、電動モータ12のモータ目標回転数の下限を規制回転数に制限する。これにより、アシストポンプ11は、脈動の振幅下限がライン圧を超えるように運転されるため、チェック弁36が設けられたアシストポンプ吐出油路35の油圧は、ライン圧よりも高い値に維持される。この結果、アシストポンプ11の脈動に伴うチェック弁36の開閉頻度を低減できるため、ライン圧の変動を抑制できる。また、アシストポンプ11の起動時、モータ目標回転数は規制回転数までステップ状に上昇するため、モータ回転数が規制回転数に到達するまでの回転数上昇率は、モータ回転数が規制回転数に到達した後の回転数上昇率よりも高くなる。この結果、アシストポンプ11の脈動によりチェック弁36が開閉する領域を短時間で通過できるため、脈動の影響を最小限に抑えられる。
ここで、モータ目標回転数の下限を制限する規制回転数は、作動油の油温が高いほど高い値に設定される。アシストポンプ11の内部リークは、作動油の粘度が低いほど増加する傾向を有する。作動油の粘度は、作動油の油温が高いほど低下するため、図6に示すように、油温が高い場合には、油温が低い場合よりも同一のモータ回転数におけるアシストポンプ吐出圧は低下する。よって、作動油の油温が高いほど規制回転数を高くすることにより、油温にかかわらず、アシストポンプ吐出油路35の油圧をライン圧よりも高くでき、アシストポンプ11の脈動によるチェック弁36の開閉頻度を低減できる。また、作動油の油温が低いほど規制回転数を低くすることにより、モータ回転数が過大となるのを抑制でき、モータ目標回転数の制限に伴う消費電力および燃費への影響を抑えられる。
また、規制回転数は、メインポンプ吐出圧が高いほど高い値に設定される。ライン圧はメインポンプ吐出圧が高いほど高くなるため、メインポンプ吐出圧が高いほど規制回転数を高くすることにより、メインポンプ9の状態にかかわらず、アシストポンプ11の脈動によるチェック弁36の開閉頻度を低減できる。また、メインポンプ吐出圧が低いほど規制回転数を低くすることにより、モータ回転数が過大となるのを抑制でき、モータ目標回転数の制限に伴う消費電力および燃費への影響を抑えられる。
以上説明したように、実施形態1にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(1) エンジン1により駆動され、変速機4の作動油を吐出するメインポンプ9と、電動モータ12により駆動され、変速機4の作動油を吐出するアシストポンプ11と、アシストポンプ吐出油路35上に設けられ、作動油の逆流を防止するチェック弁36と、メインポンプ9およびアシストポンプ11を並列運転する際、アシストポンプ11を規制回転数以上の回転数で駆動するコントローラ25と、を備える。
よって、アシストポンプ11の脈動に伴うチェック弁36の開閉頻度を低減できるため、ライン圧の変動を抑制できる。
(2) コントローラ25は、作動油の油温が高いほど、規制回転数を高い値に設定する。
よって、油温にかかわらず、アシストポンプ11の脈動によるチェック弁36の開閉頻度を低減できると共に、アシストポンプ回転数の制限に伴う消費電力および燃費への影響を抑えられる。
(3) コントローラ25は、メインポンプ9から吐出される作動油の油圧が高いほど、規制回転数を高い値に設定する。
よって、ライン圧にかかわらず、アシストポンプ11の脈動によるチェック弁36の開閉頻度を低減できると共に、アシストポンプ回転数の制限に伴う消費電力および燃費への影響を抑えられる。
(4) コントローラ25は、アシストポンプ11の起動時、アシストポンプ回転数が規制回転数に到達するまでの回転数上昇率を、アシストポンプ回転数が規制回転数に到達した後の回転数上昇率よりも高くする。
よって、アシストポンプ11の脈動によりチェック弁36が開閉する領域を短時間で通過できるため、脈動の影響を最小限に抑えられる。
〔実施形態2〕
実施形態2の基本的な構成は実施形態1と同じであるため、実施形態1と相違する部分のみ説明する。
図7は、実施形態2のコントローラ25で実行されるモータ目標回転数補正処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、図2に示したモータ目標回転数算出処理と並列し、所定の演算周期で繰り返し実行される。
ステップS21では、電動モータ12に設けられたレゾルバ(不図示)からモータ回転数、すなわちアシストポンプ回転数を読み込む。
ステップS22では、アシストポンプ回転数からアシストポンプ11の脈動周波数を算出する。脈動周波数は、(回転数)×(回転当たりの吐出ポートが開く回数)から求められる。
ステップS23では、ライン圧センサ29からライン圧を読み込む。
ステップS24では、アシストポンプ11の脈動周波数をカットオフ周波数とするバンドパスフィルタを用いて、ライン圧をバンドパスフィルタ演算し、ライン圧からアシストポンプ11の脈動周波数と同一の周波数成分を抽出する。
ステップS25では、抽出したライン圧の脈動周波数の振幅を算出する。
ステップS26では、振幅が所定値以上であるかを判定する。YESの場合はステップS27へ進み、NOの場合はリターンへ移行する。所定値は、チェック弁36が開閉状態であると判断できるライン圧の変動の振幅の最小値とする。
ステップS27では、アシストポンプ回転数を所定回転数だけ高めるアシストポンプ回転上昇指令を出力し、リターンへ移行する。
ステップS28では、規制回転数を現在のモータ回転数に更新する。更新した規制回転数は、次回のモータ目標回転数算出処理から用いられる。
実施形態1では、油温およびライン圧から規制回転数を決めているが、経時劣化やオイル交換等により作動油の特性が変化すると、適正な規制回転数を設定できず、ライン圧の変動を抑制できないおそれがある。そこで、実施形態2では、ライン圧にアシストポンプ11の脈動周波数と同一周波数の変動が生じている場合、当該変動が収束するまでアシストポンプ回転数を上昇させる。アシストポンプ11の脈動によってチェック弁36が開閉すると、ライン圧にはアシストポンプ11の脈動周波数と同一周波数の変動が生じるが、アシストポンプ吐出圧の振幅の下限がライン圧を超えると、チェック弁36が開弁状態を維持するため、アシストポンプ吐出圧は安定し、ライン圧の変動は収束する。つまり、ライン圧の変動を見ることで、チェック弁36の開閉状態を判断できるため、チェック弁36が開弁状態を維持するまでモータ回転数を高めることにより、経時劣化やオイル交換等によって作動油の特性が変化した場合であっても、アシストポンプ11の脈動に伴うチェック弁36の開閉頻度を低減できると共に、モータ回転数が過大となるのを抑制できる。
さらに、実施形態2では、ライン圧の変動が許容範囲に収束したときのモータ回転数を記憶し、この記憶したモータ回転数で規制回転数を再設定する。すなわち、チェック弁36が開弁状態を維持するモータ回転数の最低値を学習し、学習した最低値を用いて規制回転数を補正することにより、経時劣化やオイル交換等によって作動油の特性が変化した場合であっても、適正な規制回転数を設定できる。
以上説明したように、実施形態2にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(5) コントローラ25は、メインポンプ9から吐出される作動油の油圧にアシストポンプ11の脈動周波数と同一周波数の変動が発生した場合には、アシストポンプ回転数を上昇させる。
よって、経時劣化やオイル交換等によって作動油の特性が変化した場合であっても、ライン圧の変動を抑制できると共に、モータ目標回転数の制限に伴う消費電力および燃費への影響を抑えられる。
(6) コントローラ25は、アシストポンプ回転数の上昇によってライン圧の変動が許容範囲に収束したときのアシストポンプ回転数を記憶し、この記憶した回転数を新たな規制回転数として再設定する。
よって、経時劣化やオイル交換等によって作動油の特性が変化した場合であっても、適正な規制回転数を設定でき、過大または過少なアシストポンプ回転数が設定されるのを抑制できる。
〔実施形態3〕
実施形態3の基本的な構成は実施形態2と同じであるため、実施形態2と相違する部分のみ説明する。
実施形態3では、ライン圧センサ29を廃止した点、図2に示したモータ目標回転数算出処理におけるステップS1の処理、および図7に示したモータ目標回転数補正処理におけるステップS23の処理が実施形態2と相違する。
ステップS1およびステップS23では、電動モータ12の電流値からライン圧を推定する。電動モータ12はライン圧から反作用を受けるため、電動モータ12の電流値からライン圧を推定可能である。
以上説明したように、実施形態3にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(7) コントローラ25は、電動モータ12の電流にアシストポンプ11の脈動周波数と同一周波数の変動が発生した場合には、アシストポンプ回転数を上昇させる。
よって、経時劣化やオイル交換等によって作動油の特性が変化した場合であっても、ライン圧の変動を抑制できると共に、モータ目標回転数の制限に伴う消費電力および燃費への影響を抑えられる。また、ライン圧センサが不要であるため、コスト低減を図れる。
(8) コントローラ25は、アシストポンプ回転数の上昇によって電動モータ12の電流の変動が許容範囲に収束したときのアシストポンプ回転数を記憶し、この記憶した回転数を新たな規制回転数として再設定する。
よって、経時劣化やオイル交換等によって作動油の特性が変化した場合であっても、適正な規制回転数を設定でき、過大または過少なアシストポンプ回転数が設定されるのを抑制できる。
〔実施形態4〕
実施形態4の基本的な構成は実施形態2と同じであるため、実施形態2と相違する部分のみ説明する。
実施形態4では、図2に示したモータ目標回転数算出処理におけるステップS1の処理、および図7に示したモータ目標回転数補正処理におけるステップS23の処理が実施形態2と相違する。
ステップS1およびステップS23では、アシストポンプ回転数からライン圧を推定する。電動モータ12はライン圧から反作用を受けるため、アシストポンプ回転数からライン圧を推定可能である。
以上説明したように、実施形態4にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(9) コントローラ25は、アシストポンプ回転数にアシストポンプ11の脈動周波数と同一周波数の変動が発生した場合には、アシストポンプ回転数を上昇させる。
よって、経時劣化やオイル交換等によって作動油の特性が変化した場合であっても、ライン圧の変動を抑制できると共に、モータ目標回転数の制限に伴う消費電力および燃費への影響を抑えられる。また、ライン圧センサが不要であるため、コスト低減を図れる。
(10) コントローラ25は、アシストポンプ回転数の上昇によってアシストポンプ回転数の変動が許容範囲に収束したときのアシストポンプ回転数を記憶し、この記憶した回転数を新たな規制回転数として再設定する。
よって、経時劣化やオイル交換等によって作動油の特性が変化した場合であっても、適正な規制回転数を設定でき、過大または過少なアシストポンプ回転数が設定されるのを抑制できる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明を実施するための形態を実施形態に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は実施形態に示した構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、自動変速機は有段変速機でもよい。
ライン圧の変動の振幅が収束している状態からアシストポンプ回転数を徐々に低下させて行き、ライン圧の変動の振幅が発生したときアシストポンプ回転数よりも僅かに高いアシストポンプ回転数を記憶し、記憶したアシストポンプ回転数で規制回転数を再設定してもよい。
1 エンジン(動力源)
4 無段変速機(自動変速機)
9 メインポンプ
11 アシストポンプ
12 電動モータ
25 コントローラ
34 ライン圧吐出油路
35 アシストポンプ吐出油路
36 チェック弁(逆止弁)

Claims (10)

  1. 車両の動力源により駆動され、自動変速機の作動油を吐出するメインポンプと、
    電動モータにより駆動され、前記自動変速機の作動油を吐出するアシストポンプと、
    前記アシストポンプの吐出油路上に設けられ、作動油の逆流を防止する逆止弁と、
    前記メインポンプおよび前記アシストポンプを並列運転する際、前記自動変速機の目標変速速度に応じた前記アシストポンプの目標回転数を算出すると共に、前記アシストポンプの吐出圧における脈動の振幅下限が前記メインポンプの吐出圧であるライン圧を超えるような前記アシストポンプの回転数である規制回転数を算出し、前記目標回転数が前記規制回転数よりも小さい場合、前記規制回転数に前記目標回転数を置き換えることにより、前記アシストポンプを前記規制回転数以上の回転数で駆動するコントローラと、
    を備える自動変速機の油圧制御装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装置であって、
    前記コントローラは、作動油の油温が高いほど、前記規制回転数を高い値に設定する自動変速機の油圧制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の自動変速機の油圧制御装置であって、
    前記コントローラは、前記メインポンプから吐出される作動油の油圧が高いほど、前記規制回転数を高い値に設定する自動変速機の油圧制御装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動変速機の油圧制御装置であって、
    前記コントローラは、前記メインポンプから吐出される作動油の油圧に前記アシストポンプの脈動周波数と同一周波数の変動が発生した場合には、前記アシストポンプの回転数を上昇させる自動変速機の油圧制御装置。
  5. 請求項4に記載の自動変速機の油圧制御装置であって、
    前記コントローラは、前記アシストポンプの回転数上昇によって前記ライン圧の変動が許容範囲に収束したときの前記アシストポンプの回転数を記憶し、この記憶した回転数を新たな規制回転数として再設定する自動変速機の油圧制御装置。
  6. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動変速機の油圧制御装置であって、
    前記コントローラは、前記電動モータの電流に前記アシストポンプの脈動周波数と同一周波数の変動が発生した場合には、前記アシストポンプの回転数を上昇させる自動変速機の油圧制御装置。
  7. 請求項6に記載の自動変速機の油圧制御装置であって、
    前記コントローラは、前記アシストポンプの回転数上昇によって前記電動モータの電流の変動が許容範囲に収束したときの前記アシストポンプの回転数を記憶し、この記憶した回転数を新たな規制回転数として再設定する自動変速機の油圧制御装置。
  8. 請求項1ないし3のいずれか1項の自動変速機の油圧制御装置であって、
    前記コントローラは、前記アシストポンプの回転数に前記アシストポンプの脈動周波数と同一周波数の変動が発生した場合には、前記アシストポンプの回転数を上昇させる自動変速機の油圧制御装置。
  9. 請求項8に記載の自動変速機の油圧制御装置であって、
    前記コントローラは、前記アシストポンプの回転数上昇によって前記アシストポンプの回転数の変動が許容範囲に収束したときの前記アシストポンプの回転数を記憶し、この記憶した回転数を新たな規制回転数として再設定する自動変速機の油圧制御装置。
  10. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動変速機の油圧制御装置であって、
    前記コントローラは、前記アシストポンプの起動時、前記アシストポンプの回転数が前記規制回転数に到達するまでの回転数上昇率を、前記アシストポンプの回転数が前記規制回転数に到達した後の回転数上昇率よりも高くする自動変速機の油圧制御装置。
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