JP7328172B2 - アンカー部およびクランプ - Google Patents
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Description
上述のアンカー部は、装着箇所としてのボディパネルの一側面に当接する台座部と、この台座部に立設されて前記アンカー孔に挿入する挿入軸部と、この挿入軸部の先端側から挿入軸部の基端側に向けて、前記挿入軸部から徐々に離間する一対の係止アーム部とを備えている。
すなわち、該特許文献1に開示されたアンカー部は、長円状のアンカー孔の形状に対応した長円状かつ筒状の挿入軸部と、この挿入軸部の長軸方向の側面部位に外方へ突出するように形成された係止片とを合成樹脂にて一体形成したものであり、アンカー孔に対して安定して取付けることができるとされている。
上述の装着箇所は車両のボディパネルに設定してもよく、上述の被装着部材はワイヤーハーネスに設定してもよい。
したがって、アンカー部の挿入操作性の向上を図ることができる。
この発明により、アンカー孔の長軸方向の長いスパンに対し、前記係止アーム部の弾性力により、台座部と係止アーム部との間にアンカー孔の孔縁を弾性挟持するので、アンカー部の支持安定性の向上を図ることができる。
この発明により、前記螺旋状のリブにより、長円状のアンカー孔に対して、係止アーム部と挿入軸部とが案内されることで、これら両者(すなわち、挿入軸部と係止アーム部)が、より一層挿入しやすくなる。
上述の取付部は、ワイヤーハーネスを取り付けるバンドと、バンドを固定するバックルとで構成してもよい。
この発明により、前記発明の効果を発揮するクランプを提供することができる。
図面はアンカー部30、および、アンカー部30を備えたクランプの一例としてのバンドクランプ20を示している。詳しくは、図1は本発明のアンカー部30を備えたバンドクランプ20の外観斜視図、図2は図1の要部の拡大斜視図、図3はアンカー部30を備えたバンドクランプ20の正面図、図4はアンカー部30を備えたバンドクランプ20の右側面図である。また、図5は図4のA-A線に沿ってアンカー部30のアンカー孔11に対する取付状態を示す断面図、図6はアンカー部30を備えたバンドクランプ20の底面図である。なお、図中、矢印Xはアンカー孔11の短軸方向を示し、矢印Yはアンカー孔11の長軸方向を示す。
ワイヤーハーネス12は、その端部がバッテリまたは車載電子機器類に接続されるものである。
同図に示すように、バックル22は、上壁22aと、下壁22bと、左右一対の側壁22c,22dとを有すると共に、これらの各壁22a,22b,22c,22dで囲繞されたバンド挿通孔22e(図3、図5参照)がバックル22の正面側から背面側にかけて貫通形成されている。
図3、図4に示すように、バックル22の下壁22bの他方側(図3、図4の下方側)には、ディスタンスピース部24(いわゆるスペーサ)を介して左右一対の台座部25を設けている。この台座部25はアンカー部30の一部を構成するものである。
図3に示すように、アンカー部30は、台座部25と、この台座部25に対して他端側に向かって立設されてアンカー孔11に挿入する挿入軸部26と、この挿入軸部26の先端26a側(図3の下端側)から基端26b側(図3の上端側)に向かって、挿入軸部26から徐々に離間する一対の係止アーム部27,27とで構成されている。
つまり、これら左右一対の台座部25は先端25a側の肉厚に対して根元側の肉厚が大きく設定されており、これにより台座部25の剛性を確保している。なお、開角は上述の数値に限定されるものではない。
また、アンカー孔11の長軸方向Yの長いスパンに対し、係止アーム部27の弾性力により、台座部25と係止アーム部27との間にアンカー孔11の孔縁を弾性挟持して、アンカー部30の支持安定性を図るように構成したものである。さらに、左右の各係止アーム部27は、図1、図6に示すように外方側へ膨出する円弧形状に形成されている。
つまり、仮想テーパ形状γは、他方側(先端側)の略円形状から一方側(基端側)の長円状に次第に変化するように形成されている。
同様に、アンカー孔11の長軸方向Yに対応する挿入軸部26の左側面および右側面の外面形状も、先端26aから基端26bにかけて円弧形状から平面形状になるように漸次変化している。
詳しくは、仮想立体形状Zの一部を構成する挿入軸部26の正面側外周面と背面側外周面とにリブ31を形成すると共に、仮想立体形状Zの他部を構成する左右一対の係止アーム部27のそれぞれの外周面にリブ32を形成している。
また、図5に示すように、上記各リブ31,32の螺旋方向に直交する断面形状は半円形状に形成されている。
したがって、アンカー部30の挿入操作性の向上を図ることができる。
この構成によれば、アンカー孔11の長軸方向Yの長いスパンに対し、係止アーム部27の弾性力により、台座部25と係止アーム部27との間にアンカー孔11の孔縁を弾性挟持するので、アンカー部30の支持安定性の向上を図ることができる。
なお、この実施形態においては、取付部23は、ワイヤーハーネス12を取り付けるバンド21と、バンド21を固定するバックル22とで構成されている。
これにより、各請求項の効果を発揮するクランプ(バンドクランプ20)を提供することができる。
この発明の装着箇所は、実施形態のボディパネル10に対応し、
以下同様に、
アンカー孔は、アンカー孔11に対応し、
被装着部材は、ワイヤーハーネス12に対応し、
取付け部材およびクランプは、バンドクランプ20に対応し、
台座部は、台座部25に対応し、
挿入軸部は、挿入軸部26に対応し、
係止アーム部は、係止アーム部27に対応し、
アンカー部は、アンカー部30に対応し、
螺旋状のリブは、リブ31,32に対応し、
基部仮想形状は、基部仮想形状αに対応し、
先端部仮想形状は、先端部仮想形状βに対応し、
仮想テーパ形状は、仮想テーパ形状γに対応し、
仮想立体形状は、仮想立体形状Zに対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
なお、図7において、上述のバンドクランプ20における構成と同じ構成については、同じ符号を付している。
11…アンカー孔
12…ワイヤーハーネス
20…バンドクランプ
23…取付部
25…台座部
26…挿入軸部
27…係止アーム部
30…アンカー部
31,32…リブ
α…基部仮想形状
β…先端部仮想形状
γ…仮想テーパ形状
Z…仮想立体形状
Claims (4)
- 装着箇所に設けた長円状のアンカー孔に挿入し、被装着部材を取付ける取付け部材に設けられたアンカー部であって、
台座部と、
前記台座部に立設され、前記アンカー孔に挿入する挿入軸部と、
前記挿入軸部の先端側から基端側に向かって、前記挿入軸部から徐々に離間するとともに、弾性を有する一対の係止アーム部とで構成され、
取り付け状態において前記アンカー孔に係止する基部側において前記係止アーム部と前記挿入軸部とで構成する基部仮想形状が、前記アンカー孔の長円状に対応する形状であり、
前記アンカー孔へ挿入する先端部において前記係止アーム部と前記挿入軸部とで構成する先端部仮想形状が、長円状の前記アンカー孔の短軸方向の長さより短い径の略円形状であり、
前記先端部から基端部の間において前記係止アーム部と前記挿入軸部とで構成する仮想形状が、前記先端部仮想形状から前記基部仮想形状まで徐々に変化する仮想テーパ形状である
アンカー部。 - 一対の前記係止アーム部は、前記挿入軸部において、長円状の前記アンカー孔の長軸方向に配置された
請求項1に記載のアンカー部。 - 前記基部仮想形状と前記先端部仮想形状とを上面及び下面とし、
前記先端部から前記基端部の間において前記係止アーム部と前記挿入軸部とで構成する仮想形状によって形成される錐台状の仮想立体形状における外周面に沿うように螺旋状のリブが形成された
請求項2に記載のアンカー部。 - 前記取付け部材は、前記被装着部材を取り付ける取付部と、
請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載の前記アンカー部とで構成した
クランプ。
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