JP7328831B2 - 光学装置及び撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学装置及びそれを用いた撮像装置に関する。
レンズなどの光学部材を備える光学装置において、光学部材の駆動のための駆動ユニットと、光学部材の位置を検出する検出ユニットとを内蔵するものが知られている。その駆動ユニットや検出ユニットと、駆動ユニットを制御するための電気回路基板との接続には、光学部材の移動に伴って変形可能なフレキシブルプリント配線板が用いられる。
特許文献1では、フレキシブルプリント配線板が絞りモータと羽根検出素子を含む電磁絞りユニットをメイン回路基板に接続する構成が開示されている。そして、フレキシブルプリント配線板は保持板により保持されている。
特開2017-106950号公報
しかしながら、特許文献1のように、フレキシブルプリント配線板を保持板により保持する場合、絞りモータの駆動信号により保持板の電荷が振れて、その電位変動により羽根検出素子の検出信号線にノイズが重畳することが懸念される。検出信号線にノイズが重畳すると、光学部材の位置制御の精度が悪化してしまうという問題がある。
本発明の目的は、ノイズの影響を低減することができる光学装置及びそれを用いた撮像装置を提供することである。
本発明の光学装置は、フレキシブル基板と、該フレキシブル基板を保持する導電性の保持部材と、記保持部材を保持する鏡筒部材と、前記フレキシブル基板が接続される回路基板とを有し、前記フレキシブル基板は、前記保持部材の第1の面により保持される本体部と、前記回路基板の接地信号線に接続される接続部と、前記本体部と前記接続部とをつなぐ中継部とを含み、前記接続部は、前記保持部材の第2の面と前記鏡筒部材の内周面とにより狭持されることを特徴とする。

ノイズの影響を低減することができる光学装置及びそれを用いた撮像装置を提供することができる。
実施例1に係る交換レンズの全長が縮んだ状態(TELE)の断面図である。 実施例1に係る交換レンズの全長が伸長した状態(WIDE)の断面図である。 実施例1の交換レンズとカメラ本体のシステムブロック図である。 実施例1に係る交換レンズの一部の分解斜視図である。 実施例1に係るFPCの展開図である。 実施例1に係るFPCの保持状態における拡大斜視図である。 実施例1に係るFPCの組込状態における断面図である。 実施例1に係るFPCの組込状態における部分断面図である。 実施例1に係るFPCの部分断面図である。 実施例2に係るFPCの部分断面図である。 実施例2に係るFPCの主要部の展開図である。
(実施例1)
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面の一点鎖線で示される光軸方向において、光学素子であるレンズを備えた光学系を有する交換レンズ50(光学装置)の物体側を前側、カメラ本体70にバヨネット固定される固定側を後側と定義する。図1、図2を参照して、本発明の実施例1に係る交換レンズ50について説明する。
図1は、交換レンズ50の全長が縮んだTELEの状態である交換レンズ50の断面図である。図2は、交換レンズ50の全長が伸長したWIDEの状態である交換レンズ50の断面図である。光学部材である1群レンズ1は、1群鏡筒2により保持される。1群鏡筒2は、1群調整環3により保持され、1群調整環3は光学調整のために1群鏡筒2を光軸方向と光軸方向に垂直な方向における面上で移動させる。1群鏡筒2と1群調整環3は、1群ベース4により保持される。
直進筒5には、被写体側に不図示のフィルタを取り付けるねじ部が形成されている。直進筒5と1群レンズ1は、一体となってズーム作動に伴って進退するが、実施例1ではこれらは互いに不図示の別の支持構造によって支持されて移動する。化粧環6には、交換レンズ50のスペック等が印刷されており、化粧環6は、直進筒5にビス固定されると共に外観を成している。
光学部材である2群レンズ7(フォーカスレンズ)は、2群鏡筒8(フォーカスユニット、可動部材)により保持されており、不図示の直進案内機構によって2群鏡筒8が光軸方向に沿って進退可能に支持される。そして、2群レンズ7と2群鏡筒8は、超音波モータユニット30(超音波モータ)により共に移動され、合焦動作が行われる。この直進案内機構はいわゆるガイドバーと呼ばれる光軸方向に伸びた円筒部材を2本使用しており、2本の内の一方が2群鏡筒8の倒れ/偏芯を決め、他方が光軸を中心とした回転位置を決める。そして、2群鏡筒8がガイドバーに沿って進退できるように支持されている。
3群レンズ9は、3群鏡筒10により保持されている。光学部材である4群レンズ11は4群鏡筒12により保持されている。4群ユニット40は、光軸方向に対して垂直な面上で4群鏡筒12を移動可能に支持し、4群鏡筒12すなわち4群レンズ11を移動させることで、いわゆる手ブレを補正する光学防振機能を果たす。この光学防振機能を生じさせるためのアクチュエータは、いわゆるボイスコイルモータであるが、その構成の詳細説明は割愛する。
5群レンズ13は、5群鏡筒14により保持され、6群レンズ15は、6群鏡筒16により保持されている。そして、5群鏡筒14は、6群鏡筒16に不図示のビスで固定されている。以上で述べた各レンズ群は、それぞれが1つのレンズとして構成されるわけではなく、複数のレンズ群によって構成される場合もあるが、説明の便宜上、その詳細を割愛する。
光量調節を行う光学部材である絞りユニット17は、4群ユニット40に固定されており、複数の遮光羽根を有する。そして、不図示のステッピングモータを駆動源として絞りユニット17の複数の遮光羽根が駆動され、所望のF値にすることが可能である。前述の3群鏡筒10は、4群ユニット40に一体固定された絞りユニット17と4群鏡筒12に挟まれているが、光軸方向への移動は可能である。
所定のフレア光をカットする光学部材である副絞りユニット18は、4群ユニット40に支持されており、絞りユニット17と同様に複数の遮光羽根を内部に有する。そして、不図示のメカ連結機構によって副絞りユニット18の複数の遮光羽根が駆動され、TELE~WIDEのズーム位置に対応する開口形状に複数の遮光羽根を変化させることが可能である。
案内筒19(鏡筒部材)が備えられ、この案内筒19の外周側に回転可能に係合するカム環20が更に備えられている。そして、物体側に前側固定筒22、カメラ本体70側に後側固定筒21が備えられ、前側固定筒22は、後側固定筒21の前側にビスで固定されている。更に後側固定筒21には、案内筒19、外観筒24、マウント25、レンズの駆動用IC、マイコン等が配置されたプリント基板23(回路基板)が固定されている。
後側固定筒21にビス固定された外観筒24の外周面には、MF⇔AF切り替えやISモード切り替えをすることができる不図示のスイッチが配置されている。また、後側固定筒21にビス固定されたマウント25には、裏蓋27が固定されており、その内面には有害光をカットする遮光線が配置されている。マウント筒26は、後側固定筒21とマウント25の間に挟まれて固定されており、裏蓋27と同様、その内面には遮光線が配置されている。実施例1の交換レンズ50においては、マウント筒26の光軸方向の厚みを加工等によって変化させることで、撮像部78(撮像素子)への合焦位置が調節可能である。接点ブロック28は、不図示の配線(フレキシブル基板など)によってプリント基板23に接続され、マウント25にビス固定される。
フォーカス操作環29は、前側固定筒22の径方向の外側に配置され、前側固定筒22を軸として定位置に回転可能に支持されている。フォーカス操作環29を回転させると、その回転を不図示のセンサが検出し、回転量に応じて2群鏡筒8を駆動し、2群レンズ7の合焦制御が行われる。
超音波モータユニット30は、2群鏡筒8の駆動手段であり、圧電素子が発生する超音波振動によって自ら移動することができる。2群鏡筒8と超音波モータユニット30は、不図示の連結機構で係合されており、2群鏡筒8は、超音波モータユニット30と共に移動可能である。
2群レンズ7の第1のベース31は、前述の直進案内機構を構成するガイドバーの一端を保持する。2群レンズ7の第2のベース32は前述のガイドバーの他端、超音波モータユニット30及び位置検出センサを保持する。すなわち、ガイドバーは、第1のベース31と第2のベース32に挟まれて所定の位置に固定されている。
ファンクション操作環33は、前側固定筒22を軸として定位置で回転可能に支持されている。フロントカバー34は、ファンクション操作環33が組込まれた後、その押えとして前側固定筒22に固定部材である固定ビス36でビス固定されている。ファンクション操作環33は、フォーカス操作環29と同様に不図示のセンサでその回転量が検出される。実施例1では、この検出された値によって絞りユニット17を制御し、任意のF値に変更することができる。なお、ISO感度やシャッタースピード等、F値とは異なる撮影条件の変更をファンクション操作環33に割り当てることも可能である。
フォーカス操作環29の外周面には、固定ビス36を挿入するためのビス通過孔29aが設けられている。実施例1の交換レンズ50においては、固定ビス36をビス締めする際に、既にフォーカス操作環29が組込まれている状態である。そのため、フォーカス操作環29に設けられたビス通過孔29aから固定ビス36を挿入できるようにしている。
ズーム操作環35は、後側固定筒21に回転自在に支持される。スラスト付勢部材である不図示のウェーブワッシャは、ズーム操作環35と後側固定筒21との間に挟持されることにより、ズーム操作環35を光軸方向へ付勢する、スラスト付勢構造を構成している。不図示のPLカバーワッシャは、ウェーブワッシャとズーム操作環35側の面との間に配置されている。
ズーム操作環35は、金型により樹脂材料で構成されるため、ズーム操作環35の内周面には、金型成型におけるパーティングライン(以降PLと称す。)が存在する。そのPLで発生する微小な段差やバリがウェーブワッシャと接触しないようにPLカバーワッシャが配置されている。カム環20とズーム操作環35は不図示のズームキーによって連結され、ユーザーがズーム操作環35を回転させると、カム環20が回転する構成となっている。ズーム操作環35は後側固定筒21に対して後述する不図示のバヨネット係合によって光軸方向の位置が決められている。
次に、各レンズ群の位置調節機構について説明する。1群鏡筒2と1群調整環3を保持する1群ベース4、3群鏡筒10、2群鏡筒8や超音波モータユニット30を保持する2群レンズ7の第2のベース32には、不図示のコロが各々配置されており、これらのコロがカム環20に係合する。
4群ユニット40には、前述のとおり光学防振機能を発揮するためのアクチュエータ及び副絞りユニット18が搭載されているが、更に3群鏡筒10より前側に配置された絞りユニット17も搭載されている。そして、4群ユニット40、5群鏡筒14を保持する6群鏡筒16には、不図示のコロが各々配置されており、これらのコロがカム環20に係合する。
これらのコロは、それぞれ異なる軌跡を有するカム環20に設けられた不図示のカム溝と係合している。そして、カム溝は、所望のズーム位置において各レンズ群が光学的に所望のレンズ間隔となるような軌跡となっている。カム環20の光軸周りの回転に伴い、1群ベース4、3群鏡筒10、4群ユニット40、6群鏡筒16及び第2のベース32を図1に示す縮んだTELEの位置から図2に示す伸長したWIDEの位置、更にその間の任意のズーム位置に配置することができる。
カム環20の回転は、不図示のセンサによって検出され、プリント基板23に搭載されたICによってその検出された信号から回転量に応じたズーム位置が判断され、ズーム位置に応じたフォーカス、防振、絞りの制御が行われる。
実施例1の交換レンズ50は、撮像装置であるカメラ本体70にマウント25で着脱可能にバヨネット固定される。カメラ本体70に交換レンズ50がマウント25で固定されると、各レンズ群の動作を制御する制御手段を備えたプリント基板23は、接点ブロック28を介してカメラ本体70と通信が可能となる。
撮像部78は、カメラ本体70に搭載されており、交換レンズ50を通過した被写体からの光を受光し、その光を電気信号に変換するCMOSやCCD等の光-電気変換素子(撮像素子)である。
図3は、交換レンズ50及びカメラ本体70におけるカメラシステムの電気的構成を示す。まず、カメラ本体70内部の制御フローについて説明する。カメラCPU71はマイクロコンピュータにより構成される。カメラCPU71は、カメラ本体70内の各部の動作を制御する。また、カメラCPU71は、交換レンズ50の装着時にはレンズ側電気接点52、カメラ側電気接点72を介して、交換レンズ50内に設けられたレンズCPU51との通信を行う。カメラCPU71がレンズCPU51に送信する情報(信号)には、2群レンズ7の駆動量情報、平行振れ情報及びピント振れ情報が含まれる。また、レンズCPU51からカメラCPU71に送信する情報(信号)には、撮像倍率情報が含まれる。なお、レンズ側電気接点52、カメラ側電気接点72には、カメラ本体70から交換レンズ50に電源を供給するための接点が含まれている。
電源スイッチ73は、撮影者により操作可能なスイッチであり、カメラCPU71の起動、及びカメラシステム内の各アクチュエータやセンサ等への電源供給の開始をすることができる。レリーズスイッチ74は、撮影者により操作可能なスイッチであり、第1ストロークスイッチSW1と第2ストロークスイッチSW2とを有する。レリーズスイッチ74からの信号は、カメラCPU71に入力される。カメラCPU71は、第1ストロークスイッチSW1からのON信号の入力に応じて、撮影準備状態に入る。撮影準備状態では、測光部75による被写体輝度の測定と、焦点検出部76による焦点検出が行われる。
カメラCPU71は、測光部75による測光結果に基づいて絞りユニット17の絞り値や撮像部78の撮像素子の露光量(シャッタ秒時)等を演算する。また、カメラCPU71は、焦点検出部76による撮影光学系の焦点状態の検出結果である焦点情報に基づいて、被写体に対する合焦状態を得るための2群レンズ7及び2群鏡筒8の駆動量(駆動方向を含む)を決定する。なお、焦点情報は、デフォーカス量及びデフォーカス方向である。上記駆動量の情報(2群レンズ7の駆動量情報)は、レンズCPU51に送信される。レンズCPU51は、交換レンズ50の各構成部の動作を制御する。
更にカメラCPU71は、所定の撮影モードになると、4群鏡筒12のシフト駆動、すなわち防振動作の制御を開始する。第2ストロークスイッチSW2からのON信号が入力されると、カメラCPU71は、レンズCPU51に対して絞り駆動命令を送信し、絞りユニット17を先に演算した絞り値に設定する。また、カメラCPU71は、露光部77に露光開始命令を送信し、不図示のミラーの退避動作や不図示のシャッタの開放動作を行わせ、撮像部78の撮像素子において、被写体像の光電変換、すなわち露光動作を行わせる。
撮像部78からの撮像信号は、カメラCPU71内の信号処理部にてデジタル変換され、更に各種補正処理が施されて画像信号として出力される。画像信号(データ)は、画像記録部79において、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク等の記録媒体に記録保存される。
次に交換レンズ50内部の制御フローについて説明する。MFリング回転検出部53は、フォーカス操作環29の回転を検出し、ZOOMリング回転検出部54は、ズーム操作環35の回転を検出する。
IS駆動部55は、防振動作を行う4群鏡筒12の駆動アクチュエータとその駆動回路とを含む。AF駆動部56は、カメラCPU71から送信された2群レンズ7の駆動量情報に応じてAFモータ(超音波モータユニット30)を通じて2群鏡筒8のAF駆動を行う。
電磁絞り駆動部57は、カメラCPU71からの絞り駆動命令を受けたレンズCPU51により制御されて、絞りユニット17を指定された絞り値に相当する開口状態に動作させる。
角速度センサ58は、交換レンズ50に搭載され、プリント基板23に接続されている。角速度センサ58は、カメラシステムの角度振れである縦(ピッチ方向)振れと横(ヨー方向)振れのそれぞれの角速度を検出し、検出値を角速度信号としてレンズCPU51に出力する。レンズCPU51は、角速度センサ58からのピッチ方向及びヨー方向の角速度信号を電気的又は機械的に積分して、それぞれの方向での変位量であるピッチ方向振れ量及びヨー方向振れ量(これらをまとめて角度振れ量という。)を演算する。
レンズCPU51は、上記の角度振れ量と平行振れ量の合成変位量に基づいてIS駆動部55を制御して4群鏡筒12をシフト駆動させ、角度振れ補正及び平行振れ補正を行う。また、レンズCPU51は、ピント振れ量に基づいてAF駆動部56を制御して2群鏡筒8を光軸方向に駆動させ、ピント振れ補正を行う。
次に、FPC37(フレキシブル基板)とFPC保持板金38(保持部材)の保持構成に関する詳細を説明する。図4はFPC37とFPC保持板金38の保持構成を説明するための交換レンズ50の分解斜視図である。図5は、FPC37の展開図である。図6は、FPC保持板金38にFPC37を保持している状態を示す斜視図である。図7は、FPC37とFPC保持板金38を組込んだ状態の断面図であり、図8は図7の一部を拡大した部分断面図である。また、図9は、図8に示す断面線IX-IXにおける断面図である。
超音波モータユニット30は、不図示の別のFPCによりFPC37を介して、プリント基板23に電気的に接続されている。図5に示すように、FPC37には、位置検出センサ39が実装されており、位置検出センサ39はプリント基板23と電気的に接続されている。そして、FPC37における位置検出センサ39が実装されている部分は、第2のベース32に固定されている。
図4に示すように、FPC37はFPC保持板金38により保持される。FPC37とFPC保持板金38の保持構成に関する詳細は後述する。2群鏡筒8の進退の位置は、検出手段である位置検出センサ39によって検出され、位置検出信号が出力される。その位置検出信号に基づいて、2群鏡筒8を所定量移動させるように超音波モータユニット30を駆動制御することで、所望の合焦位置への移動が可能となる。
FPC保持板金38は、導電性を有する金属製の板金であり、一方の端側にフック部38d、他方の端側に先端ばね部38eが形成されている。更に、図9に示すようにFPC保持板金38には、FPC本体部37aを貼付する第1の面38aと、第1の面38aの反対側の面であって、GNDパターン37b(接続部)が当接する第2の面38bが備えられている。そして、図6に示すように第2の面38bには、FPC保持板金38の長手方向に沿って複数の突起部38cが形成されている。
FPC37は、図5に示すように、紙面裏側が裏面であってベース材側であり、紙面表側が表面である、片面フレキシブル基板であり、FPC37の一方の端部において各信号パターンの導体が一部露出している。モータ駆動信号線37d(駆動信号線、第1の信号線)は、不図示の別のFPCを介して接続される超音波モータユニット30を駆動するための駆動信号を通す配線である。センサ出力信号線37e(検出信号線、第2の信号線)は、位置検出センサ39に接続されており、センサ出力信号を通す配線である。FPC本体部37aには、モータ駆動信号線37dとセンサ出力信号線37eの両方が隣接して設けられている。GNDパターン37bは、プリント基板23に設けられたGND信号線(接地信号線)に接続されており、一方の面(絶縁面)は絶縁体で構成され(絶縁層で覆われ)、他方の面(導電面)は導体で構成されている。すなわち、その他方の面では導体が露出している。FPC中継部37cは、FPC本体部37aとGNDパターン37bをつないでおり、GNDパターン37bは、FPC本体部37aの長手方向と直交する方向にFPC中継部37cを介して備えられている。
FPC37は、不図示の両面テープもしくは粘着剤などで、FPC本体部37aの表面をFPC保持板金38の第1の面38aに貼りつけることによって保持されている。GNDパターン37bは、FPC中継部37c部を1回折り曲げることにより、FPC本体部37aが貼付されているFPC保持板金38の第1の面38aとは反対側の第2の面38bに当接している。
図6、図9に示すように、GNDパターン37bの幅Bは、FPC本体部37aの短手方向の幅Aよりも狭くなっている。また、GNDパターン37bの幅Bは、FPC保持板金38の幅Cよりも狭くなっている。このような構成とすることで、例えば、FPC本体部37aに導体が露出したGNDパターン37bを設けた場合に比べて、FPC本体部37aの幅AとFPC保持板金38の幅Cを小さくすることができる。よって、装置が大型化するのを回避し、スペース効率をよくすることができる。なお、図9ではわかりやすいように各部品間に隙間を設けた状態で図示しているが、実際には、FPC本体部37aはFPC保持板金38に前述のように両面テープなどで貼付されており、図示されるような隙間はほぼ存在しない。また、突起部38cとGNDパターン37bの間と、GNDパターン37bと案内筒19の間は、接した状態で隙間は無い。
図7~図9に示すように、FPC保持板金38は、FPC本体部37aが貼付された第1の面38aを交換レンズ50の内径側にして、案内筒19の内周面19aに保持されている。FPC保持板金38の第2の面38bに配置されたGNDパターン37bは、突起部38cと案内筒19の内周面19aの間に挟まれている。FPC保持板金38は、弾性を有する金属製の板金で構成されており、フック部38dと先端ばね部38eは、案内筒19に対してチャージ(付勢)される構成となっている。そして、フック部38dによる付勢力F1と先端ばね部38eによる付勢力F2によって突起部38cが案内筒19の内径側に付勢力Fによって圧接された状態で保持される。よって、GNDパターン37bは、突起部38cと案内筒19の間で圧接した状態で挟持されることとなり、GNDパターン37bと突起部38cを確実に接触させて、導通を確実にすることができる。
モータ駆動信号線37dとセンサ出力信号線37eを有するFPC本体部37aをFPC保持板金38に貼付した構成においては、FPC保持板金38とモータ駆動信号線37dは、FPC37の絶縁層を挟んで静電容量を持つ。また、FPC保持板金38とセンサ出力信号線37eも、FPC37の絶縁層を挟んで静電容量を持つ。そのため、もしFPC保持板金38がグランドに接続されていない場合、超音波モータユニット30を駆動するためにモータ駆動信号線37dに通電を行うと、FPC保持板金38内の電荷が振れて電位差が生じることがある。FPC保持板金38の電位変動により、センサ出力信号線37eの電位も変動して、センサ出力信号にノイズが重畳してしまう。よって、2群鏡筒8の位置制御の精度が悪化して正しく制御できなくなるという懸念がある。
実施例1では、FPC保持板金38にGNDパターン37bを圧接して確実に導通させて、FPC37を介して、FPC保持板金38をグランドに接続する構成としている。よって、超音波モータユニット30を駆動するための駆動信号に起因するノイズがセンサ出力信号に重畳することが防止され、2群鏡筒8の位置制御の精度悪化を防ぐことが可能となる。
FPC保持板金38をグランドに接続する方法としては、別途リード線を用いることや、表面処理を一部剥がした案内筒19にFPC保持板金38をビス締めした上で、案内筒19を別途グランドに接続するなどの手法も考えられる。しかしながら、部品点数や組立工数が増えてしまいコスト増加になってしまう。また、案内筒19が樹脂製などで非導電性の場合は前述の方法は有効ではない。実施例1の構成とすることで、部品点数の増加や組立工数の増加、コスト増加をさせずに、ノイズ対策を行うことができるという優れた効果を奏する。
(実施例2)
図10、図11を用いて、本発明の実施例2について説明する。交換レンズ50の構成としては、実施例1と基本的に同様であるので、同様な構成の部分は、実施例1と同符号を付し、詳細な説明は省略し異なる部分のみ説明する。
実施例2は、実施例1に対して、FPC237をFPC保持板金38に保持する構成が異なる。図10は、実施例2に係るFPC237の断面図である。図11は、FPC237の主要部の展開図である。実施例2のFPC237は、GNDパターン237bがFPC237から離間する方向に延在するFPC中継部237cと、FPC中継部237cの両端に第1のFPC曲げ部237c1と第2のFPC曲げ部237c2を備える構成をしている。そして、FPC237は、不図示の両面テープもしくは粘着剤などで、FPC本体部237aの裏面をFPC保持板金38に貼付した状態で保持されている。つまり、実施例2のFPC237の貼付は、実施例1に対してFPC保持板金38に貼付されるFPC本体部237aの面が表裏逆である。したがって、FPC本体部237aが貼付されるFPC保持板金38の面とは反対側の面に、GNDパターン237bの導体を当接させるためには、第1のFPC曲げ部237c1と第2のFPC曲げ部237c2において、2回折り曲げることが必要である。このように2回折り曲げるために、第1のFPC曲げ部237c1と第2のFPC曲げ部237c2の間隔が長く構成されている。そして、上記のように2回の折り曲げにより、GNDパターン237bの導体が露出している面をFPC保持板金38に当接させることができる。実施例1と同様に、GNDパターン237bの幅は、FPC本体部237aの幅よりも狭くしている。また、GNDパターン237bの幅も、FPC保持板金38の幅よりも狭くしている。
なお、図10ではわかりやすいように各部品間に隙間を設けた状態で図示しているが、実際には、FPC本体部237aはFPC保持板金38に両面テープなどで貼付されており、図示されるような隙間はほぼ存在しない。また、突起部38cとGNDパターン237bの間と、第1のFPC曲げ部237c1及び第2のFPC曲げ部237c2と案内筒19の間は、接した状態で隙間は無い。
FPC保持板金38は、実施例1と同様に、FPC本体部237aが貼付された面を内径側にして、案内筒19の内周面19aに圧接されて保持されている。突起部38cと案内筒19の間で挟持されるGNDパターン237bも実施例1と同様に、突起部38cと案内筒19の間の内周面19aで圧接した状態で挟持されることとなる。よって、GNDパターン237bと突起部38cを確実に接触させて、導通を確実にすることができる。
実施例2の構成とすることで、実施例1に対して、FPC保持板金38へ貼付されるFPC本体部237aの面が表裏逆であっても、実施例1と同様にノイズ重畳に対して効果を得ることができる。以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
19 案内筒(鏡筒部材)
19a 内周面
23 プリント基板(回路基板)
37 FPC(フレキシブル基板)
37a FPC本体部(本体部)
37b GNDパターン(接続部)
37c FPC中継部(中継部)
38 FPC保持板金(保持部材)
38a 第1の面
38b 第2の面
50 交換レンズ(光学装置)

Claims (15)

  1. フレキシブル基板と、
    該フレキシブル基板を保持する導電性の保持部材と、
    記保持部材を保持する鏡筒部材と、
    前記フレキシブル基板が接続される回路基板とを有し、
    前記フレキシブル基板は、前記保持部材の第1の面により保持される本体部と、前記回路基板の接地信号線に接続される接続部と、前記本体部と前記接続部とをつなぐ中継部とを含み、
    前記接続部は、前記保持部材の第2の面と前記鏡筒部材の内周面とにより挟持されることを特徴とする光学装置。
  2. 前記接続部は、前記中継部が1回折り曲げられた状態で前記第2の面に当接することを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記接続部は、前記中継部が2回折り曲げられた状態で前記第2の面に当接することを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  4. 前記接続部は、前記第2の面に当接する導電面を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の光学装置。
  5. 前記接続部は、前記導電面とは反対側に設けられた絶縁面を含むことを特徴とする請求項4に記載の光学装置。
  6. 前記保持部材は弾性を有し、前記接続部は前記弾性による付勢力により前記鏡筒部材に圧接されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の光学装置。
  7. 前記接続部の幅は、前記本体部の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の光学装置。
  8. 前記接続部の幅は、前記保持部材の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の光学装置。
  9. 前記接続部は、前記本体部の長手方向と直交する方向に前記中継部を介して備えられていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の光学装置。
  10. 前記中継部は、接地信号線を含むことを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の光学装置。
  11. 前記第2の面は突起部を含み、前記接続部は前記突起部に当接することを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の光学装置。
  12. 光学部材と、
    該光学部材を移動させる駆動手段と、
    前記光学部材の位置を検出する検出手段と、を有し、
    前記本体部は、前記駆動手段に接続する第1の信号線と前記検出手段に接続する第2の信号線とを備えることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載の光学装置。
  13. 前記回路基板は、前記駆動手段を制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項12に記載の光学装置。
  14. 前記駆動手段は、超音波振動によって駆動する超音波モータであることを特徴とする請求項12又は13に記載の光学装置。
  15. 請求項1乃至14の何れか一項に記載の光学装置と、該光学装置からの光を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
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