JP7328840B2 - ガス溶解水製造装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス溶解膜モジュールを用いたガス溶解水の製造装置及び製造方法に関する。
水素やオゾンなどのガスを水に溶解してガス溶解水を製造するために、ガス溶解膜によって気相室と液相室に区画されたガス溶解膜モジュール(以下、単に「膜モジュール」ということがある)を用いることが知られている。膜モジュールでは、水素やオゾンなどのガスが、気相室からガス溶解膜を経由して液相室に移動して、液相室内の水に溶解する。水はガス溶解膜を透過しない。しかし、水蒸気が液相室からガス溶解膜を経由して気相室に拡散し、気相室内で凝縮して凝縮水となり、気相室内に溜まることがある。特許文献1~3には、気相室で凝縮した凝縮水を排出するための凝縮水排出装置を有する気体溶解膜装置が開示される。
特許文献1によれば、膜モジュールの気相室に、自動弁を有する配管を介して、凝縮水貯留槽が接続される。自動弁を開いた状態で、ガス溶解水を製造する。貯水槽に凝縮水が溜まった際には、自動弁を閉じて気相室を貯留槽から遮断した状態で、貯留槽から凝縮水を排出する。この遮断の目的は、気相室からのガスの不用意な排出や、気相室への気体もしくは液体の逆流を防止することである。また、貯留槽内が気密になって貯留槽から凝縮水が排出できなくなることを防止するために、貯留槽に大気開放自動弁が設けられる。
特許文献2によれば、膜モジュールの気相室と、凝縮水の貯留部との間に、弁が設けられる。凝縮水が溜まった際には、この弁を閉じて気相室を貯留部から遮断した状態で、貯留部に加圧ガス(スイープガス)を供給しながら貯留部から凝縮水を排出する。これにより、凝縮水が貯留部からスムーズに排出される。
特許文献3によれば、膜モジュールの気相室と、凝縮水の貯留部との間に、弁が設けられる。凝縮水が溜まった際には、この弁を閉じて気相室を貯留部から遮断した状態で、貯留部から凝縮水を気化装置に送り、気化装置で気化した水蒸気をポンプで吸引する。これにより、凝縮水が貯留部からスムーズに排出される。
特開2000-189742号公報 特開2009-254935号公報 特開2009-113013号公報
特許文献1~3では、凝縮水の貯留部から凝縮水を排出する際には、気相室と貯留部との間を遮断する。この遮断のために、自動弁、さらにはその制御及び駆動装置などが必要となる。また、貯留部の大気開放や、加圧ガスの供給、あるいは凝縮水の気化と吸引などのための装置も必要である。このため、装置構成が複雑になる。
本発明の目的は、シンプルな構造で凝縮水をスムーズに排出可能なガス溶解水製造方法および装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、
被処理水にガスを溶解させてガス溶解水を製造するガス溶解水製造装置であって、
ガス溶解膜によって区画された気相室と液相室とを備えるガス溶解膜モジュールと、
前記気相室で凝縮した凝縮水を排出する凝縮水排出機構と、を備え、
前記気相室の運転圧力が大気圧を超える圧力となるよう構成され、
前記凝縮水排出機構は、
前記気相室に形成された凝縮水排出口と連通し、前記気相室から排出された凝縮水を貯留可能な凝縮水貯留部と、
前記凝縮水貯留部の二次側に接続された弁と、
前記気相室と前記凝縮水貯留部とが連通した状態のまま、所定の時間前記弁を開いて前記凝縮水貯留部から凝縮水を排出し、その後に前記弁を閉じる制御手段と
を備え、
前記所定の時間は、前記弁の開動作によって前記凝縮水貯留部内の凝縮水が空にならないように、かつ前記弁の開動作による前記気相室の運転圧力の低下が5kPa以下となるように、設定されている、ガス溶解水製造装置が提供される。
本発明の別の態様によれば、
被処理水にガスを溶解させてガス溶解水を製造するガス溶解水製造方法であって、
ガス溶解膜によって区画された気相室と液相室とを備えるガス溶解膜モジュールと、前記気相室で凝縮した凝縮水を排出する凝縮水排出機構を用い、
前記気相室の運転圧力を、大気圧を超える圧力とし、
前記凝縮水排出機構は、
前記気相室に形成された凝縮水排出口と連通し、前記気相室から排出された凝縮水を貯留可能な凝縮水貯留部と、
前記凝縮水貯留部の二次側に接続された弁と
を備え、
前記気相室と前記凝縮水貯留部とが連通した状態のまま、所定の時間前記弁を開いて前記凝縮水貯留部から凝縮水を排出し、その後に前記弁を閉じる制御工程
含み、
前記所定の時間は、前記弁の開動作によって前記凝縮水貯留部内の凝縮水が空にならないように、かつ前記弁の開動作による前記気相室の運転圧力の低下が5kPa以下となるように、設定されている、ガス溶解水製造方法が提供される。
本発明によれば、シンプルな構造で凝縮水をスムーズに排出可能なガス溶解水製造方法および装置を提供することができる。
本発明の第1の形態に係るガス溶解水製造装置の概略構成例と送水先装置の例を示すプロセスフローダイアグラムである。 本発明の第2の形態に係るガス溶解水製造装置の概略構成例を示すプロセスフローダイアグラムである。 本発明の第1の形態に係る膜モジュールと凝縮水排出機構の概略構成例を示す模式図である。 本発明の第2の形態に係る膜モジュールと凝縮水排出機構の概略構成例を示す模式図である。 本発明の別の形態に係るガス溶解水製造装置の概略構成例と送水先装置の例を示すプロセスフローダイアグラムである。
本発明では、ガス溶解膜モジュールを用いて被処理水にガスを溶解させてガス溶解水を製造する。膜モジュールは、ガス溶解膜によって区画された気相室と液相室を備える。ガス溶解膜は、気体透過性を有する(液体の水は実質的に通さない)膜であって、気液分離膜あるいはガス分離膜とも称される。
被処理水は、典型的には純水であるが、例えば炭酸水であってもよい。純水に予め炭酸ガスを溶解させたものを被処理水として使用し、その被処理水にオゾンを溶解させることができる。以下においては、被処理水として純水を例にして説明する。純水の抵抗率(25℃)は例えば0.1MΩ・cm以上である。本発明に関して、「純水」は、超純水と呼ばれる15MΩ・cm超もしくは18MΩ・cm超の水であってもよい。
ガス溶解水は、例えば半導体部品の洗浄装置において、シリコンウエハやガラス基板などの洗浄、すすぎ、酸化促進や酸化抑制などに用いることができる。以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
〔第1の形態〕
図1には、オゾンを溶解させるガス溶解水製造装置1(オゾン溶解水製造装置)と、送水先装置としての半導体部品の洗浄装置100とを、ラインL100によって接続した例を示す。
ガス溶解水製造装置1内に配置された膜モジュール2には、ラインL1を経て純水が供給され、ラインL14を経てオゾン含有ガスが供給される。膜モジュール2はガス溶解膜3を備え、ガス溶解膜3によって気相室4と液相室5が区画される。例えば、膜モジュール2に、多数のフッ素樹脂製中空糸膜が充填され、中空糸膜の内側に純水、外側にオゾン含有ガスが供給される。すなわち、この場合、中空糸膜の内側に液相室5が、外側に気相室4が形成される。なお、図1に示すように、膜モジュール2の下側からガスを供給し、上側から純水を供給して、これらを向流で流すことができるが、その限りではない。例えば膜モジュール2の上側からガスを供給し、下側から純水を供給して、これらを向流で流してもよい。
例えば、微量の窒素ガス(ラインL11を経て供給される)を、酸素ガス(ラインL12を経て供給される)に添加したガスを原料とし、その酸素をオゾンガス発生器14にてオゾン化させることによって、オゾン含有ガスをラインL14に得ることができる。この場合、例えばオゾン含有ガスのオゾンガス分は10~30vol%程度であり、残りのほとんどは酸素である。オゾンは自己分解する特性があり、これはオゾン含有ガスの状態よりもオゾン溶解水の状態の場合に顕著である。オゾンの自己分解を抑制するために、膜モジュール2に供給する前のオゾン含有ガスに炭酸ガス(ラインL13から供給される)を添加することができる。あるいは、炭酸ガスの添加をオゾンガス発生器14の一次側で行ってもよい。あるいは、純水に予め炭酸を溶解して炭酸水とし、これを液相室5に供給することによってもオゾンの自己分解を抑制することができる。窒素ガス、酸素ガスおよび炭酸ガスの流量を調節するために、ラインL11~L13にそれぞれ、マスフローコントローラ11~13を設けることができる。
ガス溶解膜3のガス側から液側へとオゾンガスが移動し、また液側からガス側へ水蒸気が移動する。気相室4に移動した水蒸気が結露して液体の凝縮水となり、気相室4内に溜まることがある。この凝縮水を排出するために、後に詳述する凝縮水排出機構を用いる。
気相室4に供給したオゾン含有ガスの一部は、気相室4からラインL15に排出される。ラインL15には、必要に応じて、気相室4の運転圧力を大気圧を超える圧力に調整する工程(以下、「気相室圧力調整工程」ということがある。)を行うために、気体用の圧力調整弁V3が配される。気相室運転圧力を大気圧超とすることにより、気相室4内に凝縮水が溜まった場合に、ポンプによる吸引を行わずに、気相室4から凝縮水を排出することが容易となる。特段の圧力調整を行わなくても、気相室4の運転圧力が大気圧を超える場合は、圧力調整弁V3は不要である。
気相室4の運転圧力は、厳密には、気相室4内で凝縮水に接する箇所のガスの圧力(気相室4内に凝縮水が溜まっていない場合は凝縮水排出口におけるガスの圧力)を意味する。しかし、簡易的には、通常気相室4内で最も圧力が低い排気圧力(気相室4のガスの出口における圧力)を、気相室運転圧力として採用してもよい。給気圧力(気相室のガスの入口における圧力)と排気圧力が同じであるとみなせる場合や、気相室からガスを排出しない場合がある。このような場合などにおいて、気相室運転圧力として、給気圧力を採用してもよい。気相室内の圧力損失を勘案して、排気圧力及び/または給気圧力から、気相室4内で凝縮水に接する箇所のガスの圧力を算出してもよい。この算出のために、適宜の演算装置を用いることができる。
ラインL15の、圧力調整弁V3の二次側に、余剰のオゾンガスを無害化するための余剰オゾンガス分解触媒筒15を配することができる。ラインL15から余剰ガスが排出される。
液相室5から、オゾン溶解水がラインL2に得られる。ラインL2に設けた溶存オゾン濃度計6で、オゾン溶解水のオゾン濃度を測定することができる。オゾンガス発生器14の出力制御によって、或いは圧力調整弁V3を操作して給気圧力を増減させることによって、所定のオゾン濃度を有するオゾン溶解水を得ることができる。
好ましくは、昇圧ポンプ7が、液相室5の二次側に設けられる。すなわち液相室5の出口ラインL2に昇圧ポンプ7が接続される。これにより、ガス溶解膜の耐水圧に制限されることなく、ガス溶解水の圧力を高めることができ、その結果、送水先装置、例えば半導体部品洗浄装置100内の主配管における気泡の混入を抑制することができる。
昇圧ポンプ7の出口ラインL3から、ガス溶解水製造装置1で製造されたガス溶解水が得られる。昇圧ポンプ7を用いて、ガス溶解水製造装置1から得られるオゾン溶解水の送水圧力(ラインL3の出口圧力)を高めることができ、さらにはオゾン溶解水送水圧力を所定の圧力に調整することができる。オゾン溶解水送水圧力を所定の圧力に調整するために、圧力センサーP3を昇圧ポンプ7の二次側に、すなわち昇圧ポンプの出口ラインL3に設置することができる。圧力センサーP3は、ガス溶解水製造装置1の出口水圧保証用としても利用できるので、設置することが好ましい。なお、ラインL1の入口近傍およびラインL3の出口近傍に、ガス溶解水製造装置1を他の設備から縁切りするための開閉弁V1およびV2を設けることができる。その他のラインにおいて、図示されていなくても、縁切りのための開閉弁等を適宜設けることができる。
オゾン耐性の観点から、昇圧ポンプ7の接液部は、三フッ化以上のフッ素樹脂製であることが好ましく、具体的には、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、ETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)を用いることができる。
溶存オゾン濃度計6の設置位置は、昇圧ポンプ7の一次側(ラインL2)でもよいし、二次側(ラインL3)でもよい。
図1に示した例では、溶存オゾン濃度計6を通過したオゾン溶解水が洗浄装置100に供給される。溶存オゾン濃度計6として、紫外線吸光式の溶存オゾン濃度計を用いることが好ましい。接液部を、オゾン耐性を有する清浄な材料で製作することができ、したがって、オゾン溶解水を汚染することがないからである。ポーラログラフ式の溶存オゾン濃度計は、センサー部が内部液を有しており、内部液を保持するために配されている隔膜が破損した場合に内部液が被測定液中に混入することがある。そのため、ポーラログラフ式の濃度計を採用する場合には、ガス溶解水の配管(ラインL2)から引き出した枝管に濃度計を設置し、濃度計を通過した試料水は排水することが好ましい。
気相室運転圧力、さらには給気圧力を監視するために、第1の圧力センサーを、気相室4に接続された配管(ラインL14またはL15)に設けることができる。図2を用いて後述する形態のように、気相室4の入口に接続された配管(ラインL22)に第1の圧力センサーP1を設ける場合、その測定値を、給気圧力として用いることができる。あるいは、図1に示すように、気相室4の出口に接続された配管(ラインL15)に第1の圧力センサーP1を設ける場合、その測定値を、排気圧力として用いることができる。給気圧力もしくは排気圧力から、必要に応じて気相室4における圧力損失を勘案して、気相室運転圧力を知ることができる。また、排気圧力から、必要に応じて気相室4における圧力損失を勘案して、給気圧力を知ることができる。気相室4における圧力損失は、気相室を流れるガス流量と圧力損失との相関(予め求めておくことができる)から求めることができる。このために、必要に応じて、気相室に供給されるもしくは気相室から排出されるガスの流量を測定することができる。
第1の圧力センサーP1の設置位置は、上述のように、気相室入口であっても出口であってもよい。しかし、第1の圧力センサーP1がオゾンガスによって劣化する可能性がある場合、高湿度のオゾンガスは乾燥したオゾンガスよりも高い腐食性を示すことがあるので、より低湿度である気相室一次側(ラインL14)に第1の圧力センサーP1を設置することが好ましい。一方、給気ガスとして水素ガスを用いる場合など、上述のような腐食の心配が無い場合もある。このような場合は、第1の圧力センサーの設置位置は気相室の一次側であっても二次側であっても上記のような差は無い。なお、気相室4のいずれの側に第1の圧力センサーP1を設置する場合でも、気相室4から第1の圧力センサーP1の設置個所までの距離は短いほうが好ましい。
液相室5の一次側または二次側の水圧を監視するために、第2の圧力センサーを、液相室5に接続された配管(ラインL1またはL2)に設けることができる。第2の圧力センサーを利用して、直接もしくは間接的に、液相室5の二次側の水圧を知ることができる。
図1に示す例では、第2の圧力センサーとして、液相室5の出口ラインL2に設けた圧力センサーP2を用いて、液相室5の二次側の水圧を監視する。この場合、圧力センサーP2の測定値を、液相室5の二次側の水圧として用いることができる。ラインL1に設けた圧力センサーP4は、ガス溶解水製造装置1に受け入れる純水の圧力を監視するために使用される。
あるいは、第2の圧力センサーとして圧力センサーP4を用い、圧力センサーP2を省略することもできる。この場合、圧力センサーP4によって液相室5の一次側の水圧を監視し、圧力センサーP4の測定値から、液相室5における圧力損失を差し引くことによって、液相室5の二次側の水圧を算出する。ガス溶解水製造装置1は、このための演算装置(不図示)をさらに含むことができる。液相室5における圧力損失は、液相室5における通水流量と圧力損失の相関を予め把握しておき、その相関に基づいて推定することができる。当該通水流量は、例えばラインL1に設けた流量センサーF1によって測定することができる。
さらに、気相室圧力調整工程によって、気相室運転圧力を大気圧超とすると同時に、気相室4への給気圧力が液相室5の二次側の水圧よりも低い圧力とすること、すなわち、膜モジュールの液相室5出口において次式の関係を成立させることが好ましい。
膜モジュール気相室への給気圧力 < ガス溶解水の水圧・・・(1)
式(1)の関係が成立すると、昇圧ポンプ7の吸込み動作によって液相室5内の水圧が低下したとしても、気相室4から液相室5にガスが噴出してガス溶解水に気泡が混入することを容易に抑制することができる。その結果、気相室4への給気圧力を高めて、ガス溶解水の溶解ガス濃度を高くすることが容易となる。なお、気相室から液相室にガスが噴出すると、給気圧力が所定の値に到達しないこともある。また、溶存ガス濃度計として光学式のものを採用している場合には、ガス溶解水に気泡が混入していると正しい測定が行われないことがある。また流量センサーに気泡が付着して測定不良を引き起こすこともある。
気相室圧力調整工程は、必要に応じて気相室運転圧力、給気圧力、及び液相室5の二次側の水圧を監視しつつ、圧力調整弁V3を用いて行うことができる。したがって、気相室圧力調整工程を行う気相室圧力調整手段には、圧力調整弁V3が備わる。また、気相室圧力調整手段は、圧力調整弁V3の開度を制御する制御装置を含むことができる。水圧監視用の第2の圧力センサーが液相室5の一次側だけに設置されている場合、気相室圧力調整手段は、さらに液相室の二次側水圧を算出する前記演算装置を含むことができる。
図1に示したガス溶解水製造装置において、気相室圧力調整手段が、圧力調整弁V3として自動弁を有し、かつ圧力調整弁の開度を制御する制御装置を有する場合について、図5を用いて説明する。この制御装置40には、第1の圧力センサーP1及びP2でそれぞれ検知した圧力に相当する信号が送られる。制御装置40は、これらの信号に基づいて、気相室運転圧力が大気圧を超えるように、かつ、液相室5の二次側の水圧と給気圧力とが前記式(1)を満たすように、圧力調整弁(自動弁)V3の開度を制御する。この開度に相当する信号が、制御装置40から圧力調整弁V3に送られる。
なお、溶解膜モジュールの気相室4に供給するガス圧力(給気圧力)を上げる、または下げることにより、ガス溶解水の溶存ガス濃度は高く、または低くなる。溶存ガス濃度は、給気圧力が一定であればおよそ一定となるので、通常、所定の給気圧力が維持されるようにすることができる。ただし、このとき気相室運転圧力が大気圧を超えるように、及び好ましくは液相室5の二次側の水圧と給気圧力との関係が前記式(1)を満たすように、当該所定の給気圧力を設定する。また、設定した当該所定の給気圧力が前記式(1)を満たさないようになった際には、給気圧力を別の値に変更し、その値を維持することができる。
液相室5に供給する水の圧力が気相室4内の圧力に対して十分高い場合など、気相室4への給気圧力を調整せずとも式(1)の関係が満たされる場合には、気相室運転圧力が大気圧を超える限り、凝縮水排出を目的とする気相室圧力調整工程を行う必要はない。
半導体部品の洗浄装置100で使用するガス溶解水を製造する際には、洗浄装置100内の主配管内における圧力(ガス溶解水の水圧)が気相室4への給気圧力よりも高くなるように、すなわち前記式(1)を満たすように、昇圧ポンプ7の吐出圧を調整する吐出圧調整工程を行うことが好ましい。これにより、当該主配管におけるガス溶解水への気泡混入をより確実に抑制することが容易である。
この吐出圧調整は、洗浄装置100内の主配管内における圧力および気相室4の給気圧力(あるいはこれら圧力の差)に基づいて、昇圧ポンプ7の回転数を変化させることによって行うことができる。吐出圧調整工程を行う吐出圧調整手段は、当該主配管内における圧力に相当する信号を洗浄装置100から受け取ることができる。また、吐出圧調整手段には、気相室4の給気圧力に相当する信号を入力することができる。また吐出圧調整手段は、昇圧ポンプ7の回転数を制御する制御装置(不図示)を含むことができる。昇圧ポンプ7として、インバーターによる回転数制御が可能な回転式の昇圧ポンプを用いることが好ましい。
ただし、昇圧ポンプ7の吐出圧が十分高く、昇圧ポンプの吐出圧を調整せずとも、洗浄装置100内の主配管内において式(1)の関係が満たされる場合には、吐出圧調整工程を行う必要はなく、昇圧ポンプ7の吐出圧もしくは昇圧幅を実質的に一定にすることができる。
・凝縮水排出機構の詳細
ガス溶解水製造装置1は、気相室4で凝縮された凝縮水を排出する凝縮水排出機構30を含む。図3に示すように、凝縮水排出機構30は、次のものを含むことができる:気相室4に備わる凝縮水排出口10と連通し、気相室4から排出された凝縮水を貯留可能な凝縮水貯留部31;凝縮水貯留部31に貯留された凝縮水液位を検知する液位センサーLS;及び、凝縮水貯留部31の二次側に設けられた弁V31。なお、図3に示す例においては、ガス溶解膜3として多数の中空糸膜(入口及び出口がそれぞれヘッダーで分岐および集合される)が設けられ、中空糸膜の外側をガス(オゾン含有ガス)が流れ、中空糸膜の内側を水(純水)が流れる。弁V31には、電磁式、電動式、空気式など適宜の自動弁を用いることができる。弁V31は、開閉弁であってよい。
凝縮水排出に際しては、気相室4と凝縮水貯留部31とが連通した状態のまま、所定の時間弁V31を開いて凝縮水貯留部31から凝縮水を排出し、その後に弁V31を閉じる(制御工程)。このための制御手段として、弁V31を開き、所定の時間(T)経過した後に、弁V31を閉じる制御装置(不図示)を用いることができる。凝縮水貯留部31と気相室4とはもともと連通しているので、凝縮水を排出する際に、気相室4と凝縮水貯留部31とを連通させるための操作や装置は不要である。気相室4と凝縮水貯留部31とが連通した状態のまま凝縮水貯留部31から凝縮水を排出するので、凝縮水排出口10と凝縮水貯留部31との間に、弁を設ける必要がない。したがって、シンプルな構造で凝縮水をスムーズに排出することが可能である。特には、液位センサーLSによって凝縮水液位が所定値L以上(もしくは所定値L超)であることが検知された場合に弁V31を開く。このために、制御手段は、液位センサーLSからの信号を受信し、受信した信号に基づいて弁V31を開くことができる。
所定の時間Tの間弁V31を開いた後も、凝縮水貯留部31内の凝縮水液位が所定値L以上(もしくはL超)である場合、所定時間Tの開動作を繰り返すことができる。液位センサーLSによって凝縮水液位が所定値L未満(もしくは所定値L以下)であることが検知された場合には、気相室4と凝縮水貯留部31とが連通した状態のままで、弁V31を閉じたままにすればよい。このとき、凝縮水貯留部31から凝縮水が排出されない。
所定の時間Tは、弁V31の開動作によって凝縮水貯留部31内の凝縮水が空にならないように、設定することが好ましい。ガスが弁V31を通過して系外に排出されることを容易に防止できるからである。また、所定の時間Tは、弁V31の開動作による気相室4の運転圧力の低下が5kPa以下となるように、設定することが好ましい。ガス溶解水中の溶存ガス濃度をほぼ一定に保つことが容易だからである。所定の時間Tは、例えば1秒以下であり、0.5秒程度であってよい。
凝縮水排出口10は、気相室4から凝縮水を排出できるように適宜の位置に設けることができる。具体的には、凝縮水排出口10は、気相室4の下部、好ましくはガス溶解膜3より低い位置に設けることができる。例えば、気相室4の底部に、あるいは気相室4の側部の、底部に近い位置に設けることができる。
詳しくは図3に示すように、凝縮水排出口10に、凝縮水排出流路としてラインL31が接続される。ラインL31の末端は大気開放され、ラインL31から凝縮水がガス溶解水製造装置外に排出される。凝縮水貯留部31は、ラインL31の、凝縮水排出口10から弁V31までの部分である。この部分に、気相室4から排出された凝縮水を貯留することができる。ただし前述のように弁V31を制御するので、実質的には、凝縮水液位が所定値Lであるときの液面の位置から弁V31までの間に、凝縮水が貯留する。
図3に示した例では、ラインL31に、液位センサーLSを備える凝縮水貯留槽32と、弁V31が設けられる。凝縮水液位が所定値Lであるときの液面が、凝縮水貯留槽32の中に位置するように液位センサーLSが配置される。凝縮水排出口10と凝縮水貯留槽32とは配管33によって接続される。凝縮水貯留槽32と弁V31とは配管34によって接続される。弁V31の二次側には、配管35が接続される。配管35の末端は大気開放される。凝縮水貯留槽32の内径は、配管33~35の内径よりも大きい。配管33の内径は、配管34及び35の内径より大きい。配管34及び35の内径は同じである。凝縮水貯留槽32は、適宜の配管材で形成することができる。
凝縮水排出口10と弁V31との間には、したがって凝縮水貯留部31と気相室4との間には、弁、特には自動弁が設けられていない。凝縮水貯留部31が気相室4の凝縮水排出口10と連通している。凝縮水を液体貯留部31から排出する際も排出しない際も、気相室4から排出された凝縮水を凝縮水貯留部31に受け入れながらガス溶解水を製造することができる。弁V31は、貯留水排出機構30が有する唯一の弁、特には唯一の自動弁であってよい。
液位センサーLSとしては、光、超音波、静電容量などを利用する液面計を適宜使用することができる。
気相室4内の圧力だけでなく、重力すなわち凝縮水の自重も利用して凝縮水を排出するために、ラインL31は凝縮水排出口10から下方に向かって設けられる(水平な部分があってもよい)ことが好ましい。したがって、凝縮水排出機構30は、凝縮水排出口10よりも低い位置に存在することが好ましい。また、凝縮水排出口10は、凝縮水液位が所定値Lであるときの液面よりも高い位置にあることが好ましい。
凝縮水排出口10から凝縮水貯留部31への凝縮水の流れをスムーズにする観点から、凝縮水排出口10から、凝縮水液位が所定値Lであるときの液面の位置までの、凝縮水流路の内径が、6mm以上であることが好ましい。例えば、凝縮水排出口10の直径、配管33の内径、凝縮水貯留槽32の内径が、いずれも6mm以上であることが好ましい。詳しくは凝縮水貯留槽32の、凝縮水液位が所定値Lであるときの液面より上側の部分の内径が6mm以上であることが好ましいが、凝縮水貯留槽32の全体の内径が6mm以上であることがより好ましい。さらに、配管34の内径も6mm以上であってよい。配管35の内径は、6mm未満であってよい。
配管33と凝縮水貯留槽32の内径が同じであってもよい。この場合、配管33と凝縮水貯留槽32とを、一本の配管材で形成してもよい。またこの場合、配管34の内径は、配管33及び凝縮水貯留槽32の内径よりも小さくすることができる。あるいは、配管34の内径が、配管33及び凝縮水貯留槽32の内径と同じでもよい。この場合、配管33と凝縮水貯留槽32と配管34とを、一本の配管材で形成してもよい。いずれの場合も、凝縮水排出口10と弁V31との間に凝縮水液位が所定値Lであるときの液面が位置するように、また凝縮水排出操作を行った後の凝縮水液面が凝縮水貯留部31の内部に位置するように、液位センサーLSを配置し、ラインL31の長さや径を決め、また弁V31の制御を行うことが好ましい。
以下のような構成も可能である。すなわち、ラインL31を、内径が相異なる第1の部分及び第2の部分で構成する。第1の部分の内径が第2の部分の内径よりも大きい。第1の部分を凝縮水排出口10に接続する。第1の部分の内径は6mm以上、第2の部分の内径は6mm未満とする。第1の部分の途中に、凝縮水液位が所定値Lであるときの液面が位置するように液位センサーLSを設ける。凝縮水排出操作を行った後の凝縮水液面も、第1の部分に位置するようにする。第2の部分に弁V31を設ける。この構成は非常にシンプルである。
気相室4と凝縮水貯留部31とが連通しているので、凝縮水排出時に凝縮水貯留部31内の凝縮水液面が下降すると、それに伴って微量(ガス溶解水の濃度に影響を及ぼさない程度)のガスが気相室4から凝縮水貯留部31に引き込まれるように流れる。このガスの流れによって、気相室4から凝縮水貯留部31に凝縮水が落ちやすくなる。この点も、スムーズに凝縮水を排出するために有利である。前述のように弁V31の開動作によって凝縮水貯留部31内の凝縮水が空にならないように時間Tを設定することにより、凝縮水排出操作を行った後でも凝縮水液面は凝縮水貯留部31の内部に位置するので、ガスが系外に排出されることは無い。
〔第2の形態〕
図2及び4を用いて、水素を溶解させる場合のガス溶解水製造装置の例について説明する。この形態は、酸素、窒素または炭酸ガスを溶解する場合にも好ましく用いられる。図1及び3に示した機器やラインと同じ機能を有するものについては同じ参照符号を付す。第1の形態と共通する事項については、適宜説明を省略する。図2には示さないが、この形態においても、ガス溶解水製造装置1から得られる水素溶解水を、送水先装置である半導体部品洗浄装置に送ることができる。気相室圧力調整工程および吐出圧調整工程は、前述の形態と同様に行うことができるが、以下の説明では、気相室圧力調整工程で気相室4の運転圧力を調整する方法として、別の方法を説明する。凝縮水排出機構30に関しては、本形態は第1の形態と同様であってよい。
水素ガスの供給源としては特に限定されるものではないが、例えば水の電気分解による水素ガス発生器を用いてもよいし、水素ガスボンベを用いてもよい。図2には、水の電気分解によって製造した水素ガスを膜モジュールに給気する例を示す。膜モジュール2へ純水を供給する純水用配管(ラインL1)から分岐させたラインL21から、電気分解用の原料水としての純水が、水素ガス発生器21に供給される。水素ガス発生器21の電解セルの陰極室に接続されたラインL22から水素ガスが得られ、その水素ガスが膜モジュール2の気相室4に供給される。水素ガス発生器21の電解セルの陰極室から、水素ガスと液体の水とが流れ出てくるので、これらを分離するために、電解セルと膜モジュール2との間に気液分離器(不図示)を設けることが好ましい。電解セルの陽極室に接続されたラインL23を経て、電気分解で発生した酸素ガスと電気分解用の原料水のうちの余剰分が排出される。
なお、通常運転時には、ラインL22に設けた開閉弁V22は開とし、ラインL15に設けた開閉弁V21は閉とする。水素ガスは、矢印Aに沿ってラインL22から気相室4に供給される。運転停止時には、開閉弁21を開き、気相室4の残圧を開放することができる(矢印Bに沿って気相室内の残ガスが流れる)。
図4に示すように、中空糸膜の外側に純水、内側に水素ガスが供給される。すなわち、この場合、中空糸膜の外側に液相室5が、内側に気相室4が形成される。
水素ガス溶解の場合は、供給源の如何によらずほぼ100%濃度の水素を用いることができ、膜モジュール2に供給したガスの全量を水に溶かしこむことができる。したがって、本形態では、ラインL15に圧力調整弁は設けなくてよい。気相室4の出口ラインL15に設けた開閉弁V21を閉じたまま、水素ガス発生器21の稼働と停止を制御することによって、または電解電流値を制御することによって、気相室運転圧力を調整することができる。開閉弁V21を閉じたまま水素ガス発生器21を稼働させれば、発生した水素ガスによって気相室運転圧力が上昇する。気相室運転圧力が所定の上限値に達したとき、水素ガス発生器21を停止すれば、その後は水素ガスの溶解に伴って気相室運転圧力が下降する。気相室運転圧力が所定の下限値に達したとき、水素ガス発生器21を稼働させる。このような操作を繰り返すことによって、気相室運転圧力を調整することができる。
あるいは、圧力調整弁(不図示)をラインL22に設け、電解セルの陰極室の圧力を一定にし、すなわち水素ガス発生器21で発生する水素ガスの圧力を所定圧力に保ち、この圧力調整弁の下流に位置する気相室4の圧力を当該所定圧力とは別の圧力にして、水素ガスを溶解せしめてもよい。また、マスフローコントローラ(不図示)によって気相室4への給気量を制御することもできる。
第1の圧力センサーP1を、図2に示すように、気相室4の入口に接続された配管(ラインL22)に設けることができる。
溶存水素濃度の測定ではポーラログラフ式や熱伝導度検知式の濃度計などが用いられる。これらの濃度計は前記の通り内部液を保有していたり、接液部材質からの金属溶出の可能性があったりする。そのため、ガス溶解水すなわち水素溶解水の配管(ラインL2)から分岐した枝管(ラインL4)に溶存水素濃度計8を設け、測定後の液は排水することが好ましい。なお、ラインL4には、適宜、流量センサーF2や、縁切りのための開閉弁V5およびV6が設けられる。
図2に示した形態においても、気相室運転圧力は大気圧を超える圧力とし、さらに気相室4への給気圧力を液相室5の二次側の水圧よりも低い圧力に調整する気相室圧力調整工程を行うことが好ましい。この圧力調整は、前述のようにして知った気相室4の運転圧力及び給気圧力並びに液相室5の二次側の水圧を監視しつつ、水素ガス発生器21の稼働停止または電解電流値を制御することによって行うことができる。つまり、溶解させるガスの発生とその停止、または発生量を制御することができる。気相室圧力調整手段は、水素ガス発生器21の稼働停止または電解電流値を制御する制御装置(不図示)を含むことができる。水圧監視用の第2の圧力センサーが液相室5の一次側だけに設置されている場合、気相室圧力調整手段は、さらに液相室の二次側水圧を算出する前記演算装置を含むことができる。
水素ガス発生器21に替えて水素ボンベを使用する場合、気相室4への水素ガス供給ラインに適宜圧力調整弁を設けて、気相室運転圧力及び給気圧力を調整することができる。
図2に示すように気相室4に供給するガスの全量を水に溶かしこむ形態において、気相室4の給気圧力を所定の値に保つ場合、液相室5への給水流量の変動によらず、およそ安定した溶存ガス濃度のガス溶解水を得ることができる。ただし、経時的に膜モジュール2におけるガス溶解効率が緩やかに低下することがある。ガス溶解効率が低下して溶存ガス濃度が低下した場合には、所望の溶存ガス濃度が得られるように給気圧力の設定値を高めることができる。
また、図2に示す形態のように気相室4に供給するガスの全量を水に溶かしこむ方法として、液相室5への給水流量の増減に合わせて給気流量を増減させる給気流量制御もしばしば行われる。この制御方式を行う場合、液相室5への給水流量を測定するための流量計と、給気流量の制御および測定をするための機器(マスフローコントローラを用いることが多い)と、を設置することができる。所望の溶存ガス濃度を得るために必要な流量のガスを気相室4に供給するこの方法では、溶解膜モジュールの溶解効率の低下によって溶存ガス濃度が下がることがない。
なお、図1に示すような、給気するガスの一部だけを水に溶解せしめる形態においては、ガスがオゾン含有ガスであれば、例えば給気圧力を所定の値に調整しておき(このとき、気相室運転圧力が大気圧超となるようにする)、溶存オゾン濃度計6の測定結果に対してオゾンガス発生器14からのオゾン供給量を増減させて所望の濃度のオゾン水を得ることができる。例えば、無声放電式のオゾンガス発生器の場合、給気流量が一定の時、放電出力の増減によってオゾン含有ガス中のオゾン濃度が増減するので、給気圧力と給気流量とをそれぞれ所定の値にしておき、放電出力を増減させることによって溶存オゾン濃度の制御を行うことが多い。オゾンガス発生が水電解式である場合でも、溶存オゾン濃度計6の測定値に対して電解電流値を増減させて発生オゾンガス濃度の制御を行うことができる。
〔溶解させるガスの種類〕
溶解させるガスの種類としては特に限定するものではなく、水素ガス、酸素ガス、窒素ガス、オゾンガス(通常、オゾンガスと酸素ガスの混合ガス)、炭酸ガスなどを用いることができる。溶解させるガスの物性により、純水は異なる酸化還元電位やpHを示すガス溶解水となる。酸化還元電位に寄与しない不活性ガスを溶解させた場合には、酸化防止効果や超音波洗浄時のキャビテーション効果を高める効果などを得ることができる。
〔ガス溶解水への添加物〕
また、ガスを溶解させる前か又は後の水に、pH調整などを目的としてアルカリや酸を添加することもできる。例えば、水素溶解水へのアルカリ添加(アンモニア水やTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)など)により、水質をアルカリ性還元性に変化させることができる。これにより半導体部品洗浄装置における基板表面の微粒子除去効果が向上するとともに帯電を抑えることもできる。
〔ガス溶解水の溶存ガス濃度〕
ガス溶解膜モジュールを用いて純水中にガスを溶解させる場合、「温度が一定のとき、一定量の液体に溶ける気体の物質量や質量は圧力に比例する。」というヘンリーの法則に従い、純水に溶ける気体の物質量はガス溶解膜モジュールの気相室への給気圧力に比例する。
ガス溶解水中の溶存ガス濃度は、水素ガスおよび窒素ガスについては20℃、1気圧での飽和溶解度(水素ガス:1.61mg/L,窒素ガス:18.7mg/L)の50~100%程度、酸素ガスについては20℃、1気圧での飽和溶解度(44.3mg/L)の0.1~1%程度で使用されることが多い。これに対してオゾンガス溶解水中の溶存オゾンガス濃度は、27℃、1気圧での飽和溶解度(13.9mg/L)の50~200%程度まで高めて使用することも多い。特にオゾン溶解水の場合には、高濃度にすることでレジスト残渣の除去効果が顕著になることが知られており、しばしば100mg O/L以上もの高濃度オゾン溶解水が利用されている。
〔膜モジュール二次側の昇圧ポンプ〕
膜モジュールの液相室の二次側に設ける昇圧ポンプとしては、水を昇圧できるポンプを適宜用いることができる。昇圧ポンプは揚程と吐出量、昇圧するガス溶解水に対する耐食性などに基づいて選定すればよい。例えば、非容積式の遠心ポンプやプロペラポンプ、容積式の往復動ポンプや回転ポンプなどを用いることができる。ただし、半導体部品の製造工程のように特に清浄性を求められる場合には、回転軸の摺動による発塵の無い、磁気浮上型インペラ搭載の遠心ポンプ(非容積式遠心ポンプに該当)や脈動除去機構を備えたダイアフラムポンプ(容積式往復動ポンプに該当)などが適している。
〔気相室運転圧力〕
気相室運転圧力は、大気圧を超え、好ましくは気相室給気圧力と液相室5の二次側の水圧との関係を考慮して決められる。その具体例は、20~100kPa程度である。
〔受入純水圧力(圧力センサーP4)〕
受入純水圧力は、ガス溶解水製造装置からのガス溶解水の吐出量を確保する観点等から適宜設定できる。その具体例は、100~500kPa程度である。
〔液相室5の二次側の水圧(昇圧ポンプ7の吸込圧)(圧力センサーP2)〕
昇圧ポンプ7の動作に伴いガス溶解水製造装置からの送水量が増加すると、昇圧ポンプ一次側では水圧の低下が生じることがある。液相室5の二次側(昇圧ポンプ7の一次側)の水圧は、液相室5内の圧力よりも低く、場合によっては送水先装置、特には洗浄装置の主配管内の圧力よりも低くなる。液相室5の二次側の水圧は、気相室4への給気圧力よりも高くなるように運転する。昇圧ポンプ7の一次側での配管および機器における通水圧損(圧力センサーP4の設置個所と圧力センサーP2の設置個所との間における通水圧損)が好ましくは100kPa以下、より好ましくは50kPa以下となるように設計および運転することが好ましい。
〔昇圧ポンプ7の吐出圧(圧力センサーP3)〕
昇圧ポンプ7での昇圧の程度は受入純水圧力(圧力センサーP4の測定値)、液相室5の二次側の水圧(圧力センサーP2の測定値)や送水量、送水先装置での要求水圧(特には、洗浄装置内の主配管内の圧力)にも依存するが、50~300kPa程度であることが多い。
〔膜モジュール気相室への給気圧力とガス溶解水の水圧との差〕
膜モジュール気相室への給気圧力とガス溶解水の水圧との差は、30kPa以上が好ましい。例えば、気相室4への給気圧力と、液相室5の二次側の水圧との差が30kPa以上であることが好ましい。また、気相室4への給気圧力と、半導体部品の洗浄装置100の主配管内における圧力との差が30kPa以上であることが好ましい。
〔膜モジュール一次側の昇圧ポンプ〕
液相室の二次側の昇圧ポンプに加えて、膜モジュールの液相室の一次側(図1および2におけるラインL1)に、受入純水を昇圧する昇圧ポンプを設けることができる。これによって、液相室出口において式(1)の関係を保ち、ガス溶解膜の気相側から液相側へのガスの噴出を避けつつ、ガス溶解膜モジュールへの給気圧力を高めて溶存ガス濃度を高めることがより容易となる。液相室一次側のポンプは、ガス溶解水製造装置への受入純水圧力が低い場合や、受入純水の流量変動が大きい場合などにも有効に利用できる。
〔ガス溶解膜〕
膜モジュールとしては、広い膜面積を確保しやすい中空糸膜を充填した中空糸膜モジュールが広く使用されている。それらの中には耐水圧が低い製品もあるので、膜モジュールの気相室一次側に昇圧ポンプを設置する場合には、膜の耐水圧を超えないようにその昇圧ポンプを運転する。
製造するガス溶解水の流量が大きい場合、複数個の膜モジュールを並列に配置することにより、通水圧損を低く抑えることができる。ガス溶解膜モジュールの中でもオゾン(O)用のものは耐水圧が低いもののひとつであり、内圧式(中空糸膜の内側に給水、外側に給気)のために通水圧損も大きい。表1に、半導体部品の洗浄用途向けのガス溶解水製造に用いる市販の膜モジュールの例を示す。
Figure 0007328840000001
なお、ガス溶解水製造装置に受け入れる純水の水圧(ラインL1)が、ガス溶解水製造装置を構成する弁、膜モジュール、水質測定器などの構成部品の耐水圧を上回る場合には、適宜減圧弁を設置して純水の水圧を下げ、構成部品を保護することができる。
1 ガス溶解水製造装置
2 ガス溶解膜モジュール
3 ガス溶解膜
4 気相室
5 液相室
6 溶存オゾン濃度計
7 昇圧ポンプ
8 溶存水素濃度計
10 凝縮水排出口
11、12、13 マスフローコントローラ
14 オゾンガス発生器
15 余剰オゾンガス分解触媒筒
21 水素ガス発生器
30 凝縮水排出機構
31 凝縮水貯留部
32 凝縮水貯留槽
33、34、35 配管
40 制御装置(圧力調整弁用)
100 送水先装置(洗浄装置)
LS 液位センサー
V1、V2、V5、V6、V21、V22、V31 開閉弁
V3 圧力調整弁
P1~P4 圧力センサー
F1、F2 流量センサー

Claims (8)

  1. 被処理水にガスを溶解させてガス溶解水を製造するガス溶解水製造装置であって、
    ガス溶解膜によって区画された気相室と液相室とを備えるガス溶解膜モジュールと、
    前記気相室で凝縮した凝縮水を排出する凝縮水排出機構と、を備え、
    前記気相室の運転圧力が大気圧を超える圧力となるよう構成され、
    前記凝縮水排出機構は、
    前記気相室に形成された凝縮水排出口と連通し、前記気相室から排出された凝縮水を貯留可能な凝縮水貯留部と、
    前記凝縮水貯留部の二次側に接続された弁と、
    前記気相室と前記凝縮水貯留部とが連通した状態のまま、所定の時間前記弁を開いて前記凝縮水貯留部から凝縮水を排出し、その後に前記弁を閉じる制御手段と
    を備え、
    前記所定の時間は、前記弁の開動作によって前記凝縮水貯留部内の凝縮水が空にならないように、かつ前記弁の開動作による前記気相室の運転圧力の低下が5kPa以下となるように、設定されている、ガス溶解水製造装置。
  2. 前記凝縮水貯留部に貯留された凝縮水液位を検知する液位センサーを備え、
    前記制御手段は、前記液位センサーで検知された前記凝縮水液位が所定値以上もしくは所定値超である場合に前記弁を開く、請求項1に記載のガス溶解水製造装置。
  3. 前記凝縮水排出口から、凝縮水液位が前記所定値であるときの液面の位置までの、凝縮水流路の内径が、6mm以上である、請求項2に記載のガス溶解水製造装置。
  4. 前記気相室の運転圧力を、大気圧を超える圧力に調整する圧力調整手段を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のガス溶解水製造装置。
  5. 前記ガスがオゾンガスである、請求項1~のいずれか一項に記載のガス溶解水製造装置。
  6. 前記凝縮水排出口と前記凝縮水貯留部との間に、弁が設けられていない、請求項1~のいずれか一項に記載のガス溶解水製造装置。
  7. 被処理水にガスを溶解させてガス溶解水を製造するガス溶解水製造方法であって、
    ガス溶解膜によって区画された気相室と液相室とを備えるガス溶解膜モジュールと、前記気相室で凝縮した凝縮水を排出する凝縮水排出機構を用い、
    前記気相室の運転圧力を、大気圧を超える圧力とし、
    前記凝縮水排出機構は、
    前記気相室に形成された凝縮水排出口と連通し、前記気相室から排出された凝縮水を貯留可能な凝縮水貯留部と、
    前記凝縮水貯留部の二次側に接続された弁と
    を備え、
    前記気相室と前記凝縮水貯留部とが連通した状態のまま、所定の時間前記弁を開いて前記凝縮水貯留部から凝縮水を排出し、その後に前記弁を閉じる制御工程
    含み、
    前記所定の時間は、前記弁の開動作によって前記凝縮水貯留部内の凝縮水が空にならないように、かつ前記弁の開動作による前記気相室の運転圧力の低下が5kPa以下となるように、設定されている、ガス溶解水製造方法。
  8. 前記凝縮水貯留部に貯留された凝縮水液位を検知する液位センサーを用い、
    前記制御工程において、前記液位センサーで検知された前記凝縮水液位が所定値以上もしくは所定値超である場合に前記弁を開く、請求項に記載のガス溶解水製造方法。
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