JP7326469B2 - バンドパスフィルタ - Google Patents

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Description

本開示は、バンドパスフィルタに関する。
以前より、複数の誘電体共振器を組み合わせて構成されるバンドパスフィルタが知られている(例えば特開平10-303618号公報を参照)。
複数の誘電体共振器を組み合わせたバンドパスフィルタは、小型化を図り、通過周波数帯を高く設定すると、インピーダンスの調整が困難になる場合があった。
(1)
本開示に係る一態様のバンドパスフィルタは、
電磁的に結合された複数の共振器を備えたバンドパスフィルタであって、
前記複数の共振器は、少なくとも1つが、前記バンドパスフィルタの外部から信号を入力又は外部へ信号を出力する特定共振器であり、
前記特定共振器は、
導体ピンと、
前記導体ピンを径方向から囲う第1周囲導体と、
前記導体ピンと前記第1周囲導体との間に位置する誘電体と、
前記誘電体を前記導体ピンの軸方向から囲う第2周囲導体と、
前記軸方向と交差する方向に延在しかつ前記導体ピンと前記第2周囲導体とを電気的に接続する中間導体と、
前記導体ピンから離間した位置で前記導体ピンの軸方向に延在し、前記中間導体と前記第2周囲導体とに接続する接続ピンと、
を有し、
前記中間導体は、前記接続ピンを介して前記第2周囲導体に電気的に接続されている。
(2)
本開示に係るもう一つの態様のバンドパスフィルタは、
電磁的に結合された複数の共振器を備えたバンドパスフィルタであって、
前記複数の共振器は、少なくとも1つが、前記バンドパスフィルタの外部から信号を入力又は外部へ信号を出力する特定共振器であり、
前記特定共振器は、
導体ピンと、
前記導体ピンを径方向から囲う第1周囲導体と、
前記導体ピンと前記第1周囲導体との間に位置する誘電体と、
前記誘電体を前記導体ピンの軸方向から囲う第2周囲導体と、
前記軸方向と交差する方向に延在しかつ前記導体ピンと前記第1周囲導体又は前記第2周囲導体とを電気的に接続する中間導体と、
を有し、
前記複数の共振器は、前記軸方向に並んだ第1組の一対の共振器と、前記軸方向に並んだ第2組の一対の共振器とを含み、
前記第1組の一対の共振器と前記第2組の一対の共振器とが前記軸方向に交差する方向に並び、
前記第1組の一対の共振器の両方が前記特定共振器であり、
前記第2組の一対の共振器の両方が、導体ピンと、前記導体ピンを径方向から囲う第1周囲導体と、前記導体ピンと前記第1周囲導体との間に位置する誘電体と、前記誘電体を前記導体ピンの軸方向から囲う第2周囲導体とを有し、前記中間導体を有さない、非特定共振器である。
(3)
本開示に係るもう一つの態様のバンドパスフィルタは、
電磁的に結合された複数の共振器を備えたバンドパスフィルタであって、
前記複数の共振器は、少なくとも1つが、前記バンドパスフィルタの外部から信号を入力又は外部へ信号を出力する特定共振器であり、
前記特定共振器は、
導体ピンと、
前記導体ピンを径方向から囲う第1周囲導体と、
前記導体ピンと前記第1周囲導体との間に位置する誘電体と、
前記誘電体を前記導体ピンの軸方向から囲う第2周囲導体と、
前記軸方向と交差する方向に延在しかつ前記導体ピンと前記第1周囲導体又は前記第2周囲導体とを電気的に接続する中間導体と、
を有し、
前記複数の共振器は、前記軸方向と交差する方向に並んだ第1組の一対の共振器と、前記軸方向と交差する方向に並んだ第2組の一対の共振器とを含み、
前記第1組の一対の共振器と前記第2組の一対の共振器とが前記軸方向に並び、
前記第1組の一対の共振器の両方が前記特定共振器であり、
前記第2組の一対の共振器の両方が、導体ピンと、前記導体ピンを径方向から囲う第1周囲導体と、前記導体ピンと前記第1周囲導体との間に位置する誘電体と、前記誘電体を前記導体ピンの軸方向から囲う第2周囲導体とを有し、前記中間導体を有さない、非特定共振器である。
本開示の実施形態1のバンドパスフィルタを示す斜視図である。 図1のA-A線における縦断面図である。 実施形態1のバンドパスフィルタを示す平面図である。 図2のB1-B1線における断面図である。 図2のB2-B2線における断面図である。 図2のB3-B3線における断面図である。 実施形態1のバンドパスフィルタを示す裏面図である。 本開示の実施形態2のバンドパスフィルタを示す縦断面図である。 本開示の実施形態3のバンドパスフィルタを示す縦断面図である。 本開示の実施形態4のバンドパスフィルタを示す平面図である。 図7AのC-C線における縦断面図である。 実施形態4のバンドパスフィルタのフィルタ特性を示すグラフである。 比較例のフィルタ特性を示すグラフである。 変形例1のバンドパスフィルタを示す概要図である。 変形例2のバンドパスフィルタを示す概要図である。
以下、本開示の各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本開示の実施形態1のバンドパスフィルタを示す斜視図である。図2は、図1のA-A線における縦断面図である。図3Aは、実施形態1のバンドパスフィルの平面図、図3Bは図2のB1-B1線における断面図、図3Cは図2のB2-B2線における断面図、図4Aは図2のB3-B3線における断面図、図4Bは実施形態1のバンドパスフィルタの裏面図である。以下、バンドパスフィルタ1の導体ピン11、31の軸方向を高さ方向、軸方向に垂直な方向を横方向として説明する。明細書で示された高さ方向及び横方向は使用時における高さ方向及び横方向と一致しなくてもよい。
実施形態1のバンドパスフィルタ1は、電磁的に結合された第1共振器10及び第2共振器30を備える。第1共振器10と第2共振器30とは、高さ方向に並んでいる。第1共振器10と第2共振器30とは一体的に形成されていてもよい。第2共振器30は、フィルタに通す信号を外部から入力する入力共振器である。第1共振器10は、バンドパスフィルタ1を通過した信号を外部へ出力する出力共振器である。第1共振器10と第2共振器30とは、第2周囲導体21の開口部21hを介して電磁界が伝わることで電磁的に結合されている。第1共振器10及び第2共振器30は、本開示に係る特定共振器の一例に相当する。
第1共振器10は、導体ピン11と、導体ピン11を径方向から囲う第1周囲導体12と、導体ピン11と第1周囲導体12との間に位置する誘電体13と、誘電体13を上下から囲う第2周囲導体14、21と、導体ピン11から第1周囲導体12まで延在する第1中間導体15とを備える。誘電体13は、第1周囲導体12に囲まれた領域を占める。誘電体13は、第1周囲導体12よりも外方の領域まで延在していてもよい。第1中間導体15は、本開示に係る中間導体の一例に相当する。
導体ピン11は、高さ方向に長く、一端部は第2周囲導体14の高さまで延在し、もう一方の一端部11tは第2周囲導体21から離間した高さまで延在する。導体ピン11の一端部は第2周囲導体14の開口部14hに位置し、外部に露出するか、あるいは、開口部14hに露出した接続パッド11pに接続される。導体ピン11の一端部及び接続パッド11pは、開口部14hの内周よりも内方に位置し、第2周囲導体14とは接触しない。導体ピン11は、開口部14hを介して外部の信号線に接続され、バンドパスフィルタ1を通過した信号を出力する。導体ピン11は、誘電体13のビアホールに導体が充填されて形成されてもよく、出力ビアと呼んでもよい。
第1周囲導体12は、複数のピン状の導体12aを有し、複数の導体12aが間隔を開けて配列される。複数の導体12aの配列は、円筒に沿った配列であってもよいし、高さ方向からみて矩形や多角形状の配列など、導体ピン11を径方向から囲う様々な配列が適用されてもよい。第1周囲導体12の高さ方向の一端は、上方の第2周囲導体14に接続され、他端は下方の第2周囲導体21に接続される。第1周囲導体12を構成するピン状の導体12aの間隔は、共振周波数の電磁波の漏れが抑制される間隔に設定される。第1周囲導体12は、第2周囲導体14、21を介して接地されていてもよい。各ピン状の導体12aは、誘電体13のビアホールに導体が充填されて形成されてもよい。なお、第1周囲導体12は、導体ピン11を囲う筒状の導体壁としてもよい。
第2周囲導体14、21は、横方向に二次元的な広がりを有する面状又は膜状の導体であり、第1周囲導体12が囲う領域を含んだ範囲において、誘電体13を上下から挟み込む。一方の第2周囲導体14は、導体ピン11の一端又は接続パッド11pを外部に露出する開口部14hを有する。他方の第2周囲導体21は、電磁界を第2共振器30から伝達する開口部21hを有する。第2周囲導体14、21は接地されてもよく、接地導体と呼んでもよい。
第1中間導体15は、一方向に長い線状又は帯状の導体であり、導体ピン11の誘電体13中の一端部11tから横方向に延在し、導体ピン11の一端部11tと第1周囲導体12の一部(例えば1つのピン状の導体12a)とを電気的に接続する。第1中間導体15は、上方から見て、直線に沿って延在する形状であっても良いし、曲がった線に沿って延在する形状であっても良い。曲がった線は蛇行する線であっても良いし、角部が含まれていてもよい。さらに、第1中間導体15は、横方向から見て、水平方向に延在する形状としてもよいし、斜めに延在する形状部を含んでもよいなど、高さ方向に交差する方向に延在いていればよい。
第2共振器30は、導体ピン31と、導体ピン31を径方向から囲う第1周囲導体32と、導体ピン31と第1周囲導体32との間に位置する誘電体33と、誘電体33を上下から囲う第2周囲導体21、34と、導体ピン31から第1周囲導体32まで延在する第2中間導体35とを備える。一方の第2周囲導体21は、第1共振器10の第2周囲導体21と共通の導体であってもよい。第2中間導体35は、本開示に係る中間導体の一例に相当する。
導体ピン31は、高さ方向に長く、一端部は第2周囲導体34の高さまで延在し、もう一方の一端部31tは第2周囲導体21から離間した高さまで延在する。導体ピン31の一端部は第2周囲導体34の開口部34hに露出するか、あるいは、開口部34hに露出した接続パッド31pに接続される。導体ピン31の一端部及び接続パッド31pは、開口部34hの内周より内方に位置し、第2周囲導体34とは接触しない。導体ピン31は、開口部34hを介して外部の信号線からバンドパスフィルタ1に通す信号を入力する。導体ピン31は、誘電体33のビアホールに導体が充填されて形成されてもよく、入力ビアと呼んでもよい。
誘電体33は、開口部21hを介して第1共振器10の誘電体13と連続し、第1共振器10の誘電体13と一体的な構成であってもよい。誘電体33は、第1周囲導体32に囲まれた内方の領域を占める。誘電体33は、第1周囲導体32よりも外方の領域まで延在していてもよい。
第1周囲導体32は、第2周囲導体34、21の間に配置される以外は、第1共振器10の第1周囲導体12と同様に構成される。第2周囲導体34、21は、上下が反転している以外は、第1共振器10の第2周囲導体14、21と同様に構成される。
第2中間導体35は、一方向に長い線状又は帯状の導体であり、導体ピン31の一端部31tから横方向に延在し、導体ピン31の一端部31tと第1周囲導体32の一部(例えば1つのピン状の導体32a)とを電気的に接続する。第2中間導体35は、上方から見て、直線に沿って延在する形状であっても良いし、曲がった線に沿った形状であっても良い。曲がった線は蛇行する線であっても良いし、角部が含まれていてもよい。さらに、第2中間導体35は、横方向から見て、水平方向に延在する形状としてもよいし、斜めに延在する形状部を含んでもよい。第2中間導体35は、第1中間導体15と対称な形状としてもよいし、別の形状としてもよい。第2中間導体35は、第1中間導体15と対称に配置されてもよいし、非対称に配置されてもよい。
<動作説明>
第1共振器10は、第1周囲導体12及び第2周囲導体14、21に囲まれた誘電体13に電磁エネルギーが閉じ込められることにより共振する。電磁界分布は、第1周囲導体12及び導体ピン11の配置に基づく境界条件と、導体間及び誘電体13に付随される容量成分及びインダクタンス成分と、から決定される振動周波数及び振動モードで振動する。
第1共振器10においては、導体ピン11とその周囲の誘電体13とからインダクタンス成分が形成され、導体ピン11と第1周囲導体12との間に容量成分が形成される。加えて、第1共振器10は、導体ピン11の一端部11tが第2周囲導体21から離間し、第1中間導体15と第2周囲導体21とが対向配置されることで、導体ピン11の一端部11tと第2周囲導体21との間、並びに、第1中間導体15と第2周囲導体21との間に、容量成分が形成される。さらに、第1中間導体15には導体ピン11から第1周囲導体12へ電流が流れるため、第1中間導体15にはインダクタンス成分が形成される。
第1共振器10を小型化し高い共振周波数を割り当てると、導体ピン11と第1周囲導体12との間隔が縮まるため、この間の容量成分が増す。容量成分だけ増すと、第1共振器10を所定のインピーダンスに整合することが難しくなる。しかしながら、実施形態1の第1共振器10においては、第1中間導体15にインダクタンス成分が付加されるので、第1中間導体15の経路及び長さを変えることにより、第1中間導体15に付加されるインダクタンス成分の大きさを変更できる。したがって、第1共振器10が有する容量成分に合わせて、第1中間導体15を適宜設計することでインダクタンス成分を調整することができる。
第1共振器10においては、第1中間導体15が適宜に設計され、第1中間導体15に調整されたインダクタンス成分が付加されることで、第1共振器10が小さいサイズで、所定の高周波帯域の共振特性を有しつつ、第1共振器10のインピーダンス整合が実現される。
第2共振器30においても、第1共振器10と同様であり、第2中間導体35の適宜な設計により、調整されたインダクタンス成分が付加されることで、小さいサイズで、所定の高周波帯域の共振特性を有しつつ、所定のインピーダンス整合が実現される。
バンドパスフィルタ1の使用時、第2共振器30の導体ピン31に信号が入力されると、入力信号のうち第2共振器30及び第1共振器10で共振する周波数成分が共振し、第2共振器30から第1共振器10へ伝わる。そして、共振した周波数成分の信号が、第1共振器10の導体ピン11を介して外部へ出力される。一方、入力信号のうち、共振周波数と異なる周波数成分は、第2共振器30及び第1共振器10を通過中に減衰される。したがって、バンドパスフィルタ1を介して共振周波数帯の信号成分を抽出することができる。
さらに、第1共振器10及び第2共振器30のインピーダンスは、外部の信号線と適宜整合されている。したがって、共振周波数の信号が、外部から第2共振器30、第2共振器30から第1共振器10、並びに、第1共振器10から外部へ通過する際、信号の反射が抑制される。よって、バンドパスフィルタ1の高い透過率が実現される。
以上のように、実施形態1のバンドパスフィルタ1によれば、第1共振器10及び第2共振器30が、導体ピン11、31から横方向に延在しかつ第1周囲導体12、32に接続される第1中間導体15及び第2中間導体35をそれぞれ備える。そして、第1中間導体15及び第2中間導体35により第1共振器10と第2共振器30とに容量成分に加えてインダクタンス成分を付加できる。さらに、第1中間導体15及び第2中間導体35の設計変更により、上記の容量成分とインダクタンス成分とを互いに異なる変化割合で調整できる。したがって、第1共振器10及び第2共振器30のインピーダンスの設計自由度が向上する。よって、第1中間導体15及び第2中間導体35の適宜な設計により、例えば小型化され、所定の高周波帯の通過特性を有しつつ、所定のインピーダンスに整合されたバンドパスフィルタ1を実現できる。
さらに、実施形態1のバンドパスフィルタ1によれば、導体ピン11、31の端部が第2周囲導体21から離間している。したがって、導体ピン11、31に流れる電流は、第1中間導体15及び第2中間導体35に流れることになって、第1中間導体15及び第2中間導体35のインダクタンス成分をより大きくすることができる。
さらに、実施形態1のバンドパスフィルタ1によれば、導体ピン11、31の一端部11t、31tが第1中間導体15及び第2中間導体35にそれぞれ接続されている。ここで、第1中間導体15及び第2中間導体35の配置を或る高さに固定した複数の設計パターンを想定する。これらの複数の設計パターンを比較した場合、導体ピン11、31の一端部11t、31tが第1中間導体15及び第2中間導体35に接続されている実施形態1の構成により、導体ピン11、31と第2周囲導体21との間の距離が最大となる。すなわち、導体ピン11、31の一端部11t、31tが第1中間導体15及び第2中間導体35よりも第2周囲導体21の方へ突出した設計パターンでは、突出していない実施形態1の設計パターンよりも、導体ピン11、31と第2周囲導体21との距離が縮まる。したがって、実施形態1の構成が採用されることで、導体ピン11、31の一端部11t、31tと第2周囲導体21との距離を長くすることができ、これらの間に生じる容量成分を小さくできる。したがって、第1共振器10又は第2共振器30の総合的な容量成分に対するインダクタンス成分の割合を高めることができる。また、導体ピン11、31の一端部11t、31tが第1中間導体15及び第2中間導体35にそれぞれ接続されている構成によれば、導体ピン11の一端部11tと第1中間導体15の高さが一致し、導体ピン31の一端部31tと第2中間導体35の高さが一致するので、各層の導体を積層してバンドパスフィルタ1を製造する際に、製造工程の簡素化を図ることができる。具体的には、第1中間導体15の下面から導体ピン11を突出させるための貫通導体、並びに、第2中間導体35の上面から導体ピン31を突出させるための貫通導体を設ける工程を省くことができる。さらに、導体ピン11、31の一端部11t、31tが第1中間導体15及び第2中間導体35にそれぞれ接続されている構成によれば、第2周囲導体21と導体ピン11、31との間の容量成分が、第1中間導体15及び第2中間導体35の面積で決まり、導体ピン11、31の一端部11t、31tとの間の容量成分を別に調整する必要がないので、共振周波数及びインピーダンスを調整する設計が容易になる。
さらに、実施形態1のバンドパスフィルタ1によれば、第1共振器10と第2共振器30とが高さ方向に積層されているので、高さ方向から見たときのバンドパスフィルタ1の表面面積の削減を図ることができる。さらに、第1共振器10と第2共振器30とが高さ方向に積層されているので、高さ方向の一方から第2共振器30に信号を入力し、高さ方向のもう一方から信号を出力できる。したがって、アンテナ素子と、バンドパスフィルタ1と、周波数抽出された信号を処理する回路基板とが、この順に積層された通信装置において、アンテナ素子とバンドパスフィルタ1との間の信号線、並びに、バンドパスフィルタ1と回路基板との間の信号線の単純化及び短縮化を図れる。
(実施形態2)
図5は、本開示の実施形態2に係るバンドパスフィルタを示す縦断面図である。実施形態2のバンドパスフィルタ1Aは、第1中間導体15A及び第2中間導体35Aの配置が異なる他は、実施形態1のバンドパスフィルタ1と同様である。第1中間導体15A及び第2中間導体35Aは、本開示に係る中間導体の一例に相当する。
第1中間導体15Aは、導体ピン11の高さ方向の途中の部位と、第1周囲導体12のピン状の導体12aとを接続するように横方向に延在する。同様に、第2中間導体35Aは、導体ピン31の高さ方向の途中の部位と、第1周囲導体32のピン状の導体32aとを接続するように横方向に延在する。
実施形態2に係るバンドパスフィルタ1Aによれば、第1共振器10Aにおいて、導体ピン11の長さと第1中間導体15Aの高さ方向の配置とを、互いに独立した設計パラメータとすることができる。したがって、導体ピン11の長さを変えることで、導体ピン11の一端部11tと第2周囲導体21との間の容量成分を設計変更でき、第1中間導体15Aの配置を変えることで、第1中間導体15Aに付加される容量成分及びインダクタンス成分を設計変更できる。したがって、上記の構成により、第1共振器10Aの総合的な容量成分とインダクタンス成分との設計自由度がより向上し、小型化及び所望の周波数特性と、インピーダンス整合とをより容易に実現できる。第2共振器30Aについても同様であり、その結果、バンドパスフィルタ1Aの小型化及び所望の周波数特性と、インピーダンスの整合とをより容易に実現できる。
(実施形態3)
図6は、本開示の実施形態3に係るバンドパスフィルタを示す縦断面図である。実施形態3のバンドパスフィルタ1Bは、接続ピン16B、36Bが追加されている点と、第1中間導体15B及び第2中間導体35Bの接続先とが異なる他、実施形態1又は実施形態2のバンドパスフィルタ1、1Aと同様である。第1中間導体15B及び第2中間導体35Bは、本開示に係る中間導体の一例に相当する。
第1共振器10Bにおいて、第1中間導体15Bの一端は導体ピン11に接続される一方、第1中間導体15Bの他端は接続ピン16Bを介して第2周囲導体14に接続される。すなわち、第1中間導体15Bの他端は、第1周囲導体12から離間されている。接続ピン16Bは、高さ方向に延在するピン状の導体であり、導体ピン11から横方向に離れて位置する。接続ピン16Bは、その一端部が第1中間導体15Bと同一の高さに位置する構成であってもよい。
第2共振器30Bにおいて、第2中間導体35Bの一端が導体ピン31に接続される一方、第2中間導体35Bの他端は接続ピン36Bを介して第2周囲導体34に接続される。すなわち、第2中間導体35Bの他端は、第1周囲導体32から離間されている。接続ピン36Bは、高さ方向に延在するピン状の導体であり、導体ピン31から横方向に離れて位置する。接続ピン36Bは、その一端部が第2中間導体35Bと同一の高さに位置する構成であってもよい。
接続ピン16B、36Bは、誘電体13、33のビアホールに導体が充填されて形成されてもよく、接続ビアと呼んでもよい。
なお、図6では、第1中間導体15Bは、導体ピン11の長さ方向の途中に接続されているが、導体ピン11の一端部11tに接続されてもよい。また、図6では、接続ピン16Bは、上方の第2周囲導体14に接続されているが、接続ピン16Bは、下方の第2周囲導体21に接続され、上方の第2周囲導体14から離間されていてもよい。第2共振器30Bの第2中間導体35Bと接続ピン36Bについても同様である。
実施形態3のバンドパスフィルタ1Bによれば、第1中間導体15B及び第2中間導体35Bの終端位置の設計自由度が向上し、例えば実施形態1、2の構成と比べて、第1中間導体15B及び第2中間導体35Bを短くすることもできる。第1中間導体15B及び第2中間導体35Bが接続ピン16B、36Bを介して第2周囲導体14、34に接続される構成としても、第1中間導体15B及び第2中間導体35Bにインダクタンス成分が付加され、インピーダンス整合に寄与できる。
(実施形態4)
図7Aは、本開示の実施形態4のバンドパスフィルタを示す平面図である。図7Bは、図7AのC-C線における縦断面図である。
実施形態4のバンドパスフィルタ1Cは、電磁的に結合された4つの共振器10C、30C、50、70を備える。横方向に隣接する2つの共振器30C、70は、誘電体33、73が連続することで電磁的に結合され、上下に隣接する2つの共振器70、50は間に位置する第2周囲導体61の開口部61hを介して誘電体73、53が連続することで電磁的に結合されている。さらに、横方向に隣接するもう一方の2つの共振器50、10Cは、誘電体53、13が連続することで電磁的に結合されている。横方向に隣接する共振器30C、70の電磁的な結合は、第1周囲導体32により囲まれる範囲と、第1周囲導体72により囲まれる範囲とが、一部重なり、重なった範囲に配置されたピン状の導体32a、72aが共振周波数の電磁界を通す間隔に離間していることで実現されてもよい。共振器50、10Cの電磁的な結合も同様である。バンドパスフィルタ1Cにおいて、共振器10C、30Cが本開示に係る「軸方向に並んだ第1組の一対の共振器」並びに「特定共振器」の一例に相当し、共振器50、70が本開示に係る「軸方向に並んだ第2組の一対の共振器」並びに「非特定共振器」の一例に相当する。
共振器10C、30Cは、両者の間の第2周囲導体21に開口部が無く、第1周囲導体12、32のピン状の導体12a、32aの一部に上記間隔に開いた部分が含まれる他は、実施形態1の第1共振器10及び第2共振器30と同様である。
共振器50は、導体ピン51と、導体ピン51を径方向から囲う第1周囲導体52と、導体ピン51と第1周囲導体52との間を占める誘電体53と、誘電体53を上方と下方とから囲う第2周囲導体54、61とを備える。
共振器70は、導体ピン71と、導体ピン71を径方向から囲う第1周囲導体72と、導体ピン71と第1周囲導体72との間を占める誘電体73と、誘電体73を上方と下方とから囲う第2周囲導体74、61とを備える。
複数の共振器10C、30C、50、70において、誘電体53、73、13、33は連続した一体的な構成であってもよい。横方向に隣接しかつ高さが一致する第2周囲導体14、54は、一体的に構成された導体であってもよい。横方向に隣接する他の第2周囲導体21、61、並びに、第2周囲導体34、74についても同様である。
導体ピン51、71は、高さ方向に延在し、一端が一方の第2周囲導体54、74に接続され、他端がもう一方の第2周囲導体61から離間する。なお、導体ピン51は、上下両方の第2周囲導体54、61に接続されてもよく、逆に上方の第2周囲導体54から離間し、下方の第2周囲導体61に接続されてもよい。導体ピン71は、上下両方の第2周囲導体74、61に接続されてもよく、逆に上方の第2周囲導体61に接続され、下方の第2周囲導体74から離間してもよい。
第1周囲導体52、72は、共振器10C、30Cが対向する部分において導体52a、72aの間隔が他の部分よりも開いているほか、実施形態1の第1周囲導体12、32と同様の構成を有する。第2周囲導体54、74は、開口部14h、34hが無く、導体ピン51、71の一端が接続されていることの他は、実施形態1の第2周囲導体14、34と同様の構成を有する。第2周囲導体61は、実施形態1の第2周囲導体21と同様の構成を有する。
実施形態4のバンドパスフィルタ1Cにおいて、共振器30Cは信号が入力される入力共振器に相当し、共振器10Cは信号が出力される出力共振器に相当する。信号が入力又は出力される一対の共振器30C、10Cは、第1中間導体15及び第2中間導体35を有し、高さ方向に並んでもよい。信号が途中通過する一対の共振器50、70は、導体ピン51、71から横方向に延在する中間導体を有さず、高さ方向に並んでもよい。共振器10C、30Cを高さ方向から見た面積(第1周囲導体12、32により囲まれる領域の面積)と、共振器50、70を高さ方向から見た面積(第1周囲導体52、72により囲まれる領域の面積)とは、異なってもよい。
実施形態4のバンドパスフィルタ1Cにおいては、信号線を介して共振器30Cに入力された信号のうち、共振周波数帯の信号は、各共振器30C、70、50、10Cに共振しつつ伝わり、信号線が接続される出力側の共振器10Cから出力される。一方、共振周波数帯から外れた信号は、各共振器30C、70、50、10Cで減衰される。したがって、バンドパスフィルタ1Cを介して共振周波数帯の信号成分を抽出できる。なお、共振器10C、30Cの間の第2周囲導体21は開口部を有してもよく、その場合、共振器30Cに入力された信号の一部は、共振器30Cから直接に共振器10Cへ伝搬し、外部へ出力される。
実施形態4のバンドパスフィルタ1Cによれば、複数の共振器30C、70、50、10Cの共振ピークの周波数を適宜異なる値に設定することで、例えば、信号の通過帯域を所定幅に広げつつ、通過帯域の境において透過率が急峻に低下する特性など、所望のフィルタ特性を容易に実現できる。
さらに、実施形態4のバンドパスフィルタ1Cによれば、入力共振器及び出力共振器に相当する共振器10C、30Cが第1中間導体15及び第2中間導体35を有する構成であることで、信号の入力線及び出力線とのインピーダンス整合を図ることができ、フィルタ特性を向上できる。
さらに、実施形態4のバンドパスフィルタ1Cによれば、第1中間導体15を有する共振器10Cと第2中間導体35を有する共振器30Cとが高さ方向に並び、導体ピン51、71から横方向に延在する中間導体を有さない共振器50、70とが高さ方向に並ぶ。このような配置により、4つの共振器全てを横方向に並べた構成と比較して、バンドパスフィルタ1Cを高さ方向から見たときの表面面積を削減できる。さらに、入力共振器である共振器10Cと出力共振器である共振器30Cとが、上下に配置されているので、アンテナ素子と、バンドパスフィルタ1Cと、周波数抽出された信号を処理する回路基板とを積層して通信装置を構成した場合に、これらの間の信号線の単純化及び短縮化を図れる。
<シミュレーション結果>
図8Aは、実施形態4のバンドパスフィルタのフィルタ特性を示すグラフである。図8Bは、比較例のフィルタ特性を示すグラフである。比較例のバンドパスフィルタは、実施形態4の共振器10C、30C、50、70と同一のサイズで、第1中間導体15及び第2中間導体35を有さない構造が採用され、さらに、所望の周波数特性と所望のインピーダンスに最も近づくように、設計パラメータ(導体ピン11、31、51、71の長さ)が最適化された構成である。シミュレーションでは、単純化のため第1周囲導体12、32、52、72を円筒壁体として計算を行った。
図8Aに示すように、実施形態4のバンドパスフィルタ1Cでは、通過周波数帯において一律な透過率が得られたのに対して、図8Bに示すように、比較例のバンドパスフィルタでは、通過周波数帯にリップルRが生じた。リップルRは、比較例のバンドパスフィルタにおいてインピーダンスの不整合に起因して生じている。
シミュレーション結果から、バンドパスフィルタを小型化し所望の高周波帯域に通過周波数を設定した場合、比較例の構造ではインピーダンス整合できなくても、実施形態の構造を採用することで、インピーダンスを整合し、良好なフィルタ特性が得られることが分かる。
(変形例1)
図9は、変形例1のバンドパスフィルタを示す概要図である。図9において信号が伝搬する共振器の順番を一点鎖線で示す。
前述した実施形態1~4では、信号を出力する第1共振器10、10A、10Bと、信号を入力する第2共振器30、30A、30Bとが、上下方向(導体ピンの軸方向)に並んだ構成を示した。しかしながら、変形例1のバンドパスフィルタ1Dに示すように、信号を出力する第1共振器10Dと、信号を入力する第2共振器30Dとが横方向(軸方向と交差する方向)に並んだ構成が採用されてもよい。図9の第1共振器10Dと第2共振器30Dは、図1~図6に示した第1共振器10、10A~10Bと第2共振器30、30A~30Bと同様に構成される。ただし、上下に配置される第2周囲導体21の開口部21hは設けられず、図7の横方向に並んだ共振器10C、50のように第1周囲導体の一部の間隔が大きくされ、この間隔を介して第1共振器10Dと第2共振器30Dの電磁的な結合が実現される。
変形例1のバンドパスフィルタ1Dにおいては、信号の入力部(接続パッド31p又は導体ピン31の端部)と、信号の出力部(接続パッド11p又は導体ピン11の端部)とが、同一側(バンドパスフィルタ1Dの下面側)に配置される。
変形例1のバンドパスフィルタ1Dによれば、第1共振器10Dと第2共振器30Dとの並び方により素子の低背化を図ることができる。さらに、信号の入力部と出力部とが同一側にあるので、表面実装型の素子を実現できる。
なお、図9の第1共振器10Dを上下反対に配置し、信号の入力部と信号の出力部とを互いに反対の面に配置してもよい。このような構成により、信号が一方向に入力されかつ同一方向に出力される構成と、入力部と出力部との配置を横方向にずらす構成とを実現できる。
(変形例2)
図10は、変形例2のバンドパスフィルタを示す概要図である。図10において信号が伝搬する共振器の順番を一点鎖線で示す。
変形例2のバンドパスフィルタ1Eは、電磁的に結合された4つの共振器10E、30E、50E、70Eを備える。共振器30Eは信号を入力し、共振器10Eは信号を出力し、共振器50E、70Eは、バンドパスフィルタ1E内で信号を伝搬する。共振器10E、30E、50E、70Eは、実施形態4の共振器10C、30C、50、70と、同様に構成される。ただし、隣接する共振器と電磁的に結合するための構成は異なる。
信号を入力する共振器30Eと信号を出力する共振器10Eは、横方向(導体ピンの軸方向と交差する方向)に並ぶ。バンドパスフィルタ1E内で信号を伝搬する2つの共振器50E、70Eは、横方向(導体ピンの軸方向と交差する方向)に並ぶ。さらに、共振器10E、50Eは上下方向(導体ピンの軸方向)に並び、共振器30E、70Eは上方向(導体ピンの軸方向)に並ぶ。信号の入力部(接続パッド31p又は導体ピン31の端部)と、信号の出力部(接続パッド11p又は導体ピン11の端部)とは、同一側(バンドパスフィルタ1Eの下面側)に配置される。
上下に並んだ2つの共振器30E、70Eの間には、開口部91hを介して誘電体が連続することで、共振器30Eから共振器70Eへ信号が伝搬する。もう一組の2つの共振器50E、10Eの間には、開口部81hを介して誘電体が連続することで、共振器50Eから共振器10Eへ信号が伝搬する。横方向に並んだ2つの共振器50E、70Eは、図7の共振器10C、50のように第1周囲導体の一部の間隔が大きく設定されて、この間隔を介して信号が伝搬する。同様に、横方向に並んだ信号を入出力する2つの共振器10E、30Eについても第1周囲導体の一部の間隔が大きく設定されて、この間隔を介して信号が伝搬する構成としてもよい。この場合、一点鎖線に示す伝搬経路に加えて、破線に示す伝搬経路でも、信号が伝搬する。
バンドパスフィルタ1Eにおいて、共振器10E、30Eが本開示に係る「軸方向と交差する方向に並んだ第1組の一対の共振器」並びに「特定共振器」の一例に相当し、共振器50E、70Eが本開示に係る「軸方向と交差する方向に並んだ第2組の一対の共振器」並びに「非特定共振器」の一例に相当する。
変形例2のバンドパスフィルタ1Eによれば、3つ以上の共振器に信号を伝搬させることで、例えば、信号の通過帯域を所定幅に広げつつ、通過帯域の境において透過率が急峻に低下する特性など、所望のフィルタ特性を容易に実現できる。上述した4つの共振器10E、30E、50E、70Eの配置により、4つの共振器全てを横方向に並べた構成と比較して、バンドパスフィルタ1Eを高さ方向から見たときの表面面積を削減できる。さらに、信号の入力部と出力部とが同一側にあるので、表面実装型の素子を実現できる。
以上、本開示の各実施形態について説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限られない。例えば、実施形態1~4及び変形例1、2では、上方の共振器と下方の共振器、あるいは、横方向に並ぶ2つの共振器が対称的な形態を有する例を示した。しかし、本開示のバンドパスフィルタは、実施形態1~3の第1共振器10、10A、10B及び第2共振器30、30A、30Bのうち、異なる形態の第1共振器と第2共振器とを組み合わせて構成されてもよい。また、本開示のバンドパスフィルタは、実施形態1~3に示した第1中間導体15、15A、15B又は第2中間導体35、35A、35Bを有する共振器と、これら中間導体を有さない共振器とを組み合わせて構成されてもよい。また、本開示のバンドパスフィルタは、3つ以上の共振器を組み合わせて構成される場合に、少なくとも入力共振器又は出力共振器に、導体ピンから横方に延在し第1周囲導体又は第2周囲導体に接続される中間導体を有する構造が採用されれば、他の共振器は、別方式の共振器など、どのような共振器が採用されてもよい。その他、実施形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本開示は、バンドパスフィルタに利用できる。
1、1A~1E バンドパスフィルタ
10、10A、10B、10D 第1共振器(特定共振器)
30、30A、30B、30D 第2共振器(特定共振器)、
11、31 導体ピン
11t、31t 一端部
12、32 第1周囲導体
13、33 誘電体
14、21、34 第2周囲導体
14h、21h、34h 開口部
15、15A、15B 第1中間導体
16B 接続ピン
35、35A、35B 第2中間導体
36B 接続ピン
10C、30C、10E、30E 共振器(特定共振器)
50、70、50E、70E 共振器(非特定共振器)
51、71 導体ピン
52、72 第1周囲導体
53、73 誘電体
54、61、74 第2周囲導体
61h、81h、91h 開口部

Claims (10)

  1. 電磁的に結合された複数の共振器を備えたバンドパスフィルタであって、
    前記複数の共振器は、少なくとも1つが、前記バンドパスフィルタの外部から信号を入力又は外部へ信号を出力する特定共振器であり、
    前記特定共振器は、
    導体ピンと、
    前記導体ピンを径方向から囲う第1周囲導体と、
    前記導体ピンと前記第1周囲導体との間に位置する誘電体と、
    前記誘電体を前記導体ピンの軸方向から囲う第2周囲導体と、
    前記軸方向と交差する方向に延在しかつ前記導体ピンと前記第2周囲導体とを電気的に接続する中間導体と、
    前記導体ピンから離間した位置で前記導体ピンの軸方向に延在し、前記中間導体と前記第2周囲導体とに接続する接続ピンと、
    を有し、
    前記中間導体は、前記接続ピンを介して前記第2周囲導体に電気的に接続されているバンドパスフィルタ。
  2. 電磁的に結合された複数の共振器を備えたバンドパスフィルタであって、
    前記複数の共振器は、少なくとも1つが、前記バンドパスフィルタの外部から信号を入力又は外部へ信号を出力する特定共振器であり、
    前記特定共振器は、
    導体ピンと、
    前記導体ピンを径方向から囲う第1周囲導体と、
    前記導体ピンと前記第1周囲導体との間に位置する誘電体と、
    前記誘電体を前記導体ピンの軸方向から囲う第2周囲導体と、
    前記軸方向と交差する方向に延在しかつ前記導体ピンと前記第1周囲導体又は前記第2周囲導体とを電気的に接続する中間導体と、
    を有し、
    前記複数の共振器は、前記軸方向に並んだ第1組の一対の共振器と、前記軸方向に並んだ第2組の一対の共振器とを含み、
    前記第1組の一対の共振器と前記第2組の一対の共振器とが前記軸方向に交差する方向に並び、
    前記第1組の一対の共振器の両方が前記特定共振器であり、
    前記第2組の一対の共振器の両方が、導体ピンと、前記導体ピンを径方向から囲う第1周囲導体と、前記導体ピンと前記第1周囲導体との間に位置する誘電体と、前記誘電体を前記導体ピンの軸方向から囲う第2周囲導体とを有し、前記中間導体を有さない、非特定共振器であるバンドパスフィルタ。
  3. 電磁的に結合された複数の共振器を備えたバンドパスフィルタであって、
    前記複数の共振器は、少なくとも1つが、前記バンドパスフィルタの外部から信号を入力又は外部へ信号を出力する特定共振器であり、
    前記特定共振器は、
    導体ピンと、
    前記導体ピンを径方向から囲う第1周囲導体と、
    前記導体ピンと前記第1周囲導体との間に位置する誘電体と、
    前記誘電体を前記導体ピンの軸方向から囲う第2周囲導体と、
    前記軸方向と交差する方向に延在しかつ前記導体ピンと前記第1周囲導体又は前記第2周囲導体とを電気的に接続する中間導体と、
    を有し、
    前記複数の共振器は、前記軸方向と交差する方向に並んだ第1組の一対の共振器と、前記軸方向と交差する方向に並んだ第2組の一対の共振器とを含み、
    前記第1組の一対の共振器と前記第2組の一対の共振器とが前記軸方向に並び、
    前記第1組の一対の共振器の両方が前記特定共振器であり、
    前記第2組の一対の共振器の両方が、導体ピンと、前記導体ピンを径方向から囲う第1周囲導体と、前記導体ピンと前記第1周囲導体との間に位置する誘電体と、前記誘電体を前記導体ピンの軸方向から囲う第2周囲導体とを有し、前記中間導体を有さない、非特定共振器であるバンドパスフィルタ。
  4. 前記導体ピンは、前記導体ピンの一端部が前記第2周囲導体から離間している、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のバンドパスフィルタ。
  5. 前記中間導体は、前記導体ピンの前記一端部に接続している、
    請求項記載のバンドパスフィルタ。
  6. 前記中間導体は、前記導体ピンの軸方向における途中の部位に接続している、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のバンドパスフィルタ。
  7. 前記複数の共振器は、前記軸方向に並んだ2つの前記特定共振器を含む、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載のバンドパスフィルタ。
  8. 前記第1組の一対の共振器の一方と他方とがそれぞれ外部から信号を入力又は出力する入力共振器と出力共振器とであり、
    前記第2組の一対の共振器の一方の誘電体と他方の誘電体との間に位置する前記第2周囲導体が開口部を有する、
    請求項記載のバンドパスフィルタ。
  9. 前記第1組の一対の共振器の一方と他方とがそれぞれ外部から信号を入力又は出力する入力共振器と出力共振器とであり、
    互いに軸方向に並ぶ、前記第1組の一方の共振器の誘電体と、前記第2組の一方の共振器の誘電体との間に位置する前記第2周囲導体が開口部を有し、
    互いに軸方向に並ぶ、前記第1組のもう一方の共振器の誘電体と、
    前記第2組のもう一方の共振器の誘電体との間に位置する前記第2周囲導体が開口部を有する、
    請求項記載のバンドパスフィルタ。
  10. 前記非特定共振器の前記導体ピンの一端部が、前記第2周囲導体から離間している、
    請求項2、3、8、9のいずれか一項に記載のバンドパスフィルタ。
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